JP2010511664A - アルキレングリコールの調製方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アルキレンカーボネートからアルキレングリコールを調製する方法であって、アルキレンカーボネートが触媒の存在下、バッフル付き反応器中で加水分解される方法を提供する。バッフル付き反応器は少なくとも4つの区画を有し、これらの区画は内部バッフルによって形成され、内部バッフルによって、反応流体が反応器を通過する波状経路が形成される。
Description
本発明は、触媒の存在下でアルキレンカーボネートが加水分解されるアルキレングリコールの調製方法に関する。
モノエチレングリコールは、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)プラスチックおよび樹脂の製造における原材料として使用されている。これは自動車の不凍液中にも含まれている。
モノエチレングリコールは、エチレンカーボネートを介してエチレンオキシドから調製することができる。これは典型的には2段階方法で行われ、この第1の段階はエチレンオキシドと二酸化炭素との反応によるエチレンカーボネートの形成であり、第2の段階は、エチレンカーボネートの加水分解によるエチレングリコールの形成である。
US 6,187,972には、エチレンカーボネートからエチレングリコールを製造する方法が記載されており、2つの反応器中で加水分解が行われる。一例では、第1の反応器中で達成されるエチレンカーボネートの変換率が93.0%であり、第2の反応器中では約100%である(検出限界は10ppm未満であった。)。エチレングリコール生成物中に残存する未反応エチレンカーボネートの量を最小限にすることが望ましいが、その理由は、これらの化合物が共沸混合物を形成し、これらの分離および精製が困難だからである。エチレングリコールの類似の製造方法がUS 6,080,897に開示されている。
本発明者らは、アルキレンカーボネートからのアルキレングリコールの製造をさらに改善し、変換率を最大化し、液体のショートカットを最小限にしながら、この方法を可能な限り経済的にすることを探求してきた。実際には、反応物の滞留時間の短縮、および/または反応器の大きさの減少によって、方法の経済性を増大(即ち費用を最小限に)することができる。従って、本発明者らは、アルキレングリコールの変換率を最大化し(好ましくは100%)、液体のショートカットを回避しながら、滞留時間および/または反応器の大きさを維持または減少させる改善された方法の提供を探求してきた。
従って、本発明は、アルキレンカーボネートからアルキレングリコールを調製する方法であって、バッフル付き反応器中、触媒の存在下でアルキレンカーボネートを加水分解するステップを含み、バッフル付き反応器は少なくとも4つの区画を有し、これらの区画は内部バッフルによって形成され、内部バッフルは、反応流体が反応器を通過する波状経路を提供する、方法を提供する。
本発明の方法によって、アルキレンカーボネートからアルキレングリコールへの優れた変換率が得られる。本発明者らは、バッフル付き反応器を使用することで、滞留時間のばらつきが減少し、液体のショートカットが防止され、そのためあらゆるアルキレンカーボネート分子が反応器を迅速に通過するため反応が起こらないという可能性が最小限となり、あらゆる分子が長時間反応器中(反応器中のいわゆるデッドゾーン中)に残存する可能性も最小限となることを発見した。アルキレングリコールへの変換率を最大化しながら、滞留時間および/または反応器の大きさを最小限にすることができる。
本発明は、アルキレンカーボネートからアルキレングリコールを調製する方法を提供する。
R1、R2、R3およびR4は、水素、または1から6個の炭素原子、好ましくは1から3個の炭素原子を有し場合により置換されているアルキル基から独立して選択することができる。置換基として、ヒドロキシ基などの部分が存在することができる。好ましくはR1、R2およびR3は水素原子を表し、R4は水素または非置換C1−C3−アルキル基を表し、より好ましくはR1、R2、R3およびR4のすべてが水素原子を表す。
従って好適なアルキレンカーボネートの例としては、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートが挙げられる。本発明において最も好ましいアルキレンカーボネートはエチレンカーボネートである。
バッフル付き反応器は少なくとも4つの区画を有する。用語「区画」は、反応流体が通過する必要がある反応器の容積の一部分を表すために使用され、例えば反応器が2つの区画を有する場合、反応流体は反応器を出るまでに両方の区画を通過する必要がある。好ましくはバッフル付き反応器は少なくと6つの区画を有し、最も好ましくは少なくとも10の区画を有する。区画数が増加すると、滞留時間のばらつきが減少し、そのため所与の反応器容積におけるアルキレンカーボネートからアルキレングリコールへの変換率が増加し、またはより小さい反応器容積で変換率を維持することもできる。
反応流体は液相であり、反応器中で気相の下に存在する。
好ましくは反応流体は反応器を離れることなく区画間を移動し、即ち複数の区画を接続する外部パイプが存在しない。
使用時に反応器の水平寸法が垂直寸法よりも大きいような反応器の寸法が好ましい。好ましくは1つ以上の反応物入口が反応器の一方の側に配置され、1つ以上の生成物出口が反応器のもう一方の側に配置され、即ち、反応流体は反応器の一方の側から他方の側に移動し、上部から底部または底部から上部に移動するのではない。
各反応器中の区画は内部バッフルによって形成され、内部バッフルによって、反応流体が反応器を通過する波状経路が提供される。用語「波状経路」は、反応器を通過する波状の経路を表すために使用される(例えば上下上下の経路または左右左右の経路)。しかし、「波状経路」は、すべての分子が平滑で直接的に波状経路に従って反応器を通過することは意味せず、好ましくは大部分の分子が非常に混乱した経路で反応器を通過し、正味の流れを表す平滑な波状経路からは逸脱している。好ましくは反応器を通過する波状経路が実質的に水平であり、即ち、たとえ上下のうねりが存在したとしても、この経路は反応器の一方の側からもう一方の側までに存在する。
用語「内部バッフル」は、反応器内に存在し、反応器容積を複数の区画に分割し、反応流体の流れを混乱させる板を表すために使用される。バッフルは場合により、反応流体が通過することが可能な複数の孔を含有するが、好ましくは孔を含有しない。バッフルは、好都合には反応器の1つの内面から延在することができる、または反応器の2つの内面を接続することもできる。バッフルの表面と反応器の内面との間の界面における最小角度は、好ましくは45°を超え、より好ましくは60°を超える。最も好ましくはバッフルは反応器の内面に対して垂直である。
バッフルは、好ましくは下向きに延在するバッフル;上向きに延在するバッフル;反応器の一方の側面から他方の側面に延在するバッフル;およびこれらを混合したものから選択される。用語「上向き」、「下向き」および「一方の側面から他方の側面」は、反応器が本発明の方法において使用される場合の反応器の方向を示している。これらの用語は、反応器の内面に対して厳密に垂直である方向のみを表すために使用されるのではなく、垂直から最大45°、好ましくは垂直から最大30°である方向も示している(例えば上向きに延在するバッフルは、反応器の底面から上向きに延在するが、底面とバッフル表面との間に形成される角度は90°から45°である。)。
好ましい一実施形態においては、バッフル付き反応器中の区画は、一連の交互に配列した第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフルによって形成され、これらによって反応流体が反応器を通過する波状経路が得られる。
最も好ましい一実施形態においては、反応流体は第1の内部バッフルの上を通過し、反応流体は第2の内部バッフルの下を通過する。例えば第1の内部バッフルは上向きに延在するバッフルであってよく、第2の内部バッフルは反応器の側面間に延在するバッフルであってよい(第2の内部バッフルが下向きに延在することもできるが、バッフル上部の上を気体が流れるのが妨げられるため好ましくない。)。反応流体は、下向きに延在するバッフル上部の上を流れ、側面間のバッフルの下を流れる。
好ましくは第1の内部バッフルの上端は、第2の内部バッフルの下端より高い位置にある(「より高い」は、反応器が本発明の方法において使用される場合に、反応器上部により近いことを意味する。)。これは、バッフルが重なり合う部分が存在し、反応流体が第1の内部バッフルの上端の上および第2の内部バッフルの下端の下の波状経路に従うことを意味する。最も好ましくは第1の内部バッフルの上端から第2の内部バッフルの下端への線と水平との間の角度が5から15°の範囲内にある。
好ましくは第2の内部バッフルは「リップ」を有し、即ち、第2の内部バッフルの下端に延在する部分が存在する。リップは、好ましくは水平または水平から最大30°である(用語「水平」は、反応器が本発明の方法において使用される場合の反応器中の一方向を示している。)。第2の内部バッフル上にリップを提供することによって、反応器中の一区画から次の区画に液体が通過するときの混合が増加し、同時に、反応流体が反応器を通過する波状経路が混乱することによって液体のショートカットが防止される。
さらに好ましい一実施形態においては、反応流体は第1の内部バッフルの一方の側(例えば左)の周りを通過し、反応流体は第2の内部バッフルの反対側(例えば右)の周りを通過する。例えば第1の内部バッフルは反応器の第1の側(例えば右)から延在することができ、第2の内部バッフルは反応器の第2の側(例えば左)から延在することができる。反応流体は第1の内部バッフルの左側の周りを流れ、第2の内部バッフルの右側の周りを流れる。好ましくは第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフルとの重なり合う部分が存在する。
さらに好ましい一実施形態においては、反応流体は1組の第1の内部バッフルの間を通過し、次に第2の内部バッフルの両側面の周りを通過する。例えば第1の内部バッフルは反応器の両側から延在することができ、第2の内部バッフルは上向きに延在するバッフルであってよい。反応流体は、第1の内部バッフルの組の間を流れ、次に上向きに延在するバッフルの両側面の周りを流れる。
バッフル付き反応器中に蒸気を注入することができる。蒸気の注入によって、乱流を増加させ、液体の波状流動パターンを混乱させることができ、従って滞留時間のばらつきを減少させ、液体のショートカットを防止するために使用することもできる。好ましくは蒸気は少なくとも1つおきの区画中に注入され、最も好ましくは蒸気は各区画中に注入される。反応流体が第1の内部バッフルの上を通過し、反応流体が第2の内部バッフルの下を通過する本発明の実施形態においては、蒸気は好ましくは第2の内部バッフルの下に注入される。
バッフル付き反応器中に機械的撹拌を使用することができるが、好ましくはなく、その理由は、それによって反応器の複雑さが増加するからであり、さらに、バッフル付き構造によって十分な混合が得られ、場合による蒸気の添加によって混合が得られるので一般に不必要であるからである。
アルキレンカーボネートの加水分解は、バッフル付き反応器中、触媒の存在下で行われる。好適な触媒は当業者には周知であり、例えばUS 4,283,580に記載されている。好ましい触媒としては、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩またはモリブデン酸カリウムなどのモリブデン酸塩が挙げられる。触媒は反応物とともにバッフル付き反応器に供給される。
バッフル付き反応器中の温度は、典型的には80から200℃、好ましくは100から180℃である。バッフル付き反応器中の圧力は典型的には0.1から3MPa、好ましくは0.1から2MPa、および最も好ましくは0.2から1MPaである。
本発明の好ましい一実施形態においては、本発明の方法は、触媒の存在下、第1の反応器中およびバッフル付き反応器中で、アルキレンカーボネートを加水分解するステップを含み、バッフル付き反応器は第1の反応器の下流にあり、第1の反応器が1つ以上の区画を有し、バッフル付き反応器が第1の反応器よりも多くの区画を有する。
第1の反応器およびバッフル付き反応器は直列に配列され(バッフル付き反応器は第1の反応器の下流にある。)、反応物は第1の反応器に供給され、ある比率のアルキレンカーボネートの加水分解が行われ、次に第1の反応器からの生成物流が(好ましくはないが場合によりさらなる反応器を介して)バッフル付き反応器に送られ、そこで残存するアルキレンカーボネートのさらなる加水分解が行われる。本発明の好ましい一実施形態においては、触媒の存在下でのアルキレンカーボネートの加水分解は2つの反応器(第1の反応器およびバッフル付き反応器)でのみ行われ、バッフル付き反応器は第1の反応器のすぐ下流にあり、即ち、アルキレンカーボネートは第1の反応器に(好ましくはカルボキシル化反応器からの生成物流の成分として)供給され、加水分解が第1の反応器中で行われ、この生成物流がバッフル付き反応器に直接送られ、そこで残存するアルキレンカーボネートの加水分解が行われ、アルキレングリコール(および好ましくは1重量%未満のアルキレンカーボネート、最も好ましくは0%のアルキレンカーボネート)を含む生成物流がバッフル付き反応器から出てくる。単純で経済的なシステム設計であり高い変換率が実現できるという理由で、加水分解は2つの反応器中で行われることが好ましい。本発明の別の一実施形態においては、触媒の存在下でのアルキレンカーボネートの加水分解は、直列または並列に配列された(バッフル付き反応器は第1の反応器の下流にある必要がある。)3つ以上の反応器(好ましくは3から5個)中で行われる。反応器の1つは本発明の第1の反応器であり、第1の反応器の下流にある反応器の1つは本発明のバッフル付き反応器である。好ましくは一連の反応器の中の最終反応器がバッフル付き反応器である。加水分解は、前述の好ましい特徴を有する1つ以上のバッフル付き反応器中で行うこともでき、例えば一連の3つの反応器において、第1の反応器、および第1の反応器の下流の2つのバッフル付き反応器とが存在することができる。
第1の反応器は好ましくは1から3個の区画を有し、および最も好ましくは3個の区画を有する。後で液体がバッフル付き反応器に送られ、さらなる反応が行われるので、第1の反応器から出てくるアルキレンカーボネートの量を最小限にすることは重要ではないため、第1の反応器は、比較的単純な設計を有することができる。
好ましくは第1の反応器中の圧力は、バッフル付き反応器中の圧力よりも高い。二酸化炭素の再循環の費用が減少するので、第1の反応器中が高圧であることが好ましい。反応速度(少なくとも炭酸カリウムなどの触媒系の場合)が増加するので、バッフル付き反応器中はより低い圧力が望ましい。第1の反応器中の圧力は典型的には0.2から5MPa、好ましくは0.5から3MPa、および最も好ましくは1から2.5MPaである。
第1の反応器中の温度は典型的には80から200℃、好ましくは100から180℃である。
本発明の好ましい一実施形態においては、長さ対直径比が大きい排出管がバッフル付き反応器に接続される。好ましくはこの排出管中の生成物流の滞留時間は少なくとも20秒、より好ましくは少なくとも30秒である。あらゆる残存するアルキレンカーボネートは排出管の中にあるときに加水分解が起こる可能性があるため、この種類の排出管を使用してアルキレングリコールへの変換率をさらに増加させることができる。
バッフル付き反応器からの生成物流(またはバッフル付き反応器に接続された排出管からの生成物流)はアルキレングリコールを含有し、さらに好ましくは10ppm未満のアルキレンカーボネート、最も好ましくは検出不能なアルキレンカーボネートを含有する。アルキレングリコールリッチの生成物流に対して、典型的には蒸留を行うことで、脱水されたアルキレングリコールと加水分解触媒の溶液とが得られる。加水分解触媒は、第1の反応器に供給される反応物流に触媒溶液として供給される。図1aは、本発明の一実施形態による方法を示している。エチレンカーボネート、水および触媒の反応物流(1)が第1の反応器(2)中に供給される。第1の反応器中で、エチレンカーボネートは加水分解されてエチレングリコールが得られる。第1の反応器は3つの区画に分割されている。エチレングリコール、未反応の水およびエチレンカーボネート、ならびに触媒を含有する第1の反応器からの生成物流はバッフル付き反応器(3)に供給される。バッフル付き反応器(3)は、交互に配列した第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフル(4、5)によって複数の区画に分割されている。第1の内部バッフル(4)は上向きに延在するバッフルであり、第2の内部バッフル(5)は側面間のバッフルである。側面間のバッフル(5)は、板の下端に水平方向に延在するリップ部分を有する。
バッフル(4、5)の配置が、図1b、1cおよび1dにさらに示されている。図1bは、第2の内部バッフル(4)の下端から第1の内部バッフル(5)の上端までの線と水平との間の角度が10°であることを示している(図は縮尺通りに描かれていない。)。図1cは、線A−Aにおける図1aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第2の内部バッフル(5)を示している。第2の内部バッフル(5)はバッフル付き反応器(3)の側面間に延在しているが、反応器の上部および底部には延在していない。図1dは、線B−Bにおける図1aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第1の内部バッフル(4)を示している。第1の内部バッフル(4)は、反応器(3)の底面から上向きに延在している。
図1aは、バッフル付き反応器(3)に接続された排出管も示している。バッフル付き反応器(3)中の液体は、反応器を通過する混乱された波状経路を有し、すべての残存するエチレンカーボネートがバッフル付き反応器(3)中で加水分解する可能性がある。エチレンカーボネートがバッフル付き反応器(3)から出てくる場合には、排出管中で加水分解される可能性がある。(6)で示される排出管の部分の中での液体の滞留時間は少なくとも20秒である。液体は排出管から脱水器に送られ、ここでエチレングリコールの蒸留が行われる。
図2aは本発明のさらなる一実施形態による方法を示している。この方法の特徴は、第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフル(4、5)の構成を除けば図1aに示される特徴と同じである。第1の内部バッフル(4)は反応器の一方の側面から延在しており、第2の内部バッフル(5)は反応器の他方の側面から延在している。
バッフル(4、5)の配置が、図2bおよび2cにさらに示されている。図2bは、線A−Aにおける図2aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第1の内部バッフル(4)を示している。第1の内部バッフル(4)はバッフル付き反応器(3)の一方の側面から延在し、底部に向かって延在しているが、反応器の上部には延在していない。図2cは、線B−Bにおける図2aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第2の内部バッフル(5)を示している。第2の内部バッフル(5)は、バッフル付き反応器(3)の他方の側面から延在し、底部に向かって延在しているが、反応器の上部には延在していない。バッフル付き反応器(3)中の液体は、第1および第2の内部バッフル(4、5)の側面の周りを流れ、すべての残存するエチレンカーボネートがバッフル付き反応器(3)中で加水分解する可能性がある。
図3aは、本発明のさらに別の一実施形態による方法を示している。この方法の特徴は、第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフル(4、5)の構成を除けば図1aに示される特徴と同じである。第1の内部バッフル(4)は反応器の両側面から延在し、第2の内部バッフル(5)は上向きに延在するバッフルである。
バッフル(4、5)の配置が、図3bおよび3cにさらに示されている。図3bは、線A−Aにおける図3aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第1の内部バッフル(4)を示している。第1の内部バッフル(4)は、バッフル付き反応器(3)の両側面から延在し、底部に向かって延在しているが、反応器の上部には延在せず、互いに向かい合うバッフルの組の間に反応流体の通路が形成される。図3cは、線B−Bにおける図3aの断面であり、バッフル付き反応器(3)中の第2の内部バッフル(5)を示している。第2の内部バッフル(5)はバッフル付き反応器(3)の底部から延在しているが、反応器の側面および上部には延在していない。バッフル付き反応器(3)中の液体は、第1の内部バッフル(4)の間、および第2の内部バッフル(5)の両側面の周りを流れ、残存するすべてのエチレンカーボネートがバッフル付き反応器(3)中で加水分解される可能性がある。
Claims (10)
- アルキレンカーボネートからアルキレングリコールを調製する方法であって、触媒の存在下、バッフル付き反応器中でアルキレンカーボネートを加水分解するステップを含み、バッフル付き反応器は少なくとも4つの区画を有し、区画が内部バッフルによって形成され、および内部バッフルによって、反応流体が反応器を通過する波状経路が提供される、方法。
- バッフル付き反応器が少なくとも6つの区画を有する、請求項1に記載の方法。
- バッフル付き反応器中の区画が、反応流体が反応器を通過する波状経路を提供する、一連の交互に配列した第1の内部バッフルおよび第2の内部バッフルによって形成される、請求項1または2に記載の方法。
- 反応流体が第1の内部バッフルの上を通過し、ならびに反応流体が第2の内部バッフルの下を通過する、請求項3に記載の方法。
- 第1の内部バッフルの上端が、第2の内部バッフルの下端よりも高い位置にある、請求項4に記載の方法。
- 第2の内部バッフルが、これらの下端において延在部分を有する、請求項4または5に記載の方法。
- 触媒の存在下、第1の反応器中およびバッフル付き反応器中でアルキレンカーボネートを加水分解するステップを含み、バッフル付き反応器が第1の反応器の下流にあり、第1の反応器が1つ以上の区画を有し、およびバッフル付き反応器が第1の反応器よりも多くの区画を有する、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
- 触媒の存在下、3つ以上の反応器中でアルキレンカーボネートを加水分解することを含む、請求項7に記載の方法。
- 第1の反応器中の圧力が、バッフル付き反応器中の圧力よりも高い、請求項7または8に記載の方法。
- バッフル付き反応器に排出管が接続され、および排出管中の生成物流の滞留時間が少なくとも20秒である、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
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