JP2010286276A - 透過型電子顕微鏡の試料作製方法及び試料保持体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】真空外で、半月状の導電性部材1の弦の部分に電気的絶縁膜3を形成し、該電気的絶縁膜3の上に金線4を接着し、アクチュエータを用いて、予め作製されていた試料片を前記半月状の導電性部材1の弦の部分に取り付けて固定し、真空内で、前記試料片部分に電気的導通のためのデポジションを行ない、前記金線4と試料片2aとの間に導電性プローブを固定のためのデポジションにより取り付け、前記導電性プローブを切断することにより透過型電子顕微鏡の試料を作製するように構成する。
【選択図】図1
Description
(1)請求項1記載の発明は、導電性部材の一部分に電気的絶縁膜を形成し、該電気的絶縁膜の上に導電線を接着し、予め作製されていた試料片を前記導電性部材に固定し、前記導電線と試料片との間に導電性プローブを固定する、ことにより透過型電子顕微鏡の試料を作製することを特徴とする。
(1)請求項1及び請求項4記載の発明によれば、導電線と試料片との間に導電性のプローブを渡すことにより、試料片への通電を行なうための導体接続を行なうことができ、試料片への通電を容易に行なうことができる。
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例を示す構成図である。この図は、透過型電子顕微鏡(TEM)用の完成した試料の図である。図において、8はTEMの真空チャンバである。1は半月状の導電性部材である。該導電性部材1の厚さは、例えば30μm〜100μm程度である。該導電性部材1の材料としては、例えばモリブデン(Mo),銅(Cu)が用いられる。2aは該導電性部材1の弦の部分に接着した状態で取り付けられた試料片である。該試料片2aとしては、ここでは例えば半導体試料等が好適に用いられる。この試料片は、集束イオンビーム装置(FIB)で作製される。
(a)厚さ30〜100μmのモリブデン(Mo)、銅(Cu)などの導電性材料で作製された半月状の導電性部材1を準備する。
(b)導電性部材1の弦の部分(導電性部材1の一部分)に電気的絶縁を目的とする電気的絶縁膜3を塗布する。該電気的絶縁膜3としては、例えばエポキシ樹脂が用いられる。
(c)電気的絶縁膜3上に金線4を直線状に接着して固定する。この場合において、導電性部材1と金線4は電気的に絶縁されている。
(d)FIBで切り出された幅約10μm、厚み約3μm、高さ約5μm程度の試料片2aを真空外のマニピュレータにより半月状導電性部材1の弦の部分の絶縁していない部分に固定する。
(e)金線4、試料片2aの固定された導電性部材1をFIBのチャンバ9内の試料ステージ(図示せず)に装着し、試料片2aと導電性部材1を電気的に接続するためにデポジション装置(後述)を用いて導電性材料、例えばタングステン(W)のデポジションを行なう。
(f)真空内マニピュレータプローブ10の先端部5を試料片2aのタングステンデポジション部分に、更にプローブの中間部分5bを金線4に接触させ、双方の接触部分を上記デポジション装置を用いてタングステンなどの導電性材料のデポジションで固定する。
(g)導電性マニピュレータプローブ10の固定が確認されたら、マニピュレータプローブ10の中間部分5bより後方の部分5c、即ち中間部分5bよりも先端部5から遠ざかった部分5cを集束イオンビーム(FIB)により切断して試料を完成させる。図に示すように、金線4と試料片2aとの間にプローブ先端部5が接続され、試料片2aに通電させるためのパスが完成する。なお、この実施例1における試料保持体は、導電性部材1と金線4と導電性プローブ10と電気的絶縁膜3とを備えて形成されている。
実施例1によれば、金線と試料片との間に導電性のプローブを渡すことにより、試料片への通電を行なうための導体接続を行なうことができ、試料片への通電を容易に行なうことができる。
(実施例2)
図6は本発明の第2の実施例を示す構成図である。この図は、透過型電子顕微鏡(TEM)用の完成した試料の図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、8はTEMの真空チャンバである。1は半月状の導電性部材である。2aは該導電性部材1の弦の部分に接着した状態で取り付けられた試料片である。
試料に加熱/冷却など温度変化を与えると、全体の膨張/収縮により変形が起こり、試料片2aが破損される可能性がある。これを防ぐために、金線4とマニピュレータプローブ10の接合部分の金線を集束イオンビームにより更に細線加工(切り込み)を行なう。これによって試料片の膨張/収縮による張力を金線の変形で緩和することができる。
(a)導電性部材1の弦の部分に電気的絶縁膜3が形成され、該電気的絶縁膜3の上に金線4が接着され、導電性部材1の絶縁されていない弦の部分に試料片2aが接着されている。つまり、真空外での処理が終了した状態を示している。
(b)FIB(図示せず)を用いて金線4の先端部に切り込み加工を行なう。この結果、切り込み部4aが形成される。
(c)試料片2aと導電性部材1を電気的に接続するためにデポジション装置13(図5参照)を用いて導電性材料、例えばタングステン(W)のデポジションを行なう。
(d)真空内マニピュレータプローブ10の先端部5を試料片2aのタングステンデポジション部分に、更にプローブの中間部分を金線4に接触させ、双方の接触部分をタングステンなどの導電性材料のデポジションで固定する。
(e)マニピュレータプローブ10の固定が確認されたら、マニピュレータプローブ10を集束イオンビーム(FIB)により切断する。
(f)この結果、図に示すように、金線4と試料片2aとの間にプローブ先端部5が接続され、試料片2aに通電させるためのパスが完成する。
試料片に加熱/冷却など温度変化を与えると、全体の膨張/収縮により変形が起こり、試料片2aが破損される可能性がある。これを防ぐために、金線4とマニピュレータプローブ10の接合部分の金線を集束イオンビームにより更に細線加工(切り込み部の形成)を行なうことにより、試料片の膨張/収縮による張力を金線の変形で緩和することができる。
(実施例3)
図8は本発明の第3の実施例を示す構成図である。この図は、透過型電子顕微鏡(TEM)用の完成した試料の図である。図1と同一のものは、同一の符号を付して示す。図において、8はTEMの真空チャンバである。1は半月状の導電性部材である。2aは該導電性部材1の弦の部分に接着した状態で取り付けられた試料片である。
(a)厚さ30〜100μmのモリブデン(Mo)、銅(Cu)などの導電性材料で作製された半月状の導電性部材1を準備する。該導電性部材1の弦の部分には電気的絶縁膜3が接着されている。
(b)電圧印加のための金線4の所定の位置(金線4の一端4bと他端4cの間に位置する中間部分4d)を、半月状導電性部材1と電気的絶縁を保ちながら電気的絶縁膜3に接着固定する。ここで、金線4の端部4bは持ち上げるようにされる。
(c)FIBで切り出された幅約10μm、厚み約3μm、高さ約5μm程度の試料片2aを真空外マニピュレータによりガラスプローブ6の先端に接着した状態で半月状導電性部材1の弦の部分の絶縁していない部分に接着剤で固定する。
(d)金線4、試料片2aの固定された導電性部材1をFIBのチャンバ9内の試料ステージ7に装着し、試料片2aと導電性部材1を電気的に接続するために導電性材料(例えばタングステン)のデポジションを行なう。また、金線4の先端には、FIBにより切り込み部4aが形成される。
(e)次に、真空内マニピュレータ14を操作してマニピュレータプローブ10の先端と金線とをデポジション装置13によるデポジションにより接続する。
(f)真空内マニピュレータ14を操作して金線4の先端をマニピュレータプローブ10で押し、試料片2aの上端のデポジションを行なった部分に金線4の先端を接着させる。更に、試料片2aと金線4の先端部を導電性デポジションにより接続する。
(g)接続が確認されたら、プローブ10をFIBで切断する。
(h)これでTEMに装着するための試料が完成されたことになる。なお、この実施例3における試料保持体は、導電性部材1と金線4と電気的絶縁膜3を備えて形成されている。
2a 試料片
3 電気的絶縁膜
4 金線
5 プローブ先端部
8 真空チャンバ
Claims (5)
- 導電性部材の一部分に電気的絶縁膜を形成し、
該電気的絶縁膜の上に導電線を接着し、
予め作製されていた試料片を前記導電性部材に固定し、
前記導電線と試料片との間に導電性プローブを固定する、
ことにより透過型電子顕微鏡の試料を作製することを特徴とする透過型電子顕微鏡の試料作製方法。 - 真空外で、
半月状の導電性部材の弦の部分に電気的絶縁膜を形成し、
該電気的絶縁膜の上に導電線を接着し、
予め作製されていた試料片を前記半月状の導電性部材の弦の部分に取り付けて固定し、
集束イオンビーム装置内で、
前記導電線の先端部に集束イオンビームで切り込み加工を行ない、
前記試料部分に電気的導通のためのデポジションを行ない、
前記導電線と試料片との間に導電性プローブを固定のためのデポジションにより取り付け、
前記導電性プローブを集束イオンビームで切断する、
ことにより透過型電子顕微鏡の試料を作製することを特徴とする透過型電子顕微鏡の試料作製方法。 - 真空外で、
半月状の導電性部材の弦の部分に電気的絶縁膜を形成し、
該電気的絶縁膜の上にその一端を持ち上げるようにして導電線を接着し、
予め作製されていた試料片を前記半月状の導電性部材の弦の部分に取り付けて固定し、
集束イオンビーム装置内で、
前記試料片部分に電気的導通のためのデポジションを行ない、
前記導電線の端部を導電線プローブにより押し下げて、導電線の端部を前記試料片に接着し、
前記導電性プローブを集束イオンビームで切断する、
ことにより透過型電子顕微鏡の試料を作製することを特徴とする透過型電子顕微鏡の試料作製方法。 - 試料片が固定された導電性部材と、
前記導電性部材の一部分に形成された電気的絶縁膜と、
前記電気的絶縁膜に固定された導電線と、
一端が前記導電線に固定され、他端が前記試料片に固定された導電性プローブと、
を備えたことを特徴とする試料保持体。 - 試料片が固定された導電性部材と、
前記導電性部材の一部分に形成された電気的絶縁膜と、
一端が前記試料片に固定され、その中間部分が前記電気的絶縁膜に固定された導電線と、
を備えたことを特徴とする試料保持体。
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