JP2010511725A - オキシコドン塩基中の不純物を減少させる方法 - Google Patents
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- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D489/00—Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula:
- C07D489/06—Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: with a hetero atom directly attached in position 14
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Abstract
本発明は、不純物、例えば14−ヒドロキシコデイノンおよびDHDHCなどの濃度が低いオキシコドン塩基組成物を生じさせる目的でn−ブタノールを用いる方法に向けたものである。
【選択図】 なし
【選択図】 なし
Description
関連出願に対する相互参照
本出願は、2006年12月4日付けで出願した米国仮出願連続番号60/872,655(これの内容は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)による優先権を主張するものである。
本出願は、2006年12月4日付けで出願した米国仮出願連続番号60/872,655(これの内容は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)による優先権を主張するものである。
本発明はオキシコドン製剤中の14−ヒドロキシコデイノンの量を低くする方法に関する。
オキシコドンは、明確な作動薬特性を有する半合成のμ−オピオイド受容体特異的リガンドである(非特許文献1)。ヒトでは、オキシコドンは鎮痛を包含するいろいろな効果の中のいずれかをもたらし得る。主に急性術後痛の治療では主に非経口オキシコドンが用いられる一方、中程度の痛みの場合には組み合わせ、例えばオキシコドンとアセトアミノフェンの組み合わせなどが用いられる。
オキシコドン含有即効型(IR)製品の例には、Percocet(R)、Percodan(R)、Roxocet(R)およびこれらのノーブランド相当品が含まれる。持続放出(SR)投薬形態物の例には、Oxycontin(R)およびこれのノーブランド相当品が含まれる。
オキシコドンは最も一般的にはテバイン、即ちケシに含まれる主要ではないアロカロイドおよびコデイノンから調製されたテバイン類似物から誘導される。14−ヒドロキシコデイノンはそのような合成におけるオキシコドンの直接的前駆体である。
テバインをケシ植物から抽出することで得ることは可能である。しかしながら、モルヒネがケシ植物の鞘の中に蓄積する主要なアロカロイドであることから、そのような源によるテバインの供給はモルヒネの需要の数分の1に制限される。天然のテバインの主要な源は現在のところ安定に再生するケシ植物から濃縮したポピーストロー(CPS)であり、これは、ケシ植物を突然変異誘発剤に前記ストローが含有するテバインとオリパビンがモルヒネ、コデイン、デバインおよびオリパビンから成るアロカロイド組み合わせの約50重量%以上を構成するように接触させたものである(特許文献1、2、3および4)。
テバインの調製はまた全体が合成の手段でも実施されてきたが、これは困難でありかつ高価である(特許文献5および6)。テバインの調製はまたコデイノンにメチル化を強塩基の存在下で受けさせ(非特許文献2、特許文献7、8)そしてコデインメチルエーテルを酸化させることで実施することでも行われた(特許文献9)。
オキシコドンを生じさせる変換では一般に精製されたテバインが用いられるが、また、テバインCPSをオキシコドンの製造で直接用いることも開示された(特許文献10、11)。
別法として、テバインの酸化を酢酸中の二クロム酸カリウム(非特許文献3)、過蟻酸(非特許文献4)、酢酸中の過酸化水素(特許文献11)または過酢酸(特許文献12)を用いて実施することも可能である。しかしながら、m−クロロ過安息香酸を用いた酸化を酢酸−トリフルオロ酢酸混合物中で行うと収率が向上することが報告された(非特許文献5および特許文献13)。
14−ヒドロキシモルフィナンの調製はまたテバイン中間体を用いないでコデインから誘導されたテバイン類似物を用いることでも実施された(特許文献14および非特許文献6)。オキシコドンの前駆体である14−ヒドロキシコデイノンの調製がコデイノンジエノールアセテート(特許文献15)、コデイノンのエチルジエノールエーテルおよびt−ブチルジメチルシリルジエノールエーテルを用いて実施された(非特許文献2)。
14−ヒドロキシコデイノンからオキシコドンを生じさせる最も一般的な変換方法は、貴金属触媒、好適にはパラジウムと水素ガスを用いた接触水添である(特許文献11)。14−ヒドロキシコデイノンからオキシコドンを生じさせる還元はまたジフェニルシランとPd(Ph3P)/ZnCl2を用いるか或は重亜燐酸ナトリウムをPd/C触媒と一緒に酢酸水溶液中で用いることでも実施された(特許文献16)。テバインを用いたオキシコドンの調製は、テバインを蟻酸水溶液に溶解させてそれに30%の過酸化水素を用いた酸化処理を受けさせ(非特許文献7)、アンモニア水溶液を用いた中和を行うことで14−ヒドロキシコデイノンを生じさせそして14−ヒドロキシコデイノンに水添を酢酸中でパラジウム−炭触媒を用いて受けさせることで実施可能である(非特許文献8)。
オキシコドンの調製はまた重酒石酸テバインおよびコデイノンエチルジエノールエーテルに過酸化水素を用いた酸化を蟻酸とイソプロパノール中で受けさせた後に接触水添を受けさせることでも実施された(非特許文献2)。オキシコドンの調製はまたコデイノンジエノールシリルエーテルに過酢酸を用いた酸化を有機溶媒中で受けさせて14−ヒドロキシコデイノンを生じさせた後に接触水添を酢酸溶液中で受けさせることでも実施された(特許文献15)。
テバインから14−ヒドロキシコデイノンを生じさせる酸化を実施している間に数種の副生成物が生じる。特に、スキーム1に示すように、14−ヒドロキシコデイノンが酸触媒による加水分解を水中で受けることで7,8−ジヒドロ−8,14−ジヒドロキシコデイノン(DHDHC)が生じる。
DHDHCが容易に14−ヒドロキシコデイノンに変化することが以前に注目された(非特許文献9)。この変換はオキシコドン塩基を塩酸オキシコドンに変化させている間に起こり、従って14−ヒドロキシコデイノンが最終的塩酸オキシコドン中に存在する。塩酸オキシコドンはNoramco Inc.およびMallinckrodtを包含する数多くの供給業者から入手可能である。現在商業的に入手可能な塩酸オキシコドンAPIおよび公知手順を用いて調製された塩酸オキシコドンの14−ヒドロキシコデイノン濃度は100ppm以上である。
最近のICH指針は、塩酸オキシコドン組成物が含有する14−ヒドロキシコデイノンの量を現在商業的に入手可能な塩酸オキシコドンのそれよりも低くする必要があることを提案している。
14−ヒドロキシコデイノンは、α,β−不飽和ケトンとして知られる化合物の種類に属する。α,β−不飽和ケトンとして知られる種類の化合物は、ミハエル付加反応(求核剤がα,β−不飽和ケトンの1(β)位に付加)(非特許文献11)を起こし易いことが理由で、潜在的遺伝子毒であると表示されている(非特許文献10)。
Euro−Celtiqueに譲渡された最近の特許出願に、生成物に元々の水添の条件と同様な条件を再び受けさせることで塩酸オキシコドンに入っている14−ヒドロキシコデイノンの濃度を低くすることが開示されている(特許文献17)。水添による還元に加えて、カルボニル官能基に隣接して位置するα,β−二重結合は還元を他の手段、例えば移動水素化(蟻酸、イソプロピルアルコール、シクロヘキセン、インドリン、ホウ水素化ナトリウム、テトラヒドロキノリン、2,5−ジヒドロフラン、燐酸またはこれらの組
み合わせを使用)およびヒドロ亜硫酸ナトリウムによる還元などによっても受け得る(特許文献18)。金属還元剤(亜鉛またはマグネシウム[Clemmenson還元])を溶解させると14−ヒドロキシコデイノンがいろいろな生成物に変化し、そのような生成物には主にジヒドロヒドロキシテバイノンが含まれる(非特許文献12、13)。加うるに、最初にα,β−不飽和ケトンが潜在的遺伝子毒を示すようにする種類の反応(ミハエル付加)をそれらに受けさせておくことで、それらが示す潜在的遺伝子毒活性を軽減することも可能である。生物学的系の中で最も効力のある求核剤の中の1つはチオール基(−SH)であり、これはアミノ酸であるシステインに存在し、そのシステインは蛋白質中に普通に存在しかつ蛋白質の折り畳み、従ってそれの生物学的活性にとってしばしば重要である。システインはα,β−不飽和ケトンと二重結合の1(β)位の所で反応して前記二重結合を飽和状態にすることでそれがさらなる求核剤を前記位置の所に受け入れることができないようにし、従って、もはや遺伝子毒性を示さないようにすることが示された(非特許文献14)。
み合わせを使用)およびヒドロ亜硫酸ナトリウムによる還元などによっても受け得る(特許文献18)。金属還元剤(亜鉛またはマグネシウム[Clemmenson還元])を溶解させると14−ヒドロキシコデイノンがいろいろな生成物に変化し、そのような生成物には主にジヒドロヒドロキシテバイノンが含まれる(非特許文献12、13)。加うるに、最初にα,β−不飽和ケトンが潜在的遺伝子毒を示すようにする種類の反応(ミハエル付加)をそれらに受けさせておくことで、それらが示す潜在的遺伝子毒活性を軽減することも可能である。生物学的系の中で最も効力のある求核剤の中の1つはチオール基(−SH)であり、これはアミノ酸であるシステインに存在し、そのシステインは蛋白質中に普通に存在しかつ蛋白質の折り畳み、従ってそれの生物学的活性にとってしばしば重要である。システインはα,β−不飽和ケトンと二重結合の1(β)位の所で反応して前記二重結合を飽和状態にすることでそれがさらなる求核剤を前記位置の所に受け入れることができないようにし、従って、もはや遺伝子毒性を示さないようにすることが示された(非特許文献14)。
14−ヒドロキシコデイノンはまたオキシコドン塩基から塩酸オキシコドンを生じさせる変換を実施している時にも生じる可能性がある、と言うのは、DHDHCは脱水によって14−ヒドロキシコデイノンに変化するからである(スキーム1を参照)。その変換は過剰量の塩酸によって助長されそしてその結果として生じた14−ヒドロキシコデイノンが接触水添によって塩酸オキシコドンに変化することがEuro−Celtiqueの特許に教示されている(非特許文献11)。
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発明の目的および要約
本発明の特定態様の目的は、オキシコドン塩基または塩酸オキシコドン組成物に入っている14−ヒドロキシコデイノンの量を100ppm未満、好適には50ppm未満、より好適には10ppm未満、最も好適には5ppm未満の量にまで低下させる方法を提供することにある。
本発明の特定態様の目的は、オキシコドン塩基または塩酸オキシコドン組成物に入っている14−ヒドロキシコデイノンの量を100ppm未満、好適には50ppm未満、より好適には10ppm未満、最も好適には5ppm未満の量にまで低下させる方法を提供することにある。
過酢酸を酢酸水溶液中で用いた後にパラジウム触媒を用いた水添を実施することで、テバインまたはテバインCPSからオキシコドン塩基を生じさせることができる。
本発明の1つの態様では、そのようにして生じさせたオキシコドン塩基から塩酸塩への変換を溶媒としての水とアルコール(例えばブタノール、メタノール、2−プロパノール)中で起こさせた後、亜鉛またはマグネシウム金属を還元剤として用いることで、その残存する14−ヒドロキシコデイノンを25−100ppmから約5ppm未満にまで減少させる。
本発明の別の態様では、-SH官能基含有化合物(例えばシステイン、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、重合体結合アルキルチオール)との反応でチオール化合物に変化させることで、オキシコドン塩基にある濃度で残存する14−ヒドロキシコデイノンが遺伝子毒性を示さないようにする。
発明の詳細な説明および好適な態様
本発明者らは、塩酸オキシコドンをテバインCPSから生じさせるいろいろな手段を用いた実験をかなりの量で行うことで、14−ヒドロキシコデイノンの濃度が低い(NMT
100、好適にはNMT 10ppmの)塩酸オキシコドンを産業的に満足される収率で製造する方法を見いだした。本発明は、14−ヒドロキシコデイノンの濃度が高い(1000から3000ppm)ことに関連した従来技術の問題の多くを克服するものである。
本発明者らは、塩酸オキシコドンをテバインCPSから生じさせるいろいろな手段を用いた実験をかなりの量で行うことで、14−ヒドロキシコデイノンの濃度が低い(NMT
100、好適にはNMT 10ppmの)塩酸オキシコドンを産業的に満足される収率で製造する方法を見いだした。本発明は、14−ヒドロキシコデイノンの濃度が高い(1000から3000ppm)ことに関連した従来技術の問題の多くを克服するものである。
本発明者らは、14−ヒドロキシコデイノン含有量が低い最終的生成物である塩酸オキシコドンに変化させるに適したオキシコドン塩基または塩酸オキシコドンを製造する2つの方策を見いだした。1番目として、生じるDHDHCと14−ヒドロキシコデイノンの両方の濃度が低く(500ppm未満に)なるような様式で粗オキシコドン塩基の調製を行う必要がある。これを、単離段階中の不純物の除去が選択的に起こるように、テバインからオキシコドン塩基を生じさせ(スキーム1を参照)た後の混合物にn−ブタノールを添加することで達成する。
2番目として、下記の方法の中の1つまたは組み合わせを用いて14−ヒドロキシコデイノンとDHDHCの両方の濃度を低くする精製段階:
・オキシコドン塩基を水とアルコール(例えばブタノール、メタノール、2−プロパノール)に過剰量の塩酸と一緒に溶解させた後に亜鉛またはマグネシウム金属を用いた還元で14−ヒドロキシコデイノンの濃度を更に低くすること。
・オキシコドン塩基を溶媒としての熱n−ブタノールに溶解させた後、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、システインまたは重合体結合アルキルチオールを用いた処理で14−ヒドロキシコデイノン濃度を更に低くすること。
・オキシコドン塩基を水とアルコール(例えばブタノール、メタノール、2−プロパノール)に過剰量の塩酸と一緒に溶解させた後に亜鉛またはマグネシウム金属を用いた還元で14−ヒドロキシコデイノンの濃度を更に低くすること。
・オキシコドン塩基を溶媒としての熱n−ブタノールに溶解させた後、ヒドロ亜硫酸ナトリウム、システインまたは重合体結合アルキルチオールを用いた処理で14−ヒドロキシコデイノン濃度を更に低くすること。
本出願全体に渡って用いる省略形に以下に示す如き意味を持たせる:
COB :粗オキシコドン塩基
DHDHC:7,8−ジヒドロ−8,14−ジヒドロキシコデイノン
HPLC :高性能液クロ
ICH :International Conference on Harmon
ization of Technical Requirements
for Registration of Pharmaceutical
for Human Use
NMT :以下
USP :United States Pharmacopeia
COB :粗オキシコドン塩基
DHDHC:7,8−ジヒドロ−8,14−ジヒドロキシコデイノン
HPLC :高性能液クロ
ICH :International Conference on Harmon
ization of Technical Requirements
for Registration of Pharmaceutical
for Human Use
NMT :以下
USP :United States Pharmacopeia
より正確な説明を行う目的で、本明細書に示す量的表現のいくつかには用語“約”による修飾を受けさせていない。用語“約”を明確に用いるか否かに拘わらず、本明細書に示す全ての量は実際に得られた値を指すことを意味し、かつまたそれは当該技術分野における通常の技術を基にして妥当に推測されるであろう前記得られた値の近似値(前記得られた値に関する実験および/または測定条件による近似値を包含)を指すことも意味すると理解する。
本発明は、14−ヒドロキシコデイノンの濃度が低い(例えば50ppm未満、好適には10ppm未満の)オキシコドン塩基および/または塩酸オキシコドンを製造する方法に向けたものであり、この方法は、(a)14−ヒドロキシコデイノンが100ppm以上のオキシコドン塩基出発材料とヒドロ亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウムおよびメタ重亜硫酸ナトリウムから成る群より選択した亜硫酸塩化合物が約0.005から約0.05重量の範囲の混合物を塩基性条件下のアルコール/水溶媒中で少なくとも約85℃の温度に少なくとも約30分間加熱し、そして(b)14−ヒドロキシコデイノンが50ppm未満、好適には10ppm未満のオキシコドン塩基を単離することを含んで成るが、但し前記出発材料がオキシコドン塩基の場合には段階(a)を塩基性条件(例えば重炭酸ナトリウムを添加することによる)下で実施することを条件とする。
好適には、前記亜硫酸塩化合物はヒドロ亜硫酸ナトリウムであり、前記アルコール/水溶媒はn−ブタノール/水またはイソプロパノール/水でありそして前記段階(a)の混合物を少なくとも約1時間加熱する。別法として、前記段階(a)の混合物を約90℃に約2時間加熱する。前記段階(b)のオキシコドン塩基の単離は前記段階(a)の混合物を冷却して14−ヒドロキシコデイノンが10ppm未満のオキシコドン塩基を沈澱させることで実施可能である。前記亜硫酸塩化合物の量を好適には前記オキシコドン塩基または塩酸オキシコドン出発材料と比較して約0.03から約0.05重量の範囲にする。1つの態様において、前記段階(a)のオキシコドン塩基出発材料が有する14−ヒドロキシコデイノンの量は2400ppm以下である。
1つの態様において、本発明は、14−ヒドロキシコデイノンが75ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを製造する方法に向けたものであり、この方法は、(a)14−ヒドロキシコデイノンが100ppm以上のオキシコドン塩基出発材料と塩酸と亜鉛粉末およびマグネシウム粉末から成る群より選択した金属粉末が約0.005から約0.05重量、好適には約0.03から約0.05重量の範囲の混合物をアルコール/水溶媒中で約1から約5時間撹拌し、そして(b)14−ヒドロキシコデイノンが75ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを単離することを含んで成る。好適には、前記金属粉末は亜鉛粉末であり、そして前記段階(a)の混合物を約3から約4時間撹拌する。前記段階(a)のオキシコドン塩基出発材料が含有する14−ヒドロキシコデイノンの量は約4900ppmであってもよい。
更に別の態様において、本発明は、14−ヒドロキシコデイノンが75ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを製造する方法に向けたものであり、この方法は、(a)塩酸オキシコドン出発材料と亜鉛粉末およびマグネシウム粉末から成る群より選択した金属粉末が約0.005から約0.05重量、好適には約0.03から約0.05重量の範囲の混合物をアルコール/水溶媒中で約1から約5時間撹拌し、そして(b)14−ヒドロキシコデイノンが75ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを単離することを含んで成る。好適には、前記金属粉末は亜鉛粉末であり、そして前記段階(a)の混合物を約3から約4時間撹拌する。前記段階(a)のオキシコドン塩基出発材料が含有する14−ヒドロキシコデイノンの量は約5000ppmであってもよい。
本発明のさらなる態様は、14−ヒドロキシコデイノンが70ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを製造する方法を包含し、この方法は、(a)14−ヒドロキシコデイノンが100ppm以上の塩酸オキシコドン出発材料とシステインが約0.005から約0.05重量の範囲の混合物をアルコール/水溶媒中で約70から約90℃の範囲の温度に約3から約6時間加熱し、そして(b)14−ヒドロキシコデイノンが70ppm未満、好適には10ppm未満の塩酸オキシコドンを単離することを含んで成る。好適には、前記システインはL−システインであり、そして前記L−システインの量を約0.03から約0.05重量の範囲にする。別の態様において、前記アルコールはn−ブタノールであり、そして前記段階(b)で単離した塩酸オキシコドンが有する14−ヒドロキシコデイノンの量は10ppm未満である。
本発明の別の態様は、14−ヒドロキシコデイノンが50ppm未満、好適には10ppm未満のオキシコドン塩基を製造する方法に向けたものであり、この方法は、(a)14−ヒドロキシコデイノンが100ppm以上のオキシコドン塩基出発材料と重合体結合アルキルチオール、好適にはSiCH2CH2CH2SHが約0.1から約0.5重量の範囲の混合物をpHが約1から約7(好適には約5および約6の範囲)の水中で約20から約100℃(好適には約70℃)の温度に少なくとも約1時間加熱し、そして(b)14−ヒドロキシコデイノンが50ppm未満、好適には10ppm未満のオキシコドン塩基を単離することを含んで成る。好適な態様では、前記段階(a)の混合物を約1から約5時間、好適には約3時間加熱する。前記段階(b)のオキシコドン塩基の単離を好適には前記段階(a)の混合物のpHを約9から約10の範囲に調整しそして冷却して14−ヒドロキシコデイノンが50ppm未満、好適には10ppm未満のオキシコドン塩基を沈澱させる。
この上に記述した本発明の方法では、オキシコドン塩基または塩酸オキシコドン出発材料が14−ヒドロキシコデイノンを不純物として含有する。そのオキシコドン塩基または塩酸オキシコドン出発材料に含まれる14−ヒドロキシコデイノンの量は100ppm以上から約2500ppm、5000ppmまたは10,000ppmにさえ及ぶ。
本発明の方法では、指定する反応体(例えばヒドロ亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、システイン、亜鉛粉末、マグネシウム粉末、重合体結合アルキルチオール)の量をオキシコドン塩基または塩酸オキシコドン出発材料と不純物(14−ヒドロキシコデイノン、DHDHC)の重量を基準にした量である。
オキシコドン塩基または塩酸オキシコドン組成物に入っている14−ヒドロキシコデイノンの量を低くする目的で本明細書に記述する方法では、14−ヒドロキシコデイノンが100ppm未満、好適には50ppm未満、より好適には10ppm未満、最も好適には5ppm未満のオキシコドン塩基または塩酸オキシコドン生成物を生じさせる。
本発明の方法でアルコール/水溶媒を用いる時には如何なるアルコールも使用可能である。適切なアルコールの例には、ブタノール(n−ブタノール、t−ブタノール)、プロパノール(イソプロパノール、n−プロパノール)、エタノール、メタノールなどが含まれる。好適にはn−ブタノールを用いる。本発明の方法(本方法では14−ヒドロキシコデイノンの濃度が低いオキシコドン塩基または塩酸オキシコドンを得る目的で亜硫酸塩化合物、亜鉛またはマグネシウム金属、システインまたは重合体結合アルキルチオールを用いる)では、そのオキシコドン塩基または塩酸オキシコドン出発材料をアルコール/水溶媒に溶解(段階(a)で)させるべきである。本発明の方法で用いるべきアルコールの選択およびアルコールと水の量を通常の当業者は容易に決定することができるであろう。
本発明は、また、オキシコドン塩基組成物に含まれる不純物を減少させる方法にも向けたものであり、この方法は、オキシコドン塩基とn−ブタノールを混合し、温度を約25℃未満に維持しながらpHを約8.5から約12.0の範囲に調整しそしてオキシコドン塩基組成物を単離することを含んで成る。オキシコドン塩基出発材料を基準にしたn−ブタノールの量を約0.5から約5当量、好適には約1当量以上から約5当量、最も好適には約2から約3当量の範囲にする。n−ブタノールを添加すると結果として2相混合物が生じ、その反応混合物のpHをアルカリ性に調整するとオキシコドン塩基が沈澱してくる。結果として、沈澱してきたオキシコドン塩基が前記2相混合物の水相と有機相の両方で洗浄されることで、水溶性不純物およびブタノール溶解性不純物の両方が除去される。そのn−ブタノールを添加する時期は、当該化学(テバインまたはテバインCPSから14−ヒドロキシコデイノンを生じさせる酸化およびオキシコドン塩基を生じさせる水添)の全部が完了した後である。それをオキシコドン塩基単離前に添加することで、テバインまたはテバインCPSに由来する不純物および着色物の除去を向上させるばかりでなく工程中に生じた不純物(例えば14−ヒドロキシコデイノン、DHDHC)の濃度も低下させる。この工程は特にオキシコドン塩基製造で用いる出発材料が精製テバインである時に比べてテバインCPSである時の方が不純物を除去するに有効である。1つの態様では、テバインCPSにポピーストローの濃縮液を含めてもよく、それのテバイン含有量は湿潤もしくは乾燥重量を基準にして約30から約85重量%、好適には乾燥重量を基準にして約50から約83重量%である。
以下の実施例1に、n−ブタノールの添加なしに精製テバインを用いて出発してオキシコドン塩基を製造する典型的な方法を記述する。分かるであろうように、実施例1の方法に従って単離したオキシコドン塩基生成物が含有する総不純物量は少なくとも5.0%である。実施例2に、実施例1の精製テバイン出発材料が含有する不純物の量よりも多い量で不純物を含有するテバインCPSを用いて出発してn−ブタノールを用いてオキシコドン塩基を製造する本発明の方法を記述する。驚くべきことに、実施例2の本発明の方法を用いると、精製テバインではなくテバインCPS出発材料を用いたにも拘らず、総不純物含有量が有意に低い、即ち3.5%未満のオキシコドン塩基がもたらされた。
本発明の方法では、生成物であるオキシコドン塩基または塩酸オキシコドンの単離を公知方法に従って実施する。例えば、溶媒を蒸発させ、沈澱を起こさせ(例えば反応混合物を冷却することで生成物を沈澱させ)、濾過を行い、抗溶媒(即ち生成物の沈澱に影響を与える溶媒)を反応混合物に添加するか或は他の適切な方法を用いてそれを単離してもよい。単離後の生成物を通常の方法、例えば真空オーブン内で加熱することなどで乾燥させてもよい。
以下の実施例は、本発明の理解に役立つように示すものであり、決して本明細書の以下の請求項に示す本発明を限定することを意図したものでなくかつそのように解釈されるべきでない。
精製テバインを用いて生産規模のバッチの粗オキシコドン塩基を製造
反応槽に水(421kg)、90%の蟻酸(256kg)およびテバイン(300kgs;含有率>98%)を加えた。その混合物の温度を<25℃に調整した。前記反応槽に30%の過酸化水素(123kgs)を4-6kg/分で加えた。そのバッチを50℃に加熱しそして48-60℃に4時間±15分間保持した。次に、そのバッチをサンプリングして反応の完了に関してHPLCで試験した後、温度が<15℃になるまで冷却した。
反応槽に水(421kg)、90%の蟻酸(256kg)およびテバイン(300kgs;含有率>98%)を加えた。その混合物の温度を<25℃に調整した。前記反応槽に30%の過酸化水素(123kgs)を4-6kg/分で加えた。そのバッチを50℃に加熱しそして48-60℃に4時間±15分間保持した。次に、そのバッチをサンプリングして反応の完了に関してHPLCで試験した後、温度が<15℃になるまで冷却した。
その混合物に触媒(50%の水で湿っている5%のPd/Cを6.75kgs;Johnson Mattheyが供給)を加えた後、そのバッチに水添を圧力設定点を25psigにして<25℃の温度で60±5分間受けさせた。そのバッチの温度を23±2℃にまで上昇させて水添を更に60±5分間継続した。追加的触媒(1.875kgs)を加えて水添を水素の吸収が止むまでか或は最長で8時間±15分間継続した。そのバッチをサンプリングしてHPLCで完了に関して試験し、そして実験室の結果を待っている間、水添を再開して最長で4時間±15分間実施した。
水添が完了した後のバッチをスパークラーフィルターに通して濾過してポータブルの中間バルク容器(IBC)に入れることで使用済み触媒を除去した。そのバッチを結晶化用槽に移した。そのバッチの半分(パートB)を2番目の結晶化用槽に移した。残りのバッチ(パートA)の温度を<30℃に調整した。パートAのpHを18%の水酸化ナトリウムで10.0-11.0に調整した。パートAを<15℃になるまで60±15分かけて冷却しそして<15℃に最低限で60分間保持した。沈澱してきた生成物(COBパートA)を遠心分離で単離した後、各処理物を水で洗浄した。
パートBの温度を<30℃に調整した。パートBのpHを18%の水酸化ナトリウムで10.0-11.0に調整した。パートBを<15℃になるまで60±15分かけて冷却しそして<15℃に最低限で60分間保持した。沈澱してきた生成物(COBパートB)を遠心分離で単離した後、各処理物を水で洗浄した。
粗オキシコドン塩基の収率は84%であった。パートAおよびBに関して測定した総不純物濃度は無水ベースでそれぞれ5.0および5.3%であった。
テバインCPSを用いて実験室規模のバッチの粗オキシコドン塩基を製造
反応槽に水(176mL)、90%の蟻酸(88mL)およびテバインCPS(155.2g;テバインの正味重量124.5g)を加えた。その反応混合物を濾過することで不溶な材料を除去した。その混合物の温度を<25℃に調整した。前記反応槽に30%の過酸化水素(50mL)を10から15分間かけて加えた。そのバッチを50℃に加熱して50℃に4時間保持した。次に、そのバッチをサンプリングしてHPLCで反応の完了に関して試験した後、<15℃に冷却した。その混合物に活性炭(12g)を加えて30℃で30分間撹拌した。この時間が終了した時点で活性炭を濾過で除去した。
反応槽に水(176mL)、90%の蟻酸(88mL)およびテバインCPS(155.2g;テバインの正味重量124.5g)を加えた。その反応混合物を濾過することで不溶な材料を除去した。その混合物の温度を<25℃に調整した。前記反応槽に30%の過酸化水素(50mL)を10から15分間かけて加えた。そのバッチを50℃に加熱して50℃に4時間保持した。次に、そのバッチをサンプリングしてHPLCで反応の完了に関して試験した後、<15℃に冷却した。その混合物に活性炭(12g)を加えて30℃で30分間撹拌した。この時間が終了した時点で活性炭を濾過で除去した。
その混合物に触媒(50%の水で湿っている5%Pd/Cを2.8g;Johnson
Mattheyが供給)を加えた後、そのバッチに水添を圧力設定点を25psigにして15℃で60±5分間受けさせた。そのバッチの温度を23±2℃に上昇させて水添
を更に60±5分間継続した。追加的触媒(0.5g)を加えた後、水添を水素の吸収が止むまでか或は最長で8時間±15分間継続した。そのバッチをサンプリングしてHPLCで完了に関して試験し、そして実験室の結果を待っている間、水添を再開して最長で4時間±15分間実施した。
Mattheyが供給)を加えた後、そのバッチに水添を圧力設定点を25psigにして15℃で60±5分間受けさせた。そのバッチの温度を23±2℃に上昇させて水添
を更に60±5分間継続した。追加的触媒(0.5g)を加えた後、水添を水素の吸収が止むまでか或は最長で8時間±15分間継続した。そのバッチをサンプリングしてHPLCで完了に関して試験し、そして実験室の結果を待っている間、水添を再開して最長で4時間±15分間実施した。
水添が完了した後のバッチを濾過することで使用済み触媒を取り出した後、その触媒を追加的に40mLの水で洗浄した。そのバッチを結晶化用槽に移し、n−ブタノール(135ml)を加えた後の混合物を35℃に加熱した。水酸化ナトリウム溶液(水中50%重量/重量)をpHが10になるまでゆっくり加えることで生成物を沈澱させた。その混合物を2時間かけて15℃に冷却し、15℃に30分間保持した後、生成物を濾過で集めた。その生成物を水(100ml)で洗浄することで湿った状態のオキシコドン塩基を136g(無水ベースで107.4g;85%の収率)得た。その生成物が含有する総不純物濃度は3.41%(無水ベース)であった。
CPSテバイン(170.57g、含有率88.8%、テバイン含有量151g)を水道水(105mL)と56%の酢酸(103mL)に溶解させた。その溶液を濾過することでセライトを除去し、そのセライトを60mLの水道水で濯いだ。その濾液を撹拌機、N2および熱電対が備わっているジャケット付き1Lの4口反応槽に仕込んだ。その濾液を前記反応槽に移している間に追加的水道水(10mL)を濯ぎ液として用いた。その溶液を〜−10℃に設定した浴で〜−2から−5℃に冷却した。次に、前記反応槽に32%の過酢酸(111mL、テバインに対して1.1当量)を約1mL/分の添加速度で〜1.5から2時間かけて添加した(この添加速度を反応温度が2−5℃に未満に維持されるように必要に応じて調整してもよい)。前記過酢酸の添加が終了した時点で前記反応混合物を15−20℃に温めた。その反応混合物に水酸化パラジウム(2.00g)を加えた後、2時間撹拌することで過酸化物を分解させた。その結果として得た混合物を水添槽に移した。n−ブタノール(30mL)を用いて前記反応槽を濯ぎかつ発泡が起こらないようにした。水添を50Psi下20−25℃で3時間継続した。使用済み触媒を濾過で除去した。その濾液をジャケット付き2Lの4口反応槽に仕込んだ。次に、その溶液に活性炭(15g)およびセライト(4.5g)を加えて撹拌を20−25℃で1時間実施した。その炭とセライトを濾過で取り出した後、水(10−15mL)を用いて前記炭とセライトのケーキを洗浄した。その濾過を別のジャケット付き2Lの4口反応槽に仕込んだ。その溶液にn−ブタノール(200mL)を加えた。その反応混合物を15℃に冷却した後、その溶液のpHを50%のNaOH溶液(〜200g)で〜4.0から11−11.5に調製した(その苛性を添加する速度を〜15mL/分に設定した。しかしながら、温度が25℃に到達した時点で苛性の添加を止めそして温度が〜20℃に戻った時点で再開した)。その結果として得た混合物を更に15−30分間撹拌した。次に、固体を濾過で取り出した後、水(150mL)に続いてn−ブタノールX2(150mLX2)で洗浄した。その生成物を真空下〜65℃で一定重量(129.72g)になるまで乾燥させた。収率:86%。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は1414ppmでありそしてDHDHCの濃度は158ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は1414ppmでありそしてDHDHCの濃度は158ppmであった。
実施例3に概略を示した手順で調製したオキシコドン塩基(36.2g)[これは面積で表して14−ヒドロキシコデイノンを0.24%およびDHDHCを0.12%含有していた]、n−ブタノール(241mL)および水(20.6mL)を冷却器、機械的撹拌機、滴下漏斗、熱電対および窒素導入アダプタが備わっているジャケット付きフラスコに仕込んだ。その混合物を還流温度(85℃)に加熱すると透明な溶液が生じた。重炭酸
ナトリウム(1.0g)およびヒドロ亜硫酸ナトリウム(1.5g)を水(30mL)に入れて前記ブタノール溶液に加えた。その結果として得た混合物を還流下で1時間撹拌した。反応が完了した後の反応混合物を20−25℃になるまで2時間かけて冷却することで生成物を析出させた。その生成物を濾過で取り出した後、水(50mL)で洗浄した。その精製したオキシコドン塩基を真空下50−60℃の温度で一定重量になるまで一晩乾燥させることで22.7gのオキシコドン塩基を得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は2ppmでありそしてDHDHCの濃度は5ppmであった。
ナトリウム(1.0g)およびヒドロ亜硫酸ナトリウム(1.5g)を水(30mL)に入れて前記ブタノール溶液に加えた。その結果として得た混合物を還流下で1時間撹拌した。反応が完了した後の反応混合物を20−25℃になるまで2時間かけて冷却することで生成物を析出させた。その生成物を濾過で取り出した後、水(50mL)で洗浄した。その精製したオキシコドン塩基を真空下50−60℃の温度で一定重量になるまで一晩乾燥させることで22.7gのオキシコドン塩基を得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は2ppmでありそしてDHDHCの濃度は5ppmであった。
面積で表して14−ヒドロキシコデイノンを0.16%およびDHDHCを0.16%含有する塩酸オキシコドン(34.46g)をジャケット付き反応槽内で水(25mL)とイソプロピルアルコール(138mL)も溶解させた。その溶液にヒドロ亜硫酸ナトリウム(Na2S2O4、1g)を加え、その混合物を90℃に加熱して2時間撹拌した。次に、その溶液を20−25℃で3日間撹拌した。固体を濾過で取り出した後、オーブンに入れて真空下で一定重量になるまで乾燥させた。収率=70%。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は45ppmでありそしてDHDHCの濃度は3ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は45ppmでありそしてDHDHCの濃度は3ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンを4869ppmおよびDHDHCを13.7ppm含有するオキシコドン塩基(40.07g)をジャケット付き反応槽内で1−ブタノール(250mL)と水(180mL)に入れて懸濁させた。窒素下15℃で反応させながら塩酸水溶液(37%)を加えることで2.86のpHを達成した。25℃で亜鉛末(1g)を加えた後、その結果として得た混合物を3時間撹拌した(注:亜鉛粉末を添加するとpHが〜5.86にまで上昇した)。前記反応槽に活性炭(Norit KB−G、4g)を加えた後、その溶液を40分間撹拌した。次に、その反応混合物を濾過することで亜鉛と炭を除去した。その濾液を奇麗な反応槽に仕込んだ。その溶液のpHをピリジン(15mL)で6.17に調製した。水を真空下60℃で留出させた。次に、その溶液を20℃に冷却して15分間撹拌した。固体を濾過で取り出した後、1−ブタノール(20mL x 2)で洗浄した。その生成物を真空下〜65℃で一定重量になるまで乾燥させることで42.14gの粗塩酸オキシコドンを得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は70.7ppmでありそしてDHDHCの濃度は52.9ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は70.7ppmでありそしてDHDHCの濃度は52.9ppmであった。
実施例3に示した手順で調製したオキシコドン塩基(20.0g)を100mLの丸底フラスコ内でメタノール(81mL)と水(8mL)に入れて懸濁させた。周囲温度で37%のHCl(〜6.2g)を加えることで2−3のpHを達成した。次に、亜鉛末(0.3g)を加えた後、その結果として得た混合物を3−4時間撹拌した(注:亜鉛粉末を添加するとpHが〜6.5まで上昇した)。次に、その反応混合物を濾過することで前記亜鉛末および亜鉛処理中にいくらか有意な量で析出した固体を除去した。その濾液に活性炭(2.00g)を加えて周囲温度で1時間撹拌した。その炭を濾過で除去した後、メタノールを真空下20−25℃で留出させることで除去した。2−プロパノール(150mL)を添加することで塩酸オキシコドン固体を沈澱させた。その固体を濾過で取り出した後、真空下〜65℃で一定重量になるまで乾燥させた。収率:83−85%。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は1.5ppmでありそしてDHDHCの濃度は50.7ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は1.5ppmでありそしてDHDHCの濃度は50.7ppmであった。
実施例3に示した方法で調製したオキシコドン塩基(30.0グラム)[14−ヒドロキシコデイノンを2,500ppm含有]、水(19.5mL)および1−ブタノール(150mL)を機械的撹拌機と熱電対が備わっているジャケット付き反応槽に窒素下で仕込んだ。その混合物を撹拌しながら72℃の温度に加熱した。その溶液のpHを塩酸(37%)で3.71に調整した。前記反応槽にL−システイン(1.5g、(R)−(+)−システインまたはL−システイン、C3H7NO2S、97%)を加えるとpHが3.01にまで降下した。その溶液を前記温度で5.75時間撹拌した後、更にL−システイン(0.5g)を加えた。その溶液を50℃に冷却して50℃に一晩保持した。朝、その溶液を75℃に加熱した。水(11mL)を真空下の共沸蒸留で除去した後、その溶液を20℃に冷却した。固体を濾過で取り出した後、オーブンに入れて真空下60℃で一定重量になるまで乾燥させた(乾燥塩酸オキシコドンを29.97g)。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は2.5ppmでありそしてDHDHCの濃度は33ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は2.5ppmでありそしてDHDHCの濃度は33ppmであった。
面積で表して14−ヒドロキシコデイノンを0.16%およびDHDHCを0.16%含有する塩酸オキシコドン(30.9g)、水(25mL)および2−プロパノール(138mL)を機械的撹拌機と熱電対が備わっているジャケット付き反応槽に仕込んだ。前記反応槽にL−システイン(1g、(R)−(+)−システインまたはL−システイン、C3H7NO2S、97%))を加えた後、その混合物を撹拌しながら90℃の温度に加熱した。その溶液を前記温度で3時間撹拌した後、20℃に冷却した。固体を濾過で取り出した後、オーブンに入れて真空下60℃で一定重量(25.79g)になるまで乾燥させることで乾燥塩酸オキシコドンを得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は60ppmでありそしてDHDHCの濃度は5ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は60ppmでありそしてDHDHCの濃度は5ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンを0.6面積%含有するオキシコドン塩基(15.03g)、水(27mL)および酢酸(3.7mL)を磁気撹拌子と熱電対が備わっているジャケット付き反応槽に仕込んだ。その混合物を撹拌しながら70℃の温度に加熱した。その混合物に濃H2SO4(1滴)を加えることでpHを〜5−6に調整した。その混合物にSi−ThiolTM(4.84g、SiliCycle CompanyのSiliaBond ThiolTM、R51030B、SiCH2CH2CH2SH、1.2ミリモル/g)を加えた。Si−ThiolTMは、標準的フラッシュシリカゲル上に官能化された反応性チオール基を有する。前記溶液を前記温度で3時間撹拌した後、濾過でSi−Thiolを除去した。その固体を水で濯いだ。その濾液を奇麗な反応槽に仕込んだ後、その溶液に1−ブタノール(20mL)を加えた。その混合物に50℃で水酸化ナトリウム(50%)を加えることでpHを9.0に調整した。生成物を濾過で取り出し、水(10mL)で洗浄した後、オーブンに入れて真空下60℃で一定重量(14.21g)になるまで乾燥させることでオキシコドン塩基を得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は46ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は46ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンを37ppm含有するオキシコドン塩基(14.69g)、水(15mL)および酢酸(3.7mL)をガラス瓶に仕込んだ後、全部が溶解するまで撹拌した。Si−ThiolTMカラム(Silicycle Si−ThiolTM(7g)と水のスラリー)を調製した後、70℃の温度に加熱した。SiliCycle CompanyのSiliaBond ThiolTM(またはSi−ThiolTM、R51030B、SiCH2CH2CH2SH)は標準的フラッシュシリカゲル上に官能化された反応性チオール基を有する。前記ガラス瓶に入っている溶液に濃H2SO4(2滴)を加えた。その溶液を前記Si−Thiolカラムに仕込んだ後、重力で前記カラムの中を通過させた(2時間)。濃H2SO4(2滴)および水(6mL)を用いて前記ガラス瓶を濯いだ後、その溶液を前記Si−ThiolTMカラムに仕込んだ。前記カラムから集めた溶液を奇麗な反応槽に仕込んだ後、その溶液に1−ブタノール(20mL)を加えた。その溶液を50℃に加熱した後、その混合物にNaOH(50%)を加えることでpHを9.5に調整した。15℃に冷却した後、生成物を濾過で取り出し、水(10mL)で洗浄した後、オーブンに入れて真空下60℃で一定重量(14.17g)になるまで乾燥させることでオキシコドン塩基を得た。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は3ppmであった。
14−ヒドロキシコデイノンの濃度は3ppmであった。
分析方法
以下に記述する分析方法を用いて、実施例3−11で調製したオキシコドン塩基および塩酸オキシコドン組成物の各々に含まれる14−ヒドロキシコデイノンの量を測定した。この方法を用いてまたDHDHC不純物濃度を示す場合(実施例3−9)にはいつでも前記オキシコドン塩基および塩酸オキシコドン組成物に含まれるDHDHCの濃度も測定した。
以下に記述する分析方法を用いて、実施例3−11で調製したオキシコドン塩基および塩酸オキシコドン組成物の各々に含まれる14−ヒドロキシコデイノンの量を測定した。この方法を用いてまたDHDHC不純物濃度を示す場合(実施例3−9)にはいつでも前記オキシコドン塩基および塩酸オキシコドン組成物に含まれるDHDHCの濃度も測定した。
材料および装置
・HPLCグレードのアセトニトリル
・HPLCグレードの水
・水酸化アンモニウム(28%)
・酢酸
・カラム:Varian、Polaris C18、3ミクロン、2.0mm X 150mm、3ミクロン、パート#A2001−150X020(www.varianinc.com)
・Agilent 1100 Series HPLCまたは相当品。質量分析検出器(Agilent Ion Trap XCTまたは相当品)を装備
・分析用てんびん
・参照標準固体−
・HPLCグレードのアセトニトリル
・HPLCグレードの水
・水酸化アンモニウム(28%)
・酢酸
・カラム:Varian、Polaris C18、3ミクロン、2.0mm X 150mm、3ミクロン、パート#A2001−150X020(www.varianinc.com)
・Agilent 1100 Series HPLCまたは相当品。質量分析検出器(Agilent Ion Trap XCTまたは相当品)を装備
・分析用てんびん
・参照標準固体−
6.0 手順
6.1 操作パラメーター
・質量分析計、APIエレクトロスプレー源設定:キャピラリー-3000V、エンドプレートオフセット-500V、ネブライザー40psi、乾燥ガス9l/分、乾燥温度350C
・質量分析計、レンズおよび関連電圧を最初にSPS(Smart Parameter
Setting)設定でm/z314に設定した後、直接導入またはオキシコドン背景シグナルを観察することで最適にしてもよい
・最良の結果に関しては、主オキシコドンピークをエレクトロスプレー源から時間窓に関して約3から5分そらすべきである。この窓を14−ヒドロキシコデイノンピークが示す滞留時間に応じて調整する必要があり、そして逸らし終点と14−ヒドロキシコデイノンピークの間が少なくとも0.5分になるように設定する。
・質量分析計、シグナル検出:イオントラップをフラグメンテーションの電源を切った状態でm/z290−500まで走査するように設定。DHDHCに関しては一般にm/z332(MH+)で引き出されたイオンクロマトグラムを用い、他の付加体が見られる場合には追加的m/z値354(MNa+)および370(MK+)をm/z332によるシグナルに加える。14−ヒドロキシコデイノンに関しては一般にm/z314(MH+)で引き出されたイオンクロマトグラムを用い、他の付加体が見られる場合には追加的m/z値336(MNa+)および352(MK+)をm/z314に加える。
・注入体積:2μL
・カラム温度:80℃
・溶離様式:定組成
・流量:0.6mL/分
・流す時間:10分間
・カラム使用日毎に100%のアセトニトリルを用いて日に1回それを使用中に10分間フラッシュ洗浄
・質量分析計、APIエレクトロスプレー源設定:キャピラリー-3000V、エンドプレートオフセット-500V、ネブライザー40psi、乾燥ガス9l/分、乾燥温度350C
・質量分析計、レンズおよび関連電圧を最初にSPS(Smart Parameter
Setting)設定でm/z314に設定した後、直接導入またはオキシコドン背景シグナルを観察することで最適にしてもよい
・最良の結果に関しては、主オキシコドンピークをエレクトロスプレー源から時間窓に関して約3から5分そらすべきである。この窓を14−ヒドロキシコデイノンピークが示す滞留時間に応じて調整する必要があり、そして逸らし終点と14−ヒドロキシコデイノンピークの間が少なくとも0.5分になるように設定する。
・質量分析計、シグナル検出:イオントラップをフラグメンテーションの電源を切った状態でm/z290−500まで走査するように設定。DHDHCに関しては一般にm/z332(MH+)で引き出されたイオンクロマトグラムを用い、他の付加体が見られる場合には追加的m/z値354(MNa+)および370(MK+)をm/z332によるシグナルに加える。14−ヒドロキシコデイノンに関しては一般にm/z314(MH+)で引き出されたイオンクロマトグラムを用い、他の付加体が見られる場合には追加的m/z値336(MNa+)および352(MK+)をm/z314に加える。
・注入体積:2μL
・カラム温度:80℃
・溶離様式:定組成
・流量:0.6mL/分
・流す時間:10分間
・カラム使用日毎に100%のアセトニトリルを用いて日に1回それを使用中に10分間フラッシュ洗浄
6.2 可動相の調製(酢酸を0.05%添加したアセトニトリル水/水酸化アンモニウムを5/95)
200mLのHPLCグレードアセトニトリルと2mLの水酸化アンモニウム(28%)と2mLの酢酸と3800mLのHPLCグレード水を一緒にすることで可動相を4リットル調製
200mLのHPLCグレードアセトニトリルと2mLの水酸化アンモニウム(28%)と2mLの酢酸と3800mLのHPLCグレード水を一緒にすることで可動相を4リットル調製
6.3 サンプル希釈液(アセトニトリル/水中0.1Nの酢酸を20/80)
この希釈液の調製を約6.0グラムの酢酸を1000mLのメスフラスコに加えた後に200mLのHPLCグレードアセトニトリルを加えそしてHPLCグレードの水を加えることで体積が1000mLの印の所に来るようにすることで実施する。
この希釈液の調製を約6.0グラムの酢酸を1000mLのメスフラスコに加えた後に200mLのHPLCグレードアセトニトリルを加えそしてHPLCグレードの水を加えることで体積が1000mLの印の所に来るようにすることで実施する。
6.4 オキシコドンサンプル溶液
オキシコドン塩基またはHCl塩を正確に1.00+10%の量で計り取って100mLのメスフラスコに移す。希釈液である体積に希釈した後、充分に混合することでサンプルが完全に溶解することを確保する。サンプルの重量および溶液の体積を変えてもよいが、但しサンプルを少なくとも100mg用いかつそのような体積に対する重量の比率(即ち2g/200mL、または0.5g/50mL)を維持することを条件とする。
オキシコドン塩基またはHCl塩を正確に1.00+10%の量で計り取って100mLのメスフラスコに移す。希釈液である体積に希釈した後、充分に混合することでサンプルが完全に溶解することを確保する。サンプルの重量および溶液の体積を変えてもよいが、但しサンプルを少なくとも100mg用いかつそのような体積に対する重量の比率(即ち2g/200mL、または0.5g/50mL)を維持することを条件とする。
不純物原標準液の調製(SIS;0.5mg/mL)
各標準物を正確に25mg(±2mg)計り取り、普通の50mLのメスフラスコに移した後、サンプル希釈液を用いてある体積になるまで希釈する。充分に混合することで完全な溶解を確保する。
各標準物を正確に25mg(±2mg)計り取り、普通の50mLのメスフラスコに移した後、サンプル希釈液を用いてある体積になるまで希釈する。充分に混合することで完全な溶解を確保する。
実用不純物標準液の調製(WIS;0.005mg/mL)
前記不純物原標準液をピペットで1mL取り出して1000mLのフラスコに入れた後、サンプル希釈液を用いてある体積になるまで希釈する。充分に混合することで完全な溶解を確保する。実用不純物標準液に入っている指定不純物各々の含有量が約0.0005mg/mLになるようにするが、これは調製したサンプル中の不純物濃度が50ppmであることに相当する。
前記不純物原標準液をピペットで1mL取り出して1000mLのフラスコに入れた後、サンプル希釈液を用いてある体積になるまで希釈する。充分に混合することで完全な溶解を確保する。実用不純物標準液に入っている指定不純物各々の含有量が約0.0005mg/mLになるようにするが、これは調製したサンプル中の不純物濃度が50ppmであることに相当する。
6.5 計算
・サンプル溶液が示したクロマトグラムをWIS溶液が示したクロマトグラムと比較することでピークの同定を実施し、それによって、実測MWが参照標準のそれと合致することを立証する。
・ブランクピークの除去
・実用不純物標準液(WIS)が示したクロマトグラムの中のDHDHCおよび14−ヒドロキシコデイノン分析物のピーク面積を測定
・サンプル溶液が示したクロマトグラムの中の分析物のピーク面積を測定
・オキシコドン塩基サンプルに関しては、サンプルに入っている分析物の濃度(%重量/重量)の計算を式:
・サンプル溶液が示したクロマトグラムをWIS溶液が示したクロマトグラムと比較することでピークの同定を実施し、それによって、実測MWが参照標準のそれと合致することを立証する。
・ブランクピークの除去
・実用不純物標準液(WIS)が示したクロマトグラムの中のDHDHCおよび14−ヒドロキシコデイノン分析物のピーク面積を測定
・サンプル溶液が示したクロマトグラムの中の分析物のピーク面積を測定
・オキシコドン塩基サンプルに関しては、サンプルに入っている分析物の濃度(%重量/重量)の計算を式:
[式中、ac,s=サンプル溶液に入っている分析物が示したピーク面積
ac,r=参照溶液に入っている分析物が示したピーク面積
cc,r=参照溶液に入っている分析物の濃度(mg/mL)
ca,s=サンプル溶液に入っているサンプルの濃度(mg/mL)
・オキシコドンHClサンプルに関しては、サンプルに入っている分析物の濃度(%重量/重量)の計算を式:
不純物の重量パーセント
%I=(Cstd./Cspl.)*(Ri./Rstd.)*(MW−HCL Imp/MW−Base Imp)*100%
[式中:
%SI =不純物のパーセント
Cstd.=塩基として計算した不純物標準調製液の濃度、g/L
Cspl.=不純物サンプル調製液のサンプルの濃度、g/L
Ri =個々の不純物が示したピーク面積応答
Rstd.=不純物標準調製液が示したピーク面積応答
MW HCl Imp=HCL形態の不純物の分子量(以下の表を参照)
MW Base Imp=塩基形態の不純物の分子量(以下の表を参照)
ac,r=参照溶液に入っている分析物が示したピーク面積
cc,r=参照溶液に入っている分析物の濃度(mg/mL)
ca,s=サンプル溶液に入っているサンプルの濃度(mg/mL)
・オキシコドンHClサンプルに関しては、サンプルに入っている分析物の濃度(%重量/重量)の計算を式:
不純物の重量パーセント
%I=(Cstd./Cspl.)*(Ri./Rstd.)*(MW−HCL Imp/MW−Base Imp)*100%
[式中:
%SI =不純物のパーセント
Cstd.=塩基として計算した不純物標準調製液の濃度、g/L
Cspl.=不純物サンプル調製液のサンプルの濃度、g/L
Ri =個々の不純物が示したピーク面積応答
Rstd.=不純物標準調製液が示したピーク面積応答
MW HCl Imp=HCL形態の不純物の分子量(以下の表を参照)
MW Base Imp=塩基形態の不純物の分子量(以下の表を参照)
6.6 装置の適切性
6.6.1 装置の正確さ:実用不純物標準液(WIS)を6回連続的に注入することでクロマトグラムを取得する。USP<621>に見られる式に従って14−ヒドロキシコデイノンおよびDHDHCが示したピーク面積の間の相対標準偏差を計算する。
ピーク面積の間の相対標準偏差は<10%でなければならない。
ピーク面積の間の相対標準偏差は<10%でなければならない。
6.6.2 テーリング係数:DHDHCおよび14−ヒドロキシコデイノンのピークに関するテーリング係数の計算をUSP<621>に見られる式に従って実施する。
それらのピークに関する平均テーリング係数は2.0以上であってもよい。
それらのピークに関する平均テーリング係数は2.0以上であってもよい。
6.6.3 解像度:オキシコドンN−オキサイドおよび14−ヒドロキシコデイノンおよび7,8ジヒドロ,14−ジヒドロキシコデイノンおよび7,8ジヒドロ8,14−ジヒドロキシコデイノンのピークの間の解像度の計算をUSP<621>に見られる式を用いて実施する。
オキシコドンN−オキサイドおよび14−ヒドロキシコデイノンおよび7,8ジヒドロ,14−ジヒドロキシコデイノンおよび7,8ジヒドロ8,14−ジヒドロキシコデイノンのピークの間のUSP解像度は>1.0である。実用不純物溶液(WIS)を用いて解像度の結果を得る。
6.6.4 S/N比:DHDHCおよび14−ヒドロキシコデイノンのピークに関するS/N比を計算する。それらのピークの平均S/N比は10に等しいか或はそれ以上でなければならない。
この上に示した明細で例示の目的で示した実施例を伴わせて本発明の原理を教示してきたが、本発明の実施は以下に示す請求項およびこれらの相当物の範囲内に入る如き通常の変形、応用形および/または修飾形の全部を包含することは理解されるであろう。
Claims (8)
- オキシコドン塩基組成物に入っている不純物を減少させる方法であって、(a)オキシコドン塩基とn−ブタノールを混合し、(b)温度を約25℃未満に維持しながらpHを約8.5から約12.0の範囲に調整しそして(c)オキシコドン塩基組成物を単離することを含んで成る方法。
- n−ブタノールの量を約0.5から約5当量の範囲にする請求項1記載の方法。
- n−ブタノールの量を約1当量以上から約5当量の範囲にする請求項2記載の方法。
- n−ブタノールの量を約2から約3当量の範囲にする請求項2記載の方法。
- 前記pHを約11.0から約11.5の範囲に調整する請求項2記載の方法。
- 前記pHを水酸化ナトリウム水溶液の添加で調整する請求項2記載の方法。
- 前記段階(a)のオキシコドン塩基がテバインCPSから製造したものである請求項2記載の方法。
- 前記段階(a)のオキシコドン塩基が、テバインCPSに酸化を受けさせて14−ヒドロキシコデイノンを生じさせ、そして前記14−ヒドロキシコデイノンに水添を受けさせて前記段階(a)のオキシコドン塩基を生じさせることにより製造される、請求項7記載の方法。
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