JP2010274584A - インクジェットによる画像形成方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】

光硬化型インクを用いたシングルパス方式の画像形成方法において、光硬化型インクが滲み易い記録媒体に対して、滲みが抑えられた精細な画像を得るとともに、インクジェットヘッドのノズル面への反射光の影響を低減し、インクの増粘や硬化を防止しインク吐出を安定させるための実用的な画像形成方法を提供すること。
【解決手段】

インクジェットヘッド1近傍の位置に光照射を行う第一照射手段2Aを配置する。インクジェットヘッド1から射出される光硬化型インクの射出方向に対して、第一照射手段2Aからは平行に光が照射される。また、記録媒体4の進行方向に対して光の照射範囲は2mm〜10mmの線状に集光されており、使用される光の波長は300〜390nmで、その照度は250〜1000mW/cmの範囲内にある。また、光硬化インクは波長300〜390nm、積算光量1〜10mJ/cmの光照射によって流動性を失うものを使用する。
【選択図】図1

Description

光硬化型インクを用いたインクジェットによる画像形成方法において、光硬化型インクが滲み易い記録媒体に対して、滲みが抑えられた精細な画像を得るとともに、インクジェットヘッドのノズル面への反射光の影響を低減し、インクの増粘や硬化を防止しインク吐出を安定させるための画像形成方法に関するものである。
インクジェット方式による印刷は、インクジェットヘッドのノズルよりインクを吐出し、記録媒体にインクを塗布し、定着せしめる方式であり、前記ノズルと前記記録媒体が非接触状態にあるため、曲面や凹凸のある不規則な形状を有する表面に対しても、良好な印刷を行うことが出来る。このため、産業用途で広範囲にわたる利用分野が期待されている印刷方式である。
インクジェット方式による印刷では、記録媒体、使用目的、品質面、作業性等、様々な観点から様々な材料構成のインクが用いられる。すなわち、主溶剤として水を用いる水性インク、主溶剤として揮発性の有機溶剤を用いる溶剤性インク、溶剤を使用せず100%固形分となるワックスインク、同じく溶剤を使用せず100%固形分となりビヒクル成分として重合性モノマーや重合性オリゴマー等の重合性化合物及び重合開始剤を配合し、可視光線および紫外線などの光線で硬化、乾燥する光硬化型インクである。
特に近年、光硬化型インクは以下の点で注目されている。すなわち1)水性インクや溶剤インクと比較し、インクが速乾性であるため印刷後の印刷物が取扱い易い、2)インク乾燥のために熱エネルギーを使用しないため、水性インクや溶剤インクと比較し省エネルギーである、3)インク塗膜の記録媒体への密着性、耐摩耗性、耐水性、耐薬品性、耐光性、耐熱性等、インク塗膜自身が持つ性質による特徴、4)揮発性の有機溶剤を含まず不揮発性であることによるインクジェットヘッドのメンテナンスの容易さ、5)低臭気であることによる作業性、等である。
更に装置面においては画像形成の高速化と高画質化が大きな注目を集めており、インクジェットヘッドの多ノズル化とヘッドの印字幅の長尺化が進んでいる。このようなインクジェットヘッドはライン型インクジェットヘッドと呼ばれており、ライン型インクジェットヘッドの位置を固定し、記録媒体がその下を1回通過するだけで、ラベル用途やビジネス文書用途等において十分な品質の画像形成が可能となっている。
上記の状況から近年、ライン型インクジェットヘッドから光硬化型インクを射出しての画像を形成する試みが様々な用途、例えばラベル印刷、ビジネスフォーム印刷、タグ印刷等で試みられている。

しかしながら、光硬化型インクを使用した画像形成は、インクジェットヘッドから吐出された低粘度で不揮発性の液滴のドットで行われるため、その画像品質は記録媒体の種類や物性によって大きく左右される問題がある。

特に記録媒体が浸透性である場合、例えば紙や布、その他多孔質の素材に対して画像形成を行う場合、インクの液滴は記録媒体が持っている細孔内に浸透し、拡散してしまうため、画像に滲みが生じてしまい文字の判読やバーコード等のパターンの認識が困難になってしまう。特に布の場合、糸と糸の織目が細孔のような働きをして、パターンにヒゲ状の滲みを生じさせる。

また、記録媒体が非浸透性であっても、表面の濡れ指数極端に大きい場合や、記録媒体表面に毛管現象を生じさせるような微細な溝や凸凹がある場合、やはり画像に滲みが生じてしまう。

上記の課題に対して、特開2003−89198ではインクジェットヘッドのごく近傍に光照射を行うためのライトガイドを設けて光照射を行う方法が記載されている。しかしながら、上記の方法はメディアからの反射光の影響を考慮していないため、照射する光の照度や記録媒体の反射率によっては、インクジェットヘッドのノズル面に付着したインクやノズル内のインクが反射光により増粘あるいは硬化し、インクジェットヘッドからのインクの吐出に不良を生じさせる危険性がある。

また、特開2004−216681では精細な画像を得るためにインク着弾後0.001〜1.0秒の間に第一の光を照射しインク中のモノマーの40〜70%を重合させた後、第二の光を照射する方法が記載されている。しかしながら、上記の方法もメディアからの反射光の影響について言及していないため、照射する光の照度や記録媒体の反射率によっては、インクジェットヘッドのノズル面に付着したインクやノズル内のインクが反射光により増粘あるいは硬化しがインクジェットヘッドからのインクの吐出に不良を生じさせる危険性がある。また、布のように空孔の多い浸透性の記録媒体に対しても有効がどうかは不明である。

特開2003−89198 特開2004−216681

本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、その目的は光硬化型インクを用いた画像形成方法において、光硬化型インクが滲み易い記録媒体に対して、滲みが抑えられた精細な画像を得るとともに、インクジェットヘッドのノズル面への反射光の影響を低減し、インクの増粘や硬化を防止しインク吐出を安定させるための実用的な画像形成方法を提供することにある。

上記の目的を達成するために、本発明では以下の手段を講じる。尚、本発明における光硬化とは紫外線、可視光線、赤外線その他放射線の照射により液体状態から固体状態に変化する特性を意味する。更に光重合性とは紫外線、可視光線、赤外線その他放射線の照射によりモノマー中の官能基が重合反応する性質を意味する。

請求項1に記載の発明では、位置が固定されたライン型インクジェットヘッドにより、前記インクジェットヘッドの下を移動する記録媒体上に光硬化型インクを塗布した後、光照射により前記光硬化型インクを硬化させて画像を形成する画像形成方法であって、前記インクジェットヘッド近傍の位置に配置された第一照射手段の光照射によって前記光硬化型インクの流動性を失くした後、更に遠方に配置された第二照射手段の光照射によって、前記光硬化型インクを完全に硬化させ前記記録媒体上に定着させる構成を持ち、且つ前記第一照射手段から前記記録媒体上に照射される光は、前記光硬化型インクの射出方向に対し平行に照射され、前記記録媒体の進行方向に対する照射範囲が2mm〜10mmの線状になるように集光されており、更に前記第一照射手段から照射される光は330〜390nmの範囲内の波長の光であり、前記記録媒体上における前記第一照射手段から照射される光の照度は250〜1000mW/cmであることを特徴としている。

すなわち、光硬化型インクは記録媒体へ塗布後、インクジェットヘッド近傍の位置に配置された第一照射手段からの光照射により速やかにその流動性を失い、記録媒体上に形状を留めることになる。ここで第一照射手段は例えばシリンドリカルレンズ等により、記録媒体の進行方向に対する照射範囲が2mm〜10mmの線状光にあるよう集光されており、光はインクの射出方向と平行になるように照射される。このため、拡散光になっている照射手段の場合よりもインクジェットヘッドのノズル面に対する記録媒体からの反射光は低減され、インクジェットヘッドのノズル面の付着した光硬化型インク及びノズル内の光硬化型インクへの影響をなくすことができる。第一照射手段から照射される光の照射範囲が10mm以上の場合、反射光の低減効果が落ちてしまい、インクジェットヘッドのノズル面の付着した光硬化型インク及びノズル内の光硬化型インクへの影響を増してしまい不適である。また、光の照射範囲を2mm以下にした場合、光硬化型インクに照射される光の積算光量が十分な量にならないため、インクの流動性をなくすことができず、記録媒体上のパターンの滲みを抑えることができなくなる。集光による光の照射範囲は2mm〜10mmが好ましく、更には3〜6mmがより好ましい。この範囲内であれば、インクジェットヘッドのノズル面に対する反射光をほとんどなくすことができる。

更に第一照射手段から照射される光は330〜390nmの範囲内の波長の光に限定しているため、インクジェットヘッドのノズル面は赤外線等の熱線による加熱の影響が抑えられる。また、330nm以下の波長の光を使用していないため、短波長によるオゾンの生成と、再分解による酸素原子の発生、これに伴うインクジェットヘッドのノズル面およびインクの酸化の影響も抑えることができる。

また、第一照射手段から照射される光の照度は250〜1000mW/cmとし、更に好ましくは350〜800mW/cmとすることにより、インクジェットヘッドのノズル面への反射光を抑え、且つ光硬化型インクの流動性を失くすに足る十分な光量となる。光の照度が250mW/cm以下の場合、光硬化型インクの流動性を失くすには光量は不十分となり、1000mW/cm以上の場合インクジェットヘッドのノズル面に対する反射光が十分低減されなくなってしまう。

尚、第一照射手段として使用できる光源は、例えばシリンドリカルレンズを備え記録媒体幅方向に渡り照射領域を持つように設計されたLED、ライトガイドとシリンドシカルレンズによって記録媒体幅方向にわたり線状に集光された水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、面発光レーザをライン状に並べ録媒体幅方向に渡り照射領域を持つように設計されたアレイモジュール、等である。

更に請求項1の発明に記載の光硬化型インクを完全に硬化し記録媒体上に定着させるための第二照射手段はインクジェットヘッドに対して十分遠方に配置されるため、波長分布や拡散光、反射光について注意する必要はなく、光硬化型インクを完全に硬化できる光量を与えうるものが配置される。具体的には水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、等である。

また、請求項1の発明に記載のライン型インクジェットヘッドとは光硬化型のインクを射出できるノズルを複数個有しており、インクジェットヘッドの下を記録媒体が一回通過した際に塗布されるインクによって、目的の機能、例えばナンバリングやバーコード、能書き印刷等に対して十分な品質の画像を形成することができる能力を持つものである。ノズル駆動の方式としてはピエゾ駆動方式、サーマル方式、静電誘引方式、連続噴射方式等があり、特に高い耐薬品性と、比較的高粘度な材料を射出できる性能を有しているピエゾ駆動方式が最適である。

インクジェットヘッドの下を通過する記録媒体の搬送速度は記録媒体の材質、形状、力学的な物性、第二照射手段の照度、インクジェットヘッドの性能によって決定される。実用的な範囲としては、100mm/s〜1000mm/sである。

請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の画像形成方法において、上記インクジェットヘッドのノズルと上記第一照射手段の線状に集光された照射光の中心との距離は10〜100mmとすることを特徴としている。

すなわち、本発明において第一照射手段はインクジェットヘッドの近傍に配置されるが、第一照射手段とインクジェットの位置関係としては、インクジェットヘッドのノズルと、線状に集光された照射光の中心との距離が10〜100mm、更に望ましくは20〜80mmの位置にあることが望ましい。上記の位置関係にある場合、インクジェットヘッドのノズル面に対する記録媒体からの反射光は低減され、インクジェットヘッドのノズル面の付着した光硬化型インク及びノズル内の光硬化型インクへの影響をなくすことができる。インクジェットヘッドのノズルと、線状に集光された照射光の中心との距離が10mm以下の場合、ノズル面に対する記録媒体からの反射光の影響が十分軽減されない。また、100mm以上の場合、インクが記録媒体に着弾してから第一照射手段による光照射までの時間がかかってしまい、インクの濡れによる滲みを抑える効果が低くなってしまう。

請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の画像形成方法において、使用される前記光硬化型インクは、波長300〜390nmで積算光量1〜10mJ/cmの光照射によって流動性を失うものであることを特徴としている。

すなわち、本発明おいて使用される光硬化型インクは、請求項1に記載された第一照射手段から照射される光の積算光量が1〜10mJ/cmであれば、完全な硬化ではないまでも、直ちに流動性は失われるため、インク液滴の記録媒体への浸透や濡れ拡がりがなくなる特徴を有している。このため印字されたパターンは滲みのない精細な品質のものが得られることとなる。

本発明おいて使用される光硬化型インクはその流動性を失う積算光量の範囲は1〜10mJ/cmが好ましく、2〜5mJ/cmが更に適している。上記の条件の場合、インクジェットヘッドのノズル面に付着したインク及びノズル内のインクが記録媒体からのわずかな反射光により、インクが増粘あるいは硬化することはない。光硬化型インクが1mJ/cm以下の積算光量で流動性を失う場合、記録媒体からのわずかな反射光によってもインクが増粘あるいは硬化しインクジェットヘッドからの吐出に不良を生じさせてしまうため不適である。また、光硬化型インクが10mJ/cm以上の積算光量で流動性を失う場合、請求項1に記載された第一照射手段の条件では流動性を失う程度の硬化反応は起こらず、より高い照度が必要となる。照度を高くすると記録媒体からの反射光が十分低減されないため、インクジェットヘッドのノズル面に付着した光硬化型インクやノズル内の光硬化型インクの増粘や硬化が生じてしまう。このため、10mJ/cm以上の積算光量で流動性を失う光硬化型インクを使用することは不適である。

請求項3に記載の本発明において光硬化型インクとは基本的な構成成分として、重合性化合物と反応開始剤、色材として顔料または染料、添加剤からなり、無反応性の溶媒を含まないものを指している。

重合性化合物は分子内に重合反応を行う官能基を1個以上持つものであり、反応系形式のよりラジカル重合性のものと、カチオン重合性のものに分類される。

ラジカル重合性の化合物の一般的なものとして(メタ)アクリレートモノマー、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエーテル(メタ)アクリレートオリゴマー、等が挙げられる。

カチオン重合性の化合物の一般的なものとしてエポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物、等が挙げられる。

光照射によりラジカル重合反応を開始させる反応開始剤は例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイドなどが好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどを併用しても良いし、更に水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルフィドなども併用できる。

光照射によりカチオン重合反応を開始させる反応開始剤として、光を照射したときにルイス酸を放出するオニウム塩が好ましく用いられる。そのようなオニウム塩の例としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩な度を上げることができる。具体的には、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラフルオロホウ酸トリフェニルフェナシルホスホニウム、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジ4’−ヒドロキシエトキシフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロフォスフェート、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨードニウム、(4−メチルフェニル)[4−(2−メチルプロピル)フェニル] ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート等が挙げられる。

顔料または染料は公知のものが使用できる。

更に本発明で使用する光硬化型インクは上記の構成成分に加え、射出性、レベリング性、等を調整するための添加剤が適宜加えられる。

本発明のおける光硬化型インクは積算光量1〜10mJ/cmの光照射によって硬化反応を起こし流動性を失う最適な処方になるように、上記の構成成分のなかから最適なものが選ばれる。

本発明において、インクジェットヘッド近傍の位置に配置された第一照射手段による光照射は記録媒体の進行方向に対して照射範囲が2mm〜10mmの線状に集光されており、光の波長は300〜390nmのもので、その照度は250〜1000mW/cmの範囲内にある。また、使用される光硬化インクは波長300〜390nm、積算光量1〜10mJ/cmの光照射によって流動性を失うものであるため、光硬化型インクが滲み易い記録媒体を使用しても、滲みが抑えられた精細な画像を得ることができ、且つインクジェットヘッドのノズル面への反射光の影響がないため、インクの増粘や硬化は防がれ、インクは常に安定的に射出できる。

以下、図面及び実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はかかる実施例に限定されるものではない。

実施例は図1に示すような装置構成で行った。図1において、1はピエゾ駆動型のインクジェットヘッドであり、材料が射出されるノズル数は512個のものを使用した。インクジェットヘッド1の記録媒体幅方向における印字範囲は36mmである。2Aは第一照射手段であり、実際にはシリンドシカルレンズ22を備えた波長365nmのLED21を使用した。LED21の記録媒体幅方向における照射範囲は60mmである。3は第二照射手段であり、実際には直管型のメタルハライドランプ31を使用した。メタルハライドランプの記録媒体幅方向における照射範囲は85mmである。インクジェットヘッド1、第一照射手段2、第二照射手段3の位置は固定されており、この下を記録媒体4が搬送される。記録媒体4がインクジェットヘッド1の下を通過する際に光硬化型インク5が射出され、記録媒体4の所定の箇所にパターニングされる。光硬化型インク5が塗布された記録媒体4は、第一照射手段2の下を通過すると、光硬化型インクは硬化反応を起こし、その流動性が失われる。更に第二照射手段3の下に液体の状態の塗膜が通過する際に光硬化型インクは完全に硬化し、硬化塗膜52となる。

インクジェットヘッド1から射出される光硬化型インクの量は25〜40plであり、実際に使用する記録媒体にあわせて調整を行った。記録媒体上に塗布される光硬化型インク5のドットのピッチは360×360dpiとした。

また、第1図に示す装置構成において、第一照射手段2Aから照射される光の、記録媒体4の進行方向に対する照射範囲は8mmとしており、インクジェットヘッド1のノズルから第一照射手段2Aからの照射光の中心までの距離は80mmとしている。また、第一照射手段からの照射光の照度は350mW/cmとした。

更に、第一照射手段3から照射される光の照度は550mW/cmとした。尚、実際に使用したメタルハライドランプは得に集光しない拡散光源のタイプである。

記録媒体の搬送速度は300mm/sとした。このため、第一照射手段2から照射される光の積算光量はトプコン製光量計UVR−T1で測定したところ、6mJ/cmであった。また、第一照射手段2から照射される光の積算光量はトプコン製光量計UVR−T1で測定したところ、60mJ/cmであった。

(実施例1)

光硬化型インクとして、以下の処方のラジカル重合型インクaを使用した。インクの製造は公知の方法のより行った。数値は重量%である。

イソボルニルアクリレート 43.2

ジプロピレングリコールジアクリレート 25.0

トリシクロデカンジメタノールジアクリレート 18.0

光開始剤:

1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 5.0

ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド 5.0

顔料:

カーボンブラック 1.8

その他添加剤 2.0

インクAは表面張力は31mN/mを示し。波長365nmの光を積算光量4mJ/cm与えると硬化反応が起こり流動性が失われる性質を示した。

記録媒体として、長さ200mのロール状になったポリエステル繊維を使用したサテン地の布を使用し、図1に示す構成の装置を用いて、6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットを30×100mm分の範囲内に配置し、このパターンを1枚とした上で1600枚分連続的に印字した。またこの作業を20巻分行った。

(実施例2)

光硬化型インクとしてラジカル重合型インクaを使用した。記録媒体として、濡れ指数45dyn/cmを示すポリエステルフィルムのロール200m分を使用し、図1に示す構成の装置を用いて、6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットを30×100mm分の範囲内に配置し、このパターンを1枚とした上でこのパターンを1600枚分連続的に印字した。またこの作業を20巻分行った。

(比較例1)

第2図に示すに示す構成の装置を用いて、記録媒体として、長さ200mのロール状ポリエステル繊維を使用したサテン地の布を使用し、6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットを30×100mm分の範囲内に配置し、このパターンを1枚とした上で1600枚分連続的に印字した。またこの作業を20巻分行った。第2図に示す構成の装置において、第一照射手段2Bとして波長365nmのLEDとして光は拡散光源となるLEDアレイを使用した。インクジェットヘッド1のノズルから第一照射手段2Bからの照射光の中心までの距離は80mmとしている。LEDアレイによる光の照度は300mW/cmであり、記録媒体の搬送速度は300mm/sとしたため、第一照射手段2から照射される光の積算光量はトプコン製光量計UVR−T1で測定したところ、6mJ/cmであった。その他の構成は第1図に示した装置と同様とした。光硬化型インクとして、ラジカル重合型インクaを使用した。

実施例1に従いポリエステル繊維を使用したサテン地の布に印刷したところ、6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットは問題なく判読できる品質の画像が得られた。また、ロール20巻分印刷を行った後でもノズルの詰まり、インク量の低下、インク射出の乱れは起こらず、記録媒体からの反射光がインクジェットヘッドのノズル面に影響を及ぼしていないことが確認できた。尚、第一照射手段2Aを用いない場合、印字された漢字、数字、アルファベットは滲みが大きく、判別できない状態であった。

実施例2に従いポリエステルフィルムに印刷したところ、6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットは問題なく判読できる品質の画像が得られた。また、ロール20巻分印刷を行った後でもノズルの詰まり、インク量の低下、インク射出の乱れは起こらず、記録媒体からの反射光がインクジェットヘッドのノズル面に影響を及ぼしていないことが確認できた。尚、第一照射手段2Aを用いない場合、印字された漢字、数字、アルファベットは滲みが大きく、判別できない状態であった。

比較例1に従いポリエステルフィルムに印刷したところ、15巻程は6ポイントMSゴシック体の漢字、数字、アルファベットは問題なく判読できる品質の画像が得られた。しかしながら、ロール16巻目の印刷から、インク量の低下、インク射出の乱れが確認された。記録媒体からの反射光がインクジェットヘッドのノズル面に影響を及ぼしていることが確認できた。

本発明における実施例1での装置構成を示す模式図 実施例1に対する比較例1での装置構成を示す模式図

1・・・ピエゾ駆動型インクジェットヘッド

2A・・・実施例1における第一照射手段の装置全体

21・・・LED

22・・・シリンドリカルレンズ

2B・・・比較例1における第一照射手段の装置全体

3・・・第二照射手段の装置全体

22・・・LEDアレイ

31・・・直管型メタルハライドランプ

4・・・記録媒体

51・・・液体状態の光硬化型インク

52・・・硬化塗膜となった光硬化型インク

Claims (3)

  1. 位置が固定されたライン型インクジェットヘッドにより、前記インクジェットヘッド下を移動する記録媒体上に光硬化型インクを塗布した後、光照射により前記光硬化型インクを硬化させて画像を形成する画像形成方法であって、前記インクジェットヘッド近傍の位置に配置された第一照射手段の光照射によって前記光硬化型インクの流動性を失くした後、更に遠方に配置された第二照射手段の光照射によって、前記光硬化型インクを完全に硬化させ前記記録媒体上に定着させる構成を持ち、且つ前記第一照射手段から前記記録媒体上に照射される光は、前記光硬化型インクの射出方向に対し平行に照射され、前記記録媒体の進行方向に対する照射範囲が2mm〜10mmの線状になるように集光されており、更に前記第一照射手段から照射される光は300〜390nmの範囲内の波長の光であり、前記記録媒体上における前記第一照射手段から照射される光の照度は250〜1000mW/cmであることを特徴とする画像形成方法。
  2. 請求項1に記載の画像形成方法において、上記インクジェットヘッドのノズルと上記第一照射手段の線状に集光された照射光の中心との距離は10〜100mmとすることを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成方法において、使用される前記光硬化型インクは、波長300〜390nmで積算光量1〜10mJ/cmの光照射によって流動性を失うものであることを特徴とする画像形成方法。
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