JP2010286453A - 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法 - Google Patents

寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010286453A
JP2010286453A JP2009142415A JP2009142415A JP2010286453A JP 2010286453 A JP2010286453 A JP 2010286453A JP 2009142415 A JP2009142415 A JP 2009142415A JP 2009142415 A JP2009142415 A JP 2009142415A JP 2010286453 A JP2010286453 A JP 2010286453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitance
virtual
smith chart
value
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009142415A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takahashi
洋 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Electronics Co Ltd filed Critical Asahi Kasei Electronics Co Ltd
Priority to JP2009142415A priority Critical patent/JP2010286453A/ja
Publication of JP2010286453A publication Critical patent/JP2010286453A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)

Abstract

【課題】高周波デバイスや高周波ICのテスト精度向上が可能となるとともに、検査システムの複雑化を抑制可能な寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法を提供する。
【解決手段】伝送路に既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して形成される被測定回路のスミスチャートと、被測定インダクターと同じインダクタンス値を有する同値仮想インダクターと、同値仮想インダクターに接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想キャパシタンスを備える仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンスの容量値を調整し、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想キャパシタンスの容量値を伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出して、伝送路の寄生キャパシタンスを測定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、高周波リレーの寄生キャパシタンスや寄生インダクタンス等、伝送路の寄生成分を測定する測定装置及び測定方法に関する。
従来から、デバイス(トランジスタ等)やICのテストを行う際には、信号の伝送路が配置されたテストボード(基板)を用いる場合が多い。なお、伝送路は、電気信号を伝送する経路であり、例えば、リレー(継電器)やテストボード上の線路から形成される。
ところで、一般的に、リレー(高周波リレー等)のデータシートには、寄生成分(寄生キャパシタンス、寄生インダクタンス)に関する仕様が記載されておらず、挿入損失(Insertion Loss)や定在波比(VSWR)に関する仕様のみが記載されている。
したがって、リレーが配置されたテストボードを用いて、デバイスやICのテストを行う際には、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを考慮せずに、挿入損失や定在波比のみを考慮して、デバイスやICのテストを行うこととなる。
しかしながら、デバイスやIC、特に、高周波デバイスや高周波ICのテストにおいては、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを考慮しない場合、高周波デバイスや高周波ICに対し、十分なテストを行うことが困難となる。
このため、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを考慮しないテストでは、高周波デバイスや高周波ICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが困難となる。
したがって、デバイスやIC、特に、高周波デバイスや高周波ICをテストする際には、予め、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを測定しておくことが好適である。
これに対し、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを測定する方法としては、例えば、LC共振を利用した測定方法と、LCRメータを用いた測定方法がある。
LC共振を利用した測定方法としては、例えば、非特許文献1に開示されているように、LC共振回路を、リレーと測定器との外付け回路として設け、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを測定する方法がある。
一方、LCRメータを用いた測定方法としては、例えば、非特許文献2に開示されているような、測定周波数帯が約100Hz〜100kHZであるLCRメータを用いて、リレーの寄生キャパシタンス及び寄生インダクタンスを測定する方法がある。
Peter Vizmuller、「RF Design Guide Systems,Circuits,and Equations」、Boston・London、Artech House INC、1995、P.170 「Agilent Technologies 4263B LCRメータによる効果的なトランス/コイル測定」、アジレント・テクノロジー株式会社、P.1〜4
しかしながら、非特許文献1に開示されているような測定方法では、リレー及び測定器に対する外付け回路として、LC共振回路を設けることとなる。このため、高周波デバイスや高周波ICのテストにおいて、測定に用いる装置の構成が複雑化して、装置の規模が大きくなってしまうという問題が発生するおそれがある。
一方、非特許文献2に開示されているような測定方法では、測定に用いるLCRメータの測定周波数帯が、約100Hz〜100kHZの低周波数帯域であるため、高周波デバイスや高周波ICのテストでは使用できないという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、構成の複雑化を抑制することが可能であるとともに、高周波数帯域における寄生成分の測定が可能な、寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明のうち、請求項1に記載した発明は、伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定装置であって、
前記伝送路に既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して形成される被測定回路と、
前記被測定インダクターと同じインダクタンス値を有する同値仮想インダクターと、当該同値仮想インダクターに接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想キャパシタンスと、を備える仮想等価回路と、
前記被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するインダクター側被測定回路スミスチャート作成手段と、
前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する仮想キャパシタンス容量値調整手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想キャパシタンスの容量値を前記伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する寄生キャパシタンス容量値算出手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、仮想キャパシタンス容量値調整手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する。これに加え、寄生キャパシタンス容量値算出手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想キャパシタンスの容量値を、伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路に、既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して被測定回路を形成し、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想キャパシタンスの容量値を調整することにより、伝送路の寄生キャパシタンスを測定することが可能となる。
なお、上記の「被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致する」とは、「被測定回路のスミスチャートの一部と仮想等価回路のスミスチャートの一部が合致する」場合も含む。これは、以下の請求項に関しても同様である。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明であって、前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
前記仮想等価回路は、前記同値仮想インダクターと並列に接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを備え、
前記仮想キャパシタンス容量値調整手段による前記可変仮想キャパシタンスの容量値の調整に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する仮想並列キャパシタンス容量値調整手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を前記伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する浮遊キャパシタンス容量値算出手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを同値仮想インダクターと並列に接続して、仮想等価回路を形成する。そして、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段が、仮想キャパシタンス容量値調整手段による可変仮想キャパシタンスの容量値の調整に応じて、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する。これに加え、浮遊キャパシタンス容量値算出手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列キャパシタンスの容量値を、伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路に対し、寄生キャパシタンスに加え、浮遊キャパシタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明であって、前記被測定回路は、前記被測定インダクターを前記伝送路へ直列または並列に接続して形成されることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定インダクターを伝送路へ直列または並列に接続して、被測定回路を形成する。
このため、伝送路により伝送する電気信号の状態に応じて、適切な被測定回路を構成することが可能となる。
次に、請求項4に記載した発明は、請求項1から3のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記被測定インダクターは、前記既知のインダクタンス値を所望の値に調整可能となっていることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定インダクターが有する既知のインダクタンス値を、測定周波数や測定目的等、寄生成分の測定対象である伝送路の状態に応じて、所望の値に調整することが可能となる。
このため、伝送路の寄生成分の測定精度を向上させることが可能となる。
次に、請求項5に記載した発明は、伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定装置であって、
前記伝送路に既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して形成される被測定回路と、
前記被測定キャパシタンスと同じ容量値を有する同値仮想キャパシタンスと、当該仮想キャパシタンスに接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想インダクターと、を備える仮想等価回路と、
前記被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段と、
前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する仮想インダクタンス値調整手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する寄生インダクタンス値算出手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、仮想インダクタンス値調整手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する。これに加え、寄生インダクタンス値算出手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想インダクターのインダクタンス値を、伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路に、既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して被測定回路を形成し、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整することにより、伝送路の寄生インダクタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項6に記載した発明は、請求項5に記載した発明であって、前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
前記仮想等価回路は、前記同値仮想キャパシタンスと並列に接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを備え、
前記仮想インダクタンス値調整手段による前記可変仮想インダクターのインダクタンス値の調整に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する仮想並列インダクタンス値調整手段と、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する浮遊インダクタンス値算出手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、インダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを同値仮想キャパシタンスと並列に接続して、仮想等価回路を形成する。そして、仮想並列インダクタンス値調整手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する。これに加え、浮遊インダクタンス値算出手段が、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を、伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路に対し、寄生インダクタンスに加え、浮遊インダクタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項7に記載した発明は、請求項5または6に記載した発明であって、前記被測定回路は、前記被測定キャパシタンスを前記伝送路へ直列または並列に接続して形成されることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定キャパシタンスを伝送路へ直列または並列に接続して、被測定回路を形成する。
このため、伝送路により伝送する電気信号の状態に応じて、適切な被測定回路を構成することが可能となる。
次に、請求項8に記載した発明は、請求項5から7のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記被測定キャパシタンスは、前記既知の容量値を所望の値に調整可能となっていることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定キャパシタンスが有する既知の容量値を、測定周波数や測定目的等、寄生成分の測定対象である伝送路の状態に応じて、所望の値に調整することが可能となる。
このため、伝送路の寄生成分の測定精度を向上させることが可能となる。
次に、請求項9に記載した発明は、請求項1から8のうちいずれか1項に記載した発明であって、前記伝送路は、リレーであることを特徴とするものである。
本発明によると、高周波リレー等のリレーに対し、寄生キャパシタンスや寄生インダクタンス等の寄生成分を測定することが可能となる。
このため、伝送路の寄生成分を、高周波数帯域において測定することが可能となる。
次に、請求項10に記載した発明は、伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定方法であって、
前記伝送路に既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して形成される被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するインダクター側被測定回路スミスチャート作成ステップと、
前記被測定インダクターと同じインダクタンス値を有する同値仮想インダクターと、当該同値仮想インダクターに接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想キャパシタンスと、を備える仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する仮想キャパシタンス容量値調整ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想キャパシタンスの容量値を前記伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する寄生キャパシタンス容量値算出ステップと、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する。これに加え、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想キャパシタンスの容量値を、伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路に、既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して被測定回路を形成し、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想キャパシタンスの容量値を調整することにより、伝送路の寄生キャパシタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項11に記載した発明は、請求項10に記載した発明であって、前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
前記仮想等価回路は、前記同値仮想インダクターと並列に接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを備え、
前記仮想キャパシタンス容量値調整ステップで調整した前記可変仮想キャパシタンスの容量値に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する仮想並列キャパシタンス容量値調整ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を前記伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する浮遊キャパシタンス容量値算出ステップと、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを同値仮想インダクターと並列に接続して、仮想等価回路を形成する。そして、仮想キャパシタンス容量値調整ステップで調整した可変仮想キャパシタンスの容量値に応じて、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する。これに加え、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列キャパシタンスの容量値を、伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路に対し、寄生キャパシタンスに加え、浮遊キャパシタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項12に記載した発明は、伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定方法であって、
前記伝送路に既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して形成される被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成ステップと、
前記被測定キャパシタンスと同じ容量値を有する同値仮想キャパシタンスと、当該仮想キャパシタンスに接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想インダクターと、を備える仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する仮想インダクタンス値調整ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する寄生インダクタンス値算出ステップと、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する。これに加え、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想インダクターのインダクタンス値を、伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路に、既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して被測定回路を形成し、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整することにより、伝送路の寄生インダクタンスを測定することが可能となる。
次に、請求項13に記載した発明は、請求項12に記載した発明であって、前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
前記仮想等価回路は、前記同値仮想キャパシタンスと並列に接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを備え、
前記仮想インダクタンス値調整ステップで調整した前記可変仮想インダクターのインダクタンス値に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する仮想並列インダクタンス値調整ステップと、
前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する浮遊インダクタンス値算出ステップと、を備えることを特徴とするものである。
本発明によると、インダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを同値仮想キャパシタンスと並列に接続して、仮想等価回路を形成する。そして、仮想インダクタンス値調整ステップで調整した可変仮想インダクターのインダクタンス値に応じて、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する。これに加え、被測定回路のスミスチャートと仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を、伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、被測定回路及び仮想等価回路のスミスチャートに応じて可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路に対し、寄生インダクタンスに加え、浮遊インダクタンスを測定することが可能となる。
本発明によれば、寄生成分の測定対象である伝送路に、既知のインダクタンス値や容量値を有する素子(インダクター、キャパシタンス)を一つだけ接続して、被測定回路を形成することが可能となるとともに、高周波数帯域における寄生成分の測定が可能となる。
これにより、予め、伝送路の寄生成分を測定して既知の値としておくことが可能となり、デバイスやIC、特に、高周波デバイスや高周波ICのテスト精度を向上させることが可能となる。このため、高周波デバイスや高周波ICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、高周波デバイスや高周波ICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
第一実施形態の寄生成分測定方法で用いる、寄生成分測定装置の構成を示す図である。 第一実施形態の被測定回路の回路構成を示す模式図である。 第一実施形態の仮想等価回路の回路構成を示す模式図である。 第一実施形態の寄生成分測定装置を用いて伝送路の寄生キャパシタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。 第一実施形態における、シミュレータソフトを用いた測定結果を示すスミスチャートである。 第一実施形態の変形例を示す図である。 第二実施形態の寄生成分測定方法で用いる、寄生成分測定装置の構成を示す図である。 第二実施形態の仮想等価回路の回路構成を示す模式図である。 第二実施形態の寄生成分測定装置を用いて伝送路の浮遊キャパシタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。 第二実施形態における、シミュレータソフトを用いた測定結果を示すスミスチャートである。 第三実施形態の寄生成分測定方法で用いる、寄生成分測定装置の構成を示す図である。 第三実施形態の被測定回路の回路構成を示す模式図である。 第三実施形態の仮想等価回路の回路構成を示す模式図である。 第三実施形態の寄生成分測定装置を用いて伝送路の寄生インダクタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。 第三実施形態の変形例を示す図である。 第四実施形態の寄生成分測定方法で用いる、寄生成分測定装置の構成を示す図である。 第四実施形態の仮想等価回路の回路構成を示す模式図である。 第四実施形態の寄生成分測定装置を用いて伝送路の浮遊インダクタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
まず、本発明の第一実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図1から図3を用いて、本実施形態の構成を説明する。
図1は、本実施形態の寄生成分測定方法(以下、「測定方法」と記載する)で用いる、寄生成分測定装置(以下、「測定装置1」と記載する)の構成を示す図である。
なお、本実施形態では、測定装置1を用いて、後述する伝送路2の寄生成分のうち、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定する測定方法について説明する。したがって、本実施形態の測定方法で用いる測定装置1は、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定する装置である。
図1中に示すように、測定装置1は、被測定回路4と、仮想等価回路6と、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10を備えている。これに加え、測定装置1は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12と、寄生キャパシタンス容量値算出手段14を備えている。
図2は、被測定回路4の回路構成を示す模式図である。
図2中に示すように、被測定回路4は、伝送路2に被測定インダクター16を接続して形成されている。
伝送路2は、電気信号を伝送する経路であり、高周波リレー(継電器)等から形成されている。本実施形態では、伝送路2を、グランド端子を有する高周波リレーで形成した場合について説明する。また、本実施形態では、伝送路2を形成する高周波リレーとして、RJリレーSMDタイプ及びRJリレーDIPタイプ(共に松下電工製)、RF303(テレダイン製)及びG6K−2F−RF(オムロン製)を用いる場合について説明する。
被測定インダクター16は、伝送路2へ直列に接続されており、既知のインダクタンス値を有している。
また、被測定インダクター16は、既知のインダクタンス値を所望の値に調整可能となっている。本実施形態では、予め、被測定インダクター16が有する既知のインダクタンス値を、伝送路2を形成する高周波リレーの測定周波数と、測定目的となる寄生キャパシタンスに応じて、所望の値に調整する。ここで、本実施形態では、被測定インダクター16が有する既知のインダクタンス値を、68[nH]に調整した場合を説明する。
図3は、仮想等価回路6の回路構成を示す模式図である。
図3中に示すように、仮想等価回路6は、同値仮想インダクター18と、可変仮想キャパシタンス20を備えている。
同値仮想インダクター18は、被測定インダクター16と同じ値のインダクタンス値を有している。
可変仮想キャパシタンス20は、同値仮想インダクター18へ並列に接続されており、その容量値を調整可能となっている。可変仮想キャパシタンス20の容量値は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12が出力する情報信号に応じた値に調節する。
以下、図1を用いた説明に復帰する。
インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8は、例えば、高周波回路の通過・反射電力を測定可能な測定器を用いて形成されている。
また、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8は、被測定回路4のスミスチャートを作成するための電気的特性値(例えば、インダクタンス値)を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて、被測定回路4のスミスチャートを作成する。なお、本実施形態では、上記の測定器を、S−パラメータネットワークアナライザー(Agilent製 8720ES)を用いて形成した場合を説明する。また、S−パラメータネットワークアナライザーの測定周波数帯域は100[Mhz]〜500[Mhz]であり、その入力パワーは+5[dBm]であるが、入力パワーへの依存性はない。
また、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8は、作成した被測定回路4のスミスチャートを含む情報信号を、仮想キャパシタンス容量値調整手段12及び寄生キャパシタンス容量値算出手段14へ出力する。
なお、被測定回路4のスミスチャートを作成する際には、被測定回路4において、伝送路2の一端と、被測定インダクター16の一端に、それぞれ、S−パラメータネットワークアナライザーが有する測定端子(2端子)を接続する(図2参照)。そして、例えば、「winSMITH2.0」(c1995,1998 Nobel Publishing Corporation)等のシミュレータソフトを用いて、被測定回路4のスミスチャートを作成する。ここで、シミュレーション周波数帯域は、S−パラメータネットワークアナライザーの測定周波数帯域に対応させて、100[Mhz]〜500[Mhz]とする。
また、本実施形態では、被測定回路4のスミスチャートを作成する際に、被測定回路4において、伝送路2を形成する高周波リレーを導通状態とした場合について説明する。
キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と同様、例えば、高周波回路の通過・反射電力を測定可能な測定器を用いて形成されている。
また、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10は、仮想等価回路6のスミスチャートを作成するための電気的特性値(例えば、キャパシタンスの容量値)を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する。なお、本実施形態では、上記の測定器を、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と同様、S−パラメータネットワークアナライザーを用いて形成した場合を説明する。
また、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10は、作成した仮想等価回路6のスミスチャートを含む情報信号を、仮想キャパシタンス容量値調整手段12及び寄生キャパシタンス容量値算出手段14へ出力する。
なお、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する際には、被測定回路4のスミスチャートを作成する際と同様、「winSMITH2.0」等のシミュレータソフトを用いる。
仮想キャパシタンス容量値調整手段12は、例えば、コンピュータが備えるCPU(central-processing-unit)を用いて形成されている。
また、仮想キャパシタンス容量値調整手段12は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整するための制御信号を演算する。この演算は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8、及びキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10が出力した情報信号に基づいて行う。
そして、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整するための制御信号を演算した仮想キャパシタンス容量値調整手段12は、この演算した制御信号を、寄生キャパシタンス容量値算出手段14及び可変仮想キャパシタンス20へ出力する。
寄生キャパシタンス容量値算出手段14は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、寄生キャパシタンス容量値算出手段14は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想キャパシタンス20の容量値を検出する。この検出は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8及びキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10が出力した情報信号と、仮想キャパシタンス容量値調整手段12が出力した制御信号に基づいて行う。
可変仮想キャパシタンス20の容量値を検出した寄生キャパシタンス容量値算出手段14は、この検出した容量値を含む情報信号を、伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値として算出し、図示しない出力機器(ディスプレイ、プリンタ等)へ出力する。
(測定方法)
次に、図1から図3を参照しつつ、図4及び図5を用いて、上記の構成を備えた測定装置1を用いて、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定する測定方法について説明する。
図4は、本実施形態の測定装置1を用いて伝送路2の寄生キャパシタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。
図4中に示すように、測定装置1を用いた測定方法を開始(図中に示す「START」)すると、まず、ステップS10において、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8が、被測定回路4のスミスチャートを作成(図中に示す「インダクター側被測定回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS10において、被測定回路4のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS12へ移行する。
ステップS12では、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10が、仮想等価回路6のスミスチャートを作成(図中に示す「キャパシタンス側仮想等価回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS12において、仮想等価回路6のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、仮想キャパシタンス容量値調整手段12が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整(図中に示す「可変仮想キャパシタンスの容量値を調整」)する。
ここで、図5を用いて、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する手順について説明する。
図5は、シミュレータソフトを用いた測定結果を示すスミスチャートである。
なお、図5中では、伝送路2として用いた四種類の高周波リレーが異なるスミスチャートを、それぞれ、四本の曲線で示す被測定回路4のスミスチャートとして示している。
具体的には、図5中では、四本の被測定回路4のスミスチャートのうち、伝送路2として用いたRJリレーDIPタイプを用いた曲線を、符号「●」で示しており、伝送路2として用いたRJリレーSMDタイプを用いた曲線を、符号「○」で示している。これに加え、図5中では、伝送路2として用いたRF303を用いた曲線を、符号「■」で示しており、伝送路2として用いたG6K−2F−RFを用いた曲線を、符号「□」で示している。
また、図5中には、既知のインダクタンス値を68[nH]に調整した被測定インダクター16のスミスチャートを、符号「▲」で示している。
図5中に示すように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する際には、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて、この変化させた仮想等価回路6のスミスチャートが、被測定回路4のスミスチャートと合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する。
具体的には、図5中に示す四本の被測定回路4のスミスチャートに対して、それぞれ、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて合致させる。なお、「被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致する」とは、「被測定回路4のスミスチャートの一部と仮想等価回路6のスミスチャートの一部が合致する」場合も含む。
なお、図5中では、伝送路2としてRJリレーDIPタイプを用いた曲線(符号「●」)と、伝送路2としてRF303を用いた曲線(符号「■」)と、伝送路2としてG6K−2F−RFを用いた曲線(符号「□」)に合致させた仮想等価回路6のスミスチャートを、符号「▽」で示している。
同様に、図5中では、伝送路2として用いたRJリレーSMDタイプを用いた曲線(符号「○」)に合致させた仮想等価回路6のスミスチャートを、符号「▼」で示している。
このとき、三本の被測定回路4のスミスチャート(符号「●」、「■」及び「□」)に、スミスチャート(符号「▽」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想キャパシタンス20の容量値は、3[pF]であった。
一方、残り一本の被測定回路4のスミスチャート(符号「○」)に、スミスチャート(符号「▼」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想キャパシタンス20の容量値は、4[pF]であった。
ステップS14において、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS16へ移行する。
ステップS16では、寄生キャパシタンス容量値算出手段14が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想キャパシタンス20の容量値を検出する。そして、この検出した容量値を、伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値として算出(図中に示す「伝送路の寄生キャパシタンスの容量値を算出」)する。
ここで、上述したステップS14で説明したように、三本の被測定回路4のスミスチャート(符号「●」、「■」及び「□」)に、スミスチャート(符号「▽」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想キャパシタンス20の容量値は、3[pF]である。
一方、残り一本の被測定回路4のスミスチャート(符号「○」)に、スミスチャート(符号「▼」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想キャパシタンス20の容量値は、4[pF]である。
したがって、RJリレーDIPタイプで形成した伝送路2と、RF303で形成した伝送路2と、G6K−2F−RFで形成した伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値は、3[pF]と算出される。これにより、この伝送路2の寄生キャパシタンスの測定結果は、3[pF]となる。
一方、RJリレーSMDタイプで形成した伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値は、4[pF]と算出される。これにより、この伝送路2の寄生キャパシタンスの測定結果は、4[pF]となる。
ステップS16において、伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値を算出すると、測定装置1を用いた測定方法は終了(図中に示す「END」)する。
なお、上記ステップS10は、上述した「インダクター側被測定回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS12は、上述した「キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS14は、上述した「仮想キャパシタンス容量値調整ステップ」に対応する。
また、上記ステップS16は、上述した「寄生キャパシタンス容量値算出ステップ」に対応する。
(第一実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態の測定装置1では、仮想キャパシタンス容量値調整手段12が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する。これに加え、寄生キャパシタンス容量値算出手段14が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想キャパシタンス20の容量値を、伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路2に、既知のインダクタンス値を有する被測定インダクター16を接続して被測定回路4を形成し、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整することにより、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定することが可能となる。
その結果、予め、伝送路2の寄生成分のうち、寄生キャパシタンスを測定して既知の値としておくことが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、デバイスやICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
(2)本実施形態の測定装置1では、被測定インダクター16を、既知のインダクタンス値を所望の値に調整可能としている。
このため、被測定インダクター16が有する既知のインダクタンス値を、測定周波数や測定目的等、寄生成分の測定対象である伝送路2の状態に応じて、所望の値に調整することが可能となる。
その結果、伝送路2の寄生成分に対する測定精度を向上させることが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となる。
(3)本実施形態の測定装置1では、伝送路2を、リレー、具体的には、高周波リレーを用いて形成している。
このため、高周波リレー等のリレーに対し、寄生キャパシタンスや寄生インダクタンス等の寄生成分を測定することが可能となり、伝送路2の寄生成分を、高周波数帯域において測定することが可能となる。
その結果、特に、高周波デバイスや高周波ICのテスト精度を向上させることが可能となるため、高周波デバイスや高周波ICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、高周波デバイスや高周波ICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
(4)本実施形態の測定方法では、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する。これに加え、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想キャパシタンス20の容量値を、伝送路2の寄生キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路2に、既知のインダクタンス値を有する被測定インダクター16を接続して被測定回路4を形成し、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整することにより、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定することが可能となる。
その結果、予め、伝送路2の寄生成分のうち、寄生キャパシタンスを測定して既知の値としておくことが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、デバイスやICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
(応用例)
以下、本実施形態の応用例を列挙する。
(1)本実施形態の測定装置1では、被測定インダクター16を、伝送路2へ直列に接続して、被測定回路4を形成したが、これに限定するものではなく、図6中に示すように、被測定インダクター16を、伝送路2へ並列に接続して、被測定回路4を形成してもよい。なお、図6は、本実施形態の変形例を示す図である。
要は、被測定回路4は、被測定インダクター16を伝送路2へ直列または並列に接続して形成すればよい。これにより、伝送路2により伝送する電気信号の状態に応じて、適切な被測定回路4を構成すればよい。
(2)本実施形態の測定装置1では、伝送路2を、リレー、具体的には、高周波リレーを用いて形成したが、これに限定するものではない。すなわち、伝送路2を、テストボード(基板)上の線路から形成してもよい。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図2を参照しつつ、図7及び図8を用いて、本実施形態の構成を説明する。
図7は、本実施形態の測定方法で用いる、測定装置1の構成を示す図である。
なお、本実施形態では、測定装置1を用いて、伝送路2の寄生成分のうち、伝送路2の寄生キャパシタンス及び浮遊キャパシタンスを測定する測定方法について説明する。したがって、本実施形態の測定方法で用いる測定装置1は、伝送路2の寄生キャパシタンス及び浮遊キャパシタンスを測定する装置である。
図7中に示すように、測定装置1は、被測定回路4と、仮想等価回路6と、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10を備えている。これに加え、測定装置1は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12と、寄生キャパシタンス容量値算出手段14と、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22と、浮遊キャパシタンス容量値算出手段24を備えている。
被測定回路4の回路構成は、伝送路2を、グランド端子を有さない高周波リレーで形成した点を除き、上述した第一実施形態と同様であるため、詳細な図示を省略する(図2参照)。
なお、本実施形態では、伝送路2を形成する高周波リレーとして、G6K−2F−Y(オムロン製)を用いる場合について説明する。また、本実施形態では、上述した第一実施形態と同様、被測定インダクター16が有する既知のインダクタンス値を、68[nH]に調整した場合を説明する。
図8は、仮想等価回路6の回路構成を示す模式図である。
図8中に示すように、仮想等価回路6は、同値仮想インダクター18と、可変仮想キャパシタンス20と、可変仮想並列キャパシタンス26を備えている。
同値仮想インダクター18及び可変仮想キャパシタンス20の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
可変仮想並列キャパシタンス26は、同値仮想インダクター18へ並列に接続されており、その容量値を調整可能となっている。可変仮想並列キャパシタンス26の容量値は、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22が出力する情報信号に応じた値に調節する。
以下、図7を用いた説明に復帰する。
インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8は、上述した第一実施形態と同様、被測定回路4のスミスチャートを作成する。なお、本実施形態では、上記の測定器を、上述した第一実施形態と同様、S−パラメータネットワークアナライザーを用いて形成した場合を説明する。また、上述した第一実施形態と同様、S−パラメータネットワークアナライザーの測定周波数帯域は100[Mhz]〜500[Mhz]であり、その入力パワーは+5[dBm]であるが、入力パワーへの依存性はない。
また、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8は、作成した被測定回路4のスミスチャートを含む情報信号を、仮想キャパシタンス容量値調整手段12、寄生キャパシタンス容量値算出手段14、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22及び浮遊キャパシタンス容量値算出手段24へ出力する。
なお、被測定回路4のスミスチャートを作成する際には、上述した第一実施形態と同様、「winSMITH2.0」等のシミュレータソフトを用いて、被測定回路4のスミスチャートを作成する。ここで、シミュレーション周波数帯域は、上述した第一実施形態と同様、S−パラメータネットワークアナライザーの測定周波数帯域に対応させて、100[Mhz]〜500[Mhz]とする。
また、本実施形態では、上述した第一実施形態と同様、被測定回路4のスミスチャートを作成する際に、被測定回路4において、伝送路2を形成する高周波リレーを導通状態とした場合について説明する。
キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10は、上述した第一実施形態と同様、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する。なお、本実施形態では、上記の測定器を、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と同様、S−パラメータネットワークアナライザーを用いて形成した場合を説明する。
また、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10は、作成した仮想等価回路6のスミスチャートを含む情報信号を、仮想キャパシタンス容量値調整手段12、寄生キャパシタンス容量値算出手段14、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22及び浮遊キャパシタンス容量値算出手段24へ出力する。
なお、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する際には、被測定回路4のスミスチャートを作成する際と同様、「winSMITH2.0」等のシミュレータソフトを用いる。
仮想キャパシタンス容量値調整手段12は、上述した第一実施形態と同様、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整するための制御信号を演算する。
そして、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整するための制御信号を演算した仮想キャパシタンス容量値調整手段12は、この演算した制御信号を、寄生キャパシタンス容量値算出手段14、可変仮想キャパシタンス20及び仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22へ出力する。
寄生キャパシタンス容量値算出手段14の構成は、上述した第一実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12による可変仮想キャパシタンス20の容量値の調整に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整するための制御信号を演算する。この演算は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10、及び仮想キャパシタンス容量値調整手段12が出力した情報信号に基づいて行う。
そして、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整するための制御信号を演算した仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22は、この演算した制御信号を、浮遊キャパシタンス容量値算出手段24及び可変仮想並列キャパシタンス26へ出力する。
浮遊キャパシタンス容量値算出手段24は、仮想キャパシタンス容量値調整手段12と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、浮遊キャパシタンス容量値算出手段24は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を検出する。この検出は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8及びキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10が出力した情報信号と、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22が出力した制御信号に基づいて行う。
可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を検出した浮遊キャパシタンス容量値算出手段24は、この検出した容量値を含む情報信号を、伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値として算出し、図示しない出力機器(ディスプレイ、プリンタ等)へ出力する。
(測定方法)
次に、図2、図7及び図8を参照しつつ、図9及び図10を用いて、上記の構成を備えた測定装置1を用いて、伝送路2の寄生キャパシタンス及び浮遊キャパシタンスを測定する測定方法について説明する。なお、伝送路2の寄生キャパシタンスを測定する測定方法については、上述した第一実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図9は、本実施形態の測定装置1を用いて伝送路2の浮遊キャパシタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。
図9中に示すように、測定装置1を用いた測定方法を開始(図中に示す「START」)すると、まず、ステップS20において、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8が、被測定回路4のスミスチャートを作成(図中に示す「インダクター側被測定回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS20において、被測定回路4のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段10が、仮想等価回路6のスミスチャートを作成(図中に示す「キャパシタンス側仮想等価回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS22において、仮想等価回路6のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS24へ移行する。
ステップS24では、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整(図中に示す「可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整」)する。なお、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値の調整は、上述した第一実施形態のステップS14で行った、仮想キャパシタンス容量値調整手段12による可変仮想キャパシタンス20の容量値の調整に応じて行う。
ここで、図10を用いて、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整する手順について説明する。
図10は、シミュレータソフトを用いた測定結果を示すスミスチャートである。
なお、図10中では、被測定回路4のスミスチャート、すなわち、伝送路2として用いたG6K−2F−Yを用いた曲線を、符号「●」で示している。
図10中に示すように、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整する際には、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて、この変化させた仮想等価回路6のスミスチャートが、被測定回路4のスミスチャートと合致するように、可変仮想キャパシタンス20の容量値を調整する。この調整は、上述したように、仮想キャパシタンス容量値調整手段12による可変仮想キャパシタンス20の容量値の調整に応じて行う。
具体的には、図10中に示す被測定回路4のスミスチャートに対して、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて合致させる。
なお、図10中では、伝送路2としてG6K−2F−RFを用いた曲線(符号「●」)に合致させた仮想等価回路6のスミスチャートを、符号「▽」で示している。
このとき、被測定回路4のスミスチャート(符号「●」)に、スミスチャート(符号「▽」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想キャパシタンス20の容量値は、1.8[pF]であった。
また、被測定回路4のスミスチャート(符号「●」)に、スミスチャート(符号「▽」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想並列キャパシタンス26の容量値は、1.0[pF]であった。
ステップS24において、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS26へ移行する。
ステップS26では、浮遊キャパシタンス容量値算出手段24が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を検出する。そして、この検出した容量値を、伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値として算出(図中に示す「伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値を算出」)する。
ここで、上述したステップS24で説明したように、被測定回路4のスミスチャート(符号「●」)に、スミスチャート(符号「▽」)を合致させた仮想等価回路6が備える可変仮想並列キャパシタンス26の容量値は、1.0[pF]である。
したがって、G6K−2F−Yで形成した伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値は、1.0[pF]と算出される。これにより、この伝送路2の浮遊キャパシタンスの測定結果は、1.0[pF]となる。
ステップS26において、伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値を算出すると、測定装置1を用いた測定方法は終了(図中に示す「END」)する。
なお、上記ステップS20は、上述した「インダクター側被測定回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS22は、上述した「キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS24は、上述した「仮想並列キャパシタンス容量値調整ステップ」に対応する。
また、上記ステップS26は、上述した「浮遊キャパシタンス容量値算出ステップ」に対応する。
(第二実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態の測定装置1では、容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンス26を同値仮想インダクター18と並列に接続して、仮想等価回路6を形成する。そして、仮想並列キャパシタンス容量値調整手段22が、仮想キャパシタンス容量値調整手段12による可変仮想キャパシタンス20の容量値の調整に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整する。これに加え、浮遊キャパシタンス容量値算出手段24が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を、伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路2に対し、寄生キャパシタンスに加え、浮遊キャパシタンスを測定することが可能となる。
その結果、伝送路2に対して寄生キャパシタンスのみを測定した場合と比較して、伝送路2の寄生成分を詳細に測定することが可能となるため、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となる。
(2)本実施形態の測定方法では、容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンス26を同値仮想インダクター18と並列に接続して、仮想等価回路6を形成する。そして、仮想キャパシタンス容量値調整ステップで調整した可変仮想キャパシタンス20の容量値に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整する。これに加え、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を、伝送路2の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する。
このため、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想並列キャパシタンス26の容量値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路2に対し、寄生キャパシタンスに加え、浮遊キャパシタンスを測定することが可能となる。
その結果、伝送路2に対して寄生キャパシタンスのみを測定した場合と比較して、伝送路2の寄生成分を詳細に測定することが可能となるため、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図11から図13を用いて、本実施形態の構成を説明する。
図11は、本実施形態の測定方法で用いる、測定装置1の構成を示す図である。
なお、本実施形態では、測定装置1を用いて、後述する伝送路2の寄生成分のうち、伝送路2の寄生インダクタンスを測定する測定方法について説明する。したがって、本実施形態の測定方法で用いる測定装置1は、伝送路2の寄生インダクタンスを測定する装置である。
図11中に示すように、測定装置1は、被測定回路4と、仮想等価回路6と、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28と、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30を備えている。これに加え、測定装置1は、仮想インダクタンス値調整手段32と、寄生インダクタンス値算出手段34を備えている。
図12は、被測定回路4の回路構成を示す模式図である。
図12中に示すように、被測定回路4は、伝送路2に被測定キャパシタンス36を接続して形成されている。
伝送路2は、上述した第一実施形態と同様、グランド端子を有する高周波リレーで形成されている。
被測定キャパシタンス36は、伝送路2へ直列に接続されており、既知の容量値を有している。
また、被測定キャパシタンス36は、既知の容量値を所望の値に調整可能となっている。本実施形態では、予め、被測定キャパシタンス36が有する既知の容量値を、伝送路2を形成する高周波リレーの測定周波数と、測定目的となる寄生インダクタンスに応じて、所望の値に調整する。
図13は、仮想等価回路6の回路構成を示す模式図である。
図13中に示すように、仮想等価回路6は、同値仮想キャパシタンス38と、可変仮想インダクター40を備えている。
同値仮想キャパシタンス38は、被測定キャパシタンス36と同じ値の容量値を有している。
可変仮想インダクター40は、同値仮想キャパシタンス38へ並列に接続されており、そのインダクタンス値を調整可能となっている。可変仮想インダクター40のインダクタンス値は、仮想インダクタンス値調整手段32が出力する情報信号に応じた値に調節する。
以下、図11を用いた説明に復帰する。
キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と同様、例えば、高周波回路の通過・反射電力を測定可能な測定器を用いて形成されている。
また、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28は、被測定回路4のスミスチャートを作成するための電気的特性値(例えば、キャパシタンスの容量値)を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて、被測定回路4のスミスチャートを作成する。
また、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28は、作成した被測定回路4のスミスチャートを含む情報信号を、仮想インダクタンス値調整手段32及び寄生インダクタンス値算出手段34へ出力する。
インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30は、インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段8と同様、例えば、高周波回路の通過・反射電力を測定可能な測定器を用いて形成されている。
また、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30は、仮想等価回路6のスミスチャートを作成するための電気的特性値(例えば、インダクタンス値)を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する。
また、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30は、作成した仮想等価回路6のスミスチャートを含む情報信号を、仮想インダクタンス値調整手段32及び寄生インダクタンス値算出手段34へ出力する。
仮想インダクタンス値調整手段32は、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、仮想インダクタンス値調整手段32は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整するための制御信号を演算する。この演算は、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28、及びインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30が出力した情報信号に基づいて行う。
そして、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整するための制御信号を演算した仮想インダクタンス値調整手段32は、この演算した制御信号を、寄生インダクタンス値算出手段34及び可変仮想インダクター40へ出力する。
寄生インダクタンス値算出手段34は、仮想インダクタンス値調整手段32と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、寄生インダクタンス値算出手段34は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を検出する。この検出は、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28及びインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30が出力した情報信号と、仮想インダクタンス値調整手段32が出力した制御信号に基づいて行う。
可変仮想インダクター40のインダクタンス値を検出した寄生インダクタンス値算出手段34は、この検出したインダクタンス値を含む情報信号を、伝送路2の寄生インダクターのインダクタンス値として算出し、図示しない出力機器(ディスプレイ、プリンタ等)へ出力する。
(測定方法)
次に、図11から図13を参照しつつ、図14を用いて、上記の構成を備えた測定装置1を用いて、伝送路2の寄生インダクタンスを測定する測定方法について説明する。
図14は、本実施形態の測定装置1を用いて伝送路2の寄生インダクタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。
図14中に示すように、測定装置1を用いた測定方法を開始(図中に示す「START」)すると、まず、ステップS30において、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28が、被測定回路4のスミスチャートを作成(図中に示す「キャパシタンス側被測定回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS30において、被測定回路4のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS32へ移行する。
ステップS32では、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30が、仮想等価回路6のスミスチャートを作成(図中に示す「インダクター側仮想等価回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS32において、仮想等価回路6のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS34へ移行する。
ステップS34では、仮想インダクタンス値調整手段32が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整(図中に示す「可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整」)する。
ここで、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整する際には、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて、この変化させた仮想等価回路6のスミスチャートが、被測定回路4のスミスチャートと合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整する。
ステップS34において、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS36へ移行する。
ステップS36では、寄生インダクタンス値算出手段34が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を検出する。そして、この検出したインダクタンス値を、伝送路2の寄生インダクターのインダクタンス値として算出(図中に示す「伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値を算出」)する。
ステップS36において、伝送路2の寄生インダクターのインダクタンス値を算出すると、測定装置1を用いた測定方法は終了(図中に示す「END」)する。
なお、上記ステップS30は、上述した「キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS32は、上述した「インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS34は、上述した「仮想インダクタンス値調整ステップ」に対応する。
また、上記ステップS36は、上述した「寄生インダクタンス値算出ステップ」に対応する。
(第三実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態の測定装置1では、仮想インダクタンス値調整手段32が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整する。これに加え、寄生インダクタンス値算出手段34が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想インダクター40のインダクタンス値を、伝送路2の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路2に、既知の容量値を有する被測定キャパシタンス36を接続して被測定回路4を形成し、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整することにより、伝送路2の寄生インダクタンスを測定することが可能となる。
その結果、予め、伝送路2の寄生成分のうち、寄生インダクタンスを測定して既知の値としておくことが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、デバイスやICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
(2)本実施形態の測定装置1では、被測定キャパシタンス36を、既知の容量値を所望の値に調整可能としている。
このため、被測定キャパシタンス36が有する既知の容量値を、測定周波数や測定目的等、寄生成分の測定対象である伝送路2の状態に応じて、所望の値に調整することが可能となる。
その結果、伝送路2の寄生成分に対する測定精度を向上させることが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となる。
(3)本実施形態の測定方法では、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整する。これに加え、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想インダクター40のインダクタンス値を、伝送路2の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、寄生成分の測定対象である伝送路2に、既知の容量値を有する被測定キャパシタンス36を接続して被測定回路4を形成し、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整することにより、伝送路2の寄生インダクタンスを測定することが可能となる。
その結果、予め、伝送路2の寄生成分のうち、寄生インダクタンスを測定して既知の値としておくことが可能となり、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となるため、デバイスやICの入出力整合回路、ロックアップタイム等の仕様を満足することが容易となるとともに、デバイスやICの検査システムが複雑化することを抑制可能となる。
(応用例)
以下、本実施形態の応用例を記載する。
(1)本実施形態の測定装置1では、被測定キャパシタンス36を、伝送路2へ直列に接続して、被測定回路4を形成したが、これに限定するものではなく、図15中に示すように、被測定キャパシタンス36を、伝送路2へ並列に接続して、被測定回路4を形成してもよい。なお、図15は、本実施形態の変形例を示す図である。
要は、被測定回路4は、被測定キャパシタンス36を伝送路2へ直列または並列に接続して形成すればよい。これにより、伝送路2により伝送する電気信号の状態に応じて、適切な被測定回路4を構成すればよい。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態(以下、「本実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図12を参照しつつ、図16及び図17を用いて、本実施形態の構成を説明する。
図16は、本実施形態の測定方法で用いる、測定装置1の構成を示す図である。
なお、本実施形態では、測定装置1を用いて、伝送路2の寄生成分のうち、伝送路2の寄生インダクタンス及び浮遊インダクタンスを測定する測定方法について説明する。したがって、本実施形態の測定方法で用いる測定装置1は、伝送路2の寄生インダクタンス及び浮遊インダクタンスを測定する装置である。
図16中に示すように、測定装置1は、被測定回路4と、仮想等価回路6と、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28と、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30を備えている。これに加え、測定装置1は、仮想インダクタンス値調整手段32と、寄生インダクタンス値算出手段34と、仮想並列インダクタンス値調整手段42と、浮遊インダクタンス値算出手段44を備えている。
被測定回路4の回路構成は、伝送路2を、グランド端子を有さない高周波リレーで形成した点を除き、上述した第三実施形態と同様であるため、詳細な図示を省略する(図12参照)。
図17は、仮想等価回路6の回路構成を示す模式図である。
図17中に示すように、仮想等価回路6は、同値仮想キャパシタンス38と、可変仮想インダクター40と、可変仮想並列インダクター46を備えている。
同値仮想キャパシタンス38及び可変仮想インダクター40の構成は、上述した第三実施形態と同様である。
可変仮想並列インダクター46は、同値仮想キャパシタンス38へ並列に接続されており、そのインダクタンス値を調整可能となっている。可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値は、仮想並列インダクタンス値調整手段42が出力する情報信号に応じた値に調節する。
以下、図16を用いた説明に復帰する。
キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28は、上述した第三実施形態と同様、被測定回路4のスミスチャートを作成する。
また、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28は、作成した被測定回路4のスミスチャートを含む情報信号を、仮想インダクタンス値調整手段32、寄生インダクタンス値算出手段34、仮想並列インダクタンス値調整手段42及び浮遊インダクタンス値算出手段44へ出力する。
インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30は、上述した第一実施形態と同様、仮想等価回路6のスミスチャートを作成する。
また、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30は、作成した仮想等価回路6のスミスチャートを含む情報信号を、仮想インダクタンス値調整手段32、寄生インダクタンス値算出手段34、仮想並列インダクタンス値調整手段42及び浮遊インダクタンス値算出手段44へ出力する。
仮想インダクタンス値調整手段32は、上述した第三実施形態と同様、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想インダクター40のインダクタンス値を調整するための制御信号を演算する。
そして、可変仮想インダクター40の容量値を調整するための制御信号を演算した仮想インダクタンス値調整手段32は、この演算した制御信号を、寄生インダクタンス値算出手段34、可変仮想インダクター40及び仮想並列インダクタンス値調整手段42へ出力する。
寄生インダクタンス値算出手段34の構成は、上述した第三実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
仮想並列インダクタンス値調整手段42は、仮想インダクタンス値調整手段32と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、仮想並列インダクタンス値調整手段42は、仮想インダクタンス値調整手段32による可変仮想インダクター40のインダクタンス値の調整に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整するための制御信号を演算する。この演算は、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30、及び仮想インダクタンス値調整手段32が出力した情報信号に基づいて行う。
そして、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整するための制御信号を演算した仮想並列インダクタンス値調整手段42は、この演算した制御信号を、可変仮想並列インダクター46及び浮遊インダクタンス値算出手段44へ出力する。
浮遊インダクタンス値算出手段44は、仮想インダクタンス値調整手段32と同様、例えば、コンピュータが備えるCPUを用いて形成されている。
また、浮遊インダクタンス値算出手段44は、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を検出する。この検出は、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28及びインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30が出力した情報信号と、仮想並列インダクタンス値調整手段42が出力した制御信号に基づいて行う。
可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を検出した浮遊インダクタンス値算出手段44は、この検出したインダクタンス値を含む情報信号を、伝送路2の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出し、図示しない出力機器(ディスプレイ、プリンタ等)へ出力する。
(測定方法)
次に、図12、図16及び図17を参照しつつ、図18を用いて、上記の構成を備えた測定装置1を用いて、伝送路2の寄生インダクタンス及び浮遊インダクタンスを測定する測定方法について説明する。なお、伝送路2の寄生インダクタンスを測定する測定方法については、上述した第三実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図18は、本実施形態の測定装置1を用いて伝送路2の浮遊インダクタンスを測定する測定方法を示すフローチャートである。
図18中に示すように、測定装置1を用いた測定方法を開始(図中に示す「START」)すると、まず、ステップS40において、キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段28が、被測定回路4のスミスチャートを作成(図中に示す「キャパシタンス側被測定回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS40において、被測定回路4のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS42へ移行する。
ステップS42では、インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段30が、仮想等価回路6のスミスチャートを作成(図中に示す「インダクター側仮想等価回路のスミスチャートを作成」)する。
ステップS42において、仮想等価回路6のスミスチャートを作成した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS44へ移行する。
ステップS44では、仮想並列インダクタンス値調整手段42が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整(図中に示す「可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整」)する。なお、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値の調整は、上述した第三実施形態のステップS34で行った、仮想インダクタンス値調整手段32による可変仮想インダクター40のインダクタンス値の調整に応じて行う。
ここで、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整する際には、仮想等価回路6のスミスチャートを変化させて、この変化させた仮想等価回路6のスミスチャートが、被測定回路4のスミスチャートと合致するように、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整する。この調整は、上述したように、仮想インダクタンス値調整手段32による可変仮想インダクター40のインダクタンス値の調整に応じて行う。
ステップS44において、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整した後、測定装置1を用いた測定方法は、ステップS46へ移行する。
ステップS46では、浮遊インダクタンス値算出手段44が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を検出する。そして、この検出したインダクタンス値を、伝送路2の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出(図中に示す「伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値を算出」)する。
ステップS46において、伝送路2の浮遊インダクターのインダクタンス値を算出すると、測定装置1を用いた測定方法は終了(図中に示す「END」)する。
なお、上記ステップS40は、上述した「キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS42は、上述した「インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成ステップ」に対応する。
また、上記ステップS44は、上述した「仮想並列インダクタンス値調整ステップ」に対応する。
また、上記ステップS46は、上述した「浮遊インダクタンス値算出ステップ」に対応する。
(第四実施形態の効果)
以下、本実施形態の効果を列挙する。
(1)本実施形態の測定装置1では、インダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクター46を同値仮想キャパシタンス38と並列に接続して、仮想等価回路6を形成する。そして、仮想並列インダクタンス値調整手段42が、仮想インダクタンス値調整手段32による可変仮想インダクター40のインダクタンス値の調整に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整する。これに加え、浮遊インダクタンス値算出手段44が、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を、伝送路2の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路2に対し、寄生インダクタンスに加え、浮遊インダクタンスを測定することが可能となる。
その結果、伝送路2に対して寄生インダクタンスのみを測定した場合と比較して、伝送路2の寄生成分を詳細に測定することが可能となるため、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となる。
(2)本実施形態の測定方法では、インダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクター46を同値仮想キャパシタンス38と並列に接続して、仮想等価回路6を形成する。そして、仮想インダクタンス値調整ステップで調整した可変仮想インダクター40のインダクタンス値に応じて、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致するように、可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整する。これに加え、被測定回路4のスミスチャートと仮想等価回路6のスミスチャートが合致した時の可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を、伝送路2の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する。
このため、被測定回路4及び仮想等価回路6のスミスチャートに応じて可変仮想並列インダクター46のインダクタンス値を調整することにより、グランド端子を有さない伝送路2に対し、寄生インダクタンスに加え、浮遊インダクタンスを測定することが可能となる。
その結果、伝送路2に対して寄生インダクタンスのみを測定した場合と比較して、伝送路2の寄生成分を詳細に測定することが可能となるため、デバイスやICのテスト精度を向上させることが可能となる。
(全実施形態に共通の応用例)
以下、上述した第一から第四実施形態に共通の応用例を記載する。
(1)第一及び第二実施形態の測定装置1では、被測定回路4の構成を、被測定インダクター16を備える構成としている。また、第三及び第四実施形態の測定装置1では、被測定回路4の構成を、被測定キャパシタンス36を備える構成としている。
しかしながら、被測定回路4の構成は、これらに限定するものではなく、測定対象に応じて、被測定回路4の構成を、被測定インダクター16及び被測定キャパシタンス36を備える構成としてもよい。
この場合、仮想等価回路6の構成を、同値仮想インダクター18及び同値仮想キャパシタンス38を備える構成とする。
1 測定装置(寄生成分測定装置)
2 伝送路
4 被測定回路
6 仮想等価回路
8 インダクター側被測定回路スミスチャート作成手段
10 キャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段
12 仮想キャパシタンス容量値調整手段
14 寄生キャパシタンス容量値算出手段
16 被測定インダクター
18 同値仮想インダクター
20 可変仮想キャパシタンス
22 仮想並列キャパシタンス容量値調整手段
24 浮遊キャパシタンス容量値算出手段
26 可変仮想並列キャパシタンス
28 キャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段
30 インダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段
32 仮想インダクタンス値調整手段
34 寄生インダクタンス値算出手段
36 被測定キャパシタンス
38 同値仮想キャパシタンス
40 可変仮想インダクター
42 仮想並列インダクタンス値調整手段
44 浮遊インダクタンス値算出手段
46 可変仮想並列インダクター

Claims (13)

  1. 伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定装置であって、
    前記伝送路に既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して形成される被測定回路と、
    前記被測定インダクターと同じインダクタンス値を有する同値仮想インダクターと、当該同値仮想インダクターに接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想キャパシタンスと、を備える仮想等価回路と、
    前記被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するインダクター側被測定回路スミスチャート作成手段と、
    前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する仮想キャパシタンス容量値調整手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想キャパシタンスの容量値を前記伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する寄生キャパシタンス容量値算出手段と、を備えることを特徴とする寄生成分測定装置。
  2. 前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
    前記仮想等価回路は、前記同値仮想インダクターと並列に接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを備え、
    前記仮想キャパシタンス容量値調整手段による前記可変仮想キャパシタンスの容量値の調整に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する仮想並列キャパシタンス容量値調整手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を前記伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する浮遊キャパシタンス容量値算出手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載した寄生成分測定装置。
  3. 前記被測定回路は、前記被測定インダクターを前記伝送路へ直列または並列に接続して形成されることを特徴とする請求項1または2に記載した寄生成分測定装置。
  4. 前記被測定インダクターは、前記既知のインダクタンス値を所望の値に調整可能となっていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載した寄生成分測定装置。
  5. 伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定装置であって、
    前記伝送路に既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して形成される被測定回路と、
    前記被測定キャパシタンスと同じ容量値を有する同値仮想キャパシタンスと、当該仮想キャパシタンスに接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想インダクターと、を備える仮想等価回路と、
    前記被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成手段と、
    前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する仮想インダクタンス値調整手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する寄生インダクタンス値算出手段と、を備えることを特徴とする寄生成分測定装置。
  6. 前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
    前記仮想等価回路は、前記同値仮想キャパシタンスと並列に接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを備え、
    前記仮想インダクタンス値調整手段による前記可変仮想インダクターのインダクタンス値の調整に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する仮想並列インダクタンス値調整手段と、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する浮遊インダクタンス値算出手段と、を備えることを特徴とする請求項5に記載した寄生成分測定装置。
  7. 前記被測定回路は、前記被測定キャパシタンスを前記伝送路へ直列または並列に接続して形成されることを特徴とする請求項5または6に記載した寄生成分測定装置。
  8. 前記被測定キャパシタンスは、前記既知の容量値を所望の値に調整可能となっていることを特徴とする請求項5から7のうちいずれか1項に記載した寄生成分測定装置。
  9. 前記伝送路は、リレーであることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1項に記載した寄生成分測定装置。
  10. 伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定方法であって、
    前記伝送路に既知のインダクタンス値を有する被測定インダクターを接続して形成される被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するインダクター側被測定回路スミスチャート作成ステップと、
    前記被測定インダクターと同じインダクタンス値を有する同値仮想インダクターと、当該同値仮想インダクターに接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想キャパシタンスと、を備える仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側仮想等価回路スミスチャート作成ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想キャパシタンスの容量値を調整する仮想キャパシタンス容量値調整ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想キャパシタンスの容量値を前記伝送路の寄生キャパシタンスの容量値として算出する寄生キャパシタンス容量値算出ステップと、を備えることを特徴とする寄生成分測定方法。
  11. 前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
    前記仮想等価回路は、前記同値仮想インダクターと並列に接続され、且つ容量値を調整可能な可変仮想並列キャパシタンスを備え、
    前記仮想キャパシタンス容量値調整ステップで調整した前記可変仮想キャパシタンスの容量値に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を調整する仮想並列キャパシタンス容量値調整ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列キャパシタンスの容量値を前記伝送路の浮遊キャパシタンスの容量値として算出する浮遊キャパシタンス容量値算出ステップと、を備えることを特徴とする請求項10に記載した寄生成分測定方法。
  12. 伝送路の寄生成分を測定する寄生成分測定方法であって、
    前記伝送路に既知の容量値を有する被測定キャパシタンスを接続して形成される被測定回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記被測定回路のスミスチャートを作成するキャパシタンス側被測定回路スミスチャート作成ステップと、
    前記被測定キャパシタンスと同じ容量値を有する同値仮想キャパシタンスと、当該仮想キャパシタンスに接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想インダクターと、を備える仮想等価回路のスミスチャートを作成するための電気的特性値を検出し、この検出した電気的特性値に基づいて前記仮想等価回路のスミスチャートを作成するインダクター側仮想等価回路スミスチャート作成ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を調整する仮想インダクタンス値調整ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の寄生インダクターのインダクタンス値として算出する寄生インダクタンス値算出ステップと、を備えることを特徴とする寄生成分測定方法。
  13. 前記伝送路は、グランド端子を有さない伝送路であり、
    前記仮想等価回路は、前記同値仮想キャパシタンスと並列に接続され、且つインダクタンス値を調整可能な可変仮想並列インダクターを備え、
    前記仮想インダクタンス値調整ステップで調整した前記可変仮想インダクターのインダクタンス値に応じて、前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致するように前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を調整する仮想並列インダクタンス値調整ステップと、
    前記被測定回路のスミスチャートと前記仮想等価回路のスミスチャートが合致した時の前記可変仮想並列インダクターのインダクタンス値を前記伝送路の浮遊インダクターのインダクタンス値として算出する浮遊インダクタンス値算出ステップと、を備えることを特徴とする請求項12に記載した寄生成分測定方法。
JP2009142415A 2009-06-15 2009-06-15 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法 Withdrawn JP2010286453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009142415A JP2010286453A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009142415A JP2010286453A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010286453A true JP2010286453A (ja) 2010-12-24

Family

ID=43542246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009142415A Withdrawn JP2010286453A (ja) 2009-06-15 2009-06-15 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010286453A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013044751A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Keithley Instruments Inc インピーダンス測定方法
KR20180009242A (ko) * 2016-07-18 2018-01-26 한국전기연구원 전력반도체 파워모듈의 기생인덕턴스 측정 방법
CN110858263A (zh) * 2018-08-10 2020-03-03 中车株洲电力机车研究所有限公司 电气电路建模方法、仿真测试系统及仿真终端

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013044751A (ja) * 2011-08-22 2013-03-04 Keithley Instruments Inc インピーダンス測定方法
US10677828B2 (en) 2011-08-22 2020-06-09 Keithley Instruments, Llc Low frequency impedance measurement with source measure units
KR20180009242A (ko) * 2016-07-18 2018-01-26 한국전기연구원 전력반도체 파워모듈의 기생인덕턴스 측정 방법
KR102485597B1 (ko) * 2016-07-18 2023-01-05 한국전기연구원 전력반도체 파워모듈의 기생인덕턴스 측정 방법
CN110858263A (zh) * 2018-08-10 2020-03-03 中车株洲电力机车研究所有限公司 电气电路建模方法、仿真测试系统及仿真终端
CN110858263B (zh) * 2018-08-10 2023-07-25 中车株洲电力机车研究所有限公司 电气电路建模方法、仿真测试系统及仿真终端

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107076789B (zh) 测量和确定噪声参数的系统和方法
US8686746B2 (en) Test apparatus and method for measuring common-mode capacitance
CN104111435A (zh) 一种测试夹具误差剔除方法
WO2015154587A1 (zh) 一种纹波电流的测量装置及方法
KR20130116802A (ko) Pcb의 두께를 측정하기 위한 장치 및 방법
Pattnayak et al. Antenna design and RF layout guidelines
KR20150122582A (ko) 보상 회로, 정보 처리 장치, 보상 방법 및 프로그램
US7113879B2 (en) Using vector network analyzer for aligning of time domain data
JP2010286453A (ja) 寄生成分測定装置及び寄生成分測定方法
US6875920B2 (en) Semiconductor device and design support method of electronic device using the same
JP7053969B1 (ja) Icのノイズ耐量検出装置、icのノイズ耐量検出方法、およびicの内部インピーダンス測定方法
CN1849517B (zh) 测量系统、组件有功及无功功率和电组件阻抗的方法和装置
EP2447724A1 (en) Method for implementing electromagnetic anti-interference filter impedance match and measuring system thereof
JP4169755B2 (ja) 電子基板の発生雑音模擬測定装置及び発生雑音模擬測定方法
Grubmüller et al. Characterization of a resistive voltage divider design for wideband power measurements
US7365550B2 (en) Low impedance test fixture for impedance measurements
CN106199285B (zh) 任意交流载波下的电容特性测量设备及其测量方法
JP6494540B2 (ja) 電磁界測定システム及び電磁界測定方法
TWI495882B (zh) 印刷電路板輻射干擾的估測方法
JP4743208B2 (ja) 電子部品の電気特性測定方法
CN113884739B (zh) 一种宽频电压分压器装置及刻度因数标定方法
Kostov Design and characterization of single-phase power filters
JP2007163304A (ja) 能動回路の内部インピーダンス測定方法
US10712398B1 (en) Measuring complex PCB-based interconnects in a production environment
JP2018025511A (ja) 妨害波電力測定装置、方法、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120904