JP2010275740A - 鉄筋構造物 - Google Patents

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滋 矢口
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Abstract

【課題】十分な強度を有し、各鉄筋が整然と並んだ鉄筋構造物を提供する。
【解決手段】鉄筋構造物10Aは、プリント金属板11と横方向へ離間して並ぶ複数の鉄筋トラス13と縦方向へ離間して並ぶ複数の第1横筋14とから形成されている。鉄筋トラス13は、縦方向へ延びる上端筋19および一対の下端筋20と上下方向へ波状に曲折を繰り返しながら縦方向へ延びる一対のラチス筋21とから形成されている。鉄筋構造物10Aでは、ラチス筋21がその上部22から下部23に向かって横方向外方へ向かって末広がりになり、ラチス筋21の上部22が上端筋19に溶接され、ラチス筋21の中間部24が下端筋20に溶接され、ラチス筋21の下部23が金属板11に当接し、第1横筋14が上端筋19の上部に配置されて上端筋19との交差箇所において上端筋19に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、建造物におけるコンクリートを補強する鉄筋構造物に関する。
上下方向に鉄筋を保持可能な鉄筋スペーサを利用して縦横方向へ延びる複数の鉄筋を型枠内に配置し、それら鉄筋を結束線を介して連結した鉄筋構造物がある(特許文献1参照)。鉄筋スペーサは、所定寸法離間して設置される第1鉄筋を載置する第1鉄筋載置部と、型枠面に沿う姿勢で第1鉄筋と捻れの位置に配置される第2鉄筋を型枠上方に離間する状態に載置する第2鉄筋載置部と、第1および第2鉄筋載置部を型枠面に沿う姿勢で型枠上方に離間する状態で支持する脚部とを有する。この鉄筋構造物は、鉄筋スペーサの第1鉄筋載置部に第1鉄筋を載置して支持することができるとともに、第2鉄筋載置部に第2鉄筋を型枠上方に離間する状態に載置して支持することができ、第1鉄筋から形成される鉄筋構造を第1鉄筋載置部によって支持し、第2鉄筋から形成される鉄筋構造を第2鉄筋載置部によって支持することにより、多くの鉄筋スペーサを使用せずに上下方向に複数の鉄筋を支持することが可能となる。この鉄筋構造物は、それを組み立てた後、型枠内にコンクリートを打設する。
特開2000−160769号公報
前記公報に開示の鉄筋構造物は、鉄筋スペーサを利用して第1および第2鉄筋を上下方向へ離間させて支持することはできるが、縦方向へ延びる第1鉄筋と横方向へ延びる第2鉄筋とを上下に離間させた構造であり、第1および第2鉄筋の間に斜め補強筋やあばら筋に相当する鉄筋が配置されていないから、第1および第2鉄筋の本数にもよるが、組み立てられた鉄筋構造物に強度不足が生じる場合がある。また、この鉄筋構造物は、第1および第2鉄筋を結束線を介して連結する際に、第1鉄筋と第2鉄筋との互いの位置決めができず、第1鉄筋と第2鉄筋とを整然と並べた状態で鉄筋構造物を組み立てることが難しい。
本発明の目的は、位置決めが容易であって簡単に組み立てることができる鉄筋構造物を提供することにある。本発明の他の目的は、十分な強度を有し、各鉄筋が整然と並んだ鉄筋構造物を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、コンクリートを補強する鉄筋構造物である。
前記前提における本発明の特徴は、鉄筋構造物が、所定面積を有する板材と、板材の上面に位置して縦方向へ延びていて横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の鉄筋トラスと、板材の上面に位置して横方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第1横筋とを備え、鉄筋トラスが、板材の上面から上方に位置して縦方向へ延びる上端筋と、板材と上端筋との間に位置して縦方向へ延びる一対の下端筋と、板材と上端筋との間で上下方向へ波状に曲折を繰り返しながら縦方向へ延びる一対のラチス筋とから形成され、ラチス筋がその上部から下部に向かって横方向外方へ向かって末広がりになり、ラチス筋の上部が上端筋に溶接され、ラチス筋の中間部が下端筋に溶接され、ラチス筋の下部が板材の上面に当接し、第1横筋が上端筋の上部と下部とのいずれか一方に配置され、上端筋との交差箇所において結束線を介して上端筋に連結されていることにある。
本発明に係る鉄筋構造物の一例として、鉄筋トラスでは、ラチス筋の下部が板材の上面と並行するように横方向外方へ屈曲して板材の上面に当接する脚を形成している。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例としては、鉄筋構造物が、板材の上面に位置して横方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第2横筋を含み、第2横筋が、下端筋の上部と下部とのいずれか一方に配置され、下端筋との交差箇所において結束線を介して下端筋に連結されている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例としては、第1横筋が上端筋とラチス筋の上部との交差箇所またはその近傍において上端筋に連結されている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例としては、第2横筋が下端筋とラチス筋の中間部との交差箇所またはその近傍において下端筋に連結されている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例として、板材には、その上面から上方へ突出して縦方向へ延びていて横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の位置決め用突条が形成されている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例として、鉄筋構造物では、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条の間に鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように鉄筋トラスを板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条の横方向の間隔が決められている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例として、鉄筋構造物では、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条を跨いで鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように鉄筋トラスを板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条の横方向の間隔が決められている。
本発明に係る鉄筋構造物の他の一例として、板材には、下面に所定のデザインが印刷されたプリント金属板が使用されている。
本発明に係る鉄筋構造物によれば、それが板材と鉄筋トラスと第1横筋とから形成され、鉄筋トラスが上端筋と一対の下端筋と上下方向へ波状に曲折を繰り返す一対のラチス筋とを含み、ラチス筋が上端筋と下端筋との間を補強する補強筋としての機能を有するから、鉄筋構造物が上下端筋および第1横筋のみから作られている場合と比較し、それ自体が十分な強度を有するのみならず、それにコンクリートを打設した場合のそのコンクリートに作用する曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力にコンクリートが耐え得るようにコンクリートを十分に補強することができる。鉄筋構造物は、ラチス筋の下部が板材に当接するから、板材が存在しない場合と比較し、それにコンクリートを打設したときに、ラチス筋の下部がコンクリートから露出することはなく、ラチス筋の下部がコンクリートから露出することによる下部の腐食や腐食による鉄筋コンクリートの強度低下を防ぐことができる。鉄筋構造物は、ラチス筋の上下方向へ波状に曲折を繰り返す寸法があらかじめ決まっているから、ラチス筋どうしを目印とすることで複数の鉄筋トラスを横方向へ並べるときの位置決めが容易となり、鉄筋トラスが横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。さらに、ラチス筋の上部と上端筋との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、それを目印とすることで第1横筋を上端筋に配置するときの位置決めが容易となり、上下端筋やラチス筋、第1横筋が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物は、上下端筋やラチス筋、第1横筋が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
ラチス筋の下部が板材の上面と並行するように横方向外方へ屈曲して板材の上面に当接する脚を形成している鉄筋構造物は、ラチス筋の下部の略全域が板材の上面に当接し、ラチス筋の下部が鉄筋トラスを確実に支持するから、板材の上面に配置された鉄筋トラスの不用意な転倒を防ぐことができる。この鉄筋構造物は、ラチス筋の下部(脚)を目印として下部(脚)どうしを横方向に一致させることで、複数の鉄筋トラスを横方向へ並べるときの位置決めが容易となり、鉄筋トラスが横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。
板材の上面に位置して横方向へ延びる複数の第2横筋を含み、第2横筋が下端筋の上部と下部とのいずれか一方に配置された鉄筋構造物は、それに板材や鉄筋トラス、第1横筋のみならず、第2横筋が含まれるから、その強度を一層向上させることができるのみならず、それにコンクリートを打設した場合のそのコンクリートに作用する曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力にコンクリートが耐え得るようにコンクリートを十分に補強することができる。この鉄筋構造物は、第2横筋を下端筋の上下部のいずれかに結束線を介して連結されるから、第2横筋を板材から上方に離間した状態に支持することができ、上下端筋やラチス筋、第1および第2横筋から形成された立体的な鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。
第1横筋が上端筋とラチス筋の上部との交差箇所またはその近傍において上端筋に連結された鉄筋構造物は、上端筋とラチス筋の上部との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、その交差箇所を目印とすることで第1横筋を上端筋に配置するときの位置決めが容易であり、第1横筋を縦方向へ等間隔で離間させた状態で上端筋に連結することができ、上下端筋やラチス筋、第1横筋が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物は、上下端筋やラチス筋、第1横筋が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
第2横筋が下端筋とラチス筋の中間部との交差箇所またはその近傍において端筋に連結された鉄筋構造物は、下端筋とラチス筋の中間部との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、その交差箇所を目印とすることで第2横筋を下端筋に配置するときの位置決めが容易となり、第2横筋を縦方向へ等間隔で離間させた状態で下端筋に連結することができ、上下端筋やラチス筋、第1および第2横筋が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物は、上下端筋やラチス筋、第1および第2横筋が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
板材にその上面から上方へ突出して縦方向へ延びていて横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の位置決め用突条が形成された鉄筋構造物は、突条を目印とすることで、複数の鉄筋トラスを横方向へ並べるときの位置決めが容易となり、鉄筋トラスが横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物は、板材に突条を形成することによって、板材自体の縦方向の曲げ強度を向上させることができるとともに、鉄筋構造物にコンクリートを打設した場合の板材とコンクリートとの接合強度を向上させることができる。
横方向へ隣接する一対の位置決め用突条の間に鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように鉄筋トラスを板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条の横方向の間隔が決められている鉄筋構造物は、互いに隣接する一対の突条の間に鉄筋トラスを配置することで、トラスの横方向の位置決めができるから、横方向の離間寸法を計りながらトラスを板材の上面に配置する必要はなく、板材の上面においてトラスを横方向へ等しい間隔で離間平行させることができる。この鉄筋構造物は、鉄筋トラスの横方向の位置決めが容易であり、鉄筋トラスが横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。
横方向へ隣接する一対の位置決め用突条を跨いで鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように鉄筋トラスを板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条の横方向の間隔が決められている鉄筋構造物は、互いに隣接する一対の突条を跨いで鉄筋トラスを配置することで、トラスの横方向の位置決めができるから、横方向の離間寸法を計りながらトラスを板材の上面に配置する必要はなく、板材の上面においてトラスを横方向へ等しい間隔で離間平行させることができる。この鉄筋構造物は、鉄筋トラスの横方向の位置決めが容易であり、鉄筋トラスが横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物を簡単に組み立てることができる。
板材として下面に所定のデザインが印刷されたプリント金属板が使用された鉄筋構造物は、それを天井用板材や壁用板材、床用板材として使用したときに、天井や壁、床に露出する板材の下面が装飾的効果を発揮し、天井や壁、床に別途装飾を施すことなく、鉄筋構造物自体を意匠的な仕上げを施した天井や壁、床として利用することができる。
一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図1の鉄筋構造物の上面図。 図1の3−3線矢視断面図。 他の一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図4の鉄筋構造物の上面図。 図4の6−6線矢視断面図。 他の一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図7の鉄筋構造物の上面図。 図7の9−9線矢視断面図。 他の一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図10の鉄筋構造物の上面図。 図10の12−12線矢視断面図。 他の一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図13の鉄筋構造物の上面図。 図13の15−15線矢視断面図。 他の一例として示す鉄筋構造物の斜視図。 図16の鉄筋構造物の上面図。 図16の18−18線矢視断面図。
一例として示す鉄筋構造物10Aの斜視図である図1や鉄筋構造物10Aの上面図である図2、図1の3−3線矢視断面図である図3等の添付の図面を参照し、本発明に係る鉄筋構造物の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1〜3では、縦方向を矢印A(図1,2のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図3のみ)で示す。図1,2では、鉄筋構造物10Aの縦方向の図示を一部省略し、図2,3では、結束線28の図示を省略している。図1〜3では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。この鉄筋構造物10Aは、所定面積を有する縦長のプリント金属板11(板材)と、金属板11の上面12に位置して横方向へ並ぶ複数の鉄筋トラス13と、金属板11の上面12に位置して縦方向へ並ぶ複数の第1横筋14(配力筋)とから作られている。
プリント金属板11は、縦方向へ延びる両側部および横方向へ延びる両端部(一方の端部の図示は省略)を備え、フラットな上面12および下面15を有する。金属板11の一方の側部には第1フック16が形成され、他方の側部には第2フック17が形成されている。第1フック16は、金属板11の側部を上面12の側であって横方向内方に折り曲げることから作られている。第2フック17は、金属板11の側部を下面15の側であって横方向内方に折り曲げることから作られている。
プリント金属板11の上面12には、メッキ処理が施されている。金属板11の下面15には、壁に用いられる各種の模様や天井に用いられる各種の模様、床に用いられる各種の模様等の所定のデザイン(図示せず)が印刷(プリント)されている。なお、金属板11の下面15に印刷されるデザインに特に限定はない。また、板材としてプリント金属板11を例示しているが、プリント金属板11の他に、鉄板やプラスチック板を使用することもできる。
それらプリント金属板11は、一方の金属板11の第1フック16に他方の金属板11の第2フック17を引っ掛け、それらフック16,17どうしを互いに係合させることで、それら金属板11を横方向へつなげ、複数の金属板11を連結した状態で横方向へ並べることができる。なお、金属板11の面積に特に限定はなく、その面積を自由に変えることができる。また、金属板11が複数枚に分割され、分割された板どうしをつなぎ合わせることで、所定面積の金属板11を作ることもできる。金属板11は、型枠18の底板の上に載せられ、その下面15が底板に当接している。
鉄筋トラス13は、1本の上端筋19と2本(一対)の下端筋20と2本(一対)のラチス筋21とから作られている。それら鉄筋トラス13は、金属板11の上面12に配置されて縦方向へ延びている。上端筋19は、金属板11の上面12から上方へ所定寸法離間して縦方向へ直状に延びている。それら下端筋20は、上端筋19の下方であって上端筋19の横方向両側に位置し、金属板11の上面12から上方へ所定寸法離間して縦方向へ直状に延びている。それら鉄筋トラス13では、上端筋19の縦方向の長さ寸法が同一であり、下端筋20の縦方向の長さ寸法が同一である。
鉄筋構造物10Aは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法L1が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。離間寸法L1は、一方の鉄筋トラス13の上端筋19の中心からそのトラス13に隣接する他方のトラス13の上端筋19の中心までの寸法である。
ラチス筋21は、金属板11と上端筋19との間に位置して上下方向へ波状に曲折(起伏)を繰り返しながら縦方向へ延びている。ラチス筋21は、上部22および下部23と、上下部22,23の間に延びる中間部24とを有する。それら鉄筋トラス13の各ラチス筋21の上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度は一定であり、単位長さ(たとえば1m)当たりのラチス筋21の曲折を繰り返す回数は同一である。なお、ラチス筋21の上下方向へ波状に曲折を繰り返す角度は自由に変えることができ、その角度を調節(単位長さ当たりのラチス筋21の曲折を繰り返す回数を調節)することで、ラチス筋21の上部22どうしの縦方向の離間寸法を調節することができ、ラチス筋21の下部23どうしの縦方向の離間寸法を調節することができる。
鉄筋トラス13を形成する一対のラチス筋21は、上端筋19を挟んで横方向へ対称型に配置されている。したがって、横方向に並ぶ一対のラチス筋21の上部22どうしの位置が一致し、中間部24どうしの位置が一致しており、下部23どうしの位置が一致している。ラチス筋21は、図3に示すように、金属板11に対して所定角度で傾斜し、その上部22から下部23に向かって横方向外方へ末広がりを呈する。ラチス筋21の傾斜角度について特に限定はなく、傾斜角度を自由に変えることができる。
ラチス筋21の上部22は、図1に示すように、上下方向上方へ向かって凸となるように弧を画いている。上部22は、上端筋19の横方向両側に当接し、上部22のうちの上端筋19と交差する部分(交差箇所)が上端筋19にスポット溶接されている。ラチス筋21の中間部24は、それら下部筋20の内側に位置し、中間部24のうちの下端筋20と交差する部分(交差箇所)が下端筋20にスポット溶接されている。ラチス筋21の下部23は、図2に示すように、金属板11の上面12と並行するように、横方向外方へ折り曲げられ(横方向外方へ屈曲し)、横方向外方へ向かって凸となるように弧を画いている。下部23は、その略全域が金属板11の上面12に当接することで、鉄筋トラス13を支持する脚を形成している。
スポット溶接では、図示はしていないが、上端筋19や下端筋20、ラチス筋21を電極で挟み、電極に高電圧を印加してそれら上端筋19や下端筋20、ラチス筋21を加熱溶融した後、上端筋19や下端筋20、ラチス筋21を自然冷却し、上端筋19とラチス筋21とを交差箇所において互いに溶着させ、下端筋20とラチス筋21とを交差箇所において互いに溶着させる。鉄筋トラス13では、各ラチス筋21の縦方向に隣接する上部22どうしの離間寸法が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋20とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。
第1横筋14は、上端筋19の上部であって上端筋19とラチス筋21の上部22との交差箇所またはその近傍に配置され、上端筋19の上部との交差箇所において結束線28を介して上端筋19に連結されている。なお、図1では、結束線28の図示を一部省略しているが、実際には上端筋19の上部と第1横筋14との交差箇所のすべてにおいて上端筋19と第1横筋14とが結束線28を介して連結されている。
それら第1横筋14は、横方向の長さ寸法が同一である。第1横筋14は、上端筋19の上部の他に、上端筋19の下部であって上端筋19とラチス筋21の上部22との交差箇所またはその近傍に配置され、上端筋19の下部との交差箇所において結束線28を介して上端筋19に連結されていてもよい。また、上端筋19の上部または下部であって縦方向に隣接するラチス筋21の上部22の間(ラチス筋17の上部18の間に延びる上端筋15の縦方向中央)に配置され、上端筋19の上部または下部との交差箇所において結束線28を介して上端筋19に連結されていてもよい。鉄筋構造物10Aは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦方向へ等間隔で並んでいる。
鉄筋構造物10Aでは、鉄筋トラス13の数や第1横筋14の数に時に限定はなく、構築する床スラブや屋根スラブ、壁等の大きさやそれらに必要な強度に合わせて図示の数を超える鉄筋トラス13が金属板11に配置されていてもよく、図示の数を超える第1横筋14が鉄筋トラス13の上端筋19に連結されていてもよい。上端筋19や下端筋20、ラチス筋21、第1横筋14は、鉄を延伸して作られた断面形状が略円形の鉄棒であり、その周面に節(リブ)(図示せず)がある異形鉄棒が使用されている。
上端筋19や下端筋20、ラチス筋21、第1横筋14は、それらの太さについて特に限はなく、構築する床スラブや屋根スラブ、壁等の大きさやそれらに必要な強度に合わせて上端筋19や下端筋20、ラチス筋21、第1横筋14の太さを自由に変えることができる。上端筋19や下端筋20、ラチス筋21、第1横筋14は鉄から作られているが、鉄以外の金属から作ることもできる。また、上端筋19や下端筋20、ラチス筋21、第1横筋14に鉄を用いる場合は、それらにメッキ等の防錆処理が施されていてもよい。
この鉄筋構造物10Aを作る手順の一例は、以下のとおりである。最初に合板を組み合わせて型枠18を作り、その型枠18の内側にプリント金属板11を配置する。次に、メジャーを利用して鉄筋トラス13を置く場所を示す目印を金属板11の上面12に付ける。目印は、それら鉄筋トラス13が横方向へ等間隔で並ぶように所定の間隔を開けて付ける。目印に合わせて鉄筋トラス13を金属板11の上面12に置き、鉄筋トラス13を横方向へ並べる。このとき、上端筋19や下端筋20の長さ寸法が同一であるから、それらの縦方向端縁を横方向に揃え、トラス13の位置決めを行い、それらトラス13を横方向へ順に並べる。または、ラチス筋21の上下方向へ波状に曲折を繰り返す寸法があらかじめ決まっているから、ラチス筋21全体を目印としてラチス筋21どうしを横方向へ揃え、トラス13の位置決めを行い、それらトラス13を横方向へ順に並べる。あるいは、ラチス筋21の上部22を目印として上部22どうしを横方向へ揃えるとともに、ラチス筋21の下部23を目印として下部23どうしを横方向へ揃え、トラス13の位置決めを行い、それらトラス13を横方向へ順に並べる。上下端筋19,20、ラチス筋21やその上部22、下部23を目印としてトラス13の位置決めを行うことで、トラス13が横方向へ整然と並ぶ。
それらトラス13を金属板11の上面12に並べた後、上端筋19の上部であって上端筋19とラチス筋21の上部22との交差箇所またはその近傍に第1横筋14を配置し、上端筋19の上部との交差箇所において結束線28を介して第1横筋14を上端筋19に連結する。このとき、上端筋19とラチス筋21の上部22との交差箇所を目印として第1横筋14の位置決めを行い、それら第1横筋14を縦方向へ並べる。上端筋19とラチス筋21の上部22との交差箇所を目印として第1横筋14の位置決めを行うことで、第1横筋14が縦方向へ整然と並ぶ他、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1横筋14を上端筋19に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。
プリント金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1横筋14とを配置して鉄筋構造物10Aを作った後、トラス13の上方から型枠18内にコンクリート(図示せず)を打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。なお、プリント金属板11の下面12が天井や壁、床に露出することで、金属板11にプリントされたデザインが外部から視認可能となる。原料セメントには、プレミックスセメント,ポルトランドセメント,高炉セメント,フライアッシュセメント,シリカセメント等の既存のそれらを使用することができる。水には、水道水、河川水、湖沼水、井戸水、地下水等が使用することができる。骨材には、粗骨材や細骨材が使用することができる。
鉄筋構造物10Aは、それがプリント金属板11と鉄筋トラス13と第1横筋14とから形成され、鉄筋トラス13が上端筋19と一対の下端筋20と上下方向へ波状に曲折を繰り返す一対のラチス筋21とを含み、ラチス筋21が上端筋19と下端筋20との間を補強する補強筋としての機能を有するから、鉄筋構造物10Aが上下端筋19,20および第1横筋14のみから作られている場合と比較し、それ自体が十分な強度を有するのみならず、それにコンクリートを打設した場合のそのコンクリートに作用する曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力にコンクリートが耐え得るようにコンクリートを十分に補強することができる。鉄筋構造物10Aは、ラチス筋21の下部23が金属板11の上面12に当接するから、金属板11が存在しない場合と比較し、それにコンクリートを打設したときに、ラチス筋21の下部23がコンクリートから露出することはなく、ラチス筋21の下部23がコンクリートから露出することによる下部23の腐食や腐食による鉄筋コンクリートの強度低下を防ぐことができる。
鉄筋構造物10Aは、上端筋19や下端筋20の長さ寸法が同一であり、ラチス筋13の上下方向へ波状に曲折を繰り返す寸法があらかじめ決まっているから、上端筋19や下端筋20、ラチス筋21どうしを目印とすることで複数の鉄筋トラス13を横方向へ並べるときの位置決めが容易であり、鉄筋トラス13が横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物10Aを簡単に組み立てることができる。さらに、ラチス筋21の上部22や下部23、上部22と上端筋19との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、それを目印とすることで第1横筋14を上端筋19に配置するときの位置決めが容易となり、上下端筋19,20やラチス筋21、第1横筋14が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物10Aを簡単に組み立てることができる。鉄筋構造物10Aは、上下端筋19,20やラチス筋21、第1横筋14が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
鉄筋構造物10Aは、プリント金属板11の上面12と並行するように横方向外方へ屈曲するラチス筋21の下部23が脚を形成し、ラチス筋21の下部23の略全域が金属板11の上面12に当接してラチス筋21の下部23が鉄筋トラス13を確実に支持するから、金属板11の上面12に配置された鉄筋トラス13の不用意な転倒を防ぐことができる。鉄筋構造物10Aは、板材として下面12に所定のデザインを印刷したプリント金属板11が使用されているから、それを天井用板材や壁用板材、床用板材として使用したときに、天井や壁、床に露出する板材の下面が装飾的効果を発揮し、天井や壁、床に別途装飾を施すことなく、鉄筋構造物10A自体を意匠的な仕上げを施した天井や壁、床として利用することができる。
図4は、他の一例として示す鉄筋構造物10Bの斜視図であり、図5は、図4の鉄筋構造物10Bの上面図である。図6は、図4の6−6線矢視断面図である。図4〜6では、縦方向を矢印A(図4,5のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図6のみ)で示す。図4,5では、鉄筋構造物10Bの縦方向の図示を一部省略し、図5,6では、結束線28の図示を省略している。図4〜6では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。
この鉄筋構造物10Bは、所定面積を有する縦長のプリント金属板11(板材)と、金属板11の上面12に位置して横方向へ並ぶ複数の鉄筋トラス13と、金属板11の上面12に位置して縦方向へ並ぶ複数の第1横筋14とから作られている。この鉄筋構造物10Bが図1のそれと異なるのは、プリント金属板11に位置決め用突条25が形成されている点と、その突条25を目印として鉄筋トラス13が金属板11の上面12に配置されている点とにある。なお、この鉄筋構造物10Bのその他の構成は図1の鉄筋構造物10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すことで、この鉄筋構造物10Bにおけるその他の構成の説明は省略する。
プリント金属板11の下面15には、図1の金属板11のそれと同様に、所定のデザインが印刷されている。金属板11には、その上面12から上方へ突出する複数の位置決め用突条25が形成されている。それら突条25は、金属板11の上面12において互いに平行して縦方向へ延びている。突条25は、金属板11の一部分を横方向内方へ折り曲げることから作られている。突条25は、金属板11の上面12から上下方向上方へ凸となるように弧を画いている。それら突条25は、上下方向へ所定の高さ寸法を有して目視可能である。金属板11では、横方向に隣接する突条25どうしの離間寸法L2が等しく、それら突条25が横方向へ等間隔で並んでいる。
鉄筋トラス13は、その上端筋19が位置決め用突条25に並行するように(上端筋19の直下に突条25が位置するように)、プリント金属板11の上面12に配置されている。鉄筋トラス13は、各ラチス筋21の縦方向に隣接する上部22どうしの離間寸法が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋19とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。
鉄筋構造物10Bでは、上端筋19を位置決め用突条25に並行させて鉄筋トラス13を金属板11の上面12に配置したときに、それら鉄筋トラス13どうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、各突条25どうしの横方向の離間寸法L2が決められている。鉄筋構造物10Bは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法L1が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Bは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。
この鉄筋構造物10Bを作る手順は、鉄筋トラス13を置く場所を示す目印を金属板11の上面12に付けることなく、鉄筋トラス13の上端筋19が突条25に並行するようにそれらトラス13を金属板11の上面12に配置する以外、図1の鉄筋構造物10Aのそれと同一である。なお、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1横筋14を上端筋19に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1横筋14とを配置して鉄筋構造物10Bを作った後、トラス13の上方から型枠18内にコンクリートを打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。
この鉄筋構造物10Bは、図1の鉄筋構造物10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。鉄筋構造物10Bは、位置決め用突条25を目印とすることで、複数の鉄筋トラス13を横方向へ並べるときの位置決めが容易となり、鉄筋トラス13が横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物10Bを簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物10Bは、金属板11に突条25を形成することによって、金属板15自体の縦方向の曲げ強度を向上させることができるとともに、鉄筋構造物10Bにコンクリートを打設した場合の金属板11とコンクリートとの接合強度を向上させることができる。
図7は、他の一例として示す鉄筋構造物10Cの斜視図であり、図8は、図7の鉄筋構造物10Cの上面図である。図9は、図7の9−9線矢視断面図である。図7〜9では、縦方向を矢印A(図7,8のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図9のみ)で示す。図7,8では、鉄筋構造物10Cの縦方向の図示を一部省略し、図8,9では、結束線28の図示を省略している。図7〜9では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。
この鉄筋構造物10Cは、所定面積を有する縦長のプリント金属板11(板材)と、金属板11の上面12に位置して横方向へ並ぶ複数の鉄筋トラス13と、金属板11の上面12に位置して縦方向へ並ぶ複数の第1横筋14とから作られている。この鉄筋構造物10Cが図1のそれと異なるのは、プリント金属板11に位置決め用突条26が形成されている点と、鉄筋トラス13が横方向へ隣接する一対の突条26の間に配置されている点とにある。なお、この鉄筋構造物10Cのその他の構成は図1の鉄筋構造物10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すことで、この鉄筋構造物10Cにおけるその他の構成の説明は省略する。
プリント金属板11の下面15には、図1の金属板11のそれと同様に、所定のデザインが印刷されている。金属板11には、その上面12から上方へ突出して横方向へ並ぶ複数の位置決め用突条26が形成されている。突条26は、金属板11の一部分を横方向内方へ折り曲げ、金属板11の一部分をその上面12から上方へ向かって山折りし、山折りした部分において金属板11の下面15どうしを隙間なく圧接することから作られている。それら突条26は、上下方向へ所定の高さ寸法を有して目視可能であり、その側面形状が帯状を呈するとともに、上方から見た形状が略線状を呈する。なお、金属板11に図4の形の突条25が形成されていてもよい。
この鉄筋構造物10Cでは、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26のうち、一方の突条26が一方のラチス筋21の下部23(脚の先端)の横方向外側に位置し、他方の突条26が他方のラチス筋21の下部23(脚の先端)の横方向外側に位置している。鉄筋構造物10Cでは、プリント金属板11の上面12において一方のラチス筋21の下部23(脚の先端)が一方の突条26に当接(または近接)し、他方のラチス筋21の下部23(脚の先端)が他方の突条26に当接(または近接)している。
鉄筋構造物10Cでは、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26の間に鉄筋トラス13を位置させ、一方のラチス筋21の下部23が一方の突条26に当接するとともに他方のラチス筋21の下部23が他方の突条26に当接するように鉄筋トラス13を金属板11の上面12に配置したときに、各鉄筋トラス13どうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条26の横方向の間隔(離間寸法)が決められている。
鉄筋トラス13は、各ラチス筋21の縦方向に隣接する上部22どうしの離間寸法L1が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋20とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Cは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Cは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。
この鉄筋構造物10Cを作る手順は、鉄筋トラス13を置く場所を示す目印を金属板11の上面12に付けることなく、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26の間に鉄筋トラス13を配置する以外、図1の鉄筋構造物10Aのそれと同一である。なお、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1横筋14を上端筋19に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1横筋14とを配置して鉄筋構造物10Cを作った後、トラス13の上方から型枠18内にコンクリートを打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。
この鉄筋構造物10Cは、図1の鉄筋構造物10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。鉄筋構造物10Cは、互いに隣接する一対の突条26の間に鉄筋トラス13を配置することで、トラス13の横方向の位置決めができるから、横方向の離間寸法を計りながらトラス13をプリント金属板11の上面12に配置する必要はなく、金属板11の上面12においてトラス13を横方向へ等しい間隔で離間平行させることができる。この鉄筋構造物10Cは、鉄筋トラス13の横方向の位置決めが容易であり、鉄筋トラス13が横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物10Cを簡単に組み立てることができる。
図10は、他の一例として示す鉄筋構造物10Dの斜視図であり、図11は、図10の鉄筋構造物10Dの上面図である。図12は、図10の12−12線矢視断面図である。図10〜12では、縦方向を矢印A(図10,11のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図12のみ)で示す。図10,11では、鉄筋構造物10Dの縦方向の図示を一部省略し、図11,12では、結束線28の図示を省略している。図10〜12では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。
この鉄筋構造物10Dは、所定面積を有する縦長のプリント金属板11(板材)と、金属板11の上面12に位置して横方向へ並ぶ複数の鉄筋トラス13と、金属板11の上面12に位置して縦方向へ並ぶ複数の第1横筋14とから作られている。この鉄筋構造物10Dが図1のそれと異なるのは、プリント金属板11に複数の位置決め用突条26が形成されている点と、鉄筋トラス13が横方向へ隣接する一対の突条26を跨いで配置されている点とにある。
なお、この鉄筋構造物10Dのその他の構成は図1の鉄筋構造物10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すことで、この鉄筋構造物10Dにおけるその他の構成の説明は省略する。プリント金属板11の下面15には、図1の金属板11のそれと同様に、所定のデザインが印刷されている。突条26は、その形は図7のそれと同一であり、金属板11の上面12から上方へ突出して横方向へ並んでいる。なお、金属板11に図4の形の突条25が形成されていてもよい。
この鉄筋構造物10Dでは、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26のうち、一方の突条26が一方のラチス筋21の下部23(脚の先端)の横方向内側に位置し、他方の突条26が他方のラチス筋21の下部23(脚の先端)の横方向内側に位置している。鉄筋構造物10Dでは、プリント金属板11の上面12において一方のラチス筋21の下部23(脚の基端)が一方の突条26に当接(または近接)し、他方のラチス筋21の下部23(脚の基端)が他方の突条26に当接(または近接)している。
鉄筋構造物10Dでは、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26を跨いで鉄筋トラス13を位置させ、一方のラチス筋21の下部23が一方の突条26に当接するとともに他方のラチス筋21の下部23が他方の突条26に当接するように鉄筋トラス13を金属板11の上面12に配置したときに、各鉄筋トラス13どうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、突条26の横方向の間隔(離間寸法)が決められている。
鉄筋トラス13は、各ラチス筋21の縦方向に隣接す上部22どうしの離間寸法が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋20とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Dは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法L1が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Dは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。
この鉄筋構造物10Dを作る手順は、鉄筋トラス13を置く場所を示す目印を金属板11の上面12に付けることなく、横方向へ隣接する一対の位置決め用突条26を跨いで鉄筋トラス13を配置する以外、図1の鉄筋構造物10Aのそれと同一である。なお、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1横筋14を上端筋19に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1横筋14とを配置して鉄筋構造物10Dを作った後、トラス13の上方から型枠18内にコンクリートを打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。
この鉄筋構造物10Dは、図1の鉄筋構造物10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。鉄筋構造物10Dは、互いに隣接する一対の突条26を跨いで鉄筋トラス13を配置することで、トラス13の横方向の位置決めができるから、横方向の離間寸法を計りながらトラス13をプリント金属板11の上面12に配置する必要はなく、金属板11の上面12においてトラス13を横方向へ等しい間隔で離間平行させることができる。この鉄筋構造物10Dは、鉄筋トラス13の横方向の位置決めが容易であり、鉄筋トラス13が横方向へ整然と並んだ鉄筋構造物10Dを簡単に組み立てることができる。
図13は、他の一例として示す鉄筋構造物10Eの斜視図であり、図14は、図13の鉄筋構造物10Eの上面図である。図15は、図13の15−15線矢視断面図である。図13〜15では、縦方向を矢印A(図13,14のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図15のみ)で示す。図13,14では、鉄筋構造物10Eの縦方向の図示を一部省略し、図14,15では、結束線28の図示を省略している。図13〜15では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。
この鉄筋構造物10Eが図1のそれと異なるのは、金属板11の上面12に縦方向へ並ぶ複数の第2横筋27(配力筋)が配置されている点にある。なお、この鉄筋構造物10Eのその他の構成は図1の鉄筋構造物10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すことで、この鉄筋構造物10Eにおけるその他の構成の説明は省略する。プリント金属板11の下面15には、図1の金属板11のそれと同様に、所定のデザインが印刷されている。
第2横筋27は、下端筋20の下部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所またはその近傍に配置され、下端筋20の下部との交差箇所において結束線28を介して下端筋20に連結されている。なお、図13では、結束線28の図示を一部省略しているが、実際には上端筋19の上部と第1横筋14との交差箇所のすべてにおいて上端筋19と第1横筋14とが結束線28を介して連結され、下端筋20の下部と第2横筋27との交差箇所のすべてにおいて下端筋20と第2横筋27とが結束線28を介して連結されている。
第2横筋27は、下端筋20の下部の他に、下端筋20の上部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所またはその近傍に配置され、下端筋20の上部との交差箇所において結束線28を介して下端筋20に連結されていてもよい。また、下端筋20の下部または上部であって縦方向に隣接するラチス筋21の中間部24の間(ラチス筋17の中間部24の間に延びる下端筋20の縦方向中央)に配置され、下端筋20の下部または上部との交差箇所において結束線28を介して下端筋20に連結されていてもよい。
鉄筋トラス13は、各ラチス筋21の縦方向に隣接する上部22どうしの離間寸法が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋20とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Eは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法L1が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Eは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Eは、縦方向に隣接する第2横筋27どうしの離間寸法が等しく、それら第2横筋27が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。
鉄筋構造物10Eでは、第2横筋27の数に時に限定はなく、構築する床スラブや屋根スラブ、壁等の大きさやそれらに必要な強度に合わせて図示の数を超える第2横筋27が鉄筋トラス13の下端筋20に連結されていてもよい。第2横筋27は、鉄を延伸して作られた断面形状が略円形の鉄棒であり、その周面に節(リブ)(図示せず)がある異形鉄棒が使用されている。第2横筋27は、その太さについて特に限はなく、構築する床スラブや屋根スラブ、壁等の大きさやそれらに必要な強度に合わせて第2横筋27の太さを自由に変えることができる。第2横筋27は鉄から作られているが、鉄以外の金属から作ることもできる。また、第2横筋27に鉄を用いる場合は、第2横筋27にメッキ等の防錆処理が施されていてもよい。
この鉄筋構造物10Eを作る手順は、それらトラス13を金属板11の上面12に並べた後、下端筋20の下部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所(またはその近傍)に第2横筋27を配置し、下端筋20の下部との交差箇所において結束線28を介して第2横筋27を下端筋20に連結すること以外、図1の鉄筋構造物10Aのそれと同一である。なお、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1および第2横筋14,27を上端筋19や下端筋20に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1および第2横筋14,27とを配置して鉄筋構造物10Eを作った後、トラス13の上方から型枠内にコンクリートを打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。なお、図4や図7、図10に示す鉄筋構造物10B.10C,10Dに図13の第2横筋27が配置されていてもよい。
この鉄筋構造物10Eは、図1の鉄筋構造物10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。鉄筋構造物10Eは、それに金属板11や鉄筋トラス13、第1横筋14のみならず、第2横筋27が含まれるから、その強度を一層向上させることができるのみならず、それにコンクリートを打設した場合のそのコンクリートに作用する曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力にコンクリートが耐え得るようにコンクリートを十分に補強することができる。この鉄筋構造物10Eは、第2横筋27を下端筋20の下部に結束線28を介して連結されるから、第2横筋27を金属板11から上方に離間させた状態に支持することができ、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27から形成された立体的な鉄筋構造物10Eを簡単に組み立てることができる。
鉄筋構造物10Eは、下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、その交差箇所を目印とすることで第2横筋27を下端筋20に配置するときの位置決めが容易となり、第2横筋27を縦方向へ等間隔で離間平行させた状態で下端筋20に連結することができ、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物10Eを簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物10Eは、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
図16は、他の一例として示す鉄筋構造物10Fの斜視図であり、図17は、図16の鉄筋構造物10Fの上面図である。図18は、図16の18−18線矢視断面図である。図16〜18では、縦方向を矢印A(図16,17のみ)、横方向を矢印Bで示し、上下方向を矢印C(図18のみ)で示す。図16,17では、鉄筋構造物10Fの縦方向の図示を一部省略し、図17,18では、結束線28の図示を省略している。図16〜18では、型枠18のうちの底板(合板)のみを図示し、型枠18の各側板(合板)の図示を省略している。
この鉄筋構造物10Fが図1のそれと異なるのは、ラチス筋21の下部23が横方向外方へ屈曲していない点と、プリント金属板11の上面12に縦方向へ並ぶ複数の第2横筋27が配置されている点とにある。なお、この鉄筋構造物10Fのその他の構成は図1の鉄筋構造物10Aと同一であるから、図1と同様の符号を付すことで、この鉄筋構造物10Fにおけるその他の構成の説明は省略する。プリント金属板11の下面15には、図1の金属板11のそれと同様に、所定のデザインが印刷されている。
ラチス筋21の下部23は、上下方向下方へ向かって凸となるように弧を画いている。第2横筋27は、下端筋20の上部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所またはその近傍に配置され、下端筋20の上部との交差箇所において結束線28(図示せず)を介して下端筋20に連結されている。第2横筋27は、下端筋20の上部の他に、下端筋20の下部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所またはその近傍に配置され、下端筋20の下部との交差箇所において結束線28を介して下端筋20に連結されていてもよい。また、下端筋20の上部または下部であって縦方向に隣接するラチス筋21の中間部24の間に配置され、下端筋20の上部または下部との交差箇所において結束線28を介して下端筋20に連結されていてもよい。
鉄筋トラス13各ラチス筋21の縦方向に隣接する上部22どうしの離間寸法が等しく、上部22が縦方向へ等間隔で並び、各ラチス筋21の縦方向に隣接する下部23どうしの離間寸法が等しく、下部23が縦方向へ等間隔で並ぶとともに、下端筋20とラチス筋21との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Fは、横方向に隣接する鉄筋トラス13どうしの離間寸法L1が等しく、それら鉄筋トラス13が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。ゆえに、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する上端筋19どうしの離間寸法が等しく、それら上端筋19が互いに平行して横方向へ等間隔で並び、それら鉄筋トラス13の横方向に隣接する下端筋20どうしの離間寸法が等しく、それら下端筋20が互いに平行して横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Fは、縦方向に隣接する第1横筋14どうしの離間寸法が等しく、それら第1横筋14が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。鉄筋構造物10Fは、縦方向に隣接する第2横筋27どうしの離間寸法が等しく、それら第2横筋27が互いに平行して縦横方向へ等間隔で並んでいる。
この鉄筋構造物10Fを作る手順は、それらトラス13を金属板11の上面12に並べた後、下端筋20の上部であって下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所(またはその近傍)に第2横筋27を配置し、下端筋20の上部との交差箇所において結束線28を介して第2横筋27を下端筋20に連結すること以外、図1の鉄筋構造物10Aのそれと同一である。なお、トラス13を横方向へ並べたときにそれらトラス13どうしに縦方向の多少のずれがあったとしても、第1および第2横筋14,27を上端筋19や下端筋20に連結する際に、そのずれが修正され、トラス13が縦横方向へ確実に位置決めされた状態で整然と並ぶ。金属板11の上面12に鉄筋トラス13と第1および第2横筋14,27とを配置して鉄筋構造物10Fを作った後、トラス13の上方から型枠18内にコンクリートを打設し、所定期間養生する。養生期間が経過した後、型枠18を外し、床スラブや屋根スラブ、壁等の鉄筋コンクリート構造物を構築する。
この鉄筋構造物10Fは、図1の鉄筋構造物10Aが有する効果に加え、以下の効果を有する。鉄筋構造物10Fは、それに金属板11や鉄筋トラス13、第1横筋14のみならず、第2横筋27が含まれるから、その強度を一層向上させることができるのみならず、それにコンクリートを打設した場合のそのコンクリートに作用する曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力にコンクリートが耐え得るようにコンクリートを十分に補強することができる。この鉄筋構造物10Fは、第2横筋27を下端筋20の上部に結束線28を介して連結されるから、第2横筋27を金属板11から上方に離間させた状態に支持することができ、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27から形成された立体的な鉄筋構造物10Fを簡単に組み立てることができる。
鉄筋構造物10Fは、下端筋20とラチス筋21の中間部24との交差箇所が縦方向へ等間隔で並んでいるから、その交差箇所を目印とすることで第2横筋27を下端筋20に配置するときの位置決めが容易となり、第2横筋27を縦方向へ等間隔で離間させた状態で下端筋20に連結することができ、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27が整然と並んだ立体的な鉄筋構造物10Fを簡単に組み立てることができる。この鉄筋構造物10Fは、上下端筋19,20やラチス筋21、第1および第2横筋14,27が整然と並んでいるから、それにコンクリートを打設して鉄筋コンクリート構造物を構築した後、曲げ引張力や曲げ圧縮力、せん断力がコンクリートに作用したとしても、それら力によるコンクリートの破壊を確実に防ぐことができる。
10A 鉄筋構造物
10B 鉄筋構造物
10C 鉄筋構造物
10D 鉄筋構造物
10E 鉄筋構造物
10F 鉄筋構造物
11 プリント金属板(板材)
12 上面
13 鉄筋トラス
14 第1横筋
15 下面
19 上端筋
20 下端筋
21 ラチス筋
22 上部
23 下部
24 中間部
25 突条
26 突条
27 第2横筋
28 結束線

Claims (9)

  1. コンクリートを補強する鉄筋構造物において、
    前記鉄筋構造物が、所定面積を有する板材と、前記板材の上面に位置して縦方向へ延びていて横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の鉄筋トラスと、前記板材の上面に位置して横方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第1横筋とを備え、前記鉄筋トラスが、板材の上面から上方に位置して縦方向へ延びる上端筋と、前記板材と前記上端筋との間に位置して縦方向へ延びる一対の下端筋と、前記板材と前記上端筋との間で上下方向へ波状に曲折を繰り返しながら縦方向へ延びる一対のラチス筋とから形成され、
    前記ラチス筋が、その上部から下部に向かって横方向外方へ向かって末広がりになり、前記ラチス筋の上部が、前記上端筋に溶接され、前記ラチス筋の中間部が、前記下端筋に溶接され、前記ラチス筋の下部が、前記板材の上面に当接し、前記第1横筋が、前記上端筋の上部と下部とのいずれか一方に配置され、前記上端筋との交差箇所において結束線を介して該上端筋に連結されていることを特徴とする鉄筋構造物。
  2. 前記鉄筋トラスでは、前記ラチス筋の下部が前記板材の上面と並行するように横方向外方へ屈曲して該板材の上面に当接する脚を形成している請求項1記載の鉄筋構造物。
  3. 前記鉄筋構造物が、前記板材の上面に位置して横方向へ延びていて縦方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の第2横筋を含み、前記第2横筋が、前記下端筋の上部と下部とのいずれか一方に配置され、前記下端筋との交差箇所において前記結束線を介して該下端筋に連結されている請求項1または請求項2に記載の鉄筋構造物。
  4. 前記第1横筋が、前記上端筋と前記ラチス筋の上部との交差箇所またはその近傍において該上端筋に連結されている請求項1ないし請求項3いずれかに記載の鉄筋構造物。
  5. 前記第2横筋が、前記下端筋と前記ラチス筋の中間部との交差箇所またはその近傍において該下端筋に連結されている請求項3または請求項4に記載の鉄筋構造物。
  6. 前記板材には、その上面から上方へ突出して縦方向へ延びていて横方向へ所定寸法離間して並ぶ複数の位置決め用突条が形成されている請求項1ないし請求項5いずれかに記載の鉄筋構造物。
  7. 前記鉄筋構造物では、横方向へ隣接する一対の前記位置決め用突条の間に前記鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように前記鉄筋トラスを前記板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、前記突条の横方向の間隔が決められている請求項6記載の鉄筋構造物。
  8. 前記鉄筋構造物では、横方向へ隣接する一対の前記位置決め用突条を跨いで前記鉄筋トラスを位置させ、一方のラチス筋の下部が一方の突条に当接または近接するとともに他方のラチス筋の下部が他方の突条に当接または近接するように前記鉄筋トラスを前記板材に配置したときに、各鉄筋トラスどうしが横方向へ等しい間隔で離間平行するように、前記突条の横方向の間隔が決められている請求項6記載の鉄筋構造物。
  9. 前記板材には、下面に所定のデザインが印刷されたプリント金属板が使用されている請求項1ないし請求項8いずれかに記載の鉄筋構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014148849A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Hero Life Company:Kk 建物におけるワッフルスラブのスラブ鉄筋組立構造およびその組立方法
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CN110397220A (zh) * 2019-08-27 2019-11-01 贵州建工集团第四建筑工程有限责任公司 一种自承板式钢筋网架
CN112176850A (zh) * 2020-09-30 2021-01-05 长沙理工大学 一种钢-uhpc组合结构剪力连接件及其制作安装方法
CN112282098A (zh) * 2020-10-20 2021-01-29 华侨大学 组合剪力墙与楼板的钢筋弯折式连接节点及其施工方法

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