JP2010517643A - やすりおよびそのカバー - Google Patents
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Abstract
やすり(おろし金)カバーは、必要に応じておろし金の両面のいずれかを被覆して、非使用時には使用者をおろし刃から保護し、使用時にはすりおろされた材料を収容することができる。上記おろし金は、ヘッド部分と、おろし刃が形成されているおろし面部分と、取手部分とを有する。上記カバーは、ヘッド部分の端部と取手部分の前端部との間でおろし金と嵌合するように形成されている。上記カバーは、透明で且つ計量目盛を含むことが好ましい。
【選択図】図3
【選択図】図3
Description
本発明は、カバーを有するやすりに関する。このカバーは、やすりのどちらの側にも取り付けることができる。即ち、一方の側に取り付けることによっておろし面(grating surface)をカバーし、反対側(即ち、おろし面の裏側)に取り付けることによってすりおろされた材料を受け止め、集めることができる。尚、「やすり」という呼称を使用して本発明を説明するが、「やすり」を「おろし金」と呼称することもできる。
やすりは、材料をより小さいサイズの粒子に細分するのに有用である。やすりは、調理において、種々の食品のうち、特に、野菜、チーズ、果物の皮(ゼスト)、チョコレート、ナッツなどをすりおろすことによって所要のサイズの削り片または粒子にする場合に使用されることが多い。鋭利なおろし刃は、使用者の皮膚を切ったり、または他の調理用具に引っ掻き傷を付けたりすることがある。やすりカバーは、やすりが使用されていない時(例えば、引出しに仕舞っておく時)に、おろし刃を被覆する保護障壁として使用されることが多い。しかし、やすりによってすりおろされた細かい粒子を回収することは、時として一苦労である。調理においては、特定のレシピを達成するため、得られた粒子を計量しなければならない場合が多い。そこで、すりおろされた粒子を回収し、例えば、スプーンのような計量器具に移さねばならない。
これらの問題の1つまたは2つ以上を解決する、やすり/カバー集合体の開発が望まれる。
簡潔にいうと、やすりカバーが、やすりの両面のうちどちらかの面を取り外し可能に被覆することにより、非使用時には使用者をおろし刃から保護し、使用時にはすりおろされた材料を収容することができる。このやすりは、ヘッド部分と、おろし刃が形成されているおろし面部分と、取手部分とを有する。上記カバーは、上記やすりのどちらかの面に重なった際に、ヘッド部分の端部と取手部分の端部との間に摩擦によって嵌合する大きさおよび形状に形成されている。このカバーは、透明で且つ計量目盛を有することが好ましい。
図1は、複数のおろし刃14を有するやすり10の上面にカバー12を被せたやすり10を示す。図2もまた、やすり10にカバー12を取り付けた状態を示す。
図1および2から明らかなように、やすり10は、取手部分16と、ヘッド部分18と、これら両部分の間に位置する面部分20を含む。面部分20は、複数のおろし刃14を有する。おろし刃14は、形状が一様の態様であってもよく、異なる形状が混在する態様であってもよい。また、図1に示すように、面部分20は、同じサイズのおろし刃14の連続した列を含むように構成することができる。但し、やすり10は、サイズが一様のおろし刃14を含む形態に限定されるものではなく、それぞれサイズの異なるおろし刃を有する複数の面部分20から形成されていてもよい。即ち、やすり10は、小さなおろし刃を有する面部分を有してもよく、または大きなおろし刃を有する面部分を有してもよい。煩雑化するのを避けるため、図2ではおろし刃の図示を省略してある。
取手部分16は、把持し易く且つ使用し易いように使用者の手に馴染む人間工学的な形状を有することが好ましい。取手部分16は、調理用具の必要条件を満たしている、即ち、洗浄温度に耐え得且つ食品用に適した材料であって、且つ、握り易い材料から、形成されることが好ましい。
ヘッド部分18を滑らない材料から形成するか、または滑らない材料で被覆することにより、図6に示すように使用者がヘッド部分18を調理台面に当接させ、使用中に滑ることなく任意の角度でやすりを使用できるようにすることが、好ましい。
ヘッド部分18と取手部分16との間には、複数のおろし刃14を含む面部分20が位置する。面部分は、金属製であることが好ましく、おろし刃は、公知のおろし刃と同様に、この金属中に形成される。面部分20の両外側縁から、取手部分またはヘッド部分とは隣接せずに、2つの壁22が垂下し、面部分と共に面部分の下側にU字溝を形成する。使用時には、面部分20において材料がすりおろされ、おろし刃14を通過し、2つの壁22の間に形成される溝へ落下する。
カバー12の詳細を、図2〜5に示す。カバー12は、やすり10と嵌合して面部分20を覆うように形成されている。カバー12は、食品用として好適な透明(光透過性)材料、例えば、透明なプラスチック材料で形成されていることが好ましい。
カバー12は、やすり10の面部分20と取り外し可能に嵌合して面部分20を覆う大きさおよび形状に形成された本体部分24を含む。本体部分24は、図3および5に示すように、本体部分24の両側縁に沿って本体部分24とほぼ直角に延びる第1および第2脚部分26,28を含む。第1および第2脚部は、やすりにカバーを嵌合したときにヘッド部分18に隣接するカバー端部に位置する第1および第2端30,32と、取手部分16に隣接するカバー端部に位置する第1および第2反対端31,33とを含む。尚、カバーを180°回した場合、第1および第2反対端31,33は、第1および第2端30,32と同じであり、後述する第1および第2端30,32と同じ態様で、ヘッド部分18に隣接する下端と協働することができる。
第1および第2脚部分26,28は、カバー12をやすりの面部分20に重ねたときに、カバー12をやすりの面部分20の上に置いて面部分20の壁22(図3参照)と嵌合させることができる大きさおよび形状に形成されている。カバー12の本体部分24の大きさおよび形状は、やすり10の面部分20の大きさおよび形状とほぼ同じである。
上述したように、ヘッド部分18は、滑らない材料、好ましくは可撓性ゴム材から成る。カバーを面部分20に重ね、脚部分26,28を壁22の外側に隣接させると、第1および第2端30,32がヘッド部分18の外側縁36,34と当接し、第1および第2反対端31,33が取手部分16の外側縁37,35と当接する。第1および第2端30,32は、ヘッド部分18の外側縁36,34と摩擦によって係合する(同時に、反対端31,33が取手部分16の縁部37,35と当接する)ように形成されており、正しい位置に置かれた場合、外側縁36,34に第1および第2端30,32が嵌入し、摩擦によって係合する。このような構成により、両部分を確実に係合させて、面部分20にカバーを固定する。第1および第2端30,32の係合は、ゴムのような可撓性材料から成る場合にはヘッド部分18の外側縁36,34を僅かに変形させることによって両部分を係合させる態様でもよいし、摩擦によってぴったりと嵌合させるだけの態様でもよい。
上述したように、カバー12は単なるカバーとして機能できるだけでなく、すりおろされた材料を回収する配置で機能することもできる(図3および7参照)。この第2の配置において、カバー12は、面部分20から取り外され、上下ひっくり返されてやすりの下側に重ねられ、壁22の端部に嵌められる。第1および第2脚部分26,28を、面部分20の壁22の外側に嵌合させ、第1および第2端30,32を、ヘッド部分20の外側縁36,34と係合させ、反対端31,33を、取手部分の外側縁35,37と係合させるかまたは当接させることによって、カバー12は、正しい位置において取り外し可能に固定される。
当業者には明らかなように、壁22の側縁部にカバー12を取り付けると、面部分20の下面と、壁22と、取手部分およびヘッド部分18の内側縁と、カバー12の本体部分24によって形成された、囲まれた収容域即ちポケットが得られる。この収容域即ちポケットは、すりおろされた材料をその内部に収容することができる。例えば、図6はカバー12が取り付けられていない状態のやすり10を示し、図7は面部分20の下側にカバー12が嵌合されている配置を示しており、図7では、材料が、図6に示すようにやすりからそのまま落下するのではなく、収容域またはポケット内に回収される。
図8に示すように、すりおろされた材料が充分な量溜まったら、カバー12を取り外し、カバー12から材料を取り出せばよい。
上述したように、第1および第2端30,32をヘッド部分18の外側縁34,36と嵌合させ、第1および第2反対端31,33を取手部分の外側縁35,37と嵌合させることによって、カバー12は、第1の配置および第2の配置にそれぞれ固定される。
1つの実施形態においては、カバー12は、すりおろされた材料の量を示す指標(例えば、図4における参照符号40)を含む。ここで、やすり/カバー集合体は、囲まれた収容域即ちポケットの領域が予め計測されており、カバー部分に指標即ち計量目盛が表示されているから、収容域内に回収されたすりおろされた材料の量を正確に反映させるものであり、即ち、使用者にすりおろした材料の量を正確に示すものである。例えば、指標即ち計量目盛は、容積の目盛を示すものであり、ティースプーンで何杯、テーブルスプーンで何杯、およびミリリットル単位で何ミリリットルかを示すものであってもよい。
上述したように、本発明のカバー12は少なくとも2つの配置で使用することができる。第1の配置で使用すれば、おろし刃14を含むやすり12の面部分20を覆うカバーとなる。この配置では、やすり10が使用されていない時に、使用者がおろし刃14で指などを切るのを防止する。第2の配置では、カバー12が回収手段として作用し、やすり10の下側に配置されて面部分20、壁22およびカバー12の間にすりおろされた材料を収容する。材料のすりおろしを完了したら、やすり10の下側からカバー12を取り外し、すりおろした材料を取り出して使用すればよい。
Claims (9)
- やすりであって、
複数のおろし刃を有するおろし面と、
前記おろし面に取り外し可能に嵌合して前記おろし刃を覆うとともに、前記おろし面の下側に取り外し可能に嵌合してすりおろされた材料を回収するように機能するカバーと、
を含む前記やすり。 - 前記おろし面が、前記おろし面の両側縁から垂下する少なくとも2つの壁をさらに含む、請求項1に記載のやすり。
- 前記カバーが、前記壁の周りに取り外し可能に嵌合してそれらの間に囲まれた空間部を形成する、請求項2に記載のやすり。
- 前記カバーが、透明材料から成る、請求項1に記載のやすり。
- 前記カバーが、計量値を表す指標を有する、請求項1に記載のやすり。
- 前記おろし面に取り外し可能に連結される取手部分をさらに含む、請求項1に記載のやすり。
- 前記取手部分とは反対の端部において前記おろし面に取り外し可能に連結されるヘッダー部分をさらに含む、請求項6に記載のやすり。
- カバーを有するやすりを利用してすりおろされた材料を回収する方法であって、
取り外し可能に嵌合した前記カバーを、おろし面から取り外し、
前記カバーを、前記おろし面の下側に取り外し可能に嵌合し、
すりおろされるべき材料をすりおろし、
前記カバーを取り外し、前記すりおろされた材料を、前記おろし面の下側から回収する
ステップを含む前記方法。 - やすりであって、
おろし面と前記おろし面から垂下してその間に溝を形成する1対の壁とを有する本体部分と、
第1配置および第2配置において、前記本体部分のそれぞれの側を覆うように取り外し可能に取り付けられ、前記第1配置においては取り外し可能に前記やすりに取り付けられて前記おろし面の上側を覆い、前記第2配置においては前記おろし面の下側を覆うように取り外し可能に前記やすりに取り付けられて前記溝との間に囲まれた空間を形成するように作用するカバーと、
を含む前記やすり。
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