JP2010502230A - Sirnaおよび製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 RNA干渉による遺伝子発現制御が可能である、長さ約19〜約25ヌクレオチドの2本鎖RNAを提供する。そうした2本鎖RNAは、標的mRNAまたは遺伝子に関連する疾患または病状の治療に特に有用である。製造方法および2本鎖RNAの利用方法もまた、提供する。
【選択図】 図1

Description

本出願は、2006年9月8日に出願された米国特許出願第60/824,953号、「siRNAおよび製造方法(siRNA and Methods of Manufacture)」に対して優先権を主張するものであり、この参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるものである。
本発明の要約
本発明の一実施形態は、治療薬として有用となる可能性がある単離siRNAの製造方法を提供する。特定の実施形態では、そうした方法は2若しくはそれ以上のヌクレオチド鎖の合成を含むことができる。さらなる実施形態では、前記方法は3,4若しくはそれ以上のヌクレオチドのサブストランドの合成を含むことができ、サブストランドのセットの全長は長さで約19〜約25ヌクレオチドである。
一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、サブストランドの第1のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程と、サブストランドの第2のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程と、結合する工程であって、長さ19〜25ヌクレオチドの2本鎖RNA分子を形成し、2本鎖RNA分子の少なくとも1つの鎖の3’末端に約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域をさらに有する条件下で、合成したRNAストランドの第1および第2のセットを結合するものである、前記結合する工程と、を有する。
他の一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、約19〜約25ヌクレオチドの長さを有する1本のRNA鎖を合成する工程と、(b)第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成され、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端の約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域から成るような条件下で、合成RNA鎖を結合する工程と、を有する。
さらなる実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、サブストランドの第1のセットを結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下となるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程と、サブストランドの第2のセットを結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下となるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成する条件下で、合成したRNAサブストランドの第1および第2のセットを結合する工程と、を有する。
他の一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、25ヌクレオチドまたはそれ以下の長さを有する1本のRNA鎖を合成する工程と、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下であるような、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子を形成し、前記2本鎖RNA分子は1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端に約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とから成るような条件下で、合成RNA鎖を結合する工程と、を有する。
本発明の性質および有用性のより完全な理解のために、添付の図と関連させて以下の詳細な説明への参照をすべきである。
図1は、2本のRNA鎖の合成および結合によって調整した、VEGFを標的とする特異的なsiRNA(Cand5)、および3本のRNA鎖の合成および、リガーゼ無しで(Cand5 mixture)またはリガーゼ有りで(Cand5 mixture−ligated)の結合によって調整した、VEGFを標的とする特異的なsiRNAの、様々な濃度での293細胞に対する有効性を比較した棒グラフである。
本願明細書の組成物および方法の記述に先立って、本発明は、記述した特定の処理、組成物、または方法論に限定されることなく、それらは変化させることができることを理解されたい。また、記述に用いる用語は、特定の説明または実施形態を記述する目的のためだけのものであり、添付の請求項のみによって限定される本発明の範囲を限定する意図は無いことを理解されたい。特に定義しない限り、本願明細書で用いる全ての技術的および科学的用語は、当業者が通常理解するのと同等の意味を有する。本願明細書に記述するものと類似または同等のあらゆる方法および材料を、本発明の実施形態の実施または試験に用いることが可能ではあるが、好ましい方法、装置、および材料はここに記述するものである。本願明細書で言及する全ての刊行物は、参照によってその全体が取り込まれるものである。本願明細書のいかなる箇所も、先行発明によるそれらの開示に対して先行する権利を与えられないことの承認として解釈されるべきではない。
また、文脈が特に明確に示さない限り、本願明細書および添付の請求項で用いる場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は複数形への言及を含むことにも留意されたい。従って、例えば、「分子(a 「molecule」)」への言及は、1若しくはそれ以上の分子および当業者の知るその同等物への言及である、などである。本願明細書で用いる場合、「約」という用語は、用いられる値の数値のプラスまたはマイナス10%を意味する。従って、約50%とは、45%〜55%の範囲を意味する。
特に示さない限り、本願明細書での全ての核酸配列は5’から3’の方向で与える。また、核酸配列中の全てのデオキシリボ核酸は大文字で表記(例えば、デオキシチミジンは「T」)し、核酸配列中のリボ核酸は小文字で表記(例えば、ウリジンは「u」)する。
RNA干渉(本願明細書では以降「RNAi」と表記)は、多くの真核生物で保存されている転写後遺伝子制御方法である。RNAiは、細胞内に存在する、短い(すなわち、<30ヌクレオチド)2本鎖RNA(「dsRNA」)分子によって誘導される。それらの、「短鎖干渉RNA(short interfering RNA)」または「siRNA」と呼ばれる短いdsRNA分子は、1ヌクレオチドの精度内でsiRNAと配列相同性を有するメッセンジャーRNA(「mRNAs」)の破壊を引き起こす。siRNAと標的mRNAは、標的mRNAを切断する「RNA誘導型サイレンシング複合体」または「RISC」へ結合すると考えられている。siRNAは、複数回働く酵素と同様に、明らかに再利用され、1つのsiRNA分子は約1000分子のmRNAの切断を誘導可能である。従って、siRNAを介したmRNAのRNAi分解は、現在使用可能な標的遺伝子の発現抑制技術よりも有効である。
長さ21および22ヌクレオチドで、短い3’オーバーハングを有する合成siRNAは、ショウジョウバエ細胞溶解物中の標的mRNAのRNAiを誘導可能である。哺乳類培養細胞もまた、合成siRNAによるRNAi分解を示し、最近では、合成siRNAによって誘導したRNAi分解が生きたマウスで示された。siRNAが誘導するRNAi分解の治療上の可能性は最近のいくつものインビトロ実験で示されており、それには、siRNAによるHIV−1感染の抑制、および神経毒性のポリグルタミン病タンパク質発現の減少が含まれる。参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、2002年11月4日出願になる米国特許第7,148,342号明細書に説明されている通り、siRNAによるVEGFの阻害もまた示されている。
本発明の一観点は、所与のmRNAを標的とし、長さ約17ヌクレオチド〜約29ヌクレオチド、好ましくは長さ約19〜約25ヌクレオチドの短い2本鎖RNAを含む単離siRNAを提供する。前記siRNAは、標準的なワトソン−クリック塩基対相互作用(本願明細書では以降「塩基対」と表記)によって共にアニーリングした、センスRNAおよび相補的なアンチセンスRNA鎖を含む。一実施形態では、以下により詳細に記述する通り、前記センス鎖は、標的mRNA中に含まれる標的配列と同一の核酸配列を含む。さらなる実施形態では、本発明の2本鎖RNA分子の配列は、標的特異的なRNAiおよび/またはDNAメチル化を仲介するために、核酸標的分子との十分な同一性を有する必要がある。好ましくは、前記配列は、前記RNA分子の2本鎖部分に、所望の標的分子に対して少なくとも50%、特に少なくとも70%の同一性を有する。より好ましくは、RNA分子の2本鎖部分の同一性は、少なくとも85%、および最も好ましくは100%である。予定する核酸標的分子、例えばmRNA標的分子に対する、2本鎖RNA分子の同一性は、以下のように決定することができる。
Figure 2010502230
ここでIはパーセント表示での同一性、nはdsRNAの2本鎖部分および標的の同一なヌクレオチドの数、LはdsRNAの2本鎖部分および標的のオーバーラップした配列の長さ、である。あるいは、標的配列に対する2本鎖RNA分子の同一性は、3’オーバーハング、特に1〜3ヌクレオチドの長さを有するオーバーハングを含めて定めることもまたできる。この場合、配列同一性は標的配列に対して、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%、および最も好ましくは少なくとも85%である。例えば、3’オーバーハングのヌクレオチドおよび、2本鎖の5’および/または3’末端の2ヌクレオチドまでは、活性の著しい損失が無ければ変更することができる。
本発明のセンスおよびアンチセンス鎖は、相補的な2つの1本鎖RNA分子を有することが可能であり、または2つの相補的部分が塩基対形成し、1本鎖「ヘアピン」領域で共有結合した1分子を有することが可能である。いかなる理論で確かめる望みも無しに、後者のタイプのsiRNA分子のヘアピン領域は「ダイサー(dicer)」タンパク質(またはその同等物)によって細胞内で切断され、塩基対形成した2つの個別のRNA分子によるsiRNAを形成すると考えられている。
本願明細書で用いる場合、「単離(する)」とは、人間による発明によって自然状態から改変または取り出したことを意味する。例えば、生物中に自然に存在するsiRNAは「単離」されておらず、合成siRNA、または自然状態で共存する物質から部分的または完全に分離したsiRNAは「単離」されている。単離siRNAは十分に精製した形態で存在可能であり、または例えばsiRNAを注入した細胞といった非自然的環境で存在可能である。
本発明のRNA分子の標的遺伝子は、病状と関連させることができる。例えば、前記遺伝子は病原体遺伝子、例えば、ウイルス遺伝子、腫瘍関連遺伝子、または自己免疫疾患関連遺伝子とすることができる。標的遺伝子は、遺伝子組換え細胞または遺伝子改変生物で発現する異種遺伝子とすることもまたできる。そうした遺伝子の機能を決定、または調節、特に阻害することで、農業分野、または医療または獣医学分野での重要な情報および治療上の便益を得ることができる。好ましい実施形態では、VEGF(参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国特許第7,148,342号明細書を参照)、HIF−1α(参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国公開第20040180357(10/699,557)号パンフレットを参照)、ICAM−1(参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国公開第20040220129(10/759,878)号パンフレットを参照)、アンジオポエチン1、アンジオポエチン2、およびTie2(参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国公開第20040248174(10/827,759)号パンフレットを参照)、およびC3を含む補体(参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国出願第20040220129(10/759,878)号を参照)から、標的遺伝子を選択する。
遺伝子は、当該技術分野で周知の技術を用いて、さらに選択的スプライシング型を解析することも可能である。そうした技術は、逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(reverse transcription−polymerase chain reaction:RT−PCR)、ノザンブロッティング、およびin−situハイブリダイゼイションを含む。mRNA配列の解析技術は、例えば、参照によってその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Busting SA(2000),J.Mol.Endocrinol.25:169−193、に記述されている。選択的スプライシングmRNAsの典型的な同定技術もまた、以下に記述する。
例えば、選択的スプライシングmRNAの同定に、所与の疾患遺伝子に関連する核酸配列を含むデータベースを利用可能である。そうしたデータベースは、GenBank,Embase,およびCancer Genome Anatomy Project(CGAP)データベースを含む。例えば、CGAPデータベースは、様々な種類のヒト癌の発現配列タグ(expressed sequence tags:ESTs)を含む。標的遺伝子のmRNAまたは遺伝子配列は、そうしたデータベースを検索して、それらの遺伝子の選択的スプライシングmRNAsを表すESTsが見付かるかどうかを決定するのに用いることが可能である。
「RNAseプロテクション」と呼ばれる技術もまた、選択的スプライシングmRNAsを同定するのに用いることが可能である。RNAseプロテクションでは、遺伝子配列を合成RNAへ転写して、それを、例えば血管新生領域の、またはその近傍の組織細胞など、他の細胞由来のRNAとハイブリダイズする。ハイブリダイズしたRNAは次に、RNA−RNAハイブリッドのミスマッチを認識する酵素と共にインキュベートする。予想より小さなフラグメントは、選択的スプライシングmRNAsの存在を示唆する。選択的スプライシングmRNAsと推測されるものを、当業者に周知の方法でクローニングおよび配列決定する。
選択的スプライシングmRNAsの同定には、RT−PCRもまた利用可能である。RT−PCRでは、当業者に周知の方法を用いて、病変組織のmRNAを逆転写酵素でcDNAへ変換する。次に、3’非転写配列に位置するフォワード・プライマー、および5’非転写配列に位置するリバース・プライマーを用いたPCRで、cDNAのコード配列全体を増幅する。例えば、アガロースゲル電気泳動などによって、増幅産物のサイズを通常のスプライシングmRNAであると期待される産物のサイズと比較するなどして、選択的スプライシング型について増幅産物を解析可能である。増幅産物のサイズのいかなる変化も、選択的スプライシングを示唆する可能性がある。
突然変異遺伝子のmRNA産物もまた、選択的スプライシング型の同定について上述した技術によって容易に同定可能である。本願明細書で用いる場合、「突然変異」遺伝子またはmRNAは、既知の配列と異なる遺伝子またはmRNAを含む。従って、それら遺伝子の対立遺伝子型、およびそれらのmRNA産物は、本発明の目的に従えば「突然変異」と考える。
所与のmRNAは、それらに対応する選択的スプライシング型、コグネイト、または突然変異型に共通な標的配列を含む可能性があると理解される。従って、そうした共通の標的配列を含む1つのsiRNAは、共通の標的配列を含む異なるRNA種の、RNAiを介した分解を誘導する可能性がある。
siRNAは、部分的に精製したRNA、十分に精製したRNA、合成RNA、または組換えで作製したRNA、さらには付加、欠失、置換、および/または1若しくはそれ以上のヌクレオチドの改変によって、自然に存在するのとは異なる改変RNAもまた含むことが可能である。そうした改変は、siRNAをヌクレアーゼ分解から保護する修飾を含めて、siRNAの(両)末端、またはsiRNA内部の1若しくはそれ以上のヌクレオチドへの非ヌクレオチド材料の付加を含むことが可能である。
siRNAの一方または両方の鎖は、3’ オーバーハングを含むこともまた可能である。本願明細書で用いる場合、「3’オーバーハング」とは、RNA2重鎖の3’末端から伸びた少なくとも1つの対形成しないヌクレオチドのことを言及する。
従って一実施形態では、本発明のsiRNAは、長さ1〜約6ヌクレオチド(リボ核酸またはデオキシリボ核酸を含む)の、好ましくは長さ1〜約5ヌクレオチドの、より好ましくは長さ1〜約4ヌクレオチドの、または長さ約1〜約3ヌクレオチドの、および特に好ましくは長さ約2〜約4ヌクレオチドの、およびより好ましくは長さ約2ヌクレオチドの、3’オーバーハングを少なくとも1つ有する。
siRNA分子の両鎖が3’オーバーハングを有する一実施形態では、それぞれの鎖のオーバーハングの長さは同じまたは異なることが可能である。最も好ましい実施形態では、3’オーバーハングはsiRNAの両鎖に存在し、長さは2ヌクレオチドである。例えば、本発明のsiRNAのそれぞれの鎖は、ジチミジル酸(「TT」)またはジウリジル酸(「uu」)の3’オーバーハングを有することが可能である。
本発明のsiRNAの安定性を高めるために、3’オーバーハングを分解に対して安定化させることもまた可能である。一実施形態では、アデノシンまたはグアノシンヌクレオチドといったプリンヌクレオチドの含有によってオーバーハングを安定化する。あるいは例えば、2’−デオキシチミジンは耐性があり、RNAi分解の有効性に影響しない。特に、2’−デオキシチミジン中の2’水酸基を除くと、組織培地中での3’オーバーハングのヌクレアーゼ耐性が著しく強まる。
特定の実施形態では、siRNAはAA(N19)TTまたはNA(N21)の配列を有し、ここでNは任意のヌクレオチドである。それらのsiRNAは約30〜70%GCを含み、好ましくは約50%G/Cを含む。siRNAのセンス鎖配列は、それぞれ(N19)TTまたはN21(すなわち、位置3〜23)である。後者の場合、siRNAのセンス側3’末端はTTに変換する。この配列変換の根拠は、センスおよびアンチセンス鎖の3’オーバーハングに関して対称的な2重鎖を形成するためである。次に、RNA鎖のアンチセンス鎖は、センス鎖の位置1〜21に相補的に合成する。
それらの実施形態の23−ntのセンス鎖の第1の位置は、アンチセンス鎖によって配列特異的に認識されないため、アンチセンス鎖の3’末のヌクレオチド残基は恣意的に選択可能である。しかし、アンチセンス鎖の最後から第2のヌクレオチド(いずれの実施形態でも23−ntのセンス鎖の第2の位置に相補的)は、標的配列に相補的である。
他の一実施形態では、siRNAはNAR(N17)YNNという配列を有し、ここでRはプリン(例えばAまたはG)およびYはピリミジン(例えばCまたはU/T)である。従って、この実施形態のそれぞれの21−ntのセンスおよびアンチセンスRNA鎖は、プリンヌクレオチドで始まる。polIIIプロモーターからのRNAs発現は、最初に転写するヌクレオチドがプリンである場合にのみ効率的であると信じられているため、そうしたsiRNAは標的部位への変更なしに、polIII発現ベクターで発現することが可能である。
siRNAは、あらゆる標的mRNA配列(「標的配列」)中の約19〜25の連続したヌクレオチドのあらゆる範囲を標的とすることが可能である。siRNAの標的配列の選択技術は、例えば、参照によってその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Tuschl T et al.,の「siRNAユーザーガイド(「The siRNA User Guide」)」改訂版に与えられている。「siRNAユーザーガイド」はDr.Thomas Tuschl,Department of Cellular Biochemistry,AG 105,Max−Planck−Institute for Biophysical Chemistry,37077 Gottingen,ドイツ、によって維持されているワールド・ワイド・ウェブ上のウェブサイトで入手可能であり、Max Planck Instituteのウェブサイトへアクセスして「siRNA」というキーワードで検索すれば見つけられる。従って、本発明のsiRNAのセンス鎖は、標的mRNA中のいずれかの連続した約19〜約25ヌクレオチドの範囲と同一の核酸配列を有する。
標的mRNA上の標的配列は、標的mRNAに対応する所与のcDNA配列から選択可能であり、好ましくは開始コドンの下流(すなわち、3’方向へ)50〜100ntで始まる。しかし、標的配列は5’または3’非転写領域中、または開始コドン近傍領域中に位置することも可能である(例えば、以下の表1中の配列ID番号:73および74の標的配列を参照のこと。そこはVEGF121cDNAの5’末端の100ntの範囲内である)。
例えば、VEGF121cDNA配列中の適切な標的配列は以下の通りである。
Figure 2010502230
従って、この配列を標的とし、それぞれの鎖に3’uuオーバーハングを有する本発明のsiRNAは以下の通りである(オーバーハングは太字で示した)。
Figure 2010502230
同じ配列を標的とし、しかしそれぞれの鎖に3’TTオーバーハングを有する本発明のsiRNAは以下の通りである(オーバーハングは太字で示した)。
Figure 2010502230
好ましくは、siRNAは、適切に保護したリボヌクレオシドフォスフォアミダイトおよび標準的なDNA/RNA合成機を用いて化学的に合成する。siRNAは、2つの別の相補的なRNA分子として、または2つの相補的領域を有する1つのRNA分子として、合成可能である。合成RNA分子または合成試薬の市販業者は、Proligo(Hamburg、ドイツ)、Dharmacon Research(Lafayette,米国コロラド州)、Pierce Chemical(米国イリノイ州RockfordのPerbio Scienceの一部)、Glen Research(Sterling,米国ヴァージニア州)、ChemGenes(Ashland,米国マサチューセッツ州)、およびCruachem(Glasgow,イギリス)、を含む。
一実施形態では、約19〜約25、例えば約19〜約23ヌクレオチドの長さをそれぞれが有する2つのRNA鎖を合成する工程であって、前記RNA鎖は2本鎖RNA分子を形成可能であり、好ましくは少なくとも1本の鎖が1〜5ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有するものである、前記合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成され、それは標的特異的な核酸修飾、特にRNA干渉および/またはDNAメチル化を仲介可能であるような条件下での合成RNA鎖の結合の工程と、によって2本鎖RNA分子を調製することができる。
他の一実施形態では、複数のRNA鎖を合成する工程と、標的特異的な核酸修飾、特にRNA干渉および/またはDNAメチル化を仲介可能な2本鎖RNA分子が形成される条件下での前記複数の鎖を結合する工程と、によって2本鎖RNA分子を調製することができる。一実施形態では、3本のRNA鎖を合成し、1本のRNA鎖は約19〜約25ヌクレオチドの長さを有し、2本目のRNA鎖、第1のサブストランド、は約1〜約24ヌクレオチドの長さを有し、3本目のRNA鎖、第2のサブストランド、は約1〜約24ヌクレオチドの長さを有し、RNAサブストランドを結合するとそれらが約19〜約25ヌクレオチドの全長を有するようにすることができる。例えば、1本のRNA鎖は約19ヌクレオチドからの長さを有し、第1のRNAサブストランドは2ヌクレオチドの長さを有し、第2のRNAサブストランドは約17ヌクレオチドの長さを有する。さらなる例では、1本のRNA鎖は約19ヌクレオチドの長さを有し、第2のRNA鎖は3ヌクレオチドの長さを有し、3番目のRNAストランドは約16ヌクレオチドの長さを有する。
好ましい一実施形態では、それぞれ異なる長さの3本のRNA鎖の合成によって、2本鎖RNA分子を調製することができ、例えば、1本のRNA鎖は約21ヌクレオチドの長さを有し、第2のRNA鎖は約10ヌクレオチドの長さを有し、3番目のRNA鎖は約11ヌクレオチドの長さを有する。合成した3本のRNA鎖は、2本鎖RNA分子が形成され、RNA鎖のそれぞれの3’末端に2ヌクレオチドのオーバーハングを有するような条件下で、結合する。追加的な実施形態では、最も短い2本のRNA鎖を連結するリガーゼを加えることができる。
他の一実施形態では、複数のRNAサブストランドを合成する工程と、標的特異的な核酸修飾、特にRNA干渉および/またはDNAメチル化を仲介可能な2本鎖RNA分子が形成される条件下での前記複数の鎖を結合する工程と、によって2本鎖RNA分子を調製することができる。例えば、4若しくはそれ以上のRNAサブストランドを合成し、RNA干渉が可能な2本鎖分子を形成するよう結合して、2本鎖分子を形成するサブストランドの結合後の2本の鎖のそれぞれの全長が約19〜約25ヌクレオチドの長さを有するようにすることができる。
一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程であって、サブストランドの第1のセットを結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドとするものである、前記第1のセットを合成する工程と、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程であって、サブストランドの第2のセットを結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドとするものである、前記第2のセットを合成する工程と、合成RNAストランドの第1および第2のセットを、2本鎖RNA分子が形成する条件下で結合する工程と、を有する。
さらなる一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、約19〜約25ヌクレオチドの長さを有する1本のRNA鎖を合成する工程と、第2および3番目のRNA鎖を合成する工程であって、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドとするものである、前記第2および3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成され、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端の約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域から成るような条件下で、合成RNA鎖を結合する工程と、を有する。
一実施形態は、サブストランドの第1のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程と、サブストランドの第2のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程と、合成したRNAサブストランドの第1および第2のセットを、2本鎖RNA分子が形成する条件下で結合する工程と、を有する。
一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、サブストランドの第1のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程と、サブストランドの第2のセットを結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程と、合成したRNAサブストランドの第1および第2のセットを、2本鎖RNA分子が形成する条件下で結合する工程と、を有する。
他の一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、約19〜約25ヌクレオチドの長さを有する1本のRNA鎖を合成する工程と、(b)第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を結合した長さが約19〜約25ヌクレオチドとなるような、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成され、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端の約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域から成るような条件下で、合成RNA鎖を結合する工程と、を有する。
さらなる実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、サブストランドの第1のセットを結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下となるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程と、サブストランドの第2のセットを結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下となるような、2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程と、2本鎖RNA分子が形成する条件下で、合成したRNAサブストランドの第1および第2のセットを結合する工程と、を有する。
他の一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、25ヌクレオチドまたはそれ以下の長さを有する1本のRNA鎖を合成する工程と、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を結合した長さが25ヌクレオチドまたはそれ以下であるような、第2のRNA鎖および3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子を形成し、前記2本鎖RNA分子は1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端に約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とから成るような条件下で、合成RNA鎖を結合する工程と、を有する。
前述の実施形態のそれぞれでは、サブストランドは少なくとも長さ2ヌクレオチドであり、長さ2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22、または23ヌクレオチドとすることができる。
前述のそれぞれの方法では、RNA鎖またはサブストランドは化学的、または酵素的に合成することができる。2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域、および2本鎖RNA分子の少なくとも一方、または両方の3’末端に約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域を有する。例えば、好ましい実施形態では、2本鎖RNA分子の両方の鎖のそれぞれは、約1〜約3ヌクレオチド、好ましくは約2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有する。前述の方法のそれぞれでは、それぞれの鎖は19〜約25ヌクレオチド、好ましくは約20〜22ヌクレオチドの長さを有する。
2本鎖RNA分子は、少なくとも1つの糖修飾ヌクレオチドを有し、前記糖修飾ヌクレオチドの2’−水酸基は、H,OR,R,halo,SH,SR,NH,NHR,N(R),またはCNから選択した活性基によって置換し、ここでRはC〜Cのアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基、およびhaloはF,C,Br,またはIである。2本鎖RNA分子は、ホスホロチオエート基を含む主鎖修飾型ヌクレオチドを少なくとも1つ有する。
他の一実施形態では、2本鎖RNA分子の調製方法は、哺乳動物の標的mRNAまたは標的遺伝子配列を選択する工程と、第1のRNA鎖が標的配列中の連続したヌクレオチドに相補的であるように、約19〜約25ヌクレオチドの長さを有する第1のRNA鎖を合成する工程と、第2および3番目のRNA鎖が第1のRNA鎖の約16〜約24ヌクレオチドに対して相補的であるように、第2のRNA鎖を合成し、3番目のRNA鎖を合成する工程と、2本鎖RNA分子が、長さ約16〜約24ヌクレオチドの1つの2本鎖領域、および1つまたは2つのそれぞれの長さが約1〜約3ヌクレオチドの1本鎖3’オーバーハング領域から成るように、前記2本鎖RNA分子を形成するのに適した条件下で合成したRNA鎖を結合する工程と、を有する。
RNA分子の合成方法は当該技術分野で周知である。それについては特に、Verma and Eckstein(1998)に記述されている化学的合成方法に言及する。1本鎖RNAsは、合成DNAテンプレート、または組換えバクテリアから単離したDNAプラスミドからの酵素による転写によってもまた、調製が可能である。典型的には、T7,T3またはSP6 RNAポリメラーゼ(Milligan and Uhlembeck(1989))といった、ファージRNAポリメラーゼを用いる。
あるいは、適切なプロモーターを用いて環状または直線状の組換えDNAプラスミドからsiRNAを発現させることもまたできる。本発明のsiRNAをプラスミドから発現するのに適したプロモーターは、例えば、U6またはH1 RNA polIIIプロモーター配列、およびサイトメガロウイルス・プロモーターを含む。他の適切なプロモーターの選択は当該技術分野の範囲内である。本発明の組換えプラスミドは、特定の組織または特定の細胞内環境でsiRNAを発現するための、誘導性または調節性プロモーターもまた有することが可能である。
siRNAは、標準的技術によって培養細胞発現系から単離することが可能であり、またはインビボで血管新生領域またはその近傍の細胞内で発現させることも可能である。本発明のsiRNAをインビボで細胞へ輸送するための組換えプラスミドの利用については、以下でより詳細に議論する。
本発明のsiRNAは、2つの別の相補的なRNA分子として、または2つの相補的領域を有する1つのRNA分子として、組換えプラスミドから発現することが可能である。
本発明のsiRNAを発現するのに適したプラスミドの選択、siRNA発現のための核酸配列のプラスミドへの挿入方法、および興味のある細胞への組換えプラスミドの輸送方法は、当該技術分野の範囲内である。例えば、参照によってそれらの開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Tuschl,T.(2002),Nat.Biotechnol,20:446〜448;Brummelkamp TR et al.(2002),Science 296:550〜553;Miyagishi M et al.(2002),Nat.Biotechnol.20:497〜500;Paddison PJ et al.(2002),Genes Dev.16:948〜958;Lee NS et al.(2002),Nat.Biotechnol.20:500〜505;およびPaul CP et al.(2002),Nat.Biotechnol.20:505〜508、を参照のこと。
本発明のsiRNAを発現する核酸配列を有するプラスミドは、以下の実施例7に記述する。pAAVsiRNAと呼ぶそのプラスミドは、ヒトU6RNAプロモーターの制御下でポリT終止配列と操作可能な関係であるセンスRNA鎖コード配列、およびヒトU6RNAプロモーターの制御下でポリT終止配列と操作可能な関係であるアンチセンスRNA鎖コード配列と、を有する。pAAVsiRNAプラスミドは最終的に、本発明のsiRNAを発現する同一の核酸配列を有する組換えアデノ関連ウイルスベクターの作製に用いることを意図している。
本願明細書で用いる場合、「ポリT終止配列と操作可能な関係である(in operable connection with a polyT termination sequence)」とは、センスまたはアンチセンス鎖をコードする核酸配列が、ポリT終止シグナルの5’側に直接隣接していることを意味する。プラスミドからのセンスまたはアンチセンス配列の転写の間、ポリT終止シグナルは転写を終了させるように働く。
本願明細書で用いる場合、プロモーターの「制御下で」とは、センスまたはアンチセンス鎖をコードする核酸配列がプロモーターの3’側に位置して、センスまたはアンチセンスのコード配列の転写をプロモーターが開始可能であることを意味する。
本発明のsiRNAは、インビボで血管新生領域またはその近傍の細胞内で組換えウイルスベクターから発現させることもまた可能である。本発明の組換えウイルスベクターは、本発明のsiRNA、およびsiRNA配列の発現に適したプロモーターをコードする配列を有する。適切なプロモーターは、例えば、U6またはH1 RNA polIIIプロモーター配列およびサイトメガロウイルス・プロモーターを含む。他の適切なプロモーターの選択は当該技術分野の範囲内である。本発明の組換えウイルスベクターは、特定の組織内または特定の細胞内環境中でのsiRNA発現のための誘導性または調節性プロモーターもまた有することが可能である。本発明のsiRNAをインビボの細胞へ輸送する組換えウイルスベクターの利用については、以下により詳細に議論する。
本発明のsiRNAは、2つの別の、相補的なRNA分子として、または2つの相補的領域を有する1つのRNA分子として、のいずれによっても組換えウイルスベクターから発現可能である。
発現させるsiRNA分子のコード配列を挿入可能なあらゆるウイルスベクター、例えば、アデノウイルス(adenovirus:AV);アデノ関連ウイルス(adeno−associated virus:AAV);レトロウイルス(例えば、レンチウイルス(lentiviruses:LV)、ラブドウイルス、マウス白血病ウイルス);ヘルペスウイルス、およびそれらに類するものに由来するベクターを利用可能である。ウイルスベクターの向性は、他のウイルス由来のエンベロープタンパク質または他の表面抗原によるベクターのシュードタイピングで改変することもまた可能である。例えば、本発明のAAVベクターを、水疱性口内炎ウイルス(vesicular stomatitis virus:VSV)、狂犬病、エボラ、モコラ、およびそれらに類するものの表面タンパク質でシュードタイピングすることが可能である。
本発明での利用に適した組換えウイルスベクターの選択、siRNA発現のための核酸配列のベクターへの挿入方法、および興味のある細胞へのウイルスベクターの輸送方法は、当該技術分野の範囲内である。例えば、参照によってそれらの開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Dornburg R(1995),Gene Therap.2:301〜310;Eglitis MA(1988),Biotechniques 6:608〜614;Miller AD(1990),Hum Gene Therap.:5〜14;およびAnderson WF(1998),Nature 392:25〜30、を参照のこと。
好ましいウイルスベクターは、AVおよびAAV由来のものである。特に好ましい実施形態では、本発明のsiRNAは、例えば、U6またはH1 RNAプロモーター、またはサイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)プロモーターを含む組換えAAVベクターから、2つの別の、相補的な1本鎖RNA分子として発現させる。
本発明のsiRNAを発現する適切なAVベクター、組換えAVベクターの作製方法、および標的細胞へのベクターの輸送方法は、Xia H et al.(2002),Nat.Biotech.20:1006〜1010に記述されている。
本発明のsiRNAを発現する適切なAAVベクター、組換えAAVベクターの作製方法、および標的細胞へのベクターの輸送方法は、参照によってそれらの開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Samulski R et al.(1989),J.Virol.61:3096〜3101;Fisher KJ et al.(1996),J.Virol,70:520〜532;Samulski R et al.(1989),J.Virol.63:3822〜3826;米国特許第5,252,479号明細書;米国特許第5,139,941号明細書;国際公開第94/13788号パンフレット;および国際公開第93/24641号パンフレット、に記述されている。本発明の組換えAAVベクターの作成方法の一例を、以下の実施例7に記述する。
所与の標的配列を含むsiRNAがRNAiを介した標的mRNAの分解を引き起こす能力は、細胞内のRNAまたはタンパク質の量を計測する標準的技術を用いて評価することが可能である。例えば、siRNAを培養細胞へ輸送することが可能で、標的mRNA量は、ノザンブロッティングまたはドットブロット技術、または定量的RT−PCRによって測定可能である。あるいは、培養細胞内の標的mRNAまたはタンパク質の量は、ELISAまたはウエスタンブロッティングによって測定可能である。本発明のsiRNAの標的mRNAまたはタンパク質の量に対する効果測定に適した細胞培養系は、以下の実施例1に記述する。
所与の標的配列を含むsiRNAによるRNAiを介した標的mRNAの分解は、動物モデルでもまた評価可能である。例えば、ROPまたはCNVマウスの血管新生領域を、siRNA投与の前後で測定することが可能である。siRNA投与によるそれらモデルの血管新生領域の減少は、標的mRNAの抑制を示唆する。
好ましい一実施形態では、siRNAは、例えば、VEGF、Flt−1、またはFlk−1/KDRのmRNA、またはそれらの選択的スプライシング型、突然変異型またはコグネイトを標的とし、RNAiを介したそれらの分解を引き起こす。本発明のsiRNAによる標的mRNAの分解は、VEGF、Flt−1、またはFlk−1/KDR遺伝子の機能的な遺伝子産物の生成を減少させる。従って、本発明は、標的mRNAを分解するために有効な量の本発明のsiRNAの対象への投与を含む、対象中のVEGF、Flt−1、またはFlk−1/KDRの発現抑制方法を提供する。VEGF、Flt−1、およびFlk−1/KDR遺伝子の産物は血管形成の開始および維持に必要なため、本発明は、本発明のsiRNAによる標的mRNAのRNAiを介した分解による、対象中での血管形成阻害方法もまた提供する。
他の好ましい一実施形態では、siRNAは、例えば、ヒトHIF−1α遺伝子またはその選択的スプライシング型、突然変異型またはコグネイトを標的とし、RNAiを介したそれの分解を引き起こす。本発明のsiRNAによる標的mRNAの分解は、HIF−1α遺伝子の機能的な遺伝子産物の生成を減少させる。従って、本発明は、標的mRNAを分解するために有効な量の本発明のsiRNAの対象への投与を含む、対象中のHIF−1αの発現抑制方法を提供する。HIF−1α遺伝子の産物は血管形成の開始および維持に必要なため、本発明は、本発明のsiRNAによる標的mRNAのRNAiを介した分解による、対象中での血管形成阻害方法もまた提供する。
他の好ましい一実施形態では、siRNAは、例えば、ヒトICAM−1遺伝子またはその選択的スプライシング型、突然変異型またはコグネイトを標的とし、RNAiを介したそれの分解を引き起こす。本発明のsiRNAによる標的mRNAの分解は、ICAM−1遺伝子の機能的な遺伝子産物の生成を減少させる。従って、本発明は、標的mRNAを分解するために有効な量の本発明のsiRNAの対象への投与を含む、対象中のICAM−1の発現抑制方法を提供する。ICAM−1遺伝子の産物は血管形成の開始および維持に必要なため、本発明は、本発明のsiRNAによる標的mRNAのRNAiを介した分解による、対象中での血管形成阻害方法もまた提供する。
他の好ましい一実施形態では、siRNAは、例えば、ヒトAng1、Ang2、またはTie2遺伝子またはそれらの選択的スプライシング型、突然変異型またはコグネイトを標的とし、RNAiを介したそれらの分解を引き起こす。本発明のsiRNAによる標的mRNAの分解は、Ang1、Ang2、またはTie2遺伝子の機能的な遺伝子産物の生成を減少させる。従って、本発明は、標的mRNAを分解するために有効な量の本発明のsiRNAの対象への投与を含む、対象中のAng1、Ang2、またはTie2の発現抑制方法を提供する。Ang1、Ang2、またはTie2遺伝子の産物は血管形成の開始および維持に必要なため、本発明は、本発明のsiRNAによる標的mRNAのRNAiを介した分解による、対象中での血管形成阻害方法もまた提供する。
他の好ましい一実施形態では、siRNAは、例えば、ヒト補体遺伝子またはそれの選択的スプライシング型、突然変異型またはコグネイトを標的とし、RNAiを介したそれの分解を引き起こす。本発明のsiRNAによる標的mRNAの分解は、補体遺伝子の機能的な遺伝子産物の生成を減少させる。従って、本発明は、標的mRNAを分解するために有効な量の本発明のsiRNAの対象への投与を含む、対象中の補体の発現抑制方法を提供する。
本願明細書で用いる場合、「対象(subject)」とは、ヒトまたはヒト以外の動物を含む。好ましくは、対象はヒトである。
本願明細書で用いる場合、siRNAの「有効な量(effective amount)」とは、RNAiを介した標的mRNA分解を引き起こすのに十分な量、または対象中の血管形成の進行を阻害するのに十分な量のことを言う。
RNAiを介した標的mRNAの分解は、上述したmRNAまたはタンパク質の単離および定量化の標準的技術を用いて、対象の細胞中の標的mRNAまたはタンパク質の量を測定することで検出可能である。
本発明のsiRNAは、半化学量論的量の標的mRNAを分解可能であることが理解される。いかなる理論で確かめる望みも無しに、本発明のsiRNAは、標的mRNAの分解を触媒的方法で引き起こすものと信じられる。
本発明のsiRNAの有効な量は、血管新生領域またはその近傍の細胞内濃度で約1ナノモラー(nM)〜約100nM、好ましくは約2nM〜約50nM、より好ましくは約2.5nM〜約10nMを含む。より多いまたは少ないsiRNA量も投与可能であると考える。
一実施形態では、本発明のsiRNAの有効量は、siRNA約0.1mg〜約20mgを含む。さらなる実施形態では、有効量はsiRNAを約0.2mg〜約10mgである。追加的な実施形態では、好ましくはsiRNAの有効量は、siRNAを約0.5〜約5mgである。さらに好ましい実施形態は、約1.5mg、2.5mg、または約3mgのsiRNAを含む、約1mg〜約3mgの有効量を提供する。
疾患治療のためには、本発明のsiRNAは、本発明のsiRNAとは異なる医薬品と共に対象へ投与可能である。あるいは、対象疾患の治療のために設計された他の治療方法と組み合わせて、本発明のsiRNAを対象へ投与可能である。例えば、癌治療または癌転移予防のために現在導入される治療方法(例えば、放射線治療、化学療法、および手術)と組み合わせて、本発明のsiRNAを投与可能である。癌治療では、本発明のsiRNAは好ましくは、放射線治療と組み合わせて、または、シスプラチン、カルボプラチン、シクロフォスファミド、5−フルオロウラシル、アドリアマイシン、ダウノルビシン、またはタモキシフェンといった化学療法薬と組み合わせて、対象へ投与する。
特定の実施形態では、siRNAは、裸のsiRNAとして、デリバリー試薬と共に、またはsiRNAを発現する組換えプラスミドまたはウイルスベクターとして、いずれによっても対象へ投与可能である。
本発明のsiRNAと共に投与するのに適切なデリバリー試薬は、Mirus Transit TKO lipophilic reagent;リポフェクチン;リポフェクタミン;セルフェクチン;またはポリカチオン(例えば、ポリリシン)、またはリポソーム、を含む。好ましいデリバリー試薬はリポソームである。
リポソームは、網膜組織または腫瘍組織といった特定の組織へのsiRNA輸送を助けることが可能であり、siRNAの血中半減期を増加させることもまた可能である。使用に適切なリポソームは、中性または負に帯電したリン脂質、およびコレステロールといったステロールを含む標準的な小胞形成脂質で形成する。脂質の選択は、望みのリポソームのサイズ、および血流中でのリポソームの半減期といった要素を考慮して決定する。リポソーム調製の様々な方法が知られており、例えば、参照によってその全体が本願明細書に取り込まれるところの、Szoka et al.(1980),Ann.Rev.Biophys.Bioeng.:467、および米国特許第4,235,871号、4,501,728号、4,837,028号、および5,019,369号明細書に記述されている。
好ましくは、本発明のsiRNAを封入するリポソームは、治療が必要な部位またはその近傍の特定の細胞または組織へリポソームを向かわせることが可能なリガンド分子を有する。例えば、腫瘍抗原または内皮細胞表面抗原に結合するモノクローナル抗体といった、腫瘍または血管内皮細胞に多く見られる受容体へ結合するリガンドが好ましい。
特に好ましくは、siRNAを封入するリポソームは、単核マクロファージおよび網膜内皮系による排除を避けるために、例えば、構造表面へのオプソニン化阻害部分結合を有する修飾を施す。一実施形態では、本発明のリポソームはオプソニン化阻害部分およびリガンドを共に有することが可能である。
本発明のリポソーム調製に用いるオプソニン化阻害部分は、典型的には、リポソーム膜へ結合した大きな親水性ポリマーである。本願明細書で用いる場合、オプソニン化阻害部分がリポソーム膜へ「結合」するとは、例えば、脂溶性アンカーを膜そのものへ挿入する、または膜脂質の活性基へ結合するなどにより、オプソニン化阻害部分が化学的または物理的に前記膜へ付着する場合である。それらオプソニン化阻害親水性ポリマーは、例えば、参照によりその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの米国特許第4,920,016号明細書に記述されている通り、マクロファージ−単球系(macrophage−monocyte system:「MMS」)および網膜内皮系(reticuloendothelial system:「RES」)によるリポソームの取り込みを著しく減少させる保護的表面層を形成する。従って、オプソニン化阻害部分で修飾したリポソームは、非修飾リポソームと比較して血中により長く残留する。このため、そうしたリポソームは時に「ステルス(「stealth」)」リポソームと呼ばれる。
ステルスリポソームは、多孔質の、または「漏れ易い(「leaky」)」微小血管系
によって血液供給されている組織へ蓄積することで知られている。従って、例えば固形腫瘍など、そういった微小血管系欠損によって特徴付けられる標的組織は、それらのリポソームを効率的に蓄積する;Gabizon,et al.(1988),P.N.A.S.,USA,18:6949〜53を参照のこと。さらに、RESによる取り込みの減少は、肝臓および脾臓への大幅な蓄積を防ぐことで、ステルスリポソームの毒性を低下させる。従って、オプソニン化阻害部分で修飾した本発明のリポソームは、siRNAを癌細胞へ輸送可能である。
リポソームを修飾するのに適したオプソニン化阻害部分は、好ましくは、平均分子量が約500〜約40,000ダルトンの、およびより好ましくは約2,000〜約20,000ダルトンの水溶性ポリマーである。そうしたポリマーは、ポリエチレングリコール(polyethylene glycol:PEG)またはポリプロピレングリコール(polypropylene glycol:PPG)の誘導体;例えばメトキシPEGまたはPPG、およびステアリン酸PEGまたはPPG;ポリアクリルアミドまたはポリN−ビニルピロリドンといった合成ポリマー;直線状、分岐、または樹状ポリアミドアミン;ポリアクリル酸;例えば、カルボキシル基またはアミノ基を化学的に結合したポリビニルアルコールおよびポリキシリトールなどのポリアルコール、さらには、ガングリオシドGMといったガングリオシド、を含む。PEG、メトキシPEG、またはメトキシPPGの共重合体、またはそれらの誘導体もまた、適切である。さらには、オプソニン化阻害ポリマーは、PEGおよび、ポリアミノ酸、多糖、ポリアミドアミン、ポリエチレンアミン、またはポリヌクレオチドのいずれかとのブロック共重合体とすることが可能である。オプソニン化阻害ポリマーは、例えば、ガラクツロン酸、グルクロン酸、マンヌロン酸、ヒアルロン酸、ペクチン酸、ノイラミン酸、アルギン酸、カラギーナンなどアミノ酸またはカルボン酸を含む天然多糖;アミノ化多糖またはオリゴ糖(直線状または分岐);または、例えば、生成物がカルボキシル基とつながっている炭酸誘導体と反応させた、カルボキシル化多糖またはオリゴ糖、とすることもまた可能である。
好ましくは、オプソニン化阻害部分は、PEG、PPG、またはそれらの誘導体である。PEGまたはPEG誘導体で修飾したリポソームは時に「PEG化リポソーム(「PEGylated liposomes」)と呼ばれる。
オプソニン化阻害部分は、数多くの周知技術のうちいずれによってもリポソーム膜へ結合可能である。例えば、PEGのN−ヒドロキシスクシンイミドエステルをフォスファチジルエタノールアミン脂溶性アンカーへ結合し、次にそれを膜へ結合することが可能である。同様に、デキストランポリマーは、テトラヒドロフランおよび水の60℃で30:12の比率での混合溶液およびNa(CN)BHを用いた還元的アミノ化によって、ステアリルアミン脂溶性アンカーでの誘導体化が可能である。
本発明のsiRNAを発現する組換えプラスミドは上述した。そうした組換えプラスミドは、Mirus Transit LT1 lipophilic reagent;リポフェクチン、リポフェクタミン、セルフェクチン;ポリカチオン(例えばポリリシン)またはリポソームを含む適切なデリバリー試薬と共に、または直接投与することもまた可能である。本発明のsiRNAを発現する組換えウイルスベクターもまた上述したが、患者体内の血管新生領域へのそれらベクターの輸送方法は当該技術分野の範囲内である。
本発明のsiRNAは、血管新生領域またはその近傍の組織細胞へsiRNAを輸送する適切なあらゆる手段によって、対象へ投与可能である。例えば、siRNAは、遺伝子銃、エレクトロポレーション、または他の適切な非経口的または腸内投与経路によって投与可能である。
適切な腸内投与経路は、経口、直腸、または鼻腔内投与を含む。
適切な非経口的投与経路は、血管内投与(例えば、静脈内ボーラス注射、静脈注射、動脈内ボーラス注射、動脈内注入、および血管系へのカテーテル滴下);組織周辺または組織内投与(例えば、腫瘍周辺および腫瘍内注射、硝子体内注射、網膜内注射または網膜下注射);皮下注入を含む皮下注射および皮下デポジション(浸透圧ポンプによるものなど);例えばカテーテルまたは他の投与器具(例えば、角膜ペレットまたは坐薬、点眼薬容器、または多孔質、非多孔質、またはゲル状の材料を含むインプラント)による、血管新生部位またはその近傍領域への直接的な(例えば局所的な)適用;および吸入剤、を含む。適切な投与器具は、参照によってその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、米国特許第5,902,598号および第6,375,972号明細書に記述されている眼内インプラント、および米国特許第6,331,313号明細書に記述されている生分解性眼内インプラント、を含む。そうした眼内インプラントは、Control Delivery Systems,Inc.(マサチューセッツ州、Watertown)およびOculex Pharmaceuticals,Inc.(カリフォルニア州、Sunnyvale)から入手可能である。
好ましい一実施形態では、siRNAの注射または注入は、血管新生部位またはその近傍にて行う。より好ましくは、当該技術分野の範囲内にあるように(参照によってその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Acheampong AA et al,2002,Drug Metabol. and Disposition 30:421〜429、を参照)、例えば下瞼または結膜円蓋へ液体またはゲル状にて、siRNAを目へ局所的に投与する。
そうした実施形態では、本発明のsiRNAは、約5マイクロリットル〜約75マイクロリットル、たとえば約7マイクロリットル〜約50マイクロリットル、好ましくは約10マイクロリットル〜約30マイクロリットルの量を目へ局所的に投与する。75マイクロリットル以上の量のsiRNAの目への局所的滴下は、こぼれる、および溢れることで目からsiRNAが失われる結果となる可能性があることが理解される。従って、できる限り少量で高濃度(例えば100〜1000nM)のsiRNAを投与するのが好ましい。
特に好ましい非経口的投与経路は眼内投与である。本発明のsiRNAの眼内投与は、投与経路がsiRNAの目への進入を許す限りにおいて、注射または直接的な(例えば、局所的な)目への投与によって達成可能である。上述した目への局所的投与経路に加えて、適切な眼内投与経路は、硝子体内、網膜内、網膜下、テノン下、眼窩周辺または後方、角膜を貫いた、および鞏膜を貫いた、投与を含む。そうした眼内投与経路は当該技術分野の範囲内である;参照によってその開示内容の全体が本願明細書へ取り込まれるところの、上記Acheampong AA et al,2002、およびBennett et al.(1996),Hum.Gene.Ther.:1763〜1769、およびAmbati J et al.,2002,Progress in Retinal and Eye Res.21:145〜151、を参照のこと。
本発明のsiRNAは1回または複数回に分けて投与可能である。本発明のsiRNAの投与が注入による場合、時間の長い1回の投与とすることが可能であり、または複数回の注入によって輸送可能である。組織への直接的な試薬の注射は、血管新生部位またはその近傍の組織へ行うのが好ましい。血管新生部位またはその近傍の組織への試薬の複数回の注射が特に好ましい。
siRNAは、血管新生部位またはその近傍への1度の注射またはデポジション(deposition)などによって、対象へ1回投与することが可能である。あるいは、siRNAは対象へ毎日または毎週複数回投与可能である。例えば、siRNAは約3〜約28週間、より好ましくは約7〜約10週間の期間中、週1回siRNAを対象へ投与することが可能である。好ましい投薬計画では、7週間の間、週1回、血管新生部位(例えば、硝子体内)またはその近傍へ注射する。ウェットARMDまたは糖尿病性網膜症といった慢性の血管新生病を患う対象に対しては、本発明のsiRNAの無期限の定期的投与が必要であることが理解される。
投薬計画が複数回の投与を含む場合、対象へのsiRNA投与の有効量は、投薬計画全体を通してのsiRNA投与全量を含むことが可能であることが理解される。
本発明のsiRNAは、好ましくは、対象への投与前に、当該技術分野で既知の技術に従って、医薬品組成物として製剤化する。本発明の医薬品組成物は、少なくとも無菌およびパイロジェンフリーであることで特徴付けられる。本願明細書で用いる場合、「医薬品製剤(pharmaceutical formulations)」は、ヒトおよび獣医学での使用のための製剤を含む。本発明の医薬品組成物の調製方法は、当該技術分野の範囲内であり、例えば、参照によってその開示内容の全体が本願明細書に取り込まれるところの、Remington’s Pharmaceutical Science,17th ed.,Mack Publishing Company,ペンシルバニア州、Easton、に記述されている。
本発明の医薬品製剤は、本発明のsiRNA(例えば、重量で0.1〜90%)またはその生理学的に許容可能な塩と生理学的に許容可能な担体溶剤とを混合したものを含有する。好ましい生理学的に許容可能な担体溶剤は、水、緩衝用水、食塩水(例えば、生理食塩水、またはハンクス液またはアール液といった平衡塩類溶液)、0.4%食塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸、およびそれらに類するものである。
本発明の医薬品組成物は、標準的な医薬品賦形剤および/または添加剤もまた含有可能である。適切な医薬品賦形剤は、安定化剤、抗酸化剤、浸透圧調整剤、バッファー、およびpH調整剤を含む。適切な添加剤は、生理学的に生体適合性のバッファー(例えば、塩酸トロメタミン)、キレート剤の添加(例えば、DTPAまたはDTPA−ビスアミドなど)、またはカルシウムキレート複合体(例えば、カルシウムDTPA、CaNaDTPA−ビスアミド)、または、選択的に、カルシウムまたはナトリウム塩の添加(例えば、塩化カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、または乳酸カルシウム)を含む。本発明の医薬品組成物は、液体形態での使用のためにパッケージ化可能であり、または凍結乾燥することが可能である。
目への局所的投与のためには、標準的な眼内デリバリー試薬を使用可能である。例えば、局所的眼内デリバリーのための本発明の医薬品組成物は、上述の食塩水、角膜透過促進剤、不溶性粒子、ワセリンまたは他のゲル性軟膏、目への滴下において粘性増加する高分子、または粘膜付着性高分子、を含有可能である。好ましくは、眼内デリバリー試薬は角膜透過性を増加し、または粘性効果を通して、または角膜上皮を覆うムチン層との物理化学的相互作用の確立によって、siRNAの眼内前方への保持力を延長する。
局所的眼内デリバリーのための適切な不溶性粒子はリン酸カルシウム粒子を含み、これは、参照によってその開示内容の全体が本願明細書へ取り込まれるところの、Bell et al.による米国特許第6,355,271号明細書に記述されている。目への滴下において粘性増加する適切な高分子は、ポロキサマー407(例えば、濃度25%)といったポリエチレンポリオキシプロピレン・ブロック共重合体、酢酸フタル酸セルロース(例えば、濃度30%)、またはGelrite(登録商標)(CP Kelco、デルウェア州、Wilmingtonから入手可能)といった低アセチルジェランガム、を含む。適切な粘膜付着性高分子は、カルボキシル基、水酸基、アミドおよび/または硫酸基といった複数の親水性官能基を有する親水コロイドを含む;例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、高分子量ポリエチレングリコール(例えば、>200,000の平均分子量)、デキストラン、ヒアルロン酸、ポリガラクツロン酸、およびキシロカン、である。適切な角膜透過促進剤は、シクロデキストリン、塩化ベンザルコニウム、ポリオキシエチレングリコールラウリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)35)、ポリオキシエチレングリコールステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)78)、ポリオキシエチレングリコールオレイルエーテル(例えば、Brij(登録商標)98)、エチレンジアミン四酢酸(ethylene diamine tetraacetic acid:EDTA)、ジギトニン、タウロコール酸ナトリウム、サポニン、およびCremaphor ELといったポリオキシエチル化ひまし油、を含む。
固体組成物としては、例えば、医薬品グレードのマンニトール、乳糖、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、タルカム、セルロース、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム、およびそれらに類する、標準的な非毒性固体担体を使用可能である。
例えば、経口投与のための医薬品固体組成物は、10〜95%、好ましくは25%〜75%の本発明の1若しくはそれ以上のsiRNA、および上に挙げた担体および賦形剤の
いずれでも、含有可能である。エアロゾル(吸入)投与のための医薬品組成物は、上述のリポソームへ封入した1若しくはそれ以上の本発明のsiRNAを重量で0.01〜20%、好ましくは重量で1%〜10%、および推進剤、を含有可能である。望むならば、担体もまた含ませることが可能である;例えば、鼻腔内投与のためのレシチンである。
2つの異なるsiRNA製造方法を評価し、結果として得られたsiRNAの有効性試験を行った。具体的には、それぞれの方法でCand5二重鎖を作製し、ヒト胎生期腎細胞(human embryonic kidney 293 cell)中でそれら産物のVEGF阻害活性の試験を行った。
3種の異なる1本鎖RNAオリゴヌクレオチドを調製した。それらは、Cand5のセンス鎖の塩基対1〜10をコードする10塩基対(base pair:bp)のオリゴヌクレオチド;Cand5のセンス鎖の塩基対11〜21をコードする11塩基対のオリゴヌクレオチド;およびCand5のアンチセンス鎖全体をコードするオリゴヌクレオチド、を含む。第1の方法では、オリゴヌクレオチドを等モル比で混合し、95℃で2分間過熱後、室温まで冷却した。第2の方法では、上述の方法同様にオリゴヌクレオチドを混合および過熱するが、しかし、冷却後に混合液へT4 DNAリガーゼを添加して、サンプルを室温で1時間、次に65℃で15分間、インキュベートした。
それぞれの方法の結果として得られる産物が、培養細胞中のVEGFタンパク質量を減少させる能力を評価した。ヒト胎生期腎細胞へ、それぞれの産物を一過性に導入した。VEGFの転写および翻訳を誘導するために、デスフェリオキサミンを添加して細胞に低酸素状態を生じさせた。導入後48時間で培養液を採取し、ELISAを実行して分泌されたVEGFタンパク質量を定量化した。両方の合成方法はCand5二重鎖の形成を許し、結果として得られたCand5は用量依存的にVEGFタンパク質を減少させた。
細胞培養。ヒト胎生期腎細胞(ATCC,ヴァージニア州、Manassas)を、10%ウシ胎仔血清(fetal bovine serum:FBS;JRH Biosciences,カンザス州、Lenexa)および細胞培養成長汚染物質の予防に用いる抗生−抗真菌剤(Gibco,カリフォルニア州、Carlsbad)を加えたダルベッコ変法イーグル培地(Dulbecco‘s Modified Eagle Medium:DMEM;Cellgro,ヴァージニア州、Herndon)中で、37℃、5%CO2の条件下で培養した。
siRNAおよびオリゴヌクレオチド。全てのsiRNAsおよびオリゴヌクレオチドはDharmacon(コロラド州、Lafayette)にて合成した。完全に合成したCand5 siRNAは、インビトロの有効性試験でポジティヴコントロールとして用いた。センス鎖の配列は、5’−ACCUCACCAAGGCCAGCACdTdT−3’(配列ID番号:6)、一方、アンチセンス鎖の配列は5’−GUGCUGGCCUUGGUGAGGUdTdT−3’(配列ID番号:7)である。
強化緑色蛍光タンパク質(enhanced green fluorescent protein:EGFP)を標的とするsiRNAは、ネガティヴコントロールとして用いた。このsiRNAのセンス鎖の配列は、5’−GGCUACGUCCAGGAGCGCAdTdT−3’(配列ID番号:8)、およびアンチセンス鎖の配列は、5’−UGCGCUCCUGGACGUAGCCdTdT−3’(配列ID番号:9)である。
3種の異なる1本鎖RNAオリゴヌクレオチドを合成した。1つはCand5のセンス鎖の塩基対1〜10をコードする5’−ACCUCACCAA−3’(配列ID番号:10;1つはCand5のセンス鎖の塩基対11〜21をコードする5’−GGCCAGCACdTdT−3’(配列ID番号:11);および1つはCand5のアンチセンス鎖をコードする5’−GUGCUGGCCUUGGUGAGGUdTdT−3’(配列ID番号:7)、である。
Cand5 RNA前駆体オリゴヌクレオチドの混合。3種のRNAオリゴヌクレオチドのそれぞれは、等モル量で混合した。それを次に攪拌し、95℃で2分間過熱し、室温まで冷却した。結果として得られた「Cand5混合物(Cand5 Mixture)」は、インビトロ試験に直接用いる(以下を参照)、または使用前にセンス鎖の構成要素の連結を促進するためにさらに手を加えた。追加的に手を加えた点は、10μLの「Cand5混合物」、0.5μLのT4リガーゼ(5U/μL、Ambion,テキサス州、Austin)、1.5μLの10×ライゲーションバッファー、および3μLの水のコーミングを含む。サンプルは室温で1時間インキュベートし、次にリガーゼを不活性化するために65℃で追加的に15分間インキュベートした。結果として得られた産物は、「Cand5混合物−連結型(Cand5 Mixture−ligated)」と呼ぶ。
siRNAのトランスフェクションおよびインビトロでの低酸素状態の誘導。293細胞は、24穴プレート中、COを5%,37℃にてオーバーナイトでインキュベートした。約24時間のインキュベーション後、細胞が70%コンフルエント程度であれば、Cand5混合物またはCand5混合物−連結型の一定量を、リン酸カルシウム(CaPi)試薬と共に添加した。Cand5二重鎖、「Cand5混合物」、または「Cand5混合物−連結型」は、20μLの250mM塩化カルシウム溶液へ添加した。siRNA/塩化カルシウムの混合物を、20μLの2×ハンクス液(Hanks Balanced Salt Solution:HBS)へ、ボルテックスで攪拌しながら1滴ずつ加えた。siRNA/CaCl/HBSの混合物を培地(300μL/ウェル)へ直接添加した。37℃で4時間インキュベーションした後、培養液を除去し、細胞は10%DMSOを含む無血清培地でさらにインキュベートした(300μL/ウェル、室温で1〜2分間)。この培地を次に除去し、細胞へ再び500μL/ウェルの成長培地を加えた。siRNA希釈の最終濃度は100pM、1nM、および25nMとした。ネガティヴコントロールには、siRNAを含まないトランスフェクション試薬、または25nMの濃度の非特異的なsiRNA(EGFP siRNA)を含めた。細胞中でのVEGFの転写および翻訳を促進するために、デスフェリオキサミン(Sigma,ミズーリ州、Saint Louis)を最終濃度130μMで、トランスフェクションを行った4時間後に培養細胞へ添加し、低酸素状態を誘導した。アッセイは、3倍のサンプルを調製して複数のプレートで行った。
VEGFタンパク質の定量化。トランスフェクションの約48時間後、解析のために各ウェルから細胞上清を採取した。VEGFタンパク質の定量化には、Quantikine human VEGF ELISA Kit(R&D Systems,ミネソタ州、Minneapolis)を製造者のプロトコルに従って使用した。それぞれのサンプルから100μLを解析した。ELISAの結果は、AD340 plate reader(Beckman−Coulter)を用いて450nmで読み取った。
結果およびディスカッション。図1に示すように、デスフェリオキサミン処理した293細胞ではヒトVEGFタンパク質が上方制御された。低酸素状態の誘導によるhVEGFの増加は、Cand5(Dharmacon)、「Cand5混合物」、および「Cand5混合物−連結型」によって処理した細胞では著しく減少した。効果は用量依存的であった。非特異的siRNA(EGFP siRNA;25nM NC)、またはsiRNAを加えないモックインキュベーションでは、hVEGF量に影響は無かった。Cand5は、「Cand5混合物」および「Cand5混合物−連結型」と比較して、より良好な抑制を示した。
いずれの方法も、トータルでCand5のセンスおよびアンチセンス鎖をコードする3つのRNAオリゴヌクレオチドの等モル比での合成および結合を含むが、しかし、本発明で考案した方法は非等モル比での複数のオリゴヌクレオチドの合成および結合を含む可能性がある。上述の1方法では、混合、95℃での加熱、室温への冷却によって、オリゴヌクレオチドを結合した。上述の他の方法では、センス鎖の構成要素の連結は、混合物へ続いてリガーゼを添加することにより促進した。
いずれの方法もCand5二重鎖形成を許し、このことは混合物による低酸素293細胞中のヒトVEGFタンパク質の抑制能力から明らかであるが、しかし、いずれの混合物もCand5二重鎖ほど効果的ではなかった。このことは、前記2つの方法の産物はCand5二重鎖ほど質が高くはなかったことによるものであろう。加えて、リガーゼなしとリガーゼ有りの混合物との間では同等の有効性が見られたことから、リガーゼの添加は2重鎖形成には寄与しないことが示唆される。
本発明は特定の好ましい実施形態への参照と共に少なからず詳細に記述されているものの、別の方法も可能である。従って、添付の請求項の精神および範囲は、本願明細書に含まれる記述および好ましい方法に限定されるべきではない。

Claims (24)

  1. 2本鎖RNA分子を調製する方法であって、
    (a)2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程であって、サブストランドの前記第1のセットを結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドである、前記第1のセットを合成する工程と、
    (b)2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程であって、サブストランドの前記第2のセットを結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドである、前記第2のセットを合成する工程と、
    (c)RNAサブストランドの前記合成された第1および第2のセットを、2本鎖RNA分子が形成される条件下で結合する工程と
    を有する方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記RNA鎖は化学的に合成されるものである。
  3. 請求項1記載の方法において、前記RNA鎖は酵素的に合成されるものである。
  4. 請求項1記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とを有するものである。
  5. 請求項1記載の方法において、前記2本鎖RNA分子の両方の鎖は、それぞれ、約1〜約5ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有するものである。
  6. 請求項1記載の方法において、前記2本鎖RNA分子の両方の鎖は、それぞれ、約2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有するものである。
  7. 請求項1記載の方法において、それぞれの鎖は20〜22ヌクレオチドの長さを有するものである。
  8. 請求項1記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、少なくとも1つの糖修飾ヌクレオチドを有するものであり、前記糖修飾ヌクレオチドの2’−OH基は、H、OR、R、ハロ、SH、SR、NH、NHR、N(R)、またはCNから選択される基で置換され、RはC〜Cアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、ハロはF、C、Br、またはIである。
  9. 請求項1記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、ホスホロチオエート基を含む少なくとも1つの主鎖修飾型ヌクレオチドを有するものである。
  10. 2本鎖RNA分子を調製する方法であって、
    (a)約19〜約25ヌクレオチドの長さを有する1つのRNA鎖を合成する工程と、
    (b)第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を合成する工程であって、第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を結合した長さは約19〜約25ヌクレオチドとなるものである、前記第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を合成する工程と、
    (c)前記合成RNA鎖を結合する工程であって、2本鎖RNA分子が形成され、前記2本鎖RNA分子が1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とから成るような条件下で行うものである、前記合成RNA鎖を結合する工程と
    を有する方法。
  11. 請求項10記載の方法において、前記RNA鎖は化学的に合成されるものである。
  12. 請求項10記載の方法において、前記RNA鎖は酵素的に合成されるものである。
  13. 請求項10記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とを有するものである。
  14. 請求項10記載の方法において、前記2本鎖RNA分子の両方の鎖は、それぞれ、約1〜約5ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有するものである。
  15. 請求項10記載の方法において、前記2本鎖RNA分子の両方の鎖は、それぞれ、約2ヌクレオチドの3’−オーバーハングを有するものである。
  16. 請求項10記載の方法において、それぞれの鎖は約20〜約22ヌクレオチドの長さを有するものである。
  17. 請求項10記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、少なくとも1つの糖修飾ヌクレオチドを有するものであり、前記糖修飾ヌクレオチドの2’−OH基は、H、OR、R、ハロ、SH、SR、NH、NHR、N(R)、またはCNから選択される基で置換され、RはC〜Cアルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、ハロはF、Cl、Br、またはIである。
  18. 請求項10記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、ホスホロチオエート基を含む少なくとも1つの主鎖修飾型ヌクレオチドを有するものである。
  19. 2本鎖RNA分子を調製する方法であって、
    (a)2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第1のセットを合成する工程であって、前記サブストランドの第1のセットを結合した長さは25ヌクレオチドまたはそれ以下となるものである、前記第1のセットを合成する工程と、
    (b)2若しくはそれ以上のRNAサブストランドの第2のセットを合成する工程であって、前記サブストランドの第2のセットを結合した長さは25ヌクレオチドまたはそれ以下となるものである、前記第2のセットを合成する工程と、
    (c)RNAサブストランドの前記合成された第1および第2のセットを、2本鎖RNA分子が形成される条件下で結合する工程と
    を有する方法。
  20. 請求項201記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とを有するものである。
  21. 請求項20記載の方法において、それぞれの鎖は20〜22ヌクレオチドの長さを有するものである。
  22. 2本鎖RNA分子を調製する方法であって、
    (a)25ヌクレオチドまたはそれ以下の長さを有する1つのRNA鎖を合成する工程と、
    (b)第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を合成する工程であって、前記第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を結合した長さが、25ヌクレオチドまたはそれ以下となるものである、前記第2のRNA鎖および第3のRNA鎖を合成する工程と、
    (c)合成RNA鎖を結合する工程であって、2本鎖RNA分子が形成され、前記2本鎖RNA分子が1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とから成るような条件下で行うものである、前記合成RNA鎖を結合する工程と
    を有する方法。
  23. 請求項22記載の方法において、前記2本鎖RNA分子は、1つの2本鎖領域と、前記2本鎖RNA分子の少なくとも一方の鎖の3’末端における約1〜約5ヌクレオチドの1本鎖領域とを有するものである。
  24. 請求項22記載の方法において、それぞれの鎖は20〜22ヌクレオチドの長さを有するものである。
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