JP2010275395A - バイオフィルム除去剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)下記一般式(1)
[-(CH2)m-NH-C(NH)-NH-C(NH)-NH-]n (1)
(式中、mは5〜10、nは4〜20の数を示す。)
で表わされる化合物又はその塩を含有するバイオフィルム除去剤組成物、及び該除去剤組成物をバイオフィルムに接触させる、バイオフィルムの除去方法。
【選択図】なし
Description
更に、バイオフィルムを形成した微生物集合体に対しては、水系に分散浮遊状態にある微生物と比較して、殺菌剤・静菌剤のような微生物制御薬剤の十分な効果が出せないことも多い。例えば医療の面では近年、内視鏡等の医療機器の狭い隙間や空孔内に微生物が残存してバイオフィルムを形成し、これを原因とする院内感染例が数多く報告されている。
[-(CH2)m-NH-C(NH)-NH-C(NH)-NH-]n (1)
(式中、mは5〜10、nは4〜20を示す。)
で表わされる化合物又はその塩を含有するバイオフィルム除去剤組成物を提供するものである。
また、組成物中の化合物(A)は、単独(化合物(A)そのもの)として存在していたり、塩として存在していてもよく、組成物のpHによっては、例えば、組成物が酸性状態では、組成物中に配合される酸と化合物(A)との塩を形成していたり、或いは、組成物がアルカリ状態では、組成物中に化合物(A)が単独で存在している場合が考えられる。
化合物(A)の塩とするための酸としては、有機酸又は無機酸が挙げられ、好ましくは塩酸、グルコン酸、酢酸であり、より好ましくは塩酸である。
なお、ポリヘキサメチレンビグアナイドについては、特開2007−126581号に記載されているが、カチオン性界面活性剤の一例として記載されているにすぎず、バイオフィルムの除去効果については何の記載も存しない。
これらの(B)界面活性剤は成分(A)と目的に応じて任意の割合で併用することができる。成分(A)と成分(B)との割合は、成分(A)の溶解性、バイオフィルム除去性能の観点から、重量比で、成分(A)/成分(B)=90/10〜1/99が好ましく、70/30〜10/90がより好ましく、60/40〜20/80がさらに好ましい。
pHは、本発明のバイオフィルム除去剤組成物の原液(25℃)を測定することによって求めることができる。
従って、本発明のバイオフィルム除去剤組成物中の成分(C)の濃度は、pH調整、コスト及びバイオフィルム除去効果の観点から、から0.001〜20重量%が好ましく、0.002〜10重量%がより好ましく、0.005〜5重量%がさらに好ましく、0.005〜2重量%がさらにより好ましく、0.01〜1重量%が特に好ましい。
アルカリ剤はバイオフィルム除去剤組成物中に安定に配合できる範囲内で、目的に応じて任意の割合で併用することができる。好ましい割合は、バイオフィルム除去効果の観点から、重量比で、成分(A)/成分(C)=99/1〜10/90であり、より好ましくは80/20〜20/80であり、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。また、好ましくは、バイオフィルム除去効果の観点から、重量比で、[成分(A)+成分(B)]/成分(C)=99/1〜10/90であり、より好ましくは、80/20〜30/70であり、さらに好ましくは、70/30〜40/60である。
また、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する場合は、(A)、(B)及び(C)成分の合計で0.01〜60重量%が好ましく、0.02〜40重量%がより好ましく、0.02〜20重量%がさらに好ましく、0.02〜10重量%がさらにより好ましく、0.02〜2重量%が特に好ましい。
また、バイオフィルム除去剤組成物を作用させておく温度は、0〜98℃で使用できるが、作業環境、作業性等の観点より0〜60℃が好ましく、10〜40℃がより好ましい。
本発明のバイオフィルム除去剤組成物は水希釈系で用いてもよく、該組成物の水希釈物を一定量溜めて対象物を浸漬して使用したり、対象物が広範に亘る場合には、スプレー機器を用いてミストを吹き付けたり、発泡機を用いて泡状にしたものを吹き付けたりしてもよい。又、該組成物の水希釈液を流したり、はけ等により塗布してもよい。
その他、タオルなどに該水希釈液を含浸させて、対象物を拭き取っても良い。該組成物の水希釈液は、その使用時の成分(A)の重量濃度が0.005〜5重量%となるのが好ましく、0.01〜3重量%となるのがより好ましく、0.02〜2重量%となるのが好ましい。
<バイオフィルム除去能の検定>
緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa NBRC13275)、および環境単離菌であるアシネトバクター(Acinetobacter baumannii)をそれぞれLB培地[日本ベクトン・ディッキンソン(株)製]を用いて、37℃、18時間の前培養して増殖した菌液1mLを99mLのMHB培地[日本ベクトン・ディッキンソン(株)製]に加えて菌液を調製した。この菌液を96ウェルノントリートメントプレート平底[ベクトン・ディッキンソン(株)製]の各穴に150μL注入し、37℃、18時間培養してバイオフィルムを形成させた。その後、菌液を抜き出し、イオン交換水200μL注入し3分後に抜き出す。このすすぎ工程操作を3回繰り返し、試験に用いるバイオフィルムサンプルを調製した。
その後、表1に示すバイオフィルム除去剤組成物を200μL注入し、20℃で10分間静置後試験液を抜き出す。その後、イオン交換水200μL注入し、抜き出す、すすぎ工程を1回行った。
洗浄されなかったバイオフィルムを定量するために、0.1%クリスタルバイオレット200μL注入し、5分後に抜き出す。更にイオン交換水200μLを注入して抜き出すすすぎ工程を3回行う。
最後にエタノール200μLを注入し、Wellreader[生化学工業(株)製]を用
いてこの溶液の570nmでの吸光度を測定した。同様にバイオフィルム除去剤組成物を作用させていないウェルについて0.1%クリスタルバイオレットで処理後、吸光度を測定し初期値とした。また、96ウェル中にミューラーヒントン培地を各150μL注入するが菌が存在しないものを同様に行い、吸光度を測定してブランク値とした。各試験は8回行い平均した値を用いた。除去率は下記の式にて算出した。表中の濃度は全量に対する有効分濃度(重量%)で示した。
バイオフィルム作成は実施例1と同様の方法で行った。
その後、表2で示すバイオフィルム除去剤組成物を200μL注入し、20℃で所定時間静置後試験液を抜き出す。その後、イオン交換水200μL注入し、抜き出すすすぎ工程を1回行った。
バイオフィルム残存量の判定は実施例1と同様の方法で行った。
結果を表2に示す。
Claims (7)
- (A)下記一般式(1)
[-(CH2)m-NH-C(NH)-NH-C(NH)-NH-]n (1)
(式中、mは5〜10、nは4〜20の数を示す。)
で表わされる化合物又はその塩を含有するバイオフィルム除去剤組成物。 - 成分(A)が、ポリヘキサメチレンビグアニジン又はその塩である請求項1記載のバイオフィルム除去剤組成物。
- さらに(B)界面活性剤を含有する請求項1又は2記載のバイオフィルム除去剤組成物。
- さらに(C)アルカリ剤を含有する請求項1〜3いずれか1項に記載のバイオフィルム除去剤組成物。
- 組成物のpHが9以上である請求項1〜4いずれか1項に記載のバイオフィルム除去剤組成物。
- (B)の界面活性剤が、非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜5いずれか1項に記載のバイオフィルム除去剤組成物。
- 請求項1〜6いずれか1項に記載のバイオフィルム除去剤組成物をバイオフィルムに接触させる、バイオフィルムの除去方法。
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