JP2010269566A - パンク修理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リリーフバルブから排出される高温の空気によるケースの局所的な温度上昇を抑えたパンク修理装置を提供する。
【解決手段】
パンク修理装置は、シーリング剤を収容する容器11、高圧空気を吐出するエアコンプレッサ12、前記高圧空気を容器11内に導くための管22及びこれらを収容するケース17を備える。ケース17は、内側面を互いに対向させた一対の壁および前記一対の壁の周縁をつなぐ周縁の壁からなり、内部に空間を形成している。また、前記一対の壁の互いに対向する位置の間の距離は、前記周縁の壁の互いに対向する位置の間の距離よりも小さい。管22には、分岐管30を介して、管22内の空気圧が所定値を超えると連通するリリーフバルブ35が組み付けられる。リリーフバルブ35の排気口には、排気管36が組み付けられる。排気管36の排気口は、前記周縁の壁に向けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、パンクしたタイヤを修理するためのパンク修理装置に関する。
従来から、例えば、下記特許文献1に示されているように、シーリング剤を収容する容器と、高圧空気を容器内に供給するためのエアコンプレッサと、容器とタイヤとを連通させる注入管とを備え、エアコンプレッサを作動させて容器内のシーリング剤をタイヤ内に注入管を介して注入するようにした装置は知られている。
特開平9−118779号公報
上記従来のパンク修理装置においては、装置の損傷を防ぐため、エアコンプレッサから供給される空気の圧力が所定値を超えると連通して高圧空気を大気中へ逃がすリリーフバルブを、エアコンプレッサから容器への高圧空気の供給路に設けることがある。ところで、上記のパンク修理装置は、携帯性向上のため、シーリング材を収容した容器、エアコンプレッサなどをできるだけ小さなケース内に収容した一体型とするのが好ましい。しかし、ケースを小型化すると、リリーフバルブの排出口の向きによっては、リリーフバルブから排出される高温の空気がケースの壁に当たって、ケースの表面温度が局所的に上昇することがあった。そのため、作業者による作業上、好ましくない事態が発生するおそれがある。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、リリーフバルブから排出された高温の空気によるケースの局所的な温度上昇を抑えたパンク修理装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の特徴は、シーリング剤を収容する容器と、高圧空気を吐出するエアコンプレッサと、エアコンプレッサから吐出された高圧空気を容器内に導いてシーリング剤を容器から吐出させる空気供給路と、容器から吐出されたシーリング剤をタイヤ内に導くための注入管と、空気供給路に設けられ、空気供給路内の空気圧が所定値を超えると連通して、空気供給路内の高圧空気を外部へ排出するリリーフバルブと、内側面を互いに対向させた一対の壁および前記一対の壁の周縁をつなぐ周縁の壁からなり、内部に空間を形成したケースであって、前記一対の壁の互いに対向する位置の間の距離が、前記周縁の壁の互いに対向する位置の間の距離よりも小さいケースとを備え、容器、エアコンプレッサ、空気供給路、注入管およびリリーフバルブをケース内に収容したパンク修理装置において、リリーフバルブの排気口に排気管を接続し、排気管の排気口を、前記周縁の壁に向けたことにある。
上記のように構成した本発明においては、装置を小型化するために、ケースを薄型に構成した場合であって、リリーフバルブの排気口がケースの壁に近接する場合であっても、リリーフバルブから排出される高温の空気は、排気管の排気口から離れた壁へ向けて排気される。例えば、直方体状のケースであって、正面部と背面部との間の距離を、右側面部と左側面部との間および上面部と底面部との間の距離よりも小さくした薄型のケースの場合、正面部または背面部にリリーフバルブの排気口が向けられていても、リリーフバルブの排気口に排気管を接続して、右側面部、左側面部、上面部または底面部へ向けて排気するようにすればよい。上記のように構成すれば、リリーフバルブから排出された空気は、ケースの壁に達するまでの間にその温度が低下するので、ケース表面の温度が局所的に上昇することがない。したがって、本発明によれば、作業者による作業上、好ましくない事態の発生を未然に回避できる。
本発明の一実施形態に係るパンク修理装置の全体概略図である。 図1のパンク修理装置の部品配置図である。 図1のパンク修理装置の排気管の向きを示す斜視図である。 図1のパンク修理装置の正面図である。 図2のA−A断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るパンク修理装置について図面を用いて説明する。まず、図1を用いて、本装置を構成する主要部品の機能の説明を交えながら、本装置全体の概略を説明する。本装置は、容器11、エアコンプレッサ12、切り替えバルブ14、電気制御回路15、操作パネル16及びこれらを収容するケース17を備える。
容器11は、ほぼ円筒状に構成されるとともに上板部及び底板部を有して、密閉空間を形成するもので、内部にシーリング剤を収容する。容器11の上板部には、注入口11aが設けられている。注入口11aには、キャップ11bが取り外し可能に設けられている。ケース17には円形の窓17aが設けられており、窓17aを通してキャップ11bを取り外すことができるようになっている。そして、キャップ11bを取り外した状態で、シーリング剤が容器11内に注入される。キャップ11bにより、注入口11aを塞いだ状態では、容器11は、空気が漏れないように密閉される。シーリング剤は、タイヤのパンク孔をシールするもので、通常の状態では粘性が低く、タイヤ内に注入された後、タイヤ内に空気が注入されてタイヤ内が高圧力になると粘性が高められ、パンク孔に侵入した後に車両の予備走行により固化する。シーリング剤としては、例えば、ポリエチレン‐ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニルラテックスなどが用いられる。
容器11の底板部の下面には、バルブ装置18,19が組み付けられている。バルブ装置18は、エアコンプレッサ12から管22、切り替えバルブ14及び管24を介して供給される高圧の空気を底板部に設けた孔11cを介して容器11内に導入する一方向性バルブで構成されている。このバルブ装置18は、エアコンプレッサ12から管22、切り替えバルブ14及び管24を介して供給される空気の圧力が所定圧力を超えるときにはじめて連通するもので、容器11内のシーリング剤が管24内に漏れ出すことはない。バルブ装置19は、容器11内のシーリング剤及び容器11を介した高圧の空気を底板部に設けた孔11dを介して管25内に導出する一方向性のバルブで構成されている。このバルブ装置19は、容器11内の圧力が所定圧力を超えるときにはじめて連通するもので、容器11内にシーリング剤が単に収容されているだけでは、容器11内のシーリング剤が管25内に漏れ出すことはない。
管25の他端には、ホースコネクタ26が組み付けられており、ホースコネクタ26には、注入ホース27が取り外し可能に接続されている。注入ホース27の先端には、車両に装着されているタイヤ28のタイヤバルブに気密的に接続されるアダプタ29が設けられている。
エアコンプレッサ12は、電動モータ12a、減速機構12b、空気圧縮部12cからなる。空気圧縮部12cは、減速機構12bを介して電動モータ12aの回転により駆動され、高圧の空気を、分岐管30を介して管22に吐出する。電動モータ12aは、電気制御回路15によって駆動制御されて回転する。また、電動モータ12aの回転軸の先端部分には、4枚の羽根からなるファン31が組み付けられている。ファン31はその回転により、ケース17に設けたスリット状の外気取り入れ口17bを介して、ケース17の外部から空気を取り入れて、ケース17の内部、特に電動モータ12aを冷却するものである。
分岐管30には、リリーフバルブ35が組み付けられている。リリーフバルブ35は、エアコンプレッサ12から管22に供給される空気の圧力が所定値(例えば350kPa)を超えると連通して、管22内の空気を外部へ排出するものである。リリーフバルブ35の排気口には、耐熱ゴム製で、断面形状がL字型の排気管36が組み付けられている。
切り替えバルブ14は、管22,24,37間に介装されている。切り替えバルブ14は、空気の流路を切り替えるための切り替えスイッチ14aを有し、この切り替えスイッチ14aの操作により、管22,24を連通させた状態と管22,37を連通させた状態とを切り替えることができる。なお、管37の先端はケース17内に開放されている。管37の先端には、ホースコネクタを接続することができる。また、切り替えバルブ14には、管39を介して圧力計40が組み付けられている。管39は、常に、管22に連通している。そのため、圧力計40は、切り替えスイッチ14aの操作状態に関わらず、常に、エアコンプレッサ12から管22に供給される空気の圧力を示す。
電気制御回路15は、電動モータ12aの作動及び非作動を含む、本装置の作動を制御する。この電気制御回路15には、コード43を介して電力が供給されるようになっている。コード43の先端には、プラグ44が設けられている。プラグ44は、車両のシガーソケットに接続されて、シガーソケットから電力の供給を受ける。なお、シガーソケットを電力供給源とすることに代えて、家庭用電源コンセントから電力供給を受けるようにしてもよい。この場合には、家庭用電源コンセントに接続されるプラグを用いればよい。さらに、電力供給源として、バッテリを用いてもよい。操作パネル16には、複数のスイッチが設けられている。複数の操作スイッチは、電動モータ12aの作動開始及び作動終了を含む、このパンク修理装置の作動を指示するもので、電気制御回路15に接続されている。
ケース17は、図2乃至図4に示すように、正面側のハウジング17A及び背面側のハウジング17Bから構成される。図2は、本装置からハウジング17Aを取り外した状態の正面図である。図3は、本装置からハウジング17Aを外した状態の斜視図である。なお、図3においては、排気管36の組み付け状態を示すために、本装置から容器11、エアコンプレッサ12の一部、切り替えバルブ14、管22,24,39などを取り外した状態を示している。図4は、本装置の正面図である。以降の説明においては、本装置の上下方向及び左右方向は、図2を基準とする。
ハウジング17A,17Bは、合成樹脂により、本装置の外郭を構成する壁と容器11、エアコンプレッサ12、切り替えバルブ14などの部品を支持する支持部とが一体的に成形された部品である。ハウジング17Aは、表面がほぼ平面状の正面部17A1、右側面部17A2、左側面部17A3、上面部17A4及び底面部17A5からなる。ハウジング17Bも、表面がほぼ平面状の背面部17B1、右側面部17B2、左側面部17B3、上面部17B4及び底面部17B5からなる。ハウジング17A,17Bが組みあわされた状態で、右側面部17A2及び右側面部17B2がケース17の右側面部を構成し、左側面部17A3及び左側面部17B3がケース17の左側面部を構成する。ケース17の右側面部と左側面部は対向している。また、上面部17A4及び上面部17B4が、ケース17の上面部を構成し、底面部17A5及び底面部17B5がケース17の底面部を構成する。ケース17の上面部と底面部は対向している。また、正面部17A1と背面部17B1も、対向している。そして、正面部17A1と背面部17B1との間の距離は、右側面部17A2,17B2と左側面部17A3,17B3との間の距離及び上面部17A4,17B4と底面部17A5,17B5との間の距離に比べて小さい。すなわち、ケース17は、内部に容器11、エアコンプレッサ12、切り替えバルブ14などの部品を収容するための空間を有する直方体状の箱である。窓17aは、上面部17A4,17B4の左端部にそれぞれ設けた切り欠きが組み合わされて形成される。外気取り入れ口17bも、右側面部17A2,17B2の下部にそれぞれ設けた切り欠きが組み合わされて形成される。
次に、ケース17内における各部品の配置について説明する。図2に示すように、容器11は、左側面部17B3に隣接しており、バルブ装置18,19を下方へ向けた状態でケース17に固定されている。なお、バルブ装置18,19は、管25及びホースコネクタ26と背面部17B1の間に配置されているので、図2においては示されていない。この状態で、キャップ11bが、上面部17B4の左端部に設けられた窓17aの下方に位置している。管25及びホースコネクタ26は、バルブ装置18,19の下方に位置する。注入ホース27は、図4に示すように、正面部17A1の下部に設けられた開口部17cから、ケース17の外側に引き出されている。本装置を使用しないときにおいては、図4に示すように、開口部17cからケース17の外側に引き出された注入ホース27は、ケース17の下部の周縁に設けられた凹部17dに巻き付けられて収容されている。図2においては、注入ホース27が右側へ引き出され、右側面部17B2、背面部17B1及び左側面部17B3に沿うようにして引き回された後、再び正面側に戻り、注入ホース27の先端に設けられたアダプタ29が、正面側のほぼ中央まで達した状態を示している。凹部17dは、ハウジング17A,17Bの下部の周縁にそれぞれ設けた凹部が組み合わされて形成される。
また、右側面部17B2の下部に設けられた外気取り入れ口17bにファン31が対向するようにして、電動モータ12aがケース17に組み付けられている。そして、電動モータ12aの左側には減速機構12bが設けられている。また、空気圧縮部12cは、圧縮した空気を吐出する吐出口を上方に向けた状態で、容器11と減速機構12bの間に設けられている。
また、空気圧縮部12cの吐出口には、分岐管30が組み付けられている。分岐管30に接続された管22は右方へ延設されて、その先端は、切り替えバルブ14に接続される。分岐管30に組み付けられたリリーフバルブ35は、その排気口が正面部17A1に向けられている。上記の通り、ケース17の正面部17A1と背面部17B1との間の距離は小さいので、リリーフバルブ35の排気口と正面部17A1の内壁は近接している。また、図3及び図5に示すように、リリーフバルブ35の排気口に組み付けられた排気管36の排気口は、ケース17のほぼ中央に位置し、上方へ向けられている。
切り替えバルブ14は、その側面部に吸気口14b及び排気口14c,14d,14eを有する。吸気口14b及び排気口14c,14dは、切り替えバルブ14の下部から上部へ向かってこの順に設けられている。排気口14eは、吸気口14bよりも下方であって、吸気口14b及び排気口14c,14dとは反対側に設けられている。切り替えバルブ14は、空気圧縮部12cの右上に、吸気口14b及び排気口14c,14dを左方へ向け、排気口14eを右方へ向けた状態でケース17に組み付けられている。切り替えスイッチ14aは、切り替えバルブ14の上方に設けられた円形の凹部17eに収容されている。凹部17eは、上面部17A4,17B4の中間部にそれぞれ設けた凹部が組み合わされて形成される。
分岐管30から右方へ延設された管22は、吸気口14bに接続されている。排気口14cに接続された管39は、左方へ僅かに延設された後、背面部17B1側へ曲げられている。そして、さらに下方へ曲げられて延設され、分岐管30と背面部17B1の間に達したあたりでU字状に曲げられ、上方へ延設されている。そして、その先端には、圧力計40が接続されている。圧力計40は、背面部の上部に設けた窓45に組み付けられており、作業者がエアコンプレッサ12から供給される空気の圧力を確認できるようになっている。また、排気口14dに接続された管24は、左方へ僅かに延設された後、背面部17B1側へ曲げられている。そして、さらに下方へ曲げられて延設され、エアコンプレッサ12と背面部17B1との間を通ってバルブ装置18(図2において不図示)に達する。また、排気口14eに接続された管37は、切り替えバルブ14から右方へ延設された後、90°曲げられて上方へ延設されている。その先端は、ケース17内に開放されている。管37の先端に、ホースコネクタを介してホースを組み付けた場合、このホースを、開口部17fからケース17の外側へ引き出すことができる。開口部17fは、右側面部17A2,17B2の上部にそれぞれ設けた切り欠きが組み合わされて形成される。
操作パネル16は、窓45の左上に設けられた窓46から操作パネル16の各操作スイッチが本装置の背面から外側へ突出するように背面部17B1に組み付けられている。そして、電気制御回路15は、操作パネル16のパネル面の裏側に設けられている。電気制御回路15に接続されたコード43は、管24,39と背面部17B1との間を通って下方へ配線され、背面部17B1の左下部に設けた開口部17gからケース17の外側へ引き出されている。
次に、上記のように構成したパンク修理装置の動作を説明する。作業者は、まず、容器11内にシーリング剤を注入した後、キャップ11bを閉めて容器11を密閉する。そして、作業者は、アダプタ29をパンクしたタイヤ28のタイヤバルブに組み付けるとともに、プラグ44を車両のシガーソケットに接続する。なお、これらの作業の順番は、いずれを先に行ってもよい。この状態では、シガーソケットからの電力が、コード43を介して電気制御回路15に供給されている。
次に作業者は、切り替えスイッチ14aにより、切り替えバルブ14を管22,24が連通した状態にする。操作パネル16の操作スイッチにより、電気制御回路15にパンク修理装置の作動開始を指示すると、電気制御回路15は、電動モータ12aに前記供給された電力を供給して電動モータ12aを回転させ始める。この電動モータ12aの回転開始により、空気圧縮部12cが作動開始し、空気圧縮部12cから吐出された空気が管22,24及びバルブ装置18を介して容器11内に侵入し始める。この容器11内に侵入した空気は、シーリング剤内を通って容器11の上部に蓄積され始める。そして、容器11内の圧力が高くなると、最初シーリング剤がバルブ装置19、管25、ホースコネクタ26、注入ホース27及びアダプタ29を介してタイヤ28内に侵入し始める。そして、タイヤ28内において、シーリング剤は、タイヤ28のパンク孔内に侵入していく。
容器11内のシーリング剤が放出され終わると、エアコンプレッサ12から吐出された空気が、管22、切り替えバルブ14、管24及びバルブ装置18を介して容器11内に供給され、一旦容器11内に蓄積された空気が、バルブ装置19、管25、ホースコネクタ26、注入ホース27及びアダプタ29を介してタイヤ28内に供給され始める。そして、タイヤ28のパンク孔内に侵入したシーリング剤が、パンク孔を塞ぐように作用するので、タイヤ28内の空気圧は上昇する。このタイヤ28内の空気圧の上昇によってパンク孔内に侵入したシーリング剤の粘度は高まるが、完全には固化しない。
作業者は、タイヤ28内の空気圧を圧力計40によって確認し、目標空気圧に達した時点で操作パネル16の操作スイッチにより、パンク修理装置の作動停止を電気制御回路15に指示する。この指示に応答して、電気制御回路15は、電動モータ12aの作動制御を停止し、空気圧縮部12cの作動も停止する。
その後、作業者は、アダプタ29をタイヤ28のタイヤバルブから外し、車両を予備走行させる。この予備走行により、パンク孔に侵入したシーリング剤はパンク孔を塞ぎ、パンクの修理が完了する。なお、予備走行後、タイヤ28内の空気圧を測定して、前記予備走行によりタイヤ28内の空気圧が低下していた場合には、タイヤ28内の空気圧を高めておくとよい。この場合、シーリング剤を容器11に注入しない状態で、本装置を上述のようにして作動させるとよい。また、注入ホース27と同様の空気注入用ホースをホースコネクタを介して管37に接続するとともに、このホースの他端に設けたアダプタをタイヤ28のタイヤバルブに組み付け、切り替えスイッチ14aにより、切り替えバルブ14を管22,37が連通した状態に設定した後、エアコンプレッサ12を作動させてもよい。また、他の空気供給装置を用いてもよい。
タイヤ28内の空気圧が目標値を超えても、作業者が本装置の作動停止を指示しない場合には、エアコンプレッサ12は作動し続ける。そして、管22内の空気圧が所定値を超えると、リリーフバルブ35が連通し、管22内の空気は、リリーフバルブ35及び排気管36を介して、ケース17内に放出される。したがって、エアコンプレッサ12から吐出された空気は管22及び切り替えバルブ14を介してタイヤ28に供給されなくなるので、作業者が、本装置の作動停止を指示しない場合でも、タイヤ28内の空気圧が異常に高くなることを防止できる。また、本装置に不具合が発生した場合にも、リリーフバルブ35が作動し、本装置の破損を防止できる。
上述の通り、本装置においては、リリーフバルブ35の排気口と正面部17A1が近接している。そこで、排気管36を設けて、リリーフバルブ35から排出される高温の空気を上方へ排気するようにした。排気管36の排気口と上面部17A4,17B4との間の距離は十分大きいので、リリーフバルブ35から排出された空気は、上面部17A4,17B4に達するまでにその温度が低下する。
従来のパンク修理装置(本装置から排気管36を外した装置)及び本装置を用いて、それぞれリリーフバルブ35を1時間作動させた後、ケース17の表面温度(図4のA点およびB点)を測定する実験を行った。なお、正面部17A1と背面部17B1との間の距離は8cmである。また、右側面部17A2,17B2と左側面部17A3,17B3との間の距離は20cmであり、上面部17A4,17B4と底面部17A5,17B5との間の距離は18cmである。図示A点は、リリーフバルブ35の排気口の位置に対応し、図示B点は、排気管36の排気口の位置に対応する。リリーフバルブ35の排気口と図示A点の内側の壁との間の距離は、1.6cmであり、排気管36の排気口の中心と図示B点の内側の壁との間の距離は、1.2cmである。また、リリーフバルブ35の動作圧力は350kPaである。従来のパンク修理装置においては、図示A点の表面温度は、77℃であった。一方、本装置においては、図示A点及びB点の表面温度は、35℃であった。上記実験結果から分かるように、排気管36を設けることにより、ケース17の表面温度の局所的な上昇を抑えることができ、作業者による作業上、好ましくない事態の発生を未然に回避できる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
上記実施形態においては、ケース17は直方体状とした。すなわち、ケース17の正面部17A1、背面部17B1、右側面部17A2,17B2、左側面部17A3,17B3、上面部17A4,17B4及び底面部17A5,17B5は、いずれもほぼ平面状である。しかし、ケース17の形状は、直方体に限られない。すなわち、ケース17は、互いに対向する壁面を有する薄型の箱状であればどんな形状でもよく、一部または全部を曲面で構成してもよい。例えば、右側面部17A2,17B2、左側面部17A3,17B3、上面部17A4,17B4などに丸みを帯びさせるようにしてもよい。
11・・・容器、12・・・エアコンプレッサ、14・・・切り替えバルブ、15・・・電気制御回路、16・・・操作パネル、17・・・ケース、22,24,25,37,39・・・管、27・・・注入ホース、28・・・タイヤ、30・・・分岐管、35・・・リリーフバルブ、36・・・排気管、40・・・圧力計

Claims (1)

  1. シーリング剤を収容する容器と、
    高圧空気を吐出するエアコンプレッサと、
    前記エアコンプレッサから吐出された高圧空気を前記容器内に導いてシーリング剤を前記容器から吐出させる空気供給路と、
    前記容器から吐出されたシーリング剤をタイヤ内に導くための注入管と、
    前記空気供給路に設けられ、前記空気供給路内の空気圧が所定値を超えると連通して、前記空気供給路内の高圧空気を外部へ排出するリリーフバルブと、
    内側面を互いに対向させた一対の壁および前記一対の壁の周縁をつなぐ周縁の壁からなり、内部に空間を形成したケースであって、前記一対の壁の互いに対向する位置の間の距離が、前記周縁の壁の互いに対向する位置の間の距離よりも小さいケースとを備え、前記容器、前記エアコンプレッサ、前記空気供給路、前記注入管および前記リリーフバルブを前記ケース内に収容したパンク修理装置において、
    前記リリーフバルブの排気口に排気管を接続し、前記排気管の排気口を、前記周縁の壁に向けたことを特徴とするパンク修理装置。
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