JP2010503648A - 増殖性疾患の治療のためのpi3k及びmtor阻害剤としての2−ベンゾイミダゾリル−6−モルホリノ−4−(アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、又はアゼピン)ピリミジン誘導体 - Google Patents

増殖性疾患の治療のためのpi3k及びmtor阻害剤としての2−ベンゾイミダゾリル−6−モルホリノ−4−(アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、又はアゼピン)ピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)のピリミジン誘導体(式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t、X及びQはそれぞれ明細書中に定義したいずれかの意味を有する)、それらの製造方法、それらを含有する医薬組成物、及びヒトのような温血動物における増殖抑制作用を発現させる方法におけるそれらの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗腫瘍活性を有し、従って人体又は動物体の治療方法に有用な特定の新規ピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩に関する。また、本発明は、前記ピリミジン誘導体の製造方法、それを含有する医薬組成物及び治療法におけるそれらの使用、例えばヒトのような温血動物において増殖抑制作用を発現させる際に使用される薬剤の製造におけるそれらの使用にも関する。
癌や乾癬等の細胞増殖性疾患のための現在の治療法の多くはDNA合成を阻害する化合物を利用する。そのような化合物は、通常は細胞に有毒であるが、腫瘍細胞等の急速に分裂する細胞に対するそれらの毒性作用は有益である。DNA合成の阻害以外の機序によって作用する抗腫瘍剤への代替的取り組みは、作用の選択性を向上させる可能性を有している。
近年にいたって、DNAの一部が癌遺伝子、すなわち活性化されると悪性の腫瘍細胞の形成を引き起こす遺伝子に形質転換されることによって細胞が癌化する可能性があることが発見されている(Bradshaw, Mutagenesis, 1986, 1, 91)。そのような癌遺伝子のいくつかは、増殖因子の受容体であるペプチド類の産生を誘導する。次いで、増殖因子と受容体の複合体が活性化されることにより、細胞増殖が促進される。例えば、いくつかの癌遺伝子がチロシンキナーゼ酵素をコード化することや、特定の増殖因子受容体がチロシンキナーゼ酵素でもあることが知られている(Yarden et al., Ann. Rev. Biochem., 1988, 57, 443; Larsen et al., Ann. Reports in Med. Chem., 1989, Chpt. 13)。最初に同定されたチロシンキナーゼ類の群は、そのようなウイルス性癌遺伝子、例えばpp60v−Srcチロシンキナーゼ(別名v−Srcとして知られている)、及び正常細胞内の対応するチロシンキナーゼ類、例えばpp60c−Srcチロシンキナーゼ(別名c−Srcとして知られている)であった。
受容体型チロシンキナーゼ類は、細胞複製を開始する生化学的シグナルの伝達にとって重要である。それらは高分子量の酵素であり、細胞膜を貫通して上皮細胞増殖因子(EGF)等の増殖因子のための細胞外結合領域と、タンパク質内のチロシンアミノ酸をリン酸化して細胞増殖に影響を与えるためのキナーゼとして機能する細胞内部分とを有する。異なる受容体型チロシンキナーゼ類と結合する増殖因子ファミリーに基づく様々なクラスの受容体型チロシンキナーゼ類が知られている(Wilks, Advances in Cancer Research, 1993, 60, 43-73)。その分類には、EGF、TGFα、Neu及びerbB受容体等のEGFファミリーの受容体型チロシンキナーゼ類を含むクラスI受容体型チロシンキナーゼ類が含まれる。
また、特定のチロシンキナーゼ類が、細胞内に位置しかつ腫瘍細胞の運動、播種、浸潤及びその後の転移性腫瘍の増殖に影響を与えるシグナル等の生化学的シグナルの伝達に関わる非受容体型チロシンキナーゼ類のクラスに属することも知られている。Src、Lyn、Fyn及びYesチロシンキナーゼ類等のSrcファミリーを含む様々なクラスの非受容体型チロシンキナーゼ類が知られている。
また、特定のキナーゼが、細胞内のチロシンキナーゼ活性化の下流に位置しかつ腫瘍細胞の増殖に影響を与えるシグナル等の生化学的シグナルの伝達に関わるセリン/スレオニンキナーゼのクラスに属することも知られている。そのようなセリン/スレオニンのシグナル経路としては、Raf−MEK−ERKカスケード及びPDK−1、AKT及びmTOR等のPI3Kとして知られている脂質キナーゼ経路の下流が挙げられる(Blume-Jensen and Hunter, Nature, 2001, 411, 355)。
また、脂質キナーゼのクラスに属する特定のキナーゼが、細胞内に位置しかつ腫瘍細胞の増殖及び浸潤性に影響を与えるシグナル等の生化学的シグナルの伝達にも関わることも知られている。ホスファチジルイノシトール−3−キナーゼファミリーとしても知られているホスホイノシチド3−キナーゼ(以後PI3Kと略す)ファミリーを含む様々なクラスの脂質キナーゼが知られている。
現在では、癌遺伝子及び癌抑制遺伝子の脱制御(deregulation)が、例えば細胞増殖又は細胞生存の促進による悪性腫瘍の形成に寄与していることが十分に分かっている。また、PI3Kファミリーが媒介するシグナル経路が増殖及び生存を含むいくつかの細胞プロセスにおいて中心的な役割を有し、これらの経路の脱制御が広範なヒトの癌及び他の疾患における病原因子であることも知られている(Katso et al., Annual Rev. Cell Dev. Biol., 2001, 17: 615-617 and Foster et al., J. Cell Science, 2003, 116: 3037-3040)。
脂質キナーゼのPI3Kファミリーは、ホスファチジルイノシトール(以後PIと略す)のイノシトール環の3位をリン酸化する酵素群である。PI3K酵素の3つの主要な群が知られており、生理的基質の特異性によって分類されている(Vanhaesebroeck et al., Trends in Biol. Sci., 1997, 22, 267)。クラスIIIのPI3K酵素は、PIのみをリン酸化する。一方、クラスIIのPI3K酵素はPI及びPI4−リン酸エステル(以後PI(4)Pと略す)の両方をリン酸化する。クラスIのPI3K酵素は、PI4,5−二リン酸(以後PI(4,5)P2と略す)のみが生理的細胞基質(physiological cellular substrate)であると思われているが、PI、PI(4)P及びPI(4,5)P2をリン酸化する。PI(4,5)P2のリン酸化によって、脂質セカンドメッセンジャーであるPI3,4,5−三リン酸(以後PI(3,4,5)P3と略す)が産生される。このスーパーファミリーのさらに遠縁のメンバーは、タンパク質基質内のセリン/スレオニン残基をリン酸化するmTOR及びDNA依存性キナーゼ等のクラスIVキナーゼである。これらの脂質キナーゼの中で最も研究されかつ理解されているものは、クラスIのPI3K酵素である。
クラスIのPI3Kは、p110触媒サブユニット及び調節サブユニットからなるヘテロ二量体であり、そのファミリーは、調節相手(regulatory partner)及び調節機序に基づいてクラスIa酵素とクラスIb酵素にさらに分類される。クラスIa酵素は、5つの異なる調節サブユニット(p85α、p55α、p50α、p85β及びp55γ)と二量体化する3つの異なる触媒サブユニット(p110α、p110β及びp110δ)からなり、全ての触媒サブユニットはすべての調節サブユニットと相互作用して様々なヘテロ二量体を形成することができる。通常、クラスIaのPI3Kは、調節サブユニットのSH2領域と活性化受容体の特異的リン酸化チロシン残基又はIRS−1等のアダプタータンパク質との相互作用による受容体型チロシンキナーゼ増殖因子の刺激に反応して活性化される。p110α及びp110βはどちらもすべての細胞型において構造的に発現されるが、p110δの発現は、白血球群及びいくつかの上皮細胞にさらに限定されている。一方、単独のクラスIb酵素は、p101調節サブユニットと相互作用するp110γ触媒サブユニットからなる。さらに、クラスIb酵素は、Gタンパク質共役受容体(GPCR)に反応して活性化され、その発現は白血球に限定されていると思われる。
現在、クラスIaのPI3K酵素が直接又は間接的に多種多様なヒトの癌における腫瘍発生(tumourigenesis)に寄与しているということを示す相当な証拠が存在する(Vivanco and Sawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, 2, 489-501)。例えば、p110αサブユニットは、卵巣腫瘍(Shayesteh et al., Nature Genetics, 1999, 21: 99-102)及び子宮頸部(Ma et al., Oncogene, 2000, 19: 2739-2744)等のいくつかの腫瘍内で増幅される。ごく最近では、p110αの触媒部位内における活性化突然変異と、結腸直腸領域の腫瘍、乳房腫瘍及び肺腫瘍等の様々な他の腫瘍との関連が明らかになった(Samuels et al., Science, 2004, 304, 554)。また、p85α内での腫瘍関連の突然変異が卵巣及び結腸癌等の癌の中に確認された(Philp et al., Cancer Research, 2001, 61, 7426-7429)。クラスIaのPI3Kの活性化は、直接的な作用だけでなく、例えば、受容体型チロシンキナーゼ類、GPCR系又はインテグリンのリガンド依存性又はリガンド非依存性活性によるシグナル経路上流で生じる腫瘍化事象に寄与していると思われている(Vara et al., Cancer Treatment Reviews, 2004, 30, 193-204)。そのようなシグナル経路上流での事象例としては、PI3K媒介経路の活性化に繋がる様々な腫瘍における受容体型チロシンキナーゼ類Erb2の過剰発現(Harari et al., Oncogene, 2000, 19, 6102-6114)及び癌遺伝子Rasの過剰発現(Kauffmann-Zeh et al., Nature, 1997, 385, 544-548)が挙げられる。また、クラスIaのPI3Kは、下流での様々なシグナル伝達事象によって引き起こされる腫瘍形成に間接的に寄与している可能性がある。例えば、PI(3,4,5)P3のPI(4,5)P2への逆転換を触媒するPTEN癌抑制ホスファターゼの作用の低下は、PI3Kが媒介するPI(3,4,5)P3の産生の脱制御による非常に広範な腫瘍と関連している(Simpson and Parsons, Exp. Cell Res., 2001, 264, 29-41)。さらに、他のPI3K媒介シグナル伝達事象の作用の増大は、例えばAktの活性化による様々な癌に寄与すると思われている(Nicholson and Anderson, Cellular Signalling, 2002, 14, 381-395)。
クラスIaのPI3K酵素は、腫瘍細胞内での増殖及び生存シグナル伝達における媒介の役割に加えて、腫瘍関連の間質細胞内でのその機能による腫瘍形成にも寄与するという十分な証拠も存在する。例えば、PI3Kシグナル伝達は、VEGF等の血管新生促進因子(pro-angiogenic factor)に反応しての内皮細胞内での血管新生事象の媒介において重要な役割を担うことが知られている(Abid et al., Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 2004, 24, 294-300)。クラスIのPI3K酵素は運動及び遊走にも関与しているため(Sawyer, Expert Opinion Investig. Drugs, 2004, 13, 1-19)、PI3K阻害剤は、腫瘍細胞の浸潤及び転移の阻害によって治療効果を与えるものでなければならない。
また、クラスIのPI3K酵素は、炎症細胞の腫瘍化促進作用(pro-tumourigenic effect)に寄与するPI3K活性による免疫細胞の調節において重要な役割を担っている (Coussens and Werb, Nature, 2002, 420, 860-867)。
これらの発見は、クラスIのPI3K酵素の薬理学的阻害剤が上皮性悪性腫瘍及び非上皮性悪性腫瘍等の固形腫瘍を含む様々な形態の癌疾患、白血病及びリンパ性悪性疾患の治療に対して治療的価値を有するものでなければならないことを示唆している。特に、クラスIのPI3K酵素阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌、胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸(gastrointestinal tissue)癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療に対して治療的価値を有するものでなければならない。
研究者は、通常、PI3K阻害剤であるLY294002及びワートマニンを使用して、PI3K酵素ファミリーの生理学及び病理学的役割を調査してきた。これらの化合物の使用によって、細胞的事象にPI3Kが果たす役割を示唆すことができるが、それらの化合物はPI3Kファミリー内における十分な選択性を有していないため、ファミリーメンバーの個々の役割を詳細に分析することができない。このような理由から、より強力かつ選択的な薬理学的PI3K阻害剤は、PI3Kの機能をより完全に理解しかつ有用な治療薬を提供するために有用である。
クラスIのPI3K酵素は、腫瘍形成だけでなく他の疾患に関与しているという証拠が存在する(Wymann et al., Trends in Pharmacological Science, 2003, 24, 366-376)。クラスIaのPI3K酵素及び単独のクラスIb酵素のどちらもが免疫系の細胞内で重要な役割を担っており(Koyasu, Nature Immunology, 2003, 4, 313-319)、そのため、炎症及びアレルギー徴候の治療標的となる。また、PI3Kの阻害は、抗炎症作用によって又は心筋細胞に直接影響を与えることによって循環器系疾患を治療するのに有用である(Prasad et al., Trends in Cardiovascular Medicine, 2003, 13, 206-212)。そこで、クラスIのPI3K酵素阻害剤は、癌以外の多種多様の疾患の予防及び治療に有用であることが期待されている。
発明者らは、意外にも特定のピリミジン誘導体が強力な抗腫瘍活性を有し悪性疾患により生じた制御されない細胞増殖の阻害に有用であることを発見した。本発明に開示されている化合物が単一の生物学的プロセスに対する作用によってのみ薬理学的活性を有することを暗示するものではないが、本化合物は、クラスIのPI3K酵素の阻害、具体的にはクラスIaのPI3K酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素の阻害、より具体的にはクラスIaのPI3K酵素の阻害によって抗腫瘍作用を与えると思われている。
また、本発明の化合物は、炎症性疾患(例えば、関節リウマチ及び炎症性腸疾患)、線維症(例えば、肝硬変及び肺線維症)、糸球体腎炎、多発性硬化症、乾癬、前立腺肥大症(BPH)、皮膚の超過敏反応、血管疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症及び再狭窄)、アレルギーぜんそく、インスリン依存性糖尿病、糖尿病性網膜症及び糖尿病性腎症等の様々な非悪性疾患により生じる非制御型細胞増殖の阻害においても有用である。
通常、本発明の化合物は、クラスIのPI3K酵素、特にクラスIaのPI3K酵素に対して強力な阻害活性を有するが、チロシンキナーゼ酵素、例えばEGF受容体型チロシンキナーゼ類及び/又はVEGF受容体型チロシンキナーゼ類等の受容体型チロシンキナーゼ類又はSrc等の非受容体型チロシンキナーゼ類に対する阻害活性は弱い。さらに、本発明の特定の化合物は、EGF受容体型チロシンキナーゼ類又はVEGF受容体型チロシンキナーゼ類又はSrc非受容体型チロシンキナーゼ類に対するよりも、クラスIのPI3K酵素、特にクラスIaのPI3K酵素に対して実質的により良好な作用強度を有する。そのような化合物は、クラスIのPI3K酵素に対する十分な作用強度を有するため、クラスIのPI3K酵素、特にクラスIaのPI3K酵素を阻害するのに十分であるが、EGF受容体型チロシンキナーゼ類又はVEGF受容体型チロシンキナーゼ類又はSrc非受容体型チロシンキナーゼ類に対しては活性をほとんど示さない量で使用することができる。
本発明の化合物の少なくともいくつかは、クラスIVキナーゼのmTORに対しても強力な阻害活性を有することが分かっている。
マクロライド系抗生物質であるラパマイシン(シロリムス)の哺乳類標的は、タンパク質キナーゼのホスファチジルイノシトール(PI)キナーゼ関連キナーゼ(PIKK)ファミリーに属する酵素であるmTORであり、PIKKファミリーの例としてはATM、ATR、DNA−PK及びhSMG−1が挙げられる。その他のPIKKファミリーメンバーのように、mTORは、検出可能な脂質キナーゼ活性を有さないが、その代わりにセリン/スレオニンキナーゼとしての機能を有する。mTORシグナル伝達についての知識の多くはラパマイシンの使用に基づくものである。ラパマイシンは最初に12kDaイムノフィリンFK506結合タンパク質(FKBP12)に結合し、この複合体がmTORシグナル伝達を阻害する(Tee and Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。mTORタンパク質は、触媒キナーゼ領域、FKBP12ラパマイシン結合(FRB)領域、C末端近傍の推定抑制領域及びN末端の最高20回縦列反復HEATモチーフ、並びに、FRAP−ATM−TRRAP(FAT)及びFATのC末端領域からなる(Huang and Houghton, Current Opinion in Pharmacology, 2003, 3, 371-377)。
mTORキナーゼは、細胞増殖の主要調節因子であり、翻訳、転写、mRNA代謝回転、タンパク質安定性、アクチン細胞骨格再編成及び自食作用を含む広範な細胞機能を調節することが分かっている(Jacinto and Hall, Nature Reviews Molecular and Cell Biology, 2005, 4, 117-126)。mTORキナーゼは、増殖因子(例えば、インスリン又はインスリン様増殖因子)からのシグナルを栄養素(例えば、アミノ酸及びグルコース)と統合して細胞増殖を調節する。mTORキナーゼは、PI3K−Akt経路を介して増殖因子によって活性化される。哺乳類細胞内でのmTORキナーゼの最大の特徴的機能は、2つの経路を介する翻訳の調節、すなわち、リボソームS6K1を活性化して5’末端オリゴピリミジン(TOP)区域(tract)を有するmRNAの翻訳を向上させかつ4E−BP1を抑制してCAP依存性mRNAの翻訳を可能にすることである。
通常、研究者は、細胞内標的としてのmTORに対する特異性に基づいてラパマイシン及び関連ラパマイシン類似体による阻害によってmTORの生理学的及び病理学的役割を調査している。しかし、最近のデータでは、ラパマイシンがmTORシグナル伝達機能に対して可変的な阻害作用を示していること、及びmTORキナーゼ領域の直接的な阻害がラパマイシンによって達成される活性よりも実質的に広範な抗癌活性を示す可能性があることが示唆されている(Edinger et al., Cancer Research, 2003, 63, 8451-8460)。このような理由から、mTORキナーゼ機能をより完全に理解しかつ有用な治療薬を提供するためには、mTORキナーゼ活性の強力かつ選択的な阻害剤が有用であると思われる。
現在では、mTORの上流の経路が癌の中で頻繁に活性化されるということを示すかなりの証拠が存在する(Vivanco and Sawyers, Nature Reviews Cancer, 2002, 2, 489-501; Bjornsti and Houghton, Nature Reviews Cancer, 2004, 4, 335-348; Inoki et al., Nature Genetics, 2005, 37, 19-24)。例えば、異なるヒトの腫瘍内で突然変異するPI3K経路の成分には、増殖因子受容体の活性化突然変異及びPI3K及びAktの増幅及び/又は過剰発現が含まれる。
また、内皮細胞の増殖がmTORシグナル伝達に依存している可能性があることを示す証拠も存在する。内皮細胞増殖は、PI3K−Akt−mTORシグナル伝達経路の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の活性化によって刺激される(Dancey, Expert Opinion on Investigational Drugs, 2005, 14, 313-328)。さらに、mTORキナーゼシグナル伝達は、低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)の発現に対する作用によってVEGF合成を部分的に制御すると考えられている(Hudson et al., Molecular and Cellular Biology, 2002, 22, 7004-7014)。そのため、腫瘍血管新生は、2つの方法、すなわち、腫瘍及び間質細胞によるVEGFの低酸素誘導合成、及びPI3K−Akt−mTORシグナル伝達を経て内皮の増殖及び生存を行うVEGF刺激によって、mTORキナーゼシグナル伝達に依存する可能性がある。
これらの発見は、mTORキナーゼの薬理学的阻害剤が上皮性悪性腫瘍及び非上皮性悪性腫瘍等の固形腫瘍を含む様々な形態の癌疾患、白血病及びリンパ性悪性疾患の治療にとって治療的価値を持つものであることを示唆している。
mTORキナーゼは、腫瘍形成だけでなく、多くの過誤腫症候群に関与しているという証拠が存在する。最近の研究から、TSC1、TSC2、PTEN及びLKB1等の癌抑制タンパク質がmTORキナーゼシグナル伝達を厳重に制御していることが分かっている。これらの癌抑制タンパク質の減少によってmTORキナーゼシグナル伝達の増加に起因する様々な過誤腫の状態が引き起こされる(Tee and Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。mTORキナーゼの調節不全との分子リンクが確立されている症候群の例としては、ポイツ・ジェガース症候群(PJS)、カウデン病、バナヤン・ライリー・ルバルカバ症候群(BRRS)、プロテウス症候群、レルミット・デュクロ病及びTSCが挙げられる(Inoki et al., Nature Genetics, 2005, 37, 19-24)。これらの症候群に罹患した患者は、多くの臓器内に良性の過誤腫性腫瘍の発生がみられることが特徴的である。
最近の研究では他の疾患におけるmTORキナーゼの関与が明らかとなっている(Easton & Houghton, Expert Opinion on Therapeutic Targets, 2004, 8, 551-564)。ラパマイシンは、T細胞/B細胞の抗原誘発性増殖及び抗体産生を阻害することによる強力な免疫抑制剤であることが実証されており(Sehgal, Transplantation Proceedings, 2003, 35, 7S-14S)、そのため、mTORキナーゼ阻害剤は有用な免疫抑制剤であるかもしれない。また、mTORキナーゼ活性の阻害は、再狭窄の予防、すなわち、脈管構造疾患(vasculature disease)の治療におけるステントの導入に対する反応による脈管構造内での正常細胞の望ましくない増殖の制御にも有用であるかもしれない(Morice et al., New England Journal of Medicine, 2002, 346, 1773-1780)。さらに、ラパマイシン類似体であるエベロリムスは、心臓同種移植片による脈管障害の重症度及び発生率を低下させることができる(Eisen et al., New England Journal of Medicine, 2003, 349, 847-858)。mTORキナーゼ活性の増加は、心不全の主要な危険因子として臨床上重要でありかつ心筋細胞の大きさが拡大した結果である心臓肥大と関連している(Tee & Blenis, Seminars in Cell and Developmental Biology, 2005, 16, 29-37)。そのため、mTORキナーゼ阻害剤は、癌以外の多種多様な疾患の予防及び治療において有用なものであることが期待されている。
欧州特許出願第1020462号には、どちらも1−ベンゾイミダゾリル基及びモルホリノ基で置換された特定のトリアジン及びピリミジン誘導体が抗腫瘍活性を有しかつ癌の治療に有用であることが開示されている。ベンゾイミダゾル−1−イル基、モルホリノ基及びピペリジノ基でそれぞれ置換された特定のトリアジン、例えば、2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−モルホリノ−6−ピペリジノ−1,3,5−トリアジン(化合物15)及び2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−(4−ヒドロキシピペリジノ)−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン(化合物5)が開示されている。ベンゾイミダゾル−1−イル基、モルホリノ基及びピペリジノ基でそれぞれ置換されたピリミジンについては特に開示されていない。
国際公開第WO00/043385号には、どちらも1−ベンゾイミダゾリル基及びモルホリノ基で置換された別の特定のトリアジン及びピリミジン誘導体が抗腫瘍活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。ベンゾイミダゾル−1−イル基、モルホリノ基及びピロリジニル基でそれぞれ置換された特定のトリアジン、例えば、2−ベンゾイミダゾル−1−イル−4−モルホリノ−6−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)−1,3,5−トリアジンが開示されている。ベンゾイミダゾル−1−イル基、モルホリノ基及びピロリジニル基でそれぞれ置換されたピリミジンについては特に開示されていない。
欧州特許出願第1389617号には、どちらも1−ベンゾイミダゾリル基及びモルホリノ基で置換された別の特定のトリアジン及びピリミジン誘導体が抗腫瘍活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。置換ベンゾイミダゾル−1−イル基、置換モルホリノ基及びピロリジニル又はピペリジノ基でそれぞれ置換された特定のピリミジン、すなわち、4−(cis−2,3−ジメチルモルホリノ)−2−(2−ヒドロキシメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)ピリミジン(化合物12)及び4−(cis−2,3−ジメチルモルホリノ)−2−(2−ヒドロキシメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−ピペリジノピリミジン(化合物11)が開示されている。
欧州特許出願第1557415号には、どちらも1−ベンゾイミダゾリル基及びモルホリノ基で置換された別の特定のトリアジン及びピリミジン誘導体が抗腫瘍活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。置換ベンゾイミダゾル−1−イル基、置換モルホリノ基及びピロリジニル基でそれぞれ置換されたピリミジン、すなわち、2−(2−ジフルオロメチル−4−ヒドロキシベンゾイミダゾル−1−イル)−4−(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(化合物1)が開示されている。
国際公開第WO2005/095389号には、どちらも1−ベンゾイミダゾリル基及びモルホリノ基で置換された別の特定のトリアジン及びピリミジン誘導体が抗腫瘍活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示範囲にはベンゾイミダゾル−1−イル基、モルホリノ基、及びピロリジニル又はピペリジニル基でそれぞれ置換されたトリアジン又はピリミジンのいずれも含まれていない。
国際公開第WO2006/005914号には、特定のピリミジン誘導体がPI3K酵素阻害活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示内容は、主に2,4−ジアリール−6−モルホリノピリミジンに関するものである。その開示範囲にはベンゾイミダゾリル置換ピリミジンは含まれていない。
国際公開第WO2006/005918号には、特定のピリミジン誘導体がPI3K酵素阻害活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示内容は、主に2,4−ジアリール−6−モルホリノピリミジンに関するものである。その開示範囲にはベンゾイミダゾリル置換ピリミジンは含まれていない。
国際公開第WO2006/005915号には、特定のピリミジン誘導体がPI3K酵素阻害活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示内容は、主に4−ヘテロアリール−6−モルホリノピリミジンに関するものであり、特定の2−ヘテロアリール−6−モルホリノピリミジンも開示されている。2−(1H−ベンゾイミダゾル−4−イル)−6−モルホリノピリミジンについても開示されている。2−ベンゾイミダゾル−1−イルで置換されたピリミジンについては特に開示されていない。
国際公開第WO2004/048365号には、特定のピリミジン誘導体がPI3K酵素阻害活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示内容は、主にアリールアミノ及びヘテロアリールアミノで置換されたピリミジンに関するものである。その開示範囲には2−ヘテロアリール置換ピリミジンは含まれていない。6−(3−ヒドロキシフェニル)−2−モルホリノ−4−[4−(4−ニトロフェニル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン(no.82);6−(3−ヒドロキシフェニル)−2−モルホリノ−4−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ピリミジン(no.85);4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−6−(3−ヒドロキシフェニル)−2−モルホリノピリミジン(no.86);及び6−(3−ヒドロキシフェニル)−2−モルホリノ−4−[4−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン(no.128)等の化合物が開示されている。
欧州特許出願第1277738号には、様々な構造体がPI3K酵素阻害活性を有しかつ癌の治療において有用であることが開示されている。その開示内容には、4−モルホリノ置換された二環式ヘテロアリール化合物、例えば、キナゾリン及びピリド[3,2−d]ピリミジン誘導体、4−モルホリノ置換された三環式ヘテロアリール化合物、例えば、ピリド[3’,2’:4,5]フロ[3,2−d]ピリミジン誘導体として記載されている化合物についての言及も含まれている。その開示範囲には単環式ピリミジン誘導体は含まれていない。
国際公開第WO2005/007648号には、4−アリールピペラジン−1−イル基又は4−ヘテロアリールピペラジン−1−イル基で置換された特定のピリジン、ピリミジン及びトリアジン誘導体が急性又は慢性の痛みの治療に有用であることが開示されている。例えば、多くの2−ピペラジン−1−イルピリミジン化合物、例えば、4−(2−フルオロフェニル)−6−モルホリノ−2−(4−ピリジン−2−イルピペラジン−1−イル)ピリミジン(no.87)、及び2−アリール−4−ピペラジン−1−イルピリミジン化合物、例えば、2−(3−クロロフェニル)−6−モルホリノ−4−[4−(3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル)ピペラジン−1−イル]ピリミジン及び4−[4−(3−クロロピリジン−2−イル)−2−メチルピペラジン−1−イル]−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−6−モルホリノピリミジン(no.92)についても開示されている。
本発明の一側面によれば、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される:
Figure 2010503648
式中、pは0、1、2又は3であり、
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される:
−X
{式中、Xは、直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(R及びN(R)C(R[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、又は(Rは(1−3C)アルキレンジオキシであり、
かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択された置換基を有していてもよく:
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RS及びC(RN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、
かつ、R上の置換基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式:
−X−R
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Rはハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル又はN,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは場合により1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}の基から選択され、
かつ、R上の置換基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、R置換基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R10)、CO、CH(OR10)、CON(R10)、N(R10)CO、N(R10)CON(R10)、SON(R10)、N(R10)SO、CH=CH及びC≡C[式中、R10は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入よって分離されてもよく;
はフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル又は(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルであり;
qは0、1、2、3又は4であり;
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、(1−8C)アルキル又は下記式の基である:
−X−R11
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R12)[式中、R12は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R11はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである}、
又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
rは0、1、2、3又は4であり;
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択される、
又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
sは1又は2であり;
tは1、2又は3であり;
は直接結合であるか、又はCO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)CON(R13)、N(R13)COC(R13O、N(R13)COC(R13S、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO(式中、R13は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択され;かつ
は(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキル又はN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルである、
あるいは、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは場合により1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}の基から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C[式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は、場合により(1−8C)アルキル基を有していてもよい。
本発明の別の側面によれば、上記式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供され;
式中、pは0、1、2又は3であり、
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される:
−X
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(R及びN(R)C(R[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである)}、又は(Rは(1−3C)アルキレンジオキシであり、
かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される置換基を有していてもよく:
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RS及びC(RN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、
かつ、R上の置換基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式:
−X−R
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Rはハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル又はN,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは場合により1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}の基から選択され、
かつ、R上の置換基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、R置換基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R10)、CO、CH(OR10)、CON(R10)、N(R10)CO、N(R10)CON(R10)、SON(R10)、N(R10)SO、CH=CH及びC≡C(式中、R10は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
はフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル又は(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルであり;
qは0、1、2、3又は4であり;
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、(1−8C)アルキル又は下記式の基である:
−X−R11
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R12)[式中、R12は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R11はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである}、
又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
rは0、1、2、3又は4であり;
基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択される、
又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
sは1又は2であり;
tは1、2又は3であり;
はCO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)CON(R13)、N(R13)COC(R13O、N(R13)COC(R13S、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され;かつ
は(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキル、又はN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルである、
あるいは、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは場合により1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}の基から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C(式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は、場合により(1−8C)アルキル基を有していてもよい。
本明細書では、「(1−8C)アルキル」という総称は、プロピル、イソプロピル及びtert−ブチル等の直鎖状及び分岐状アルキル基の両方を含み、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル等の(3−8C)シクロアルキル基、及びシクロプロピルメチル、2−シクロプロピルエチル、シクロブチルメチル、2−シクロブチルエチル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル及び2−シクロヘキシルエチル等の(3−6C)シクロアルキル−(1−2C)アルキル基も含む。しかし、「プロピル」等の個々のアルキル基について述べる場合は直鎖状基のみを意味し、「イソプロピル」等の個々の分岐状アルキル基について述べる場合は分岐状基のみを意味し、「シクロペンチル」等の個々のシクロアルキル基について述べる場合は5員環基のみを意味する。これは、他の総称に対しても同様に適用され、例えば(1−6C)アルコキシは、(3−6C)シクロアルキルオキシ基及び(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメトキシ、2−シクロプロピルエトキシ、シクロブチルメトキシ、2−シクロブチルエトキシ及びシクロペンチルメトキシを含み;(1−6C)アルキルアミノは、(3−6C)シクロアルキルアミノ基及び(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルキルアミノ基、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロブチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、シクロプロピルメチルアミノ、2−シクロプロピルエチルアミノ、シクロブチルメチルアミノ、2−シクロブチルエチルアミノ及びシクロペンチルメチルアミノを含み;ジ−[(1−6C)アルキル]アミノは、ジ−[(3−6C)シクロアルキル]アミノ基及びジ−[(3−5C)シクロアルキル−(1−2C)アルキル]アミノ基、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、N−シクロプロピル−N−メチルアミノ、N−シクロブチル−N−メチルアミノ、N−シクロヘキシル−N−エチルアミノ、N−シクロプロピルメチル−N−メチルアミノ、N−(2−シクロプロピルエチル)−N−メチルアミノ及びN−シクロペンチルメチル−N−メチルアミノを含む。
当然のことながら、上に定義した式Iの特定の化合物が1つ以上の不斉炭素原子によって光学活性体又はラセミ体として存在することができる限り、本発明は上記活性を有する任意のそのような光学活性体又はラセミ体をその定義に含む。光学活性体の合成は、当該技術分野で良く知られている有機化学の通常の方法、例えば、光学活性出発材料からの合成又はラセミ体の分割によって行うことができる。同様に、上記活性は後述する通常の試験方法を使用して評価することができる。
当然のことながら、上に定義した式Iの特定の化合物は互変異性現象を示すことがある。特に、互変異性は、Rがヒドロキシ又はアミノ基である場合、ベンゾイミダゾリル基に影響を与えたり、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有するR及びQ基内の複素環基に影響を与えたりすることがある。当然のことながら、本発明は任意のそのような互変異性体又はその混合物をその定義に含むが、それらは上記活性を有しかつ式の図中に使用した又は実施例で言及した任意の1つの互変異性体のみに限定されるものではない。
当然のことながら、ピリミジン環の2位に位置するベンゾイミダゾリル基のフェニル環部分に存在する任意のR基は、前記フェニル環の任意の置換可能な位置に位置していてもよい。複数のR基が存在する場合、R基は同一であっても異なっていてもよい。R基が全く存在しない(p=0)又は1つのR基のみ存在する(p=1)と好都合である。1つのR基が前記ベンゾイミダゾリル基の4位、5位又は6位に位置していると好都合である。1つのR基が前記ベンゾイミダゾリル基の4位に位置していると好都合である。
さらに当然のことながら、ピリミジン環の6位に位置しているモルホリニル基に存在することができる任意のR基は、前記モルホリニル基の任意の置換可能な位置に位置していてもよい。R基がメチル基等の(1−8C)アルキル基である場合、最大4つのそのような基が存在する。任意の2つのそのような基は前記モルホリニル基の同一の環位置に位置していてもよい。2つのR基が一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成する場合、形成される好適な基は、例えば、3−オキサ−6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル、6−オキサ−3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル、3−オキサ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル又は8−オキサ−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル基である。R基が1つであると好都合である。R基が全く存在しない(q=0)とさらに好都合である。
さらに当然のことながら、ピリミジン環の4位に位置するヘテロシクリル基に存在する任意のR基は、前記ヘテロシクリル基の任意の置換可能な位置に位置していてもよい。R基がメチル基等の(1−8C)アルキル基である場合、そのような基が4つまで存在すると好都合である。任意の2つのそのような基は前記ピペリジン又はテトラヒドロピリジン基の同じ位置に位置していてもよい。s及びtがそれぞれ2である場合、ピペリジン−1−イル環が形成される。そのようなピペリジン−1−イル環上の2つのR基が一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成する場合、形成される好適な基は、例えば、3−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−3−イル、6−アザビシクロ[3.1.1]ヘプタ−6−イル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル、2−アザビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル又は8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル基である。sが1であり、tが2である場合、ピロリジン−1−イル環が形成される。ピロリジン−1−イル環上の2つのR基が一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成する場合、形成される好適な基は、例えば、3−アザビシクロ[2.1.1]ヘキサ−2−イル基である。R基が1つであると好都合である。R基が全く存在しない(r=0)とさらに好都合である。
上述した総称基(generic radical)の好適な例(value)としては以下のものが挙げられる。
「Q」基がアリールである場合の「Q」基(Q〜Q)のいずれか1つに対しての、又は、「Q」基内のアリール基に対しての好適な例は、フェニル又はナフチル、好ましくはフェニルである。
「Q」基が(3−8C)シクロアルキルである場合の「Q」基(Q〜Q)のいずれか1つに対しての、又は、「Q」基内の(3−8C)シクロアルキル基に対しての好適な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル又はシクロオクチルであり、「Q」基が(3−8C)シクロアルケニルである場合の「Q」基(Q〜Q)のいずれか1つに対しての、又は、「Q」基内の(3−8C)シクロアルケニル基に対しての好適な例は、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル又はシクロオクテニルである。
「Q」基がヘテロアリールである場合の「Q」基(Q〜Q)のいずれか1つに対しての、又は、「Q」基内のヘテロアリール基に対しての好適な例は、酸素、窒素及び硫黄から選択された最大5つの環ヘテロ原子を有する芳香族の5又は6員の単環式環又は9又は10員の二環式環、例えば、フリル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアゼニル、ベンゾフラニル、インドリル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、インダゾリル、ベンゾフラザニル、キノリル、イソキノリル、キナゾリニル、キノキサリニル、シンノリニル又はナフチリジニルである。
「Q」基がヘテロシクリルである場合の「Q」基(Q〜Q)のいずれか1つに対しての、又は、「Q」基内のヘテロシクリル基に対しての好適な例は、酸素、窒素及び硫黄から選択された最大5つのヘテロ原子を有する非芳香族の飽和又は部分飽和の3〜10員の単環式環又二環式環、例えば、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、オキセパニル、テトラヒドロチエニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチエニル、テトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキソテトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、1,1−ジオキソテトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、オキサゾリジン、チアゾリジン、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、キヌクリジニル、クロマニル、イソクロマニル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、テトラヒドロピリミジニル又はテトラヒドロピリダジン、好ましくは、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジニル又はピペラジニルである。1又は2つのオキソまたはチオキソ置換基を有するそのような基の好適な例は、2−オキソピロリジニル、2−チオキソピロリジニル、2−オキソイミダゾリジニル、2−チオキソイミダゾリジニル、2−オキソオキサゾリジニル、2−オキソチアゾリジニル、2−オキソピペリジニル、4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジニル、2,5−ジオキソピロリジニル、2,5−ジオキソイミダゾリジニル又は2,6−ジオキソピペリジニルである。
「Q」基がヘテロアリール−(1−6C)アルキルである場合、「Q」基の好適な例は、ヘテロアリールメチル、2−ヘテロアリールエチル及び3−ヘテロアリールプロピルである。本発明は、例えば、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル基ではなく、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキル基が存在する場合に、「Q」基の対応する好適な例を含む。
「R」基のいずれかの基(R〜R17)、R、R又はR置換基内の各種の基、Q、又はQ内の各種の基の好適な例は:
ハロゲノとしては、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード;
(1−8C)アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロヘキシルメチル及び2−シクロプロピルエチル;
(2−8C)アルケニルとしては、ビニル、イソプロペニル、アリル及びブタ−2−エニル;
(2−8C)アルキニルとしては、エチニル、2−プロピニル及びブタ−2−イニル;
(1−6C)アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ及びブトキシ;
(2−6C)アルケニルオキシとしては、ビニルオキシ及びアリルオキシ;
(2−6C)アルキニルオキシとしては、エチニルオキシ及び2−プロピニルオキシ;
(1−6C)アルキルチオとしては、メチルチオ、エチルチオ及びプロピルチオ;
(1−6C)アルキルスルフィニルとしては、メチルスルフィニル及びエチルスルフィニル;
(1−6C)アルキルスルホニルとしては、メチルスルホニル及びエチルスルホニル;
(1−6C)アルキルアミノとしては、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ及びブチルアミノ;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノとしては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ及びジイソプロピルアミノ;
(1−6C)アルコキシカルボニルとしては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル及びtert−ブトキシカルボニル;
(1−6C)アルコキシカルボニルアミノとしては、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ及びtert−ブトキシカルボニルアミノ;
N−(1−6C)アルキルカルバモイルとしては、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル及びN−プロピルカルバモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルとしては、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル及びN,N−ジエチルカルバモイル;
(2−6C)アルカノイルとしては、アセチル、プロピオニル及びイソブチリル;
(2−6C)アルカノイルオキシとしては、アセトキシ及びプロピオニルオキシ;
(2−6C)アルカノイルアミノとしては、アセトアミド及びプロピオンアミド;
N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノとしては、N−メチルアセトアミド及びN−メチルプロピオンアミド;
(3−6C)アルケノイルアミノとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド及びクロトンアミド;
N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノとしては、N−メチルアクリルアミド及びN−メチルクロトンアミド;
(3−6C)アルキノイルアミノとしては、プロピオルアミド;
N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノとしては、N−メチルプロピオルアミド;
N’−(1−6C)アルキルウレイドとしては、N’−メチルウレイド及びN’−エチルウレイド;
N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイドとしては、N’,N’−ジメチルウレイド及びN’−メチル−N’−エチルウレイド;
N−(1−6C)アルキルウレイドとしては、N−メチルウレイド及びN−エチルウレイド;
N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイドとしては、N,N’−ジメチルウレイド、N−メチル−N’−エチルウレイド及びN−エチル−N’−メチルウレイド;
N,N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイドとしては、N,N’,N’−トリメチルウレイド、N−エチル−N’,N’−ジメチルウレイド及びN−メチル−N’,N’−ジエチルウレイド;
N−(1−6C)アルキルスルファモイルとしては、N−メチルスルファモイル及びN−エチルスルファモイル;
N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイルとしては、N,N−ジメチルスルファモイル;
(1−6C)アルカンスルホニルアミノとしては、メタンスルホニルアミノ及びエタンスルホニルアミノ;
N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノとしては、N−メチルメタンスルホニルアミノ及びN−メチルエタンスルホニルアミノ;
ハロゲノ−(1−6C)アルキルとしては、クロロメチル、2−フルオロエチル、2−クロロエチル、1−クロロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、3−フルオロプロピル、3−クロロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル及び3,3,3−トリフルオロプロピル;
ヒドロキシ−(1−6C)アルキルとしては、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチル及び3−ヒドロキシプロピル;
メルカプト−(1−6C)アルキルとしては、メルカプトメチル、2−メルカプトエチル、1−メルカプトエチル及び3−メルカプトプロピル;
(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルとしては、メトキシメチル、エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル及び3−メトキシプロピル;
(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキルとしては、メチルチオメチル、エチルチオメチル、2−メチルチオエチル、1−メチルチオエチル及び3−メチルチオプロピル;
(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキルとしては、メチルスルフィニルメチル、エチルスルフィニルメチル、2−メチルスルフィニルエチル、1−メチルスルフィニルエチル及び3−メチルスルフィニルプロピル;
(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキルとしては、メチルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、2−メチルスルホニルエチル、1−メチルスルホニルエチル及び3−メチルスルホニルプロピル;
シアノ−(1−6C)アルキルとしては、シアノメチル、2−シアノエチル、1−シアノエチル及び3−シアノプロピル;
アミノ−(1−6C)アルキルとしては、アミノメチル、2−アミノエチル、1−アミノエチル、3−アミノプロピル、1−アミノプロピル及び5−アミノプロピル;
(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、メチルアミノメチル、エチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、2−エチルアミノエチル及び3−メチルアミノプロピル;
ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルとしては、ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチル、1−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノエチル及び3−ジメチルアミノプロピル;
(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、アセトアミドメチル、プロピオンアミドメチル、2−アセトアミドエチル及び1−アセトアミドエチル;
N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、N−メチルアセトアミドメチル、N−メチルプロピオンアミドメチル、2−(N−メチルアセトアミド)エチル及び1−(N−メチルアセトアミド)エチル;
(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、メトキシカルボニルアミノメチル、エトキシカルボニルアミノメチル、tert−ブトキシカルボニルアミノメチル及び2−メトキシカルボニルアミノエチル;
N’−(1−6C)アルキルウレイド(1−6C)アルキルとしては、N’−メチルウレイドメチル、2−(N’−メチルウレイド)エチル及び1−(N’−メチルウレイド)エチル;
N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルとしては、N’,N’−ジメチルウレイドメチル、2−(N’,N’−ジメチルウレイド)エチル及び1−(N’,N’−ジメチルウレイド)エチル;
N−(1−6C)アルキルウレイド(1−6C)アルキルとしては、N−メチルウレイドメチル、2−(N−メチルウレイド)エチル及び1−(N−メチルウレイド)エチル;
N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルとしては、N,N’−ジメチルウレイドメチル、2−(N,N’−ジメチルウレイド)エチル及び1−(N,N’−ジメチルウレイド)エチル;
N,N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルとしては、N,N’,N’−トリメチルウレイドメチル、2−(N,N’,N’−トリメチルウレイド)エチル及び1−(N,N’,N’−トリメチルウレイド)エチル;
(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、メタンスルホニルアミノメチル、2−(メタンスルホニルアミノ)エチル及び1−(メタンスルホニルアミノ)エチル;及び
N−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルとしては、N−メチルメタンスルホニルアミノメチル、2−(N−メチルメタンスルホニルアミノ)エチル及び1−(N−メチルメタンスルホニルアミノ)エチルが挙げられる。
(Rが(1−3C)アルキレンジオキシ基である場合、(Rに対する好適な例は、メチレンジオキシ、エチリデンジオキシ、イソプロピリデンジオキシ又はエチレンジオキシであり、それらの酸素原子は隣接する環位置を占める。
上に定義したように、R基が式Q−X−の基を形成し、かつ、例えば、XがOC(R結合基である場合、ベンゾイミダゾリル環に結合しているのは、OC(R結合基の酸素原子ではなく炭素原子であり、酸素原子はQ基に結合している。同様に、例えばR置換基内のCH基が式−X−Qの基を有し、かつ、例えばXがC(RO結合基である場合、CH基に結合しているのは、C(RO結合基の酸素原子ではなく炭素原子であり、酸素原子はQ基に結合している。
上に定義したように、R置換基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、CON(R10)又はC≡C等の基の鎖への挿入によって分離されていてもよい。例えばO原子が4−メトキシブトキシ基内のアルキレン鎖に挿入されることによって、例えば2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ基が形成され、例えばC≡C基が2−ヒドロキシエトキシ基内のエチレン鎖に挿入されることによって、4−ヒドロキシブタ−2−イルオキシ基が形成され、例えばCONH基が3−メトキシプロポキシ基内のエチレン鎖に挿入されることによって、例えば2−(2−メトキシアセトアミド)エトキシ基が形成される。
上に定義したように、R置換基内の任意のCH、CH又はCH基が、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基を有する場合、前記CH基のそれぞれに1つのハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基が存在することが好ましく、前記CH基のそれぞれに1又は2つのそのような置換基が存在することが好ましく、前記CH基のそれぞれに1、2又は3つのそのような置換基が存在することが好ましい。
上に定義したように、R置換基内の任意のCH、CH又はCH基が、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに上記置換基を有する場合、このように形成された好適なR置換基としては、例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル及び2−ヒドロキシエチル等のヒドロキシ置換(1−8C)アルキル基、2−ヒドロキシプロポキシ及び3−ヒドロキシプロポキシ等のヒドロキシ置換(1−6C)アルコキシ基、2−メトキシエトキシ及び3−エトキシプロポキシ等の(1−6C)アルコキシ置換(1−6C)アルコキシ基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロポキシ等のヒドロキシ置換アミノ−(2−6C)アルコキシ基、2−ヒドロキシ−3−メチルアミノプロポキシ等のヒドロキシ置換(1−6C)アルキルアミノ−(2−6C)アルコキシ基、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ等のヒドロキシ置換ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(2−6C)アルコキシ基、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピルアミノ等のヒドロキシ置換アミノ−(2−6C)アルキルアミノ基、2−ヒドロキシ−3−メチルアミノプロピルアミノ等のヒドロキシ置換(1−6C)アルキルアミノ−(2−6C)アルキルアミノ基、及び3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルアミノ等のヒドロキシ置換ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(2−6C)アルキルアミノ基が挙げられる。
さらに当然のことながら、上に定義したように、R置換基内の任意のCH、CH又はCH基が、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに上記置換基を有する場合、そのような任意の置換基は、R置換基内のアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基に存在していてもよい上記置換基内のCH、CH又はCH基に存在していてもよい。例えば、Rが(1−8C)アルキル基で置換されたアリール又はヘテロアリール基を含む場合、該(1−8C)アルキル基は、場合により、そのCH、CH又はCH基上で上記置換基の1つによって置換されていてもよい。例えば、Rが、例えば、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル基で置換されたヘテロアリール基を含む場合、この(1−6C)アルキルアミノ基の末端CH基は、例えば、(1−6C)アルキルスルホニル基又は(2−6C)アルカノイル基によってさらに置換されていてもよい。例えば、R基は、Rが例えば5−[N−(2−メチルスルホニルエチル)アミノメチル]チエン−2−イル基となるように、N−(2−メチルスルホニルエチル)アミノメチル基で置換されたチエニル基等のヘテロアリール基であってもよい。さらに、例えば、Rが該窒素原子上で、例えば、(2−6C)アルカノイル基で置換されたピペリジニル又はピペラジニル基等のヘテロシクリル基を含む場合、この(2−6C)アルカノイル基の末端CH基は、例えば、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ基でさらに置換されていてもよい。例えば、R基はN−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−イル基又は4−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペラジン−1−イル基であってもよい。
同様のことが−X−Q基内の結合及び置換に適用される。例えば、上に定義したように、Q基内の任意のCH、CH又はCH基が、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに上記置換基を有する場合、このように形成される好適なQ基としては、例えば、1−アミノ−2−ヒドロキシエチル又は1−アミノ−2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ置換アミノ−(1−6C)アルキル基、1−アミノ−2−メトキシエチル等の(1−6C)アルコキシ置換アミノ−(1−6C)アルキル基、5−[N−(2−メチルスルホニルエチル)アミノメチル]チエン−2−イル基等の(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル置換ヘテロアリール基、及びN−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペリジン−4−イル基又は4−(2−ジメチルアミノアセチル)ピペラジン−1−イル基等の(2−6C)アルカノイル置換複素環基が挙げられる。
さらに、例えば、上に定義したように、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよい。そのような置換基はいずれも、前記Q基上の任意の置換可能な位置に存在していてもよい。例えば、当然のことながら、Q基内に(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル又はヘテロシクリル基が存在する場合、置換基は、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル又はヘテロシクリル基が化学構造の残部に結合している原子を含む任意の置換可能な位置に存在していてもよい。例えば、アミノ置換基を有するシクロプロピル基等のQ基内の(3−8C)シクロアルキル基は、それにより1−アミノシクロプロパ−1−イル基を形成することができ、ヒドロキシ置換基を有するピペリジン−4−イル基等のQ基内のヘテロシクリル基は、4−ヒドロキシピペリジン−4−イル基を形成することができる。
式Iの化合物の好適な医薬的に許容される塩は、例えば、式Iの化合物の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸又はマレイン酸等の無機酸又は有機酸との酸付加塩;又は、例えば十分に酸性の式Iの化合物の塩、例えばカルシウム塩又はマグネシウム塩等のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、又はアンモニウム塩、又はメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリン又はトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン等の有機塩基との塩である。式Iの化合物のさらに好適な医薬的に許容される塩は、例えば、式Iの化合物を投与した後に人体又は動物体内で形成される塩である。
さらに当然のことながら、式Iの化合物の好適な医薬的に許容される溶媒和物も本発明の一側面を構成する。好適な医薬的に許容される溶媒和物は、例えば、半水和物、一水和物、二水和物又は三水和物等の水和物あるいはそれ以外の水和物である。
さらに当然のことながら、式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグも本発明の一側面を構成する。従って、本発明の化合物は、プロドラッグ、すなわち人体又は動物体内で分解されて本発明の化合物を放出する化合物の形態で投与することができる。プロドラッグは、本発明の化合物の物理的性質及び/又は薬物動態特性を変化させるために使用することができる。プロドラッグは、本発明の化合物が、性質修飾基が結合することができる好適な基又は置換基を含有することができる場合に形成することができる。プロドラッグの例としては、式Iの化合物内のカルボキシ基又はヒドロキシ基に形成することができるインビボで開裂可能なエステル誘導体及び式Iの化合物内のカルボキシ基又はアミノ基に形成することができるインビボで開裂可能なアミド誘導体が挙げられる。
従って、本発明は、有機合成によって得られる上に定義したような式Iの化合物、及び、該プロドラッグの開裂によって人体又は動物体内で得られる上に定義したような式Iの化合物を含む。従って、本発明は、有機合成手段によって調製される式Iの化合物を含み、さらには前駆体化合物の代謝によって人体又は動物体で生成される化合物も含む。すなわち、式Iの化合物は、合成的に製造した化合物であっても、または代謝で生成した化合物であってもよい。
式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグは、望ましくない薬理活性及び過度の毒性を含まず人体又は動物体への投与に好適であるという適切な医学的判断に基づいているものである。
プロドラッグの各種形態は、例えば、以下の文献に記載されている:
a) Methods in Enzymology, Vol. 42, p. 309-396, edited by K. Widder, et al. (Academic Press, 1985);
b) Design of Pro-drugs, edited by H. Bundgaard, (Elsevier, 1985);
c) A Textbook of Drug Design and Development, edited by Krogsgaard-Larsen and H. Bundgaard, Chapter 5 “Design and Application of Pro-drugs”, by H. Bundgaard p. 113-191 (1991);
d) H. Bundgaard, Advanced Drug Delivery Reviews, 8, 1-38 (1992);
e) H. Bundgaard, et al., Journal of Pharmaceutical Sciences, 77, 285 (1988);
f) N. Kakeya, et al., Chem. Pharm. Bull., 32, 692 (1984);
g) T. Higuchi and V. Stella, “Pro-drugs as Novel Delivery Systems”, A.C.S. Symposium Series, Volume 14;及び
h) E. Roche (editor), “Bioreversible Carriers in Drug Design”, Pergamon Press, 1987。
カルボキシ基を有する式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそれらのエステルである。カルボキシ基を含有する式Iの化合物のインビボで開裂可能なエステルは、例えば、人体又は動物体で開裂して親酸(parent acid)を生成する医薬的に許容されるエステルである。カルボキシの好適な医薬的に許容されるエステルとしては、メチル、エチル及びtert−ブチル等の(1−6C)アルキルエステル、メトキシメチルエステル等の(1−6C)アルコキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル等の(1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、3−フタリジルエステル、シクロペンチルカルボニルオキシメチル及び1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルエステル等の(3−8C)シクロアルキルカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステル、5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イルメチルエステル等の2−オキソ−1,3−ジオキソレニルメチルエステル、及びメトキシカルボニルオキシメチル及び1−メトキシカルボニルオキシエチルエステル等の(1−6C)アルコキシカルボニルオキシ−(1−6C)アルキルエステルが挙げられる。
ヒドロキシ基を有する式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそれらのエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基を含有する式Iの化合物のインビボで開裂可能なエステル又はエーテルは、例えば、人体又は動物体内で開裂して親ヒドロキシ化合物を生成する医薬的に許容されるエステル又はエーテルである。ヒドロキシ基に対する好適な医薬的に許容されるエステル形成基としては、リン酸エステル(ホスホルアミド酸(phosphoramidic)環状エステルを含む)等の無機エステルが挙げられる。ヒドロキシ基に対するさらに好適な医薬的に許容されるエステル形成基としては、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル及び置換ベンゾイル及び置換フェニルアセチル基等の(1−10C)アルカノイル基、エトキシカルボニル等の(1−10C)アルコキシカルボニル基、N,N−[ジ−(1−4C)アルキル]カルバモイル基、2−ジアルキルアミノアセチル基、及び2−カルボキシアセチル基が挙げられる。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環状置換基の例としては、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル及び4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが挙げられる。ヒドロキシ基の好適な医薬的に許容されるエーテル形成基としては、アセトキシメチル及びピバロイルオキシメチル基等のα−アシルオキシアルキル基が挙げられる。
カルボキシ基を有する式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能な該化合物のアミドであり、例えば、アンモニア、メチルアミン等の(1−4C)アルキルアミン、ジメチルアミン、N−エチル−N−メチルアミン又はジエチルアミン等のジ−(1−4C)アルキルアミン、2−メトキシエチルアミン等の(1−4C)アルコキシ−(2−4C)アルキルアミン、ベンジル等のフェニル−(1−4C)アルキルアミン等のアミン、及び、グリシン等のアミノ酸又はそれらのエステル、と共に形成されたアミドである。
アミノ基を有する式Iの化合物の好適な医薬的に許容されるプロドラッグは、例えば、インビボで開裂可能なそれらのアミド誘導体である。アミノ基からの好適な医薬的に許容されるアミドとしては、例えば、アセチル、ベンゾイル、フェニルアセチル、置換ベンゾイル及び置換フェニルアセチル基等の(1−10C)アルカノイル基と形成されたアミドである。フェニルアセチル及びベンゾイル基上の環置換基の例としては、アミノメチル、N−アルキルアミノメチル、N,N−ジアルキルアミノメチル、モルホリノメチル、ピペラジン−1−イルメチル及び4−(1−4C)アルキルピペラジン−1−イルメチルが挙げられる。
式Iの化合物のインビボでの作用の一部は、式Iの化合物の投与後に人体又は動物体内で生成された1つ以上の代謝産物によって発現することができる。上述のように、式Iの化合物のインビボでの作用は前駆体化合物(プロドラッグ)の代謝によっても発現することができる。
本発明の特定の新規化合物としては、例えば、別段の定めがない限り、p、R、R、q、R、r、R、s、t、X及びQがそれぞれ上に定義した又は以下の段落(a)〜(sss)に定義したいずれかの意味を有する式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が挙げられる:
(a)pは0、1、2又は3であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される:
−X
{式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、N(R)、CO[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、又は(Rは(1−3C)アルキレンジオキシであり、
かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、R上の置換基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ及びジ−[(1−6C)アルキル]アミノから選択され、かつ、R上の置換基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(b)pは0、1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択され、
かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1、2又は3つのハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択された置換基を有していてもよい;
(c)pは0、1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、メチル、エチル、プロピル、ビニル、アリル、エチニル、2−プロピニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、アセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシプロピル、1,1−ジメチル2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、アミノメチル、1−アミノエチル、1−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノエチル、2−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノプロピル、2−アミノ−1,1−ジメチルエチル、2−アミノ−2−メチルプロピル、メチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、1−メチルアミノ−1−メチルエチル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノ−1−メチルエチル、2−メチルアミノプロピル、2−メチルアミノ−1,1−ジメチルエチル、2−メチルアミノ−2−メチルプロピル、アセトアミドメチル、1−アセトアミドエチル、1−アセトアミド−1−メチルエチル、2−アセトアミドエチル、2−アセトアミド−1−メチルエチル、2−アセトアミドプロピル、2−アセトアミド−1,1−ジメチルエチル及び2−アセトアミド−2−メチルプロピルから選択される;
(d)pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基は、ベンゾイミダゾリル基の4、5又は6位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ及びアセトアミドから選択される;
(e)pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基は、ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、メチルアミノ及びアセトアミドから選択される;
(f)pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシ(特にメトキシ)から選択される;
(g)pは0である;
(h)Rは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド、アセトアミド、プロピオンアミド、N−メチルアセトアミド、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ヒドロキシメチル又はメトキシメチルである;
(i)Rは、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドである;
(j)Rは、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドである;
(k)Rはジフルオロメチルである;
(l)qは0であるか、又は、qは1、2又は3であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;
(m)qは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成する;
(n)qは0であるか、又は、qは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである;
(o)rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択される、又は、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成する;
(p)rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;
(q)rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成する;
(r)rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれメチルである;
(s)sは1又は2(特に2)である;
(t)tは2又は3(特に2)である;
(u)sは2であり、かつ、tも2である;
(v)sは1であり、かつ、tは3である;
(w)Xは、CO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)CON(R13)、N(R13)COC(R13O、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択される;
(x)Xは、CO、NHCO、N(Me)CO、CONH及びCON(Me)から選択される;
(y)XはCONHである;
(z)XはNHCOである;
(aa)XはCOである;
(bb)Qは、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ及びジ−[(1−6C)アルキル]アミノから、又は下記式の基から選択され:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は、水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14は、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(cc)Qは、(1−8C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ1、2又は3つのハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はそれぞれ、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ及びジ−[(1−6C)アルキル]アミノから、又は下記式の基から選択される:
−X−R14
[式中、Xは直接結合であり、かつ、R14は、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである];
(dd)Qは、(1−8C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル及びジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルから選択される;
(ee)Qは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アリル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、1−シアノ−1−メチルエチル、4−シアノブチル、5−シアノペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、1−イソプロピル−1−メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル、5−ジエチルアミノペンチル、2−メチルスルホニルエチル、3−メチルスルホニルプロピル、アセトアミドメチル又は1−アセトアミドエチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリルメチル、2−フリルエチル、チエニルメチル、2−チエニルエチル、オキサゾリルメチル、2−オキサゾリルエチル、イソオキサゾリルメチル、2−イソオキサゾリルエチル、イミダゾリルメチル、2−イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、2−ピラゾリルエチル、チアゾリルメチル、2−チアゾリルエチル、トリアゾリルメチル、2−トリアゾリルエチル、オキサジアゾリルメチル、2−オキサジアゾリルエチル、チアジアゾリルメチル、2−チアジアゾリルエチル、テトラゾリルメチル、2−テトラゾリルエチル、ピリジルメチル、2−ピリジルエチル、ピラジニルメチル、2−ピラジニルエチル、ピリダジニルメチル、2−ピリダジニルエチル、ピリミジニルメチル、2−ピリミジニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、インドリニル、イソインドリニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロフラニルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、テトラヒドロチオピラニルメチル、1,3−ジオキソラニルメチル、1,4−ジオキサニルメチル、ピロリニルメチル、2−(ピロリニル)エチル、ピロリジニルメチル、2−(ピロリジニル)エチル、イミダゾリジニルメチル、ピラゾリジニルメチル、モルホリニルメチル、2−(モルホリニル)エチル、テトラヒドロ−1,4−チアジニルメチル、2−(テトラヒドロ−1,4−チアジニル)エチル、ピペリジニルメチル、2−(ピペリジニル)エチル、ホモピペリジニルメチル、2−(ホモピペリジニル)エチル、ピペラジニルメチル、2−(ピペラジニル)エチル、ホモピペラジニルメチル、2−(ホモピペラジニル)エチル又は2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル、アセトアミド、プロピオンアミド及びN−メチルアセトアミドから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、シアノメチル、2−シアノエチル、アミノメチル、2−アミノエチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、ジメチルアミノメチル及び2−ジメチルアミノエチルから選択される;
(ff)Qは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アリル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、1−シアノ−1−メチルエチル、4−シアノブチル、5−シアノペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル、5−ジエチルアミノペンチル、2−メチルスルホニルエチル又はアセトアミドメチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリルメチル、チエニルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、イミダゾリルメチル、2−イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、チアゾリルメチル、トリアゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、テトラゾリルメチル、ピリジルメチル、2−ピリジルエチル、ピラジニルメチル、2−ピラジニルエチル、ピリダジニルメチル、2−ピリダジニルエチル、ピリミジニルメチル、2−ピリミジニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロフラニルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、1,3−ジオキソラニルメチル、1,4−ジオキサニルメチル、ピロリジニルメチル、2−(ピロリジニル)エチル、モルホリニルメチル、2−(モルホリニル)エチル、ピペリジニルメチル、2−(ピペリジニル)エチル、ホモピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、2−(ピペラジニル)エチル又はホモピペラジニルメチルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、アセトアミド及びN−メチルアセトアミドから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、メトキシ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され、かつ、Q基内のそのようなアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、シアノメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル及びジメチルアミノメチルから選択された置換基を有していてもよい;
(gg)Qは、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル又は5−ジメチルアミノペンチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニルメチル、イミダゾリルメチル、チアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、ピロリジニルメチル、2−(ピロリジニル)エチル、モルホリニルメチル、2−(モルホリニル)エチル、ピペリジニルメチル、2−(ピペリジニル)エチル、ホモピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、2−(ピペラジニル)エチル、ホモピペラジニルメチル又は2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチルであり、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、メチル、メトキシ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択された置換基を有していてもよく、かつ、Q基内のそのようなアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、アミノメチル、メチルアミノメチル及びジメチルアミノメチルから選択されたさらなる置換基を有していてもよい;
(hh)Qは、アミノメチル、1−アミノエチル、1−アミノ−1−メチルエチル、メチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、1−メチルアミノ−1−メチルエチル、アセトアミドメチル、1−アセトアミドエチル又は1−アセトアミド−1−メチルエチルである;
(ii)X−Q基はα−アミノカルボニル基である;
(jj)X−Q基は、天然に存在するα−アミノカルボニル基である;
(kk)X−Q基は、グリシル、サルコシル、N−エチルグリシル、N,N−ジメチルグリシル、グリシルグリシル、L−アラニル、2−メチルアラニル、N−メチルアラニル、β−アラニル、(2S)−2−アミノブタノイル、L−バリル、N−メチル−L−バリル、2−アミノペンタ−4−イノイル、2−アミノペンタノイル、L−イソロイシル、L−ロイシル、2−メチル−L−ロイシル、N−メチル−L−ロイシル、セリル、O−メチル−L−セリル、N−メチル−L−セリル、O−メチル−L−ホモセリル、L−トレオニル、S−メチル−L−システイニル、S−メチル−L−ホモシステイニル、L−メチオニル、N−メチル−L−リシル、N−メチル−L−オルニチル、D−アスパラギニル、D−グルタミニル、L−チロシル、プロリル及びヒスチジルから選択される;
(ll)X−Q基はα−アミノカルボキサミド基である;
(mm)X−Q基は天然に存在するα−アミノカルボキサミド基である;
(nn)X−Q基は、グリシルアミノ、サルコシルアミノ、(N,N−ジメチルグリシル)アミノ、グリシルグリシルアミノ、L−アラニルアミノ、2−メチルアラニルアミノ、(N−メチルアラニル)アミノ、(2S)−2−アミノブタノイルアミノ、L−バリルアミノ、(N−メチル−L−バリル)アミノ、2−アミノペンタ−4−イノイルアミノ、2−アミノペンタノイルアミノ、L−イソロイシルアミノ、L−ロイシルアミノ、2−メチル−L−ロイシルアミノ、(N−メチル−L−ロイシル)アミノ、セリルアミノ、(O−メチル−L−セリル)アミノ、(N−メチル−L−セリル)アミノ、(O−メチル−L−ホモセリル)アミノ、L−トレオニルアミノ、(S−メチル−L−システイニル)アミノ、(S−メチル−L−ホモシステイニル)アミノ、L−メチオニルアミノ、(N−メチル−L−リシル)アミノ、(N−メチル−L−オルニチル)アミノ、D−アスパラギニルアミノ、D−グルタミニルアミノ、L−チロシルアミノ、プロリルアミノ及びヒスチジルアミノから選択される;
(oo)ピリミジン環の5位はメチル基を有していてもよい;
(pp)ピリミジン環の5位は置換されていない;
(qq)pは1であり、かつ、Rは(1−6C)アルコキシ(例えば、メトキシ又はエトキシ、特にメトキシ)である;
(rr)Rはジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである;
(ss)Rはトリフルオロメチルである;
(tt)qは0であるか、又は、qは1であり、かつ、R基はメチルである;
(uu)qは0である;
(vv)qは1であり、かつ、R基は(1−6C)アルキル(例えば、メチル又はエチル、特にメチル)である;
(ww)rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、(1−4C)アルキル基である、又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成する;
(xx)rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、(1−4C)アルキル基(特にメチル基)である、又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってエチレン基を形成する;
(yy)rは0である;
(zz)Xは直接結合であるか、又は、CO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−2C)アルキル(例えばメチル)である]から選択される;
(aaa)Xは直接結合であるか、又は、N(R13)CO及びN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−2C)アルキル(例えばメチル)である]から選択される;
(bbb)Xは直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択される;
(ccc)Xは直接結合であるか、又は、NHCO及びNHCOCHNHCOから選択される;
(ddd)XはNHCO及びNHCOCHNHCOから選択される;
(eee)Xは直接結合である;
(fff)Xは、N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−2C)アルキル(例えばメチル)である]である;
(ggg)X、はN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−2C)アルキルである]である(特にXはNHCOCHNHCOである);
(hhh)Qは、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、
あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又は、O、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C[式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入よって分離されていもよい;
(iii)Qは、(1−8C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、
あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又は、O及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又は、O、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C[式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入よって分離されていてもよい;
(jjj)Qは、(1−8C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qはアリール−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
−X−R14
{式中、Xは直接結合であるか、又は、O及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
−X−Q
{式中、Xは直接結合であるか、又は、O、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、場合により、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C[式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入よって分離されていてもよい;
(kkk)Qは、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、
あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(lll)Qは、(1−8C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(mmm)Qは、(1−8C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qはアリール−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリルであり,
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(nnn)Qは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、1−イソプロピル−1−メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル又は5−ジエチルアミノペンチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、インドリニル、イソインドリニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル及びN,N−ジエチルカルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、エチル、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され;
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(ooo)Qは、メチル、エチル、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、アミノ、メチル及びエチル(特に、アミノ及びメチル)から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよい;
(ppp)Qは、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノ(特にメチルアミノ)から選択された置換基を有していてもよい;
(qqq)Xは直接結合であり、かつ、Qは、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル(特に、アミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル)である;
(rrr)XはNHCOであり、かつ、Qは、アミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノ(特にメチルアミノ)から選択された置換基を有していてもよい;及び
(sss)XはNHCOCHNHCOであり、かつ、Qはヘテロシクリルである。
ここで「Me」はメチルを表す。
本発明の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基は、ベンゾイミダゾリル基の4、5又は6位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ及びアセトアミドから選択され;
は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドであり;
qは0であるか、又は、qは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
は、CO、NHCO、N(Me)CO、CONH及びCON(Me)から選択され;かつ
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アリル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、1−シアノ−1−メチルエチル、4−シアノブチル、5−シアノペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル、5−ジエチルアミノペンチル、2−メチルスルホニルエチル又はアセトアミドメチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリルメチル、チエニルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、イミダゾリルメチル、2−イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、チアゾリルメチル、トリアゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、テトラゾリルメチル、ピリジルメチル、2−ピリジルエチル、ピラジニルメチル、2−ピラジニルエチル、ピリダジニルメチル、2−ピリダジニルエチル、ピリミジニルメチル、2−ピリミジニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロフラニルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、1,3−ジオキソラニルメチル、1,4−ジオキサニルメチル、ピロリジニルメチル、2−(ピロリジニル)エチル、モルホリニルメチル、2−(モルホリニル)エチル、ピペリジニルメチル、2−(ピペリジニル)エチル、ホモピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、2−(ピペラジニル)エチル又はホモピペラジニルメチルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、アセトアミド及びN−メチルアセトアミドから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、メトキシ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され、かつ、Q基内のそのようなアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、シアノメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル及びジメチルアミノメチルから選択された置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、メトキシ及びエトキシ(特にメトキシ)から選択され;
はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
qは0であるか、又は、qは1であり、かつ、R基はメチルであり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピル(特にメチル)である;又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2であり;
は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され(特に、Xは直接結合であるか、又は、CO、NHCO及びNHCOCHNHCOから選択される);かつ
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、1−イソプロピル−1−メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル又は5−ジエチルアミノペンチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、インドリニル、イソインドリニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル及びN,N−ジエチルカルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、エチル、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され;
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、メトキシであり;
はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され(特にXは直接結合であるか、又は、CO、NHCO及びNHCOCHNHCOから選択される);かつ
は、メチル、エチル、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、アミノ、メチル及びエチル(特に、アミノ及びメチル)から選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であり;
はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され(特に、Xは直接結合であるか、又は、CO、NHCO及びNHCOCHNHCOから選択される);かつ
は、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノ(特にメチルアミノ)から選択された置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4、5又は6位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ及びアセトアミドから選択され;
は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドであり;
qは0であるか、又は、qは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;かつ
−Q基は、グリシルアミノ、サルコシルアミノ、(N,N−ジメチルグリシル)アミノ、グリシルグリシルアミノ、L−アラニルアミノ、2−メチルアラニルアミノ、(N−メチルアラニル)アミノ、(2S)−2−アミノブタノイルアミノ、L−バリルアミノ、(N−メチル−L−バリル)アミノ、2−アミノペンタ−4−イノイルアミノ、2−アミノペンタノイルアミノ、L−イソロイシルアミノ、L−ロイシルアミノ、2−メチル−L−ロイシルアミノ、(N−メチル−L−ロイシル)アミノ、セリルアミノ、(O−メチル−L−セリル)アミノ、(N−メチル−L−セリル)アミノ、(O−メチル−L−ホモセリル)アミノ、L−トレオニルアミノ、(S−メチル−L−システイニル)アミノ、(S−メチル−L−ホモシステイニル)アミノ、L−メチオニルアミノ、(N−メチル−L−リシル)アミノ、(N−メチル−L−オルニチル)アミノ、D−アスパラギニルアミノ、D−グルタミニルアミノ、L−チロシルアミノ、プロリルアミノ及びヒスチジルアミノから選択され;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである、又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
は、CO、CONH又はCON(Me)であり;かつ
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、シアノメチル、2−シアノエチル、アミノメチル、2−アミノエチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、4−ジメチルアミノブチル、2−メチルスルホニルエチル又はアセトアミドメチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、オキサゾル−5−イル、イソオキサゾル−3−イル、イソオキサゾル−4−イル、イミダゾル−2−イル、イミダゾル−4−イル、ピラゾル−3−イル、チアゾル−5−イル、1,2,3−トリアゾル−5−イル、テトラゾル−5−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピラジン−2−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、チエン−3−イルメチル、オキサゾル−4−イルメチル、イソオキサゾル−3−イルメチル、イソオキサゾル−4−イルメチル、イミダゾル−1−イルメチル、イミダゾル−2−イルメチル、2−イミダゾル−1−イルエチル、2−イミダゾル−2−イルエチル、2−イミダゾル−4−イルエチル、ピラゾル−1−イルメチル、ピラゾル−3−イルメチル、1,2,3−トリアゾル−1−イルメチル、1,2,3−トリアゾル−4−イルメチル、1,2,4−オキサジアゾル−3−イルメチル、1,2,3−チアジアゾル−3−イルメチル、テトラゾル−1−イルメチル、テトラゾル−5−イルメチル、ピリジン−2−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、ピリジン−4−イルメチル、2−ピリジン−2−イルエチル、2−ピリジン−3−イルエチル、2−ピリジン−4−イルエチル、ピラジン−2−イルメチル、2−ピラジン−2−イルエチル、ピリダジン−4−イルメチル、2−ピリダジン−4−イルエチル、ピリミジン−2−イルメチル、ピリミジン−4−イルメチル、2−ピリミジン−2−イルエチル、2−ピリミジン−4−イルエチル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−4−イル、アゼチジン−2−イル、3−ピロリン−2−イル、ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、モルホリノ、モルホリン−2−イル、ピペリジノ、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、イソインドリン−1−イル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、1,3−ジオキソラン−2−イルメチル、1,4−ジオキサン−2−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペリジン−4−イルメチル、2−(ピペリジン−4−イル)エチル、ピペリジン−4−イルオキシメチル、ピペラジン−1−イルメチル又は2−(ピペラジン−1−イル)エチルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、カルバモイル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、アセトアミド及びN−メチルアセトアミドから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、シアノメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル及びジメチルアミノメチルから選択され;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである、又はrは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
はCONH又はCON(Me)であり;かつ
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒドロキシ−1−トリフルオロメチルエチル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、メチルスルホニルメチル、2−メチルスルホニルエチル、メトキシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、N−メチルカルバモイルメチル、N−エチルカルバモイルメチル、N−イソプロピルカルバモイルメチル、N,N−ジメチルカルバモイルメチル、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ヒドロキシシクロプロパ−1−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、アゼチジン−2−イル、ピロリジン−2−イル、5−アミノピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、2−オキソ−1,3−チアゾリジン−4−イル、6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリダジン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、テトラヒドロフラン−3−イルメチル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペリジン−4−イルメチル、ピペラジン−1−イルメチル、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イルメチル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルメチル、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、3−カルバモイルフェニル、3−アミノメチルフェニル、4−アミノメチルフェニル、ベンジル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、3−ヒドロキシベンジル、4−メシルベンジル、1−ホルムアミド−1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル、2−フリル、3−フリル、3−メチルフラン−2−イル、5−メチルフラン−3−イル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、2−イミダゾリル、N−メチルイミダゾル−2−イル、3−ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル、4−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−メチルオキサゾル−4−イル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、5−メチルイソオキサゾル−3−イル、4−イソオキサゾリル、3−メチルイソオキサゾル−4−イル、5−メチルイソオキサゾル−4−イル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、4−メチルチアゾル−5−イル、1H−1,2,3−トリアゾル−5−イル、4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾル−5−イル、5−ヒドロキシ−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−イル、2,1,3−チアジアゾル−4−イル、5−テトラゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、4−ピリダジニル、2−ピラジニル、3−アミノピラジン−2−イル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ヒドロキシ−4−メチルピリミジン−5−イル、3−チエニルメチル、2−イミダゾリルメチル、4−イミダゾリルメチル、5−メチル−1H−イミダゾル−4−イルメチル、1H−ピラゾル−1−イルメチル、1H−ピラゾル−3−イルメチル、3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−1−イルメチル、4−オキサゾリルメチル、3−イソオキサゾリルメチル、5−メチルイソオキサゾル−3−イルメチル、5−イソオキサゾリルメチル、1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−5−イルメチル、2−(1H−ピラゾル−1−イル)エチル、2−(3−メチル−1H−ピラゾル−1−イル)エチル、2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)エチル、2−ピリジルメチル、3−ピリジルメチル、4−ピリジルメチル、4−ピリダジニルメチル、4−ピリミジニルメチル、2−ピラジニルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル、2−ピリミジン−4−イルエチル又は2−ピリダジン−4−イルエチルであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである、又は、rは2であり、かつ、2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
はCOであり;かつ
は、メチル、エチル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチル、メトキシメチル、シクロプロピル、1−ヒドロキシシクロプロパ−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、アゼチジン−1−イル、アゼチジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル、2−カルバモイルピロリジン−1−イル、2−(2−メトキシエチル)ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、モルホリノ、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、ピペリジノ、4−アミノピペリジノ、3−フルオロピペリジノ、4−フルオロピペリジノ、3−シアノメチルピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペラジン−1−イルメチル、フェニル、3−カルバモイルフェニル、3−アミノメチルフェニル、4−アミノメチルフェニル、3−ヒドロキシベンジル、2−フリル、2−チエニル、2−ピロリル、N−メチルイミダゾル−2−イル、3−ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル、4−ピラゾリル、2−メチルオキサゾル−4−イル、5−イソオキサゾリル、1H−1,2,3−トリアゾル−5−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−イル、3−ピリジル、4−ピリダジニル、3−チエニルメチル、1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−5−イルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル又は2−ピリダジン−4−イルエチルであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
はCONH又はCON(Me)であり;かつ
は、メチル、エチル、イソプロピル、アリル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチル、メトキシメチル、4−アミノブチル、N−イソプロピルカルバモイルメチル、シクロプロピル、1−ヒドロキシシクロプロパ−1−イル、シクロプロピルメチル、テトラヒドロピラン−4−イル、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、アゼチジン−2−イル、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペリジン−4−イルメチル、ピペラジン−1−イルメチル、フェニル、3−カルバモイルフェニル、3−アミノメチルフェニル、4−アミノメチルフェニル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、3−ヒドロキシベンジル、2−フリル、2−チエニル、2−ピロリル、N−メチルイミダゾル−2−イル、3−ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル、4−ピラゾリル、2−メチルオキサゾル−4−イル、5−イソオキサゾリル、1H−1,2,3−トリアゾル−5−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−イル、3−ピリジル、4−ピリダジニル、3−チエニルメチル、5−メチルイソオキサゾル−3−イルメチル、1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−5−イルメチル、4−ピリジルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル、2−ピリダジン−4−イルエチル、2−トリルオキシメチル又はピペリジン−4−イルオキシメチルであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
はCOであり;かつ
は、ピロリジン−1−イル、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル、2−カルバモイルピロリジン−1−イル、モルホリノ、テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、ピペリジノ、4−アミノピペリジノ、4−フルオロピペリジノ、3−シアノメチルピペリジノ、ピペラジン−1−イル又は3−オキソピペラジン−1−イルであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
sは2であり;
tは2であり;
はCONHであり;かつ
は、メチル、エチル、アリル、4−アミノブチル、N−イソプロピルカルバモイルメチル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、シクロプロピルメチル、5−メチルイソオキサゾル−3−イルメチル、4−ピリジルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル又はピペリジン−4−イルメチルであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、R基はベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
sは2であり;
tは2であり;
はCOであり;かつ
は、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル、モルホリノ、ピペリジノ、4−アミノピペリジノ又は4−フルオロピペリジノであり;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であり;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
は直接結合であり;
は、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル(例えば、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチル)であり、
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であり;
はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
はNHCOであり;
は、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qは、アリール−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
かつ、Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、(1−8C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル及びN,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイルから選択され、
かつ、Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、場合により、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であり;
はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
はNHCOであり;
はアミノ−(1−6C)アルキルである、あるいは、Qはフェニル−(1−6C)アルキル又はヘテロシクリルであり、
かつ、Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、場合により、前記CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ及びメチルアミノ(特にメチルアミノ)から選択された置換基を有していてもよく;
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の別の特定の化合物は、式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩であって、式中:
pは0であり;
はジフルオロメチルであり;
qは0であり;
rは0であり;
sは2であり、かつ、tも2であり;
はNHCOCHNHCOであり;
はヘテロシクリルであり、
かつ、ピリミジン環の5位は置換されていない。
本発明の特定の化合物は、例えば、実施例1、2、3、4(1)、4(2)、4(3)、4(4)又は5として以下に開示される式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩である。
本発明の別の特定の化合物は、例えば、ピリミジン誘導体の2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−{4−[N−(N−メチルカルバモイルメチル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−6−モルホリノピリミジン(以下化合物No.1と記す)又はその医薬的に許容される塩である。
式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩は、化学的に類似した化合物の製造に適用可能なものとして知られている任意の方法によって製造することができる。そのような方法は、式Iのピリミジン誘導体を製造するために使用する場合、本発明のさらなる特徴として提供され、以下の典型的な方法の変形例によって説明される(式中、別段の定めがない限り、p、R、R、q、R、r、R、s、t、X及びQは上に定義したいずれかの意味を有する)。必要な出発材料は、有機化学の標準的な手順によって得ることができる。そのような出発材料の調製を、以下の典型的な方法の変形例と併せて説明する。あるいは、必要な出発材料は、有機化学者の通常の技術の範囲内である、例示した手順と類似の手順によって得られる。
(a)式IIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、以下に定義する置換可能な基であり、p、R、R及びqは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と、好都合には好適な塩基の存在下での、式IIIの複素環式化合物:
Figure 2010503648
(式中、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)との反応。反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
好適な置換可能な基Lは、例えば、ハロゲノ、アルコキシ、アリールオキシ又はスルホニルオキシ基(例えば、クロロ、ブロモ、メトキシ、フェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、メタンスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基)である。
好都合には、この反応は、好適な塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、ナトリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラザン等のアルカリ金属アミド、又は水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物の存在下で行うことができる。
この反応は、好適な不活性溶媒又は希釈剤、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又は1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族溶媒、メタノール又はエタノール等のアルコール、または、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オン又はジメチルスルホキシド等の双極性非プロトン性溶媒の存在下で行うと好都合である。この反応は、例えば10〜250℃、好ましくは40〜120℃の温度で行うと好都合である。
通常、保護基は、文献に記載されている又は対象となる基の保護に適したものとして当該化学者に知られている任意の基から選択することができ、慣用的な方法によって導入することができる。保護基は、文献に記載されている又は対象となる基の除去に適したものとして当該化学者に知られている任意の好都合な方法によって除去することができ、そのような方法は、分子内の他の部分の基に対する妨害が最小となる状態で保護基を除去することができるように選択される。
保護基の具体的な例を以下に記載するが、その際、便宜上、例えば低級アルキル等にみられる「低級」は、保護基が適用される基が好ましくは1〜4つの炭素原子を有することを示す。なお、これらの例はすべてを網羅していない。以下で保護基の除去方法の具体的な例を示す場合も、それらは同様にすべてを網羅していない。具体的に述べられていない保護基の使用及び脱保護方法も、当然のことながら本発明の範囲に含まれる。
カルボキシ保護基は、エステルを形成する脂肪族又はアリール脂肪族アルコール又はエステルを形成するシラノール(好ましくは1〜20個の炭素原子を含有するアルコール又はシラノール)の残基であってもよい。カルボキシ保護基の例としては、直鎖状又は分岐状(1−12C)アルキル基(例えば、イソプロピル及びtert−ブチル);低級アルコキシ低級アルキル基(例えば、メトキシメチル、エトキシメチル及びイソブトキシメチル);低級アシルオキシ低級アルキル基(例えば、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル及びピバロイルオキシメチル);低級アルコキシカルボニルオキシ低級アルキル基(例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチル及び1−エトキシカルボニルオキシエチル);アリール低級アルキル基(例えば、ベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、ベンズヒドリル及びフタリジル);トリ(低級アルキル)シリル基(例えば、トリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリル低級アルキル基(例えば、トリメチルシリルエチル);及び(2−6C)アルケニル基(例えば、アリル)が挙げられる。カルボキシル保護基の除去に特に適した方法としては、例えば、酸触媒開裂、塩基触媒開裂、金属触媒開裂又は酵素触媒開裂が挙げられる。
ヒドロキシ保護基の例としては、低級アルキル基(例えば、tert−ブチル)、低級アルケニル基(例えば、アリル);低級アルカノイル基(例えば、アセチル);低級アルコキシカルボニル基(例えば、tert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル);アリール低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル及び4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリ(低級アルキル)シリル(例えば、トリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル)及びアリール低級アルキル(例えば、ベンジル)基が挙げられる。
アミノ保護基の例としては、ホルミル;アリール低級アルキル基(例えば、ベンジル及び置換ベンジル、4−メトキシベンジル、2−ニトロベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、及びトリフェニルメチル);ジ−4−アニシルメチル及びフリルメチル基;低級アルコキシカルボニル(例えば、tert−ブトキシカルボニル);低級アルケニルオキシカルボニル(例えば、アリルオキシカルボニル);アリール低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル及び4−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリアルキルシリル(例えば、トリメチルシリル及びtert−ブチルジメチルシリル);アルキリデン(例えば、メチリデン)、並びに、ベンジリデン及び置換ベンジリデン基が挙げられる。
ヒドロキシ保護基及びアミノ保護基の除去に適した方法としては、例えば、2−ニトロベンジルオキシカルボニル等の基についての酸触媒加水分解、塩基触媒加水分解、金属触媒加水分解又は酵素触媒加水分解、ベンジル等の基についての水素化、及び2−ニトロベンジルオキシカルボニル等の基についての光による除去が挙げられる。
反応条件及び試薬に関する一般的ガイダンスについては、1992年John Wiley&Sons出版、J.March著「Advanced Organic Chemistry」第4版を参照し、保護基に関する一般的ガイダンスについては、同様にJohn Wiley&Son出版、T.Greenら著「Protective Groups in Organic Synthesis」第2版を参照するものとする。
式IIのピリミジン出発材料は従来の手順によって得ることができる。例えば、式XIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)は、好都合には上に定義した好適な塩基の存在下で、式Xのベンゾイミダゾール:
Figure 2010503648
(式中、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式VIIのモルホリン:
Figure 2010503648
(q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XVIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、例えば、好適な酸(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸)と反応させることによって、閉環反応を行うのに好適な条件下で反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
(b)XがCON(R13)である式Iの化合物を製造するために、好都合には好適な塩基の存在下での、式IVのカルボン酸:
Figure 2010503648
又は以下に定義するその反応誘導体(式中、p、R、R、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と、式Vのアミン:
Figure 2010503648
(式中、R13及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング。その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
好適な塩基は、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等の有機アミン塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、ナトリウムヘキサメチルジシラザン等のアルカリ金属アミド、又は、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物である。
式IVのカルボン酸の好適な反応誘導体は、例えば、酸と無機酸塩化物(例えば、塩化チオニル)との反応によって生成される塩化アシル等のハロゲン化アシル;酸とクロロギ酸イソブチル等のクロロギ酸エステルとの反応によって生成される無水物等の混合無水物;酸と、ペンタフルオロフェノール等のフェノール、ペンタトリフルオロフェニルトリフルオロアセタート等のエステル、又はメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール又はN−ヒドロキシベンゾトリアゾール等のアルコールとの反応によって生成されるエステル等の活性エステル;酸とジフェニルホスホリルアジド等のアジ化物との反応によって生成されるアジ化物等のアジ化アシル;酸とジエチルホスホリルシアニド等のシアン化物との反応によって生成されるシアン化物等のシアン化アシル;又は、酸とジシクロヘキシルカルボジイミド等のカルボジイミド又は2−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(V)等のウロニウム化合物との反応による生成物である。
この反応は、好適な不活性溶媒又は希釈剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール又は酢酸エチル等のアルコール又はエステル、塩化メチレン、クロロホルム又は四塩化炭素等のハロゲン化溶媒、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等のエーテル、トルエン等の芳香族溶媒の存在下で行うと好都合である。この反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オン又はジメチルスルホキシド等の双極性非プロトン性溶媒の存在下で行うと好都合である。この反応は、例えば、0〜120℃、好ましくは周囲温度又は周囲温度に近い温度で行うと好都合である。
式IVのピリミジン出発材料は、慣用的な手順によって得ることができる。例えば、式IIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R及びqは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式XIIIのヘテロ環式化合物:
Figure 2010503648
(式中、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XIXのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式VIIのモルホリン:
Figure 2010503648
(式中、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XXのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式Xのベンゾイミダゾール:
Figure 2010503648
(式中、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
(c)XがCOであり、QがNH基を含有するヘテロシクリル基である式Iの化合物を製造するために、好都合には上に定義した好適な塩基の存在下での、必要に応じて任意の官能基(前記反応性NH基以外)が保護されているNH含有ヘテロシクリル基と、式IVのカルボン酸:
Figure 2010503648
又は上に定義したその反応誘導体(式中、p、R、R、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング。その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
この反応は、上に定義した好適な不活性溶媒又は希釈剤の存在下で、例えば、0〜120℃、好ましくは周囲温度又は周囲温度に近い温度で行うと好都合である。
(d)式VIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と、式VIIのモルホリン化合物:
Figure 2010503648
(式中、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)との反応。反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
この反応は、好都合には、好適な酸又は塩基の存在下で行うことができる。好適な酸は、例えば、塩化水素又は臭化水素等の無機酸である。好適な塩基は、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等の有機アミン塩基、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、ナトリウムヘキサメチルジシラザン等のアルカリ金属アミド、あるいは、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物である。
この反応は、好適な不活性溶媒又は希釈剤、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール又は酢酸エチル等のアルコール又はエステル、塩化メチレン、クロロホルム又は四塩化炭素等のハロゲン化溶媒、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等のエーテル、トルエン等の芳香族溶媒、又は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オン又はジメチルスルホキシド等の双極性非プロトン性溶媒の存在下で行うと好都合である。この反応は、例えば、0〜250℃、好ましくは25〜150℃の温度で行うと好都合である。
典型的には、式VIのピリミジンを、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等の非プロトン溶媒の存在下、好都合には、炭酸カリウム又はナトリウムヘキサメチルジシラザン等の好適な塩基の存在下で、例えば、0〜200℃、好ましくは、例えば、25〜150℃の温度で、式VIIのモルホリンと反応させることができる。
式VIのピリミジン出発材料は、慣用的な手順によって得ることができる。例えば、式XIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式IIIの複素環式化合物:
Figure 2010503648
(式中、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
(e)XがN(R13)COであり、QがNH基を含有するヘテロシクリル基である式Iの化合物を製造するために、好適には上に定義した好適な塩基の存在下での、ホスゲン又はその化学的等価物と、必要に応じて任意の官能基(前記反応性NH基以外)が保護されているNH含有ヘテロシクリル基及び式VIIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング。その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
ホスゲンの好適な化学的等価物は、例えば、式XIVの化合物:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上述した好適な置換可能な基である)である。例えば、好適な置換可能な基Lは、例えば、アルコキシ、アリールオキシ又はスルホニルオキシ基、例えば、メトキシ、フェノキシ、メタンスルホニルオキシ又はトルエン−4−スルホニルオキシ基である。あるいは、好適なホスゲンの化学的等価物は、炭酸ジスクシンイミド等のカルボナート誘導体である。
この反応は、上に定義した好適な不活性溶媒又は希釈剤の存在下で、例えば、0〜120℃、好ましくは、周囲温度又は周囲温度に近い温度で行うと好都合である。
式VIIIのピリミジン出発材料は、慣用的な手順によって得ることができる。例えば、式IIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R及びqは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式XVの複素環:
Figure 2010503648
(式中、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XXIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、p、R、R、R、r、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、式VIIのモルホリン化合物:
Figure 2010503648
(式中、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
あるいは、式XXのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、好都合には、上に定義した好適な塩基の存在下で、式Xのベンゾイミダゾール:
Figure 2010503648
(式中、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。当業者であれば、式XXのピリミジンの複素環基に結合している遊離NH基が式Xのベンゾイミダゾールとの反応前に通常は好適な保護基によって保護されることが分かるだろう。
あるいは、式XVIIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、例えば、好適な酸(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸)との反応によって、閉環反応を行うのに好適な条件下で反応させることができ、反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
(f)XがN(R13)CON(R13)である式Iの化合物を製造するために、好都合には上に定義した好適な塩基の存在下での、ホスゲン又は上に定義したその化学的等価物と、式VIIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)及び式Vのアミン:
Figure 2010503648
(式中、R13及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング。その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
この反応は、上に定義した好適な不活性溶媒又は希釈剤の存在下で、例えば、0〜120℃、好ましくは周囲温度又は周囲温度に近い温度で行うと好都合である。
(g)好都合には上に定義した好適な塩基の存在下での、式IXのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q、R、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と、式Xのベンゾイミダゾール:
Figure 2010503648
(式中、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)との反応。反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
好都合には、この反応は、好適な塩基、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物、ナトリウムtert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、ナトリウムヘキサメチルジシラザン等のアルカリ金属アミド、又は、水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物の存在下で行うことができる。
この反応は、好適な不活性溶媒又は希釈剤、例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又は1,2−ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族溶媒、あるいは、メタノール又はエタノール等のアルコールの存在下で行うと好都合である。この反応は、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジン−2−オン又はジメチルスルホキシド等の双極性非プロトン性溶媒の存在下で行うと好都合である。この反応は、例えば、10〜250℃、好ましくは40〜150℃の温度で行うと好都合である。
式IXのピリミジン出発材料は、慣用的な手順によって得ることができる。
例えば、XがCON(R13)である式IXの化合物を製造するために、式XVIのカルボン酸:
Figure 2010503648
又は上に定義したその反応誘導体(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、好都合には上に定義した好適な塩基の存在下で、式Vのアミン:
Figure 2010503648
(式中、R13及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)とカップリングさせることができ、その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
例えば、XがCOであり、QがNH基を含有するヘテロシクリル基である式IXの化合物を製造するために、式XVIのカルボン酸:
Figure 2010503648
又は上に定義したその反応誘導体(式中、Lは、上に定義した置換可能な基であり、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)を、好都合には上に定義した好適な塩基の存在下で、必要に応じて任意の官能基(反応性NH基以外)が保護されているNH含有ヘテロシクリル基Qとカップリングさせることができ、その後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。
(h)XがN(R13)CO又はN(R13)COC(R13N(R13)COである式Iの化合物を製造するために、好都合には好適な塩基の存在下での、式VIIIのピリミジン:
Figure 2010503648
(式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)と、式Q−COH又はQ−CON(R13)C(R13COH(式中、Q及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は上に定義したいずれかの意味を有する)のカルボン酸又は上に定義したその反応誘導体との反応。反応後、存在する任意の保護基を従来の手段によって除去する。方法(h)の好適な塩基及び反応誘導体は、方法(b)に関して上述したものである。
式Iのピリミジン誘導体は、上述した本方法の変形例によって、遊離塩基の形態又は式H−Lの酸(式中、Lは上に定義した意味を有する)との塩の形態で得ることができる。塩から遊離塩基を得たい場合、塩を、好適な塩基、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、コリジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン又はジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等の有機アミン塩基、あるいは、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩又は水酸化物によって処理することができる。
式Iのピリミジン誘導体の医薬的に許容される塩、例えば、酸付加塩、が必要な場合、その塩は、従来の手順を使用して、例えば、前記ピリミジン誘導体を好適な酸と反応させることによって得ることができる。
式Iのピリミジン誘導体の医薬的に許容されるプロドラッグが必要な場合、そのプロドラッグは従来の手順を使用して得ることができる。例えば、式Iのピリミジン誘導体のインビボで開裂可能なエステルは、例えば、カルボキシ基を含有する式Iの化合物を医薬的に許容されるアルコールと反応させることによって、又はヒドロキシ基を含有する式Iの化合物を医薬的に許容されるカルボン酸と反応させることによって得ることができる。例えば、式Iのピリミジン誘導体のインビボで開裂可能なアミドは、例えば、カルボキシ基を含有する式Iの化合物を医薬的に許容されるアミンと反応させることによって、又はアミノ基を含有する式Iの化合物を医薬的に許容されるカルボン酸と反応させることによって得ることができる。
本明細書に定義される中間体の多くは新規であり、本発明の別の特徴として提供される。例えば、式IV、VI、VIII及びIXの化合物の多くは新規な化合物である。
生物学的アッセイ
以下のアッセイを使用して、PI3キナーゼ阻害剤、mTOR/PIキナーゼ関連キナーゼ阻害剤、インビトロPI3キナーゼシグナル伝達経路活性化阻害剤、インビトロPI3キナーゼシグナル伝達経路活性化阻害剤、インビトロMDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞増殖阻害剤、及びヌードマウスにおけるインビボMDA−MB−468癌組織異種移植片増殖阻害剤としての本発明の化合物の効果を測定することができる。
(a)インビトロPI3K酵素アッセイ
このアッセイでは、AlphaScreen技術(Gray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234-245)を用いて、組換え型タイプIのPI3K酵素による脂質PI(4,5)P2のリン酸化反応に対する試験化合物の阻害能力を測定した。
標準的な分子生物学及びPCRクローン技術を用いて、ヒトPI3K触媒/調節サブユニットをコード化するDNA断片をcDNAライブラリーから単離した。選択したDNA断片を使用してバキュロウイルス発現ベクターを産生した。具体的には、p110α、p110β及びp110δ(タイプIaヒトPI3K)のp110アイソフォーム(p110α、p110β及びp110δの各EMBL登録番号:HSU79143、S67334、Y10055)それぞれの全長DNAをpDEST10ベクター(Invitrogen Limited, Fountain Drive, Paisley, UK)にサブクローンした。このベクターは6−Hisエピトープタグを含有するGateway適応型Fastbac1である。アミノ酸残基144〜1102に対応する切断型タイプIbヒトPI3Kのp110γアイソフォーム(EMBL登録番号:X8336A)及び全長ヒトp85α調節サブユニット(EMBL登録番号:HSP13KIN)も6−Hisエピトープタグを含有するpFastBac1ベクターにサブクローンした。タイプIaのp110構築物をp85α調節サブユニットと共発現させた。標準的なバキュロウイルス発現法によるバキュロウイルス系での発現後、標準的な精製法を用いて発現タンパク質をHisエピトープタグで精製した。
標準的な分子生物学及びPCRクローン技術を用いて、ホスホイノシチド(Grp1)PHドメインのヒトの一般的な受容体のアミノ酸263〜380に対応するDNAをcDNAライブラリーから単離した。得られたDNA断片をGray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234-245に記載されているようにGSTエピトープタグを含有するpGEX−4T1大腸菌発現ベクター(Amersham Pharmacia Biotech, Rainham, Essex, UK)にサブクローンした。GSTタグ付きGrp1PHドメインを発現させ、標準的な技術を用いて精製した。
試験化合物は、10mMのDMSO溶液(原液)として調製し、必要であれば水で希釈して最終アッセイ濃度範囲を得た。各化合物希釈液の一定分量(2μl)をGreiner384ウェル低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio-one, Brunel Way, Stonehouse, Gloucestershire, UK カタログ番号:784075)のウェルに注入した。選択した各組換え型精製PI3K酵素(15ng)、DiC8−PI(4,5)P2基質(40μM;Cell Signals Inc., Kinnear Road, Columbus, USA, カタログ番号:901)、アデノシン三リン酸(ATP;4μM)及び緩衝液[トリス−HClpH7.6緩衝液(40mM、10μl)、3−[(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホナート(CHAPS;0.04%)、ジチオスレイトール(DTT;2mM)及び塩化マグネシウム(10mM)を含有]の混合液を室温で20分間撹拌した。
試験化合物の代わりに5%DMSOを使用して、最大酵素活性に対応する最小シグナルを生成するコントロールウェルを作製した。試験化合物の代わりにワートマニン(6μM;Calbiochem / Merck Bioscience, Padge Road, Beeston, Nottingham, UK, カタログ番号:681675)を添加して、完全に阻害された酵素に対応する最大シグナルを生成するコントロールウェルを作製した。これらのアッセイ溶液も室温で20分間撹拌した。
EDTA(100mM)、ウシ血清アルブミン(BSA、0.045%)及びトリス−HClpH7.6緩衝液(40mM)の混合液10μlを添加して各反応を停止した。
ビオチン化DiC8−PI(3,4,5)P3(50nM; Cell Signals Inc., カタログ番号:107)、組換え型精製GST−Grp1PHタンパク質(2.5nM)及びAlphaScreen抗GSTドナー及びアクセプタービーズ(100ng; Packard Bioscience Limited, Station Road, Pangbourne, Berkshire, UK, カタログ番号:6760603M)を添加し、アッセイプレートを室温で約5〜20時間暗所に放置した。680nmのレーザー光励起によって生じたシグナルをPackard社のAlphaQuest装置を用いて測定した。
PI(4,5)P2のPI3K媒介リン酸化反応によってPI(3,4,5)P3がその場(in situ)で生成される。AlphaScreenの抗GSTドナービーズと関連付けられたGST−Grp1PHドメインタンパク質は、AlphascreenのStreptavidnアクセプタービーズに関連付けられたビオチン化PI(3,4,5)P3と共に複合体を形成する。酵素によって生成したPI(3,4,5)P3は、PHドメインタンパク質と結合するためにビオチン化PI(3,4,5)P3と競合する。680nmのレーザー光励起により、ドナービーズ:アクセプタービーズ複合体が測定可能なシグナルを生成する。従って、PI3K酵素の活性によるPI(3,4,5)P3の生成及びその後のビオチン化PI(3,4,5)P3との競合によってシグナルが減少する。PI3K酵素阻害剤の存在下でシグナル強度が回復する。
所与の試験化合物のPI3K酵素阻害度をIC50値として表した。
それによって、クラスIaのPI3K酵素(例えば、PI3Kα、PI3Kβ及びPI3Kδ)及びクラスIbのPI3K酵素(PI3Kγ)等のPI3K酵素に対する式(I)の化合物の阻害性を示すことができる。
(b)インビトロmTOR PIキナーゼ関連キナーゼのアッセイ
このアッセイでは、AlphaScreen技術(Gray et al., Analytical Biochemistry, 2003, 313: 234-245)を用いて、組換え型mTORによるリン酸化反応に対する試験化合物の阻害能力を測定した。
mTORのアミノ酸残基1362〜2549を含むC末端切断型mTOR(EMBL登録番号:L34075)は、Vilella-Bach et al., Journal of Biochemistry, 1999, 274, 4266-4272に記載されているようにHEK293細胞内でFLAGタグ付き融合物として安定的に発現した。HEK293のFLAGタグ付きmTOR(1362〜2549)安定細胞株は、10%熱不活性化ウシ胎仔血清(FCS; Sigma, Poole, Dorset, UK, カタログ番号:F0392)、1%L−グルタミン(Gibco, カタログ番号:25030-024)及び2mg/mlのジェネティシン(Geneticin)(G418硫酸塩;Invitrogen Limited, UK, カタログ番号:10131-027)を含有するダルベッコ変法イーグル培地(DMEM; Invitrogen Limited, Paisley, UK, カタログ番号:41966-029)内で、培養密度が70〜90%になるまで5%COを用いて37℃に規定どおりに維持した。哺乳類HEK293細胞株での発現後、発現タンパク質は、標準的な精製法を用いてFLAGエピトープタグで精製した。
試験化合物は、10mMのDMSO溶液(原液)として調製し、必要であれば水で希釈して最終アッセイ濃度範囲を得た。各化合物希釈液の一定分量(2μl)をGreiner384ウェル低容量(LV)白色ポリスチレンプレート(Greiner Bio-one)のウェルに注入した。組換え型精製mTOR酵素、1μMのビオチン化ペプチド基質(Biotin-Ahx-LyS-LyS-Ala-Asn-Gln-Val-Phe-Leu-Gly-Phe-Thr-Tyr-Val-Ala-Pro-Ser-Val-Leu-Glu-Ser-Val-LyS-Glu-NH2;Bachem UK Ltd)、ATP(20μM)及び緩衝液[トリス−HClpH7.4緩衝液(50mM)、EGTA(0.1mM)、ウシ血清アルブミン(0.5mg/ml)、DTT(1.25mM)及び塩化マンガン(10mM)を含有]の混合液30μlを室温で90分間撹拌した。
試験化合物の代わりに5%DMSOを用いて最大酵素活性に対応する最大シグナルを生成するコントロールウェルを作製した。試験化合物の代わりにEDTA(83mM)を添加して、完全に阻害された酵素に対応する最小シグナルを生成するコントロールウェルを作製した。これらのアッセイ溶液を室温で2時間インキュベートした。
EDTA(50mM)、ウシ血清アルブミン(BSA;0.5mg/ml)、並びに、p70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体(Cell Signalling Technology, カタログ番号:9206B)及びAlphaScreenのストレプトアビジンドナー及びタンパク質Aアクセプタービーズ(200ng, Perkin Elmer,各カタログ番号:6760002B及び6760137R)を含有するトリス−HClpH7.4緩衝液(50mM)との混合液10μlを添加して各反応を停止した。アッセイプレートは室温で約20時間暗所に放置した。680nmのレーザー光励起によって生じたシグナルは、Packard Envision機器を用いて測定した。
mTOR媒介リン酸化反応によってリン酸化ビオチン化ペプチドがその場(in situ)で生成される。AlphaScreenのストレプトアビジンドナービーズと関連付けられたリン酸化ビオチン化ペプチドは、Alphascreenタンパク質Aアクセプタービーズと関連付けられたp70S6キナーゼ(T389)1A5モノクローナル抗体と共に複合体を形成する。680nmのレーザー光励起により、ドナービーズ:アクセプタービーズ複合体は測定可能なシグナルを生成する。従って、mTORキナーゼ活性の存在によってアッセイのシグナルが生じる。mTORキナーゼ阻害剤の存在下でシグナル強度が減少する。
所与の試験化合物のmTOR酵素阻害度はIC50値として表した。
(c)インビトロリン酸化(phospho)Ser473Aktのアッセイ
このアッセイでは、Acumen Explorer技術(TTP LabTech Limited, Royston, Herts, SG8 6EE, UK)を用いて、評価対象のAkt中のセリン473のリン酸化反応に対する試験化合物の阻害能力を測定する。その際、レーザー走査によって生成された画像の特徴を迅速に定量するためにプレートリーダーを使用することができる。
MDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞株(LGC Promochem, Teddington, Middlesex, UK, カタログ番号:HTB-132)は、10%FCS及び1%L−グルタミンを含有するDMEM内で、培養密度が70〜90%になるまで5%COを用いて37℃に規定どおりに維持した。
このアッセイのために、標準的な組織培養法を用いて、「アクターゼ(Accutase)」(Innovative Cell Technologies Inc., San Diego, CA, USA; カタログ番号:AT104)で培養フラスコから細胞を剥離し、培地内で再懸濁して1ml当たり5.5´10の細胞を得た。一定分量(90μl)を黒色の「Costar」96ウェルプレート(Corning Inc., NY, USA; カタログ番号:3904)の内側60ウェルのそれぞれに播種してウェル当たり約5000細胞の密度を得た。培地の一定分量(90μl)を外側ウェルに注入してエッジ効果を防止した。[別の細胞取扱手順では「SelecT」ロボット装置(The Automation Partnership, Royston, Herts SG8 5WY, UK)内に細胞が維持される。細胞を培地内で再懸濁して1ml当たり5´10の細胞を得た。一定分量(100μl)を黒色の「Costar」96ウェルプレートのウェルに播種した。]細胞を5%COを用いて37℃で一晩中インキュベートして接着させた。
2日目に細胞を試験化合物で処理した。試験化合物は、10mMのDMSO溶液(原液)として調製し、必要であればDMSO及び増殖培地で連続的に希釈して必要な最終試験濃度の10倍濃度範囲を得た。各化合物希釈液の一定分量(10μl)を二重で(in duplicate)ウェルに注入して最終必要濃度を得た。各プレートには、最小反応コントロールとして最終濃度30μMのLY294002(Calbiochem, Beeston, UK, カタログ番号:440202)を有するウェルが含まれていた。ウェルには、最大反応コントロールとして試験化合物の代わりに0.5%DMSOが含まれていた。[別の細胞処理手順では、「Echo550」液体分注器(Labcyte Inc., Sunnyvale, CA 94089, USA)を用いて試験化合物をウェルに移動させる。試験化合物は、10mMのDMSO溶液(原液)として調製し、各化合物の一定分量(40μl)を384ウェルプレート(Labcyte Inc., カタログ番号:P-05525-CV1)の4分の1のウェルの1つに分注した。「HydraII」自動分注器(Matrix Technologies Corporation, Handforth SK9 3LP, UK)を用いて384ウェルプレートの4分の1のウェルのそれぞれに4濃度の化合物をそれぞれ調製した。「Quadra Tower」液体分注システム(Tomtec Inc., Hamden, CT 06514, USA)及び「Echo550」液体分注器を用いて、必要な濃度の各化合物を特定のウェルに二重で注入した。]処理した細胞を5%COを用いて37℃で2時間インキュベートした。
インキュベーション後、プレートの内容物を、1.6%ホルムアルデヒド水溶液(Sigma, Poole, Dorset, UK, カタログ番号:F1635)によって室温で30分間処理することによって固定した。
その後の吸引及び洗浄工程はすべて、Tecan96ウェルプレートウォッシャー(吸引速度10mm/秒)を用いて行った。固定液を除去して、プレートの内容物をリン酸緩衝生理食塩水(PBS;50μl;例えば、Gibco社から市販されているリン酸緩衝生理食塩水、カタログ番号:10010015)で洗浄した。プレートの内容物を、PBS、0.5%のTween−20及び5%の乾燥スキムミルク[「Marvel」(登録商標);Premier Beverages, Stafford, GB]の混合液からなる細胞透過/ブロッキング緩衝液の一定分量(50μl)によって室温で1時間処理した。この透過/ブロッキング緩衝液によって細胞壁を部分的に分解して免疫染色を進行させると共に、非特異的結合部位をブロックした。緩衝液を除去し、細胞を、PBS、0.5%のTween−20及び5%の乾燥スキムミルクの混合液からなる「ブロッキング」緩衝液内で1:500に希釈されたラビット抗リン酸化Akt(Ser473)抗体溶液(ウェル当たり50μl; Cell Signaling Technology Inc., Hitchin, Herts, U.K., カタログ番号:3787)で4℃で16時間インキュベートした。この細胞をPBS及び0.05%Tween−20の混合液中で3回洗浄した。次いで、この細胞を、「ブロッキング」緩衝液内で1:500に希釈されたAlexafluor488で標識したヤギ抗ウサギIgG(ウェル当たり50μl;Molecular Probes, Invitrogen Limited, Paisley, UK, カタログ番号:A11008)によって4℃で1時間インキュベートした。この細胞をPBS及び0.05%Tween−20の混合液で3回洗浄した。1.6%ホルムアルデヒド水溶液(50μl)を含有するPBSの一定分量を各ウェルに添加した。15分後、ホルムアルデヒドを除去して、それぞれのウェルをPBS(100μl)で洗浄した。PBS(50μl)の一定分量を各ウェルに添加し、プレートを黒色のプレートシーラーで密閉し、蛍光シグナルを検出・分析した。
各化合物によって得られた蛍光用量反応データを分析し、Aktのセリン473に対する阻害度をIC50値として表した。
(d)インビトロMDA−MB−468ヒト乳腺癌増殖のアッセイ
このアッセイは、テトラゾリウム色素の生体細胞による代謝の程度を評価することで、細胞増殖に対する試験化合物の阻害能力を測定する。増殖培地がフェノールレッドを含んでいないこと以外は上記生物学的アッセイ(c)に記載した方法でMDA−MB−468ヒト乳癌細胞株(ATCC, カタログ番号:HTB-132)を規定どおりに維持した。
増殖アッセイのために、細胞を「アクターゼ」で培養フラスコから剥離し、完全な増殖培地100μl中のウェル当たり4000細胞の密度で、細胞を「Costar」96ウェル組織培養処理プレート(Corning Inc., カタログ番号:3598)内のウェルに注入した。増殖培地のウェル当たりの一定分量(100μl)をいくつかのウェルに添加して比色測定のためにブランク値を得た。細胞を5%COを用いて37℃で一晩中インキュベートして接着させた。
十分なフェナジンエトスルファート(phenazine ethosulphate)(PES, Sigma, カタログ番号:P4544)を1.9mg/mlの3−(4,5−ジメチルチアゾル−2−イル)−5−(3−カルボキシメトキシフェニル)−2−(4−スルホフェニル)−2H−テトラゾリウム塩(MTS; Promega UK, Southampton SO16 7NS, UK; カタログ番号:G1111)溶液に添加して0.3mMのPES溶液を得た。得られたMTS/PES溶液の一定分量(20μl)を1つのプレートの各ウェルに添加した。細胞を5%COを用いて37℃で2時間インキュベートし、492nmの波長を用いてプレートリーダー上で光学濃度を測定した。それによって、アッセイ開始時の細胞の相対数を測定した。
試験化合物を10mMのDMSO溶液(原液)として調製し、増殖培地で連続的に希釈して試験濃度範囲を得た。各化合物希釈液の一定分量(50μl)を96ウェルプレートのウェルに注入した。各プレートには、試験化合物を含まないコントロールウェルが含まれていた。プレートブランクを含むウェルを除いて、各96ウェルプレート上の外側ウェルは使用しなかった。細胞を5%COで37℃で72時間インキュベートした。MTS/PES溶液の一定分量(30μl)を各ウェルに添加し、細胞を5%COで37℃で2時間インキュベートした。492nmの波長を使用してプレートリーダー上で光学濃度を測定した。
各試験化合物の用量反応データを得、MDA−MB−468細胞増殖阻害度をIC50値で表した。
(e)インビボMDA−MB−468異種移植片増殖のアッセイ
この試験では、胸腺欠損ヌードマウス(Alderley Park nu/nu系)の体内で腫瘍として増殖させたMDA−MB−468ヒト乳腺癌細胞の増殖に対する化合物の阻害能力を測定する。マトリゲル(Beckton Dickinson カタログ番号:40234)中の約5´10個のMDA−MB−468細胞を各試験マウスの左脇腹に皮下注射し、得られた腫瘍を約14日間増殖させ続けた。腫瘍の大きさを週に2回キャリパーで測定し、理論体積を計算した。コントロール及びほぼ同等の平均腫瘍体積の処理群を用意するために動物を選択した。試験化合物を1%ポリソルベートビヒクル中のボールミル粉砕した懸濁液として調製し、約28日間にわたって1日1回経口投与した。腫瘍の増殖に対する効果を評価した。
式Iの化合物の薬理学的特性は、予想されるように構造変化に伴って変化するが、全体として式Iの化合物が有する活性は、上記試験(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)のうちの1つ以上における以下の濃度又は投与量で示すことができる:
試験(a):p110α(タイプIaヒトPI3K)に対するIC50が、例えば、0.01〜5μM;
試験(b):mTORPIキナーゼ−関連キナーゼに対するIC50が、例えば、0.1〜10μM;
試験(c):IC50が、例えば、0.01〜5μM;
試験(d):IC50が、例えば、0.05〜20μM;
試験(e):活性が、例えば、1〜200mg/kg/日。
例えば、実施例1に開示されるピリミジン化合物は、試験(a)では、p110α(タイプIaヒトPI3K)に対するIC50が約0.2μM、試験(c)ではIC50が約0.01μMの活性を有する。例えば、実施例3に開示されるピリミジン化合物は、試験(a)では、p110α(タイプIaヒトPI3K)に対するIC50が約0.4μM、試験(c)では、IC50が約0.1μMの活性を有する。
上に定義した式Iの化合物又はその医薬的に許容される塩を以下に定義する投与量で投与した場合、有害な毒性作用は見られない。
本発明のさらなる側面によれば、医薬的に許容される希釈剤又は担体といっしょに、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩を含有する医薬組成物が提供される。
本発明の組成物は、経口使用に適した形態(例えば、錠剤、トローチ剤、硬又は軟カプセル剤、水性又は油性懸濁液、乳濁液、分散性粉末剤又は顆粒剤、シロップ剤、あるいはエリキシル剤)、局所使用に適した形態(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、水性又は油性溶液、あるいは懸濁液)、吸入投与に適した形態(例えば、微粉又は液体エアゾール)、吹送投与に適した形態(例えば、微粉)、非経口投与に適した形態(例えば、静脈、皮下、腹腔内又は筋肉内投与のための無菌性水性又は油性溶液)、又は直腸投与に適した形態(例えば、座薬)であってもよい。
本発明の組成物は、当業界で周知の従来の医薬品賦形剤を用いた慣用的な手順によって得ることができる。従って、経口用組成物は、例えば、1つ又は複数の着色剤、甘味剤、香料及び/又は防腐剤を含有してもよい。
単一の剤形を調製するために1つ又は複数の賦形剤と組み合わせる有効成分の量は、治療対象者及び特定の投与経路に応じて必然的に異なる。例えば、ヒトへの経口投与用製剤は、通常、組成物全体に対して約5〜約98重量%の適当かつ好都合な量の賦形剤と組み合わせた、例えば、1mg〜1gの有効成分(より好ましくは、1〜250mg、例えば、1〜100mg)を含有する。
治療又は予防目的の式Iの化合物の投与量は、医薬の周知の原理によれば、病状の性質及び重症度、動物又は患者の年齢及び性別、及び投与経路に応じて必然的に異なる。
治療又は予防目的で式Iの化合物を使用する際には、式Iの化合物は、分割投与が必要な場合、通常、1日量が例えば体重当たり1mg/kg〜100mg/kgになるように投与される。通常、非経口投与を行う場合には低用量で投与する。従って、例えば、静脈内投与では、例えば、体重当たり1mg/kg〜25mg/kgの用量を通常使用する。同様に、吸入投与では、例えば、体重当たり1mg/kg〜25mg/kgの用量を使用する。ただし、経口投与が好ましく、特に錠剤が好ましい。典型的には、単位剤形は、約10mg〜0.5gの本発明の化合物を含有する。
上述のように、PI3K酵素は、癌及び他の細胞の増殖の媒介、血管新生事象の媒介、並びに、癌細胞の運動、遊走及び浸潤の媒介等の1つ又は複数の作用による腫瘍形成に寄与することが知られている。本願発明者らは、本発明のピリミジン誘導体が、腫瘍細胞の増殖及び生存、並びに、転移中の(metastasising)腫瘍細胞の浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与する1つ又は複数のクラスIのPI3K酵素(例えば、クラスIaのPI3K酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素)及び/又はmTORキナーゼ(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ)の阻害によって得られる強力な抗腫瘍活性を有することを発見した。
従って、本発明の誘導体は、抗腫瘍剤、特に、哺乳類の癌細胞の増殖、生存、運動、転移及び浸潤の選択的阻害剤として有用であり、腫瘍の増殖及び生存を阻害しかつ転移性腫瘍増殖も阻害する。特に、本発明のピリミジン誘導体は、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗増殖剤及び抗浸潤剤として有用である。特に、本発明の化合物は、腫瘍細胞の増殖及び生存、並びに、転移腫瘍細胞の遊走能力及び浸潤を引き起こすシグナル伝達工程に関与するクラスIaのPI3K酵素及びクラスIbのPI3K酵素等の複数のPI3K酵素のうちの1つ又は複数の阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療に有用であることが期待されて。さらに、本発明の化合物は、クラスIaのPI3K酵素及びクラスIbのPI3K酵素等のPI3K酵素の阻害によってのみ又は部分的に媒介される腫瘍の予防又は治療で有用であることが期待されて。すなわち、本化合物は、そのような治療を必要とする温血動物においてPI3K酵素阻害作用を発現させるために使用することができる。
上述のように、PI3K酵素阻害剤は、例えば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)、前立腺癌、胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病[急性リンパ性白血病(ALL)及び慢性骨髄性白血病(CML)を含む]、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療において治療的有用性を有するものでなければならない。
本発明のさらなる側面によれば、ヒトのような温血動物における薬剤として使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、ヒトのような温血動物において増殖抑制作用を発現させる際に使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤としてヒトのような温血動物に使用するために、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物において増殖抑制作用を発現させるための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療での抗浸潤剤としての、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における増殖抑制作用の発現の際に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療の際の抗浸潤剤としてヒトのような温血動物に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物への上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物において増殖抑制作用を発現させる方法が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物への上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物において固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療によって抗浸潤作用を発現させる方法が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、ヒトのような温血動物における固形腫瘍性疾患の予防又は治療で使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物への上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含むそのような治療を必要とする該動物において固形腫瘍性疾患を予防又は治療する方法が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における固形腫瘍性疾患の予防又は治療で使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における固形腫瘍性疾患の予防又は治療のための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するPI3K酵素(例えば、クラスIaの酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素)及び/又はmTORキナーゼ(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ)の阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療に使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するPI3K酵素(例えば、クラスIaの酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素)及び/又はmTORキナーゼ(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ)の阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療で使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するPI3K酵素(例えば、クラスIaの酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素)及び/又はmTORキナーゼ(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ)の阻害に感受性を示す腫瘍を予防又は治療する方法であって、動物への上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む方法が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するPI3K酵素(例えば、クラスIaの酵素及び/又はクラスIbのPI3K酵素)及び/又はmTORキナーゼ(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ)の阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療のための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、PI3K酵素阻害作用(例えば、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素阻害作用)及び/又はmTORキナーゼ阻害作用(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害作用)を与える際に使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、PI3K酵素阻害作用(例えば、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素阻害作用)及び/又はmTORキナーゼ阻害作用(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害作用)を与える際に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、PI3K酵素阻害作用(例えば、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素阻害作用)及び/又はmTORキナーゼ阻害作用(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害作用)を与える方法であって、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む方法も提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、PI3K酵素阻害作用(例えば、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素阻害作用)及び/又はmTORキナーゼ阻害作用(例えば、mTOR PIキナーゼ関連キナーゼ阻害作用)を与えるための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
上述のように、本発明の特定の化合物は、EGF受容体型チロシンキナーゼ、VEGF受容体型チロシンキナーゼ又はSrc非受容体型チロシンキナーゼ酵素に対してよりも、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素に対して実質的により良好な作用強度を有する。そのような化合物は、クラスIaのPI3K酵素又はクラスIbのPI3K酵素に対して十分な作用強度を有するため、PI3K酵素を阻害するのに十分な量で使用することができるが、EGF受容体型チロシンキナーゼ、VEGF受容体型チロシンキナーゼ又はSrc非受容体型チロシンキナーゼ酵素に対してほとんど活性を示さない。そのような化合物は、PI3K酵素の選択的阻害にとって有用であり、例えば、クラスIaのPI3K酵素によって増殖する腫瘍の有効な治療にとって有用であると思われる。
本発明の側面によれば、選択的PI3K酵素阻害作用を与える際に使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、選択的PI3K酵素阻害作用を与える際に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、選択的PI3K酵素阻害作用を与える方法であって、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む方法も提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、選択的PI3K酵素阻害作用を与えるための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
「選択的PI3K酵素阻害作用」とは、式Iのピリミジン誘導体が他のキナーゼ酵素に対してよりもPI3K酵素に対してより強力であることを意味する。特に、本発明に係る化合物のいくつかは、受容体型又は非受容体型チロシンキナーゼ類又はセリン/スレオニンキナーゼ等の他のキナーゼに対してよりもPI3K酵素に対してより強力である。例えば、本発明に係る選択的PI3K酵素阻害剤は、他のキナーゼに対してよりもPI3K酵素に対して、少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも100倍強力である。
本発明のさらなる特徴によれば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌の治療で使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療で使用される、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌の治療に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療に使用される薬剤の製造における、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とするヒトのような温血動物における乳癌、結腸直腸癌、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌の治療方法が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含むそのような治療を必要とするヒトのような温血動物における胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療方法が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、乳癌、結腸直腸、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌及び気管支肺胞上皮癌を含む)及び前立腺癌の治療のための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病(ALL及びCMLを含む)、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療のための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の使用が提供される。
上述のように、式Iの化合物のインビボでの作用の一部は、式Iの化合物の投与後に人体又は動物体内で生成される1つ又は複数の代謝産物によって発現されてもよい。
上に定義した抗癌治療は、単独療法として適用することや、本発明のピリミジン誘導体に加えて、従来の手術、放射線療法又は化学療法を含むことができる。そのような化学療法は、1つ又は複数の以下のカテゴリーの抗腫瘍剤を含むことができる:
(i)腫瘍内科学で使用される他の抗増殖剤/抗悪性腫瘍剤及びそれらの組み合わせ、例えば、アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロランブシル、ブスルファン、テモゾロマイド及びニトロソ尿素);代謝拮抗剤[例えば、葉酸代謝拮抗剤(例えば、5−フルオロウラシル及びテガフール等のフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシ尿素及びゲムシタビン)];抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン等のアントラサイクリン);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビノレルビン等のビンカアルカロイド、タキソール及びタキソテール等のタキソイド、及びポロキナーゼ阻害剤);及び、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシド等のエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン);
(ii)細胞増殖抑制剤[例えば、抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、抗男性ホルモン剤(例えば、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及び酢酸シプロテロン)、LHRH拮抗剤又はLHRH作用薬(例えば、ゴセレリン、リュープリン及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエキセメスタン)、及び5αレダクターゼ阻害剤(例えば、フィナステリド)];
(iii)抗浸潤剤[例えば、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリン(AZD0530;国際公開第WO01/94341号)及びボスチニブ(bosutinib)(SKI−606)等のc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、マリマスタット(marimastat)等のメタロプロテイナーゼ阻害剤、及びウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤];
(iv)増殖因子機能阻害剤:そのような阻害剤の例としては、増殖因子抗体及び増殖因子受容体抗体[例えば、抗erbB2抗体トラスツズマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ(C225)及びパニツムマブ]が挙げられる;そのような阻害剤の例としては、チロシンキナーゼ阻害剤[例えば、上皮細胞増殖因子ファミリー阻害剤(例えば、ゲフィチニブ(ZD1839)、エルロチニブ(OSI−774)及びCI1033等のEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、及びラパチニブ等のerbB2チロシンキナーゼ阻害剤)、肝細胞増殖因子ファミリー阻害剤、インスリン増殖因子受容体阻害剤、血小板由来増殖因子ファミリー及び/又はイマチニブ、ダサチニブ(BMS−354825)及びニロチニブ(AMN107)等のbcr/ablキナーゼ阻害剤、MEK、AKT、PI3、c−kit及び/又はオーロラキナーゼによる細胞シグナル伝達阻害剤]も挙げられる;そのような阻害剤としては、CDK2及びCDK4阻害剤等のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤も挙げられる;及び、そのような阻害剤の例としては、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤[例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、ソラフェニブ(BAY43−9006)、ティピファニブ(tipifarnib)(R115777)及びロナファーニブ(SCH66336)等のRas/Rafシグナル伝達阻害剤)]も挙げられる;
(v)血管内皮増殖因子の作用を阻害する薬剤等の血管新生阻害剤[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(アバスチン(Avastin)(登録商標))及びバンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU11248)及び4−(4−フルオロ−2−メチルインドル−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;国際公開第WO00/47212号の実施例240)等のVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、及び他の機序で作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能阻害剤及びアンジオスタチン)];
(vi)コンブレタスタチンA4及び国際公開第WO99/02166号、WO00/40529号、WO00/41669号、WO01/92224号、WO02/04434号及びWO02/08213号に開示されている化合物等の血管破壊剤;
(vii)上に挙げた標的等を対象とするアンチセンス療法(例えば、ISIS2503、抗ラスアンチセンスを用いるアンチセンス療法);
(viii)遺伝子治療法、例えば、異常p53あるいは異常BRCA1又はBRCA2等の異常な遺伝子を置換する方法、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素等を用いるGDEPT法(遺伝子標的酵素プロドラッグ法)及び多剤耐性遺伝子治療等の化学療法又は放射線療法に対する患者の耐性を強化する方法;及び
(ix)免疫療法、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子等のサイトカインによる形質移入等の、患者の腫瘍細胞の免疫原性を強化するエキソビボ及びインビボ方法、T細胞アネルギーを減少させる方法、サイトカイン形質移入樹状細胞等の形質移入された免疫細胞を用いる方法、サイトカイン形質移入腫瘍細胞株を用いる方法、及び抗イディオタイプ抗体を用いる方法。
このような併用治療は、治療の個々の成分を同時、連続的又は個別に投与することによって達成することができる。このような併用製品は、上述した用量範囲内の本発明の化合物及び認可された用量範囲内の他の薬理学的活性剤を使用する。
本発明の側面によれば、癌の併用治療のための、上に定義した式Iのピリミジン誘導体及び上に定義した付加的抗腫瘍剤を含む医薬品が提供される。
式Iの化合物は、主として、温血動物(例えば、ヒト)に使用される治療薬として有用であるが、PI3K酵素の作用を阻害する必要があるすべての場合に有用である。従って、新規生物学的試験の開発及び新規薬剤の調査で使用される薬理学的標準物質として有用である。
本発明は、典型的な実施例によって説明することができる。実施例では通常以下の通りとする:
(i)操作は、別段の定めがない限り、周囲温度、すなわち、17〜25℃の温度で、窒素又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことができる;
(ii)マイクロ波照射によって行われる反応は、所望の温度を維持するために温度プローブを使用してマイクロ波出力を自動調節する「Smith Synthesizer」(300KWatts)等の装置を使用して、通常の設定又は高い設定で行うことができる。;あるいは、「Emrys Optimizer」マイクロ波装置を使用することができる;
(iii)通例、反応過程は薄層クロマトグラフ(TLC)及び/又は分析用高速液体クロマトグラフ(HPLC)で追跡することができる;与えられた反応時間は必ずしも到達可能な最小値ではない;
(iv)必要であれば、有機溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥してもよい。残留固形物を濾過によって除去した後に後処理手順を実行し、真空回転蒸発によって蒸発を行った;
(v)収率について記載されている場合、それらは必ずしも達成可能な最大値ではなく、大量の反応生成物が必要な場合には適宜反応を繰り返した;
(vi)一般に、式Iの最終生成物の構造は核磁気共鳴(NMR)及び/又は質量スペクトル法によって確認することができる;エレクトロスプレー質量スペクトルデータは、陽イオン及び陰イオンデータの両データを取得するWaters ZMD又はWaters ZQ LC/質量分析計を使用して得た。一般に、親構造に関連するイオンのみが報告される。プロトンNMR化学シフト値は、300MHzの磁場強度で動作するBruker Spectrospin DPX300分光計又は400MHzの磁場強度で動作するBruker Avance分光計のどちらか一方を用いてデルタ目盛で測定した;以下の略語が使用されている:s=一重線;d=二重線;t=三重線;q=四重線;m=多重線;br=幅広;
(vii)別段の定めがない限り、不斉の炭素原子及び/又は硫黄原子を含有する化合物は分割しなかった;
(viii)中間体は必ずしも完全に精製しなかったが、それらの構造及び純度はTLC、分析用HPLC、赤外線(IR)及び/又はNMR解析によって評価した;
(ix)別段の定めがない限り、カラムクロマトグラフ(フラッシュ法による)及び中圧液体クロマトグラフ(MPLC)は、Merck Kieselgelシリカ(Art.9385)上で行うことができる;
(x)分取HPLCは、C18逆相シリカ上、例えば、Waters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)上で、溶離液としての極性が次第に減少する混合液、例えば、水と(1%酢酸又は1%水酸化アンモニウム水溶液(d=0.88)を含有)とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を用いて行うことができる;
(xi)以下に挙げる方法から選択される分析用HPLC法を使用することができる;一般に、逆相シリカは1分当たり約1mlの流速で使用し、検出は、220〜300nmの波長でダイオードアレイ検出器を用いて、エレクトロスプレー質量分析法及びUV吸光度によって行った;各方法の溶媒Aは水であり、溶媒Bはアセトニトリルであった:
方法A1:脱イオン水中の0.1%水酸化アンモニウム水溶液(d=0.88)で構成される溶媒Cと、それぞれが90:5:5の溶媒A、B及びCの混合液から95:5の溶媒B及びCの混合液へ変化する4分間の溶媒勾配を用いるPhenomenex Synergi MAX−RP 80Åカラム(シリカ:4ミクロン、直径:2.1mm、長さ:50mm);
方法A2:0.1%水酸化アンモニウム水溶液(d=0.88)で構成される溶媒Cと、5:95の溶媒B及びCの混合液から95:5の溶媒B及びCの混合液へ変化する4分間の溶媒勾配を用いるPhenomenex「Gemini」RP110Åカラム(シリカ:5ミクロン、直径:2mm、長さ:50mm);
方法B1:水とアセトニトリルの1:1混合液を含有する溶媒C(1%ギ酸を含有する混合液)及びそれぞれが90:5:5の溶媒A、B及びCの混合液から95:5の溶媒B及びCの混合液へ変化する4分間の溶媒勾配を用いるPhenomenex Synergi MAX−RP 80Åカラム(シリカ:4ミクロン、直径:2.1mm、長さ:50mm);
方法B2:水とアセトニトリルの1:1混合液を含有する溶媒C(1%ギ酸を含有する混合液)と、95:5の溶媒A及びCの混合液から58:37:5の溶媒A、B及びCの混合液へ変化する4分間の溶媒勾配を用いるPhenomenex Synergi MAX−RP 80Åカラム(シリカ:4ミクロン、直径:2.1mm、長さ:50mm);
(xii)特定の化合物が、酸付加塩、例えば、モノ塩酸塩又はジ塩酸塩として得られた場合、塩の化学量論は化合物中の塩基性基の数及び性質に基づいており、塩の正確な化学量論は、通常、例えば、元素分析データによって決定されることはなかった;
(xiii)以下の略語を1つ以上使用することができる:
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド。
実施例1
4−[4−(2−アミノエチル)ピペリジン−1−イル]−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン
4−クロロ−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(0.15g)、4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)ピペリジン(0.138g; ABCR GmbH & Co. KG, Im Schlehert 10, D-76187 Karlsruhe, Germanyから市販)、炭酸ナトリウム(0.169g)及びDMF(4ml)の混合物を、マイクロ波オーブン内の密閉容器中、窒素下で40分間、100℃に加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却した。塩化メチレン(10ml)を添加し、その混合物を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。このようにして、4−[4−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチル)ピペリジン−1−イル]−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを得、それをさらに精製せずに使用した。
このようにして得られた材料、トリフルオロ酢酸(3ml)及び塩化メチレン(10ml)の混合物を周囲温度で18時間撹拌した。得られた混合物を蒸発によって濃縮し、残留物をメタノールに溶解し、その溶液をIsolute SCX陽イオン交換カートリッジ(10g; International Sorbent Technology Limited, Mid-Glamorgan, UK)に充填した。カラムをメタノール(50ml)で洗浄し、生成物を3Mのメタノールアンモニア溶液で溶出した。このようにして得られた生成物をWaters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)及び溶離液としての1%水酸化アンモニウム水溶液(d=0.88)とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を使用してさらに精製した。このようにして標記化合物(0.15g)を得た;NMRスペクトル:(CDCl3) 1.24-1.45 (m, 4H), 1.67-1.74 (m, 1H), 1.82 (d, 2H), 2.78 (t, 2H), 2.95 (d, 1H), 2.98 (d, 1H), 3.62 (t, 4H), 3.83 (t, 4H), 4.35 (d, 2H), 5.52 (s, 1H), 7.35-7.42 (m, 2H), 7.54 (t, 1H), 7.87-7.9 (m, 1H), 8.24-8.26 (m, 1H);質量スペクトル:M+H+458。
出発材料として使用した4−クロロ−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを以下のようにして製造した。
ジイソプロピルエチルアミン(6.3g)を、0℃に冷却した2,4,6−トリクロロピリミジン(10g)の塩化メチレン(100ml)溶液に撹拌しながら添加した。モルホリン(4.3g)をゆっくりと添加し、得られた反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した。その混合物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を、イソヘキサンと塩化メチレンの混合物からの極性が次第に上昇する溶媒勾配を使用して、シリカカラムクロマトグラフ法によって精製した。より極性の高い異性体生成物を回収した。このようにして、固体の2,4−ジクロロ−6−モルホリノピリミジン(7.8g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 3.60-3.74 (m, 8H), 6.96 (s, 1H);質量スペクトル:M+H+ 234。
2−ジフルオロメチル−1H−ベンゾイミダゾール(2.22g)、2,4−ジクロロ−6−モルホリノピリミジン(2.81g)、炭酸カリウム(6.63g)及びDMF(50ml)の混合物を窒素下で撹拌し、16時間、90℃に加熱した。得られた混合物を冷却及び濾過し、濾液を濃縮した。得られた生成物を、溶離液として酢酸エチルと塩化メチレンの極性が次第に上昇する混合液を使用して、シリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。このようにして得られた固体をイソヘキサンとジエチルエーテルの1:1混合液で洗浄した。このようにして、4−クロロ−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(3.17g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 3.75 (s, 8H), 7.09 (s, 1H), 7.45-7.47 (m, 1H), 7.50-7.54 (m, 1H), 7.57-7.83 (t, 1H), 7.87 (d, 1H), 8.31 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+366。
出発材料として使用した2−ジフルオロメチル−1H−ベンゾイミダゾールを以下のようにして製造した。
1,2−フェニレンジアミン(54.1g)、ジフルオロ酢酸エチル(57.8ml)及びトルエン(350ml)の混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、41時間、87℃に加熱した。得られた混合物を熱い状態で濾過した。濾液を濃縮した。塩化メチレン(200ml)とTHF(200ml)の混合物を残留物に添加し、その溶液をシリカ(30g)を用いる濾過によって精製した。溶媒を濃縮して固体を得、それをイソヘキサンと塩化メチレンの2:1混合液で洗浄した。このようにして、2−ジフルオロメチル−1H−ベンゾイミダゾール(64.8g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 7.28 (t, 1H), 7.29-7.34 (m, 2H), 7.66-7.68 (m, 2H), 13.3 (s, 1H);質量スペクトル:M+H+ 169。
実施例2
2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−[4−(2−ジメチルアミノエチル)ピペリジン−1−イル]-6−モルホリノピリミジン
4−クロロ−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(0.15g)、4−(2−ジメチルアミノエチル)ピペリジン(0.095g;ChemBridge Corporation, 16981 Via Tazon, Suite G, San Diego, CA 92127から市販)、炭酸ナトリウム(0.17g)及びDMF(4ml)の混合物をマイクロ波オーブン内の密閉容器中、窒素下で40分間、100℃に加熱した。得られた溶液をIsolute SCX陽イオン交換カートリッジ(10g)に充填した。カラムをメタノール(50ml)で洗浄し、生成物を3Mのメタノールアンモニア溶液で溶出した。このようにして得られた生成物を、Waters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)及び溶離液としての1%水酸化アンモニウム(d=0.88)水溶液とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を用いてさらに精製した。このようにして、標記化合物(0.131g)を得た;NMRスペクトル:(CDCl3) 1.09-1.19 (m, 2H), 1.37 (q, 2H), 1.61-1.7 (m, 1H), 1.75-1.79 (m, 2H), 2.12 (s, 6H), 2.25 (t, 2H), 2.91-2.98 (m, 2H), 3.61-3.64 (m, 4H), 3.7-3.74 (m, 4H), 4.41 (d, 2H), 5.96 (s, 1H), 7.38-7.43 (m, 1H), 7.45-7.5 (m, 1H), 7.7 (t, 1H), 7.84 (d, 1H), 8.24 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+ 486。
実施例3
2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノ−4−(4−プロリルアミノピペリジン−1−イル)ピリミジン
ジイソプロピルエチルアミン(0.13ml)を4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(0.168g)、N−tert−ブトキシカルボニル−L−プロリン(0.1g)、2−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(V)(0.186g)及びDMA(3ml)の混合物に撹拌しながら添加し、得られた混合物を周囲温度で2時間撹拌した。DMAを蒸発させた。このようにして、4−[4−(N−tert−ブトキシカルボニル−L−プロリルアミノ)ピペリジン−1−イル]−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを得、それをさらに精製せずに使用した。
このようにして得られた材料を塩化メチレン(3ml)及びトリフルオロ酢酸(2ml)の混合液に溶解し、その溶液を周囲温度で1時間撹拌した。得られた混合物を蒸発によって濃縮した。残留物をメタノール(2ml)に溶解し、その溶液をIsolute SCX陽イオン交換カートリッジ(10g)に充填した。カラムをメタノール(50ml)で洗浄し、生成物を3Mのメタノールアンモニア溶液で溶出した。このようにして得られた生成物をWaters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)及び溶離液としての1%水酸化アンモニウム(d=0.88)水溶液とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を用いてさらに精製した。このようにして、標記化合物(0.17g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.47-1.54 (m, 2H), 1.59-1.64 (m, 2H), 1.67-1.74 (m, 1H), 1.86-1.97 (m, 3H), 2.8-2.87 (m, 2H), 3.18-3.24 (m, 2H), 3.49-3.52 (m, 1H), 3.63 (t, 4H), 3.73 (t, 4H), 3.86-3.92 (m, 1H), 4.2-4.24 (m, 2H), 5.91 (s, 1H), 7.36-7.39 (m, 1H), 7.42-7.46 (m, 1H), 7.58-7.61 (m, 1H), 7.54-7.75 (t, 1H), 7.8 (d, 1H), 8.22 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+ 527。
出発材料として使用した4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを以下のようにして製造した。
4−クロロ−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(1.22g)、tert−ブチル N−ピペリジン−4−イルカルバマート(2g)、ジイソプロピルエチルアミン(1.2ml)及びTHF(15ml)の混合物をマイクロ波オーブン内の密閉容器中、窒素下で1時間、90℃に加熱した。反応混合物を周囲温度に冷却し、塩化メチレンと水の間で分配した。有機溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。このようにして、4−[4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン−1−イル]−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを得、それをさらに精製せずに使用した。
このようにして得られた材料、トリフルオロ酢酸(10ml)及び塩化メチレン(20ml)の混合物を周囲温度で6時間撹拌した。得られた混合物を蒸発によって濃縮し、残留物をメタノールに溶解し、その溶液をIsolute SCX陽イオン交換カートリッジ(20g)に充填した。カラムをメタノール(100ml)で洗浄し、生成物を1Mのメタノールアンモニア溶液で溶出した。このようにして得られた生成物を、溶離液としての塩化メチレンと1Mのメタノールアンモニア溶液の極性が次第に上昇する混合液を使用して、シリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。このようにして、4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン(1.15g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.24 (m, 2H), 1.56 (s, 2H), 1.78-1.82 (m, 2H), 2.88 (m, 1H), 3.04-3.11 (m, 2H), 3.62-3.64 (m, 4H), 3.71-3.73 (m, 4H), 4.28 (d, 2H), 5.97 (s, 1H), 7.38-7.42 (m, 1H), 7.46-7.5 (m, 1H), 7.57-7.85 (t, 1H), 7.83 (d, 1H), 8.24 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+430。
実施例4
実施例3に記載したのと類似の手順を使用して、4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジンを適当なカルボン酸と反応させて表Iに記載されている化合物を得た。
ここで、カルボン酸がカルボニル基に結合されていない1級又は2級アミノ基又はヘテロシクリル環の環員である2級アミノ基を有する場合、前記1級又は2級アミノ基はN−tert−ブトキシカルボニル基によって保護されており、N−tert−ブトキシカルボニル基は、その後、実施例3に記載するようにトリフルオロ酢酸で処理することによって除去される。
別段の定めがない限り、必要なカルボン酸はそれぞれ市販されていたものである。
Figure 2010503648
注記:生成物から以下に示す特性データが得られた。
[1]必要なカルボン酸として、N−tert−ブトキシカルボニルグリシンを使用した。アミドの生成及び保護基の除去後、生成物から以下の特性データが得られた:NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.38-1.49 (m, 2H), 1.81-1.88 (m, 4H), 3.07 (s, 2H), 3.11-3.18 (m, 2H), 3.63-3.66 (m, 4H), 3.7-3.73 (m, 4H), 3.88-3.98 (m, 1H), 4.31-4.37 (m, 2H), 6.02 (s, 1H), 7.39-7.43 (m, 1H), 7.46-7.5 (m, 1H), 7.7 (t, 1H), 7.78 (d, 1H), 7.84 (d, 1H), 8.23 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+487。
[2]必要なカルボン酸として、(2R)−N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチルフェニルアラニンを使用した。アミドの生成及び保護基の除去後、生成物から以下の特性データが得られた:NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.21-1.24 (m, 1H), 1.32-1.36 (m, 1H), 1.63-1.67 (d, 1H), 1.74-1.8 (m, 2H), 2.16 (s, 3H), 2.69-2.79 (m, 2H), 3.07-3.15 (m, 3H), 3.61 (t, 4H), 3.7 (t, 4H), 3.84-3.91 (m, 1H), 4.21 (d, 2H), 5.96 (s, 1H), 7.14-7.18 (m, 3H), 7.23 (m, 2H), 7.37-7.4 (m, 1H), 7.44-7.48 (m, 1H), 7.56-7.77 (t, 1H), 7.68 (d, 1H), 7.82 (d, 1H), 8.2 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+591。
[3]必要なカルボン酸として、(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−2−カルボン酸を使用した。アミドの生成及び保護基の除去後、生成物から以下の特性データが得られた:NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.22-1.35 (m, 3H), 1.38-1.47 (m, 3H), 1.68-1.72 (m, 2H), 1.76-1.82 (m, 2H), 2.14 (br. s, 1H), 2.87-2.9 (m, 1H), 2.97-3.0 (m, 1H), 3.1 (t, 2H), 3.61 (t, 4H), 3.7 (t, 4H), 3.85-3.92 (m, 1H), 4.31 (d, 2H), 5.98 (s, 1H), 7.37-7.4 (m, 1H), 7.44-7.47 (m, 1H), 7.51 (d, 1H), 7.57-7.78 (t, 1H), 7.82 (d, 1H), 8.21 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+ 541。
[4]出発材料として、N−[(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−2−イルカルボニル]グリシンを使用した。アミドの生成及び保護基の除去後、生成物から以下の特性データが得られた:NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.34-1.44 (m, 2H), 1.55-1.62 (m, 2H), 1.64-1.72 (m, 1H), 1.81-1.87 (m, 2H), 1.89-1.98 (m, 1H), 2.73-2.79 (m, 1H), 2.84-2.9 (m, 1H), 3.13-3.2 (m, 2H), 3.54-3.57 (m, 1H), 3.62-3.67 (m, 4H), 3.69-3.74 (m, 6H), 3.87-3.96 (m, 1H), 4.28-4.34 (m, 2H), 6.02 (s, 1H), 7.39-7.43 (m, 1H), 7.46-7.5 (m, 1H), 7.7 (t, 1H), 7.84 (d, 1H), 7.9 (d, 1H), 8.15 (t, 1H), 8.23 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+ 584。
実施例5
4−(4−グリシルアミノピペリジン−1−イル)−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン
ジイソプロピルエチルアミン(0.047ml)をN−tert−ブトキシカルボニルグリシン(0.052g)、2−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(V)(0.11g)及びDMA(5ml)の混合物に撹拌しながら添加し、得られた混合物周囲温度で10分間撹拌した。4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン二塩酸塩(0.119g)及びジイソプロピルエチルアミン(0.085ml)のDMA(5ml)溶液を添加し、得られた混合物を周囲温度で18時間撹拌した。DMAを蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水の間に分配した。有機溶液を1Mのリン酸緩衝水溶液(pH5)、水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液及び飽和塩化ナトリウム水溶液によって順次洗浄した。有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。このようにして、4−[4−(N−tert−ブトキシカルボニルグリシルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジンを得、それをさらに精製せずに使用した。
このようにして得られた材料を塩化メチレン(3ml)及びトリフルオロ酢酸(1ml)の混合液に溶解し、その溶液を周囲温度で18時間撹拌した。得られた混合物を塩化メチレン(20ml)で希釈し、メタノールで洗浄したIsolute SCX陽イオン交換カートリッジ(10g)に充填した。カラムをメタノールで洗浄し、生成物を2Mのメタノールアンモニア溶液で溶出した。このようにして得られた生成物を、Waters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)及び溶離液としての1%水酸化アンモニウム(d=0.88)水溶液とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を使用してさらに精製した。このようにして、標記化合物(0.055g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 1.43 (m, 2H), 1.8 (m, 4H), 3.08 (s, 2H), 3.13 (m, 2H), 3.64 (d, 4H), 3.72 (d, 4H), 6.05 (s, 1H), 7.46 (t, 1H), 7.53 (t, 1H), 7.75 (d, 1H), 7.9 (d, 1H), 8.0 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+ 505。
出発材料として使用した4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン二塩酸塩を以下のようにして製造した。
窒素雰囲気下で、2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾイミダゾール(2g)、2,4−ジクロロ−6−モルホリノピリミジン(2.79g)、炭酸水素ナトリウム(4g)及びDMA(28ml)の混合物をマイクロ波オーブン内の密閉容器中、18時間、110℃に加熱した。反応混合物を140℃で20時間、160℃で48時間、加熱した。得られた反応混合物から溶媒を蒸発させた。残留物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機溶液を水、塩化ナトリウム飽和水溶液によって順次洗浄した。有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた生成物をWaters「Xterra」分取逆相カラム(シリカ:5ミクロン、直径:19mm、長さ:100mm)及び溶離液としての1%水酸化アンモニウム(d=0.88)水溶液とアセトニトリルの極性が次第に減少する混合液を使用して精製した。このようにして、4−クロロ−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン(0.65g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6) 3.75 (s, 8H), 7.18 (s, 1H), 7.5 (t, 1H), 7.6 (t, 1H), 7.94 (d, 1H), 8.12 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+384。
4−クロロ−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン(0.1g)、tert−ブチル N−ピペリジン−4−イルカルバマート(0.057g)、炭酸水素ナトリウム(0.158g)及びDMF(3ml)の混合物を撹拌し、窒素下で6時間、90℃に加熱した。反応溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機溶液を1Mのリン酸緩衝水溶液(pH5)及び飽和塩化ナトリウム水溶液によって順次洗浄した。有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。このようにして、4−[4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン−1−イル]−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジンを得、それをさらに精製せずに使用した。
このようにして得られた材料、トリフルオロ酢酸(1ml)及び塩化メチレン(3ml)の混合物を周囲温度で18時間撹拌した。得られた混合物を蒸発によって濃縮し、残留物をイソヘキサン及びジエチルエーテルの混合物中で粉砕した。懸濁液を静置し、上澄み液を分離した。残留物をジエチルエーテルで洗浄した。有機溶液及び洗液を混合し、濃縮した。このようにして、4−(4−アミノピペリジン−1−イル)−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン二塩酸塩(0.136g)を得た;NMRスペクトル:(DMSOd6 + CD3CO2D) 1.47 (m, 2H), 1.95 (d, 2H), 3.0 (t, 2H), 3.33 (m, 1H), 3.6 (d, 4H), 3.68 (d, 4H), 4.43 (d, 2H), 6.02 (s, 1H), 7.43 (t, 1H), 7.48 (t, 1H), 7.87 (d, 1H), 8.0 (d, 1H);質量スペクトル:M+H+448。

Claims (26)

  1. 式Iのピリミジン誘導体:
    Figure 2010503648
    〔式中、pは0、1、2又は3であり、
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される:
    −X
    {式中、Xは、直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(R及びN(R)C(R[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、又は(Rは(1−3C)アルキレンジオキシであり、
    かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択された置換基を有していてもよく:
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RS及びC(RN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、
    かつ、R上の置換基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式:
    −X−R
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Rはハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル又はN,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルである}、又は
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}の基から選択され、
    かつ、R上の置換基内のヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
    かつ、R置換基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R10)、CO、CH(OR10)、CON(R10)、N(R10)CO、N(R10)CON(R10)、SON(R10)、N(R10)SO、CH=CH及びC≡C[式中、R10は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入よって分離されてもよく;
    はフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル又は(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルであり;
    qは0、1、2、3又は4であり;
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、(1−8C)アルキル又は下記式の基である:
    −X−R11
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R12)[式中、R12は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R11はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである}、
    又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
    rは0、1、2、3又は4であり;
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択される、
    又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
    sは1又は2であり;
    tは1、2又は3であり;
    は直接結合であるか、又はCO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)CON(R13)、N(R13)COC(R13O、N(R13)COC(R13S、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO(式中、R13は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択され;かつ
    は(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキル又はN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルである、
    あるいは、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
    −X−R14
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
    かつ、該Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C[式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は、(1−8C)アルキル基を有していてもよい〕
    又はその医薬的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0、1、2又は3であり、
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、イソシアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、ホルミル、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(3−6C)アルケノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルケノイルアミノ、(3−6C)アルキノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(3−6C)アルキノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される:
    −X
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、OC(R、SC(R及びN(R)C(R[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである)}、又は(Rは(1−3C)アルキレンジオキシであり、
    かつ、R置換基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基から選択される置換基を有していてもよく:
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、S、SO、SO、N(R)、CO、CH(OR)、CON(R)、N(R)CO、N(R)CON(R)、SON(R)、N(R)SO、C(RO、C(RS及びC(RN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルである}、
    かつ、R上の置換基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキルウレイド、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
    −X−R
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Rはハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル又はN,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキルである}、又は
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R)[式中、Rは水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
    かつ、R上の置換基内のヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
    かつ、R置換基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R10)、CO、CH(OR10)、CON(R10)、N(R10)CO、N(R10)CON(R10)、SON(R10)、N(R10)SO、CH=CH及びC≡C(式中、R10は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
    はフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル又は(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルであり;
    qは0、1、2、3又は4であり;
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、(1−8C)アルキル又は下記式の基である:
    −X−R11
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R12)[式中、R12は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R11はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル又は(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキルである}、
    又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
    rは0、1、2、3又は4であり;
    基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択される、
    又は、2つのR基は一緒になってメチレン、エチレン又はトリメチレン基を形成し;
    sは1又は2であり;
    tは1、2又は3であり;
    はCO、N(R13)CO、CON(R13)、N(R13)CON(R13)、N(R13)COC(R13O、N(R13)COC(R13S、N(R13)COC(R13N(R13)及びN(R13)COC(R13N(R13)CO[式中、R13は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され;かつ
    は(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、メルカプト−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルチオ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルフィニル−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルスルホニル−(1−6C)アルキル、(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシカルボニルアミノ−(1−6C)アルキル、N−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’−(1−6C)アルキルウレイド−(1−6C)アルキル、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキル、又はN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノ−(1−6C)アルキルである、
    あるいは、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルケニル、(3−8C)シクロアルケニル−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基のそれぞれに、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルケニル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
    −X−R14
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14はハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R17)[式中、R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
    かつ、該Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C(式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択された基の該鎖への挿入によって分離されていてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は、(1−8C)アルキル基を有していてもよい。
  3. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は、該ベンゾイミダゾリル基の4、5又は6位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ及びアセトアミドから選択され;
    は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドであり;
    qは0であるか、又は、qは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
    rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;又は、rは2であり、かつ、該2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
    sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
    は、CO、NHCO、N(Me)CO、CONH及びCON(Me)から選択され;かつ
    は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アリル、2−メトキシエチル、3−メトキシプロピル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、1−シアノ−1−メチルエチル、4−シアノブチル、5−シアノペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル、5−ジエチルアミノペンチル、2−メチルスルホニルエチル又はアセトアミドメチルである、あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、フリル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、フリルメチル、チエニルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、イミダゾリルメチル、2−イミダゾリルエチル、ピラゾリルメチル、チアゾリルメチル、トリアゾリルメチル、オキサジアゾリルメチル、チアジアゾリルメチル、テトラゾリルメチル、ピリジルメチル、2−ピリジルエチル、ピラジニルメチル、2−ピラジニルエチル、ピリダジニルメチル、2−ピリダジニルエチル、ピリミジニルメチル、2−ピリミジニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、テトラヒドロフラニルメチル、テトラヒドロピラニルメチル、1,3−ジオキソラニルメチル、1,4−ジオキサニルメチル、ピロリジニルメチル、2−(ピロリジニル)エチル、モルホリニルメチル、2−(モルホリニル)エチル、ピペリジニルメチル、2−(ピペリジニル)エチル、ホモピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、2−(ピペラジニル)エチル又はホモピペラジニルメチルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メトキシ、エトキシ、メチルスルホニル、メチルアミノ、ジメチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、アセトアミド及びN−メチルアセトアミドから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、メトキシ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され、かつ、該Q基内のそのようなアリール、(3−8C)シクロアルキル、ヘテロアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、シアノメチル、アミノメチル、メチルアミノメチル及びジメチルアミノメチルから選択された置換基を有していてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  4. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4、5又は6位に位置し、フルオロ、クロロ、ヒドロキシ、アミノ、メトキシ、エトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ及びアセトアミドから選択され;
    は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、アミノ、ホルムアミド又はアセトアミドであり;
    qは0であるか、又は、qは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
    rは0であるか、又は、rは1、2、3又は4であり、かつ、R基はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;又は、rは2であり、かつ、該2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
    sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;かつ
    該X−Q基は、グリシルアミノ、サルコシルアミノ、(N,N−ジメチルグリシル)アミノ、グリシルグリシルアミノ、L−アラニルアミノ、2−メチルアラニルアミノ、(N−メチルアラニル)アミノ、(2S)−2−アミノブタノイルアミノ、L−バリルアミノ、(N−メチル−L−バリル)アミノ、2−アミノペンタ−4−イノイルアミノ、2−アミノペンタノイルアミノ、L−イソロイシルアミノ、L−ロイシルアミノ、2−メチル−L−ロイシルアミノ、(N−メチル−L−ロイシル)アミノ、セリルアミノ、(O−メチル−L−セリル)アミノ、(N−メチル−L−セリル)アミノ、(O−メチル−L−ホモセリル)アミノ、L−トレオニルアミノ、(S−メチル−L−システイニル)アミノ、(S−メチル−L−ホモシステイニル)アミノ、L−メチオニルアミノ、(N−メチル−L−リシル)アミノ、(N−メチル−L−オルニチル)アミノ、D−アスパラギニルアミノ、D−グルタミニルアミノ、L−チロシルアミノ、プロリルアミノ及びヒスチジルアミノから選択され;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  5. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
    はジフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである、又は、rは2であり、かつ、該2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
    sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
    はCONH又はCON(Me)であり;かつ
    は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒドロキシ−1−トリフルオロメチルエチル、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、メチルスルホニルメチル、2−メチルスルホニルエチル、メトキシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル、N−メチルカルバモイルメチル、N−エチルカルバモイルメチル、N−イソプロピルカルバモイルメチル、N,N−ジメチルカルバモイルメチル、2−(N,N−ジメチルカルバモイル)エチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−ヒドロキシシクロプロパ−1−イル、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、アゼチジン−2−イル、ピロリジン−2−イル、5−アミノピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、ピペリジン−3−イル、N−メチルピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、N−メチルピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、4−メチルピペラジン−1−イル、2−オキソ−1,3−チアゾリジン−4−イル、6−オキソ−1,4,5,6−テトラヒドロピリダジン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、テトラヒドロフラン−3−イルメチル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペリジン−4−イルメチル、ピペラジン−1−イルメチル、2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−3−イルメチル、2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−1−イルメチル、フェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、3−カルバモイルフェニル、3−アミノメチルフェニル、4−アミノメチルフェニル、ベンジル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、3−ヒドロキシベンジル、4−メシルベンジル、1−ホルムアミド−1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、3−(4−メトキシフェニル)プロピル、1−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル、2−フリル、3−フリル、3−メチルフラン−2−イル、5−メチルフラン−3−イル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、2−イミダゾリル、N−メチルイミダゾル−2−イル、3−ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル、4−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−メチルオキサゾル−4−イル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、5−メチルイソオキサゾル−3−イル、4−イソオキサゾリル、3−メチルイソオキサゾル−4−イル、5−メチルイソオキサゾル−4−イル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、4−メチルチアゾル−5−イル、1H−1,2,3−トリアゾル−5−イル、4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾル−5−イル、5−ヒドロキシ−4H−1,2,4−トリアゾル−3−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−イル、2,1,3−チアジアゾル−4−イル、5−テトラゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、4−ピリダジニル、2−ピラジニル、3−アミノピラジン−2−イル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ヒドロキシ−4−メチルピリミジン−5−イル、3−チエニルメチル、2−イミダゾリルメチル、4−イミダゾリルメチル、5−メチル−1H−イミダゾル−4−イルメチル、1H−ピラゾル−1−イルメチル、1H−ピラゾル−3−イルメチル、3,5−ジメチル−1H−ピラゾル−1−イルメチル、4−オキサゾリルメチル、3−イソオキサゾリルメチル、5−メチルイソオキサゾル−3−イルメチル、5−イソオキサゾリルメチル、1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−5−イルメチル、2−(1H−ピラゾル−1−イル)エチル、2−(3−メチル−1H−ピラゾル−1−イル)エチル、2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)エチル、2−ピリジルメチル、3−ピリジルメチル、4−ピリジルメチル、4−ピリダジニルメチル、4−ピリミジニルメチル、2−ピラジニルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル、2−ピリミジン−4−イルエチル又は2−ピリダジン−4−イルエチルであり;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  6. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
    はジフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルである、又は、rは2であり、かつ、該2つのR基は一緒になってメチレン又はエチレン基を形成し;
    sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
    はCOであり;かつ
    は、メチル、エチル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチル、メトキシメチル、シクロプロピル、1−ヒドロキシシクロプロパ−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イル、アゼチジン−1−イル、アゼチジン−2−イル、ピロリジン−1−イル、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル、2−カルバモイルピロリジン−1−イル、2−(2−メトキシエチル)ピロリジン−1−イル、ピロリジン−2−イル、モルホリノ、モルホリン−2−イル、モルホリン−3−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、テトラヒドロ−1,4−チアジン−3−イル、ピペリジノ、4−アミノピペリジノ、3−フルオロピペリジノ、4−フルオロピペリジノ、3−シアノメチルピペリジノ、ピペリジン−3−イル、ピペリジン−4−イル、ピペラジン−1−イル、3−オキソピペラジン−1−イル、テトラヒドロピラン−4−イルメチル、ピロリジン−2−イルメチル、ピペリジン−3−イルメチル、ピペラジン−1−イルメチル、フェニル、3−カルバモイルフェニル、3−アミノメチルフェニル、4−アミノメチルフェニル、3−ヒドロキシベンジル、2−フリル、2−チエニル、2−ピロリル、N−メチルイミダゾル−2−イル、3−ピラゾリル、1−メチル−1H−ピラゾル−3−イル、4−ピラゾリル、2−メチルオキサゾル−4−イル、5−イソオキサゾリル、1H−1,2,3−トリアゾル−5−イル、1,2,3−チアジアゾル−4−イル、3−ピリジル、4−ピリダジニル、3−チエニルメチル、1H−1,2,4−トリアゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−1−イルメチル、1H−テトラゾル−5−イルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル又は2−ピリダジン−4−イルエチルであり;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  7. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
    はジフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
    sは2であり、かつ、tも2である、又は、sは1であり、かつ、tは3であり;
    はCOであり;かつ
    は、ピロリジン−1−イル、3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル、2−カルバモイルピロリジン−1−イル、モルホリノ、テトラヒドロ−1,4−チアジン−4−イル、ピペリジノ、4−アミノピペリジノ、4−フルオロピペリジノ、3−シアノメチルピペリジノ、ピペラジン−1−イル又は3−オキソピペラジン−1−イルであり;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  8. 請求項1又は2に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、ヒドロキシ及びメトキシから選択され;
    はジフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれメチルであり;
    sは2であり;
    tは2であり;
    はCONHであり;かつ
    は、メチル、エチル、アリル、4−アミノブチル、N−イソプロピルカルバモイルメチル、2−アミノベンジル、3−アミノベンジル、4−アミノベンジル、シクロプロピルメチル、5−メチルイソオキサゾル−3−イルメチル、4−ピリジルメチル、2−ピリジン−3−イルエチル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル又はピペリジン−4−イルメチルであり;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  9. 請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、メトキシ及びエトキシから選択され;
    はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
    qは0であるか、又は、qは1であり、かつ、該R基はメチルであり;
    rは0であるか、又は、rは1又は2であり、かつ、R基はそれぞれ、同一であっても異なっていてもよく、メチル、エチル又はプロピルである;又は、rは2であり、かつ、該2つのR基は一緒になってエチレン基を形成し;
    sは2であり、かつ、tも2であり;
    は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され;かつ
    は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、アミノメチル、2−アミノエチル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、5−アミノペンチル、メチルアミノメチル、2−メチルアミノエチル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、5−メチルアミノペンチル、エチルアミノメチル、2−エチルアミノエチル、3−エチルアミノプロピル、4−エチルアミノブチル、5−エチルアミノペンチル、1−イソプロピル−1−メチルアミノメチル、ジメチルアミノメチル、2−ジメチルアミノエチル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、5−ジメチルアミノペンチル、ジエチルアミノメチル、2−ジエチルアミノエチル、3−ジエチルアミノプロピル、4−ジエチルアミノブチル又は5−ジエチルアミノペンチルである、
    あるいは、Qは、フェニル、ベンジル、2−フェニルエチル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、アゼチジニル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル、テトラヒドロ−1,4−チアジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、インドリニル、イソインドリニルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基にそれぞれ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、カルバモイル、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル及びN,N−ジエチルカルバモイルから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ヒドロキシ、アミノ、カルバモイル、メチル、エチル、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択され;
    かつ、該Q基内の該ヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  10. 請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であるか、又は、pは1であり、かつ、該R基は該ベンゾイミダゾリル基の4位に位置し、メトキシであり;
    はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であり;
    sは2であり、かつ、tも2であり;
    は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され;かつ
    は、メチル、エチル、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール又はヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、アミノ、メチル及びエチルから選択され、
    かつ、該Q基内の該ヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  11. 請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩:
    式中、
    pは0であり;
    はジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
    qは0であり;
    rは0であり;
    sは2であり、かつ、tも2であり;
    は直接結合であるか、又は、CO、NHCO、CONH、NHCOCHNH及びNHCOCHNHCOから選択され;かつ
    は、アミノメチル、2−アミノエチル又は2−ジメチルアミノエチルである、あるいは、Qは、2−フェニルエチル、ピロリジニル又はピペリジニルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基にそれぞれ、アミノ、メチルアミノ及びジメチルアミノから選択された置換基を有していてもよく;
    かつ、該ピリミジン環の5位は置換されていない。
  12. pが0である、請求項1から10のいずれか一項に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  13. がジフルオロメチル又はトリフルオロメチルである、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  14. qが0である、請求項1から4のいずれか一項に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  15. rが0である、請求項1から9のいずれか一項に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  16. が直接結合であるか、又はCO、N(R13)CO及びN(R13)COC(R13N(R13)COから選択され、R13が水素又は(1−2C)アルキルである、請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  17. 請求項1又は16に記載の式Iのピリミジン誘導体又は又はその医薬的に許容される塩:
    式中、Qは、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである、
    あるいは、Qは、アリール、アリール−(1−6C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(3−8C)シクロアルキル−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、
    かつ、該Q基内のCH、CH又はCH基はいずれも、該CH、CH又はCH基にそれぞれ、1つ以上のハロゲノ又は(1−8C)アルキル置換基及び/又はヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから選択された置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内のアリール、(3−8C)シクロアルキル又はヘテロシクリル基はいずれも、1、2又は3つの置換基を有していてもよく、それらは同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、ウレイド、(1−8C)アルキル、(2−8C)アルケニル、(2−8C)アルキニル、(1−6C)アルコキシ、(2−6C)アルケニルオキシ、(2−6C)アルキニルオキシ、(1−6C)アルキルチオ、(1−6C)アルキルスルフィニル、(1−6C)アルキルスルホニル、(1−6C)アルキルアミノ、ジ−[(1−6C)アルキル]アミノ、(1−6C)アルコキシカルボニル、(2−6C)アルカノイル、(2−6C)アルカノイルオキシ、N−(1−6C)アルキルカルバモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]カルバモイル、(2−6C)アルカノイルアミノ、N−(1−6C)アルキル−(2−6C)アルカノイルアミノ、N’−(1−6C)アルキルウレイド、N’,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルウレイド、N,N’−ジ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N,N’,N’−トリ−[(1−6C)アルキル]ウレイド、N−(1−6C)アルキルスルファモイル、N,N−ジ−[(1−6C)アルキル]スルファモイル、(1−6C)アルカンスルホニルアミノ及びN−(1−6C)アルキル−(1−6C)アルカンスルホニルアミノから、又は下記式の基:
    −X−R14
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO及びN(R15)[式中、R15は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、R14は、ハロゲノ−(1−6C)アルキル、ヒドロキシ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキル、シアノ−(1−6C)アルキル、アミノ−(1−6C)アルキル、(1−6C)アルキルアミノ−(1−6C)アルキル又はジ−[(1−6C)アルキル]アミノ−(1−6C)アルキルである}、又は
    −X−Q
    {式中、Xは直接結合であるか、又はO、CO及びN(R17)[R17は水素又は(1−8C)アルキルである]から選択され、Qはアリール、アリール−(1−6C)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリール−(1−6C)アルキル、ヘテロシクリル又はヘテロシクリル−(1−6C)アルキルであり、それらは、1又は2つの置換基を有していてもよく、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよく、ハロゲノ、ヒドロキシ、(1−8C)アルキル及び(1−6C)アルコキシから選択される}から選択され、
    かつ、該Q基内のヘテロシクリル基はいずれも、1又は2つのオキソ又はチオキソ置換基を有していてもよく、
    かつ、該Q基内の任意の(2−6C)アルキレン鎖内の隣接する2つの炭素原子は、O、S、SO、SO、N(R16)、N(R16)CO、CON(R16)、N(R16)CON(R16)、CO、CH(OR16)、N(R16)SO、SON(R16)、CH=CH及びC≡C(式中、R16は水素又は(1−8C)アルキルである)から選択された基の該鎖への挿入よって分離されていてもよい。
  18. 4−[4−(2−アミノエチル)ピペリジン−1−イル]−2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノピリミジン;
    2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−4−[4−(2−ジメチルアミノエチル)ピペリジン−1−イル]−6−モルホリノピリミジン;
    2−(2−ジフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)−6−モルホリノ−4−(4−プロリルアミノピペリジン−1−イル)ピリミジン;
    2−アミノ−N−[1−[2−[2−(ジフルオロメチル)ベンゾイミダゾル−1−イル]−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル]−4−ピペリジル]アセトアミド;
    (2R)−N−[1−[2−[2−(ジフルオロメチル)ベンゾイミダゾル−1−イル]−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル]−4−ピペリジル]−2−メチルアミノ−3−フェニル−プロパンアミド;
    (2S)−N−[1−[2−[2−(ジフルオロメチル)ベンゾイミダゾル−1−イル]−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル]−4−ピペリジル]ピペリジン−2−カルボキサミド;
    (2S)−N−[[1−[2−[2−(ジフルオロメチル)ベンゾイミダゾル−1−イル]−6−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル]−4−ピペリジル]カルバモイルメチル]ピロリジン−2−カルボキサミド;及び
    4−(4−グリシルアミノピペリジン−1−イル)−6−モルホリノ−2−(2−トリフルオロメチルベンゾイミダゾル−1−イル)ピリミジン
    のうちの1つ以上から選択された式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  19. 請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の製造方法であって、
    (a)式IIのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、Lは置換可能な基であり、p、R、R及びqは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)と、式IIIの複素環式化合物:
    Figure 2010503648
    (式中、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)との反応、及び反応後の存在する保護基の除去;
    (b)XがCON(R13)である式Iの化合物を製造するための、式IVのカルボン酸:
    Figure 2010503648
    又はその反応誘導体(式中、p、R、R、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)と、式Vのアミン:
    Figure 2010503648
    (式中、R13及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング、及びその後の存在する保護基の除去;
    (c)XがCOであり、QがNH基を含有するヘテロシクリル基である式Iの化合物を製造するための、必要に応じて任意の官能基(該反応性NH基以外)が保護されているNH含有ヘテロシクリル基と、式IVのカルボン酸:
    Figure 2010503648
    又はその反応誘導体(式中、p、R、R、q、R、r、R、s及びtは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング、及びその後の存在する保護基の除去;
    (d)式VIのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、Lは置換可能な基であり、p、R、R、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)と、式VIIのモルホリン化合物:
    Figure 2010503648
    (式中、q及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)との反応、及び反応後の存在する保護基の除去;
    (e)XがN(R13)COであり、QがNH基を含有するヘテロシクリル基である式Iの化合物を製造するための、ホスゲン又はその化学的等価物と、必要に応じて任意の官能基(該反応性NH基以外)が保護されているNH含有ヘテロシクリル基及び式VIIIのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング、及びその後の存在する保護基の除去;
    (f)XがN(R13)CON(R13)である式Iの化合物を製造するための、ホスゲン又はその化学的等価物と、式VIIIのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)及び式Vのアミン:
    Figure 2010503648
    (式中、R13及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)とのカップリング、及びその後の存在する保護基の除去;
    (g)式IXのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、Lは置換可能な基であり、q、R、r、R、s、t、X及びQは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)と、式Xのベンゾイミダゾール:
    Figure 2010503648
    (式中、p、R及びRは、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)との反応、及び反応後の存在する保護基の除去;又は
    (h)XがN(R13)CO又はN(R13)COC(R13N(R13)COである式Iの化合物を製造するための、好都合には好適な塩基の存在下における、式VIIIのピリミジン:
    Figure 2010503648
    (式中、p、R、R、q、R、r、R、s、t及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)と、式Q−COH又はQ−CON(R13)C(R13COH(式中、Q及びR13は、必要に応じて任意の官能基が保護されていること以外は請求項1に定義したいずれかの意味を有する)のカルボン酸又は上に定義したその反応誘導体との反応、及び反応後の存在する保護基の慣用的な手段による除去を含み;
    そして、酸付加塩のような式Iのピリミジン誘導体の医薬的に許容される塩が必要な場合には、該ピリミジン誘導体と好適な塩との反応によってそれを得ることができる、方法。
  20. 医薬的に許容される希釈剤又は担体といっしょに、請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩を含有する医薬組成物。
  21. 薬剤として使用される、請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩。
  22. ヒトのような温血動物への請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物において増殖抑制作用を発現させる方法。
  23. ヒトのような動物への請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物において固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療によって抗浸潤作用を発現させる方法。
  24. 腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するPI3K酵素及び/又はmTORキナーゼの阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療方法であって、該動物への請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む方法。
  25. ヒトのような温血動物への請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物における乳癌、結腸直腸癌、肺癌及び前立腺癌の治療方法。
  26. ヒトのような温血動物への請求項1に記載の式Iのピリミジン誘導体又はその医薬的に許容される塩の有効量の投与を含む、そのような治療を必要とする該動物における胆管癌、骨肉腫、膀胱癌、頭頸部癌、腎臓癌、肝臓癌、胃腸癌、食道癌、卵巣癌、膵臓癌、皮膚癌、精巣癌、甲状腺癌、子宮癌、子宮頸癌、外陰癌、白血病、多発性骨髄腫及びリンパ腫の治療方法。
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