JP2010288035A - 電波受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナに金属などが近づいて同調設定がずれる場合でも、良好な受信感度で受信処理を行えるとともに、同調設定がずれてない場合には短時間で受信処理を開始することのできる電波受信装置を提供する。
【解決手段】アンテナ(D)や同調回路部(A)の部分に発振信号を発生させるとともに、同調回路部(A)の設定を切り替えながら、発振信号が受信回路部(C)で抽出される同調回路部(A)の設定を探索可能なサーチ制御手段(7,8c)を備えた電波受信装置である。そして、第1記憶手段(8d)に記憶されたデフォルトの設定情報で同調回路部(A)を調整して受信を行い、受信レベルが低い場合には、実使用時にサーチ制御手段(7,8c)により探索して第2記憶手段(9a)に記憶しておいた設定情報を用いて同調回路部(A)を調整し、受信を行う。
【選択図】図1

Description

この発明は、アンテナと同調手段とを備えた電波受信装置に関する。
以前より、アンテナに接続された同調回路の周波数特性を変化させて、アンテナの共振周波数を希望波の周波数に同調させる通信装置が提案されている(例えば特許文献1,2)。
特開平11−312958号公報 特開2000―231609号公報
本発明者らは、アンテナと同調回路の部分に正帰還をかけることでアンテナの共振周波数とほぼ等しい周波数の発振信号を発生させ、この発振信号を用いてアンテナの調整処理を行うことのできる電波受信装置について開発している。
この方式のアンテナ調整処理によれば、同調回路の調整によってアンテナの共振周波数が希望波の周波数とほぼ等しくなった際、すなわち、上記の発振信号の周波数が希望波の周波数と等しくなった際に、この発振信号が受信回路の狭帯域フィルタを通過して受信信号のレベル上昇として検出されることになる。従って、受信信号のレベルを監視しながら同調回路の設定を切り替え、受信信号のレベルが上昇する設定状態を探索することで、希望波の周波数に合った同調回路の設定を求めることが可能となる。このような方式により、希望波と同一周波数の信号を外部から供給することなく、アンテナの調整処理が可能となる。
上記方式のアンテナ調整処理は、同調回路の設定を細かな調整間隔で切り替えながら受信信号のレベルを検出していかねばならないため、その処理にかかる時間が比較的長くなる。従って、受信処理のたびに毎回アンテナ調整処理を行っていたのでは、受信処理全体の時間が長くなるという課題が生じる。
一方、受信処理ごとにアンテナ調整処理を行うのではなく、良好な受信感度が得られるように同調回路の調整点を予め求めておき、受信処理の際には予め求めておいた調整点に同調回路の設定を切り替えて受信処理に移行するように構成することも考えられる。しかしながら、同調回路の設定を所定の調整点にしか切り替えられないと、電波受信装置の使用状況によっては、アンテナや同調回路の部分に金属などの導電体が近づいた場合に、アンテナの共振周波数が希望波の周波数から比較的大きくずれて良好な受信感度が得られないという課題を発生させる。
この発明の目的は、使用状況に応じた同調設定のズレにも対応できるとともに、同調設定のズレが無い場合には短時間で受信処理を開始することのできる電波受信装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
電波を受信するアンテナと、
該アンテナの周波数特性を切り替え可能な同調手段と、
前記アンテナと前記同調手段の回路部分を発振させることが可能な発振手段と、
前記アンテナから受信された受信信号のうち希望波の信号を抽出して信号処理を行う受信処理手段と、
前記発振手段により前記回路部分で発振信号を発生させるとともに、前記同調手段の設定を切り替えながら、前記発振信号が前記受信処理手段で抽出される前記同調手段の設定を探索するサーチ制御手段と、
前記同調手段のデフォルトの設定情報を記憶する第1記憶手段と、
装置の実使用時に前記サーチ制御手段により求められた前記同調手段の設定情報を記憶する第2記憶手段と、
を備えていることを特徴とする電波受信装置である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電波受信装置において、
電波受信を行って所定の受信レベルが得られない場合に前記サーチ制御手段を作動させ、該サーチ制御手段により受信レベルが高くなる前記同調手段の設定が検出された場合に、この同調手段の設定で電波受信を行うとともに、当該同調手段の設定情報を前記第2記憶手段に記憶させる受信制御手段を備えていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電波受信装置において、
前記受信制御手段は、
前記同調手段を前記第1記憶手段の設定情報により示される設定にして所定の受信レベルが得られない場合に、前記同調手段を前記第2記憶手段の設定情報が示す設定に切り替え、この設定の切り替え後にも所定の受信レベルが得られない場合に、前記サーチ制御手段を作動させて受信レベルが高くなる前記同調手段の設定の探索を行わせることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の電波受信装置において、
前記第1記憶手段は不揮発性の記憶手段であり、
前記第2記憶手段は揮発性の記憶手段であることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の電波受信装置において、
前記受信処理手段は、複数の受信チャンネルの受信信号についてそれぞれ信号処理が可能な構成であり、
前記同調手段は、前記アンテナの共振周波数を前記複数の受信チャンネルの周波数にそれぞれ同調させることが可能な調整幅を有し、
前記第1記憶手段および前記第2記憶手段は、前記複数の受信チャンネルに対応する複数の設定情報をそれぞれ記憶する記憶領域を有していることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項2記載の電波受信装置において、
前記第1記憶手段および前記第2記憶手段には複数の受信チャンネルに対応する複数の設定情報が記憶され、
前記受信制御手段は、電波受信を行って所定の受信レベルが得られない場合に、受信対象となっている一つの受信チャンネルに対応する前記同調手段の設定の探索を行わせ、受信レベルを高くする前記同調手段の設定が検出されたら、当該同調手段の設定情報を前記一つの受信チャンネルに対応させて前記第2記憶手段に記憶させることを特徴としている。
本発明に従うと、同調ズレのない場合には、第1記憶手段に同調手段のデフォルトの設定情報を用いて速やかに且つ高感度に電波受信を行うことができる。また、実使用時に同調ズレが生じた場合には、サーチ制御手段により同調手段の良好な設定を見つけることでこれにより高感度に電波受信を行える。さらに、このときの同調手段の良好な設定を第2記憶手段に記憶して、その後、これを用いて電波受信を行うこともできる。
本発明の実施形態の電波受信装置を搭載した電波時計の全体を示すブロック図である。 図1の電波受信部の詳細を示すブロック図である。 EEPROMやRAMに記憶される同調容量設定対応データの内容の一例を示した図表である。 デフォルトの同調容量設定と実使用時の同調容量設定のズレを説明する特性図である。 CPUにより実行される受信モード処理の制御手順を示したフローチャートである。 図5のステップJ10により実行される同調モード処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の電波受信装置を搭載した電波時計の全体を示すブロック図、図2は、その電波受信部20の詳細を示すブロック図である。
この実施形態に係る電波時計は、例えば腕時計や置時計などであり、本発明の実施形態の電波受信装置を搭載し、該電波受信装置により国内外の標準電波を受信して、そのタイムコード信号により自動的に時刻修正を行うものである。
この電波時計は、図1に示すように、標準電波の受信を行う受信処理手段としての電波受信部20と、電波受信部20の検波出力をAD変換するADC(アナログ/デジタル変換器)6と、電波受信制御や時計動作制御を行うCPU(中央演算処理装置)7と、制御プログラムや制御データを保存するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)8と、CPU7に作業用のメモリ空間を提供したり一時的な制御データを記憶するRAM(Random Access Memory)9と、操作ボタンや操作パネルを有し外部から情報や指令を入力する入力部10と、時刻などの情報を外部へ表示する表示部11と、時刻を計時するための発振回路12および計時回路部13とを備えている。これらのうち、電波受信部20、ADC6、CPU7、EEPROM8、RAM9により本発明の実施形態の電波受信装置が構成される。
電波受信部20は、電波を受信するアンテナDと、アンテナDの周波数特性を調整する同調回路部(同調手段)Aと、アンテナDと同調回路部Aとの回路部分に帰還ループを形成して発振を行わせる発振手段としての帰還回路部Bと、受信信号に対して所定の信号処理を行う受信回路部C等から構成される。
アンテナDは、例えばフェライトコアに巻き線を設けてなるバーアンテナである。その他、標準電波の受信に限らなければ、モノポールアンテナやダイポールアンテナなど種々の形式のものを適用することもできる。
同調回路部Aは、図2にも示すように、アンテナDに結合される同調容量を切り替えることにより、アンテナDの共振周波数(アンテナDのインダクタンス成分と同調回路部Aの容量とが結合した共振回路の共振周波数)を変更して希望波の周波数に同調させるための回路であり、アンテナDとRF回路1の中間に設けられている。同調回路部Aは、n+1個のコンデンサCc,C1〜Cnと、コンデンサC1〜Cnにそれぞれ直列に接続されたn個のスイッチS1〜Snとから構成され、スイッチS1〜Snの何れかが選択的にオンされることでコンデンサC1〜Cnのうち対応するものがアンテナDのコイルと並列に接続されて、アンテナDと結合される同調容量の値を変化させるようになっている。
コンデンサC1〜Cnは容量値に重みづけがなされており、例えば最小容量のコンデンサC1から最大容量のコンデンサCnにかけて各容量値がほぼ2のべき乗で大きくなるように設定されている。このような構成により、スイッチS1〜Snの切り替えにより、アンテナDと結合される合計の容量値を、連続的に、且つ、細かいステップで多段に切り替えていくことが可能になっている。
受信回路部Cは、図2に示すように、受信信号を増幅したり受信信号からノイズ除去を行ったりするRF回路1と、受信信号から希望波の周波数帯の信号だけを抜き出すBPF(帯域フィルタ)2と、BPF2を通過した信号を増幅するアンプ3と、受信信号の検波を行う検波回路4とを有する。
帰還回路部Bは、同調回路部AからRF回路1を介して送られてきた信号を、再び同調回路部Aを含む信号経路に戻すことにより、同調回路部Aの部分でループ発振させるための回路であり、図2に示すように、スイッチSwと、スイッチSwの切り替えにより作動状態と非作動状態とに切り替わる非反転アンプ5と、結合コンデンサCf等から構成される。スイッチSwがオンされると、RF回路1で増幅された信号が非反転アンプ5によって増幅され、再び同調回路部Aへ戻されることにより、アンテナDと同調回路部Aの回路部分でアンテナDの共振周波数とほぼ等しい周波数の発振信号を発生させることができる。
なお、帰還回路部Bの構成は、種々に変更可能である。例えば、帰還回路部Bを介した信号の帰還先は、例えば、同調回路部Aの信号線のほか、アンテナDに巻回されている信号線に信号を帰還させるように構成しても良い。また、RF回路1の出力を差動信号にしてアンテナDや同調回路部Aの一対の信号線にそれぞれ帰還させるようにしても良い。また、アンテナDのコイルと電磁結合した補助巻線を設けて、この補助巻線に信号を帰還させるようにしたり、放射用のアンテナを設けて電波信号としてアンテナDに信号を帰還させるようにしても良い。また、帰還回路部Bで信号を増幅せずに、RF回路1の出力を帰還用の信号線を介して直接にアンテナDや同調回路部Aの信号線に帰還させるようにすることも可能である。この場合、帰還用の信号線に直列にスイッチ素子を設けて、このスイッチ素子をオン・オフすることで、帰還動作をオン・オフ制御させることが可能である。
CPU7は、EEPROM8の制御プログラムを実行することで、時刻表示の制御処理を行ったり、標準電波の受信制御処理をしたり、同調回路部Aの最適な設定状態を求める同調容量サーチ処理を行ったりする。
具体的には、CPU7は、同調回路部Aに同調容量設定信号を送り、スイッチS1〜Snを切り替えて、信号線に接続されるコンデンサC1〜Cnの組み合わせを制御することにより、アンテナDに結合される同調容量の合計値を切り替えることが可能になっている。また、帰還回路部BのスイッチSwにオン・オフの切替信号を送ることで、帰還回路部Bを動作させたり、帰還回路部Bを同調回路部Aや受信回路部Cから切り離したりすることが可能になっている。また、CPU7は、使用地域の設定情報や世界標準時からの時差情報(ホームタイム設定)に基づいて、当該使用地域で送信されている標準電波の受信チャンネルを特定したり、BPF2に切替信号を送って通過帯域の周波数を該当する受信チャンネルの周波数に切り替えたりすることが可能になっている。また、計時回路部13から計時データを読み込んだり時刻修正時に計時データを書き込んだりすることが可能に構成され、入力部10を介して外部からの指令や情報を入力したり、表示部11に表示信号を出力して時刻等の表示出力を行わせることが可能になっている。
また、CPU7は、電波受信処理の際、電波受信部20の出力をADC6によりデジタルの時刻データ(タイムコード信号)として入力し、この時刻データを判読して時刻情報を取得するようになっている。また、CPU7は、同調回路部Aの良好な設定を見つける同調容量サーチ処理の際に、電波受信部20の出力をADC6によりデジタルデータに変換して入力し、電波受信部20の検波出力レベルを監視するようになっている。
EEPROM8は、電気的にデータを書き込みが可能にされた不揮発性のメモリであり、このEEPROM8には、CPU7が実行する制御プログラムとして、時間の経過に従って時刻の表示を行うための時刻表示プログラム8aと、標準電波の受信を行って時刻コードに基づき時刻の修正を行うための時刻修正プログラム8bと、同調回路部Aの最適な設定を探索するための同調容量サーチプログラム8cなどが格納されている。上記の時刻修正プログラム8bを実行するCPU7により受信制御手段が構成され、同調容量サーチプログラム8cを実行するCPU7によりサーチ制御手段が構成される。
また、EEPROM8には、制御データとして、同調回路部Aを最適な設定とする受信チャンネルごとのデフォルトの設定値が登録された第1記憶手段としてのデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dと、図示は省略するが、ホームタイム設定情報と標準電波の受信チャンネル(周波数)の対応を示す情報が登録されたホームタイム−受信チャンネル対応テーブルと、同調容量サーチプログラムで同調回路部Aの設定を切り替えていく範囲(サーチ範囲と記す)と受信チャンネルの対応を示す情報が登録されたサーチ範囲テーブルなどが記憶されている。
なお、この実施形態では、上記デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dのデータ内容を、製品の組立後に一台の電波時計ごとに求めて記憶させているため、EEPROM8を用いて製品の組立後にこのデータ内容を書き込むようにしているが、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dのデータ内容に製品ごとのバラツキが生じない場合には、同型の電波時計についてこのデータ内容を一括して決定し、EEPROM8の代わりにROMを用いて製品の組立前から記憶させておくようにしても良い。また、製品間で同一とされる制御プログラムや制御データはROMに記憶させ、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dや個々の製品ごとに異なる制御データのみをEEPROM8に記憶させるようにしても良い。
RAM9は、揮発性のメモリであり、CPU7に作業用のメモリ空間を提供するほか、装置の実使用時に登録および更新される制御データが記憶される。この制御データには、同調回路部Aの最適な設定値が受信チャンネルごとに登録される第2記憶手段としての一時保管用同調容量設定対応テーブル9aが含まれる。その他、時刻修正プログラムを実行するタイミングを示す時刻情報や、外部から入力されるホームタイム設定の情報なども含まれる。なお、上記の一時保管用同調容量設定対応テーブル9aは、電波時計の実動作中にCPU7からEEPROM8にデータの書込みが可能な構成であれば、EEPROM8に記憶させるようにしても良い。
図3には、EEPROM8に予め保管されるデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dと、RAM9に記憶された一時保管用同調容量設定対応テーブル9aとの内容の一例を表わした図表を示す。
本実施形態の同調容量設定対応テーブル8d,9aには、同調回路部Aの設定値が複数の受信チャンネル(40kHz、60kHz、77.5kHz)に対応させてそれぞれ登録される。図3において、項目「デフォルト値」の列の値がデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dに登録される設定値を示しており、3つの受信チャンネルに対応して3つの設定値が登録されている。また、項目「一時保管値」の列の値が一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに登録される設定値を示しており、3つの受信チャンネルに対応して3つの設定値が登録される。
特に制限されないが、この実施形態では、同調回路部Aの複数のスイッチS1〜Snの状態値をオンなら「1」、オフなら「0」と表わし、この状態値をスイッチS1→Snの順に並べた複数ビット(例えば8ビット)の2進数値を、同調回路部Aの設定状態を定める設定値として定義している。図3の図表に記された設定値は、上記8ビット2進数の値を10進数表記で表わしたものである。この設定値は、同調回路部Aで接続状態にされたコンデンサC1〜Cnの合計容量値とほぼ比例した値になるように設計されている。
デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dに登録されている設定値は、例えば、工場出荷前の設定調整工程で、標準的な受信環境において、個々の電波時計ごとに後述の同調容量サーチ処理を各受信チャンネルごとに実行して求められたデフォルトの値である。この値は、工場出荷後の実使用時には書き換えられないものである。
一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに登録されている設定値は、装置の実使用時にその使用状況に応じて最適なものとして求められた同調回路部Aの設定値である。この値は、装置の実使用時に同調容量サーチ処理が行われて同調回路部Aの最適な設定値が見つかるごとに書き換えられていくものである。
なお、上記の例では、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dと一時保管用同調容量設定対応テーブル9aには、各受信チャンネルごとにそれぞれ1個の設定値が登録されることとしているが、例えば、電波時計を置いているときと腕に嵌めているときなど、2種類以上の標準的な電波受信環境がある場合には、これらの複数の受信環境で求めた複数の設定値をそれぞれデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dに登録しておくようにしても良い。また、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aにも過去に登録された設定値を履歴として複数個ずつ残るようにしても良い。
次に、上記構成の電波時計の動作について説明する。
[時刻表示処理]
時刻表示処理は、電波時計の動作中を通して実行されるものである。電波時計の動作中、計時回路部13は、発振回路12からの一定周波数の信号に基づいて時刻をカウントしている。CPU7は、この計時回路部13の時刻情報を読み出したり、或いは、計時回路部13から一定時間の更新を示す信号(1秒経過信号、1分経過信号など)を受けて、表示部11の表示信号を更新する。これにより、表示部11に現在時刻の表示が行われていく。
[時刻修正処理]
時刻修正処理は、予め定められた時刻になった場合に開始される。その他、入力部10から所定の外部指令が入力された場合にも開始されるようにしても良い。時刻修正処理が開始されると、CPU7は、電波受信部20を作動させて標準電波の受信を行わせる。
この受信処理の際、CPU7は、現在の受信チャンネルに対応させて受信回路部CのBPF2の特性を受信チャンネルに対応させて切り替える。また、同調回路部Aに同調容量設定信号を出力してスイッチS1〜Snを切り替えることで、アンテナDの共振周波数を希望波の周波数に同調させる。
この同調回路部Aの設定の際、CPU7は、先ず、EEPROM8のデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dから、現在の受信チャンネルに対応する設定値を読み出し、この設定値で同調回路部Aを設定する。そして、受信処理を実行する。
図4には、デフォルトの同調容量設定と実使用時の同調容量設定のズレを説明する特性図を示す。この特性図は、所定の受信チャンネルの周波数信号を一定レベルで入力して検波回路4まで送られる信号レベルを受信レベルとし、この受信レベルの変化をアンテナDに接続される同調容量の大きさをパラメータとして表わしたものである。
図4の実線に示すように、周辺に金属などの導電体がないときは、同調回路部Aの設定は同調容量CA0となるときにピークの受信レベルV0が得られ、同調回路部Aの設定が同調容量CA0から外れるに従って受信レベルは低下していく。上記の同調容量CA0となる同調回路部Aの設定値が、例えば、デフォルト同調容量設定対応テーブル8dに登録されているものである。
一方、図4の一点鎖線に示すように、周辺に金属などの導電体があると、導電体によりアンテナDのインダクタンスが小さくなるため、同調回路部Aの設定が同調容量CA1となるときにピークの受信レベルV1が得られ、同調回路部Aの設定が同調容量CA1から外れるに従って受信レベルは低下していく。すなわち、周辺に導電体がある場合と無い場合とで受信レベルのピークが得られる同調回路部Aの設定値は少しずれる。
従って、デフォルトの同調容量設定(同調容量CA0)の状態のまま、装置に金属などの導電体が近接した状況となった場合には、非常に低い受信レベルV0bとなってしまう。そのため、このような状況で標準電波の受信を行う場合には、このような状況でも高い受信レベルV1が得られるように、同調容量サーチ処理を実行して、この状況に適した同調容量設定(同調容量CA1)を見つけ出す必要がある。
そこで、上記のようにデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dの値で同調回路部Aを設定した後、受信処理を行って一定の受信レベルが得られない場合には、RAM9の一時保管用同調容量設定対応テーブル9aから現在の受信チャンネルに対応する設定値を読み出し、この設定値で同調回路部Aを設定する。そして、再度、受信処理を実行する。
一時保管用同調容量設定対応テーブル9aには、前回、一定の受信レベルが得られない場合に同調容量サーチ処理を行って得られた同調容量回路部Cの設定値が登録されているので、受信環境がそのときの状況と同一であれば、この設定により高い受信レベルが得られる。
一方、前回の設定でも一定の受信レベルが得られない場合には、同調回路部Aの最適な設定を探索する同調容量サーチ処理を実行して、現在の状況にあった最適な設定値を求める。ここで、最適な設定値が求められれば、CPU7は、この設定値をRAM9の一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに上書きして登録する。そして、この設定値で同調回路部Aを設定して、再度、受信処理を実行する。
上述の受信処理により、標準電波が受信されてCPU7により時刻データ(タイムコード信号)が取り込まれると、CPU7はこの時刻データを判読して現在時刻が表わされた時刻情報を取得する。CPU7は、この時刻情報に基づき計時回路部13や表示部11のデータ修正を行う。これにより、内部で計時されている時刻や表示部11に表示される時刻が修正される。
[同調容量サーチ処理]
同調容量サーチ処理は、アンテナDと同調回路部Aの回路部分でループ発振を行わせた状態で、検波回路4の出力レベルを監視しながら同調回路部Aの設定を切り替えていくことで、検波回路4の出力レベルが上昇する同調回路部Aの最適な設定状態を探索する処理である。
同調容量サーチ処理が開始されると、CPU7は、帰還回路部Bを作動状態にする。すると、帰還回路部Bと同調回路部AとRF回路1の信号経路で発振ループが形成されて、この部分で発振信号が生成される。この発振ループにおいて、発振周波数を決定するのに支配的となる回路定数はアンテナDのインダクタンスと同調回路部Aの容量成分である。そのため、この発振信号の周波数はアンテナDと同調回路部Aの結合回路の共振周波数とほぼ同一になる。
上記の発振信号が生成されたら、CPU7は同調回路部AのスイッチS1〜Snを切り替えて、アンテナDと結合される同調容量の合計値を所定の調整範囲に亘って切り替えていく。この切り替えによりアンテナDの共振周波数が変化し、これと等しくなる発振信号の周波数も変化する。そして、CPU7は、同調回路部Aの切替を行いながら検波出力のレベルをAD変換して取り込む。
ここで、同調回路部Aの設定の切り替えによりアンテナDの共振周波数が希望波の周波数から外れていれば、この共振周波数と周波数がほぼ等しい発振信号がBPF2で大きく減衰されるので、検波出力のレベルは小さくなる。一方、同調回路部Aの設定の切り替えによりアンテナDの共振周波数が希望波の周波数とほぼ重なれば、この共振周波数にほぼ等しい周波数の発振信号がBPF2を通過して検波出力のレベルを上昇させる。
従って、CPU7は、上記の同調回路部Aの設定の切り替えにより、検波出力のレベルがピークとなった同調回路部Aの設定状態を、アンテナDの共振周波数を希望波の周波数に同調させる最適な設定状態として求める。
なお、同調容量サーチ処理の際にCPU7が監視する信号は、検波回路4の出力信号に限られず、BPF2を通過した信号のレベルを検出できれば、何れの信号としても良い。また、電波受信部Cの各アンプについて自動利得制御を行っている場合には、この自動利得制御用の制御電圧を監視することで、BPF5を通過した信号のレベル上昇を検出することもできる。
この同調容量サーチ処理は、上記の時刻修正処理において一定の受信レベルが得られない場合に行われるだけでなく、例えば、工場出荷前の設定調整工程の際にも実行される。この設定調整工程においては、複数の受信チャンネルのそれぞれに対して同調容量サーチ処理が行われて同調回路部Aの最適な設定値がそれぞれ求められる。そして、これらの設定値が求められたら、これらの設定値がCPU7により或いは外部の書き込み装置によりEEPROM8のデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dに書き込まれる。
以下、上記の時刻修正処理とその中で実行される同調容量サーチ処理について、図5と図6のフローチャートに従って詳細に説明する。
図5には、CPU7により実行される時刻修正処理のフローチャートを示す。
時刻修正処理では、先ず、CPU7はステップJ1において現在時刻が受信時刻であるかどうかの判定を行い、受信時刻でなければ、受信時刻になるまで待機処理を繰り返す。
ステップJ1で現在時刻が受信時刻になったと判定されたら、ステップJ2に移行して、RAM9に設定されたホームタイム設定情報に基づき、EEPROM8のホームタイム−受信チャンネル対応テーブルから現在の受信チャンネルの周波数情報を読み出す。
次にステップJ3へ移行し、CPU7は、ステップJ2で読みだした周波数情報に対応する同調回路部Aの設定値をデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dから読み出し、この設定値で同調回路部Aを設定して電波受信部20により標準電波を受信させる。次いで、ステップJ4に移行して、ADC6を介して時刻データを入力してその信号レベルを受信レベルとして検出する。
続いて、ステップJ5では、CPU7は、ステップJ4で検出された受信レベルと、予め定められた閾値強度との比較を行う。その結果、受信レベルが予め定められた閾値以上であれば、受信に問題はないものと判断し、そのままJ12へ進む。一方、受信レベルが閾値未満であれば、アンテナDの同調不良である可能性があると判断して、ステップJ6へ進む。
ステップJ6に移行すると、CPU7はRAM9の一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに現在の受信チャンネルに対応した設定値が登録されているかどうかを確認する。その結果、設定値が登録されていれば、ステップJ7に移行して、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aから設定値を読み出して、この設定値を使用して同調回路部Aの設定を変更する。そして、電波受信部20に標準電波を受信させて、ステップJ8に移行する。
一方、電波時計の使い始めの段階など、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに設定値が未だ登録されていなければ、ステップJ6の判別処理でNO側に移行して、ステップJ10の同調容量サーチ処理のサブルーチンへ移行する。
ステップJ8では、CPU7はADC6を介して時刻データを入力して受信レベルを検出する。次いで、ステップJ9では、CPU7はステップJ8で検出した受信レベルと、予め定められた閾値強度との比較を行う。その結果、閾値以上であれば、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aの設定値でアンテナDが同調されたと判断してステップJ12へ進む。一方、閾値未満であれば、この設定でもまだアンテナDが同調不良である可能性があると判断して、ステップJ10の同調容量サーチ処理のサブルーチンへ移行する。
ステップJ10の同調容量サーチ処理は、詳細は後述するが、現在の受信チャンネルの同調回路部Aの最適な設定を求める処理である。
同調容量サーチ処理が終了したら、ステップJ11へ進み、CPU7は、同調容量サーチ処理の成否を判別する。その結果、成功と判別されれば、ステップJ12へ進み、失敗と判別されれば、この時点での電波受信を中止し、ステップJ1へ戻って次の受信時刻まで待機処理を繰り返す。
上記ステップJ5の判別処理で受信レベルが閾値以上と判定された場合、上記ステップJ9の判別処理で受信レベルが閾値以上と判定された場合、ならびに、上記ステップJ11で同調容量サーチ処理が成功と判別された場合には、ステップJ12に移行して標準電波の受信を行う。
標準電波を受信したら、次のステップJ13で、CPU7は時刻データ(タイムコード信号)から時刻情報の判読を行って、電波受信の成否を判別する。その結果、成功であればステップJ15へ進み、取得した時刻情報と、計時回路部13の時刻情報との間にズレがあれば、これを修正する。その後、ステップJ16に進んで、次の標準電波の受信時刻を設定し(例えば翌日の同時刻)、ステップJ1へ戻る。
また、ステップJ3で電波受信が失敗と判別されたら、電波状況が悪く受信できないと判断できるので、ステップJ14に進んで次の受信時刻を設定し(例えば1時間後)、ステップJ1へ戻る。
このような時刻修正処理により、標準電波の受信時に、適宜、同調回路部Aの設定が切り替えられて、それにより高い受信感度で標準電波を受信して、正確な時刻修正が行われるようになっている。また、標準的な受信環境にある場合には、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dの設定値が用いられることで、速やかな電波受信が可能となり、金属などが近接するような標準から外れた受信環境でも、前回も同様の環境で受信を行っていれば、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aの設定値が用いられることで、速やかな電波受信が可能になっている。さらに、標準から外れた受信環境に変わった場合には、同調容量サーチ処理により現在の受信環境に応じた同調回路部Aの最適な設定値が求められて、これにより高感度な電波受信が行われるようになっている。
図6には、図5のステップJ10で実行される同調容量サーチ処理のフローチャートを示す。
同調容量サーチ処理に移行したら、まず、ステップJ21で、CPU7は帰還回路部Bを作動させる。これにより、アンテナDと同調回路部Aの回路部分でループ発振がなされ、この発振信号が受信回路部Cへ送られる。
次に、ステップJ22では、CPU7はEEPROM8のサーチ範囲テーブルから受信チャンネルに対応した同調回路部Aの調整範囲(サーチ範囲)を読み出して、その初期値と終了値を指定する。
サーチ範囲の初期値と終了値を指定したら、ステップJ23に移行して、CPU7は同調回路部Aに設定信号を出力して初期値に対応する同調回路部Aの設定を行う。同調回路部Aの設定を切り替えたら、順次、この同調回路部Aの設定値をRAM9のデータ比較用の記憶領域に記憶させ(ステップJ24)、検波出力レベルを表わすADC6の出力値を受信レベルとして入力してRAM9のデータ比較用の別の記憶領域に記憶させ(ステップJ25)、次いで、同調回路部Aの設定値を一段階変化させ(ステップJ26)、同調回路部Aの設定値が終了値に達したか判別し(ステップJ27)、未だ終了値に達していなければ、現在のADC6の出力値である受信レベルが、ステップJ25で記憶した一つ前の受信レベルより所定の閾値分より低くなったか判別する。(ステップJ28)。この閾値は、ノイズによる受信レベルの変化を、受信レベルのピーク検出の判断から除外できるような値に設定される。
そして、ステップJ27,J28の判別結果がともにNOであれば、上記のステップJ24〜J28のループ処理を繰り返す。このループ処理により、同調回路部Aの設定がアンテナDに結合される同調容量の値が初期値から終了値にかけて連続的に変化するように切り替えられていくとともに、同調回路部Aの設定切り替えの前後の受信レベルが一定条件で比較されていく。
この繰り返しの処理の途中、同調回路部Aの設定切り替えにより、アンテナDの共振周波数が希望波の周波数と重なると、CPU7に検出されてデータ比較用の記憶領域に記憶される受信レベルは大きくなる。次いで、同調回路部Aの設定が一つ切り替わって、アンテナDの共振周波数が希望波の周波数から少しずれると、CPU7に検出される受信レベルは小さくなる。従って、この受信レベルの低下がステップJ28の判別処理により検出される。
ステップJ28の判別結果がYESとなると、現在の同調回路部Aの設定の一つ前の設定時に受信レベルがピークに達したと判断できるので、上記のループ処理を抜けてステップJ29へ進み、ステップJ24で記憶しておいた同調回路部Aの設定値をRAM9の一時保管用同調容量設定対応テーブル9aへ現在の受信チャンネルに対応させて保存する。
なお、上記のように同調回路部Aの設定を切り替えるごとに、その前後の受信レベルを比較するのではなく、同調回路部Aの設定を初期値から終了値まで全ステップ切り替えるとともに、これら全ステップでの受信レベルを記憶して、これらの中から受信レベルのピークの検出や、ピークが得られる同調回路部Aの設定値を求めるようにしても良い。
その後、ステップJ30で、上記保存した設定値で同調回路部Aの設定を切り替え、ステップJ31で帰還回路部Bの動作をオフして、この同調容量サーチ処理を終了する。ここで、同調容量サーチ処理を終了した場合には、成功の処理結果を表わす戻し値を呼び出し元の処理に返す。
一方、ステップJ28の判別処理でYESの結果が得られないまま、ステップJ27の判別処理でサーチ範囲が終了値に達したと判別された場合には、ステップJ32へ進んで、帰還回路部Bの動作をオフする。そして、ステップJ33で次の標準電波の受信時刻の設定(例えば1時間後など)を行って、この同調容量サーチ処理を終了する。ここで、同調容量サーチ処理を終了した場合には、失敗の処理結果を表わす戻し値を呼び出し元の処理に返す。
上記のような同調容量サーチ処理により、外部から受信チャンネルの周波数信号を与えることなく、装置の実使用中でも電波の受信環境に応じた同調回路部Aの最適な設定値を求めることができる。
以上のように、本実施形態の電波時計および電波受信装置によれば、希望波の周波数にアンテナの共振周波数を一致させる同調回路部Aの設定を、デフォルトの情報としてデフォルト用同調容量設定対応テーブル8dに保持するだけでなく、実使用中に求めた同調回路部Aの最適な設定値を登録することのできる一時保管用同調容量設定対応テーブル9aを有しているため、これらの二つの同調回路部Aの設定値を用いて電波受信を行うことにより、標準的な受信環境であったり、受信環境が異なるときでも前回の受信環境と同様である場合に、速やかにアンテナDの共振周波数を受信チャンネルの周波数に同調させて高感度の電波受信を行うことが可能となる。
また、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dの設定値や一時保管用同調容量設定対応テーブル9aの設定値の両方を用いた受信処理で所定の受信レベルが得られない場合には、同調容量サーチ処理を行って、同調回路部Aの最適な設定を求めて電波受信を行うので、電波受信環境が変わった場合にも、良好な受信感度で電波受信を行うことができる。
また、アンテナDの同調がずれるような電波受信環境の変化は、あまり頻繁に起こらないと考えられることから、まずデフォルトの同調回路部Aの設定で受信を行い、受信状態が良くない場合には、次いで一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに記憶された同調回路部Aの設定で受信を行い、この場合にも受信状態が良くない場合に、同調容量サーチ処理を行って受信を行うことにより、多くの場合において電波受信に要する時間を短くすることができる。
また、同調回路部Aのデフォルトの設定値はEEPROM8などの不揮発性の記憶媒体に記憶しているので、電池がなくなった場合にもデフォルトの設定値を消失することがない。また、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aはRAM9など揮発性の記憶媒体に設けているので、少ない消費電力でデータの書き換えを行うことができる。
また、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dと一時保管用同調容量設定対応テーブル9aには、複数の受信チャンネルに対応する複数の設定値が登録可能になっているので、複数の受信チャンネルで電波受信を行う場合にも対応可能である。
また、複数の受信チャンネルに対応させる場合でも、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに記憶させる設定値は、受信時に設定されている受信チャンネルに対応する設定値のみとしているので、全受信チャンネルの設定値を求めて一時保管用同調容量設定対応テーブル9aに記憶させる場合と比較して、無駄な処理が省けて、速やかに受信処理を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。 例えば、上記の実施形態では、電波受信時に、先ず、デフォルト用同調容量設定対応テーブル8dの設定値を使用し、所定の受信レベルが得られない場合に、一時保管用同調容量設定対応テーブル9aの設定値を使用するようにしているが、この順番を逆にしても良い。
また、上記実施の形態では、40kHz、60kHz、77.5kHzの周波数に対応する同調容量設定対応テーブル8d,9aを示したが、単一の周波数のみに対応するものとしても良いし、さらに68.5kHzや75kHzなど、もっと多くの受信チャンネルに対応させることもできる。
また、上記の実施形態では、ストレート方式の受信回路に本発明を適用した例を示したが、スーパーヘテロダイン方式や、ダイレクトコンバージョン方式の受信回路にも同様に適用することもできる。また、上記の実施形態では、電波受信装置として電波時計に搭載されて標準電波を受信する構成を示したが、電波受信装置が搭載される装置や受信する電波の種類は特に制限されるものではない。その他、実施形態で示した細部は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
2 BPF
4 検波回路
6 ADC
7 CPU
8 EEPROM
8d デフォルト用同調容量設定対応テーブル
9 RAM
9a 一時保管用同調容量設定対応テーブル
A 同調回路部
B 帰還回路部
C 受信回路部
C1〜Cn コンデンサ
D アンテナ
S1〜Sn スイッチ
Sw スイッチ

Claims (6)

  1. 電波を受信するアンテナと、
    該アンテナの周波数特性を切り替え可能な同調手段と、
    前記アンテナと前記同調手段の回路部分を発振させることが可能な発振手段と、
    前記アンテナから受信された受信信号のうち希望波の信号を抽出して信号処理を行う受信処理手段と、
    前記発振手段により前記回路部分で発振信号を発生させるとともに、前記同調手段の設定を切り替えながら、前記発振信号が前記受信処理手段で抽出される前記同調手段の設定を探索するサーチ制御手段と、
    前記同調手段のデフォルトの設定情報を記憶する第1記憶手段と、
    装置の実使用時に前記サーチ制御手段により求められた前記同調手段の設定情報を記憶する第2記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする電波受信装置。
  2. 電波受信を行って所定の受信レベルが得られない場合に前記サーチ制御手段を作動させ、該サーチ制御手段により受信レベルが高くなる前記同調手段の設定が検出された場合に、この同調手段の設定で電波受信を行うとともに、当該同調手段の設定情報を前記第2記憶手段に記憶させる受信制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の電波受信装置。
  3. 前記受信制御手段は、
    前記同調手段を前記第1記憶手段の設定情報により示される設定にして所定の受信レベルが得られない場合に、前記同調手段を前記第2記憶手段の設定情報が示す設定に切り替え、この設定の切り替え後にも所定の受信レベルが得られない場合に、前記サーチ制御手段を作動させて受信レベルが高くなる前記同調手段の設定の探索を行わせることを特徴とする請求項2記載の電波受信装置。
  4. 前記第1記憶手段は不揮発性の記憶手段であり、
    前記第2記憶手段は揮発性の記憶手段であることを特徴とする請求項1記載の電波受信装置。
  5. 前記受信処理手段は、複数の受信チャンネルの受信信号についてそれぞれ信号処理が可能な構成であり、
    前記同調手段は、前記アンテナの共振周波数を前記複数の受信チャンネルの周波数にそれぞれ同調させることが可能な調整幅を有し、
    前記第1記憶手段および前記第2記憶手段は、前記複数の受信チャンネルに対応する複数の設定情報をそれぞれ記憶する記憶領域を有していることを特徴とする請求項1記載の電波受信装置。
  6. 前記第1記憶手段および前記第2記憶手段には複数の受信チャンネルに対応する複数の設定情報が記憶され、
    前記受信制御手段は、電波受信を行って所定の受信レベルが得られない場合に、受信対象となっている一つの受信チャンネルに対応する前記同調手段の設定の探索を行わせ、受信レベルを高くする前記同調手段の設定が検出されたら、当該同調手段の設定情報を前記一つの受信チャンネルに対応させて前記第2記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項2記載の電波受信装置。
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