JP2010282890A - 液体金属リレー - Google Patents
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Abstract
【課題】接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことのできる液体金属リレーを提供する。
【解決手段】固体金属から成る2つの互いに異なる抵抗値を有する第1の固定接点1a,1bを備えた第1の固定接点部1と、固体金属から成る2つの互いに異なる抵抗値を有する第2の固定接点2a,2bを備えた第2の固定接点部2と、各固定接点部1,2と接離する液体金属から成る可動接点3と、可動接点3が両固定接点部1,2と接触導通する位置と可動接点3が両固定接点部から離間する位置との間で可動接点3を進退自在に移動させる駆動素子4とから成り、各固定接点1a,1b,2a,2bを、固定接点部1,2間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点3から離れるように配設した。
【選択図】図1
【解決手段】固体金属から成る2つの互いに異なる抵抗値を有する第1の固定接点1a,1bを備えた第1の固定接点部1と、固体金属から成る2つの互いに異なる抵抗値を有する第2の固定接点2a,2bを備えた第2の固定接点部2と、各固定接点部1,2と接離する液体金属から成る可動接点3と、可動接点3が両固定接点部1,2と接触導通する位置と可動接点3が両固定接点部から離間する位置との間で可動接点3を進退自在に移動させる駆動素子4とから成り、各固定接点1a,1b,2a,2bを、固定接点部1,2間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点3から離れるように配設した。
【選択図】図1
Description
本発明は、固定金属から成る接点と液体金属から成る接点とを開閉する液体金属リレーに関する。
従来から、各々銀等の固体金属から成る固定接点及び可動接点間を開閉するリレーが知られている。この種のリレーでは、接点間を閉成する場合、及び接点間を開成する場合の何れにおいても接点間にアークが発生する虞がある。例えば、接点間を閉成する場合には、図7(a)に示すように、先行アーク(同図ア参照)や、接点バウンスが生じることによるバウンスアーク(同図イ参照)が発生する。また、接点間を開成する場合には、図7(b)に示すように、遮断アーク(同図ウ参照)が発生する。これらアークが原因で接点材料が溶融し、接点間が開成している状態で接点同士が溶着して、接点間を開成することができず遮断不能となる虞がある。また、これらアークが原因で接点材料が溶融又は軟化することで、接点材料の転移や変形が生じる場合がある。この場合、接点間のオーバートラベル量が変化することで接触抵抗が増大し、導通不良や動作不良をきたす虞がある。
上記問題を解決するものとして、1対の固体金属から成る接点間を水銀等から成る液体金属を介して開閉するリレーが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この種のリレーの一例を以下説明する。
このリレーは、図8(a)〜(c)に示すように、略矩形状の基板101及び絶縁性基板102から成る本体部100と、本体部100内に設けられて導電性流体Lが収納される収納室100aと、収納室100aと連通して導電性流体Lの流路となるチャンネル100bと、チャンネル100b内において露設される1対の接点103と、収納室100a内に収納された導電性流体Lを移動させて接点との導通状態を切り換える圧電素子から成るアクチュエータ104とから構成される。ここで、導電性流体Lは、常温常圧(25℃、1気圧)で液体の金属(例えば、水銀)から成る。また、接点103は、導電性金属材料(例えば、半田)を用いためっき層から成る。収納部100aの図8(b)における上側の部位は、薄膜状のダイアフラム部となっており、アクチュエータ104が駆動した際にアクチュエータ104によって押圧されて前記下側に撓むようになっている。
以下、この従来例の動作について説明する。先ず、電圧が印加されていない状態では、アクチュエータ104が動作しないためにダイアフラム部が変形しない。この状態では、収納室100aに収納されている導電性流体Lは一方の接点103としか接触しておらず、接点間は開成されている。電圧を印加してアクチュエータ104を駆動すると、アクチュエータ104によってダイアフラム部が前記下側に撓み、収納室100aに収納されている導電性流体Lが押し出されてチャンネル100b内を移動し、導電性流体Lと他方の接点103とが接触する。すると、両接点103間が導電性流体Lを介して導通するため、接点間が閉成する。そして、電圧の印加を停止すれば、アクチュエータ104によって変形させられていたダイアフラム部が元の状態に復帰するため、導電性流体Lも収納室100aに戻り、接点間が開成される。
上述のように、1対の接点間を液体金属を介して開閉しているので、液体金属と接点との間でアークが発生した場合でも接点が溶着することがない。また、仮にアークによって液体金属が蒸発したとしても、再び液体に復帰するために液体金属が消耗することもない。
しかしながら、上記従来例では、依然として接点と液体金属との間でアークが発生する、特に接点間を開成する際にアークが発生する虞がある。このため、アークにより固体金属から成る接点が溶融及び軟化することで、接点材料の変形や消耗が生じるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことのできる液体金属リレーを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、固体金属から成る固定接点部と、固定接点部に接離する液体金属から成る可動接点と、可動接点が固定接点部と接触導通する位置と可動接点が固定接点部から離間する位置との間で可動接点を進退自在に移動させる駆動手段とを備え、固定接点部は、各々互いに異なる抵抗値を有する複数の固定接点から成り、各固定接点は、接点間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点から離れるように配設されることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、固定接点部は1対であって、駆動手段は、可動接点が両固定接点部と接触導通する位置と可動接点が両固定接点部から離間する若しくは何れか一方の固定接点部とのみ接触導通する位置との間で可動接点を進退自在に移動させ、少なくとも可動接点と接離する方の固定接点部は、各々互いに異なる抵抗値を有する複数の固定接点から成り、各固定接点は、接点間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点から離れるように配設されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、可動接点は、駆動手段と対向する一面において少なくとも駆動手段が挿通可能な大きさの開口が設けられた箱体から成るケース内に収納され、各固定接点部は、何れも複数の固定接点から成るとともにケースの対向する1対の側面に各々配設され、各固定接点は、可動接点の移動方向に沿ってケースの開口側からケースの底部側に向かうにつれて抵抗値が高くなるように配設されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、可動接点が移動する流路が、一方の固定接点部に沿った流路と他方の固定接点部に沿った流路とに分岐されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、可動接点は、駆動手段と対向する一面において少なくとも駆動手段が挿通可能な大きさの開口が設けられた箱体から成るケース内に収納され、固定接点部は、ケースの対向する1対の側面のうち少なくとも何れか一方の側面に配設され、各固定接点は、可動接点の移動方向に沿ってケースの開口側からケースの底部側に向かうにつれて抵抗値が高くなるように配設され、駆動手段は、導電性を有する材料から形成され、液体金属とともに可動接点を成すことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、固定接点部は1対であって、各固定接点部は、何れも複数の固定接点から成るとともにケースの対向する1対の側面に各々配設され、可動接点を成す液体金属が移動する流路が、一方の固定接点部に沿った流路と他方の固定接点部に沿った流路とに分岐されることを特徴とする
請求項7の発明は、請求項2の発明において、可動接点は、密閉された箱体から成るケース内に設けられた収納室に収納され、可動接点が接離する方の固定接点部は、収納室と連通して可動接点が移動自在な流路に配設され、各固定接点は、流路内において収納室から離れるにつれて抵抗値が低くなるように配設されることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項2の発明において、可動接点は、密閉された箱体から成るケース内に設けられた収納室に収納され、可動接点が接離する方の固定接点部は、収納室と連通して可動接点が移動自在な流路に配設され、各固定接点は、流路内において収納室から離れるにつれて抵抗値が低くなるように配設されることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7の発明において、駆動手段は、収納室内に設けられて可動接点が全ての固定接点と接触する位置まで可動接点を押圧する位置と可動接点が何れの固定接点とも接触しない位置まで可動接点を押圧する位置との間で移動自在な駆動素子から成ることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項2の発明において、可動接点は、密閉された箱体から成るケース内に設けられた収納室に収納され、可動接点と接離する方の固定接点部は、収納室と連通するとともに可動接点が移動する方向と直交する平面における断面積が互いに異なるように分岐された複数の流路に配設され、各固定接点は、各流路に1つずつ配設されるとともに、低い抵抗値を有する固定接点から順に断面積の大きい流路に配設されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、接点間を開成する際に、低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点が離れるので、抵抗値が徐々に増大して接点間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、固定接点部から可動接点が完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
請求項2の発明によれば、固定接点部間を開成する際に、可動接点が接離する方の固定接点部においては低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点が接離する方の固定接点部から可動接点が完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
請求項3の発明によれば、固定接点部間を開成する際に、何れの固定接点部においても可動接点の液面の低下に伴って低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点が両固定接点部から完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
請求項4,6の発明によれば、流路を分岐しない場合と比較して各流路の断面積を小さくすることにより、各固定接点において可動接点が濡れ残るのを防ぐことができる。したがって、低い抵抗値を有する固定接点と高い抵抗値を有する固定接点とが可動接点と離間する順番が逆になるのを防ぐことができる。
請求項5の発明によれば、固定接点部及び可動接点を成す駆動手段間を開成する際に、低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点を成す液体金属が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部及び可動接点を成す駆動手段間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、固定接点部から可動接点を成す液体金属が完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部及び可動接点を成す駆動手段間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
請求項7,8の発明によれば、固定接点部間を開成する際に、可動接点が接離する固定接点部においては可動接点が収納室に戻るのに伴って低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点が最も高い抵抗値を有する固定接点から完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
請求項9の発明によれば、固定接点部間を開成する際に、可動接点が接離する固定接点部においては断面積の大きい流路から順に可動接点が固定接点から離れる、即ち、低い抵抗値を有する固定接点から順に可動接点が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点が最も高い抵抗値を有する固定接点から完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
(実施形態1)
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態1について図面を用いて説明する。尚、以下の説明では、図1(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図1(a),(b)に示すように、固体金属から成る2つの第1の固定接点1a,1bを有する第1の固定接点部1と、固体金属から成る2つの第2の固定接点2a,2bを有する第2の固定接点部2と、各固定接点部1,2と接離する液体金属から成る可動接点3と、可動接点3が両固定接点部1,2と接触導通する位置と可動接点3が両固定接点部から離間する位置との間で可動接点3を進退自在に移動させる駆動手段である駆動素子4とから構成され、可動接点3は、上面を開口した箱体から成るケース5に収納される。
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態1について図面を用いて説明する。尚、以下の説明では、図1(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図1(a),(b)に示すように、固体金属から成る2つの第1の固定接点1a,1bを有する第1の固定接点部1と、固体金属から成る2つの第2の固定接点2a,2bを有する第2の固定接点部2と、各固定接点部1,2と接離する液体金属から成る可動接点3と、可動接点3が両固定接点部1,2と接触導通する位置と可動接点3が両固定接点部から離間する位置との間で可動接点3を進退自在に移動させる駆動手段である駆動素子4とから構成され、可動接点3は、上面を開口した箱体から成るケース5に収納される。
第1の固定接点部1の第1の固定接点1a,1bは、何れも半田等の固体金属から成り、ケース5の一方(右側)の側面に上下方向に沿って配設される。ここで、第1の固定接点1a,1bは互いに異なる抵抗値を有しており、低い抵抗値を有する第1の固定接点1aはケース5の開口側(上側)に配設され、高い抵抗値を有する第2の固定接点1bはケース5の底部側(下側)に配設される。また、各第1の固定接点1a,1bは、外部の電路(図示せず)に対して並列に接続されている。
第2の固定接点部2の第2の固定接点2a,2bは、何れも半田等の固体金属から成り、ケース5の他方(左側)の側面に上下方向に沿って配設される。ここで、第2の固定接点2a,2bは互いに異なる抵抗値を有しており、低い抵抗値を有する第2の固定接点2aはケース5の開口側(上側)に配設され、高い抵抗値を有する第2の固定接点2bはケース5の底部側(下側)に配設される。また、各第2の固定接点2a,2bは、外部の電路(図示せず)に対して並列に接続されている。尚、第1の固定接点1a及び第2の固定接点2a、並びに第1の固定接点1b及び第2の固定接点2bは、それぞれ上下方向において同一平面上に位置する。
可動接点3は、例えば水銀や、ガリウム(Ga),インジウム(In),スズ(Sn)から成る共融合金等の液体金属から成り、駆動素子4が浸漬していない状態において各固定接点部1,2と接触しない程度であって(図1(a)参照)、且つ駆動素子4が所定位置まで浸漬した状態において各固定接点部1,2の低い抵抗値を有する固定接点1a,2aと接触導通する程度(図1(b)参照)の量がケース5内に収納されている。
駆動素子4は、例えば絶縁性を有する材料から長尺棒状に形成され、例えば圧電アクチュエータ等の外部の駆動装置(図示せず)によって駆動されることで、上下方向に移動自在となっている。尚、駆動素子4を駆動する駆動装置は、上述の圧電アクチュエータに限定されるものではなく、駆動素子4を上下方向に駆動できるものであればよい。
以下、本実施形態の動作について説明する。固定接点部1,2間が開成している状態では、駆動素子4は可動接点3に浸漬しておらず、可動接点3は各固定接点部1,2に接触していない。駆動素子4を駆動して下向きに移動させると、駆動素子4の下端部が可動接点3に浸漬し始める。そして、駆動素子4の下向きへの移動に伴って可動接点3の液面が徐々に上昇し、各固定接点部1,2の下側の固定接点1b,2bと接触導通する。更に駆動素子4が下向きに移動して所定位置に達すると、可動接点3が各固定接点部1,2の上側の固定接点1a,1aと接触導通し、固定接点部1,2間が閉成される(図1(b)参照)。
固定接点部1,2間が閉成している状態において駆動素子4を駆動して上向きに移動させると、駆動素子4の上向きへの移動に伴って可動接点3の液面が徐々に下降し、先ず各固定接点部1,2の上側の固定接点1a,2aから可動接点3が離れる。更に駆動素子4が上向きに移動すると、次に各固定接点部1,2の下側の固定接点1b,2bから可動接点3が離れ、固定接点部1,2間が開成される(図1(a)参照)。
上述のように、固定接点部1,2間を開成する際には、上側の固定接点1a,2a、即ち、低い抵抗値を有する固定接点1a,2aから可動接点3が離れた後に、下側の固定接点1b,2b、即ち、高い抵抗値を有する固定接点1b,2bから可動接点3が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部1,2間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、各固定接点部1,2から可動接点3が完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部1,2間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
尚、図2(a),(b)に示すように、可動接点3が移動する流路が、右側の第1の固定接点部1に沿った流路a1と、左側の第2の固定接点部2に沿った流路a2とに分岐されるように構成しても構わない。具体的には、ケース5の左右方向の略中央部において上面から下方に向かって伸びる略筒状の隔壁部50をケース5と一体に設け、当該隔壁部50の内面に沿って駆動素子4を上下方向に移動させている。
この場合、駆動素子4を下向きに移動させると、駆動素子4は可動接点3に浸漬せず、可動接点3の液面を押圧することで可動接点3を各流路a1,a2に均等に移動させる。そして、前記と同様に、駆動素子4の下向きへの移動に伴って可動接点3の液面が上昇し、各固定接点部1,2の固定接点1a,1b,2a,2bと接触導通して固定接点部1,2間が閉成される(図2(b)参照)。また、固定接点部1,2間を開成する際には、前記と同様に、駆動素子4を上向きに移動させることで可動接点3の液面が徐々に下降し、上側の固定接点1a,2a、下側の固定接点1b,2bの順に可動接点3が離れて固定接点部1,2間が開成される。
上述のように、流路を分岐しない場合と比較して各流路a1,a2の断面積を小さくすることにより、各固定接点1a,1b,2a,2bにおいて可動接点3が濡れ残るのを防ぐことができる。したがって、低い抵抗値を有する固定接点1a,2aと高い抵抗値を有する固定接点1b,2bとが可動接点3と離間する順番が逆になるのを防ぐことができる。
ところで、本実施形態では、駆動素子4によって可動接点3の液面を上下させることで固定接点部1,2間を開閉しているが、駆動素子4を導電性を有する材料から形成するとともに、駆動素子4と可動接点(液体金属)3とで可動接点を構成し、可動接点3を介して駆動素子4と固定接点部1,2との間を開閉する構成を採用しても構わない。
以下、上記構成の動作について説明する。駆動素子4と固定接点部1,2との間が開成している状態では、駆動素子4は可動接点3に浸漬しておらず、可動接点3は各固定接点部1,2に接触していない。駆動素子4を駆動して下向きに移動させると、駆動素子4の下端部が可動接点3に浸漬し始める。そして、駆動素子4の下向きへの移動に伴って可動接点3の液面が徐々に上昇し、各固定接点部1,2の下側の固定接点1b,2bと駆動素子4とが可動接点3を介して接触導通する。更に駆動素子4が下向きに移動して所定位置に達すると、可動接点3が各固定接点部1,2の上側の固定接点1a,1aと接触導通し、可動接点3を介して駆動素子4と固定接点部1,2との間が閉成される(図1(b)参照)。
駆動素子4と固定接点部1,2との間が閉成している状態において駆動素子4を駆動して上向きに移動させると、駆動素子4の上向きへの移動に伴って可動接点3の液面が徐々に下降し、先ず各固定接点部1,2の上側の固定接点1a,2aから可動接点3が離れる。更に駆動素子4が上向きに移動すると、次に各固定接点部1,2の下側の固定接点1b,2bから可動接点3が離れ、駆動素子4と固定接点部1,2との間が開成される(図1(a)参照)。
上述のように、駆動素子4と固定接点部1,2との間を開成する際には、上側の固定接点1a,2a、即ち、低い抵抗値を有する固定接点1a,2aから可動接点3が離れた後に、下側の固定接点1b,2b、即ち、高い抵抗値を有する固定接点1b,2bから可動接点3が離れるので、抵抗値が徐々に増大して駆動素子4と固定接点部1,2との間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、各固定接点部1,2から可動接点3が完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって駆動素子4と固定接点部1,2との間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。尚、上記構成では駆動素子4と固定接点部1,2との間に電流が流れるので、固定接点部1,2の何れか一方のみを設ける構成でも構わない。
また、本実施形態では、各固定接点部1,2が有する固定接点の数が2つずつであるが、これに限定される必要は無く、3つ以上であっても構わない。更に、本実施形態では、ケース5を上面を開口した箱体に形成しているが、ケース5を上面に駆動素子4が挿通可能な大きさの開口が設けられた箱体に形成しても構わない。
(実施形態2)
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態2について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。また、以下の説明では、図3(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図3(a)〜(d)に示すように、可動接点3が、密閉された箱体から成るケース6内に設けられた収納室60aに収納され、第1の固定接点部1の各固定接点1a〜1cが、収納室60aと連通して可動接点3が移動自在な流路60bに配設されている。尚、本実施形態では第2の固定接点部(図示せず)が収納室60a内に露設されており、常に可動接点3と接触導通している。また、第2の固定接点部は、1乃至複数の固定接点を有するものであればよく、実施形態1のように複数の固定接点から構成される必要はない。
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態2について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。また、以下の説明では、図3(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図3(a)〜(d)に示すように、可動接点3が、密閉された箱体から成るケース6内に設けられた収納室60aに収納され、第1の固定接点部1の各固定接点1a〜1cが、収納室60aと連通して可動接点3が移動自在な流路60bに配設されている。尚、本実施形態では第2の固定接点部(図示せず)が収納室60a内に露設されており、常に可動接点3と接触導通している。また、第2の固定接点部は、1乃至複数の固定接点を有するものであればよく、実施形態1のように複数の固定接点から構成される必要はない。
ケース6は、上面に収納室60a及び流路60bに対応する凹部が設けられた略直方体状の本体部60と、本体部60の上面に結合されて前記凹部を密閉する略平板状の蓋部61とから成る。流路60bは、その左右方向と直交する平面における断面積が収納室60aの断面積よりも小さくなっている。また、流路60b内の上面には、第1の固定接点部1の各固定接点1a〜1cが左右方向に沿って露設されている。
本体部60において収納室60aと対向する部位は、他の部位よりも厚みが薄いダイアフラム部(図示せず)に形成されており、当該部位を例えば圧電アクチュエータ等の外部の駆動装置(図示せず)によって押圧することで、収納室60aの容積を減少させて可動接点3を流路60bに押し出して移動させるようになっている。尚、駆動装置は上述の圧電アクチュエータに限定されるものではなく、上記ダイアフラム部を押圧できるものであればよい。また、ダイアフラム部を押圧することで可動接点3、即ち液体金属を移動させる技術は従来周知であるので、ここでは詳細な説明及び図示を省略する。
第1の固定接点部1は、互いに異なる抵抗値を有する3つの第1の固定接点1a〜1cから成り、最も低い抵抗値を有する第1の固定接点1aは、流路60bにおいて最も収納室60aから離れた側(左側)に配設され、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1cは、流路60bにおいて最も収納室60aに近い側(右側)に配設される。また、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1bは、前記2つの第1の固定接点1a,1cの間に配設される。尚、各第1の固定接点1a〜1cは、外部の電路(図示せず)に対して並列に接続されている。
以下、本実施形態の動作について説明する。固定接点部間が開成している状態では、可動接点3は全て収納室60aに収納されて流路60bには移動しておらず、したがって第1の固定接点部1と可動接点3とは接触導通していない。駆動装置によってダイアフラム部を押圧すると、収納室60aの容積が減少して可動接点3が流路60bに押し出され、先ず第1の固定接点1cと接触導通する。その後、更にダイアフラム部を押圧すると、収納室60aの容積の減少に伴って可動接点3が流路60bを徐々に左向きに移動し、第1の固定接点1b,1aと順次接触導通して固定接点部間が閉成される(図3(c),(d)参照)。
固定接点部間が閉成されている状態において駆動装置によるダイアフラム部の押圧を停止すると、収納室60aの容積の増加に伴って可動接点3が徐々に右向きに移動し、先ず最も抵抗値の低い第1の固定接点1aから可動接点3が離れる。そして、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1b、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1cと順次可動接点3が離れ、固定接点部間が開成される(図3(a),(b)参照)。
上述のように、固定接点部間を開成する際には、可動接点3が収納室60aに戻るのに伴って低い抵抗値を有する第1の固定接点1aから順に可動接点3が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点3が最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1cから完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
尚、本実施形態では、第1の固定接点部1が有する第1の固定接点の数が3つであるが、これに限定される必要は無く、複数であれば幾つであっても構わない。
(実施形態3)
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態3について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態2と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。また、以下の説明では、図4(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図4(a)〜(d)に示すように、収納室60aの内部において可動接点3を収納室60aの上側に閉じ込めるように駆動素子4が収納されている。また、収納室60aの上端部及び下端部が各々流路60bの上端部及び下端部に連結されている。
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態3について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態2と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。また、以下の説明では、図4(a)における上下左右を上下左右方向と定めるものとする。本実施形態は、図4(a)〜(d)に示すように、収納室60aの内部において可動接点3を収納室60aの上側に閉じ込めるように駆動素子4が収納されている。また、収納室60aの上端部及び下端部が各々流路60bの上端部及び下端部に連結されている。
流路60b内の右面には、第1の固定接点部1の各第1の固定接点1a〜1dが上下方向に沿って露設されている。第1の固定接点部1は、互いに異なる抵抗値を有する4つの第1の固定接点1a〜1dから成り、最も低い抵抗値を有する第1の固定接点1aは、流路60bにおいて最も可動接点3から離れた側(下側)に配設され、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dは、流路60bにおいて最も可動接点3に近い側(上側)に配設される。また、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1b,1cは、前記2つの第1の固定接点1a,1dの間に配設される。尚、各第1の固定接点1a〜1dは、外部の電路(図示せず)に対して並列に接続されている。また、第2の固定接点部は、実施形態2と同様に収納室60aに露設され、常に可動接点3と接触導通している。
駆動素子4は、例えば磁性体から成り、外部の電磁石装置(図示せず)により収納室60aの内面に沿って上下方向に移動自在となっている。具体的には、駆動素子4は、可動接点3が全ての第1の固定接点1a〜1dと接触する位置まで可動接点3を押圧する位置と、可動接点3が何れの第1の固定接点1a〜1dとも接触しない位置まで可動接点3を押圧する位置との間で移動自在となっている。尚、駆動素子4を駆動させる手段としては上記の電磁石装置に限定されるものではなく、駆動素子4を収納室60aの内面に沿って上下方向に移動自在に制御できるものであれば他の手段であっても構わない。
以下、本実施形態の動作について説明する。固定接点部間が開成している状態では、可動接点3の大部分が収納室60aに収納されており、可動接点3と第1の固定接点部1とは接触導通していない。電磁石装置により駆動素子4を上向きに移動させると、駆動素子4の上向きの移動に伴って可動接点3が流路60bに押し出され、先ず第1の固定接点1dと接触導通する。その後、更に駆動素子4を上向きに移動させると、可動接点3が流路60bを徐々に下向きに移動し、第1の固定接点1c,1b,1aと順次接触導通して固定接点部間が閉成される(図4(c),(d)参照)。
固定接点部間が閉成されている状態において電磁石装置により駆動素子4を下向きに移動させると、収納室60a下側に存在する気体(例えば、空気)が押圧されることで可動接点3が徐々に上向きに移動し、先ず最も抵抗値の低い第1の固定接点1aから可動接点3が離れる。そして、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1b,1c、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dと順次可動接点3が離れ、固定接点部間が開成される(図4(a),(b)参照)。
上述のように、固定接点部間を開成する際には、可動接点3が収納室60aに戻るのに伴って低い抵抗値を有する第1の固定接点1aから順に可動接点3が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点3が最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dから完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
尚、本実施形態では、第1の固定接点部1が有する第1の固定接点の数が4つであるが、これに限定される必要は無く、複数であれば幾つであっても構わない。
(実施形態4)
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態4について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。本実施形態は、図5(a)〜(d)に示すように、可動接点3が、密閉された箱体から成るケース7内に設けられた平面視略円形状の収納室70aに収納され、第1の固定接点部1の各第1の固定接点1a〜1dが、収納室70aと連通して可動接点3が移動自在な流路70bに配設されている。尚、本実施形態では第2の固定接点部(図示せず)が収納室70a内に露設されており、常に可動接点3と接触導通している。また、第2の固定接点部は、1乃至複数の固定接点を有するものであればよく、実施形態1のように複数の固定接点から構成される必要はない。
以下、本発明に係る液体金属リレーの実施形態4について図面を用いて説明する。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるので、共通する部位には同一の番号を付して説明を省略する。本実施形態は、図5(a)〜(d)に示すように、可動接点3が、密閉された箱体から成るケース7内に設けられた平面視略円形状の収納室70aに収納され、第1の固定接点部1の各第1の固定接点1a〜1dが、収納室70aと連通して可動接点3が移動自在な流路70bに配設されている。尚、本実施形態では第2の固定接点部(図示せず)が収納室70a内に露設されており、常に可動接点3と接触導通している。また、第2の固定接点部は、1乃至複数の固定接点を有するものであればよく、実施形態1のように複数の固定接点から構成される必要はない。
ケース7は、上面に収納室70a及び流路70bに対応する凹部が設けられた略直方体状の本体部70と、本体部70の上面に結合されて前記凹部を密閉する略平板状の蓋部71とから成る。流路70bは、可動接点3が移動する方向と直交する方向における断面積が互いに異なるように流路b1〜b4に放射状に分岐されており、流路b1が最も断面積が小さく、流路b4が最も断面積が大きくなるように設けられている。尚、各流路b1〜b4の断面形状は互いに相似形となっている。
本体部71において収納室70aと対向する部位は、実施形態2と同様に、他の部位よりも厚みが薄いダイアフラム部(図示せず)に形成されており、当該部位を例えば圧電アクチュエータ等の外部の駆動装置(図示せず)によって押圧することで、収納室70aの容積を減少させて可動接点3を各流路b1〜b4に押し出して移動させるようになっている。
第1の固定接点部1は、互いに異なる抵抗値を有する4つの第1の固定接点1a〜1dから成り、それぞれ流路b1〜b4内の奥側端部に露設されている。最も低い抵抗値を有する第1の固定接点1aは最も断面積の大きい流路b4に、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dは最も断面積の小さい流路b1に配設され、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1b,1cは、各々流路b3,b2に配設される。尚、各第1の固定接点1a〜1dは、外部の電路(図示せず)に対して並列に接続されている。
以下、本実施形態の動作について説明する。固定接点部間が開成している状態では、可動接点3は全て収納室70aに収納されて各流路b1〜b4には移動しておらず、したがって第1の固定接点部1と可動接点3とは接触導通していない。駆動装置によってダイアフラム部を押圧すると、収納室70aの容積が減少して可動接点3が各流路b1〜b4に押し出される。ここで、断面積の大きい流路の方が流動抵抗が小さく、可動接点3が流れ易いため、先ず流路b4に配設された第1の固定接点1aと可動接点3とが接触導通する。その後、更にダイアフラム部を押圧すると、収納室70aの容積の減少に伴って可動接点3が各流路b1〜b4に押し出され、第1の固定接点1b,1c,1dと順次接触導通して固定接点部間が閉成される(図5(c),(d)参照)。
固定接点部間が閉成されている状態において駆動装置によるダイアフラム部の押圧を停止すると、収納室70aの容積の増加に伴って可動接点3が徐々に収納室70aに戻り、先ず最も抵抗値の低い第1の固定接点1aから可動接点3が離れる。そして、中間の抵抗値を有する第1の固定接点1b,1c、最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dと順次可動接点3が離れ、固定接点部間が開成される(図5(a),(b)参照)。
上述のように、固定接点部間を開成する際には、断面積の大きい流路から順に可動接点3が各固定接点から離れる、即ち、低い抵抗値を有する第1の固定接点1aから順に可動接点3が離れるので、抵抗値が徐々に増大して固定接点部間を流れる電流を徐々に限流することができる。このため、可動接点3が最も高い抵抗値を有する第1の固定接点1dから完全に離れる前において流れる電流をアークが発生しない程度の電流値まで限流することができ、したがって固定接点部間、即ち、接点間を開成する際におけるアークの発生を防ぐことができる。
また、図6(a)〜(d)に示すように、収納室60aを平面視略矩形状に形成するとともに、各流路b1〜b4を互いに平行となるように設けても構わない。この場合でも、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
尚、本実施形態では、第1の固定接点部1が有する第1の固定接点の数が4つであるが、これに限定される必要は無く、複数であれば幾つであっても構わない。この場合、第1の固定接点の数に応じて収納室70aから分岐する流路の数を増減する必要がある。
1 第1の固定接点部
1a,1b 第1の固定接点
2 第2の固定接点部
2a,2b 第2の固定接点
3 可動接点
4 駆動素子(駆動手段)
1a,1b 第1の固定接点
2 第2の固定接点部
2a,2b 第2の固定接点
3 可動接点
4 駆動素子(駆動手段)
Claims (9)
- 固体金属から成る固定接点部と、固定接点部に接離する液体金属から成る可動接点と、可動接点が固定接点部と接触導通する位置と可動接点が固定接点部から離間する位置との間で可動接点を進退自在に移動させる駆動手段とを備え、固定接点部は、各々互いに異なる抵抗値を有する複数の固定接点から成り、各固定接点は、接点間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点から離れるように配設されることを特徴とする液体金属リレー。
- 前記固定接点部は1対であって、駆動手段は、可動接点が両固定接点部と接触導通する位置と可動接点が両固定接点部から離間する若しくは何れか一方の固定接点部とのみ接触導通する位置との間で可動接点を進退自在に移動させ、少なくとも可動接点と接離する方の固定接点部は、各々互いに異なる抵抗値を有する複数の固定接点から成り、各固定接点は、接点間を開成する際に抵抗値の低い固定接点から順に可動接点から離れるように配設されることを特徴とする請求項1記載の液体金属リレー。
- 前記可動接点は、駆動手段と対向する一面において少なくとも駆動手段が挿通可能な大きさの開口が設けられた箱体から成るケース内に収納され、各固定接点部は、何れも複数の固定接点から成るとともにケースの対向する1対の側面に各々配設され、各固定接点は、可動接点の移動方向に沿ってケースの開口側からケースの底部側に向かうにつれて抵抗値が高くなるように配設されることを特徴とする請求項2記載の液体金属リレー。
- 前記可動接点が移動する流路が、一方の固定接点部に沿った流路と他方の固定接点部に沿った流路とに分岐されることを特徴とする請求項3記載の液体金属リレー。
- 前記可動接点は、駆動手段と対向する一面において少なくとも駆動手段が挿通可能な大きさの開口が設けられた箱体から成るケース内に収納され、固定接点部は、ケースの対向する1対の側面のうち少なくとも何れか一方の側面に配設され、各固定接点は、可動接点の移動方向に沿ってケースの開口側からケースの底部側に向かうにつれて抵抗値が高くなるように配設され、駆動手段は、導電性を有する材料から形成され、液体金属とともに可動接点を成すことを特徴とする請求項1記載の液体金属リレー。
- 前記固定接点部は1対であって、各固定接点部は、何れも複数の固定接点から成るとともにケースの対向する1対の側面に各々配設され、可動接点を成す液体金属が移動する流路が、一方の固定接点部に沿った流路と他方の固定接点部に沿った流路とに分岐されることを特徴とする請求項5記載の液体金属リレー。
- 前記可動接点は、密閉された箱体から成るケース内に設けられた収納室に収納され、可動接点が接離する方の固定接点部は、収納室と連通して可動接点が移動自在な流路に配設され、各固定接点は、流路内において収納室から離れるにつれて抵抗値が低くなるように配設されることを特徴とする請求項2記載の液体金属リレー。
- 前記駆動手段は、収納室内に設けられて可動接点が全ての固定接点と接触する位置まで可動接点を押圧する位置と可動接点が何れの固定接点とも接触しない位置まで可動接点を押圧する位置との間で移動自在な駆動素子から成ることを特徴とする請求項7記載の液体金属リレー。
- 前記可動接点は、密閉された箱体から成るケース内に設けられた収納室に収納され、可動接点と接離する方の固定接点部は、収納室と連通するとともに可動接点が移動する方向と直交する平面における断面積が互いに異なるように分岐された複数の流路に配設され、各固定接点は、各流路に1つずつ配設されるとともに、低い抵抗値を有する固定接点から順に断面積の大きい流路に配設されることを特徴とする請求項2記載の液体金属リレー。
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JP2018517135A (ja) * | 2015-05-21 | 2018-06-28 | ノキア テクノロジーズ オーユー | 時変電圧を供給するための装置および方法 |
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-
2009
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