JP2009065376A - アンテナ装置 - Google Patents

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Noriaki Okada
則昭 岡田
Hiromichi Naito
博道 内藤
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Abstract

【課題】アンテナを通じて実際に入力される受信信号を用いることなく、アンテナとのインピーダンス整合を実行することのできるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置1を構成する送受信IC40は、マイクロコンピュータ70から出力される出力指令に基づき、インピーダンス整合を行うための電力信号P11を所望の周波数にて生成し、アンテナ10に対し出力する。アンテナ装置1を構成する直流電圧変換器60は、アンテナ10とのインピーダンス整合がなされていないほど大きく生じる反射電力信号P21を方向性結合器30を介して取り込み、この反射電力信号P21を直流電圧信号Dに変換する。アンテナ装置1を構成するマイクロコンピュータ70は、送受信IC40にて電力信号P11を生成出力させて逆バイアス電圧Bの大きさを所定範囲内で変化させつつ、直流電圧信号Dの大きさが最小となるように逆バイアス電圧Bを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両のタイヤ空気圧モニタシステムやスマートキーシステム、キーレスエントリーシステム等に適用して有益なアンテナ装置に関する。
従来、この種のアンテナ装置としては、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。この文献に記載の技術では、アンテナ装置は、電波を受信するためのアンテナと、可変容量ダイオード及びインダクタにより構成されてアンテナとのインピーダンス整合を行うアンテナマッチング回路と、アンテナマッチング回路を介して入力される受信信号を復調して受信データを抽出するとともに受信信号の強度を表すRSSI信号を生成する受信回路と、受信データやRSSI信号に基づいて各種処理を実行する制御部と、制御部から入力される調整データに従って可変容量ダイオードに印加する逆バイアス電圧を生成するD/A変換器と、調整モード及び通常モードのいずれかに制御部の動作モードを設定するためのモード設定スイッチと、調整データを記憶するためのEEPROMとを備えている。
このように構成されたアンテナ装置においては、動作モードが調整モードに設定されると、制御部は、D/A変換器が生成する逆バイアス電圧を変化させながら、RSSI信号の信号レベルを測定し、その測定結果が最大となる時のD/A変換器の入力データを調整データとしてEEPROMに保存する。また、動作モードが通常モードに設定されると、制御部は、EEPROMに保存された調整データを読み出して、D/A変換器の入力データとして設定し、調整データに応じた逆バイアス電圧を可変容量ダイオードに印加する。
これにより、車載機器(アンテナ装置)を実際に使用される電波環境に設置した後に調整データを個別に設定するため、個々の環境に即したアンテナマッチングを実行することができるようになる。
特開2005−328192号公報
しかしながら、上記従来技術では、アンテナ及びアンテナマッチング回路を介して実際に入力された受信信号に基づいて調整データを取得するため、次のような不具合が生じるおそれがある。
すなわち、例えば調整データを取得する際に、受信信号にノイズが重畳するようなことがあると、ノイズが重畳した受信信号に基づいて調整データが取得される。そして、そうした調整データに応じた逆バイアス電圧が可変容量ダイオードに印加される(アンテナマッチング回路のマッチングが実行される)際に、受信信号にノイズが重畳しなくなると、アンテナマッチング回路は正しくマッチングされなくなってしまう。このように、アンテナ及びアンテナマッチング回路を介して実際に入力される受信信号に基づいて調整データを取得すると、アンテナマッチング回路が正しくマッチングされない事態も起こり得る。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、アンテナを通じて実際に入力される受信信号を用いることなく、アンテナとのインピーダンス整合を実行することのできるアンテナ装置を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、伝播してきた高周波電波を捕捉するあるいは高周波電波を放射するアンテナと、印加される逆バイアス電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードを含んで構成されるとともに前記アンテナに接続されるアンテナマッチング回路と、前記可変容量ダイオードに印加する逆バイアス電圧を制御する制御手段とを備え、前記逆バイアス電圧の前記制御手段による制御を通じて前記アンテナマッチング回路のインピーダンスを前記アンテナのインピーダンスに整合させるインピーダンス整合を行うアンテナ装置として、前記インピーダンス整合を行うための電力信号を所望の周波数にて生成し、前記アンテナマッチング回路との間に介在する方向性結合器及びこのアンテナマッチング回路を介して前記アンテナに対して前記電力信号を出力する電力信号生成出力器と、前記電力信号生成出力器にて生成された前記電力信号が前記アンテナに対して出力されるとき、前記インピーダンス整合がなされていないほど大きく生じる反射電力信号を前記方向性結合器を介して取り込み、この反射電力信号を直流電圧信号に変換する直流電圧変換器とを備え、前記制御手段は、前記電力信号生成出力器にて前記電力信号を生成出力させて前記逆バイアス電圧の大きさを所定範囲内で変化させつつ、前記直流電圧信号の大きさが最小となるように逆バイアス電圧を制御することとした。
アンテナ装置としてのこのような構成では、まず、電力信号生成出力器は、インピーダンス整合を行うために必要な電力信号を所望の周波数にて生成し、方向性結合器及びアンテナマッチング回路を介してアンテナに対して、この生成した電力信号を出力する。ここで、アンテナマッチング回路のインピーダンスがアンテナのインピーダンスと整合されているとき、電力信号生成出力器から出力された電力信号は、アンテナを通じてほとんど全て放射される。しかしながら、アンテナマッチング回路のインピーダンスがアンテナのインピーダンスと整合されていないほど、電力信号生成出力器から出力された電力信号は、その一部がアンテナを通じて放射されず、反射電力信号が大きく発生することになる。したがって、アンテナマッチング回路のインピーダンスがアンテナのインピーダンスに整合されている度合を反射電力信号の大きさに基づき判断することができる。詳しくは、反射電力の大きさが大きいほど、アンテナマッチング回路のインピーダンスがアンテナのインピーダンスと整合されておらず、反射電力の大きさが小さいほど、アンテナマッチング回路のインピーダンスがアンテナのインピーダンスと整合されていることとなる。
そこで、アンテナ装置としての上記構成では、制御手段を通じて、電力信号生成出力器にて電力信号を生成出力させ逆バイアス電圧の大きさを所定範囲内で変化させつつ、直流電圧信号の大きさが最小となるように逆バイアス電圧を制御する。そのため、背景技術の欄に記載した従来技術とは異なり、実際に入力される受信信号を用いることなく、アンテナとのインピーダンス整合を実行することができるようになる。したがって、課題の欄に記載したような、受信信号に重畳するノイズに起因してアンテナマッチング回路が正しくマッチングされなくなる事態を回避することができるようになる。
また、上記請求項1に記載の構成において、例えば請求項2に記載の発明のように、前記直流電圧信号の大きさが最小となるときの逆バイアス電圧の大きさである調整電圧値を記憶保持する記憶保持手段をさらに備え、前記制御手段は、前記記憶保持手段に記憶保持された前記調整電圧値を前記逆バイアス電圧の初期値として使用することが望ましい。これにより、アンテナマッチング回路のインピーダンスをアンテナのインピーダンスに整合する都度、広範囲に渡って調整電圧値を探す必要がなくなるため、インピーダンス整合が迅速に完了するようになる。
こうした構成において、例えば請求項3に記載の発明のように、前記直流電圧変換器は、ショットキーダイオードを含んで構成されるダイオード検波回路であることとしてもよい。あるいは、例えば請求項4に記載の発明のように、前記直流電圧変換器は、前記反射電力信号の信号強度を測定するための回路であるRSSIであることとしてもよい。ちなみに、上記請求項3に記載の発明によれば、直流電圧変換器としてダイオード検波回路という一般的な回路を採用するため、簡素な構成にてアンテナ装置を実現することができるようになる。また、上記請求項4に記載の発明によれば、高周波信号である反射電力信号を精度良く直流電圧信号に変換することができるため、アンテナマッチング回路のインピーダンスをアンテナのインピーダンスにより高い精度で整合することができるようになる。
また、上記請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、例えば請求項5に記載の発明のように、車両のタイヤ空気圧モニタシステムに適用されていることが望ましい。あるいは、上記請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、例えば請求項6に記載の発明のように、車両のスマートキーシステムに適用されていることが望ましい。またあるいは、上記請求項1〜4のいずれかに記載の構成において、例えば請求項7に記載の発明のように、車両のキーレスエントリーシステムに適用されていることが望ましい。
以下、本発明に係るアンテナ装置の一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施の形態の全体構成の一例を示すブロック図であり、はじめに、この図1を参照して本実施の形態の構成及び構成要素の機能について説明する。なお、本実施の形態は、例えば車両のタイヤ空気圧モニタシステムに適用されている。
図1に示されるように、本実施の形態のアンテナ装置1は、基本的に、空気中を伝播してきた高周波電波を捕捉するあるいは高周波電波を空気中に放射するアンテナ10、このアンテナ10とインピーダンス整合するための回路であるアンテナマッチング回路20、複数の端子を有するとともに端子間を伝達する信号の信号強度の減衰度合が異なる方向性結合器30、インピーダンス整合を行いたい所望の周波数(高周波)にて電力信号を出力する送受信IC(電力信号生成出力器)40、方向性結合器を介して出力された反射電力信号を増幅する増幅器50、増幅器50にて増幅された反射電力信号を直流電圧信号に変換するダイオード検波回路(直流電圧変換器)60、アンテナマッチング回路20に対し逆バイアス電圧を出力するマイクロコンピュータ(制御手段)70、マイクロコンピュータ70の動作モードを調整モード及び通常モードのいずれかに設定するためのモード設定スイッチ80等々を備えている。
アンテナマッチング回路20は、図1に示すように、アンテナ10に端子20aを介して接続されており、方向性結合器30に端子20bを介して接続されている。また、マイクロコンピュータ70に端子20cを介して接続されており、端子20dを介して接地されている。
また、アンテナマッチング回路20は、図1に示すように、基本的に、コンデンサ21、可変容量ダイオード22、抵抗23、コンデンサ24、並びに、分圧用抵抗25及び26等々を有している。コンデンサ21及び24並びに抵抗23は、アンテナ装置1が実際に搭載される車両や使用される温度環境、アンテナ10を通じて送受信する電波の周波数を想定して、アンテナ10のインピーダンスと整合するように、例えばシミュレーションや実験を通じて予め設定されている。また、可変容量ダイオード22は、印加される逆バイアス電圧が大きいほどその容量値が小さくなる特性を有している。そうした逆バイアス電圧(正確にはマイクロコンピュータ70によって端子20cを介して印加される逆バイアス電圧Bの、分圧抵抗25及び26による分圧)は、マイクロコンピュータ70によって制御される。そのため、マイクロコンピュータ70による逆バイアス電圧Bの制御を通じて、可変容量ダイオード22の容量値が変化し、ひいては、アンテナマッチング回路20のインピーダンス特性が調整される。なお、こうしたアンテナマッチング回路20は公知の回路であるため、これ以上の詳細な説明を割愛する。
方向性結合器30は、図1に示すように、例えば第1端子30aから第4端子30dまでの4つの端子を有しており、第1端子30aを介して送受信IC40に接続され、第2端子30bを介してアンテナマッチング回路20に接続されている。また、方向性結合器30は、第3端子30cを介して増幅器50及びダイオード検波回路60等々に接続されており、第4端子30d及び抵抗31を介して接地されている。方向性結合器30は、複数の端子30a〜30dの各端子間を伝達する信号の信号強度が減衰する度合が異なっている。詳しくは、第1端子30aに入力された信号は、その信号強度がほとんど減衰されることなくそのまま第2端子30bに伝達される。同様に、第2端子30bに入力された信号は、その信号強度がほとんど減衰されることなくそのまま第1端子30aに伝達される。一方、第1端子30aに入力された信号は、その信号強度が大きく減衰されるため(例えば「60dB」)、第3端子30cにほとんど伝達されない。同様に、第2端子30bに入力された信号は、その信号強度が大きく減衰されるため(例えば「60dB」)、第4端子30dにほとんど伝達されない。他方、第1端子30aに入力された信号は、その信号強度がある程度減衰されて(例えば「20dB」)、第4端子30dに伝達される。同様に、第2端子30bに入力された信号は、その信号強度がある程度減衰されて(例えば「20dB」)、第3端子30cに伝達される。
方向性結合器30はこのような端子間の信号伝達特性を有しているため、送受信IC40から出力されて第1端子30aに入力された電力信号P11は、その信号強度がほとんど減衰されることなく、第2端子30bを介してアンテナマッチング回路20に対し電力信号P12として出力される一方、その信号強度が大きく減衰されるため、第3端子30cにはほとんど伝達されない。また、アンテナマッチング回路20がアンテナ10にインピーダンス整合されていないことに起因して生じ、アンテナマッチング回路20から出力されて第2端子30bに入力される反射電力信号P21は、その信号強度がある程度減衰されて、第3端子30cから反射電力信号P22として増幅器50及びダイオード検波回路60に出力される。なお、方向性結合器30も公知であるため、これ以上の詳細な説明を割愛する。
送受信IC40は、図1に示すように、方向性結合器30の第1端子30a及びマイクロコンピュータ70にそれぞれ接続されており、マイクロコンピュータ70からの出力指令を受けて、インピーダンス整合を行うための電力信号P11を所定(所望)の周波数にて生成出力する。なお、送受信IC40が所望の周波数にて電力信号P11を生成出力する際、その初期値として、マイクロコンピュータ70(正確には後述するEEPROM74)に記憶保持された周波数を採用する。そして、送受信IC40は、マイクロコンピュータ70の出力指令に従って、この周波数を含む所定範囲内で、電力信号P11の周波数を変化させながら生成出力することになる。
ダイオード検波回路60は、図1に示すように、所定の増幅率に設定された増幅器50及び第1端子60aを介して方向性結合器の第3端子30cに接続されているとともに、第2端子60bを介してマイクロコンピュータ70に接続されている。また、ダイオード検波回路60は、第3端子60cを介して接地されている。さらに、ダイオード検波回路60は、基本的に、ショットキーダイオード61、インダクタ62、抵抗63及びコンデンサ64等々を有している。ダイオード検波回路60の構成要素も、例えばシミュレーションや実験を通じて予め設定されており、第1端子60aを介して入力される、増幅された反射電力信号P22を直流電圧信号Dに変換するとともに、第2端子60bを介してマイクロコンピュータ70に出力している。なお、ダイオード検波回路60も公知であるため、これ以上の詳細な説明を割愛する。
マイクロコンピュータ70は、図1に示すように、ダイオード検波回路60の第2端子60bを介して入力される直流電圧信号Dをアナログ信号からデジタル信号に変換して取り込むA/D変換部71と、後述するマッチング処理において算出された逆バイアス電圧Bをデジタル信号からアナログ信号に変換して出力するD/A変換部72と、アンテナマッチング回路20のインピーダンスをアンテナ10のインピーダンスに整合させたい所望(所定)の周波数にて電力信号P11を出力するよう、送受信IC40に指令する出力指令部73と、後述するマッチング処理において直流電圧信号Dの大きさが最小となるときの逆バイアス電圧Bの大きさである調整電圧値を記憶保持するEEPROM(記憶保持手段)74とを有している。
以上のように構成されたアンテナ装置1(正確にはマイクロコンピュータ70)によって実行されるマッチング処理について、図2に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
図2に示すように、マッチング処理が開始されると、マイクロコンピュータ70は、まず、ステップS10の判断処理として、モード設定スイッチ80からマイクロコンピュータ70に対し出力されているモード信号に基づき、モード設定スイッチ80が調整モードに設定されているか否かについて判断する。
ここで、動作モードが調整モードに設定されているとき(ステップS10の判断処理において「Yes」)、マイクロコンピュータ70は、続くステップS21及びS22の処理として、EEPROM74に記憶保持されている調整電圧値を逆バイアス電圧Bの初期値として読み込み、アンテナマッチング回路20を構成する可変容量ダイオードにそうした電圧を印加する。さらに、マイクロコンピュータ70は、続くステップS23の処理として、上記所望の周波数にて電力信号P11を出力するよう、送受信IC40に対し出力指令を出力する。
通常、アンテナマッチング回路20のインピーダンスをアンテナ10のインピーダンスに整合したい所望の電力信号P11の周波数は、既知であり、頻繁に変更されるものではない。本実施の形態では、そうしたアンテナ10を通じて送受信したい(インピーダンス整合したい)所望の電波の周波数と、そうした周波数の電力信号P11にインピーダンス整合されている調整電圧値の初期値をEEPROM74に予め記憶保持している。したがって、EEPROM74に予め記憶保持されている周波数にて電力信号P11が出力され、調整電圧値の初期値にて逆バイアス電圧Bが印加されれば、アンテナマッチング回路20のインピーダンスはアンテナ10のインピーダンスと整合されているように思われる。
具体的には、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスと整合されていると、図1に示すように、送受信IC40から出力された電力信号P11は、方向性結合器30の第1端子30aに入力された後、方向性結合器30の第2端子30bから電力信号P12としてほとんど減衰することなくそのまま出力される。そして電力信号P12は、アンテナマッチング回路20を伝達した後、アンテナ10を通じてほとんど全て空気中に放射されるように思われる。
しかしながら、当該アンテナ装置1の設計段階において実際に搭載される車両や使用される温度環境を予め想定し、アンテナ10のインピーダンスと整合するように電力信号P11の周波数や調整電圧値を定めたとしても、アンテナマッチング回路20の構成要素にばらつきが存在したり、実際の使用条件と異なる場合があったりして、マッチングずれが生じてしまう。
具体的には、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスと整合されていないとき、図1に示すように、送受信IC40から出力された電力信号P11は、方向性結合器30の第1端子30aに入力された後、電力信号P12として第2端子30bからほとんど減衰することなくそのまま出力されるものの、電力信号P12は、アンテナマッチング回路20を伝達した後、その一部がアンテナ10を通じて空気中に放射されず反射して、再びアンテナマッチング回路20を伝達し、反射電力信号P21として方向性結合器30の第2端子30bに入力される。そして反射電力信号P21は、方向性結合器30内部においてある程度減衰され、反射電力信号P22として第3端子30cから増幅器50に出力される。反射電力信号P22は、所定の増幅率で増幅器50にて増幅された上で、ダイオード検波回路60にて直流電圧信号Dに変換され、マイクロコンピュータ70に取り込まれることになる。
なお、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスと整合されていないほど、送受信IC40から出力された電力信号P11(電力信号P12)は、その一部がアンテナ10を通じて空気中に放射されず、反射電力信号P21(反射電力信号P22)が、ひいては直流電圧信号Dが、大きく発生することになる。したがって、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスに整合されている度合を、直流電圧信号Dの大きさに基づいて判断することができる。詳しくは、反射電力信号P21(反射電力信号P22)の大きさが大きいほど、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスと整合されておらず、反射電力信号P21(反射電力信号P22)の大きさが小さいほど、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスと整合されていることを意味する。
そこで、本実施の形態では、図2に示すように、マイクロコンピュータ70は、ステップS24及びS25の処理として、逆バイアス電圧Bを所定範囲内で変化させ、直流電圧信号Dの大きさが最小となる逆バイアス電圧Bを検出するとともに、その逆バイアス電圧Bを可変容量ダイオード22に印加している。これにより、上述したマッチングずれが生じ、反射電力信号P21が大きく発生したとしても、マイクロコンピュータ70による逆バイアス電圧Bの制御を通じて直流電圧信号Dが最小とされ、インピーダンスは整合されるようになる。また、本実施の形態では、背景技術の欄に記載した従来技術とは異なり、実際に入力される受信信号を用いることなく、アンテナ10とのインピーダンス整合を実行することができるようになるため、課題の欄に記載したような、受信信号に重畳するノイズに起因してアンテナマッチング回路20が正しくマッチングされなくなる事態を回避することができるようになる。
なお、図2に示すように、マイクロコンピュータ70は、続くステップS26の処理として、先のステップS25の処理において検出した、直流電圧信号Dの大きさが最小となる逆バイアス電圧Bによって、EEPROM74に記憶保持している調整電圧値を更新する。これにより、次回のマッチング処理において、このときの調整電圧値を初期値として使用することができるようになり、広範囲に渡って調整電圧値を探す必要がなくなるため、インピーダンス整合を迅速に完了することができるようになる。こうして、マイクロコンピュータ70は、マッチング処理を一旦終了する。
一方、先のステップS10の判断処理において、モード設定スイッチ80が通常モードに設定されているとき、マイクロコンピュータ70は、続くステップS31の処理として、EEPROMに記憶保持されている調整電圧値(先のステップS26の処理にて更新された値)を逆バイアス電圧Bの設定値として設定する。これにより、アンテナマッチング回路20のインピーダンスは、アンテナ10のインピーダンスに整合される。そしてマイクロコンピュータ70は、続くステップS32の処理として、送受信IC40によるデータの送受信を行う。こうしてマイクロコンピュータ70は、マッチング処理を一旦終了する。
以上説明したように、本実施の形態のアンテナ装置1によれば、アンテナ10を通じて実際に入力される受信信号を用いることなく、アンテナ10とのインピーダンス整合を実行することができるようになる。
なお、本発明に係るアンテナ装置は、上記実施の形態にて例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々に変形して実施することが可能である。すなわち、上記実施の形態を適宜変更した例えば次の形態として実施することもできる。
上記実施の形態では、ショットキーダイオードを含んで構成されるダイオード検波回路60を直流電圧変換器として採用することで、簡素な構成にてアンテナ装置1を実現したいたが、直流電圧変換器としてはこれに限らない。他に例えば、反射電力信号P22の信号強度を測定するための回路である公知のRSSIを直流電圧変換器として採用することとしてもよい。これにより、高周波信号である反射電力信号P22を精度良く直流電圧信号Dに変換することができるため、アンテナマッチング回路20のインピーダンスをアンテナのインピーダンスに高い精度で整合することができるようになる。また、直流電圧変換器としては、こうしたダイオード検波回路やRSSIに限らない。要は、アンテナマッチング回路20のインピーダンスがアンテナ10のインピーダンスに整合している度合を測定するべく、方向性結合器30から出力される反射電力信号P22の大きさを測定することができれば、そうした測定方法や測定回路については任意である。
上記実施の形態では、直流電圧信号Dの大きさが最小となるときの逆バイアス電圧の大きさである調整電圧値を記憶保持するEEPROM74を備え、マイクロコンピュータ70は、EEPROM73に記憶保持された調整電圧値を逆バイアス電圧の初期値として使用することとしたが、EEPROM74についてはこれを割愛することとしてもよい。マッチング処理を実行する都度、直流電圧信号Dの大きさが最小となるときの逆バイアス電圧の大きさである調整電圧値を検出すればよいのであって、これによっても所期の目的を達成することはできる。
上記実施の形態では、アンテナ装置1は、車両のタイヤ空気圧モニタシステムに適用されていることとしたが、他に例えば車両のスマートキーシステムや車両のキーレスエントリーシステムに適用されていることとしてもよい。こうした適用例では、アンテナマッチング回路20の構成要素にばらつきが存在したり、実際の使用条件と異なる場合があったりして、マッチングずれが生じることが多いため、本発明を適用することが特に有益である。
本発明のアンテナ装置に係る一実施の形態について、その全体構成を示すブロック図。 同実施の形態を構成する制御装置にて実行されるマッチング処理について、その処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…アンテナ装置、10…アンテナ、20…アンテナマッチング回路、20a〜20d…第1〜第4端子、21…コンデンサ、22…可変容量ダイオード、23抵抗、24…コンデンサ、25…抵抗、26…抵抗、30…方向性結合器、30a〜30d…第1〜第4端子、40…送受信IC(電力信号生成出力器)、50…増幅器、60…ダイオード検波回路(直流電圧変換器)、60a〜60c…第1〜第3端子、61…ショットキーダイオード、62…インダクタ、63…抵抗、64…コンデンサ、70…制御装置(制御手段)、71…A/D変換部、72…D/A変換部、73…出力指令部、74…EPROM部(記憶保持手段)、80…モード設定スイッチ。

Claims (7)

  1. 伝播してきた高周波電波を捕捉するあるいは高周波電波を放射するアンテナと、
    印加される逆バイアス電圧に応じて容量が変化する可変容量ダイオードを含んで構成されるとともに前記アンテナに接続されるアンテナマッチング回路と、
    前記可変容量ダイオードに印加する逆バイアス電圧を制御する制御手段とを備え、前記逆バイアス電圧の前記制御手段による制御を通じて前記アンテナマッチング回路のインピーダンスを前記アンテナのインピーダンスに整合させるインピーダンス整合を行うアンテナ装置であって、
    前記インピーダンス整合を行うための電力信号を所望の周波数にて生成し、前記アンテナマッチング回路との間に介在する方向性結合器及びこのアンテナマッチング回路を介して前記アンテナに対して前記電力信号を出力する電力信号生成出力器と、
    前記電力信号生成出力器にて生成された前記電力信号が前記アンテナに対して出力されるとき、前記インピーダンス整合がなされていないほど大きく生じる反射電力信号を前記方向性結合器を介して取り込み、この反射電力信号を直流電圧信号に変換する直流電圧変換器とを備え、
    前記制御手段は、前記電力信号生成出力器にて前記電力信号を生成出力させて前記逆バイアス電圧の大きさを所定範囲内で変化させつつ、前記直流電圧信号の大きさが最小となるように逆バイアス電圧を制御することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記直流電圧信号の大きさが最小となるときの逆バイアス電圧の大きさである調整電圧値を記憶保持する記憶保持手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記記憶保持手段に記憶保持された前記調整電圧値を前記逆バイアス電圧の初期値として使用することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記直流電圧変換器は、ショットキーダイオードを含んで構成されるダイオード検波回路であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記直流電圧変換器は、前記反射電力信号の信号強度を測定するための回路であるRSSIであることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナ装置。
  5. 車両のタイヤ空気圧モニタシステムに適用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 車両のスマートキーシステムに適用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  7. 車両のキーレスエントリーシステムに適用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
JP2007230550A 2007-09-05 2007-09-05 アンテナ装置 Pending JP2009065376A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101009412B1 (ko) 2010-11-12 2011-01-19 주식회사 이너트론 고용량 커패시터가 구비된 바이어스-티 및 그 제조방법
JP2012199923A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Fujitsu Semiconductor Ltd 無線通信装置のアンテナをチューニングするシステム及び方法
US9203138B2 (en) 2012-01-17 2015-12-01 Intel IP Corporation System and method for tuning an antenna in a wireless communication device

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