JP2010510913A5 - - Google Patents

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複合材部品の製造方法
本発明は、複合材構造物を形成するための改良された方法に関する。さらに詳しくは、限定的ではないが、本発明は、靱性を増加し、その結果として品物の損傷許容性を増加するためのレジントランスファー成形の複合材構造物の改良方法に関する。本発明は、さらに上述の方法により形成された、改良された複合材構造物に関する。
例えばレジントランスファー成形のような製法の液状複合材成形には、複雑な厚肉の複合材構造物の製造に対する多大な産業上の関心が抱かれる。現在のところ、そのような構造物の先進の工学用途への広範にわたる導入についての1つの重大な欠点は、これらの製法に適した樹脂系の靱性が低いことである。この欠点は、とくに複合材の材料特性が厳しく要求される民間の航空宇宙業界において切実である。
液状複合材成形に要求される低い粘性は、熱可塑性の強化剤の使用を妨げる。これは、複合材構造物の低い靱性を結果としてもたらし、したがって損傷許容性の性能が不十分となる。
この問題の1つの解決策は、カーボンナノチューブ(CNTs)を用いて通常の複合材構造物を増強することである。文献には、主となる炭素繊維の表面に副次的なカーボンナノチューブが成長されうることが示されている。
カーボンナノチューブがお互いに関して適切な密度で成長することができれば、チューブ間のファンデルワールス相互作用の結果として自己整列が実現可能である。
こうして、整列されたCNT構造体が繊維の間に形成可能となる。
しかしながら、そのような構造体を呈する複合材部品の実用的製造のための製法は、現在のところ存在しない。
一態様では、本発明は、部品成形環境にプリフォームを装填する工程と、この環境を、溶液中または懸濁液中に触媒材料を担持する溶媒で満たす工程と、この液体を型から排出し、それによりプリフォームおよびまたは成形環境の内表面に、触媒材料の残留物を残存させる工程と、成形環境を加熱し、その加熱後または加熱と同時に、このような条件下で、プリフォームおよびまたは成形環境の表面にカーボンナノチューブ構を成長させるように、炭素を含んだガスを導入する工程と、炭素を含んだガスを除去する工程と、成形環境に液状の樹脂材料を導入し、それにより前記プリフォームとカーボンナノチューブ構造体とを通過して樹脂が分散し、その結果、樹脂が硬化されまたは固定されたら、完成した複合材部品形成され工程とを含む、複合材部品を製造する方法を提供する。
好ましくは、成形環境は、真空バッグのレジントランスファー用の型アセンブリまたはレジントランスファー成形の工程に使用可能な他の拘束環境をなす型である。好ましい実施形態では、成形環境は金属製の型である。
好ましくは、触媒は、溶液中または懸濁液中の金属製の触媒材料である。
好ましくは、プリフォームは、例えばドライファイバのプリフォームまたはあらゆる類似のタイプのプリフォームのような炭素繊維のプリフォーム構造であり、カーボンナノチューブ構が、炭素繊維のプリフォーム構造の間隙型構造の内部または炭素繊維の外表面を構成し、または炭素繊維のプリフォーム構造の間隙型構造の内部または炭素繊維の外表面に付着することを許可する。
好ましくは、炭素を含んだガスは、不活性ガスで型を洗い流すことにより除去される。
好ましくは、樹脂は、通常のレジントランスファー成形の技法または類似の技法を用いて、プリフォームのカーボンナノチューブ構に導入される。
本発明は、ここでは付随の図面を参照してほんの一例として記載される。
本発明の一態様による空の型を示す図。 型とプリフォームを示す図。 型の内部のプリフォームを示す図。 閉鎖された型を示す図。 型内に触媒が導入された状態を示す図。 触媒が排出された型の状態を示す図。 金型が加熱された状態を示す図。 炭素を含んだガスが金型に導入された状態を示す図。 金型の加熱状態を示す図。 金型内に結果として生じるマトリックスを示す図。 型が加熱され、マトリックスが硬化された状態を示す図。
本発明の実施例は、レジントランスファー用の型に関して記載されるが、本発明は、レジントランスファー成形に受け入れられるあらゆる成形環境の構成に本質的に用いられてもよい。好ましい型は通常、金属製の型であるが、他の特定の型材料を用いることもできる。本発明の一実施形態では、カーボンプリフォームが、好ましくは例えば目の粗い炭素繊維の織物のようなドライファイバのプリフォームや他の3次元ドライファイバの炭素繊維構が、閉鎖された型の内部に装填される(図1〜4参照)。
金型は、封止または閉鎖の後(図3)、溶液中または懸濁液中に触媒材料を担持する液状の溶媒で満たされる(図5参照)。この物質は、好ましくはカーボンナノチューブが成長するための開始部位を与えるために選ばれた金属製の触媒である。
適宜な時間の後、液状の溶媒が排出される。この工程は、図6に示すようにカーボンプリフォームの繊維およびまたは金型の表面に、触媒材料の残留物を付着させる。
金型はその後加熱され、炭素を含んだガスが導入される(図7,8参照)。特定の条件下で炭素を含んだガスを加熱することは、触媒の部位におけるプリフォームの表面およびまたは金型の表面に、カーボンナノチューブの配列の成長をもたらす(図9参照)。一般にこれらの条件下では、カーボンナノチューブはプリフォーム構造と型の内壁の両方で成長するであろう。カーボンナノチューブが適切な密度で成長すれば、ナノチューブ間のファンデルワールス相互作用は、カーボンナノチューブが自己整列された形状で成長するという結果を望ましくもたらす。
炭素を含んだガス環境は、その後、不活性ガスで金型を洗い流すことにより除去される。その後、通常のレジントランスファー成形と同様に、液状の樹脂材料が型内に導入される(図10参照)。
毛管作用の働きにより、液状の樹脂は、プリフォームの湿潤と浸透を助長するカーボンナノチューブネットワークに運ばれる。
結果として生じる構造により、通常なら「レジンリッチ」と考えられる領域に強化を与えながら、カーボンナノチューブは炭素繊維のプリフォームだけでなく金型の壁面にも生じる。樹脂が浸透したら、部品を硬化させるために型が通常の態様で加熱され、その後、型から取り出される(図11参照)。
それ故、完成した製品は、「ナノクラックストッパ」のネットワークを与えながら、面外強化のかなりの程度と、分散されて局所的に配列されたカーボンナノチューブのアレイとを有する。この技法により構成された複合構造体は、通常レジンリッチと考えられ、それ故耐力性を欠く領域において、靱性を向上した有益な等方性応力の吸収特性を有すると予想される。
本発明は、特定の実施形態を参照して例として記載されたが、本発明の範囲と精神から逸脱することなく変更およびまたは改良がなされてもよいことは理解されるべきである。例えば、樹脂注入の工程は、樹脂フィルムの注入や多粘性(multi-viscosity)のものの注入など、他の液状樹脂の工程であってもよい。
上述の説明で、既知の等価物を有する完全体または要素に言及がなされた場合、そのような等価物はあたかも個々に記載するようにここに包含される。

Claims (7)

  1. 複合材部品を製造する方法において、
    部品成形環境にプリフォームを装填する工程と、
    前記成形環境を、溶液中または懸濁液中に触媒材料を担持する溶媒で満たす工程と、
    この液体を前記成形環境から排出し、それにより前記プリフォームおよびまたは前記成形環境の内表面に、前記触媒材料の残留物を残存させる工程と、
    前記成形環境を加熱し、その加熱後または加熱と同時に、前記プリフォームおよびまたは前記成形環境の表面にカーボンナノチュー構造を成長させるような条件下で、炭素を含んだガスを導入する工程と、
    前記炭素を含んだガスを除去する工程と
    記成形環境に液状の樹脂材料を導入し、それにより前記プリフォームとカーボンナノチューブ構造体とを通過して樹脂が分散し、その結果、前記樹脂が硬化されまたは固定されたら、完成した複合材部品形成され工程とを含む方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記成形環境は、真空バッグのレジントランスファー用の型アセンブリまたはレジントランスファー成形の工程に使用可能な他の拘束環境をなす型である。
  3. 請求項1に記載の方法において、
    前記成形環境は、金属製の型である。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
    前記触媒は、溶液中または懸濁液中の金属製の触媒材料である。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法において、
    前記プリフォームは、炭素繊維のプリフォーム構造であって、この炭素繊維のプリフォーム構造は、前記カーボンナノチューブ構が、前記炭素繊維のプリフォーム構造の間隙型構造の内部または前記炭素繊維の外表面を構成し、または前記炭素繊維のプリフォーム構造の間隙型構造の内部または前記炭素繊維の外表面に付着するように設けられる。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法において、
    前記炭素を含んだガスは、不活性ガスで前記成形環境を洗い流すことにより除去される。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法において、
    前記樹脂は、通常のレジントランスファー成形の技法または類似の技法を用いて、前記プリフォームのカーボンナノチューブ構造に導入される。
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