JP2010264830A - 電動車両 - Google Patents

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賢治 佐藤
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Abstract

【課題】この発明は、容易に取り扱うことが可能であり、また、遮断装置を電池ユニットを構成する電池セル、あるいは電池モジュール間に配置しやすくし、遮断装置の接続により電池ユニット形状を大幅に変更する必要がない電動車両を実現することを目的とする。
【解決手段】この発明は、複数の電池を直列に接続した電池ユニットを備え、前記電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両において、前記電池ユニットは、複数の電池セルから構成される電池モジュールを複数有し、各電池モジュールを直列に接続することで構成され、前記電池ユニットは、直列に接続した電池セル、あるいは直列に接続した電池モジュールの電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置を備え、前記遮断装置は、一つの電池セル、あるいは一つの電池モジュールと同形状の構造を有していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は電動車両に係り、特に、複数の電池を直列に接続した高電圧な電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両に関する。
高電圧な電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両には、電池間にヒューズを挿入し、大電流が流れた際にはヒューズが溶断することにより、高電圧を遮断するものがある。また、電動車両には、電池出力部にリレーを入れ、衝突したことを検知すると、このリレーをOFFに動作させ、高電圧を遮断する制御を行うものがある。
従来の高電圧を遮断する装置には、電池の出力回路に遮断装置を入れ、この遮断装置は、動作信号により火薬を爆発させて高圧ガスを発生させ、発生した高圧ガスにより瞬時に出力回路を遮断するものがある。
特開平9−284904号公報 特開2000−82372号公報 特開2001−86637号公報
ところが、高電圧な電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両において、高電圧を遮断する手段がヒューズの場合には、大電流が流れなければ溶断しない。また、高電圧の電池ユニットのユニットケース自体に不具合が起きるような状況における対策については、考えられていなかった。
このため、高電圧な電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両は、取り扱いが困難な問題があった。また、高電圧を遮断する装置をユニットケース内に配置する場合には、電池ユニットを構成する電池セル、あるいは電池モジュール間に配置空間を確保することが困難で、電池ユニットの大型化を招く問題があった。
この発明は、容易に取り扱うことが可能であり、また、遮断装置を電池ユニットを構成する電池セル、あるいは電池モジュール間に配置しやすくし、遮断装置の接続により電池ユニットの形状を大幅に変更する必要がない電動車両を実現することを目的とする。
この発明は、複数の電池を直列に接続した電池ユニットを備え、前記電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両において、前記電池ユニットは、複数の電池セルから構成される電池モジュールを複数有し、各電池モジュールを直列に接続することで構成され、前記電池ユニットは、直列に接続した電池セル、あるいは直列に接続した電池モジュールの電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置を備え、前記遮断装置は、一つの電池セル、あるいは一つの電池モジュールと同形状の構造を有していることを特徴とする。
この発明の電動車両は、遮断装置が動作後の、各電池セル間、あるいは各電池モジュールの電圧が設定電圧以下となるため、容易に電動車両を取り扱うことが可能である。
また、この発明の電動車両は、遮断装置を一つの電池セル、あるいは一つの電池モジュールと同形状の構造としたため、遮断装置を電池ユニットを構成する電池セル、あるいは電池モジュール間に配置しやすく、遮断装置の接続により電池ユニットの形状を大幅に変更する必要がない。
遮断装置を備えた電池ユニットのシステム構成図ある。(実施例1) 電池モジュールの断面図である。(実施例1) 電池モジュールと同形状の遮断装置の断面図である。(実施例1) 遮断装置の遮断器の斜視図である。(実施例1) 遮断装置を備えた電池ユニットのシステム構成図ある。(実施例2) 電池モジュールの断面図である。(実施例2) 電池セルと同形状の遮断装置の断面図である。(実施例2) 遮断装置の遮断器の斜視図である。(実施例2) 遮断装置を備えた電池ユニットのシステム構成図ある。(実施例3) 電池モジュールの断面図である。(実施例3) (A)は接点が接続した状態の電池セルの断面図、(B)は接点が外れた状態の電池セルの断面図である。(実施例3) 内圧が上昇すると接点が外れる構造の電池セルと同形状の構造を有する遮断装置の断面図である。(実施例3)
この発明は、遮断装置が動作後の電圧を設定電圧以下とすることで、容易に電動車両を取り扱うことができ、また、遮断装置を一つの電池セル、あるいは一つの電池モジュールと同形状の構造とすることで、遮断装置を配置しやすくして電池ユニットの形状変更を無くしたものである。
以下、図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。
図1〜図4は、この発明の第1の実施例を示すものである。図1・図2において、1は電動車両に搭載された電池ユニット、2はユニットケース、3は電池セル、4は電池モジュールである。電池ユニット1は、ユニットケース2内に複数(この実施例では3個)の直列に接続した電池セル3から構成される電池モジュール4を複数有し、各電池モジュール4を直列に接続することで構成される。
この実施例の電池ユニット1は、11個の電池モジュール4を導体5でそれぞれ直列に接続することで、高電圧(例えば、170V)の電池に構成される。なお、中間の電池モジュール4を接続する導体5には、ヒューズ6を備えている。また、前記電池セル3は、セルケース7内に電解質、正極、負極からなる電池内容物8を備え、正極に接続された正極端子9及び負極に接続された負極端子10をセルケース7外に露出するように配置している。
前記電池ユニット1は、ユニットケース2内に配設した複数の直列に接続した電池モジュール4のうち、正極側端に位置する電池モジュール4の正極から延びる正極電路11を正極側リレー12を介して正極側端子13に接続し、一方、負極側端に位置する電池モジュール4の負極から延びる負極電路14を負極側リレー15を介して負極側端子16に接続している。正極側端子13及び負極側端子16は、ユニットケース2外に露出するように配置され、走行用モータに接続されている。
前記電池ユニット1は、遮断装置17を備えている。遮断装置17は、一つの電池モジュール4と同形状の構造を有し、13個の直列に接続した電池モジュール4の内の、正極側から5番目と10番目との電池モジュール4に置き換えて配置することで、複数の電池モジュール4を第1〜第3グループG1〜G3に分けている。
第1グループG1を構成する4個の電池モジュール4の電圧、第2グループG2を構成する4個の電池モジュール4の電圧、第3グループG3を構成する3個の電池モジュール4の電圧は、それぞれ設定電圧以下(例えば、60V以下)になっている。
このように、電池ユニット1は、複数の直列に接続した電池モジュール4を設定電圧以下となる第1〜第3グループG1〜G3に分ける位置に配設され、第1〜第3グループG1〜G3をそれぞれ構成する直列に接続した電池モジュール4の電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置17を備えている。
前記遮断装置17は、図3に示すように、一つの電池モジュール4と同形状の構造を有している。遮断装置17は、電池モジュール4と同形状の装置ケース18内に回路19を設けている。回路19は、装置ケース18内に長手方向に延びる電路20を備え、電路20の正極側に接続された正極端子21及び電路20の負極側に接続された負極端子22を装置ケース18外に露出するように配置している。正極端子21及び負極端子22は、両隣りの各電池モジュール4を構成する電池セル3の正極端子9及び負極端子10にそれぞれ接続される。
遮断装置17は、装置ケース18内の回路19にスクイブ(圧力発生手段)23を備えている。スクイブ23は、火薬を内蔵し、無蓋有底形状のスクイブケース24内の有底側(負極端子22側)に配置されている。スクイブケース24は、装置ケース18内に固定され、無蓋側(正極端子21側)にスクイブ23に接して防爆材25を配置している。防爆材25は、スクイブ23の爆発で発生した圧力を受け、スクイブケース24内を無蓋側(正極端子21側)に向かって押進される。
前記遮断装置17は、スクイブケース24の無蓋側に遮断器26を備えている。遮断器26は、図4に示すように、電路20途中に正極端子21につながる正極側バスバー27及び負極端子22側につながる負極側バスバー28を設けている。正極側バスバー27及び負極バスバー28は、正極端子21側に向かい、スクイブケース24と平行に且つ離間した状態で配置している。
正極側バスバー27及び負極側バスバー28には、導体の接続ベース29が離脱可能に係合されている。接続ベース29は、正極側バスバー27及び負極側バスバー28と対向する側に正極側係合溝30及び負極側係合溝31を備え、正極側バスバー27及び負極側バスバー28と背反する側に略L字形状の支持部材32の接合部33を接合している。支持部材32は、接合部33に連続して前記押進する防爆材25が当接される当接部34を設けている。
前記支持部材32は、当接部34にガイド孔35を設けている。支持部材32は、ガイド孔35を、装置ケース18の長手方向に長いガイド部材36に摺動可能に係合している。ガイド部材36は、装置ケース18内に固定され、接続ベース29を正極側バスバー27及び負極側バスバー28に接離する方向に移動可能に支持している。
また、ガイド部材36には、ガイド部材36の長手方向に延びるガイド突縁37を設けている。ガイド突縁37は、接続ベース29が正極側バスバー27及び負極側バスバー28と係合した位置から離間する方向に向かうに従い、螺旋状に湾曲するように形成している。支持部材32の当接部34のガイド孔35内には、ガイド突縁37に摺動可能に係合するガイド溝38を設けている。
前記接続ベース29は、正極側バスバー27及び負極側バスバー28と係合した位置から離間する方向に移動すると、螺旋状に湾曲するガイド突縁37に係合したガイド溝38によってひねりながら移動することになるので、元の係合状態に戻りにくい構造となっている。接続ベース29の移動可能な距離は、ガイド突縁37の長さにより規定することができる。
前記スクイブ23は、図1に示すように、制御配線39により遮断制御部40に接続している。遮断制御部40には、車両のエアバッグ制御部41、加速度センサ42を接続している。遮断制御部40は、外部からの衝撃を検知して動作するエアバッグ制御部41からのエアバッグ展開信号や、電池ユニット1のユニットケース2に不具合な状態があるかどうかを検知する加速度センサ42から信号によりスクイブ23を作動させるか否かを判断し、作動と判断すると遮断装置動作信号を制御配線39により送信し、スクイブ23を作動させる。
次に作用を説明する。
遮断装置17は、遮断制御部40にエアバッグ制御部41からエアバッグ展開信号や、加速度センサ42からユニットケース2に不具合な状態があるとの信号が入力すると、遮断装置動作信号をスクイブ23に送信して作動させる。スクイブ23は、爆発で発生した圧力を防爆材25に作用させ、防爆材25をスクイブケース24の無蓋側(正極端子21側)に向かって押進させる。
正極端子21側に向かって押進する防爆材25は、支持部材32の当接部34を正極端子21側に向かって押進することで、正極側バスバー27及び負極側バスバー28に正極側係合溝30及び負極側係合溝31を係合した接続ベース29を正極側バスバー27及び負極側バスバー28から離間する方向の正極端子21側に移動させ、正極側バスバー27及び負極側バスバー28を正極側係合溝30及び負極側係合溝31から抜き出すことで回路19の電路20を遮断する
電池ユニット1は、この遮断装置17の動作によって、複数の直列に接続した電池モジュール4を第1〜第3グループG1〜G3に分けられ、各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール4の電圧が設定電圧以下になる。
このように、電動車両は、遮断装置17が動作後の、分割された各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール4間の電圧が設定電圧以下となるため、容易に電動車両を取り扱うことが可能である。
また、この電動車両は、遮断装置17を一つの電池モジュール4と同形状の構造としたため、遮断装置17を電池ユニット1を構成する電池モジュール4間に配置しやすく、遮断装置17の接続により電池ユニット1の形状を大幅に変更する必要がなく、容易に実施することができる。
さらに、この電動車両は、動作時に装置ケース18内の回路19をスクイブ23で遮断するだけであるため、電池ユニット1全体に悪影響を与えることがない。
図5〜図8は、この発明の第2の実施例を示すものである。図5・図6において、101は電動車両に搭載された電池ユニット、102はユニットケース、103は電池セル、104は電池モジュールである。電池ユニット101は、ユニットケース102内に複数(この実施例では3個)の直列に接続した電池セル103から構成される電池モジュール104を複数有し、各電池モジュール104を直列に接続することで構成される。
この実施例の電池ユニット101は、13個の電池モジュール104を導体105でそれぞれ直列に接続することで、高電圧(例えば、170V)の電池に構成される。なお、中間の電池モジュール104を接続する導体105には、ヒューズ106を備えている。また、前記電池セル103は、セルケース107内に電解質、正極、負極からなる電池内容物108を備え、正極に接続された正極端子109及び負極に接続された負極端子110をセルケース107外に露出するように配置している。
前記電池ユニット101は、ユニットケース102内に配設した複数の直列に接続した電池モジュール104のうち、正極側端に位置する電池モジュール104の正極から延びる正極電路111を正極側リレー112を介して正極側端子113に接続し、一方、負極側端に位置する電池モジュール104の負極から延びる負極電路114を負極側リレー115を介して負極側端子116に接続している。正極側端子113及び負極側端子116は、ユニットケース102外に露出するように配置され、走行用モータに接続されている。
前記電池ユニット101は、遮断装置117を備えている。遮断装置117は、一つの電池セル103と同形状の構造を有し、13個の直列に接続した電池モジュール104の、正極側から5番目と10番目との電池モジュール104を構成する一つの電池セル103に置き換えて配置することで、複数の電池モジュール104を構成する電池セル103を第1〜第3グループG1〜G3に分けている。
第1グループG1を構成する4個の電池モジュール104の各電池セル103及び1個の電池セル103の電圧、第2グループG2を構成する4個の電池モジュール104の各電池セル103及び1個の電池セル103の電圧、第3グループG3を構成する3個の電池モジュール104の各電池セル103及び2個の電池セル103の電圧は、それぞれ設定電圧以下(例えば、60V以下)になっている。
このように、電池ユニット101は、複数の直列に接続した電池モジュール104の電池セル103を設定電圧以下となる第1〜第3グループG1〜G3に分ける位置に配設され、第1〜第3グループG1〜G3をそれぞれ構成する直列に接続した電池モジュール104の電池セル103の電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置117を備えている。
前記遮断装置117は、図7に示すように、一つの電池セル103と同形状の構造を有している。遮断装置117は、電池セル103と同形状の装置ケース118内に回路119を設けている。回路119は、装置ケース118内に長手方向に延びる電路120を備え、電路120の正極側に接続された正極端子121及び電路120の負極側に接続された負極端子122を装置ケース118外に露出するように配置している。正極端子121及び負極端子122は、両隣りの各電池モジュール104を構成する電池セル103の正極端子109及び負極端子110にそれぞれ接続される。
遮断装置117は、装置ケース118内の回路119にスクイブ(圧力発生手段)123を備えている。スクイブ123は、火薬を内蔵し、無蓋有底形状のスクイブケース124内の有底側(負極端子122側)に配置されている。スクイブケース124は、装置ケース118内に固定され、無蓋側(正極端子121側)にスクイブ123に接して防爆材125を配置している。防爆材125は、スクイブ123の爆発で発生した圧力を受け、スクイブケース124内を無蓋側(正極端子121側)に向かって押進される。
前記遮断装置117は、スクイブケース124の無蓋側前方に遮断器126を備えている。遮断器126は、図8に示すように、電路120途中に正極端子121につながる正極側バスバー127及び負極端子122側につながる負極側バスバー128を設けている。正極側バスバー127及び負極バスバー128は、正極端子121側に向かい、スクイブケース124と平行に且つ離間した状態で配置している。
正極側バスバー127及び負極側バスバー128には、導体の接続ベース129が離脱可能に係合されている。接続ベース129は、正極側バスバー127及び負極側バスバー128と対向する側に正極側係合溝130及び負極側係合溝131を備え、正極側バスバー130及び負極側バスバー131と背反する側に略L字形状の支持部材132の接合部133を接合している。支持部材132は、接合部133に連続して前記押進する防爆材125が当接される当接部134を設けている。
前記支持部材132は、当接部134にガイド孔135を設けている。支持部材132は、ガイド孔135を、装置ケース118の長手方向に長いガイド部材136に摺動可能に係合している。ガイド部材136は、装置ケース118内に固定され、接続ベース129を正極側バスバー127及び負極側バスバー128に接離する方向に移動可能に支持している。
また、ガイド部材136には、ガイド部材136の長手方向に延びるガイド突縁137を設けている。ガイド突縁137は、接続ベース129が正極側バスバー127及び負極側バスバー128と係合した位置から離間する方向に向かうに従い、螺旋状に湾曲するように形成している。支持部材132の当接部134のガイド孔135内には、ガイド突縁137に摺動可能に係合するガイド溝138を設けている。
前記接続ベース129は、正極側バスバー127及び負極側バスバー128と係合した位置から離間する方向に移動すると、螺旋状に湾曲するガイド突縁137に係合したガイド溝138によってひねりながら移動することになるので、元の係合状態に戻りにくい構造となっている。接続ベース129の移動可能な距離は、ガイド突縁137の長さにより規定することができる。
前記スクイブ123は、図5に示すように、制御配線139により遮断制御部140に接続している。遮断制御部140には、車両のエアバッグ制御部141、加速度センサ142を接続している。遮断制御部140は、外部からの衝撃を検知して動作するエアバッグ制御部141からのエアバッグ展開信号や、電池ユニット101のユニットケース102に不具合な状態があるかどうかを検知する加速度センサ142から信号によりスクイブ123を作動させるか否かを判断し、作動と判断すると遮断装置動作信号を制御配線139により送信し、スクイブ123を作動させる。
次に作用を説明する。
遮断装置117は、遮断制御部140にエアバッグ制御部141からエアバッグ展開信号や、加速度センサ142からユニットケース102に不具合な状態があるとの信号が入力すると、遮断装置動作信号をスクイブ123に送信して作動させる。スクイブ123は、爆発で発生した圧力を防爆材125に作用させ、防爆材125をスクイブケース124の無蓋側(正極端子121側)に向かって押進させる。
正極端子121側に向かって押進する防爆具125は、支持部材132の当接部134を正極端子121側に向かって押進することで、正極側バスバー127及び負極側バスバー128に正極側係合溝130及び負極側係合溝131を係合した接続ベース129を正極側バスバー127及び負極側バスバー128から離間する方向の正極端子121側に移動させ、正極側バスバー127及び負極側バスバー128を正極側係合溝130及び負極側係合溝131から抜き出すことで回路119の電路120を遮断する。
電池ユニット101は、この遮断装置117の動作によって、複数の直列に接続した電池モジュール104の電池セル103を第1〜第3グループG1〜G3に分けられ、各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール104の電池セル103の電圧が設定電圧以下になる。
このように、電動車両は、遮断装置117が動作後の、分割された各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール104の電池セル103間の電圧が設定電圧以下となるため、容易に電動車両を取り扱うことが可能である。
また、この電動車両は、遮断装置117を一つの電池セル103と同形状の構造としたため、遮断装置117を電池ユニット101を構成する電池モジュール104の電池セル103間に配置しやすく、遮断装置117の接続により電池ユニット101の形状を大幅に変更する必要がなく、容易に実施することができる。
さらに、この電動車両は、動作時に装置ケース118内の回路119をスクイブ123で遮断するだけであるため、電池ユニット101全体に悪影響を与えることがない。
また、この電動車両は、一つの電池セル103と同形状の構造を有する遮断装置117を、電池モジュール4を構成する電池セル103と置き換え配置しているので、前述実施例のように、一つの電池モジュール104と同形状の構造を有する遮断装置17を、電池モジュール4に置き換えて配置する場合と比べ、電圧の降下を少なくすることができる。
図9〜図12は、この発明の第3の実施例を示すものである。図9・図10において、201は電動車両に搭載された電池ユニット、202はユニットケース、203は電池セル、204は電池モジュールである。電池ユニット201は、ユニットケース202内に複数(この実施例では3個)の直列に接続した電池セル203から構成される電池モジュール204を複数有し、各電池モジュール204を直列に接続することで構成される。
この実施例の電池ユニット201は、13個の電池モジュール204を導体205でそれぞれ直列に接続することで、高電圧(例えば、170V)の電池に構成される。なお、中間の電池モジュール204を接続する導体205には、ヒューズ206を備えている。また、前記電池セル203は、セルケース207内に電解質、正極、負極からなる電池内容物208を備え、正極に接続された正極端子209及び負極に接続された負極端子210をセルケース207外に露出するように配置している。
前記電池セル203は、セルケース207内の電池内容物208の正極側に固定接点211を設け、固定接点211に接離される可動接点212をセルケース207にダイヤフラム形状の支持材213により移動可能に支持し、前記可動接点212を導体214により正極端子209に接続している。前記可動接点212は、通常時において固定接点211に接触し、電池内容物208を正極端子209に接続している。前記支持材213は、ダイヤフラム形状に形成され、可動接点212よりも正極端子209側のセルケース207内に区画される正極端子側室215に対して、可動接点212よりも負極端子210側のセルケース207内に区画される負極端子側室216を気密に仕切っている。前記導体214は、可動接点212が移動する距離だけ伸縮可能な素材により形成している。
電池セル203は、図11に示すように、セルケース207内の負極端子側室216の内圧が設定圧以上に上昇すると、可動接点212が正極端子209側に移動して固定接点211から外れ、電池セル203内の正極端子209側の回路を遮断する。
前記電池ユニット201は、ユニットケース202内に配設した複数の直列に接続した電池モジュール204のうち、正極側端に位置する電池モジュール204の正極から延びる正極電路217を正極側リレー218を介して正極側端子219に接続し、一方、負極側端に位置する電池モジュール204の負極から延びる負極電路220を負極側リレー221を介して負極側端子222に接続している。正極側端子219及び負極側端子2222、ユニットケース202外に露出するように配置され、走行用モータに接続されている。
前記電池ユニット201は、遮断装置223を備えている。遮断装置223は、一つの電池セル203と同形状の構造を有し、13個の直列に接続した電池モジュール204の、正極側から5番目と10番目との電池モジュール204を構成する一つの電池セル203に置き換えて配置することで、複数の電池モジュール204を構成する電池セル203を第1〜第3グループG1〜G3に分けている。
第1グループG1を構成する4個の電池モジュール204の各電池セル203及び1個の電池セル203の電圧、第2グループG2を構成する4個の電池モジュール204の各電池セル203及び1個の電池セル203の電圧、及び第3グループG3を構成する3個の電池モジュール204の各電池セル203及び2個の電池セル203の電圧は、それぞれ設定電圧以下(例えば、60V以下)になっている。
このように、電池ユニット201は、複数の直列に接続した電池モジュール204の電池セル203を設定電圧以下となる第1〜第3グループG1〜G3に分ける位置に配設され、第1〜第3グループG1〜G3をそれぞれ構成する直列に接続した電池モジュール204の電池セル203の電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置223を備えている。
前記遮断装置223は、図12に示すように、一つの電池セル203と同形状の構造を有している。遮断装置223は、電池セル203と同形状の装置ケース224内に回路225を設けている。回路225は、装置ケース224内に長手方向に延びる電路226を備え、電路226の正極側に接続された正極端子227及び電路226の負極側に接続された負極端子228を装置ケース224外に露出するように配置している。正極端子227及び負極端子228は、電池モジュール204を構成する両隣りの各電池セル203の正極端子209及び負極端子210にそれぞれ接続される。
遮断装置223は、装置ケース224内の回路225にスクイブ(圧力発生手段)229を備えている。スクイブ229は、火薬を内蔵し、無蓋有底形状のスクイブケース230内の有底側(負極端子228側)に配置されている。スクイブケース230は、装置ケース224内に固定され、無蓋側(正極端子227側)にスクイブ235に接して防爆材231を配置している。防爆材231は、スクイブ229の爆発で発生した圧力を受け、スクイブケース230内を無蓋側(正極端子227側)に向かって押進され、スクイブケース230から外れてセルケース207内にスクイブ229の圧力を作用させる。
前記遮断装置223は、電路226と正極端子227との間に遮断器232を備えている。遮断器232は、装置ケース224内の電路226の正極側に固定接点233を設け、固定接点233に接離される可動接点234を装置ケース224にダイヤフラム形状の支持材235により移動可能に支持し、前記可動接点234を導体236により正極端子227に接続している。前記可動接点234は、通常時において固定接点233に接触し、電路226を正極端子227に接続している。前記支持材235は、ダイヤフラム形状に形成され、可動接点234よりも正極端子227側の装置ケース224内に区画される正極端子側室237に対して、可動接点234よりも負極端子228側の装置ケース224内に区画される負極端子側室238を気密に仕切っている。前記導体236は、可動接点234が移動する距離だけ伸縮可能な素材により形成している。
前記スクイブ229は、図9に示すように、制御配線239により遮断制御部240に接続している。遮断制御部240には、車両のエアバッグ制御部241、加速度センサ242を接続している。遮断制御部240は、外部からの衝撃を検知して動作するエアバッグ制御部241からのエアバッグ展開信号や、電池ユニット201のユニットケース202に不具合な状態があるかどうかを検知する加速度センサ242から信号によりスクイブ229を作動させるか否かを判断し、作動と判断すると遮断装置動作信号を制御配線239により送信し、スクイブ239を作動させる。
次に作用を説明する。
遮断装置223は、遮断制御部240にエアバッグ制御部241からエアバッグ展開信号や、加速度センサ242からユニットケース202に不具合な状態があるとの信号が入力すると、遮断装置動作信号をスクイブ229に送信して作動させる。スクイブ229は、爆発で発生した圧力を防爆材231に作用させ、防爆材235をスクイブケース230の無蓋側(正極端子227側)に向かって押進させる。
正極端子227側に向かって押進する防爆材235は、スクイブケース230から外れると、装置ケース224内の負極端子側室238にスクイブ229の圧力を作用させることで、負極端子側室238の内圧を設定圧以上に上昇させ、可動接点234を正極端子227側に移動させて固定接点233から外し、回路225を遮断する。
電池ユニット101は、この遮断装置223の動作によって、複数の直列に接続した電池モジュール104の電池セル103を第1〜第3グループG1〜G3に分けられ、各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール104の電池セル103の電圧が設定電圧以下になる。
このように、電動車両は、遮断装置223が動作後の、分割された各第1〜第3グループG1〜G3を構成する電池モジュール204の電池セル203間の電圧が設定電圧以下となるため、容易に電動車両を取り扱うことが可能である。
また、この電動車両は、遮断装置223を一つの電池セル203と同形状の構造としたため、遮断装置223を電池ユニット201を構成する電池モジュール204の電池セル203間に配置しやすく、遮断装置223の接続により電池ユニット201の形状を大幅に変更する必要がなく、容易に実施することができる。
さらに、この電動車両は、動作時に装置ケース224内の回路225をスクイブ229で遮断するだけであるため、電池ユニット201全体に悪影響を与えることがない。
また、この電動車両は、一つの電池セル203と同形状の構造を有する遮断装置223を、電池モジュール204を構成する電池セル203と置き換え配置しているので、前述実施例のように、一つの電池モジュール104と同形状の構造を有する遮断装置223を、電池モジュール204に置き換えて配置する場合と比べ、電圧の降下を少なくすることができる。
さらに、この電動車両は、電池セル203内の内圧が上昇すると電池セル203内の回路が遮断する構造を備えた電池セル203と同形状の遮断装置223を作る場合には、装置ケース224の内圧を上昇させる動力源であるスクイブ229を追加するだけでよいので、簡単に製作が可能である。
この発明は、容易に取り扱うことが可能であり、また、遮断装置を配置しやすくし、遮断装置の接続により電池ユニットの形状を大幅に変更する必要がないものであり、駆動源としての複数の電池を直列に接続した電池ユニットに応用することができる。
1 電池ユニット
2 ユニットケース
3 電池セル
4 電池モジュール
17 遮断装置
18 装置ケース
19 回路
20 電路
21 正極端子
22 負極端子
23 スクイブ
24 スクイブケース
25 防爆材
26 遮断器
27 正極側バスバー
28 負極側バスバー
29 接続ベース
30 正極側係合溝
31 負極側係合溝
32 支持部材
33 接合部
34 当接部
35 ガイド孔
36 ガイド部材
37 ガイド突縁
38 ガイド溝
39 制御配線
40 遮断制御部
41 エアバッグ制御部
42 加速度センサ

Claims (3)

  1. 複数の電池を直列に接続した電池ユニットを備え、前記電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両において、
    前記電池ユニットは、複数の電池セルから構成される電池モジュールを複数有し、各電池モジュールを直列に接続することで構成され、
    前記電池ユニットは、直列に接続した電池セル、あるいは直列に接続した電池モジュールの電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置を備え、
    前記遮断装置は、一つの電池セル、あるいは一つの電池モジュールと同形状の構造を有していることを特徴とする電動車両。
  2. 前記遮断装置は、装置ケース内の回路にスクイブを備え、
    遮断装置動作信号により前記スクイブを作動させ、前記回路を遮断する構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電動車両。
  3. 複数の電池を直列に接続した電池ユニットを備え、前記電池ユニットを走行駆動源に用いる電動車両において、
    前記電池ユニットは、複数の電池セルから構成される電池モジュールを複数有し、各電池モジュールを直列に接続することで構成され、
    前記電池ユニットは、直列に接続した電池セル、あるいは直列に接続した電池モジュールの電圧が設定電圧以下になるように動作する遮断装置を備え、
    前記遮断装置は、一つの電池セルと同形状の構造を有し、
    前記遮断装置は、装置ケース内の回路にスクイブを備え、
    遮断装置動作信号により前記スクイブを作動させ、装置ケース内の内圧を上昇させて前記回路を遮断する構造を備えていることを特徴とする電動車両。
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