JP2010517571A - ポリリシン及び少なくとも1つの弱酸を含む飲料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】弱酸保存剤系の限界を解決すること。
【解決手段】 本発明は、ポリリシンと、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸とを含む保存剤系と、少なくとも1つの飲料成分とを含む飲料組成物を指向し、飲料組成物は、約1.5から約4.5の範囲のpHを有する。
【選択図】 図1

Description

[001] 本発明は、ポリリシンと、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸とを含む保存剤系と、少なくとも1つの飲料成分とを含む飲料組成物に関し、飲料組成物は約1.5から約4.5の範囲のpHを有する。
[002] 飲料の微生物腐敗は、今日の飲料産業で依然として周知の問題である。飲料は、pH、栄養分(例えば、ジュース、ビタミン、又は微量栄養分)、炭酸レベル、ブリックス、及び水質(例えば、アルカリ性及び/又は硬度)などの飲料の固有要因に応じて、微生物腐敗に対して様々な程度の感度を有する。腐敗事象は、微生物が飲料の固有要因を克服し、成長できる場合に生じる。これらのハードルを克服する微生物の能力は、特に初期汚染レベル、温度、及び炭酸の損失に対する、すなわち炭酸清涼飲料の場合の飲料パッケージの完全性から影響を受けることがある。
[003] 微生物腐敗は、1つ又は複数の酵母、細菌及び/又はカビの微生物に起因することがある。例えば、酵母及び細菌は、果実飲料、茶、コーヒー、強化水などの炭酸及び非炭酸飲料を腐敗することができる。通常、酵母による腐敗は気体を伴う発酵及びエタノールの生成、さらに沈殿として現れる。これは、異臭、臭気、及び曇り又は乳化物の安定性の損失の原因となることもある。細菌は異臭、臭気、及び沈殿物を生成する傾向がある。他方で、カビは低炭素環境で生き延びることができるが、通常は成長できず、したがって炭酸が減少した場合を除き、炭酸清涼飲料を腐敗しない。しかし、非炭酸飲料のカビ腐敗が生じることがあり、これはカビの糸状菌が成長した後、浮遊した小球、凝集塊、又は表面の薄膜によって明白になることがある。
[004] 低温充填飲料を含む様々な飲料の腐敗には、幾つかの生物が原因となる。サッカロミセス、チゴサッカロミセス、カンジダ、及びデッケラ属などの酵母が最も一般的である。また、乳酸桿菌、ロイコノストック、グルコノバクタ、及びジモモナス属などの好酸菌、及びペニシリウム及びアスペルギルス属などのカビが、低温充填飲料を腐敗することがある。
[005] 微生物によって腐敗しやすい飲料のタイプが他にもある。アリシクロバチルス属のような好酸性、高温細菌の胞子、及びバイソクラミス属及びネオサルトリア属のような耐熱性カビの胞子は低温殺菌を生き延びることができ、スポーツドリンク及び茶のような非炭酸高温充填製品を腐敗することがある。また、パッケージ入りの水はカビによって汚染しやすい。
[006] 飲料の微生物腐敗に対する保護は、化学的保存剤及び/又は飲料の高温充填、トンネル低温殺菌、超高温(UHT)、又は低温殺菌後の無菌パッケージ及び/又は低温殺菌後の冷却などの処理技術を使用して達成することができる。一般的に、pH4.6未満の飲料は、生成物が再汚染しないように、化学的に保存加工し、熱処理して、パッケージに充填することができる。例えば、低温充填後に化学的保存剤を加える、又は低温殺菌と低温充填などの処理技術を使用して、低温充填した飲料を保存加工することができる。類似の方法で、この同一の飲料は、高温充填、トンネル低温殺菌、低温殺菌後の無菌充填などの非保存加工技術を使用するか、又は飲料の冷却、すなわち低温殺菌工程の後の冷蔵を必要とすることで処理することができる。pH4.6以上を有する飲料は、超高温を使用した後に、パッケージに無菌充填するか、レトルトを使用することによって胞子が破壊されるように処理しなければならない。
[007] 酸性で貯蔵安定性の良い炭酸及び非炭酸清涼飲料の現在の保存システムは通常、弱酸保存剤(例えば、安息香酸及び/又はソルビン酸)に依拠する。安息香酸及びソルビン酸(及びその塩)は、幾つかの例外があるが酵母、細菌及びカビを効果的に抑制する。飲料中の弱酸は、その解離形態と非解離形態の平衡状態で存在し、それは酸の解離定数(pKa)及び飲料のpHに依存する。安息香酸のpKaは4.19であり、ソルビン酸のpKaは4.76である。含有する酸のpKaより飲料のpHが低いと、平衡が非解離形態に向かって押しやられる。非解離形態は微生物に対してより効果的であり、したがって弱酸保存剤は低いpH範囲で最も効果的である。
[008] 弱酸の保存特性は、飲料にキレート化合物などの保存剤エンハンサを添加することによって向上させることができる。例えば、飲料に添加される一般的なキレート化合物としては、エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム(EDTA)、又はヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)などのポリリン酸塩のうちの1つ又は複数が挙げられる。ジュース、ビタミン及び/又はミネラルを含む飲料などの高栄養の非炭酸製品では、保存剤エンハンサと組み合わせて使用した場合、弱酸が抑制作用を発揮する可能性が高くなる。
[009] 一例として、米国特許第5,431,940号は、900から3000ppmのポリリン酸塩、400から1000ppmのソルビン酸、安息香酸、そのアルカリ金属塩から選択した保存剤、0.1%から10%の果汁、及び80%から99.9%の水を含む非炭酸飲料について教示している。その特許によれば、その飲料は、飲料を腐敗微生物に曝露した後に実質的に微生物がその内部に増殖することなく、少なくとも10日間、周囲温度で保存することができる。
[010] しかし、弱酸保存剤系には限界がある。微生物の遺伝的順応及びその後の抵抗力は、最大の問題の1つである。P.Piper他の、「Weak Acid Adaptation:The Stress Response that Confers Yeasts with Resistance to Organic Acid Food Preservatives」(147 Microbiol.2635−2642(2001))を参照されたい。チゴサッカロミセス−バイリィ、デッケラ−ブルクセレンシス、カンジダ−クルセイ及びサッカロミセス‐セレビジエなどの特定の酵母は、弱酸保存剤に抵抗し、成長できるようになる特定の遺伝子を有する。これは、保存剤が存在していようと、EDTA又はSHMPを共存していようと生じる。グルコノバクタ属などの一部の細菌も、保存剤に耐性があると考えられる。この抵抗力を克服するのに必要な弱酸のレベルは、使用レベルの通常の限界をはるかに超えることが判明している。保存された茶、ジュース含有飲料、及び炭酸飲料の腐敗は、保存剤に耐性のある微生物によることが最も多い。
[011] 弱酸保存剤系の別の限界は、異臭及びミネラルとの不利な相互作用を生成する可能性である。例えば、弱酸は高レベルで使用すると喉又は口の火傷を生じることがある。この属性が許容可能になり得る特定の貯蔵安定性の良い飲料があるが、この知覚認知は往々にして不利と見なされる。同様に、弱酸保存剤系に使用されるポリリン酸塩は幾つかの限界を有することがある。例えば、ポリリン酸塩は飲料に異臭を与えることがある。さらにポリリン酸塩は、飲料の強化に使用可能なカルシウム、鉄、及びマグネシウムなどのミネラルと結合し、これを不活性にする。それ故、ポリリン酸塩が飲料の保存剤系の一部である場合、これらのミネラルは回避しなければならない。したがって、当技術分野のこのような限界の少なくとも1つを解決することが望ましい。
[012] また、低酸性飲料(すなわち、pH4.6以上)の他のプロセス技術も限界を有する。このような低酸性飲料は、ボツリヌス菌及びセレウス菌の胞子を破壊するために、十分に熱処理しなければならない。このようなプロセスの例としてはUHT及びレトルト処理が挙げられ、このような処理後も、飲料製品は、処理後の汚染を防止するような方法で扱わねばならない。しかし、研究によると、これらの様々な処理技術を生き延びることができる微生物の様々な菌株がまだある。そのために、これらの処理技術では、腐敗の可能性を消せない場合がある。
[013] 本発明の発明者らは、少なくとも1つの飲料成分と、ポリリシンと、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加の弱酸とを含む保存剤系とを含む飲料組成物が、当技術分野の上述した限界の少なくとも1つを解決するのに有用であり得ることを発見した。例えば、ポリリン酸塩と置換することによって、本発明の飲料組成物は異臭のレベルを低下させ、微生物の安定性をなお維持しながら、ポリリン酸塩で打ち消されるような栄養成分を添加することができる。また、桂皮酸、ソルビン酸及び/又は安息香酸をポリリシンと組み合わせて、異臭を最小限にする許容可能なレベルで使用することができる。
[014] 1つの実施形態では、本発明は、約0.1ppmから約150ppmのポリリシン及び約10ppmから約1000ppmの桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む保存剤系と、少なくとも1つの飲料成分とを含み、約1.5から約4.5の範囲のpHを有する飲料組成物を指向する。
[015] 別の実施形態では、本発明は、約0.1ppmから約150ppmのポリリシン、約10ppmから約40ppmのEDTA、及び約20ppmから約1000ppmの桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む保存剤系と、少なくとも1つの飲料成分とを含み、約1.5から約4.5の範囲のpHを有する飲料組成物を指向する。
[016] 以上の一般的説明と以下の詳細な説明は両方とも例示的で説明的にすぎず、特許請求の範囲にある本発明を制限するものではないことを理解されたい。
[017]実施例1の表1に報告された値のグラフである。 [018]実施例2の表3に報告された値のグラフである。 [019]実施例3の表5に報告された値のグラフである。 [020]実施例4の表7に報告された値のグラフである。 [021]実施例5の表9に報告された値のグラフである。 [022]実施例5の表10に報告された値のグラフである。 [023]実施例6の表12に報告された値のグラフである。
[024] 本発明は、ポリリシンと、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む保存剤系と、少なくとも1つの飲料成分を含む飲料組成物を指向し、飲料組成物は、約1.5から約4.5の範囲のpHを有する。保存剤系は抗菌量のポリリシン及び少なくとも1つの弱酸を含む。
[025] 本発明は、驚いたことに、予想外の微生物安定性を有することが発見された。微生物安定性は、保存剤系を含む組成物、組成物のpH、水、及び少なくとも1つの飲料成分の組み合わせを通して達成することができる。その結果、本発明の飲料組成物は、異臭及び/又は強化されたビタミン又はミネラルの封鎖などの他の保存剤に固有の少なくとも1つの限界を回避する。また、本発明によれば、微生物安定性を維持するために無菌充填、高温充填、低温殺菌と低温充填、又はトンネル低温殺菌などの特定の処理技術の使用を回避することもできる。
[026] 本明細書では、「微生物安定性」又は「微生物学的安定性」とは、保存加工していない飲料(対照サンプル)と比較して、14〜28日以内に酵母及び/又は細菌などの微生物が少なくとも2.0logCFU/ml減少していることを指す。接種レベルは1×10CFU/mlの細菌又は酵母である。カビに関しては、飲料に1×10CFU/mlのレベルでカビを接種した後、その発現の有無を判別するために、発現を約4週間(30日)で評価する。
[027] 本明細書において、「飲料」又は「飲料組成物」という用語は、人間又は動物が消費するのに適した液体飲料を指す。飲料としては、栄養飲料、フレーバー水、果実スムージー、スポーツ飲料、果汁(例えば、米国連邦規則第21条(21CFR)Part101.30に定めるジュース飲料及び100%果汁)、炭酸ソーダ/ジュース、シェーク、プロテイン飲料(例えば、乳製品、大豆、米など)、食事の代用品、飲む乳製品ヨーグルト、飲む大豆ヨーグルト、コーヒー、コーラ飲料、強化水、21CFR Part113に定めるような低酸性飲料、21CFR Part114に定めるような酸性飲料、シロップ、強壮剤、スカッシュなどの希釈可能な飲料、健康飲料、機能性飲料(例えば、栄養補助食品)、ネクター、トニック、オーチャータ(すなわち、飲料にした野菜及び/又は米の成分)、冷凍炭酸飲料、冷凍非炭酸飲料、及び茶濃縮物、抽出物又は粉末から調製した茶飲料などが挙げられるが、これらに限定されない。
[028]保存剤系
[029] 本発明において、保存剤系はポリリシンと、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸とを含む。例えば、保存剤系は、約0.1ppmから約150ppmのポリリシン、及び桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む。
[030] 保存剤系の成分はそれぞれ保存剤として知られ、各保存剤が微生物の成長を阻害するメカニズムも知られている。しかし、本発明の発明者らは、これらの特定の保存剤が、その保存剤のレベル及び他のパラメータとの組み合わせにより、飲料の風味に影響せずに微生物安定性を達成して、それを維持し、周囲温度で微生物安定性の飲料を生成できることを発見した。例えば、保存剤系に使用される各保存剤及び/又は保存剤の少なくとも1つを、飲料中の保存剤として単独に使用する場合に必要な量より少量で使用することができる。
[031] ポリリシンは、広い抗菌スペクトルを実証し、その抗菌力に基づいて保存剤及び/又は食品添加物として飲料に組み込むことができる。ポリリシンの作用のメカニズムは分かっていないが、化合物のカチオン特性に基づいて、微生物の細胞表面に影響すると仮定する者もいる。大量のポリリシンは、高い抗菌力を発生するが、飲料に苦味も生じる。反対に、異臭を回避するために、抗菌力をなお維持しながら、低濃度のポリリシンを使用することができる。
[032] 本明細書において、「ポリリシン」という用語は、天然又は人工的に生成することができるε−ポリリシン、すなわち、タンパク質の一般的成分である約25から35単位のL−リシンのホモポリマーを指す。ε−ポリリシンの天然の生成は、ストレプトマイセス‐アルブルスによって生成することができる。E−ポリリシンは、ε−アミノとカルボキシル基との間のアミド結合を含む。E−ポリリシンは、例えば、水又は他の許容できる摂取可能な成分、例えば塩、乳糖、食酢、デキストリン及び/又は酢酸ナトリウムと組み合わせることができる。
[033] 本発明によると、ポリリシンは約0.1ppmから約150ppm、例えば約0.75ppmから約20ppm、及びさらに例えば約0.75ppmから約2ppmなどの約0.75ppmから約10ppmの範囲の量で存在する。少なくとも1つの実施形態では、ポリリシンは約0.75ppmの量で存在する。さらに別の実施形態では、ポリリシンは約10ppmの量で存在する。
[034] 保存剤系のポリリシン成分に加えて、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、これらのアルカリ金属塩、例えばカリウム、カルシウム、及びナトリウム塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸も含まれる。桂皮酸、安息香酸及び/又はソルビン酸などの弱酸は、食品添加物及び抗菌剤として知られている。ポリリシンと少なくとも1つの弱酸とは組み合わせて使用されるので、これらの保存剤(ポリリシン又は少なくとも1つの弱酸)それぞれのレベルは、他の保存剤成分(ポリリシン又は少なくとも1つの弱酸)のレベルに基づいて変化することがある。
[035] 少なくとも1つの弱酸(天然又は人工的に生成された)は本発明の組成物中に、弱酸が単独で使用されたか、組み合わせて使用されたかに応じて、約10ppmから約1000ppmの範囲の量で存在することができる。例えば桂皮酸、安息香酸、及びソルビン酸が組み合わせて使用された場合、これらは飲料中に、約100ppmから約500ppm、及びさらに例えば約150ppmから約350ppmなど、約10ppmから約500ppmの範囲の量で存在することができる。別の例としては、少なくとも1つの弱酸が桂皮酸、安息香酸、又はソルビン酸のみである場合、弱酸は飲料中に、約10ppmから約500ppmの範囲の量で存在することができる。少なくとも1つの実施形態では、少なくとも1つの弱酸は約150ppmから約350ppmの範囲の量のソルビン酸又はその塩である。
[036]飲料成分
[037] 本発明の飲料組成物は、少なくとも1つの飲料成分を含む。例えば、少なくとも1つの飲料成分は、少なくとも1つのジュース、少なくとも1つの甘味料及び/又はこれらの混合物であってよいが、これらに限定されない。飲料成分は、微生物の食物源として働き、微生物(例えば、酵母、細菌及び/又はカビ)に栄養を与え、腐敗につながり得る、飲料に添加される任意の成分でよい。
[038] 例えば、少なくとも1つのジュース及び/又は甘味料は、本発明の組成物に風味及び栄養素などの有利な特徴を提供することができる。少なくとも1つのジュース及び/又は甘味料は組成物に有利な特性を与えることができるが、それぞれが組成物に浸透している微生物の食物源にもなり得る。その結果、及び微生物安定性をあきらめることなく、本発明の使用は、少なくとも1つのジュース、少なくとも1つの甘味料及び/又はこれらの混合物などの少なくとも1つの飲料成分の配合を提供する。
[039] 少なくとも1つのジュース成分は、柑橘系及び非柑橘系果実、野菜、植物、又はこれらの混合物に由来するものとすることができるが、これらに限定されない。柑橘系及び非柑橘系果実としては、桃、ネクタリン、梨、マルメロ、サクランボウ、アプリコット、リンゴ、プラム、イチジク、キウイ、クレメンタイン、キンカン、ミネオーラ、マンダリン、オレンジ、温州ミカン、タンジェリン、タンジェロ、レモン、ライム、グレープフルーツ、バナナ、アボカド、ナツメヤシ、テリハタマゴノキ、マンゴ、スグリ、スターフルーツ、柿、グアバ、パッションフルーツ、パパイヤ、ザクロ、ヒラウチワサボテン、ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリー、ブドウ、ニワトコ、カンタロープメロン、パイナップル、スイカ、干しぶどう、イチゴ、クランベリー、アサーイベリー、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
[040] 野菜及び/又はハーブとしては、人参、トマト、ほうれん草、胡椒、キャベツ、スプラウト、ブロッコリー、ジャガイモ、セロリ、アニス、キュウリ、パセリ、ビーツ、シバムギ、アスパラガス、ズッキーニ、ルバーブ、カブ、カブハボタン、アメリカボウフウ、ラディッシュ、ウイキョウ、バジル、ローズマリ、タイム、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
[041] 植物ジュースを使用することができ、これは往々にして、例えば、植物の豆、堅果、樹皮、葉及び根から得られるが、これらに限定されない。すなわち、植物の果実以外から得られる場合がある。例えば、植物ジュースは、バニラ、コーヒー、コーラ、コカ、茶の固体(例えば、茶の濃縮物、抽出物又は粉末)、及びこれらの混合物などの風味を与えることができる。これらの風味は、天然又は人工的に誘導されるものとすることができる。
[042] 少なくとも1つのジュースは本発明の飲料組成物中に、総組成物に対して約0.1体積%から約100体積%の範囲の量で存在してよい。例えば少なくとも1つのジュースは、総組成物に対して約0.1体積%から約25体積%、及びさらに例えば約1体積%から約10体積%の範囲の量で存在してよい。
[043] 少なくとも1つの甘味料を、栄養甘味料、非栄養甘味料、及び/又はこれらの混合物から選択することができる。栄養(すなわち、カロリー)甘味料は、本発明の組成物は例えば単糖及び/又は二糖などの炭水化物甘味料を含むことができる。栄養甘味料としては、果糖、ショ糖、ブドウ糖、糖アルコール、コーンシロップ、濃縮サトウキビ汁、米蜜、メープルシロップ、黒麦芽シロップ、果汁濃縮物、蜂蜜、リュウゼツラン、タピオカシロップ、チコリの根のシロップ、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。非栄養甘味料としては、羅漢果(ジュース汁の形態であってもよく、微量のカロリーに寄与することができる)、ステビア及びその誘導体、エリスリトール、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、サッカリン、スクラロース、タガトース、アリテーム、シクラマート、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書においては、栄養甘味料及び非栄養甘味料の混合物も想定される。少なくとも1つの甘味料は、飲料組成物に従来使用されている量で存在してよく、所望の飲料組成物に応じて調節することができる。
[044]pH
[045] 本発明の組成物、例えば飲料は、約1.5から約4.5の範囲のpHを有することができる。当技術分野では、飲料のpHは、貯蔵安定性の良い飲料を維持する際のファクターであることが知られている。何故なら、ある種の微生物の成長が、酸性状態で阻害されることがあるからである。しかし、このことは、このような酸性環境で成長するサッカロミセス及びカンジダなどの好酸性微生物には当てはまらない。本発明を使用すると、組成物はこれらの好酸性微生物があっても微生物安定性を維持することができる。
[046] また、本発明の組成物は果実及び野菜を含むことができ、その結果、酸味がある風味を含む高酸性飲料になる。一般的に、組成物全体に対して1重量%から15重量%の範囲の量の少なくとも1つの炭水化物、及び組成物全体に対して0.1重量%から0.7重量%の範囲の少なくとも1つの酸を有する飲料は、このような酸レベル及び酸味がある風味を相殺することができる。この範囲は、飲料に、及び恐らく、シングルストレングス飲料を形成するために適切に希釈される場合にはシロップにも、適切である。
[047] 酸性飲料(pH4.6未満)については、飲料の酸度は、当業者にとって周知の従来の方法により説明されている範囲内に調整し、維持することができる。例えば、pHは1つ又は複数の酸味料を使用することにより調整することができる。さらに、酸味料の使用は、飲料のpHを維持すると同時に、微生物の抑制も補助することができる。しかし、本発明の組成物は、pHを修正する酸味料又は他の成分を利用しなくとも、もともと望ましいpHを有している。それ故、少なくとも一種類の酸味料の添加は、本発明の組成物では任意である。
[048] 考えられる酸味料としては、飲料などの本発明の組成物のpHを調整する際に使用する有機酸及び無機酸が挙げられるが、これらに限定されない。酸味料は、解離していない形態でも、又はカリウム、ナトリウム又は塩酸塩などのそれぞれの塩の形態でもよい。本組成物に使用する酸味料としては、クエン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、安息香酸、リン酸、酢酸、アジピン酸、フマル酸、グルコン酸、酒石酸、乳酸、プロピオン酸、ソルビン酸及びこれらの混合物など挙げることができるが、これらに限定されない。一実施形態では、酸味料はクエン酸である。
[049] さらに、本開示による組成物に存在する酸味料の量は、飲料組成物において従来用いられてきた量である。例えば、組成物に対して約0.1重量%から約1重量%の量で、少なくとも一種類の酸味料が存在してもよい。
[050]任意選択の成分
[051] 本発明の組成物は、さらに、従来の飲料に一般的に見られる任意選択の成分を含むことができる。このような任意選択の成分は、本発明の組成物中に分散、可溶化する、又は他の方法でそれと混合することができる。例えば、従来の飲料成分としては、水、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、追加の保存剤、着色剤、フレーバー剤、フラボノイド、ビタミン、ミネラル、タンパク質、乳化剤、炭酸成分、シックナー(すなわち、粘度調整剤及び増粘剤)、酸化防止剤、消泡剤、及びこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
[052]水
[053] 本発明によると、飲料組成物はさらに水を含む。水は、「処理した水」、「精製した水」、「脱イオン水」及び/又は「蒸留水」でよい。水は人間又は動物が消費するのに適切でなければならず、飲料組成物は、水を含むことによって影響を受けてはならない。組成物に添加されたこの水は、本発明の他の成分、例えば少なくとも1つのジュース成分中に、又はそれとともに見られる水に添加される。
[054] 本発明の水は、組成物合計に対して約60体積%から約99体積%、及びさらに例えば、約80体積%から約99体積%の範囲の量で存在してよい。添加した水成分は、生物学、栄養、及び沈殿物基準などの特定の品質基準にも適合することができる。
[055] 添加した水成分の水の硬度は、約60ppmから約180ppmなど、約55ppmから約250ppmの範囲でよい。水の硬度とは、水中に存在するカチオン、例えば炭酸カルシウムなど、の量を指す。本発明で提供するように、水の硬度は、公式分析化学者協会(AOAC:Association of Official Analytical Chemists)が発行したthe Official Methods of Analysis(William Horwitz ed.,18th ed.2005)に記載されたAOACの基準に従って測定され、その該当する内容は参照により本明細書に組み込むものとする。
[056]EDTA
[057] 保存剤系は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)も含むことができる。本明細書では、「EDTA」とは、天然及び人工的に生成されたEDTA、及びエチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム又はエチレンジアミン四酢酸ジナトリウム塩などのその塩を指し、EDTAはFDAによって一般的に安全と認識される(GRAS)として認証され、食品添加物として使用できるキレート剤である。21CFR 172.0135項及び173.315項を参照されたい。その化学構造により、EDTAは特に金属を隔離し、ビタミンを安定させることができる。金属をキレート化することにより、EDTAは微生物が必要とするこれらの金属を除去し、基本的に微生物を飢えさせると想定される。
[058] EDTAは、本発明の組成物中に、約10ppmから約30ppm、及びさらに例を挙げれば約15ppmから約25ppmなど、約10ppmから約40ppmの範囲の量で存在することができる。少なくとも1つの実施形態で、EDTAは飲料組成物中に約15ppmから約30ppmの範囲の量で存在している。
[059]追加保存剤
[060] 本発明の組成物は、保存剤系に加えて、さらに少なくとも一種類の追加保存剤を含むことができる。本明細書で使用する場合、「保存剤」という用語は、飲料及び/又は食料製品の組成物での使用が認められた保存剤一切を含む。追加保存剤としては、化学保存剤(例えば、クエン酸塩、及びその塩)、遊離脂肪酸、エステル類及びその派生物、ペプチド類、ラウリンアルギネート、培養ブドウ糖、インドセンダン油、オイゲノール、p−シメン、チモール、カルバクロール、リナロール、ナタマイシン、チャノキ油、ショウガ抽出物、アシア粉末、4−ヒドロキシベンジルイソチオシアン酸塩、及び/又はシロガラシの種子の精油、及び桂皮酸などの他の弱酸、及び/又はこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、追加保存剤としては、ラクトフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、ラクトグロブリン、ラクトリピドなどの乳抗菌物質、及びリソチーム、オボトランスフェリン、オボグロブリンIgY及びアビジンなどの卵抗菌物質、植物フェノール類、フラボノイド、チオスルフィナート、カテキン、グルコシノレート及び寒天などの植物抗菌物質、プロバイオティクス、ナイシン、ペディオシン、ロイテリン、及びサカシンなどのバクト抗菌物質、乳酸、酢酸、及びクエン酸などの酸抗菌物質、塩化ナトリウムなどの環境抗菌物質、ポリリン酸塩、塩素剤及びオゾンなどが挙げられるが、これらに限定されない。少なくとも一種類の追加保存剤は、米国食品医薬品局又は他の食品及び飲料についての政府機関の定める最高指示レベルを超えない量で存在することができる。
[061] 着色剤
[062] 本発明の組成物は、さらに、少なくとも1つの着色剤も含むことができる。着色剤としては、FD&C染料、FD&Cレーキ、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。飲料及び/又は食品に使用される任意の他の着色剤を使用することができる。例えば、FD&C染料又はFD&Cレーキ染料を、他の従来の飲料及び/又は食物着色剤と組み合わせて使用することができる。さらに、例えば、果実、野菜、植物抽出物、及び/又は例えば、ブドウ、クロスグリ、人参、ビートの根、赤キャベツ、ハイビスカス、コチニール、ウコン、カロテン、アンナット、及び/又はその任意の組み合わせなどの他の抽出物を含む他の天然着色剤を使用することができる。
[063]フレーバー剤
[064] 本発明の組成物は、さらに、少なくとも1つのフレーバー剤を含むことができる。少なくとも1つのフレーバー剤としては、油、抽出物、含油樹脂、当技術分野で知られている他の任意のフレーバー剤、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、適切な風味としては、果実風味、コーラ風味、コーヒー風味、茶の固体(例えば、茶の濃縮物、抽出物又は粉末)、チョコレート風味、乳製品風味、コーヒー、コーラの実、朝鮮人参、カカオのさや、及びこれらの混合物が挙げられるむが、これらに限定されない。適切な油及び抽出物としては、バニラ抽出物、柑橘類の油及び抽出物、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの香味料は、汁、精油及び抽出物などの天然の発生源から誘導されるものとするか、又は人工的に生成することができる。さらに、少なくとも1つのフレーバー剤は、果実及び/又は野菜などの様々な風味の混合物でよい。
[065]フラボノイド類
[066] 本発明は任意選択で、少なくとも1つのフラボノイド類を含んでよく、これはある綱(クラス)の水溶性植物顔料からの天然化合物である。フラボノイド類は、抗酸化、抗菌、及び抗癌作用を有することが知られている。フラボノイド類は植物、野菜、果実、花又は当業者に周知の任意の他の天然源に存在する。フラボノイド類は、当技術分野で周知の従来の手段で、これらの発生源から誘導されるものとすることができる。誘導は、フラボノイド類の1つの発生源に限定されず、1つの野菜又は野菜の混合物からの抽出のような発生源の混合物も含むことができる。また、フラボノイド類を人工的に、又は別の適切な化学的手段で生成して、本発明の飲料組成物に組み込むことができる。フラボノイド類としては、ケルセチン、ケンペロール、ミリセチン、イソハンメチン、カテキン、及びこれらの誘導体又は混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
[067]ビタミン及びミネラル
[068] 本発明によれば、少なくとも一種類の補助ビタミン及び/又はミネラルを任意に本発明の飲料組成物に組み込むことができる。少なくとも一種類のジュース成分同様、追加のビタミン及び/又はミネラルは、微生物の食料源としての働きもする。歴史的に、カルシウム、鉄、マグネシウムなどのビタミン及びミネラルは、ポリリン酸塩などの保存剤がビタミン及び/又はミネラルと結合してこれを不活性化するため、飲料組成物に添加できなかった。本発明の飲料組成物により、これを防ぐことができる。
[069] ビタミンとしては、リボフラビン、ナイアシン、パントテン酸、ピリドキシン、コバラミン、重酒石酸コリン、ナイアシンアミド、チアミン、葉酸、d−カルシウムパントテン酸塩、ビオチン、ビタミンA及びビタミンC、1つ又は複数のビタミンB群、ビタミンD、ビタミンEアセテート、ビタミンK、並びにその派生物又は混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。ミネラルとしては、カルシウム、亜鉛、鉄、マグネシウム、マンガン、銅、ヨウ素、フッ化物、セレン並びにこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。合成ビタミン及びミネラルも、本発明の組成物の範囲の中で考えられている。任意のビタミン及びミネラルの添加は、本組成物の風味が大幅に影響されないように注意して行わなければならない。消費者がビタミン類及びミネラル類についての米国推奨一日摂取量(RDI)に従うのを助けるために、少なくとも一種類の補助ビタミン及び/又はミネラルも添加することもできる。
[070]タンパク質
[071] また、本発明の組成物は、例えば、大豆たんぱくエキスなど、少なくとも一種類のタンパク質成分をさらに含むことができる。少なくとも一種類のタンパク質成分は、例えば、カゼイン(カゼイン塩)、乳漿タンパク質、卵白、ゼラチン、コラーゲン、並びにこれらの混合物などに由来するが、これらに限定されない。
[072]乳化剤
[073] 本発明は任意選択で、少なくとも1つの乳化剤を含む。乳化物を安定させるために、任意の飲料及び/又は食物等級の乳化剤を使用することができる。乳化剤としては、ガムアカシア、変性食物デンプン(例えば、コハク酸アルケニル変性食物デンプン)、セルロースから誘導した陰イオンポリマー(例えば、カルボキシメチルセルロース)、ガッチゴム、変性ガッチゴム、キサンタンガム、ウッドロジンのグリセロールエステル(エステルガム)、トラガガントガム、ガーゴム、ローカストビーンガム、ペクチン、レシチン、及びこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、飲料は、乳濁液又は香味乳化物を含むことができる。
[074] 乳濁液の場合には、懸濁化剤(clouding agent)は、適切な食物等級の乳化剤を使用して水中油型乳化物として安定した少なくとも1つの脂肪又は油を含むことができる。その脂肪又は油が飲料などの組成物で使用するのに適切である限り、いかなる種類の脂肪又は油も懸濁化剤として使用することができる。脂肪又は油の懸濁化剤を水中油型乳化物として安定化できる任意の適切な飲料及び/又は食物等級の乳化剤を使用することができる。
[075] 本発明の飲料組成物において有益な香味乳化物としては、飲料の香味剤として使用するために当技術分野で周知の少なくとも1つの適切な香味油、抽出物、含油樹脂、精油などが挙げられる。
[076]炭酸化成分
[077] 本発明によれば、炭酸化成分(例えば、炭酸ガス)を、通常の当業者にとって周知の技術に基づいて、さらに加えることができる。例えば、炭酸ガスを水に添加し、これを飲料又は濃縮飲料中に導入する。本発明の組成物中に導入する炭酸成分の量は、飲料の性質及び所望の炭酸化の程度によって異なる。
[078]シックナー
[079] 本発明の組成物は任意選択で、少なくとも1つのシックナーを含むことができる。シックナー、すなわち粘度調整剤及び/又は増粘剤としては、セルロース化合物、ガムガッチ、変性ガムガッチ、ガーゴム、トラガカントガム、アラビアゴム、ペクチン、キサンタンガム、カラゲナン、ローカストビーンガム、ペクチン、レシチン、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
[080]酸化防止剤
[081] 本発明の組成物は、さらに、少なくとも1つの酸化防止剤を含むことができる。少なくとも1つの酸化防止剤としては、アスコルビン酸、ビタミンE、ガーゴム、没食子酸プロピル、亜硫酸塩及びメタ重亜硫酸塩、チオジプロピオン酸及びそのエステル、香辛料抽出物、グレープシード、茶抽出物、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
[082]アミノ酸
[083] 本発明によれば、本発明の組成物は、さらに少なくとも一種類のアミノ酸を含むことができる。少なくとも一種類のアミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、システイン、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ロイシン、メチオニン、オルニチン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、バリン及びこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
[084]消泡剤
[085] 本発明は、さらに、少なくとも一種類の消泡剤を含むことができる。少なくとも一種類の消泡剤としては、カルシウムアルギン酸塩、及びポリジメチルシロキサンなどのシリコーンポリマー、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル類並びにこれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
[086] 本発明による組成物中に存在することのできる上記任意選択成分の量は、飲料組成物中で従来使用されている量である。また、こうした追加成分の量は、所望の飲料組成物によって異なる。
[087]調製
[088] 本発明による飲料組成物は、飲料産業の当業者に周知の方法に従って作成することができる。例えば、飲料組成物は、全ての成分を同時に、必要に応じて水を添加した状態で分散、溶解、拡散又は他の方法で混合することによって調製することができる。また調製は、溶解度又は任意の他のパラメータに基づいて成分を順次添加し、適宜、水を添加することによって実行することができる。これは、当技術分野で一般的に周知の機械的攪拌機で、又は均質化技術によって実行することができる。また、本発明の組成物は、液体又は乾燥した飲料濃縮物にすることができる。
[089]微生物の評価
[090] 本発明の組成物は、当業者に周知の技術に基づいて微生物安定性を判別するために評価することができる。例えば、微生物安定性を判別する1つの方法は、カビ、酵母及び細菌などの微生物群を本発明の飲料基質に接種し、飲料の微生物安定性を評価することである。これらの微生物は、以下の実施例で言及するような腐敗した飲料中で事前に確認されたもの、又は任意の他のタイプの酵母、カビ、細菌及び/又はこれらの混合物であってよい。飲料又は飲料基質にいったん接種し、定期的なプレート計数を実行して、微生物の成長を判別することができる。プレート計数に基づいて、例えば飲料などの接種組成物中の微生物の成長程度を判別することができる。本発明の発明者らは、Ito&Pouch−DownesのCompendium of Methods for the Microbiological Examination of Foods(第4版、Amer,Pub.Health Assoc.2001)に記載され、Notermans他の、「A User’s Guide to Microbiological Challenge Testing for Ensuring the Safety and Stability of Food products」(10 Food Microbiology 145−57(1993))に見られるような食物及び飲料の微生物学での標準的計数方法を使用し、これらの内容は参照により本明細書に組み込むものとする。
[091] また、微生物の成長を判別するために、フローサイトメトリーも使用することができる。J.M.JayのModern Food Microbiology(Aspen Publishers,Inc.2000)を参照されたい。フローサイトメトリーは、光の散乱、光の励起及び蛍光色素分子の放射の原理を使用して、微生物を識別し、計数する。例えば、接種した組成物のサンプルをシースフローの中心に注入する。微生物が光源を遮断すると、これが光を散乱させ、蛍光色素が高エネルギー状態へと励起される。エネルギー状態が高くなると、特定の特性を有する光を光子として放出する。光は基本的に電気パルスに変換され、これが生菌数のグラフなどの読み取り可能なフォーマットに伝送される。
[092] 本発明の他の実施形態は、本明細書及び発明の実施例を考慮すれば当業者には明らかであろう。明細書及び実施例は単に具体例と考えるように意図されており、本発明の真の範囲及び精神は添付の特許請求の範囲により示される。
[093] 実施例や他の形で示された場合の他に、本明細書及び特許請求の範囲において用いられる成分量、反応状態等を表現する数値は、いずれの場合においても「約」という用語により修飾される。したがって、これに反する記載がない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本開示により得ようとする所望の特性に応じて変化する概数である。少なくとも、特許請求の範囲においては、各数値パラメータは、有効数字と通常の四捨五入法を考慮して解釈すべきである。
[094] 本開示の広い範囲を定めている数値範囲及び数値パラメータは概数であるが、具体的な実施例において定める数値は、できるだけ正確に報告されている。しかし、いずれの数値も本来的に、それぞれの試験測定の標準偏差に必然的に由来する一定の誤差を含む。
[095] 以下の実施例は、本発明による飲料組成物の実施形態を含んでいる。これらの組成物は微生物安定性、すなわち様々な微生物を接種した際の微生物の成長の抑制及び/又は減少及び/又は微生物の死を測定するために調製され、評価された。
[096] 以下の実施例は、本発明を具体化したものであって、いかなる形でも、本発明を制限するものと解釈すべきではない。
[097] 微生物安定性に関して本発明に該当する飲料組成物を検査するために、以下の微生物を使用して様々な酵母、細菌及びカビの接種剤を調製した。
[098] 以下の実施例では少なくとも一種類、一部の実施例では三種類以上、の上記微生物を使用して、試験用のカクテルを調製した。各種の微生物についての接種剤は下記のように調製した。
[099]酵母及び細菌の接種剤
[0100] 各微生物種で満たした1つのループを、無菌接種媒質に配置して、複合培養物を調製した。媒質を室温で72時間培養し、微生物が成長できるようにした。微生物をプレート培養し、CFU/mlのレベルを計数した。健康な酵母又は細菌の培養物は、約1×10CFU/mlを含むことができる。
[0101] 細菌及び酵母に関して以下で報告する結果において、0.5という値は微生物の検出が不可能なレベルであることを表す。
[0102]カビの接種剤
[0103] オレンジ漿液寒天培地のペトリ皿を、各種のカビでスポット接種した。プレートを約2週間培養した。胞子をプレートから洗い流し、リン酸塩緩衝剤中に再び懸濁させた。オレンジ漿液寒天培地上への表面プレーティングによって、胞子の個体数を計数した。プレートは、27℃で約3日から5日間培養した。
[0104] カビに関して以下で報告する結果は、発現値対プレート計数に基づくものである。それ故、式の値が大きいほど、接種した基質中でより多く成長する。例えば、3という発現値は最大量の成長を表し、ゼロの発現値は成長しないことを表す。
実施例1
[0105] 非炭酸飲料の基質を処方した。非炭酸飲料の処方及び処理の詳細を以下に示す。
[0106] 以下を含む非炭酸飲料の基質を調製した。
[0107] 以下の保存剤系を、以上の飲料基質を用いて検査した。
[0108] 飲料基質を混合した。次に指定した保存剤系、すなわち対照サンプル及びAからEを組み込むために分割し、97℃で約20秒間低温殺菌してから、室温で冷ました。飲料基質を無菌瓶に充填し、蓋をした。すなわち約25℃である。飲料基質を、使用するまで約4℃で保存した。次に、上述した手順に従って、微生物の培養物を調製した。保存加工していない飲料基質の瓶及び保存加工した飲料基質の瓶に微生物、すなわち、1×10CFU/mlの酵母、細菌、及びカビ、を接種した(菌種毎に瓶を二重に調製した)。瓶を約25回振った。0時間を表すために、各容器から初期サンプルを取り出した。微生物は、27℃で接種瓶内で培養した。指定された時間間隔で、サンプリングの直前に瓶を振り、各容器からサンプルを表面プレーティングした。。
[0109] 表1から表3は、結果及び検査した飲料組成物を要約している。図1は、表1の結果をグラフで示す。
表1:飲料組成物中の酵母(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0110]表2:飲料組成物中のカビの27℃における検査。カビの結果は、カビ1及びカビ2として2列で示す。
[0111] 表1及び表2のデータによると、本発明の飲料組成物は、保存加工していない飲料(対照サンプル)と比較して、酵母接種後14〜28日以内に微生物安定性を示す。本発明は、保存加工していない飲料(対照サンプル)と比較した場合、カビが発現していない。さらに、米国の1日当たりのカルシウム値の10%を含む本発明の飲料組成物中でも、微生物安定性が達成された。
実施例2
[0112] 非炭酸飲料基質を、実施例1で詳述したように、ただし以下の保存剤系を用いて調製し、評価した。
[0113] 表3及び表4は、実験の結果を要約している。図2は、表3の結果をグラフで示す。
[0114]表3:飲料組成物中の細菌(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0115]表4:飲料組成物中のカビの27℃における検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として2列で示す。
[0116] 表3及び表4のデータによると、本発明は、ジュースの割合が3%、5%及び10%の範囲にある飲料組成物の保存性、すなわち微生物安定性を実証する。
実施例3
[0117] 非炭酸飲料基質を、実施例1で詳述したように、ただし以下の保存剤系を用いて調製し、評価した。
[0118] また、2つの異なる形態のポリリシンを使用して飲料組成物を生成した。これは以上の表で「ポリリシン源」の項目で識別されている。「乾燥」と記載された形態は、酢酸ナトリウム、デキストリン、DLリンゴ酸、クエン酸ナトリウム、及びラクトースと組み合わせて1.5%(w/w)のポリリシンを含んでいた。「溶液」と記載された形態は、蒸留水とともに25%(w/w)のポリリシンを含んでいた。
[0119] 表5及び表6は、実験の結果を要約している。図3は、表5の結果をグラフで示す。
[0120]表5:飲料組成物中の酵母(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0121]表6:飲料組成物中のカビの27℃における検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として2列で示す。
[0122] 表5及び表6のデータによると、本発明の飲料組成物を、本発明の範囲に入るポリリシンの乾燥又は溶液処方を使用して調製した。本発明のこれらの飲料組成物は、保存加工していない飲料(対照サンプル)と比較して、(酵母を)接種後14〜28日以内に微生物安定性を呈する。
実施例4
[0123] 非炭酸飲料基質を、実施例1で詳述したように、ただし以下の保存剤系を用いて調製し、評価した。
[0124] 表7は、実験の結果を要約している。図4は、表7の結果をグラフで示す。
表7:飲料組成物中の酵母(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0125]表8:飲料組成物中のカビの27℃における検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として2列で示す。
[0126] 表6及び表7によれば、各飲料は米国の1日当たりのカルシウム値の10%で強化されていた。対照サンプル及び飲料Aは、14〜28日以内に微生物、すなわち酵母、を2log減少させることができなかった。しかし、本発明の飲料組成物B及びCは、保存加工されていない飲料(対照サンプル)と比較した場合、接種後14〜28日以内で微生物安定性を呈する。
実施例5
[0127] 非炭酸飲料基質を、実施例1で詳述したように、ただし以下の保存剤系を用いて調製し、評価した。
[0128] 表9から表11は、実験の結果を要約している。また、図5は表9の細菌の結果をグラフで示す。図6は、表10の酵母の結果をグラフで示す。
[0129]表9:飲料組成物中の細菌(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0130]表10:飲料組成物中の酵母(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0131]表11:飲料組成物中のカビの27℃における検査。カビの結果はカビ1及びカビ2として2列で示す。
[0132] 表9から表11から、飲料組成物A、B及びCは、細菌及び酵母を接種した場合、14〜28日以内に2log減少して微生物安定性を呈した。さらに、組成物A、B及びCは、カビ発現の減少、すなわちゼロ又は成長なしも実証した。
実施例6
[0133] 非炭酸飲料基質を、実施例1で詳述したように、ただし以下の保存剤系を用いて調製し、評価した。
[0134] 表12は、実験結果を要約している。
[0135]表12:飲料組成物中のチゴサッカロミセス−バイリィ(平均CFU/ml)の27℃における検査。
[0136] 表12のデータによると、本発明は、飲料組成物に約2ppmのポリリシンを組み込んだ場合に殺菌能力を提供する機能を有する。表12の結果は、図7にグラフで示されている。

Claims (29)

  1. 約0.1ppmから約150ppmのポリリシン及び約10ppmから約1000ppmの桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、これらのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む保存剤系と、
    少なくとも1つの飲料成分と、
    を含み、
    約1.5から約4.5の範囲のpHを有する飲料組成物。
  2. 前記少なくとも1つの飲料組成物が、少なくとも1つのジュース(juice)、少なくとも1つの甘味料、及びこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ポリリシンが、約0.75ppmから約20ppmの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記ポリリシンが、約0.75ppmから約10ppmの範囲の量で存在する、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記ポリリシンが、約0.75ppmから約2ppmの範囲で存在する、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記少なくとも1つの弱酸が、約10ppmから約500ppmの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記少なくとも1つの弱酸が、約100ppmから約500ppmの範囲の量で存在する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記少なくとも1つの弱酸が、約150ppmから約350ppmの範囲の量で存在する、請求項7に記載の組成物。
  9. 1つの弱酸が、桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、又はこれらのアルカリ金属塩であり、前記1つの弱酸が、約10ppmから約500ppmの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記少なくとも1つの弱酸が、ソルビン酸である、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記ソルビン酸が、約150ppmから約350ppmの範囲で存在する、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記組成物全体に対して約60体積%から約99体積%の水をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  13. 前記水が、前記組成物全体に対して約80体積%から約99体積%の範囲の量で存在する、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記水が、約55ppmから約250ppmの範囲の硬度を有する、請求項12に記載の組成物。
  15. 前記水が、約60ppmから約180ppmの範囲の硬度を有する、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記少なくとも1つの飲料成分が、少なくとも1つのジュースである、請求項2に記載の組成物。
  17. 前記少なくとも1つの汁が、前記組成物全体に対して約0.1体積%から約100体積%の範囲の量で存在する、請求項16に記載の組成物。
  18. 前記少なくとも1つの汁が、前記組成物の全重量に対して約0.5体積%から約25体積%の範囲の量で存在する、請求項17に記載の組成物。
  19. 前記少なくとも1つの汁が、果実、野菜、植物、及びこれらの混合物の汁から選択される、請求項16に記載の組成物。
  20. 前記少なくとも1つの汁が、果汁を含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記少なくとも1つの汁が、野菜汁を含む、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記少なくとも1つの飲料成分が、少なくとも1つの甘味料である、請求項2に記載の組成物。
  23. 前記少なくとも1つの甘味料が、栄養甘味料、非栄養甘味料、及びこれらの混合物から選択される、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記少なくとも1つの飲料成分が、少なくとも1つのジュース及び少なくとも1つの甘味料を含む、請求項2に記載の組成物。
  25. 約10ppmから約40ppmのEDTAをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  26. 前記EDTAが、約10ppmから約30ppmの範囲で存在する、請求項25に記載の組成物。
  27. 前記EDTAが、約15ppmから約25ppmの範囲で存在する、請求項26に記載の組成物。
  28. 保存剤、着色剤、フレーバー剤、フラボノイド類、ビタミン、ミネラル、タンパク質、乳化剤、炭酸成分、シックナー、酸化防止剤、消泡剤、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  29. 約0.1ppmから約150ppmのポリリシン、約10ppmから約40ppmのEDTA、及び約10ppmから約1000ppmの桂皮酸、安息香酸、ソルビン酸、そのアルカリ金属塩、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの弱酸を含む保存剤系と、
    少なくとも1つの飲料成分と、
    を含み、
    約1.5から約4.5の範囲のpHを有する飲料組成物。
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