JP2010512253A - 被制御の電極オフ状態位置を有するmemsデバイス - Google Patents

被制御の電極オフ状態位置を有するmemsデバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、第1電極、及び懸架構造を利用して第1電極から少し離れて懸架された第2電極を具えたMEMSデバイスに関するものである。このMEMSデバイスはさらに、少なくとも1つの変形電極を具えている。第2電極または懸架構造、あるいはその両方は、変形電極を介して静電変形力を加えると塑性変形可能である。このようにして、異なるデバイスの製造中あるいは単一デバイスの動作中の、第2電極のオフ状態位置の変動を解消することができる。

Description

本発明は、微小電気機械システムデバイス(以下MEMSデバイスと称する)に関するものである。本発明はさらに、集積回路に接続したMEMSデバイス、MEMSデバイスを製造する方法、及び集積回路に接続されたMEMSデバイスを具えた電子デバイスを動作させる方法に関するものである。
特許文献1(米国特許出願公開第2005/0162806号明細書)は、無線周波数(RF)での動作用のMEMSデバイスを記載している。このMEMSデバイスは、第1電極、及び変形可能な第2電極を具えている。この第2電極は熱エネルギーにより塑性変形可能である。このようにしてMEMSデバイスを調整することができる。変形可能な第2電極は、電気特性を調整するために弾性変形可能でもある。
MEMSデバイスの生産中に、懸架された第2電極内に応力が発生し得る。この応力は通常は不所望な第2電極の塑性変形を生じさせる。こうした不所望な応力及び塑性変形の1つの理由はとりわけ、MEMSデバイスと、このMEMSデバイスの基板との熱膨張係数の差である。従って、この応力は、製造またはパッケージ化プロセス中の高温ステップによって生じる。応力は、MEMSデバイスに接触し、かつ堆積後に異なる応力レベルを有する異なる材料の層によっても働き得る。応力は、製造中のウェット(湿式)処理ステップ後のMEMSデバイスの乾燥中に発生する毛管力によって生じるようにも観測されている。また、応力は液体または気体の第2電極に沿った流れによっても生じ得る。
MEMSデバイスの動作中に、応力はデバイスに対する大きい作動力または接触力、MEMSデバイスとその基板との異なる熱膨張係数の存在下での熱サイクル、またはクリープの結果として生じ得る。クリープは、材料が、降伏応力レベル以下のレベルで長時間にわたって加わる応力を緩和させるために塑性変形する傾向として知られている。降伏応力レベルは、材料が塑性変形し始める応力レベルである。塑性変形は、加えられた力に応答した形状の不可逆的変化である。
米国特許出願公開第2005/0162806号明細書
本発明の第1の態様によれば:
第1電極と、
第2電極と、
少なくとも1つの変形電極とを具えたMEMSデバイスにおいて、
この第2電極は、当該第2電極に切り換え力が加わらないオフ状態位置において、懸架(サスペンション)構造を用いて第1電極から少し離れて懸架され、第1電極によって切り換え力が加わると、オン状態位置に弾性的に切り換え可能である
MEMSデバイスが提供される。
少なくとも1つの変形電極によって、第2電極または懸架構造のいずれか、あるいは第2電極及び懸架構造に弾性変形力が加わると、第2電極または懸架構造のいずれか、あるいは第2電極及び懸架構造が共に塑性変形可能である。
MEMSデバイスの第2電極の不所望な塑性変形は開放容量(キャパシタンス)の変化を生じさせ、本明細書では開放容量をオフ状態容量とも称する。オフ状態容量は、第1電極と第2電極との間の距離に依存する。第2電極の塑性変形が第1電極と第2電極との間の距離を変化させるので、その結果、この塑性変形はMEMSデバイスの開放容量も変化させる。また、第2電極の不所望な塑性変形の存在下では、第2電極を引き込み、そして解放する、即ち弾性的に切り換えるために必要な電圧は、所望の目標値と異なり得る。従って「弾性的な切り換え」とは、動作中の第2電極の一般的な引き込み及び解放の動きであって、第2電極のオフ状態位置を変化させない動きを称する。
MEMSデバイスの製造後の小さい変形は、通常は問題にならない。しかし、製造プロセスの小さい変動が、同一設計の、例えば同じウエハー上の、あるいは異なるウエハー上の異なるMEMSデバイス間に大きな変動を生じさせ得る。
本発明の第1の態様のMEMSデバイスは、少なくとも1つの変形電極を設け、さらに、この少なくとも1つの変形電極によって、第2電極または懸架構造のいずれか、あるいはその両方に弾性変形力が加わると、第2電極または第2電極用の懸架構造のいずれか、あるいはその両方が塑性変形可能である構造を設けることによって、こうした変動を克服する。従って、本発明のMEMSデバイスでは、第2電極のオフ状態位置の調整が、第2電極の塑性変形を生じさせる静電力によって可能になる。
このことは、特許文献1に記載のような、第2電極の塑性変形が熱エネルギーを加えることによって達成されるMEMSデバイスに対する代替技術を提供する。第2電極の塑性変形のための弾性力を、より良好な精度で制御することができる。従って、本発明のMEMSデバイスでは、より高い精度の塑性変形を達成することができる。特に、電気的切り換えをナノ秒単位さらにはピコ秒単位で非常に高速に実行することができるので、少なくとも1つの変形電極によって、弾性変形力を加える持続時間を非常に高い精度で制御することができる。これとは対照的に、熱エネルギーを加えることは時定数を伴い、この時定数はずっと長く、従って制御することがより困難である。第2電極の塑性変形のための弾性力の第2の利点は、熱エネルギーを用いた変形よりずっと少ないエネルギーを消費することにある。
本発明のMEMSデバイスは、特許文献1より知られるMEMSデバイスに対して、第2電極に単純な構造を用いることを可能にするという他の利点も達成する。特許文献1は、熱エネルギーが加わると所望の塑性変形を達成するために、異なる熱膨張係数の層を有する層列で作製した第2電極を必然的に必要とするのに対し、本発明のMEMSデバイスではこのことは必要条件ではない。このことは、後の実施例の説明に関連してさらに説明する。
以下では、本発明の第1の態様のMEMSデバイスの好適例を説明する。明示的な断りがなければ、これらの好適例は互いに組み合わせることができる。
1つの好適例では、上記懸架構造が少なくとも1つのバネを具えている。この少なくとも1つのバネは、上記少なくとも1つの変形電極によって変形力が加わると塑性変形可能である。塑性変形を懸架構造に集中させることは、かなり小さい弾性力を加えて塑性変形を達成することを可能にする。このバネはアンカーによって基板に機械的に固定することが好ましい。
さらに、懸架構造中に2つ以上のバネを使用する好適例では、バネの数が変形電極の数に相当することが好ましい。この好適例のバネと変形電極とは一対一に対応する構成に配置されて、それぞれに割り当てられた変形電極によって各バネの変形を精密に制御することを可能にする。変形電極の位置は、適切な弾性力を加えることによってそれぞれのバネを塑性変形させることを可能にするように選定する。
所望の変形力の量は、変形電極への適切な電圧の印加によって設定することができる。代案の好適例では、所望の変形力の量は、変形電極の位置及びサイズの精密な設計によって設定することができる。この場合は、電圧が特定値を超えた後は、変形は変形電極上の電圧に依存しない。この好適例の利点は、必要とする電圧制御の精度がより低いことにある。
少なくとも1つの変形電極によって弾性変形力が加わる際の第2電極または懸架電極の塑性変形性は、静電力が加わると変形可能な材料の使用を暗に意味する。上記懸架構造、特にバネに適した材料はアルミニウムAlである。アルミニウムは比較的低い降伏応力値を有する。従って、アルミニウムは容易に塑性変形させることができる。さらに、アルミニウムは高い導電率を有する。また、アルミニウムと他の材料との合金、例えば0〜10重量%の銅を有するAlCu合金は、これらの有利な特徴を有する。
他の好適例では、アルミニウムとは異なる金属を使用する。この金属は所望の降伏応力値、及び所望の導電率に応じて選定することができる。また、異なる金属の合金を懸架構造、特にバネに用いることができる。他の適切な金属は通常の当業者に知られている。その例はCu、Ni、Au、及びAgである。
本発明のMEMSデバイスの他の好適例は、第1電極と第2電極との間に配置した誘電体を具えている。第1電極と第2電極との間に誘電体を設けることによって、MEMSデバイスの容量を、第1電極と第2電極との間の空隙(エアギャップ)しか用いない具体例に比べて増加させることができる。材料固有の誘電率が空気の誘電率より大きければ、即ち約1より大きければ、容量は材料固有の誘電率と共に増加する。このことは、MEMSバリキャップにとって特に有用である。さらに、この誘電体は第1電極と第2電極とが互いに接触することを防止する。この誘電体はDC(直流)電流が流れることを防止するが、高周波のRF電流は伝送する。このことは、閉じた状態で電極間にDC作動電圧を維持するために必要である。
この誘電体は例えば誘電体層とすることができる。1つの好適例では、この誘電体層は第1電極上に堆積させる。この好適例では、第2電極は、誘電体層から少し離れたそのオフ状態位置と、誘電体層に接触しているそのオン状態位置との間で弾性変形可能であることが好ましい。誘電体に直接接触しているオン状態位置は、MEMSデバイスがオン状態で最大可能な容量を達成することを可能にする。他の好適例では、誘電体層を上記第1電極上及び上記変形電極上の両方に堆積させる。同様に、誘電体は上記懸架構造と変形電極との間のDC電流を防止することができる。
本発明の第1の態様のMEMSデバイスの第2電極は、いくつかの具体例では単一層で作製することができる。なお、単一層構造は有利な選択肢であるが、本発明のMEMSデバイスにおける必要条件ではない。単一層構造は、製造することがより容易であり、かつデバイスの動作中の周囲温度変化の結果としての動作中の弾性または塑性変形に対してより敏感でないので、有利である。
1つの好適例では、第2電極は、熱エネルギーに曝すことによって追加的に変形可能である。この好適例では、熱エネルギーと電気エネルギーとの組合せを用いて所望の変形を達成することができる。例えば、熱エネルギーを加えることによって、第2電極の降伏応力量以下である機械的応力の基本量を与えることができる。そして、追加的応力量を変形電極による静電力として加えることができ、従って、両方の力が同時に加わって初めて降伏応力を超える。このようにして、静電力を加えることによって、上述した第2電極の塑性変形の利点が保たれる。この好適例は、第2電極を熱エネルギーに曝すことを用いて降伏応力を低下させることができる、という他の利点を有する。金属の降伏応力は通常、より高温でより低くなる。そして、第2電極が同時に静電力を受ければ、降伏応力を超えるために必要な静電力がより小さい。
第2電極を熱エネルギーに曝すことによって塑性変形を達成する方法の詳細は特許文献1に見出すことができ、特許文献1は参考文献として本明細書に含める。特に、異なる熱膨張係数の異なる材料の層を有する第2電極の層構造が有用である。第2電極の加熱は、例えば電流または電流パルスを第2電極に加えることによって実行することができる。
1つの好適例では、上記少なくとも1つの変形電極が上記第1電極と同一である。換言すれば、上記第1電極及び変形電極が1つの部分を形成する。あるいはまた、少なくとも1つの変形電極が第1電極に直接電気接続されている。この好適例では、切り換え力を発生するための作動電圧が塑性変形を生じさせないことに注意を払うべきである。上記第2電極の降伏応力は、切り換え力を加えるための作動電圧よりずっと高い電圧が印加されて初めて到達すべきである。
これとは対照的に、上記第1電極とは別個の1つ以上の変形電極を有する好適例では、変形電圧も、切り換え力を加えるための作動電圧と同じオーダーの大きさに選定することができ、本明細書では、この作動電圧を動作電圧とも称する。このことは、高電圧で発生し得る電荷注入または絶縁破壊を減少させるために有利である。
なお、加わる静電力は常に誘引性であるので、本発明の方法は、他の方策なしでは、容量を減少させることにも引き込み(プルイン)電圧を増加させることにも適していない。この問題に対処するために、1つの好適例は、クリアランス(すき間)、換言すれば、それぞれの上記懸架構造の下の、懸架構造と上記変形電極との間に存在する空間に達する1つ以上の突起を有する。1つの好適例では、これらの突起は懸架構造の底部上に設けられている。誘電体層が存在する好適例では、これらの突起は、この誘電体層と懸架構造との間の空間に達することができる。
本発明に関連する突起の機能は次の通りである:適切な変形電圧が上記変形電極に印加されれば、上記懸架構造がまずこの突起に接触する。変形電圧がさらに増加すれば、懸架構造が突起付近または突起間で屈曲して最終的に変形する。懸架構造及び突起の幾何学的形状を適切に選定することによって、懸架構造が適切な向きに屈曲して、容量を減少させるか引き込み電圧を増加させることができる。従って、静電力が常に誘引性でも、この方法は、適切な変形電圧を上記変形電極に印加することによって、開放容量の減少及び引き込み電圧の増加を制御することを可能にする。このことは、動作中、加熱中、あるいは処理中の容量増加の影響を相殺するために用いることができる。
1つの好適例では、この構造を用いて、容量及び引き込み電圧の、より高い値及びより低い値に向かう2方向の調整能力を提供する。突起が有効になるしきい値電圧以下の変形電圧区間では、容量を増加させることができる。変形電圧のしきい値以上では、容量を減少させることができる。
本発明の第2の態様によれば本発明の第1の態様、及び集積回路に関連したその好適例によるMEMSデバイスを含む電子デバイスが提供される。
本発明の第2の態様の電子デバイスの利点は、第1の態様のMEMSデバイスの利点に相当する。
以下では、電子デバイスの好適例を説明する。前のように、明示的な断りがなければ、これらの好適例は互いに組み合わせることができる。
1つの好適例では、本発明の第2の態様の電子デバイスが変形制御装置を具えている。この変形制御装置は上記第1電極に接続され、上記変形電圧を発生して上記少なくとも1つの変形電極に供給するように構成されている。この好適例は、電子デバイスの動作中にも、上記第2電極のオフ状態位置を調整することを可能にする。従って、電子デバイスの動作中に、例えば熱サイクルにより発生し得る不所望な変形を修正することができる。従って、この電子デバイスは、精密に制御された信頼性のある、オフ状態(または開放)容量及び引き込み電圧のような電気パラメータを持つMEMSデバイスを有する。
変形制御装置を有する前の段落の好適例の代案として、あるいはこの好適例に加えて提供することのできる他の好適例では、上記電子デバイスが変形制御装置を具え、この変形制御装置は上記第1電極及び上記第2電極に接続され、上記オフ状態において、第1及び第2電極によって形成される構成のオフ状態容量に依存する第1の量の値を確定するように構成されている。この好適例は、必要な塑性変形の量を、確定した第1の量の値に基づいて高い精度で決定することができる、という利点を有する。1つの好適例では、電子デバイスの変形制御装置が、確定した第1の量の値を外部調整装置に伝達するように構成されている。他の好適例では、変形制御装置が、確定した第1の量の値を内部的に提供するように構成されている。従って、この好適例の電子デバイスは、前の段落の電子デバイスとの組合せを形成する。第1の量の値を確定して第2電極のオフ状態位置を調整することは、電子デバイスの外部にある装置の形態の特別なツールを使用しなければならないことなしに必要な調整を可能にする。しかし、オフ状態容量を確定せずに行うことも可能である。特定の応用については、第2電極のオフ状態位置をリセットすれば十分である。後の図7〜9の説明中に、適切な変形電圧の印加が、第2電極の、前のオフ状態位置に依存しない特定のオフ状態位置への変形をもたらすことを示す。
他の好適例では、上記変形制御装置が、上記変形電圧を、上記第1の量の目標値と確定した第1の量の値との差に比例して設定する。この目的のために、この変形制御装置は例えば、上記MEMSデバイスを容量として含み、第1の量の所望値または目標値で共振するオシレータ(発振器)回路を含むことができる。この例では、リングオシレータの出力信号の振幅が、共振中に発生する最大出力信号の振幅に比べて低い際に、上記変形電圧を、このオシレータの出力信号の振幅に基づいて調整することができる。
上記MEMSデバイスは機能モジュールの一部を形成し、他のパラメータを、変形プロセス用のフィードバックとして用いることもできる。例えば、電力増幅器(パワーアンプ)のフロントエンドでは、適切な変形電圧を印加することによって電力効率を最適化することができる。
パッケージプロセス(封止工程)において不所望な変形が生じ得るので、1つの好適例では、上記少なくとも1つの変形電極を外部調整装置に接続するための、当該変形電極に接続された少なくとも1つの変形制御接点素子を設けることが有用である。このようにして、本発明の第2の態様による異なる電子デバイス間の変動及びバラツキを、パッケージ後の非常に単純な手順によって解消することができる。
外部調整装置による変形電圧の印加の前に、より詳細な情報が要求される場合は、上記電子デバイスに2つの容量測定接点素子を設けることができる。これらの容量測定接点素子は、それぞれ上記第1電極及び第2電極に接続され、第1及び第2電極によって形成される構成のオフ状態におけるオフ状態容量に依存する第1の量を確定するために、これらの電極を外部測定装置に接続する働きをする。
本発明の第3の態様によれば、MEMSデバイスの懸架電極のオフ状態位置を調整する調整装置が提供される。この調整装置は変形制御装置を具え、この変形制御装置は、所定の変形電圧を発生するように構成されている。この調整装置はさらに出力装置を含み、この出力装置は、変形電圧をMEMSデバイスの外部変形制御接点素子に供給するように構成されている。
本発明のこの態様の調整装置は、本発明の前の態様による電子デバイスまたはMEMSデバイスの製造及びパッケージ中に発生し得る変動及びバラツキを解消するために有用である。
1つの好適例では、上記調整装置が、外部MEMSデバイスの第1及び第2電極によって形成される構成の、これらの電極のオフ状態位置におけるオフ状態容量に依存する第1の量の値を確定するように構成された測定装置を具えている。
本発明の第4の態様によれば、請求項1またはその好適例のMEMSデバイスを製造する方法が、上記少なくとも1つの変形電極に変形電圧を印加し、これにより、上記第2電極が目標のオフ状態位置に達するまで上記第2電極を塑性変形させるステップを具えている。本発明のこの態様の方法は、製造中の異なるMEMSデバイス間の変動及びバラツキを低減または解消することを可能にする。
異なる好適例では、変形電圧を印加するステップを、MEMSデバイスをパッケージ化(封止)するステップの前か後のいずれかに実行する。このパッケージ化ステップの熱負荷が十分小さければ、変形電圧はパッケージ化ステップの前に印加することができる。この好適例では、MEMSデバイスに変形制御接点素子を設ける必要がなく、このことは、パッケージ化したデバイスにおけるピンまたはパッドのような接点素子の数を小さいままにすることを助ける。しかし、パッケージ化ステップ中の熱応力(熱ストレス)が、異なるMEMSデバイスにおけるオフ状態位置の不所望な変動またはバラツキをもたらし得る場合は、パッケージ化後に変形電圧を印加することが好ましい。
1つの好適例では、上記MEMSデバイスの第1及び第2電極によって形成される構成の、これらの電極のオフ状態位置におけるオフ状態容量に依存する第1の量の電流値を確定するステップを、上記変形電圧を印加する前に実行する。
本発明の第5の態様によれば、本発明の第2の態様の電子デバイスを動作させる方法が提供される。この方法は、上記少なくとも1つの変形電極に変形電圧を印加し、これにより、上記電子デバイスに含まれる上記MEMSデバイスの上記第2電極を、上記第1の量の目標値に達するまで塑性変形させるステップを具えている。
本発明の第5の態様の方法は、上記第2電極のオフ状態位置を、上記MEMSデバイスの所望の開放容量または引き込み電圧に応じてリセットまたは調整することを可能にする。
1つの好適例では、上記電子デバイスを動作させる方法が、上記MEMSデバイスの第1及び第2電極によって形成される構成の、これらの電極のオフ状態位置におけるオフ状態容量に依存する第1の量の電流値を確定するステップを具えている。この好適例は、変形電圧の印加が必要であるか否かを確定するためにMEMSデバイスをテストすることを提供する。この好適例は、印加する変形電圧の最も適した値を決定することも可能にする。
1つの好適例では、上記変形電圧を外部電圧源によって発生して上記変形電極に印加する。
他の好適例では、上記変形電圧を、上記電子デバイス内に含まれる電圧源によって発生して上記変形電極に印加する。
本発明の好適例は、従属請求項にも規定されている。請求項1のMEMSデバイスと請求項11の電子デバイスとは、それぞれの従属請求項に規定する類似及び/または同一の好適例を有する。
以下、本発明を、図面を参照しながらより詳細に説明する。
本発明の実施例によるMEMSデバイスの概略上面図である。 異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を概念実証として示す図である。 異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を概念実証として示す図である。 異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を概念実証として示す図である。 図2〜4の構成における、MEMSデバイスの容量の、変形電極に印加された電圧への依存性を示す図である。 図2〜4の構成における、MEMSデバイスの容量の、変形電極に印加された電圧への依存性を示す図である。 異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を、概念の他の証明として示す図である。 異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を、概念の他の証明として示す図である。 図7及び8に示す構成についての、図5及び6と同様の図である。 本発明の実施例による電子デバイスの概略図である。 電子デバイスを動作させる方法の実施例を示す図である。 調整装置の実施例を示す図である。 本発明の実施例によるMEMSデバイスを製造する方法の実施例を示す図である。
図1に、本発明の実施例によるMEMSデバイス100の概略上面図を示す。このMEMSデバイスは基板(図示せず)上に構成されている。MEMSデバイス100は、基板上に配置された第1電極102を具えている。本実施例では、この第1電極を下部電極とも称する。下部電極102は、切り換え(スイッチング)線104を経由して切り換え電圧を印加するための内部または外部のマルチ電源に接続可能である。第2電極106は、本実施例では上部電極とも称し、下部電極102の上方に配置されている。上部電極106は、懸架(サスペンション)構造108を利用して、下部電極から少し離れて懸架され、懸架構造108は4つのバネ108.1〜108.4を具えている。これら4つのバネはU字形アルミニウムシートによって形成され、これらのシートは上部電極106の対向する側面106.1及び106.2上に配置されている。このU字の底部は、それぞれのアンカー構造110.1及び110.2によって支持される。アンカー構造110.1及び110.2もアルミニウム製である。これらのアンカーは、第1電極の上記側面方向の延長のほぼ中央に配置され、この延長は、U字形懸架構造の上記側面方向の延長に等しい。
懸架構造108のU字形は、より詳細には矩形のU字形である。これらの懸架構造は、その上部側で上部電極106に取り付けられている。なお、上部電極106、懸架構造108、及びアンカー110.1及び110.2は1つのピース(部品)の形に製造することができる。このMEMSデバイスはさらに、4つの変形電極112.1〜112.4を有し、これらは4つのバネ108.1〜108.4のそれぞれのコーナー(隅)部分の下に配置されている。変形電極112.1〜112.4は基板上に、下部電極102に対し上記側面方向に少し離れて配置されている。変形電圧は、変形電極112.1〜112.4に、対応する変形制御線114、116、118及び120を経由して印加することができる。本実施例では、すべての変形制御線が同じ電圧で並列的に動作し、従って互いに接続されている。他の実施例では、これらの変形制御線が互いに独立して制御され、従って互いに接続されていない。
下部電極102及び上部電極106は、上記側面の形状が正方形である。本実施例では、下部電極が誘電体層(図示せず)で覆われている。なお、この誘電体層の存在は必要条件ではない。この誘電体層は、所望の用途に応じて省略することができる。
切り換え線104を経由して切り換え電圧を下部電極102に印加すると、誘引性の静電切り換え力が上部電極106に働く。4つのバネ108.1〜108.4による弾性変形可能な懸架構造により、上部電極106は下部電極102に向かって移動することができる。下部電極と上部電極との間の誘引性の力は、上部電極に結合された4つのバネ108.1〜108.4の可逆的弾性変形を生じさせる。
切り換え電圧が下部電極102に印加されない限り、上部電極106は、下部電極102から特定距離にあるオフ状態位置に留まる。上部電極106のオフ状態位置が、MEMSデバイスの開放容量とも称するオフ状態容量を決定し、周知のように、平板コンデンサの容量は平板間の距離に反比例する。本実施例の場合は、これらの平板はそれぞれ上部電極106及び下部電極102に相当する。上部電極106の下部電極102に対する位置は、MEMSデバイスの引き込み電圧も決定する。この引き込み電圧は、上部電極106を下部電極102上の誘電体層への接触に至らせるために印加しなければならない最小電圧として記述される。この記述は、この電圧が0から上向きにゆっくり増加する場合に当てはまる。この電圧が非常に速く、例えばステップ関数として印加される場合は、スイッチが上述した引き込み電圧より低い電圧で既に閉じることがある。
本明細書で前に説明したように、上部電極106の下部電極102に対するオフ状態位置、即ちこれら2つの電極間の距離は、製造中の小さいプロセス変動により、異なるMEMSデバイス間で変動し得る。この距離は単一デバイスにおいても、デバイスに対する大きな作動力または接触力、高速の衝撃、デバイスの異なる構造要素における熱膨張係数の不整合の存在下での熱サイクルのような動作中の異なる影響により変動し得る。上部電極106のオフ状態位置のこうした不所望な変動は、適切な変形電圧を変形電極112.1〜112.4に印加することによって修正または解消することができる。このことは、以下で図2〜9を参照しながらより詳細に説明する。
以下の説明は、図2〜6を並列的に参照する。図2〜4は、異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を概念実証として示す。図5及び6は、図2〜4の構成におけるMEMSデバイスの容量の、変形電極に印加された電圧への依存性を示す。
図2〜6は、静電駆動される両持ち梁の有限要素法シミュレーションによって達成される概念実証を表し、この両持ち梁は懸架構造108に相当する。ここで用いた材料パラメータは次の通りである:この梁は、ヤング率Y=70GPa、ポアソン比ν=0.33、降伏応力=30MPaを有する材料、即ちアルミニウム製であり、梁の長さ=400ミクロン、梁の厚さ=2.6ミクロン、ギャップ(下部電極までの距離)=1ミクロンを有し、誘電体層として1ミクロンのSiNを有する。このシミュレーション用に、接線係数ETiso=25MPaを有する等方性硬化モデルを用いた。連続的な下部電極及び理想的な固定(クランプ)を仮定した。
なお、上述した材料パラメータの一部は、アルミニウム(Al)の材料パラメータから幾分外れている。しかし、アルミニウムの実際の降伏応力及び接線係数を用いると、質的に同等で同等に有用な結果が導出される。
このシミュレーションの梁206を図2に示す。図3に、25Vの作動電圧を下部電極(図2〜4には図示せず)に印加した際の梁206の形状を示す。図に見られるように、梁は塑性変形し、そのオフ状態位置から約1ミクロンだけ移動している。
なお、図2〜4には、梁の横方向の延長の半分のみを示す。これらの図に示してしない他の半分の挙動は図に示す部分の挙動に相当し、即ちその鏡像部分に過ぎない。
図4に、作動電圧を25Vから低減して0Vに戻した後の図2及び3の梁を示す。ここでも、梁206の実際形状を、図2の形状である元の形状と対比して示す。明らかにわかるように、梁は塑性変形してその最初の位置に戻らない。
この挙動は図5及び6の両図にも反映され、シミュレーションに用い、図2〜4に関連して説明するコンデンサ構造の開放容量Cを、0Vから25Vに至り0Vに戻る電圧サイクル中の作動電圧Vactの関数として計算する。このサイクルの向きを、図5及び6の曲線に矢印で示す。本実施例の説明の目的では、25Vの印加後に、このコンデンサ構造の容量曲線が、作動電圧のアップスイープ(掃引上昇、連続上昇)に比べて高い容量値に移ることが最も重要である。最大作動電圧が30Vである場合には、この効果はさらに強く目立つ。この場合は、0Vに戻った後に、開放容量は、電圧サイクル前の約1.2pFに対し1.8pFである。
図7及び8に、異なる状態における、静電駆動の両持ち梁の有限要素法シミュレーションの結果を、概念の他の証明として示す。図9に、図7及び8に示す構成についての、図5及び6と同様の図を示す。
図7〜9の図式表現の基になるシミュレーションの基本パラメータは、図2〜6用に用いたものと同一である。しかし、図2の場合とは対照的に、この場合については、梁206が初期に塑性変形しているものと仮定する。このことは、前に説明した処理条件または演算条件によるものとすることができる。図8に、0Vから25Vに至り0Vに戻る電圧サイクル後の梁206の位置を示す。図8及び4に見られるように、この電圧サイクル後の梁206の塑性変形は実質的に同一である。このことは、電圧サイクル後の塑性変形は、初期の塑性変形とはある程度独立していることを意味する。即ち、梁206が初期に塑性変形した形状であるか否かは最終的な塑性変形にとって問題にならない。この効果は、製造プロセスにおける異なるデバイス間の変動による初期の変形を除外する根拠をなす。これらの異なるデバイスは、初期の変形がどうであったかとは無関係に、適切な変形電圧を印加することによって、すべて同じ変形状態にもっていくことができる。
図10に、本発明の実施例による電子デバイス1000の概略図を示す。図10の簡略化したブロック図は図1の実施例に基づき、下部電極102、及び変形電極112.1〜112.4と同じ切り換え方式を用いる。これに加えて、電子デバイス1000は変形制御装置1002を有する。変形制御装置1002は変形電極112.1〜112.4に接続されている。変形制御装置1002は、変形電圧を発生して変形電極112.1〜112.4に供給するように構成されている。
図10の電子デバイスはさらに測定装置1004を含み、測定装置1004は第1電極及び第2電極に接続され(図式表現の簡略化のため、図10には第2電極への接続は示していない)、下部電極102及び上部電極106によって形成される構成のオフ状態容量に依存する第1の量の値を確定するように構成されている。一実施例では、変形電圧の電圧量を固定値に事前設定(プリセット)する。この実施例では、測定装置1004を必要としない。図10の電子デバイスの動作は、図11を参照しながら次に説明する。
図11に、電子デバイスを動作させる方法の実施例を示す。図11の動作方法1100は第1ステップ1102を有し、このステップ中にMEMSデバイスが動作する。次のステップ中に、測定装置1104が、下部及び上部電極102及び106によって形成される構成のオフ状態容量に依存する第1の量の値を確定する。この第1の量は、例えば引き込み電圧である。
ステップ1106では、この測定の結果を所望の目標値と比較する。この測定結果が目標値に等しいか、あるいは目標値から所定偏差間隔内にある場合は、ステップ1102におけるMEMSデバイスの動作を継続する。この測定結果が目標値から外れている場合は、ステップ1108において変形電圧を印加し、その後に測定ステップ1104を反復する。目標値にまだ達していない場合は、変形電圧を増加させて、変形電圧を印加するステップを反復することができる。変形電圧を印加するステップ後に目標値に達した場合は、ステップ1102における通常動作を継続する。
図11の流れ図の簡潔な記述は次の通りである:
ステップ1102:MEMSデバイスを動作させる。
ステップ1104:開放容量を確定する。
ステップ1106:確定した開放容量=目標値か?
ステップ1108:変形電圧を印加する。
図12は、調整装置の実施例を示す簡略化したブロック図である。図12の調整装置1200は変形制御装置1202を有し、変形制御装置1202は、図10の電子デバイスの電子回路の変形制御装置1002及び測定装置1004の機能を共に含む。しかし、この調整装置は、電子デバイスまたはMEMSデバイスの製造中に上部電極のオフ状態位置、従ってMEMSデバイスの開放容量及び引き込み電圧を調整するために使用する別個の装置である。出力装置1204が設けられ、出力装置1204は、変形制御装置によって発生した変形電圧を、図10の電子デバイスのようなパッケージ化した電子デバイスのピンまたは導体パッドに印加するように構成されている。測定インタフェース1206が設けられ、測定インタフェース1206は、第1電極と第2電極との間に電圧を印加するためのこれらの電極への接続部として働き、そして引き込み電圧の測定中のMEMSデバイスの応答を検出するための対応する入力端子を有する。なお、引き込み電圧によって開放容量を測定する機能は、図12の調整装置内に設ける必要はない。この機能は省略することもできる。開放容量を測定する他の方法も存在する。
図13に、電子デバイスの製造方法を示す。製造方法1300は第1ステップ1302を有し、このステップ中に、電子デバイスのMEMSデバイス及び電子回路を製造する。このことは既知のプロセス技術を用いて実行することができる。ステップ1302の後に、チップまたは互いに接続された複数のチップの形態の電子デバイスを設ける。そしてステップ1304では、これらのチップをパッケージ化する。随意的ステップ1306では、電子回路の開放容量または引き込み電圧を測定する。このステップでは、製造したデバイスがすべての動作に適しているか否かを判定することができる。ステップ1306後に、不適切なデバイスを選別することができる。デバイスが適切であるものと判定された場合は、このデバイスは調整装置に転送され、調整装置は変形電極に変形電圧を印加して、上部電極のオフ状態位置を調整する。
図13の方法の簡潔な説明は次の通りである:
ステップ1302:MEMSデバイス及び回路を製造する。
ステップ1304:パッケージ化する。
ステップ1306:開放容量を確定する。
ステップ1308:変形電圧を印加する。
本発明を図面中に例示し以上の記述で詳細に説明してきたが、こうした例示及び説明は限定的ではなく例示的または好適なものと考えるべきであり、本発明は開示した実施例に限定されない。
当業者は、請求項に記載の本発明を実施するに当たり、図面及び開示、及び請求項の検討により、開示した実施例に対する他の変形を理解し実行することができる。
請求項中では、「具えている」等は他の要素またはステップを排除するものではなく、各要素は複数存在し得る。単一の装置が請求項中に挙げたいくつかのアイテムの機能を満たすことができる。単に、互いに異なる従属請求項中に特定の方策が挙げられていることは、これらの方策の組合せを有利に用いることができないことを示すものではない。

Claims (15)

  1. 基板上の第1電極と、
    第2電極であって、当該第2電極に切り換え力が加わらないオフ状態位置において、懸架構造を利用して前記第1電極から少し離れて懸架され、前記第1電極を介して切り換え力が加わると、オン状態位置に弾性的に切り換え可能な第2電極と、
    少なくとも1つの変形電極とを具えた微小電気機械システム(MEMS)デバイスにおいて、
    前記少なくとも1つの変形電極を介して、前記第2電極または前記懸架構造、あるいは前記第2電極及び前記懸架構造に静電変形力を加えると、前記第2電極または前記懸架構造、あるいは前記第2電極及び前記懸架構造の両方が弾性変形可能であることを特徴とするMEMSデバイス。
  2. 前記懸架構造が少なくとも1つのバネを具え、このバネは、前記少なくとも1つの変形電極を介して変形力を加えると塑性変形可能であることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  3. 複数の前記バネが複数の前記変形電極に対応し、前記バネと前記変形電極とが一対一に対応する構成に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のMEMSデバイス。
  4. 前記バネがアルミニウムを含むことを特徴とする請求項2に記載のMEMSデバイス。
  5. 前記第2電極が、熱エネルギーに曝すことによって低下させることのできる降伏応力を有することを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  6. 前記少なくとも1つの変形電極が前記第1電極と同一であるか、前記第1電極に直接、電気接続されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  7. それぞれの前記懸架構造の下の、前記懸架構造と前記変形電極との間に存在するクリアランス内に達する1つ以上の突起を具えていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  8. 前記少なくとも1つの変形電極に接続された少なくとも1つの変形制御接点素子であって、当該変形電極を外部調整装置に接続するための少なくとも1つの変形制御接点素子を具えていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  9. それぞれが前記第1電極及び前記第2電極に接続された2つの容量測定接点素子であって、前記第1電極及び前記第2電極を外部測定装置に接続して、オフ状態において前記第1電極及び前記第2電極によって形成される構成のオフ状態容量に依存する第1の量を確定するための2つの容量測定接点素子を具えていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSデバイス。
  10. 集積回路に接続された請求項1に記載のMEMSデバイスを具えた電子デバイス。
  11. 前記少なくとも1つの変形電極に接続された変形制御装置であって、変形電圧を発生して前記少なくとも1つの変形電極に供給するように構成された変形制御装置を具えていることを特徴とする請求項10に記載の電子デバイス。
  12. 前記第1電極及び前記第2電極に接続された変形制御装置であって、オフ状態において前記第1電極及び前記第2電極によって形成される構成のオフ状態容量に依存する第1の量の値を確定するように構成された変形制御装置を具えていることを特徴とする請求項10に記載の電子デバイス。
  13. MEMSデバイスの懸架された電極のオフ状態位置を調整するための調整装置において、
    所定の変形電圧を発生するように構成された変形制御装置と、
    前記変形電圧を、外部のMEMSデバイスの外部変形制御接点素子に供給するように構成された出力装置と
    を具えていることを特徴とする調整装置。
  14. 請求項1に記載のMEMSデバイスを製造する方法において、
    前記少なくとも1つの変形電極に変形電圧を印加し、これにより、前記第2電極を、当該第2電極が目標のオフ状態位置に達するまで塑性変形させるステップを具えていることを特徴とするMEMSデバイスの製造方法。
  15. 請求項14に記載の電子デバイスを動作させる方法において、
    前記少なくとも1つの変形電極に変形電圧を印加し、これにより、前記電子デバイスに含まれる前記MEMSデバイスの前記第2電極を、前記第1の量が目標値に達するまで塑性変形させるステップを具えていることを特徴とする電子デバイスの動作方法。
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