JP2010270916A - ボールねじ機構 - Google Patents
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Abstract
製造コストを低減できると共に、摩耗を抑えることができるボールねじ機構を提供する。
【解決手段】
雌ねじ溝2a、2aが、互いに非接続状態で設けられているので、ナット2の内周面全体に雌ねじ溝を形成する必要がなく、工具摩耗などを回避することができる。又、雌ねじ溝2a、2aが形成されていないナット2の内周面にはボール3が入り込む余地はなく、誤挿入の恐れも回避できる。更に、雌ねじ溝2a、2aが形成されていないナット2の内周面にトラニオン穴2cなどを設ければ、それに係合するピン5やトラニオン穴2cの摩耗を回避することができる。
【選択図】 図3
Description
(1)特許文献1に開示された技術を用いて複数の循環回路を形成しようとすると、ナット内周に連続的に形成した螺旋溝のある部分と、それと異なる別な部分をそれぞれ循環回路として利用することになるが、これを言い換えると、循環回路以外の部位には実際にボールが転動することのない不使用溝が同時に形成されてしまうということである。しかるに、このような不使用溝まで切削することにより刃物工具の損耗が激しくなり、工具寿命が短くなるという問題がある。
(2)実際にボールが転動することのない不使用溝は、複数の循環部材に挟まれた閉空間となる。一方、ボールねじ組立ではこの閉空間に何らかの理由でボールが誤って挿入されることがあり、この誤って挿入されたボールは、ねじ軸とナットとの間で噛み込まれてボールねじ作動をロックさせる恐れがあるので、完成後の検査によって排除しなければならず、歩留まりが悪くなる。
(3)ボールねじの使用形態の一つとして、ナットにトラニオン穴を設け、かかるトラニオン穴にピンを係合させた揺動可能なリンク部材を組み付けることで、ナットの軸線運動を伝達する構成が知られている。ここで、トラニオン穴はナットへの貫通穴として加工されることが一般的であり、又トラニオン穴はボールねじ対する作用荷重を考慮し有利となるように複数の循環路の中央に配置されることが多い。この場合、ナット内径側に連続したボールねじ溝が加工されていると、トラニオン穴に挿入されたピンと穴の有効接触面が減少し、ピン及びトラニオン穴の損耗を早めることがある。
外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、
前記転走路の一端から他端へとボールを戻すための循環溝を備えた循環部材とを有し、
前記雌ねじ溝は、互いに非接続状態で複数条、軸線方向に隔てられて設けられていることを特徴とする。
外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、
前記転走路の一端から他端へとボールを戻すための循環部材とを有し、
前記ナットは、内外周を連通してなり前記循環部材へ前記ボールを排出するための排出部と、前記循環部から前記ボールを供給されるための供給部とを有し、前記雌ねじ溝は、前記排出部と前記供給部の間よりも軸線方向外側の方が狭くなっていることを特徴とする。
2、12 ナット
3、13 ボール
4 コマ
5 ピン
6 リンク
14 チューブ
T 切削工具
G 研削砥石
Claims (7)
- 外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、
前記転走路の一端から他端へとボールを戻すための循環溝を備えた循環部材とを有し、
前記雌ねじ溝は、互いに非接続状態で複数条、軸線方向に隔てられて設けられていることを特徴とするボールねじ機構。 - 前記循環部材は、前記雌ねじ溝の条数と同じ数だけ設けられていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ機構。
- 前記雌ねじ溝は、前記ナットに、複数条同時に切削加工されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールねじ機構。
- 前記雌ねじ溝は、前記ナットに、複数条同時に研削加工されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールねじ機構。
- 外周面に雄ねじ溝を形成したねじ軸と、
前記ねじ軸を包囲するように配置され且つ内周面に雌ねじ溝を形成したナットと、
対向する両ねじ溝間に形成された転走路に沿って転動自在に配置された複数のボールと、
前記転走路の一端から他端へとボールを戻すための循環部材とを有し、
前記ナットは、内外周を連通してなり前記循環部材へ前記ボールを排出するための排出部と、前記循環部から前記ボールを供給されるための供給部とを有し、前記雌ねじ溝は、前記排出部と前記供給部の間よりも軸線方向外側の方が狭くなっていることを特徴とするボールねじ機構。 - 前記循環部材はチューブであり、前記ナットは、前記チューブを固定する固定具を取り付けるためのねじ孔を有し、前記雌ねじ溝は、前記ねじ孔以外の場所に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のボールねじ機構。
- 前記雌ねじ溝において、前記排出部と前記供給部の間のみに表面処理が施されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のボールねじ機構。
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JP2010201766A JP2010270916A (ja) | 2010-09-09 | 2010-09-09 | ボールねじ機構 |
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JP2010201766A JP2010270916A (ja) | 2010-09-09 | 2010-09-09 | ボールねじ機構 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015040766A1 (ja) * | 2013-09-19 | 2015-03-26 | 日本精工株式会社 | ボールねじ |
Citations (2)
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JPH07253146A (ja) * | 1994-03-15 | 1995-10-03 | Nippon Seiko Kk | ボールねじナットのサーキット外ボール防止構造 |
JP2002206617A (ja) * | 2000-11-07 | 2002-07-26 | Nsk Ltd | ボールねじ |
-
2010
- 2010-09-09 JP JP2010201766A patent/JP2010270916A/ja active Pending
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CN104662330B (zh) * | 2013-09-19 | 2017-05-17 | 日本精工株式会社 | 滚珠丝杠 |
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