JP2010510782A - 酵素反応を実行するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、酵素反応の実行方法に関し、特にPCRの実行方法に関する。その方法は、次に示すステップで構成されている。少なくとも1つの真核細胞が出発物質から取り出され、真核細胞の細胞核が染色される。少なくとも1つの真核細胞が、10μlより少ない液中における固形の基材の反応部位に担持される。基材の反応部位に少なくとも1以上の染色された細胞核が存在しているか否かが検出される。真核細胞に酵素と必要に応じて反応緩衝液とが添加される。そうして、酵素反応が開始される。好ましくは、フローサイトメーターが用いられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酵素反応を実行するための方法、その中でも特に、1個の細胞のポリメラーゼ連鎖反応を実行するための方法、及び、1又はそれ以上の真核細胞が備えられる基材に関する。
酵素は、塩類や有機溶媒等のような不純物に対して敏感なため、酵素反応の効果的な経過を確保するために、酵素反応には清浄な試料を用いる必要がある。このことは、特に、酵素の基質がDNA等の核酸である酵素反応においてそうである。そのような酵素反応は、例えばポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような、加水分解や核酸連結、増幅反応を制限する。
酵素反応のために、適切に精製されたDNAを準備するための一連の方法が知られている。更に、例えば、血液からゲノムDNAを精製するための「QIAamp(登録商標) DNA Blood Kit」等、DNAが主であるが核酸の精製用として、たくさんの対応するキットが商業的に提供されている。これら方法及びキットの目的は、DNAから、脂質やDNAヌクレアーゼ等のタンパクのような、後の酵素反応を混乱させる細胞成分を分離することである。
核酸溶液の純度は、正式には、280nmの吸光度で260nmの吸光度を割った商によって表され、この商は、酵素反応の核酸溶液として利用するためには1.8以上でなければならない。更に、酵素反応を阻害する不純物としては、タンパク質や塩類、有機溶媒に加えて、ポリフィリンの中央の骨格が、Mg2+のような複雑な酵素的補因子に適合して酵素反応を阻害する、例えば、人間の赤血球のヘモグロビンが属するヘモグループがある。ヘモグロビンによって完全な血液からのPCRや同様の増幅反応はできなくなっている。
そのような理由によって、典型的な分子生物的診断学や人間の遺伝学では、今日、試料の準備の段階は、細胞からの核酸の規則的な抽出、PCRのような増幅処理などの酵素反応、そして、蛍光発光による検出に大別される。経済的に見ると、他の工程の段階、つまり、酵素反応と、それに続く検出の段階とは、試料の準備の段階よりも、より小型化してコストを抑制できるため、試料の準備の段階は、全行程において最もコストがかかると評価されている。
近年、酵素反応を実行するための方法としては、単離、精製される核酸に代えて酵素の基質として個々の細胞を用いることが提案されている。これには、コストのかかる試料の準備段階を省くことができる利点がある。個々の細胞は生物の全てのゲノムを含んでいるので、少数の細胞、理論上では1つの細胞であっても酵素反応を実行するのに効果的だからである。しかしながら、この方法では、全てのケースのおよそ半分で酵素反応が起きないなど、約50%の成功率となっている。個々の細胞を単離する際に、しばしば試料に著しい量の不純物が残るため、その後の酵素反応が阻害されるというケースが多く認められる。
誤った否定的な結果は、個々の細胞で実行される酵素反応で実際に生じる更なる問題である。個々の細胞で酵素反応を実行する場合、その反応を実行する前に、連続する酵素反応に影響され易い形態で反応容器内に細胞が存在しているか否かの確認を行う必要がある。そうすれば、PCRにおいてPCR生成物が得られないなどの、酵素反応で反応生成物が得られないのは、PCRで用いられるプライマーのための結合基が、提供されている細胞のDNAに存在しないと明確に結論することができる。もし、この確認が行われないと、反応容器内に細胞が無いという準備の誤りによってもPCRの失敗を招くことにもなる。
しかしながら、知られた方法では、酵素反応の実行に先立って、細胞が反応容器内にあるか否かの確認がなされていても、正確でない結果がしばしば発生する。この確認は方法の中に統合されていて、細胞は、例えば、細胞膜の表層タンパクに用いられる蛍光標識された抗体でもって標識される。そして、細胞は、FACSフローサイトメトリーで識別される。必要な緩衝溶液と酵素とを加えて次の酵素反応を実行するために、細胞は、その存在が顕微鏡で観察される前に、ガラス担体や同様の基材の上に担持される。
しかしながら、この一連の取り扱いにおいては、PCR用のプライマーの結合基を核酸が有するなど、細胞に含まれる核酸とPCRに用いられるプライマーとが正確に一致し、標準試料によって顕微鏡の下で蛍光が検出されるのを見出しても、その後のPCRがうまくいかないという状況がしばしば発生する。このケースにおける誤った結果の原因は、基材に細胞が担持されることも無しに、例えば、抗体の凝集作用の結果として形成される蛍光物質による。このケースでは、単に、PCRの誤った生成物によって、細胞は基材に担持されていないという事実が導かれているのだが、利用者は、用いられたプライマーに適合するDNAを細胞が含んでいないという誤った結果を得る。
上述した取り扱いでは、その後のPCRでPCR生成物が得られるが、しばしば、顕微鏡の下で蛍光が検出されない場合がある(これによって基材に細胞は担持されていないという誤った結論が導かれる)。この誤った結果は、最もよくあるケースであり、破壊された細胞のDNAは、その後のPCRに適した形態で基材に存在しているのだけれども、基材との接触により機械的に細胞が破壊されて、もはや顕微鏡の下でも確認することができないという事実に導く。
本発明の目的は、酵素反応の実行方法を利用し易くすることにあり、そうすることで、細胞からの核酸の抽出を省くことができ、簡素で迅速に実行でき、特に、少数の細胞、更には1つの細胞を用いた場合であっても明確な結果を導くことができるようになる。
本発明によれば、この目的は、請求項1に係る方法によって実現される。詳しくは、少なくとも1つの真核細胞を含む試料と、次のステップを含む酵素反応の実行方法によって、より詳しくはPCRによって実現される。
(a)少なくとも1つの真核細胞を含む出発物質を利用可能にするステップ
(b)出発物質から少なくとも1つの真核細胞を取り出すステップ
(c)真核細胞の細胞核を染色するステップ
(d)10μlより少ない液中において、固体の基材の反応部位に、少なくとも1つの真核細胞を担持させるステップ
(e)基材の反応部位に染色された細胞が存在しているか否かを検出するステップ
(f)基材上の少なくとも1つの真核細胞と酵素反応を実行させるステップ
なお、ステップ(e)は、ステップ(c)及びステップ(d)の後に実行される。
本発明の方法では、まず、基材の反応部位に担持される真核細胞の細胞核が染色される。そして、染色された細胞核、少なくとも1つの染色された細胞核の存在を確認するために、ステップ(e)においてその基材が観察される。そうすることで、基材に担持される間に細胞が機械的に溶解したかどうかとは関係なく、酵素反応の実行に先立って、酵素反応で用いられる酵素に適合し易い形態でDNAが存在しているか否かが明確に決定できる。
同じ方法で、蛍光物質のいくつかの形態による誤った結果もまた、このステップで防止することができる。最終的には、公知の方法で発生する誤った肯定的な結果の上記ケースは、本発明の方法により信頼性をもって防止できるので、明確な結果が得られる。その上、使用される1又はそれ以上の真核細胞は生物の全ての遺伝学的な材料を有しているので、本発明では、非常に時間とコストがかかる、細胞からの核酸の抽出を省くことができる。
本発明では、ステップ(b)、(c)、(d)は、好ましい順序で実行することができる。特に、ステップ(c)における核の染色は、ステップ(d)における基材の反応部位に真核細部を担持させる処理の前に実行することができ、特に、ステップ(b)における出発物質から少なくとも1つの真核細胞を取り出す処理の前か後に実行することができる。
本発明の方法は、特に、酵素反応の実行に好適であり、個々の真核細胞、あるいは少数の真核細胞によるPCRに好適である。好ましくは、ステップ(d)において、最大10個の真核細胞、好ましくは1〜5個の細胞、特に好ましくは1〜3個の細胞、更に好ましくは1個又は2個の細胞が基材の反応部位ごとに担持される。特に、1つの細胞で反応が実行される場合には、基材の反応部位に正確に1つの細胞を担持させるのが好ましい。酵素反応に少数の真核細胞を利用することによって、後の酵素反応で生じる、細胞内溶液中に存在する不純物の、基材に達する量がほんの僅かになることが確保される。
これは、次の算術的な例によって明らかになるであろう。人間の細胞あるいは基本的な哺乳類の細胞は、それぞれ大きさが異なる。例えば、赤血球の平均的な細胞径は7.5μmであるが、顆粒球は9〜16μmであり、生物にもよるが、リンパ球の細胞径の総計は5〜18μmである。対して、細菌の細胞の平均細胞径は1〜5μmである。
平均的な細胞径を10μmとし、細胞の球形状を4/3・π・r3と仮定すると、細胞の容量は約4200μm3となる。従って、もし、109μm3に相当する、標準的な反応容量である1μlでもって、PCRで1個の細胞が用いられた場合には、総反応容量に対する細胞容量の割合は、およそ0.00042%となる。もし、10個や100個、あるいは1000個の細胞が同じ反応容量で用いられたとすると、総反応容量に対する細胞容量の上記割合は、10個の細胞であれば0.0042%に、100個の細胞であれば0.042%に、1000個の細胞であれば0.42%に、それぞれ増加する。
この関係は図1に示す。酵素反応で基材とされる核酸に加えて、細胞は、潜在的に酵素反応を混乱させるタンパク質や脂質等のような不純物で構成されているので、反応容量に対する細胞容量の割合を小さくすることで、細胞内に存在する不純物が酵素反応に持ち込まれる割合は著しく低下する。
ステップ(b)における、出発物質から個々の真核細胞を取り出す処理は、この目的のために当業者に知られた方法で行うことができる。その一例としては、場合によっては抽出の前に好ましい値まで希釈され、真核細胞だけ、あるいは真核細胞と原核細胞の混合物を含む細胞懸濁液からガラスキャピラリーによって個々の真核細胞を取り出すことできる。例えば「MMI Molecular Machines&Industries AG」による「mmiCellector(登録商標)」は、ステップ(b)において、キャピラリーを用いて出発物質から個々の真核細胞をマイクロメカニカルに取り出すのに特に好適である。
基材の反応部位に担持させる真核細胞数を確認あるいは制御できるようにするために、基材の反応部位に少なくとも1つの真核細胞を担持する処理の前かその間に、担持される、または反応部位ごとに担持される真核細胞の絶対数が決定される。これは、例えば、顕微鏡でもって行われ、基材の反応部位に担持される真核細胞の絶対数の定量化、特に、光学顕微鏡や蛍光顕微鏡による定量化が好適である。
本発明の方法は、また、染色される細胞やステップ(c)で用いられる染料の性質によっては特に制限はされない。細胞核に特化した染料、すなわち、細胞核やその周りにのみ作用して他の細胞構造は着色しない染料によって特に好ましい結果が得られる。好ましい染料の例としては、hematoxyline、alum carmin、alcoholic boraxamine solution、paracarmin、naphthazarin、carmin acetic acid、及びこれらの好ましい組み合わせ、からなる群から選ばれるものを挙げることができる。
特にこの目的では、蛍光染料が検査を良好に導くが、その場合、7−amino−actinomycine D(7 AAD),acridine orange,BOBO−1,BOBO−3,DAPI Nucleic Acid Stain,dihydroethidium,ethidium bromide,ethidium homodimer−1,hexidium iodide,Hoechst 33258,Hoechst 33342,Hoechst 34580,LDS 751,Nissl substance,nuclear yellow,propidium iodide,SYTO 11,SYTO 13,SYTO 16,SYTOX green stain,SYTOX orange,TO−PRO−3,TOTO−3,YO−PRO−1,YOYO−1、及びこれらの好ましい組み合わせ、からなる群から選ばれるものが好ましい。
本発明の根幹をなす概念をより発展させると、ステップ(d)において、疎水性領域によって取り囲まれている、基材の反応部位の内側の親水性領域に少なくとも1つの真核細胞を担持させることが考えられる。疎水性領域によって取り囲まれている、基材の反応部位の親水性領域に少なくとも1つの真核細胞を担持させることにより、少なくとも1つの真核細胞に付着する液体から、あるいは反応部位に担持された後に少なくとも1つの真核細胞に供給される液体から液滴の形態に形成でき、そうすることで、比較的強い力で基材に付着し、その後の酵素反応は、真核細胞を密閉した反応容器等に移し替えること無しに、反応部位と直接的に行わせることができる。
このようにして、時間と手間がかかる移し替えのステップを回避できる。更に、小さな振動や、液滴の容量が大き過ぎるような液滴の扱いにより、液滴が互いに近接し、混ざり合う危険性も無しに、親水性の反応部位の数に対応して構成された基材の上に、互いに空間的に分離した状態で平行に配置して多数の試料を準備することが可能になる。
その上、基材の上の反応部位の内側の親水性領域は基本的には円形に形成され、実質的円環形状で、好ましくは同心円状の疎水性領域によって取り囲まれていると、有利である。
基材の上の液滴のよりよい形態は、反応部位の内側の親水性領域を取り囲む基材の疎水性領域が、基材の外側で少なくとも1つの中間の親水性領域によって取り囲まれることによって達成される。好ましくは、中間の親水性領域は、基本的に円環形状で、同心円状に疎水性領域を取り囲む。中間の親水性の円環は、好ましくは、外側の疎水性領域によってその外側が取り囲まれる。すなわち、円形の親水性領域は2つの円環によって同心円状に取り囲まれ、これら2つの円環のうち、内側が疎水性とされ、これら2つの円環のうち、外側が親水性とされ、外側の親水性の円環は、その外側が疎水性領域によって取り囲まれている構成が特に好ましい。
反応部位の上に僅か10μlの水が用いられ、接触角が20°〜70°、好ましくは30°〜60°、特に好ましくは40°〜50°の液滴が形成されるように、反応部位の内側の親水性領域の親水性と、その親水性領域を取り囲む領域の疎水性とが設定されている場合に、特に好ましい結果を得ることができる。こうすることで、液滴は、反応部位に強固にくっつくので、ガラス板から離れないし、実験室等で基材を移送する間に生じるような、基材の小さな振動を伴うガラス板の取り扱いがなされても安定した液滴の形態が確保される。
反応部位における内側の親水性領域は、実質的に円形に形成するのが好ましく、その直径は0.3〜3mmの範囲が好ましい。
本発明概念の更なる発展として、多数の試料を平行に調製できるようにするためには、2〜1000個、好ましくは12〜256個、特に好ましくは24〜96個、更に好ましくは48個の、実質的に円形をした内側の親水性領域を含む基材の上に、それぞれ異なった反応部位を備えるのがよい。内側の親水性領域は、実質的に円環形状のような疎水性領域によって同心円状にそれぞれ取り囲まれていて、疎水性領域は、実質的に円環形状をした中間の親水性領域によって外側が取り囲まれている。好ましくは、中間の親水性領域の外側には、更に外側の疎水性領域を伴っている。
本発明の方法は、用いられる基材の性状によっては限定されない。例えば、基材として、例えば、96ウェルや128ウェル、256ウェル、528ウェルのマイクロタイタープレートを用いることができるように、プラスチックの反応容器のようなものも基材にできる。
これに代えて、基材としてオブジェクトキャリヤを好適に利用できる。好ましくは、オブジェクトキャリヤの表面は、エポキシ樹脂で被覆されていて、石版印刷処理による親水性及び疎水性の領域によって、個々の反応部位あるいは固定場所に細分化されている。そのようなオブジェクトキャリヤとしては、例えば、「AmpliGridTM」という商品名でAdvalytix社から市販されている。
オブジェクトキャリヤやマイクロタイタープレートは、基材として好適に用いられる。上述した円形の親水性及び疎水性の領域を伴った反応部位を含むAmpliGridTMは、基材として特に好ましい。
その後の酵素反応を混乱させることとなる、キャリヤの上に準備される試料から発生する不純物の量を小さくするため、ステップ(d)において、好ましくは5μl、特に好ましくは2μl、更に好ましくは1μlより少ない液容量でもって、少なくとも1つの真核細胞が基材の反応部位に担持される。同じ理由により、ステップ(d)において、100nlよりも少ない液量、好ましくは10nlよりも少ない液量、特には、基材の反応部位に対し最大1nlの液量で、少なくとも1つの真核細胞を担持するのが好ましい。
この実施例では、酵素反応に用いられる細胞には、酵素反応を阻害する僅かな不純物が含まれている。公知の方法では、通常、細胞培地中の細胞の懸濁液の一定分量を抽出することによって個々の細胞の単離が行われ、その分量で基材に担持されて後の酵素反応が生じるので、これは、更に個々の細胞に関して有利である。
酵素反応を実行させるためには、酵素反応にとって適正な塩分とPHの状態に整えるために、酵素とともに反応緩衝液を懸濁液の一定分量に加える必要がある。酵素反応における反応容量をできるだけ小さくするために、酵素と反応緩衝液の追加に先立って、細胞を取り囲んでいる液体を蒸発させるために、基材に担持される細胞懸濁液は、蒸発によるいずれかの方法で濃縮される。しかしながら、この過程では、細胞を取り囲んでいる液体のみが蒸発するので、懸濁液の液相に存在する塩類やプロテアーゼ、脂質、ヌクレアーゼ等、液体に含まれる不純物は基材に残る。これら不純物は、後の酵素反応を混乱させる。
付加的な又は細胞外の溶液無しに、細胞が基材の反応部位の上に大きく担持され、酵素反応は、蒸発等によって除去されるべく存在している過剰な細胞外の溶液を最小の反応容量で実行させることができるので、この問題は、本発明の上述した実施例において、簡単な方法でもって解決される。細胞は、細胞外溶液を有さないか、細胞外溶液の最小限の量を有しているだけなので、後の反応容量に存在する不純物は、最小限に、具体的には細胞に存在する不純物の量に制限される。その上、その前に行われて時間のかかる洗浄処理を省くことができる。細胞は清浄な形で基材に担持されるので、細胞外溶液が最小量となるからである。概して、簡単で、コスト的に好ましく、迅速に酵素反応を実行できる方法であり、効率よく酵素反応を行わせることができる。
細胞成分、特に、酵素の添加に先立って酵素反応用の基材として用いられる核酸の分解を避けるために、真核細胞は、好ましくは、溶解しないように酵素の添加に先立って基材に担持される。こうすることで、後の酵素反応のための基材が、酵素反応が始まる前に自由になるプロテアーゼやヌクレアーゼによって化学的に破壊されるのを防ぐことができる。
本発明は、酵素反応の性状によっては制限されない。単純な酵素反応の一例としては、加水分解や核酸連結、類似の増幅反応など、特に、PCR(polymerase chain reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)やLCR(ligase chain reaction:リガーゼ連鎖反応)、RCA(rolling−circle amplification)のような酵素反応が挙げられる。
PCRでは、それぞれが、2本鎖DNAを1本鎖DNAに分解するために94℃で変性させる変性ステップと、PCRプライマーをマトリックスDNAに付着させるために、一般には40℃〜60℃の温度で行われる付着ステップと、マトリックスDNAと結合するプライマーへのヌクレオチドの組み込みをTaqポリメラーゼが触媒する72℃の伸張ステップと、で構成されている温度サイクルを有し、反応混合物は、この温度サイクルの処理を繰り返し受ける。基材の上に備えられた細胞は、94℃の最初の変性ステップを通じて破壊されるので、細胞の核酸はTaqポリメラーゼと接触可能になる。
基材の反応部位に少なくとも1つの真核細胞を担持するためには、基本的には、当業者の知るあらゆる方法が利用できる。
本発明のより好ましい実施例によれば、基材の反応部位に少なくとも1つの真核細胞を担持することは、ノズルを通じて供給される、少なくとも1つの真核細胞を含む懸濁液によって得られる。液流、あるいは懸濁液の流れは、ノズルで個々の液滴に分離される。個々の液滴は、それぞれ予定された数の真核細胞を含む。全て又は一部の液滴は、ノズルから分離した後、荷電され、個々の液滴は、電界によって案内されて、1又はそれ以上の荷電された液滴は基材の1又はそれ以上の反応部位に導かれる。その後に、担持された真核細胞に酵素や場合によっては反応緩衝液が加えられる。最後に、反応溶液が適した温度に設定するなどして酵素反応が開始される。
真核細胞を含む液体の流れはノズルで個々の液滴に細分化されるので、簡単な方法及び手段、すなわち、懸濁液中の真核細胞の濃度の調整や個々の液滴の大きさの調製により、例えば、液滴ごとに正確に1個の真核細胞となるように、個々の液滴に含まれる真核細胞の数を予め確保することができる。ノズルから分離して個々の液滴を荷電した後、電界で案内することにより、個々の液滴を互いに分離させて、基材の反応部位に選択的に付着させ、あるいは、目指す細胞を含む所望の液滴を基材の反応部位に付着させることができる。懸濁液が遺伝学的に異なった細胞を含む場合には、例えば、他の液滴が荷電せずに、任意に1個の液滴を統計学的に荷電することが可能である。
個々の液滴が続いて電界を通過すると、荷電した液滴だけを検出することができ、基材の対応した位置に付着させることができる。電界による偏向や特には液滴の速度を通じて、基材に衝突する時には、真核細胞の大部分が細胞外溶液を含まないようにできる。ノズルを出た懸濁液を案内する条件は、ノズルで液滴を分離することにより、そして電界によって液滴を案内する間に自在に調製でき、少なくとも1つの真核細胞は、100nlより少ない量、好ましくは10nlより少ない量、特に好ましくは最大1nlの量で基材の反応部位に担持される。
真核細胞は、好ましくは、水力学的にノズルを通じて供給される。これは、例えば、次のような方法で行うことができる。すなわち、懸濁液は管を通じて案内され、円形の開口部を通じて放出される。管から放出された後、第2の溶液の被覆流によって集中され、管の開口部の下方に配置されたノズルから供給される。
個々の液滴の良好な分離を達成するために、本発明概念の更なる発展として、ノズルは、1μm〜1mmの内径を有するのが好ましい。ノズルの内径を10μm〜500μmの範囲内とした時、特に50μm〜100μmの範囲内とした時に、特に好ましい結果を得ることができる。
ノズルで個々の液滴に懸濁液を分離させるには、この目的のために当業者が知るあらゆる方法が利用できる。その単純な具体例としては、圧電的変調により、ノズルで懸濁液を分離させることが挙げられる。圧電的変調では、ノズルを通じて噴射される液体に周期的な圧力変動が加えられる。その結果、液滴は、噴射によって破壊され、ノズルにおいて再現性のある大きさに形成されて区分される。真核細胞の濃度に対応した懸濁液の設定や、懸濁液の流れの速度、圧電的変動の対応した調整により、区分され再現性のある大きさの液滴のそれぞれが、例えば、正確に1個の真核細胞のように、予め決定された数の真核細胞を含む状態を実現することができる。ノズルからの液滴の分離は、重力の助けを借りた圧力変動の衝撃の結果として起こる。
例えば、クローン細胞等、遺伝学的に細胞のようなものだけを含む細胞培養培地などから、遺伝学的に真核細胞のようなものの所定数を基材の反応部位に担持させたり、遺伝学的に異なった細胞の混合物から、遺伝学的に真核細胞のようなものの所定数を基材に担持させたりするのに、本発明の方法は好適である。その上、本発明の方法では、対応する細胞混合物から、遺伝学的に異なった真核細胞の所定数を基材に担持させることができ、そこで酵素反応を受けさせることができる。
第1の方法の変形は、懸濁液に遺伝学的に真核細胞のようなものだけが存在する場合に実現することができる。基材上に必要とされる真核細胞の数と同じだけ、液滴が荷電され、それぞれの液滴が正確に1個の真核細胞を含むように、液体の流れはノズルで個々の液滴に細分化される。電界によるその後の液滴の案内の際に、荷電された液滴だけが偏向され、対応する基材の所定位置に運ばれる。荷電された液滴の対応した偏向は、例えば、キャパシタの通過時に液滴が案内されることによって得られる。
もう一方の第2の方法の変形は、例えば、真核細胞と原核細胞のように、懸濁液に、遺伝学的に異なった細胞が存在する場合に実現することができる。一部の細胞、または多数の細胞が、蛍光標識された抗体で標識、あるいは蛍光染色されて、液体の流れがノズルでそれぞれ個々の液滴に細分化される。ノズルで液体の流れから分離された液滴は、レーザー光線を通じて案内される。それにより、個々の液滴の蛍光が計測される。続いて、液滴は、そこに所定の電荷を伴って含まれている細胞の蛍光に応じて荷電され、個々の液滴は電界を通じて案内される。そして、液滴は、予め選ばれた範囲に電荷を伴って置かれた基材の上に向かって偏向される。
遺伝学的に異なった細胞が異なる生物の細胞である場合には、蛍光標識された抗体を利用するのが好ましい。遺伝学的に異なった細胞が同じ生物を起源とする場合には、蛍光染料によって個々の細胞を標識するのが好ましい。この場合の染料には、例えば、遺伝子又は特定の細胞のタイプの遺伝子の部位に対して特別なDNAプローブが用いられる。特別の蛍光標識された抗体や特別の蛍光染料で、遺伝学的に異なった細胞のそれぞれを標識するために、多数の異なる蛍光標識された抗体や、多数の異なる蛍光染料を同じように用いることも可能である。従って、レーザーを通じて2個以上の異なる細胞のタイプが認識可能となり、これらは後で異なった電荷が印加され、異なった基材に向かって偏向されるようにできる。
2個の異なった細胞が電界で分離される場合には、対応する電界において、選択的に偏向させることができる。例えば、一方のタイプの液滴に正の電荷を印加し、他方のタイプの液滴に負の電荷を印加することにより実現できる。2以上のタイプの細胞では、選択的分離は、個々の異なる細胞がそれぞれ、異なる量の電荷を印加することによって実現できる。例えば、細胞IにX(C、クーロン)の電荷が印加され、細胞IIに2X(C)の電荷が印加され、細胞IIIに3X(C)の電荷が印加される等である。
本発明の更なる好適な実施例によれば、真核細胞は、フローサイトメーターによって、基材の1個以上の反応部位に向けて分配される。この装置は、また、fluorescence activated cell sorter(FACS)とも呼ばれ、例えば、Beckton&Dickinson社やDako社によって販売されている。特に、フローサイトメーターとして、「FACS−Vantage SE flow cytometer」を使用すれば良い結果を得ることができる。
上記実施例の変形として、ステップ(d)における、基材の反応部位への少なくとも1つの真核細胞の担持や、ステップ(b)における、出発物質から真核細胞の取り出しは、レーザーマイクロダイセクション(laser capture microdissection;LCM)やレーザー加圧発振(laser pressure catapultation;LPC)によって行うことができる。前者の好適な装置としては、例えば、Molecular Devices社の一部であるArcturus社のマイクロダイセクション装置「VeritasTM」や、Leica社の「Leica LMD6000」があり、一方、WolfratshausenのP.A.L.M.社の「PALM laser capture microdissection system」はLPC技術にとって好適な装置である。
本発明の概念の更なる改良としては、基材として少なくとも1つの「AmpliGridTM」が用いられ、好ましくは、4つの異なるAmpliGridTM用のフレームに少なくとも1つのAmpliGridTMが設置される。例えば、この種のフレームとしては、それぞれがAmpliGridTMの形と大きさを有する窪みが個別に形成されるように、窪みを有するフレームとしてデザインすることができる。
発明の方法としては、内側の親水性領域を含み、それぞれが2〜1000個、好ましくは12〜256個、より好ましくは24〜96個、特に好ましくは48個の異なった反応部位、を有する、1以上の基材を用いるのが好ましい。ステップ(d)において反応部位ごとにそれぞれ所定数の真核細胞が担持される。真核細胞の所定数は、ステップ(d)の後かその間に、ハードディスク等のデータキャリアに記憶される。
本発明の概念の更なる改良としては、本発明の方法のステップ(e)において、光学的顕微鏡や蛍光顕微鏡が好ましいが、顕微鏡による検出を実行することによって実現される。
発明の方法は、あらゆるタイプの真核細胞を用いて酵素反応を実行することができる。特に、人間の細胞の酵素反応に好適であり、赤血球や顆粒球、リンパ球、血小板、ガン細胞の酵素反応を実行するのに好適である。
使用される細胞数に対する割合(細胞容量/反応容量)の関係を示した表である。 本発明の方法を実行するのに適した器具である。 (a)は、実施形態における本発明を実行するために適した基材の平面図である。(b)は、(a)における基材の反応部位である。
次に、有利な実施例とそれに伴う図を参照しながら例示によって本発明を示す。
図1に、反応容量が1μlであり、直径が10μmの細胞を用いた、細胞数別の反応容量当たりの細胞容量の割合の関係を示す。直径が10μmの細胞の場合、球形状での細胞の容積は約4200μm3となる。反応容量1μlは109μm3に対応するので、PCRの一般的な反応容量1μlでは、上記形態の細胞の反応容量に対する細胞容量の割合はおよそ0.004%である。反応混合物に1以上の細胞が含まれる場合には、この割合は用いられた細胞数に比例して増加する。10個の細胞を用いたときには本例に対応する割合は0.004%となり、1000個の細胞を用いた時には0.4%となる。
DNAに加えて、Taqポリメラーゼの基材として役立つ細胞は、Taqポリメラーゼを阻害するタンパク質や脂質等の成分を含むので、反応容量に対する細胞容量の割合が大きくなると、PCRが阻害されるか、少なくとも理想的に行えない危険性が増加する。このような理由から、本発明の方法では、基材の反応部位に対して最大10個の真核細胞を担持させるのが好ましい。特に、最大5個の真核細胞、より好ましくは、最大3個の真核細胞を基材の反応部位に担持させた時に良い結果が得られる。最良の結果は、基材の反応部位に対して正確に1個の細胞を担持させた時に得られる。
図2に、内部に液体の被覆流のためのチャンバー2が設けられたハウジング1を備えた装置を示す。更に、この装置は、細胞懸濁液、すなわち、液体に細胞を懸濁させた液を導入するための管3を備えている。被覆流のためのチャンバー2は、ノズル4に向かって下向きに先細りとなっている。装置の上部には、ノズル4に対して周期的に圧力変動を加えることができるピエゾセラミック5が設けられている。
更に、この装置は、ノズル4の下方にレーザー光線6を生じさせるレーザー供給源(図示せず)を備えている。レーザー光線6の下方には、間に電界を形成するために、電位を作用させることができる一対の偏向板7が備えられている。
本発明の方法を実行するために、例えば、細胞培養培地における細胞懸濁液など、予定された細胞濃度の細胞懸濁液は、管3を介して装置に供給され、排出口8を介してチャンバー2に導入される。これと並行して、被覆用の液体が高圧で取入口9を通じてチャンバー2に供給され、その中を流れる。被覆用の液体の圧力により、排出口8から噴出する液体は、水力学的に集中してノズル4へ導かれる。
ピエゾセラミック5を通じてノズル4に圧電的変調が加えられ、それによってノズル4は周期的な圧力変動を受ける。圧力変動により、個々の液滴10がノズル4で液体の流れから分離される。そうした後、液滴10は自重で下方に落下し、レーザ光線6を通過するが、その際、細胞膜に結合している蛍光標識された抗体や細胞に導入された蛍光色素を検出することができる。
レーザー光線6の通過前あるいは通過後に、個々の液滴10は、対応する装置(図示せず)によって選択的あるいは相違的に電荷が印加される。いうなれば、一方の液滴10が電気的に中性のままであるのに対して、他方の液滴10に電荷が印加される、あるいは、一方の液滴10が負極の電荷が印加され、他方の液滴10が正極の電荷が印加される、あるいは、例えば、レーザー光線によって検出される液滴10当たりの蛍光強度に合わせて液滴10当たりの電荷量を印加するように、個々の液滴10がそれぞれ異なった量の電荷が印加される。
その後、個々の液滴10は偏向板7によって形成された電界を通って導かれ、そこで電荷が印加された液滴10は偏向させられる。偏向板7の下方には、特定の電荷が印加された液滴10が偏向して基材11の反応部位12に向かうように、オブジェクトキャリヤの形の基材11が設けられている。
この関係において、ノズル4を通じて混濁液が案内される間、ノズル4から液滴10が分離する間、そして電界を通って液滴10が案内される間は、パラメータが設定されているため、基材11の反応部位12に衝突する真核細胞は、取り巻く液体が全くないか、細胞外溶液をほとんど持たない。
図3の(a)に示された基材11は、長方形状をしており、それぞれが8個の反応部位12を有する6個の列が上下方向に整列配置されて合計48個の反応部位12を有している。
図3の(b)に示すように、各反応部位12は、内側の中心に円形に形成された親水性領域13を有している。この内側の親水性領域13は、同心円状に、その外側が円環状(内側)の疎水性領域14によって囲まれている。同様に、疎水性領域14は、その外側が円環状(中間)の親水性領域15によって同心円状に囲まれている。最後に、(中間)の親水性領域15は、その外側が(外側)の疎水性領域16によって囲まれている。
この反応部位12の形態を通じて1つの状態が達成される。すなわち、その上に少なくとも1つの真核細胞が担持された後、少なくとも1つの真核細胞にくっついている液体から、あるいは、反応部位に担持した後に少なくとも1つの真核細胞に加えられる液体から、液滴が形成される。その液滴は、比較的強固に基材とくっつくので、続いて起こる酵素反応は、密閉した反応容器等に真核細胞を移し替える必要無しに直接的に実行させることができる。
このように、困難で時間のかかる移し替えのステップを回避することができる。更に、微振動や、液滴の容量が大き過ぎた処理の結果として、互いに近接して並置された液滴が互いに混じり合うおそれもなく、基材11の上に平行に多数の試料を準備することが可能になる。
1 ハウジング
2 被覆流のためのチャンバー
3 細胞懸濁液のための管
4 ノズル
5 ピエゾセラミック
6 レーザー光線
7 偏向板
8 流路の排出口
9 チャンバーの取入口
10 液滴
11 基材
12 反応部位
13 内側の親水性領域
14 内側の疎水性領域
15 中間の親水性領域
16 外側の疎水性領域

Claims (33)

  1. 少なくとも1つの真核細胞を含む試料の酵素反応を実行するための方法であって、
    (a)少なくとも1つの真核細胞を含む出発物質を利用可能にするステップ、
    (b)前記出発物質から少なくとも1つの真核細胞を取り出すステップ、
    (c)前記真核細胞の細胞核を染色するステップ、
    (d)10μlより少ない液中において、固体の基材(11)の反応部位(12)に、少なくとも1つの真核細胞を担持させるステップ、
    (e)基材(11)の反応部位(12)に染色された細胞が存在しているか否かを検出するステップ、
    (f)基材(11)上の少なくとも1つの真核細胞と酵素反応を実行させるステップ、
    を含み、
    前記ステップ(e)は、前記ステップ(c)及び(d)の後に実行される方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、前記基材(11)の反応部位(12)ごとに最大10個の真核細胞が担持されることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、前記基材(11)の反応部位(12)ごとに、1〜5個の真核細胞、好ましくは1〜3個の真核細胞、より好ましくは1、2個の真核細胞、特に好ましくは正確に1個の真核細胞が担持されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(c)は、前記ステップ(d)の前か後に実行され、かつ、前記ステップ(b)の前か後に実行されることを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法であって、
    ステップ(d)に関し、基材(11)の反応部位(12)に少なくとも1つの真核細胞を担持する前かその間に、反応部位(12)ごとに担持される、あるいは担持されるべき、真核細胞の絶対数が決定されることを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    少なくとも1つの真核細胞の絶対数の数量化は、好ましくは光学顕微鏡、または蛍光顕微鏡を用いた顕微鏡観察によって行われることを特徴とする方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(c)における、少なくとも1つの真核細胞の染色のために、hematoxyline、alum carmin、alcoholic boraxamine solution、paracarmin、naphthazarine、carmin acetic acid、7-amino-actinomycine D (7 AAD)、acridine orange、BOBO-1、BOBO-3、DAPI Nucleic Acid Stain、dihydroethidium、ethidium bromide、ethidium homodimer-1、hexidium iodide、Hoechst 33258、Hoechst 33342、Hoechst 34580、LDS 751、Nissl substance、nuclear yellow、propidium iodide、SYTO 11、SYTO 1、SYTO 16、SYTOX green stain、SYTOX orange、TO-PRO-3、TOTO-3、YO-PRO-1、YOYO-1の群から選ばれる1以上の化合物が用いられることを特徴とする方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法であって、
    少なくとも1つの真核細胞は、前記ステップ(d)において、疎水性領域(14)によって囲まれた、基材(11)の反応部位(12)における内側の親水性領域(13)に担持されることを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、
    基材(11)の反応部位(12)における前記内側の親水性領域(13)は、概ね円形に形成され、概ね円環状の疎水性領域(14)によって同心円状に取り囲まれていることを特徴とする方法。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の方法であって、
    前記反応部位(12)における内側の親水性領域(13)を取り囲んでいる、基材(11)上の疎水性領域(14)は、概ね円環状で、疎水性領域(14)を同心円状に取り囲む中間の親水性領域(15)によってその外側が取り囲まれていて、
    その外側に位置する親水性領域(15)は、外側の疎水性領域(16)によって外側が取り囲まれていることを特徴とする方法。
  11. 請求項8〜請求項10のいずれか1つに記載の方法であって、
    反応部位(12)における内側の親水性領域(13)の親水性の特性と、それを取り囲む領域の疎水性の特性とは、反応部位(12)に10μlよりも少ない水を適用することにより、接触角が20°〜70°、好ましくは30°〜60°、より好ましくは40°〜50°の水滴が形成されるように設定されていることを特徴とする方法。
  12. 請求項8〜請求項11のいずれか1つに記載の方法であって、
    反応部位(12)における内側の親水性領域(13)は、実質的に円形であり、0.3〜3mmの直径を有することを特徴とする方法。
  13. 請求項8〜請求項12のいずれか1つに記載の方法であって、
    基材(11)は、2〜1000個、好ましくは12〜256個、より好ましくは24〜96個、特に好ましくは48個の異なる反応部位(12)を有し、それぞれ、実質的に円形をした内側の親水性領域(13)を含み、
    内側の親水性領域(13)のそれぞれは、実質的に円環状の疎水性領域(14)によって同心円状に取り囲まれ、
    その疎水性領域(14)は、中間の親水性領域(15)によってその外側が取り囲まれ、
    その親水性領域(15)は、実質的に円環状の、外側の疎水性領域(16)によってその外側が取り囲まれていることを特徴とする方法。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記基材(11)に、オブジェクトキャリヤ又はマイクロタイタープレート、好ましくはAmpliGridTMが用いられていることを特徴とする方法。
  15. 請求項1〜請求項14のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、少なくとも1つの真核細胞が、5μlよりも少ない液量、好ましくは2μlよりも少ない液量、より好ましくは1μlよりも少ない液量で基材(11)の反応部位(12)に担持されることを特徴とする方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、少なくとも1つの真核細胞が、100nlよりも少ない液量、好ましくは10nlよりも少ない液量、より好ましくは最大1nlよりも少ない液量で基材(11)の反応部位(12)に担持されることを特徴とする方法。
  17. 請求項1〜請求項16のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(f)における酵素反応が、PCR、LCR、又はRCAであることを特徴とする方法。
  18. 請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、少なくとも1つの真核細胞が、基材(11)の反応部位(12)に担持され、
    少なくとも1つの真核細胞を含む懸濁液がノズル(4)を通じて案内され、
    前記ノズルにおける液の流れは、互いに離れた個々の液滴(10)に分離され、個々の液滴(10)は、それぞれ予め決定された数の真核細胞を含み、
    全部又は一部の液滴(10)は、ノズル(4)で分離された後、荷電され、
    前記個々の液滴(10)は電界によって案内され、それによって、1以上の荷電された液滴(10)は、1以上の基材(11)の反応部位(12)に偏向され、
    酵素と、必要に応じて反応緩衝液と、が続いて真核細胞に加えられ、
    最後に、酵素反応が開始されることを特徴とする方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、
    ノズル(4)を通じて懸濁液を案内する間、ノズル(4)で液滴(10)を分離する間、及び電界を通じて液滴(10)を案内する間に、パラメータが設定されることにより、少なくとも1つの真核細胞が、100nlよりも少ない液量、好ましくは10nlよりも少ない液量、より好ましくは最大1nlよりも少ない液量で、基材(11)の反応部位(12)に担持されることを特徴とする方法。
  20. 請求項18又は請求項19に記載の方法であって、
    前記真核細胞は、前記ノズル(4)を通じて水力学的に案内されることを特徴とする方法。
  21. 請求項18〜請求項20のいずれか1つに記載の方法であって、
    ノズル(4)は、1μm〜1mmの範囲内、好ましくは、10μm〜500μmの範囲内、より好ましくは50μm〜100μmの範囲内の内径を有することを特徴とする方法。
  22. 請求項18〜請求項21のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記真核細胞は、ノズル(4)における圧電変動により、互いに分離された個々の液滴中に分配されることを特徴とする方法。
  23. 請求項18〜請求項22のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記懸濁液には遺伝学的に真核細胞様のもののみが存在し、液の流れ(10)は、ノズル(4)で個々の液滴(10)に分離され、各液滴(10)は精度高く1つの真核細胞を含み、基材(11)に要求される真核細胞と同数の液滴(10)が荷電されることを特徴とする方法。
  24. 請求項18〜請求項23のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記懸濁液には遺伝学的に異なる細胞が存在し、一部の細胞又は多数の細胞が、蛍光標識された抗体又は蛍光染料で標識され、
    前記液の流れ又は個々の液滴(10)は、レーザー光線を通って案内され、
    その通過によって前記個々の細胞の蛍光が計測され、
    前記液の流れから分離される前記個々の液滴(10)は、特定の電荷を含んだ細胞の蛍光に対応して荷電され、
    個々の液滴(10)が電界を通じて案内され、予め選択された電荷が印加された1つ以上の液滴(10)が、基材(11)に向かって偏向されることを特徴とする方法。
  25. 請求項1〜請求項24のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において、少なくとも1つの真核細胞が、フローサイトメーターにより、前記基材(11)の少なくとも1つの反応部位(12)に向けて担持されることを特徴とする方法。
  26. 請求項25に記載の方法であって、
    前記フローサイトメーターとして、FACS−Vantage SE flow cytometerが用いられることを特徴とする方法。
  27. 請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(d)において基材の反応部位に少なくとも1つの真核細胞を担持すること、及び/又は、前記ステップ(b)において出発物質から真核細胞を取り出すこと、は、好ましくは、Arcturus社のマイクロダイセクション装置であるVeritasTM、Leica社のLeica LMD6000、又は、P.A.L.M.社のPALM laser capture microdissection systemを用いて、レーザーマイクロダイセクション(laser capture microdissection)によって、又は、レーザー加圧発振(laser pressure catapultation)によって行われることを特徴とする方法。
  28. 請求項1〜請求項17のいずれか1つに記載の方法であって、
    前記ステップ(b)において出発物質から真核細胞を取り出すことは、キャピラリーを用いて、好ましくは、MMI Molecular Machines&Industries AGのmmi Cellectorを用いて、マイクロメカニカルに行われることを特徴とする方法。
  29. 請求項1〜請求項28のいずれか1つに記載の方法であって、
    好ましくは、4つの異なるAmpliGridTMを許容するフレームに、少なくとも1つのAmpliGridTMを設けることにより、基材(11)に少なくとも1つのAmpliGridTMが用いられることを特徴とする方法。
  30. 請求項1〜請求項29のいずれか1つに記載の方法であって、
    2〜1000個、好ましくは12〜256個、特に好ましくは24〜96個、更に好ましくは48個の、内側の親水性領域(13)を含む異なった反応部位(12)を有する、1以上の基材(11)が用いられ、
    前記ステップ(d)で反応部位(12)ごとに担持される真核細胞の数は、ステップ(d)の間かその後に、データキャリアに記憶されることを特徴とする方法。
  31. 請求項1〜請求項30のいずれか1つに記載の方法であって、
    ステップ(e)における検出は、好ましくは光学的顕微鏡又は蛍光顕微鏡により、顕微鏡を用いて行われることを特徴とする方法。
  32. 請求項1〜請求項31のいずれか1つに記載の方法であって、
    ステップ(e)において担持される少なくとも1つの真核細胞として、好ましくは赤血球、顆粒球、リンパ球、血小板、ガン細胞からなる群から選ばれる、少なくとも1つの人間の細胞が用いられることを特徴とする方法。
  33. 請求項1〜請求項32のいずれか1つに記載の方法によって得ることが可能で、1以上の細胞が供給される、少なくとも1つの反応部位(12)を有する基材(11)。
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