JP2010287958A - 無線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線によるマルチキャスト通信において、全てのクライアントにデータを確実に送達でき、かつ高い送信効率が得られる無線通信システムを提供する。
【解決手段】送信側の送受信装置Aの操作制御部に対し、マルチキャスト登録テーブルを登録する。上記操作制御部は、外部ネットワーク向けのIPパケットを無線回線に送出する場合、マルチキャストIPパケット60に独自ヘッダ70を追加し、通信方式を示す識別子、自IPアドレス、通信先IPアドレスを付加して送出する。マルチキャストIPパケット60を受信した送受信装置1〜Nは、独自ヘッダ70を読出して自己のIPアドレスを検出し、その位置により応答のタイムスロットを決定し、誤りの有無を示す再送要求信号を送受信装置Aへ送信する。応答を受信した送受信装置Aは、独自ヘッダ70から受信データに誤りが無かった受信側送受信装置の通信先IPアドレスを削除して再送を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、マルチキャスト通信方式を用いて無線通信を行う無線通信システムに関する。
従来、代表的な通信方式として、ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャストの3種類が用いられている。ユニキャスト通信は、インターネットでよく使用されており、サーバとクライアントとの間で1対1で通信する方式である。ブロードキャスト通信は、LANに接続されている全てのコンピュータに一斉にデータを送信する方式であり、LAN上にあるサーバを探すときなどに使用される。マルチキャスト通信は、ユニキャスト通信とブロードキャスト通信の中間の通信方式で、送信元のコンピュータから特定のグループに所属するコンピュータ全てにデータを送る通信方式である(例えば、特許文献1参照。)。
特願2001−57560号公報
従来のマルチキャスト通信は、一般的に有線による伝送線路を使用して通信を行っており、データ誤りが発生するおそれがなく、このためデータ誤りに対処する再送制御は行っていない。
しかし、無線によりマルチキャスト通信を行う場合は、データ誤りを発生する恐れがあるので再送制御が必要になる。マルチキャスト通信において、データ誤りに対してデータの再送制御を行った場合、データ誤りがなく正常受信しているクライアントがある場合でも、送信元のコンピュータから特定のグループに所属する全てのクライアントにデータを再送信することになり、送信効率が低下するという問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、無線回線によりマルチキャスト通信を行う無線通信システムにおいて、データ誤りに対して再送制御を行う場合、正常受信しているクライアントにはデータを再送信せず、データ誤りを生じているクライアントに対してのみデータを再送信することで、全てのクライアントにデータを確実に送達でき、かつ高い送信効率が得られる無線通信システムを提供することを目的とする。
本発明は、送信側装置から送信される送信データのヘッダに複数の宛先アドレスを明記して複数の受信側装置にマルチキャスト通信を行う無線通信システムにおいて、前記各受信側装置は、データを受信した際、該受信データの誤りの有無を示す再送要求信号を前記送信側装置へ送信し、前記送信側装置は、前記再送要求信号に示された受信データの誤りの有無を判定し、前記送信データのヘッダに記載された複数の宛先アドレスから受信データに誤りが無かった受信側の宛先アドレスを削除して再送信することを特徴とする。
本発明によれば、マルチキャスト通信を行う無線通信システムにおいて、データ誤りに対して再送制御を行う場合、正常受信しているクライアントにはデータを再送信せず、データ誤りを生じているクライアントに対してのみデータを再送信することにより、全てのクライアントにデータを確実に送達でき、かつ無駄な再送信を無くして高い送信効率を得ることができる。
本発明の実施例1に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 同実施例1における送受信装置の詳細な構成を示すブロック図である。 同実施例1において、操作制御部のマルチキャスト登録テーブルを示す図である。 同実施例1に係る無線通信システムにおいて、マルチキャスト通信を行う場合の処理動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の実施例1に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。
この実施例1に係る無線通信システムは、複数の送受信装置、例えば送受信装置1〜3により構成され、マルチキャスト通信方式を用いて通信を行う。上記送受信装置1〜3間におけるマルチキャスト通信は、例えばUHF(Ultra High Frequency)帯、VHF(Very High Frequency)帯、HF(High Frequency)帯等の周波数帯を用いて行われる。
送受信装置1は、例えばサーバ11、操作制御部12、変復調器13、無線機14、アンテナ15により構成される。送受信装置2は、例えばクライアント21、操作制御部22、変復調器23、無線機24、アンテナ25により構成される。送受信装置3は、例えばクライアント31、操作制御部32、変復調器33、無線機34、アンテナ35により構成される。
次に上記送受信装置1の詳細な構成について図2を参照して説明する。図2は送受信装置1の詳細な構成を示すブロック図である。
サーバ11にはLAN(Local Area Network)により操作制御部12が接続される。この操作制御部12は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)プロトコルの終端、変復調器13の設定、状態表示を行う。操作制御部12は、図3に示すマルチキャスト登録テーブル222、すなわちマルチキャストアドレスに参加する端末のIPアドレスの登録テーブルを備えている。このマルチキャスト登録テーブル222には、自IPアドレス及び通信先IPアドレス1、2、…、Nが登録される。上記サーバ11及び操作制御部12は、それぞれパーソナルコンピュータ(PC)により構成される。
上記操作制御部12は、シリアル回線により変復調器13と接続される。この変復調器13は、無線機14から入力されたデータの復調、操作制御部12から入力されたデータの変調などの処理を行う装置であり、ROM(Read Only Memory)41、RAM(Random Access Memory)42、MPU(Micro Processing Unit)43、変調器44、復調器45を備えている。
ROM41は、変復調器13の動作を制御するためのプログラムを記憶している。
RAM42は、MPU43における処理時にその制御データを記憶する。
MPU43は、ROM41に記憶されたプログラムに基づいて、データ端末間(操作制御部12との間)におけるシリアル回線によるデータ送受信や、変調器44及び復調器45の制御等の処理を行う。
変調器44は、操作制御部12から入力されたデータの変調処理を行う。
復調器45は、無線機14から入力されたデータの復調処理を行う。
無線機14は、無線回線とのデータの入出力を行う装置であり、送信用のアンテナ15aが設けられた送信機51、受信用のアンテナ15bが設けられた受信機52を備えている。
送信機51は、変復調器13から入力されたデータを送信用のアンテナ15aにより無線回線へ出力する。
受信機52は、受信用のアンテナ15bにより無線回線から入力(受信)されたデータを変復調器13へ出力する。
また、送受信装置2は上記送受信装置1におけるサーバ11に代えてクライアント21を備え、送受信装置3は上記送受信装置1におけるサーバ11に代えてクライアント31を備えたものであり、その他の構成は送受信装置1と同じあるので詳細な説明は省略する。
次に図4(a)に示すように例えば送受信装置Aと複数の送受信装置1〜Nからなる無線通信システムにおいて、送受信装置A(図1における送受信装置1)から複数の送受信装置1〜N(図1における送受信装置2、3、…)にデータを送信する場合の処理について説明する。
(1)送信側の送受信装置Aの操作制御部12に対し、図3に示すマルチキャスト登録テーブル222を静的に登録する。
(2)上記送受信装置Aの操作制御部12は、外部ネットワーク向けのIPパケットを無線回線に送出する場合、図4(a)に示すようにマルチキャストIPパケット60に、独自ヘッダ70を追加し、この独自ヘッダ70に通信方式を示す識別子、自IPアドレス、及び宛先アドレス即ち通信先IPアドレス1、2、…、Nを付加して送出する。上記識別子としては、例えばユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャスト等の通信方式を識別するための識別データが書込まれるが、この場合の例ではマルチキャストの通信方式を示す識別データが書込まれる。
(3)マルチキャストIPパケット60を受信した送受信装置1〜Nは、独自ヘッダ70を読出して自己のIPアドレスを検出し、図4(b)〜(d)に示すように自己のIPアドレスの位置により応答のタイムスロットを決定し、受信データの誤りをチェックして誤りの有無を示す再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
すなわち、受信側の送受信装置1は、自己のIPアドレス1の位置からタイムスロット1を決定し、受信データに誤りがなければ「OK」の再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
また、受信側の送受信装置2は、自己のIPアドレス2の位置からタイムスロット2を決定し、受信データに誤りがあれば「NG」の再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
また、受信側の送受信装置Nは、自己のIPアドレスNの位置からタイムスロットNを決定し、受信データに誤りがあれば「NG」の再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
(4)応答信号を受信する送信側の送受信装置Aは、送受信装置1〜Nからの複数の応答信号を待ち、図4(e)に示すように正常受信している相手に対しては独自ヘッダ70から通信先IPアドレスを削除し、未だ正常受信していない通信先IPアドレスを羅列したヘッダを作成して再送処理を行う。この場合の例では、独自ヘッダ70から正常受信している送受信装置1のIPアドレス1等を削除し、送受信装置2のIPアドレス2と送受信装置NのIPアドレスNを残してデータを再送信する。従って、送受信装置2及び送受信装置Nに対してデータが再送信される。
受信側の送受信装置2は、図4(f)に示すように自己のIPアドレス2の位置からタイムスロット1を決定し、受信データに誤りがなければ「OK」の再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
また、受信側の送受信装置Nは、図4(g)に示すように自己のIPアドレスNの位置からタイムスロット2を決定し、受信データに誤りがなければ「OK」の再送要求信号を送信側の送受信装置Aへ送信する。
上記のようにして受信側の全ての送受信装置1〜Nが正常にデータを受信すると、送信側の送受信装置Aはデータの再送信処理を終了する。
上記送信側の送受信装置Aは、全ての送受信装置1〜Nの正常受信が完了するか、あるいは予め設定した一定再送回数に達するまで再送処理を継続する。
上記実施例1で示したように無線によるマルチキャスト通信において、データ誤りに対して再送制御を行う場合、受信側の送受信装置1〜Nは受信データの誤りの有無を示す再送要求信号を送信し、送信側の送受信装置Aは複数の宛先アドレスから、受信データに誤りが無かった受信側の宛先アドレスを独自ヘッダ70から削除して再送信することにより、全てのクライアントにデータを確実に送達でき、かつ無駄な再送信を無くして高い送信効率を得ることができる。また、受信側の送受信装置1〜Nによる応答のタイムスロットを独自ヘッダ70のIPアドレスの順番で認識することにより、応答信号の衝突を回避することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
A、1〜N…送受信装置、11…サーバ、12…操作制御部、13…変復調器、14…無線機、15、15a、15b…アンテナ、21…クライアント、22…操作制御部、222…マルチキャスト登録テーブル、23…変復調器、24…無線機、25…アンテナ、31…クライアント、32…操作制御部、33…変復調器、34…無線機、35…アンテナ、41…ROM、42…RAM、43…MPU、44…変調器、45…復調器、51…送信機、52…受信機、60…マルチキャストIPパケット、70…独自ヘッダ。

Claims (1)

  1. 送信側装置から送信される送信データのヘッダに複数の宛先アドレスを明記して複数の受信側装置にマルチキャスト通信を行う無線通信システムにおいて、
    前記各受信側装置は、データを受信した際、該受信データの誤りの有無を示す再送要求信号を前記送信側装置へ送信し、
    前記送信側装置は、前記再送要求信号に示された受信データの誤りの有無を判定し、前記送信データのヘッダに記載された複数の宛先アドレスから受信データに誤りが無かった受信側の宛先アドレスを削除して再送信することを特徴とする無線通信システム。
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