JP2010267932A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性に優れるリアクトル、このリアクトルの構成部品に適したコイル成形体を提供する。
【解決手段】リアクトル1Aは、巻線2wを螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えるコイル2と、このコイル2が配置される環状の磁性コア4と、コイル2と磁性コア4との組合体10の外周を覆う外側樹脂部5Aとを具える。巻線2wは、エナメル被覆といった絶縁層を有していない平角線から構成されている。コイル2の各ターンを構成する巻線2w間に外側樹脂部5Aの構成樹脂が介在されて、隣り合うターン間を絶縁している。巻線2wに裸線を利用していることで、コイル2を容易に形成することができる上に、外側樹脂部5Aの形成と同時に、隣り合うターン間の絶縁構造を形成することができるため、リアクトル1Aは生産性に優れる。コイル2の外周を内側樹脂部で覆ってコイル成形体としてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用DC-DCコンバータといった電力変換装置の構成部品に利用されるリアクトル、及びこのリアクトルの構成部品に適したコイル成形体に関するものである。特に、生産性に優れるリアクトルに関するものである。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。例えば、特許文献1は、ハイブリッド自動車などの車両に載置される双方向DC-DCコンバータの構成部品に利用されるリアクトルを開示している。このリアクトルは、巻線を螺旋状に巻回してなるコイルと、このコイルが配置される環状の磁性コアと、これらコイルと磁性コアとの組合体を収納するケースと、ケース内に充填されて上記組合体を封止する樹脂とを具える。
上記リアクトルに利用されるコイルとして、横断面が長方形状である平角線の外周にエナメル被覆を具える巻線(被覆平角線)をエッジワイズ巻きして形成されたエッジワイズコイルがある(特許文献1参照)。エッジワイズコイルは、導体断面が円形状である丸線材からなるコイルと比較して、占積率を高め易く小型である。従って、エッジワイズコイルは、車載部品に適している。
特開2007−173628号公報
しかし、巻線として導体の外周に絶縁層を具える被覆線を利用すると、コイルを形成するまでに手間が掛かり、結果としてリアクトルの生産性を低下させる。
上記被覆線は、所定の断面形状の線材を作製してこの線材を導体とし、この導体の外周に絶縁層を形成することで得られる。導体が丸線材である場合、エナメル被覆などの絶縁層を導体の外周に均一的に被覆し易い。しかし、導体が平角線といった横断面が矩形状の線材である場合、表面張力などの影響により、上記丸線材と比較してエナメル被覆などの絶縁層を導体の外周に均一的に被覆することが難しい。
特に、エッジワイズコイルを形成する場合、巻線が曲げられた湾曲部分において曲げの内周側部分では、導体を構成する線材の厚さが厚くなり易い。そこで、線材における曲げの内周側部分の厚さが増さないように、巻線を曲げるとき巻線を把持することがある。この把持の際に上記絶縁層が多少損傷しても絶縁性能に影響が無いように、かつ上記曲げにより、絶縁層における曲げの外周側部分が引っ張られて多少薄くなっても絶縁性能に影響が無いように、エッジワイズコイルに用いる巻線は、導体が丸線材からなる巻線よりも絶縁層を厚くする必要がある。厚い絶縁層を一度に形成しようとすると、上述のように表面張力などの影響により、導体に均一的に被覆することが難しい。そこで、複数回(層)に分けて絶縁層を設けることになる。しかし、この場合、絶縁層の形成回数が多く、手間である。また、複数回に亘る絶縁層の形成過程において、絶縁層を設けた線材は、一旦巻胴に巻き付け、この巻胴から線材を繰り出して次の絶縁層を形成し、再度巻胴に巻き付けることを繰り返す。そして、上記巻き付けは、形成した絶縁層が損傷し難いように整列巻きにする必要がある。そのため、上述のように複数回に亘って絶縁層を形成することで、何度も整列巻きをする必要があり、この点からも生産性の低下を招く。
一方、丸線材に絶縁層を形成した被覆丸線にダイスやローラによる線引き加工を施して、横断面が矩形状の被覆線を形成することが考えられる。しかし、この場合、矩形状の線材の幅と厚さとの比(アスペクト比)によっては、絶縁層の厚さが不均一になる恐れがある。また、矩形状の線材の横断面において四隅のコーナーRの寸法(角部の丸め度合い)によっては、絶縁層の厚さが不均一になる恐れがある。絶縁層の厚さが不均一になった場合、再度、絶縁層を形成する必要がある。
このように導体断面が矩形状であって、エナメル被覆などの絶縁層を具える巻線を利用すると、コイルを得るまでの工程が多かったり、煩雑であったりするため、リアクトルの生産性の低下を招く上に、コストの増加も招く。従って、導体断面が矩形状の巻線を利用していながらも、生産性に優れるリアクトルの開発が望まれる。
そこで、本発明の目的の一つは、生産性に優れるリアクトルを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記リアクトルの構成部品に適したコイル成形体を提供することにある。
本発明は、コイルを構成する巻線として、絶縁層を有しておらず、導体だけの裸線を利用することで上記目的を達成する。
本発明のリアクトルは、巻線を螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えるコイルとこのコイルが配置される磁性コアとの組合体と、この組合体の外周を覆う外側樹脂部とを具える。上記巻線は、絶縁層を有しておらず、かつ横断面が矩形状の導体から構成されている。そして、上記各ターンを構成する上記巻線間に上記外側樹脂部の構成樹脂が介在されて、隣り合うターン間を絶縁している。
上記構成を具える本発明リアクトルは、絶縁層を具えていない導体のみからなる巻線により形成されたコイル(以下、このコイルを裸線コイルと呼ぶ)を利用することで、コイルの製造にあたり、面倒な絶縁層の形成や複数回の整列巻きを不要にすることができる。かつ、本発明リアクトルは、この裸線コイルと磁性コアとの組合体の外周を覆う外側樹脂部の形成と同時に、隣り合うターン間にも外側樹脂部の構成樹脂を流入させて、各ターン間に当該構成樹脂を介在させることで、隣り合うターン間の絶縁構造をも構築することができる。従って、本発明リアクトルは、コイルを形成し易いだけでなく、コイルの各ターン間の絶縁を十分に確保することができながら、従来よりも容易に製造できるため、生産性に優れる。また、本発明リアクトルは、導体断面が矩形状であることで、導体断面が円形状である場合よりも、占積率が高く小型なコイルを具えることができるため、このコイルが配置される磁性コアも小さくすることができ、リアクトル全体として小型である。更に、本発明リアクトルは、外側樹脂部を具えることで、コイルや磁性コアを粉塵や腐食などの外部環境から保護したり、機械的に保護したり、組合体を一体に取り扱ったりすることができる。
上記コイルの一形態として、上記外側樹脂部の構成樹脂と別の内側樹脂部によりコイルの外周が覆われた形態とすることができる。具体的には、本発明のコイル成形体は、巻線を螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えるリアクトル用コイルと、このコイルの外周を覆い、当該コイルの形状を保持する内側樹脂部とを具える。上記巻線は、絶縁層を有しておらず、かつ横断面が矩形状の導体から構成されている。そして、上記各ターンを構成する上記巻線間に上記内側樹脂部の構成樹脂が介在されて、隣り合うターン間を絶縁している。また、本発明リアクトルは、上記本発明コイル成形体と、このコイル成形体が配置される磁性コアとを具える形態とすることができる。
上記構成を具える本発明コイル成形体は、裸線コイルを具えていながらも、隣り合うターン間に内側樹脂部の構成樹脂が介在することで、各ターン間の絶縁を十分に確保することができる。かつ、本発明コイル成形体は、導体断面が矩形状の裸線コイルを具えることで、占積率が高く小型でありながら、容易に製造することができ、生産性に優れる。特に、コイル成形体は、内側樹脂部により所定の形状に保持されているため、コイルが伸縮せず、取り扱い易い。このような本発明コイル成形体を具える本発明リアクトルは、磁性コアにコイル成形体を組み付け易いことから、生産性に更に優れる。
本発明リアクトルや本発明コイル成形体に具えるコイルの代表的な形態として、上記巻線が平角線から構成されており、上記巻線をエッジワイズ巻きにして形成されたエッジワイズコイルが挙げられる。
横断面が矩形状の導体として、台形状、正方形状などが挙げられるが、長方形状の平角線が代表的である。エッジワイズコイルは、上述のように導体断面が円形状である巻線からなるコイルと比較して占積率を高め易い。また、エッジワイズコイルは、平角線をフラットワイズ巻きしたフラットワイズコイルよりも、コイルの軸方向の長さが小さく、小型である。
本発明リアクトルや本発明コイル成形体に具えるコイルの一形態として、当該コイルを構成する各ターンは、上記巻線が直線状に配置された直線部と、この直線部に繋がり上記巻線が湾曲して配置された湾曲部とを具える形態が挙げられる。特に、上記各ターンを構成する上記直線部及び上記湾曲部においてそれぞれ上記巻線の横断面をとったとき、上記直線部の断面形状と、上記湾曲部の断面形状とが実質的に同じであることが好ましい。
巻線を単純に曲げた場合、巻線における曲げの内周側部分は圧縮されて厚さ方向に膨らみ、曲げの外周側部分は引っ張られて厚さが薄くなる。従って、上述のように単純に巻線を曲げてなる湾曲部を有するコイルでは、隣り合うターン間において湾曲部の内周側部分間の距離と外周側部分間の距離とが異なり、内周側部分間の距離の方が小さい。そして、隣り合うターン間の絶縁距離は、ターン間の最小距離、即ち、上記内周側部分間の距離で設計する。そのため、上述のように内周側部分が膨らんだコイル、即ち、直線部の断面形状と湾曲部の断面形状とが異なるコイルでは、所定の絶縁距離を確保しようとすると、コイルの軸方向の長さが長くなり、大型化する。これに対し、直線部の断面形状と湾曲部の断面形状とが実質的に等しい上記コイル(以下、このコイルを断面一様コイルと呼ぶ)は、コイルの任意の部分を構成する巻線の厚さ及び断面積が一様であるため、コイルの任意の箇所における隣り合うターン間の距離が均一的である。従って、コイルの任意の箇所における隣り合うターン間の距離により絶縁距離を設計することができる。かつ、各ターン間に外側樹脂部の構成樹脂や内側樹脂部の構成樹脂を均一的に流入させ易く、各ターン間に介在される上記構成樹脂のばらつきが小さく、上記構成樹脂の厚さを均一的にすることができる。従って、本発明リアクトルや本発明コイル成形体では、コイルの全体に亘って、各ターン間に均一的に絶縁物(上記構成樹脂)が介在された形態とすることができ、所定の絶縁距離を維持することができる。また、上記断面一様コイルは、曲げの内周側部分の厚さが厚いコイルと比較して、コイルの軸方向の長さが短く小型であり、このようなコイルを具えることで本発明リアクトルは、小型である。そして、この小型なリアクトルは、車載部品といった、設置スペースが小さいことが望まれる部品に好適に利用することができる。
上記「直線部の断面形状と湾曲部の断面形状とが実質的に等しい」とは、例えば、両断面をとって重ね合わせて、両断面の面積の差をとり、直線部の断面積に対する上記面積の差の割合が3%以下(0(ゼロ)を含む)を満たすことが挙げられる。断面の重ね合わせや上記割合の算出は、例えば、断面画像を画像処理などすることで簡単に行える。特に、直線部及び湾曲部の断面形状がいずれも長方形状である場合、両断面をとり、直線部の断面の短辺と湾曲部の断面の短辺との差が0.2mm以下(0(ゼロ)を含む)、かつ、直線部の断面の長辺と湾曲部の断面の長辺との差が0.1mm以下(0(ゼロ)を含む)を満たす場合、直線部の断面形状と湾曲部の断面形状とが実質的に等しいものとする。
上記断面一様コイルは、例えば、以下のようにして形成することができる。横断面が矩形状の導体を巻線とし、巻線において直線部を形成する箇所は、繰り出した巻線をそのまま直線状に搬送し、巻線において湾曲部を形成する箇所は、繰り出した巻線を断面台形状に変形し、この断面台形状にした巻線において厚さが薄い側が曲げの内周側となるようにこの断面台形状の巻線を曲げる。このように巻線の一部(湾曲部の形成箇所)の横断面を予め変形しておいて巻線を曲げることで、直線部の断面形状と、湾曲部の断面形状とが実質的に等しい断面一様コイルを形成することができる。
本発明リアクトルは、生産性に優れる。本発明コイル成形体は、上記本発明リアクトルの構成要素とする場合、リアクトルの生産性の向上に寄与することができる。
図1(I)は、実施形態1のリアクトルに具えるコイルと磁性コアとの組合体の概略斜視図、図1(II)は、実施形態1のリアクトルの概略斜視図である。 図2は、実施形態1のリアクトルに具えるコイルの上面模式図である。 図3(I)は、実施形態1のリアクトルに具えるコイルを製造する工程を説明する模式説明図、図3(II)は、直線部を形成する工程を説明する断面説明図、図3(III)は、湾曲部を形成する工程を説明する断面説明図である。 図4は、実施形態2のリアクトルの概略斜視図である。 図5は、コイル成形体を具える実施形態3のリアクトルの概略斜視図であり、外側樹脂部の一部を切り欠いて、組合体の一部を露出させた状態を示す。 図6(I)は、実施形態3のリアクトルに具えるコイル成形体の概略斜視図、図6(II)は、このコイル成形体に具えるコイルの概略斜視図である。 図7は、実施形態3のリアクトルに具えるコイル成形体と磁性コアとの組合体の組み立て手順を説明する分解斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図面において同一符号は同一名称物を示す。
(実施形態1)
以下、図1〜3を参照して、実施形態1のリアクトル1Aを説明する。
[全体構成]
リアクトル1Aは、巻線2wを螺旋状に巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア4と、これらコイル2と磁性コアとの組合体10の外周を覆う外側樹脂部5Aとを具える(図1参照)。このリアクトル1Aは、例えば、内部に冷媒の循環路を有する金属製(代表的にはアルミニウム製)の冷却ベース(図示せず)といった固定対象に取り付けられ、車載コンバータの構成部品などに利用される。リアクトル1Aの特徴とするところは、コイル2にある。以下、各構成をより詳細に説明する。
[コイル]
コイル2を構成する巻線2wは、横断面が長方形状である平角銅線(幅7.2mm、厚さ2.4mm)を導体とし、この導体の外周にエナメル樹脂などの通常の絶縁層を具えていない、所謂裸線である。
コイル2は、1本の連続する巻線2wにより形成された一対のコイル素子2a,2bを具える(図1,図2参照)。各コイル素子2a,2bは、巻線2wを螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えている。各ターンは、巻線2wが直線状に配置された直線部21と、この直線部21に繋がり巻線2wが湾曲して配置された湾曲部22とを具える。即ち、各コイル素子2a,2bはそれぞれ、その端面形状が長方形枠状であり(後述する図6(II)参照)、かつ各角部がそれぞれ丸められた形状の角Rコイルである。これらコイル素子2a,2bは、各軸方向が平行するように横並びに配置されており、巻線2wの一部を折り返してなる巻返し部2rにより連結されている。また、コイル素子2a,2bは、上記巻線2wをエッジワイズ巻きにして形成されたエッジワイズコイルである。なお、各コイル素子2a,2bをそれぞれ、別々の巻線により形成し、各コイル素子2a,2bを形成する巻線の端部同士を溶接などにより接合して一体のコイルとしてもよい。
各コイル素子2a,2bの端面は、矩形枠状に配置された四つの直線部21と、直線部21間を繋ぐ四つの湾曲部22とにより構成される。これら直線部21及び湾曲部22のそれぞれにおいて巻線の横断面をとったとき、各断面形状がいずれも長方形状である。即ち、直線部21の断面形状と湾曲部22の断面形状とは等しい形状であり、巻線2wの端部(巻回されておらず、ターンを形成していない箇所)の横断面に等しい。ここでは、直線部21の横断面の断面積Slに対する、直線部21の横断面の断面積Slと湾曲部22の横断面の断面積Scとの差の割合:{(Sl-Sc)/Sl}×100≦3%である。
上述のように直線部21の断面形状と湾曲部22の断面形状とが等しいことで、コイル2を構成する任意の箇所の巻線の厚さが均一的である。そのため、図2に示すようにコイル2を構成する隣り合うターン間の間隔tも均一的である。ここでは、リアクトル1Aに組み付けられた状態において、コイル2の隣り合うターン間の間隔t=0.3mmである。
コイル2を形成する巻線2wの両端部は、図1(II)に示すようにコイル2のターン形成部分から適宜引き延ばされており、導電材料からなる端子部材(図示せず)が接続される。巻線2wと端子部材との接続には、TIG溶接などの溶接の他、圧着などを利用することができる。巻線2wは裸線であるため、端子部材の接続にあたり、従来のように絶縁層を除去する必要が無い。なお、端子部材を接続した後、巻線において端子部材の近傍の領域を絶縁性テープなどで被覆しておくと、絶縁性を高められる。
(コイルの製造方法)
上述のように均一的な厚さ及び断面形状を具えるコイル2は、例えば、図3に示すコイル製造装置50を利用することで製造することができる。
この装置50は、巻き取られた巻線素材20wを繰り出すサプライ53と、繰り出された巻線素材20wに線引き加工を施して所定の形状の巻線2wに形成するローラダイス部52と、巻線2wを挟むように巻線2wの厚さ方向に対向配置される一対の円柱状ローラ51a,51bを具える揺動ローラ部51と、揺動ローラ部51を通過した巻線2wを螺旋状に巻回してコイル2を形成する巻回部(図示せず)とを具える。
巻線素材20wは、横断面が円形状の丸銅線からなり、エナメル被覆といった絶縁層を有していない、所謂裸線である。この巻線素材20wはサプライ53の巻胴に巻き取っている。巻線素材は、巻線2wの仕様に応じて、導体断面積(直径)などを選択するとよい。また、サプライ53は、線材の繰り出しに利用される市販の装置を利用することができる。
ローラダイス部52は、上記巻線素材20wを横断面が長方形状の巻線2wに変形するための部材であり、巻線素材20wを挟むように対向配置される一対の縦方向ローラダイス52a,52b及び横方向ローラダイス52c,52dを具える。このようなローラダイス部52は、丸線を平角線に形成するときに利用される市販の種々の装置を利用することができる。例えば、]状の溝が形成された一対の横方向ローラダイスにより平角線を形成するものや、縦方向ローラダイスと横方向ローラダイスとが同じ位置に組み合わされたものなどが挙げられる。
揺動ローラ部51は、一対の円柱状ローラ51a,51bが各ローラ51a,51bの軸方向が平行するように、かつ所定の距離だけ離して配置された状態(図3(II)参照、以下この配置状態を平行状態と呼ぶ)で使用される。また、両円柱状ローラ51a,51bは、図示しないローラ駆動部により揺動可能であり、図3(III)に示すように両ローラ51a,51bの間隔が一端側(図3(III)において左側)から他端側(図3(III)において右側)に向かって広くなるように動かすことができる。即ち、揺動ローラ部51は、上述のように両ローラ51a,51bの間隔が一端側から他端側に向かって広くなっている状態(以下、この配置状態を傾斜状態と呼ぶ)でも使用される。
より具体的には、揺動ローラ部51は、直線部21を形成する際、平行状態で使用され、湾曲部22を形成する際、傾斜状態で使用される。
また、装置50は、両円柱状ローラ51a,51b間を通過した巻線2wの長さを計測する巻線長測定部(図示しない)を具える。そして、ローラ駆動部は、巻線長測定部により巻線2wが所定の長さだけ送り出されたとの情報(信号)を受け取ると、その情報に応じて、平行状態又は傾斜状態となるよう両ローラ51a,51bを駆動する。巻線長測定部には、例えば、市販の非接触式センサや、巻線の繰り出しを補助するガイドローラの回転数と、ガイドローラの仕様(周長など)とから演算により巻線長を測定可能な演算部などを利用することができる。巻線長測定部の取得情報がローラ駆動部に送られるように装置50を構成する。
その他、装置50は、図示しない設定値などを記憶する記憶部、設定値などを記憶部などに入力する入力部、設定値と測定値とを比較する比較判断部、各部に命令を出す命令部などを具える制御手段を具える。入力部を利用して記憶部に、予め設計した直線部21の長さ、湾曲部22の長さを入力しておく。比較判断部は、記憶部から呼び出した設定値と巻線長測定部の測定結果とを比較判断する。命令部は、判断結果に基づき、ローラ駆動部に指令を出して、円柱状ローラ51a,51bの配置状態を変動させる。このような制御手段は、例えば、市販のコンピュータを利用することができる。
巻回部は、巻線2wを螺旋状に巻回する作業部分であり、エッジワイズコイルの形成に利用されている市販の巻回装置などを利用することができる。
上記構成を具えるコイル製造装置50を用いて、コイル2を形成する手順を説明する。
まず、被覆丸線からなる巻線素材20wをサプライ53から繰り出して上記ローラダイス部52に送り、縦方向ローラダイス52a,52b及び横方向ローラダイス52c,52dにより線引き加工を施すことで、上記被覆平角線からなる巻線2wを形成する。
ローラダイス部52を通過した巻線2wを、引き続いて揺動ローラ部51を構成する一対の円柱状ローラ51a,51b間に送り、両ローラ51a,51b間を通過させる。巻線2wにおいて直線部21を形成する箇所を通過させる場合、ローラ駆動部により揺動ローラ部51を平行状態にして、平行状態にある円柱状ローラ51a,51b間を予め設計された直線部21の長さ分だけ挿通させる。このとき、巻線2wは、図3(II)に示すように、横断面が長方形状に維持された状態で円柱状ローラ51a,51b間を通過する。
巻線2wにおいて、上記円柱状ローラ51a,51b間を通過した直線部21を形成する箇所は、下流側の巻回部に直線状に送られる。このように直線状に搬送されることで、得られたコイル2の直線部21の横断面は、ローラダイス部52により形成された長方形状を維持することができる。
巻線2wにおいて直線部21に繋がる湾曲部22を形成する箇所は、ローラ駆動部により揺動ローラ部51を傾斜状態にして、傾斜状態にある円柱状ローラ51a,51b間を予め設計された湾曲部の長さ分だけ挿通させる。このとき、巻線2wは、両円柱状ローラ51a,51bに押圧されることで変形し、図3(III)に示すように横断面が台形状になる。
巻線2wにおいて上記円柱状ローラ51a,51b間を通過した湾曲部22を形成する箇所は、巻回部に送られると、台形状に変形された巻線2wにおいて厚さの薄い方を曲げの内周側にして曲げられる。このとき、台形状に変形された巻線2wにおいて厚さの薄い方が曲げの内周側に配置されるように、揺動ローラ部51の揺動状態を制御しておく。上述のように巻線2wが曲げられると、巻線2wにおいて曲げの内周側部分は圧縮されて厚さ方向に膨らみ、曲げの外周側部分は引っ張られて厚さが薄くなる。しかし、巻線2wにおいて湾曲部22を形成する箇所は、この内周側の圧縮による膨らみと、外周側の引張による薄肉化とを見込んで、上述のように予め台形状に変形させていたことで、得られたコイル2の湾曲部22の横断面形状は、直線部21の断面形状と同じ長方形状になる。
以下、上述のように揺動ローラ部51を平行状態、傾斜状態に適宜変更して、巻回部に送られる巻線2wの一部の断面形状を長方形状から台形状に変形させる動作を繰り返しながら、その断面形状に応じて巻回していくことで、端面形状が角を丸めた長方形枠状であるコイル素子2aが得られる。なお、図3(I)では、コイル素子2aの製造途中の中間体20を示している。一方のコイル素子2aを形成したら、他方のコイル素子2bを同様に形成する。巻返し部2rの形成は、公知の手法を利用することができる。両コイル素子2a,2bを形成したら、装置50に具える切断部(図示せず)などにより巻線2wを切断することで、コイル2(図1)が得られる。
[磁性コア]
磁性コア4の説明は、後述する図7を適宜参照して行う。磁性コア4は、コイル2が配置される一対の直方体状のコイル巻回部4cと、コイル2が配置されずに露出されている一対の端部コア4eとを有する。離間して並列されたコイル巻回部4cを挟むように、一対の端部コア4eが離間されて配置されて閉ループ状(環状)に形成される。コイル巻回部4cは、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性材料からなるコア片4mと、アルミナなどの非磁性材料からなるギャップ材4gとを交互に積層して構成され、端部コア4eは、上記軟磁性材料からなるコア片である。各コア片は、軟磁性粉末の圧粉成形体や、複数の電磁鋼板を積層した積層体が利用できる。ギャップ材4gは、インダクタンスの調整のためにコア片4m間に設けられる隙間に配置される板状材である(エアギャップの場合もある)。これらコア片及びギャップ材は、接着剤などで一体に接合される。コア片やギャップ材の個数は、リアクトル1Aが所望のインダクタンスとなるように適宜選択することができる。また、コア片やギャップ材の形状は適宜選択することができる。
[外側樹脂部]
リアクトル1Aでは、コイル2と磁性コア4との組合体10がアルミニウムといった金属製のケース6に収納され、このケース6内に充填された樹脂により構成される外側樹脂部5Aを具える。この外側樹脂部5Aの構成樹脂が、各コイル素子2a,2bのそれぞれにおいて、隣り合うターンを構成する巻線2w間に介在されて、隣り合うターン間を絶縁している。ここでは、隣り合うターンを構成する巻線2w間の全域に亘って、外側樹脂部5Aの構成樹脂が充填されている。また、ここでは、外側樹脂部5Aは、ウレタン樹脂により構成している。ケース6内に充填する外側樹脂部5Aの構成樹脂には、上記ウレタン樹脂の他、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを利用することができる。また、ポッティング樹脂として利用されている種々の樹脂を利用してもよい。上記樹脂に、窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、及び炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックスからなるフィラーを混合すると、絶縁性を高められる上に放熱性を高められる。
[インシュレータ]
その他、リアクトル1Aは、コイル2と磁性コア4との間に絶縁性材料からなるインシュレータ7を具えており、コイル2と磁性コア4との間の絶縁性を高めている。インシュレータ7は、コイル巻回部4cの外周を覆う筒状ボビン(図示せず)と、コイル2の端面に当接される一対の鍔部7fとを具えるものが挙げられる。筒状ボビンは、半割れの角筒片同士を係合する構成とすると、コイル巻回部4cの外周を容易に覆うことができる。各鍔部7fは、筒状ボビンの一端側に配置される矩形枠である。上記絶縁性材料には、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などの絶縁性樹脂が利用できる。
[リアクトルの組立]
上記構成を具えるリアクトル1Aは、以下のようにして形成することができる。
まず、上述のようにしてコイル2を形成する。また、コア片4mやギャップ材4gを接着剤などで固定してコイル巻回部4cを形成し、この外周にインシュレータ7の筒状ボビンを配置する。そして、作製した上記コイル2の各コイル素子2a,2bをそれぞれ、筒状ボビンが配されたコイル巻回部4cに配置し、コイル2を挟むようにインシュレータ7の鍔部7f及び端部コア4eをコイル素子2a,2bの両端面に配置して、接着剤などで端部コア4eとコイル巻回部4cとを接合する。この工程により、図1(I)に示すコイル2と磁性コア4との組合体10が得られる。得られた組合体10では、コイル2の各コイル素子2a,2bを構成する各ターン間には樹脂などの絶縁材が介在されておらず、導体が露出されている。この組合体10をケース6に収納し、ケース6内に樹脂を充填して外側樹脂部5Aを形成する。この樹脂の充填時、上記コイル2の各ターン間にも樹脂が流入し、この状態で樹脂を硬化することで、各ターン間に外側樹脂部5Aを介在させることができる。なお、上述のように各ターン間の間隔tは、樹脂が流入可能な程度に設けられているため、外側樹脂部5Aの構成樹脂を確実に介在させることができる。そして、ケース6及び外側樹脂部5Aから露出させた巻線2wの両端部に、それぞれ端子部材を取り付けることで、端子部材を介してコイル2に電力を供給することができる。
[効果]
上記構成を具えるリアクトル1Aは、裸線により形成されたコイル2を具えることで、コイル2の形成にあたり、平角線(導体)の外周に絶縁層を形成する必要がない。かつ、リアクトル1Aは、組合体10を覆う外側樹脂部5Aの構成樹脂によりコイル2の各ターン間の絶縁を確保する構成であり、外側樹脂部5Aの形成と同時にコイル2の各ターン間の絶縁構造を形成することができる。従って、リアクトル1Aは、所定の絶縁特性を満たすコイル2を有していながらも、コイル2の形成が容易であり、生産性に優れる。
特に、リアクトル1Aに具えるコイル2は、巻線2wの横断面をとったとき、直線部21の断面形状と、湾曲部22の断面形状とが実質的に等しく、長方形状であることから、隣り合うターン間の間隔をコイル2の全体に亘って均一的にすることができる。即ち、コイル2は、湾曲部の一部(内周側部分)が膨らんだコイルのように、ターン間の間隔が部分的に狭い箇所が実質的に存在しない。そのため、外側樹脂部5Aの形成時、この構成樹脂が各ターン間に均一的に流入し易い。従って、リアクトル1Aは、隣り合うターン間に外側樹脂部5Aの構成樹脂が均一的に存在するため、絶縁距離を均一的に保持することができる。
また、コイル2では、隣り合うターンにおいて湾曲部22の内周側部分間の距離と外周側部分間の距離とが等しく、かつこの距離は、隣り合うターンにおける直線部21間の距離とも等しい。従って、コイル2は、任意の箇所のターン間の距離により絶縁距離を設定することができる上に、所定の絶縁距離を維持しながらも、湾曲部の一部が膨らんだコイルよりも軸方向の長さが短く、小型である。この小型なコイル2に合わせて磁性コア4のコイル巻回部4cを短くできるため、リアクトル1Aは小型である。
更に、リアクトル1Aは、外側樹脂部5Aやケース6を具えることで、コイル2や磁性コア4を外部環境から保護したり、機械的に保護することができる。
その他、リアクトル1Aでは、端部コア4eをコイル巻回部4cよりも突出した形状としている。そのため、コイル巻回部の外周面と端部コアの外周面とが面一である磁性コアと比較して、端部コアの体積を一定とすると、端部コア4eは長さ(コイルの軸方向の大きさ)を短くできるため、小型である。
なお、実施形態1では、コイル2の形成にあたり、揺動ローラ部51を用いる形態を説明したが、一対の円錐台状ローラを利用してもよい。円錐台状ローラを利用する場合、巻線において直線部を形成する箇所は、上記円錐台状ローラで押圧せず、そのまま直線状に搬送するとよい。但し、円錐台状ローラを利用すると、巻線の大きさに応じて、適宜ローラを付け替える必要がある。これに対して、上述した揺動ローラ部51を利用すると、円柱状ローラ51a,51b間の間隔や傾きを適宜変更するだけ種々の大きさの巻線に対応することができ、円錐台状ローラを利用する場合と比較して、コイル2の生産性に優れる。また、実施形態1では、巻線素材20wから巻線2wの形成に連続してコイル2の形成を行うことで、コイルの製造時間の短縮を図ることができ、この点からもリアクトル1Aの生産性に優れる。別途用意した巻線2wに対して揺動ローラ部51などを利用してコイル2を形成することも勿論可能である。
(実施形態2)
以下、図4を参照して、実施形態2のリアクトル1Bを説明する。リアクトル1Bの基本的構成は、実施形態1のリアクトル1Aと同様であり、巻線2wを螺旋状に巻回してなるコイル2と、コイル2が配置される磁性コア4と、これらコイル2と磁性コア4との組合体10の外周を覆う外側樹脂部5Bとを具える。リアクトル1Bにおいてリアクトル1Aとの主たる相違点は、ケースを有しておらず、外側樹脂部5Bを具える点にある。以下、この点を中心に説明し、その他の構成については実施形態1のリアクトル1Aと同様であるため、説明を省略する。
リアクトル1Bは、実施形態1のリアクトル1Aと同様にして、コイル2と磁性コア4との組合体10を作製し、この組合体10の外周を外側樹脂部5Bにより覆うことで形成される。この外側樹脂部5Bは、例えば、絶縁性樹脂を注型成形、トランスファー成形、射出成形などすることで形成できる。ここでは、外側樹脂部5Bは、不飽和ポリエステルを用い、トランスファーモールドにより形成している。コイル2は、上述のように隣り合うターン間の間隔tを0.3mmとしているため、不飽和ポリエステルといった樹脂を各ターン間に十分に充填させることができる。上記絶縁性樹脂には、不飽和ポリエステル(BMC)の他、エポキシ樹脂やウレタン樹脂、PPS樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂などが利用できる。上記樹脂に、上述したセラミックスからなるフィラーを混合させて、絶縁性や放熱性を更に高めてもよい。巻線2wの両端部は外側樹脂部5Bから露出させて、端子部材の取り付けができるようにする。
上記構成を具えるリアクトル1Bは、上述した実施形態1のリアクトル1Aと同様の効果を奏し得る。即ち、リアクトル1Bは、裸線からなるコイル2を具えることで生産性に優れる、外側樹脂部5Bにより上記コイル2の絶縁を確保することができる、外側樹脂部5Bを具えることで組合体10の外部環境からの保護及び機械的な保護を図ることができる、などの効果を奏する。また、リアクトル1Bは、外側樹脂部5Bを具えることで、組合体10を一体に取り扱え、搬送や冷却ベースへの取り付けなどの作業を行い易い。
特に、リアクトル1Bでは、ケースを省略することで、リアクトル1Aよりも小型にできる上に、巻線2wの端部を任意の箇所に引き出し易く、端子部材が接続される箇所の設計の自由度を大きくすることができる。
その他、リアクトル1Bでは、端部コア4eにおいてリアクトルを設置したときに設置側となる面が外側樹脂部5Bから露出されており、この設置側の面は、リアクトル1Bが設置される冷却ベースに接触することができるため、放熱性に優れる。磁性コアの設置側の面以外の箇所を外側樹脂部5Bから露出させてもよい。
(実施形態3)
以下、図5〜図7を参照して、実施形態3のリアクトル1Cを説明する。リアクトル1Cは、実施形態2のリアクトル1Bと同様にケースを有しておらず、基本的構成は共通している。具体的には、リアクトル1Cは、巻線2wを螺旋状に巻回してなるコイル2(図6(II))と、コイル2が配置される磁性コア4と、これらコイル2と磁性コア4との組合体30の外周を覆う外側樹脂部5Cとを具える。リアクトル1Cにおいて実施形態2のリアクトル1Bとの主たる相違点は、コイル2が内側樹脂部3cに覆われたコイル成形体3である点にある。以下、この相違点を中心に説明し、その他の構成については実施形態2のリアクトル1Bと概ね同じであるため、説明を省略する。
[コイル成形体]
コイル成形体3は、図6(II)に示すように、コイル2の外周を覆う内側樹脂部3cを具える。この内側樹脂部3cの構成樹脂がコイル2の各コイル素子2a,2bの各ターン間に介在されて、当該構成樹脂により、コイル2の隣り合うターン間が絶縁されている。また、ここでは、内側樹脂部3cは、各コイル素子2a,2bをそれぞれ圧縮した所定の形状に保持している。この内側樹脂部3cは、図6に示すようにコイル2の外形に概ね沿って覆っており、巻線2wの両端部が内側樹脂部3cの構成樹脂により覆われず露出されている。内側樹脂部3cにおいて両コイル素子2a,2bのターン形成部分を覆う箇所の厚さは、実質的に均一であり、巻返し部2rを覆う箇所は、コイルの軸方向にせり出した形状である。
各コイル素子2a,2bの内周も内側樹脂部3cの構成樹脂により覆われており、コイル成形体3は、内側樹脂部3cの構成樹脂により形成される中空孔3hを有する。各中空孔3hにはそれぞれ、磁性コア4(図7)のコイル巻回部4c(図7)が挿通配置される。各コイル巻回部4cがそれぞれ、コイル素子2a,2bの内周の適切な位置に配置されるように内側樹脂部3cの構成樹脂の厚さを調整すると共に、中空孔3hの形状をコイル巻回部4cの外形(ここでは直方体状)に合わせている。そのため、各コイル素子2a,2bの内周に存在する内側樹脂部3cの構成樹脂は、コイル巻回部4cの位置決め部としても機能する。
内側樹脂部3cの構成樹脂には、コイル成形体3を具えるリアクトル1Cを使用した際に、コイル2や磁性コア4の最高到達温度に対して軟化しない程度の耐熱性を有し、トランスファー成形や射出成形が可能であり、かつ絶縁性に優れる材料が好適に利用できる。具体的には、エポキシなどの熱硬化性樹脂や、PPS樹脂、LCPなどの熱可塑性樹脂が好適に利用できる。ここでは、エポキシ樹脂を利用している。また、上記樹脂に、上述したセラミックスからなるフィラーを混合すると、絶縁性及び放熱性を更に高められる。
上記コイル成形体3は、以下のような成形金型を利用して製造することができる。成形金型は、開閉可能な一対の第一金型及び第二金型から構成されるものが利用できる。第一金型は、コイル2の一端側(図6(II)において巻線2wの端部を引き出している側)に位置する端板と、各コイル素子2a,2bの内周にそれぞれ挿入される直方体状の中子とを具え、第二金型は、コイルの他端側(図6(II)において巻返し部2r側)に位置する端板と、コイル2の周囲を覆う周側壁とを具える。これら第一金型、第二金型は、駆動機構により金型内部において進退可能な複数の棒状体を具え、これらの棒状体により、各コイル素子2a,2bの長方形枠状の端面を適宜押圧してコイル素子2a,2bを適宜圧縮する。上記棒状体は、コイル2の圧縮に対する十分な強度と、内側樹脂部3cの成形時の熱などに対する耐熱性とを具えており、かつコイル2において内側樹脂部3cで被覆されない箇所を少なくするために、極力細くすることが好ましい。
上記成形金型を利用してコイル成形体3を形成するには、まず、実施形態1で説明したようにしてコイル2を形成し、上記成形金型の表面とコイル2との間に一定の隙間が形成されるように成形金型内に上記コイル2を収納する。このとき、コイル2は未だ圧縮されていない。
次に、成形金型を閉じて、各コイル素子2a,2bの内周にそれぞれ、第一金型の中子を挿入する。このとき、中子とコイル素子2a,2bの内周の間隔は、中子の全周に亘ってほぼ均一となるようにする。
続いて、棒状体を成形金型内に進出して各コイル素子2a,2bを圧縮する。この圧縮により、各コイル素子2a,2bを構成する隣り合うターン間の隙間が狭められた状態となり、コイル2は、その自由長よりも圧縮された状態に保持される。ここでは、隣り合うターン間の隙間が0.3mmとなるように圧縮している。
上記圧縮状態を保持しながら、樹脂注入口から成形金型内に樹脂を充填する。このとき、コイル2は、上述のように隣り合うターン間の間隔がコイル2の全体に亘って均一的に設けられているため、ターン間に樹脂が均一的に充填される。また、各ターン間の隙間が0.3mmであれば、十分に樹脂を流入させることができる。充填した樹脂を硬化した後、成形金型を開いて、当該樹脂により上記圧縮状態に保持されたコイル成形体を取り出す。なお、棒状体で押圧されていた箇所に形成された複数の小穴は、外側樹脂部5Cの構成樹脂により埋められるためそのまま放置しておいてもよいし、適宜な絶縁材などで埋めてもよい。また、圧縮する必要が無い場合、棒状体による押圧は不要である。
[外側樹脂部]
リアクトル1Cは、コイル成形体3と磁性コア4との組合体30の外周を覆う外側樹脂部5Cを更に具える。外側樹脂部5Cは、組合体30の外形に概ね沿って形成されており、コイル成形体3の内側樹脂部3cから露出された巻線2wの端部を実施形態2のリアクトル1Bと同様に露出させている。内側樹脂部3cの表面及び端部コア4eの表面の一部は、この外側樹脂部5Cの内面に接触される。
外側樹脂部5Cの構成樹脂には、上述した実施形態2のリアクトル1Bの外側樹脂部5Bと同様のものが利用でき、コイル成形体3の内側樹脂部3cの構成樹脂と同じでも異なっていてもよい。
[リアクトルの組み立て手順]
上記構成を具えるリアクトル1Cは、以下のようにして組み立てることができる。
まず、上述のようにしてコイル成形体3を形成する。また、図7に示すように、コア片4mやギャップ材4gを接着剤などで固定してコイル巻回部4cを形成する。そして、コイル巻回部4cをコイル成形体3の中空孔3hに挿入配置する。この中空孔3hに挿入された各コイル巻回部4cはそれぞれ、コイル素子2a,2b(図6(II))に対して適切な位置に配置される。次に、コイル成形体3の両端面が一対の端部コア4eで挟まれるように端部コア4eを配置して、接着剤などで端部コア4eとコイル巻回部4cとを接合して、組合体30が得られる。得られた組合体30において、巻線2wの端部が露出されるように組合体30の外周を樹脂で覆って外側樹脂部5Cを形成することにより、リアクトル1Cが得られる。
[効果]
上記構成を具えるリアクトル1Cは、上述した実施形態1のリアクトル1Aと同様の効果を奏し得る。即ち、リアクトル1Cは、裸線からなるコイル2を具えることで生産性に優れる、内側樹脂部3cにより上記コイル2の絶縁を確保することができる、内側樹脂部3cや外側樹脂部5Cを具えることで組合体30の外部環境からの保護及び機械的な保護を図ることができる、などの効果を奏する。特に、リアクトル1Cは、ケースを具えていないことで、実施形態2のリアクトル1Bと同様に小型である上に、端子部材の接続箇所の設計の自由度が大きい。かつ、リアクトル1Cは、コイル成形体3を利用することで、組み立ての際、コイル2が伸縮せずコイル2が取り扱い易いことから、生産性に更に優れる。また、コイル成形体3を利用することで、インシュレータなどを省略できるため、部品点数の削減、及びこれらの部品を配置する工程の削減を図ることができ、この点からも生産性に優れる。
その他、リアクトル1Cでは、端部コア4eやコイル成形体3においてリアクトルを設置したときに設置側となる面が外側樹脂部5Cから露出されており、これら設置側の面は、リアクトルが設置される冷却ベースに接触することができるため、放熱性に優れる。リアクトル1Cでは、コイル2が内側樹脂部3cにより覆われているため、コイル成形体3の一部を外側樹脂部5Cから露出させても、所定の絶縁特性を満たすことができる。
なお、実施形態3では、コイル2を構成する巻線2wの端部を除き、巻線2wの外周面は、内側樹脂部3cの構成樹脂に実質的に覆われた構成としているが、巻線2wの一部を内側樹脂部3cの構成樹脂から露出させて、外側樹脂部5Cの構成樹脂により、絶縁を確保する構成とすることもできる。
また、上記実施形態3では、ケースを具えていない形態を説明したが、コイル成形体3を具えた組合体30を実施形態1のリアクトル1Aのようにケースに収納して、ポッティング樹脂により組合体30を封止した形態としてもよい。
なお、上述した実施の形態は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、上述した構成に限定されるものではない。
本発明リアクトルは、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池車といった車両などの移動体に載置されるコンバータといった電力変換装置の構成部品として好適に利用することができる。本発明コイル成形体は、上記リアクトルの構成要素に好適に利用することができる。
1A,1B,1C リアクトル 2 コイル 2w 巻線 2a,2b コイル素子
2r 巻返し部
3 コイル成形体 3c 内側樹脂部 3h 中空孔
4 磁性コア 4c コイル巻回部 4e 端部コア 4m コア片
4g ギャップ材 5A,5B,5C 外側樹脂部 6 ケース 7 インシュレータ
7f 鍔部 10,30 組合体
20 コイルの中間体 20w 巻線素材 21 直線部 22 湾曲部
50 コイル製造装置 51 揺動ローラ部 51a,51b 円柱状ローラ
52 ローラダイス部 52a,52b 縦方向ローラダイス
52c,52d 横方向ローラダイス 53 サプライ

Claims (7)

  1. 巻線を螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えるコイルと、このコイルが配置される磁性コアとの組合体を具えるリアクトルであって、
    前記組合体の外周を覆う外側樹脂部を具え、
    前記巻線は、絶縁層を有しておらず、かつ横断面が矩形状の導体から構成されており、
    前記各ターンを構成する前記巻線間に前記外側樹脂部の構成樹脂が介在されて、隣り合うターン間を絶縁していることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記巻線は、平角線から構成されており、
    前記コイルは、前記巻線をエッジワイズ巻きにして形成されたエッジワイズコイルであることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記各ターンは、前記巻線が直線状に配置された直線部と、この直線部に繋がり前記巻線が湾曲して配置された湾曲部とを具え、
    前記各ターンを構成する前記直線部及び前記湾曲部においてそれぞれ前記巻線の横断面をとったとき、前記直線部の断面形状と、前記湾曲部の断面形状とが実質的に同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
  4. 巻線を螺旋状に巻回して形成された複数のターンを具えるリアクトル用コイルと、
    前記コイルの外周を覆い、当該コイルの形状を保持する内側樹脂部とを具え、
    前記巻線は、絶縁層を有しておらず、かつ横断面が矩形状の導体から構成されており、
    前記各ターンを構成する前記巻線間に前記内側樹脂部の構成樹脂が介在されて、隣り合うターン間を絶縁していることを特徴とするコイル成形体。
  5. 前記巻線は、平角線から構成されており、
    前記コイルは、前記巻線をエッジワイズ巻きにして形成されたエッジワイズコイルであることを特徴とする請求項4に記載のコイル成形体。
  6. 前記各ターンは、前記巻線が直線状に配置された直線部と、この直線部に繋がり前記巻線が湾曲して配置された湾曲部とを具え、
    前記各ターンを構成する前記直線部及び前記湾曲部においてそれぞれ前記巻線の横断面をとったとき、前記直線部の断面形状と、前記湾曲部の断面形状とが実質的に同じであることを特徴とする請求項4又は5に記載のコイル成形体。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載のコイル成形体と、
    前記コイル成形体が配置される磁性コアとを具えることを特徴とするリアクトル。
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