JP2010276154A - 防振装置 - Google Patents

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宏 小島
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Abstract

【課題】ダイアフラムに連通管を貫通させて配設することに起因する液体漏れの発生のおそれを十分に取り除き、併せて、連通管に引張力が繰り返し作用することに起因する故障の発生のおそれを十分に取り除いた防振装置を提供する。
【解決手段】ダイアフラム4の外側に、そのダイアフラム4を、第1の制限通路9の開口を閉止する位置と、その開口から離隔する位置との間にわたって変位させる負圧アクチュエータ11を設けてなるものであり、仕切部材6に、一方の面が主液室7に臨み、他方の面が負圧アクチュエータ11の負圧導入室13に臨む薄膜部材15を配設し、その仕切部材6の、薄膜部材15の他方の面側に設けた窪み16を、ダイアフラム4を経て負圧導入室13に連通させる、伸縮変形可能なチューブ17を設けてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は防振装置、なかでも、内部に封入した非圧縮性の液体の、制限通路内での流動に基いて、すぐれた振動減衰機能を発揮させることができる防振装置に関するものであり、たとえば、エンジンマウントとして適用して、中周波数(20〜40Hz)、中振幅(0.05〜0.2mm)のアイドリング振動および、低周波数(5〜20Hz)、大振幅(0.5〜1.0mm)のエンジンシェイク振動のそれぞれを、ともに有効に減衰するとともに低動ばね化し、併せて、50〜150Hzの高周波数小振幅振動になる、車室こもり音振動、ロックアップ時振動等に対する動的ばね定数の増加を、アイドリング振動の減衰等に影響をおよぼすことなく効果的に防止する技術を提案するものである。
エンジンマウント等として適用されて、負圧アクチュエータの作用下で、封入液体の流動通路を切り換えて、所要の振動減衰機能を発揮させるとともに、高周波小振幅振動に対する動的ばね定数の増加を、アイドリング振動の減衰に影響をおよぼすことなく防止する従来技術としては、出願人の先の提案に係る特許文献1に開示されたものである。
これは、図3に縦断面図で示すように、たとえば、エンジンとすることができる振動発生側部材もしくは、車体とすることができる振動伝達側部材のいずれか一方に連結される筒状部材111および、この筒状部材111の内周側に配置されて、他方側の部材に連結される取付部材112を設け、この取付部材112と、筒状部材111の一方の端部分とを、弾性部材113によって全周にわたって液密に連結するとともに、筒状部材111の他端側をダイアフラム114によって液密に封止し、筒状部材111の内側で、ダイアフラム114と弾性部材113とで挟まれるスペースを、液体を封入した流体室115とし、そしてこの流体室115を、仕切部材116によって、弾性部材113側に位置する主液室117と、ダイアフラム114側に位置する副液室118とに区画し、それらの両液室117,118を、仕切部材116に形成されて、アイドリング振動の減衰をもたらす第1の制限通路119およびエンジンシェイク振動の減衰をもたらす第2の制限通路120のそれぞれで、相互に独立させて連通させ、さらに、ダイアフラム114の外側、すなわち、ダイアフラム114に隣接する、流体室115の外側部分に、そのダイアフラム114を、第1の制限通路119の開口を閉止する位置と、その開口から離隔する位置との間にわたって変位させる負圧アクチュエータ121を設けてなるものであって、仕切部材116に、一方の面が主液室117に、そして他方の面が負圧アクチュエータ121の負圧導入室122に臨むゴム膜123を固着するとともに、仕切部材116の、ゴム膜123の他方の面側に設けた窪み124を、ダイアフラム114を経て負圧導入室122に連通させる連通管125を設けてなるものである。
かかる防振装置は、それをエンジンマウントとして適用して、たとえば、取付部材112をエンジン側に、そして、筒状部材111を車体側にそれぞれ連結した場合、車両の停止時のアイドリング振動の入力に対しては、負圧アクチュエータ121を作用させて、負圧導入室122を所定の負圧とすることにより、図4に示すように、ダイアフラム114を、第1の制限通路119の、副液室118側の開口から離隔させてその開口を十分に開放させるとともに、負圧導入室122内の負圧を、連通管125を介して、仕切部材116の窪み124内へ導いて、ゴム膜123をその窪み124の底面に密着させる。
このことによれば、アイドリング振動の入力に起因する弾性部材113の変形に伴って、それぞれの液室117,118内の液体に増減圧が生じても、ゴム膜123は、窪み底面に常に強固に負圧吸着された状態にあって、液室内圧のその変動によっては、ゴム膜1123が変形されることはなく、液室内圧がゴム膜123の変形のために消費されるおそれがないので、それぞれの液室117,118内の液体は、第1の制限通路119を経て、十分円滑に、かつ多量に流動することになって、アイドリング振動が効果的に減衰されることになり、また、動的ばね定数の増加が有効に防止されることになる。
なおここで、中周波数中振幅のこのアイドリング振動の入力に対しては、底周波数大振幅のエンジンシェイク振動用の第2の制限通路120内の液体は、実質的な目詰まり状態にあって、封入液体は、その通路120を通って流動することはないので、第2の制限通路120がアイドリング振動の減衰および低動ばね化に影響を及ぼすことはない。
そして、車両の走行中の、エンジンシェイク振動の入力に対しては、負圧アクチュエータ121の負圧導入室122に大気圧を導入することで、ダイアフラム114を、内蔵ばね手段によって、第1の制限通路119の開口を、図3に示すように密閉する閉止位置にもたらすとともに、窪み124内を連通管125によって大気圧として、ゴム膜123を、自身の弾性復元力に基いて、窪み底面から離隔させる。
かかる状態の下で、防振装置に、エンジンシェイク振動が入力されると、第1の制限通路119がダイアフラム114によって密閉されていることから、それぞれの液室117,118内の液体は、第2の制限通路120を経て流動することになり、その第2の制限通路120内の液体の液柱共振、その液体が受ける流動抵抗等に基く、エンジンシェイク振動の効果的な減衰が行われることになるとともに、そのシェイク振動に対する十分なる低動ばね化が実現されることになる。
また、車両の走行中の車室こもり音振動、ロックアップ時振動等のような、高周波数(50〜150Hz)、小振幅(0.005〜0.2mm)振動の入力に対しては、エンジンシェイク振動の入力の場合と同様に、負圧アクチュエータ121の負圧導入室122を大気圧として、図3に示すように、第1の制限通路119の開口をダイアフラム114によって密閉するとともに、ゴム膜123を窪み124の底面から離隔させて、そのゴム膜123の窪み124側の表面を大気圧とする。
このような状態にあって、車室こもり音振動等が装置に入力されて、たとえば取付部材112が、高周波数で小振幅振動されると、一方の面が大気に臨むゴム膜123が、主液室117の増減圧に応じて振動することになって、主副両液室117,118の圧内の増減が、そのゴム膜123の変形によって有効に吸収されることになるので、入力振動に対する動的ばね定数の増加が十分に防止されることになって、こもり音振動等の、車体側への伝達は効果的に防止されることになる。
国際公開パンフレット WO2007/015395
しかるに、特許文献1に記載されたところでは、剛性材料からなる連通管125をダイアフラム114に貫通させて、負圧導入室122から窪み124まで延在させていることから、連通管125の、ダイアフラム貫通部分での液体漏れが比較的早期に発生するおそれがあり、また、負圧アクチュエータ121の作動による、連通管125への引張力の繰り返しの作用によって、連通管125が破断したり、その連通管125の、窪み124への連通固着個所が剥離したりし易いという問題があった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、ダイアフラム114に連通管125を貫通させて配設することに起因する液体漏れの発生のおそれを十分に取り除き、併せて、連通管125に引張力が繰り返し作用することに起因する故障の発生のおそれを十分に取り除いた防振装置を提供するにある。
エンジンマウントとして適用可能なこの発明の防振装置は、振動発生側部材、たとえばエンジン側部材または、振動伝達側部材、たとえば車体側部材のいずれか一方側に連結される筒状部材および、この筒状部材の内周側に配置されて他方側の部材に連結される、芯部材を有するを可とする取付部材を設け、この取付部材と、筒状部材の一方の端部分とを、ゴム、エラストマー、プラスチック等の弾性部材により全周にわたって液密に連結するとともに、筒状部材の他端側をダイアフラムによって液密に封止し、弾性部材によるライニング被覆層を有することもある筒状部材の内側で、少なくとも、ダイアフラムと弾性部材とで挟まれる、ときにはそれらに加えて、弾性部材から露出することもある芯部材とで挟まれるスペースを、液体を封入した流体室とし、そして、この液体室を、仕切部材によって、弾性部材側に位置する主液室と、ダイアフラム側に位置する副液室とに区画するとともに、それらの両液室を、ともに仕切部材に設けることを可とする、アイドリング振動の減衰ともたらす第1の制限通路および、エンジンシェイク振動の減衰をもたらす第2の制限通路のそれぞれで、相互に独立させて連通させ、ダイアフラムの外側に、そのダイアフラムを、第1の制限通路の開口を閉止する位置と、その開口から離隔する位置との間にわたって変位させる負圧アクチュエータを設けてなるものであって、前記仕切部材に、一方の面が主液室に臨み、他方の面が負圧アクチュエータの負圧導入室に臨む、ゴム、プラスチック等の薄膜部材を、たとえば周囲を固着させて配設し、さらに、その仕切部材の、薄膜部材の他方の面側に設けた窪みを、ダイアフラムを経て負圧導入室に連通させる、伸縮変形可能なチューブ、たとえば、弾性チューブ、蛇腹状チューブ等を設けてなるものである。
ここで好ましくは、伸縮変形可能なチューブの一端を、ダイアフラムに設けた貫通孔の周りで、そのダイアフラムに、接着剤接着、加硫接着等によって固着させるとともに、そのチューブの他端部を、前記窪みの形成個所で、仕切部材に設けた貫通孔の周面に固着させて設ける。
また好ましくは、伸縮変形可能なチューブを、仕切部材に形成した第1の制限通路内に直線状に延在させて設ける。
そしてまた好ましくは、負圧アクチュエータに、ダイアフラムを、第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧支持する剛性平坦部を設けるとともに、その剛性平坦部に、伸縮変形可能なチューブの中空部と整列する貫通孔を設ける。
なおこの場合は、ダイアフラムを、剛性平坦部に固定もしくは固着させて、前記チューブの中空部と、剛性平坦部の貫通孔との位置ずれを拘束することが好ましい。
そしてさらに、負圧アクチュエータの、ダイアフラムを第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧する支持部材は、頂壁に、前記チューブの中空部に整列する貫通孔を有する平坦頂壁付きの剛性筒状部材によって構成することが、簡単な構造の下で、作動の確実性を担保する上で好ましい。
この発明の防振装置では、先に述べた装置と同様、アイドリング振動の入力に対しては、負圧アクチュエータの作用下で、第1の制限通路の開口を開放するとともに、薄膜部材を仕切部材の窪み底面に強固に負圧吸着させることで、薄膜部材の意図しない変形を確実に防止して、アイドリング振動を有効に減衰させ、併せて、動的ばね定数の増加を十分に防止することができる。
この一方で、車両の走行時のエンジンシェイク振動の入力に対しては、これも、前記防振装置と同様に、負圧アクチュエータの負圧導入室内を大気圧として、その負圧アクチュエータへの内蔵ばね手段の作用をもって、第1の制限通路の開口の、ダイアフラムによる密閉をもたらすとともに、チューブの中空部から、仕切部材の窪み内への大気圧の導入によって、薄膜部材を窪み底面から離隔させて、薄膜部材の、窪み底面側の表面を大気に露出させる。
この状態の下で、装置にエンジンシェイク振動が入力されると、先に述べたと同様、第2の制限通路を通る液体の流動に基いて、振動の減衰および、動的ばね定数の低減が行われることになる。
そしてまた、防振装置の上記の状態の下で、その装置に車室こもり音振動等が入力されたときは、液室内圧の変動に伴って薄膜部材を振動させることで、主副両液室の内圧変化を有効に吸収することができるので、車室こもり音振動等の入力に対する、動的ばね定数の増加を効果的に防止することができる。
しかも、この防振装置では、負圧アクチュエータの作用に基いて、ダイアフラムが、第1の制限通路の開口を開放する位置と、その開口を閉止する位置との間で変形するに当って、たとえば、弾性変形できる、または、蛇腹状の形態を有する等の伸縮変形可能なチューブを、ダイアフラムの変形に円滑に追従させて変形させることができるので、その伸縮変形可能なチューブの、意図しない早期の破断、剥離等のおそれを十分に取り除くことができる。
そしてまた、伸縮変形可能なそのチューブは、ダイアフラムに設けた貫通孔との協働下で、仕切部材に設けた窪み内へ負圧および大気圧のそれぞれを、円滑に、かつ確実に供給することができ、また仮りに、そのチューブを、ダイアフラムに貫通させて配設してなお、チューブに固有の伸縮変形に基き、そのチューブとダイアフラムとの相対摺動を不要にできるので、チューブの貫通個所からの、副液室内の液体の不測の漏出のおそれを十分に取り除くことができる。
このような防振装置において、伸縮変形可能なチューブの一端を、ダイアフラムに形成した貫通孔の周りで、そのダイアフラムに、加硫接着その他によって固着させるとともに、そのチューブの他端部を仕切部材への窪みの形成個所で仕切部材に設けた貫通孔の周面に、接着剤接着、加硫接着等によって固着させたときは、伸縮変形可能なチューブに、破断、剥離等の発生のおそれなしに、それ本体の機能をより十分に発揮させるとともに、液体の漏出等のおそれをより効果的に防止することができる。
ここで、伸縮変形可能なチューブを、仕切部材に形成した第1の制限通路内に延在させた場合は、チューブと他の部材との干渉のおそれを取り除いて、チューブの変形をより円滑なものとし、また、チューブの摩耗、破断等のおそれを一層低減させることができる。
そして、負圧アクチュエータに、ダイアフラムを第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧支持する剛性平坦部を設けたときは、その剛性平坦部をもって、ダイアフラムを、第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧することで、その開口の密閉をより確実なものとすることができ、また、その剛性平坦部に、伸縮変形可能なチューブの中空部と整列する貫通孔を設けたときは、剛性平坦部を設けてなお、負圧アクチュエータの、負圧導入室内の圧力の、仕切部材窪み内への導入を、より円滑かつ確実なものとすることができる。
なおこの場合にあって、ダイアフラムを、剛性平坦部に固定もしくは固着するときは、ダイアフラムの変位ないしは変形を、剛性平坦部の変位により確実に追従させることができるので、ダイアフラムの、負圧アクチュエータの作動に対する応答感度を大きく向上させることができる。
ところで、以上に述べたところにおいて、負圧アクチュエータの、ダイアフラムを第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧する支持部材を、頂壁に、前記チューブの中空部に整列する貫通孔を有する平坦頂壁付きの剛性筒状部材にて構成したときは、上述した利点はそのままに、負圧アクチュエータそれ自体の作動感度を高め得る利点がある。
この発明の実施形態を示す、中心軸線を含む縦断面図である。 図1に示す装置を、エンジンシェイク振動を減衰し、車室こもり音振動等に対する動的ばね定数を低動ばね化する姿勢で示す縦断面図である。 従来技術を示す、図1と同様の縦断面図である。 従来技術を示す、図2と同様の縦断面図である。
この発明の防振装置の実施形態では、図1に縦断面図で示すように、エンジンその他の振動発生側部材もしくは、自動車車体等の振動伝達側部材のいずれか一方側に連結される、芯部材を設けることもできる取付部材1および、他方側に連結される筒状部材2のそれぞれを設け、これらの取付部材1と、筒状部材2の一方の端部分とを、ゴム、エラストマ、プラスチック等とすることができる弾性部材3によって全周にわたって液密に連結するとともに、筒状部材2の他端をダイアフラム4によって液密に封止する。
なお、図に示すところでは、筒状部材2の等径部分2aの下端縁までを弾性部材3によってライニングすることで、その等径部分2aの内周面に弾性部材3の被覆層3aを設けることとしているが、弾性部材3のこの被覆層3aは必須のものではない。
ここでは、少なくとも、ダイアフラム4と、弾性部材3の被覆層3aをも含む筒状部材2および弾性部材3とで囲繞されるスペース、ときには、それらに加えて、弾性部材3から露出することもある取付部材1の芯部材とで囲繞されるスペースを、非圧縮性の所要の液体を封入した流体室5とし、そして、この流体室5を、筒状部材2の内周に固定ないしは固着した仕切部材6によって、弾性部材3側に位置する主液室7と、ダイアフラム4側に位置する副液室8とに区画するとともに、それらの両液室7,8を、図では仕切部材6に設けられて、アイドル振動の減衰をもたらす第1の制限通路9および、エンジンシェイク振動の減衰をもたらす、通常は、前記制限通路9より横断面積が小さく長さが長い第2の制限通路10のそれぞれで、相互に独立させて連通させる。
ここで、第2の制限通路10は、一端に設けた切欠き等を経て主液室7に開口する一方で、他端に設けた切欠き等を経て副液室8に開口する。
そしてまた、筒状部材2の他端側に、ダイアフラム4を、第1の制限通路9の、副液室8側の開口を閉止する位置と、図示のように、その開口から離隔する位置との間にわたって変位させる負圧アクチュエータ11を設ける。
なお、図1,2に示すところでは、筒状部材2の下端部に、ダイアフラム4を固着させた筒状部材4aと、負圧アクチュエータ11の、可撓膜体固着部材11aとのそれぞれを、底板部材12をもってかしめ固定しているが、このことは、この発明に必須の構成ではない。
またここでは、負圧アクチュエータ11の、剛性材料にて構成してなり、ダイアフラム4を第1の制限通路9の開口を閉止する位置に押圧する支持部材を頂壁付きの筒状部材11bとし、この筒状部材11bの周囲に、弾性膜体とすることもできる可撓膜体11cを加硫その他によって気密に固着させているも、この筒状部材11bもまた、この発明に必須の構成ではない。
この一方で、ダイアフラム4と可撓膜体11cとに挟まれるスペースは大気に開口させることが、ダイアフラム4の可撓性を高め、また、負圧アクチュエータ11の、円滑して迅速な作動を担保する上で好適である。
ところで、負圧アクチュエータ11は、その内部の負圧導入室13を、図示しないバルブを介して負圧供給源に接続するものとし、また、負圧導入室13の内部には、底板部材12および剛性筒状部材11bのそれぞれに着座させた、たとえばコイルばねとすることができるばね手段14を配設し、負圧導入室13内に大気圧を導入した場合、リターンスプリングとしてのこのばね手段14のばね力により、ダイアフラム4を筒状部材11bによって、図2に示すように仕切部材6に押圧して、第1の制限通路9の開口の密閉を可能ならしめる。
従ってこの装置ではダイアフラム4は、負圧導入室13内への所定の負圧の供給下では、図1に示すように、ばね手段14のばね力に抗して、第1の制限通路9の開口から十分離隔変位して、その制限通路9による、主副両液室7,8の連通をもたらす一方、負圧導入室13内への大気圧の導入下では、ばね手段14のばね力によって第1の制限通路9の開口を密閉して、その制限通路9による、両液室7,8の連通を完全に遮断することになる。
そしてまた、図示の防振装置では、仕切部材6に、一方の表面が主液室7に臨み、他方の表面が負圧導入室13に臨む、ゴム、プラスチック等にて形成することができる薄膜部材15の周囲を、接着等によって固着配置し、その仕切部材6の、他方の表面側に設けた窪み16を、ダイアフラム4、ひいては、ダイアフラム4に形成した貫通孔4bを経て負圧導入室13に連通させる伸縮変形可能なチューブ17、たとえば、弾性チューブ、蛇腹形態のチューブ等を設ける。
ここで好ましくは、かかるチューブ17の一端を、ダイアフラム4に形成した貫通孔4bの周りで、そのダイアフラム4に、接着剤接着、加硫接着等によって固着させるとともに、そのチューブ17の他端を、前記窪み16の形成個所で仕切部材6に設けた貫通孔6aの周面に、接着剤接着、加硫接着等によって固着させて、伸縮変形可能なチューブ17の、所期した通りの伸縮変形を十分に担保するとともに、意図しない液漏れの発生等を十分に防止する。
なおここで、チューブ17は、仕切部材6に形成した第1の制限通路9内で直線状に延在させることが、チューブ17に、所要の伸縮変形を十分円滑に、かつ、耐久性等を損ねることなく行わせる上で好ましい。
また好ましくは、負圧アクチュエータ11に、ダイアフラム4を、第1の制限通路9の開口を閉止する位置に押圧支持する、図示の頂壁付きの筒状部材11bのような剛性平坦部(図では「頂壁」)を設けるとともに、たとえば、筒状部材11bの頂壁からなるその剛性平坦部に、伸縮変形可能なチューブ17の中空部と整列する貫通孔11dを設けて、負圧導入室13内の負圧および大気圧の、仕切部材窪み16内への供給を、円滑かつ迅速なものとする。
ここにおいてより好ましくは、ダイアフラム4を、上記剛性平坦部、たとえば、筒状部材頂壁に固定もしくは固着して、負圧アクチュエータ11の作動の、ダイアフラム4への伝達応答性を一層高める。
以上のように構成してなる防振装置において、車両の停止時のアイドリング振動の入力に対しては、図1に示すように、負圧アクチュエータ11を作動させて、筒状部材11bおよびダイアフラム4を、ばね手段14のばね力に抗して、第1の制限通路9の開口から十分に離隔変位させるとともに、負圧アクチュエータ11の負圧導入室13内の負圧を、チューブ17から仕切部材6の窪み16内供給して、薄膜部材15を窪み底面に強固に負圧吸着させることにより、振動入力に伴う弾性部材3の変形に起因する、それぞれの液室7,8内の液体の増減圧に基いて、それらの液室内の液体は、第1の制限通路9内を円滑にかつ多量に流動することになり、その通路内の液体の液柱共振、流動抵抗等による振動の減衰がもたらされ、また、動的ばね定数の有効なる低減が行われることになる。
なおこのときは、薄膜部材15が窪み底面に吸着されていて、その薄膜部材15が、液室内圧の変動に伴って変形等することがないので、液室内圧がその変形等に費されることによるエネルギーの浪費なしに、より多量の液体を第1の制限通路9に流動させることができ、よりすぐれた振動減衰機能を発揮させることができる。
一方、車両の走行時のエンジンシェイク振動の入力に対しては、負圧アクチュエータ11の負圧導入室13内へ大気圧を取り込んで、図2に示すように、ばね手段14の作用下で、ダイアフラム4をもって第1の制限通路9の開口を密閉させるとともに、その負圧導入室13内の大気圧を、チューブ17を介して仕切部材窪み16内へ供給して、薄膜部材15を元の平坦形状に復帰させる。
そしてここでのエンジンシェイク振動の入力による、液室内圧の変動に対しては、それぞれの液室7,8内の液体を、第2の制限通路10に流動させて、その通路内の液体を、予め選択した周波数で液柱共振等させて、上述の場合と同様の振動減衰行わせ、また、動的ばね定数の低下をもたらす。
また、車両の走行中の振動が、エンジンシェイク振動よりも高周波数の、車室こもり音振動になって、第2の制限通路10が内部の液体によって目詰り状態となった場合は、図2に示す装置姿勢の下で、一方の表面が主液室7に面し、他方の表面が大気に面する薄膜部材15が、それぞれの液室内圧の加減圧に基いて、入力振幅に応じた振幅で振動することで、液室内圧の変動が有効に吸収されることになるので、防振装置の動的ばね定数の増加を有効に防止することができる。
1 取付部材
2 筒状部材
2a 等径部分
3 弾性部材
3a 被覆層
4 ダイアフラム
4a 筒状部材
4b 貫通孔
5 流体室
6 仕切部材
6a 貫通孔
7 主液室
8 副液室
9 第1の制限通路
10 第2の制限通路
11 負圧アクチュエータ
11a 可撓膜体固着部材
11b 剛性筒状部材
11c 可撓膜体
11d 貫通孔
12 底板部材
13 負圧導入室
14 ばね手段
15 薄膜部材
16 仕切部材窪み
17 伸縮変形可能なチューブ

Claims (6)

  1. 振動発生側部材もしくは振動伝達側部材のいずれか一方側の部材に連結される筒状部材および、この筒状部材の内周側に配置されて他方側の部材に連結される取付部材を設け、この取付部材と、筒状部材の一方の端部分とを弾性部材により全周にわたって液密に連結するとともに、筒状部材の他端側をダイアフラムによって液密に封止し、筒状部材の内側で、少なくとも、ダイアフラムと弾性部材とで挟まれるスペースを、液体を封入した流体室とし、この流体室を、仕切部材によって、弾性部材側に位置する主液室と、ダイアフラム側に位置する副液室とに区画し、それらの両液室を、アイドリング振動の減衰をもたらす第1の制限通路および、エンジンシェイク振動の減衰をもたらす第2の制限通路のそれぞれで、相互に独立させて連通させ、ダイアフラムの外側に、そのダイアフラムを、第1の制限通路の開口を閉止する位置と、その開口から離隔する位置との間によって変位させる負圧アクチュエータを設けてなるものであって、
    前記仕切部材に、一方の面が主液室に臨み、他方の面が負圧アクチュエータの負圧導入室に臨む薄膜部材を配設し、その仕切部材の、薄膜部材の他方の面側に設けた窪みを、ダイアフラムを経て負圧導入室に連通させる、伸縮変形可能なチューブを設けてなる防振装置。
  2. 伸縮変形可能なチューブの一端を、ダイアフラムに設けた貫通孔の周りで、そのダイアフラムに固着させるとともに、前記チューブの他端部を、前記窪みの形成個所で仕切部材に設けた貫通孔の周面に固着させてなる請求項1に記載の防振装置。
  3. 伸縮変形可能なチューブを、仕切部材に形成した第1の制限通路内に直線状に延在させてなる請求項1もしくは2に記載の防振装置。
  4. 負圧アクチュエータに、ダイアフラムを、第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧支持する剛性平坦部をもうけるとともに、その剛性平坦部に、伸縮変形可能なチューブの中空部と整列する貫通孔を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の防振装置。
  5. ダイアフラムを、剛性平坦部に固定もしくは固着してなる請求項4に記載の防振装置。
  6. 負圧アクチュエータの、ダイアフラムを第1の制限通路の開口を閉止する位置に押圧する支持部材を、頂壁に、前記チューブの中空部に整列する貫通孔を有する平坦頂壁付きの剛性筒状部材により構成してなる請求項1〜5のいずれかに記載の防振装置。
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