JP2010518384A - 自己調節シリンダー圧に基づく放熱の算出 - Google Patents

自己調節シリンダー圧に基づく放熱の算出 Download PDF

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Abstract

ピストンエンジンにおける放熱率を自動的に算出する方法であって、クランク角に応じてシリンダーの圧力を測定するステップと(図を参照)、前記測定に基づき、圧縮ストロークについて第一のポリトロープ指数を算出するステップと(Mにおいて)、前記測定に基づき、膨張ストロークについて第二のポリトロープ指数を算出するステップと(M’において)、前記圧縮ストロークと前記膨張ストローク間のクランク角の間隔について、前記第一および第二ポリトロープ指数の補間を実行するステップと、および、補間された前記ポリトロープ指数に基づき正味の放熱の算出を実行するステップと、を備えたことを特徴とする方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ピストンエンジンにおける放熱率の算出方法に関する。
ピストンエンジンの研究において、放熱率は、長い間、非常に重要な診断ツールであった。放熱率を測定するための標準的な手順としては、エンジンを駆動させ、クランク角の位置に応じてシリンダにおける圧力を測定し、いわゆる“駆動時(motored)”の圧力の軌跡(pressure trace)を得、その後、エンジンに点火し、“点火時(fired)”の圧力の軌跡を記録する。駆動時の圧力軌跡と点火時の圧力軌跡の間の差は、燃焼からの発散、すなわち、放熱のために、どの圧力が効率的であるかを判断するために用いることができる。
前述の方法は、非常に正確な結果を提供するが、残念なことに、良好な結果を得るためには、シリンダー壁への熱伝達、ガスの漏れ、隙間の量等のいくつかの異なる損失効果について考慮しなければならず、非常に多くの労働力を必要とする。
近年、搭載型の診断システムが、乗用車ならびにトラックメーカーにとって、エンジンのパラメーターの監視を可能とするため必要不可欠なツールとなっており、近い将来、放熱率を監視することにより、エンジンシリンダーの放熱率を監視することが求められるであろうし、可能な限り効率的で環境に優しい燃焼を提供する、点火タイミング、燃料噴射タイミングおよび燃料噴射量等のエンジン動作パラメーターを最適化することも可能となるであろう。
なし
なし
上述のように、放熱の分析を実行するには非常に手間がかかっており、熱伝達の値、漏れおよび隙間の量は、エンジンが古くなったり摩耗したりすると変動するので、放熱分析結果を得るための既知の方法は、搭載型の診断システムにあまり適さないものになってしまう。
本発明の目的は、放熱の算出を実行する方法を提供することである。かかる方法は、“自己調節”すなわち、シリンダー壁への熱伝達の差、漏れおよび隙間の量を補償することにより、放熱を迅速に算出することを可能にするとともに、絶対圧を提供している圧力変換器および圧力変化を提供する圧力変換器の両方に用いることができるものである。
本発明は、以下のステップを備えた方法であって、
1.クランク角に応じてシリンダーの圧力を測定するステップと、
2.前記測定に基づき、圧縮ストロークについて第一のポリトロープ指数(polytrope exponent)を算出するステップと、
3.前記測定に基づき、膨張ストロークについて第二のポリトロープ指数を算出するステップと、
4.前記圧縮ストロークと前記膨張ストローク間のクランク角の間隔について、前記第一および第二ポリトロープ指数の補間を実行するステップと、および
5.補間された前記ポリトロープ指数に基づき正味の放熱の算出を実行するステップと
を特徴とする方法、を提供することにより上述の課題を解決する。
シリンダーの圧力を監視するのに用いられる圧力センサーが、絶対圧スケールを用いないセンサーでなければならない場合、圧力センサーのオフセットを算出するステップをさらに含ませることも可能である。かかる圧力オフセットは、前記ポリトロープ指数を、圧力と体積との間のポリトロープ関係に用いることにより推定することも可能である。
できるだけ簡単で効率的な補間を得るため、かかる補間は、線形補間であってもよい。他の実施形態において、かかる補間は、3次スプライン補間法(cubic spline interpolation)であってもよい。
前記ステップ(2)および(3)が、以下のステップ:
i. 前記ポリトロープ指数の初期値を設定するステップと、
ii. 前記ポリトロープ指数の初期値に基づいてモデル圧力の軌跡を算出するステップと、
iii. 各クランク角に関するモデルのミスマッチを算出するステップと、
iv. 二乗されたミスマッチの合計のポリトロープ指数に関するデリバティブ(derivative)を算出するステップと、
v. 前記ステップの結果に基づき、所定の量だけ前記ポリトロープ指数を増加または減少させるステップと、
vi. ポリトロープ指数の値を増加または減少させながらステップiiからivを繰り返すステップと、
vii. 二乗されたミスマッチの合計のポリトロープ指数に関して第二のデリバティブを算出するステップと、
viii. 負の符号を有する前記第二のデリバティブで除された前記デリバティブに対応する量により前記ポリトロープ指数の値を変更するステップと、および
ix. 前記第二のデリバティブで除された前記デリバティブの絶対値に対応する量が、所定の値を下回るまでステップii、 iii、iv、viiおよびviiiを繰り返すステップと、を備えれば有益である。
以下において、本発明は、唯一の図面を参照しつつ説明される。
図1は、HCCIエンジンの圧縮/膨張ストロークの圧力軌跡を表すグラフである。
図1は、ピストンエンジンにおけるクランク角に応じたシリンダーの圧力を示している、圧力の軌跡PTを表すグラフを示している。かかるグラフは、1回のエンジン周期、すなわち、−180度のクランク角度であるCAD(下死点すなわちBDCと等しい)から、0度のクランク角度(上死点すなわちTDCと等しい)まで、さらに、BDCと等しい180度のクランク角度に達するまでのピストン位置におけるシリンダーの圧力を示している。
既述のように、圧力の軌跡は、1周期におけるシリンダーの圧力を示しており、かかる周期は、シリンダー内の充てん体の燃焼を伴うものである(4サイクルエンジンの他の周期は、気体の交換に費やされる)。かかる軌跡においていくつかの重要な事象を見ることができる。
クランク角度が−180度から0度に達するまで充てん体が圧縮され、シリンダー内の体積が減少することにより圧力が上昇する。理想的なケースにおいては、かかる圧力上昇は、理想気体の法則に沿うが、シリンダー壁に対する、あるいは、そこからの熱伝達、ならびに、シリンダー容積からの気体の漏れは、前記軌跡を相殺してしまう。
かかる圧力の軌跡PTは、HCCIエンジンと呼ばれる、すなわち、充てん体が自動的に点火するまで(ディーゼルエンジンのように)圧縮される、燃料と空気の混合気を含むエンジン(スパーク点火エンジンのような)に記録される。HCCIエンジンの背景にある法則は、多数の技術論文(例えば、大西らによる、“アクティブ サーモーアトモスフェアコンビュージョン(ATAC)−−内燃エンジンの新しい燃焼プロセス”、SAE論文790501、NajtおよびFosterによる、“圧縮−点火された充てん体の均一な燃焼”、SAE論文830264、Thringによる“(HCCI)エンジンにおける均一な−充てん体の圧縮−点火”、SAE論文892068、および、Olsson等による、“ターボチャージ式二元燃料HCCIエンジン”SAE論文2001−01−1896参照)ならびに、米国特許番号6、286、482等の特許に説明されている。
図1において見られるように、圧力の軌跡PTは、TDC、つまりクランク角度が0度の後に急上昇する。かかる圧力上昇は、燃焼が原因であり、燃焼がなされない場合、TDC後に圧力はその代わりに下降する。圧力がピークに達した後、圧力は低下する、この低下は、そこに気体が含まれる、体積が増加する方向へのピストンの移動から生じる体積の増加が原因である。
前の文で述べたとおり、放熱分析を実行するための最も一般的(かつ正確)な方法は、“点火時”と“駆動時”の圧力軌道、すなわち、全く燃焼していないエンジンおよび燃焼により駆動しているエンジンにおいて得られた圧力軌跡、を比較する方法である。他の全ての基準が等しいと仮定すると、点火時の圧力軌跡と駆動時の圧力軌跡間の圧力軌跡における全ての相違は、燃焼が原因であることが推定できる。確立した物理法則を適用することで、燃焼のレートから控除されるもの、すなわち、放熱を推定することが可能となる。
本発明は、比較のために、エンジンを駆動させ、“駆動時”の圧力軌跡を得る必要なしに放熱の算出を可能にする方法に関する。以下の基本的な推定がなされる:
燃焼によって放出される熱エネルギーは、熱として扱われ、環境に関係する唯一の作業は、それがクランク角度0からクランク角度180まで(すなわち、TDCからBDCまで)移動した場合にピストンを通じて実行される作業である。このことは、以下の式により表される
Figure 2010518384
ここで、
dUは、内部エネルギーの変化であり、
dQは、熱伝達であり、ならびに、
dWは、燃焼室内の気体によって実行される力学的仕事である。
内部エネルギーの変化、すなわち、dUを理想気体の式に代入することにより、以下のように決定される
Figure 2010518384
ここで、
nは、シリンダー内部に捕らえられたモル数であり、
Cvは、一定容積における熱容量であり、
dTは、温度変化であり、
pは、圧力であり、ならびに
dvは、体積の変化である。
上記の式にdTを代入することにより、圧力並びに体積について、dT、すなわち、温度変化を表すため理想気体の法則を用いることができる。
Figure 2010518384
ここで、Rは、一般気体定数である。
理解することができるように、燃焼がなされず、あるいは、壁とシリンダー充てん体間に熱の伝達がない場合、dQはゼロと推定可能であり、従来の発熱計算においては、熱伝達の値を推定しなければならならず、さもなければ、その発熱計算が不正確となっていた。
しかしながら、本発明によれば、熱伝達を推定することなく、それに代え、Cvを補正することにより熱伝達が補正される。
本発明に基づく方法は、燃焼の前後にCvの“補正”を伴う(充てん体の温度が高いので、無論、燃焼後のほうが熱損失は大きい)。燃焼中、Cvの値は補間される。以下の式(2から3)は、dQ=0の仮定の下でのみ有効である。簡単にするため、式(1)は、以下のように書き換えられる:
Figure 2010518384
ここで、γ=Cp/Cv(Cpは、一定圧力における熱容量である)。
分母を削除し(Dropping the denominators)、式(2)における2つの差を組み合わせることにより、ポリトロープ関係が提供される
Figure 2010518384
したがって、dQが0の場合(燃焼がなく熱伝達がないのと同じ)、pVγは一定である。
いくつかの場合、シリンダー内圧力の測定を実行するため未知の圧力レベルを有する圧力変換器が用いられる;このことは、圧力レベルが特定されなければならないことを意味している。この目的のため、測定された圧力(Pm)を、以下のように表すことが可能である
Figure 2010518384
ここで、pは実際の圧力であり、Δpは相殺される圧力である。
式(3)の統合ならびに式(4)の適用は、相殺圧力を特定するために用いられる式を生み出す。(既知の圧力レベルを有する圧力変換器が用いられた場合、このステップは不要であることにご注意ください)。以下の式においては、γの代わりにκが用いられることにご注意ください;γは、CpおよびCv間の実際の比率の認められたシンボルであり、以下の式は、CpおよびCv間の実際の比率を提供することはない。むしろ、以下の式は、実際に測定されたシリンダー圧と一致する曲線のポリトロープ指数を提供する。次に、相殺圧力を特定するために用いられる式は、
Figure 2010518384
となる。
ここで、
κは、ポリトロープ指数であり、
m0は、基準クランク位置における測定圧力であり、および
は、前記基準クランク位置の体積である。
圧力測定ノイズの影響を減少させるには、前記基準クランク位置をできるだけTDCに近づくよう選択すれば有益であろう;しかし、前記基準クランク位置が燃焼が行われないクランク位置の上で選択されることが重要である。
物理的な寸法を取り除くため、式(5)は、以下のように書き換えられる
Figure 2010518384
式(6)は、以下のように表される
Figure 2010518384
ここで、
Figure 2010518384
である。
式(7)は、ニュートンの非線型最小二乗法のアルゴリズム法(2001年にルンド大学工学部(Lund University, Faculty of engineering)でPer Tunestal氏の博士論文として発表された“圧力センサーを用いることによる内燃エンジンのシリンダー内の空気/燃料の割合の推定”)を可能にする形式のものであり、相違点は、前記κが出力、すなわちyに依存することだけである。
この依存に適合するため、ここでは、かかるアルゴリズムがどのように補正されるかについて示しており、クランク角のベクトルにより決定された出力ならびに以下で与えられるリグレッサー(regressors)を伴う、同じ表記法が採用される:
Figure 2010518384
ここで、y・・・yは、y(クランク角位置の等間隔の配列については(式(8)を参照)の算出された値であり、
φ・・・φは、φ(クランク角位置の同じ等間隔の配列については(式(8)を参照)の算出された値である。
これは、以下のベクトル式を提供する
Figure 2010518384
残りのベクトルは、以下により定義される
Figure 2010518384
また、損失関数は、以下のように定義される
Figure 2010518384
ここで、Dは、Dの転置行列であり、したがって、Jはスカラーである。 2001年のルンド大学工学部のPer Tunestal氏の博士論文“圧力センサーを用いることによる内燃エンジンのシリンダー内の空気/燃料の割合の推定”においては、以下のことを示している
Figure 2010518384
ここで、
D=PYであり、
Pは、以下により説明される左右対称の射影行列(symmetric projection matrix)である
Figure 2010518384
当業者によく知られているように、有限差分法は、κについてJから派生するもの(delivertive)に関する分析的な表現を必要とする。
これは、式(10)からκを識別し、YとPの両方がκの関数であることに留意しつつ、Pが左右対称の行列であるという事実を用いることにより得ることができる。
Figure 2010518384
第一項は、以下のように2001年のルンド大学工学部のPer Tunestal氏の博士論文“圧力センサーを用いることによる内燃エンジンのシリンダー内の空気/燃料の割合の推定”と同じである
Figure 2010518384
式(11)中の残りに関する式を用いて第二項を書き換えることができる。
二乗されたミスマッチJの合計のκに関するデリバティブは、以下のように書き換えることができる
Figure 2010518384
ここで、dY/dκおよびdθ/dκは、以下のように表される:
Figure 2010518384
dJ/dκの分析的な表現を用いることにより、損失関数を最小化するために有限差分ニュートン法を適用することができる。かかる方法は、超一次収束(superlinear convergence)を特徴とし;実際に、このことは、収束中にいくつかの繰り返しが存することを意味する。繰り返しκは、以下のように定義される
Figure 2010518384
ここで、Hκは、繰り返しκにおけるdJ/dκの有限差分近似(finite difference approximation)である。
理解可能であるように、クランク位置間における前記κの値は、絶対に燃焼が起こらないよう選ばれるように算出され;SIエンジン(すなわち、スパーク点火エンジン)において、燃焼の開始は点火タイミングより早くなることはなく、CIエンジン(圧縮点火またはディーゼルエンジン)について、燃焼の開始は燃料の最初の噴射後になる。
図1において、燃焼前ならびに後にκの値を算出するため、圧力の軌跡MおよびM’の厚い部分に対応するクランク位置がそれぞれ用いられ;見て判るように、これらのクランク位置は、燃焼タイミングから“安全”な距離上に位置する。しかし、κの値が、燃焼中近傍のκの値と大きく異なる(理解できるように、対象となる(investigated)クランクの位置が燃焼に近く付けば近づくほど、圧縮および膨張中の熱伝達の影響は、燃焼中の熱伝達の影響と近似する)ので、燃焼事象から離れすぎた位置に存するクランク間隔を選択しないことが重要である。
上述の基準クランク位置は、クランク位置MならびにM’内に位置すべきであることに注意することができる。位置MならびにM’が、圧力軌跡PTの“曲がった”箇所に位置することが好ましいことにも注意すべきであり;当業者によく知られているように、前記軌跡が曲線を示す場合、指数フィッテング動作(exponent fitting operation)が最も正確である。
上記の式から理解可能なように、本発明に基づく方法は、κについていくつかの入力が必要であり、入力がない場合、かかる方法は機能しない。本発明の好ましい実施形態において、実験は、κの値が約1.2から1.4の範囲であることを示している(きれいな空気、γ、すなわち、熱力学的に正しい等エントロピー指数が1.4に近い)ので、κの初期値は1.3に設定される。合理的にうまく選択されたκの初期値を用いると、かかる方法は機能するが、値を下手に選択すると、正しい結果を得るため必要となる繰り返しの数が大きくなる。
第一および第二の繰り返しは、連続的な繰り返しと若干異なる。上述のように、エラーの第一のデリバティブ(すなわち、式10のJ)は、分析的に得ることができる(式12)が、第二のデリバティブについては、2の連続的な周期の結果を比較しなければならない。上記最後の式、すなわち、κκ+1=κκ+δκ、で定義されるように、以下の繰り返しに関するκの新しい値は、κに対するJの第二のデリバティブにより除されたκについてのエラーのマイナスのデリバティブである;しかし、第一の繰り返しの前には、第二のデリバティブについての値が存在しない。この問題を解決するため、第一の繰り返しの間(エラーならびにかかるエラーのデリバティブが算出される場合)、κに対するJの第一のデリバティブの符号により決定された方向において、所定の量だけκの値が変更される。
このことは、以下の繰り返しの基準を提供する。
第一の繰り返しについて、κについての所定値が設定される。本発明の好ましい実施形態において、この値は、1.3に設定されるが、例えば1から2の範囲の、いずれの値に設定するようにしてもよい。第一の繰り返しの間、エラーの第一のデリバティブ(すなわちJ)が、算出可能であり、第一のデリバティブの符号に基づき、κの値は、所定の値、例えば、0.01だけ増減される。
第二のならびに以下の繰り返しについては、第二のデリバティブにより除された第一のデリバティブのマイナスによって前記κの値を増減少させることが可能である。
最後に、MおよびM’厚い部分に対応する2つのクランク位置間のκの値の補間について、述べておかなければならないことがある。この補間は、もちろん、線形補間であってもよいが、いずれのタイプの補間であってもよく;よりよい結果をもたらす補間法は、おそらく“三次スプライン補間(cubic spline interpolation)”である。
放熱は、κにより、周知の放熱式に等エントロピー指数(isentropic exponent)γを代入することにより算出される。
これにより、以下の修正された放熱式が提供される:
Figure 2010518384
上では、本発明のいくつかの実施形態が説明されている。しかし、この説明は、本発明の範囲を限定することを意図したものではなく、それに代え、本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲において限定されることを意図するものである。

Claims (6)

  1. ピストンエンジンにおける放熱率を自動的に算出する方法であって、
    a.クランク角に応じてシリンダーの圧力を測定するステップと、
    b.前記測定に基づき、圧縮ストロークについて第一のポリトロープ指数(polytrope exponent)を算出するステップと、
    c.前記測定に基づき、膨張ストロークについて第二のポリトロープ指数を算出するステップと、
    d.前記圧縮ストロークと前記膨張ストローク間のクランク角の間隔について、前記第一および第二ポリトロープ指数の補間を実行するステップと、および
    e.補間された前記ポリトロープ指数に基づき正味の放熱の算出を実行するステップと、を備えたこと、
    を特徴とする方法。
  2. 請求項1に基づく方法であって、さらに、圧力センサーのオフセットを算出するステップを備えること、
    を特徴とする方法。
  3. 請求項2の方法において、前記圧力センサーのオフセットは、前記ポリトロープ指数を、圧力と体積との間のポリトロープ関係に用いることにより推定すること、
    を特徴とする方法。
  4. 請求項1の方法において、前記補間は、線形補間であること、
    を特徴とする方法。
  5. 請求項1の方法において、前記補間は、三次スプライン補間(cubic spline interpolation)であること、
    を特徴とする方法。
  6. 請求項1の方法において、前記ステップ(b)および(c)は、
    i. 前記ポリトロープ指数の初期値を設定するステップと、
    ii. 前記ポリトロープ指数の初期値に基づいてモデル圧力の軌跡を算出するステップと、
    iii. 各クランク角に関するモデルのミスマッチを算出するステップと、
    iv. 二乗されたミスマッチの合計のポリトロープ指数に関するデリバティブ(derivative)を算出するステップと、
    v. 前記ステップの結果に基づき、所定の量だけ前記ポリトロープ指数を増加または減少させるステップと、
    vi. ポリトロープ指数の値を増加または減少させながらステップiiからivを繰り返すステップと、
    vii. 二乗されたミスマッチの合計のポリトロープ指数に関して第二のデリバティブを算出するステップと、
    viii. 負の符号を有する前記第二のデリバティブで除された前記デリバティブに対応する量により前記ポリトロープ指数の値を変更するステップと、および
    ix. 負の符号を有する前記第二のデリバティブで除された前記デリバティブの絶対値に対応する量が、所定の値を下回るまでステップii、 iii、iv、viiおよびviiiを繰り返すステップと、を備えること、
    を特徴とする方法。
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