JP2010283210A - 蛍光体素子、発光装置及び蛍光体素子の製造方法 - Google Patents

蛍光体素子、発光装置及び蛍光体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蛍光体粒子の衝突速度を抑えても、基板に対する蛍光体層の密着性の低下を抑制する。
【解決手段】蛍光体素子は、エアロゾル・デポジション法により蛍光体層23をレンズ21に形成したものであって、蛍光体層23を構成する蛍光体粒子の平均粒径Dが0.02μm≦D≦20μmであり、レンズ21の蛍光体層23が形成された面が凹凸面であり、レンズ21の凹凸面は、凸部同士の平均間隔Sが1/2D≦S≦10Dで、かつ、表面粗さRaが1/2D≦Raである。
【選択図】図1

Description

本発明は蛍光体素子、発光装置及び蛍光体素子の製造方法に関する。
GaN系青色LED(Light emitting diode)の発明以来、LED技術の進展が目覚しい。中でも白色LEDは、高効率、高信頼性の白色照明光源として注目されており、微小電力小型光源として自動車のヘッドライトやルームランプなどにおいて既に実用に供されている。
白色光の作り方には大きく分けて3種類ある。1つは、青色LEDチップの光を蛍光体材料に当てて黄色の光を出力し、青色と黄色の混色で白色光を作り出すものである。もう1つは、近紫外LEDチップが出す光を複数の蛍光体材料に当てて混色するものであり、最後の1つは、R(赤色),G(緑色),B(青色)の各LEDを同時に光らせ、混色するものである。
第1の方法(青色と黄色の混色で白色光を作り出す技術)が特許文献1に開示されている。特に特許文献1の技術では、エアロゾル化された蛍光体粒子をキャリアガス(搬送用のガス)により圧送して基板に衝突・堆積させ、基板上に直接的に蛍光体層を形成しており、この技術はエアロゾル・デポジション法(AD法)と呼ばれている。
特開2006−332501号公報
ところで、エアロゾル・デポジション法による蛍光体層の形成に関し、上記の通り蛍光体粒子を基板に衝突させ堆積させるが、蛍光体粒子が衝突による衝撃で破砕し、蛍光体層の一部に欠陥が生じることがわかってきた。
これに対し、蛍光体粒子の破砕を防ぐため、キャリアガスの流速を弱めて蛍光体粒子の衝突速度を抑えると、逆に蛍光体粒子の基板への付着が不十分で、基板に対する蛍光体層の密着性が低下することがわかった。
したがって、本発明の主な目的は、蛍光体粒子の衝突速度を抑えても、基板に対する蛍光体層の密着性の低下を抑制することができる蛍光体素子、発光装置及び蛍光体素子の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
エアロゾル・デポジション法により蛍光体層を基板に形成した蛍光体素子であって、
前記蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均粒径Dが0.02μm≦D≦20μmであり、
前記基板の前記蛍光体層が形成された面が凹凸面であり、
前記基板の凹凸面は、凸部同士の平均間隔Sが1/2D≦S≦10Dで、かつ、表面粗さRaが1/2D≦Raであることを特徴とする蛍光体素子が提供される。
本発明の他の態様によれば、
上記蛍光体素子と、
前記蛍光体素子の前記蛍光体層に向けて光を発するLEDチップと、
を備えることを特徴とする発光装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、
蛍光体粒子を形成する工程と、
基板に凹凸面を形成する工程と、
エアロゾル・デポジション法により前記蛍光体粒子を前記基板に向けて噴出し、前記基板の凹凸面上に蛍光体層を形成する工程とを、備え、
前記蛍光体を形成する工程では、前記蛍光体の平均粒径Dを0.02μm≦D≦20μmとし、
前記基板に凹凸面を形成する工程では、前記基板の凹凸面の凸部同士の平均間隔Sを1/2D≦S≦10Dとし、かつ、表面粗さRaを1/2D≦Raとすることを特徴とする蛍光体素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、蛍光体粒子の平均粒径Dと基板の凹凸面(凸部同士の平均間隔S,表面粗さRa)との間に一定の関係が成立しているから、蛍光体粒子の衝突速度を抑えても、基板に対する蛍光体層の密着性の低下を抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態にかかる発光装置の概略構成を示す断面図である。 図1の発光装置に用いられるレンズの表面形状を概略的に示す拡大断面図である。 本発明の好ましい実施形態にかかるエアロゾル・デポジション成膜装置の概略構成を示す図面である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
[全体構成]
図1に示す通り、本発明の好ましい実施形態にかかる発光装置20は、LEDチップ25と、LEDチップ25の発光の一部を異なる波長に変換する蛍光体層23と、LEDチップ25及び蛍光体層23の発光を集光し所望の方向に放射するレンズ21とを、備えている。レンズ21はLEDチップ25の上方に配置されており、蛍光体層23がレンズ21の上面と下面とのうちLEDチップ25に対向する下面に形成されている。
レンズ21は支持体22に固定されている。レンズ21は、支持体22を用いることなく、レンズ21と支持体22とが同一組成の樹脂素材を用い一体に構成されていてもよい。このレンズ構成体(レンズ21と支持体22との構成体)は、マウント29の上部に固定されている。
LEDチップ25の上部には透明基板24が設けられており、透明基板24がレンズ21と対向配置されている。LEDチップ25の半導体層の表面(下面)にはバンプ電極27が形成されており、LEDチップ25はバンプ電極27を介してリード線28から信号を受けるようになっている。LEDチップ25は透明なモールド樹脂26により固定され、更にその外部がマウント29で保護されている。
[LEDチップ]
LEDチップ25としては公知の様々なLEDチップを用いることが可能で、特に白色光を得る場合は青色LEDチップや紫外線LEDチップを好ましく用いることができる。
青色LEDチップとしては、InGa1−xN系をはじめ既存のあらゆるものを使用することができる。青色LEDチップの発光ピーク波長は440〜480nmのものが好ましい。
紫外線LEDチップとしては、既存のあらゆるものを使用することができる。紫外線LEDチップの発光ピーク波長は140〜420nmのものが好ましい。
LEDチップ25の形態としては、基板上にLEDチップを実装し、そのまま上方または側方に放射させるタイプ、または、サファイア基板などの透明基板上に青色LEDチップを実装し、その表面にバンプを形成した後、裏返して基板上の電極と接続する、いわゆるフリップチップ接続タイプなど、どのような形態のLEDチップでも適用することが可能だが、高輝度タイプやレンズ使用タイプの製造方法により適するフリップチップタイプがより好ましい。
[蛍光体層]
本実施形態に用いられる蛍光体層23は、少なくともLEDチップ25の半導体発光層から放出された光で励起されて発光する無機蛍光体層をいう。
本実施形態においては、LEDチップ25から発光した光と、レンズ21上に積層された蛍光体層23から発光する光とが、補色関係にあり、それぞれの光を混色させることで白色に発光させることができる。
蛍光体層23を構成する蛍光体粒子は、具体的に、次のような処理に得られたものである。はじめに、Y,Gd,Ce,Sm,Al,La,Gaを原料とした酸化物か、若しくは高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合した原料混合物を得る。又はY,Gd,Ce,Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム,酸化ガリウムとを混合した原料混合物を得る。その後、これら原料混合物にフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成し、その焼成品を、水中でボールミルして洗浄,分離,乾燥の各処理に供し、最後に篩を通す。
これら各蛍光体粒子の平均粒径Dは、0.02μm≦D20μmである。
本実施形態における蛍光体粒子の、「平均粒径D」とは、粒子体の一つの集団の全体積を100%として累積曲線を求めた時、累積曲線が50%となる点の粒子径(累積平均径)を意味しており、体積平均粒径、メジアン径とも呼ばれ、粒度分布を評価するパラメータの一つとして、一般的に利用されているものを意味する。
なお、本実施形態で用いられる蛍光体粒子の粒径は、一般的なレーザー回折式粒径測定装置を用いて測定可能であり、当該測定装置としては具体的に、JEOL社製HELOS,日機装社製Microtrac HRA,島津製作所社製SALD-1100,コールター社製コールターカウンターなどがあげられ、特に好ましくは島津製作所社製SALD-1100である。
なお、本実施形態では、レンズ21,蛍光体層23が一体となっており、少なくともこれら部材により蛍光体素子が構成されている。
[レンズ]
レンズ21は基板の一例であり、ガラスで構成されてもよいし、光透過性樹脂を射出成型することによって形成されていてもよい。光透過性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂や環状ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性および光透過性の良好な樹脂を用いることができる。
レンズ21の形状は、略半球状やドーム状、非球面状など、集光特性や配光特性等を考慮して所望に設計された形状を任意に用いることができる。また、LEDチップ25の収容部として、レンズ21の中央に窪みを有する形状など、任意に用いることができる。レンズ21の厚さや直径なども、特に限定されるものではない。
特に、図2に示す通り、レンズ21の下面(蛍光体層23が形成された面)には凹凸が形成されており、凸部21aと凹部21bとが交互に連続している。
凸部21a同士の平均間隔Sは、蛍光体粒子の平均粒径Dとの関係において、1/2D≦S≦10Dであり、好ましくはD≦S≦5Dである。
さらに、レンズ21の下面(凹凸面)の表面粗さRaは、蛍光体粒子の平均粒径Dとの関係において、1/2D≦Raであり、好ましくはD≦Ra≦10Dである。
なお、本実施形態では、蛍光体粒子をレンズ21の表面に高速衝突させて堆積させ蛍光体層23を形成することから、蛍光体層23が剥離しないようにレンズ21に対し前処理を施しても良い。
レンズ21が樹脂レンズの場合、蛍光体粒子の接着性を付与する目的で、硬質材料やバインダーを含有する下地層を予めレンズ21の表面に塗設し、蛍光体層23を形成することも好ましい態様の1つである。
この場合の硬質材料としては、例えば金属を用いることが可能で、これらの微粒子、例えばAl,Cu,Ni,Ti,Pt,Au,Ag,Si等をポリビニルアルコール等のバインダーに分散させ、これを樹脂製のレンズ21上に塗設して、樹脂製のレンズ21に対し密着性を向上させた下地層とする。
この場合、透明性を失わないために、金属微粒子は極めて微小であることが必要で、100nm以下であることが好ましく、10nm以下であることが更に好ましい。
[蛍光体素子の製造方法]
蛍光体素子の製造方法は、大きくは、
(1)蛍光体粒子を形成する工程と、
(2)レンズ21に凹凸面を形成する工程と、
(3)エアロゾル・デポジション法により、蛍光体粒子をレンズ21に向けて噴出し、レンズ21の凹凸面上に蛍光体層23を形成する工程とを、備えている。
(1)蛍光体粒子を形成する工程
この工程では、Y,Gd,Ce,Sm,Al,La,Gaを原料とした酸化物、又は高温で容易に酸化物になる化合物を使用し、それらを化学量論比で十分に混合して原料混合物を得るか、又はY,Gd,Ce,Smの希土類元素を化学量論比で酸に溶解した溶解液を蓚酸で共沈したものを焼成して得られる共沈酸化物と、酸化アルミニウム,酸化ガリウムとを混合して原料混合物を得る。
その後、原料混合物に対し、フラックスとしてフッ化アンモニウムなどのフッ化物を適量混合して坩堝に詰め、空気中1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成する。その後、焼成品を水中でボールミルして、洗浄、分離、乾燥、最後に篩を通すことで所望の蛍光体粒子を得ることができる。
この場合において、特に焼成品をボールミルする際には、焼成品(蛍光体粒子)の平均粒径Dを0.02μm≦D≦20μmとする。
(2)レンズ21に凹凸面を形成する工程
この工程は、上記の蛍光体を形成する工程とは別個に、先後を問わずにおこなうことができる。具体的に、この工程では、レンズ21に対し、ブラスト処理,ケミカルエッチング処理,プラズマ処理,酸化物粒子の噴出処理などの処理を施し、レンズ21に凹凸面を形成する。この工程では、レンズ21に対し、凹凸面を形成することが可能であれば、これら以外の処理を施してもよい。ただ、処理の容易さの観点からは、ブラスト処理を施すのが好ましい。
ブラスト処理やケミカルエッチング処理については、特公昭58−39453号公報などに開示された技術を適用することができる。
プラズマ処理としてはフレームプラズマ処理,大気圧プラズマ処理,常圧プラズマ処理などが挙げられ、特開2004−352777号公報,特開2007−314707号公報などに開示された技術を適用することができる。
酸化物粒子の噴出処理は、エアロゾル・デポジション法と同様の手法によるもので、酸化物粒子をレンズ21に噴出して凹凸面を形成する処理である。酸化物粒子の種類は特に限定しないが、好ましくは波長400nmの光に対し70%以上の透過率を有する酸化物粒子であり、例えば酸化亜鉛,二酸化チタン,二酸化ケイ素,酸化アルミニウムの粒子を使用することができる。
特に、レンズ21に凹凸面を形成する工程では、レンズ21に対し上記したような処理を施し、蛍光体粒子の平均粒径Dとの関係において、凸部21a同士の平均間隔Sを1/2D≦S≦10Dとし、かつ、表面粗さRaを1/2D≦Raとし、好ましくは平均間隔SをD≦S≦5Dとし、かつ、表面粗さRaをD≦Ra≦10Dとする。
(3)蛍光体層23を形成する工程
この工程では、原料である蛍光体の微粒子を、基板であるレンズ21に高速で衝突させ成膜する、いわゆるエアロゾル・デポジション法を用いる。
エアロゾル・デポジション法による成膜装置としては、「応用物理」誌68巻1号44ページ、特開2003−215256号公報等に開示されている構成などが利用できる。
エアロゾル・デポジション成膜装置の一例を簡単に説明すると、図3に示す通り、エアロゾル・デポジション成膜装置30はチャンバ7を有している。チャンバ7の内部には基板10を保持するホルダ9が設けられている。ホルダ9にはホルダ9をXYZθで3次元に作動させるXYZθステージ11が設けられている。ステージ11にはペルチェ素子12による温度制御機構が設置されており、基板10を最適な温度に保つことができるようになっている。
さらにチャンバ7の内部には、基板10に原料を噴出させる細い開口を備えたノズル8が設置されている。
一方、エアロゾル・デポジション成膜装置30は、チャンバ7とは別体で、高圧ガスボンベ1とエアロゾル化室4とを有している。
高圧ガスボンベ1には搬送ガス(キャリアガス)が貯留されている。高圧ガスボンベ1とエアロゾル化室4とは配管2により接続されている。配管2にはバルブ3が設置されている。
エアロゾル化室4には蛍光体粒子が充填され、エアロゾル化室4では蛍光体粒子とキャリアガスとが撹拌・混合される。エアロゾル化室4とチャンバ7とは配管6により接続されている。配管6にはバルブ5が設置されており、配管6の一端がノズル8に接続されている。
このような装置を用いて実際に蛍光体層23を形成する場合は、基板10としてレンズ21をホルダ9に設置し、エアロゾル化室4内の蛍光体粒子を、以下のような手順によって、レンズ21に噴出し、レンズ21上に蛍光体層23を形成する。
配管2のバルブ3と配管6のバルブ5とを開放し、高圧ガスボンベ1からエアロゾル化室4の内部にキャリアガスを圧送する。このとき、エアロゾル化室4内に充填された蛍光体粒子は、エアロゾル化室4に導入されたキャリアガスとともに、振動・撹拌されてエアロゾル化される。
エアロゾル化された蛍光体粒子は、配管6を流通し、チャンバ7内のノズル8からレンズ21に向けてキャリアガスとともに吹き付けられ、塗膜(蛍光体層23)を形成する。
なお、チャンバ7の内部は真空ポンプ等で排気され、チャンバ7内の真空度は必要に応じて調整されている。チャンバ7内の真空度は、好ましくは0.01〜10000Paであり、より好ましくは0.1〜1000Paである。
さらに、ホルダ9をXYZθステージ11により3次元に移動させ、レンズ21の所定の部分に必要な厚みの蛍光体層23を形成することができる。
レンズ21に形成された蛍光体層23上には、必要に応じて封止層を設けることもできる。
エアロゾル化された蛍光体粒子は、好ましくは流速100〜400m/secのキャリアガスによって搬送され、レンズ21上に衝突することによって堆積することができる。キャリアガスにより搬送された蛍光体粒子は、互いに衝突の衝撃によって接合し膜を形成する。
本実施形態の製造方法において、蛍光体粒子を加速・噴出するためのキャリアガスとしては、窒素ガスやHeガスなどの不活性ガスが好ましい。窒素ガスは特に好ましく用いることができる。
蛍光体粒子を衝突させるレンズ21の温度は、−100〜200℃に保持することが好ましい。レンズ21の温度を300℃以上に加熱した時には、膜(蛍光体層23)が白濁化し、光が取り出せず、白色LEDの輝度が低下する場合がある。
蛍光体層23の形成には、少なくとも前記蛍光体の微粒子が必要であり、更に必要に応じ透明無機酸化物の微粒子を混合してもよい。
この場合、エアロゾル・デポジション成膜装置30のエアロゾル化室4を、蛍光体用と透明無機酸化物用とに併設し、適宜供給原料を切り替えることなどにより、蛍光体層23中の蛍光体分布を制御することができる。透明無機酸化物は、蛍光体と適宜混合されることにより蛍光体層23中の蛍光体濃度を制御できる。最表面に透明無機酸化物だけの層を形成した場合には、透明封止層として用いることができる。
そして、レンズ21に蛍光体層23を形成した後、レンズ21の蛍光体層23を形成した面をLEDチップ25と向かい合わせる形態で、LEDチップ25の上方または側方などに設置することにより、本実施形態にかかる発光装置20を製造することができる。
以上の本実施形態によれば、蛍光体層23を構成する蛍光体粒子の平均粒径Dとレンズ21の凹凸面(凸部同士の平均間隔S,表面粗さRa)との間に一定の関係が成立しているから、蛍光体粒子の衝突速度を抑えても、レンズ21に対する蛍光体層23の密着性の低下を抑制することができる(下記実施例参照)。
(1)サンプルの作製
下記蛍光体原料を充分に混合した混合物をアルミ坩堝に充填し、これにフラックスとしてフッ化アンモニウム等のフッ化物を適量混合し、水素含有窒素ガスを流通させた還元雰囲気中において、1350〜1450℃の温度範囲で2〜5時間焼成して焼成品((Y0.72Gd0.24Al12:Ce0.04)を得た。
… 7.41g
Gd … 4.01g
CeO … 0.63g
Al … 7.77g
その後、得られた焼成品を、粉砕、洗浄、分離、乾燥することで所望の蛍光体を得た。特に粉砕工程で調節を行い、目的の粒径粒子を作製した。
なお、得られた蛍光体について、組成を調べたところ、所望の蛍光体であることを確認でき、波長465nmの励起光における発光波長を調べたところ、おおよそ波長570nmにピーク波長を有していた。
(1.1)サンプル1
基板として厚さ1mm,サイズ10mm角のガラス基板を用いた。
蛍光体として平均粒径0.5μmの蛍光体粒子を用いた。
キャリアガスとして窒素ガスを用いてこの流速を200m/sとし、チャンバの真空度を100Paとし、基板の温度を20℃とし、AD法により、基板に蛍光体を噴出して基板に蛍光体層を形成した。
これらの処理を施した蛍光体層付きの基板を「サンプル1」とした。
(1.2)サンプル2
サンプル1の作製において、キャリアガスの流速を100m/sに変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル2」を作製した。
(1.3)サンプル3
サンプル1の作製において、基板の表面をブラスト処理して表面粗さを3μmに調整するとともに、キャリアガスの流速を100m/sに変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル3」を作製した。
(1.4)サンプル4
サンプル1の作製において、基板の表面に酸化物粒子を噴出して表面粗さを3μmに調整するとともに、キャリアガスの流速を100m/sに変更した。
基板の表面を粗す際には、図3と同様の装置を用いて、チャンバの真空度を100Paとし、基板の温度を20℃とした状態で、二酸化ケイ素粒子(大阪化成株式会社製,平均粒径1.5μm)を、流速200m/sの窒素ガスで圧送して基板の表面に噴出し、基板に二酸化珪素層を形成して(堆積させて)目的の表面粗さに調整した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル4」を作製した。
なお、サンプル4では、蛍光体層は二酸化珪素層の上に形成されている。
(1.5)サンプル5
サンプル1の作製において、基板の表面をブラスト処理して表面粗さを0.1μmに調整するとともに、蛍光体の平均粒径を0.05μmに、キャリアガスの流速を100m/sにそれぞれ変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル5」を作製した。
(1.6)サンプル6
サンプル1の作製において、基板の表面をブラスト処理して表面粗さを3μmに調整するとともに、キャリアガスの流速を100m/sに変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル6」を作製した。
(1.7)サンプル7
サンプル1の作製において、基板の表面をブラスト処理して表面粗さを0.1μmに調整するとともに、キャリアガスの流速を100m/sに変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル7」を作製した。
(1.8)サンプル8
サンプル1の作製において、基板の表面をブラスト処理して表面粗さを15μmに調整するとともに、蛍光体の平均粒径を25μmに、キャリアガスの流速を100m/sにそれぞれ変更した。
それ以外はサンプル1を作製したのと同様として「サンプル8」を作製した。
なお、各サンプルにおける粒子の粒子径の測定には、レーザ回折式粒径測定装置(島津製作所社製SALD-1100)を使用した。
各サンプルにおける基板の表面粗さの測定はJISB0601に準拠し、その測定装置としてVeeco社製WYKO3300を使用した。
(2)サンプルの評価
(2.1)密着性の評価
JIS K 5600-5-6を参考に、各サンプルの蛍光体層に対し1mmの間隔で格子パターンのカットを施した。各方向でのカット数は6として、付着テープを用いて密着性試験を行った。
付着テープは幅25mmで、IEC60454-2に従い、25mmの幅当たり10±1Nの付着強さを持つ物を使用した。試験結果の評価はJIS K 5600-5-6に従い、0〜5の分類を用いた。試験結果を表1に示す。表1中、◎,○,△,×の基準は下記の通りである。
「◎」…0
「○」…1
「△」…2
「×」…3〜5
(2.2)発光強度の測定
各サンプルを図1の発光装置に設置し、LEDチップに電力を供給させることによって白色系を発光させ、発光装置の正面から発光強度を測定した。
即ち、電力を供給し連続点灯を行って、コニカミノルタセンシング社製分光放射輝度計CS−1000を用い、点灯開始時の発光輝度(cd/m)について、400nm〜800nmの波長領域における積分値で表した(サンプル1の積分値を1.00とする相対値)。
また、460nm,560nmにおける発光ピーク強度を同時に測定し、サンプル1の発光装置におけるそれぞれの強度を1.0とした相対値で表した。
測定結果を表1に示す。
(2.3)混色評価(輝度評価)
発光装置の正面から色温度、演色性をそれぞれ測定し、バラツキを色度座標上の面積として測定した。
即ち、サンプルごとに互いに同様の試作品(発光装置)を50個ずつ作製し、作製したこれら試作品から無作為に選択した10個について、各発光装置の発光色を、前記分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング社製)を用い、2度視野角において測定し、このデータを色度座標に当てはめたときの色をCIE1931表色系におけるX、Y色度座標として求め、これらサンプル10個のバラツキを色度座標上にプロットして色度座標上の面積として求めた。この場合も、サンプル1を1.0として相対値で求めた。
評価結果を表1に示す。
Figure 2010283210
(3)まとめ
表1に示す通り、基準となるサンプル1との比較において、サンプル3〜5では、蛍光体粒子の平均粒径Dが一定範囲内で(0.02μm≦D≦20μm)、その平均粒径Dと基板の凸部同士の平均間隔S,表面粗さRaとの間に一定の関係が成立しており(1/2D≦S≦10Dでかつ1/2D≦Ra)、基板に対する蛍光体層の密着性が良好で、発光強度,混色評価の面でも優れていた。
これに対し、サンプル2では、基板に対する蛍光体層の密着性に劣っていた。これは基板の表面に凹凸を形成せず、キャリアガスの流速を遅くしたためと考えられる。
サンプル6では、基板に対する蛍光体層の密着性に劣り、発光強度,混色評価の面でも劣っていた。これは蛍光体粒子の平均粒径Dと基板表面の凸部同士の間隔Sとの間に一定の関係(1/2D≦S≦10D)が成立していないためと考えられる。
サンプル7でも、基板に対する蛍光体層の密着性に劣り、発光強度,混色評価の面でも劣っていた。これは蛍光体粒子の平均粒径Dと基板表面の表面粗さRaとの間に一定の関係(1/2D≦Ra)が成立していないためと考えられる。
サンプル8でも、基板に対する蛍光体層の密着性に劣り、発光強度,混色評価の面でも劣っていた。これは蛍光体粒子の平均粒径Dが一定範囲内(0.02μm≦D≦20μm)に収まっていないためと考えられる。
以上から、蛍光体粒子の平均粒径Dを一定範囲内とし、その平均粒径Dと基板の凸部同士の平均間隔S,表面粗さRaとの間に一定の関係を成立させることは、基板に対する蛍光体層の密着性の低下を抑制するのに有用であり、発光強度,混色の面でも技術的に有用であることがわかる。
1 高圧ガスボンベ
2 配管
3 バルブ
4 エアロゾル化室
5 バルブ
6 配管
7 チャンバ
8 ノズル
9 ホルダ
10 基板
11 XYZθステージ
12 ペルチェ素子
20 発光装置
21 レンズ
21a 凸部
21b 凹部
22 支持体
23 蛍光体層
24 透明基板
25 LEDチップ
26 モールド樹脂
27 バンプ電極
28 リード線
29 マウント
30 エアロゾル・デポジション成膜装置

Claims (5)

  1. エアロゾル・デポジション法により蛍光体層を基板に形成した蛍光体素子であって、
    前記蛍光体層を構成する蛍光体粒子の平均粒径Dが0.02μm≦D≦20μmであり、
    前記基板の前記蛍光体層が形成された面が凹凸面であり、
    前記基板の凹凸面は、凸部同士の平均間隔Sが1/2D≦S≦10Dで、かつ、表面粗さRaが1/2D≦Raであることを特徴とする蛍光体素子。
  2. 請求項1に記載の蛍光体素子において、
    前記平均間隔SがD≦S≦5Dで、かつ、前記表面粗さRaがD≦Ra≦10Dであることを特徴とする蛍光体素子。
  3. 請求項1又は2に記載の蛍光体素子と、
    前記蛍光体素子の前記蛍光体層に向けて光を発するLEDチップと、
    を備えることを特徴とする発光装置。
  4. 蛍光体粒子を形成する工程と、
    基板に凹凸面を形成する工程と、
    エアロゾル・デポジション法により前記蛍光体粒子を前記基板に向けて噴出し、前記基板の凹凸面上に蛍光体層を形成する工程とを、備え、
    前記蛍光体を形成する工程では、前記蛍光体粒子の平均粒径Dを0.02μm≦D≦20μmとし、
    前記基板に凹凸面を形成する工程では、前記基板の凹凸面の凸部同士の平均間隔Sを1/2D≦S≦10Dとし、かつ、表面粗さRaを1/2D≦Raとすることを特徴とする蛍光体素子の製造方法。
  5. 請求項4に記載の蛍光体素子の製造方法において、
    前記基板に凹凸面を形成する工程では、前記平均間隔SをD≦S≦5Dとし、かつ、前記表面粗さRaをD≦Ra≦10Dとすることを特徴とする蛍光体素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102620215A (zh) * 2012-04-11 2012-08-01 深圳市华星光电技术有限公司 Led背光光源

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