JP2010277660A - ディスク・ドライブ及びそのエラー回復処理の方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シーク・エラーからのエラー回復率を向上する。
【解決手段】本発明の一形態において、HDD1は、シーク・エラーが発生すると、そのエラー回復処理を行う。シーク・エラー回復処理において、HDDは、エラーを起こしたシークのシーク方向に応じたエラー回復ステップを実行する。具体的には、HDD1は、ターゲット半径位置に対して、エラーを起こしたシーク処理と逆方向における再シークを実行する。これにより、サーボ・データ欠陥領域を避けてターゲット位置に再シークすることができ、サーボ・データ欠陥領域によりシーク・エラーが繰り返し発生することを避けることができる。
【選択図】図4
【解決手段】本発明の一形態において、HDD1は、シーク・エラーが発生すると、そのエラー回復処理を行う。シーク・エラー回復処理において、HDDは、エラーを起こしたシークのシーク方向に応じたエラー回復ステップを実行する。具体的には、HDD1は、ターゲット半径位置に対して、エラーを起こしたシーク処理と逆方向における再シークを実行する。これにより、サーボ・データ欠陥領域を避けてターゲット位置に再シークすることができ、サーボ・データ欠陥領域によりシーク・エラーが繰り返し発生することを避けることができる。
【選択図】図4
Description
本発明はディスク・ドライブ及びそのエラー回復処理の方法に関し、特に、シーク・エラーの回復処理に関する。
ディスク・ドライブとして、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはフレキシブル磁気ディスクなどの様々な態様のメディアを使用する装置が知られている。その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システムなど、多くの電子製品において使用されている。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のデータ・トラックと複数のサーボ・トラックとを有している。各サーボ・トラックはアドレス情報を有する複数のサーボ・セクタから構成される。また、各データ・トラックには、ユーザ・データを含む複数のデータ・セクタから構成されている。円周方向に離間するサーボ・セクタの間に、データ・セクタが記録されている。揺動するアクチュエータに支持されたヘッド・スライダのヘッド・スライダが、サーボ・セクタ内のアドレス情報に従って所望のデータ・セクタにアクセスすることによって、データ・セクタへのデータ書き込み及びデータ・セクタからのデータ読み出しを行うことができる。
HDDは、ホストからのコマンドに従い、ターゲット・アドレスからのデータの読み出しあるいはターゲット・アドレスへのデータの書き込みを行う。データの読み出しあるいは書き込みを行う前に、HDDは、揺動アクチュエータを制御して、ヘッド・スライダをターゲットのデータ・トラックに移動する。このように、現在データ・トラック(半径位置)からターゲット・データ・トラック(半径位置)へとヘッド・スライダを移動する処理を、シーク処理と呼ぶ。
リード処理あるいはライト処理においてエラーが発生すると、HDDは、そのエラーに対応したエラー回復処理を開始する。HDDは、予め設定登録されているエラー回復処理テーブルを有している。エラー回復処理テーブルは、複数のエラー回復処理ステップから構成されている。HDDは、エラー回復処理テーブルに登録されているエラー回復処理ステップを、優先度の高いステップから順次実行していく。いずれかのステップにおいてエラーが回復すると、HDDは通常動作に戻る。
HDDの処理において発生するエラー及びそれらエラーに有効なエラー回復処理ステップは、エラーが発生した処理モードによって異なる。従って、HDDは、複数の処理モードに対応した複数のエラー回復処理テーブルを有している。例えば、HDDは、シーク・エラー回復処理テーブル、リード・エラー回復処理テーブル、そしてライト・エラー回復処理テーブルを有している。
ホストからリード・コマンドあるいはライト・コマンドを受信すると、HDDは、現在フォローイングしているデータ・トラックからシーク処理を開始して、ターゲット・データ・トラックにヘッド・スライダを移動する。ヘッド・スライダがターゲット・トラックをフォローイングできるようになると、シーク処理が完了する。このシーク処理においてエラーが発生すると、HDDはシーク・エラー回復処理テーブルを参照し、エラーが回復されるまで各工程を順次実行していく。
シーク完了後のターゲット・トラックにおいて、データ読み出しあるいはデータ書き込みにおいてエラーが発生すると、HDDはリード・エラー回復処理テーブルあるいはライト・エラー回復処理テーブルを参照し、エラーが回復されるまで(正常にデータの読み出しあるいは書き込みが完了するまで)、テーブル内の各工程を順次実行していく。
シーク処理において、磁気ディスク上の欠陥が原因で発生するエラーが知られている。ヘッド・スライダが欠陥上を通過するとき、HDDが正確にサーボ・データを読み出すことができず、シーク処理を中断する。例えば、規定数のサーボ・データ・セクタを正確に読み出すことができない場合、シーク・エラーが発生する。
このようなシーク・エラーは、記録面上にサーボ・データの記録状態が悪い領域が存在することを示している。例えば、サーボ・データの書き込みにおける書き込み不良、あるいは、時間経過と共に記録面上の欠陥領域が広がることで、上記のようなサーボ・データの不良領域が形成される。サーボ・トラック内に多くの欠陥サーボ・セクタが存在するために正常にフォローイングを行うことができないデータ・トラックは、データの書き込みには使用されない。このようなデータ・トラックは、シーク処理のターゲットとなることはないが、他のデータ・トラックへのシークにおいて、ヘッド・スライダはその上を通過する。このとき、シーク・エラーを引き起こす原因となりうる。
シーク・エラーが発生すると、HDDは正確なサーボ制御を行うことができない。そのため、特許文献1に開示されているように、ヘッド・スライダとアクチュエータとを安全なホーム・ポジションに退避させる技術が知られている。ホーム・ポジションは、ランプを有するHDDにおいてランプ上にあり、ランプを有していないHDDにおいては、一般に、最内周領域にある。
HDDは、ホーム・ポジションからヘッド・スライダを記録面上に戻し、再度、ターゲット位置へのシーク処理を行う。しかし、シーク処理のリトライにおいて、同じサーボ・データ欠陥領域上において、シーク・エラーが繰り返し発生することがある。サーボ・データ欠陥領域が円周方向及び半径方向において大きく広がっている場合、その可能性は高くなる。
特許文献2は、欠陥セクタを記憶し、欠陥セクタを避けるようにシーク処理を行うことで、シーク・エラーの発生を避ける技術を提案している。しかし、円周方向及び半径方向においてサーボ・データ欠陥領域が広がっている場合、その全ての欠陥サーボ・セクタを避けるようにシーク処理を行うことは困難であり、実現するためには非常に複雑なシーク制御が必要とされる。
従って、シンプルな処理により、サーボ・データ欠陥領域によってシーク・エラーが繰り返し起きることを防ぐことができる技術が望まれる。
本発明の一態様のディスク・ドライブは、データを記憶するディスクにアクセスするヘッドと、前記ヘッドを移動する移動機構と、前記ヘッドをターゲット半径位置へ移動するシークにおけるエラーに対するエラー回復処理において、前記エラー時におけるシーク方向を判定し、そのシーク方向と逆の方向から前記ターゲット半径位置に再シークを行うコントローラとを有する。これにより、シーク・エラーからのエラー回復率を向上することができる。
好ましい構成において、前記コントローラは前記ターゲット半径位置への前記再シークの前に、仮ターゲット半径位置へのシークを行い、前記再シークは前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである。これにより、効率的な処理によりエラー回復率を向上することができる。
好ましい構成において、前記シークにおけるエラーに対応して前記ヘッドが退避される退避位置は一定であり、前記コントローラは、前記退避位置から前記ターゲット半径位置への方向が前記エラー時のシーク方向と同一である場合、前記退避位置から仮ターゲット半径位置へのシークを行い、前記仮ターゲット半径位置は前記退避位置から見て前記ターゲット半径位置よりも遠く、前記再シークは、前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである。これにより、上記退避位置が一つに決まっているディスク・ドライブにおいて、シーク・エラーからのエラー回復率を向上することができる。さらに、前記コントローラは、前記退避位置への退避において、サーボ制御と異なる制御によって前記移動機構を操作することが好ましい。これにより、退避におけるエラー発生を抑制することができる。さらに、前記コントローラは、前記ヘッドの前記退避位置への退避において前記移動機構を内周側への移動を規制する部品に当てることが好ましい。これにより、退避のための処理時間を短縮することができる。
好ましい構成において、前記コントローラは前記エラー時のシーク方向に応じて前記ヘッドの前記退避位置を決定し、前記決定した退避位置から前記ターゲット半径位置へと向かう方向は、前記シーク方向と逆の方向である。このように退避位置を選択することで、その後に再シークをエラー時のシーク方向と逆方向とすることができる。さらに、前記移動機構は、サーボ制御と異なる制御により、前記ヘッドを前記退避位置まで移動することが好ましい。これにより、退避におけるエラーを抑制することができる。前記コントローラは、前記退避の後、前記ディスク上の初期半径位置への前記ヘッドのシークを行い、前記初期半径位置から前記ターゲット半径位置に前記シーク方向と逆の方向における前記再シークを行うことが好ましい。これにより、信頼性を高めることができる。
本発明の他の態様は、ディスクにアクセスするヘッドとそのヘッドを移動する移動機構とを有するディスク・ドライブにおけるエラー回復方法である。この方法は、前記ヘッドをターゲット半径位置へ移動するシークを行う。前記シークにおけるエラーに対するエラー回復処理を開始する。前記エラー時におけるシーク方向を判定する。前記シーク方向と逆の方向から前記ターゲット半径位置に再シークを行う。これにより、シーク・エラーからのエラー回復率を向上することができる。
本発明によれば、シーク・エラーからのエラー回復率を向上することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。以下においては、ディスク・ドライブ装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)について説明する。
本形態のHDDは、シーク・エラーに対するエラー回復処理にその特徴を有している。HDDは、シーク・エラーが発生すると、そのエラー回復処理を行う。シーク・エラー回復処理において、HDDは、エラーを起こしたシークのシーク方向に応じたエラー回復処理を実行する。具体的には、HDDは、ターゲット半径位置(ターゲット・データ・トラック)に対して、エラーを起こしたシークと逆方向における再シークを実行する。これにより、サーボ・データ欠陥領域を避けてターゲット半径位置に再シークすることができ、サーボ・データ欠陥領域によりシーク・エラーが繰り返し発生することを避けることができる。
本形態のシーク・エラー回復処理について詳細に説明する前に、まず、HDDの全体構成を説明する。図1のブロック図に示すように、HDD1は、エンクロージャ10の外側に固定された回路基板20を備えている。回路基板20上には、リード・ライト・チャネル(RWチャネル)21、モータ・ドライバ・ユニット22、ハードディスク・コントローラ(HDC)とMPUの集積回路(HDC/MPU)23及び半導体メモリのRAM24などの各回路を有している。
エンクロージャ10内において、スピンドル・モータ(SPM)14は所定の角速度で磁気ディスク11を回転する。磁気ディスク11は、データを記憶するディスクである。ヘッドの一例であるヘッド・スライダ12は、磁気ディスク11上を浮上するスライダと、スライダ上に形成され磁気信号と電気信号との間の変換を行うヘッド素子部とを備えており、磁気ディスク11にアクセス(リード及び/もしくはライト)する。一つもしくは複数のヘッド・スライダ12は、アクチュエータ16の先端部に固定されている。ヘッド・スライダ12の移動機構であるアクチュエータ16は、ボイス・コイル・モータ(VCM)15に連結され、揺動軸を中心に揺動することによって、ヘッド・スライダ12を回転する磁気ディスク11上においてその半径方向に移動する。アクチュエータ16とVCM15とは、ヘッド・スライダ12の移動機構の一例である。
図1のHDD1はランプ・ロード・アンドード方式を採用しており、磁気ディスク11の回転を停止して非動作状態に移行する場合には、磁気ディスク11の記録面上からアクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)をランプ17に退避させる。退避したアクチュエータ16は、磁気ディスク11の近傍に配置されたランプ17に乗り上げた状態で静止する。この静止位置を待機位置と呼ぶ。このとき、ヘッド・スライダ12は磁気ディスク11の外側にある。
エンクロージャ10内には、アクチュエータ16の揺動範囲(移動範囲)を規定する内周側クラッシュ・ストップ18と外周側クラッシュ・ストップ19とが設けられている。内周側クラッシュ・ストップ18はアクチュエータ16の内周側への移動を規定し、また、アクチュエータ16は、外周側クラッシュ・ストップ19にぶつかる位置まで、外周側方向に回転することができる。
ヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)を磁気ディスク11上からランプ17上の待機位置に移動する処理をアンロードと呼び、アキチュエータ16をランプ17から磁気ディスク11面上に移動する処理をロードと呼ぶ。本発明は、磁気ディスク11の特定の領域に待機位置があるCSS(Contact Start and Stop)方式のHDDにも適用することができる。本明細書においては、アクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)の待機位置に係らず、アクチュエータ16を待機位置に移動する処理をアンロード、待機位置から磁気ディスク11のデータ領域上に移動する動作をロードと呼ぶ。
モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23からの制御データに従って、SPM14とVCM15とを駆動する。アーム電子回路(AE)13は、HDC/MPU23からの制御データに従って複数のヘッド・スライダ12の中から磁気ディスク11にアクセス(リードもしくはライト)するヘッド・スライダ12を選択し、リード/ライト信号の増幅を行う。RWチャネル21は、リード処理において、AE13から取得したリード信号からサーボ・データ及びユーザ・データを抽出し、デコード処理を行う。デコード処理されたデータは、HDC/MPU23に転送される。ライト処理において、RWチャネル21は、HDC/MPU23から転送されたライト・データをコード変調し、さらに、コード変調されたデータをライト信号に変換してAE13に与える。
HDC/MPU23において、HDCはロジック回路であり、MPUはRAM24にロードされたファームウェアに従って動作する。HDD1の起動に伴い、RAM24には、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク11あるいはROM(不図示)からロードされる。HDC/MPU23はコントローラの一例であり、ヘッド・ポジショニング制御、インターフェース制御、ディフェクト管理などのデータ処理に関する必要な処理の他、HDD1の全体制御を実行する。特に本形態において、HDC/MPU23は、シーク・エラーに対する処理にその特徴を有している。
シーク・エラーは、シーク処理において発生するエラーである。シーク動作は、現在半径位置をフォローイングしているヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)を、現在半径位置(シーク開始半径位置)と異なるターゲット半径位置に向かって移動させる処理である。図2の模式図において、ヘッド・スライダ12は、シーク開始半径位置SP(通常、現在のデータ・トラック)をフォローイングしている。ヘッド・スライダ12は、シーク処理開始と共にシーク開始半径位置SPから外周側へと移動を開始し、ターゲット半径位置TP(通常、ターゲットのデータ・トラック)まで移動する。
ヘッド・スライダ12がターゲット半径位置TPを正常にフォローイングできるようになるとシーク処理が完了し、HDC/MPU23は、フォローイングに移行する。シーク完了の条件はHDD1の設計に依存する。条件の一つの例は、ヘッド・スライダ12がターゲット半径位置TPから規定範囲内に位置決めできることであり、他の例は、ヘッド・スライダ12のターゲット半径位置TPからの位置誤差の変化率が規定範囲内にあることである。
シーク処理は、HDC/MPU23によるサーボ制御下で実行される。具体的には、HDC/MPU23は、ヘッド・スライダ12が移動中に読み出したサーボ・データを使用して、アクチュエータ16(VCM15)を制御する。従って、ヘッド・スライダ12のシーク開始半径位置SPとターゲット半径位置TPとの間にサーボ・データ欠陥領域DAが存在すると、その位置でサーボ・データを正常に読み出すことができず、シーク・エラーを起こすことがある。例えば、HDC/MPU23が、規定数よりも多く連続してサーボ・セクタを正確に読み出すことができなかった場合(サーボ・セクタを発見できない場合と読み出したサーボ・セクタのデータがエラーである場合を含む)、HDC/MPU23はシーク・エラーが起きたと決定する。
シーク・エラーが発生すると、HDC/MPU23は、シーク・エラー回復処理を開始する。HDC/MPU23は、HDD1内に設定登録されているシーク・エラー回復処理テーブルを参照して、各エラー回復処理ステップを順次実行する。本形態のシーク・エラー回復処理テーブルは、エラーを起こしたシーク動作のシーク方向に応じた回復処理を行うステップを有している。具体的には、HDC/MPU23は、エラー時のシーク方向と反対方向においてターゲット半径位置に対するシークを行う。これにより、シーク・エラーを引き起こすサーボ・データ欠陥領域を避けて、ターゲット半径位置にヘッド・スライダ12を移動することができ、サーボ・データ欠陥領域上でシーク・エラーが繰り返されることを避けることができる。
シーク・エラーが起きた後、ターゲット半径位置に反対方向における再シークを行う複数の異なる好ましい処理フローが存在する。いずれの処理も、ヘッド・スライダ12をデータ欠陥領域及びターゲット半径位置上を通過させ、ターゲット半径位置を挟んでシーク開始位置の反対側にヘッド・スライダ12を移動する。その後、ヘッド・スライダ12を前回のシーク開始半径位置(及びサーボ・データ欠陥領域)の反対側からターゲット半径位置に移動する(シーク)。
最初に、シーク・エラーが起きた場合には、HDC/MPU23がアクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18まで移動し、その後に、ターゲット半径位置への再シークを開始する処理例を説明する。アクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18に押し付けることで、アクチュエータ16の暴走を防ぎ、HDD1の信頼性を高めることができる。また、ランプ17へのアンロードする場合に比較して、再シークまでの処理時間を短縮することができる。
アクチュエータ16が内周側クラッシュ・ストップ18に当接しているとき、ヘッド・スライダ12は最内周位置にある。従って、ヘッド・スライダ12は、いずれのターゲット半径位置に対しても、その内周側に位置している。エラーを起こしたシークが、外周側から内周側へと向かうシークであった場合、サーボ・データ欠陥領域は、ターゲット半径位置について、現在のヘッド・スライダ12の半径位置と反対側にある。従って、内周側からターゲット半径位置へのシークを行っても、ヘッド・スライダ12はサーボ・データ欠陥領域上を通過することはない。反対に、エラーを起こしたシークが、内周側から外周側へと向かうシークであった場合、ヘッド・スライダ12はサーボ・データ欠陥領域上を通過する。
そこで、HDC/MPU23は、エラーを起こしたシーク方向に応じて、その後の処理を決定する。図3は、本処理に関連する構成要素を模式的に示すブロック図である。HDC/MPU23は、サーボ制御部231として機能すると共に、エラー回復処理部232として機能する。図4のフローチャートに示すように、サーボ制御部231がシーク処理を行っているときにエラー(シーク・エラー)が発生すると(S11)、エラー回復処理部232がその通知をサーボ制御部231から受け、モータ・ドライバ・ユニット22にアクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18まで移動するように指示する。
モータ・ドライバ・ユニット22は、VCM15を駆動して、アクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18まで移動する(S12)。このときの移動は磁気ディスク11上のサーボ・データを使用したサーボ制御によらず、VCM15を直接に駆動する。好ましくは、定電圧駆動である。その後、エラー回復処理部232は、サーボ制御部231に規定の初期半径位置へのシークを指示する。サーボ制御部231は、モータ・ドライバ・ユニット22を介して、アクチュエータ16をゆっくりと外周側へと移動する。このときの移動は、磁気ディスク11上のサーボ・データを使用したサーボ制御とは異なるVCM15の直接駆動(好ましくはVCM逆起電圧を使用するサーボ制御)である。
ヘッド・スライダ12がサーボ・データを正確に読み出すことができる位置まで来ると、サーボ制御部231はサーボ制御に移行する。その後、サーボ制御部231は、上記の初期半径位置にヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)を位置決めする(フォローイング)(S13)。サーボ制御部231は、初期半径位置へのシークの完了をエラー回復処理部232に通知する。
エラー回復処理部232は、RAM24に格納されているシーク・エラー回復処理テーブル241を参照して、エラー回復処理ステップを実行する。そのステップにおいて、エラー回復処理部232は、エラーを起こしたシーク動作のシーク方向を決定する(S14)。そのシーク方向が外周側から内周側である場合(S14における外から内)、エラー回復処理部232は、初期半径位置からターゲット半径位置へとシークを開始する(S15)。エラー・シークの方向が内周側から外周側である場合(S14における内から外)、本来のターゲット半径位置よりも外周側にある仮ターゲット半径位置へのシークを行った後、本来のターゲット半径位置へのシークを行う(S16)。仮ターゲット半径位置は、内周側から見て、本来のターゲット半径位置よりも遠くにある。
工程S16を含む処理について、図5の模式図を参照して説明する。図5は、この処理におけるアクチュエータ16とヘッド・スライダ12の動きを模式的に示している。図5において、ヘッド・スライダ12は、シーク開始位置SPからターゲット半径位置TPに向かって移動を行う[1]。サーボ・データ欠陥領域DA上でシーク・エラーが発生し(S11)、ヘッド・スライダ12は最内周位置へと移動する[2](S12)。このとき、アクチュエータ16は、内周側クラッシュ・ストップを押圧している。その後、ヘッド・スライダ12は初期半径位置に移動する[3](S13)。
エラー回復処理部232は、サーボ制御部231に、本来のターゲット半径位置TPより外側の仮ターゲット半径位置TTPにシークするように指示し、さらに、そのシークが完了した後に、仮ターゲット半径位置TTPから本来のターゲット半径位置TPへのシークを指示する(S16)。エラー回復処理部232は、本来のターゲット半径位置に係らず常に同一の仮ターゲット半径位置を使用することができる。
好ましくは、本来のターゲット半径位置(のアドレス)から仮ターゲット半径位置を決定する。徒にシーク距離を長くすることは、他のエラー発生の原因となりうるからである。例えば、本来のターゲット半径位置に規定のサーボ・トラック数だけ離れた位置を仮ターゲット半径位置に設定する。ヘッド・スライダ12は、初期半径位置から仮ターゲット半径位置TTPに移動する[4]。その後、ヘッド・スライダ12は、仮ターゲット半径位置TTPから本来のターゲット半径位置TPに移動する[5]。
仮ターゲット半径位置TTPから本来のターゲット半径位置TPへのシーク(ターゲット半径位置TPへの再シーク)[5]の方向は、エラーを起こしたシーク[1]の方向と逆である。シーク[5]において、ヘッド・スライダ12はサーボ・データ欠陥領域DA上を通過しておらず、シーク・エラーを繰り返すことはない。一方、初期半径位置から仮ターゲット半径位置TTPへのシーク[4]において、ヘッド・スライダ12はサーボ・データ欠陥領域DA上を通過する。
サーボ・データ欠陥領域DAにおけるシーク・エラーは、シーク速度に依存する。サーボ・データ欠陥領域DA上のシーク速度が遅い場合、シーク・エラーが起きる可能性が高くなり、速い場合にはシーク・エラーが起きる可能性が低くなる。シーク速度は、シーク開始位置から遠くなるにつれて速くなり、ターゲット半径位置に近づくにつれて遅くなる。一般に、シーク速度は、シーク開始位置から加速された後に一定値に維持し、その後、減速される。
サーボ・データ欠陥領域DAとターゲット半径位置とが近い場合には、ヘッド・スライダ12がサーボ・データ欠陥領域DA上を遅い速度で通過することがある。ターゲット半径位置をサーボ・データ欠陥領域DAからより遠くの位置に設定することで、サーボ・データ欠陥領域DA上におけるシーク速度をより速くし、シーク・エラー発生の可能性を低減することができる。
上記初期半径位置は、サーボ・データ欠陥領域DAよりも内側であることが重要である。上記処理において、初期半径位置は常に同一の位置である。サーボ制御への移行が行える範囲でできる限り内周側にあることが好ましい。例えば、ユーザ・データの格納に使用してない内周側領域のトラックを初期半径位置として使用することができる。設計上可能であれば、エラー回復処理部232は、初期半径位置を条件に応じて変化させてもよい。例えば、シーク・エラー時のシーク方向が外周から内周に向かう場合に、エラー回復処理部232は、本来のターゲット半径位置を初期半径位置に設定してもよい。これは、ターゲット半径位置への初期半径位置を介することのない再シークである。
上記処理は、シーク・エラーに応答してアクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18に押し付けるが、エラー回復処理部232は、シーク・エラーに応答して、アクチュエータ16をランプ17にアンロードしてもよい。この処理におけるヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)の移動方向は、内周側クラッシュ・ストップ18への退避を行う処理と逆となる。
具体的には、この処理は、アクチュエータ16をランプ17にアンロードした後にロードし、さらに、シーク・エラーにおけるシーク方向に応じて、外周側の初期半径位置から本来のターゲット半径位置へのシークを行う、あるいは、本来のターゲット半径位置よりも内周側にある仮ターゲット半径位置へのシークの後に、本来のターゲット半径位置へのシークを行う。初期半径位置についての考え方は、内周側クラッシュ・ストップ18に退避する場合と同様である。仮ターゲット半径位置はランプ17から見て、本来のターゲット半径位置よりも遠くにある。
設計上可能であれば、シーク・エラーに対するヘッド・スライダ12の退避位置は、磁気ディスク11の特定の半径位置であってもよい。上記規定の初期半径位置が、退避位置となる。エラー回復処理部232は、シーク・エラー直後にVCM15の直接駆動によりアクチュエータ16を動かし、ヘッド・スライダ12がサーボ・データを正確に読み出すと(サーボ・ロック)、サーボ制御により特定の半径位置(サーボ・トラック)にヘッド・スライダ12を移動する。しかし、安全性の点からは、アクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18あるいはランプ17に退避させることが好ましい。
次に、エラー回復処理部232がシーク・エラーにおけるシーク方向に応じて、アクチュエータ16を退避させる方向を変化させる処理を説明する。図6は、この処理に関連する構成要素を模式的に示すブロック図である。HDC/MPU23は、サーボ制御部231、エラー回復処理部232、そしてロード/アンロード処理部233として機能する。図7のフローチャートを参照して、処理の流れを説明する。
シーク開始半径位置からターゲット半径位置へのシークにおいてシーク・エラーが発生すると(S31)、エラー回復処理部232がその通知をサーボ制御部231から受け、エラー回復処理テーブル241に従った処理を開始する。エラー回復処理部232は、シーク・エラーにおけるシーク方向を判定する(S32)。シーク方向が内周側から外周側である場合(S32における内から外)、エラー回復処理部232は、ロード・アンロード処理部233に、アクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)のアンロードを指示する。ロード・アンロード処理部233は、モータ・ドライバ・ユニット22を制御して、アクチュエータ16をランプ17に移動させる(アンロード)(S33)。このアンロードは磁気ディスク11上のサーボ・データを使用したサーボ制御に依存しておらず、VCM15を直接に駆動する。具体的には、VCM逆起電圧を使用したサーボ制御である。
その後、エラー回復処理部232はロード・アンロード処理部233に、アクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)のロードを指示する。ロード・アンロード処理部233は、モータ・ドライバ・ユニット22を制御して、アクチュエータ16をランプ17上から磁気ディスク11に移動させる(ロード)(S34)。ヘッド・スライダ12がサーボ・データを正確に読み出す位置までくるとロード完了の通知がエラー回復処理232になされ、サーボ制御部231は、エラー回復処理部232からの指示に従って、規定の初期半径位置へヘッド・スライダ12を位置決めする(フォローイング)(S35)。
その後、エラー回復処理部232は、サーボ制御部231に本来のターゲット半径位置を指定して、シークの開始を指示する。サーボ制御部231は、外周側の初期半径位置から内周側のターゲット半径位置へのシークを行う(S36)。サーボ・データ欠陥領域はターゲット半径位置の内周側に存在するため、外周側のランプ17に退避させることで、その後の再シーク(サーボ制御における)において、ヘッド・スライダ12がサーボ・データ欠陥領域上を通過することなく、本来のターゲット半径位置に移動することができる。
エラーを起こしたシークのシーク方向が外周側から内周側である場合(S32における外から内)、エラー回復処理部232は、モータ・ドライバ・ユニット22にアクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18まで移動するように指示する。モータ・ドライバ・ユニット22は、VCM15を駆動して、アクチュエータ16を内周側クラッシュ・ストップ18まで移動する(S37)。このときの移動は、磁気ディスク11上のサーボ・データを使用したサーボ制御によらず、好ましくは定電圧駆動である。
その後、エラー回復処理部232は、サーボ制御部231に規定の初期半径位置へのシークを指示する。サーボ制御部231は、モータ・ドライバ・ユニット22を介して、アクチュエータ16をゆっくりと外周側へと移動する。このときの移動は、磁気ディスク11上のサーボ・データを使用したサーボ制御とは異なるVCM15の直接駆動(好ましくはVCM逆起電圧を使用するサーボ制御)である。
ヘッド・スライダ12がサーボ・データを正確に読み出すことができる位置まで来ると、サーボ制御部231はサーボ制御に移行する。その後、サーボ制御部231は、上記の初期半径位置にヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)を位置決めする(フォローイング)(S38)。サーボ制御部231は、初期半径位置へのシークの完了をエラー回復処理部232に通知する。
その後、エラー回復処理部232は、サーボ制御部231に本来のターゲット半径位置を指定して、シークの開始を指示する。サーボ制御部231は、内周側の初期半径位置から外周側のターゲット半径位置へのシークを行う(S39)。サーボ・データ欠陥領域はターゲット半径位置の外周側に存在するため、内周側クラッシュ・ストップ18に退避させることで、その後の再シークにおいて、ヘッド・スライダ12がサーボ・データ欠陥領域DA上を通過することなく、本来のターゲット半径位置に移動することができる。
図8の模式図を参照して、内周側から外周側へのシークにおけるシーク・エラーの処理例を説明する。図8は、この例における、ヘッド・スライダ12(アクチュエータ16)の動作を模式的に示している。ヘッド・スライダ12は、シーク開始半径位置SPからターゲット半径位置TPに向かって移動(シーク)し、サーボ・データ欠陥領域DA上においてシーク・エラーが発生する[1](S31)。アクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)は、エラーを起こしたシークと同一方向にさらに移動して、ランプ17に移動する[2](S33)。
その後、アクチュエータ16は、ランプ17上から磁気ディスク11上に移動し(ロード)(S34)、ヘッド・スライダ12は初期半径位置IPに位置決めされる[3](S35)。ヘッド・スライダ12は、さらに、初期半径位置IPからターゲット半径位置TPに移動する(シーク)[4](S36)。ヘッド・スライダ12がサーボ・データ欠陥領域DA上を通過するときはサーボ制御が解除されており、ターゲット半径位置への再シークにおいてサーボ・データ欠陥領域DA上をヘッド・スライダ12が通過しないため、シーク・エラーの繰り返しを避けることができる。
シーク・エラーに対する退避位置及び初期半径位置については、図3〜図5を参照して説明した構成と同様の説明を行うことができる。設計上可能であれば、エラー回復処理部232は、ランプ17あるいは内周側クラッシュ・ストップ17と異なるディスク上の規定のサーボ・トラックにヘッド・スライダ12を退避させてもよい。このときも、エラー回復処理部232は、シーク・エラー時のシーク方向によって、退避位置を選択する。また、初期半径位置を変えることができるのであれば、エラー回復処理部232は、ターゲット半径位置に応じて初期半径位置を変化させてもよい。例えば、ターゲット半径位置を初期半径位置と一致させる。
以上、本発明について好ましい態様を使用して説明したが、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。エラー時のシーク方向に応じて仮ターゲット半径位置を設定する処理と、エラー時のシーク方向に応じて退避位置を変更する処理の一方あるいは双方をHDDに実装することができる。双方を実装することでエラー回復の可能性を高めることができる。
本発明はシーク・エラー回復処理テーブルを使用しないHDDに適用することができる。本発明の処理をシーク・エラー後の直後に行うことが好ましいが、本発明はそれに限定されるものではない。本発明は、HDDの他、光ディスクや光磁気ディスクなど他のディスクを使用するディスク・ドライブ装置、あるいはそのディスクを着脱可能なディスク・ドライブ装置に適用することができる。本発明は、スライドすることでヘッドを移動する移動機構を有するディスク・ドライブに適用することができる。本発明は、データ書き込み機能を有していないディスク・ドライブに適用することができる。
1 ハードディスク・ドライブ、10 エンクロージャ、11 磁気ディスク
12 ヘッド・スライダ、13 アーム電子回路、14 スピンドル・モータ
15 ボイス・コイル・モータ、16 アクチュエータ、20 回路基板
21 リード・ライト・チャネル、22 モータ・ドライバ・ユニット
23 ハードディスク・コントローラ/MPU、24 RAM
231 サーボ制御部、232 エラー回復処理部、233 ロード・アンロード処理部
241 シーク・エラー回復処理ERPテーブル
12 ヘッド・スライダ、13 アーム電子回路、14 スピンドル・モータ
15 ボイス・コイル・モータ、16 アクチュエータ、20 回路基板
21 リード・ライト・チャネル、22 モータ・ドライバ・ユニット
23 ハードディスク・コントローラ/MPU、24 RAM
231 サーボ制御部、232 エラー回復処理部、233 ロード・アンロード処理部
241 シーク・エラー回復処理ERPテーブル
Claims (16)
- データを記憶するディスクにアクセスするヘッドと、
前記ヘッドを移動する移動機構と、
前記ヘッドをターゲット半径位置へ移動するシークにおけるエラーに対するエラー回復処理において、前記エラー時におけるシーク方向を判定し、そのシーク方向と逆の方向から前記ターゲット半径位置に再シークを行うコントローラと、
を有するディスク・ドライブ。 - 前記コントローラは、前記ターゲット半径位置への前記再シークの前に、仮ターゲット半径位置へのシークを行い、
前記再シークは、前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである、
請求項1に記載のディスク・ドライブ。 - 前記シークにおけるエラーに対応して前記ヘッドが退避される退避位置は一定であり、
前記コントローラは、前記退避位置から前記ターゲット半径位置への方向が前記エラー時のシーク方向と同一である場合、前記退避位置から仮ターゲット半径位置へのシークを行い、
前記仮ターゲット半径位置は、前記退避位置から見て、前記ターゲット半径位置よりも遠く、
前記再シークは、前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである、
請求項1に記載のディスク・ドライブ。 - 前記コントローラは、前記退避位置への退避において、サーボ制御と異なる制御によって前記移動機構を操作する、
請求項3に記載のディスク・ドライブ。 - 前記コントローラは、前記ヘッドの前記退避位置への退避において、前記移動機構を内周側への移動を規制する部品に当てる、
請求項4に記載のディスク・ドライブ。 - 前記コントローラは、前記エラー時のシーク方向に応じて前記ヘッドの前記退避位置を決定し、
前記決定した退避位置から前記ターゲット半径位置へと向かう方向は、前記シーク方向と逆の方向である、
請求項1に記載のディスク・ドライブ。 - 前記移動機構は、サーボ制御と異なる制御により、前記ヘッドを前記退避位置まで移動する、
請求項6に記載のディスク・ドライブ。 - 前記コントローラは、前記退避の後、前記ディスク上の初期半径位置への前記ヘッドのシークを行い、前記初期半径位置から前記ターゲット半径位置に前記シーク方向と逆の方向における前記再シークを行う、
請求項6に記載のディスク・ドライブ。 - ディスクにアクセスするヘッドとそのヘッドを移動する移動機構とを有するディスク・ドライブにおけるエラー回復方法であって、
前記ヘッドをターゲット半径位置へ移動するシークを行い、
前記シークにおけるエラーに対するエラー回復処理を開始し、
前記エラー時におけるシーク方向を判定し、
前記シーク方向と逆の方向から前記ターゲット半径位置に再シークを行う、
方法。 - さらに、前記ターゲット半径位置への前記再シークの前に、仮ターゲット半径位置へのシークを行い、
前記再シークは、前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである、
請求項9に記載の方法。 - 前記シークにおけるエラーに対応して前記ヘッドが退避される退避位置は一定であり、
前記退避位置から前記ターゲット半径位置への方向が前記エラー時のシーク方向と同一である場合、前記退避位置から仮ターゲット半径位置へのシークを行い、
前記仮ターゲット半径位置は、前記退避位置から見て、前記ターゲット半径位置よりも遠く、
前記再シークは、前記仮ターゲット半径位置から前記ターゲット半径位置へのシークである、
請求項9に記載のディスク・ドライブ。 - 前記退避位置への退避において、サーボ制御と異なる制御によって前記移動機構を操作する、
請求項11に記載の方法。 - 前記コントローラは、前記ヘッドの前記退避位置への退避において、前記移動機構を内周側への移動を規定する部品に当てる、
請求項12に記載の方法。 - さらに、前記エラー時のシーク方向に応じて前記ヘッドの前記退避位置を決定し、
前記決定した退避位置から前記ターゲット半径位置へと向かう方向は、前記シーク方向と逆の方向である、
請求項9に記載の方法。 - サーボ制御と異なる制御により、前記ヘッドを前記退避位置まで移動する、
請求項14に記載の方法。 - 前記退避の後、前記ディスク上の初期半径位置への前記ヘッドのシークを行い、前記初期半径位置から前記ターゲット半径位置に前記シーク方向と逆の方向における前記再シークを行う、
請求項14に記載の方法。
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2009
- 2009-05-29 JP JP2009130855A patent/JP2010277660A/ja active Pending
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- 2010-05-28 US US12/790,648 patent/US8125729B2/en not_active Expired - Fee Related
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