JP2010271427A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線抵抗をさほど増加することなく、配線の交差部分における点灯状態を視認しにくくすることが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1電極と当該第1電極に接続した第1配線31とを一方面上に有する第1基板と、第2電極と当該第2電極に接続した第2配線32とを一方面上に有する第2基板と、前記第1基板の一方面と前記第2基板の一方面との間に挟まれた液晶層と、を含み、前記第1配線と前記第2配線とが平面視において重なる交差領域において前記第1配線に1つ以上の第1開口部33が設けられた、液晶表示装置である。
【選択図】図4

Description

本発明は、液晶表示装置における表示品質の改良技術に関する。
特開昭63−92927号公報(特許文献1)には、液晶表示素子の裏面に遮光用の印刷を施し、同時に字形パターンを白ぬけ形成しその部分を平行配向処理により常時表示する部分を有する透過型ネガ液晶表示素子において、セグメント配線の一部を平行配向処理領域中でコモン配線と交差させたことを特徴とする液晶表示素子が開示されている。この従来例の液晶表示素子によれば、液晶表示素子の周波数特性に影響を及ぼすコモン配線を太くできることにより配線抵抗を下げることができ、かつ交差部分での点灯が目に感知されないため、周波数特性が良く高品位な液晶表示素子が実現される。
ところで、上述した従来技術は特定の構造の液晶表示素子を前提としたものであり、種々の液晶表示素子への適用という観点からは汎用性に欠けると考えられる。例えば、設計上の制約等により、セグメント配線とコモン配線とが交差する部分を有効表示エリア内に配置する必要が生じた場合には、上述した従来技術では配線の交差部分における点灯状態が視認されにくくすることは難しい。これに対して、配線の交差部分において配線の線幅を細くすることによって、交差部分での点灯状態を目立たなくすることも考えられる。しかしながら、配線の線幅を狭めた場合には、配線抵抗が高くなるという別の不都合が生じる。
特開昭63−92927号公報
本発明に係る具体的態様は、配線抵抗をさほど増加することなく、配線の交差部分における点灯状態を視認しにくくすることが可能な液晶表示装置を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の液晶表示装置は、第1電極と当該第1電極に接続した第1配線とを一方面上に有する第1基板と、第2電極と当該第2電極に接続した第2配線とを一方面上に有する第2基板と、前記第1基板の一方面と前記第2基板の一方面との間に挟まれた液晶層と、を含み、前記第1配線と前記第2配線とが平面視において重なる交差領域において前記第1配線に1つ以上の第1開口部が設けられたことを特徴とする。
上記の液晶表示装置によれば、第1配線と第2配線との交差領域が第1開口部を挟んだ複数に分割されるので、このような第1開口部を設けない場合に比較して、第1配線と第2配線との交差箇所の面積をより小さくすることができる。また、各配線の線幅を特段に狭くする必要もなく、また詳細を後述するように第1開口部を設けたことによる配線抵抗の増加もそれほど生じない。したがって、配線抵抗をさほど増加することなく、配線の交差部分における点灯状態を視認しにくくすることが可能な液晶表示装置を提供することができる。特にネガ表示型の液晶表示装置において有効である。
上記の液晶表示装置において、好ましくは、前記第1配線の前記第1開口部を挟んだ両側の配線幅がそれぞれ100μm以下となるように、前記第1配線の線幅及び前記第1開口部の幅が設定される。
一般的に人間の目の最小分解能が100μm程度であることを勘案すると、上記のように線幅および開口部幅を設定することにより、第1配線と第2配線との交差箇所をより視認されにくくすることができる。
また、上記の液晶表示装置においては、前記第1開口部の幅が100μm以上に設定されていることも好ましい。
それにより、第1配線と第2配線との交差箇所の相互間距離を100μm以上離すことができるため、上記の人間の目の特性を勘案すれば、第1配線と第2配線との交差箇所をより視認されにくくすることができる。
なお、液晶表示装置(液晶表示素子)がネガ表示を行うものであって、特に高いコントラストを得る形式である場合は、交差箇所の線幅が100μm程度であっても透過する光が観察される場合がある。この場合には交差箇所の線幅を50μm程度以下に制限することで、交差箇所をより視認されにくくすることができる。
前記した高いコントラストを得る形式の液晶表示素子の例としては、各種の形式のうち液晶層の旋光性や複屈折性などを光学補償板で補償した上でクロスニコルの偏光板で挟持した液晶表示素子や、非点灯時に旋光性や複屈折性が生じにくいネガ表示タイプの垂直配向モード液晶表示素子などが挙げられる。
一般にセグメントタイプの液晶表示素子の製造工程においては、さほど高精度でないパターニング工程を用いる場合が多い。この場合、線幅が極端に狭い配線部を形成すると、断線を生じたり、例えば熱処理工程を経ることによる電極材質の変質に伴うシート抵抗値の異常な上昇などを生じるため好ましくない。この不都合を避けるためには線幅が概ね30μm程度を下回らないように配線部を形成することが好ましい。
また、上記の液晶表示装置においては、前記交差領域において前記第2配線に1つ以上の第2開口部が設けられていることも好ましい。
それにより、第1配線と第2配線との交差箇所をより多い数に分割することができるので、交差箇所の被視認性をさらに低下させることができる。
上記の液晶表示装置においては、前記第2配線の前記第2開口部を挟んだ両側の配線幅がそれぞれ100μm以下となるように、前記第2配線の線幅及び前記第2開口部の幅が設定されることも好ましい。
人間の目の特性を勘案すれば、上記のように線幅および開口部幅を設定することにより、第1配線と第2配線との交差箇所をより一層視認されにくくすることができる。
上記の液晶表示装置においては、前記第2開口部の幅が100μm以上に設定されていることも好ましい。
それにより、第1配線と第2配線との交差箇所の相互間距離を100μm以上離すことができるため、上記の人間の目の特性を勘案すれば、第1配線と第2配線との交差箇所をより視認されにくくすることができる。
図1は、一実施形態の液晶表示装置を模式的に示す平面図である。 図2は、図1に示すII-II線に対応する断面構造を示した部分断面図である。 図3は、図1に示す端子部の一部の拡大図である。 図4は、図3に示した交差領域bを拡大して示した平面図である。 図5は、第1配線と第2配線との交差領域における構造例を示す模式的な平面図である。 図6は、第1配線と第2配線との交差領域における構造例を示した模式的な平面図である。 図7は、配線抵抗値を検証するためのシミュレーションモデルを説明する図である。 図8は、複数の開口部を設ける変形実施例を説明する図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の液晶表示装置を模式的に示す平面図である。図1に示す本実施形態の液晶表示装置1は、表示部2と、この表示部2へ外部から駆動信号を供給するための複数の外部接続端子を有する端子部3と、を備えている。本実施形態においては、表示部2として、セグメント型の表示部を考える。この液晶表示装置1は、例えば車載用や民生用などの各種電子機器における情報表示部として用いられる。
図2は、図1に示すII-II線に対応する断面構造を示した部分断面図である。図2に示すように、本実施形態の液晶表示装置1は、対向配置された第1基板11および第2基板15と、両基板の間に配置された液晶層14と、を備える。第1基板11の外側には第1偏光板21が配置され、第2基板15の外側には第2偏光板22が配置されている。以下、さらに詳細に液晶表示装置1の構造を説明する。なお、液晶層14の周囲を封止するシール材等の部材については図示および説明を省略する。
第1基板(COM側基板)11は、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板である。第2基板(SEG側基板)15は、第1基板11と同様に、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板である。図示のように、第1基板11と第2基板15とは、第1電極12と第2電極16とが対向するようにして、所定の間隙(例えば数μm)を設けて貼り合わされている。
第1電極(COM電極)12は、第1基板11の一面側に設けられている。第1電極12は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。この第1電極12には、後述するように第1配線が接続されている。
配向膜13は、第1基板11の一面側に、第1電極12を覆うようにして設けられている。この配向膜13は、液晶層14の初期状態(電圧無印加時)における配向状態を規制するものである。
第2電極(SEG電極)16は、第2基板15の一面側に設けられている。第2電極16は、第1電極12と同様に、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明な導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。この第2電極16には、後述するように第2配線が接続されている。
配向膜17は、第2基板15の一面側に、第2電極16を覆うようにして設けられている。この配向膜17は、上述の配向膜13と同様に液晶層14の初期状態における配向状態を規制するものである。
液晶層14は、第1基板11の第1電極12と第2基板15の第2電極16との相互間に設けられている。本実施形態においては、誘電率異方性Δεが正(Δε>0)の液晶材料を用いて液晶層14が構成されている。液晶層14に図示された太線は、液晶層14に電圧が印加されていない初期状態における液晶分子の配向方位を模式的に示したものである。本実施形態の液晶層14は、電圧無印加時における液晶分子の配向方位が第1基板11側から第2基板15側へ向かって略90°捻れるTN配向モードに設定されている。
図3は、図1に示す端子部3の一部(図中、符号aとして示した部分)の拡大図である。図3に示すように、第1基板11は、第1電極12と接続された第1配線31を一方面上に有する。また、第2基板15は、第2電極16と接続された第2配線32を一方面上に有する。第1配線31と第2配線32とは、基本的には互いに重ならないようにレイアウトされている。これは、不必要な電圧が液晶層14に印加され、意図しない表示(点灯状態)が発生することを避けるためである。しかし、第1配線31と第2配線32が交差することを回避できず、またこの交差部分をシールエリア4などに配置することも難しく、両者が交差する箇所を表示部(有効表示エリア)2に配置せざるを得ない場合がある。例えば、本実施形態の液晶表示装置1では、図3において符号bで示すように第1配線31と第2配線32とが表示部2の内部で平面視において交差している。次に、この交差領域bの構造をさらに詳細に説明する。
図4は、図3に示した交差領域bを拡大して示した平面図である。図4に示すように、本実施形態の液晶表示装置1では、第1配線31と第2配線32とが平面視において重なる交差領域bにおいて、第1配線31に第1開口部(スリット)33が設けられている。第1配線31の第1開口部33が設けられた部分での線幅L1は、例えば100μmである。第1開口部33の幅L4は、例えば20μmである。第1配線31の第1開口部33を挟んだ両側の配線幅L2、L3は、本例ではそれぞれ40μmである。なお、本例では配線幅L2、L3を等しくしているが、両者が異なっていてもよい。
図4に基づいて、第1配線31、第2配線32、第1開口部33のサイズの相互関係についてより定性的に説明する。第1配線31の線幅L1および第1開口部33の幅L2は、第1配線31の第1開口部33を挟んだ両側の配線幅L2、L3がそれぞれ100μm以下となるように設定されることが好適である。これは、一般に人間の目の分解能が100μm程度であるとの理由に基づいている。これによれば、配線幅L2、L3をそれぞれ100μm以下とすることで、交差領域bにおける交差箇所34、35は、それぞれ少なくとも1辺が100μm以下となるので、各交差箇所34、35における点灯状態を目立たなくする、すなわち人間の目に視認されにくくすることができる。さらに、交差領域bにおける第2配線32の線幅L5についても100μm以下とすることで各交差箇所34、35の他の1辺についても100μm以下とすることができるので、各交差箇所34、35が100μm角よりも小さい面積となる。それにより、各交差箇所34、35のそれぞれにおける点灯状態をより一層目立たなくすることができる。なお、ここで説明した第1配線31、第2配線32、第1開口部33の相互関係についての好適条件は、後述する第2開口部36においても共通である。
図5は、第1配線と第2配線との交差領域における構造例を示した模式的な平面図である。図5(A)は上記した図4でも示した構造を改めて示した図であり、第1基板11側の第1配線31にのみ開口部が設けられた例を示している。この構造例のように、第1配線31に第1開口部33を設けることにより、第1配線31と第2配線32との交差領域を2つの交差箇所34、35に分けることができる。図5(D)に示した開口部が設けられていない比較例では、第1配線31と第2配線32との交差領域には1つの交差箇所41が存在する。第1配線31、第2配線32の形状、サイズが同一であるとすれば、図5(A)に示す構造では各交差箇所34、35の面積は比較例の交差箇所41と比べて1/2以下となる。これにより、各交差箇所34、35における点灯状態の被視認性は比較例の交差箇所41に比べて低くなる。
図5(B)は、第1基板11側の第1配線31と第2基板15側の第2配線32のいずれにも開口部が設けられた例を示している。この構造例のように、第1配線31に第1開口部33を設けるとともに第2配線32に第2開口部36を設けることもできる。この場合には、第1配線31と第2配線32との交差領域を図示のように4つの交差箇所37、38、39、40に分けることができる。図5(D)に示した比較例と対比すると、第1配線31、第2配線32の形状、サイズが同一であるとすれば、図5(A)に示す構造では各交差箇所37〜40の面積は、比較例の交差箇所41と比べて1/4以下となる。これにより、各交差箇所37〜40における点灯状態の被視認性は、上記図5(A)に示した構造例と比べても低く、図5(D)に示した比較例の交差箇所41に比べると一層低くなる。
図5(C)は、図5(B)と同様に第1基板11側の第1配線31と第2基板15側の第2配線32のいずれにも開口部が設けられた場合において、各開口部の幅をより大きく(太く)した例を示している。具体的には、図5(C)に示した例の第1開口部33aは、図5(B)に示した例の第1開口部33に比べて数倍(例えば5倍)の幅に形成されている。これにより、交差箇所37、38と交差箇所39、40との間隔(相互間距離)をより拡げ、各交差箇所37〜40における点灯状態の被視認性をより一層低くすることが可能となる。より詳細には、第1開口部33aの幅は100μm以上であることが望ましい。それにより、交差箇所37、38と交差箇所39、40との相互間距離を100μm以上離すことができるため、上述した人間の目の特性により、各交差箇所の被視認性を低下させる効果がより顕著となる。
また、図5(C)に示した例の第2開口部36aは、図5(B)に示した例の第2開口部36に比べて数倍(例えば5倍)の幅に形成されている。これにより、交差箇所37、39と交差箇所38、40との間隔(相互間距離)をより拡げ、各交差箇所37〜40における点灯状態の被視認性をより一層低くすることが可能となる。より詳細には、第2開口部36aの幅は100μm以上であることが望ましい。それにより、交差箇所37、39と交差箇所38、40との相互間距離を100μm以上離すことができるため、上述した人間の目の特性により、各交差箇所の被視認性を低下させる効果がより顕著となる。
以上のような幅広の第1開口部33aと幅広の第2開口部36aとを組み合わせることにより、各交差箇所37〜40の相互間距離が拡がり、被視認性を低下させることが可能となる。なお、第1開口部33aまたは第2開口部36のいずれか一方のみ幅を広くしてもよく、その場合でも各交差箇所37〜40における点灯状態の被視認性を低下させる効果が得られる。
図6は、第1配線と第2配線との交差領域における構造例を示した模式的な平面図である。図6(A)に示した例では、第2配線32がその途中で線幅を狭く形成されており、この線幅を狭めた部分において第1配線31と第2配線とが交差している。このように一方の配線(本例では第2配線32)の線幅を部分的に狭くできる場合には、他方の配線(本例では第1配線31)にのみ開口部(本例では第1開口部33)を設けるだけでも、各交差箇所34、35の面積を小さくし、点灯状態の被視認性を十分に低下させることができる。このような構成例は、一方の配線の線幅を狭く設計することが可能な場合に特に適している。なお、両方の配線に開口部を設けてもよい。
一方、図6(B)に示した例では、第2配線32は、第1配線31と交差する部分においても線幅を特に狭めていない。その代わりに、第2配線32は、幅を広めて形成された第2開口部36bを有する。このように、幅を広めた開口部を設けることで、各交差箇所37、38、39、40の面積を小さくし、また各交差箇所の相互間距離を大きくすることができる。それにより、各交差箇所での点灯状態の被視認性を十分に低下させることができる。このような構成例は、第1配線31と第2配線32とが交差する部分においても線幅を狭くする必要がないという点で好ましい。設計の自由度が高まるという利点や、断線の確率をより低くできるという利点が得られるからである。なお、本例では一方の配線にのみ幅広の開口部を設けていたが、両方の配線に幅広の開口部を設けてもよい。
次に、図7に示したシミュレーションモデルを用いて、第1開口部または第2開口部を設けることにより、配線抵抗の値にどの程度の影響を与えるかを検証した結果を説明する。図7(A)は開口部を有しない直線状のパターン(ベタパターン)の配線モデルを示した平面図であり、図7(B)は開口部を有する直線状のパターン(スリットパターン)の配線モデルを示した平面図である。以下、これらのモデルを用いて配線抵抗値の差を検討する。なお、シミュレーションの前提として、図7(A)、図7(B)に示した各配線モデルのシート抵抗値は100Ω/□であり、配線長さは2mm、配線幅は0.1mmとする。
図7(A)に示す配線モデルでは、始点(START)から終点(FINISH)までの間の配線抵抗値Raは以下のように算出できる。
Ra=シート抵抗値×配線長さ×(1/配線幅) ・・・(1)
この計算式(1)によれば、図7(A)に示す配線モデルにおける配線抵抗値Rは以下のように計算される。
Ra=100Ω×2mm×(1/0.1mm)=2kΩ
図7(B)に示す配線モデルでは、始点から終点までの間の配線抵抗値Rbは、始点からa点までの間の抵抗値R1と、a点からb点までの間の抵抗値R2と、b点から終点までの抵抗値R3の和で表せると考えられる。このうち、抵抗値R1およびR3については上述した計算式(1)と同様にして表せるため、以下のように計算される。
R1=100Ω×0.95mm×(1/0.1mm)=0.95kΩ
R3=100Ω×0.95mm×(1/0.1mm)=0.95kΩ
また、抵抗値R2については、開口部を挟んだ一方の配線枝の抵抗値R4と他方の配線枝の抵抗値R5とを並列接続したときの抵抗値として表せると考えられる。
1/R2=1/R4+1/R5 ・・・(2)
したがって、抵抗値R2は以下のように計算される。
R4=100Ω×0.1mm×(1/0.04mm)=0.25kΩ
R5=100Ω×0.1mm×(1/0.04mm)=0.25kΩ
∴ R2=0.125kΩ
以上から、Rbは以下のように計算される。
Rb=R1+R2+R3=2.025kΩ
以上に示した各配線モデルの配線抵抗値を比較すると、開口部の有無による抵抗値の差は0.025kΩ、すなわち25Ωである。この結果から、配線中に開口部を設けたとしても抵抗値はそれほど上昇しないことが分かる。
以上のように、本実施形態によれば、配線抵抗をさほど増加することなく、配線の交差部分における点灯状態を視認しにくくすることが可能な液晶表示装置が得られる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上述した実施形態においてはセグメント型の液晶表示装置に対して本発明を適用した一例を示したが、他のタイプの液晶表示装置に対しても同様に本発明を適用することが可能である。
また、上述した実施形態では各配線に1つだけ開口部を設けていたが、図8に例示する変形実施例のように、複数の開口部を設けてもよい。具体的には、図8(A)に示す変形実施例では、第1配線31は、並列的に配置された2つの第1開口部133、134を有する。この例においては、2つの第1開口部133、134の相互間距離L6を100μm以下とすることも好ましい。2つの第1開口部133、134の間の配線部分の幅が100μm以下となることにより、配線部分が視認されにくくなるからである。また、図8(B)に示す変形実施例では、第1配線31は、直列的に配置された2つの第1開口部135、136を有する。このような態様であっても上記と同様の効果を得られる。この例においては、2つの第1開口部135、136の相互間距離L7を100μm以下とすることも好ましい。2つの第1開口部135、136の間の配線部分の幅が100μm以下となることにより、この配線部分が視認されにくくなるからである。なお、第2配線32にも同様にして複数の第2開口部を設けてもよい。また、いずれか一方の配線には1つの開口部を設け、他方の配線には複数の開口部を設けてもよい。
1…液晶表示装置、2…表示部、3…端子部、4…シールエリア、11…第1基板、12…第1電極、13…配向膜、14…液晶層、15…第2基板、16…第2電極、17…配向膜、21…第1偏光板、22…第2偏光板、31…第1配線、32…第2配線、33、33a…第1開口部(スリット)、36、36a、36b…第2開口部(スリット)、34、35、37、38、39、40、41…交差箇所

Claims (4)

  1. 第1電極と当該第1電極に接続した第1配線とを一方面上に有する第1基板と、
    第2電極と当該第2電極に接続した第2配線とを一方面上に有する第2基板と、
    前記第1基板の一方面と前記第2基板の一方面との間に挟まれた液晶層と、
    を含み、
    前記第1配線と前記第2配線とが平面視において重なる交差領域において前記第1配線に1つ以上の第1開口部が設けられた、液晶表示装置。
  2. 前記第1配線の前記第1開口部を挟んだ両側の配線幅がそれぞれ100μm以下となるように、前記第1配線の線幅及び前記第1開口部の幅が設定された、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1開口部の幅が100μm以上に設定された、請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
  4. 更に、前記交差領域において前記第2配線に1つ以上の第2開口部が設けられた、請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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