JP2010285355A - β−ラクタム化合物の安定形結晶の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
Figure 2010285355

表される化合物の安定形結晶の製法を提供する。
【解決手段】該化合物を脂肪酸塩溶液に溶解させ、この溶液に強酸を加え、脂肪酸を遊離させ、有機溶媒を加えて分液し、有機層に脂肪酸を移行させ、水層に溶解している化合物(1)をII形晶として晶析せしめ、これを単離することなく加温、保持することを特徴とする、式(1)で表される化合物のI形晶の効率的製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、後記式(1)で表される(4R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−3−({4−[(5S)−5−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ピロール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}チオ)−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸の安定形結晶の製法に関する。
式(1):
Figure 2010285355
で表される化合物(以下、「化合物A」と略記することもある)は、グラム陽性菌、特にメチシリン耐性ブドウ球菌およびメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌に対して優れた抗菌活性を示すことが開示されている(特許文献1)。
しかしながら、上記特許公報には、化合物Aおよびその合成法が記載されてはいるものの、化合物Aの結晶形およびその製法については開示されていない。
国際公開第02/38564号パンフレット
医薬品として化合物が使用される際には、その品質を保持するため、および/または保存を容易にするため、医薬組成物のみならず、医薬品原体(Active Pharmaceutical Ingredients;API)としての化合物自体の化学的および物理学的な安定性が要求される。
化合物Aの安定形結晶、即ち化合物(1)のI形晶が極めて安定であることが判明し、本特許出願人により、特許出願されている(PCT/JP2008/72504)。
本発明の課題は、上記医薬品原体として望ましい特性を有する、化合物Aの安定形結晶(I形晶)を、工業的に効率よく得ることにある。
医薬品の製造における晶析は、均一性の点で十分に攪拌をかけて行うことが望ましく、一般に晶析釜の方がろ過器よりも攪拌効率が良いため、晶析釜内で安定形結晶を取得することが望まれる。また、ろ過器での洗浄および溶媒乾燥の回数の削減により製造時間の大幅な短縮が可能となると考えられる。
このような状況の下、本発明者は、化合物Aの安定なI形晶を、例えば化合物Aの溶媒和晶を単離することなく得る方法の検討を行った。その結果、化合物Aを溶媒和晶の形で単離せず安定なI形晶で得る方法を見出した。
化合物Aの晶析精製を行うときの溶解溶媒として、化合物Aは水に溶解するが、難溶性かつ分解しやすい化合物であるため、溶解補助剤としてオクタン酸ナトリウムを用いる必要があった。
このオクタン酸ナトリウムの溶解補助効果を消すため、酸で中和した後にさらにアセトン等の溶媒で貧溶媒晶析することで化合物Aを得るが、得られた化合物Aの結晶形は溶媒和晶となってしまう。有機溶媒を結晶溶媒として含む結晶形は医薬品原体として適しているとは言えない。すなわち、医薬品原体としての使用に際しては、水和物または無溶媒和物が好ましい。
このような状況下で本発明者は、オクタン酸ナトリウムと酸の中和でできたオクタン酸が水層で溶解補助剤として働いていることに着目し、これを水層から有機溶媒を加え分液させて抽出し、アセトン等の溶媒和晶させる貧溶媒を使用することなく安定なI形晶を得ることを見出した。
また、貧溶媒を使用しないことで容積効率が貧溶媒晶析法と比較して向上した。
以上のようにして、本発明者は本発明の完成に至った。
即ち本発明は以下の製法に関する。
〔1〕 式(1):
Figure 2010285355
で表される化合物を脂肪酸塩水溶液に溶解させ、この溶液に酸を加え、脂肪酸を遊離させ、有機溶媒を加えて分液し、有機層に脂肪酸を移行させ、水層に溶解している化合物(1)をII形晶として晶析せしめ、これを単離することなく30℃からか50℃に加温、保持することを特徴とする、式(1)で表される化合物のI形晶の効率的製造方法。
[2]脂肪酸塩水溶液が、CH3(CH2nCO2Na(nは3〜10を表す。)水溶液である、上記[1]記載の製造方法。
[3]脂肪酸塩水溶液が、オクタン酸ナトリウム水溶液である、上記[1]記載の製造方法。
[4]酸が、塩酸、硫酸およびメタンスルホン酸から選ばれる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]酸が、メタンスルホン酸である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[6]有機溶媒が、ノルマルヘプタン、t-ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエンおよびモノクロロベンゼンから選ばれる、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]有機溶媒が、ノルマルヘプタン、酢酸エチル、トルエンおよびモノクロロベンゼンから選ばれる、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[8]酸および有機溶媒を加えた後、有機層を分液操作により除く、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
本発明に係る化合物Aの結晶(I形晶)は、下記特定の結晶形を有することにより、物理学的および化学的安定性に優れており、化合物Aの品質を長期間にわたって保持することができるという利点を有する。
また本発明によって、化合物Aを攪拌効率の劣るろ過器内ではなく、晶析用の釜の中ワンポットで安定な化合物AのI形晶を取得することができるようになった。また使用する有機溶媒も貧溶媒晶析法に比べ少なくなった。
I形晶の粉末X線回折パターンを示す。横軸は回折角2θ(°)、縦軸は強度(cps)を示す(以下、図2−3について同様である)。 II形晶の粉末X線回折パターンを示す。 IV形晶の粉末X線回折パターンを示す。 I形晶の赤外吸収スペクトルを示す。横軸は波数(cm-1)、縦軸は透過率(%)を示す(以下、図5−6について同様である)。 II形晶の赤外吸収スペクトルを示す。 IV形晶の赤外吸収スペクトルを示す。
以下、本発明について詳細に説明する。
化合物Aを脂肪酸塩水溶液に溶解させ、この溶液に酸を加え中和させる。このときに発生する脂肪酸に、有機溶媒を加えて分液し、有機層に抽出することで、水層に溶解していた化合物AをII形晶として晶析させる。また、酸を加えた後、有機溶媒を加え、その溶液をそのまま次の工程へ用いることもできる。
使用される化合物Aとしては、特に限定されず、そのアモルファス、溶媒和結晶、などが挙げられる。
脂肪酸塩水溶液としては、例えば、脂肪酸ナトリウム水溶液などが挙げられる。好ましくはCH3(CH2nCO2Na(nは3〜10を表す。)水溶液が挙げられる。さらに好ましくはオクタン酸ナトリウム水溶液が挙げられる。
化合物Aと脂肪酸塩水溶液との溶液を中和に用いられる酸としては、該塩を構成する脂肪酸より酸性が相対的に強い酸が好ましく、例えば塩酸、硫酸、メタンスルホン酸などが挙げられ、中でもメタンスルホン酸が特に好ましい。中和時の温度としては、例えば0℃付近から室温であり、より低温が好ましい。
有機溶媒としては、例えば、ノルマルヘプタン、t-ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエン、モノクロロベンゼンなどが挙げられ、中でもノルマルヘプタン、酢酸エチル、トルエン、モノクロロベンゼンが好ましい。
上記操作は、例えば0℃付近から室温で実施され、より低温であるほうが好ましい。
上記操作により、化合物AのII型晶が析出する。必要により、さらに該酸を加えることもできる。
このようにして得られた反応液を、15〜25℃に昇温する。昇温に要する時間としては特に制限はないが、30分から2時間が好ましく、さらに好ましくは30分から1時間である。また、時間をおかずに、直ぐに15〜25℃まで昇温することもできる。
この反応液を、さらに30〜50℃に昇温、保持する。より好ましくは35〜45℃に昇温、保持する。昇温する時間としては特に制限はないが、30分から3時間が好ましく、さらに好ましくは1時間から2時間である。また、時間をおかず直ぐに30〜50℃、または35〜45℃まで昇温することもできる。必要により、化合物AのI型晶を種晶として加えることもできる。
生成した結晶をろ取する。ろ取の方法としては、例えばろ過機にてろ過する方法等が挙げられる。
このようにして得られる結晶を、メチルエチルケトンなどの溶液で洗浄し、乾燥させることで、化合物AのI型晶として得ることができる。
本発明に係る結晶(化合物AのI形晶)は、そのまま、または薬学的に許容される担体などと混合して医薬組成物とすることにより、ヒトなどの哺乳動物に対して、例えば抗菌剤として用いることができる。
該医薬組成物としては、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤または懸濁剤などの経口投与用医薬組成物;凍結乾燥製剤、粉末充填製剤、注射用水性剤などの注射用医薬組成物;軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、貼付剤などの外用医薬組成物;エアロゾル剤、および坐剤などが挙げられる。これらの医薬組成物は、薬学的に許容される担体と共に従来公知の技術を用いて調製することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
参考例1 化合物Aのアモルファスの製造
WO02/38564の実施例1に記載の方法により、化合物Aのアモルファスを得ることができる。
参考例2 化合物Aのアセトン溶媒和結晶(IV形晶)の製造
参考例1と同様の方法で得られた化合物Aのアモルファスを100mg/mLの濃度で水に溶解した。そこへ水の10倍量のアセトンを加え、白濁したところをスパーテルおよび超音波で刺激することにより、種晶となる結晶を得た。
続いて、参考例1と同様の方法で得られた化合物Aのアモルファス1.0gを、水10mLおよびアセトン10mLから成る混合溶媒に溶解し、約20℃で上記種晶を加え、結晶を析出させた。0℃で1時間静置後、アセトン10mLを加え、さらに30分間静置した。生成した結晶を濾取、洗浄し、乾燥することで、化合物Aのアセトン溶媒和結晶(IV形晶)870mgを得た。
ガスクロマトグラフィーでの溶媒量:アセトン含量:10.6重量%
参考例3 化合物AのI形晶の製造(別法)
(1)5℃に冷却した8.3重量%のオクタン酸ナトリウム水溶液162gに、化合物Aのアセトン溶媒和結晶(IV形晶)9.7gを加え、溶解させた。不溶物を除くために溶液をろ過し、そこへ2−プロパノールを89g加えた後、溶液を18重量%のメタンスルホン酸水溶液でpH6.5付近に中和した。室温(約25℃)にて、アセトン533gを滴下・保温した後、5℃まで徐々に冷却した。析出した結晶を濾取、洗浄し、乾燥させて、化合物Aのアセトン溶媒和結晶(IV形晶)8.8gを得た。
(2)工程(1)で得られた化合物Aのアセトン溶媒和結晶8.3gに、2−プロパノールと2−ブタノンの混合溶媒(2−プロパノール:2−ブタノン=1:4)27gを加え、40℃に昇温した後、水18gを滴下した。結晶を濾取、洗浄し、乾燥させて、化合物AのI形晶6.6gを得た。
IRおよびXRDにより、I形晶と同定された。
(水分含量:0.7重量%、2−プロパノール含量:0.06重量%、2−ブタノン含量:0.16重量%、アセトン含量:0.05重量%未満)
実施例1
16%オクタン酸ナトリウム水溶液(58.34g)に0℃でオクタン酸(1.26g)を加えpHを7.60に調整し、参考例2で得られた化合物A(5.81g)を溶解させた。この溶液に0℃で50%メタンスルホン酸水溶液(5.0g)を加えた後、ノルマルヘプタン(30.0g)を15分かけて滴下したところ、II形結晶が析出した。さらに50%メタンスルホン酸水溶液(5.0g)を20分かけて滴下した。同温度で30分攪拌した後、この懸濁液を30分かけて20℃まで昇温し、化合物AのI形晶(5mg)を接種した。これを90分かけて40℃まで昇温し、同温度で1時間攪拌した。生成した結晶を濾取、洗浄し、乾燥することで、化合物AのI形晶を4.15g得た。
ガスクロマトグラフィーでの溶媒量:検出されず。
カールフィッシャーでの水分測定(あらかじめ湿度を85%以上としたデシケーター内に結晶を24時間曝して測定した。):2.2%
HPLCを用いた含量分析:98.1%
上記で得られたII形晶のデータ
ガスクロマトグラフィーでの溶媒量:検出されず。
カールフィッシャーでの水分測定(あらかじめ湿度を85%以上としたデシケーター内に結晶を24時間曝して測定した。):10%以上
HPLCを用いた含量分析:95%以上
試験例
分析試験
試験例1.粉末X線回折測定法(XRD法)
上記実施例および参考例で得られた結晶のX線回折パターンを以下に示す。
試料を微量用silicon無反射板に充填し、粉末X線回折装置(RAD−RB RU−200、リガク製)を用い、X線源:Cu−Kα線、管電圧:50kV、管電流:150mA、スキャンスピード:毎分4°、ステップ幅:0.02°、回折角:2〜40°にて測定し、回折パターンを求めた。
得られた回折パターンを図1〜図3に示す。
図1〜3の回折パターンから特定した主要回折ピークおよび特徴的回折ピークを、それぞれ以下に挙げる。なお、以下に記載した回折角2θ(°)における回折ピーク値は、測定機器により、もしくは測定条件等により多少の測定誤差を生じることがある。具体的には、測定誤差は±0.2、好ましくは±0.1の範囲内であってもよい。
[I形晶]
主要回折ピーク:2θ(°)=7.5、9.9、13.0、14.5、15.9、16.4、19.9、20.2、26.6、26.9、27.2、27.7
特徴的回折ピーク:2θ(°)=7.5、9.9、13.0、14.5、16.4、20.2
[II形晶]
主要回折ピーク:2θ(°)=9.2、10.1、14.1、17.0、17.8、18.5、19.9、23.2、24.3、25.5、26.4、32.8
特徴的回折ピーク:2θ(°)=9.2、10.1、14.1、17.0、17.8、18.5、23.2
[IV形晶]
主要回折ピーク:2θ(°)=9.1、11.9、13.2、16.9、18.2、18.3、19.7、19.8、20.9、23.6
特徴的回折ピーク:2θ(°)=9.1、11.9、13.2、19.8、20.9
試験例2.赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)測定法
試料を臭化カリウムとよくすり混ぜた後、錠剤を成形し、赤外分光光度計(FT/IR−4200、日本分光製)を用い、測定範囲:4000〜400cm-1、積算回数:50回、分解能:2cm-1にて測定した。
得られたスペクトルを図4〜図6に示す。図4:I形晶、図5:II形晶、図6:IV形晶、をそれぞれ示す。
試験例3.安定性試験
各試料の下記保存条件下での安定性試験を行った。アモルファスの結果を表1、I形晶の結果を表2、II形晶の結果を表3にそれぞれ示す。
評価は、次の条件によるHPLC(High Performance Liquid Chromatography;高速液体クロマトグラフィー)法にて、化合物Aの面積百分率の変化を測定した。
HPLC条件:
カラム:SUMIPAX ODS-A212 (オクタデシルシリル基結合シリカゲル、粒径5μm; 6.0mm
φ×15cm)
移動相A液:0.005mol/Lリン酸塩緩衝液(pH7.0)とアセトニトリルを300:23(v/v)の割合で混合したもの
移動相B液:アセトニトリル
試料溶解液:水とアセトニトリルを90:10(v/v)の割合で混合したもの
波長:220nm
カラム温度:25℃付近の一定温度
流量:1.0mL/min
注入量:10マイクロL
グラジェント条件:
時間(分) 移動相A(%) 移動相B(%)
0.00 100.0 0.0
30.00 100.0 0.0
60.00 64.0 36.0
70.00 22.0 78.0
70.10 100.0 0.0
90.00 STOP
試料溶液の調製法:化合物A5mg/試料溶解液10mL
表1.アモルファス・50℃・密閉系の安定性試験の結果(HPLC面百値)
Figure 2010285355
表2.I形晶・55℃・密閉系の安定性試験の結果(HPLC面百値)
Figure 2010285355
表3.II形晶・55℃・密閉系の安定性試験の結果(HPLC面百値)
Figure 2010285355
上記安定性試験の結果により、II形晶がやや不安定であるのに比べて、I形晶は、通常の保存条件下において、きわめて安定な安定形結晶である。なお、実施例1で得られた化合物(1)のI形晶は、上記のIRスペクトルおよび安定性試験において、参考例3で得られたI形晶と同一の値を示すことが確認された。
本発明により、医薬品原体として望ましい特性を有する、化合物Aの安定形結晶(I形晶)の工業的効率的製法を提供することができる。

Claims (9)

  1. 式(1):
    Figure 2010285355
    で表される化合物を脂肪酸塩水溶液に溶解させ、この溶液に酸を加え、脂肪酸を遊離させ、有機溶媒を加えて分液し、有機層に脂肪酸を移行させ、水層に溶解している化合物(1)をII形晶として晶析せしめ、これを単離することなく30℃から50℃に加温、保持することを特徴とする、式(1)で表される化合物のI形晶の効率的製造方法。
  2. 脂肪酸塩水溶液が、CH3(CH2nCO2Na(但し、nは3〜10の整数を表す。)水溶液である、請求項1記載の製造方法。
  3. 脂肪酸塩水溶液が、オクタン酸ナトリウム水溶液である、請求項1記載の製造方法。
  4. 酸が、塩酸、硫酸およびメタンスルホン酸から選ばれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 酸が、メタンスルホン酸である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 有機溶媒が、ノルマルヘプタン、t-ブチルメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、トルエンおよびモノクロロベンゼンから選ばれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 有機溶媒が、ノルマルヘプタン、酢酸エチル、トルエンおよびモノクロロベンゼンから選ばれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 酸および有機溶媒を加えた後、有機層を分液操作により除く、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 式(1):
    Figure 2010285355
    で表される化合物のII形晶を30℃から50℃に加温、保持することを特徴とする、式(1)で表される化合物のI形晶の製造方法。
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