JP2010521094A - 強連結しているネットワークのノード群におけるノード関係情報の整合性を検査するためのシステム、方法、およびネットワークノード - Google Patents

強連結しているネットワークのノード群におけるノード関係情報の整合性を検査するためのシステム、方法、およびネットワークノード Download PDF

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Abstract

強連結しているネットワーク(20)のノード群におけるノード関係の整合性を検査するシステム、本方法、およびネットワークノード(24−1)。発信側ネットワークノード(24−2)が、ネットワーク内のノード関係の整合性を検査するための要求(31)を発信する。要求を受信する各受信側ノードは、発信側ネットワークノードから受信した定義された関係情報が、受信側ネットワークノードに記憶されている定義された関係情報によって対称的に反映されているかどうか判定する。ローカルな結果(35)が一時的に記憶される。また受信側ノードは、もしあれば、受信側ノードがそれらと定義された関係を有する他のノード群(24−3)も識別して、整合性検査要求(39)を識別されたノード群に送信する。識別されたすべてのノードから応答(40)を受信すると、受信側ネットワークノードは記憶されたローカルな結果とそれらの結果とを集約し、そして、集約応答(43)を発信側ノードへ送信して、受信側ノードの定義されたすべての関係の整合性または整合性欠如について報告する。

Description

本発明は、通信ネットワークにおけるネットワーク管理アクティビティに関する。詳細には、そして限定を目的とするのではなく、本発明は、強連結しているネットワーク内の複数のノード間の関係を示すノード関係情報の整合性を検査するためのシステムおよび方法を対象とする。
通信ネットワークにおいて現在利用されている管理アーキテクチャは、ITU−Mシリーズの標準によって定められたアーキテクチャに基づいている。ネットワーク管理の分野において、影響力のあるこの標準化作業は、単純なクライアント・サーバ・アーキテクチャを根本としていた。標準規格書における説明では、これは「エージェント−マネージャ」関係と呼ばれている。この場合、「エージェント」は、管理対象となっているネットワーク機器上に常駐し、「マネージャ」は、管理情報の検索と設定タスクの調整とについてエージェントと対話する中央エンティティである。これは、現行の第3世代(3G)ネットワーク管理システム(NMS)のソリューションが基礎としているパラダイムと基本的に同じパラダイムである。このアーキテクチャは、管理対象のデバイスからデータを収集し、データを集約し、そして状態情報をデバイス上に設定することに責任を持つ、中央要素すなわちサーバを利用する。このサーバの中で実現される機能性は、典型的には、ITU−TによってX.700仕様書群の中で定義されるFCAPS機能分類に従って分類される。
既存の電気通信ネットワークにおける主なタスクは、ネットワークノード群と、それらのリンクと、それらの相互接続と、それらの関係について整合すべきデータや関連したデータをメンテナンス(維持)することである。特に対象となるのは、複数のネットワークノードに言及ないしは帰属したデータ(例えば、ネットワークノード間の関係を定義するデータ)の場合である。複数のネットワークノード上でデータが正確に定義されることは必須であるにもかかわらず、すべての関連ノードがそれらのノード関係の各部で定義されたのと同じ関係情報を有することを保証する自動メカニズムがしかるべく機能しないことも多い。責任を持って異なるデータ間の依存関係を識別して、それらの関係を正確に定義することは、中央ネットワークマネージャに委ねられる。また、現行のNMSの中央集中的モデルでは、管理している(中央)ノードが、管理タスクのために用いられるネットワークのビュー(一覧)を作成するようになっており、そのビューがネットワークマネージャによって保持されている状態でネットワークノード群の中でデータを同期させるために要する時間によって別の整合性の欠如がもたらされたり、例えばプロトコルや用いられるインタフェースやリンクの不具合などの多くの問題のいずれか1つが原因となって、ネットワークノード群からネットワークマネージャへの更新が失敗したりすることさえある。
従って、不正確に定義された何らかのデータを探索発見することを目的として、ネットワーク全域でデータの整合性の定期的検査が行われなければならない。これらの検査の目的は、少なくとも、ネットワーク関係が非対称的に定義されている場合をネットワークオペレータに対して提示し、それらの関係が意図的に非対称的に定義されているのかまたはこれが障害を示しているのかをネットワークオペレータが決定できるようにすることである。
図1は、中央集中ネットワーク管理の解決策を利用した従来型の強連結しているネットワークにおける中央管理ノード11と複数のネットワークノード群12との関係を図解する、簡略化したブロック図である。物理レイヤでは、ノード群は通信チャネル13によって接続している。中央管理ノードは、ネットワークノード群からすべての関係のデータをコピーして、何らかの定義された規則集に従って必要に応じて各種のデータ構造16のかたちでデータを集約して同期させ、中央管理ノードにおいて論理リンクの描写またはモデル(ダイグラフ DG)14を作成し、その後、定義された関係を比較する。
この手法は、1つのノードにおいて大量のデータ処理が必要となることを意味し、従って、スケーラビリティ、効率、耐障害性、および管理されるデータの正確性に関して問題がある。これらの諸問題は、非常に大きな規模と複雑性とダイナミズムを特徴とする大規模分散システムへの最近のネットワーク進化傾向により、一層深刻になるであろう。
図1に示すように、中央管理ノード11は、ダイグラフDG=(V,A)14を作成し、これはネットワークノード群12とそれらの関係とを論理的に反映する。ダイグラフは、例えばハンドオーバ関係のような論理的な接続を示しており、それらは物理レイヤにおいて異なるノード間で定義された関係に基づいている。頂点の集合Vは、他のネットワークノード群との少なくとも1つの関係に関与するネットワークノード群を表し、他方、弧Aは、ネットワークノード間で定義された実際の関係を包含する。ダイグラフは、物理的なネットワークノード間の論理関係に関する中央管理ノードのビューを表す。
複数のネットワークノード群12の間における関係の整合性の検査は、関係の対称性を評価することで実行されるため、ダイグラフ上で行われる(すなわち、ある関係がネットワークノードXからネットワークノードYに対して定義されたならば、ネットワークノードYからネットワークノードXに対しても同じことが真でなければならない)。これは、ある関係が2つのネットワークノード間で定義されている場合に、それら2つのネットワークノード間の弧が双方向的であるかどうかを検査すること(例えば、弧R15が双方向的であるかどうかを検査すること)に相当する。そのような関係の一例として、セルラー通信ネットワーク内でハンドオーバを目的として異なるネットワークノード上のセル間で定義された隣接セル関係がある。
ダイグラフ14が、強連結している(すなわち、グラフ(図式)内の任意の2つのノード間に有向パスが存在する)場合には、中央管理ノードで発信されたポイント-ポイント間のリクエスト(要求)は、(ノードの探索発見とアドレス指定とを可能にする、何らかの基礎を成すレイヤを前提とすると)最後にはアドレス指定されたいかなるネットワークノードにも伝えられるであろう。しかし、要求を分配するために使用されるダイグラフが強連結していない場合には、中央管理ノードで発信された要求が現行のタスクの対象であるすべてのノード群に伝えられるかまたは伝えられうる保証がない可能性がある。当初は強連結していたグラフ内のパスを障害があるかまたは一時的に切断されたノードが切ってしまうような、動的なネットワークにおいては、この状況が発生する可能性は一層高まる。
中央集中型の解決策においては、複数の問題が生じる。これらには、管理側ノードのネットワークのビューのコスト、スケーラビリティ、性能、利用可能性、耐障害性、および整合性が含まれる。スケーラビリティに関しては、現行の解決策には、管理されるノードの数の増加に対処する必要があるという問題がある。管理されることになるデバイス/ネットワーク要素の数に比例して、管理されることになるデータ量も相応に増加するわけだから、データの収集、マージ(集約)および相関のプロセスも非常に複雑になる。性能および利用可能性に関しては、現行の解決策における1対n(1つのマネージャに対して多くのエージェント)の関係は、中央マネージャの不具合の場合に問題を引き起こす。マネージャを重複することは可能だが、これによって、一次マネージャとバックアップマネージャの間におけるデータの整合性に関連する別の問題が起きる。同様に、中央マネージャが、ノード群からのデータを収集し、収集したデータを処理することで過負荷となる可能性がある。もっと極端な事例として、管理タスクがネットワーク全体に関連する場合、例えば共有状態情報(セルのパラメータ)が存在する場合に、あるプロパティがネットワーク内のすべてのノードについて真であるかどうかを判定する場合には、この作業負荷を1つの中心的な場所で効率よく処理するのは、困難となりうる。
耐障害性に関しては、ダイグラフのサイズが拡大するにつれて、ネットワークノード間の関係および依存性を不正確に定義することによってもたらされる障害の可能性が高まる。最後に、現行の解決策には、中央管理ノードによって収集されたデータの整合性を維持するという問題がある。例えば、セルの計画作りを支援するためネットワークから検索して抽出された情報のスナップショットまたはコピーについて作業する場合、中央ノードは、実データのローカルなコピーに関するすべてのデータ処理を行う。大規模な分散システムでは、管理されるノード上のデータとOSSノード上のデータとの間で厳密な整合性を保証することは、極めて難しいかもしくは不可能である。
上記の諸問題は、ネットワークが進化し、管理されることになるエンティティの量が、ますます増加するにつれて、深刻かつ複雑な難問を提起する。当技術分野において必要なのは、上記で概説した争点に関連する諸問題を多少とも解決するために役立つシステムと方法である。システムと方法とは、非集中的管理アーキテクチャを使って動作すべきであり、そして、ネットワーク内の複数のノードにおけるノード関係情報の整合性の効率的な検査を可能にすべきである。本発明は、そのようなシステムおよび方法を提供する。
本発明は、中央ネットワーク管理ノードで収集されたデータの、整合性欠如の恐れのあるコピーを使って作業するのではなく、ネットワーク管理アプリケーション群とアルゴリズムとを管理されるネットワークに分散し、そして、ネットワークノード群自体の中でデータ(すなわち分散データ)について作業することによってこれらの問題に対処する。これにはいくつかの利点がある。例えば、負荷をネットワークノード群全体に分散し、検証可能な形で整合性のあるデータ(すなわち、管理ノード上のコピーではなく、ノード上の実データ)を用いることである。このようにして、本発明は、管理対象となるネットワーク要素の数の大幅な増加を可能にし、管理する側のシステムと管理される側のシステムとの間で管理機能を分散することに起因した複雑度およびダイナミクスの増加に対処する。管理タスクを分散化することは、管理システムにかかる負荷を軽減し、管理プロセスの効率を向上させ、そして、データ処理が実データに対して行われることを保証するために役立つ。
一実施形態では、本発明は、強連結しているネットワークのノード群におけるノード関係情報の整合性を検査する方法を対象とする。受信側ネットワークノードは、発信側ネットワークノードから、発信側ノードと受信側ノードとの間にあるノード関係を示すノード関係情報の整合性を検査することを受信側ノードに要求する整合性検査要求を受信する。受信側ノードは、受信側ノード内に記憶された関係情報と要求に含まれて受信した関係情報とを比較することによって、ローカルな整合性検査の結果を判定する。受信側ノードが他のいずれのノードとも関係をまだ定義していない場合、受信側ノードは、ローカルな整合性検査の結果を発信側ネットワークノードへ送信する。受信側ノードが少なくとも1つの他のノードとの関係を定義している場合、受信側ノードは、次の整合性検査要求を、その受信側ネットワークノードが関係を定義した相手である少なくとも1つの他のノードへ送信するステップと、少なくとも1つの他のノードから、受信側ノードと少なくとも1つの他のノードとの間の関係情報の整合性に関して、次の整合性検査の結果が含まれる整合性検査のレスポンス(応答)を受信するステップと、次の整合性検査の結果をローカルな整合性検査の結果と集約して、集約結果を生成するステップと、そして、集約結果を発信側ネットワークノードへ送信するステップとを行う。
別の実施形態では、本発明は、強連結しているネットワークの複数のノードにおけるノード関係情報の整合性を検査する方法を対象とする。本方法には、第2のネットワークノードから送信された要求を第1のネットワークノードで受信するステップが含まれており、その要求は、第2のネットワークノードからのノード関係情報を含んでいて、かつ、第1のノードに記憶されているノード関係情報を、第2のネットワークノードから受信したノード関係情報との整合性について検査することを第1のネットワークノードに要求する。また、本方法には、第2のネットワークノードから受信した要求が重複要求であるかどうかを判定することも含まれる。もしそうなら、あるいは、第1のネットワークノードが、ネットワーク内のいかなる別のノード群とも定義された関係を有しない場合、第1のネットワークノードは、第1のネットワークノードのノード関係情報と第2のネットワークノードのノード関係情報とを比較することによって、ローカルな整合性検査結果を判定し、そして、ローカルな整合性検査結果を第2のノードへ送信する。しかし、第2のネットワークノードから受信した要求が重複要求ではなく、かつ、第1のネットワークノードは、ネットワーク内の少なくとも1つの別のノードと定義された関係を有する場合、本方法には、ローカルな整合性検査結果を第1のネットワークノードに一時的に記憶することと、第1のネットワークノードとの定義された関係を有する少なくとも1つの別のネットワークノードを識別することと、そして、第2の要求を少なくとも1つの他のネットワークノードへ送信することとが含まれる。第2の要求は、その少なくとも1つの他のネットワークノードと比較した第1のネットワークノードからのノード関係情報を含んでいて、かつ、その少なくとも1つの他のネットワークノードに対して、その中に記憶されているノード関係情報を第1のネットワークノードから受信したノード関係情報との整合性について検査するよう要求する。また、本方法には、その少なくとも1つの他のネットワークノードから、その少なくとも1つの他のネットワークノードのノード関係情報と第1のネットワークノードのノード関係情報との比較の結果を受信することと、その少なくとも1つの他のネットワークノードから受信した結果を一時的に記憶された結果と集約して集約結果を作成することと、そして、集約結果を第2のネットワークノードへ送信することとが含まれる。
別の実施形態では、本発明は、強連結しているネットワークのノード群におけるノード関係情報の整合性を検査するためのシステムを対象とする。システムには、ノード関係情報の整合性を検査する要求を開始するための発信側ネットワークノードと、要求を受信する少なくとも1つの受信側ネットワークノードとが含まれる。各受信側ノードには、発信側ネットワークノードから受信した定義された関係情報が、受信側ネットワークノードに記憶された定義された関係情報によって対称的に反映されているかどうか判定するための手段と、受信側ネットワークノードが、ネットワーク内のいずれかの別のノード群と定義された関係を有するかどうか判定するための手段とが含まれる。受信側ネットワークノードがネットワーク内のいずれの別のノード群とも定義された関係を有しない場合、受信側ノードは、発信側ノードから受信した関係情報が、受信側ネットワークノードに記憶された関係情報によって対称的に反映されているかどうかを報告する応答を発信側ノードに送信するための手段を含む。受信側ネットワークノードがネットワーク内の少なくとも1つの別のノードとの関係を定義した場合、受信側ノードは、その別のノードに記憶された定義された関係情報が、受信側ノードからの要求に含まれる定義された関係情報を対称的に反映しているかどうかを報告するための要求をその別のノードの各々に送信するための、かつ、受信側ネットワークノードの定義された関係情報のすべての整合性または整合性欠如を報告する集約応答を発信側ネットワークノードへ送信するための手段を含む。
別の実施形態では、本発明は、強連結しているネットワーク内のネットワークノードおよび他のネットワークノード群に記憶されたノード関係情報の整合性を検査するためのネットワークノードを対象とする。ネットワークノードには、発信側ノードから、ノード関係情報の整合性を検査するための要求を受信するための手段と、発信側ノードから受信した関係情報が、ネットワークノード内に記憶された関係情報によって対称的に反映されているかどうか判定するための手段と、そして、ネットワークノードがネットワーク内のいずれかの別のノード群と関係を定義したかどうかを判定するための手段とが含まれる。ネットワークノードがネットワーク内のいずれの別のノード群とも定義された関係を有しない場合、ネットワークノードは、発信側ノードから受信した関係情報が、ネットワークノードに記憶された関係情報によって対称的に反映されているかどうかを報告する応答を発信側ノードに送信するための手段を含む。ネットワークノードが、ネットワーク内の少なくとも1つの別のノードとの関係を定義した場合、ネットワークノードは、別のノードに記憶されている定義された関係情報がネットワークノードからの要求に含まれる定義された関係情報を対称的に反映しているかどうかを報告するための要求を別のノードの各々に送信するための、かつ、ネットワークノードの定義された関係情報のすべての整合性または整合性欠如を報告する集約応答を発信側ネットワークノードへ送信するための手段を含む。
以下に、本発明の本質的な特徴について、添付の図面を参照しながら好適実施形態を示すことによって詳細に記述しよう。
中央ネットワーク管理の解決策を利用して強連結している従来型のネットワーク内の中央管理ノードと複数のネットワークノードとの関係を図解する、簡略化したブロック図(先行技術)である。 本発明を実装するために適したネットワークアーキテクチャを簡略化したブロック図である。 本発明の例示する実施形態におけるネットワークノードを簡略化したブロック図である。 本発明の方法の例示する実施形態のステップを図解するフローチャートである。 本発明の教示内容によるネットワークノード間のメッセージフローを図解する信号フロー図である。
本発明は、ネットワークノード間で定義された関係の整合性(すなわち対称性)を検査するための、新たな分散された方法を提供する。本発明は、そのような定義された関係を有する、あるいは有すると想定されてもよい、すべてのネットワークノードに、整合性検査手順を分散する。
各ネットワークノードは、自分が関係を定義したネットワークノードの集合体を識別する責任と、ノードの定義された関係が各隣接ノードにおいて正確に反映されているかどうかを判定するようにそれらに要求する責任とを有する。次いで隣接ノード群は、さらにそれら自身の隣接先に要求を伝え、それらの関係の整合性を検査する。ダウンストリーム(下流側)の隣接先からの結果は、ルートに沿って各ノードで集約され、最初の検査を促したネットワークノードへ集約結果という形で返信される。この分散手法によって、関与するすべてのネットワークノード間に負荷が分散されるため、スケーラビリティ、効率、耐障害性が向上する。
図2は、本発明を実装するために適したネットワークアーキテクチャ20を簡略化したブロック図である。一般に、アーキテクチャは、3つの明確なレイヤ、すなわち、物理レイヤ21と、Data Discovery and Distribution(D)レイヤ22と、そして分散アプリケーションレイヤ23とを備えている。物理レイヤ21は、ネットワークノード24間の同期通信および非同期通信を提供する。通信は有線でも無線でもよく、通信にATM、イーサネット(登録商標)、TCP/IP等の複数の技術のうちのいずれが含まれてもよいが、それらに限定されない。Dレイヤ22は、アプリケーションレイヤ23をサポートして、自動的に再構成可能なピア・ツー・ピアのノード探索発見レイヤを通して指標付与機能を提供する。本書では、Dレイヤ12を、オーバーレイネットワークと呼ぶことがある。アプリケーションレイヤは、ネットワーク管理タスクがその上に構築される土台を提供する。アプリケーションレイヤは、ネットワークノード群を組織化して、ノード間のアプリケーションレベルの関係に基づく有向グラフを作成する。次に、このグラフは、ネットワーク管理タスクを遂行するためにネットワークノード群がどのようにして相互に共同作業を行ってもよいかを定義する。
簡単に言えば、アプリケーションレベルのグラフは要求を伝達するために使用され、Dレイヤはノード群の所在検査をしてアドレス指定をするために使用され、そして、物理レイヤは実データの通信に使用されると理解されてもよい。
本発明では、関係グラフDGは、中央管理ノード内に構築されるのではなく、ネットワーク全域に分散される。各ネットワークノードは、自分自身の関係集合体、すなわち、自分で定義した関係のセット(集合)に関連するグラフの一部分を記憶する。論理的観点からは、データは分散された形でもってネットワーク全域で記憶されるが、グラフは、物理レイヤ上の論理的オーバーレイレイヤとして知覚されうる。本発明は、整合性検査要求を、いかなる中央のナレッジ(知識)ベースの使用(例えば、中央ネットワーク管理ノードをすべての要求をリダイレクトする仲介として用いて)も必要とせず、1つのノードから別のノードへと論理グラフDGを通して伝達する。好適実施形態では、本発明は、グラフDGが強連結している(すなわち、グラフDG内のいかなる2つのノード間にもパスが存在する)ネットワーク内に実装される。従って、整合性検査要求は、ネットワーク内のいかなるノードにおいても発信することができ(またはオペレータがいかなるノードに対しても要求を送信することができ)、要求は、すべての他の接続されたノード群に到達するであろう。
整合性検査要求の分散を可能にすることを目的として、本発明のアーキテクチャは、管理するシステムと管理されるシステムとの間だけでなく、そうすることがより適切なのであれば、管理されるシステム同士での要求の通信を可能にする。この新たなアーキテクチャの手法では、管理されるシステム同士が、必ずしも中央システムを仲介として用いることなく、相互に所在検査して通信することができなければならない。
信頼性の理由により、何千あるいは何万もの管理されるシステムを包含するネットワーク群という状況において、障害を回避するような自動ルーティングおよびノードへの到着/出発に際した自動再構成は、極めて重要である。上述したように、整合性検査要求の分散を可能にするためには、管理されるシステム群は、中央集中の知識を利用しなくても相互に所在検査したりアドレス指定したりすることができなければならない。管理アプリケーションに最大限役立つようにするためには、この探索プレーンは、スケーラブル(拡張可能)で再構成可能であるべきであり、しかも、既存のネットワーク構造と論理的に集約されているべきである。本発明の各種の実施形態において、探索プレーンで用いられる識別子は、管理されるネットワーク内で現在定義され使用されているユニーク(一意)の意味情報に論理的に関連付けられる。
機能オーバーレイ(抽象概念)レイヤ22は、トラヒックネットワークの管理を分散的にサポートするために必要な関連情報の動的な探索発見をサポートするようなフレームワークとアーキテクチャとを提供することによって、ネットワーク要素(管理されるシステム)の効果的な制御と管理とをサポートし、そして、自律的な管理システムを作成するために用いることができる分散管理アルゴリズムをサポートするために必要なインフラを提供する。本発明は、トラヒックネットワークおよびネットワーク管理タスクからの意味情報を用いてDレイヤを構築し、ネットワーク構成または意味が変化する場合にはダイナミックにDレイヤを維持する。適切なアーキテクチャの例として、DHTのような実装が挙げられる。
レイヤ22は、トラヒックネットワークの上で、かつ、従来の「ネットワーク管理『マネージャ』」レイヤの下に存在する、演算上の抽象レイヤである。Dレイヤを用いると、整合性検査要求をネットワーク要素全体に分散させることをサポートするために必要な、ノード群の探索発見およびアドレス指定の分散が可能になる。Dレイヤの主な目的は、中央ノードの必要性やサポートや集中的知識がなくても、ノード同士が自律的に相互に所在検査し、直接通信して、要求を転送できるようにすることである。
本書で述べた方法論は、例えばピア・ツー・ピア・システムのような、既存の概念に基づいている。分散されたネットワークノード群と管理情報とを探索して発見し、ノード群における整合性に欠ける管理情報を検出し、そして何らかのかたちのピア・ツー・ピアのアーキテクチャを必要とするノード群にネットワーク管理タスクを分散するという目標を達成するには、特定のネットワーク管理タスクを遂行できるようノード群が相互に直接通信して協働して機能することができるようにすることである。ピア・ツー・ピア・システムでは、各ノードはネットワークの部分的な知識を有しており、従って、システム内のノード群の部分集合にコンタクトをとることができる。
本書で述べた例示的な実施形態は、Dレイヤ22によって、ノード群が分散された形で相互に探索して発見し、相互に通信することが可能になるような、「ネットワーク管理システム(NMS)」の状況において機能する。ネットワークノード24は、ノード関係のグラフを用いて、アプリケーションプレーンを通して整合性検査要求を伝達する。
レイヤ22では、ルーティングテーブルおよび/または隣接先を示す情報セット25は所定のアルゴリズムに従って作成され、それによって、ネットワークノード群24とネットワークノード群に関連する関係データの分散的な探索発見が可能になる。1つのネットワークから別のネットワークへと要求を送信する必要がある場合、オーバーレイノード内のルーティング情報(すなわちDレイヤでのローカル情報)を利用して、目標ノードへのルートが探索発見される。DHT技術またはその変形を利用してオーバーレイが実装される実施形態の大半では、Dレイヤにおけるノード数がNであって、O(log N)の情報がローカルなルーティングテーブルに記憶されるとすれば、DHTの実装は、平均してO(log N)のステップで宛先ノードを探索発見することを保証するであろう。
ネットワークアーキテクチャ20の設計は、下記の原則に基づく。
(1)ネットワーク要素のブートストラッピング(非正規コピー) ― これは、オーバーレイネットワークの管理ネットワークの設定である。これによって、オーバーレイ(D)レイヤ22の動的な動作が可能になる。従って、オーバーレイネットワークの形成が容易になる。アーキテクチャは、本発明のプロセスとメカニズムとを利用して、トラヒックネットワークとオーバーレイネットワークとの間でデータを受け渡す。管理されるネットワークにノードが接続すると、意味的に指定された情報またはインデックススペース(指標空間)におけるドメイン(領域)固有の符号化情報が転送される(例えば、WCDMA無線アクセスネットワーク(WRAN)内の無線ネットワーク制御装置(RNC)のFully Distinguished Name(FDN))。この情報によって、ネットワーク管理要求のアプリケーションレベルのルーティングが可能になる。
(2)オーバーレイネットワークの再構成可能性 ― これは、オーバーレイネットワークを観測することと、トラヒックネットワークの変化に応じて隣接先からの要求に応答することとを含む。この態様は、物理ネットワークの変化を処理するための、時間の経過に伴うルーティングテーブル再構成の必要性に言及する―これらのルーティングテーブルには、管理ノード群およびデータの分散指標が含まれる。(計画されたアクティビティとしてかまたは故障または不具合が原因で)ネットワーク要素がトラヒックネットワークを離れ、従ってアプリケーションネットワークを離れると、オーバーレイレイヤ内のルーティングテーブルは、変化を考慮に入れるため再構成されなければならない。加えて、ノード群および/または管理データの状態または記述が変化すると、あるいは、新たなノード群がネットワークに追加されると、それらの変化を反映するために新たなノードがオーバーレイに追加される。
(3)メッセージを利用した通信―これによって、分散されたエンティティ間で管理情報が転送されることが可能になる。
図3は、本発明の例示的な実施形態におけるネットワークノード24−1を簡略化したブロック図である。要求側ノード24−2が、整合性検査(C−C)要求32をネットワークノード24−1へ送信し、その要求は、C−C要求受信機32に受信される。C−C要求には、要求側ノードとネットワークノードとの関係に関する要求側ノードからの関係情報が含まれる。要求が異なる宛先ノードにアドレス指定されている場合、要求は、ローカルなルーティングテーブルに従ってネットワーク内の別のノードへ転送される。要求がこのノードにアドレス指定されている場合には、受信機は要求を重複要求検出器33へ回し、重複要求検出器33は、その要求が、すでに処理されたかまたは異なる宛先ノードへアドレス指定された要求の重複であるかどうかを判定するためのメカニズムを開始する。要求が重複ではなく、ネットワーク24−1が検査すべき情報を含んでいる場合、関係情報は、関係情報比較ユニット34へ回され、関係情報比較ユニット34が、受信した情報をネットワークノード内に記憶されている関係情報と比較する。次いで、比較結果35が、メモリ36に一時的に記憶される。比較結果は、整合性に欠ける情報を識別してもよいし、あるいはすべての関係情報に整合性があることを示してもよい。
また、C−C要求受信機32は、ネットワークノード24−1と定義された関係を有する隣接ノード群が別に存在するかどうかを判定し、かつ、そのようなノード群を識別するため、隣接先IDユニット37において処理を開始する。そのようなノード群が存在しない場合、ネットワークノードは、要求側ノード24−2へ比較結果35を添えて応答を送信する。ネットワークノード24−1と定義された関係を有する別の隣接ノード群が存在する場合、C−C要求送信機38は、C−C要求39をいずれかの識別された隣接ノード群24−3へ送信する。C−C要求39には、ネットワークノード24−1と別の隣接ノード24−3との関係に関する、ネットワークノード24−1からの関係情報が含まれる。隣接ノード(群)は、受信した情報と隣接ノード内に記憶されている関係情報との比較を行う。また、隣接ノード(群)は、隣接ノード群が定義された関係を有する相手であるさらに離れた位置に存在するノード群に対して、隣接ノード(群)によって送信された情報とそのさらに離れた位置に存在するノード群の中に記憶された関係情報との比較を行うよう要求する。隣接ノード(群)は、応答を集約して、隣接先比較結果40をネットワークノード24−1へ返信し、ネットワークノード24−1では、隣接先比較結果受信機41で受信する。比較結果は、整合性に欠ける情報を識別してもよいし、あるいはすべての関係情報に整合性があることを示してもよい。隣接先比較結果は、結果集約器/送信機42へ送信され、結果集約器/送信機42は、ネットワークノードの比較結果35をメモリ36から検索して、それらの結果を集約して集約結果43を作成する。次いで集約器/送信機は、集約結果を要求側ノード24−2へ送信する。
C−C要求31が重複の要求である場合、ネットワークノード24−1は、自分の関係情報とノード24−2との整合性を検査し、ノード24−2が応答を待って時間切れしないようにノード24−2へ応答を送信する。しかし、この検査は前に受信した要求の処理の間に行われたことから、ネットワークノード24−1は、要求をそれ以上隣接ノード24−3へ転送しない。
図4は、本発明の方法の例示する実施形態のステップを図解したフローチャートである。ステップ51で、要求側ノード(例えばノード24−2)からのアプリケーションレベルのメッセージが、ネットワークノード24−1で受信される。ステップ52で、受信されたメッセージが関係情報の整合性を検査するための整合性検査(C−C)要求であるかどうかが判定される。そうでないならば、ネットワークノードは、適用可能な手順によってステップ53でメッセージを処理し、ステップ51へ戻って別のメッセージの受信を待つ。しかし、受信したメッセージがC−C要求であるならば、本方法は、ステップ54に進み、ネットワークノードは、そのC−C要求が重複要求であるかどうか判定する。重複要求検出器33は、(例えばグラフDG内にサイクルが存在する場合)要求がすでに処理した整合性検査に関連するかどうかを検出し、(異なるネットワークノード群から発信され、ネットワークを行き来する複数の要求が存在する可能性があるため)ネットワークを同時に行き来する可能性のある異なった要求同士を区別する。一実施形態では、ネットワークノードは、異なる整合性検査の各々に対して異なるセッションを作成し、そして、ネットワークを通して要求と共にセッションIDを伝達することによって、C−C要求同士を区別してもよい。
要求が重複要求である場合、本方法はステップ55へ進み、そこで、要求側ノード24−2から受信した関係情報がネットワークノード24−1に記憶された関係情報と、その関係に関して比較される。留意すべきだが、要求が要求側ノード24−2から受信された場合には、C−C要求には、ノード24−1に関連してノード24−2で定義された関係の集合が含まれる。ステップ56で、ネットワークノード24−1は、このローカルな結果を要求側ノード24−2へ送信するが、要求を別のいずれかのノード群へ転送することはない。次いで、本方法はステップ51へ戻り、メッセージの受信待機を続ける。
ステップ54で、要求が重複ではないと判定された場合、本方法はステップ57へ進み、要求側ノード24−2から受信した関係情報が、ネットワークノード24−1に記憶された関係情報と、その関係に関して比較される。ステップ58で、ネットワークノード24−1は、自分が別のいずれかの隣接先と定義された関係を有するかどうか判定する。定義された関係を有していなければ、本方法はステップ56へ戻り、ネットワークノード24−1は、ローカルな結果を要求側ノード24−2へ送信するが、要求を別のいずれかのノード群へ転送することはない。ネットワークノード24−1が別の隣接先と定義された関係を有する場合、本方法はステップ59へ進み、ネットワークノード24−1は、関係整合性検査のローカルな結果をデータ構造またはメモリ36の中に一時的に記憶する。比較結果は、整合性に欠ける情報を識別してもよいし、あるいはすべての関係情報に整合性があることを示してもよい。この結果は、ネットワークノード24−1が生成するであろう応答の一部だけを表している。その後、ノード24−1は、その結果を、ネットワークノード24−1について定義されたダウンストリームの隣接先から受信した結果と集約し、そして、集約結果を要求側ノード24−2へ返信するであろう。
ステップ60では、ネットワークノード24−1は、関係が定義されている隣接ノード群の集合N(すなわち、グラフDG内でネットワークノード24−1から発信される弧によって指し示されるノード群)を識別する(上記で定義したように、VがグラフDG内の頂点の集合である場合に、NはVに含まれる)。ステップ61で、ネットワークノードは、識別された隣接ノード群NにC−C要求を送信し、そのようなノード24−3の各々に対して、関係情報を検査して対称的な関係がそちら側で定義されているかどうか判定するよう要求する。C−C要求は、隣接先24−3についてネットワークノード24−1で定義された関係の集合を含み、そして、自分自身の関係と要求内に含まれる関係の集合とを比較するよう隣接先に要求する。グラフDG内のサイクルを通してのメッセージの循環送信を回避することを目的として、現行のセッションではそこからの要求をまったく受信していない隣接ノード群だけに対して、C−C要求が送信される。
ステップ62では、ネットワークノード24−1は、隣接ノード24−3からメッセージを受信する。ステップ63で、受信したメッセージがC−C要求への応答であるかどうか判定される。そうでないならば、ネットワークノードは、適用可能な手順によってステップ64でメッセージを処理し、ステップ62へ戻って別のメッセージを待機する。しかし、受信したメッセージがC−C要求への応答であるならば、本方法はステップ65へ進み、そこでネットワークノード24−1は、応答に含まれる結果をメモリ36内に記憶されたローカルな結果と集約して、集約した応答を記憶する。ステップ66で、ネットワークノード24−1は、C−C要求の送信先であるN個あるすべての隣接ノードから応答が受信されたかどうか、あるいは時間切れの時間が過ぎたかどうかを判定する。そうでないならば、本方法はステップ62へ戻り、ネットワークノード24−1は、別の応答メッセージの待機を続ける。C−C要求の送信先であったNにおけるすべての隣接ノードからすべての応答を受信し終わるかまたはタイムアウト時間が過ぎた場合、本方法は、ステップ67へ進み、そこでネットワークノード24−1は、集約応答を要求側ノード24−2へ送信する。その後、本方法はステップ68で終了する。
図5は、本発明の教示内容によるネットワークノード間のメッセージフローを図解した信号フロー図である。図5における参照番号は、図3に示したコンポーネントおよび図4に示すステップを参照している。要求側ノード24−2は、ネットワークノード24−1と定義された関係を有している。ネットワーク24−1は、隣接ノード24−3および24−4と定義された関係を有する。要求側ノード24−2は、C−C要求をネットワークノード24−1へ送信する。ネットワークノード24−1は、52/54で、要求が、検査されることになる関係情報を要求の中に有するC−C要求であって、要求は重複してはいないと判定する。57/59で、ネットワークノード24−1は、自分自身の関係情報を要求の中で受信した情報と比較して、その結果を記憶する。次いでネットワークノード24−1は、C−C要求39を隣接ノード24−3および24−4へ送信し、(各隣接ノードについて定義されたように)自分自身の関係情報を要求の中に含める。隣接ノード群は、比較を行って、それらの結果をC−C応答40の中でそれぞれ返信する。66で、各応答を受信すると、ネットワークノード24−1は、受信応答からの受信結果を自分自身の記憶されたローカルな結果と集約して、すべての結果で構成される集約応答を形成する。67で、ネットワークノード24−1は、自分がC−C要求を送信した相手であるすべての隣接ノード群から応答を受信したと判定する。その後、集約応答43が要求側ノード24−2へ返信される。
図5はグラフDGがサイクル(巡回)を含む事例を明確には扱っていないが、上述のアルゴリズムは、メッセージがグラフDGを周期的に繰り返すのを、(a)グラフを行き来する異なった要求を把握し続けること(すなわち、図5に示すような重複メッセージ検査)と(b)そこから同じ要求が受信されるような異なるノード群を把握し続けることとの組み合わせによって防ぐ。どのノードも、最初に自分が重複した要求を受信したかどうか検査する。要求が重複している場合、受信側ノードは発信側ノードとの関係情報の整合性を検査し、要求を別の隣接先に転送せずにこの整合性検査の結果を直ちに応答する。例えば、ネットワークノード24−1が隣接ノード24−3から同じ整合性検査要求を受信する場合、ネットワークノード24−1は、ノード24−1とノード24−3との間にある関係の整合性についての情報を含むメッセージを添えてノード24−3に応答するが、要求を自分の隣接ノードである24−2や24−4にさらに転送することはない。要求が重複していない場合、受信側ノードは発信側ノードとの関係情報の整合性を検査し、また、集約結果を添えて発信側に応答する前に、メッセージを自分の隣接先ノード群にも送信して、それらの応答を待つ。
上記の手順の中で交換されてもよいメッセージのタイプが2つあり、すなわち、C−C要求メッセージとC−C応答メッセージである。C−C要求メッセージには以下が含まれてもよいが、それらに限定されない。
(1)メッセージのタイプを示す情報要素(すなわち、整合性検査要求)、
(2)要求を他の整合性検査要求と区別するための連続番号、
(3)ソースノードID、
(4)宛先ノードID、および
(5)発信側ノードの側で定義された弧についての情報(要求を受信するネットワークノードが、それと突き合わせて自分自身のデータを検査するであろう)。
C−C応答メッセージには以下が含まれてもよいが、それらに限定されない。
(1)メッセージのタイプを示す情報要素(すなわち、整合性検査応答)、
(2)要求を他の整合性検査要求と区別するための連続番号、
(3)ソースノードID、
(4)宛先ノードID、および
(5)整合性検査結果についての情報(例えば、整合性のある全データ、または検出された整合性欠如のリスト)。
このようにして本発明は、ネットワークノード間の関係の整合性を検証するタスクを、定義されたそのような関係を有するすべてのネットワークノードに分散する。現行の世代の「ネットワーク管理システム」によって提供される中央集中的解決策と比べて、本発明は、負荷の分散、データ整合性の保証、およびスケーラビリティにおいて利点を提供する。要求があり次第、各ネットワークノードが関与している関係についての整合性の検査を行う責任を各ネットワークノードが負うようにさせ、そして、ネットワーク内で見つかった整合性の欠如をすべて識別するための1つの応答を要求の発信者が作成できるまで、結果がグラフに沿って集約される。本発明は、中央集中的解決策よりも高度なスケーラビリティ、性能、およびデータの正確性を提供する。
本発明の好適実施形態について添付の図面の中で図解し、前述の詳細記述の中で説明してきたが、本発明は本書で開示した実施形態に限定されるのではなく下記の請求項によって定義されることは理解されよう。
関連出願について
本願は、2007年3月9日に提出された米国仮出願第60/894,057号についての優先権を主張した出願である。

Claims (8)

  1. 強連結されたネットワーク(20)における複数のノード(24)においてノード間の関係を示すノード関係情報の整合性を検査する方法であって、
    発信側のネットワークノード(24−2)から送信され、受信側のネットワークノード(24−1)にノード関係情報の整合性を検査するように要求するための整合性検査要求を該受信側のネットワークノード(24−1)において受信するステップ(51)と、
    前記整合性検査要求とともに受信されたノード関係情報と、前記受信側のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報とを比較することで、前記発信側のネットワークノードと前記受信側のネットワークノードとの間におけるノード関係情報の整合性についてのローカルな整合性検査結果を決定するステップ(57)と、
    前記受信側のネットワークノードが前記ネットワークにおける他のいずれのネットワークノード(24−3)に対しても定義された関係を有していなければ、前記受信側のネットワークノードから前記発信側のネットワークノードへ前記ローカルな整合性検査結果を送信するステップ(56)と、
    前記受信側のネットワークノードが前記ネットワークにおける少なくとも1つの他のネットワークノードに対して定義された関係を有していれば、
    前記受信側のネットワークノードが前記定義された関係を有している前記少なくとも1つの他のネットワークノードへ別の整合性検査要求(39)を送信するステップ(61)と、
    前記受信側のネットワークノードと前記少なくとも1つの他のネットワークノードとの間におけるノード関係情報の整合性に関連した別の整合性検査結果を含む整合性検査応答(40)を前記少なくとも1つの他のネットワークノードから受信するステップ(62)と、
    前記整合性検査応答を通じて受信した前記別の整合性検査結果と、前記ローカルな整合性検査結果とを集約して、集約された結果を生成するステップ(65)と、
    前記発信側のネットワークノードへ前記集約された結果を送信するステップ(67)と
    を有することを特徴とする方法。
  2. 前記発信側のネットワークノードから受信した前記整合性検査要求には、前記受信側のネットワークノードに記憶されている、該発信側のネットワークノードと前記受信側のネットワークノードとの間における定義された関係を示す該ノード関係情報が含まれており、
    前記ローカルな整合性検査結果を判定するステップは、前記整合性検査要求に含まれて受信された前記ノード関係情報と、前記受信側のネットワークノードにおいて記憶されている前記発信側のネットワークノードとの間における前記定義された関係を示すノード関係情報とを比較するステップを有している
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの他のネットワークノードへ送信される前記別の整合性検査要求には、前記受信側のネットワークノードに記憶されている、該少なくとも1つの他のネットワークノードと前記受信側のネットワークノードとの間における定義された関係を示すノード関係情報が含まれており、
    前記別の整合性検査結果を含む整合性検査応答を前記少なくとも1つの他のネットワークノードから受信するステップは、前記少なくとも1つの他のネットワークノードに記憶されているノード関係情報と、前記別の整合性検査要求に搭載されて送信されたノード関係情報との間の整合性を示す別の整合性検査結果を受信するステップを有している
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 強連結されたネットワーク(20)における複数のノード(24)においてノード間の関係を示すノード関係情報の整合性を検査する方法であって、
    第2のネットワークノード(24−2)からのノード関係情報を含み、かつ、第1のネットワークノード(24−1)に記憶されているノード関係情報と、前記第2のネットワークノードから受信したノード関係情報と、さらに、前記第1のネットワークノードが定義された関係を有している他の隣接したネットワークノード(24−3、24−4)とのノード関係情報との整合性を検査することを前記第1のネットワークノードに要求するための要求を、前記第1のネットワークノードにおいて前記第2のネットワークノードから受信するステップ(51)と、
    前記第2のネットワークノードから受信した要求が重複した要求であるかどうかを判定するステップ(54)と、
    前記第2のネットワークノードから受信した要求が重複した要求であるか、または、前記第1のネットワークノードが前記ネットワークにおける他のネットワークノードのいずれに対しても定義された関係を有していない場合に、
    前記第1のネットワークノードのノード関係情報と前記第2のネットワークノードのノード関係情報とを比較することによってローカルな整合性検査結果を決定するステップ(55)と、
    前記ローカルな整合性検査結果を前記第2のネットワークノードへ送信するステップ(56)と、
    前記第2のネットワークノードから受信した要求が重複した要求でなく、かつ、前記第1のネットワークノードが前記ネットワークにおける少なくとも1つの他のネットワークノードに対して定義された関係を有している場合に、
    前記第1のネットワークノードのノード関係情報と前記第2のネットワークノードのノード関係情報とを比較することによってローカルな整合性検査結果を決定するステップ(57)と、
    前記ローカルな整合性検査結果を前記第1のネットワークノードに一時的に記憶するステップ(59)と、
    前記第1のネットワークが定義された関係を有している前記少なくとも1つの他のネットワークノードを識別するステップ(60)と、
    前記少なくとも1つの他のネットワークノードに対する前記第1のネットワークノードからのノード関係情報を含んだ第2の要求であって、前記少なくとも1つの他のネットワークノードに対して該少なくとも1つの他のネットワークノードが記憶しているノード関係情報と、前記第1のネットワークノードから受信したノード関係情報との整合性を検査するよう前記少なくとも1つの他のネットワークノードに要求するための前記第2の要求を、前記少なくとも1つの他のネットワークノードへ送信するステップ(61)と、
    前記少なくとも1つの他のネットワークノードのノード関係情報と前記第1のネットワークノードのノード関係情報とを比較した結果(40)を、前記少なくとも1つの他のネットワークノードから受信するステップ(62)と、
    前記少なくとも1つの他のネットワークノードから受信した前記結果と、前記一時的に記憶されている前記ローカルな整合性検査結果とを集約して、集約された結果を生成するステップ(65)と、
    前記集約された結果を前記第2のネットワークノードへ送信するステップ(67)と
    を有することを特徴とする方法。
  5. 強連結されたネットワーク(20)における複数のノード(24)においてノード間の関係を示すノード関係情報の整合性を検査するシステムであって、
    ノード関係情報の整合性を検査するように要求するための整合性検査要求を発信する発信側のネットワークノード(24−2)と、
    前記整合性検査要求を受信する少なくとも1つの受信側のネットワークノード(24−1)と
    を備え、
    前記少なくとも1つの受信側のネットワークノードは、
    前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記受信側のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかを判定する手段(34)と、
    前記受信側のネットワークノードが前記ネットワークにおける他のいずれかのネットワークノード(24−3)に対して定義された関係を有しているかどうかを判定する手段(37)と、
    前記受信側のネットワークノードが前記ネットワークにおける他のいずれのネットワークノードに対しても定義された関係を有していないと判定されたことに応じて、前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記受信側のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかを報告するための応答(35)を、前記発信側のネットワークノードへ送信する手段(42)と、
    前記受信側のネットワークノードが前記ネットワークにおける少なくとも1つの他のネットワークノードに対して定義された関係を有していると判定されたことに応じて、前記受信側のネットワークノードから受信した要求に含まれていた定義されたノード関係情報が、前記他のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報と対称性を成すように反映されているかどうかを報告させるための要求(39)を、前記他のネットワークノードへ送信するとともに、前記受信側のネットワークノードにおけるすべての定義されたノード関係情報が整合しているか整合していないかを報告するための集約された応答(43)を前記発信側のネットワークノードへ送信する手段(38)と
    を備えることを特徴とするシステム。
  6. 前記受信側のネットワークノードは、
    前記発信側のネットワークノードから受信した前記整合性検査要求が重複した要求であるかどうかを判定する手段(33)と、
    前記発信側のネットワークノードから受信した前記整合性検査要求が重複した要求であると判定されたことに応じて、前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記受信側のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかの判定結果だけを含んだ応答(35)を、前記発信側のネットワークノード送信する手段(42)と
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  7. 強連結されたネットワーク(20)における複数のノード(24)においてノード間の関係を示すノード関係情報の整合性を検査するネットワークノード(24−1)であって、
    前記ノード関係情報の整合性を検査させるための要求(31)を発信側のネットワークノード(24−2)から受信する手段(32)と、
    前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記ネットワークノード(24−1)において記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかを判定する手段(34)と、
    前記ネットワークノード(24−1)が前記ネットワークにおける他のいずれかのネットワークノード(24−3)に対して定義された関係を有しているかどうかを判定する手段(37)と、
    前記ネットワークノード(24−1)が前記ネットワークにおける他のいずれのネットワークノードに対しても定義された関係を有していないと判定されたことに応じて、前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記ネットワークノード(24−1)において記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかを報告するための応答(35)を、前記発信側のネットワークノードへ送信する手段(42)と、
    前記ネットワークノード(24−1)が前記ネットワークにおける少なくとも1つの他のネットワークノードに対して定義された関係を有していると判定されたことに応じて、前記ネットワークノード(24−1)から受信した要求に含まれていた定義されたノード関係情報が、前記他のネットワークノードにおいて記憶されているノード関係情報と対称性を成すように反映されているかどうかを報告させるための要求(39)を、前記他のネットワークノードへ送信するとともに、前記ネットワークノード(24−1)におけるすべての定義されたノード関係情報が整合しているか整合していないかを報告するための集約された応答(43)を前記発信側のネットワークノードへ送信する手段(38)と
    を備えることを特徴とするネットワークノード。
  8. 前記ネットワークノード(24−1)は、
    前記発信側のネットワークノードから受信した前記要求が重複した要求であるかどうかを判定する手段(33)と、
    前記発信側のネットワークノードから受信した前記要求が重複した要求であると判定されたことに応じて、前記発信側のネットワークノードから受信した定義されたノード関係情報に、前記ネットワークノード(24−1)において記憶されているノード関係情報が対称性を成すように反映されているかどうかの判定結果だけを含んだ応答(35)を、前記発信側のネットワークノード送信する手段(42)と
    を備えることを特徴とする請求項7に記載のネットワークノード。
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