JP2010510237A - アリールスルホンアミド化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一般的に、ある種のペプチド及びタンパク質の生物学的活性を模倣する小分子、それらを含む組成物及びそれらの使用に関する。特に、本発明はBH3オンリープロテインの生物学的活性を模倣し、生存促進性Bcl−2タンパク質に結合しこれを中和することができる一般式(I)の化合物に関し、ここで、A、A、B、B、B、X、Z、R、R、R及びtは明細書に記載の通りである。本発明はまたある種のペプチド及びタンパク質の一部を模倣するベンゼンスルホンアミド化合物を製造する方法、細胞死の調節及び細胞死の調節解除に関連する疾患又は症状の治療及び/又は予防におけるかかる化合物の使用にも関する。

Description

この出願は、その全内容を出典明示によりここに援用する2006年11月15日出願の仮米国特許出願第60/859315号の優先権を主張する。
本発明は一般に悪性疾患を治療するための治療剤として有用であるBcl−2ファミリータンパク質の新規な阻害剤に関する。本発明はまた細胞死の調節及び細胞死の調節解除に関連する疾患又は症状の治療及び/又は予防に有用な化合物及び組成物の調製方法にも関する。
アポトーシスは全ての生存種の組織ホメオスターシスにおける本質的な生物学的プロセスとして現在認識されている。特に哺乳動物において、それは胚発生を調節することが示されている。生活の後期で、細胞死は危険な細胞(例えば癌欠陥を有する細胞)を潜在的に除去するデフォルト機構である。数種のアポトーシス経路が明らかにされており、最も重要なものの一つはタンパク質のBcl−2ファミリーを含む。構造的相同ドメインBH1からBH4がこのファミリーの特徴である。3種のサブファミリーの更なる分類は、タンパク質がこれらの相同ドメインの幾つを含んでいるのかと、その生物学的活性(アポトーシス誘導又は抗アポトーシス)とに依存している。
第一のサブグループは4つ全ての相同ドメインBH1からBH4を有するタンパク質を含む。その一般的な効果は、抗アポトーシス性であり、細胞が細胞死を開始することを防止する。Bcl−2、Bcl−w及びBcL−xのようなタンパク質はこの第一サブグループのメンバーである。第二サブグループに属するタンパク質はアポトーシス促進性効果を有しており、3つの相同ドメインBH1〜BH3を含んでいる。この第二サブグループの二つの主な代表的タンパク質はBax及びBakである。最後に、第三のサブグループはBH3ドメインのみを含んでいるタンパク質からなり、このサブグループのメンバーは通常は「BH3オンリープロテイン(BH3−only proteins)」と呼ばれる。細胞に対するその生物学的効果はアポトーシス促進性である。Bim、Bad、Bmf、及びBidはこのタンパク質の第三サブファミリーの例である。
3つのサブグループ間の繊細なバランスは、細胞のホメオスターシスに対して重要である。最近の研究は、細胞内又は細胞外シグナルを受け取る際にプログラム細胞死を細胞が受けることを許容するタンパク質のBcl−2ファミリーを含む機構を解明しようとしている。かかるシグナルはBH3オンリープロテインの活性化(翻訳後又は転写)を誘導する。これらのタンパク質は細胞死に至るカスケードの主要な誘導因子である。BH3オンリープロテインは主としてBcl−2サブグループと相互作用し、Bcl−2、Bcl−x又はBcl−wのようなタンパク質がBax/Bakサブグループを阻害するのを停止させる。これらの後者タンパク質はミトコンドリア膜に既に固着しているか又はこの膜まで移動する。その活性化は、膜膨潤、チトクロムCの放出及びエフェクターカスパーゼの下流活性化を生じさせ、アポトーシスを生じさせる。
既に述べたように、これらのタンパク質間のバランスは、様々な刺激に対する正しい細胞応答に必須である。このバランスの混乱は、主要な疾患を煽動し又は悪化させる。よって、アポトーシスの混乱は、例えば神経変性症状(上方制御されたアポトーシス)、例えばアルツハイマー病、又は増殖性疾患(下方制御されたアポトーシス)、例えば癌及び自己免疫疾患のような重要な疾患の起源であることが示されている。
Bcl−2ファミリーの幾つかのタンパク質が癌性悪性疾患の発症に関与しているという発見は、この尚も解りにくい疾患を標的とする全く新規な途を明らかにした。特に、Bcl−2のような生存促進性タンパク質が多くの癌型において過剰発現していることが示されている(表1参照)[Zhang,2002]。この調節解除の効果は、正常な条件ではアポトーシスを受けたであろう改変細胞の生存にある。調節されない増殖を伴うこれらの欠陥の反復は癌性進化の出発点であると考えられる。BH3オンリープロテインは罹患した動物において発現したとき腫瘍の抑制因子として作用することがまた示されている。
Figure 2010510237
これらの知見並びに数多くの他の知見は、抗癌対策及び薬剤開発において新しい概念の出現を可能にした。BH3オンリープロテインの効果を模倣する物質が細胞に入り、生存促進性タンパク質過剰発現を克服することができるならば、アポトーシスプロセスをリセットすることが可能であろう。この方策は、通常はアポトーシス調節解除(異常な生存)の結果である薬物耐性の問題を軽減しうるという利点を有する可能性がある。
BH3オンリープロテインと生存促進性サブグループの間の重要な相互作用の構造的な詳細を理解するために多くの努力がなされている。Fesikと共同研究者等は、二量体Bad/Bcl−xの場合において幾つかの構造的要素の重要性を証明した[Muchmore等,1996;Sattler等,1997及びPetros等,2000]:
− BadのBH3ドメイン及びBcl−x上に位置する疎水性グルーブ間に結合が生じる;
− BH3オンリープロテインBadは、Bcl−xの疎水性グルーブに結合する際、ヘリックス構造を採る;及び
− i、i+3、i+7及びi+11の間隔で位置するBH3ドメインの4つの疎水性アミノ酸は、Bcl−xへのBadの結合に重要であり、Bcl−x結合グルーブに位置する4つの疎水性ポケットにおいて相互作用する。更に、BH3オンリーサブグループのメンバーの研究は、これらの4つの疎水性アミノ酸がサブグループを通して保存されていることを示している。
生存促進性タンパク質Bcl−wの構造 [Hinds等,2003] 及びBcl−xと相互作用するBH3オンリープロテインBimの構造[Liu等,2003] が発表されている。この後者の構造はBad/Bcl−x相互作用の知見を確認する。
新規な薬物療法の潜在的な標的は、BH3オンリープロテインとBcl−2ファミリータンパク質間の相互作用を模倣する小分子である。最近、小分子BH3オンリープロテイン模倣剤が、ある種の癌細胞株において細胞傷害活性を有しており、放射線療法及び多くの化学療法剤の効果を亢進することが示されている[Oltersdorf等,2005;米国特許出願公開第2002/0086887号;国際公開第03/080586号;米国特許第6720338号;国際公開第05/049597号;Petros等,2006;Cory及びAdams,2005]。
αヘリックスは、ペプチド及びタンパク質に示される一般的な認識モチーフである。αヘリックス配列は、酵素-レセプター及び抗体-レセプター相互作用のようなタンパク質間相互作用にしばしば関与している。これらのタンパク質間相互作用を標的にすることは、現在、薬剤発見における大きな挑戦の一つと認識される。
容易に合成することができ、BH3オンリープロテインの活性を模倣する小分子に対する必要性が存在している。
本発明の一態様では、式(I):
Figure 2010510237
[上式中、
XはNO又は−SO−C(X’)(ここで、X’はH又はハロである)であり;
、A、B、B及びBは独立してN又はCRであり;
Zはシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロ環式又はヘテロアリール基であり;
及びRは独立してアリール、ヘテロアリール、−NR、−CONR、−O(CH)アリール、−O(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−OCO(CH)アリール、−OCO(CH)ヘテロアリール、−S(CH)アリール、−S(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール、−SO(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール又は−SO(CH)ヘテロアリールであり;
はアルキル、アルケニル、−(CH)シクロアルキル、−(CH)シクロアルケニル、−(CH)アリール、−(CH)ヘテロシクリル又は−(CH)ヘテロアリールであり、ここで、各シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、アルキル、アルケニル、ハロ、ニトロ、ハロアルキル、あるいは1、2又は3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロ又はニトロ基で置換されていてもよいフェニルで置換されていてもよく;
は水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル、ヒドロキシ、−OC1−6アルキル、−OC2−6アルケニル、−OC2−6アルキニル、−N(R)、アシル、−C(R)又は−CON(R)であり;
及びRは独立して水素、アルキル又はアルケニルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素と共にヘテロ環式又はヘテロアリール環を形成し;
各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル又はアシルであり;
各Rは独立して水素又はハロゲンであり;
各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル又は−C2−6アルキニルであり、
tは0又は1から6の整数であり;かつ
rは0又は1から6の整数であり;
各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリール基は置換されていてもよい。]
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が提供される。
本発明のまた別の態様では、望まれない又は損傷を受けた細胞においてアポトーシスを誘導する方法であって、有効量の式(I)の化合物に上記望まれない又は損傷を受けた細胞を接触させることを含む方法が提供される。
本発明のまた別の態様では、哺乳動物における生存促進性Bcl−2メンバー媒介疾患又は症状の治療及び/又は予防の方法であって、有効量の式(I)の化合物を上記哺乳動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明のまた別の態様では、哺乳動物における望まれない又は損傷を受けた細胞の不適切な持続又は増殖により特徴付けられる疾患又は症状の治療及び/又は予防の方法であって、有効量の式(I)の化合物を上記哺乳動物に投与することを含んでなる方法が提供される。
本発明の更なる態様では、式(I)の化合物と少なくとも一種の薬学的に許容可能な担体を含有する薬学的組成物が提供される。
24時間後のヨウ化プロピジウムの取り込みによって評価されるある種のマウス胚線維芽(MEF)細胞の生存%に対する、増加濃度の化合物1の効果を示すグラフである。Noxa及びBadは、Chen等,2005に記載されているようにしてpMIGレトロウイルスを用いて細胞をレトロウイルス的に感染させることによって導入した。 24時間後のヨウ化プロピジウムの取り込みによって評価されるある種のマウス胚線維芽(MEF)細胞の生存%に対する、増加濃度のエトポシドの効果を示すグラフである。Noxa及びBadは、Chen等,2005に記載されているようにしてpMIGレトロウイルスを用いて細胞をレトロウイルス的に感染させることによって導入した。
本明細書及びそれに続く特許請求の範囲において、文脈に反しない限り、「含む(comprise)」なる語句及び例えば「含む(comprises)」及び「含んでいる(comprising)」のような変形語は、記載された整数又は工程又は整数又は工程の群を含むことを意味するが、他の整数又は工程又は整数又は工程の群を排除することを意味するものではないことが理解される。
本発明の一態様では、式(I):
Figure 2010510237
[上式中、
XはNO又は−SO−C(X’)(ここで、X’はH又はハロである)であり;
、A、B、B及びBは独立してN又はCRであり;
Zはシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロ環式又はヘテロアリール基であり;
及びRは独立してアリール、ヘテロアリール、−NR、−CONR、−O(CH)アリール、−O(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−OCO(CH)アリール、−OCO(CH)ヘテロアリール、−S(CH)アリール、−S(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール、−SO(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール又は−SO(CH)ヘテロアリールであり;
はアルキル、アルケニル、−(CH)シクロアルキル、−(CH)シクロアルケニル、−(CH)アリール、−(CH)ヘテロシクリル又は−(CH)ヘテロアリールであり、ここで、各シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、アルキル、アルケニル、ハロ、ニトロ、ハロアルキル、あるいは1、2又は3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロ又はニトロ基で置換されていてもよいフェニルで置換されていてもよく;
は水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル、ヒドロキシ、−OC1−6アルキル、−OC2−6アルケニル、−OC2−6アルキニル、−N(R)、アシル、−C(R)又は−CON(R)であり;
及びRは独立して水素、アルキル又はアルケニルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素と共にヘテロ環式又はヘテロアリール環を形成し;
各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル又はアシルであり;
各Rは独立して水素又はハロゲンであり;
各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル又は−C2−6アルキニルであり、
tは0又は1から6の整数であり;かつ
rは0又は1から6の整数であり;
各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリール基は置換されていてもよい。]
の化合物又はその薬学的に許容可能な塩が提供される。
ここで使用される場合、「アルキル」なる用語は、1から10の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の飽和炭化水素基を意味する。適切な場合、アルキル基は特定の数の炭素原子を有し得、例えば直鎖又は分枝状の配置で1、2、3、4、5又は6の炭素原子を有するアルキル基を含むC1−6アルキルである。適切なアルキル基の例には、限定しないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、4−メチルブチル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、5−メチルペンチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルが含まれる。
ここで使用される場合、「アルケニル」なる用語は、一又は複数の炭素原子間二重結合を有し2から10の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素基を意味する。適切な場合、アルケニル基は特定の数の炭素原子を有しうる。例えば、「C−Cアルケニル」におけるようなC−Cは、直鎖又は分枝状の配置で2、3、4、5又は6の炭素原子を有する基を含む。適切なアルケニル基の例には、限定しないが、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル及びデセニルが含まれる。
ここで使用される場合、「アルキニル」なる用語は、一又は複数の炭素原子間三重結合を有し2から10の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素基を意味する。適切な場合、アルキニル基は特定の数の炭素原子を有しうる。例えば、「C−Cアルキニル」におけるようなC−Cは、直鎖又は分枝状の配置で2、3、4、5又は6の炭素原子を有する基を含む。適切なアルキニル基の例には、限定しないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、オクチニル、ノニニル及びデシニルが含まれる。
ここで使用される場合、「シクロアルキル」なる用語は、飽和環状炭化水素基を意味する。シクロアルキル環は特定の数の炭素原子を有しうる。例えば、3〜8員のシクロアルキル基は、3、4、5、6、7又は8の炭素原子を有しうる。適切なシクロアルキル基の例には、限定しないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンタニル、シクロヘキサニル、シクロヘプタニル及びシクロオクタニルが含まれる。
ここで使用される場合、「シクロアルケニル」なる用語は、少なくとも一の二重結合を有する環状炭化水素を意味する。シクロアルケニル環は特定の数の炭素原子を有しうる。例えば、4〜8員のシクロアルケニル基は、少なくとも一の二重結合と4、5、6、7又は8の炭素原子を含む。適切なシクロアルケニル基の例には、限定しないが、シクロペンテニル、シクロペンタ−1,3−ジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセン−1,3−ジエニル、又はシクロヘキセン−1,4−ジエニルが含まれる。
ここで使用される「アシル」なる用語は、(C=O)Rによって定義されるアルカノイル又はアロイル基を意味し、ここで適切なR基には、限定されないが、−C1−7アルキル、−C1−7アルケニル、−C1−7アルキニル、−C3−8シクロアルキル、−C3−8シクロアルケニルアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、−C1−7アルキルアリール、−C1−7アルキルシクロアルキル、−C1−7アルキルシクロアルケニル、−C1−7アルキルヘテロシクリル、−C1−7アルキルヘテロアリール、−C1−7アルコキシアルキル、−C1−7アルキルチオアルキル、−C1−7アルキルチオアリール、−C1−7アルコキシアリール等々が含まれる。
ここで使用される「アルキルオキシ」又は「アルコキシ」、「アルケニルオキシ」、「アルキニルオキシ」、「シクロアルキルオキシ」、「シクロアルケニルオキシ」「アリールオキシ」、「ヘテロシクリルオキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「Oアルキル」、「Oアルケニル」、「Oアルキニル」、「Oシクロアルキル」、「Oシクロアルケニル」、「Oアリール」、「Oヘテロシクリル」及び「Oヘテロアリール」なる用語は、酸素架橋を介して結合した定義されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル又はヘテロアリール基を表す。適切なアルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ及びヘテロアリールオキシ基の例には、限定されないが、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、エテニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、ヘキセニルオキシ、エチニルオキシ、プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロペンテニルオキシ、シクロヘキセニルオキシ、フェノキシ、ナフトキシ、ピロリジニルオキシ、テトラヒドロフラニルオキシ、フラニルオキシ及びピリジニルオキシが含まれる。
ここで使用される「アルキルチオ」、「アルケニルチオ」、「アルキニルチオ」、「Sアルキル」及び「Sアルケニル」は、硫黄架橋を介して結合した定義されたアルキル、アルケニル又はアルキニル基を表す。適切なアルキルチオ、アルケニルチオ及びアルキニルチオには、限定しないが、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、エテニルチオ、プロペニルチオ、ブテニルチオ、ペンテニルチオ、ヘキセニルチオ、エチニルチオ、プロピニルチオ、ブチニルチオ、ペンチニルチオ及びヘキシニルチオが含まれる。
ここで使用される場合、「アリール」なる用語は、各環7原子までの任意の安定な単環又は二環式炭素環を意味し、ここで、少なくとも一の環が芳香族である。かかるアリール基の例には、限定しないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル及びビナフチルが含まれる。
ここで使用される場合、「ハロゲン」又は「ハロ」なる用語は、フッ素(フルオロ)、塩素(クロロ)、臭素(ブロモ)及びヨウ素(ヨード)を意味する。
ここで使用される「ヘテロ(複素)環式」又は「ヘテロシクリル」なる用語は、1〜4の炭素原子が独立してヘテロ原子N、S又はOによって置き換えられている環式炭化水素を意味する。複素環は飽和でも不飽和でもよい。適切なヘテロシクリル基の例には、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラゾリニル、ジチオリル、オキサチオリル、ジオキサニル、ジオキシニル、モルホリノ、チオモルホリノ及びオキサジニルが含まれる。
ここで使用される「ヘテロアリール」なる用語は、各環7原子までの任意の安定な単環又は二環式環を表し、ここで、少なくとも一の環が芳香族であり、少なくとも一の環が、O、N及びSからなる群から選択される1〜4のヘテロ原子を含んでいる。この定義の範囲内のヘテロアリール基は、限定しないが、アクリジニル、カルバゾリル、シンノリニル、キノキサリニル、ピラゾリル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、フラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、キノリニル、イソキノリニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、テトラヒドロキノリン、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル及び1,2,4−チアジアゾリルが含まれる。特定のヘテロアリール基は5員又は6員環、例えばピラゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4−トリアゾリル及び1,2,4−オキサジアゾリル及び1,2,4−チアジアゾリルが含まれる。
各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、個々の基であろうと大きな基の一部としてであろうと、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルキルオキシ(CH)−、C2−6アルケニルオキシ(CH)−、C2−6アルキニルオキシ(CH)−、C3−6シクロアルコキシ(CH)−、C1−6アルキルチオ(CH)−、C2−6アルケニルチオ(CH)−、C2−6アルキニルチオ(CH)−、C3−6シクロアルキルチオ(CH)−、ヒドロキシ(CH)−、−(CH)SH、−(CH)COH、−(CH)CO1−6アルキル、(CH)CON(R10)、C2−6アシル(CH)−、C2−6アシルオキシ(CH)−、C2−6アルキルSO(CH)−、C2−6アルケニルSO(CH)−、C2−6アルキニルSO(CH)−、アリールSO(CH)−、ヘテロアリールSO(CH)−、ヘテロシクリルSO2(CH)−、−(CH)NH、−(CH)NH(C1−6アルキル)、−(CH)pN(C1−6アルキル)、−(CH)NH(フェニル)、−(CH)N(フェニル)、−(CH)NH(アシル)、−(CH)N(アシル)(フェニル)、−(CH)NH−(CH)−S−アリール、−(CH)N=NHC(O)NH、−(CH)C(R11)、−(CH)pOC(R11)、−(CH)SC(R11)、−(CH)CN、−(CH)NO、−(CH)ハロゲン、−(CH)ヘテロシクリル、ヘテロシクリルオキシ(CH)−、−(CH)ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ(CH)−、−(CH)アリール、−(CH)C(O)アリール及びアリールオキシ(CH)−からなる群から選択される一又は複数の置換基で置換されていてもよく、ここで各R11は、独立して水素又はハロゲンであり;各R10は独立してH、C1−6アルキル、フェニル又はシクロアルキルであるか、又は二つのR10は、それらが結合する窒素と共に、ヘテロシクリル又はヘテロアリール環を形成することができ;pは0又は1から6の整数である。適切な基の例には、限定しないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tertブチル、ビニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、ヒドロキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、COH、COCH、CHCOCH、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、アセチル、モルホリノ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル、フェニルカルボニル、NHCOフェニル、NHCOベンジル(ここで、フェニル環はメチル又はメトキシで置換されていてもよい)、NHCOエチルフェニル、NHCOCHSフェニル、−N=NHC(O)NH、−CH=C(CN)及びフェノキシが含まれる。特定の置換基には、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、ニトロ、アセチル、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、フェニル及びベンジル(該フェニル又はベンジル環はハロ、メチル又はメトキシで置換されていてもよい)が含まれる。
本発明の化合物は薬学的に許容可能な塩の形態であり得る。しかしながら、非薬学的に許容可能な塩もまた、これらが薬学的に許容可能な塩の調製における中間体として有用であるか又は貯蔵又は輸送中に有用であり得るので、本発明の範囲に入ることが理解されるであろう。適切な薬学的に許容可能な塩には、限定しないが、薬学的に許容可能な無機酸、例えば塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸、及び臭化水素酸の塩、又は薬学的に許容可能な有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、粘液酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸、スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸及び吉草酸の塩が含まれる。
塩基塩には、限定しないが、薬学的に許容可能なカチオン、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム及びアルキルアンモニウムで形成されたものが含まれる。
塩基性窒素含有基は、ハロゲン化低級アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、及びブチル塩化物、臭化物及びヨウ化物;硫酸ジメチル及びジエチルのようなジアルキルサルフェート;及びその他のような薬剤で第四級化することができる。
本発明の化合物及び塩はプロドラッグの形態で提供されてもよい。「プロドラッグ」なる用語はその最も広い意味で使用され、インビボで本発明の化合物に転換される誘導体を包含する。かかる誘導体は当業者には直ぐに想起でき、N−α−アシルオキシアミド類、N−(アシルオキシアルコキシカルボニル)アミン誘導体、エステル及びフェノール及びアルコールのα−アシルオキシアルキルエステルが含まれる。プロドラッグは本発明の化合物の官能基の一又は複数への修飾を含みうる。
「プロドラッグ」なる用語はまた本発明の化合物と脂質の組み合わせを包含する。脂質の存在は、化合物が細胞膜を通って細胞の細胞質又は核内に転位するのを助けうる。適切な脂質には、脂肪酸エステルの形成によって化合物に結合されうる脂肪酸が含まれる。特定の脂肪酸には、限定しないが、ラウリン酸、カプロン酸、パルミチン酸及びミリスチン酸が含まれる。
他の官能基との関連で使用される「インビボで転換されうる誘導体」なる語句には、哺乳動物に投与されたとき述べた官能基に転換されうる全ての官能基又は誘導体が含まれる。当業者は、ある基がインビボで他の官能基に転換されうるかどうかを常套的な酵素的又は動物研究を使用して容易に決定することができる。
本発明の化合物は不斉中心を有し得、よって一を超える立体異性体として存在しうることがまた認識されるであろう。よって、本発明は、例えば約90%eeより大きく、例えば約95%又は97%ee又は99%eeより大きい一又は複数の不斉中心での実質的に純粋な異性体形態の化合物、並びにそのラセミ混合物を含む混合物にも関する。かかる異性体は、例えばキラル中間体を使用して、又はキラル分割によって、不斉合成によって調製することができる。
特定の実施態様では、次の少なくとも一つが次の部分に関して適用される:
Figure 2010510237
及びAの各々はCRであり、あるいはA及びAの一方がNで、他方がCRであり;
、B及びBの各々はCRであり、あるいはB、B及びBの一つはNであり、他の二つはCRである。
特定の実施態様では、部分:
Figure 2010510237
は、
Figure 2010510237
である。
XはNO又は−SO−C(X’)(ここで、X’はH又はハロである)である。特定の実施態様では、XはNO又は−SO−CFX’(ここで、X’はF又はClである)である。特定の実施態様では、XはNOである。特定の実施態様では、Xは−SO−CFである。特定の実施態様では、Xは−SO−CFClである。
Zはシクロアルキル又はヘテロシクリル基である。特定の実施態様では、Zはヘテロシクリル基である。特定の実施態様では、Zはピペラジン基、例えばピペラジン−1−イルである。
及びRは独立してアリール、ヘテロアリール、−NR、−CONR、−O(CH)アリール、−O(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−OCO(CH)アリール、−OCO(CH)ヘテロアリール、−S(CH)アリール、−S(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール、−SO(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール又は−SO(CH)ヘテロアリールである。
特定の実施態様では、Rはアリール、ヘテロアリール、−S(CH)アリール、又は−S(CH)ヘテロアリールである。特定の実施態様では、Rは−S(CH)アリール又は−S(CH)ヘテロアリールである。特定の実施形態では、Rは−Sアリール又は−Sヘテロアリールである。特定の実施態様では、Rは−Sフェニルである。特定の実施態様では、部分−(CH)は−CH−S−フェニルである。
特定の実施態様では、Rは−NR又は−CONRである。特定の実施態様では、Rは−N(アルキル)(アルキル)、−CON(アルキル)(アルキル)である。特定の実施態様では、基−(CH)は−CHCHN(CHs)、−CHCON(CH)である。
特定の実施態様では、Rは−NR又は−CONRであり、ここでR及びRはそれらが結合している窒素原子と共にヘテロ環式又はヘテロ芳香族環を形成する。特定の実施態様では、R及びRは一緒にモルホリン、ピペリジン、ピペラジン又はチオモルホリンを形成する。特定の実施態様では、基−(CH)は、−CHCH(N−モルホリン)、−CHCH(N−ピペリジン)、−CHCH(N−ピペラジン)及び−CHCH(N−チオモルホリン)である。特定の実施態様では、基−(CH)は、−CHCH(N−アゼパニル)、−CHCH(N−オキサザパニル)、−CHCH(N−ピロリジニル)、−CHCH(N−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、−CHCH(N−2オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)である。特定の実施態様では、基−(CH)は、−CHCHN(CH)である。特定の実施態様では、基−(CH)は、−CHCH(N−モルホリン)である。
は、ハロ、−(CH)シクロアルキル、−(CH)シクロアルケニル、−(CH)アリール、−(CH)ヘテロシクリル、−(CH)ヘテロアリールであり、ここで、各シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、アルキル、アルケニル、ハロ、ニトロ、ハロアルキル、又は1、2又は3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロ又はニトロ基で置換されていてもよいフェニルで置換されていてもよい。特定の実施態様では、Rは、4位がハロ基で置換されていてもよいフェニル基で置換されていてもよい−(CH)アリールである。特定の実施態様では、Rは、4位がクロロ基で置換されたフェニル基で置換された−(CH)アリールである。特定の実施態様では、Rは、2−(4−ハロフェニル)フェニルメチルである。特定の実施態様では、Rは、2−(4−クロロフェニル)フェニルメチルである。
特定の実施態様では、Rは、
Figure 2010510237
であり、ここで、QはO、CH、C(アルキル)又はCHCHであり;R12はハロであり;R13及びR14は共にHであるか共にアルキルである。特定の実施態様では、QはC(CH)である。特定の実施態様では、R12はClである。特定の実施態様では、QはC(CH)であり、R13及びR14は共にHである。特定の実施態様では、QはOである。特定の実施態様では、QはOであり、R13及びR14は共にHである。特定の実施態様では、Rは、
Figure 2010510237
である。
特定の実施態様では、Rは、
Figure 2010510237
である。
は、水素、ハロゲン、−C1−3アルキル、−OC1−3アルキル、−NH、−NH(C1−3アルキル)、−N(C1−3アルキル)2、−NH(アシル)、−N(C1−3アルキル)(アシル)、アシル、−CF、−CONH、−CONH(C1−3アルキル)及び−CON(C1−3アルキル)である。特定の実施態様では、Rは、水素、ハロゲン、メチル、メトキシ、−NH、NHCH、N(CH)、CF及びCONHである。特定の実施態様では、Rは水素である。
及びRは独立して水素又はC1−6アルキルである。特定の実施態様では、R及びRは独立して水素又はC1−3アルキルである。特定の実施態様では、R及びRは、それらが結合している窒素と共にヘテロ環式又はヘテロアリール環を形成する。特定の実施態様では、R及びRは、ヘテロ環式環を形成する。特定の実施態様では、R及びRは、共にメチルである。R及びRは、一緒になってモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン又はピペラジン環を形成する。特定の実施態様では、R及びRは、一緒になってモルホリン環を形成する。
tは0又は1〜5の整数である。特定の実施態様では、tは0又は1〜3の整数である。
rは0又は1〜5の整数である。特定の実施態様では、rは0又は1〜3の整数である。
本発明の特定の実施態様では、化合物は式II:
Figure 2010510237
(上式中、X、A、A、B、B、B、R、R、及びRは、式(I)に対して定義した通りである)のものである。
本発明の特定の化合物には、
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
Figure 2010510237
が含まれる。
本発明の化合物は当該分野で知られている合成手順によって調製することができる。化合物を調製する一つの手段は、置換アリールスルホンアミドを調製し、置換ヘテロ環式化合物を調製し、ついで二分子を一緒に反応させて本発明の化合物を形成する収斂合成法を使用することである。
分子のアリールスルホンアミド部分はスキーム1に示されるようにして調製することができる:
Figure 2010510237
分子のヘテロ環式部分はスキーム2に示されるようにして調製することができる:
Figure 2010510237
二つの部分はスキーム3に示されるようにして一緒に結合させることができる:
Figure 2010510237
式:
Figure 2010510237
の幾つかの化合物は商業的に入手でき、他のものは当該分野で知られている方法によって調製することができる。例えば、複素環部分がキナゾリン基を含む化合物はスキーム4に示されたようにして調製することができる:
Figure 2010510237
当業者は、発明の化合物の合成中、幾つかの置換基は反応性であり得、望まれない副反応を防止するために隠すか又は保護されなければならないことに気づくであろう。望まれない反応から反応性基を保護するための適切な保護基はGreen及びWuts,Protective Groups in Organic Synthesisに提供されている。
本発明の他の態様では、細胞死を調節する方法であって、ここに定義された式(I)の化合物の有効量に上記細胞を接触させることを含む方法が提供される。
本発明の他の態様では、望まれない又は損傷を受けた細胞においてアポトーシスを誘導する方法であって、ここに定義された式(I)の化合物の有効量に上記望まれない又は損傷を受けた細胞を接触させることを含む方法が提供される。
本発明の方法に従って処理される細胞はエキソビボ又はインビボに位置しうる。「エキソビボ」とは、細胞が被験者の体から取り除かれていることを意味し、その活性の調節はインビトロで開始される。例えば、細胞は、異常な細胞死シグナル伝達によって特徴付けられる症状の病原の一又は複数の側面を研究するためのモデルとして使用される細胞でありうる。特定の実施態様では、被験者細胞はインビボに位置している。
本発明の更に他の態様では、哺乳動物における生存促進性Bcl−2メンバー媒介疾患又は症状の治療及び/又は予防方法であって、ここに定義された式(I)の化合物の有効量に上記哺乳動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明の更に他の態様では、哺乳動物における望まれない又は損傷を受けた細胞の不適切な残留又は増殖によって特徴付けられる疾患又は症状の治療及び/又は予防方法であって、ここに定義された式(I)の化合物の有効量に上記哺乳動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明の更に他の態様では、生存促進性Bcl−2ファミリーメンバー媒介疾患又は症状の治療及び/又は予防のための、又は望まれない又は損傷を受けた細胞の不適切な残留又は増殖によって特徴付けられる疾患又は症状の治療及び/又は予防のための医薬の製造におけるここに定義された式(I)の化合物の使用が提供される。
ここで使用される「哺乳動物」なる用語には、ヒト、霊長類、家畜動物(例えばヒツジ、ブタ、ウシ、ウマ、ロバ)、実験室試験動物(例えばマウス、ウサギ、ラット、モルモット)、コンパニオンアニマル(例えばイヌ、ネコ)及び捕らえた野生動物(例えばキツネ、カンガルー、シカ)が含まれる。特定の実施態様では、哺乳動物はヒト又は実験室試験動物である。特定の実施態様では、哺乳動物はヒトである。
ここで使用される場合、「生存促進性Bcl−2ファミリーメンバー媒介疾患又は症状」なる用語は、望まれないか又は損傷を受けた細胞が正常な細胞性プロセスによって除去されない疾患又は症状、あるいは細胞が異常な望まれないか又は不適切な増殖を受ける疾患又は症状を意味する。かかる疾患には、不適切な細胞増殖によって特徴付けられる疾患を含むアポトーシス(細胞死)の不活化に関するものが含まれる。不適切な細胞増殖によって特徴付けられる疾患には、例えば、炎症性症状、例えば急性肺損傷を含む急性組織損傷から生じる炎症、リンパ腫を含む癌、例えば前立腺肥大、遺伝子型腫瘍、自己免疫疾患、組織肥大等々が含まれる。例えば、望まれないか又は損傷を受けた細胞の不適切な持続又は増殖に関連した又はそれによって特徴付けられる疾患又は症状には、望まれないか又は損傷を受けたB細胞に関するもの、例えばB細胞非ホジキンリンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス及び関連した関節症が含まれる。望まれないか又は損傷を受けたT細胞の不適切な持続に関連した又はそれによって特徴付けられる疾患及び症状には、T細胞急性リンパ芽球性白血病、T細胞非ホジキンリンパ腫及び移植片対宿主病が含まれる。望まれないか又は損傷を受けた骨髄細胞の不適切な持続に関連した又はそれによって特徴付けられる疾患及び症状には、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病及び慢性骨髄単球白血病が含まれる。望まれないか又は損傷を受けた形質細胞の不適切な持続に関連した又はそれによって特徴付けられる疾患及び症状には、多発性骨髄腫が含まれる。望まれないか又は損傷を受けた癌細胞の不適切な持続に関連した又はそれによって特徴付けられる疾患及び症状には、癌、特に卵巣癌、乳癌及び前立腺癌細胞が含まれる。
「有効量」は、少なくとも部分的に、所望の応答を達成し、又は治療されている特定の症状の、発症を遅延させ又は進行を抑制し又は発症と進行を合わせて停止させるのに必要な量を意味する。該量は、治療される個体の健康及び身体的状態、治療される個体の分類学的グループ、所望の保護の度合い、組成物の製剤、医療状況の評価、及び他の関連因子に応じて変動する。該量は、常套的な試験によって決定することができる比較的広い範囲に入ることが予想される。例えば、ヒト患者に関する有効量は、用量当たり、約0.1ng/kg体重から1g/kg体重の範囲に入りうる。特定の実施態様では、投薬量は、用量当たり、1mg/kg体重から1g/kg体重の範囲のように、1μgから1g/kg体重の範囲である。一実施態様では、投薬量は、用量当たり、1mgから500mg/kg体重の範囲である。他の実施態様では、投薬量は、用量当たり、1mgから250mg/kg体重まで、例えば50mg/kg体重までの範囲である。更に他の実施態様では、投薬量は、用量当たり、1μgから1mg/kg体重の範囲である。投薬量計画は最適な治療応答をもたらすように調節されうる。例えば、数回の小分けした用量を毎日、毎週、毎月又は他の適切な時間間隔で投与することができ、あるいは用量を状況の緊急性によって示されるように比例して減少させてもよい。
ここでの「治療」及び「予防」に対する言及は、その最も広い意味で考慮されなければならない。「治療」なる用語は、患者が完全に回復するまで治療されることを必ずしも意味するものではない。同様に、「予防」は患者が最終的に疾患状態に罹らないことを必ずしも意味しているものではない。従って、治療及び予防は特定の症状の徴候を軽減し、又は特定の症状の発症を防止し又はそのリスクを減少等させることを含む。「予防」なる用語は、特定の症状の重篤度又は発症を低減させるものと考えることができる。「治療」はまた現在の症状の重篤度を低減させうる。
本発明は、望まれないか又は損傷を受けた細胞の不適切な持続又は増殖によって特徴付けられる疾患及び症状の治療に有用である他の薬剤又は手順の哺乳動物への施与と共に本発明の化合物又はその薬学的に許容可能な塩又はプロドラッグの投与のような、併用療法を更に考える。例えば、本発明の化合物は、他の化学療法薬と併用して、又は放射線療法のような他の治療法と併用して、投与されうる。適切な化学療法剤には、限定しないが、シクロホスファミド、ドキソルビシン、エトポシド、ホスフェート、パクリタキセル、トポテカン、カンプトテシン、5−フルオロウラシル、タモキシフェン、スタウロスポリン、アバスチン、アービタックス、イマチニブ及びビンクリスチンが含まれる。
治療での使用では、本発明の化合物はニートな化学品として投与されうる。特定の実施態様では、本発明の化合物は薬学的組成物で投与される。
よって、本発明の更なる態様では、ここに定義される式(I)の化合物と少なくとも一種の薬学的に許容可能な担体を含有する薬学的組成物が提供される。担体は組成物の他の成分と適合性があるという意味で「許容可能」であり、その受容者に有害であってはならない。
薬学的製剤には、経口、直腸、経鼻、局所(頬側及び舌下)、膣内又は非経口(筋肉内、皮下及び静脈内を含む)投与に適したもの又は吸入又はガス注入による投与に適した形態のものが含まれる。よって、本発明の化合物は、一般的なアジュバント、担体、賦形剤、又は希釈剤と共に、薬学的組成物の形態及びその単位投薬形態にされ得、かかる形態で、経口投与のためには、錠剤又は充填カプセルのような固形物として、又は液体、例えば溶液、懸濁液、乳剤、エリキシル剤、又はこれらが満たされたカプセル剤として、直腸投与のためには座薬の形態で;あるいは非経口(皮下を含む)用途のための滅菌注射溶液の形態で用いられうる。かかる薬学的組成物及びその単位投薬形態は、更なる活性化合物又は成分と共に又はこれを伴わずに、常套的な割合で一般的な成分を含み得、かかる単位投薬形態は、用いられる意図された毎日の投薬範囲と釣り合った適切な有効量の活性成分を含みうる。従って、活性成分の10ミリグラム又はより広くは0.1から200ミリグラムを錠剤当たりに含む製剤が、適切な代表的な単位投薬形態である。本発明の化合物は広い範囲の経口及び非経口投薬形態で投与されうる。次の投薬形態が活性成分として本発明の化合物又は本発明の化合物の薬学的に許容可能な塩又は誘導体の何れかを含みうることは当業者には明らかであろう。
本発明の化合物から薬学的組成物を調製する場合、薬学的に許容可能な担体は固形か液体でありうる。固形形態調製物には、粉剤、錠剤、丸薬、カプセル剤(capsules)、カプセル(cachets)、座薬、及び分散性顆粒が含まれる。固形担体は、希釈剤、香味料、溶解剤、潤滑剤、懸濁剤、バインダー、保存料、錠剤崩壊剤、又はカプセル封入材料としても作用しうる一又は複数の物質でありうる。
粉剤では、担体は、微細に粉砕された活性成分との混合物である微細に粉砕された固形物である。
錠剤では、活性成分は、必要な結合能を有する担体と適切な割合で混合され、所望された形状とサイズに圧密化される。
特定の実施態様では、粉剤及び錠剤は5又は10から約70パーセントの活性化合物を含む。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバター等である。「調製」なる用語は、カプセル(capsule)を提供する担体としてカプセル化材料を用いた活性成分の製剤化を含むことを意図しており、活性成分は、担体と共に又は担体を伴わないで、担体によって囲まれ、よってそれと結合している。同様に、カプセル(cachets)とトローチ剤(lozenges)が含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤(capsules)、丸薬、カプセル(cachets)、及びトローチ剤(lozenges)は経口投与に適した固形形態として使用することができる。
座薬の調製では、脂肪酸グリセリド又はココアバターの混合物のような低融点ワックスが最初に融かされ、例えば撹拌によって、活性成分がそこに均一に分散させられる。ついで、溶融された均一な混合物は簡便なサイズの型に注がれ、冷却され、よって固化する。
膣内投与に適した製剤は、適切であることが当該分野で知られているような担体を活性成分に加えて含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、フォーム又はスプレーとして提供されうる。
液体形態調製物は、溶液、懸濁液、及び乳剤、例えば水又は水−プロピレングリコール溶液を含む。例えば、非経口注射液体調製物はポリエチレングリコール水溶液中の溶液として製剤化することができる。
よって、本発明に係る化合物は、非経口投与(例えば注射、例えばボーラス注入又は点滴)用に製剤化され得、アンプルの単位投与形態、前もって満たしたシリンジ、小容量点滴又は保存料添加の複数用量容器の形態で提供されうる。組成物は懸濁液、溶液又は油又は水性ビヒクル中の乳剤のような形態をとり得、懸濁、安定及び/又は分散剤のような製剤化用剤を含みうる。あるいは、活性成分は、適切なビヒクル、例えば無菌で発熱物質不含有の水で使用前に構成するための、滅菌固形物の無菌単離又は溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末形態でありうる。
経口用途に適した水溶液は、活性成分を水に溶解させ、必要に応じて適切な着色料、香料、安定及び増粘剤を添加することによって調製できる。
経口用途に適した水性懸濁液は、粘性材料、例えば天然又は合成ガム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、あるいは他のよく知られている懸濁剤を用いて水中に微細に粉砕した活性成分を分散させることによって製造することができる。
また含められるものは、使用する少し前に経口投与のための液体形態調製物に転換されることが意図された固形形態の調製物である。かかる液体形態には、溶液、懸濁液、及び乳剤が含まれる。これらの調製物は、活性成分に加えて、着色料、香料、安定剤、バッファー、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含みうる。
表皮への局所投与に対しては、本発明に係る化合物は、軟膏、クリーム又はローション、又は経皮パッチとして製剤化されうる。軟膏及びクリームは、例えば適切な増粘及び/又はゲル化剤の添加と共に水性又は油性基剤を用いて製剤化することができる。ローションは、水性又は油性基剤を用いて製剤化することができ、一般には一又は複数の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤を含む。
口内への局所投与に適した製剤には、香味基剤、通常はスクロース及びアカシア又はトラガカントに活性剤を含有するトローチ剤(lozenges);ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアのような不活性基剤に活性成分を含有するトローチ(pastilles);及び適切な液体担体に活性成分を含有する口腔洗浄薬が含まれる。
溶液又は懸濁液は、一般的な手段、例えばスポイト、ピペット又はスプレーを用いて鼻腔に直接適用される。該製剤は単剤又は複数用量形態で提供されうる。スポイト又はピペットの後者の場合、これは、溶液又は懸濁液の適切な前もって定まった容量を投与する患者によって達成されうる。スプレーの場合、これは、例えば計量噴霧スプレーポンプによって達成されうる。経鼻送達及び保持を改善するために、本発明に係る化合物はシクロデキストリンでカプセル化することができ、又は鼻粘膜での送達と保持を亢進することが期待される薬剤と共に製剤化することができる。
気道への投与は、活性成分が適切な噴霧剤、例えばクロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適切なガスを用いた加圧パックとして提供されるエアロゾル製剤によってもまた達成することができる。簡便にはエアロゾルはまたレシチンのような界面活性剤を含んでいてもよい。薬剤の用量は計量弁を設けることによって制御することができる。
あるいは、活性成分は、乾燥粉末、例えば適切な粉末基剤、例えばラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドン(PVP)中における化合物の粉末混合物の形態で提供されうる。
簡便には、粉末担体は鼻腔中にゲルを形成する。粉末組成物は、単位投薬形態、例えばゼラチンのカプセル又は薬包、又は粉末が吸入器によって投与されうるブリスター包装の形で提供されうる。
鼻腔内製剤を含む気道への投与を意図した製剤において、化合物は、一般に、例えば1から10ミクロン又はそれ以下のオーダーの小粒子径を有している。かかる粒子径は、当該分野で既知の手段、例えば微粒子化によって得ることができる。
所望される場合、活性成分の徐放をもたらすように適合化された製剤を用いることができる。
特定の実施態様では、薬学的調製物は単位投薬形態である。かかる形態では、調製物は、適切な量の活性成分を含む単位用量に小分けされる。単位投薬形態は、包装が個々の量の調製物を含む包装調製物であり得、例えば小包化錠剤、カプセル、及びバイアル又はアンプル中の粉末である。また、単位投薬形態は、カプセル剤、錠剤、カプセル(cachet)、又はトローチ(lozenge)自体であり得、あるいは包装形態での適切な数のこれらの何れかであり得る。
特定の薬学的組成物は鼻腔内投与のための液体又は粉末、経口投与のための錠剤又はカプセル剤、及び静脈内投与のための液体である。
本発明の幾つかの特定の態様及び実施態様を例示する次の実施例を参照して本発明を以下に記載する。しかしながら、本発明の次の記載の詳細事項は本発明の前の記載の一般性に優先するものではないことは理解されなければならない。
実施例1 4−フルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
中間体4−フルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼンスルホンアミドを、合衆国特許出願公開第US2007/0027135号に記載された手順に従って調製した。25℃にてDMF(35mL)中のメチルビオロゲン塩酸塩(0.51g)を、ヨウ化トリフルオロメチルで飽和させ、2−フルオロベンゼンチオール(5.1g,4.24mL)及びTEA(8.8mL)で処理し、22時間撹拌し、水(240mL)で希釈し、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を1MのNaOH、飽和塩化アンモニウム及びブラインで希釈し、濃縮して、5.33gの中間体(収率68%)を得た。
25℃にて1:1:2の四塩化炭素/アセトニトリル/水(336mL)中の中間体(5.33g)を、過ヨウ素酸ナトリウム(23.86g)及び塩化ルテニウム(III)水和物(77mg)で処理し、18時間撹拌し、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、珪藻土(Celite(登録商標))で濾過した。濾液を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄しジクロロメタンで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過濃縮した。濃縮物をシリカゲルを通して濾過して6.52gの中間体(収率77%)を得た。
120℃にてクロロスルホン酸(5.6mL)中の中間体(6.42g)を18時間撹拌し、25℃に冷却し、ピペットで砕いた氷上に配した。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水とブラインで洗浄し、乾燥(MgSO)させ、濾過濃縮して、5.71gの中間体(収率62%)を得た。
−78℃にてイソプロパノール(175mL)中の中間体(5.71g)を水酸化アンモニウム(24mL)で1時間かけて処理し、1時間撹拌し、6MのHCl(88mL)で反応停止させ、25℃に温め、濃縮した。濃縮物を水と混合し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥(MgSO)させ、濾過濃縮した。濃縮物を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化させて4.33gの中間体4−フルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)ベンゼンスルホンアミドを得た(収率80%)。
実施例2 (R)−4−(4−モルホリノ−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
蒸留HO中のNaOH(6M,500ml)の溶液に(R)−アスパラギン酸(65g,489mmol)を加えて、0℃における溶液のpHを13に調整した後、1.7当量のクロロギ酸ベンジル(141g,831mmol)を磁気撹拌下で加えた。混合物を室温に温め、2日間反応させた。ついで、混合物をエーテルで洗浄し、水性相を6NHC1で酸性化した後、AcOEtで抽出した。最後に、有機相を無水NaSOで乾燥させ、ペーパーフィルターで濾過し、ロータリエバポレータで濃縮した。無色透明の膠質の残留物の形態で80gの生成物が得られた(収率:59%)。MS(ESI)m/e(M−H):266;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.27−7.21(m,5H),6.14(d,J=8.4Hz,1H),5.05(s,2H),4.60(m,1H),2.99(m,1H),2.75(m,1H)。
EtOAc(500mL)中の中間体(80g,300mmol)の撹拌懸濁液を塩化チオニル(71g,600mmol)を滴下して処理し、得られた均質な混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮した。得られた固形物を2時間かけて1:1ジエチルエーテル/ヘキサン中で粉砕し、濾過した。固形物を乾燥させて所望の生成物(60g,収率:80%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):250。
THF(100mL)中の撹拌懸濁液NaBH(5.8g,154mmol)を0℃まで冷却し、50mLのTHF中で化合物(32g,128mmol)の溶液を滴下して処理し、放置して室温まで温め、2時間撹拌した。得られた混合物を濃HCl(26.2mL)及びエタノール(26.2mL)で処理し、12時間加熱して還流させ、室温まで冷却し、ブライン中に注ぎ、層を分離させた。水性層をEAで抽出し、組み合わせた抽出物を乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカによって精製して所望の生成物を得た(17g,収率:57%)。MS(ESI)m/e(M+H):236;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.33−7.28(m,5H),5.32(m,1H),5.09(s,2H),4.49(brs,2H),4.22(m,1H),2.84(dd,J=257.618Hz,1H),2.45(dd,J=2.817.6Hz,1H)。
200mLのジオキサン中の中間体(27g,115mmol)及びモルホリン(20g,230mmol)の溶液を70℃で18時間撹拌し、濃縮し、EtOAc(500ml)を加え、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して油として生成物を得、これを更なる精製なしに次の工程に使用した(31g,84%)。MS(ESI)m/e(M+H):323;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.38−7.31(m,5H),5.85(m,1H),5.12(brs,2H),3.92(m,1H),3.71−3.49(m,10H),2.91(m,1H),2.50(m,1H)。
無水DCM(300mL)中の中間体(20g,62mmol)及びトリエチルアミン(6.9g,68mmol)の溶液に、温度を<10℃に維持しつつ、塩化メタンスルホニル(7.9g,68mmol)(DCM中で1:1希釈)を加えた。添加後、反応物を0℃で1時間撹拌した。完了時に、反応を水(50mL)で停止させた。水性層を切り、有機層をNaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して黄色油として生成物を得、これを精製なしに次の工程に使用した。MS(ESI)m/e(M+H):401;
無水THF(300mL)中のPhSH(7.5g,68mmol)の溶液に、1時間の間、温度を<10℃に維持しつつ、NaH(2.7g,68mmol)を氷水バッチで少しずつ添加した後、中間体の溶液を滴下して加え、反応物を室温で更に1.5時間撹拌した。完了時に、反応を水(100mL)及びEtOAc(200mL)で停止させた。水性層を切り、有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して粗生成物を得、これをカラムで精製して12gの所望の中間体を得た(収率:47%)。MS(ESI)m/e(M+H):415。
酢酸(40ml)中30%のHBr中の中間体(4g,9.7mmol)の溶液を室温で24時間撹拌し、その体積の半分まで濃縮し、1MのHCl(40ml)中に注いだ。組み合わせた水性層をエーテル(3×50mL)で洗浄し、0℃まで冷却し、固形KOHで12に調整し、CHClで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過濃縮して、所望の生成物を得た(2.5g,収率:93%)。MS(ESI)m/e(M+H):281;HNMR(CDCl,400MHz):δ7.31(d,J=8.0Hz,2H),7.21(t,J=7.6Hz,2H),7.12(t,J25=7.6Hz,1H),3.58−3.50(m,6H),3.38−3.30(m,3H),3.05(m,1H),2.87(m,1H),2.50(m,1H),2.28(m,1H)。
100mlのジオキサン中の中間体(2.5g,8.9mmol)及び中間体(1.96g,8.9mmol)の溶液をEt3N(1.8g,17.8mmol)で処理し、一晩加熱して還流させ、濃縮し、PE:EA=(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物(3.6g,収率:84%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):481;H−NMR(DMSO,400MHz):δ8.66(d,J=9.6Hz,1H),8.35(s,1H),7.69(d,J=8.8Hz,1H),7.41−7.21(m,5H),7.15(m,1H),7.05(d,J=9.6Hz,1H),4.39(m,1H),3.52−3.36(m,10H),2.96(m,1H),2.76(m,1H)。
100mLの無水THF中の中間体(2.0g,4.2mmol)の溶液を55℃まで加熱し、THF中に1Mのボラン(19mL)の溶液を1時間かけて滴下して処理した。得られた反応混合物を55℃で18時間撹拌し、0℃まで冷却し、メタノールで滴下処理し、濃縮した。粗残留物をメタノールに溶解させ、メタノール性HClで処理し、加熱して24時間還流させた。混合物を室温まで冷却させ、濃縮し、2MのNaOHで希釈し、EtOAcで抽出した。組み合わせた抽出物を1MのNaOH及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮し、CHCl:MeOH=(10:1)で溶離するシリカクロマトグラフィーによって精製して、所望の中間体(R)−4−(4−モルホリノ−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミドを得た(1.3g,収率:66%)。MS(ESI)m/e(M+H):467;H−NMR(DMSO,400MHz):δ8.38(d,J=9.2Hz,1H),8.37(s,1H),7.68(d,J=9.2Hz,1H),7.29−7.26(m,3H),7.23(t,J=7.6Hz,2H),7.16(d,J=7.6Hz,1H),7.09(d,J=9.6Hz,1H),4.13(m,1H),3.48(brs,4H),3.36(m,2H),2.43(brs,4H),2.18(brs,2H),2.49(m,2H),1.93(m,1H),1.82(m,1H)。
実施例3 (R)−4−(4−(ジメチルアミノ)−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
蒸留HO中のNaOH(6M,500ml)の溶液に(R)−アスパラギン酸(65g,489mmol)を加えて、0℃における溶液のpHを13に調整した後、1.7当量のクロロギ酸ベンジル(141g,831mmol)を磁気撹拌下で加えた。混合物を室温に温め、2日間反応させた。ついで、混合物をエーテルで洗浄し、水性相を6NのHC1で酸性化した後、AcOEtで抽出した。最後に、有機相を無水NaSOで乾燥させ、ペーパーフィルターで濾過し、ロータリエバポレータで濃縮した。無色透明の膠質の残留物の形態で80gの生成物が得られた(収率:59%)。MS(ESI)m/e(M−H):266;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.27−7.21(m,5H),6.14(d,J=8.4Hz,1H),5.05(s,2H),4.60(m,1H),2.99(m,1H),2.75(m,1H)。
EtOAc(500mL)中の化合物(80g,300mmol)の撹拌懸濁液を塩化チオニル(71g,600mmol)を滴下して処理し、得られた均質な混合物を室温で16時間撹拌し、濃縮した。得られた固形物を2時間かけて1:1ジエチルエーテル/ヘキサン中で粉砕し、濾過した。固形物を乾燥させて所望の生成物(60g,収率:80%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):250。
THF(100mL)中の撹拌懸濁液NaBH(5.8g,154mmol)を0℃まで冷却し、50mLのTHF中で化合物(32g,128mmol)の溶液を滴下して処理し、放置して室温まで温め、2時間撹拌した。得られた混合物を濃HCl(26.2mL)及びエタノール(26.2mL)で処理し、12時間加熱して還流させ、室温まで冷却し、ブライン中に注ぎ、層を分離させた。水性層をEAで抽出し、組み合わせた抽出物を乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカによって精製して所望の生成物を得た(17g,収率:57%)。MS(ESI)m/e(M+H):236;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.33−7.28(m,5H),5.32(m,1H),5.09(s,2H),4.49(brs,2H),4.22(m,1H),2.84(dd,J=257.618Hz,1H),2.45(dd,J=2.817.6Hz,1H)。
200mLのジオキサン中の化合物(30g,127mmol)及びMe2NH(過剰)mmol)の溶液を0℃で24時間撹拌し、濃縮し、EtOAc(500ml)を加え、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮した。得られた油を更なる精製なしに次の工程のために向けた(32g,90%)。MS(ESI)m/e5(M+H):281;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.35−7.27(m,5H),5.89(m,1H),5.09(s,2H),3.97(m,1H),3.78−3.67(m,2H),2.77−2.62(m,2H)。
無水DCM(300mL)中の化合物(20g,71mmol)及びトリエチルアミン(7.9g,78mmol)の溶液に、温度を<10℃に維持しつつ、塩化メタンスルホニル(8.9g,78mmol)(DCM中で1:1希釈)を加えた。添加後、反応物を0℃で1時間撹拌した。完了時に、反応を水(50mL)で停止させた。水性層を切り、有機層をNaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して黄色油として生成物を得、これを精製なしに次の工程に使用した。MS(ESI)m/e(M+H):359。
無水THF(300mL)中のPhSH(8.6g,78mmol)の溶液に、1時間の間、温度を<10℃に維持しつつ、NaH(3.1g,78mmol)を氷水バッチで添加した後、化合物の溶液を滴下して加え、反応物を室温で更に1.5時間撹拌した。完了時に、反応を水(100mL)及びEtOAc(200mL)で停止させた。水性層を切り、有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去して生成物をカラムで精製した(14g,収率:48%)。MS(ESI)m/e(M+H):373;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.33−7.10(m,10H),6.19(d,J=8.4Hz,1H),5.01(s,2H),3.97(m,1H),3.70(d,J=4.4Hz,3H),3.56(d,J=4.4Hz,3H),3.28(m,1H),3.14(m,1H),252.81(m,1H),2.45(m,1H)。
酢酸(40ml)中30%のHBr中の化合物(4g,11mmol)の溶液を室温で24時間撹拌し、その体積の半分まで濃縮し、1MのHCl(40ml)中に注いだ。組み合わせた水性層をエーテル(3×50mL)で洗浄し、0℃まで冷却し、固形KOHで12に調整し、CHClで抽出した。組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥(NaSO)させ、濾過濃縮して、所望の生成物を得た(1.8g,収率:72%)。MS(ESI)m/e(M+H):239;H−NMR(CDCl,400MHz):δ7.30(d,J=7.6Hz,2H),7.21(t,J=7.6Hz,2H),7.30(t,J=7.637Hz,1H),3.36(m,1H),3.04(m,1H),2.85(m,1H),2.88(s,3H),2.83(s,3H),2.51(m,1H),2.30(m,1H)。
ジオキサン中の化合物(1.8g,7.6mmol)及び化合物(1.7g,7.6mmol)の溶液をEtN(1.5g,15.2mmol)で処理し、一晩加熱して還流させ、濃縮し、PE:EA=(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、所望の生成物(2.3g,収率:76%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):439;H−NMR(DMSO,400MHz):δ8.74(d,J=9.6Hz,1H),8.35(s,1H),7.67(d,J=8.8Hz,1H),7.41−7.04(m,7H),4.36(m,1H),3.36(d,J=6.4Hz,2H),3.15(m,1H),2.95(m,1H),102.86(s,3H),2.76(s,3H),2.73(m,1H)。
100mLの無水THF中の化合物(2.5g,5.7mmol)の溶液を55℃まで加熱し、THF中に1Mのボラン(25mL)の溶液を1時間かけて滴下して処理した。得られた反応混合物を55℃で18時間撹拌し、0℃まで冷却し、メタノールで滴下処理し、濃縮した。粗残留物をメタノールに溶解させ、メタノール性HClで処理し、加熱して24時間還流させた。混合物を室温まで冷却させ、濃縮し、2MのNaOHで希釈し、EtOAcで抽出した。組み合わせた抽出物を1MのNaOH及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮し、CHCl:MeOH=(10:1)で溶離するシリカクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物(R)−4−(4−(ジメチルアミノ)−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド(1.2g,収率:46%)。MS(ESI)m/e(M+H):425;H−NMR(CDCl,400MHz):δ9.05(d,J=9.6Hz,1H),8.67(s,1H),7.72(d,J=8.8Hz,1H),7.38−7.36(m,2H),7.30−7.21(m,3H),6.72(d,J=9.6Hz,1H),7.38−7.36(m,2H),4.00(m,1H),3.14(d,J=6.4Hz,2H),2.49(m,1H),2.3225(m,1H),2.05(m,1H),1.84(m,1H)。
実施例4 4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
ジオキサン中のスルホンアミドa(1.63mmol)、アミンb(1.63mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3.26mmol)を50℃で4時間攪拌した。混合物を10%の炭酸水素ナトリウム溶液(30ml)で処理し、ついで水溶液を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。得られた残留物を、100%ジクロロメタンから5%メタノール/ジクロロメタンで溶離するシリカクロマトグラフィー勾配にかけて、4−((R)−3−モルホリン−4−イル−3−オキソ−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミドを白色固形物として得た(77%)。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.97(1H,d,J2.2Hz),7.83(1H,dd,J9.2及び2.2Hz),7.39−7.27(7H,m,ArH),7.21(1H,tt,J6.8及び1.65Hz),7.00(1H,bd,J9.5Hz),4.38−4.25(1H,m),3.40−3.27(2H,m),3.50−3.37(10H,m),2.94(1H,dd,J16.8及び5.8Hz),2.71(1H,dd,J16.8及び5.1Hz)。LCMS−rt7.17,M+H568。
窒素雰囲気下で室温にてテトラヒドロフラン(10ml)中のアミド中間体(1.24mmol)に2時間かけて滴下してボランテトラヒドロフラン錯体(4.21mmol)を加えた。ついで溶液を55℃で24時間攪拌した。溶液を0℃まで冷却し、メタノール(2ml)で処理した。この混合物に濃塩酸(0.5ml)を加え、溶液を65℃で10時間加熱した。ついで、溶液を真空濃縮し、2Nの水酸化ナトリウム溶液(10ml)に注いだ。ついで、水性層を酢酸エチル(2×10ml)で抽出し、有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。得られた残留物を、100%ジクロロメタンから10%メタノール/ジクロロメタンで溶離するシリカクロマトグラフィー勾配に適用して、中間体4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド、4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミドを白色固形物(76%)として得た。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.97(1H,d,J2.2Hz),7.83(1H,dd,J9.2及び2.3Hz),7.35−7.26(6H,m,ArH),7.20(1H,tt,J7.0及び1.8Hz),7.04(1H,d,J9.6Hz),6.89(1H,bd,J9.1Hz),4.12−4.02(1H,m),3.49(4H,bs),3.37−3.22(2H,m),2.33−2.14(6H,m),1.94−1.88(1H,m),1.76−1.70(1H,m)。LCMS−rt−5.69,M+H554。
実施例5 4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
ジオキサン中のスルホンアミドa(1.63mmol)、アミンb(1.63mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(3.26mmol)を50℃で4時間攪拌した。混合物を10%の炭酸水素ナトリウム溶液(30ml)で処理し、ついで水溶液を酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。得られた残留物を、100%ジクロロメタンから5%メタノール/ジクロロメタンで溶離するシリカクロマトグラフィー勾配にかけて、c(R)−N,N−ジメチル−4−フェニルスルファニル−3−(4−スルファモイル−2−トリフルオロメタンスルホニルフェニルアミノ)−ブチルアミドを白色発泡物として得た(84%)。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.97(1H,d,J2.2Hz),7.83(1H,dd,J9.2及び2.2Hz),7.47(1H,bd,J8.7Hz),7.37−7.30(6H,m,ArH),7.21(1H,tt,J6.8及び1.65Hz),6.99(1H,bd,J9.5Hz),4.38−4.25(1H,m),3.40−3.27(2H,m),2.91(1H,dd,J17.2及び5.6Hz),2.86(3H,s),2.76(3H,s),2.68(1H,dd,J16.7及び5.0Hz)。LCMS−rt−7.24,M+H526。
窒素雰囲気下で室温にてテトラヒドロフラン(10ml)中の中間体(1.24mmol)に2時間かけて滴下してボランテトラヒドロフラン錯体(4.21mmol)を加えた。ついで溶液を55℃で24時間攪拌した。溶液を0℃まで冷却し、メタノール(2ml)で処理した。この混合物に濃塩酸(0.5ml)を加え、溶液を65℃で10時間加熱した。ついで、溶液を真空濃縮し、2Nの水酸化ナトリウム溶液(10ml)に注いだ。ついで、水性層を酢酸エチル(2×10ml)で抽出し、有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。得られた残留物を、100%ジクロロメタンから10%メタノール/ジクロロメタンで溶離するシリカクロマトグラフィー勾配に適用して、4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミドを無色の油として得た(67%)。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.97(1H,d,J2.2Hz),7.81(1H,dd,J9.3及び2.2Hz),7.40−7.26(7H,m,ArH),7.21(1H,tt,J6.8及び1.65Hz),6.97(1H,bd,J9.5Hz),4.07−4.00(1H,m),3.32(1H,dd,J13.8及び6.1Hz),3.22(1H,dd,J13.8及び6.4Hz),2.42−2.33(1H,m),2.19−2.07(1H,m),1.92−1.85(1H,m),1.77−1.70(1H,m)。LCMS−rt−5.68,M+H512。
実施例6 7−(ピペラジン−1−イル)キナゾリン−4−オール
Figure 2010510237
DMSO(60ml)中の2,4−ジニトロベンゾニトリル(10g)及びBoc−ピペラジン(20g,約2当量)を室温で3日間攪拌した。ついで、暗褐色の反応混合物を酢酸エチル(約400ml)と水(約2×100mL)の間で分配した[注意−生成物が有機層から結晶化してしまうのを防止するために加温がしばしば必要になる]。分離され乾燥された有機層を濃縮し、残留物をエーテルで粉砕し、濾過して深黄色粉末として中間体(第一回目の捕集8g,収率47%)を得た。第二の捕集は、幾らかの蒸発が起こった後の静置の際にエーテルの酢酸エチル上清から得た(第二捕集1.7g,10%)。
中間体(3g)を60度で急速攪拌して酢酸(20ml)中の鉄粉末(2g)を使用してアニリンcに還元した。反応混合物を酢酸エチル(約60ml)で希釈し、セライトを通して2回濾過し、酢酸を、約6Mの水性NaOHを使用する塩基洗浄で除去した。洗浄した有機層を分離し、乾燥させ、濃縮して、淡黄色粉末として中間体(収率52−72%)を得た。
120度にてMeOCHCHOH(10ml)中の中間体(1.5g)を酢酸ホルムアミジンで少しずつ(1時間の間に4×2.5当量)処理し、全体を更に6時間加熱し、その間に反応混合物は生成物形成のために不均一になった。室温で一晩静置した後、反応混合物をエーテル(約40mL)と共に振揺し、濾過し、濾過ケーキをエーテルで更に洗浄し、ついで水(約40ml)を用いてスラリー化し、再度濾過して無色粉末として中間体を得た(約l.lg,69%)。静置後、有機層の蒸発後の濾液から粗生成物を更に得た(約22%)。
ついで、中間体(4mmol)を、急速に攪拌しながら[注意−激しい沸騰が発生した]約6Mの水性HBr(約5−6mL)に加え、最初にBoc基を除去して中間体Vを得た。蓋付き容器中で更に攪拌し、3時間の間130℃で加熱することによって、熱い反応混合物を熱いメタノールに加え、全体を一晩冷却し濾過した後[注意−急速に冷却し過ぎると扱い難いゲルを生じる]、加水分解産物7−(ピペラジン−1−イル)キナゾリン−4−オール二臭素酸塩が無色の針状物(97%)として得られた。M231。
実施例7 2−ブロモメチル−4’−クロロ−ビフェニル
Figure 2010510237
アセトン/水(25ml/25ml)中の2−ブロモベンズアルデヒドa(19mmol)、4−クロロフェニルボロン酸b(19mmol)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.19mmol)、炭酸カリウム(57mmol)及び酢酸パラジウムを40℃で30分攪拌した。混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、層を分離した。有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。得られた残留物を、100%石油エーテルから5%酢酸エチル/石油エーテルで溶離するシリカクロマトグラフィー勾配に適用して中間体の4’−クロロ−ビフェニル−2−カルバルデヒドを無色の油(76%)として得た。HNMR(300MHz,CDCl)δ9.96(1H,s),8.02(1H,dd,J7.8及び1.0Hz),7.64−7.30(7H,m,ArH)。
テトラヒドロフランとエタノールの混合物(7.5ml/7.5ml)中のアルデヒド(2.3mmol)の混合物に室温で水素化ホウ素ナトリウム(11.5mmol)を加えた。混合物を30分攪拌し、ついで冷水を添加して反応を停止させた。pHをpH5−6に調整し、溶液を15分攪拌した。ジエチルエーテル(20ml)を溶液に添加し、ついで層を分離した。水溶液をジエチルエーテル(20ml)で一回抽出した。組み合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮して、中間体4’−クロロ−ビフェニル−2−イル)−メタノールを無色の油(95%)として得た。該化合物は更なる精製なしに次工程で使用するのに十分な純度であった。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.56−7.18(8H,m,ArH)5.1(1H,bs,OH)及び4.36(2H,s,ArCH)。
0℃にて無水ジクロロメタン(40ml)中のアルコール(4.6mmol)の溶液にジクロロメタン(10ml)中の三臭化リン(4.6mmol)をゆっくり添加した。溶液を0℃で1時間攪拌し、ついで冷水を添加して反応を停止させた。層を分離し、ついで水性層をジクロロメタン(20ml)で抽出した。組み合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。更なる乾燥により、中間体2−ブロモメチル−4’−クロロビフェニルが白色固形物(80%)として得られた。該化合物は更なる精製なしに次工程で使用するのに十分な純度であった。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.56−7.23(8H,m,ArH)及び4.44(2H,s,ArCH)。
実施例8 1−(2−(ブロモメチル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)−4−クロロベンゼン
Figure 2010510237
無水THF(400ml)中の21gの炭酸ジメチル(0.23mol)の溶液に0℃で水素化ナトリウム(9.6g,0.24mol)を少しずつ加えた。得られた混合物を0℃で30分攪拌し、ついでTHF(100ml)中の化合物(79mmol)の10gの溶液を30分かけて滴下して加えた。得られた混合物を、室温に冷却する前に3時間60℃−80℃に加熱した。反応混合物を飽和NaHCO溶液に注ぎ、エーテルで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、25gの中間体5,5−ジメチル−2−オキソシクロヘキサンカルボン酸メチル(収率:84%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):185。
無水DCM(100ml)中のb(10g,54mmol)の溶液に0℃で水素化ナトリウム(6.6g,0.16mol)を少しずつ加えた。得られた混合物を0℃で30分攪拌し、ついで−78℃まで冷却した。46.6gのトリフルオロメタンスルホン酸無水物を1時間かけて滴下してスラリーに添加した。得られた混合物を室温まで温め、一晩攪拌した。反応混合物を飽和NaHCO溶液に注ぎ、DCMで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濃縮して粗生成物を得、これをカラムによって精製して9.5gの中間体5,5−ジメチル−2−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロヘキサ−1−エン−カルボン酸メチル(収率:55%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):317。
2:1DME/メタノール(100ml)中の化合物c(5.1g,16mmol)、化合物(3.0g,19mmol)、フッ化セシウム(6.1g,40mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.8mmol)の混合物をN雰囲気下で一晩70℃に加熱した。混合物をセライトで濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをカラムによって精製して4gの中間体2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エンカルボン酸メチル(収率:89%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):279。
エーテル(100ml)中のLiAlH(0.95g,25mmol)の懸濁液に−10℃で30分かけて中間体(2.79g,10mmol)を加えた。得られた混合物を−10℃〜0℃で1時間30分攪拌した。ついで、反応混合物を1mlの水と1mlの10%NaOH水溶液で0℃で反応停止させた。得られた混合物を濾過し、濾液をエーテルで希釈し、ついでエーテル層洗浄を水、ブラインで洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濃縮して2.3gの中間体(2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)メタノール(収率:95%)を得た。MS(ESI)m/e(M+H):251/233.H−NMR(DMSO,400MHz):δ7.35(d,J=8.4Hz,2H),7.20(d,J=8.4Hz,2H),4.52(t,J=5.2Hz,1H),3.67(d,J=4.8Hz,1H),2.21(t,J=6.0Hz,1H),1.92(s,2H),1.40(t,J=6.4Hz,2H),0.94(s,6H)。
ジクロロメタン(10ml)中の三臭化リン(4.6mmol)を、0℃でジクロロメタン(40ml)中の中間体(4.6mmol)の溶液にゆっくりと添加した。溶液を0℃で1時間攪拌し、ついで冷水を添加して反応を停止させた。層を分離し、ついで水性層をジクロロメタン(20ml)で抽出した。組み合わせた有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮して、無色の油として1−(2−ブロモメチル−4,4−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニル)−4−クロロ−ベンゼンを得た(95%)。該化合物は更なる精製なしに次工程で使用するのに十分な純度であった。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.26(4H,q,J17.2Hz),3.83(2H,s),2.31−2.27(2H,m),2.09(3H,t,J2.1Hz),1.49(2H,t,J6.5Hz)及び1.01(6H,s)。
実施例9 4−クロロ−7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリン
Figure 2010510237
ジイソプロピルエチルアミン(2.55mmol)を、N,N−diメチルホルムアミド(10ml)中のキナゾリノンb(1.28mmol)の攪拌溶液に添加した。この溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の臭化物中間体(1.28mmol)を30分かけて滴下して加えた。溶液を室温で20時間攪拌した。10%炭酸水素ナトリウム(50ml)の溶液を攪拌溶液に加えた。得られた沈殿物を濾過し、真空オーブン中で乾燥させて、中間体7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリン−4−オールを白色固形物(80%)として得た。該化合物は更なる精製なしに次工程で使用するのに十分な純度であった。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.92(1H,s),7.86(1H,d,J9.0Hz)7.52−7.34(7H,m),7.23(1H,dd,J6.9及び1.9Hz),7.11(1H,dd,J9.0及び2.2Hz),6.88(1H,d,J2.3Hz),3.38(2H,s),3.25(4H,bs)及び2.41(4H,bs)。LCMS−r.t.5.77,M+H431。
窒素雰囲気下で70℃にて、1,2−ジクロロエタン(30ml)中のキナゾリノンc(1.16mmol)の攪拌溶液に、1,2−ジクロロエタン(2ml)中の塩化リン(0.5ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(0.058mmol)の溶液を15分かけて滴下して加えた。更なる塩化リンを、更に1時間かけて15分の増分(1ml)で添加した。該溶液を70℃で20時間攪拌した。ついで、溶液を真空濃縮して乾固させ、ついで10%の炭酸水素ナトリウム(40ml)及びジクロロメタン(40ml)の溶液で希釈した。層を分離し、有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。ついで、得られた残留物を、100%ジクロロメタンから0.5%メタノール/ジクロロメタンで溶離するアルミナカラムクロマトグラフィー勾配に適用して、4−クロロ−7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリンを黄色発泡体として得た(55%)。HNMR(300MHz,CDCl)δ8.80(1H,s),8.02(1H,d,J9.4Hz)7.37−7.24(7H,m),7.12(1H,d,J2.5Hz),3.45(6H,bs),2.55(4H,s)。LCMS−r.t.3.67,M+H449。
実施例10 4−クロロ−7−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)メチル)ピペラジン−1−イル)キナゾリン
Figure 2010510237
ジイソプロピルエチルアミン(2.55mmol)を、N,N−diメチルホルムアミド(10ml)中のキナゾリノンb(1.28mmol)の攪拌溶液に添加した。この溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(4ml)中の臭化物中間体(1.28mmol)を30分かけて滴下して加えた。溶液を室温で20時間攪拌した。10%炭酸水素ナトリウム(50ml)の溶液を攪拌溶液に加えた。得られた沈殿物を濾過し、真空オーブン中で乾燥させて、中間体を白色固形物(80%)として得た。該化合物は更なる精製なしに次工程で使用するのに十分な純度であった。HNMR(300MHz,DMSO)δ7.92(1H,s),7.83(1H,d,J9.0Hz)7.36(2H,d,J6.5Hz),7.15(2H,d,J6.5Hz),7.06(1H,dd,J9.0及び2.4Hz),6.82(1H,d,J2.3Hz),3.25(4H,bs),2.74(2H,bs),2.27−2.21(6H,m),1.98(2H,s),1.42(2H,t,J6.4Hz)及び0.96(6H,s)。LCMS−r.t.5.95,M+H463。
窒素雰囲気下で70℃にて、1,2−ジクロロエタン(30ml)中のキナゾリノンc(1.16mmol)の攪拌溶液に、1,2−ジクロロエタン(2ml)中の塩化リン(0.5ml)及びN,N−ジメチルホルムアミド(0.058mmol)の溶液を15分かけて滴下して加えた。更なる塩化リンを、更に1時間かけて15分の増分(1ml)で添加した。該溶液を70℃で20時間攪拌した。ついで、溶液を真空濃縮して乾固させ、ついで10%の炭酸水素ナトリウム(40ml)及びジクロロメタン(40ml)の溶液で希釈した。層を分離し、有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮した。ついで、得られた残留物を、100%ジクロロメタンから0.5%メタノール/ジクロロメタンで溶離するアルミナカラムクロマトグラフィー勾配に適用して、4−クロロ−7−(4−((2−(4−クロロフェニル)−5,5−ジメチルシクロヘキサ−1−エニル)メチル)ピペラジン−1−イル)キナゾリンを黄色発泡体として得た(58%)。LCMS−r.t.6.41,M+H463。
実施例11 化合物1 N−{7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−5−イル]−キナゾリン−4−イル}−4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
ジオキサン(4ml)中のクロロキナゾリンa(0.22mmol)、スルホンアミドb(0.22mmol)、炭酸セシウム(0.31mmol)、パラジウムテトラキス(トリフェニルホスフィン)(0.015mmol)、ヨウ化銅(0.03mmol)の溶液を、45分間のマイクロ波照射(300W,150−180℃,CEM Discover Labmate)にかける前に5分間脱ガスした。混合物を酢酸エチルで洗浄して濾過し、ついで10%の炭酸水素ナトリウム(10ml)の溶液で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO)させ、真空濃縮して粗残留物(90%)を得た。ついで、この残留物を、最終化合物2の精製のために調製的逆相HPLCにかけた。HNMR(300MHz,CDCl)δ。LCMS−r.t.5.77,M+H837。
化合物2−8を同様な手順に従って調製した:
化合物2:N−{7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリン−4−イル}−4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.5.98,M+H924。
化合物3:N−{7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリン−4−イル}−4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.5.78,M+H879。
化合物4:N−{7−[4−(4’−クロロ−ビフェニル−2−イルメチル)−ピペラジン−1−イル]−キナゾリン−4−イル}−4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチル−プロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.6.00,M+H966。
化合物5:N−(7−{4−[2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニルメチル]−ピペラジン−1−イル}−キナゾリン−4−イル)−4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチルプロピルアミノ)−3−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.5.97,M+H869。
化合物6:N−(7−{4−[2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニルメチル]−ピペラジン−1−イル}−キナゾリン−4−イル)−4−((R)−3−ジメチルアミノ−1−フェニルスルファニルメチルプロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニル−ベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.6.11,M+H956。
化合物7:N−(7−{4−[2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニルメチル]−ピペラジン−1−イル}−キナゾリン−4−イル)−4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチルプロピルアミノ)−3−ニトロ−ベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.5.99,M+H911。
化合物8:N−(7−{4−[2−(4−クロロ−フェニル)−5,5−ジメチル−シクロヘキサ−1−エニルメチル]−ピペラジン−1−イル}−キナゾリン−4−イル)−4−((R)−3−モルホリン−4−イル−1−フェニルスルファニルメチルプロピルアミノ)−3−トリフルオロメタンスルホニルベンゼンスルホンアミド
HNMR(300MHz,CDCl
LCMS−r.t.6.16,M+H998。
実施例12 化合物1(R)−N−(7−(4−((4’−クロロビフェニル−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)キナゾリン−4−イル)−4−(4−(ジメチルアミノ)−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド
Figure 2010510237
a)
Figure 2010510237
DMSO(20mL)中のBoc−ピペラジン(20mmol)を2,4−ジニトロベンゾニトリル(10mmol)で処理し、直ぐに深いオレンジ/赤色になった反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと10%クエン酸の間で分配し、酢酸エチル層を更に洗浄し、蒸発させ、残留物をエーテルと共に粉砕して黄色粉末としてピペリジニル生成物(収率33%)を得た。出発のニトリルで汚染されている場合は、酢酸エチル/エーテルからの結晶化が効果的であった(M[ES]333,Hδ:(ppm,d6−DMSO)7.82,d(J8.86Hz),1H,ArH;7.66,d(J,2.52Hz),1H,ArH;7.28,dd(J8.86Hz,J2.52Hz),1H,ArH;3.4−3.5,m,8H,4×CH;1.39,m,9H,CMe
b)
Figure 2010510237
ピペラジニル化合物(15mmol)を、アセトニトリル(40mL)中に溶解させ、アセトニトリル(20mL)中の5当量のp−トルエンスルホン酸で処理し2時間放置して脱保護した。ついで、ビストシレートの形態の生成物をコースプリズム状体として濾過した(収率85%)。(M[ES]233;Hδ:(ppm,d6−DMSO)8.80,bs,1H,NH;7.88,d(J8.82Hz),1H,ArH;7.76,d(J2.58Hz),1H,ArH;7.46,d(J8.07Hz),4H,4×ArH;7.37,dd(J8.82Hz,J2.58Hz),1H,ArH;7.09,d(J8.07Hz),4H,4×ArH;3.6−3.7,m,4H,2×CH;3.1−3.3,m,4H,2×CH;2.25,s,6H,2×Me。
c)
Figure 2010510237
イソプロパノール(15mL)中の4mmolのビストシレート及び6mmolの臭化2−ブロモベンジルにトリエチルアミン(14mmol)を添加し、全体を3時間攪拌した。ついで、メタノールを添加し(20mL)、混合物を数分そのままにし、臭化アリール生成物をオレンジ色の粉末として濾過精製した(93%)。(M[ES]401,403;Hδ:(ppm,d6−DMSO)7.80,d(J8.9Hz),1H,ArH;7.67,d(J2.47Hz),1H,ArH;7.58,d(J7.6Hz),1H,ArH;7.49,d(J7.6Hz),1H,ArH;7.36,dd(J7.6Hz,J7.6Hz),1H,ArH;7.30,dd(J8.9Hz,J2.47Hz);7.19,dd(J7.6Hz,J7.6Hz);3.58,s,2H,CH;3.4−3.5,m4H,2×CH;2.5−2.6,m4H,2×CH
d)
Figure 2010510237
窒素下で1:1:1のジメトキシエタン:エタノール:水(20mL)中で攪拌する3.43mmolの臭化アリール、703mgのp−クロロフェニルボロン酸、及び50mgのPdCl(PPh)の混合物に、2Mの炭酸ナトリウム溶液(2.25mL)を添加し、溶液を90℃で4時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、セライトを通して濾過し、有機層を乾燥させ、蒸発させ、残留物を、アセトニトリル(20mL)中の10mmolのp−トルエンスルホン酸で処理し、ついでエーテル(40mL)を加えた。フリーザー中に放置すると、ニトロアレーン生成物が黄色粉末として沈殿した:収率1.68g(81%)。(M[ES]433,435;Hδ:(ppm,d6−DMSO)9.57,bs,1H,NH;7.85,d(J8.8Hz),1H,ArH;7.7−7.8,m,1H,ArH;7.69,d(J2.52Hz),1H,ArH;7.4−7.6,m,6H,6×ArH;7.2−7.4,m,4H,4×ArH;7.08,d(J7.9Hz),2H,2×ArH;4.36,m,2H,CH;4.07,m,2H,CH;3.22,m,4H,2×CH;2.88,m,2H,CH;2.25,2,3H,Me。
e)
Figure 2010510237
氷酢酸(0.2ml)中のニトロアレーン化合物(62mg)及び鉄粉末(50mg)を10分間攪拌しながら90℃に加熱し、酢酸エチルと飽和重炭酸ナトリウムの間で分配し、有機層を分離し、洗浄し、蒸発乾固させて、褐色残留物として粗アニリンを得た。これを1.3gのスケールで繰り返した。粗残留物をエーテルで粉砕して精製した。これにより約60%の収率でアニリン生成物が得られ、更に25%が、所望される場合にはエーテル上清から回収できた。(M[ES]403,405;Hδ:(ppm,d6−DMSO)7.1−7.6,m,9H,9×ArH;6.23,d(J9.2Hz),1H,ArH;6.04,s,1H,ArH;4.23,bs,2H,CH;3.40,bs,2H,NH;3.19,bs,4H,2×CH;2.34,bs,4H,2×CH
f)
Figure 2010510237
アニリン化合物(216mg)を窒素下で3時間還流してMeOCHCHOH(5mL)中の酢酸ホルムアミジン(10当量)と反応させ、少しの水を添加して暗色の冷却された反応混合物から生成物を沈殿させた。これを濾過し乾燥させて、アンモニア水での中和後に水性DMSOから再結晶化できる淡黄色の固形物として、4−アミノキナゾリン化合物を得た(198mg,収率81%)。M[ES]430,432.Uδ:(ppm,d6−DMS0)8.18,s,1H,ArH(H2);7.95,d,(J9.2Hz),1H,ArH(H5);7.47−7.50,m,1H,ArH;7.45,bs,4H,4×ArH;7.29−7.36,m,4H,2×ArH+NH;7.20−7.23,m,1H,ArH;7.16,dd(J,9.2Hz,J2.4Hz)1H,ArH;6.80,d,(J2.3Hz),1H,ArH;3.37,s,2H,CH;3.23,m,4H,2×CH(ピペラジン);2.40,m,4H,2×CH(ピペラジン)。
g)
Figure 2010510237
4−アミノキナゾリン化合物(176mg)を、空気冷却機を装備した小フラスコにおいて氷酢酸(2mL)及び濃(25%)塩酸水溶液中で約130℃で9時間加熱した。溶媒を除去し、最小のアンモニア水での中和後に水性DMSOから残留物を再結晶化させた。これにより淡黄色粉末として加水分解生成物が得られた(87%収率)。M[ES]431,433.Hδ:(ppm,d6−DMSO)11.8,bs,1H,OH;7.90,s,1H,ArH(H2);7.84,d(J9.0Hz),1H,ArH(H5);7.46−7.51,m,1H,ArH;7.44,bs,4H,4×ArH;7.30−7.38,m,2H,2×ArH;7.20−7.23,m,1H,ArH,7.09,dd,(J,9.0Hz,J2.0Hz)1H,ArH;6.86,d,(J2.0Hz)1H,ArH;4.44−3.37,bs,2H,NCHPh;3.27,m,4H,2×CH(ピペラジン)2.38,bm,4H,2×CH,(ピペラジン)。
h)
Figure 2010510237
加水分解生成物を、触媒量のDMF(10uL)で1mLの無水クロロホルム及び1mLの塩化チオニル中の30mgを処理し、1時間還流させ、氷上に注ぎ、酢酸エチルで生成物を抽出して、特徴付けることなく反応した塩素化生成物を得た。
i)h)からの塩素化生成物の一部(約8mg)を、炭酸カリウム(40mg)と共にDMF(0.2mL)中で85℃で一晩加熱することによって、次の実施例で調製されたスルホンアミド(8mg)にカップリングさせた。反応混合物を酢酸エチル(2mL)と水(2mL)との間で分配し、有機層を分離し、乾燥させ、蒸発させて黄色残留物を得た。これをHPLCによって精製して、3.52分のピーク保持時間及び837(主ピーク)及び839(小ピーク)のES+に分子イオンピークを持つ約80%純度の黄色ガラスとして2mgの化合物2を得た。
HPLC条件
溶媒:
A:H2O+0.1%ギ酸
B:MeCN+0.1%ギ酸
C:H2O
DMeCN
圧力:
最小(psi)0.00
最大(psi)6258.00
カラム:Phenomenex Gemini 5uC18110A;50×2.00mm。
プログラム:
時間(分) 流量(mL/分) A(%) B(%) C(%) D(%)
0.00 1.000 90 10 0 0
8.00 1.000 0 100 0 0
10.00 1.000 0 100 0 0
10.10 1.000 90 10 0 0
12.00 1.000 90 10 0 0
12.10 0.000 90 10 0 0
実施例13 実施例12で使用された(R)−4−(4−(ジメチルアミノ)−1−(フェニルチオ)ブタン−2−イルアミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド
この化合物の調製のために従った手順は、一般にWendt等からのものであるが、次の適応化を行った:
Figure 2010510237
化合物B及びE〜Hの調製はWendtの手順に従った。しかしながら、化合物C及びDは次にようにして調製した:
i)
Figure 2010510237
0℃の1mLのジクロロメタン中におけるトリエチルアミン(29μL、1.2当量)との溶液である精製FmocアミノアルコールB(68mg,0.17mmol)(石油エーテル/酢酸エチル95:5から60:40を使用するシリカゲルでの精製)の溶液に、塩化メシル(16μL,1.2当量)を滴下して加えた。反応を0℃で1時間放置し、室温まで温めた。その後、TLC(50:50Pet.Et./AcOEt)が、出発材料が残っていないことを示した。ついで、反応物をジクロロメタンで希釈し、1MのNaHSO、水及びブラインで洗浄した。ついで、有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して、無色の油を得た。この油を少量のジクロロメタンに溶解させ、固形物が沈殿し始めるまで石油エーテルを加えた。この混合物をフリーザー中に一晩置いた。固形物を濾過によって集め、石油エーテルですすいだ(Cの収率83%)。NMR(CDC13,ppm):7.78(d,2H),7.60(d,2H),7.42(t,2H),7.33(t,2H),5.46(br.d.,1H),4.43(brt,2H),4.34(brs,2H),4.24(brt,1H),3.03(s,3H),2.61(brd,2H),1.48(s,9H)。
ii)
Figure 2010510237
メシレートC(100mg,0.21mmol)、チオフェノール(43μL,2当量)、炭酸カリウム(58mg,2当量)及び臭化テトラブチルアンモニウム(3mg)をトルエン中で全体で87時間の間30℃に加熱した。粗反応物をカラム上部に直接注ぎ、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーによって精製した:100%トルエン、ついでジクロロメタン100%、ついで酢酸エチル/石油エーテル60:40から70:30(m=43mg、77%)、D)。MS:269(M+H)。NMR(CDCl,ppm):7.41−7.38(m,2H),7.32−7.27(m,2H),7.21(tt,1H),3.38−3.30(m,AX,1H),3.12(dd,AX,1H),2.90(dd,AX,1H),2.67(brs,2H),2.54(dd,AX,1H),2.38(dd,AX,1H),1.45(s,9H)。
実施例14 Bcl−2結合アッセイ
Bcl−2ホモログ結合部位に対してのBim26−merとの本発明の化合物の競合の測定。
アルファスクリーン(Amplified Luminescent Proximity Homogenous Assay)は分子間の相互作用を測定するビーズベースの技術である。該アッセイは、結合相互作用によって近接させられたときに、ドナービーズからアクセプタービーズへの一重項酸素の移動を可能にする二つのヒドロゲル被覆ビーズからなる。
結合し680nmでのレーザ光で励起されたときに、ドナービーズ中の光増感体が雰囲気酸素をより励起された一重項状態に転換する。この一重項酸素がついで拡散してアクセプタービーズ内で化学発光体と反応する。同じビーズ内のフルオロフォアが活性化され、580−620nmで発光を生じる。
本発明の化合物のスクリーニングは、アルファスクリーンGST(グルタチオン s−トランスフェラーゼ)検出キットシステムを使用して実施した。試験化合物は、GSTタグ付きBclΔC29タンパク質(最終濃度0.05nM)及びビオチン化Bim BH3−26ペプチドのビオチン−DLRPEIRIAQELRRIGDEFNETYTRR(最終濃度3.0nM)からなるアッセイ中で力価測定した。GSTタグ付きBcl-xアッセイでは、GSTタグ付きBCI−XΔC25タンパク質(最終濃度0.6nM)及びビオチン化Bim BH3−26ペプチドのビオチン−DLRPEIRIAQELRRIGDEFNETYTRR(最終濃度5.0nM)を使用した。この反応混合物に、共に15μg/mlの最終濃度の抗GST被覆アクセプタービーズ及びストレプトアビジン被覆ドナービーズを加え、アッセイ混合物を読み取る前に室温で4時間インキュベートした。同様に、Bcl−2タンパク質がMcl−1である場合、GSTタグ付きMcl−1タンパク質(最終濃度0.4nM)及びビオチン化Bak BH3ペプチドのビオチン−PSSTMGQVGRQLAIIGDDINRRYDSE−OH(最終濃度4.0nM)を使用した。
詳細なプロトコル:
1) ウェル当たり4.75μLのバッファーと0.25μLの化合物(DMSO中に20mM)を用いて384ウェルを調製する。
2) 結合対を混合し、一試験管においてBcl−w、BCI−X又はMcl−1及びアクセプタービーズを加え、第二の試験管にビオチン化BH3ペプチド及びドナービーズを加える。
3) 二対の結合対を30分間、プレインキュベートする。
4) 1μLのアクセプタービーズ:Bcl−w、BCI−x又はMcl−1タンパク質混合物を各ウェルに加える。
5) プレートをシールし、室温で30分間インキュベートする。
6) 10μLのドナービーズ:BH3ペプチド混合物を各ウェルに加える。
7) プレートをシールし、フォイルで覆い、4時間インキュベートする。
アッセイバッファーは、50mMのHepes(pH7.4)、10mMのDTT、100mMのNaCl、0.05%のTween及び0.1mg/mlのカゼインを含んでいた。ビーズ希釈バッファーは、50mMのTris(pH7.5)、0.01%のTween及び0.1mg/mlのカゼインを含んでいた。アッセイにおける最終DMSO濃度は0.5%であった。アッセイは384のウェルOptiplatesで実施し、パーキン・エルマーのFusionアルファプレートリーダー(Ex680,Em520−620nM)で解析した。
GSTアルファスクリーン検出キット及びOptiplatesはパーキン・エルマーから購入した。
本発明の化合物に対するアルファスクリーンの結果は次の通りである:実施例1はBCI−xに対して約3nMのIC50を示した。
Figure 2010510237
実施例15 細胞生存率アッセイ
本発明の化合物の効能を、様々な細胞株及びマウス腫瘍モデルを使用して細胞ベース死滅アッセイにおいて決定することがまたできる。例えば、細胞生存率に対するその活性は、培養された腫瘍原性及び非腫瘍原性細胞株、並びに原発性マウス又はヒト細胞集団、例えばリンパ球のパネルで評価されうる。これらのアッセイに対して、5000−20000の細胞を37℃、10%のCOで、適切な増殖培地、例えば96ウェルプレートにおいてプレB Eμ−Mycマウス腫瘍の場合には10%のウシ胎仔血清、アスパラギナーゼ及び2−メルカプトエタノールを補填した100μLのダルベッコ変法イーグル培地中で培養する。細胞生存率はヨウ化プロピジウムを排除する細胞の能力によって決定する(フローサイトメータ(BD FACScan)での660−675nmの発光波長の免疫蛍光解析により10μg/mL)。あるいは、Cell Titre 96のようなハイスループットの比色アッセイを使用することができる。水性非放射性細胞増殖アッセイ(Promega)を使用することができる。アポトーシスによる細胞死は、zVAD−fmkのようなカスパーゼ阻害剤50μMと共に細胞をプレインキュベーションすることによって確認できる。
正常な細胞においてBcl−x及びMcl−1双方の抗アポトーシスタンパク質の中和が、下流Bax/Bak経路を介してアポトーシスを細胞が受ける前に必要となる[Chen等,2005;Willis等,2005]。Bcl−xだけを標的とする化合物は、正常細胞に影響を及ぼさないはずであるが、それらが生存についてはBcl−xにより依存し、Mcl−1には余り依存しないならば、ある種の癌細胞を死滅させることができるであろう。これを映して、化合物1について、野生型(wt)マウス胚線維芽細胞(MEFs)、Bax/Bakダブルノックアウト(BB DKO)MEFs、Noxaを発現したMEFs、及びBadを発現したMEFsの生存に対する効果を試験した。NoxaはMcl−1を特異的に中和する。よって、Noxaを発現するMEFsは、生存に対してBcl−xに依存する癌細胞タイプを映し、Bcl−x及びMcl−1の双方が保護性であるMEFsよりも、Bcl−xターゲティング化合物による死滅化に更により感受性があるはずである。確かに、図1Aに示されるように、これは化合物1の場合には、しかりであることが分かる。
抗癌剤エトポシドはまた、BB DKO MEFsの耐性によって示されるように、Bax/Bak経路を介した細胞死を誘導する。しかしながら、図1Bに示されるように、それは化合物1よりは少ない選択性で誘導する。
実施例16 細胞力価−増殖ルミネッセンス細胞傷害アッセイ
化合物1−8の細胞傷害性を、次の手順に従って、Promega CellTitre−GlowルミネッセンスアッセイキットG7571を使用して、SCLC細胞株NCI−H889、NCI−H1963及びNCI−H146について評価した。
培養培地及び細胞株:
1. SCLC細胞株NCI−H889、NCI−H1963、及びNCI−H146をアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクションから購入した。細胞を、5%COを含む37℃の加湿チャンバーにおいて、10%ウシ胎仔血清(FBS,Invitrogen)、1%ピルビン酸ナトリウム、25mMのHEPES、4.5g/Lのグルコース及び1%のペニシリン/ストレプトマイシン(Sigma)を補填したRPMI1640(Invitrogen Corp.,Grand Island,NY)中に維持した。
2.細胞を、25mlの培地を含むT162フラスコにおいて懸濁凝集体として増殖させ、百万/mLの濃度で維持した。
試験化合物ストック:
1. 試験化合物はDMSO中の10mMの原液として調製し、−20℃で保存した。
試験化合物連続希釈:
1. 培地を37℃に前もって温めた。
2. 化合物を室温まで解凍した。
3. 試験される最も高い濃度が幾らかを決定した。(つまり、10μM)。
4. エッペンドルフ管において第一用量(つまり、2×10μM=20μM)の培養培地中に2×原液を調製した(つまり、1000μlに4μLの5mM原液=20μM)。
5. 管を数回ひっくり返して混合した。
96ウェルプレートでの連続希釈:
化合物を、10、5、2.5、1.3、0.63、0.32、0.16、0.08、0.04及び0.02μMの濃度で3通り試験した。カラム1−10は連続した試験化合物の処理からなり、カラム11は未処理コントロールであり、カラム12はバックグラウンドを決定するための「細胞なし」コントロールであった。
1. 96ウェルプレートにおいて、カラム2から11において50μl培地/ウェルを加え、カラム12に100μlを加えた。
2. カラム1において、100μlの2×化合物を加えた。
3. 50μlをカラム2等からカラム10までに移して連続希釈した。50μlをカラム10に添加し混合した後、50μlを捨てた。
4. 細胞の添加準備ができるまでプレートを37℃で保存した。
細胞の調製
1. 細胞を培養培地中で一回洗浄し、懸濁液として調製した。
a. 細胞を最初にスピンして培地を取り除き、ついで〜1mlの0.25%トリプシンを添加し、穏やかに混合し、室温で3分程度だけインキュベートした。
b. 〜10mlの培地を添加し、細胞を穏やかに数回ピペットで取った。
c. ついで、細胞を計数し、必要とされる全細胞数に必要な容積までスピンし、ついで培地に再懸濁させて、200細胞/μl濃度(50000細胞/ウェル)にした。
2. 50μlの細胞プレップを適切なウェルに加えた。
3. 細胞を37℃で48時間インキュベートした。
CellTiter−Glowルミネッセンスアッセイ(Promega−キットG7571):
1. 解凍が完了するまで37℃の水浴中でバッファーを解凍し、ついで少なくとも半時間室温に放置した。
2. 基質とバッファーを一緒に混合し、数回穏やかに逆さにして基質を溶解させた。
3. 細胞培養プレートをインキュベータから取り除き、少なくとも15分の間、室温に調節した。
4. 100ulの試薬を100ulの培養培地に加え、室温で2分間プレートシェーカーで混合した。
5. ベンチで15分間、インキュベートした。
6. ルミネッセンスをBioTekプレートリーダー(感度=95)で読み取った。
7. 平均バックグラウンド値を計算した(カラム12)
8. 平均バックグラウンドカウントを全ての他のウェルから減じた(カラム1−11)
9. 平均未処理コントロール値を計算した(カラム11)
10. 試験化合物で処理したウェルの値(列1−10)を平均コントロール値で割り、EC50として表した。
Figure 2010510237
文献
以下に列挙する文献、及びこの明細書における他の文献は、それらが豪州等における先行技術又は一般的常識の一部を形成することを認めたり示唆するものと認めるものと解してはならない。
L.Chen等,Mol.Cell,2005,17,393−403。
S.Cory,J.A.Adams,Cancer Cell,2005,5−6。
T.W.Green及びP.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,3版,1999。
M.G.Hinds,M.Lackmann,G.L.Skea,P.J.Harrison,D.C.S.Huang,C.L.Day,EMBOJ.2003,22,1497。
X.Liu,S.Dai,Y.Zhu,P.Marrack,J.Kappler,Immunity.2003,19,341。
S.W.Muchmore,M.Sattler,H.Liang,R.P.Meadows,J.E.Harlan,H.S.Yoon,D.Nettesheim,B.S.Chang,C.B.Thompson,S.L.Wong,S.L.Ng,S.W.Fesik,Nature.1996,381,335。
T.Oltersdorf,S.W.Elmore,A.R.Shoemaker,R.C.Armstrong,D.J.Augeri,B.A.Belli,M.Bruncko,T.L.Deckwerth,J.Dinges,P.J.Hajduk,M.K.Joseph,S.Kitada,S.J.Korsmeyer,A.R.Kunzer,A.Letai,C.Li,M.J.Mitten,D.G.Nettesheim,S.Ng,P.M.Nimmer,J.M.O’Connor,A.Oleksijew,A.M.Petros,J.C.Reed,W.Shen,S.K.Tahir,C.B.Thompson,K.J.Tomaselli,B.Wang,M.D.Wendt,H.Zhang,S.W.Fesik,S.H.Rosenberg,Nature,2005,435,677−681。
G.A.Patani及びE.J.LaVoie,Chem.Rev.,1996,96,3147−3176。
A.M.Petros,J.Dinges,D.J.Augeri,S.A.Baumeister,D.A.Betebenner,M.G.Bures,S.W.Elmore,P.J.Hajduk,M.K.Joseph,S.K.Landis,D.G.Nettlesheim,S.H.Rosenberg,W.Shen,S.Thomas,X.Wang,I.Zanze,H.Zhang,S.W.Fesik,J.Med.Chem.2006,49,656−663。
A.M.Petros,D.G.Nettesheim,Y.Wang,E.T.Olejniczak,R.P.Meadows,J.Mack,K.Swift,E.D.Matayoshi,H.Zhang,C.B.Thompson,S.W.Fesik,ProteinScience.2000,9,2528。
M.Sattler,H.Liang,D.Nettesheim,R.P.Meadows,J.E.Harlan,M.Eberstadt,H.S.Yoon,S.B.Shuker,B.S.Chang,A.J.Minn,C.B.Thompson,S.W.Fesik,Science.1997,275,983。
Wang等,Proc.Nat.Acad.Sci.,2000,97,7124。
Wendt等,J.Med.Chem.,2006,49,1165。
S.N.Willis等,GenesDev.,2005,19,1294−1305。
J.Y.Zhang,NatureReviews/DrugDiscovery2002,1,101。

Claims (20)

  1. 式(I):
    Figure 2010510237
    [上式中、
    XはNO又は−SO−C(X’)(ここで、X’はH又はハロである)であり;
    、A、B、B及びBは独立してN又はCRであり;
    Zはシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロ環式又はヘテロアリール基であり;
    及びRは独立してアリール、ヘテロアリール、−NR、−CONR、−O(CH)アリール、−O(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−CO(CH)アリール、−CO(CH)ヘテロアリール、−OCO(CH)アリール、−OCO(CH)ヘテロアリール、−S(CH)アリール、−S(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール、−SO(CH)ヘテロアリール、−SO(CH)アリール又は−SO(CH)ヘテロアリールであり;
    はアルキル、アルケニル、−(CH)シクロアルキル、−(CH)シクロアルケニル、−(CH)アリール、−(CH)ヘテロシクリル又は−(CH)ヘテロアリールであり、ここで、各シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリールは、アルキル、アルケニル、ハロ、ニトロ、ハロアルキル、あるいは1、2又は3のアルキル、アルケニル、アルコキシ、ハロ又はニトロ基で置換されていてもよいフェニルで置換されていてもよく;
    は水素、ハロゲン、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル、ヒドロキシ、−OC1−6アルキル、−OC2−6アルケニル、−OC2−6アルキニル、−N(R)、アシル、−C(R)又は−CON(R)であり;
    及びRは独立して水素、アルキル又はアルケニルであるか、又はR及びRは、それらが結合している窒素と共にヘテロ環式又はヘテロアリール環を形成し;
    各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル、−C2−6アルキニル又はアシルであり;
    各Rは独立して水素又はハロゲンであり;
    各Rは独立して水素、−C1−6アルキル、−C2−6アルケニル又は−C2−6アルキニルであり、
    tは0又は1から6の整数であり;かつ
    rは0又は1から6の整数であり;
    各アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロシクリル及びヘテロアリール基は置換されていてもよい。]
    の化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  2. 部分:
    Figure 2010510237
    が、
    Figure 2010510237
    である請求項1に記載の化合物。
  3. XがNO又は−SO−CFX’(該式中、X’はF又はClである)である請求項1に記載の化合物。
  4. Xが−SO−CFClである請求項1に記載の化合物。
  5. Zがピペラジン−1−イルである請求項1に記載の化合物。
  6. がアリール、ヘテロアリール、−S(CH)アリール、又は−S(CH)ヘテロアリールである請求項1に記載の化合物。
  7. が−Sフェニルである請求項1に記載の化合物。
  8. 部分−(CH)が−CH−S−フェニルである請求項1に記載の化合物。
  9. が−NR又は−CONRである請求項1に記載の化合物。
  10. −NR又は−CONR(上式中、R及びRはそれらが結合する窒素原子と共にヘテロ環又はヘテロ芳香環を形成する)である請求項1に記載の化合物。
  11. 基−(CH)が、−CHCH(N−アザパニル)、−CHCH(N−オキサザパニル)、−CHCH(N−ピロリジニル)、−CHCH(N−7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、−CHCH(N−2オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)である請求項1に記載の化合物。
  12. 基−(CH)が−CHCHN(CHs)である請求項1に記載の化合物。
  13. 基−(CH)が−CHCH(N−モルホリン)である請求項1に記載の化合物。

  14. Figure 2010510237
    [上式中、QはO、CH、C(アルキル)又はCHCHであり;R12はハロであり;R13及びR14は共にH又は共にアルキルである]である請求項1に記載の化合物。
  15. 上記化合物が
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    Figure 2010510237
    の一つである請求項1に記載の化合物。
  16. 細胞死を調節する方法において、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量に上記細胞を接触させることを含む方法。
  17. 望まれないか又は損傷を受けた細胞においてアポトーシスを誘導する方法において、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量に上記望まれないか又は損傷を受けた細胞を接触させることを含む方法。
  18. 哺乳動物における生存促進性Bcl−2メンバー媒介疾患又は症状の治療及び/又は予防の方法において、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量を上記哺乳動物に投与することを含む方法。
  19. 哺乳動物における望まれないか又は損傷を受けた細胞の不適切な持続又は増殖により特徴付けられる疾患又は症状の治療及び/又は予防の方法において、請求項1に記載の式(I)の化合物の有効量を上記哺乳動物に投与することを含む方法。
  20. 請求項1に記載の式(I)の化合物と少なくとも一種の薬学的に許容可能な担体を含有する薬学的組成物。
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