JP2010265518A - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

成膜装置及び成膜方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010265518A
JP2010265518A JP2009118917A JP2009118917A JP2010265518A JP 2010265518 A JP2010265518 A JP 2010265518A JP 2009118917 A JP2009118917 A JP 2009118917A JP 2009118917 A JP2009118917 A JP 2009118917A JP 2010265518 A JP2010265518 A JP 2010265518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
substrate
film forming
substrate support
shutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009118917A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Fujiwara
卓矢 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2009118917A priority Critical patent/JP2010265518A/ja
Publication of JP2010265518A publication Critical patent/JP2010265518A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】膜厚が異なる複数種類の薄膜を同一バッチで成膜可能な成膜装置及び成膜方法を提供する。
【解決手段】ターゲット101、102を用いて基板100の表面に成膜を行う成膜装置1は、ターゲット101、102が載置される材料設置部20と、基板100を材料設置部20に載置されたターゲット101、102に対向させて支持する基板ホルダ11A、11Bと、材料設置部20と基板ホルダ11A、11Bとの間を退避可能に遮蔽するシャッタ部13A、13Bとを有する複数の基板支持部10A、10Bと、シャッタ部13A、13Bと接続された制御部とを備え、制御部は、各々の複数の基板支持部10A、10Bのシャッタ部13A、13Bをそれぞれ異なるタイミングで動作させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、成膜装置及び成膜方法、より詳しくは、複数の基板支持部に保持された成膜対象物に対して、並行して異なる膜厚の成膜を行うことができる成膜装置及び成膜方法に関する。
従来、ガラス等からなる基板に複数層の薄膜からなる反射防止膜が形成された光学素子が広く使用されている。このような反射防止膜を含む光学薄膜は、適用される基板の特性等に応じて、各層の材料や膜厚が異なるため、基本的には複数種類の光学薄膜を同一バッチで成膜することは困難である。
近年、基板の多様化に伴い、光学薄膜の組成や種類も多様化する傾向にある。そのため、光学薄膜の製造効率をさらに向上させることが求められているが、上述のように複数種類の光学薄膜を同一バッチで成膜することは困難であるため、小ロットのものの製造時においても成膜装置が占有されてしまうことが問題となっている。
この問題に関して、特許文献1には、基板キャリア上に配置された複数の基板に対してチャンバ内で異なる成膜条件を施し複数の基板に多種多様の薄膜を成膜できる基板シャッタ脱着機構を備えた真空成膜装置が記載されている。この成膜装置では基板ホルダに保持された複数の基板のうち、任意の一部の基板に基板シャッタ脱着機構によりシャッタが装着され、シャッタが装着された基板以外の基板に成膜が行われるため、基板ごとに異なる成膜条件を施すことができる。
特開2000−119852号公報
しかしながら、特許文献1に記載の成膜装置では、シャッタが装着されていない基板にのみ成膜が行われ、成膜される薄膜の膜厚はどの基板でも同一である。したがって、膜厚が異なる薄膜を同一チャンバ内で同時に成膜することはできないため、依然として集約効果が限定的であるという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、膜厚が異なる複数種類の薄膜を同一バッチで成膜可能な成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、成膜材料を用いて基板の表面に成膜を行う成膜装置であって、前記成膜材料が載置される材料設置部と、前記基板を前記材料設置部に載置された前記成膜材料に対向させて支持する基板支持部材と、前記材料設置部と前記基板支持部材との間を退避可能に遮蔽するシャッタ部とを有する複数の基板支持部と、前記シャッタ部と接続された制御部とを備え、前記制御部は、各々の前記複数の基板支持部のシャッタ部をそれぞれ異なるタイミングで動作させることを特徴とする。
前記制御部は、各々の前記複数の基板支持部に設定された所定時間が経過したときに、対応する前記シャッタ部を動作させてもよい。
前記複数の基板支持部は、それぞれ前記基板支持部材に取り付けられた前記基板の膜厚を測定可能に配置されたセンサを有し、前記制御部は、各々の前記センサのアウトプットに基づいて各々の前記複数の基板支持部のシャッタ部を動作させてもよい。
前記複数の基板支持部の少なくとも1つと前記材料設置部とは相対移動可能であってもよい。
本発明の第二の態様は、複数の基板支持部の各々に取り付けられた基板に薄膜を成膜する成膜方法であって、前記基板に成膜材料からなる薄膜を形成する成膜工程を備え、前記成膜工程において、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が、それぞれ異なるタイミングで遮蔽されることを特徴とする。
前記成膜工程においては、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が、それぞれ異なる所定の時間が経過した時に遮蔽されてもよいし、各々の前記複数の基板支持部に支持された前記基板に形成された前記薄膜の膜厚が計測され、前記膜厚の値に基づいて、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が遮蔽されてもよい。
本発明の成膜装置及び成膜方法によれば、膜厚が異なる複数種類の薄膜を同一バッチで成膜することができる。
本発明の第1実施形態の成膜装置の概略構成を示す正面図である。 同成膜装置の平面図である。 同成膜装置の機能ブロックを示す図である。 同成膜装置を用いた本実施形態の成膜方法の流れを示すフローチャートである。 同成膜方法における第1成膜工程及び第2成膜工程の詳細を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態の成膜装置の概略構成を示す正面図である。 同成膜装置の材料設置部を示す平面図である。 (a)及び(b)は、いずれも同成膜装置を用いた成膜方法で成膜される光学薄膜の例を示す図である。 同成膜方法の流れを示すフローチャートである。
本発明の第一実施形態の成膜装置について、図1から図5を参照して説明する。図1は、本実施形態の成膜装置1の概略構成を示す図である。
成膜装置1は、スパッタリングによる成膜を行う装置であって、真空槽2と、真空槽2の内部上方に設けられて成膜の対象物の一例である基板を支持する複数の基板支持部10と、真空槽2内部の下部に設けられた複数の材料設置部20とを備えている。
真空槽2の側面には、図示しない放電ガスの導入ポートが形成されている。放電ガスの流量は図示しないマスフローコントローラによって制御され、これにより真空槽2内のガス圧力が制御される。
図2は、成膜装置1の平面図である。図2に二点鎖線で示すように、成膜装置1には第1基板支持部10A、第2基板支持部10B、及び第3基板支持部10Cの3つの基板支持部が設けられている。各基板支持部の構造は同一であるので、以下、第1基板支持部10Aについてその構造を説明する。
図1に示すように、第1基板支持部10Aは、基板ホルダ(基板支持部材)11Aと、基板ホルダ11Aが取り付けられた回転軸12Aと、基板ホルダ11Aと材料設置部20との間に退避可能に取り付けられるシャッタ部13Aと、基板ホルダ11Aに取り付けられた基板に成膜された薄膜の膜厚をモニタするセンサ14Aと、第1基板支持部10A全体を材料設置部20に対して相対移動させるための移動機構15Aとを備えている。
基板ホルダ11Aは、回転軸12Aを中心に回転可能に構成されており、基板ホルダ11Aの材料設置部20に対向する下面に成膜の対象物となる基板100が設置される。回転軸12Aは図示しないモータ等の駆動源と接続されており、基板ホルダ11Aを回転軸12A回りに回転させることが可能である。
シャッタ部13Aは、シャッタ131Aと、シャッタ131Aが取り付けられた回動軸132Aとを備えている。回動軸132Aは、モータ等の公知の構成からなる図示しない駆動部と接続されており、当該駆動部が回動軸132Aを回動させることによってシャッタ131Aを基板100と材料設置部20に配置されたターゲット(後述)との間から退避させることが可能である。
センサ14Aは、基板ホルダ11Aに取り付けられた基板100の近傍に配置されている。センサ14Aとしては、膜厚のカウントが可能なものであればその方式等に特に制限はなく、例えば水晶式のセンサを好適に採用することができる。
上述した回転軸12A及び基板ホルダ11A、シャッタ部13A、及びセンサ14Aは、いずれも移動機構15Aに取り付けられている。移動機構15Aは、水平方向に移動可能であり、材料設置部20に対して相対移動可能である。移動機構15Aは、必要に応じて、水平方向に加えて垂直方向に移動可能に構成されてもよい。
第2基板支持部10B及び第3基板支持部10Cも、同様に上述の各機構を有しているので、第2基板支持部10B及び第3基板支持部10Cの各機構については、それぞれ同一の符号にAに代えてB及びCをつけて表記することにする。
材料設置部20は、同一の構成を有する第1材料設置部20A及び第2材料設置部20Bを備えている。以下、第1材料設置部20Aを例にとってその構成について説明する。
第1材料設置部20Aは、成膜材料が設置されるバッキングプレート21Aと、バッキングプレート21Aの下方に設けられた第1マグネトロンカソード22Aとを備えた公知の構成となっている。バッキングプレート21A上には、適宜選択された材質のターゲット(成膜材料)101が載置される。
第1マグネトロンカソード22Aには図示しない電源が接続されており、電源から電圧を印加することにより、基板100の表面にターゲット101の材質からなる薄膜を形成することができる。
第2材料設置部20Bは、第1材料設置部20Aと同様に、バッキングプレート21B及び第2マグネトロンカソード22Bを備えている。バッキングプレート21Bには、ターゲット101とは異なる材料からなるターゲット102が載置される。
図1及び図2に示すように、第1材料設置部20Aと第2材料設置部20Bとの間には、成膜材料のコンタミネーションを防ぐための隔壁23が設置されている。
図3は、成膜装置1の機能ブロック図である。3つの基板支持部10A、10B、10Cと第1マグネトロンカソード22A及び第2マグネトロンカソード22Bは成膜装置全体の動作を制御するための制御部30に接続されている。したがって、制御部30は各基板支持部10A、10B、10Cのセンサ14A、14B、14Cのアウトプットを受け取ることができ、かつ基板ホルダ11Aないし11C、シャッタ部13Aないし13C、及び移動機構15Aないし15Cの動作を制御可能である。
また、制御部30には、使用者による各種設定の入力を受け付ける入力部31と、センサのアウトプットや各種情報を表示する表示部32とが接続されている。このような制御部30はプログラムとして成膜装置1に組み込まれてもよいし、インターフェース及びモニタを備えるパソコンを接続し、当該パソコンを制御部30、入力部31、及び表示部32として機能させてもよい。
上記のように構成された成膜装置1の使用時の動作、及び成膜装置1を用いた本実施形態における成膜方法について説明する。
ここでは、第1基板支持部10Aに支持された基板100A及び第2基板支持部10Bに支持された基板100Bに対して、いずれも基板に近い第1層としてターゲット101の材料からなる薄膜を成膜し、当該第1層上にターゲット102からなる第2層を形成し、2層構造の成膜を同一のバッチで行う場合を例にとって説明する。
なお、説明をわかりやすくするために、第1層及び第2層の膜厚設定はいずれも第1基板支持部10Aの方が第2基板支持部10Bよりも薄く設定されているものとし、第3基板支持部10Cはこの成膜においては稼動しないものとする。
図4は、本実施形態の成膜方法の流れを示すフローチャートである。本成膜方法は、各基板支持部に保持された基板に対して第1層の成膜を行う第1成膜工程S20と、各基板支持部に保持された基板に対して第2層の成膜を行う第2成膜工程S40とを備えている。
まず使用者は、成膜の準備を行う。第1基板支持部10A及び第2基板支持部10Bにそれぞれ基板100A及び100Bを取り付け、第1材料設置部20A及び第2材料設置部20Bにそれぞれターゲット101及び102を設置する。そして、各基板100A、100Bに成膜する光学薄膜の各層の膜厚を、入力部31を介して制御部30に入力する。
準備終了後、成膜装置1が成膜作業を開始する。まず、ステップS10において、制御部30は移動機構15A及び15Bを動作させ、第1基板支持部10A及び第2基板支持部10Bを、第1層の材料であるターゲット101が設置された第1材料設置部20Aに対して好適な位置に移動させる。このとき、第3基板支持部10Cが障害になる等の場合は、必要に応じて移動機構15Cを動作させて、第3基板支持部10Cを併せて移動させてもよい。また、ターゲット101に対する好適な位置は、予備的な成膜実験やシミュレーションなどにより位置関係と膜厚分布等を検討することによって、予め設定しておくことができる。
ステップS20の第1成膜工程において、制御部30は第1マグネトロンカソード22Aに電力を印加し、ターゲット101をスパッタリングする。このスパッタリングはタイムラグをなくすために第1成膜工程S20より前から開始されてもよい。所定の時間が経過したところで、制御部30は、回転軸12A及び12Bを動作させて基板ホルダ11A及び11Bを回転させると共に、シャッタ部13A及び13Bを動作させ、基板100A、100Bとターゲット101との間からシャッタ131A及び131Bを退避させる。すると、基板100A、100B上にターゲット101からなる第1層の成膜が開始される。
図5は、第1成膜工程S20の詳細な流れを示すフローチャートである。第1成膜工程S20において、まずステップS21でセンサ14A、14Bによる第1層の膜厚モニタが開始される。各センサのアウトプットは随時制御部30に送られる。必要に応じて当該アウトプットが表示部32に表示されてもよい。
上述のように、第1層の設定膜厚は基板100Aにおける設定膜厚の方が基板100Bにおける設定膜厚より薄いため、まず第1基板支持部10Aに成膜された薄膜が設定膜厚に達する。設定膜厚に達したことがセンサ14Aのアウトプットにより確認されると、ステップS22において、制御部30はシャッタ部13Aを動作させて基板100Aとターゲット101との間を遮蔽する。これにより、基板100Aにおける第1層の成膜は終了する。基板100Bにおいては、引き続き第1層の成膜が継続される。
基板100Bの第1層の膜厚が設定膜厚に達したことがセンサ14Bのアウトプットにより確認されると、ステップS23において、制御部30はシャッタ部13Bを動作させて基板100Bとターゲット101との間を遮蔽する。これにより、基板100Bにおける第1層の成膜が終了し、基板100A及び100B上に、ターゲット101の材料からなり、膜厚の異なる第1層が成膜されて第1成膜工程S20が終了する。第1成膜工程S20の終了後、制御部30は第1マグネトロンカソード22Aへの電力印加を停止する。
続いて、ステップS30において、制御部30は移動機構15A及び15Bを動作させ、第1基板支持部10A及び第2基板支持部10Bを、第2層の材料であるターゲット102が設置された第2材料設置部20Bに対して好適な位置に移動させる。必要に応じて第3基板支持部10Cを移動させる点、及び好適な位置の設定方法についてはステップS10と同様である。
第1基板支持部10A及び第2基板支持部10Bの移動が終了したら、制御部30は、ステップS20と同様に、第2マグネトロンカソード22Bに電力を印加してターゲット102をスパッタリングし、回転軸12A、12B及びシャッタ部13A、13Bを動作させる。こうしてステップS40の第2成膜工程が開始される。
第2層の膜厚設定の大小関係は上述の第1層と同様であるので、第2成膜工程S40の流れは図5で説明した第1成膜工程S20の流れと概ね同様である。すなわち、ステップS41においてセンサ14A及び14Bにより膜厚モニタが開始され、ステップS42においてまずシャッタ13Aが遮蔽されて基板100Aにおける第2層の成膜が終了される。その後、ステップS43においてシャッタ13Bが遮蔽されて基板100Bにおける第2層の成膜が終了される。最後に第2マグネトロンカソード22Bへの電力印加が停止されてすべての成膜作業が終了する。
本実施形態の成膜装置1及び成膜方法によれば、第1基板支持部10A及び第2基板支持部10Bにそれぞれシャッタ部13A、13B及びセンサ14A、14Bが設けられ、第1成膜工程S20及び第2成膜工程S40において、センサ14A、14Bにより各基板支持部10A、10Bに取り付けられた基板に成膜された膜厚が計測される。そして、設定された膜厚に達すると、制御部30がシャッタ部13A、13Bをそれぞれ異なるタイミングで動作させて各基板支持部10A、10Bにおける成膜を終了させる。
したがって、複数の基板支持部にそれぞれ取り付けられた基板に対して、それぞれ異なる膜厚の薄膜を同一バッチで成膜することができる。その結果、設定の異なる単層膜や多層膜を同時に製造することができ、例えば小ロットの光学素子の製造を、大ロットの光学素子と同一に行うことが可能となる。よって、光学薄膜を備えた光学素子の製造効率を著しく向上させることができる。
また、各基板支持部10Aないし10Cが移動機構15Aないし15Cを備えているので、スパッタリングされるターゲットが設置された材料設置部に対して、膜厚分布が最適となる位置に各基板支持部を移動させて成膜を行うことができる。その結果、成膜を精度よく行うことができる。
本実施形態では、第3基板支持部10Cが稼動されない例を説明したが、もちろん第3基板支持部10Cに基板を取り付けて、3種類の光学薄膜を成膜することも可能である。また、光学薄膜の層数及び各層の設定膜厚は、上述の例に限定されず、自由に設定されてよい。この場合、層の数に応じて第1成膜工程S20と同様の内容の第3成膜工程以降の成膜工程が繰り返され、各成膜工程においては、設定された膜厚にもとづいて、各基板支持部のシャッタ部が異なるタイミングで遮蔽される。
次に本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の成膜装置41と上述の第1実施形態の成膜装置1との異なるところは、材料設置部の構成である。なお、以降の説明において、第1実施形態と共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図6は、成膜装置41の概略構成を示す正面図である。真空槽2の上方には、成膜装置1同様、第1基板支持部10A、第2基板支持部10B、及び図示しない第3基板支持部10Cの3つの基板支持部が取り付けられている。
図7は、成膜装置41の材料設置部42を示す平面図である。材料設置部42は、バッキングプレート43及びマグネトロンカソード44をそれぞれ1箇所ずつ備えている。バッキングプレート43上には、ターゲット101及び102に加えて、さらに異なる材料からなるターゲット103を加えた3種類のターゲットが載置されている。各ターゲットの間は、3枚の隔壁45で仕切られている。
バッキングプレート43の中心には、回転軸46が取り付けられている。回転軸46には図示しないモータ等の駆動機構が取り付けられており、当該駆動機構を動作することによって、回転軸46及びバッキングプレート43を回転させ、マグネトロンカソード44の上方に位置するターゲットの種類を変更することができる。この駆動機構は制御部30に接続されている。
マグネトロンカソード44は、成膜装置1の第1マグネトロンカソード22A等と同様の構成を有し、制御部30に接続されている。
上記のように構成された成膜装置41の使用時の動作について説明する。成膜装置41においては、成膜装置1と同様、各基板支持部のシャッタ部の遮蔽タイミングを異ならせることで、同じ材料からなり、かつ膜厚が互いに異なる成膜を行うことが可能である。以下では、他の成膜方法として、各基板支持部で材料構成が異なる光学薄膜の成膜を同一バッチで行う際の成膜方法の流れについて説明する。
図8(a)は、第1基板支持部10Aに支持される基板100Aに成膜される光学薄膜104の構成の例を示す図であり、図8(b)は、第2基板支持部10Bに支持される基板100Bに成膜される光学薄膜105の構成の例を示す図である。各基板上に形成される第1層104A及び105Aは、いずれもターゲット101の材料からなり、それぞれ異なる膜厚を有する。光学薄膜104の第2層104Bはターゲット102の材料からなり、光学薄膜105の第2層105Bは、ターゲット103の材料からなる。最外層の第3層104C及び105Cは、いずれもターゲット101の材料からなり、それぞれ異なる膜厚を有する。
図9は、上述した成膜を行うための本実施形態の成膜方法の流れを示すフローチャートである。ず7に示す初期状態において、マグネトロンカソード44の上方には、第1層の材料であるターゲット101が配置されている。ステップS10及びS20は、第1実施形態と同様であり、これらの工程によって、基板100A及び100B上に、ターゲット101の材料からなる第1層104A及び105Aが、それぞれ設定された膜厚で成膜される。
続くステップS50において、制御部30は、バッキングプレート43を回転させ、マグネトロンカソード44の上方にターゲット102を移動させる。マグネトロンカソード44に電力が印加されてスパッタリング可能な状態になると、処理はステップS60に進み、第1基板支持部10Aのシャッタ部13Aが移動し、基板100Aにのみターゲット102の材料からなる第2層104Bが成膜される。この間、第2基板支持部10Bのシャッタ13Bは閉じたままで、基板100B上には、ターゲット102からなる薄膜は成膜されない。センサ14Aによって、第2層104Bの膜厚が設定値に達したことが確認されると、シャッタ13Aが動作して第2成膜工程S60が終了する。
続いて、ステップS70において、制御部30はさらにバッキングプレート43を回転させ、マグネトロンカソード44の上方にターゲット103を移動させる。その後、マグネトロンカソード44に電力が印加されてスパッタリング可能な状態になると、ステップS80の第3成膜工程において、第2基板支持部10Bのシャッタ部13Bが移動し、基板100Bにのみターゲット103の材料からなる第2層105Bが成膜される。この間、シャッタ部13Aは退避しないため、基板100Aには成膜が行われない。センサ14Bによって、第2層105Bの膜厚が設定値に達したことが確認されると、シャッタ13Bが動作して第3成膜工程S80が終了する。この時点で、基板100A及び100B上に、それぞれ第2層までの薄膜が形成されている。
続くステップS90では、バッキングプレート43が回転され、再びターゲット101がマグネトロンカソード44の上方に移動する。そして、ステップS100の第4成膜工程において、ステップS20と同様の流れで基板100A及び100B上にターゲット101の材料からなる第3層104C及び105Cが、それぞれ設定された膜厚で成膜される。こうして、基板100A及び100B上に、それぞれ3層構造の光学薄膜が形成され、成膜作業が終了する。
本実施形態の成膜装置41においても、上述の成膜装置同様、複数の基板支持部にそれぞれ取り付けられた基板に対して、それぞれ異なる膜厚の薄膜を同一バッチで成膜することができる。また、上述したように、材料構成が異なる光学薄膜をも同一バッチで成膜することができる。なお、材料構成が異なる光学薄膜を同一バッチで成膜する効果は成膜装置41に限られたものではない。すなわち、第1実施形態の成膜装置1においても、材料設置部に設置する成膜材料の種類を増やしたり、上述のステップS60やステップS80のようなシャッタ部制御を行ったりすることによって、同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施形態の成膜装置41においては、材料設置部42は、1つのマグネトロンカソード44を有する構成であるので、構成が簡素になり、製造コストを低減することができる。さらに、成膜材料としてのターゲットは、常に固定されたマグネトロンカソード44の上方でスパッタリングされるので、スパッタリングされるターゲットが変わっても各基板支持部との位置関係はほとんど変化しない。したがって、各基板支持部の大きな移動が必要なく、より容易に各基板支持部の位置制御を行うことができる。
本発明の各実施形態の成膜装置では、複数の基板支持部のシャッタが、制御部によりそれぞれ異なるタイミングで動作される。その結果、各基板支持部において、基板上にそれぞれ異なる膜厚の薄膜が同一バッチで形成される。
本発明の各実施形態の成膜装置では、複数の基板支持部は、それぞれ基板支持部材に取り付けられた基板の膜厚を測定可能に配置されたセンサを有し、制御部は、各々のセンサのアウトプットに基づいて各々の複数の基板支持部のシャッタ部を動作させるので、各基板支持部における膜厚を高精度に制御することができる。
本発明の各実施形態の成膜装置では、複数の基板支持部の少なくとも1つと材料設置部とは相対移動可能であるので、基板上における膜厚分布をさらに最適化することができる。
本発明の各実施形態の成膜方法によれば、成膜工程において、各々の複数の基板支持部と成膜材料との間が、それぞれ異なるタイミングで遮蔽されるため、基板支持部ごとに異なる膜厚の薄膜が成膜される。そのため、膜厚の異なる複数種類の成膜を同一バッチで行うことが可能となる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の各実施形態においては、各基板支持部を移動させることによって、ターゲットと基板支持部との相対移動を行う例を説明したが、材料設置部を移動させることによって当該相対移動が行われてもよい。
また、上述の各実施形態については、制御部が各基板支持部に設けられたセンサのアウトプットに基づいてシャッタ部を動作させる例を説明したが、これに代えて、予備的な成膜実験等によって、所望の膜厚の成膜に必要な時間を予め計測しておき、当該時間に基づいてシャッタ部が動作されるように成膜装置が構成されてもよい。このようにすると、センサを設けなくてもよいので、より装置構成を簡素にすることができる。
ただし、センサのアウトプットに基づいてシャッタ部を動作させた方が膜厚の精度は向上するため、より好ましい。
また、基板支持部と材料設置部との相対移動に代えて、あるいは当該相対移動と組み合わせて、成膜される薄膜の膜厚分布が補正板によって調節されてもよい。補正板の形状は、個別の状況に合わせて、公知の形状から適宜選択されてよい。
さらに、材料設置部と基板支持部との位置関係を予備実験等の結果に基づいて予め最適化しておくことによって、両者を相対移動させずに成膜が行われてもよいし、複数の基板支持部のうち一部だけが材料設置部と相対移動可能に形成されてもよい。このように、膜厚分布を最適化するための基板支持部と材料設置部との位置関係の調整は、様々な方法によって行うことが可能である。
さらに、成膜中は、各シャッタ部の材料設置部側の面にも薄膜が形成されるため、基板支持部が大きく移動することによって材料設置部と相対移動を行うような構成をとった場合、基板支持部が移動した際に薄膜の小片がターゲット上に落下することによりコンタミネーションが発生する可能性がある。したがって、これを防止するために、基板支持部に設けられたシャッタ部とターゲットとの間を退避可能に遮蔽するシャッタがさらに設けられてもよい。
加えて本発明は、上述のスパッタリングだけでなく、真空蒸着等にも適用可能である。
1、41 成膜装置
10 基板支持部
10A 第1基板支持部
10B 第2基板支持部
10C 第3基板支持部
11A、11B、11C 基板ホルダ(基板支持部材)
13A、13B、13C シャッタ部
14A、14B、14C センサ
20、42 材料設置部
20A 第1材料設置部
20B 第2材料設置部
30 制御部
100、100A、100B 基板
101、102、103 ターゲット(成膜材料)
S20 第1成膜工程(成膜工程)
S40 第2成膜工程(成膜工程)
S100 第4成膜工程(成膜工程)

Claims (7)

  1. 成膜材料を用いて基板の表面に成膜を行う成膜装置であって、
    前記成膜材料が載置される材料設置部と、
    前記基板を前記材料設置部に載置された前記成膜材料に対向させて支持する基板支持部材と、前記材料設置部と前記基板支持部材との間を退避可能に遮蔽するシャッタ部とを有する複数の基板支持部と、
    前記シャッタ部と接続された制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、各々の前記複数の基板支持部のシャッタ部をそれぞれ異なるタイミングで動作させることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記制御部は、各々の前記複数の基板支持部に設定された所定時間が経過したときに、対応する前記シャッタ部を動作させることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記複数の基板支持部は、それぞれ前記基板支持部材に取り付けられた前記基板の膜厚を測定可能に配置されたセンサを有し、前記制御部は、各々の前記センサのアウトプットに基づいて各々の前記複数の基板支持部のシャッタ部を動作させることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  4. 前記複数の基板支持部の少なくとも1つと前記材料設置部とは相対移動可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成膜装置。
  5. 複数の基板支持部の各々に取り付けられた基板に薄膜を成膜する成膜方法であって、
    前記基板に成膜材料からなる薄膜を形成する成膜工程を備え、
    前記成膜工程において、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が、それぞれ異なるタイミングで遮蔽されることを特徴とする成膜方法。
  6. 前記成膜工程において、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が、それぞれ異なる所定の時間が経過した時に遮蔽されることを特徴とする請求項5に記載の成膜方法。
  7. 前記成膜工程において、各々の前記複数の基板支持部に支持された前記基板に形成された前記薄膜の膜厚が計測され、前記膜厚の値に基づいて、各々の前記複数の基板支持部と前記成膜材料との間が遮蔽されることを特徴とする請求項5に記載の成膜方法。
JP2009118917A 2009-05-15 2009-05-15 成膜装置及び成膜方法 Withdrawn JP2010265518A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009118917A JP2010265518A (ja) 2009-05-15 2009-05-15 成膜装置及び成膜方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009118917A JP2010265518A (ja) 2009-05-15 2009-05-15 成膜装置及び成膜方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010265518A true JP2010265518A (ja) 2010-11-25

Family

ID=43362739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009118917A Withdrawn JP2010265518A (ja) 2009-05-15 2009-05-15 成膜装置及び成膜方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010265518A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012216736A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
JP2012216735A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
JP2012216734A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
CN103726018A (zh) * 2013-11-06 2014-04-16 中国科学院上海光学精密机械研究所 微波遥控镀膜挡板装置
KR20190018687A (ko) * 2016-06-14 2019-02-25 아익스트론 에스이 코팅 디바이스 및 코팅 방법

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012216736A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
JP2012216735A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
JP2012216734A (ja) * 2011-04-01 2012-11-08 Showa Denko Kk 半導体素子の製造方法
CN103726018A (zh) * 2013-11-06 2014-04-16 中国科学院上海光学精密机械研究所 微波遥控镀膜挡板装置
KR20190018687A (ko) * 2016-06-14 2019-02-25 아익스트론 에스이 코팅 디바이스 및 코팅 방법
JP2019519685A (ja) * 2016-06-14 2019-07-11 アイクストロン、エスイー コーティング装置およびコーティング方法
JP6997727B2 (ja) 2016-06-14 2022-01-18 アイクストロン、エスイー コーティング装置およびコーティング方法
KR102450267B1 (ko) * 2016-06-14 2022-09-30 아익스트론 에스이 코팅 디바이스 및 코팅 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010265518A (ja) 成膜装置及び成膜方法
JP6258883B2 (ja) スパッタされた材料の層を形成するシステムおよび方法
JP6385487B2 (ja) 基板をコーティングするための方法およびコータ
CN104862656A (zh) 双向沉积镀膜装置及镀膜方法
JP2006052461A (ja) マグネトロンスパッタリング装置、円筒陰極、及び薄い複合膜を基板上に成膜する方法
CN103890226A (zh) 可调整的遮罩
JP2014066673A (ja) レートセンサ及びリニアソース並びに蒸着装置
JP5334032B2 (ja) スパッタリングターゲット装置
US9127353B2 (en) Film-Forming apparatus and Film-Forming method
US20090084671A1 (en) Sputtering apparatus
JP2007119829A (ja) スパッタ成膜装置
CN105543794A (zh) 一种陶瓷基板双面镀膜装置
JP2011032550A (ja) スパッタリング装置及び表示用素子の製造方法
KR20160035534A (ko) 스퍼터링을 이용한 전자파 차단 차폐막 형성 방법 및 그 장치
KR101704164B1 (ko) 승강 부재, 이를 이용하는 전자파 차단 차폐막 형성 방법 및 그 장치
CN111004999B (zh) 制备高通量薄膜的磁控溅射装置及其制备高通量薄膜的制备方法
TWI628302B (zh) 濺鍍設備
US20140174914A1 (en) Methods and Systems for Reducing Particles During Physical Vapor Deposition
WO2021028010A1 (en) Method of coating a substrate and coating apparatus for coating a substrate
JP2009191310A (ja) マルチターゲットスパッタリング装置
JP2006176862A (ja) スパッタ成膜装置およびスパッタ成膜方法
CN211005591U (zh) 一种磁控溅射反应设备的叠层膜镀膜靶材挡板
JP2005256032A (ja) スパッタ装置
WO2017036106A1 (zh) 磁控板、磁控装置及磁控溅射装置
CN101736298A (zh) 镀膜装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120807