JP2010503420A - 慢性リンパ球性白血病におけるmiR−29およびmiR−181によって制御されるTCL1発現 - Google Patents

慢性リンパ球性白血病におけるmiR−29およびmiR−181によって制御されるTCL1発現 Download PDF

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Abstract

本発明は慢性リンパ球性白血病(CLL)の診断、予後および治療のための新規な方法および組成物を提供する。本発明はまた、抗−CLL剤を確認する方法を提供する。
【選択図】 図1

Description

関連する出願に対する相互参照
該当無し(N/A)。
政府援助
本発明はNIH Grant/Contact Number PO1 CA81534から得た補助金によって、すべてまたは一部が援助された。政府は本発明にある程度の権利を有する。
慢性リンパ球性白血病(B−CLL)は、米国において毎年およそ10,000の新規な症例の原因となる、世界で最も一般的なヒト白血病である。TCL1(T−細胞白血病/リンパ腫1)癌遺伝子は、成熟T−細胞白血病の14q31.2において頻発する染色体再配列の標的として発見された。以前に、B−細胞においてTCL1を発現するトランスジェニックマウスはB−CLLを発症することが報告された。発明者らはTCL1がB−およびT−細胞における抗アポトーシスシグナルの伝達において重要な分子であるAkt腫瘍性タンパク質のコアクチベーターであることも現在示しているため、発明者らはTCL1の脱制御がB−CLLの病因における原因となる事象であると本明細書において現在考えている。
最近の報告は、ヒトCLLにおける高度なTCL1発現が突然変異していないV状態とZAP70陽性率を相関させることを示唆し、TCL1が引き起こすCLLがB−CLLの悪性度の高い形状であることを示唆する。ヒトB−CLLの予後不良に関連する最も重要な遺伝因子の1つは、染色体11q欠失である
マイクロRNAは一時的で、組織特有の遺伝子制御に関与すると考えられている高度に保存された非コーディング遺伝子の大きなファミリーである。我々は最近、マイクロRNA発現プロファイルを使用して正常なB細胞と悪性B−CLL細胞を識別しうること、およびマイクロRNAの特徴が慢性リンパ球性白血病の予後および進行に関連することを証明した8、9
現在、B−CLLの治療または予防のための一般的な首尾よい方法は入手できない。治療の方針は、特有の腫瘍マーカーの解析を含む、多様な予後パラメーターを基礎にしてしばしば選択される。
相当な量のB−CLLに対する療法の研究にもかかわらず、CLLを診断し、効果的に治療することは難しいままであり、患者において観察された死亡率は、該疾患の診断、治療および予防に改善が必要であることを示している。
本発明は、一部、正常な対照細胞に比較して乳癌細胞において異なって発現される、慢性リンパ球性白血病miRNAの癌特有の特徴の確認を基礎にする。
従って、本発明は対象由来の試験試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、対象が慢性リンパ球性白血病(B−CLL)に罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかどうかを診断する方法を包含し、ここで試験試料のmiR遺伝子産物のレベルを対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較した変化は、対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す。
ある態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物はmiR−29またはmiR−181である。ある態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物はmiR−29bおよび/またはmiR−181bである。
少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは、当業者に公知である多様な技術を使用して測定することができる。一態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルはノーザンブロット解析を使用して測定される。別の態様では、試験試料の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルより少ない。また、別の態様では、試験試料の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルより多くなりうる。
本発明はまた、対象のB−CLL試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、対象における1つ以上の予後マーカーに関連したB−CLLを診断する方法を提供し、ここで試験試料の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較した変化は、対象が1つ以上の予後マーカーに関連したB−CLLに罹患していることを表す。一態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは、対象から得られた試験試料からRNAを逆転写して、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること;miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること;および試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルと対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルを比較することによって測定される。少なくとも1つのmiRNAのシグナルの変化は、対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す。
本発明はまた、対象のB−CLLを治療する方法を包含し、ここでは少なくとも1つのmiRNAシグナルは対照試料から生み出されたシグナルに比較して脱制御(たとえば、ダウンレギュレーション、またはアップレギュレーション)されている。
ある態様では、マイクロアレイはmiR−29、miR−181およびその組み合わせからなる群から選択される1つ以上のmiRNAのmiRNA‐特有オリゴヌクレオチドを含む。
本発明はまた、対象から得られた試験試料からRNAを逆転写して、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること;miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること;および試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルと対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルを比較することによって、対象が対象における1つ以上の有害な予後マーカーに関連したB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかどうかを診断する方法を包含する。シグナルにおける変化は対象が癌に罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す。
本発明はまた、B−CLLに罹患している対象のB−CLLを治療する方法を包含し、ここでは、少なくとも1つのmiR遺伝子産物が対照細胞に比較して対象の癌細胞において、ダウンレギュレーションされているか、またはアップレギュレーションされている。少なくとも1つのmiR遺伝子産物が癌細胞においてダウンレギュレーションされている場合、方法は有効量の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害することを含む。少なくとも1つのmiR遺伝子産物が癌細胞においてアップレギュレーションされている場合、方法は少なくとも1つのmiR遺伝子産物の発現を阻害するための有効量の少なくとも1つの化合物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害することを含む。ある態様では、少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物はmiR−29、miR−181、およびその組み合わせから選択される。
関連する態様では、本発明は対象においてB−CLLを治療する方法を提供し、該方法は対照細胞に比較して、B−CLLにおける少なくとも1つのmiR遺伝子産物の量を確定すること;および癌細胞に発現されたmiR遺伝子産物の量が対照細胞において発現されたmiR遺伝子産物の量より少ない場合、有効量の少なくとも1つのmiR遺伝子産物を対象に投与すること;または癌細胞に発現されたmiR遺伝子産物の量が対照細胞において発現されたmiR遺伝子産物の量より多い場合、少なくとも1つのmiR遺伝子産物の発現を阻害するための有効量の少なくとも1つの化合物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害することによってB−CLL細胞に発現されるmiR遺伝子産物の量を変化させることを含む。ある態様では、少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物はmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される。
本発明はさらに、少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物および薬剤的に受容できるキャリアを含む、B−CLLを治療するための医薬組成物を提供する。特定の態様では、医薬組成物は、適切な対照細胞に比較して、B−CLL細胞においてダウンレギュレーションされているmiR遺伝子産物に対応する少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物を含む。特定の態様では、医薬組成物はmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される。別の特定の態様では、医薬組成物は少なくとも1つのmiR発現阻害化合物および薬剤的に受容できるキャリアを含む。さらに、特定の態様では、医薬組成物は適切な対照細胞に比較して、B−CLL細胞においてダウンレギュレーションされているmiR遺伝子産物に特有の少なくとも1つのmiR発現阻害化合物を含む。
他の態様では、本発明は細胞に試験薬剤を提供すること、およびB−CLL細胞において減少した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、抗B−CLL剤を確認する方法を提供し、ここで適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの増加は、試験薬剤が抗B−CLL剤であることを表す。ある態様では、miR遺伝子産物はmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される。
本発明はまた、細胞に試験薬剤を提供すること、およびB−CLL細胞において増加した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、抗B−CLL剤を確認する方法を提供し、ここで適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの減少は、試験薬剤が抗B−CLL剤であることを表す。ある態様では、miR遺伝子産物はmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される。
本発明の種々の目的および利点は、添付の図面の観点から読む場合、以下の好ましい態様の詳細な説明から当業者には明らかになる。
TCL1発現はmiR29およびmiR18によって制御される。図1aは、CLLにおけるTCL1発現。レーン1〜8、CLL試料。レーン2および6:TCL1発現は低いと評価された。他のレーンのTCL1発現はすべて、高い〜非常に高いと評価された。図1bは、3種のB−CLL群におけるTCL1発現。縦棒は示されたB−CLL試料の相対数を表す。図1cは、miR−29bおよびmiR−181bならびにTCL1の3′UTRの配列アラインメント。 TCL1発現はmiR29およびmiR18によって制御される。図1dは、ルシフェラーゼアッセイにおけるmiR−29およびmiR−181標的TCL1発現。miR−29ルシフェラーゼアッセイの場合、miR−29に相補的な領域を含むTCL1cDNAのフラグメント(Tcl1)は、ルシフェラーゼの終止コドンからすぐ下流のXbal部位を使用して、示したような**を含むpGL3ベクター(Promega,Madison,WI)コンストラクトまたはpGL3ベクターだけに挿入された。miR−181アッセイの場合、センス(Tcl1FL)またはアンチセンス(Tcl1FLAS)オリエンテーションにおいて、全長TCL1cDNAがpGL3ベクターに挿入された。293細胞は、示したようなmiR−29bまたはスクランブル陰性対照、および示したようなmiR−29に相同な領域(Tcl1)を含むTCL1cDNAの一部を含むpGL3コンストラクトまたはpGL3ベクターだけによりコトランスフェクションされた。miR−181アッセイの場合、TCL1FLまたはTCL1FLASはmiR−181によりコトランスフェクションされた。ホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼ活性は二重ルシフェラーゼアッセイ系(Promega)によりアッセイされ、製造業者の勧めに従ってホタルルシフェラーゼ活性はウミシイタケルシフェラーゼ活性に対して標準化された。すべての実験はトリプリケートで実行された。図1eは、TCL1タンパク質発現に対するmiR−29bおよびmiR−181bの効果。293細胞はpcDNA3TCL1fl(全長TCL1cDNAを含む哺乳動物発現ベクター)だけによりトランスフェクションされる(レーン1)か、またはpcDNA3TCL1flとmiR−29b(レーン2)、プレ‐miR陰性対照(レーン3)またはmiR−181b(レーン4)によりコトランスフェクションされた。TCL1発現は抗TCL1抗体を使用してウェスタンブロットにより検出された。図1fは、マイクロアレイによる、TCL1タンパク質発現とmiR−181bおよびmiR−29bとの相関。値はマイクロRNAマイクロアレイハイブリダイゼーションシグナルを表す。 図2a及び2bは、代表的なCLL試料のリアルタイムRT−PCR解析。miR−181とmiR−29両方の発現が高い3つの試料(25、37および41)と発現が低い4つの試料(55、56、72および81)が選択された。製造業者のプロトコルに従って、miR−181a、miR−181b、miR−181c、miR−181d、miR−29a、miR−29bおよびmiR−29cに対してリアルタイムRT−PCR解析(ABI)が実行された。すべての実験はトリプリケートで実行された。 図3は統計的に有意なCLLサブタイプを識別するマイクロRNAを示す表1を含む。 図4a〜4bはCLL試料情報を含む:図4aはCLL試料情報を含み;図4bは侵襲性CLL情報を含む。 図4cは低侵襲性CLL情報を含む。 図4dは11qが欠失した侵襲性CLLを含む。発現されたIgV遺伝子の突然変異状態の測定およびZAP−70のイムノフェノタイピングは先に記載のように実施された(Rassenti LZ,Huynh,Toy TL,et al.N Engl.J.Med.2004;351:893−901)。FISHはCLLパネルのための慣用のVysisプローブを使用して実施された。これらのFISHアッセイは以下の染色体異常(プローブのセット)を検出することができる:11q−および17p−(11q23におけるATMおよび17p13.1におけるP53)、13q−およびトリソミー12(13q14におけるD13S319、13q34におけるLAMPおよびセントロメア12におけるD12Z3)。 図5は3種の型のB−CLLにおけるマイクロRNA発現の対比較を示す表2を含む。 表2の続きである。
本発明は、動物モデルを使用することによって実証されたように、TCL1癌遺伝子の脱制御がこの疾患の侵襲性の形状の病因において原因となる事象であることを証明する。CLLにおけるTCL1制御の機序を研究するために、3種の型:低侵襲性CLL、侵襲性CLLおよび11q欠失を示す侵襲性CLLのマイクロRNA発現プロファイリングが実行された。それぞれのCLL群に対応する別個のマイクロRNAの特徴が確認された。TCL1発現は、CLLにおいて異なって発現される2つのマイクロRNA、miR−29およびmiR−181によって制御されることがさらに確定された。miR−29およびmiR−181の発現レベルは、一般に検討されたCLL試料におけるTCL1発現と逆に相関した。本明細書では、CLLにおけるTCL1発現は少なくとも一部はmiR−29およびmiR−181によって制御されること、およびこれらのmiRNAはTCL1を過剰発現するCLLにおける治療薬の候補であってもよいことが示される。
本明細書で交換可能に使用される、「miR遺伝子産物」、「マイクロRNA」、「miR」、または「miRNA」は、プロセッシングされない、またはプロセッシングされたmiR遺伝子に由来するRNA転写物を表す。miR遺伝子産物はタンパク質に翻訳されないため、「miR遺伝子産物」という用語はタンパク質を含まない。プロセッシングされないmiR遺伝子転写物は「miR前駆体」とも呼ばれ、典型的には長さ約70〜100ヌクレオチドのRNA転写物を含む。miR前駆体はRNアーゼ(たとえば、ダイサー、アルゴノート(Argonaut)、または大腸菌RNアーゼIIIのようなRNアーゼIII)による消化によって活性な19〜25ヌクレオチドのRNA分子にプロセッシングされうる。この活性な19〜25ヌクレオチドのRNA分子は、「プロセッシングされた」miR遺伝子転写物または「成熟した」miRNAとも呼ばれる。
活性な19〜25ヌクレオチドのRNA分子は自然なプロセッシング経路により(たとえば、無傷細胞または細胞溶解産物を使用して)、または合成プロセッシング経路により(たとえば単離されたダイサー、アルゴノート、またはRNアーゼIIIのような単離されたプロセッシング酵素を使用して)miR前駆体から得ることができる。活性な19〜25ヌクレオチドのRNA分子はまた、miR前駆体からプロセッシングされることなく、生物学的または化学的合成によって直接生産することができる。
本発明は、対象由来の試験試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定すること、および試験試料のmiR遺伝子産物のレベルを対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較することを含む、対象がCLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかを診断する方法を包含する。本明細書で使用する「対象」は、乳癌に罹患しているか、または罹患していると疑われるいずれかの哺乳動物でありうる。特定の態様では、対象はCLLに罹患しているか、または罹患していると疑われるヒトである。
少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは、対象から得られた生物学的試料中の細胞において測定することができる。たとえば、組織試料は慣用の生検技術によってCLLに罹患していると疑われる対象から取り出すことができる。別の例では、血液試料は対象から取り出すことができ、白血球は標準技術によりDNA抽出物のために単離できる。血液または組織試料は、好ましくは放射線療法、化学療法または他の治療的処置の開始前に対象から得られる。対応する対照組織または血液試料は、対象の冒されていない組織から、正常なヒト個体もしくは正常な個体の集団から、または対象の試料中の大部分の細胞に対応する培養した細胞から得ることができる。対照組織または血液試料は次に対象由来の試料と一緒にプロセッシングされて、その結果対象の試料由来の細胞における一定のmiR遺伝子から生産されたmiR遺伝子産物のレベルは、対照試料の細胞由来の対応するmiR遺伝子産物のレベルと比較することができる。
対象から得られた試料中のmiR遺伝子産物のレベルを、対照試料中の対応するmiR遺伝子産物のレベルと比較した変化(すなわち、増加または減少)は、対象におけるCLLの存在を表す。一態様では、試験試料中の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは、対照試料中の対応するmiR遺伝子産物のレベルより大きい(すなわち、miR遺伝子産物の発現が「アップレギュレーション」されている)。対象由来の細胞または組織試料中のmiR遺伝子産物の量が対照細胞または組織試料中の同じ遺伝子産物の量より多い場合、本明細書で使用するように、miR遺伝子産物の発現は「アップレギュレーション」されている。別の態様では、試験試料中の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは、対照試料中の対応するmiR遺伝子産物のレベルより少ない(すなわち、miR遺伝子産物の発現が「ダウンレギュレーション」されている)。対象由来の細胞または組織試料中のmiR遺伝子から生産された遺伝子産物の量が対照細胞または組織試料中の同じ遺伝子から生産された量より少ない場合、本明細書で使用するように、miR遺伝子産物の発現は「ダウンレギュレーション」されている。対照および正常試料中の相対的なmiR遺伝子発現は1以上のRNA発現標準物に関して確定することができる。標準物は、たとえば標準細胞株におけるmiR遺伝子発現レベルであるゼロmiR遺伝子発現レベル、または正常ヒト対照の集団に対して以前に得られたmiR遺伝子発現の平均レベルを含むことができる。
試料中のmiR遺伝子産物のレベルは、生物学的試料中のRNA発現レベルを検出するために適したいずれかの技術を使用して測定することができる。生物学的試料に由来する細胞中のRNA発現レベルを確定するために適切な技術(たとえば、ノーザンブロット解析、RT−PCR、in situハイブリダイゼーション)は当業者に公知である。特定の態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルはノーザンブロット解析を使用して検出される。たとえば、全細胞RNAは核酸抽出バッファーの存在下でホモジェナイズし、その後遠心分離することにより細胞から精製することができる。核酸は沈殿し、DNAはDNアーゼおよび沈殿による処理により取り出される。次に、RNA分子は標準技術に従ってアガロースゲル上のゲル電気泳動によって分離され、ニトロセルロースフィルターに移される。その後、RNAは加熱によりフィルター上に固定化される。特有のRNAの検出および定量は、適切に標識されたDNAまたは当該のRNAに相補的なRNAプローブを使用して達成される。たとえば、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,J.Sambrook et al.,編,2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989,7章を参照されたい。その全開示は参照として援用される、
一定のmiR遺伝子産物のノーザンブロットハイブリダイゼーションに適切なプローブは一定のmiRの核酸配列から生産することができる。標識されたDNAおよびRNAプローブの作製方法、および標的核酸配列に対するそのハイブリダイゼーションの条件は、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,J.Sambrook et al.,編,2版,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989,10および11章に記載され、その開示は参照として本明細書に援用される。
たとえば、核酸プローブは、H、32P、33P、14C、または35Sのような放射性核種;重金属;または、標識されたリガンド(たとえば、ビオチン、アビジンまたは抗体)、蛍光分子、化学ルミネセンス分子、酵素などにとっての特有の結合対メンバーとして機能可能なリガンドにより標識されうる。
プローブは、Rigby et al.(1977),J.Mol.Biol.113:237−251のニックトランスレーション法、またはFienberg et al.(1983),Anal.Biochem.132:6−13のランダムプライミング法のずれかにより高い比活性に標識することが可能であり、それらの全開示は参照として本明細書に援用される。後者は1本鎖DNAから、またはRNA鋳型から高い比活性の32P‐標識プローブを合成するための一般に好まれる方法である。たとえば、ニックトランスレーション法に従って、以前から存在するヌクレオチドを高放射性ヌクレオチドで置換することにより、10cpm/マイクログラムを十分に上回る比活性の32P‐標識核酸プローブを作製することが可能である。ハイブリダイゼーションのオートラジオグラフィーによる検出は、ハイブリダイズしたフィルターを写真フィルムに曝すことにより実施することができる。ハイブリダイズしたフィルターに曝された写真フィルムのデンシトメトリーによるスキャニングはmiR遺伝子転写物レベルの正確な測定を提供する。別の研究方法を使用して、miR遺伝子転写物レベルは、Amersham Biosciences,Piscataway,NJから入手可能なMolecular Dynamics 400−B 2D Phosphorimagerのようなコンピュータ化されたイメージングシステムにより定量することができる。
DNAまたはRNAプローブの放射性核種標識が有用でない場合、ランダムプライマー法を使用して、類似体、たとえばdTTP類似体5−(N−(N−ビオチニル−エプシロン−アミノカプロイル)−3−アミノアリル)デオキシウリジン三リン酸をプローブ分子に取り込むことができる。ビオチニル化プローブオリゴヌクレオチドはアビジン、ストレプトアビジンのようなビオチン‐結合タンパク質、および呈色反応を生じる蛍光色素または酵素に結合した抗体(たとえば、抗‐ビオチン抗体)との反応により検出することができる。
ノーザンおよび他のRNAハイブリダイゼーション技術に加えて、RNA転写物のレベルを検出することは、in situハイブリダイゼーション技術を使用して成し遂げることができる。この技術はノーザンブロット技術より必要とする細胞が少なく、顕微鏡カバーガラス上に全細胞を置くこと、および放射性または別のやり方で標識した核酸(たとえば、cDNAまたはRNA)プローブを含む溶液で細胞の核酸含量を精査することを含む。この技術は対象由来の組織生検試料を分析することにとりわけよく適合する。insituハイブリダイゼーション技術の実際は、米国特許第5,427,916号により詳細に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される。一定のmiR遺伝子産物のin situハイブリダイゼーションのための適切なプローブは核酸配列から生産することができる。
細胞中のmiR遺伝子転写物の相対数はまた、miR遺伝子転写物の逆転写、その後のポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)により逆転写された転写物の増幅により確定することができる。miR遺伝子転写物のレベルは内部標準、たとえば同じ試料中に存在する「ハウスキーピング」遺伝子に由来するmRNAのレベルと比較して定量化することができる。内部標準としての使用のための適切な「ハウスキーピング」遺伝子には、たとえばミオシンまたはグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(G3PDH)が挙げられる。定量的RT−PCRの方法およびその変法は当該技術分野の技術の範囲内である。
場合によっては、試料中の複数の異なるmiR遺伝子産物の発現レベルを同時に確定することが望ましくてもよい。別の場合には、癌に関連したすべての公知のmiR遺伝子転写物の発現レベルを確定することが好ましくてもよい。非常に多数のmiR遺伝子の癌に特有の発現レベルを査定することは時間の浪費であり、多量の全RNA(それぞれのノーザンブロットに対して少なくとも20μg)と放射性同位体を必要とするオートラジオグラフィー技術が必要である。
これらの制限を克服するために、1組のmiR遺伝子に特有の1組のプローブオリゴデオキシヌクレオチドを含む、マイクロチップフォーマット(すなわち、マイクロアレイ)のオリゴライブラリーが構築されてもよい。そのようなマイクロアレイを使用することにより、生物学的試料における複数のマイクロRNAの発現レベルは、RNAを逆転写して1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを生み出し、それらをマイクロアレイ上のプローブオリゴデオキシヌクレオチドにハイブリダイズして、ハイブリダイゼーションまたは発現プロファイルを生み出すことによって確定されうる。次に試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルは対照試料のそれと比較し、どのマイクロRNAがCLLにおける変化した発現レベルを有するかを確定することができる。本明細書で使用する「プローブオリゴヌクレオチド」または「プローブオリゴデオキシヌクレオチド」は、標的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズすることが可能なオリゴヌクレオチドを表す。「標的オリゴヌクレオチド」または「標的オリゴデオキシヌクレオチド」は(たとえばハイブリダイゼーションによって)検出されることになる分子を表す。「miR‐特有プローブオリゴヌクレオチド」または「miRに特有のプローブオリゴヌクレオチド」は、特有のmiR遺伝子産物に、または特有のmiR遺伝子産物の逆転写物にハイブリダイズするために選択された配列を有するプローブオリゴヌクレオチドを意味する。
特定の試料の「発現プロファイル」または「ハイブリダイゼーションプロファイル」は本質的に試料の状態のフィンガープリントであり;2つの状態が同じように発現されたどんな特定の遺伝子を有していてもよいが、いくつもの遺伝子の評価は同時に細胞の状態に独特の遺伝子発現プロファイルの発生を可能にする。すなわち、正常な細胞がCLL細胞から識別されてもよく、そしてCLL細胞内で、異なる予後状態(たとえば、長期生存の見込みが良好または不良)が確定されてもよい。異なる状態におけるCLL細胞の発現プロファイルを比較することにより、これらの状態のそれぞれにおいて(遺伝子のアップレギュレーション−およびダウン−レギュレーションの両方を含む)どの遺伝子が重要であるかに関する情報が得られる。CLL細胞または正常細胞において異なって発現される配列の確認、および異なる予後の成り行きを生じる他と異なる発現は、多くの様式におけるこの情報の使用を可能にする。たとえば、特定の治療計画(たとえば、特定の患者における長期の予後を改善するために化学療法剤が役立つかどうかを確定すること)が評価されてもよい。同じように、公知の発現プロファイルと患者試料を比較することによって診断が行われるか、または確証されてもよい。さらに、これらの遺伝子発現プロファイル(または個々の遺伝子)はCLL発現プロファイルを抑制するか、または不良な予後プロファイルをより良好な予後プロファイルに変換する薬物候補のスクリーニングを可能にする。
従って、本発明は対象から得られた試験試料からRNAを逆転写し、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること、miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること、および試験試料ハイブリダイゼーションプロファイルを対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルと比較することを含む、対象がCLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクを持つかどうかを診断する方法を提供し、ここで少なくとも1つのmiRNAのシグナルの変化は対象がCLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかを表す。
一態様では、マイクロアレイはヒトmiRNオームの実質的な部分に対するmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含む。特定の態様では、マイクロアレイはmiR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される1以上のmiRNAに対するmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含む。
マイクロアレイは公知のmiRNA配列から生み出された遺伝子‐特有オリゴヌクレオチドプローブから作製することができる。アレイはそれぞれのmiRNAに対して2種の異なるオリゴヌクレオチドプローブを含んでいてもよく、その1つは活性な、成熟配列を含み、そして他の1つはmiRNAの前駆体に特有である。アレイはまた、ヒトオルソログとわずか数塩基だけ異なる1以上のマウス配列のような対照を含んでいてもよく、それらはハイブリダイゼーションストリンジェンシー条件のための対照として役割を果たすことができる。両方の種に由来するtRNAはまた、マイクロチップ上にプリントされ、特有のハイブリダイゼーションのための内部の相対的に安定な陽性対照を提供してもよい。特有でないハイブリダイゼーションのための1以上の適切な対照が同じようにマイクロチップ上に含まれていてもよい。この目的のために、配列はいずれか公知のmiRNAとの相同性がないことに基づいて選択される。
マイクロアレイは当該技術分野で公知の技術を使用して作られてもよい。たとえば、適切な長さ、たとえば40ヌクレオチドのプローブオリゴヌクレオチドはC6位で改変された5′‐アミンであり、市販のマイクロアレイシステム、たとえばGeneMachine OmniGrid(登録商標)100 MicroarrayerおよびAmersham CodeLink(登録商標)活性化スライドを使用してプリントされる。標的RNAに対応する標識されたcDNAオリゴマーは、標識されたプライマーにより標的RNAを逆転写することにより作製される。第1鎖合成後、RNA/DNAハイブリッドは変性し、RNA鋳型に分解する。そうして作製された標識された標的cDNAは次にたとえば6X SSPE/30% ホルムアミド、25℃、18時間のハイブリダイゼーション条件下、マイクロチップにハイブリダイズし、続いて0.75X TNT中、37℃、40分間洗浄される。固定化されたプローブDNAが試料中の相補的cDNAを認識するアレイ上の位置でハイブリダイゼーションが起こる。標識された標的cDNAは結合が起こるアレイ上の正確な位置に印を付け、自動的な検出および定量を可能にする。出力はハイブリダイゼーション事象リストからなり、特有のcDNA配列の相対量、従って患者試料中の対応する相補的miRの相対量を示す。一態様に従って、標識されたcDNAオリゴマーはビオチン‐標識プライマーから作製されたビオチン‐標識cDNAである。次に、マイクロアレイはたとえばストレプトアビジン‐Alexa647コンジュゲートを使用してビオチン‐含有転写物の直接検出によりプロセッシングされ、慣用のスキャニング法を利用してスキャンされる。アレイ上のそれぞれのスポットの画像強度は患者試料中の対応するmiRの量に比例する。
アレイの使用はmiRNA検出にとっていくつかの利点を有する。第1に、一度に同じ試料中で数百もの遺伝子の包括的な発現を確認することができる。第2に、オリゴヌクレオチドプローブの注意深い設計によって、成熟および前駆体分子両方の発現を確認することができる。第3に、ノーザンブロット解析と比較してチップは少量のRNAしか必要とせず、全部で2.5μgのRNAを使用することにより再現性のある結果を提供する。相対的に限定された数のmiRNA(種毎に数百)は、それぞれに対して別個のオリゴヌクレオチドプローブを持つ、いくつかの種に共通のマイクロアレイの構築を可能にする。そのような手段は、種々の条件下での種を越えたそれぞれの公知のmiRの発現の解析を可能にする。
特有のmiRの定量的な発現レベルアッセイの使用に加えて、miRNオームの実質的な部分、好ましくは全miRNオームに対応するmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロチップを利用して、miR発現パターンの解析のためのmiR遺伝子発現プロファイリングが実行されてもよい。異なるmiRNAの特徴は、確立された疾患マーカーに、または直接的に疾患状態に関連させることができる。
本明細書に記載された発現プロファイリング法に従って、癌(たとえばCLL)に罹患していると推測される対象に由来する試料の全RNAは定量的に逆転写され、試料中のRNAに相補的な1組の標識された標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供する。次に標的オリゴデオキシヌクレオチドはmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイにハイブリダイズされ、試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供する。結果は試料のハイブリダイゼーションプロファイルであり、試料中のmiRNAの発現パターンを表す。ハイブリダイゼーションプロファイルは、マイクロアレイ中のmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドへの試料に由来する標的オリゴデオキシヌクレオチドの結合に由来するシグナルを含む。プロファイルは結合の存在または不在(シグナル対ゼロシグナル)として記録されてもよい。より好ましくは、記録されたプロファイルはそれぞれのハイブリダイゼーションに由来するシグナルの強度を含む。プロファイルは、正常、すなわち癌でない対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルに比較される。シグナルの変化は対象における癌の存在を表す。
miR遺伝子発現を測定するための他の技術はまた、当該技術分野の技術の範囲内であり、RNA転写および分解の速度を測定するための種々の技術を含む。
本発明はまた、対象に由来するCLL試験試料中の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定すること、およびCLL試験試料中の少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを対照試料中の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較することを含む、1つ以上の予後マーカーに関連するCLLを診断する方法を提供する。対照試料に比較した試験試料中の少なくとも1つのmiRNAのシグナルにおける変化(たとえば、増加、減少)は、対象が1つ以上の予後マーカーに関連するCLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す。
CLLは不都合な(すなわち悲観的)予後に関連したマーカー、または良好な(すなわち楽観的)予後に関連したマーカーを含む、1つ以上の予後マーカーまたは特徴に関連しうる。ある態様では、本明細書に記載された方法を使用して診断されるCLLは1つ以上の不都合な予後の特徴に関連する。
本明細書では、これらの予後マーカーのそれぞれに関連する、CLL細胞において発現が変化する特定のマイクロRNAが記載される。一態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルは対象から得られた試験試料からRNAを逆転写し、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること、miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること、および試験試料ハイブリダイゼーションプロファイルを対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルと比較することによって測定される。
いずれか1つの理論に束縛されることを望まないが、細胞における1つ以上のmiR遺伝子産物のレベルの変化が、これらのmiRの1つ以上の意図した標的を脱制御し、そのことがCLLの形成を導きうる、と考えられている。従って、(たとえば、CLL細胞においてアップレギュレーションされているmiRのレベルを減少させることにより、癌細胞においてアップレギュレーションされているmiRのレベルを増すことにより)miR遺伝子産物のレベルを変化させることが首尾よくCLLを治療してもよい。CLL細胞において脱制御されるmiRNAの遺伝子標的候補の例は本明細書に記載される。
従って、本発明は対象のCLLを治療する方法を包含し、ここでは少なくとも1つのmiR遺伝子産物は対象の癌細胞において脱制御(たとえばダウンレギュレーション、アップレギュレーション)されている。少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物がCLL細胞においてダウンレギュレーションされている場合、該方法は、有効量の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物を投与することを含み、その結果対象における癌細胞の増殖が阻害される。少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物が癌細胞においてアップレギュレーションされている場合、該方法は、少なくとも1つのmiR遺伝子の発現を阻害する、miR遺伝子発現阻害化合物として本明細書で表される有効量の少なくとも1つの化合物を対象に投与することを含み、その結果CLL細胞の増殖が阻害される。
本明細書で使用する、「治療する(treat」、「治療すること(treating)」および「治療(treatment)」という用語は、疾患症状の開始を予防するか、または遅延させること、および/または疾患または状態の症状の重症度または頻度を軽減することを含む、疾患または状態、たとえばCLLに関連した症状を改善することを表す。「対象」および「個体」という用語は、本明細書では動物、たとえば霊長類、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ネコ、ウサギ、モルモット、マウスまたは他のウシ科、ヒツジ科、ウマ科、イヌ科、ネコ科、齧歯類、もしくはネズミ科の種を含むがそれらに限定されない哺乳動物を含むと定義される。好ましい態様では、動物はヒトである。
本明細書で使用する、単離されたmiR遺伝子産物の「有効量」は、CLLを患う対象において癌細胞の増殖を阻害するのに十分な量である。当業者は、対象のサイズおよび体重;疾患侵害の程度;対象の年齢、健康状態および性;投与経路;ならびに投与が局所的であるか、または全身的であるかを考慮にいれることによって、一定の対象に投与されることになるmiR遺伝子産物の有効量を容易に確定することができる。
たとえば、単離されたmiR遺伝子産物の有効量は、治療されることになる対象のおおよその、または推定された体重を基礎にすることができる。好ましくは、そのような有効量は本明細書に記載のように、非経口的に、または腸管内に投与される。たとえば、対象に投与されることになる単離されたmiR遺伝子産物の有効量は、約5〜3000マイクログラム/kg体重、約700〜1000マイクログラム/kg体重、または約1000マイクログラム/kg体重より多い範囲であり得る。
当業者はまた、一定の対象への単離されたmiR遺伝子産物投与のための適切な投与計画を容易に確定することができる。たとえば、miR遺伝子産物は対象に(たとえば、単回注射または沈着として)1回投与することができる。あるいは、miR遺伝子産物は対象に約3〜約28日、いっそうとりわけ、約7〜約10日の期間、1日に1回または2回投与することができる。特定の投与計画では、miR遺伝子産物は1日1回、7日間投与される。投与計画が複数の投与を含む場合、対象に投与されるmiR遺伝子産物の有効量は全投与計画にわたり投与される遺伝子産物の全量を含むことができると理解される。
本明細書で使用する「単離された」miR遺伝子産物とは合成されるか、またはヒトの介在により自然状態から変更されるか、または取り出されるものである。たとえば、合成miR遺伝子産物、またはその自然状態の中の共存物質から部分的に、または完全に分離されたmiR遺伝子産物は、「単離された」と見なされる。単離されたmiR遺伝子産物は実質的に精製された形状で存在可能であり、またはmiR遺伝子産物が送達されている細胞中に存在可能である。従って、細胞に計画的に送達されるか、または発現されるmiR遺伝子産物は「単離された」miR遺伝子産物であるとみなされる。miR前駆体分子から細胞内で生産されたmiR遺伝子産物も「単離された」分子であると見なされる。
単離されたmiR遺伝子産物はいくつかの標準技術を使用して得ることができる。たとえば、miR遺伝子産物は当該技術分野で公知の方法を使用して化学的に合成されるか、または組換えにより生産することができる。一態様では、miR遺伝子産物は適切に保護されたリボヌクレオシドホスホロアミダイトおよび慣用のDNA/RNAシンセサイザーを使用して化学的に合成される。合成RNA分子または合成試薬の製造業者としては、たとえばProligo(Hamburg,Germany)、Dharmacon Research(Lafayette,CO,USA)、Pierce Chemical(Perbio Scienceの一部,Rockford,IL,USA)、Glen Research(Sterling,VA,USA)、ChemGenes(Ashland,MA,U.S.A.)およびCruachen(Glasgow,UK)が挙げられる。
あるいは、miR遺伝子産物は、いずれか適切なプロモーターを使用して組換え環状または線状DNAプラスミドから発現されうる。プラスミドからRNAを発現するための適切なプロモーターには、たとえばU6もしくはH1 RNApolIIIプロモーター配列、またはサイトメガロウイルスプロモーターが挙げられる。他の適切なプロモーターの選択は当該技術分野の技術の範囲内である。本発明の組換えプラスミドはまた、癌細胞におけるmiR遺伝子産物発現のための誘導性または調節性プロモーターを含むことができる。
組換えプラスミドから発現されるmiR遺伝子産物は、標準技術によって培養細胞発現系から単離することができる。組換えプラスミドから発現されるmiR遺伝子産物はまた、癌細胞に送達されるか、または該細胞中で直接発現されうる。癌細胞にmiR遺伝子産物を送達するための組換えプラスミドの使用は以下でより詳細に論じられる。
miR遺伝子産物は別個の組換えプラスミドから発現されうるか、またはそれらは同じ組換えプラスミドから発現されうる。一態様では、miR遺伝子産物は単一プラスミドからRNA前駆体分子として発現され、そして前駆体分子は、癌細胞内に残存するプロセッシング系を含むがそれらに限定されない、適切なプロセッシング系によって機能的なmiR遺伝子産物にプロセッシングされる。他の適切なプロセッシング系には、たとえば、in vitroショウジョウバエ細胞溶解産物系(たとえば、Tuschlらの米国公開特許出願第2002/0086356号に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される)、および大腸菌RNアーゼIII系(たとえば、Yangらの米国公開特許出願第2004/0014113号に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される)が挙げられる。
miR遺伝子産物を発現するために適したプラスミドの選択、遺伝子産物を発現するためのプラスミドへの核酸配列の挿入の方法、および関心のある細胞への組換えプラスミド送達の方法は当該技術分野の技術の範囲内である。たとえば、Zeng et al.,(2002),Molecular Cell 9:1327−1333;Tuschl(2002)、Nat.Biotechnol,20:446−448;Brummelkamp et al.(2002)、Science 296:550−553;Miyagishi et al.(2002)、Nat.Biotechnol,20:497−500;Paddison et al.(2002)、Genes Dev.16:948−958;Lee et al.,(2002),Nat.Biotechnol,20:500−505およびPaul et al.,(2002),Nat.Biotechnol.20:505−508を参照されたい。それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
一態様では、miR遺伝子産物を発現するプラスミドはCMV最初期プロモーターの管理下でmiR前駆体RNAをコードする配列を含む。本明細書で使用するプロモーターの「管理下」とは、miR遺伝子産物をコードする核酸配列がプロモーターの3′に位置し、その結果プロモーターがmiR遺伝子産物コーディング配列の転写を開始できることを意味する。
miR遺伝子産物はまた、組換えウイルスベクターから発現されうる。miR遺伝子産物は2つの別個の組換えウイルスベクターから、または同じウイルスベクターから発現されうることが企図される。組換えウイルスベクターから発現されるRNAは標準技術により、培養細胞発現系から単離されうるか、または癌細胞において直接発現されうる。癌細胞にmiR遺伝子産物を送達するための組換えウイルスベクターの使用は、以下でいっそう詳細に論じられる。
本発明の組換えウイルスベクターは、miR遺伝子産物をコードする配列およびRNA配列を発現するためのいずれか適切なプロモーターを含む。適切なプロモーターには、たとえば、U6もしくはH1 RNApolIIIプロモーター配列、またはサイトメガロウイルスプロモーターが挙げられる。他の適切なプロモーターの選択は当該技術分野の技術の範囲内である。本発明の組換えプラスミドはまた、癌細胞におけるmiR遺伝子産物発現のための誘導性または調節性プロモーターを含むことができる。
miR遺伝子産物のコーディング配列を受容できるいずれかのウイルスベクター:たとえば、アデノウイルス(AV)に由来するベクター;アデノ随伴ウイルス(AAV);レトロウイルス(たとえば、レンチウイルス(LV)、ラブドウイルス、ネズミ白血病ウイルス);ヘルペスウイルスなどが使用されうる。ウイルスベクターの親和性は、エンベロープタンパク質または他のウイルス由来の他の表面抗原によりベクターをシュードタイプ化することにより、あるいは異なるウイルスキャプシドタンパク質を置換することにより適宜改変されうる。
たとえば、本発明のレンチウイルスベクターは水疱性口内炎ウイルス(VSV)、狂犬病、エボラ、モコラなどに由来する表面タンパク質によりシュードタイプ化されうる。本発明のAAVベクターは、ベクターを工学的に操作して異なるキャプシドタンパク質血清型を発現させることにより異なる細胞を標的にすることができる。たとえば、血清型2ゲノム上の血清型2キャプシドを発現するAAVベクターはAAV2/2と呼ばれる。AAV2/2ベクター中のこの血清型2キャプシド遺伝子は血清型5キャプシド遺伝子によって置換され、AAV2/5ベクターを生産しうる。異なるキャプシドタンパク質血清型を発現するAAVベクターを構築するための技術は当該技術分野の技術の範囲内であり;たとえば、Rabinowitz,J.E.,et al.,(2002),J.Virol.76:791−801を参照されたい;その全開示は参照として本明細書に援用される。
本発明の使用に適した組換えウイルスベクターの選択、RNAを発現するための核酸配列をベクターに挿入する方法、ウイルスベクターを関心のある細胞に送達する方法、および発現されたRNA産物の回収は当該技術分野の技術の範囲内である;たとえば、Dornburg(1995),Gene Therap.2:301−310;Eglitis(1988),Biotechniques 6:608−614;Miller(1990),Hum.Gene Therap.1:5−14;およびAnderson(1998),Nature 392:25−30を参照されたい。それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
とりわけ適切なウイルスベクターはAVおよびAAVに由来するものである。miR遺伝子産物を発現するための適切なAVベクター、組換えAVベクターを構築するための方法、およびベクターを標的細胞に送達する方法は、Xia et al.,(2002),Nat.Biotech.20:1006−1010に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される。miR遺伝子産物を発現するための適切なAAVベクター、組換えAAVベクターを構築するための方法、およびベクターを標的細胞に送達する方法は、Samulski et al.,(1987),J.Virol.61:3096−3101;Fisher et al.,(1996),J.Virol.70:520−532;Samulski et al.,(1989),J.Virol.63:3822−3826;米国特許第5,252,479号;米国特許第5,139,941号;国際特許出願第WO94/13788号;および国際特許出願第WO93/24641号に記載され、それらの全開示は参照として本明細書に援用される。一態様では、miR遺伝子産物はCMV最初期プロモーターを含む単一組換えウイルスベクターから発現される。
ある態様では、本発明の組換えAAVウイルスベクターは、ヒトU6 RNAプロモーターの管理下でポリT終止配列との作動可能な結合においてmiR前駆体RNAをコードする核酸配列を含む。本明細書で使用する「ポリT終止配列との作動可能な結合において」とは、センスまたはアンチセンス鎖をコードする核酸配列が5′方向においてポリT終止シグナルに直接隣接していることを意味する。ベクターに由来するmiR配列の転写中に、ポリT終止シグナルは転写を終止する役割を果たす。
本発明の治療法の他の態様では、miR発現を阻害する有効量の少なくとも1つの化合物がさらに対象に投与されうる。本明細書で使用する「miR発現を阻害すること」とは、治療後の活性な成熟型miR遺伝子産物の生産が治療前に生産された量より少ないことを意味する。当業者は、たとえば診断法に関して先に論じたmiR転写レベルを確定するための技術を使用して、miR発現が癌細胞において阻害されているかどうかを容易に確定することができる。阻害は遺伝子発現レベルで(すなわち、miR遺伝子産物をコードするmiR遺伝子の転写を阻害することによって)、またはプロセッシングのレベルで(たとえば、miR前駆体から成熟した、活性なmiRへのプロセッシングを阻害することにより)起こりうる。
本明細書で使用するmiR発現を阻害する化合物の「有効量」とは、癌に関連した染色体の特徴を持つ癌を患う対象において、癌細胞の増殖を阻害するために十分な量である。当業者は、たとえば対象のサイズおよび体重;疾患侵害の程度;対象の年齢、健康状態および性;投与経路;ならびに投与が局所的であるか、または全身的であるかを考慮にいれることによって、一定の対象に投与されることになるmiR発現‐阻害化合物の有効量を容易に確定することができる。
たとえば、発現阻害化合物の有効量は、治療されることになる対象のおおよその、または推定された体重を基礎にすることができる。そのような有効量は本明細書に記載のように、とりわけ非経口的に、または腸内に投与される。たとえば、対象に投与される発現‐阻害化合物の有効量は、約5〜3000マイクログラム/kg体重、約700〜1000マイクログラム/kg体重に及ぶことが可能であり、またはそれは約1000マイクログラム/kg体重より多くなりうる。
当業者はまた、一定の対象に対してmiR発現を阻害する化合物を投与するための適切な投与計画を容易に確定することができる。たとえば、発現‐阻害化合物は対象に1回(たとえば単回注射または沈着として)投与することができる。あるいは、発現‐阻害化合物は、約3〜約28日間まで、より好ましくは約7〜約10日間までの期間、対象に1日に1回または2回投与することができる。特定の投与計画では、発現‐阻害化合物は1日1回、7日間投与される。投与計画が複数回投与を含む場合、対象に投与される発現‐阻害化合物の有効量は全投与計画にわたり投与される化合物の総量を含むことができる。
miR遺伝子発現を阻害するための適切な化合物には、2本鎖RNA(たとえば、短鎖‐もしくは低分子‐干渉RNAまたは「siRNA」)、アンチセンス核酸、およびリボザイムのような酵素的RNA分子が挙げられる。これらの化合物のそれぞれは一定のmiR遺伝子産物を標的として、標的miR遺伝子産物を破壊するか、またはその破壊を誘発することができる。
たとえば、一定のmiR遺伝子の発現は、少なくともmiR遺伝子産物の一部に少なくとも90%、たとえば少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列相同性を有する単離された2本鎖RNA(「dsRNA」)分子によるmiR遺伝子のRNA干渉を誘発することによって阻害することができる。特定の態様では、dsRNA分子は「短鎖もしくは低分子干渉RNA」または「siRNA」である。
本発明の方法に有用なsiRNAは長さが約17ヌクレオチド〜約29ヌクレオチド、好ましくは長さが約19〜約25ヌクレオチドの短鎖2本鎖RNAを含む。siRNAは、標準ワトソン‐クリック塩基対相互作用(以後「塩基対形成」)によって一緒にアニーリングしたセンスRNA鎖および相補的アンチセンスRNA鎖を含む。センス鎖は標的miR遺伝子産物内に含まれる核酸配列に実質的に同一である核酸配列を含む。
本明細書で使用する、標的mRNA内に含まれる標的配列に「実質的に同一」であるsiRNA中の核酸配列とは、標的配列に同一であるか、または標的配列と1または2ヌクレオチドが異なる核酸配列である。siRNAのセンスおよびアンチセンス鎖は、2つの相補的、1本鎖RNA分子を含むことが可能であるか、または2つの相補的部分が塩基対を形成し、1本鎖「ヘアピン」部分によって共有結合により結合している単一分子を含むことが可能である。
siRNAはまた、1以上のヌクレオチドの付加、欠失、置換および/または変更によって自然に存在するRNAと異なる、変化したRNAでありうる。そのような変更には、たとえばsiRNAの末端またはsiRNAの1以上の内部ヌクレオチドへの非ヌクレオチド物質の添加、またはヌクレアーゼ消化に抵抗性のあるsiRNAを作る改変、またはデオキシリボヌクレオチドによるsiRNA中の1以上のヌクレオチドの置換を挙げることができる。
siRNAの1本または両方の鎖は3′オーバーハングを含むこともできる。本明細書で使用する「3′オーバーハング」は、2本鎖RNAの3′末端から伸びた少なくとも1つの対形成をしていないヌクレオチドを表す。従って、ある態様では、siRNAは、長さが1〜約6ヌクレオチド(リボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオチドを含む)、長さが1〜約5ヌクレオチド、長さが1〜約4ヌクレオチド、または長さが約2〜4ヌクレオチドの少なくとも1つの3′オーバーハングを含む。特定の態様では、3′オーバーハングはsiRNAの両方の鎖に存在し、長さが2ヌクレオチドである。たとえば、siRNAのそれぞれの鎖はジチミジル酸(「TT」)またはジウリジル酸(「uu」)の3′オーバーハングを含むことができる。
siRNAは化学的に、または生物学的に生産可能であり、または単離されたmiR遺伝子産物に関して先に記載のように、組換えプラスミドまたはウイルスベクターから発現することが可能である。dsRNAまたはsiRNA分子を生産し、試験するための代表的な方法は、Gewirtzの米国公開特許出願第2002/0173478号およびReich et al.,の米国公開特許出願第2004/0018176号に記載され、それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
一定のmiR遺伝子の発現はまた、アンチセンス核酸によって阻害することができる。本明細書で使用する「アンチセンス核酸」は、RNA−RNAまたはRNA−DNAまたはRNA−ペプチド核酸相互作用によって標的RNAに結合する核酸分子を表し、そしてそれは標的RNAの活性を変化させる。本発明の方法における使用に適切なアンチセンス核酸は、一般にmiR遺伝子産物中の隣接した核酸配列に相補的な核酸配列を含む1本鎖核酸(たとえばRNA、DNA、RNA−DNAキメラ、PNA)である。アンチセンス核酸はmiR遺伝子産物中の隣接した核酸配列に50〜100%相補的、75〜100%相補的、または95〜100%相補的である核酸配列を含むことができる。miR遺伝子産物の核酸配列は本明細書に提供される。いずれかの理論に束縛されることを望まないが、アンチセンス核酸はRNアーゼHまたはmiR遺伝子産物/アンチセンス核酸重複部位を消化する他の細胞内ヌクレアーゼを活性化すると考えられる。
アンチセンス核酸はまた、標的特異性、ヌクレアーゼ抵抗性、送達または分子の効力に関連した他の特性を高めるための核酸バックボーン、または糖および塩基部分(またはそれらの等価物)の改変を含むことができる。そのような改変は、コレステロール部分、アクリジンのような重複部位インターカレーター、または1つ以上のヌクレアーゼ抵抗性基を含む。
アンチセンス核酸は単離されたmiR遺伝子産物に関して先に記載のように、化学的に、または生物学的に生産可能であり、または組換えプラスミドまたはウイルスベクターから発現することが可能である。生産し、試験するための代表的な方法は、当該技術分野の技術の範囲内であり;たとえばStein and Cheng(1993),Science 261:1004およびWoolfらの米国特許第5,849,902号を参照されたい。それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
一定のmiR遺伝子の発現はまた、酵素核酸によって阻害することができる。本明細書で使用する「酵素核酸」は、miR遺伝子産物の隣接する核酸配列に相補性を有する基質結合領域を含む核酸を表し、そしてそれはmiR遺伝子産物を特に開裂することができる。酵素核酸基質結合領域は、たとえば、miR遺伝子産物中の隣接した核酸配列に50〜100%相補的、75〜100%相補的、または95〜100%相補的であり得る。酵素核酸はまた、塩基、糖、および/またはリン酸基における改変を含むことができる。本発明の方法における使用のための代表的な酵素核酸はリボザイムである。
酵素核酸は単離されたmiR遺伝子産物に関して先に記載のように、化学的に、または生物学的に生産可能であり、または組換えプラスミドまたはウイルスベクターから発現することができる。dsRNAまたはsiRNA分子を生産し、試験するための代表的な方法は、Werner and Uhlenbeck(1995),Nucl.Acids Res.23:2092−96;Hammann et al.,(1999),Antisense and Nucleic Acid Drug Dev.9:25−31;およびCechらの米国特許第4,987,071号に記載され、それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
少なくとも1つのmiR遺伝子産物、またはmiR発現を阻害するための少なくとも1つの化合物の投与は、癌に関連した染色体の特徴を持つ癌を患う対象における癌細胞の増殖を阻害することになる。本明細書で使用する「癌細胞の増殖を阻害する」とは、細胞を致死させるか、または細胞の成長を永久にもしくは一時的に、阻止するかもしくは遅らせることを意味する。癌細胞増殖の阻害は、対象におけるそのような細胞の数が、miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物の投与後に一定のままであるか、または減少する場合に推測することができる。癌細胞増殖の阻害はまた、そのような細胞の絶対数は増すが、腫瘍成長速度が減少する場合、推測することができる。
対象体内における癌細胞の数は、直接測定によって、または原発性もしくは転移性腫瘍塊のサイズからの推測により確定することができる。たとえば、対象における癌細胞の数は免疫組織化学的方法、フローサイトメトリー、または癌細胞の特徴的な表面マーカーを検出するために設計された他の技術によって測定することができる。
miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現‐阻害化合物は、対象の癌細胞にこれらの化合物を送達するために適切ないずれかの手段により対象に投与することができる。たとえば、miR遺伝子産物またはmiR発現阻害化合物は、これらの化合物により、またはこれらの化合物をコードする配列を含む核酸により対象の細胞をトランスフェクトするために適した方法により投与することができる。一態様では、細胞は少なくとも1つのmiR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物をコードする配列を含むプラスミドまたはウイルスベクターによりトランスフェクトされる。
真核細胞のトランスフェクション法は当該技術分野で公知であり、たとえば細胞の核または前核への核酸の直接注入;エレクトロポレーション;リポソーム導入または親油性物質によって媒介される導入;受容体媒介核酸送達、生物弾丸導入または粒子加速;リン酸カルシウム沈殿およびウイルスベクターによって媒介されるトランスフェクションが挙げられる。
たとえば、リポソーム導入化合物、たとえばDOTAP(N−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチル−アンモニウムメチル硫酸、Boehringer−Mannheim)またはLIPOFECTINのような等価物により細胞はトランスフェクトされうる。使用される核酸の量は本発明の実施にとって重要ではなく;受容できる結果は0.1〜100マイクログラムの核酸/10細胞により達成されてもよい。たとえば、10細胞につき3マイクログラムのDOTAP中約0.5マイクログラムのプラスミドベクターの比が使用されうる。
miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物はまた、いずれか適切な腸内または非経口投与経路によって対象に投与することができる。本発明の方法にとって適切な腸内投与経路は、たとえば、経口、直腸内、または鼻腔内送達が挙げられる。適切な非経口投与経路には、たとえば血管内投与(たとえば、静脈内ボーラス注射、静脈内注入、動脈内ボーラス注射、動脈内注入および血管へのカテーテルによる点滴注入);組織周辺および組織内注射(たとえば、腫瘍周辺および腫瘍内注射、網膜内注射または網膜下注射);(たとえば浸透圧ポンプによる)皮下注入を含む皮下注射または沈着;たとえばカテーテルまたは他の配置装置による関心のある組織への直接適用、(たとえば網膜ペレット、または坐剤または多孔性、非多孔性、もしくはゼリー状物質を含むインプラント);および吸入が挙げられる。とりわけ適切な投与経路は患者への注射、注入および静脈内投与である。
本発明の方法では、miR遺伝子産物またはmiR遺伝子産物発現阻害化合物は、送達試薬と組み合わせてネイキッド(naked)RNAとして、またはmiR遺伝子産物もしくは発現阻害化合物を発現する配列を含む核酸(たとえば組換えプラスミドまたはウイルスベクター)としてのいずれかで対象に投与することができる。適切な送達試薬としては、Mirus Transit TKO親油性試薬;リポフェクチン;リポフェクタミン;セルフェクチン;ポリカチオン(たとえばポリリシン)、およびリポソームが挙げられる。
miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物を発現する配列を含む組換えプラスミドおよびウイルスベクター、ならびに癌細胞にそのような組換えプラスミドおよびウイルスベクターを送達するための技術は本明細書で論じられる。
特定の態様では、リポソームを使用してmiR遺伝子産物またはmiR遺伝子‐発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む核酸)が対象に送達される。リポソームはまた、遺伝子産物または核酸の血中半減期を増すことができる。本発明に使用のための適切なリポソームは標準ベシクル形成脂質から形成可能であり、そのような脂質としては一般に中性の、または負に荷電したリン脂質およびステロール、たとえばコレステロールが挙げられる。脂質の選択は一般に、所望するリポソームサイズおよび血流中のリポソーム半減期のような因子の考慮が指針となる。リポソーム作製のための多様な方法が公知であり、たとえばSzoka et al.,(1980),Ann.Rev.Biophys.Bioeng.9:467;および米国特許第4,235,871号、4,501,728号、4,838,028号および5,019,369号に記載され、それらの全開示は参照として本明細書に援用される。
本発明の方法に使用のためのリポソームはリポソームを癌細胞に方向付けるリガンド分子を含むことができる。癌細胞に一般的な受容体に結合するリガンド、たとえば腫瘍細胞抗原に結合するモノクローナル抗体が好ましい。
本発明の方法に使用のためのリポソームはまた、改変されて単核マクロファージ系(「MMS」)および細網内皮系(「RES」)によるクリアランスを回避することができる。そのような改変されたリポソームは表面に、またはリポソーム構造に組み入れられたオプソニン化阻害部分を有する。とりわけ好ましい態様では、本発明のリポソームはオプソニン化阻害部分とリガンドの両方を含むことができる。
本発明のリポソームを作製することにおける使用のためのオプソニン化阻害部分は典型的には、リポソーム膜に結合している大きな親水性ポリマーである。本明細書で使用するオプソニン化阻害部分は、たとえば、膜自体への脂質溶解性アンカーのインターカレーションにより、または膜脂質の活性基への直接結合により、化学的に、または物理的に膜に結合している場合、そのような部分はリポソーム膜に「結合」している。これらのオプソニン化阻害親水性ポリマーは、MMSおよびRESによるリポソームの取り込みを著しく減少させる保護表面層を形成する;たとえば、米国特許第4,920,016号に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される。
リポソームを改変するために適したオプソニン化阻害部分は、好ましくは約500〜約40,000ダルトン、より好ましくは約2,000〜約20,000ダルトンの数‐平均分子量を持つ水溶性ポリマーである。そのようなポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)またはポリプロピレングリコール(PPG)誘導体;たとえばメトキシPEGまたはPPG、およびPEGまたはPPGステアリン酸;合成ポリマー、たとえばポリアクリルアミドまたはポリN−ビニルピロリドン;線状、分枝、またはデンドリマーポリアミドアミン;ポリアクリル酸;ポリアルコール、たとえばポリビニルアルコールおよびカルボキシル基またはアミノ基が化学的に結合したポリキシリトール、ならびにガングリオシド、たとえばガングリオシドGM1が挙げられる。PEGのコポリマー、メトキシPEG、もしくはメトキシPEG、またはその誘導体も適切である。その上、オプソニン化阻害ポリマーはPEGとポリアミノ酸、多糖、ポリアミドアミン、ポリエチレンアミン、またはポリヌクレオチドのいずれかとのブロックコポリマーでありうる。オプソニン化阻害ポリマーはまた、アミノ酸またはカルボン酸を含む自然の多糖、たとえばガラクツロン酸、グルクロン酸、マンヌロン酸、ヒアルロン酸、ペクチン酸、ノイラミン酸、アルギニン酸、カラギーナン;アミノ化多糖もしくはオリゴ糖(線状または分枝);または、たとえば炭酸の誘導体と反応し、結果としてカルボキシル基と結合したカルボキシル化多糖またはオリゴ糖でありうる。好ましくは、オプソニン化阻害部分はPEG、PPG、またはその誘導体である。PEGまたはPEG誘導体により改変されたリポソームは時には「ペギル化リポソーム」と呼ばれる。
オプソニン化阻害部分は非常に多くの公知の技術のいずれか1つによりリポソーム膜に結合することができる。たとえば、PEGのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルはホスファチジル‐エタノールアミン脂質溶解性アンカーに結合し、その後膜に結合することができる。同様に、デキストランポリマーは、Na(CN)BHおよび、30:12の比のテトラヒドロキシフランと水のような溶媒混合物を使用して、60℃で還元的アミノ化によりステアリルアミン脂質溶解性アンカーにより誘導体化することができる。
オプソニン化阻害部分により改変されたリポソームは、改変されないリポソームよりずっと長く循環中に残存する。この理由のために、そのようなリポソームは時には「ステルス(stealth)」リポソームと呼ばれる。ステルスリポソームは、多孔性または「遺漏性」微小血管により栄養を与えられる組織中に蓄積することが知られている。従って、そのような微小血管の欠陥によって特徴付けられる組織、たとえば固形腫瘍は効率的にこれらのリポソームを蓄積することになる;Gabizon,et al.,(1988),Proc.Natl.Acad.Sci.,U.S.A.,18:6949−53を参照されたい。その上、減少したRESによる取り込みは、肝臓および脾臓におけるリポソームの著しい蓄積を妨げることによってステルスリポソームの毒性を低下させる。従って、オプソニン化阻害部分により改変されたリポソームは、miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む核酸)を腫瘍細胞に送達するためにとりわけ適する。
miR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物は、当該技術分野で公知の技術に従って、対象にそれらを投与する前に、時には「薬剤(medicament)」と呼ばれる医薬組成物として製剤することができる。従って、本発明はCLLを治療するための医薬組成物を包含する。一態様では、医薬組成物は少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物および薬剤的に受容できるキャリアを含む。特定の態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子産物は、適切な対照細胞に比較して、CLL細胞における発現レベルが減少したmiR遺伝子産物に対応する。ある態様では、単離されたmiR遺伝子産物はmiR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される。
他の態様では、本発明の医薬組成物は少なくとも1つのmiR発現阻害化合物を含む。特定の態様では、少なくとも1つのmiR遺伝子発現阻害化合物は、対照細胞よりCLL細胞に発現が多いmiR遺伝子に特有である。ある態様ではmiR遺伝子発現阻害化合物はmiR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される1つ以上のmiR遺伝子産物に特有である。
本発明の医薬組成物は少なくとも無菌および発熱物質フリーであると特徴付けられる。本明細書で使用する「医薬組成物」はヒトおよび動物への使用のための製剤を含む。本発明の医薬組成物を作製するための方法は当該技術分野の技術の範囲内であり、たとえば、Remington′s Pharmaceutical Science,17版,Mack Publishing Company,Easton,Pa.(1985)に記載され、その全開示は参照として本明細書に援用される。
本発明の医薬製剤は、薬剤的に受容できるキャリアと混合した、少なくとも1つのmiR遺伝子産物もしくはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む少なくとも1つの核酸)(たとえば重量で0.1〜90%)、または生理的に受容できるその塩を含む。本発明の医薬製剤はまた、リポソームによって被包された少なくとも1つのmiR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む少なくとも1つの核酸)および薬剤的に受容できるキャリアを含むことができる。
とりわけ適切な薬剤的に受容できるキャリアは水、緩衝水、通常の生理食塩水、0.4%生理食塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸などである。
特定の態様では、本発明の医薬組成物は、ヌクレアーゼによる分解に抵抗性である、少なくとも1つのmiR遺伝子産物もしくはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む少なくとも1つの核酸)を含む。当業者は、たとえば2′‐位で改変されている1つ以上のリボヌクレオチドをmiR遺伝子産物に組み込むことによって、ヌクレアーゼに抵抗性である核酸を容易に合成することができる。適切な2′‐改変リボヌクレオチドには、フルオロ、アミノ、アルキル、アルコキシ、およびO−アリルによって2′‐位で改変されたものが挙げられる。
本発明の医薬組成物はまた、慣用の医薬賦形剤および/または添加剤を含むことができる。適切な医薬賦形剤には、安定化剤、酸化防止剤、浸透圧調節剤、バッファー、およびpH調節剤が挙げられる。適切な添加剤には、たとえば、生理的生体適合性バッファー(たとえば、塩酸トロメタミン)、キレート剤(たとえばDTPAまたはDTPA−ビスアミド)もしくはカルシウムキレート剤錯体(たとえばDTPAカルシウム、CaNaDTPA−ビスアミド)の付加物、または場合によりカルシウムもしくはナトリウム塩(たとえば、塩化カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、グルコン酸カルシウムまたは乳酸カルシウム)の付加物が挙げられる。本発明の医薬組成物は液体の形状において使用のために包装することが可能であり、または凍結乾燥することも可能である。
本発明の固体医薬組成物の場合、慣用の非毒性固体の薬剤的に受容できるキャリア:たとえば、薬剤的等級のマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム(talcum)、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。
たとえば、経口投与のための固体医薬組成物は、先に挙げたキャリアおよび賦形剤のいずれか、ならびに10〜95%、好ましくは25%〜75%の少なくとも1つのmiR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む少なくとも1つの核酸)を含むことができる。エアゾール(吸入)投与のための医薬組成物は重量で0.01%〜20%、好ましくは重量で1%〜10%の、先に記載のようにリポソームに被包された少なくとも1つのmiR遺伝子産物またはmiR遺伝子発現阻害化合物(またはそれらをコードする配列を含む少なくとも1つの核酸)および噴射剤を含むことができる。キャリア:たとえば鼻腔内投与のためのレシチンが必要に応じて含まれることも可能である。
本発明はまた、細胞に試験剤を提供すること、および細胞における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、抗‐CLL剤を確認する方法を包含する。一態様では、該方法は細胞に試験剤を提供すること、およびCLL細胞における減少した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む。適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの増加は、試験剤が抗‐CLL剤であることを表す。特定の態様では、CLL細胞における減少した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物は、miR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される。
他の態様では、該方法は細胞に試験剤を提供すること、およびCLL細胞における増加した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む。適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの減少は、試験剤が抗‐CLL剤であることを表す。特定の態様では、CLL細胞における増加した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物は、miR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される。
適切な作用物質には薬物(たとえば、低分子、ペプチド)、および生物学的高分子(たとえば、タンパク質、核酸)が挙げられるが、それらに限定されない。作用物質は組換えにより、合成により生産することが可能であり、またはそれは自然の供給源から単離(すなわち、精製)されてもよい。細胞にそのような作用物質を提供するための種々の方法は当該技術分野で公知であり、そのような方法のいくつかは先に記載されている。少なくとも1つのmiR遺伝子産物の発現を検出するための方法(たとえば、ノーザンブロッティング、in situハイブリダイゼーション、RT−PCR、発現プロファイリング)も当該技術分野で公知である。
本発明はここで以下の限定的でない実施例によって説明される。
CLL試料およびマイクロRNAマイクロチップ実験。
80のCLL試料はCLL Research Consortium institutionsにおいてCLLと診断された患者からインフォームドコンセント後に得られた。手短に述べると、血液はCLL患者から得られ、リンパ球はFicoll/Hypaqueグラジエント遠心分離(Amersham,Piscataway,NJ)によって単離し、標準Trizol法を使用してRNA抽出を行った。タンパク質抽出は先に記載10のように実行した。マイクロRNA‐マイクロチップ実験は先に記載のように実施した。それぞれのマイクロRNAマイクロチップには、326ヒトおよび249マウスマイクロRNA遺伝子に対応する、デュープリケートプローブが含まれた。統計的解析は先に記載のように実行した11。統計的に有意に異なって発現されたマイクロRNAを確認するために、BRB ArrayToolsを使用してクラス予測解析が実施された。
DNA‐コンストラクト、トランスフェクション、ウェスタンブロッティングおよびルシフェラーゼアッセイ。
5′および3′UTRcDNAを含む全長TCL1cDNAは、pUSEampベクター(Upstate Biotexhnology,Chicago,IL)にクローニングされた(図1eにおいて使用)。miR−29bおよびmiR‐181b RNAデュープレックスはAmbion(Austin,TX)から購入した。トランスフェクションは先に記載12のように実行した。ホタルおよびウミシイタケルシフェラーゼ活性は二重ルシフェラーゼアッセイ系(Promega)によりアッセイし、ホタルルシフェラーゼ活性はウミシイタケルシフェラーゼ活性に対して標準化した。細胞溶解産物作製およびウェスタンブロット解析は、先に記載のように抗−TCL1モノクローナル抗体(クローン27D6)を使用して実行した。
結果と考察
Tcl1の高発現は侵襲性B−CLL表現型に相関する
B−CLL試料におけるTCL1およびマイクロRNA発現を評価するために、3群のB−CLL:23の低侵襲性B−CLL試料、25の侵襲性B−CLL試料および32の11q欠失を示す侵襲性B−CLL試料が選択された。試料の詳細な説明は図4a〜4dに示す。
マイクロRNAマイクロチップ実験は、3群のCLLがマイクロRNA発現パターンにおいて著しく特徴的な違いを示すことを明らかにした(図3−表1および図5−表2を参照されたい)。
3群のCLLにおけるTCL1タンパク質発現を確定するために、27D6 TCL1モノクローナル抗体を使用したウェスタンブロット解析を実行した。これらの実験の結果は図1a〜6に示す。
TCL1発現は、低い、中等度、高いおよび非常に高いとして査定された。我々の実験は低侵襲性B−CLL23の中の15(65%)、侵襲性B−CLL25の中の11(44%)および11q欠失侵襲性B−CLL32の中の1(3%)における低レベルを明らかにし;一方高い、および非常に高いTCL1発現は、低侵襲性B−CLL23の中の1(4%)、侵襲性B−CLL25の中の14(56%)および11q欠失侵襲性B−CLL32の中の24(75%)において観察された(図1b)。
発明者らは本明細書において、TCL1過剰発現は侵襲性B−CLL表現型(p<10−6)および11q欠失物(p<10−4)に相関すると考えている。結果は最近刊行された研究と一致し、ヒトCLLにおける高いTCL1発現は突然変異していないV状態およびZAP70陽性率と明確に相関することを証明する
miR−29およびmiR標的Tcl1発現
どのmiRNAがTCL1を標的にするかを確定するために、Bielefeld University Bioinformatics Server and miRBaseデータベースにより提供されたRNAハイブリッドソフトウェア13が使用された。TCL1を標的にするmiR−候補の中で、miR−29bおよびmiR−181b(図1c、相同性がより低いいくつかの他の部位は示さない)は11qが欠失した侵襲性B−CLLにおいてもダウンレギュレーションされていることが見いだされた(図3−表1)。
これらのmiRの発現は代表的な組の試料におけるリアルタイムRT−PCRにより確証された(図4a〜4d)。
さらに、miR−29ファミリーメンバーの発現は、予後良好および不良のCLL試料を識別できることが以前に示された。次に、先に記載12のように、ルシフェラーゼORFの下流に挿入されたTCL13′UTRを使用して、これらのmiRが実際にTCL1発現を標的にするかどうかが確定された。HEK293細胞は、miR−29bまたは示したようなスクランブル(scramble)陰性対照と、示したようなmiR−29に相同な領域(Tcl1)を含むTCL1cDNAの一部を含むpGL3コンストラクトまたはpGL3ベクターだけと一緒にコトランスフェクションされた。
miR−181アッセイの場合、全長TCL1cDNAがセンス(Tcl1FL)またはアンチセンス(Tcl1FLAS)オリエンテーションでpGL3ベクターに挿入された。図1dは、TCL1mRNA発現がmiR−29およびmiR−181によって阻害されることを示す。これらの発見を確証するために、5′および3′UTRを含む全長TCL1 cDNAがCMV哺乳動物発現ベクターにクローニングされ、miR−29bおよびmiR−181bがTCL1タンパク質発現レベルに影響を与えるかどうかを検討した。我々は図1eに示すように、このコンストラクトをmiR−29b、miR−181bおよびプレ‐miR陰性対照(スクランブル)と一緒に293細胞にコトランスフェクションした。
これらの実験は、TCL1とmiR−29およびmiR−181の同時発現が著しくTCL1発現を減少させることを明らかにした(図1e、レーン2対レーン1および3)。
従って、本明細書では、mRNAレベルおよびタンパク質レベルでmiR−29bおよびmiR−181bがTCL1発現を標的にすることを示している。興味深いことに、B−CLL試料においてmiR−29bおよびmiR−181b発現とTCL1タンパク質発現間には逆の相関があり(図1f):高いmiR−29bおよびmiR−181b発現を示すすべての試料はまた、低いか、または中等度のTCL1発現を示し;非常に高いTCL1発現を示すすべての試料は大部分低いmiR−29bおよびmiR−181b発現を示す。これらの結果は、CLLにおけるTCL1発現は、少なくとも部分的に、miR−29およびmiR−181によって制御されることを示す。
本明細書では、TCL1発現はmiR−29およびmiR−181によって制御され、この制御は研究した3群のB−CLLにとって適切であることが証明される。TCL1タンパク質発現とこれらの2つのmiR間の逆の相関が観察されたが、顕著な割合のB−CLL試料が低いTCL1発現および低いmiR−29およびmiR−181発現を示す(図1f)。このことは、これらの試料において、TCL1発現が転写の段階で、または他のmiRNAによりダウンレギュレーションされていることを暗示する。miR−29またはmiR−181のいずれも11qに位置しないという事実は、その領域がこれら2つのmiRの発現の重要なレギュレーターを含むことを暗示する。
興味深いことに、miR−181はB−CLLにおいて異なって発現され、TCL1は最もB−細胞に特有な遺伝子である14。理論に束縛されることを望まないが、本明細書において発明者らは、B−細胞成熟の異なるステージにおいて、TCL1およびmiR−181発現間に逆の相関があると考える。miR−29およびmiR−181は自然に存在するTCL1阻害剤であるため、これらのmiRはTCL1を過剰発現するB−CLLにおいて治療薬としての有用な候補でありうる。
特許法の規定に従って、本発明の原理および施行の様式はその好ましい態様において説明され、例示されている。しかし、本発明はその意図または範囲から逸脱せずに、特に説明され、例示されたものと異なって実行されてもよいことは理解されなければならない。
参考文献
先に論じた参考文献および以下の参考文献は、それらが代表的な手順、またはその他の詳細の捕捉を提供する程度に、特に参照として本明細書に援用される。
Figure 2010503420
Figure 2010503420

Claims (30)

  1. 対象由来の試験試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、該対象が慢性リンパ球性白血病(B−CLL)に罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかを診断する方法であって、試験試料のmiR遺伝子産物のレベルを対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較した変化が、対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す、方法。
  2. 少なくとも1つのmiR遺伝子産物がmiR−29またはmiR−181である、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つのmiR遺伝子産物がmiR−29bである、請求項1に記載の方法。
  4. 少なくとも1つのmiR遺伝子産物がmiR−181bである、請求項1に記載の方法。
  5. 少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルがノーザンブロット解析を使用して測定される、請求項1に記載の方法。
  6. 試験試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルが、対照試料における対応するmiR遺伝子産物のレベルより少ない、請求項1に記載の方法。
  7. 試験試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルが、対照試料における対応するmiR遺伝子産物のレベルより多い、請求項1に記載の方法。
  8. 対象に由来するB−CLL試料における少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、対象における1つ以上の予後マーカーに関連したB−CLLを診断する方法であって、試験試料のmiR遺伝子産物のレベルを対照試料の対応するmiR遺伝子産物のレベルに比較した変化が、対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す、方法。
  9. 対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかを診断する方法であって、以下:
    (1)対象から得られた試験試料からRNAを逆転写して、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること;
    (2)miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること;および
    (3)試験試料ハイブリダイゼーションプロファイルと対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルを比較することを含み、少なくとも1つのmiRNAにおけるシグナルの変化が、対象がB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す、方法。
  10. 少なくとも1つのmiRNAのシグナルが、対照試料から生み出されたシグナルに比較してダウンレギュレーションされている、請求項9に記載の方法。
  11. 少なくとも1つのmiRNAのシグナルが、対照試料から生み出されたシグナルに比較してアップレギュレーションされている、請求項9に記載の方法。
  12. マイクロアレイが、miR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択される1つ以上のmiRNAのmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含む、請求項9に記載の方法。
  13. 対象が、対象における1つ以上の有害な予後マーカーに関連するB−CLLに罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかを診断する方法であって、以下:
    (1)対象から得られた試験試料からRNAを逆転写して、1組の標的オリゴデオキシヌクレオチドを提供すること;
    (2)miRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含むマイクロアレイに標的オリゴデオキシヌクレオチドをハイブリダイズし、試験試料のハイブリダイゼーションプロファイルを提供すること;および
    (3)試験試料ハイブリダイゼーションプロファイルと対照試料から生み出されたハイブリダイゼーションプロファイルを比較することを含み、シグナルにおける変化が対象が癌に罹患しているか、またはそれを発症するリスクがあるかのいずれかであることを表す、方法。
  14. マイクロアレイが、miR−29またはmiR−181およびその組み合わせからなる群から選択されるmiRNAの少なくとも1つのmiRNA‐特有プローブオリゴヌクレオチドを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 少なくとも1つのmiR遺伝子産物が、対照細胞に比較して対象の癌細胞においてダウンレギュレーションされているか、またはアップレギュレーションされているB−CLLに罹患している対象のB−CLLを治療する方法であって、以下:
    (1)少なくとも1つのmiR遺伝子産物が癌細胞においてダウンレギュレーションされている場合、有効量の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害すること;または
    (2)少なくとも1つのmiR遺伝子産物が癌細胞においてアップレギュレーションされている場合、少なくとも1つのmiR遺伝子産物の発現を阻害するための有効量の少なくとも1つの化合物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害することを含む、方法。
  16. ステップ(1)の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせから選択される、請求項15に記載の方法。
  17. ステップ(2)の少なくとも1つのmiR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
  18. 対象においてB−CLLを治療する方法であって、以下:
    (1)B−CLLにおける少なくとも1つのmiR遺伝子産物の量を対照細胞に比較して確定すること;および
    (2)i)癌細胞に発現されたmiR遺伝子産物の量が、対照細胞において発現されたmiR遺伝子産物の量より少ない場合、有効量の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物を対象に投与すること;または
    ii)癌細胞に発現されたmiR遺伝子産物の量が、対照細胞において発現されたmiR遺伝子産物の量より多い場合、少なくとも1つのmiR遺伝子産物の発現を阻害する有効量の少なくとも1つの化合物を対象に投与して、対象における癌細胞の増殖を阻害することによってB−CLL細胞に発現されるmiR遺伝子産物の量を変化させることを含む、方法。
  19. ステップ(1)の少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  20. ステップ(2)の少なくとも1つのmiR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
  21. 少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物および薬剤的に受容できるキャリアを含む、B−CLLを治療するための医薬組成物。
  22. 少なくとも1つの単離されたmiR遺伝子産物が、適切な対照細胞に比較してB−CLL細胞においてダウンレギュレーションされているmiR遺伝子産物に対応する、請求項21に記載の医薬組成物。
  23. 単離されたmiR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項22に記載の医薬組成物。
  24. 少なくとも1つのmiR発現阻害化合物および薬剤的に受容できるキャリアを含む、B−CLLを治療するための医薬組成物。
  25. 少なくとも1つのmiR発現阻害化合物が、適切な対照細胞に比較してB−CLL細胞においてアップレギュレーションされているmiR遺伝子産物に特有である、請求項24に記載の医薬組成物。
  26. 少なくとも1つのmiR発現阻害化合物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択されるmiR遺伝子産物に特有である、請求項25に記載の医薬組成物。
  27. 細胞に試験薬剤を提供すること、およびB−CLL細胞における減少した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、抗‐B−CLL剤を確認する方法であって、適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの増加が、試験薬剤が抗‐B−CLL剤であることを表す、方法。
  28. miR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 細胞に試験薬剤を提供すること、およびB−CLL細胞における増加した発現レベルに関連した少なくとも1つのmiR遺伝子産物のレベルを測定することを含む、抗‐B−CLL剤を確認する方法であって、適切な対照細胞に比較した該細胞におけるmiR遺伝子産物のレベルの減少が、試験薬剤が抗‐B−CLL剤であることを表す、方法。
  30. miR遺伝子産物がmiR−29、miR−181、およびその組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
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