JP2010284958A - 液体噴射ヘッド検査装置及び液体噴射装置並びに液体噴射ヘッド検査装置の検査方法 - Google Patents

液体噴射ヘッド検査装置及び液体噴射装置並びに液体噴射ヘッド検査装置の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴の吐出の有無を検出する検査装置の故障検査を行って、液滴の吐出の有無の検出を正確に行うことができる液体噴射ヘッド検査装置及び液体噴射装置並びに液体噴射ヘッド検査装置の検査方法を提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッド10から吐出された液滴が到達可能な液滴着弾部30と、液滴着弾部30の電気的変化を検出する電気的変化検出手段60と、液体噴射ヘッド10から吐出される液滴と、液滴着弾部30との間に電位差を生じさせる電圧印加手段50と、電圧印加手段50を制御する制御部と、前記電気的変化検出手段における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断する判断部70と、を具備し、制御部70は、液体噴射ヘッド10から吐出される液滴と液滴着弾部30との電位差をなくすように電圧印加手段50を制御し、判断部70は、液滴の電気的変化検出手段60における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液滴を噴射する液体噴射ヘッドの液滴の吐出を検査する液体噴射ヘッド検査装置及び液体噴射装置並びに液体噴射ヘッド検査装置の検査方法に関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置は、インクカートリッジやインクタンク等のインク貯留手段に貯留されたインクを、インク滴として吐出可能なインクジェット式記録ヘッドを有する。
ここで、インクジェット式記録ヘッドとしては、ノズル開口に連通する圧力発生室と、複数の圧力発生室に連通する共通の液体室であるリザーバー(マニホールド)と、圧力発生室に圧力変化を生じさせてノズル開口から液滴を吐出させる圧力発生手段とを具備する。そして、インクジェット式記録ヘッドに搭載される圧力発生手段としては、例えば、縦振動型の圧電素子、撓み振動型の圧電素子、静電気力を用いたもの、発熱素子を用いたものなどが挙げられる。
これらのインクジェット式記録ヘッドを有するインクジェット式記録装置では、所定の印字品質を確保するため、印字前等の所定のタイミングでドット抜け検出(吐出・非吐出検査)を行っている。かかるドット抜け検出の手法は種々提案されているが、その一つとして、液体吸収体からなる検査領域とノズルプレート(ノズル開口)との間に電圧を印加することによりインクを帯電させ、帯電したインクを吐出することで、検査領域とノズルプレートとの間の電位の変化を表わす電位信号を出力させることにより、この電位信号の振幅に基づきドット抜けを検出する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これは、帯電したインクが正常に吐出された場合とそうでない場合とで電位信号の振幅が異なることを利用したものである。
特開2007−38566号公報
しかしながら、インク滴による電位信号の変化(振幅)は微少なため、帯電したインク滴による電位信号の変化を検出するためには、電位信号の変化を増幅する必要があるが、吐出駆動信号のノイズの影響によってインク滴が吐出されていないにも拘わらず、インク滴が正常に吐出されている場合と同じ電位信号の変化を検出してしまい、正常な検査を行うことができない場合がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドの検査装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドの検査装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液滴の吐出の有無を検出する検査装置の故障検査を行って、液滴の吐出の有無の検出を正確に行うことができる液体噴射ヘッド検査装置及び液体噴射装置並びに液体噴射ヘッド検査装置の検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液滴を吐出する液体噴射ヘッドの故障を検出する液体噴射ヘッド検査装置であって、前記液体噴射ヘッドから吐出された液滴が到達可能な液滴着弾部と、前記液滴着弾部の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と、前記液滴着弾部との間に電位差を生じさせる電圧印加手段と、前記電圧印加手段を制御する制御部と、前記電気的変化検出手段における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断する判断部と、を具備し、前記制御部は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と前記液滴着弾部との電位差をなくすように前記電圧印加手段を制御し、前記判断部は、前記液滴の前記電気的変化検出手段における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断することを特徴とする液体噴射ヘッド検査装置にある。
かかる態様では、液体噴射ヘッドから液滴を吐出させると共に、液滴着弾部に帯電していない液滴を着弾させることで、電気的変化検出手段の検出結果から、電磁波等のノイズの影響を検査することができる。これにより、液体噴射ヘッド検査装置の誤検出等の故障を検査することができ、液体噴射ヘッド検査装置に液滴の吐出検査を正確に行わせることができる。
ここで、前記制御部は、液滴が吐出されるノズル開口周辺の帯電状態を変化させるように制御することが好ましい。これによれば、ノズル開口周辺の帯電状態を変化させることで、ノズル開口から吐出される液滴の帯電状態を制御することができる。
また、前記判断部は、前記電気的変化検出手段が液滴の着弾を検出しなかった場合には、正常であると判断し、前記電気的変化検出手段が液滴の着弾を検出した場合には、故障であると判断することが好ましい。これによれば、判断部によって液体噴射ヘッド検査装置の故障の判断を容易に且つ確実に行うことができる。
また、前記判断部は、前記液滴を吐出してから所定時間以内の前記電気的変化検出手段の検出結果に基づいて故障の有無を判断することが好ましい。これによれば、帯電して霧化した液滴が予期せぬタイミングで液滴着弾部に着弾することによる誤検出を抑制して、正確な故障判定を行うことができる。
さらに本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッド検査装置を具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液滴の吐出・非吐出の検査を正確に行うことができる液体噴射装置を実現できる。
また、本発明の他の態様は、液体噴射ヘッドから吐出された液滴を液滴着弾部に着弾させると共に、前記液体噴射ヘッドから吐出させる液滴と前記液滴着弾部との間に電位差を生じさせて、前記液滴着弾部に液滴が着弾した際の電気的変化を検出して前記液滴着弾部への液滴の着弾を検出する液体噴射ヘッド検査装置の検査方法であって、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と、前記液滴着弾部との間の電位差をなくした状態で、前記液体噴射ヘッドから液滴を吐出させて、前記液滴着弾部の電気的変化の検出を行うことを特徴とする液体噴射ヘッド検査装置の検査方法にある。
かかる態様では、液体噴射ヘッドから液滴を吐出させると共に、液滴着弾部に帯電していない液滴を着弾させることで、電気的変化検出手段の結果から、電磁波等のノイズの影響を検査することができる。これにより、液体噴射ヘッド検査装置の誤検出等の故障を検査することができ、液体噴射ヘッド検査装置に液滴の吐出検査を正確に行わせることができる。
実施形態1に係る記録装置の概略斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る液体噴射ヘッド検査装置の概略図である。 実施形態1に係る記録装置の制御構成を示す図である。 実施形態1に係る駆動信号を示す駆動波形である。 静電誘導によって誘電電圧が生じる原理の説明図である。 実施形態1に係る検査方法を示すフローチャートである。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置Iは、インクジェット式記録ヘッド10を具備する。インクジェット式記録ヘッド10は、インク供給手段を構成するカートリッジ2が着脱可能に設けられ、このインクジェット式記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。このインクジェット式記録ヘッド10は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
また、印刷領域の両側(プラテン8の軸方向の両側)には、非印刷領域が設けられており、非印刷領域の一方側には、詳しくは後述する液体噴射ヘッド検査装置の液滴着弾部30が設けられている。
ここで、このようなインクジェット式記録装置Iに搭載されたインクジェット式記録ヘッド10について説明する。図2は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを示す断面図である。
図2に示すインクジェット式記録ヘッド10は、縦振動型の圧電素子を有するタイプであり、流路基板11には、複数の圧力発生室12が並設され、流路基板11の両側は、各圧力発生室12に対応してノズル開口13を有するノズルプレート14と、振動板15とにより封止されている。また、流路基板11には、各圧力発生室12毎にそれぞれインク供給口16を介して連通されて複数の圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド17が形成されており、マニホールド17には、カートリッジ2が接続される。
一方、振動板15の圧力発生室12とは反対側には、各圧力発生室12に対応する領域にそれぞれ圧電素子18の先端が当接されて設けられている。これらの圧電素子18は、圧電材料19と、電極形成材料20及び21とを縦に交互にサンドイッチ状に挟んで積層され、振動に寄与しない不活性領域が固定基板22に固着されている。なお、固定基板22と、振動板15、流路基板11及びノズルプレート14とは、基台23を介して一体的に固定されている。
このように構成されたインクジェット式記録ヘッド10では、インクカートリッジに連通されるインク流路を介してマニホールド17にインクが供給され、インク供給口16を介して各圧力発生室12に分配される。実際には、圧電素子18に電圧を印加することにより圧電素子18を収縮させる。これにより、振動板15が圧電素子18と共に変形されて(図中上方向に引き上げられて)圧力発生室12の容積が広げられ、圧力発生室12内にインクが引き込まれる。そして、ノズル開口13に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路からの記録信号に従い、圧電素子18の電極形成材料20及び21に印加していた電圧を解除すると、圧電素子18が伸張されて元の状態に戻る。これにより、振動板15も変位して元の状態に戻るため圧力発生室12が収縮され、内部圧力が高まりノズル開口13からインク滴が吐出される。すなわち、本実施形態では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる駆動素子として縦振動型の圧電素子18が設けられている。
ここで、本実施形態の液体噴射ヘッド検査装置について説明する。なお、図3は、液体噴射ヘッド検査装置の概略構成を示す図である。
本実施形態の液体噴射ヘッド検査装置40は、インクジェット式記録装置Iの非印刷領域(図1参照)に設けられた液滴着弾部30を有する。
液滴着弾部30は、図3に示すように、インクジェット式記録ヘッド10のノズル開口13から吐出されたインク滴(液滴)が到達して着弾可能な検査ボックス31と、検査ボックス31内に設けられて導電性を有するメッシュ状の電極部材32と、電極部材を挟持するように設けられた吸収体からなる2つの吸収部33、34とを具備する。
電極部材32の上部(インクジェット式記録ヘッド10側)に設けられた吸収部33には、インクジェット式記録ヘッド10のノズル開口13から吐出されたインク滴が着弾する。そして、一方(上部)の吸収部33に着弾した液体は、メッシュ状の電極部材32を通過して、電極部材32の下部に設けられた他方の吸収部34に吸収される。
電極部材32としては、例えば、導電性を有する金属材料を格子状に織り込んだものなどを用いることができる。また、電極部材32の上部側の吸収部33は、導電性を有する材料、特にスポンジ等の多孔質材料や不織布などを用いることができる。一方、電極部材32の下部側の吸収部34は、導電性を有する材料であっても絶縁性を有する材料であってもよく、スポンジ等の多孔質材料や不織布などを用いることができる。
そして、電極部材32には、電圧印加手段である電圧印加回路50が接続されている。電圧印加回路50は、インクジェット式記録ヘッド10から吐出されるインク滴と電極部材32との間に電位差を生じさせるものであり、直流電源51(例えば400V)と抵抗素子52(例えば1MΩ)とスイッチ53とで構成されている。そして、電圧印加回路50は、電極部材32側が陽極、インクジェット式記録ヘッド10側が負極となるように電気的に接続されている。ここで、インクジェット式記録ヘッド10側は、インクジェット式記録ヘッド10のノズル開口13から吐出されるインク滴が所定の極性となるように電圧が印加されるものであり、本実施形態では、ノズル開口13が設けられたノズルプレート14が導電性を有する材料で形成されているため、ノズルプレート14を所定の極性となるようにした。すなわち、電圧印加回路50は、ノズルプレート14を帯電させることで、ノズル開口13の周辺を帯電させるようにした。すなわち、ノズルプレート14と電圧印加回路50によりインク滴(液滴)に所定の極性の電荷を付与する液滴耐電部としての機能が実現されている。本実施形態では、ノズルプレート14を用いているが、これに限定されず、インクと接してインク滴に電荷を付与する部材であればよい。
なお、電極部材32は、上部に設けられた導電性を有する吸収部33と接触しているため、電極部材32と電極部材32の上部の吸収部33の表面とは同電位となる。
また、電圧印加回路50は、詳しくは後述する制御部116によってスイッチ53の入・切(ON・OFF)が制御されて、所定のタイミングで電圧の印加・停止が行われる。
電圧検出回路60は、液滴着弾部30の電気的変化を検出する電気的変化検出手段として機能するものであり、液滴着弾部30(電極部材32)の電圧信号を積分して出力する積分回路61と、積分回路61から出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路62と、反転増幅回路62から出力された信号をA/D変換して判断部に出力するA/D変換回路63とを具備する。
積分回路61は、1つのインク滴の飛翔・着弾による電圧変化が小さいことから、複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。
反転増幅回路62は、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路61から出力された信号を増幅して出力するものである。
A/D変換回路63は、反転増幅回路62から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換して判断部70に出力する。
判断部70は、詳しくは後述するが、電気的変化検出手段である電圧検出回路60の検出結果に基づいて液体噴射ヘッド検査装置40の故障の有無を判断するものであり、液体噴射ヘッド検査装置40を含むインクジェット式記録装置Iの全体を制御するプリンターコントローラー111にも接続されている。
ここで、本実施形態のインクジェット式記録装置I及び液体噴射ヘッド検査装置40の制御構成について説明する。なお、図4は、インクジェット式記録装置及び液体噴射ヘッド検査装置の制御構成を示すブロック図である。
本実施形態のインクジェット式記録装置Iは、図4に示すように、プリンターコントローラー111とプリントエンジン112とから概略構成されている。プリンターコントローラー111は、外部インターフェース113(以下、外部I/F113という)と、各種データを一時的に記憶するRAM114と、制御プログラム等を記憶したROM115と、CPU等を含んで構成した制御部116と、クロック信号を発生する発振回路117と、インクジェット式記録ヘッド10へ供給するための駆動信号を発生する駆動信号発生回路119と、駆動信号や印刷データに基づいて展開されたドットパターンデータ(ビットマップデータ)等をプリントエンジン112に送信する内部インターフェース120(以下、内部I/F120という)とを備えている。
制御部116は、上述した電圧印加回路50のスイッチ53を制御して、ノズル開口13の周辺のノズルプレート14と液滴着弾部30との間に電圧を印加・停止する制御を行う。また、制御部116は、プリントエンジン112の紙送り機構124及びキャリッジ機構125を制御することにより、インクジェット式記録ヘッド10が搭載されたキャリッジ3を記録シートSの所定位置や非印刷領域に移動させる。
外部I/F113は、例えば、キャラクターコード、グラフィック関数、イメージデータ等によって構成される印刷データを、図示しないホストコンピューター等から受信する。また、この外部I/F113を通じてビジー信号(BUSY)やアクノレッジ信号(ACK)が、ホストコンピューター等に対して出力される。RAM114は、受信バッファー121、中間バッファー122、出力バッファー123、及び、図示しないワークメモリーとして機能する。そして、受信バッファー121は外部I/F113によって受信された印刷データを一時的に記憶し、中間バッファー122は制御部116が変換した中間コードデータを記憶し、出力バッファー123はドットパターンデータを記憶する。なお、このドットパターンデータは、階調データをデコード(翻訳)することにより得られる印字データによって構成してある。
ROM115には、各種データ処理を行わせるための制御プログラム(制御ルーチン)の他に、フォントデータ、グラフィック関数等を記憶させてある。制御部116は、受信バッファー121内の印刷データを読み出すと共に、この印刷データを変換して得た中間コードデータを中間バッファー122に記憶させる。また、中間バッファー122から読み出した中間コードデータを解析し、ROM115に記憶させているフォントデータ及びグラフィック関数等を参照して、中間コードデータをドットパターンデータに展開する。そして、制御部116は、必要な装飾処理を施した後に、この展開したドットパターンデータを出力バッファー123に記憶させる。
そして、インクジェット式記録ヘッド10の1行分に相当するドットパターンデータが得られたならば、この1行分のドットパターンデータは、内部I/F120を通じてインクジェット式記録ヘッド10に出力される。また、出力バッファー123から1行分のドットパターンデータが出力されると、展開済みの中間コードデータは中間バッファー122から消去され、次の中間コードデータについての展開処理が行われる。
プリントエンジン112は、インクジェット式記録ヘッド10と、紙送り機構124と、キャリッジ機構125とを含んで構成してある。紙送り機構124は、給紙ローラー及び給紙ローラーを回転させる紙送りモーターとプラテン8等から構成してあり、記録紙等の印刷記憶媒体をインクジェット式記録ヘッド10の記録動作に連動させて順次送り出す。即ち、この紙送り機構124は、印刷記憶媒体を副走査方向に相対移動させる。
キャリッジ機構125は、インクジェット式記録ヘッド10を搭載可能なキャリッジ3と、このキャリッジ3を主走査方向に沿って走行させるキャリッジ駆動部とから構成してあり、キャリッジ3を走行させることによりインクジェット式記録ヘッド10を主走査方向に移動させる。なお、キャリッジ駆動部は、上述したように駆動モーター6及びタイミングベルト7等で構成されている。
インクジェット式記録ヘッド10は、副走査方向に沿って多数のノズル開口13を有し、ドットパターンデータ等によって規定されるタイミングで各ノズル開口13からインク滴を吐出する。そして、このようなインクジェット式記録ヘッド10の圧電素子18には、図示しない外部配線を介して電気信号、例えば、後述する駆動信号(COM)や印字データ(SI)等が供給される。なお、このように構成されるプリンターコントローラー111及びプリントエンジン112では、プリンターコントローラー111と、駆動信号発生回路119から出力された所定の駆動波形を有する駆動信号を選択的に圧電素子18に入力するラッチ132、レベルシフター133及びスイッチ134等を有する駆動回路(図示なし)とが圧電素子18に所定の駆動信号を印加する駆動手段となる。
なお、これらのシフトレジスター(SR)131、ラッチ132、レベルシフター133、スイッチ134及び圧電素子18は、それぞれ、インクジェット式記録ヘッド10の各ノズル開口13毎に設けられており、これらのシフトレジスター131、ラッチ132、レベルシフター133及びスイッチ134は、駆動信号発生回路119が発生した駆動信号から駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルスとは実際に圧電素子18に印加される印加パルスのことである。
このようなインクジェット式記録ヘッド10では、最初に発振回路117からのクロック信号(CK)に同期して、ドットパターンデータを構成する印字データ(SI)が出力バッファー123からシフトレジスター131へシリアル伝送され、順次セットされる。この場合、まず、全ノズル開口13の印字データにおける最上位ビットのデータがシリアル伝送され、この最上位ビットのデータシリアル伝送が終了したならば、上位から2番目のビットのデータがシリアル伝送される。以下同様に、下位ビットのデータが順次シリアル伝送される。
そして、当該ビットの印字データの全ノズル分が各シフトレジスター131にセットされたならば、制御部116は、所定のタイミングでラッチ132へラッチ信号(LAT)を出力させる。このラッチ信号により、ラッチ132は、シフトレジスター131にセットされた印字データをラッチする。このラッチ132がラッチした印字データ(LATout)は、電圧増幅器であるレベルシフター133に印加される。このレベルシフター133は、印字データが例えば「1」の場合に、スイッチ134が駆動可能な電圧値、例えば、数十ボルトまでこの印字データを昇圧する。そして、この昇圧された印字データは各スイッチ134に印加され、各スイッチ134は、当該印字データにより接続状態になる。
そして、各スイッチ134には、駆動信号発生回路119が発生した駆動信号(COM)も印加されており、スイッチ134が選択的に接続状態になると、このスイッチ134に接続された圧電素子18に選択的に駆動信号が印加される。このように、例示したインクジェット式記録ヘッド10では、印字データによって圧電素子18に吐出駆動信号を印加するか否かを制御することができる。例えば、印字データが「1」の期間においてはラッチ信号(LAT)によりスイッチ134が接続状態となるので、駆動信号(COMout)を圧電素子18に供給することができ、この供給された駆動信号(COMout)により圧電素子18が変位(変形)する。また、印字データが「0」の期間においてはスイッチ134が非接続状態となるので、圧電素子18への駆動信号の供給は遮断される。なお、この印字データが「0」の期間において、各圧電素子18は直前の電位を保持するので、直前の変位状態が維持される。
なお、上記の圧電素子18は、上述のように縦振動型の圧電素子18である。この縦振動型の圧電素子18を用いると、充電により圧電素子18が縦方向に縮んで圧力発生室12を膨張させ、放電により圧電素子18が縦方向に伸長して圧力発生室12を収縮させる。このようなインクジェット式記録ヘッド10では、圧電素子18に対する充放電に伴って対応する圧力発生室12の容積が変化するので、圧力発生室12の圧力変動を利用してノズル開口13からインク滴を吐出させることができる。
ここで、圧電素子18に入力される本実施形態の吐出用駆動信号(COM)を表す吐出用駆動波形について説明する。なお、図5は、本実施形態の吐出駆動信号を示す駆動波形である。
図5に示す吐出用駆動波形(駆動パルス)は、中間電位Vmを維持した状態から第1膨張電位V1まで時間t1で上昇させて圧力発生室12を膨張させる第1膨張要素P01と、第1膨張電位V1を時間t2の間維持する第1ホールド要素P02と、第1膨張電位V1から第1収縮電位V2まで時間t3で急勾配で降下させて圧力発生室12を収縮させる第1収縮要素P03と、第1収縮電位V2を時間t4の間維持する第2ホールド要素P04と、第1収縮電位V2から中間電位Vmまでインク滴を吐出させない程度の一定勾配(時間t5)で電位を復帰させる第1制振要素P05とで構成されている。ちなみに、第1膨張電位V1から第1収縮電位V2までの電位差をVhで表している。
そして、このような吐出用駆動波形が圧電素子18に供給されると、第1膨張要素P01によって圧電素子18が圧力発生室12の容積を膨張させる方向に変形して、ノズル開口13内のメニスカスが圧力発生室12側に引き込まれると共に、圧力発生室12にはマニホールド17側からインクが供給される。そして、圧力発生室12の膨張状態は、第1ホールド要素P02で維持される。その後、第1収縮要素P03が供給されて圧電素子18が伸長する。これにより、圧力発生室12は膨張容積から第1収縮電位V2に対応する収縮容積まで急激に収縮され、圧力発生室12内のインクが加圧されてノズル開口13からインク滴が吐出される。圧力発生室12の収縮状態は、第2ホールド要素P04で維持され、この間にインク滴の吐出によって減少した圧力発生室12内のインク圧力は、その固有振動によって再び上昇する。この上昇タイミングに合わせて第1制振要素P05が供給されて、圧力発生室12が基準容積まで復帰し、圧力発生室12内の圧力変動が吸収される。すなわち、本実施形態の吐出用駆動信号で発生する吐出用駆動パルスは、プル−プッシュ方式のものである。
そして、プリンターコントローラー111は、液体噴射ヘッド検査装置40によってインクジェット式記録ヘッド10のインク滴の吐出検査と、液体噴射ヘッド検査装置40の故障の検査とを所定のタイミングで行う。
ここで、液体噴射ヘッド検査装置40によってインクジェット式記録ヘッド10のインク滴の吐出検査を行うには、プリンターコントローラー111(制御部116)が、キャリッジ機構125を制御して、インクジェット式記録ヘッド10が搭載されたキャリッジ3を非印刷領域に移動させる。これにより、インクジェット式記録ヘッド10を液滴着弾部30に相対向させる。
そして、プリンターコントローラー111(制御部116)の指令により、電圧印加回路50のスイッチ53がONとなり、ノズルプレート14と液滴着弾部30との間に電位差を生じさせる。この状態で、制御部116の指令により、インクジェット式記録ヘッド10の特定の圧電素子18に上述した駆動信号を印加する。これにより、インクジェット式記録ヘッド10の特定のノズル開口13から帯電したインク滴が飛翔して、液滴着弾部30に着弾される。このときの、帯電したインク滴がインクジェット式記録ヘッド10のノズル開口13から飛翔してインクジェット式記録ヘッド10側の吸収部33に至る場合の電極部材32における電圧の変化について図6に基づいて説明する。図6は静電誘導によって誘導電圧が生じる原理の説明図である。図6(a)に示すように、インクジェット式記録ヘッド10でノズル開口13から飛翔する前のインク滴は電圧印加回路50によって負に帯電している。また、インクジェット式記録ヘッド10と吸収部33とは距離を隔てて配置されると共に両者間に所定の電位差が発生していることから、両者間には所定の電界強度(=電位差/距離)が生じている。このため、図6(b)に示すように、この負に帯電したインク滴がノズル開口13から飛翔して吸収部33へ近づくにつれ、静電誘導によって吸収部33の表面には正電荷が増加する。この結果、インクジェット式記録ヘッド10と電極部材32との間の電圧は、静電誘導によって生じる誘導電圧により当初の電圧値よりも高くなる。その後、図6(c)に示すように、負に帯電したインク滴が吸収部33に達すると、インク滴の負電荷により吸収部33の正電荷が中和される。この結果、インクジェット式記録ヘッド10と電極部材32との間の電圧は当初の電圧値を下回る。その後、インクジェット式記録ヘッド10と電極部材32との間の電圧は印加されている電圧値に戻る。このときの出力信号の振幅は、インクジェット式記録ヘッド10から吸収部33までの距離に依存するほか、飛翔するインク滴の有無やその大きさにも依存する。このため、ノズル開口13が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号の振幅が通常時に比べて小さくなるため、出力信号の振幅に基づいてノズル開口13の詰まりの有無を判定することができる。本実施形態では、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号の振幅が極めて小さいことから、駆動波形を24回行うことにより24ショット分のインク滴を吐出する。これにより、出力信号は24ショット分のインク滴による積分値となり、さらに反転増幅回路62により増幅されるため、電圧検出回路60からは十分大きな出力波形が得られる。なお、電圧検出回路60から出力される信号は、反転増幅回路62を経由することから振幅の向きが逆転する。
このように1つのノズル開口13からインク滴を吐出させた後、電圧検出回路60から出力された信号は、プリンターコントローラー111と判断部70とに出力される。プリンターコントローラー111の制御部116は、電圧検出回路60から出力された信号の振幅、すなわち出力レベルが閾値以上か否かを判定する。閾値は、24ショット分のインクが正常に吐出されたときに出力レベルが超えるように、また24ショット分のインクが正常に吐出されなかったときにはノイズ等によって超えることがないように経験的に定められた値である。そして、プリンターコントローラー111の制御部116は、出力レベルが閾値未満だったときには、今回のノズル開口13に詰まりなどの異常が生じているとみなし、そのノズル開口13を特定する情報(例えばノズル列の何番目のノズル開口13を示す情報)をRAM114の所定領域に記録する。一方、出力レベルが閾値以上だったときには、今回のノズル開口13に詰まりなどの異常が生じていない正常なノズル開口13と判定する。
一方、液体噴射ヘッド検査装置40の故障の検査を行うには、インク滴の吐出検査と同様にプリンターコントローラー111の制御部116が、キャリッジ機構125を制御して、インクジェット式記録ヘッド10が搭載されたキャリッジ3を非印刷領域に移動させる。これにより、インクジェット式記録ヘッド10を液滴着弾部30に相対向させる。
そして、プリンターコントローラー111(制御部116)の指令により、電圧印加回路50のスイッチ53がOFFとなり、ノズルプレート14と液滴着弾部30との間の電位差をなくす。なお、スイッチ53は、印刷時や待機時などの通常では、OFFの状態、すなわち、ノズルプレート14と液滴着弾部30との間に電位差が生じていない状態が維持されており、上述したインク滴の吐出検査を行う場合だけ、スイッチ53がONとなる。したがって、実際には、プリンターコントローラー111(制御部116)は、電圧印加回路50のスイッチ53がOFFの状態を維持する。この状態で、制御部116の指令により、インクジェット式記録ヘッド10の特定の圧電素子18に上述した駆動信号を印加する。これにより、インクジェット式記録ヘッド10の特定のノズル開口13から帯電していないインク滴が飛翔して、液滴着弾部30に着弾される。
このような状態で、電気的変化検出手段である電圧検出回路60が検出した信号は、液滴着弾部30にインク滴が着弾されていないのと同じ振幅となっているはずであるが、圧電素子18に印加した駆動信号や、駆動信号を生成する回路等からの電磁波等のノイズによって、電圧検出回路60が検出した信号が、帯電したインク滴が着弾した場合と同等の振幅となる場合がある。
このため、上述のように、液滴着弾部30に帯電していないインク滴を着弾させることによって、電圧検出回路60がノイズの影響による電圧変化のみを検出するようにしている。これにより、液体噴射ヘッド検査装置40のシールド不良や回路不良などの故障を判別することができる。このような液体噴射ヘッド検査装置40の故障の判別は、判断部70によって行われる。判断部70は、電圧検出回路60から出力された信号の振幅、すなわち出力レベルが液体噴射ヘッド検査装置40の故障の閾値以上か否かを判定する。ここで、故障の閾値は、インク滴が液滴着弾部30に着弾しないようにした状態で、24ショット分のインク滴を吐出する駆動信号で圧電素子18を駆動した際に、液体噴射ヘッド検査装置40が故障している場合に出力レベルが超えるように、また液体噴射ヘッド検査装置40が故障していない場合に出力レベルが超えないように設定されたものである。
そして、判断部70は、出力レベルが故障の閾値を超えたときには、液体噴射ヘッド検査装置40が駆動信号等のノイズの影響によってインク滴の着弾の有無の検査を正常に行えないという故障が発生している状態であると判定する。一方、出力レベルが故障の閾値未満だったときには、液体噴射ヘッド検査装置40は駆動信号等のノイズの影響が低く、インク滴の着弾の有無の検査を正常に行うことができる、すなわち故障が発生していない状態であると判定する。
ここで、液体噴射ヘッド検査装置40の故障を検査する検査方法についてさらに詳細に説明する。なお、図7は、液体噴射ヘッド検査装置の検査方法を示すフローチャートである。
まず、通常のドット抜け検出と同様に、ステップS1で、プリンターコントローラー111はキャリッジ機構125を制御して、インクジェット式記録ヘッド10(キャリッジ3)を非印刷領域に移動する。これにより、インクジェット式記録ヘッド10を液滴着弾部30に相対向させる。
次に、ステップS2で、制御部116が、電圧印加回路50のスイッチ53をOFFにすることで、ノズルプレート14と液滴着弾部30との間の電位差をなくす。
次に、ステップS3で、通常と同様のインク滴の吐出検査を行う。具体的には、制御部116は、所定のノズル開口13に対応する圧電素子18に駆動信号を印加して駆動を行わせる。このとき、前のステップS2で、制御部116は、ノズルプレート14と液滴着弾部30との間の電位差をなくしているため、液滴着弾部30には帯電していないインク滴が着弾される。
次に、ステップS4で、判断部70は、電圧検出回路60が出力した出力レベルを取得し、出力レベルが故障の閾値未満か判定する。ステップS4で出力レベルが故障の閾値未満の場合には(ステップS4;Yes)、ステップS5で全てのノズル開口13の検査が終わったか判定し、全てのノズル開口13の検査が終わるまでステップS3〜S5を繰り返す。また、ステップS4で出力レベルが故障の閾値以上の場合には(ステップS4;No)、ステップS6でエラーを報告し、ステップS5で全てのノズル開口13の検査が終わったか判定する。ステップS6のエラーの報告は、ディスプレーにエラー表示を行って報告するようにしてもよく、また警告音等で報告するようにしてもよい。ちなみに、エラーが報告されたということは、液滴着弾部30にインク滴が着弾していないにも拘わらず、電圧検出回路60が吐出用駆動信号等のノイズを拾って、液滴着弾部30にインク滴が着弾しているかのような出力レベルが確認されたことになる。このようなノイズ等の影響は、回路の配線不良等の故障や配線(ノイズ発生源)のシールド不良などによる原因だと考えられるため、インクジェット式記録装置Iや液体噴射ヘッド検査装置40等の点検又は液体噴射ヘッド検査装置40の交換などを行うようにすればよい。
なお、本実施形態では、全てのノズル開口13に対して、液体噴射ヘッド検査装置40の故障検査を行うようにした。これにより、液体噴射ヘッド検査装置40の故障の判定の信頼性を高くすることができる。勿論、これに限定されず、例えば、任意の1個〜複数個のノズル開口13についてのみ液体噴射ヘッド検査装置40の故障検査を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態の液体噴射ヘッド検査装置40では、液体噴射ヘッド検査装置40の故障の検査を、実際にインク滴の吐出の有無を検査するときと同じ駆動信号を圧電素子18に印加して行うことができるので、駆動信号を印加することによる電磁波等のノイズの影響を検査することができる。これにより、インク滴の吐出の有無の検査が正確に検査できているか、すなわち液体噴射ヘッド検査装置40の故障の検査を正確に行うことができる。
また、本実施形態のように、実際にインク滴を吐出させるにも拘わらず、帯電したインク滴が液滴着弾部30に着弾しないように、すなわち、液滴着弾部30には帯電していないインク滴が着弾するようにすることで、インク滴を吐出させずに圧電素子18を駆動する、いわゆる空打ちによる圧電素子18の破壊を抑制することができると共に、逆起電力が発生するのを抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、判断部70が行う故障の判定を、圧電素子18に吐出用駆動信号を印加してから所定時間以内に行うようにしてもよい。これにより、帯電したインク滴の吐出時に霧化したインクが、予期せぬタイミングで液滴着弾部30に着弾することによる誤検出を抑制して、正確な故障判定を行うことができる。
また、上述した実施形態1では、駆動素子として、縦振動型の圧電素子18を用いるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、下電極と圧電体層と上電極とを積層形成した薄膜型の撓み振動型の圧電素子を用いるようにしてもよく、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の撓み振動型の圧電素子を用いるようにしてもよい。また、駆動素子として、圧力発生室12内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の検査を行う検査装置にも適用することができる。
また、液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置Iを挙げて説明したが、上述した他の液体噴射ヘッドの検査装置を用いた液体噴射装置にも用いることが可能である。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 12 圧力発生室、 13 ノズル開口、 17 マニホールド、 18 圧電素子、 30 液滴着弾部、 40 液体噴射ヘッド検査装置、 50 電圧印加回路(電圧印加手段)、 60 電圧検出回路(電気的変化検出手段)、 70 判断部、 111 プリンターコントローラー、 112 プリントエンジン、 116 制御部、 119 駆動信号発生回路、 131 シフトレジスター、 132 ラッチ、 133 レベルシフター、 134 スイッチ

Claims (6)

  1. 液滴を吐出する液体噴射ヘッドの故障を検出する液体噴射ヘッド検査装置であって、
    前記液体噴射ヘッドから吐出された液滴が到達可能な液滴着弾部と、
    前記液滴着弾部の電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、
    前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と、前記液滴着弾部との間に電位差を生じさせる電圧印加手段と、
    前記電圧印加手段を制御する制御部と、
    前記電気的変化検出手段における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断する判断部と、を具備し、
    前記制御部は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と前記液滴着弾部との電位差をなくすように前記電圧印加手段を制御し、
    前記判断部は、前記液滴の前記電気的変化検出手段における検出結果に基づいて当該検査装置の故障の有無を判断することを特徴とする液体噴射ヘッド検査装置。
  2. 前記制御部は、液滴が吐出されるノズル開口周辺の帯電状態を変化させるように制御することを特徴とする請求項1記載の液体噴射ヘッド検査装置。
  3. 前記判断部は、前記電気的変化検出手段が液滴の着弾を検出しなかった場合には、正常であると判断し、前記電気的変化検出手段が液滴の着弾を検出した場合には、故障であると判断することを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射ヘッド検査装置。
  4. 前記判断部は、前記液滴を吐出してから所定時間以内の前記電気的変化検出手段の検出結果に基づいて故障の有無を判断することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド検査装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド検査装置を具備することを特徴とする液体噴射装置。
  6. 液体噴射ヘッドから吐出された液滴を液滴着弾部に着弾させると共に、前記液体噴射ヘッドから吐出させる液滴と前記液滴着弾部との間に電位差を生じさせて、前記液滴着弾部に液滴が着弾した際の電気的変化を検出して前記液滴着弾部への液滴の着弾を検出する液体噴射ヘッド検査装置の検査方法であって、
    前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴と、前記液滴着弾部との間の電位差をなくした状態で、前記液体噴射ヘッドから液滴を吐出させて、前記液滴着弾部の電気的変化の検出を行うことを特徴とする液体噴射ヘッド検査装置の検査方法。
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