JP2010508246A - デンプン結合ドメインおよびその使用 - Google Patents
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Abstract
Description
(SBD)m-Ln-X-L'p-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Lはリンカーを表し、L'はリンカーを表し、Xは標的タンパク質またはポリペプチドを表し、mは0,1,または2を表し、nは0または1であり、pは0または1であり、qは0,1,または2を表し、ここでmとqは同時に0ではない]
を有する組換えタンパク質にもまた関する。
(SBD)m-X-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Xは炭水化物を表し、mは0,1,または2を表し、qは0,1,または2を表し、ここでSBDは同時に炭水化物に結合する別個の単位を使用する]
を含む複合体にもまた関する。
(a) 親和性マトリックスに直接組換えタンパク質を含む生物学的液体に適用する工程、
(b) 温度変化、pH、イオン強度、糖濃度、または酵素成分により組換えタンパク質を溶出する工程
を含む、上記のデンプン結合ドメインを含む組換えタンパク質を分離する方法に関する。
配列番号1:ASIPSSASVQ LDSYNYDGST FSGKIYVKNI AYSKKVTVVY ADGSDNWNNN GNIIAASFSG PISGSNYEYW TFSASVKGIK EFYIKYEVSG KTYYDNNNSA NYQVSTS;
配列番号2:ASIPSSASVQ LDSYNYDGST FSGKIYVKNI AYSKKVTVIY ADGSDNWNNN GNTIAASYSA PISGSNYEYW TFSASINGIK EFYIKYEVSG KTYYDNNNSA NYQVSTS;または
配列番号3:ASIPSSASVQ LDSYNYDGST FSGKIYVKNI AYSKKVTVIY ANGSDNWNNN GNTIAASYSA PISGSNYEYW TFSASINGIK EFYIKYEVSG KTYYDNNNSA NYQVSTS;配列番号1、2または3がデンプン結合ドメインの一部である、デンプン結合能を有する対立遺伝子バリエーションおよびその誘導体
に関する。
(SBD)m-Ln-X-L'p-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Lはリンカーを表し、L'はリンカーを表し、Xは標的タンパク質またはポリペプチドを表し、mは0,1,または2を表し、nは0または1であり、pは0または1であり、qは0,1,または2を表し、ここでmとqは同時に0ではない]
を有する組換えタンパク質にもまた関する。SBDは上記のとおりである。
(SBD)m-X-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Xは炭水化物を表し、mは0,1,または2を表し、qは0,1,または2を表し、ここでSBDは同時に炭水化物に結合する別個の単位を使用する]
を含む複合体にもまた関する。
(a) 親和性マトリックスに直接組換えタンパク質を含む生物学的液体を適用する工程、
(b) 温度変化、pH、イオン強度、糖濃度、または酵素成分により組換えタンパク質を溶出する工程
を含む、上記のデンプン結合ドメインを含む組換えタンパク質を分離する方法に関する。
(X-X)n
[前記式中、Xはグルコース分子であり、グルコースとグルコースとの間の連鎖はα-1,4-連鎖またはα-1,6-連鎖であり、nは1以上である;主鎖、側鎖、または修飾残基を含むそのいずれの構造においても]
を含む。好ましい実施態様において、親和性マトリックスはデンプンである。好ましい実施態様において、温度変化は温度を37°Cまたはそれより高く上昇させることであり、工程(a)を0°Cから25°Cで実行する。
大腸菌Top10F' (F' {proAB lacq, lacZΔM15, Tn10(TetR)} mcrA, A(mrr-hsdRMS-mcrBC), 80lacZΔM15, AlacX74, deoR, recAl, areD139, A(ara-leu)7697 , galU, galK, rpsL (StrR) endA1, nupGλ-)を、ベクター構築およびDNA操作のための宿主として使用した。
大腸菌を、50 μg/mlアンピシリンを含むルリア-ベルターニ(LB)培地[1% (w/v) トリプトン, 2% (w/v) 酵母抽出物, 2% (w/v)塩化ナトリウム, pH 7.5]中で培養した。形質転換体を1.5% 寒天および50 μg/mlアンピシリンを含むLB培地からなる固体プレート上で、37°Cで選択した。
(A) プラスミド構築
組換え構築物の模式的な表示を図1に示す。eGFPの断片、リンカー、およびSBDを、設計したプライマーとのPCRにより増幅し、その配列を表1に示す。リンカー領域は、5個のリンカー候補(RoLK: Rhizopus oryzae GAのリンカー、PH: 6個のヒスチジン、PK: 8個のリジン、PPT: スレオニンとプロリン-スレオリンの4回リピート[T(PT)4]、あるいは58L: pET39b(+)における SpeIおよびNcoIの切断部位の間の領域)で置換する。PCR反応を、以下のように調製する:蒸留H2Oで最終容量50 μl中、鋳型 10 ng、各プライマー(10 μM) 0.5 μl、反応バッファー(10x) 5 μl、デオキシヌクレオチド(2.5 mM) 5 μl、Ex Taq DNAポリメラーゼ (Takara Mirus Bio, Japan, 5 U/μl) 0.8 μl。この混合物を、95°C5分を1サイクル、95°C30秒(変性)を30サイクル、53°C30秒(アニーリング)、72°C20秒から2分(伸長)、および72°C5分で反応させた。
ライゲーション前に、pET-23a(+)べくたーを、特異的制限酵素で処理した。5'末端にSBDを含む構築物には、ベクターをNdeIおよびEcoRIで処理し、リンカーを有するSBDのDNA断片を、NdeIおよびKpnIにより切断した。eGFPDNA断片をKpnIおよびEcoR1にょり消化した。一方、3'末端にSBDを有するプラスミドを構築するために、ベクターをEcoRIおよびXhoIで処理され、一方リンカーを有するeGFPのDNA断片をEcoRIおよびHindIIIで処理し、リンカーを有するSBDは、HindIIIおよびXhoIにより切断した。ライゲーション産物は、大腸菌BL21-CodonPlus(登録商標)(DE3)に形質転換する前にDNA調製およびDNA配列の確認のために大腸菌Top10F'細胞に形質転換された。
1970年にMandelおよびHigaにより開発されたCaCl2介在形質転換法を適用し、形質転換する前にコンピテント大腸菌Top10F'およびBL21-CodonPlus(登録商標)(DE3)を調製した。はじめに、50 μg/mlテトラサイクリンを含む凍結した50 μg/mlテトラサイクリンを含むLB培地5 mlと、100 μlのアリコートを一緒にインキュベートし、37°Cで16時間培養し、その後一晩後の細胞の100 μlアリコートを、テトラサイクリンを含む新鮮なLB培地5 ml中37°CでOD600が0.5~0.6に達するまででインキュベートした。細胞ペレットを16,000 x gで4°C5分の遠心により回収し、10 ml氷冷塩化カルシウム(100 mM)中に再懸濁した。細胞のインキュベーションを、氷水槽中で30分実行した後、遠心した。最終コンピテント細胞懸濁物を、前工程からの細胞ペレットを15%グリセロールを含む氷冷塩化カルシウム500 μl中に3時間かけて緩やかに再懸濁することにより取得した。
組換え大腸菌をLB培地中で37°Cで16時間培養し、16,000 x gで4°C5分の遠心により回収した。プラスミドDNAをGene-Spin(登録商標)Miniprep Purification Kitにより単離した。ペレットを、溶液I(50 mM EDTA5 25 mM Tris pH 8.0, 50 mMグルコース)200 μl中に懸濁した。溶液II(0.2N NaOH, 1% SDS)200 μlを順次添加し、溶液が透明になるまでマイクロ遠心チューブを緩やかにひっくり返した。溶液III(KOAc, 11.5% 氷酢酸, pH 4.8)200 μlを添加し、チューブを5から6回ひっくり返した。不溶物質を、16,000 x gで4°C5分の遠心により除去した。上清を直接透明カラムに移し、16,000 x gで30秒遠心することにより除去した。濾過物を廃棄し、洗浄溶液(70% エタノール)700 μlを添加し、16,000 x gで1分遠心した。濾過物を廃棄し、16,000 x gでさらに4°C3分で遠心し、残留エタノールを除去した。スピンカラムを除き、新しいエッペンドルフチューブを設置した。50から100 μlの滅菌蒸留水をカラム中に添加した。最後に、DNAを16,000 x gで4°C5分の遠心により溶出し、-20°Cで保存した。
大腸菌形質転換体のプレート上における数個のコロニーを選択し、PCRの鋳型として使用した。鋳型としての形質転換体コロニー、10 μMフォワードプライマー0.3 μl、10 μMリバースプライマー0.3 μl、2.5 mM dNTP (dGTP, dATP, dCTPおよびdTTP) 2 μl、10x反応バッファー 2 μl、5 U/μl Vio Taq DNAポリメラーゼ(Viogene, USA)0.3 μl、および蒸留H2O15.1 μlを混合した。パーキンエルマー(Perkin Elmer)Gene Amp PCR system 2400を利用した。熱サイクルの条件は以下のとおりである
シークエンス反応を、BigDye(登録商標) Terminator V3.1 Cycle Sequencing Kit (ABI, USA)により実行した。反応混合物を、96°C1分1サイクル、96°C30秒25サイクル、50°C30秒、60°C2分で反応させた。その後生成物を3M酢酸ナトリウムpH 4.6 2 μl、95%エタノール50 μl、および蒸留H2O10 μlと混合し、25°Cに15分設置し、伸長生成物を沈殿させた。それらを16,000 x g4°C20分で遠心し、上清を除去した。70%エタノール180μlを各チューブに軽く混合しながら添加した。伸長DNA生成物を含むチューブを真空遠心で5分間乾燥させ、その後Hi-Diホルムアミド10 μlを添加し、オートシークエンスのための生成物を溶解させた。自動DNAシークエンスをABI PRISM(登録商標) 3100 Genetic Analyzerにより実行した。
大腸菌BL21-CodonPlus(登録商標) (DE3)を、微生物宿主として使用し、融合タンパク質を生成させた。融合タンパク質の遺伝子断片を含むプラスミドを大腸菌BL21-CodonPlus(登録商標) (DE3)に形質転換し、50 μg/mlアンピシリンを含むLB寒天プレートで37°Cで16時間増殖させることにより選択した。単一のコロニーを、50 μg/mlアンピシリンを含むLB 1ml中に播種し、37°CでOD600が0.4~0.6に達するまででインキュベートした。イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)を最終濃度1 mMとなるように添加することによる誘導を20°Cで実行した。16時間後、細胞を回収し、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)0.1 ml中に再懸濁し、ソニケーター(Misonix, USA)により溶菌した。融合タンパク質の可溶性および不溶性形態を、16,000 x g4°C10分の遠心により分離した。
SDS-不連続PAGEを、Laemmli [25]の方法に基づいて実行し、その際に溶解ゲル(pH 8.8)およびすスタッキングゲル(pH 6.8)からなる1 mmスタブゲルを使用した。サンプルを99°Cで10分間サンプルバッファー[100 mM Tris-HCl (pH 6.8), 200 mM DTT, 4% SDS, 0.2% ブロモフェノールブルー、および20%グリセロール]で処理した。12% (w/v)ポリアクリルアミドゲル上25 mAで60分間、Electrical Supply MP-250により電気泳動を実施した。クーマシーブルー溶液(2.5%クーマシーブリリアントブルー(Coomassie brilliant blue) R-250, 45 %メタノール、および10%酢酸)を使用して、電気泳動後15分間ゲルを染色した。脱色Iバッファー(40%メタノールおよび10%酢酸)中で1時間、脱色工程としてゲルを設置し、その後脱色IIバッファー(7%メタノールおよび5%酢酸)中でさらに脱色し、残留した染色を除去した。タンパク質分子量マーカー(Fermentas, USA)を、平行して泳動した。
サンプルのタンパク質濃度を、ウシ血清アルブミン(BSA)を標準とするビシンコニン酸アッセイ(BCAアッセイキット, Pierce, USA)により測定した。
アミロースレジンを2.5 x 10 cmカラム中に充填した。融合タンパク質を含有する大腸菌の細胞ペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)中に再懸濁し、その後超音波破砕した。16,000 x g4°C15分で遠心した後、透明な上清をクロマトグラフィーのために保持した。8カラム容量の結合バッファーでカラムを洗浄した後、透明な細胞溶解物を流速1 ml/分でカラムに通した。その後、さらに12カラム容量の結合バッファーでカラムを洗浄した後、融合タンパク質を溶出バッファー(10 mMグリシン/NaOH, pH 11.0)で溶出した。
SBDを親和性タグとして使用する適用潜在性を広め、タンパク質発現および精製に対する種々のペプチドリンカーの効果を調査するために、異なるリンカー、58L, RoLK, PH, PKおよびPPTを有するeGFPおよびSBDを含有する複数の組換えクローンを、図1に示すように構築した。10個の融合タンパク質のうち、5個の融合タンパク質はN末端にSBDを保持し、他のものはC末端にSBDを含有する。N末端SBDを有する場合、可溶性SBD-58L-eGFP, SBD-RoLK-eGFP, およびSBD-PH-eGFPの過剰発現が大腸菌発現系で達成され、一方SBD-PK-eGFPおよびSBD-PPT-eGFPは封入体(inclusion body)として発現した。SBDがC末端に位置する場合、eGFP-58L-SBD, eGFP-RoLK-SBDおよびeGFP-PH-SBDもまた可溶性画分に発現されたが、eGFP-PK-SBDおよびeGFP-PPT-SBDの発現は、また封入体の生成に至った。不溶性SBD-PK-eGFPおよびSBD-PPT-eGFPの過剰発現、ならびにeGFP-PK-SBDおよびeGFP-PPT-SBDの過剰発現は、それぞれ図2および図3に示されている。過剰発現 SBD-PK-eGFP, SBD-PPT-eGFP, eGFP-PK-SBD and eGFP-PPT-SBDの分子量は、12% SDS-PAGEにより約40 kDaと見積もられた。
(A) 結合能に対するpHの効果
結合能に対するpHの効果を調査する実験において、16 μMの濃度を有する精製融合タンパク質を、25°Cで1時間バッファー中で、コーンスターチ(Sigma- Aldrich, EC 232-679-6, USA)の種々のpH値および最終濃度0.1 mg/mlとなるよう撹拌した。2.0から11.0の範囲であるpH値で結合を実行し、そこでバッファーは100 mMグリシン/HCl (pH 2-3), 100 mM酢酸ナトリウム/酢酸(pH 4-5), 100 mM Na2HPO4ZNaH2PO4 (pH 6-7), 100 mM Tris/HCl (pH 8)および100 mMグリシン/NaOH (pH 9-11)を含んだ。結合前後の上清中の遊離融合タンパク質濃度を、BCAアッセイにより測定した。pH 5.0でアッセイされた融合タンパク質の相対的結合能を、100%として標準化した。
デンプン結合能に対するpHの効果を調査する実験において、16 μMの濃度である精製融合タンパク質を、4°C, 25°C および37°Cで3時間、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)中で、コーンスターチの最終濃度が0.1 mg/mlとなるよう撹拌した。結合前後の上清中の遊離融合タンパク質濃度を、BCAアッセイにより測定した。4°Cでアッセイされた融合タンパク質の相対的結合能を、100%として標準化した。
この精製法は、緑膿菌(Pseudomonas amyloderamosa)イソアミラーゼを精製するために開発された撹拌法と呼ばれる(Fang, T. Y. et al., (1994) Enzy Microb Tech 16, 247-252)。融合タンパク質を含む大腸菌の細胞ペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)中に再懸濁し、その後超音波破砕した。16,000 x g 4°Cで15分遠心した後、不溶ペレットを廃棄した。50 mgのコーンスターチ(Sigma, EC 232-679-6)を、溶出バッファー(10 mMグリシン/NaOH, pH 11.0) 1 ml中で3回洗浄し、その後蒸留H2O 1 mlで洗浄した。16,000 x gで5分遠心することにより蒸留H2Oを除去した。融合タンパク質を含む上清1 mlを、撹拌しながら3時間、25°Cでデンプン溶液からのデンプン50 mgとインキュベートした。16,000 x g 4°Cで10分遠心した後、上清を除去した。デンプンペレットを、結合バッファー1 mlで3回洗浄し、その後溶出バッファー250 μlにより4回溶出した。洗浄および溶出からの画分を全て、SDS-PAGEおよびさらなる解析のために保持した。
この精製法は、生デンプンとともに、フンネル型ガラスフィルターによる緑膿菌(Pseudomonas amyloderamosa)イソアミラーゼを精製するために開発された精製スキームと呼ばれる(Lin, L. L. et al., (1994) Lett Appl Microbiol 19, 383-385)。融合タンパク質を含む大腸菌の細胞ペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)中に再懸濁し、その後超音波破砕した。16,000 x g 4°Cで15分遠心した後、不溶ペレットを廃棄した。200 mgのコーンスターチ(Sigma)を、溶出バッファー(10 mMグリシン/NaOH, pH 11.0) 2 ml中で3回洗浄し、その後蒸留H2O 2 mlで洗浄した。デンプンペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)2 mlで3回洗浄し、最後に結合バッファー中に分散させた。デンプン溶液を5-mlディスポーザブルシリンジ中に充填し、その中で針を除去し、フィルターペーパーを底に設置し、デンプンが漏出するのを止めた。細胞の超音波破砕後回収された可溶性画分3 mlを、デンプンカラムにかけ、重力で流出を達成させた。非特異的結合タンパク質を結合バッファー6 mlで洗浄し、その後溶出バッファー3 mlを使用して融合タンパク質を溶出した。洗浄および溶出工程を、底に別のシリンジを使用する吸引により加速化することができた。結合バッファーによる洗浄からの画分、および溶出バッファーによる溶出からの画分を全て、SDS-PAGEおよびさらなる解析のために保持した。
デンプンクロマトグラフィーにおける改変を、流動床吸着とそれを組み合わせることにより達成した(Hicketier, M. and Buchholz, K. (2002) J Biotechnol 93, 253-268; Roy, I. et al., (2000) Protein Expr Purif 20, 162-168)。融合タンパク質を含む大腸菌の細胞ペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)中に再懸濁し、その後超音波破砕した。16,000 x g 4°Cで15分遠心した後、不溶ペレットを廃棄した。600 mgのコーンスターチ(Sigma)を、溶出バッファー(10 mMグリシン/NaOH, pH 11.0) 3 mlで3回洗浄し、その後蒸留H2O 3 mlで洗浄した。デンプンペレットを、結合バッファー(50 mM NaOAc, pH 5.5)3 mlで3回洗浄し、最後に結合バッファー中に分散させた。デンプン溶液を5-mlディスポーザブルシリンジ中に充填し、その中で針を除去し、フィルターペーパーを底に設置し、デンプンが漏出するのを止めた。改変デンプンクロマトグラフィーの設定を、図5に模式的に表示した。細胞の超音波破砕後回収された可溶性画分を、蠕動ポンプP1(Amersham Pharmacia Biotech, USA)により、流速1 ml/分でデンプンカラムに強制的に注入した。非特異的結合タンパク質を結合バッファー6 mlで洗浄し、その後溶出バッファーを使用して融合タンパク質を溶出した。結合バッファーによる洗浄からの画分、および溶出バッファーによる溶出からの画分を全て、SDS-PAGEおよびさらなる解析のために保持した。
生デンプンに対する吸着に対するpHおよび温度の効果
pH 5.0から6.0でSBDは単独で生デンプンによく結合し、その結合は6.0より高いまたは5.0より低い値のpHで破壊されることが明らかにされており、SBDを含有する融合タンパク質が、異なるpHで結合特性をなお保持していることを確認するために、25°Cで2.0から11.0の範囲の異なる値のpHで結合アッセイを行うために、融合タンパク質の一つであるSBD-PH-eGFPを選択した。図6に示すように、コーンスターチに対するSBD-PH-eGFPの結合はpH4.0およびpH5.0で最大であり、一方結合はpH 11.0で最も弱いものであることが観察された。相対的な結合を、pH 5.0における結合が100%であると推察されて計算した。融合タンパク質は、pH 4.0から8.0で生デンプンに非常によく結合し、一方結合は4より低い、または8より高いpH値で急速に下落した。
(A) 構造決定のためのNMR分光法
NMRデータを、Bruker Avance 600 MHzまたは800 MHzスペクトロメーター上で取得した。構造決定のために、RoCBM21(非標識、15N-標識、または13C, 15N-二重標識のいずれか) 1 mMを、10 mM酢酸ナトリウム中に溶解し、25°CでNMR実験にかけた。タンパク質濃度を、Bio-Rad Protein Assayにより定量した。主鎖値(backbone assignment)を、HNCA, HN(CO)CA, HNCACB, CBCA(CO)NH, HNCO, およびHN(CA)CO実験で(Cavanagh, J. et al., (1996) Protein NMR spectroscopy, Academic Press Inc.)取得した。RoCBM21が相対的に高い濃度の芳香族残基を含有するため、芳香族側鎖の値を、HBCBCGCDHDおよびHBCBCGCDCEHE 実験(Yamazaki, T. et al., (1993) J. Am. Chem. Soc. 115, 11054-11055)で補正した。残りの原子の値を、結合介在相関スペクトル(through-bond correlation spectra)の補正を伴うホモ核二次元核オーバーハウザー上昇分光法(nuclear Overhauser enhancement spectroscopy (NOESY))と15Nヘテロ核単量子コヒーレンスNOESY (HSQC-NOESY)の両方を使用して取得した。ホモ核二重量子フィルター相関スペクトル(DQF-COSY)、ホモ核総相関スペクトル(TOCSY)および15N HSQC-TOCSYを利用して、結合介在相関を取得した。混合時間は以下のとおりである: TOCSYスペクトル, 90 ms, およびNOESYスペクトル, 50, 100または150 ms。全ての二次元(2D)スペクトルを、512 t1増大とともに記録し、2048 t2複合データポイントを、TopSpin 1.3 (Bruker)を使用して処理した。距離抑制は、100-ms混合時間で記録されたNOESYスペクトルに由来した。凍結乾燥RoCBM21を99% D2O中25°Cで36時間溶解させた後、2D 15N HSQCスペクトルを記録し、保護アミド部位を同定した。凍結乾燥後RoCBM21は容易に溶解せず、それゆえ過剰のD2Oを添加してそのタンパク質を完全に溶解させた。過剰D2Oを、。凍結乾燥により順次除去し、500-μlサンプルを回収した。水素結合制限を、HSQCアミド部位保護より取得し、包囲NOEシグナルおよびHNCOHB(水素介在結合コヒーレンス)(Cordier, F., and Grzesiek, S. (1999) J. Am. Chem. Soc. 121, 1601-1602)で確認した。二平面核制限を、N, HA, CA, CB, C原子の化学シフトを有するTALOSプログラム(Cornilescu, G. et al., (1999) JBiomol NMR 13, 289-302)を使用して取得した。2,2-ジメチル-2-シラペンタン-5-スルホン酸ナトリウム(DSS)を、プロトン化学シフトに対する内部レファレンスとして使用し、ヘテロ核化学シフトを、γ15N/γ1H = 0.101329118およびγ13C/γ1H = 0.251449530と推測して参照した。RoCBM21の化学シフトを、登録番号BMRB7083で生物学的磁気共鳴データバンク(Biological Magnetic Resonance Data Bank (BMRB))に登録した。
部分的割り当てピークリストおよび化学シフトリストは、プログラムSPARKY (Goddard, T. D., and Kneller, D. G. (1999))を使用する手動割り当てより取得した。ピーク強度は、ローレンツ線形を推定するデフォルトピークフィッティングプロトコルを使用し生成した。RoCBM21に対する構造計算を、ねじれ角力学(TAD)および標準模擬アニーリングプロトコル(Nilges, M. et al., (1988) FEBS Lett 239, 129-136)とともに、CNS 1.1 (Brunger, A. T. et al., (1998) Acta Cryst. D54, 905-921)およびARIA 2.0 (Nilges, M. et al., (1997) J. MoI. Biol. 269, 408-422)を使用して実行した。これらの計算後、OPLS力場(Linge, J. P. et al., (2003) Proteins 50, 496-506)を使用して明示的な水の微調整を行った。出願人が取得した200個の構造のうち、最低総エネルギーを有する15構造を、解析のために選択した。それらの質を、PROCHECK-nmr (Laskowski, R. A. et al., (1993) J. Appl. Cryst. 26, 283-291)で調査した。構造の集合体の原子座標を、登録番号2DJMでプロテインデータバンク(Protein Data Bank (PDB))に登録した。
RoCBM21のリガンド結合残基およびリガンド結合相互作用を調査するために、マルトトリオース、マルトヘプタオース、およびβシクロデキストリンを化学シフト摂動に適用する。マルトトリオースおよびマルトヘプタオースを、100-mMストックで調製する一方、安定性が低いため、βシクロデキストリンを20-mMで調製した。RoCBM21 (1 mM)を、個々のリガンドで滴定し、2D 15N HSQC実験を記録して相互作用をモニターした。加重平均1Hおよび15N化学シフト変化を、式Δδavg= [(Δδ1HN)2 + (0.17Δδ15N)2]1/2 ( SaRoh, T. et al., (2006) J Biol Chem 281, 10482-10488)を使用して計算した。
比較のためのSBD構造は、A. nigerグルコアミラーゼ(AnCBMlO) (Sorimachi, K. et al., (1996) J MoI Biol 259, 970-987)、サーモアクチノマイセス・ヴァルガリス(Thermoactinomyces vulgaris)R-47 α-アミラーゼ I (2VCBM34 I) (Abe, A. et al., (2004) J MoI Biol 335, 811-822)、バチルス・ハロデュランス(Bacillus halodurans )マルトヘキサオース形成アミラーゼ(BhCBM25およびBhCBMlβ) (Boraston, A. B. et al., (2006) J Biol Chem 281, 587-598)ならびにクレブシエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumoniae)プルラナーゼ(KpCBMAV) (Mikami, B. et al., (2006) J MoI Biol 359, 690-707)からのCBM群である。構造を、ウェブサーバー"FAST" (Zhu, J., and Weng, Z. (2005) Proteins 58, 618-627)を使用して、重ね合わせた。
AutoDock3.05 (Morris, G. M. et al., (1998) J. Computational Chemistry 19, 1639-1662)を使用して、結合部位におけるデンプン分子の結合形式をシミュレートした。シクロマルトヘキサイコサオースの三次元構造を、PDB (コード: 1C58)からダウンロードした。炭水化物分子を、別のシミュレーションで異なる結合部位にドッキングさせた。0.375Å間隔の結合部位上の3D中心の親和性グリッド90 x 90 x 90、を、プログラムオートグリッド(autogrid、( Morris, G. M. et al., (1998) J. Computational Chemistry 19, 1639-1662))を使用して計算した。立体構造検索のために、ラマルク遺伝的アルゴリズム(Lamarckian genetic algorithm (LGA))を使用した。2つの結合部位のうち一つにおける各炭水化物に対して、1回の試行に150回の母集団サイズを有する100回試行を実行した。最初の位置および立体構造を、ランダムに選択した。移動ステップは2.0Åであり、回転ステップは50°であった。他のドッキングパラメーターは以下のとおりである:変異率= 0.02、交差率= 0.8、エリート(elitism) = 1、局地的調査率= 0.06、100万エネルギー計算を伴う。100回試行からの最終立体構造は、1.5Åの標準偏差(RMSD)許容範囲を使用してクラスター化した。
NMRスペクトルおよび分子構造
RoCBM21の15N HSQCにより、よく分散したパターンである典型的なβ-ストランドのピーク特性が示された(図8)。プロトン次元のスペクトル幅を16 ppmに設定し、ピークを適応させた。最も高磁場の化学シフトは、-1.181 ppmであり、179 Hδlに属し;W70のHε1は、11.88 ppmで最も低磁場の化学シフトという結果であった。RoCBM21における多数の芳香族残基により(18/106)、いくつかの化学シフトは、芳香環のπ-電子流の影響を受けた。芳香環に近い原子は、π-電子流のシールディング(環の上または下)またはデシールディング(環の面の中)効果のいずれかを体験してよい。複数の割り当て化学シフトは、化学シフト外れ値をチェックするためのBMRBにより現在使用されるソフトウェアによって、特異的、または疑わしいと報告されている(Moseley, H. N. et al., (2004) J Biomol NMR 28, 341-355)。これらの化学シフトを、BMRBアノテーターの要求に基づいて注意深く検証した。例えば、V39 Hβ (0.739)の化学シフトは、Y83およびW47の環により;N52 Hβ3 (0.775)はW47の環により;N97 Hβ3 (-0.09)はY102の環により;179 Hγl2 (-0.22)はY40の環により;ならびにY102 Hβ3 (0.482)はF82の環により影響を受け、結果的に、これらの化学シフトは、高磁場に移動する。HNCA, HN(CO)CA, CBCA(CO)NH, HNCACB, HNCO, およびHN(CA)COスペクトルにおいて、主鎖連続結合性(backbone sequential connectivity)は、プロリン残基およびグリシン18を除き、タンパク質配列全体を通して連続的に進行する。 Asp 17, Gly 18, およびSer19の間の結合性は、これら全ての主鎖結合実験において不在であり、そしてGly 18由来のアミド窒素の化学シフトは、明確に割り当てられることができなかった。HNCACBスペクトルにおける主鎖結合性を示す一連の例示的表示を、図8Bに示す。
RoCBM21構造を、異なるSBDファミリーの構造と比較した(表3)。図10A-Dは、一次、二次、および三次構造における類似性を示す。SBDの異なるファミリーにおいて同等なβ-ストランドおよびループを、RoCBM21構造の構造に従って、ラベルし、着色した。2つの型のトポロジーを、構造比較より区別することができる。AnCBM20, BhCBM15, BhCBM26, およびRoCBM41の構造は、I型トポロジーを有し、一方RoCBM21および7VCBM34の構造は、II型トポロジーを有する。2つのトポロジーが重なるためにはストランドが移動しなければならない点を除き、これらの2つのトポロジー型は類似している。例えば、AnCBM20のβ1は、RoCBM21のβ2に同等であり;それに続くストランド同等物を一つずつ合わせることができ、RoCBM21の最後のストランド(β8)は、AnCBM20のストランド7に重ね合わせることができる。
本研究で試験された3つの線状結合炭水化物(マルトトリオース、マルトヘプタオース、およびβシクロデキストリン)により、化学シフト摂動の類似したパターンが示され、同一のアミノ酸残基は滴定の影響を受けたが、変化の強度は炭水化物の間で異なった。βシクロデキストリンとの滴定前後におけるRoCBM21の15N HSQCスペクトルは重複し(図11A)、化学シフト変化および影響を受ける残基の概要を、図11Bにプロットした。有意な化学シフト摂動(>0.1 ppmおよび0.06-0.1 ppm)を提示するRoCBM21残基を、三次元構造上にマッピングした(図11C)。これらの摂動により、リガンド結合に影響を受ける残基を、3つの方に分類することができる。第一に、残基A41, W47, N52, Y83, K85, K91, D95, N96, N97, およびS99は、前に報告したSBDの相当する部位Iに位置する。同様に、残基N29, I30, A31, Y32, S33, K34, S57, F58, 162, N66, Y67, E68, およびY69は、相当する部位IIを形成する。有意な化学シフト摂動および2つの炭水化物結合部位を有する残基を、RoCBM21の構造上にマッピングした(図11C)。興味深いことに、疎水性コア中に位置する複数の残基もまた、リガンド結合部位に影響を受け、それらはL11, V36, V38, W70, およびI79である。ループ1, 4, および8は、>1.5Åの平均RMSD値を有する柔軟性のある領域である。高い柔軟性のほかに、ループ4および8は、部位Iを包含し、他の特徴-それらはアスパラギン残基に富む(N46, N48, N49, N50, およびN52はループ4にあり、N96, N97, N98, およびN101はループ8にある)-を共有する。炭水化物リガンドとの滴定により、アスパラギンN50, N52, N96, N97, およびN98において大きな化学シフト摂動がもたらされる。これらのポリ-Nループは、CBM-デンプン相互作用の分子決定因子として作用してよい。これらのポリ-Nループの存在は、いくつかのメンバーのCBM21の明確な特徴である(Machovic, M. et al., (2005) Febs J 272, 5497-5513)。2分子のβシクロデキストリンが、RoCBM21の部位IおよびIIにそれぞれドッキングする。部位Iにおいて、ドッキングしたβシクロデキストリンとRoCBM21のアスパラギンに富むループにおけるグルコース残基の水酸基O2およびO3の間にも水素結合が観察される。部位IIにおいて、側鎖N29およびY32がβシクロデキストリンと水素結合しており、これは大きな化学シフト摂動と一致する。
(A) 材料と方法
結晶化に使用されるRoGACBM21の濃度は、およそ10 mg/mLであった。RoGACBM21-βシクロデキストリン(βCD)複合体が、モル比1:2で成長した。一連の結晶化を、水滴ぶら下がり気化分散法(hanging-drop vapor-diffusion method)により実行した。1 μlのタンパク質溶液を、1 μlの貯蔵溶液と混合し、リンブロプレート(Linbro plate)中で500 μlの貯蔵溶液と平衡化した。最初の結晶化条件を、Hampton Research Crystal Screenキットを使用して取得され、その後さらに最適化されて、回折品質結晶を取得した。RoGACBM21-βCD複合体のX線回折データを、台湾のNSRRCで、波長0.9762Åを使用するBL13C1上で収集した。結晶を、ナイロンループを中にマウントし、100Kの液体窒素流の中で急速凍結した。プログラムHKL2000を使用して、データを解析し、調整した。
RoGACBM21-βCD複合体結晶(図12)を、0.1 M Naカコジル酸バッファー(pH 6.5)中の18% PEG 8000および0.2 M酢酸亜鉛を使用して293 Kで4日間、0.2x0.2 x 0.5 mmの最大寸法に成長させた。RoGACBM21-βCD複合体結晶は、1.8Åで回折し、ユニットセルパラメーターがa = 42.58Å, b = 42.71Å, c = 70.06Å, α =β = γ = 90°およびRmergeが3.4%である、斜方晶P212121空間群に属する。VM (Matthews 1968)は2.73Å3Da-1と算出され、結晶中に1個の非対称単位を含む55%の溶媒容量に相当した。RoGACBM21-βCD複合体(図13)において、1個のRoGACBM21が1個のβシクロデキストリン分子に結合する。2つの結合部位、部位IおよびIIが、RoGACBM21-βCD複合体において観察された。部位Iは、キーとなるY32残基を含むループβ2-β3の周辺に位置し、部位IIは、別の多糖認識残基W47を有するループβ3-β4の周辺に位置する。
Claims (15)
- 配列番号1から3すなわち、
配列番号1
- 前記アミノ酸残基がチロシンまたは/およびトリプトファンである、請求項1に記載のデンプン結合ドメイン。
- 前記活性部位が残基32のチロシン、残基47のトリプトファン、残基58のチロシン、残基83のチロシン、残基93のチロシン、および残基94のチロシンである、請求項1に記載のデンプン結合ドメイン。
- (SBD)m-Ln-X-L'p-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Lはリンカーを表し、L'はリンカーを表し、Xは標的タンパク質またはポリペプチドを表し、mは0,1,または2であり、nは0または1であり、pは0または1であり、qは0,1,または2を表し、ここでmとqは同時に0ではない]
を有する組換えタンパク質。 - SBDが請求項1に記載されている、請求項4に記載のタンパク質。
- リンカーがRoLK:リゾパス・オリザエGAのリンカー、PH: 6個のヒスチジン、PK: 8個のリジン、PPT: スレオニンとプロリン-スレオリンの4回リピート[T(PT)4]、あるいは58L: pET39b(+)における SpeIおよびNcoIの切断部位の間の領域である、請求項4に記載のタンパク質。
- (SBD)m-X-(SBD)q
[前記式中、SBDはデンプン結合ドメインを表し、Xは炭水化物を表し、mは0,1,または2であり、qは0,1,または2であり、SBDは別個の単位を使用して同時に炭水化物に結合する]
を含む複合体。 - 前記炭水化物が、α-1,4-グルコース連鎖またはα-1,6-グルコース連鎖を構造中に有する、請求項7に記載の複合体。
- 前記炭水化物が、環状炭水化物である、請求項7に記載の複合体。
- 前記デンプン結合ドメインがリガンド結合部位またはコンフォメーションにより前記炭水化物に結合する、請求項7に記載の複合体。
- 前記デンプン結合ドメインが、炭水化物のサイズに依存して複数の単位を有する、請求項7に記載の複合体。
- (a) 親和性マトリックスに直接、組換えタンパク質を含む生物学的液体を適用する工程、
(b) 温度変化、pH、イオン強度、糖濃度、または酵素成分により組換えタンパク質を溶出する工程
を含み、親和性マトリックスが、式:
(X-X)n
[前記式中、主鎖、側鎖、または修飾残基を含むそのいずれの構造においても、Xはグルコース分子を意味し、グルコースとグルコースとの間の連鎖はα-1,4-連鎖またはα-1,6-連鎖であり、nは1以上である]
を包含する、請求項1に記載のデンプン結合ドメインを含む組換えタンパク質を分離する方法。 - 前記親和性マトリックスがデンプンである、請求項12に記載の方法。
- 前記温度変化により温度を37°Cまたはそれより高く上昇させる、請求項12に記載の方法。
- 工程(a)を0°Cから25°Cの下で実行する、請求項12に記載の方法。
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