JP2010280928A - ゴム補強用スチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】酸性水溶液で表面処理された後、トリアゾール化合物を含む水溶液により表面処理されたことを特徴とするスチールワイヤおよびスチールコードである。酸性水溶液としてはリン酸を含む水溶液であることが好ましく、また、トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールであることが好ましい。上記スチールワイヤおよびスチールコードは空気入りタイヤを構成するカーカスやベルトの補強材として好適に用いることができる。
【選択図】なし
【解決手段】酸性水溶液で表面処理された後、トリアゾール化合物を含む水溶液により表面処理されたことを特徴とするスチールワイヤおよびスチールコードである。酸性水溶液としてはリン酸を含む水溶液であることが好ましく、また、トリアゾール化合物としては、ベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールであることが好ましい。上記スチールワイヤおよびスチールコードは空気入りタイヤを構成するカーカスやベルトの補強材として好適に用いることができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム補強用スチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤに関し、詳しくは、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤに関する。
ゴム物品の典型例である空気入りタイヤでは、そのベルトやカーカスに、主にスチールワイヤの複数本を撚り合わせてなる、または、スチールワイヤの単線からなるスチールコードをゴムで被覆したものを適用し、その補強を図っている。スチールコードをタイヤの補強材として活用するには、スチールコードをその被覆ゴムと確実に接着する必要があり、そのために、スチールコードを構成するスチールワイヤの周面にはブラス(黄銅)めっきが施されている。このブラスめっきの表面にはスチールワイヤの最終伸線工程において使用される湿式潤滑剤の残留成分やブラスを構成する銅および亜鉛の酸化物が存在している。
ここで、上記湿式潤滑剤の残留成分や銅および亜鉛の酸化物がスチールワイヤ表面に多量に存在していると、ゴムとブラスめっきの反応が阻害されることになる。具体的には、タイヤ加硫成型時に、スチールワイヤあるいはスチールコードとゴムとの接着速度やそれらの完全な結合により十分な接着力を確保する、いわゆる初期接着性や、加硫成型されたタイヤの使用時に水分や熱によって接着層が劣化しない、いわゆる接着耐久性、が損なわれる。
この初期接着性および接着耐久性を改善すべく、これまで多くの提案がなされてきた。例えば、特許文献1には、スチールワイヤやスチールコードを酸性水溶液やアルカリ性水溶液などで処理することにより、初期接着性および接着耐久性を向上させる技術が開示されている。
特許文献1に記載されている技術によれば、ゴムとスチールコードの初期接着性および接着耐久性を向上させることができる。しかしながら、スチールワイヤおよびスチールコード上のブラスめっき表面が活性になりすぎ、工場においてスチールワイヤおよびスチールコードを未加硫ゴムで挟んだトリート反状態で放置した場合、加硫時の接着を阻害するような生成物を生じてしまい、かえって初期接着性、接着耐久性が低下してしまうという問題(トリート放置性)があった。
そこで、本発明の目的は、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、下記構成とすることにより、上記課題を解消することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のスチールワイヤおよびスチールコードは、酸性水溶液で表面処理された後、トリアゾール化合物を含む水溶液により表面処理されたことを特徴とするものである。これにより、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤおよびスチールコードを提供することが可能となる。
本発明においては、前記酸性水溶液がリン酸を含む水溶液であることが好ましく、また、前記トリアゾール化合物がベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールであることが好ましい。これにより、本発明の効果を良好に得ることができる。
また、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスの半径方向外側にベルトを備える空気入りタイヤにおいて、
前記カーカスおよび前記ベルトのうちいずれか一方または双方に本発明のスチールワイヤおよび/または本発明のスチールコードが用いられていることを特徴とするものである。本発明のスチールワイヤおよび本発明のスチールコードは、ゴムとの接着性に優れているため、これらをカーカスやベルトの補強材として用いることにより、耐久性の向上した空気入りタイヤを得ることができる。
前記カーカスおよび前記ベルトのうちいずれか一方または双方に本発明のスチールワイヤおよび/または本発明のスチールコードが用いられていることを特徴とするものである。本発明のスチールワイヤおよび本発明のスチールコードは、ゴムとの接着性に優れているため、これらをカーカスやベルトの補強材として用いることにより、耐久性の向上した空気入りタイヤを得ることができる。
本発明によれば、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤ、スチールコードおよびそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、詳細に説明する。
本発明のスチールワイヤは、酸性水溶液を用い、スチールワイヤ上のブラスめっきを表面処理し、最終伸線工程における湿式潤滑剤の残留成分やブラスを構成する銅および亜鉛の酸化物を減少させた後、トリアゾール化合物を含む水溶液を用い、さらにブラス表面を処理するものである。これにより、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤを得ることができる。
本発明のスチールワイヤは、酸性水溶液を用い、スチールワイヤ上のブラスめっきを表面処理し、最終伸線工程における湿式潤滑剤の残留成分やブラスを構成する銅および亜鉛の酸化物を減少させた後、トリアゾール化合物を含む水溶液を用い、さらにブラス表面を処理するものである。これにより、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤを得ることができる。
本発明においては、酸性水溶液で表面処理した後、トリアゾール化合物を含む水溶液を用いて表面処理することが重要である。これにより、ブラスを構成する銅および亜鉛の酸化物を減少させることができる。また、スチールワイヤの最終伸線工程で使用される潤滑剤には、リン酸亜鉛等のリン化合物が含まれている。そのため、最終伸線後のスチールワイヤの表面には、湿式潤滑剤の残留成分としてリン化合物が付着している。このリン化合物はスチールワイヤとゴムとの接着を阻害する作用があり、そのため、所望の接着性を得ることができない。したがって、接着性を向上させるために、最終伸線工程後にスチールワイヤに対し、酸性水溶液により表面処理を施す。
しかしながら、上述の通り、酸性水溶液を用いて表面処理することにより初期接着性、接着耐久性は向上するが、スチールワイヤ上のブラスめっき表面が活性になりすぎ、トリート放置性が低下してしまう。そこで、本発明では、酸性水溶液を用いてブラスの表面処理をおこなった後に、さらに、トリアゾール化合物を含む水溶液を用いてブラスの表面処理をおこなう。これにより、スチールワイヤ上のブラス表面の活性を低下させることができる。このようにして得られたスチールワイヤや、これの複数本を撚り合わせてなるスチールコードは、未加硫ゴムによりコーティングされゴム−スチールコード(スチールワイヤ)複合体となっても、ブラス表面の活性が低下しているため、加硫時の接着を阻害するような生成物、例えば、接着に関与しないような銅の硫化物は生じず、トリート放置性が向上することになる。
本発明においては、酸性水溶液は、ブラスと酸化物の選択溶解性が高いリン酸を含む水溶液であることが好ましい。この場合、リン酸の濃度としては、0.01〜1.0mol/Lであることが好ましい。酸性液中のリン酸の濃度が1.0mol/Lを超えると、ブラスめっきに悪影響をおよぼし、結果として、ゴムとの接着性が低下してしまう。一方、リン酸の濃度が0.01mol/L未満であると、ブラスめっき表面の活性を十分に上げることができなくなってしまう。なお、酸性水溶液による表面処理時間としては、例えば、0.01mol/Lのリン酸水溶液を用いた場合は、30〜60秒とすることができる。
また、本発明においては、トリアゾール化合物は、ベンゾトリアゾールやトリルトリアゾールなど一般的に防錆作用のあるものを使用することが好ましい。トリアゾール化合物を含む水溶液の濃度は使用するトリアゾール化合物種にもよるが、0.1〜5g/Lであることが好ましい。また、処理時間は、トリアゾール化合物の濃度に応じて適宜決定することができ、トリアゾール化合物濃度が低ければ処理時間は長く、濃度が高ければ処理時間を短くすることができる。例えば、トリアゾール化合物濃度を0.1g/Lとした場合は、10〜30秒とすることができる。
また、本発明に係る酸性水溶液による表面処理およびトリアゾール化合物を含む水溶液による表面処理は、ブラスめっきに好適適用することができるが、これに限られるものではない。上記表面処理をブラスめっきに適用する場合、ブラスめっき組成は、特に限定されないが、銅が60〜70質量%、亜鉛が30〜40質量%であることが好ましいが、さらにニッケルやコバルトを添加した3元系の合金であってもよい。
上述した酸性水溶液による表面処理、それに続くトリアゾール化合物を含む水溶液による表面処理はスチールワイヤのみに適用されるものではない。スチールワイヤ以外にも、最終伸線工程を経て製造されたスチールワイヤの複数本を撚り合わせてスチールコードとした後、上記表面処理を施すことによっても、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールコードを得ることができる。なお、スチールワイヤを複数本撚り合わせてなるスチールコードの表面処理を施す場合、コード構造はいかなる構造であってもよい。
次に、本発明の空気入りタイヤについて説明する。
本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスの半径方向外側にベルトを備える空気入りタイヤにおいて、本発明のスチールワイヤおよび/またはスチールコードを、カーカスおよびベルトのうちいずれか一方または双方の補強材として用いたものである。本発明のスチールワイヤおよびスチールコードは、ゴムとの接着性に優れているため、これらをカーカスやベルトの補強材として用いることにより、空気入りタイヤの耐久性を向上させることができる。
本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスの半径方向外側にベルトを備える空気入りタイヤにおいて、本発明のスチールワイヤおよび/またはスチールコードを、カーカスおよびベルトのうちいずれか一方または双方の補強材として用いたものである。本発明のスチールワイヤおよびスチールコードは、ゴムとの接着性に優れているため、これらをカーカスやベルトの補強材として用いることにより、空気入りタイヤの耐久性を向上させることができる。
なお、本発明の空気入りタイヤは、カーカスおよびベルトの補強材として用いるスチールワイヤおよびスチールコードの改良に係るものであり、その他の構造および材料については特に制限されるべきものではなく、既知の構造および材料を適宜採用することができる。
例えば、タイヤの最内層には通常インナーライナーが配置され、トレッド表面には、適宜トレッドパターンが形成される。また、本発明の空気入りタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常のあるいは酸素分圧を変えた空気、または、窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明する。
(実施例1〜9)
Cu:63質量%、Zn:37質量%の組成を有するブラスめっきが施された直径1.72mmのスチールワイヤ材を湿式伸線し、0.30mmのスチールワイヤを作製した。このスチールワイヤを表1〜3に示す各濃度のリン酸水溶液を用い、同表に示す処理時間にて処理を施した。その後、同表に示す濃度のトリアゾール化合物を含む水溶液を用い、同表に示す時間にて表面処理を施し、乾燥させた。得られたスチールワイヤを用いて1×3構造に撚り合わせたスチールコードを作製し、スチールコードを等間隔に複数本平行に並べ、両側から未加硫ゴムでコーティングをしてゴム−スチールコード複合体を作製した。その後、得られた各ゴム−スチールコード複合体について、下記の手順に従い初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性を評価した。
(実施例1〜9)
Cu:63質量%、Zn:37質量%の組成を有するブラスめっきが施された直径1.72mmのスチールワイヤ材を湿式伸線し、0.30mmのスチールワイヤを作製した。このスチールワイヤを表1〜3に示す各濃度のリン酸水溶液を用い、同表に示す処理時間にて処理を施した。その後、同表に示す濃度のトリアゾール化合物を含む水溶液を用い、同表に示す時間にて表面処理を施し、乾燥させた。得られたスチールワイヤを用いて1×3構造に撚り合わせたスチールコードを作製し、スチールコードを等間隔に複数本平行に並べ、両側から未加硫ゴムでコーティングをしてゴム−スチールコード複合体を作製した。その後、得られた各ゴム−スチールコード複合体について、下記の手順に従い初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性を評価した。
(比較例1〜4)
トリアゾール化合物を含む水溶液による処理を行わなかったこと以外は、実施例1〜9と同様の手法によりゴム−スチール複合体を作製し、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の評価をおこなった。
トリアゾール化合物を含む水溶液による処理を行わなかったこと以外は、実施例1〜9と同様の手法によりゴム−スチール複合体を作製し、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の評価をおこなった。
(初期接着性)
得られた各ゴム−スチールコード複合体を160℃、20分で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として、指数値で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
得られた各ゴム−スチールコード複合体を160℃、20分で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として、指数値で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
(接着耐久性)
得られた各ゴム−スチールコード複合体を160℃、20分で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、温度75℃、相対湿度95%の大気圧雰囲気中に7日間放置した。その後、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として指数で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
得られた各ゴム−スチールコード複合体を160℃、20分で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、温度75℃、相対湿度95%の大気圧雰囲気中に7日間放置した。その後、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として指数で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
(トリート放置性)
スチールコードを未加硫ゴムでコーティングしたトリート反を、温度40℃、相対湿度80%の大気雰囲気中に7日間放置した。その後、160℃、20分間で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として指数で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
スチールコードを未加硫ゴムでコーティングしたトリート反を、温度40℃、相対湿度80%の大気雰囲気中に7日間放置した。その後、160℃、20分間で加硫した後、得られたゴム−スチールコード複合体につき、ゴムからスチールコードを剥離してゴム付着量を目視にて観察し、ゴム付レベルを0〜100%で評価した。その結果を、比較例1を100として指数で表示した。結果を表1〜3に併記する。数値が大きいほど、接着性が良好であることを示す。
上記表1〜3より、本発明によれば、初期接着性、接着耐久性およびトリート放置性の3者を同時に満足するゴムとの接着性に優れたスチールワイヤ、スチールコードを得ることができることがわかる。
Claims (7)
- 酸性水溶液で表面処理された後、トリアゾール化合物を含む水溶液により表面処理されたことを特徴とするスチールワイヤ。
- 前記酸性水溶液がリン酸を含む水溶液である請求項1記載のスチールワイヤ。
- 前記トリアゾール化合物がベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールである請求項1または2記載のスチールワイヤ。
- 酸性水溶液で表面処理された後、トリアゾール化合物を含む水溶液により表面処理されたことを特徴とするスチールコード。
- 前記酸性水溶液がリン酸を含む水溶液である請求項4記載のスチールコード。
- 前記トリアゾール化合物がベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾールである請求項4または5記載のスチールコード。
- 一対のビード部間でトロイド状に延びるカーカスを骨格とし、該カーカスの半径方向外側にベルトを備える空気入りタイヤにおいて、
前記カーカスおよび前記ベルトのうちいずれか一方または双方に請求項1〜3のうちいずれか一項記載のスチールワイヤおよび/または請求項4〜6のうちいずれか一項記載のスチールコードが用いられていることを特徴とする空気入りタイヤ。
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