JP2010267450A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムにおいて、燃料電池に投入される燃料の流量を検出する燃料流量センサに誤差が発生しても、その誤差を自動的に校正し、燃料電池の適正な発電効率を維持するとともに安定した発電を維持する。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料が投入され燃料を改質して改質ガスを生成して燃料電池に供給する改質装置と、燃料を送出する燃料送出装置と、燃料送出装置から送出される燃料の流量を検出する燃料流量センサと、を備えている。燃料電池システムは、燃料電池システムの運転を制御する制御装置をさらに備え、制御装置は、改質ガスの温度と燃料の投入流量との関係を示す特性に基づいて燃料流量センサの出力値を補正する(ステップ316,318)。
【選択図】 図9

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、燃料電池システムにおいては、燃料電池18と、燃料電池18に投入された燃料ガスのオフガスを燃焼用空気(酸化剤ガス)で燃焼する燃焼部12(バーナ)と、制御部26と、原燃料流量の増減を行う原燃料供給手段14と、原燃料流量の検知を行う原燃料流量検知手段32と、燃焼空気流量の増減を行う燃焼空気供給手段22とを備えている。
このような燃料電池システムにおいては、一般的に、制御部26は、燃料電池の発電量が所望の発電量となるように原燃料流量を設定し、原燃料流量検知手段32で検知される原燃料流量がその設定された原燃料流量となるように原燃料供給手段14を調整している。
特開2006−73215号公報
上述した特許文献1に記載の燃料電池システムにおいては、原燃料流量検知手段32に誤差が生じるおそれがある。検知した値が実際の流量より少ない場合には、所望の発電量に対して投入された原燃料が増加するため発電効率が低下する。一方、検知した値が実際の流量より多い場合には、所望の発電量に対して投入された原燃料が減少するため燃料電池の水素利用率が上昇し安定した発電状態を維持できなくなる。これに対して、原燃料流量検知手段32に誤差が発生した場合、その誤差を校正(補正)することが望まれている。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、燃料電池システムにおいて、燃料電池に投入される燃料の流量を検出する燃料流量センサに誤差が発生しても、その誤差を自動的に校正し、燃料電池の適正な発電効率を維持するとともに安定した発電を維持することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、燃料電池と、燃料が投入され燃料を改質して改質ガスを生成して燃料電池に供給する改質装置と、燃料を送出する燃料送出装置と、燃料送出装置から送出される燃料の流量を検出する燃料流量センサと、を備えた燃料電池システムにおいて、燃料電池システムの運転を制御する制御装置をさらに備え、制御装置は、改質ガスの温度と燃料の投入流量との関係を示す特性に基づいて燃料流量センサの出力値を補正することである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、制御装置は、燃料電池を所定発電量にて発電させ、所定の発電量にて発電中に改質ガスの温度を検出し、所定の発電量に相当する燃料投入流量に対応する改質ガスの温度を特性に基づいて算出し、検出された改質ガスの温度と算出された改質ガスの温度との温度差を算出し、算出された温度差と特性に基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料流量センサの出力値を補正することである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、制御装置は、温度差の絶対値が所定値以上である場合に、算出された温度差と特性に基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料流量センサの出力値を補正し、温度差の絶対値が所定値未満である場合に、補正流量の算出および燃料流量センサの出力値の補正を行わないことである。
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項2または請求項3において、燃料電池の所定発電量は、燃料電池の定格発電量の1/3以下に設定されていることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、改質装置は、燃料が投入され燃料を改質して改質ガスを生成して燃料電池に供給する。燃料流量センサは、燃料を送出する燃料送出装置から送出される燃料の流量を検出する。燃料電池システムの運転を制御する制御装置は、改質装置の改質ガスの温度と燃料の投入流量との関係を示す特性に基づいて燃料流量センサの出力値を補正する。すなわち、本願発明者は、改質装置の改質ガスの温度は改質装置に投入される燃料の流量(単位時間あたりの単位面積を通過する流体の体積または質量)とリニアな相関関係があること見出した。このことを利用して、改質装置の改質ガスの温度と燃料の投入流量との関係を示す特性に基づいて燃料流量センサの出力値を補正することが可能となった。したがって、改質装置(燃料電池)に投入される燃料の流量を検出する燃料流量センサに誤差が発生しても、その誤差を自動的に校正し、燃料電池の適正な発電効率を維持するとともに安定した発電を維持することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1において、制御装置は、燃料電池を所定発電量にて発電させ、所定の発電量にて発電中に改質ガスの温度を検出し、所定の発電量に相当する燃料投入流量に対応する改質ガスの温度を特性に基づいて算出し、検出された改質ガスの温度と算出された改質ガスの温度との温度差を算出し、算出された温度差と特性に基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料流量センサの出力値を補正する。これにより、燃料電池の発電出力を一定に維持し、改質ガスの温度を安定させることで、正確な補正流量を算出し、ひいては燃料流量センサの出力値を正確に補正することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2において、制御装置は、温度差の絶対値が所定値以上である場合に、算出された温度差と特性に基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料流量センサの出力値を補正し、温度差の絶対値が所定値未満である場合に、補正流量の算出および燃料流量センサの出力値の補正を行わない。これにより、校正するにあたって事前に行われた燃料流量センサの誤差検知がたとえ間違っていたとしても(すなわち誤差が発生していない)、不必要な校正(むだな校正)を抑制することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項2または請求項3において、燃料電池の所定発電量は、燃料電池の定格発電量の1/3以下に設定されている。これにより、校正するために無駄な燃料の投入を抑制し、燃料流量センサの校正を省エネで行うことができる。
本発明による燃料電池システムの第1の実施形態の概要を示す概要図である。 図1に示す燃料電池システムを示すブロック図である。 図2に示す制御装置で実行される制御プログラムの概要を示すフローチャートである。 図2に示す制御装置で実行される燃焼制御システムのブロック線図である。 燃焼制御において、燃料ガス流量変化に対する燃焼用空気流量の特性を示す図である。 図2に示す制御装置で実行される制御プログラム(燃料ガスの流量計の誤差検知、その旨の警告、燃料ガスの流量計の校正を行うためのプログラム)の概要を示すフローチャートである。 図2に示す制御装置で実行される燃料ポンプの流量制御と燃料ガス流量計の誤差の校正制御のブロック線図である。 改質部の改質ガスの温度と燃料ガス流量(燃料ガス投入流量)との関係を示す特性を示す図である。 図2に示す制御装置で実行される制御プログラム(燃料ガスの流量計の校正を行うためのプログラム)の概要を示すフローチャートである。 図2に示す制御装置で実行される制御プログラム(定期的に燃料ガスの流量計の校正を行うためのプログラム)の概要を示すフローチャートである。 本発明による燃料電池システムの第2の実施形態の概要を示す概要図である。 図11に示す燃料電池(セルおよびセル接続体)の部分断面図である。
1)第1の実施形態
以下、本発明による燃料電池システムの第1の実施形態について説明する。図1は高分子電解質型燃料電池を備えた燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは燃料電池10とこの燃料電池10に必要な水素ガスを含む改質ガスを生成する改質装置20を備えている。
燃料電池10は、燃料極11と酸化剤極である空気極12と両極11,12間に介在された電解質13を備えており、燃料極11に供給された改質ガスおよび空気極12に供給された酸化剤ガスである空気(カソードエア)を用いて発電するものである。電解質13は高分子電解質であり、燃料電池10は高分子電解質型燃料電池である。なお、空気の代わりに空気の酸素富化したガスを供給するようにしてもよい。
改質装置20は、改質用燃料を水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池10に供給するものであり、改質部21、冷却部22、一酸化炭素シフト反応部(以下、COシフト部という)23および一酸化炭素浄化部(以下、CO浄化部という)24、燃焼部27、および蒸発部28から構成されている。改質用燃料(燃料)としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
改質部21は、改質用燃料に改質水が混合された改質用原料である混合ガスから改質ガスを生成して導出するものである。この改質部21は有底円筒状に形成されており、環状筒部内に軸線に沿って延在する環状の折り返し流路21aを備えている。
改質部21の折り返し流路21a内には、触媒21b(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、冷却部22から導入された改質用燃料と水蒸気供給管51から導入された水蒸気との混合ガスが触媒21bによって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は冷却部(熱交換部)22に導出されるようになっている。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
温度センサ21cは、改質ガスの温度を検出する温度センサである。本実施形態では、温度センサ21cは、改質部21の改質ガスの温度を検出する温度センサであり、改質部21から改質ガスが導出される改質ガス出口付近に設けられるのが望ましい。なお、温度センサ21cの検出結果は、制御装置30に送信されるようになっている。
冷却部22は、改質部21から導出された改質ガスと、改質用燃料と改質水(水蒸気)との混合ガスとの間で熱交換が行われる熱交換器(熱交換部)であって、高温である改質ガスを低温である混合ガスによって降温してCOシフト部23に導出するとともに混合ガスを改質ガスによって昇温して改質部21に導出するようになっている。
具体的には、冷却部22には図示しない燃料供給源(例えば都市ガス管)に接続された改質用燃料供給管41が接続されている。改質用燃料供給管41には、上流から順番に脱硫器46、燃料ポンプ42、流量計41aおよび改質用燃料バルブ43が設けられている。
脱硫器46は燃料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を低減するものである。燃料ポンプ42は改質用燃料を供給しその供給量を調整する改質用燃料供給手段である。流量計41aは、改質用燃料供給管41を流通する改質用燃料(燃料ガス)の単位時間当りの体積または質量を測定するためのものであり、その検出結果は制御装置30に送出されるようになっている。流量計41aは、燃料ガスの流量を検出する流量センサ(燃料ガス流量センサ)である。改質用燃料バルブ43は改質用燃料供給管41を開閉するものである。燃料供給源から供給される燃料ガスのうち改質部21に供給されて改質されるものを改質用燃料といい、バーナ25に供給されて燃焼されるものを燃焼用燃料という。
また、改質用燃料供給管41の流量計41aと改質用燃料バルブ43との間にはバーナ25に接続された燃焼用空気供給管64に接続された燃焼用燃料供給管44が接続されている。燃焼用燃料供給管44には燃焼用燃料バルブ45が設けられている。燃焼用燃料バルブ45は燃焼用燃料供給管44を開閉するものである。燃料ポンプ42が駆動され改質用燃料バルブ43が閉じられ燃焼用燃料バルブ45が開かれている場合、バーナ25に燃焼用燃料が供給され、また、燃料ポンプ42が駆動され改質用燃料バルブ43が開かれ燃焼用燃料バルブ45が閉じられている場合、改質部21に改質用燃料が供給される。
さらに、改質用燃料供給管41の改質用燃料バルブ43と冷却部22との間には蒸発部28に接続された水蒸気供給管51が接続されている。蒸発部28から供給された水蒸気が改質用燃料に混合され、その混合ガスが冷却部22を通って改質部21に供給されている。
COシフト部23は、改質部21から冷却部22を通って供給された改質ガス中の一酸化炭素を低減するものすなわち一酸化炭素低減部である。COシフト部23は、内部に上下方向に沿って延在する折り返し流路23aを備えている。折り返し流路23a内には触媒23b(例えば、Cu−Zn系の触媒)が充填されている。COシフト部23においては、冷却部22から導入された改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気は、触媒23bにより反応して水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。この一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
また、COシフト部23内には、COシフト部23内の温度を測定する温度センサ23cが設けられている。温度センサ23cの検出結果は制御装置30に送信されている。
なお、温度センサ23cがCOシフト部23の入口部に配置されCOシフト部の改質ガス入口温度を検出するものであれば、その温度センサ23cは温度センサ21cに代えて改質ガスの温度を検出可能である。冷却部22の改質ガス入口温度と改質ガス出口温度に一定の相関関係(例えばリニアな比例関係)があれば、冷却部22の改質ガス出口温度(すなわちCOシフト部23の改質ガス入口温度)から冷却部22の改質ガス入口温度(すなわち改質部21の改質ガス出口温度)を推定することは可能であるからである。
CO浄化部24は、COシフト部23から供給された改質ガス中の一酸化炭素をさらに低減して燃料電池10に供給するものでありすなわち一酸化炭素低減部である。CO浄化部24は、円筒状に形成されて、蒸発部28の外周壁を覆って当接して設けられている。CO浄化部24の内部には、触媒24a(例えば、RuまたはPt系の触媒)が充填されている。
また、CO浄化部24内には、CO浄化部24内の温度を測定する温度センサ24bが設けられている。温度センサ24bの検出結果は制御装置30に送信されている。
このCO浄化部24の側壁面下部には、COシフト部23に接続された接続管89が接続され、CO浄化部24の側壁面上部には、燃料電池10の燃料極11に接続された改質ガス供給管71が接続されている。接続管89には、酸化用空気供給管61が接続されている。これにより、CO浄化部24には、COシフト部23からの改質ガスと大気からの酸化用空気が導入されるようになっている。なお、酸化用空気供給管61には、上流から順番に酸化用空気ポンプ62および酸化用空気バルブ63が設けられている。酸化用空気ポンプ62は酸化用空気を供給しその供給量を調整するものである。酸化用空気バルブ63は酸化用空気供給管61を開閉するものである。
したがって、CO浄化部24内に導入された改質ガス中の一酸化炭素は、酸化用空気中の酸素と反応(酸化)して二酸化炭素になる。この反応は発熱反応であり、触媒24aによって促進される。これにより、改質ガスは酸化反応によって一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)導出され、燃料電池10の燃料極11に供給されるようになっている。
燃料電池10の燃料極11の導入口には改質ガス供給管71を介してCO浄化部24が接続されるとともに、燃料極11の導出口にはオフガス供給管72を介してバーナ25が接続されている。バイパス管73は燃料電池10をバイパスして改質ガス供給管71およびオフガス供給管72を直結するものである。改質ガス供給管71にはバイパス管73との分岐点と燃料電池10との間に第1改質ガスバルブ74が設けられている。オフガス供給管72にはバイパス管73との合流点と燃料電池10との間にオフガスバルブ75が設けられている。バイパス管73には第2改質ガスバルブ76が設けられている。
起動運転中には、改質装置20から一酸化炭素濃度の高い改質ガスを燃料電池10に供給するのを回避するため、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を閉じ第2改質ガスバルブ76を開き、定常運転(発電運転)中には、改質装置20からの改質ガスを燃料電池10に供給するため、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を開き第2改質ガスバルブ76を閉じている。
また、燃料電池10の空気極12の導入口には、カソード用空気供給管67が接続されるとともに、空気極12の導出口には、排気管82が接続されている。空気極12に空気が供給され、オフガスが排気されるようになっている。なお、カソード用空気供給管67には上流から順にカソード用空気ポンプ68およびカソード用空気バルブ69が設けられている。カソード用空気ポンプ68はカソード用空気を供給しその供給量を調整するものである。カソード用空気バルブ69はカソード用空気供給管67を開閉するものである。
燃焼部27は、改質ガスが少なくとも供給されその改質ガスを酸化剤ガスで燃焼するバーナ25と、バーナ25で発生した燃焼ガスが改質部21および蒸発部28を加熱しながら流通する燃焼ガス流路26とを備えている。
バーナ25は、改質部21の内周壁内に下端部が挿入されて空間をおいて配置されている。バーナ25は、第1および第2噴出器25a,25bを備えている。第1噴出器25aは、予混合燃焼方式に適した噴出器であり、熱量の大きい可燃ガス(本実施形態では、燃焼用燃料(天然ガス))の燃焼に適合したものである。第2噴出器25bは、拡散燃焼方式に適した噴出器であり、予混合燃焼より熱量の小さい可燃ガス(本実施形態では、改質ガス、アノードオフガス)の燃焼に適したものである。
第1噴出器25aには、燃焼用空気供給管64が接続されている。燃焼用空気供給管64には、燃焼用空気ポンプ(酸化剤ガス送出装置)65、流量計64aおよび燃焼用空気バルブ66が設けられている。燃焼用空気ポンプ65は大気から酸化剤ガスである燃焼用空気を吸い込みバーナ25に吐出(送出)するものであり、制御装置30の指令に応じてバーナ25に供給する燃焼用空気供給量を調整するものである。流量計64aは、燃焼用空気供給管64を流通する燃焼用空気の単位時間当りの体積または質量を測定するためのものであり、その検出結果は制御装置30に送出されるようになっている。流量計64aは、燃焼用空気ポンプ65の吐出側に設けられているので、燃焼用空気ポンプ65から送出された燃焼用空気の送出量を検出する送出量検出装置である。燃焼用空気バルブ66は、制御装置30の指令に応じて燃焼用空気供給管64を開閉するものである。
第1噴出器25aで燃焼用燃料が燃焼される場合には、その燃焼用燃料に予め燃焼用空気が混合されるようになっている。なお、燃焼用空気は大気から供給されるようになっている。
第2噴出器25bには、燃料極11の導出口に一端が接続されているオフガス供給管72の他端が接続されている。第2噴出器25bには、燃料電池10からのアノードオフガス、または燃料電池10を通らないで供給されるCO浄化部24からの改質ガスが供給されるようになっている。第2噴出器25bで改質ガスまたはアノードオフガスが燃焼される場合には、第1噴出器25aから供給された燃焼用空気で燃焼されるようになっている。
燃料電池システム(改質装置20)の起動運転開始から改質開始条件が成立するまでの間であって、バーナ25で燃焼が行われる場合には、予混合燃焼が行われる。具体的には、改質用燃料バルブ43が閉じられ燃焼用燃料バルブ45が開かれ燃料ポンプ42が駆動されて、燃焼用燃料がバーナ25の第1噴出器25aに供給され燃焼される。改質開始条件は、水蒸気がCOシフト部23まで到達し、かつ、改質部21の温度が所定温度(本実施形態では300℃)以上であることである。
改質開始条件が成立した以降で起動運転が終了するまでは、拡散燃焼が行われる。具体的には、改質用燃料バルブ43が開かれ燃焼用燃料バルブ45が閉じられ燃料ポンプ42が駆動されるとともに、第2改質ガスバルブ76が開かれ第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75が閉じられて、CO浄化部24からの改質ガスがバーナ25の第2噴出器25bに供給され燃焼される。
燃料電池10の定常運転時には、拡散燃焼が行われる。具体的には、改質用燃料バルブ43が開かれ燃焼用燃料バルブ45が閉じられ燃料ポンプ42が駆動されるとともに、第2改質ガスバルブ76が閉じられ第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75が開かれて、燃料電池10から排出されるアノードオフガス(燃料極11にて未使用な水素を含んだ改質ガス)がバーナ25の第2噴出器25bに供給されて燃焼される。
このように構成された燃焼部27は着火されると、供給されている燃焼用燃料、改質ガスまたはアノードオフガスが燃焼用空気によって燃焼されて高温の燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスは、改質部21を加熱して水蒸気改質反応に必要な熱を供給するとともに蒸発部28を加熱して水蒸気を発生させるためのものである。燃焼ガスは、燃焼ガス流路26を流通し、排気管81を通って燃焼排ガスとして排気される。これにより、燃焼ガスは改質部21および蒸発部28をこの順番で加熱する。燃焼ガス流路26は、改質部21の内周壁に沿って当接して配設され、折り返されて改質部21の外周壁と断熱部29との間に当接して配設され、折り返されて断熱部29と蒸発部28の間に当接して配設された流路である。
なお、燃焼部27には、燃焼部27の温度T1を検出する温度センサ25cが設けられている。温度センサ25cの検出結果は制御装置30に送信されている。具体的には、温度センサ25cは、バーナ25または燃焼ガス流路26に設けられている。バーナ25に設ける場合、火炎が直接当らない部位に設けるのが好ましい。燃焼ガス流路26に設ける場合、バーナ25にできる限り近い部位が好ましい。さらに、バーナ25は、点火用電極(イグナイタ)25dを備えている。点火用電極25dは制御装置30の指令によって火花が飛ぶように制御されている。バーナ25は、制御装置30の指令に応じて点火用電極25dにより着火されるものである。
なお、改質部21内の壁面付近(燃焼ガス流路26に接する壁の面付近)であってバーナ25からの燃焼ガスがあたる場所に設けられ改質部21の壁面温度を検出する温度センサを設けるようにしてもよい。この温度センサが検出する温度は燃焼ガス(燃焼部)の温度をよく反映しているので、温度センサ25cの代わりに使用するようにしてもよい。
蒸発部28は、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成して冷却部22を介して改質部21に供給するものである。蒸発部28は、円筒状に形成されて燃焼ガス流路26(最外側の燃焼ガス流路)の外周壁を覆って当接して設けられている。
この蒸発部28の下部(例えば側壁面下部、底面)には改質水タンク(図示省略)に接続された給水管52が接続されている。蒸発部28の上部(例えば側壁面上部)には水蒸気供給管51が接続されている。改質水タンクから導入された改質水は、蒸発部28内を流通する途中にて燃焼ガスからの熱およびCO浄化部24からの熱によって加熱されて、水蒸気となって水蒸気供給管51および冷却部22を介して改質部21へ導出するようになっている。なお、給水管52には、上流から順番に改質水ポンプ53および改質水バルブ54が設けられている。改質水ポンプ53は、蒸発部28に改質水を供給するとともにその改質水供給量を調整するものである。改質水バルブ54は給水管52を開閉するものである。
また、蒸発部28には、蒸発部28内の温度を検出する温度センサ28aが設けられている。温度センサ28aは蒸発部28内の下流部(出口側)に設けることが望ましい。温度センサ28aは蒸発部28の液体の水が存在する部分よりも出口側に設ける必要がある。具体的には、温度センサ28aは蒸発部28内の水面より上部の部分に設けられている。温度センサ28aは、蒸発部28内の水面より上部に設けられた蒸発部出口や蒸発部出口に近い水蒸気供給管51に設けるようにしてもよい。温度センサ28aの検出結果は制御装置30に送信されている。
また、燃料電池システムは制御装置30を備えており、この制御装置30には、上述した温度センサ21c,23c,24b,25c,28a、流量計41a,64a、各ポンプ42,53,62,65,68、各バルブ43,45,54,63,66,69,74,75,76、および点火用電極25dが接続されている(図2参照)。
次に、上述した燃料電池システムの作動の概要について一例を挙げて図3にて 説明する。制御装置30は、図示しない主電源が投入されると、ステップ100にてプログラムを起動しプログラムをステップ102に進める。制御装置30は、ステップ102において、システムの運転を開始するか否かを判定する。制御装置30は、図示しないスタートスイッチが押されて運転が開始される場合や、運転計画にしたがって運転が開始される場合には、システムの起動指示があったとして、ステップ102で「YES」と判定し、改質装置20の暖機(起動シーケンス)を開始する(ステップ104)。そうでなければ、ステップ102で「NO」の判定を繰り返し実行する。
起動シーケンスは、燃料電池システム、改質装置20の運転を開始させて起動運転(暖機運転)を行う起動制御である。起動運転(暖機運転)は、改質装置20を暖機する運転、すなわち改質部21、COシフト部23およびCO浄化部24の各触媒21b,23b,24aを活性温度域まで暖機する運転であり、改質装置20から導出される改質ガス中の一酸化炭素濃度を所定濃度以下まで低減してその改質ガスを燃料電池10に供給可能(発電運転)になるまで行う運転である。
起動シーケンスは、バーナ25の着火から改質装置20の暖機完了までの処理が行われるようになっている。この起動シーケンスは、i)燃焼用燃料によってバーナ25を着火・燃焼し、ii)燃焼部27が所定温度(300℃)に達したら改質水を投入し、iii)蒸発部28で水蒸気が生成開始したら改質用燃料を投入して燃焼用燃料によるバーナ25の燃焼を改質ガスによる燃焼に切り替え、iv)COシフト部23以降を暖機する。
制御装置30は、起動指示があると、ステップ104において、起動シーケンスを開始する。すなわち、制御装置30は、燃焼用空気バルブ66を開いて燃焼用空気ポンプ65を駆動して、燃焼用空気をバーナ25に供給する。そして、制御装置30は、バーナ25の点火用電極25dに通電する。さらに、制御装置30は、燃焼用燃料バルブ45を開いて(改質用燃料バルブ43を閉じ)燃料ポンプ42を駆動して、燃焼用燃料をバーナ25に供給する。これにより、バーナ25が着火する。その後、制御装置30は、上述した起動シーケンスのii)以降の処理を実行する。
制御装置30は、バーナ25が着火すると、ステップ106において、蒸発部28で水蒸気の発生の有無を検知(判定)する。制御装置30は、蒸発部28の温度を検出しその温度(蒸発部温度T3)が所定温度T3−a(例えば100℃)より大きければ水蒸気が発生したことを検知し、そうでなければ検知しない。水蒸気が生成前は、蒸発部温度T3は所定温度T3−a以下であるため、水蒸気は発生していないので、制御装置30は、ステップ106で「YES」と判定し、起動シーケンスを継続する(ステップ108)。
制御装置30は、ステップ108において、燃焼部27の温度T4が所定温度(例えば300℃)に達したら改質水の投入を開始する。このとき、制御装置30は、改質水バルブ54を開いて改質水ポンプ53を駆動させる。さらに制御装置30は、第2改質ガスバルブ76も開いて改質装置20(CO浄化部24)をバーナ25と連通させひいては大気に連通させる。これにより、蒸発部28から改質部21に水蒸気が供給され始めると、その水蒸気は、冷却部22、COシフト部23、CO浄化部24を通って、バイパス管73を経由してバーナ25に供給され、燃焼ガス流路26および排気管81を通って外部に排出される。
制御装置30は、改質水の投入開始後、蒸発部28での水蒸気発生を検知するまで(ステップ106で「YES」の判定を繰り返し)、燃焼用燃料によるバーナ25の燃焼を継続し(断続的に継続する場合もある。)、改質水の投入を継続して、起動シーケンスを継続する(ステップ108)。なお、改質水の投入開始はステップ108でなくステップ104で行うようにしてもよい。ステップ108においては、燃焼用燃料によるバーナ25の燃焼、および改質水の投入を継続する。
バーナ25が着火されると、その燃焼ガスは燃焼ガス流路26を通過中に改質部21、蒸発部28およびCO浄化部24を加熱している。したがって、蒸発部温度T3も上昇する。起動シーケンス継続中において、蒸発部温度T3が所定温度T3−aより大きくなれば、制御装置30は、水蒸気が発生したことを検知し、プログラムをステップ110に進める。すなわち制御装置30は、改質水の投入開始後、蒸発部28での水蒸気発生を検知すると(ステップ106で「NO」と判定し)、プログラムをステップ110に進める。
制御装置30は、ステップ110において、バーナ25での燃焼を停止するとともに燃焼部27を燃焼用空気でパージする(燃焼用空気パージモード)。具体的には、制御装置30は、燃料ポンプ42の駆動を停止し燃焼用燃料バルブ45を閉じてバーナ25への燃焼用燃料の供給を停止するとともに、燃焼用空気バルブ66を開いたままに維持し燃焼用空気ポンプ65の駆動を継続してバーナ25への燃焼用空気の供給を継続する。本実施形態の場合、燃焼用空気の供給量はそれまでの供給量(供給量A−0)より多い値(供給量はA−1である)に設定してある。供給量を多くすることで、燃焼部27を効率的にパージするとともに改質部21の熱を蒸発部28に効率よく移動させることができる。なお、このときの改質水の供給量は供給量W−1に維持されている。また、改質部21はバーナ25を通って大気に連通している(開放されている)。
制御装置30は、水蒸気発生を検知した時点から所定時間ΔTM−aが経過するまで前述した燃焼用空気パージモードを継続する(ステップ112で「NO」の判定を繰り返す。)。所定時間ΔTM−aは、蒸発部28で生成された水蒸気の最初(先端)の部分が、少なくともバーナ25を通過するまでの時間に相当する値に設定されている。これによれば、水蒸気の発生検知時点から所定時間ΔTM−aだけ経過すれば、生成された水蒸気が、燃料電池システムの運転停止中に改質装置20内に存在する気体(本実施形態においては、停止運転で封入されもしくはパージに使用された改質用燃料を主成分とする気体)、すなわち蒸発部28内からバイパス管73の第2改質ガスバルブ76までに残存(残留)する改質用燃料を主成分とする気体を、バーナ25から燃焼ガス流路26に排出しひいては外部に排出する。
なお、制御装置30は、ステップ112において、燃焼用空気パージモードが開始された時点すなわち蒸発部28での水蒸気発生を検知した時点からの経過時間ΔTMが所定時間ΔTM−a以上であるか否かを判定する。
制御装置30は、水蒸気発生を検知した時点から所定時間ΔTM−aが経過すると(ステップ112で「YES」と判定する。)、燃焼用空気パージモードを終了し起動シーケンスを再開しバーナ25の再着火を開始する(ステップ114)。具体的には、制御装置30は、改質水の供給(供給量W−1)を継続し燃焼用空気の供給量をA−1からA−0に減少させ、所定時間ΔTM−aが経過した時点から改質用燃料の投入を開始するとともに点火用電極25dへの通電を開始する。
改質用燃料の改質部21への投入が開始されると、改質部21では上述した改質反応により改質ガスの生成が開始され、生成された改質ガスはバイパス管76経由でバーナ25に供給される。なお、改質用燃料の投入開始から改質ガスが燃焼空間25dに流入するまでには、改質用燃料が改質部21に流入するのに必要な時間と、改質部21で生成された改質ガスがバーナ25の燃焼空間25dに流入するのに必要な時間との合計時間が少なくともかかる。したがって、バーナ25で再着火するのは、改質用燃料の投入開始時点から前述した合計時間だけ少なくとも経過した時点である。
このように、改質用燃料の投入によって改質ガスの生成と、その改質ガスによるバーナ25の再着火による燃焼とによって改質装置20、すなわち改質部21、COシフト部23、CO浄化部24の暖機が行われる。
制御装置30は、起動シーケンスの完了(暖機運転の完了)を、COシフト部23、CO浄化部24の各温度(いずれかの温度でもよい。)に基づいて判断する。制御装置30は、COシフト部23、CO浄化部24の各温度(いずれかの温度でもよい。)が所定温度以上となれば、改質ガス中の一酸化炭素濃度が所定の濃度以下となったとして、起動シーケンスが完了したと判定する。
制御装置30は、起動シーケンスが完了したと判定すると(ステップ116で「YES」と判定する)、発電運転を開始する(ステップ118)。具体的には、制御装置30は、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を開き第2改質ガスバルブ76を閉じてCO浄化部24を燃料電池10の燃料極11の導入口に接続するとともに燃料極11の導出口をバーナ25に接続する。発電運転中には、制御装置30は、最大出力以下の範囲でユーザー負荷に追従するように発電を行うようになっている。発電量はユーザー負荷の電力と同じ電力である。
発電運転中の燃料電池システムにおいて、図示しないストップスイッチが押されて運転が停止される場合や、運転計画にしたがって運転が停止される場合には、システムの停止指示があったとして、制御装置30は、ステップ120で「YES」と判定し、停止運転を行う(ステップ122)。制御装置30は、燃料ポンプ42の駆動を停止し改質用燃料の供給を停止し、改質用燃料バルブ43を閉じる。制御装置30は、改質水ポンプ53の駆動を停止し改質水の供給を停止し、改質水バルブ54を閉じる。制御装置30は、酸化用空気ポンプ62の駆動を停止し酸化用空気の供給を停止し、酸化用空気バルブ63を閉じる。制御装置30は、燃焼用空気パージにて改質部21等の温度を所定温度に冷却後に燃焼用空気ポンプ65の駆動を停止し燃焼用空気の供給を停止し、燃焼用空気バルブ66を閉じる。そして、制御装置30は、第1改質ガスバルブ74、オフガスバルブ75、第2改質ガスバルブ76を閉じる。これにより、燃料電池10の発電が停止される。
その後、改質装置20が降温して内部が負圧になったところで、改質用燃料バルブ43を開いて燃料ポンプ42を駆動して、改質用燃料を改質装置20に供給する。これにより、改質装置20内は改質用燃料で封入される。また、この封入の代わりに改質装置20を改質用燃料でパージするようにしてもよい。何れの場合も燃料電池システムの停止中において改質装置20内は改質用燃料で満たされるので触媒などを酸化雰囲気状態から保護することができる。
さらに、発電中におけるバーナ25における燃焼制御について図4を参照して説明する。図4は、その燃焼制御システムを示すブロック線図である。バーナ25における燃焼制御は、制御装置30が実行する制御である。制御装置30は、燃料ガス流量目標値演算部31、燃焼エア流量基準値演算部32、燃焼空間温度目標値演算部33、フィードバック制御部34を備えている。
燃料ガス流量目標値演算部31は、燃料電池10の発電量に対する燃料ガス流量目標値(天然ガス流量目標値)を演算するものである。燃料ガス流量目標値演算部31は、発電量と燃料ガス流量との関係を示すマップを記憶している。このマップは、発電量が大きくなるにしたがって燃料ガス流量(目標値)が大きくなるようになっている。燃料ガス流量目標値演算部31は、発電量を入力し、その発電量とマップとからその発電量に対する(相当する)燃料ガス流量目標値を演算する。
燃焼エア流量基準値演算部32は、燃料ガス流量目標値に対する燃焼エア流量基準値を演算するものである。燃焼エアは燃焼用空気のことである。燃焼エア流量基準値演算部32は、燃料ガス流量と燃焼エアとの関係を示すマップを記憶している。このマップは、燃料ガス流量が大きくなるにしたがって燃焼エア(基準値)が大きくなるようになっている。燃焼エア流量基準値演算部32は、燃料ガス流量目標値演算部31から燃料ガス流量目標値を入力し、その燃料ガス流量目標値とマップとからその燃料ガス流量目標値に対する燃焼エア流量基準値を演算する。
燃焼空間温度目標値演算部33は、燃料ガス流量目標値に対する燃焼空間温度目標値を演算するものである。燃焼空間温度はバーナ25の燃焼温度T1のことである。燃焼空間温度目標値演算部33は、燃料ガス流量と燃焼空間温度との関係を示すマップを記憶している。このマップは、燃料ガス流量が大きくなるにしたがって燃焼空間温度が小さくなるようになっている。燃焼空間温度目標値演算部33は、燃料ガス流量目標値演算部31から燃料ガス流量目標値を入力し、その燃料ガス流量目標値とマップとからその燃料ガス流量目標値に対する燃焼空間温度目標値(T1目標値)を演算する。なお、燃焼空間温度目標値演算部33のマップは、バーナ25の形式や温度センサ25cなどによって変わるものである。右肩下がりの線になっているのは、実施形態のバーナと温度センサ位置によって決まっているからである。
フィードバック制御部34は、燃料電池システムのバーナ25の燃焼温度T1の計測値と燃焼温度T1の目標値とに基づいて燃焼用空気ポンプ65のフィードバック制御を行うものである。フィードバック制御部34は、減算器34a、PI演算器34b、加算器34cを備えている。
減算器34aは、燃焼温度T1の目標値を燃焼空間温度目標値演算部33から入力するとともに、燃焼温度T1の計測値を温度センサ25cから入力し、燃焼温度T1の目標値から計測値(測定値)を減算してそれら入力した両温度の偏差et(=T1目標値−T1計測値)を算出する。
PI演算器34bは、フィードバック制御を行う制御器である。PI演算器34bは、減算器34aで算出した偏差etを入力し、その偏差etに基づいて燃焼用空気ポンプ65の回転数(ポンプの吐出量(流量))すなわちフィードバック量(操作量)を算出する。この場合、燃焼用空気ポンプ65がPWM制御されていれば、操作量はPWM制御のデューティ比(Duty)で算出される。
本実施の形態では、PI演算器34bは、偏差etに基づいて比例および積分演算を行うPI演算器である。PI演算器34bは、出力値を燃焼用空気ポンプ65のフィードバック操作量Duty_Aとして算出する。
なお、PI演算器34bでは、PI制御(比例動作器および積分動作器の機能のみ作用する。)を行うようにしたが、PID制御(比例動作器、積分動作器、微分動作器の機能が作用する。)を行うような演算部に代えてもよく、またP制御(比例動作器の機能のみ作用する。)を行うような演算部に代えてもよい。いずれもフィードバック操作量を算出するものである。
加算器34cは、PI演算器34bから入力したフィードバック操作量Duty_Aと、燃焼エア流量基準値演算部32から入力した燃焼エア流量基準値Duty_Bとを加算するものである。この加算値(=Duty_A+Duty_B)が燃焼用空気ポンプ65の操作量(総操作量)Dutyである。この総操作量Dutyが燃焼エア流量の目標値である。
この燃焼エア流量目標値が、加算器34cから燃焼用空気ポンプ65のドライバ(図示省略)に送信されて、燃焼用空気ポンプ65の流量(吐出量)が燃焼エア流量目標値となるように制御される。なお、燃料電池システムは、いわゆるプラントであり、アクチュエータ(燃焼用空気ポンプ65、燃料ポンプ42)と制御対象(バーナ)とを含んでなる。
この燃焼制御によれば、燃焼エア流量目標値は、燃焼エア流量基準値と燃焼エアフィードバック量の和で決定される。燃焼温度T1が燃焼温度目標値となるように制御される。したがって、外乱(例えば、燃焼ガスの流量計41aの誤差、環境温度変化、改質水蒸発量の変化など)によって燃焼温度T1が上昇した場合、燃焼用空気を増大させ燃焼温度T1を低下させ、燃焼温度T1が低下した場合は燃焼用空気を減少させ燃焼温度T1を上昇させる。
前述した燃焼制御において、燃料ガス流量変化に対する燃焼用空気流量の特性を図5参照して説明する。すなわち、上述の燃焼制御(フィードバック制御)を行っている場合、燃焼ガス流量(天然ガス流量:NL/min(ノーマルリットル/分))の変動に対して燃焼エア流量が変化する。NL/minは標準状態での流量(リットル/分)を示す。
例えば、図5に示したとおり燃焼ガス流量が、ANL/minから0.1NL/min増加した場合、投入熱量増加による燃焼温度T1の上昇を抑制するため、燃焼エアのフィードバック制御により燃焼エア流量がBNL/minから4NL/min増加する。同様に燃焼ガス流量がANL/minから0.1NL/min減少した場合は、燃焼エア流量がBNL/minから4NL/min減少する。燃焼ガス流量ANL/minに対して設定される燃焼エア流量はBNL/minである。
燃焼ガス流量が増加した場合、すなわち図5にて燃料ガス流量がA+0.1NL/min以上となった場合、発電出力が同じで投入燃料のみが増加するため発電効率が低下する。燃焼ガス流量が減少した場合、すなわち図5にて燃料ガス流量がA−0.1NL/min以下となった場合、発電出力が同じで投入燃料のみが減少するため発電効率が上昇するが、水素を生成するための燃料が減少するため燃料電池10の水素利用率が上昇し、最悪燃料電池10が発電継続できなくなる。また、水素利用率が上昇するためオフガスの熱量が低下し燃焼温度T1を目標値に保持できなくなるため、燃焼エア流量を大きく減少させ空燃比が低下し理論空燃比1に近づき排ガスエミッションが悪化する。なお、燃料ガス流量がA−0.1NL/minからA+0.1NL/minまでの範囲である場合には、発電効率は良好であり、排ガスエミッションも良好である。
次に、前述した燃料ガス流量変化に対する燃焼用空気流量の特性を利用する流量計41aの誤差検知について説明する。この特性によれば、発電量が一定である場合において、燃料ガスの実際の流量が増大すると、燃焼用空気流量が増大し、燃料ガスの実際の流量が減少すると、燃焼用空気流量が減少する。この特性はリニアな関係にある。すなわち、流量計41aに誤差が発生した場合であって、実流量より指示値(測定値)が低い(小さい)場合には、燃焼用空気流量が増大し、逆に、実流量より指示値(測定値)が高い(大きい)場合には、燃焼用空気流量が減少する。
発電量がわかれば、その発電量に相当する燃料ガス流量目標値が決まり、その燃料ガス流量目標値に相当する燃焼用空気流量基準値が決まるので、発電量に対する燃焼用空気流量基準値は一義的に決定される。したがって、燃焼用空気流量の測定値(流量計64aの測定値)が所定範囲内であれば、燃料ガスの流量計41aは正常であり、所定範囲外であれば、流量計41aは異常である。本実施の形態では、燃焼用空気流量の測定値(流量計64aの測定値)がB−4からB+4までの範囲内であれば、燃料ガスの流量計41aは正常であり、B−4からB+4までの範囲外であれば、流量計41aは異常である。
なお、所定範囲の上限は、燃料電池10の発電効率に基づいて設定され、所定範囲の下限は、排ガスエミッションに基づいて設定されている。
具体的には、制御装置30は、図6に示すフローチャートに沿ってプログラムを実行することで燃料ガスの流量計41aの異常(誤差)を検知する。制御装置30は、図示しない主電源が投入されると、図6に示すステップ200にてプログラムを起動し、ステップ202の処理を実行する。制御装置30は、ステップ202において、燃料電池10が発電を開始したか否かを判定する。なお、燃料電池10が発電中であるか否かを判定するようにしてもよい。
制御装置30は、発電中において、燃焼エア流量の偏差を判定する。すなわち、燃焼エアフィードバック量が所定値(閾値)γを超えたか否かを判定する(ステップ204)。制御装置30は、燃焼エアフィードバック量が所定値(閾値)γ以下であれば、ステップ204の判定処理を繰り返し実行する。制御装置30は、燃焼エアフィードバック量が所定値(閾値)γを越えると、ステップ204で「YES」と判定し、燃料ガスの流量計41aに誤差(校正要)が発生したと検知する(校正要検知手段)。なお、所定値γは、燃焼エア流量基準値に対する偏差であるので、本実施形態では図5に示すように、4NL/minである。
本実施の形態では、燃焼エアフィードバック量が所定値(閾値)γを越えるとすぐに誤差が発生したと検知するのではなく、その越えた状態が第1所定時間(タイマTM1のアップ時間に相当する)継続した時に限り、誤差が発生したと検知するようにしている。チャタリングなどによる誤検知を抑制するためである。タイマTM1は、例えば30分に設定されている。
具体的には、制御装置30は、ステップ206でタイマTM1のカウントアップをスタートさせる。制御装置30は、タイマTM1のカウントアップ中に燃焼エアフィードバック量が閾値γ以下になった場合は、ステップ208で「YES」と判定し、タイマTM1をキャンセルし(ステップ210)、プログラムをステップ204に戻す。
制御装置30は、タイマTM1がアップした場合は、ステップ212で「YES」と判定し、流量計41aに誤差が発生していると判断し、その旨を警告する(ステップ214)。これにより、流量計41aの交換、校正を使用者に促すことができる。警告は、音声メッセージ、画面メッセージ、ランプの点滅、点灯で行えばよい。そして、制御装置30は、ステップ214の警告とともに、後述するように、流量計41aを自動的に校正する(ステップ216)。なお、警告(警報)は、通常の発電モードではなく校正モードを実行していることをユーザに知らせるためのものである。警告はステップ304に移ったら出すようにしてもよい。
次に、流量計41aの誤差を校正(補正)する制御について図7から図9を参照して説明する。図7は燃料ガス流量をフィードバック制御する制御システムのブロック線図であり、図8は燃料ガス流量−改質ガス温度特性を示す図であり、図9は流量計41aの誤差を校正するためのプログラムを示すフローチャートである。
燃料ガス流量のフィードバック制御は、制御装置30が実行する制御である。制御装置30は、校正部(補正部)35、フィードバック制御部36を備えている。
校正部35は、流量計41aの検出誤差を校正するものである。校正部35は、補正流量演算部35aと加算器35bを備えている。補正流量演算部35aは、流量計41aの誤差を校正するために使用する補正値である補正流量を演算するものである。補正流量演算部35aは、燃料ガス流量と改質ガス温度T2との特性を示すマップ(図8に示す)を記憶している。補正流量演算部35aは、改質ガス温度T2を温度センサ21cから入力するとともに、燃料ガス流量目標値を燃料ガス流量目標値演算部31から入力し、それら入力した改質ガス温度T2、燃料ガス流量目標値および燃料ガス流量と改質ガス温度T2との特性から補正流量を演算する。
図8に示すように、燃料ガス流量と改質ガス温度T2との特性fは、燃料ガス流量が大きくなるにしたがって改質ガス温度T2が大きくなるような関係にあり、さらにリニアな関係にある。例えば、特性fの傾きは21[℃]/0.01[NL/min]である。また、特性fは実験で得ることができる。燃料ガスの流量を変化させ(燃料電池10の発電量を変化させ)、燃料ガス流量毎に燃焼空間温度T1が一定になるのを待って改質ガス温度T2の定常値を測定する。この実験で得たデータ(燃料ガス流量とその燃料ガス流量に対する改質ガス温度T2)の一例を図8に三角マークで示す。このデータに基づいて例えば最小二乗法を使用して特性fを得ることができる。
補正流量演算部35aで行われる演算を具体的に説明する。図8に示すように、燃料ガス流量目標値がA[NL/min]であり、計測した改質ガス温度T2が480℃である場合には、燃料ガス流量A[NL/min]に対する改質ガス温度T2の基準値T2refを演算し、計測した改質ガス温度T2から基準値T2refを減算して温度差ΔTを算出する。補正流量は温度差ΔTを特性fの傾きで除して(=温度差ΔT/特性fの傾き)演算する。なお、燃料ガス流量A[NL/min]は燃料ガス流量目標値であり、校正モードの所定発電量に相当する流量である。本実施形態では、校正モードの所定発電量は300[W]である。校正モードでは所定発電量で発電して行う。
図8に示すように、計測した改質ガス温度が基準値T2refより大きい場合、計測した改質ガス温度と特性fから導出される燃料ガス流量は基準流量(校正モードの所定発電量に応じた流量)より大きいので、流量計41aの計測値は実流量より少なく計測していることとなる。したがって、補正流量を計測した改質ガス温度に加算すれば、本来の流量に校正することができる。
加算器35bは、燃料ガス流量の計測値を燃料ガス流量計41aから入力するとともに、補正流量を補正流量演算部35aから入力し、燃料ガス流量の計測値に補正流量を加算する(または減算する)。
フィードバック制御部36は、燃料ガス流量計41aによって計測された燃料ガス流量と燃料ガス流量の目標値とに基づいて燃料ポンプ42のフィードバック制御を行うものである。フィードバック制御部36は、減算器36aおよびPI演算器36bを備えている。
減算器36aは、燃料ガス流量の目標値を燃料ガス流量目標値演算部31から入力するとともに、燃料ガス流量の計測値を燃料ガス流量計41aから入力し、燃料ガス流量の目標値から燃料ガス流量の計測値を減算してそれら入力した両流量の偏差ef(=燃料ガス流量目標値−燃料ガス流量計測値)を算出する。このとき、燃料ガス流量計41aから出力された燃料ガス流量の計測値は、校正部35によって校正されており、その校正後の燃料ガス流量が加算器35bから減算器36aに入力されるようになっている。したがって、校正後の燃料ガス流量の計測値と燃料ガス流量の目標値とに基づいて燃料ポンプ42のフィードバック制御が行われる。
PI演算器36bは、フィードバック制御を行う制御器である。PI演算器36bは、減算器36aで算出した偏差efを入力し、その偏差efに基づいて燃料ポンプ42の回転数(ポンプの吐出量(流量))すなわちフィードバック量(操作量)を算出する。この場合、燃料ポンプ42がPWM制御されていれば、操作量はPWM制御のデューティ比(Duty)で算出される。
本実施の形態では、PI演算器36bは、偏差efに基づいて比例および積分演算を行うPI演算器である。PI演算器36bは、出力値を燃料ポンプ42のフィードバック操作量Dutyとして算出する。
なお、PI演算器36bでは、PI制御(比例動作器および積分動作器の機能が作用する。)を行うようにしたが、PID制御(比例動作器、積分動作器、微分動作器の機能が作用する。)を行うような演算部に代えてもよく、またP制御(比例動作器の機能のみ作用する。)を行うようにしたが、PID制御を行うような演算部に代えてもよい。いずれもフィードバック操作量を算出するものである。
このフィードバック操作量が、PI演算器36bから燃料ポンプ42のドライバ42aに送信されて、燃料ポンプ42の流量(吐出量)が燃料ガス流量目標値となるように制御される。
具体的には、制御装置30は、上述したように流量計41aの校正要否を判断し、校正要と判断された場合、図9に示すフローチャートに沿ってプログラムを実行することで燃料ガスの流量計41aの誤差を校正する。制御装置30は、図9に示すステップ300にてプログラムを起動し、ステップ304において、流量計41aを校正する校正モードを実行する。具体的には、燃料電池10が300Wで発電するように指示をする。その後、燃料電池10が300Wで発電を開始すると(ステップ306にて「YES」と判定すると)、発電量を300Wに一定に維持してその発電を第3所定時間(タイマTM3に相当する)だけ継続する。なお、例えば、第3所定時間は1時間程度に設定されており、本実施形態では50分に設定されている。燃焼空間温度T1が安定するのを待つためである。
なお、校正モードにおいて設定される燃料電池10の発電量(所定発電量)は、燃料電池10の定格発電量の1/3以下に設定されるのが望ましい。本実施形態では、燃料電池10の定格発電量は1000Wであり、校正モードの発電量はその1/3以下である300Wに設定されている。また、校正モードの発電量の下限は例えば50Wであり、燃料電池10、燃料電池システムが安定的に制御可能な下限状態で規定されている。
制御装置30は、第3所定時間が経過すると(ステップ308で「YES」と判定すると)、第4所定時間の間、改質ガス温度を計測しその移動平均値を計算する(ステップ310)。誤測定を抑制するためである。なお、例えば第4所定時間は10分に設定されている。また、本実施形態では、算出された改質ガス温度の移動平均値は480℃であるとする。
制御装置30は、第4所定時間が経過すると(ステップ312で「YES」と判定すると)、第4所定時間経過後の改質ガス温度T2の移動平均値と、改質ガス温度T2の基準値T2refとを比較し、その差ΔT(=T2−T2ref)の絶対値が閾値αより大きければ(ステップ314で「YES」と判定し)校正を行い、閾値α以下であるならば(ステップ314で「NO」と判定し)校正を行わない。なお、改質ガス温度T2の基準値T2refは、校正モードの発電量に相当する燃料ガス流量(例えば上述したA[NL/min])に対する特性f上の改質ガス温度である。
ステップ314の判定処理により、改質ガス温度の移動平均値と、改質ガス温度T2の基準値T2refとの差ΔTの絶対値が閾値α以下であるならば校正を行わないこととしたので、仮に流量計41aの誤差発生が誤検知であったとしても不要な校正を行うことを抑制することができる。
制御装置30は、ステップ316において、計算された改質ガス温度の移動平均値(計測した改質ガス温度T2)から基準値T2refを減算して温度差ΔTを算出する。そして、制御装置30は、図8に示す特性fと温度差ΔTから補正流量を演算する。すなわち、制御装置30は、温度差ΔTを特性fの傾きで除して(=温度差ΔT/特性fの傾き)補正流量を演算する。
そして、制御装置30は、ステップ318において、加算器35bと同様に、燃料ガス流量計41aから入力した燃料ガス流量の計測値に、先にステップ316で演算した補正流量を加算する。これにより、流量計41aの出力値を補正流量に基づいて補正することができる。
なお、本実施形態では、流量計41aの出力値を補正流量に基づいて補正するようにしたが、燃料ガス流量の目標値を補正流量に基づいて補正するようにしてもよい。この場合、校正部35の加算器35bを燃料ガス流量目標値演算部31から減算器36aと補正流量演算部35aとに分岐する点と減算器36aとの間に設けるようにすればよい。これによっても、流量計41aに生じた誤差を校正することができる。
また、本実施の形態では、校正モードの両流量の偏差が流量補正の限界以上になった場合、流量計41aの交換を促す警報を発するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、燃焼エア流量偏差判定によって校正要否を判断して校正するようにしたが、これに代えて定期的に校正するようにしてもよいし、両方を並行に行うようにしてもよい。いずれの場合でも、制御装置30は、図10に示すフローチャートの制御を行って校正時期を判断し、校正時期となったと判断したら図9のフローチャートの処理を行う。
すなわち制御装置30は、燃料電池システムが最初の運転を開始されたら、図10に示すステップ400にてプログラムを起動し、第2所定時間(タイマTM2に相当する)毎に校正モードを実行する。具体的には、制御装置30は、ステップ402において、タイマTM2がカウントアップするまでカウントを続け、カウントアップするとプログラムをステップ404に進める。なお、第2所定時間は、例えば、数週間〜数ヶ月に設定されている。また、第2所定時間は暦の時間でも積算運転時間でもよい。そして、制御装置30は、ステップ404において、上述したステップ216と同様な処理すなわち図9に示すフローチャートの処理を行う。
なお、上記校正時の判断を両方並行して行う場合において、校正要否判断で校正した場合には、その校正時を起算時として定期的校正時期を算出するようにしてもよい。また、校正時期となったと判断したら行う処理を、図9のフローチャートの処理からステップ314の処理を削除して行うようにしてもよい(すなわち、図9のフローチャートの処理のうちステップ304〜312、316,318の処理を行うようにすればよい)。
上述した実施形態から明らかなように、改質装置20は、燃料ガスが投入され燃料ガスを改質して改質ガスを生成して燃料電池10に供給する。燃料ガス流量センサ41aは、燃料ガスを送出する燃料ガスポンプ42(燃料ガス送出装置)から送出される燃料ガスの流量を検出する。燃料電池システムの運転を制御する制御装置30は、改質装置20の改質ガスの温度と燃料ガスの投入流量との関係を示す特性f(図8参照)に基づいて燃料ガス流量センサ41aの出力値を補正する。すなわち、本願発明者は、改質装置20の改質ガスの温度は改質装置20に投入される燃料ガスの流量(単位時間あたりの単位面積を通過する流体の体積または質量)とリニアな相関関係があること見出した。このことを利用して、改質装置20の改質ガスの温度と燃料ガスの投入流量との関係を示す特性fに基づいて燃料ガス流量センサ41aの出力値を補正することが可能となった。したがって、改質装置20(燃料電池10)に投入される燃料ガスの流量を検出する燃料ガス流量センサ41aに誤差が発生しても、その誤差を自動的に校正し、燃料電池10の適正な発電効率を維持するとともに安定した発電を維持することができる。
また、制御装置30は、燃料電池10を所定発電量(本実施形態では300W)にて発電させ、所定の発電量にて発電中に改質ガスの温度を検出し、所定の発電量に相当する燃料ガス投入流量に対応する改質ガスの温度T2refを特性fに基づいて算出し、検出された改質ガスの温度T2と算出された改質ガスの温度T2refとの温度差ΔTを算出し、算出された温度差ΔTと特性fに基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料ガス流量センサの出力値を補正する。これにより、燃料電池10の発電出力を一定に維持し、改質ガスの温度を安定させることで、正確な補正流量を算出し、ひいては燃料ガス流量センサ41aの出力値を正確に補正することができる。
また、制御装置30は、温度差ΔT(=T2−T2ref)の絶対値が所定値α以上である場合に、算出された温度差ΔTと特性fに基づいて補正流量を算出し、算出された補正流量に基づいて燃料ガス流量センサ41aの出力値を補正し、温度差の絶対値が所定値α未満である場合に、補正流量の算出および燃料ガス流量センサ41aの出力値の補正を行わない。これにより、校正するにあたって事前に行われた燃料ガス流量センサ41aの誤差検知がたとえ間違っていたとしても(すなわち誤差が発生していない)、不必要な校正(むだな校正)を抑制することができる。
また、燃料電池10の所定発電量は、燃料電池10の定格発電量の1/3以下に設定されている。これにより、校正するために無駄な燃料ガスの投入を抑制し、燃料ガス流量センサ41aの校正を省エネで行うことができる。
また、校正要検知手段(30、ステップ204)が、燃料電池10に投入された燃料ガス(改質用燃料)のオフガス(アノードオフガス)を酸化剤ガス(燃焼用空気)で燃焼するバーナ25に供給される酸化剤ガスの流量の変動値に基づいて燃料ガスの流量を導出する流量センサ(流量計41a)が校正要(校正が必要であること)であると検知する。これによれば、酸化剤ガスの流量値を利用することで、流量センサの校正要を的確に検知することができ、ひいては燃料電池の適正な発電効率を維持するとともに安定した発電を維持することができる。
また、校正要検知手段(30、ステップ204)は、バーナ25に供給される酸化剤ガス流量(燃焼用空気流量)のフィードバック量が所定値γより大きい場合には、流量センサ(流量計41a)が校正要であると検知する。これにより、酸化剤ガス流量がフィードバック制御されている場合、酸化剤ガス流量のフィードバック量に基づいて流量センサの校正要検知を容易かつ的確に行うことができる。
また、酸化剤ガス流量(燃焼用空気流量)のフィードバック量は、バーナ25の燃焼温度T1と燃焼温度T1の目標温度との温度偏差eに基づいて導出される。これにより、バーナ燃焼温度T1を目標温度となるように酸化剤ガス流量がフィードバック制御されている場合、酸化剤ガス流量のフィードバック量に基づいて流量センサ(流量計41a)の異常検知を容易かつ的確に行うことができる。
また、燃焼温度T1の目標温度は、燃料電池10に投入された燃料ガス流量の目標値に応じて設定されている。これにより、燃料電池10に投入されるべき燃料ガス流量(発電量に相当する)に応じて流量センサ(流量計41a)の異常検知を的確に行うことができる。
また、校正要検知手段(30、ステップ204)は、酸化剤ガス流量(燃焼用空気流量)のフィードバック量が所定値(γ)より大きい状態が所定時間(タイマTM1)継続した場合に、流量センサ(流量計41a)が校正要であると検知する。これにより、流量センサの校正要を精度よく検知することができる。
また、制御装置30は、校正要検知手段(30、ステップ204)が流量センサ(流量計41a)が校正要であると検知した場合には、その旨を警告する警告手段(ステップ214)をさらに有する。これにより、使用者に流量センサの校正要を確実に警告することができる。
2)第2の実施形態
次に、本発明による燃料電池システムの第2の実施形態について説明する。図11は固体酸化物型燃料電池を備えた燃料電池システムの概要を示す概要図である。なお、上述した第1の実施形態と同様な構成部材については同一符号を付してその説明を省略する。
この燃料電池システムは、燃料電池モジュール100を備えている。燃料電池モジュール100は、ケーシング101、蒸発部128、改質部121および燃料電池110を備えている。
ケーシング101は、断熱性材料で箱状に形成されている。ケーシング101内には、蒸発部128、改質部121および燃料電池110が配設されている。このとき、蒸発部128、改質部121が燃料電池110の上方に位置するように配設されている。
蒸発部128は、後述する燃焼ガスにより加熱されて、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに、供給された改質用燃料を予熱するものである。蒸発部128は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用燃料を混合して改質部121に供給するものである。改質用燃料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
この蒸発部128には、一端(下端)が水タンク(図示省略)に接続された給水管52の他端が接続されている。給水管52には、改質水ポンプ53が設けられている。改質水ポンプ53は、蒸発部128に改質水を供給するとともにその改質水供給量を調整するものである。
また、蒸発部128には、燃料供給源(図示省略)からの改質用燃料(燃料ガス)が改質用燃料供給管41を介して供給されている。改質用燃料供給管41には、上流から順番に一対の原料バルブ(図示省略)、脱硫器46、燃料ポンプ42および流量計41aが設けられている。原料バルブは改質用燃料供給管41を開閉する電磁開閉弁である。脱硫器46は改質用燃料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を除去するものである。燃料ポンプ42は、燃料供給源からの燃料供給量を調整するものである。流量計41aは、燃料ガスの流量を検出するものである。
改質部121は、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部128から供給された混合ガス(改質用燃料、水蒸気)から改質ガスを生成して導出するものである。改質部121内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池110の燃料極111に導出されるようになっている。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)を含んでいる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
図12に示すように、燃料電池110は、燃料極111、空気極112(酸化剤極)、および両極111,112の間に介装された電解質113からなり断面楕円の柱状に形成された複数のセル110aが並設されて構成されている。
セル110aは、図12に示すように、断面が扁平状で全体的に見て楕円柱状の導電性支持基板114を備えている。導電性支持基板114の内部には、適当な間隔で複数の燃料ガス通路114aが軸長方向に貫通して形成されている。導電性支持基板114は、燃料ガス通路114aを流れる燃料ガスを燃料極111まで透過させるためにガス透過性であること、及びインターコネクタ115を介しての集電を行うために導電性であることが要求される。この要求を満たすために、導電性支持基板114は、金属(例えば鉄族金属成分)と希土類酸化物とからなる複合体で形成されている。
導電性支持基板114は、互いに対向する2つの平坦部と、両平坦部の両端の弧状部とからなっている。一方の平坦部と両側の弧状部を覆うように燃料極111が層状に形成されている。さらに、この燃料極111を覆うように、電解質113が積層されており、この電解質113の上には、燃料極111と対向するように、空気極112が積層されている。また、燃料極111及び電解質113が積層されていない他方の平坦部には、インターコネクタ115が形成されている。燃料極111及び電解質113は、インターコネクタ115の両サイドにまで延びており、導電性支持基板114の表面が外部に露出しないように構成されている。
燃料極111は、多孔質の導電性セラミックス(例えば、ニッケル含有安定化ジルコニア)で形成されている。空気極112は、多孔質の導電性セラミックス(例えば、ABO型ペロブスカイト酸化物)で形成されている。電解質113は、ガス不透過性と絶縁性を有するセラミックス(例えば、希土類元素を固溶したジルコニア)で形成されている。インターコネクタ115は、ガス透過性と導電性を有するセラミックス(例えば、ペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物))で形成されている。
隣り合う2つのセル110aは、空間を隔てて設けられ、セル接続体110bにより構造的に接続されるとともに電気的に接続されている。この空間は上下に貫通しており、カソード用空気(酸化剤ガス)流路110cをとして使用されている。セル接続体110bは、金属材で形成されている。セル接続体110bは、セル110aの空気極112とセル110aのインターコネクタ115とを接続するものである。
燃料電池110は、アノードマニホールド117上に設けられている。アノードマニホールド117には、改質部121からの改質ガスが改質ガス供給管71を介して供給されるようになっている。セル110aの各燃料ガス通路114aは、その下端(一端)がアノードマニホールド117の燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出された改質ガスが下端から導入され上端から導出(噴出)されるようになっている。
また、燃料電池110の側部には、カソード用空気導入部116が設けられている。カソード用空気導入部116には、カソード用空気供給管67が接続されており、カソード用空気が供給されるようになっている。カソード用空気導入部116に供給されたカソード用空気はカソード用空気流路110cの下端から導入され上端から導出(噴出)されるようになっている。
なお、燃料電池110と蒸発部128(または改質部121)との間(燃焼空間)には、セル110aから噴出されるアノードオフガスをカソード用空気流路110cから噴出されるカソードオフガスで着火させるための着火手段125d(着火用ヒータ)が配設されている。この着火手段125dは点火用電極25dと同様に制御装置30の指示によってオン・オフされる。
これにより、セル110aから噴出されるアノードオフガスをカソード用空気流路110cから噴出されるカソードオフガスで燃焼させることができる。すなわち、燃料電池110をバーナ125として機能させることができる。
また、燃焼空間には、その空間の燃焼温度を検出する温度センサ125cが設けられている。温度センサ125cは、温度センサ25cと同様に燃焼空間の温度を検出するものであり、検出結果は制御装置30に送出されるようになっている。
また、カソード用空気供給管67には、上述した流量計64aと同様な流量計67aが設けられている。流量計67aは、カソード用空気供給管67を流通する燃焼用空気の単位時間当りの体積または質量を測定するためのものであり、その検出結果は制御装置30に送出されるようになっている。流量計67aは、カソード用空気ポンプ68の吐出側に設けられているので、カソード用空気ポンプ68から送出されたカソード用空気の送出量を検出する送出量検出装置である。
燃料電池110においては、燃料極111に供給された燃料と空気極112に供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極111では、下記化1および化2に示す反応が生じ、空気極112では、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極112で生成した酸化物イオン(O2−)が電解質113を透過し、燃料極111で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。したがって、燃料ガス通路114aおよびカソード用空気流路110cからは、発電に使用されなかった改質ガスおよび酸化剤ガス(空気:カソードオフガス)が導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
そして、燃料ガス通路114aから導出した、発電に使用されなかった改質ガスは、カソード用空気流路110cから導出した、発電に使用されなかった酸化剤ガス(空気)で、燃料電池110と蒸発部128(改質部121)の間の燃焼空間にて燃焼され、その燃焼ガスによって蒸発部128および改質部121が加熱される。さらには、燃料電池モジュール100内を動作温度に加熱している。その後、燃焼ガスは、燃料電池110とケーシング101の間の空間(この空間が燃焼ガス流路126である。)を通り、排気管81を通って燃料電池モジュール100の外に排気される。
このように構成した固体酸化物型燃料電池を備えた燃料電池システムのバーナ125の燃焼作動においても、上述した高分子電解質型燃料電池を備えた燃料電池システムのバーナ25の燃焼と同様な制御が行われるので、同様な作用・効果を得ることができる。なお、燃焼エアは、燃焼用空気に代えてカソード用空気になる。さらに、上述した高分子電解質型燃料電池を備えた燃料電池システムの燃料ガス流量計41aの校正制御と同様な制御が行われるので、同様な作用・効果を得ることができる。
また、バーナ125は、燃料電池110の燃料極111から直接導出されるアノードオフガスを、燃料電池111の酸化剤極112から直接導出されるカソードオフガス(燃焼用酸化剤ガスとして利用)で燃焼するように構成される。これにより、いわゆる固体酸化物型燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、そのシステムに適合し、流量計41aの誤差(異常)を適切に検知することができる。
なお、上述した各実施形態では、改質装置に投入する燃料として気体状燃料である天然ガスを使用したため、燃料を燃料ガスと記載し、流量計41aを燃料ガス流量計と記載し、燃料ポンプ42を燃料ガス送出装置と記載したが、燃料が液体状燃料である場合にも本発明は適用できる。この場合、流量計41aは液体の流量を測定する燃料流量計であり、燃料ポンプ42は液体を送出する燃料送出装置である。
10,110…燃料電池、11,111…燃料極、12,112…空気極、20…改質装置、21,121…改質部、22…冷却部(熱交換部)、23…一酸化炭素シフト反応部(COシフト部)、24…一酸化炭素浄化部(CO浄化部)、25,125…バーナ、25a…第1噴出器、25b…第2噴出器、25c,125c…温度センサ、25d,125d…点火用電極、26,126…燃焼ガス流路、27…燃焼部、28,128…蒸発部、29…断熱部、30…制御装置、41…燃料供給管、41a…流量計(燃料流量センサ)、42…燃料ポンプ(燃料送出装置)、43…改質用燃料バルブ、44…燃焼用燃料供給管、45…燃焼用燃料バルブ、46…脱硫器、51…水蒸気供給管、52…給水管、53…改質水ポンプ、54…改質水バルブ、61…酸化用空気供給管、62…酸化用空気ポンプ、63…酸化用空気バルブ、64…燃焼用空気供給管、64a…流量計、65…燃焼用空気ポンプ、66…燃焼用空気バルブ、67…カソード用空気供給管、68…カソード用空気ポンプ、69…カソード用空気バルブ、71…改質ガス供給管、72…オフガス供給管、73…バイパス管、74…第1改質ガスバルブ、75…オフガスバルブ、76…第2改質ガスバルブ、81,82…排気管、89…接続管。100…燃料電池モジュール、101…ケーシング、110a…セル、110b…セル接続体、114…導電性支持基板、114a…燃料ガス通路、115…インターコネクタ、116…カソード用空気導入部、117…アノードマニホールド。

Claims (4)

  1. 燃料電池と、
    燃料が投入され前記燃料を改質して改質ガスを生成して前記燃料電池に供給する改質装置と、
    前記燃料を送出する燃料送出装置と、
    前記燃料送出装置から送出される前記燃料の流量を検出する燃料流量センサと、を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池システムの運転を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記改質ガスの温度と前記燃料の投入流量との関係を示す特性に基づいて前記燃料流量センサの出力値を補正することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記制御装置は、前記燃料電池を所定発電量にて発電させ、前記所定の発電量にて発電中に前記改質ガスの温度を検出し、前記所定の発電量に相当する燃料投入流量に対応する前記改質ガスの温度を前記特性に基づいて算出し、前記検出された改質ガスの温度と前記算出された改質ガスの温度との温度差を算出し、前記算出された温度差と前記特性に基づいて補正流量を算出し、前記算出された補正流量に基づいて前記燃料流量センサの出力値を補正することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2において、前記制御装置は、前記温度差の絶対値が所定値以上である場合に、前記算出された温度差と前記特性に基づいて補正流量を算出し、前記算出された補正流量に基づいて前記燃料流量センサの出力値を補正し、前記温度差の絶対値が所定値未満である場合に、前記補正流量の算出および前記燃料流量センサの出力値の補正を行わないことを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項2または請求項3において、前記燃料電池の所定発電量は、前記燃料電池の定格発電量の1/3以下に設定されていることを特徴とする燃料電池システム。

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