JP2010502170A - 負荷時タップ切替装置のための電気モータ駆動ユニット - Google Patents

Abstract

本発明は、電気モータ駆動ユニットおよび制御ユニット（１２）を備えた、負荷時タップ切替装置のモータ駆動キャビネット（２）に関する。電気モータ駆動ユニットは、電気モータ（６）、ギアボックス（７）および位置送信機（９）を備え、前記制御ユニット（１２）は、前記ギアボックス（７）を介して前記突出軸（３）を駆動するために直接接続により前記電気モータ（６）に動力供給することによって、前記モータ駆動キャビネット（２）から突出した突出軸（３）を制御するよう構成されており、前記位置送信機（９）は、前記突出軸（３）の動作および位置を検知し且つ前記制御ユニット（１２）にその指標を提供するよう構成されており、前記モータ駆動キャビネット（２）は、使用中、前記電気モータ駆動ユニットおよび制御ユニット（１２）が内部にある状態でシールされている。

Description

本発明は、概して負荷時タップ切替装置に関し、特に負荷時タップ切替装置のための電気モータ駆動ユニットに関する。

負荷時タップ切替装置は通常、配電網における電力変圧器で使用され、ここでその機能は第一に変圧器からの定電圧を維持することである。負荷時タップ切替装置の中には変圧器で使用されるものがあり、その機能は電圧を調節することで変圧器の電力を制御することである。該負荷時タップ切替装置は、負荷電流を遮断することなく変圧器の巻数比を変更する機械的スイッチング装置と表すことができる。これにより、変圧器からの定電圧の維持と、負荷における変動の補償が可能となる。

一般的な負荷時タップ切替装置は通常、モータ駆動ユニット、軸系、ハウジングを備えた切替スイッチ、および切替スイッチ下に取り付けられたセレクタからなる。こういった負荷時タップ切替装置は切替スイッチ型と称される。また別の負荷時タップ切替装置は、セレクタと切替スイッチが同一ユニット内に統合されているもので、セレクタ切替型と称される。

電気モータ駆動ユニットの主要な目的は、変圧器の高いタップまたは低いタップに接続された負荷時タップ切替装置の駆動である。

タップ切替装置のための電気モータ駆動ユニットは比較的複雑で、製造および組立コストは高額である。さらに、電気モータ駆動ユニットは、大方の場合、顧客の要求を基本とした注文設計であり、そのため、その製造および組立コストはさらに高くなる。

本発明の目的は、様々な顧客の要求に適応可能なタップ切替装置のための電気モータ駆動ユニットを提供することである。

本発明は、少なくとも電気モータ駆動ユニットを備えた負荷時タップ切替装置を提供することによる以下の利点の達成を実現することに基づく：
・製造時のリードタイムの短縮
・遅延型の命令変更に対する柔軟性
・サービスフレンドリーな設計
・タップ切替装置モータ駆動コストの低減。

本発明の第一の態様によると、添付の請求項１に記載のモータ駆動キャビネットが提供される。

本発明の第二の態様によると、添付の請求項８に記載の負荷時タップ切替装置が提供される。

さらなる好適な実施態様が従属請求項により定義されている。

本発明は、例としてのみ示され、よって本発明を限定するものではない、以下に記載の実施態様の詳細な記述および添付の図面からよりよく理解されるであろう。

図１はタップ切替装置を概略的に示す。 図２はモータ駆動キャビネットを概略的に示す。

以下の記載において、限定ではなく説明を目的として、本発明の完全な理解を与えるために特定の技術および適用といった詳細を示す。しかし、当業者であれば、本発明はこれらの詳細から離れた別の実施態様で実施されうることが明らかであろう。また、周知の方法および装置の詳細な記載は、不要な詳細で本発明の記載を曖昧にしないために省略する。

本発明の実施態様をこれより図１−２を参照して記述する。

負荷時タップ切替装置１は、モータ駆動キャビネット２、軸系３、切替スイッチ４、および切替スイッチ４の下に取り付けられたセレクタ５からなる。あるいは、セレクタ５および切替スイッチ４は、同一ユニット内に統合される。

モータ駆動キャビネット２は、電気モータ駆動ユニットを収納する。モータ駆動キャビネット２は、使用時シールされ、および、モータ駆動キャビネット２内の少なくとも湿度および温度を制御するために内部気候調節器を備え、これにより電気モータ駆動ユニットは、近接した高電圧変圧器から通常生じる過酷な環境条件から保護される。

電気モータ駆動ユニットは、電気モータ６、ギアボックス７、機械的停止端８、位置送信機９、Ｉ／Ｏポート１０、ユーザインターフェース１１、および電気モータ駆動ユニットを制御するための制御ユニット１２を備える。電機モータ６は、軸系３に繋がる突出軸３を介して負荷時タップ切替装置を駆動するようにできている。突出軸３は、緊密なジョイントを介してモータ駆動キャビネット２から出る。

ギアボックス７は、電気モータ６と突出軸３の間で、電気モータ６から突出軸３への巻数を減らすために使用される。電気モータ６は好ましくは、制御ユニット１２の周波数変換器からの多適応型電源を備えた標準的な三相モータである。電気モータ６は、このように１１０−４４０ＡＣ／ＤＣにより電力供給されうる。機械的停止端８は好適には、電気モータ６がその上端および下端位置を越えて負荷時タップ切替装置１を駆動しないように電気モータ駆動ユニット内に設けられる。さらに、機械的停止端８は有利には、ギアボックス７内に含まれる。電気モータ駆動ユニット２の手動操作は、好ましくは、機械的停止端８に設置された手動クランクを用いて行われる。さらに、完全な負荷時タップ切替装置の位置および動作を追跡するために、位置送信機９が突出軸３上に設けられる。位置送信機９は、突出軸３の、よって負荷時タップ切替装置の端位置、誤動作および／または指標といった動作および位置の両方に関するステータスを収集する。位置送信機９は、完全な負荷時タップ切替装置の位置の検知を可能とするように用いられる。さらに、ギアボックス７が好適には自己減速手段として設けられるため、電気モータは専用のブレーキを備える必要がなく、そして電気モータはまた、効率的な制動のために短絡されてよい。

ユーザインターフェース１１は、オペレータとの対話のために用いられる。ステータスおよび実際の設定についての情報を示すために、好ましくはグラフィックディスプレイが用いられる。ディスプレイ上のタッチパネルを用いてメニューナビゲーションが好適には利用される。リアルタイムディスプレイ情報は例えば：負荷時タップ切替装置の実際の位置、電流最大／最小位置（リセット可能）、操作回数、アラームおよびエラー処理、および設定である。タッチパネルはさらに好ましくは、電気モータ駆動ユニットの手動操作用のボタン、ローカル−オフ−リモートスイッチ、および機能専用ボタンを備え、これらは関連する規格の要求に応じて設けられる。さらなるボタンが、ディスプレイを介した、メニューナビゲーションおよび後続の選択および実行コマンドのために入力装置として用いられうる。ユーザインターフェース１１は好ましくは、ランタイム中の設定のために、シールされたモータ駆動キャビネット２の外側からアクセス可能である。

制御ユニット１２は、モータ駆動キャビネット２の中心であり、負荷時タップ切替装置のための電気モータ駆動ユニットの全操作、設定および信号伝達の全体的な制御を維持する。制御ユニット１２の一部はモータ電力段である。当該モータ電力段は、電気モータ６に電力を供給するために使用される。この電力は、制御ユニット１２と電気モータ６との直接接続を介して供給され、これにより、場所を取り、電気モータの駆動柔軟性を制限し、且つ製造およびテスト時間を増加させる接触器をこれらの間から省くことができる。制御ユニット１２へのフィードバックが位置送信機９から得られ、電流および電圧測定がモータ電力段から得られる。好ましくは制御ユニット１２から収集され、また電気モータ駆動ユニットの制御に使用されるパラメータは、例えば回転速度、回転方向およびランプ速度である。制御ユニット１２はこのように電気モータ６の操作を制御且つ管理する。モータ電力段は、多重電圧、多重周波数、および二重型（ＡＣ／ＤＣ）の入力と関係なく同一出力を供するようにできている。このようにして、モータ駆動キャビネット２はまたランタイム中に再設定することができる。

モータ駆動キャビネット２での信号伝達は好適には、コントロールエリアネットワーク（ＣＡＮ）などのバスを介する。このようにして、モータ駆動キャビネット２はさらに容易に例えば遅延型の命令変更に適応できる。

モータ駆動キャビネット２のイン／アウトの信号伝達は、好ましくはＩ／Ｏポート１０により提供される。Ｉ／Ｏポートは、インおよびアウト信号と同様にデジタルおよびアナログ信号といった異なる種類および数のＩ／Ｏ信号を処理できるようになっている。モータ駆動キャビネット２は好適には標準セットのポートを備え、これらは好ましくはその能力の範囲内で所要の送信／受信間を接続するためにソフトウェア設定可能である。デジタルのイン信号は好ましくは、非常に様々な周波数および電圧のＡＣと、様々な電圧のＤＣの両方を処理するようにできている。

モータ駆動キャビネット２に、設定可能な標準セットのＩ／Ｏポート１０、制御ユニット１２のパラメータを介して設定可能な電気モータ６および標準的なギアボックス７を提供することによって、構築時間が従来の構築時間の約１／６に短縮される。さらに、テスト時間もまた、本発明のモータ駆動キャビネット２で従来の約１／６に短縮される。

本発明は様々に変形できることは明らかであろう。このような変形は、添付の請求項に定義した本発明の範囲を逸脱すると見なされるべきではない。当業者であれば明らかであろうが、こういった変形は全て添付の請求項に定義したような本発明の範囲内に含まれるものである。

Claims (8)

1. 電気モータ駆動ユニットおよび制御ユニット（１２）を備えた、負荷時タップ切替装置のモータ駆動キャビネット（２）であって、前記電気モータ駆動ユニットが、電気モータ（６）、ギアボックス（７）および位置送信機（９）を備え、前記制御ユニット（１２）が、前記ギアボックス（７）を介して前記突出軸（３）を駆動するために直接接続により前記電気モータ（６）に動力供給することによって、前記モータ駆動キャビネット（２）から突出した突出軸（３）を制御するように構成されており、前記位置送信機（９）が、前記突出軸（３）の動作および位置を検知し且つ前記制御ユニット（１２）にその指標を提供するように構成されており、前記モータ駆動キャビネット（２）が、使用中シールされており、前記電気モータ駆動ユニットおよび制御ユニット（１２）が前記シールされたモータ駆動キャビネット（２）内にあることを特徴とする、モータ駆動キャビネット。
2. 前記軸上に機械的停止端（８）を備え、前記ギアボックス（７）が前記機械的停止端（８）を備え、且つ突出軸（３）が所望の端位置を越えて駆動されることを機械的に防止するよう構成されている、請求項１に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
3. シーリングの外側からアクセス可能な、制御ユニット（１２）を制御するようにできたユーザインターフェース（１１）を備えた、請求項１又は２に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
4. 前記モータ駆動キャビネット（２）に柔軟な接続ポイントを提供するよう構成された再設定可能なＩ／Ｏポート（１０）を備えた、請求項１ないし３のいずれか１項に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
5. 気候調節装置を備えた、請求項１ないし４のいずれか１項に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
6. 前記制御ユニットが、前記電気モータ駆動ユニットを制御するためのパラメータのリストを含む、請求項１ないし５のいずれか１項に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
7. 前記制御ユニット（１２）がランタイム中に再設定可能である、請求項１ないし６のいずれか１項に記載のモータ駆動キャビネット（２）。
8. 軸系（３）を介して切替スイッチ（４）およびセレクタ（５）、またはセレクタスイッチ（４）に接続されたモータ駆動キャビネット（２）を備えた負荷時タップ切替装置（１）であって、前記モータ駆動キャビネット（２）が請求項１ないし７のいずれか１項に記載のものであることを特徴とする、負荷時タップ切替装置。

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