JP2010518949A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は親水性ポリウレタンフォーム構造体に関する。より具体的には、増量された活性炭のような不活性微小粒子を発泡体のセルの内部と外表面との双方に含んだ親水性発泡構造体に関する。さらに、本発明はそのような親水性発泡構造体の製造方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は穴のパターンを含んだ吸収性発泡材料の層を具備した創傷被覆材を開示している。穴は発泡材料の、被覆材が装着された場合に装着者の皮膚の近傍に位置する側に開口し、発泡材料の層は皮膚に粘着する疎水性ゲルの層で覆われており、被覆材が装着される場合に着用者の近傍に位置する発泡材料の穴の壁の端部は、ゲルコートされている。被覆材に、吸収性に影響する化合物を付加することについては開示されていない。
【0003】
特許文献2および特許文献3は、双方ともゼオライト粒子に結合した抗菌作用のある銀を含むポリウレタンフォームに関する。被覆材に吸収性に影響する化合物を付加することについては開示されていない。
【0004】
特許文献4は天然のスポンジに似せることを意図したポリウレタンフォームを開示している。そのフォームはCalcotone Greenの色素を含んでいる。その文献には、創傷被覆材および活性炭粒子のいずれについても開示されていない。
【0005】
特許文献5は無機ポリマーの粒子を含んだポリウレタンフォームに関する。その発泡体はマットレスまたはサニタリーマットに使用され得る。その文献には、活性炭粒子および創傷被覆材のいずれについても開示されていない。
【0006】
特許文献6および特許文献7は、導電性カーボンブラックを含むポリウレタンを開示している。そのフォームは導電性弾性部材として使用されることを目的とされている。その文献には、活性炭粒子および創傷被覆材のいずれについても開示されていない。
【0007】
特許文献8は超吸収性粒子を含むポリウレタンフォームを開示している。その文献には活性炭粒子について開示されていない。
【0008】
創傷被覆材に使用され得、且つマーケットで入手し得る創傷被覆材に使用され得る既存の材料と比較して改良された吸収特性を有する材料が必要とされている。重要な吸収特性は、最大または累積的な吸収容量、すなわち体液流出が多量である場合の傷からの膨大な量の体液を吸収することが可能である能力と、保持特性、すなわち褥瘡に関して生じる場合及び、吸収性被覆材と圧縮包袋との組み合わせが多く使用されることが多い、例えば場合の静脈性下腿潰瘍を処置する場合に生じるような静圧に対抗する材料の能力と、である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第97/42985号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第1 486 523号明細書
【特許文献3】米国特許第4,937,237号明細書
【特許文献4】英国特許出願公開第1 507 232号明細書
【特許文献5】欧州特許第1 486 523号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2001/0003757号明細書
【特許文献7】欧州特許出願公開第0 387 607号明細書
【特許文献8】米国特許第5,065,752号明細書
【特許文献9】英国特許出願公開第1 429 711号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】W. R. Grace and Co. "Hypol: foamable hydrophilic polymers-laboratory procedures and foam formulations"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、創傷被覆材に使用され得る親水性ポリウレタンフォーム構造体を製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
その方法は、(a)界面活性剤を含んだ水相を設けるステップと、(b)2以上の官能基を備えたイソシアナート末端ポリエーテルを提供するステップと、(c)水相とイソシアナート末端ポリエーテルとを混合して、その結果できあがった混合物をその直後に、フォームがそこで得られるモールド型または連続したウェブへと移送するステップと、d)フォーム構造体を、水分含有率が10重量%以下になるまで乾燥するステップと、を含んでいる。
【0013】
その方法の本質的な特徴は、ステップa)の水相が分散した不活性な活性炭粒子も含んでいることである。粒子理論によって拘束されることを希望することなく、活性炭粒子は親水性ポリウレタンフォーム構造体の最大吸収量と保持力とを改良すると思われ、それは傷の治療の観点から有利である。
【0014】
さらに、モールド型または連続したウェブには、混合物がステップc)において加えられる前に成型紙で裏打ちされることが好適である。この成型紙は、乾燥ステップd)の前に取り除かれる。
【0015】
触媒の存在の下で、ステップd)の後に得られたフォーム構造体の1つの面上に1つ以上のゲル状シリコーン剤が加えられることも好適であり、そのシリコーン剤は硬化することで架橋シリコーンゲルを形成する。その触媒は好適に白金錯体である。
【0016】
最終的に、本発明は30〜1000μmの間の小孔サイズを有する親水性ポリウレタンフォーム構造体を提供し、その構造体は上記に開示された方法によって得られる。
【0017】
本発明は添付図を参照すると共に以下により詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の1つの実施形態による独創的な被覆材の概略的な斜視図を示している。
【図1A】図1の1つの特徴的な部分の拡大図を示している。
【図2】本発明による、シリコーンコーティングゲルを得るために、1つ以上のゲル状シリコーン剤をフォーム構造体に塗布する装置の概略を示した図である。
【図3】本発明による構造体を含んだ被覆材の製造のアウトラインを示した図である。図示されているのは不活性粒子を含んだフォームの製造方法である。水相は水、界面活性剤および活性炭を含んでいる。ポリウレタンプレポリマは、界面活性剤および活性炭のような不活性粒子を含んだ水相と、分配混合装置内において混合される。反応混合物はその後、成型紙で裏打ちされたモールド型または連続的なウェブ上に搬送され、重合反応の終了後、成型紙は成形物から除去され、得られたフォームは水分含有量が10重量%以下になるまで乾燥される。プラスチックの液体不透過性コアは一方の面がコーティングされ、他方の面を剥離紙で覆われる。その後、製品は適切な小片に切り出されて、梱包される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は改良された吸収特性を示す親水性フォーム構造体の製造方法を提供するものである。
【0020】
本発明の親水性フォーム構造体は、基本的に親水性ポリウレタンフォームである。適切な親水性ポリウレタンフォームはHypol(商標)として公知のものを含んでいる。Hypolフォームは、Dow Chemicals社によって販売されているHypol親水性プレポリマから製造され得る。
【0021】
適合する親水性ポリウレタンフォームは、2以上の官能基を備えたイソシアナート末端ポリエーテルを界面活性剤および水と混合し、所定の表面上に成型することによって製造され得る。
【0022】
好適なイソシアナート末端ポリエーテルは、Hypol FHP2000,2001,3000,3001,2002および2000HDを含み、これらはDow Chemicals社によって販売されている。Hypolは頒布された非特許文献1に記載されている。それらの生成と使用とは特許文献9および特許文献4に開示されている。
【0023】
適合する親水性発泡ポリマを形成するための適切な界面活性剤は、非イオン界面活性剤を含んでいる。好適な非イオン界面活性剤はオキシプロピレン−オキシエチレンブロックコポリマであり、Pluronic(商標)として公知であり、BASF Wyandotte社によって販売されている。好適なPluronic界面活性剤はL65,F87,P38,P75およびL62を含んでいる。
【0024】
標準的なフォームを生成するために、重量割合100のHypol FHP2000,2001,3000,3001,2002または2000HDが、重量割合0.3〜7の界面活性剤または界面活性剤混合物、重量割合0.5〜2の活性炭のような不活性粒子、および重量割合30〜300の水と混合され、フォーム混合物が所定の表面上に成形される。標準的なフォーム混合物はクリームタイム(cream time)が約20〜30秒、ライズタイム(rise time)が約60〜250秒、キュアタイム(cure time)が約400〜800秒である。さらに、適切なフォームの孔サイズは30〜1000μmで変化させることができる。
【0025】
すでに述べたように、本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体は、一方の側を、1つ以上のゲル状シリコーン成分をその一方の側に加え、この加えられたシリコーンをキュアすることによって架橋ゲルを形成して、シリコーンゲルでコートすることができる。本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体のコーティングに使用される架橋シリコーンゲルは、好都合に引張強度、貫通性および剥離強度に関して特徴付けることができる。ここで使用される“引張強度”との語は最大引張荷重を意味し、(標準的なインストロン試験機を使用して)幅5cm、厚さ3mmの本件の架橋シリコーンゲルのストリップに適用することができる。
【0026】
架橋シリコーンゲルは、先行技術により公知であるように、様々なゲル形成シリコーン成分および、例えば反応基を有する直鎖シリコーンなどの混合物から形成されてもよい。好適に、ゲルは、白金触媒のような適切な触媒の存在下で、ビニル基置換シリコーン成分と水素化物含有シリコーン成分との間の反応によって形成される。
【0027】
使用されるゲル状シリコーン成分は粘度が100〜10000mPasの範囲内であり、平均分子量は350〜40000の範囲であり、例えば、1グラムあたり0.004〜0.4ミリモルの反応基を有していてもよい。
【0028】
シリコーンゲルが2以上のシリコーン成分の混合物を架橋して形成される場合、複数の構成成分の分子量および/または反応基による置換反応の度合いは異なっていてもよい。このことは、単に成分の比率を変化させることによって、異なった物理特性を備えるゲルを形成することを可能にしている。
【0029】
本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体に使用するために適切な架橋シリコーンを形成するための成分は、例えば、Wacker Silgel 612の参照の下でWackerから入手可能である。
【0030】
すでに述べたように、本発明の構造体は、フォーム状の材料のシートを1つ以上の架橋していないシリコーン成分でコーティングし、次いで架橋を生じさせることによって形成されている。1つの成分のビニル基を他の成分の水酸基と反応させることによって形成されたゲルの場合には、そのようなキュアは、5〜15ppmの濃度の白金錯体のような触媒の存在下において一般的に実行される。そのような場合には、ゲルは数日以上の期間、室温でキュアすることによって形成されてもよいが、高温が好ましく使用される。例えば、シリコーンゲルは40℃〜120℃、好適には80℃〜100℃の温度でキュアすることによって形成することができる。80℃の温度においては、キュアには一般的に10秒〜10分、例えば1〜5分の時間がかかる。50℃の硬化温度においては、キュアには一般的に10分〜2時間、例えば15分〜1時間の時間がかかる。
【0031】
化学的に適切なゲル(ポリジメチルシロキサンゲル)形成シリコーン成分の一例は、独国ブルクハウゼン所在のWacker-Chemie社のSilGel612、および米国カーピンテリア所在のNuSil社のMED−6340などの、白金触媒2成分添加型RTVシリコーンである。
【0032】
したがって、本発明は、被覆材としての上述の親水性フォーム構造体を提供しており、この構造体は、フォームの吸収能力を改良する、フォーム内に分散されている不活性粒子と、使用時に着用者の皮膚の近傍に位置するフォーム材料の側に開口する孔のパターンと、を備えることによって特徴づけられている。好適に、このフォーム材料は、表皮に接着する疎水性架橋シリコーンゲルの層のコーティングを有しており、フォーム材料の孔の壁は、被覆材が使用される際に、着用者の皮膚の近傍に位置する壁の端部においてゲルでコーティングされている。
【0033】
例えば体液がわずかまたは標準量だけしかにじみ出ない創傷のためを意図された実施形態においては、フォーム構造体は、フォーム材料内の小孔からなる孔のパターンを備えている。架橋シリコーンゲルが用いられた場合、そのゲルもまた、ゲル層に近接して配置されたフォーム材料の開口した小孔内に、小孔を塞ぐことなくわずかに延在している。
【0034】
好適に、フォーム材料は、使用時に着用者から遠位側に位置するフォーム材料の側に配置されている側を、液体不透過材料の層でコーティングされている。
【0035】
被覆材は、分散した不活性粒子を備えた発泡構造体を具備し、着用者に向くようにされた側にシリコーンゲルコーティングを備え、0.1〜2.0N、適切には0.2〜1.3N、好適には0.2〜0.7Nの肌への接着力F1を有している。
【0036】
第1の実施形態において、シリコーンゲル層は0.05〜1.0mmの厚さである。
【0037】
第2の実施形態において、孔のパターンは、ゲル形成シリコーン成分の混合層上にこの材料を配置する前に、フォーム材料内に生成される。
【0038】
図1は本発明の1つの実施形態による1個の被覆材を示した図である。この被覆材は吸収性フォーム材料2を具備し、その材料は、被覆材が使用される場合に着用者の創傷または皮膚に近接して配置される側をゲル層3でコーティングされている。図1Aに概略的に示されているように、ゲル層3は、フォーム材料のゲルコーティングされた側に開放したフォーム材料の開放セルまたは小孔4の壁の一部がゲルコーティングされるように配置されている。ゲル層3は、傷に面するフォーム材料の小孔の端部における壁の一部を閉じているのではなくカバーしているだけなので、余分な傷の体液はフォーム材料2内に引き込まれ、そこで吸収されることが可能である。ゲル層は離間層も形成しており、この離間層はフォーム材料が着用者の傷または皮膚に直接触れることを防止している。全ゲル層の厚さ、すなわちフォーム材料の小孔内に到達する深さを含んだ厚さは、0.1〜2.0mmである。傷に面したフォーム材料のいくつかの小孔はゲル層によって閉じられている。
【0039】
乾燥した外面を備えた被覆材を提供するという意図をもって、その被覆材にはゲル層3の反対側に液体不透過層5が与えられる。この液体不透過層5は、薄い液体不透過であるが蒸気を透過するプラスチックフィルム、例えばポリウレタンフィルムを好都合に具備していてもよい。
【0040】
図1に記載された被覆材は、わずかな量から通常の量の範囲の量の体液がにじみ出る傷に使用されることを意図されている。フォーム層は1〜10mmの厚さであり、好適には2〜6mmである。すでに述べたように、フォーム材料は吸収部材としておよびゲルキャリアとしての双方に機能し、被覆材全体ではこれによって非常に柔らかく且つしなやかのものとなる。ゲルが傷を取り囲む皮膚に付着するため、被覆材はその場に保持され、一方でゲルは密封機能を提供し、浸軟を防止する、すなわち傷の体液が健康な皮膚上に流れ、表皮を軟化させおよび最終的に損傷してしまうことを防止している。また、ゲル層およびフォーム材料の開放構造は皮膚呼吸も可能にしている。本発明で使用されている接着性ゲルの性質は、その目的を達するために今日使用されている例えばアクリル接着剤またはホットメルト接着剤のような、被覆材を固定するために一般的に使用される接着剤の性質とは全く異なっている。これら接着剤と本発明に従って使用されるゲルとの間の顕著な差異は、ゲルが前記接着剤よりも非常に柔らかく、“濡れ性”が良好なことである。
【0041】
このことはゲルに特別な接着性を与える可能性を非常に低くしており、すなわち、ゲルによって提供される接着力に等しい効果的な全体の接着力を達成するために、より硬い接着剤に与えられなければならない特別な接着力よりも、接触面積あたりの接着力を低くしている。
【0042】
図2は、本発明による構造体に1つ以上のゲル形成シリコーン成分の層を適用するのに使用するための装置の概略図を示したものである。図示された装置はコンベア(図示略)を含み、そのコンベア上でプラスチックフィルム8が図2の左から右へと搬送される。架橋していないゲル混合物層9はフィルム8上に配置される。ゲル混合物は、キュア後にゲルを形成する成分の混合物を意味し、互いに反応して架橋構造体を形成するポリマを含んでいる。吸収性フォーム材料の層10はローラ11を用いて架橋していないゲル混合物9に適用され、層9、10は次いでオーブン12内に搬送される。ゲル混合物はオーブン12を通過する経過中にキュアされ、フォーム材料の下側にゲル層を形成する。
【0043】
1つ以上のゲル形成成分および混合物、ならびにその比率、圧力F,ゲル混合物の量、フォーム材料の供給と層の加熱との間の時間、キュア温度などの適切な選択によって、フォーム材料上に不連続なゲルコーティングが形成されることが判明した。これは、ゲル混合物が毛細管現象によって、ゲル混合物に当接して存在するフォーム材料の側に開口している、フォーム材料の小孔または穴に引き込まれるためである。ゲル形成コーティングを小孔以外の穴がないフォーム材料に適用する場合、ゲル混合物は、フォーム材料の下側に開口した非常に多数の小孔がゲルコーティングによって詰まることがないか、またはブロックされることがないことを確実にする厚さの層で適用されなければならない。また、ゲル混合物の粘度とフォーム材料内の小孔のサイズとは、混合物が小孔中に浸透する傾向に影響する。ゲル混合物層は好適に0.05〜1.00mmの厚さで適用されなければならないことがわかった。ゲル混合物層の大部分はフォーム内に吸い込まれ、それによって、空気とフォームとを含んだゲル層全体は0.10〜2.00mmの厚さを有する。
【0044】
ポリウレタンフォームシートの下側をシリコーンゲルでコーティングするための上述の方法の第1の適用例において、密度130kg/m3、厚さ5mmの解放気泡の柔らかい親水性ポリウレタンフォームシートが使用された。
【0045】
シリコーン混合物はWackerから入手されたSilGel 612よりA成分とB成分とを1.0:0.9の混合割合で準備された。架橋されていない混合物は約1000mPaの粘度を有していた。
【0046】
ポリウレタンシートは、厚さ0.2mmのシリコーン混合物上にローラ11の圧力をかけることなく配置される。言い換えると、シリコーン混合物はフォーム材料シートの重量のみを受ける。フォーム材料10と、その下のシリコーン混合物9と、をローラ11からオーブン12まで搬送するためにかかる時間は1分であり、キュア温度は130℃であった。シリコーンは数分間の滞留時間でオーブン内でキュアされた。高い蒸気透過性を有し、厚さ0.025mmのポリウレタンフィルムが、その後、フォーム材料のゲルコーティングされた側とは反対の側に堅固に接着された。この混合比において、シリコーンゲルは16mmの針入度(penetration number)を有し、被覆材の表皮接着力は0.42Nと測定された。これら状態の下で、ゲル混合物層は好適に少なくとも0.1mmの厚さを有し、それによってフォーム材料上に適切な不連続ゲルコーティングが得られることが判明した。
【0047】
ゲル混合層の厚さが0.4mmよりも厚くなった場合、フォーム材料内の非常に大きいパーセンテージの小孔がブロックされるようになり、結果的にゲルコーティングの浸透性が不十分になる。
【0048】
図2に関連して記載された方法を実行する場合、最終製品の品質は多くの要因に依存することが上述の記載から明らかである。したがって、これらの要因に一般的な限界値を設けることは不可能であり、そのような限界値は使用されるゲル混合物およびフォーム材料に関して実験的に設定されなければならない。
【0049】
したがって、記載された方法は、図1に関連して記載された種類の被覆材が非常に容易に製造されることを可能にしている。その方法は非常に柔軟でもあり、互いに異なった吸収力の被覆材を同一の方法によって、および同一の装置を使用して原理上は生産することが可能である。
【0050】
記載された被覆材は、もちろん、たとえばエチレンオキシド殺菌またはスチーム殺菌によって殺菌することができ、異なったサイズおよび異なったタイプの傷に、殺菌包装および殺菌されていない包装の両方で、供与されることが意図されている。その柔らかさのために、被覆材は圧縮包帯との組み合わせで使用するのに適しており、疱疹、下腿潰瘍及びその種の傷に有益に使用され得る。また、被覆材の高度な柔軟性は、痛みの治療プロセスの後期においてさえひざの痛み、ひじの痛みのような関節痛に使用することにも適している。また、これら被覆材は対象となる痛みの部位および傷の大きさに適切なサイズに切り出すことも可能である。
【0051】
上述の例示された実施形態は本発明の範囲内で改良可能であり、特に、記載された材料および使用される工程パラメータに関して改良可能である。
【0052】
本発明は実施例を参照してさらに記載される。
【実施例1】
【0053】
親水性ポリウレタンフォーム構造体の製造
フォーム製造工程のための水相は、非イオン界面活性剤Pluronic F87および活性炭を溶解および分散させることによって準備された。水相中のこれらの組成の最終的な濃度は、Pluronic F87が0.1重量%、活性炭が1.0重量%であった。
【0054】
同時に、成型紙で裏打ちされたモールド型が準備された。そのモールド型は十分な深さを備えており、5mmの厚さのシート状フォーム成型体を製造することができた。プレポリマHypol 2001(イソシアナート末端ポリエーテル)が分配混合装置内において、室温で40重量%の量で水相に加えられた。生成した混合物は直ちに成型モールド型に搬送された。合計で30秒間フォーミングが行われ、次いでフォームが10分間、キュアされた。キュア後、成型紙は除去され、フォームが10重量%以下の含水率まで120℃の温度で乾燥された。
【実施例2】
【0055】
親水性ポリウレタンフォーム構造体の吸水率
親水性ポリウレタンフォーム構造体の7つのバッチが実施例1の工程にしたがって準備された。4つのバッチは1重量%の活性炭の粒子を含んでいた。それぞれのバッチからのサンプルは水道水に浸漬され、2分間、吸収することを許容された。続いて、サンプルは一角で吊るされ、9分間水を切られた。長さは横断方向(CD)において測定され、幅は流れ方向(MD)において測定された。湿潤状態での長さおよび幅が、サンプルの水が切られた後に測定された。少なくとも3つのサンプルがそれぞれのバッチから打ち抜かれた。
【0056】
得られた結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
不活性粒子を含んだバッチは粒子を含んでいないバッチと比較して、吸収容量が30%高いということを結果が示している。
【実施例3】
【0059】
圧力下での生理食塩水の保持率
親水性ポリウレタンフォーム構造体の7つのバッチが実施例1の工程にしたがって準備された。3つのバッチは1重量%の活性炭の粒子を含んでいた。全てのバッチからのサンプルは10×10cmの角が面取りされた小片に打ち抜かれた。最初に、最大吸収容量が測定された。サンプルは重量測定され、次いで0.9重量%の食塩水に5分間浸漬され、その後一角に固定されたクリップに吊るされて2分間水抜きされた。最後に、サンプルは再度重量測定され、最大吸収容量が決定された。
【0060】
乾燥したサンプルは重量測定され、その後サンプルの最大吸収容量の80%に相当する量の生理食塩水に曝された。サンプルの面積は、サンプルが生理食塩水に曝された後に測定された。次いでサンプルには40mmHgの静圧が5分間負荷され、最終的に再度重量測定された。生理食塩水の保持率は、圧力をかけた後の質量と乾燥したサンプルの質量との間の差として計算される。
【0061】
得られた結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
不活性コーティングされた発泡構造体に関して、静圧をかけた後の保持率は顕著に高くなるということを、得られた結果は示している。
【符号の説明】
【0064】
2 ・・・吸収性フォーム材料
3 ・・・ゲル層
4 ・・・小孔
5 ・・・液体不透過層
8 ・・・プラスチックフィルム
9 ・・・ゲル混合物層
10 ・・・吸収性フォーム材料の層
11 ・・・ローラ
12 ・・・オーブン
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は親水性ポリウレタンフォーム構造体に関する。より具体的には、増量された活性炭のような不活性微小粒子を発泡体のセルの内部と外表面との双方に含んだ親水性発泡構造体に関する。さらに、本発明はそのような親水性発泡構造体の製造方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は穴のパターンを含んだ吸収性発泡材料の層を具備した創傷被覆材を開示している。穴は発泡材料の、被覆材が装着された場合に装着者の皮膚の近傍に位置する側に開口し、発泡材料の層は皮膚に粘着する疎水性ゲルの層で覆われており、被覆材が装着される場合に着用者の近傍に位置する発泡材料の穴の壁の端部は、ゲルコートされている。被覆材に、吸収性に影響する化合物を付加することについては開示されていない。
【0003】
特許文献2および特許文献3は、双方ともゼオライト粒子に結合した抗菌作用のある銀を含むポリウレタンフォームに関する。被覆材に吸収性に影響する化合物を付加することについては開示されていない。
【0004】
特許文献4は天然のスポンジに似せることを意図したポリウレタンフォームを開示している。そのフォームはCalcotone Greenの色素を含んでいる。その文献には、創傷被覆材および活性炭粒子のいずれについても開示されていない。
【0005】
特許文献5は無機ポリマーの粒子を含んだポリウレタンフォームに関する。その発泡体はマットレスまたはサニタリーマットに使用され得る。その文献には、活性炭粒子および創傷被覆材のいずれについても開示されていない。
【0006】
特許文献6および特許文献7は、導電性カーボンブラックを含むポリウレタンを開示している。そのフォームは導電性弾性部材として使用されることを目的とされている。その文献には、活性炭粒子および創傷被覆材のいずれについても開示されていない。
【0007】
特許文献8は超吸収性粒子を含むポリウレタンフォームを開示している。その文献には活性炭粒子について開示されていない。
【0008】
創傷被覆材に使用され得、且つマーケットで入手し得る創傷被覆材に使用され得る既存の材料と比較して改良された吸収特性を有する材料が必要とされている。重要な吸収特性は、最大または累積的な吸収容量、すなわち体液流出が多量である場合の傷からの膨大な量の体液を吸収することが可能である能力と、保持特性、すなわち褥瘡に関して生じる場合及び、吸収性被覆材と圧縮包袋との組み合わせが多く使用されることが多い、例えば場合の静脈性下腿潰瘍を処置する場合に生じるような静圧に対抗する材料の能力と、である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開第97/42985号パンフレット
【特許文献2】欧州特許出願公開第1 486 523号明細書
【特許文献3】米国特許第4,937,237号明細書
【特許文献4】英国特許出願公開第1 507 232号明細書
【特許文献5】欧州特許第1 486 523号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2001/0003757号明細書
【特許文献7】欧州特許出願公開第0 387 607号明細書
【特許文献8】米国特許第5,065,752号明細書
【特許文献9】英国特許出願公開第1 429 711号明細書
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】W. R. Grace and Co. "Hypol: foamable hydrophilic polymers-laboratory procedures and foam formulations"
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、創傷被覆材に使用され得る親水性ポリウレタンフォーム構造体を製造する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
その方法は、(a)界面活性剤を含んだ水相を設けるステップと、(b)2以上の官能基を備えたイソシアナート末端ポリエーテルを提供するステップと、(c)水相とイソシアナート末端ポリエーテルとを混合して、その結果できあがった混合物をその直後に、フォームがそこで得られるモールド型または連続したウェブへと移送するステップと、d)フォーム構造体を、水分含有率が10重量%以下になるまで乾燥するステップと、を含んでいる。
【0013】
その方法の本質的な特徴は、ステップa)の水相が分散した不活性な活性炭粒子も含んでいることである。粒子理論によって拘束されることを希望することなく、活性炭粒子は親水性ポリウレタンフォーム構造体の最大吸収量と保持力とを改良すると思われ、それは傷の治療の観点から有利である。
【0014】
さらに、モールド型または連続したウェブには、混合物がステップc)において加えられる前に成型紙で裏打ちされることが好適である。この成型紙は、乾燥ステップd)の前に取り除かれる。
【0015】
触媒の存在の下で、ステップd)の後に得られたフォーム構造体の1つの面上に1つ以上のゲル状シリコーン剤が加えられることも好適であり、そのシリコーン剤は硬化することで架橋シリコーンゲルを形成する。その触媒は好適に白金錯体である。
【0016】
最終的に、本発明は30〜1000μmの間の小孔サイズを有する親水性ポリウレタンフォーム構造体を提供し、その構造体は上記に開示された方法によって得られる。
【0017】
本発明は添付図を参照すると共に以下により詳細に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の1つの実施形態による独創的な被覆材の概略的な斜視図を示している。
【図1A】図1の1つの特徴的な部分の拡大図を示している。
【図2】本発明による、シリコーンコーティングゲルを得るために、1つ以上のゲル状シリコーン剤をフォーム構造体に塗布する装置の概略を示した図である。
【図3】本発明による構造体を含んだ被覆材の製造のアウトラインを示した図である。図示されているのは不活性粒子を含んだフォームの製造方法である。水相は水、界面活性剤および活性炭を含んでいる。ポリウレタンプレポリマは、界面活性剤および活性炭のような不活性粒子を含んだ水相と、分配混合装置内において混合される。反応混合物はその後、成型紙で裏打ちされたモールド型または連続的なウェブ上に搬送され、重合反応の終了後、成型紙は成形物から除去され、得られたフォームは水分含有量が10重量%以下になるまで乾燥される。プラスチックの液体不透過性コアは一方の面がコーティングされ、他方の面を剥離紙で覆われる。その後、製品は適切な小片に切り出されて、梱包される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は改良された吸収特性を示す親水性フォーム構造体の製造方法を提供するものである。
【0020】
本発明の親水性フォーム構造体は、基本的に親水性ポリウレタンフォームである。適切な親水性ポリウレタンフォームはHypol(商標)として公知のものを含んでいる。Hypolフォームは、Dow Chemicals社によって販売されているHypol親水性プレポリマから製造され得る。
【0021】
適合する親水性ポリウレタンフォームは、2以上の官能基を備えたイソシアナート末端ポリエーテルを界面活性剤および水と混合し、所定の表面上に成型することによって製造され得る。
【0022】
好適なイソシアナート末端ポリエーテルは、Hypol FHP2000,2001,3000,3001,2002および2000HDを含み、これらはDow Chemicals社によって販売されている。Hypolは頒布された非特許文献1に記載されている。それらの生成と使用とは特許文献9および特許文献4に開示されている。
【0023】
適合する親水性発泡ポリマを形成するための適切な界面活性剤は、非イオン界面活性剤を含んでいる。好適な非イオン界面活性剤はオキシプロピレン−オキシエチレンブロックコポリマであり、Pluronic(商標)として公知であり、BASF Wyandotte社によって販売されている。好適なPluronic界面活性剤はL65,F87,P38,P75およびL62を含んでいる。
【0024】
標準的なフォームを生成するために、重量割合100のHypol FHP2000,2001,3000,3001,2002または2000HDが、重量割合0.3〜7の界面活性剤または界面活性剤混合物、重量割合0.5〜2の活性炭のような不活性粒子、および重量割合30〜300の水と混合され、フォーム混合物が所定の表面上に成形される。標準的なフォーム混合物はクリームタイム(cream time)が約20〜30秒、ライズタイム(rise time)が約60〜250秒、キュアタイム(cure time)が約400〜800秒である。さらに、適切なフォームの孔サイズは30〜1000μmで変化させることができる。
【0025】
すでに述べたように、本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体は、一方の側を、1つ以上のゲル状シリコーン成分をその一方の側に加え、この加えられたシリコーンをキュアすることによって架橋ゲルを形成して、シリコーンゲルでコートすることができる。本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体のコーティングに使用される架橋シリコーンゲルは、好都合に引張強度、貫通性および剥離強度に関して特徴付けることができる。ここで使用される“引張強度”との語は最大引張荷重を意味し、(標準的なインストロン試験機を使用して)幅5cm、厚さ3mmの本件の架橋シリコーンゲルのストリップに適用することができる。
【0026】
架橋シリコーンゲルは、先行技術により公知であるように、様々なゲル形成シリコーン成分および、例えば反応基を有する直鎖シリコーンなどの混合物から形成されてもよい。好適に、ゲルは、白金触媒のような適切な触媒の存在下で、ビニル基置換シリコーン成分と水素化物含有シリコーン成分との間の反応によって形成される。
【0027】
使用されるゲル状シリコーン成分は粘度が100〜10000mPasの範囲内であり、平均分子量は350〜40000の範囲であり、例えば、1グラムあたり0.004〜0.4ミリモルの反応基を有していてもよい。
【0028】
シリコーンゲルが2以上のシリコーン成分の混合物を架橋して形成される場合、複数の構成成分の分子量および/または反応基による置換反応の度合いは異なっていてもよい。このことは、単に成分の比率を変化させることによって、異なった物理特性を備えるゲルを形成することを可能にしている。
【0029】
本発明の親水性ポリウレタンフォーム構造体に使用するために適切な架橋シリコーンを形成するための成分は、例えば、Wacker Silgel 612の参照の下でWackerから入手可能である。
【0030】
すでに述べたように、本発明の構造体は、フォーム状の材料のシートを1つ以上の架橋していないシリコーン成分でコーティングし、次いで架橋を生じさせることによって形成されている。1つの成分のビニル基を他の成分の水酸基と反応させることによって形成されたゲルの場合には、そのようなキュアは、5〜15ppmの濃度の白金錯体のような触媒の存在下において一般的に実行される。そのような場合には、ゲルは数日以上の期間、室温でキュアすることによって形成されてもよいが、高温が好ましく使用される。例えば、シリコーンゲルは40℃〜120℃、好適には80℃〜100℃の温度でキュアすることによって形成することができる。80℃の温度においては、キュアには一般的に10秒〜10分、例えば1〜5分の時間がかかる。50℃の硬化温度においては、キュアには一般的に10分〜2時間、例えば15分〜1時間の時間がかかる。
【0031】
化学的に適切なゲル(ポリジメチルシロキサンゲル)形成シリコーン成分の一例は、独国ブルクハウゼン所在のWacker-Chemie社のSilGel612、および米国カーピンテリア所在のNuSil社のMED−6340などの、白金触媒2成分添加型RTVシリコーンである。
【0032】
したがって、本発明は、被覆材としての上述の親水性フォーム構造体を提供しており、この構造体は、フォームの吸収能力を改良する、フォーム内に分散されている不活性粒子と、使用時に着用者の皮膚の近傍に位置するフォーム材料の側に開口する孔のパターンと、を備えることによって特徴づけられている。好適に、このフォーム材料は、表皮に接着する疎水性架橋シリコーンゲルの層のコーティングを有しており、フォーム材料の孔の壁は、被覆材が使用される際に、着用者の皮膚の近傍に位置する壁の端部においてゲルでコーティングされている。
【0033】
例えば体液がわずかまたは標準量だけしかにじみ出ない創傷のためを意図された実施形態においては、フォーム構造体は、フォーム材料内の小孔からなる孔のパターンを備えている。架橋シリコーンゲルが用いられた場合、そのゲルもまた、ゲル層に近接して配置されたフォーム材料の開口した小孔内に、小孔を塞ぐことなくわずかに延在している。
【0034】
好適に、フォーム材料は、使用時に着用者から遠位側に位置するフォーム材料の側に配置されている側を、液体不透過材料の層でコーティングされている。
【0035】
被覆材は、分散した不活性粒子を備えた発泡構造体を具備し、着用者に向くようにされた側にシリコーンゲルコーティングを備え、0.1〜2.0N、適切には0.2〜1.3N、好適には0.2〜0.7Nの肌への接着力F1を有している。
【0036】
第1の実施形態において、シリコーンゲル層は0.05〜1.0mmの厚さである。
【0037】
第2の実施形態において、孔のパターンは、ゲル形成シリコーン成分の混合層上にこの材料を配置する前に、フォーム材料内に生成される。
【0038】
図1は本発明の1つの実施形態による1個の被覆材を示した図である。この被覆材は吸収性フォーム材料2を具備し、その材料は、被覆材が使用される場合に着用者の創傷または皮膚に近接して配置される側をゲル層3でコーティングされている。図1Aに概略的に示されているように、ゲル層3は、フォーム材料のゲルコーティングされた側に開放したフォーム材料の開放セルまたは小孔4の壁の一部がゲルコーティングされるように配置されている。ゲル層3は、傷に面するフォーム材料の小孔の端部における壁の一部を閉じているのではなくカバーしているだけなので、余分な傷の体液はフォーム材料2内に引き込まれ、そこで吸収されることが可能である。ゲル層は離間層も形成しており、この離間層はフォーム材料が着用者の傷または皮膚に直接触れることを防止している。全ゲル層の厚さ、すなわちフォーム材料の小孔内に到達する深さを含んだ厚さは、0.1〜2.0mmである。傷に面したフォーム材料のいくつかの小孔はゲル層によって閉じられている。
【0039】
乾燥した外面を備えた被覆材を提供するという意図をもって、その被覆材にはゲル層3の反対側に液体不透過層5が与えられる。この液体不透過層5は、薄い液体不透過であるが蒸気を透過するプラスチックフィルム、例えばポリウレタンフィルムを好都合に具備していてもよい。
【0040】
図1に記載された被覆材は、わずかな量から通常の量の範囲の量の体液がにじみ出る傷に使用されることを意図されている。フォーム層は1〜10mmの厚さであり、好適には2〜6mmである。すでに述べたように、フォーム材料は吸収部材としておよびゲルキャリアとしての双方に機能し、被覆材全体ではこれによって非常に柔らかく且つしなやかのものとなる。ゲルが傷を取り囲む皮膚に付着するため、被覆材はその場に保持され、一方でゲルは密封機能を提供し、浸軟を防止する、すなわち傷の体液が健康な皮膚上に流れ、表皮を軟化させおよび最終的に損傷してしまうことを防止している。また、ゲル層およびフォーム材料の開放構造は皮膚呼吸も可能にしている。本発明で使用されている接着性ゲルの性質は、その目的を達するために今日使用されている例えばアクリル接着剤またはホットメルト接着剤のような、被覆材を固定するために一般的に使用される接着剤の性質とは全く異なっている。これら接着剤と本発明に従って使用されるゲルとの間の顕著な差異は、ゲルが前記接着剤よりも非常に柔らかく、“濡れ性”が良好なことである。
【0041】
このことはゲルに特別な接着性を与える可能性を非常に低くしており、すなわち、ゲルによって提供される接着力に等しい効果的な全体の接着力を達成するために、より硬い接着剤に与えられなければならない特別な接着力よりも、接触面積あたりの接着力を低くしている。
【0042】
図2は、本発明による構造体に1つ以上のゲル形成シリコーン成分の層を適用するのに使用するための装置の概略図を示したものである。図示された装置はコンベア(図示略)を含み、そのコンベア上でプラスチックフィルム8が図2の左から右へと搬送される。架橋していないゲル混合物層9はフィルム8上に配置される。ゲル混合物は、キュア後にゲルを形成する成分の混合物を意味し、互いに反応して架橋構造体を形成するポリマを含んでいる。吸収性フォーム材料の層10はローラ11を用いて架橋していないゲル混合物9に適用され、層9、10は次いでオーブン12内に搬送される。ゲル混合物はオーブン12を通過する経過中にキュアされ、フォーム材料の下側にゲル層を形成する。
【0043】
1つ以上のゲル形成成分および混合物、ならびにその比率、圧力F,ゲル混合物の量、フォーム材料の供給と層の加熱との間の時間、キュア温度などの適切な選択によって、フォーム材料上に不連続なゲルコーティングが形成されることが判明した。これは、ゲル混合物が毛細管現象によって、ゲル混合物に当接して存在するフォーム材料の側に開口している、フォーム材料の小孔または穴に引き込まれるためである。ゲル形成コーティングを小孔以外の穴がないフォーム材料に適用する場合、ゲル混合物は、フォーム材料の下側に開口した非常に多数の小孔がゲルコーティングによって詰まることがないか、またはブロックされることがないことを確実にする厚さの層で適用されなければならない。また、ゲル混合物の粘度とフォーム材料内の小孔のサイズとは、混合物が小孔中に浸透する傾向に影響する。ゲル混合物層は好適に0.05〜1.00mmの厚さで適用されなければならないことがわかった。ゲル混合物層の大部分はフォーム内に吸い込まれ、それによって、空気とフォームとを含んだゲル層全体は0.10〜2.00mmの厚さを有する。
【0044】
ポリウレタンフォームシートの下側をシリコーンゲルでコーティングするための上述の方法の第1の適用例において、密度130kg/m3、厚さ5mmの解放気泡の柔らかい親水性ポリウレタンフォームシートが使用された。
【0045】
シリコーン混合物はWackerから入手されたSilGel 612よりA成分とB成分とを1.0:0.9の混合割合で準備された。架橋されていない混合物は約1000mPaの粘度を有していた。
【0046】
ポリウレタンシートは、厚さ0.2mmのシリコーン混合物上にローラ11の圧力をかけることなく配置される。言い換えると、シリコーン混合物はフォーム材料シートの重量のみを受ける。フォーム材料10と、その下のシリコーン混合物9と、をローラ11からオーブン12まで搬送するためにかかる時間は1分であり、キュア温度は130℃であった。シリコーンは数分間の滞留時間でオーブン内でキュアされた。高い蒸気透過性を有し、厚さ0.025mmのポリウレタンフィルムが、その後、フォーム材料のゲルコーティングされた側とは反対の側に堅固に接着された。この混合比において、シリコーンゲルは16mmの針入度(penetration number)を有し、被覆材の表皮接着力は0.42Nと測定された。これら状態の下で、ゲル混合物層は好適に少なくとも0.1mmの厚さを有し、それによってフォーム材料上に適切な不連続ゲルコーティングが得られることが判明した。
【0047】
ゲル混合層の厚さが0.4mmよりも厚くなった場合、フォーム材料内の非常に大きいパーセンテージの小孔がブロックされるようになり、結果的にゲルコーティングの浸透性が不十分になる。
【0048】
図2に関連して記載された方法を実行する場合、最終製品の品質は多くの要因に依存することが上述の記載から明らかである。したがって、これらの要因に一般的な限界値を設けることは不可能であり、そのような限界値は使用されるゲル混合物およびフォーム材料に関して実験的に設定されなければならない。
【0049】
したがって、記載された方法は、図1に関連して記載された種類の被覆材が非常に容易に製造されることを可能にしている。その方法は非常に柔軟でもあり、互いに異なった吸収力の被覆材を同一の方法によって、および同一の装置を使用して原理上は生産することが可能である。
【0050】
記載された被覆材は、もちろん、たとえばエチレンオキシド殺菌またはスチーム殺菌によって殺菌することができ、異なったサイズおよび異なったタイプの傷に、殺菌包装および殺菌されていない包装の両方で、供与されることが意図されている。その柔らかさのために、被覆材は圧縮包帯との組み合わせで使用するのに適しており、疱疹、下腿潰瘍及びその種の傷に有益に使用され得る。また、被覆材の高度な柔軟性は、痛みの治療プロセスの後期においてさえひざの痛み、ひじの痛みのような関節痛に使用することにも適している。また、これら被覆材は対象となる痛みの部位および傷の大きさに適切なサイズに切り出すことも可能である。
【0051】
上述の例示された実施形態は本発明の範囲内で改良可能であり、特に、記載された材料および使用される工程パラメータに関して改良可能である。
【0052】
本発明は実施例を参照してさらに記載される。
【実施例1】
【0053】
親水性ポリウレタンフォーム構造体の製造
フォーム製造工程のための水相は、非イオン界面活性剤Pluronic F87および活性炭を溶解および分散させることによって準備された。水相中のこれらの組成の最終的な濃度は、Pluronic F87が0.1重量%、活性炭が1.0重量%であった。
【0054】
同時に、成型紙で裏打ちされたモールド型が準備された。そのモールド型は十分な深さを備えており、5mmの厚さのシート状フォーム成型体を製造することができた。プレポリマHypol 2001(イソシアナート末端ポリエーテル)が分配混合装置内において、室温で40重量%の量で水相に加えられた。生成した混合物は直ちに成型モールド型に搬送された。合計で30秒間フォーミングが行われ、次いでフォームが10分間、キュアされた。キュア後、成型紙は除去され、フォームが10重量%以下の含水率まで120℃の温度で乾燥された。
【実施例2】
【0055】
親水性ポリウレタンフォーム構造体の吸水率
親水性ポリウレタンフォーム構造体の7つのバッチが実施例1の工程にしたがって準備された。4つのバッチは1重量%の活性炭の粒子を含んでいた。それぞれのバッチからのサンプルは水道水に浸漬され、2分間、吸収することを許容された。続いて、サンプルは一角で吊るされ、9分間水を切られた。長さは横断方向(CD)において測定され、幅は流れ方向(MD)において測定された。湿潤状態での長さおよび幅が、サンプルの水が切られた後に測定された。少なくとも3つのサンプルがそれぞれのバッチから打ち抜かれた。
【0056】
得られた結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
不活性粒子を含んだバッチは粒子を含んでいないバッチと比較して、吸収容量が30%高いということを結果が示している。
【実施例3】
【0059】
圧力下での生理食塩水の保持率
親水性ポリウレタンフォーム構造体の7つのバッチが実施例1の工程にしたがって準備された。3つのバッチは1重量%の活性炭の粒子を含んでいた。全てのバッチからのサンプルは10×10cmの角が面取りされた小片に打ち抜かれた。最初に、最大吸収容量が測定された。サンプルは重量測定され、次いで0.9重量%の食塩水に5分間浸漬され、その後一角に固定されたクリップに吊るされて2分間水抜きされた。最後に、サンプルは再度重量測定され、最大吸収容量が決定された。
【0060】
乾燥したサンプルは重量測定され、その後サンプルの最大吸収容量の80%に相当する量の生理食塩水に曝された。サンプルの面積は、サンプルが生理食塩水に曝された後に測定された。次いでサンプルには40mmHgの静圧が5分間負荷され、最終的に再度重量測定された。生理食塩水の保持率は、圧力をかけた後の質量と乾燥したサンプルの質量との間の差として計算される。
【0061】
得られた結果を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】
不活性コーティングされた発泡構造体に関して、静圧をかけた後の保持率は顕著に高くなるということを、得られた結果は示している。
【符号の説明】
【0064】
2 ・・・吸収性フォーム材料
3 ・・・ゲル層
4 ・・・小孔
5 ・・・液体不透過層
8 ・・・プラスチックフィルム
9 ・・・ゲル混合物層
10 ・・・吸収性フォーム材料の層
11 ・・・ローラ
12 ・・・オーブン
Claims (6)
- 親水性ポリウレタンフォーム構造体を製造するための方法であって、該方法は、
a)界面活性剤を含んだ水相を設けるステップと、
b)2以上の官能基を備えたイソシアナート末端ポリエーテルを提供するステップと、
c)前記水相と前記イソシアナート末端ポリエーテルとを混合して、その結果できあがった混合物を直ちに、前記フォーム構造体がそこで得られるモールド型または連続したウェブへと移動するステップと、
d)前記フォーム構造体を、水分含有率が10重量%以下になるまで乾燥するステップと、
を含んだ方法において、
前記ステップa)の前記水相は分散した不活性な活性炭粒子をも含んでいることを特徴とする方法。 - 前記モールド型または連続したウェブは、前記混合物が前記ステップc)において加えられる前は成型紙で裏打ちされており、前記成型紙は乾燥工程である前記ステップd)の前に除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 1つ以上のゲル形成シリコーン成分が、前記ステップd)の後に得られた前記発泡構造体の1つの面上に触媒の存在の下で加えられ、その後、前記ゲル形成シリコーン成分はキュアによって架橋シリコーンゲルを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
- 前記触媒は白金錯体であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 30〜1000μmの間の細孔サイズを有する親水性ポリウレタンフォーム構造体であって、
該構造体には不活性な活性炭粒子が分散されており、
前記構造体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法によって得られることを特徴とする親水性ポリウレタンフォーム構造体。 - 請求項5に記載の親水性ポリウレタンフォーム構造体を含んだ創傷被覆材。
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