JP2010272632A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立した電界効果トランジスタを提供すること。
【解決手段】基板と、前記基板上に形成され、窒化物系化合物半導体からなり、チャネル層を含む半導体層と、前記チャネル層上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記半導体層上において前記ゲート電極を挟むように配置されたソース電極およびドレイン電極と、を備え、前記チャネル層の表面の、少なくとも前記ゲート電極直下の領域が、窒素極性の表面を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物系化合物半導体からなる電界効果トランジスタに関するものである。
化学式AlxInyGa1-x-yAsuv1-u-v(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1、0≦u≦1、0≦v≦1、u+v<1)で表されるIII族窒化物系化合物半導体を用いた半導体デバイス、たとえばGaN系半導体デバイスは、GaAs系の材料に比べてそのバンドギャップエネルギーが大きく、しかも耐熱度が高く高温動作に優れており、近年盛んに研究されている。特に、ノーマリオフ型の動作を実現するために、MOS(Metal Oxide Semiconductor)構造とした電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor、FET)が幾つかの研究機関から報告されている(たとえば、非特許文献1、2参照)。
T. Nomura et al., "High-temperature enhancement mode operation of n-channel GaN MOSFETs on sapphire substrates", Solid-State Electron. Vol.52 (2008) p150 S. Sugiura et al., "Enhancement-mode n-channel GaN MOSFETs fabricated on p-GaN using HfO2 as gate oxide", Electron. Lett. Vol.43 (2007) p952
しかしながら、たとえば非特許文献1に記載の電界効果トランジスタは、そのしきい値電圧が限りなく0Vに近い低い値である。一方、非特許文献2に記載の電界効果トランジスタは、しきい値電圧が+10Vと報告されているが、その動作電流が小さい。このように、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立した電界効果トランジスタを実現することは困難であるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立した電界効果トランジスタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電界効果トランジスタは、基板と、前記基板上に形成され、窒化物系化合物半導体からなり、チャネル層を含む半導体層と、前記チャネル層上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記半導体層上において前記ゲート電極を挟むように配置されたソース電極およびドレイン電極と、を備え、前記チャネル層の表面の、少なくとも前記ゲート電極直下の領域が、窒素極性の表面を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記窒素極性の表面において窒素極性によって発現する分極による面電荷密度が1×1011cm−2以上5×1012cm−2以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記ゲート絶縁膜の等価酸化膜厚が30nm以上150nm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記ゲート絶縁膜は、SiO、SiNx1、SiON、Al、MgO、GaOx2、GdOx3の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記チャネル層の実効アクセプタ濃度は5×1015cm−3以上5×1017cm−3以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記チャネル層は、アクセプタとしてMg、Be、Zn、Cの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る電界効果トランジスタは、上記の発明において、前記ゲート電極は、ポリシリコン、Al、Au、Pd、Pt、Ni、Ta、Mo、Wの少なくともいずれか一つからなることを特徴とする。
本発明によれば、動作電流を大きく維持しつつ、しきい値電圧を高くすることができるので、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立した電界効果トランジスタを実現できるという効果を奏する。
図1は、実施の形態1に係るMOSFETの模式的な断面図である。 図2は、基板上にエピタキシャル成長するGaNの結晶構造の模式図である。 図3は、チャネル層の表面に負の分極がある場合とない場合とにおける、ゲート電圧Vgとドレイン電流Idとの関係を示す図である。 図4は、図1に示すMOSFETにおけるチャネル層の表面の分極密度Qpolとしきい値電圧Vthとの関係を示す図である。 図5は、実施の形態2に係るMOSFETの模式的な断面図である。 図6は、実施の形態3に係るMOSFETの模式的な断面図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る電界効果トランジスタの実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、MOS型電界効果トランジスタを適宜MOSFETと記載する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るMOSFETの模式的な断面図である。このMOSFET100は、サファイアからなる基板1上に、アンドープのGaNからなるバッファ層2を介して形成されたチャネル層3を備えている。このチャネル層3は、全体として、アクセプタとしてMgを含有するp−GaNからなるが、その表面3aから内部にわたって形成されたn−GaNからなるソース領域4、ドレイン領域5を有している。さらに、MOSFET100は、チャネル層3上に形成されたSiOからなるゲート絶縁膜6と、ゲート絶縁膜6上に形成されたゲート電極9と、チャネル層3上においてゲート電極9を挟むように配置されたソース電極7およびドレイン電極8とを備えている。なお、ソース電極7およびドレイン電極8は、それぞれソース領域4、ドレイン領域5上に配置されている。
ここで、このMOSFET100においては、チャネル層3の表面3aの、少なくともゲート電極9の直下における領域が、窒素極性の表面を含むものとなっている。図2は、基板1上にエピタキシャル成長するGaNの結晶構造の模式図である。符号1aは基板1の主表面を示し、符号10はGaN結晶を示し、符号10a、10bはそれぞれGa原子、窒素原子を示している。GaN結晶10は、六方晶系のウルツ鉱構造であり、紙面縦方向のc軸方向において異方性を有する。そのため、そのエピタキシャル成長した表面にGa原子が配列したGa極性となる場合と、窒素原子が配列した窒素極性となる場合とがある。このMOSFET100においては、基板1の主表面1aを窒化することによって、図2に示すように表面に窒素原子10bが配列した窒素極性の表面を含むようになっている。
このような窒素極性の表面においては、表面の窒素原子に結合すべきGa原子が、その上側には存在しないために、結晶内部であればGaとの結合手となるべき窒素原子の価電子が余る状態となる。その結果、図1に示すように表面3aに負の分極Pを発現させることができる。そして、このようにチャネル層3の表面3aに負の分極Pが発現したMOSFET100を動作させる場合、負の分極Pによる影響を打ち消して反転層を形成するために、負の分極Pが存在しない場合よりも余計にゲート電圧を印加する必要がある。その結果、MOSFET100のしきい値電圧は高くなる。なお、表面3aのうち、窒素極性の表面を含ませる領域は、少なくともゲート電極9の直下の領域であればよいので、図1においてはこの領域のみに分極Pを示している。しかしながら、表面3aの他の領域において窒素極性の表面を含んでいても、しきい値電圧や動作電流には特に影響はない。
つぎに、図3は、図1に示す構造のMOSFETにおいて、チャネル層の表面に負の分極がある場合とない場合とにおける、ゲート電圧Vgとドレイン電流Idとの関係(Vg−Id特性)を示す図である。図3において、線L1が負の分極がない場合のVg−Id特性を示し、線L2が負の分極がある場合のVg−I特性を示している。図3に示すように、チャネル層の表面に負の分極を発現させることによって、Vg−Id特性が線L1から線L2にシフトし、しきい値もVth1からVth2へと高くなる。
つぎに、図4は、図1に示すMOSFET100におけるチャネル層3の表面3aの分極による面電荷密度Qpolとしきい値電圧Vthとの関係を示す図である。なお、図4は、ゲート絶縁膜6を厚さ60nmのSiOからなるものとし、チャネル層3の実効アクセプタ濃度を1×1016cm−3として計算したものである。図4に示すように、表面3aにおいて窒素極性によって発現する面電荷密度Qpolを大きくすることによって、しきい値電圧Vthを高くすることができる。なお、面電荷密度を調整するには、たとえば、基板1の主表面1aの窒化の度合いを調整し、チャネル層3の表面3aにおける窒素極性の表面とGa極性の表面との混在の割合を調整すればよい。また、特に、しきい値電圧を実用上好ましい値である+3V〜+5Vにするには、面電荷密度を1×1011cm−2以上5×1012cm−2以下の範囲とし、ゲート絶縁膜の膜厚を30nm以上150nm以下の範囲とすることが好ましい。
ところで、MOSFETにおいては、しきい値電圧は、ゲート絶縁膜の厚さ、およびチャネル層における実効アクセプタ濃度に比例するため、しきい値電圧を上げるためには、従来は、ゲート絶縁膜を厚くしたり、実効アクセプタ濃度を高くしたりする方法がとられていた。しかしながら、MOSFETの相互コンダクタンス、およびドレイン電流(動作電流)は、いずれもゲート絶縁膜の厚さ、および実効アクセプタ濃度に反比例するため、しきい値電圧を上げるために上記方法をとった場合には、いずれも、MOSFETの動作電流を減らすこととなる。
これに対して、本実施の形態1に係るMOSFET100では、チャネル層3の表面3aに窒素極性の表面を含ませることによって、ゲート絶縁膜6の厚さやチャネル層3の実効アクセプタ濃度を変更することなく、すなわちその動作電流を減らすことなく、しきい値電圧を高くしている。ゆえに、本実施の形態1に係るMOSFET100では、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立することができる。
(製造方法)
つぎに、MOSFET100の製造方法の一例について説明する。はじめに、サファイアからなる基板1に850℃のサーマルクリーニングを施す。つぎに、基板温度を800℃とし、基板表面に窒素プラズマを照射する。この段階で、基板1の主表面1a近傍の酸素が窒素に置換されて、主表面1aが窒化される。つぎに、基板温度を600℃として、MBE(Molecular beam epitaxy)法を用いて、基板1の主表面1a上にアンドープのGaNからなるバッファ層2をたとえば厚さ20nmだけ成長する。つぎに、基板温度を750℃として、Mgを添加したp−GaNからなるチャネル層3をたとえば厚さ3μmだけ成長する。このときのMgの添加濃度は1×1017cm−3とする。
こうして成長したチャネル層3の表面3aは窒素極性の表面を含むものとなり、負の分極Pが発現する。なお、表面の窒素極性の評価は、RHEED(Reflection high-energy electron diffraction)、CAISISS(Coaxial impact collision ion scattering spectroscopy)、またはCBED(Convergent-beam electron diffraction)等の方法による極性判定により行うことができる。なお、窒素極性の表面の割合は、たとえば窒素プラズマの照射時間、照射量を調整して、基板1の主表面1a近傍における窒素の置換量を調整することにより変化させることができる。または、チャネル層3の成長の際の基板温度を上記温度より低くすることによっても、窒素極性の表面の割合を変化させることもできる。
なお、上記の各半導体層の成長方法としては、MBE法に代えて、MOCVD(Metal organic chemical vapor deposition)法やHVPE(Hydride vapor phase epitaxy)法等を用いてもよい。
つぎに、チャネル層3の表面にフォトレジストを塗布し、フォト工程を経て、素子分利用のパターニングを施し、続いて、RIE(Reactive ion etching)、ICP−RIE(Capacitive Coupled Plasma-RIE)、などのドライエッチング装置を用いて、チャネル層3を所定の深さまでエッチングし、その後、フォトレジストをアセトンにより除去する。これにより、素子分離を行なう。
つぎに、イオン注入法を用いてソース領域4、ドレイン領域5を形成する。具体的には、チャネル層3上の全面に、SiOからなる第一マスク層を厚さ1μm程度だけ形成する。つぎに、フォトレジストを用いて、ソース領域4、ドレイン領域5を形成するためのパターンを形成した後、バッファードフッ酸を用いて、ソース領域4、ドレイン領域5を形成すべき領域の第一マスク層に開口部を設ける。つぎに、形成した第一マスク層の開口部に向けて、イオン注入法を用いて、Siイオンをトータルドーズ量1×1015cm−2、最大加速電圧190keVで注入する。これにより、ソース領域4、ドレイン領域5となるべきイオン注入領域が形成される。その後、第一マスク層をフッ酸系水溶液で除去する。
つぎに、チャネル層3上の全面に、SiOからなる第二マスク層を厚さ500nm程度だけ形成する。つぎに、窒素雰囲気中で1300℃、30秒間のアニールを施して、イオン注入したSiイオンをn型ドーパントとして活性化させ、イオン注入領域をソース領域4、ドレイン領域5とする。その後、第二マスク層をフッ酸系水溶液によって除去する。なお、活性化のためのアニールを行う際の雰囲気ガスはArなどでもよい。また、ソース領域4、ドレイン領域5の形成方法には、選択成長法や熱拡散法を用いても良い。
つぎに、チャネル層3上にゲート絶縁膜6を形成し、フォト工程を用いて、このゲート絶縁膜6の、ソース電極7およびドレイン電極8を形成する領域に、開口部を形成する。この開口部は、ソース領域4およびドレイン領域5の上に位置させる。つぎに、形成したゲート絶縁膜6の開口部のソース領域4およびドレイン領域5上にTi/Alからなるオーミック電極であるソース電極7およびドレイン電極8を形成する。なお、これらのソース電極7およびドレイン電極8は、ソース領域4およびドレイン領域5とのオーミック接触が実現するものであれば、Ti/Alからなるものに限られない。
つぎに、LPCVD(Low pressure CVD)法やスパッタ法などを用いて、ゲート電極9とすべきポリシリコン(poly−Si)膜を素子全面に堆積する。つぎに、POClガスを封入した熱拡散炉内で、poly−Si膜に900℃、20分間のドーピングを行う。つぎに、poly−Si膜がソース電極7とドレイン電極8との間に残るようにフォト工程を施す。これにより、ゲート電極9が形成される。これによって、本実施の形態1に係るMOSFET100が完成する。
なお、poly−Si膜に対するドーピング方法は、poly−Si膜上にリン(P)の膜を蒸着した後に熱拡散法により行なってもよい。また、ゲート電極9は、poly−Si膜にBをドープして形成してもよいし、poly−SiGe、Al、Au、Pd、Pt、Ni、Ta、Mo、W、あるいはこれらの金属のシリサイド合金からなるものでもよい。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係るMOSFETは、ゲート領域にリセス部を有するものである。
図5は、本実施の形態2に係るMOSFETの模式的な断面図である。このMOSFET200は、サファイアからなる基板1上に、アンドープのGaNからなるバッファ層2を介して形成された、アクセプタとしてMgを含有するp−GaNからなる、チャネル層11を備えている。さらに、MOSFET200は、チャネル層11上に形成されたn−GaNからなるコンタクト層12、13を備えている。コンタクト層12、13の間のゲート領域には、チャネル層11に到る深さまでリセス部14が形成されている。さらに、MOSFET200は、コンタクト層12、13上およびリセス部14内におけるチャネル層11の表面11a上を覆うように形成されたSiOからなるゲート絶縁膜15と、リセス部14においてゲート絶縁膜15上に形成されたゲート電極16と、コンタクト層12、13上においてゲート電極16を挟むように配置されたソース電極7およびドレイン電極8とを備えている。
このMOSFET200も、実施の形態1に係るMOSFET100と同様に、少なくともチャネル層11の表面11aのゲート電極16の直下における領域が、窒素極性の表面を含むものとなっており、表面11aに負の分極Pが発現している。その結果、このMOSFET200では、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立することができる。また、コンタクト層12、13がリサーフ構造を有することによって、電界の局所的集中が防止されるので、オフ動作時の耐圧性も高くなる。
(製造方法)
つぎに、MOSFET200の製造方法の一例について説明する。はじめに、実施の形態1に係るMOSFET100の場合と同様にして、基板1の主表面の窒化処理からチャネル層11の成長までを行い、さらに、チャネル層11上に、コンタクト層12、13を形成するためのn−GaN層をたとえば厚さ100nmだけ成長する。なお、n−GaN層にはSiをたとえば添加濃度5×1017cm−3だけ添加する。
つぎに、MOSFET100の場合と同様にして素子分離を行った後、たとえばプラズマCVD(PCVD)法を用いて、n−GaN層上にアモルファスシリコンからなる第三マスク層を厚さ500nmで形成し、フォトリソグラフィ工程を用いてパターニングを行い、リセス部14を形成すべき領域に開口部を形成する。そして、この第三マスク層をマスクとして、ドライエッチング法を用いて、第三マスク層の開口部内をチャネル層11に到る深さまでエッチング除去し、リセス部14を形成するとともに、コンタクト層12、13を形成する。なお、リセス部14のコンタクト層12、13の表面からの深さは、たとえば200nmである。
その後、順次、ゲート絶縁膜15、ソース電極7およびドレイン電極8、ゲート電極16を形成し、本実施の形態2に係るMOSFET200が完成する。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係るMOSFETは、ゲート領域にリセス部を有するとともに、GaN/AlGaNのヘテロ構造を有するものである。
図6は、本実施の形態3に係るMOSFETの模式的な断面図である。このMOSFET300は、サファイアからなる基板1上に、アンドープのGaNからなるバッファ層2を介して形成された、アクセプタとしてMgを含有するp−GaNからなる、半導体動作層としてのチャネル層17を備えている。さらに、MOSFET300は、チャネル層11上に順次形成されたアンドープのGaNからなるキャリア走行層18、19と、GaNよりもバンドギャップエネルギーが高いAlGaNからなるキャリア供給層20、21とを備えている。また、キャリア供給層20、21の間のゲート領域には、チャネル層17に到る深さまでリセス部22が形成されている。さらに、MOSFET300は、キャリア供給層20、21上およびリセス部22内におけるチャネル層17の表面17a上を覆うように形成されたSiOからなるゲート絶縁膜23と、リセス部22においてゲート絶縁膜23上に形成されたゲート電極24と、キャリア供給層20、21上においてゲート電極24を挟むように配置されたソース電極7およびドレイン電極8とを備えている。
このMOSFET300においては、キャリア走行層18、19とキャリア供給層20、21とのエネルギーバンドギャップの違いに起因して、キャリア走行層18、19内において、キャリア供給層20、21とのヘテロ接合界面に、移動度が高い2次元電子ガスが発生している。このMOSFET300は、この2次元電子ガスをキャリアとして利用することによって、より低オン抵抗になり、かつ高速動作するものとなる。また、キャリア供給層20、21からチャネル層17に到る深さまで形成されたリセス部22によって、ノーマリオフ型の動作をする。
そして、このMOSFET300も、MOSFET100、200と同様に、少なくともチャネル層17の表面17aのゲート電極24の直下における領域が、窒素極性の表面を含むものとなっており、負の分極Pが発現する。その結果、MOSFET300では、高いしきい値電圧と大きい動作電流とを両立することができる。
また、このMOSFET300は、MOSFET200と略同様の方法によって製造できる。なお、キャリア走行層18、19の厚さはたとえば100nmであり、キャリア供給層20、21の厚さはたとえば20nmであり、キャリア供給層20、21におけるAlGaNのAl組成比はたとえば0.25である。
なお、上記実施の形態では、半導体層がGaNまたはAlGaNからなるものであるが、他の窒化物系化合物半導体からなるものとしてもよい。
また、上記実施の形態では、チャネル層に含まれるアクセプタがMgであるが、Be、Zn、Cの少なくともいずれか一つでもよく、いずれのアクセプタの場合も実効アクセプタ濃度は5×1015cm−3以上5×1017cm−3以下であることが好ましい。
また、上記実施の形態では、ゲート酸化膜はSiOからなるものであるが、SiNx1、SiON、Al、MgO、GaOx2、GdOx3の少なくともいずれか一つからなるものでもよい。なお、ゲート酸化膜がSiO以外の場合は、SiO膜の厚さに換算した場合の等価酸化膜厚が30nm以上150nm以下であることが好ましい。
また、上記実施の形態では、サファイア基板の主表面を窒化して、チャネル層の表面を窒素極性としていたが、チャネル層の表面を窒素極性とする方法はこれに限られない。たとえば、サファイア基板のチャネル層を成長する面を(000−1)面とすることによっても、チャネル層の表面を窒素極性にすることができる。また、基板の材料をSiCとし、SiC基板のC面にチャネル層を成長することによっても、チャネル層の表面を窒素極性にすることができる。また、Si基板や他の材料からなる基板を用いた場合にも、たとえば公知の方法によって、チャネル層の表面を窒素極性とすることができる。
1 基板
1a 主表面
2 バッファ層
3、11、17 チャネル層
3a、11a、17a 表面
4 ソース領域
5 ドレイン領域
6、15、23 ゲート絶縁膜
7 ソース電極
8 ドレイン電極
9、16、24 ゲート電極
10 GaN結晶
10b 窒素原子
10a Ga原子
12、13 コンタクト層
14、22 リセス部
18、19 キャリア走行層
20、21 キャリア供給層
22 リセス部
L1、L2 線
P 分極

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成され、窒化物系化合物半導体からなり、チャネル層を含む半導体層と、
    前記チャネル層上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記半導体層上において前記ゲート電極を挟むように配置されたソース電極およびドレイン電極と、
    を備え、前記チャネル層の表面の、少なくとも前記ゲート電極直下の領域が、窒素極性の表面を含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
  2. 前記窒素極性の表面において窒素極性によって発現する分極による面電荷密度が1×1011cm−2以上5×1012cm−2以下であることを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 前記ゲート絶縁膜の等価酸化膜厚が30nm以上150nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 前記ゲート絶縁膜は、SiO、SiNx1、SiON、Al、MgO、GaOx2、GdOx3の少なくともいずれか一つからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ。
  5. 前記チャネル層の実効アクセプタ濃度は5×1015cm−3以上5×1017cm−3以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ。
  6. 前記チャネル層は、アクセプタとしてMg、Be、Zn、Cの少なくともいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ。
  7. 前記ゲート電極は、ポリシリコン、Al、Au、Pd、Pt、Ni、Ta、Mo、Wの少なくともいずれか一つからなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の電界効果トランジスタ。
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