JP2010262840A - 電磁アクチュエータおよびこれを用いた電磁操作式の開閉装置およびその制御方法 - Google Patents

電磁アクチュエータおよびこれを用いた電磁操作式の開閉装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バネで付勢された電磁アクチュエータおよびこの電磁アクチュエータを搭載した電磁操作式の開閉装置において、効率よく開閉動作の速度を変化させること目的とする。
【解決手段】電磁アクチュエータ3は、固定子31と、固定子31の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子32と、可動子32を固定子31から離間する方向へ付勢する開放バネ33と、固定子31の内空間に可動子32の移動方向に沿って複数配設され可動子32を駆動させるための複数の駆動コイル34と、各駆動コイル34に励磁電流を供給する駆動回路7と、可動子32を固定子31側で吸着保持する永久磁石35とを備えている。そして各駆動コイル34の励磁方向および励磁する駆動コイル34を選択することで、可動子32の移動方向および移動速度を変える。
【選択図】図1

Description

この発明は、電磁アクチュエータと、この電磁アクチュエータを搭載した遮断器、開閉器などの開閉装置と、その制御方法に関するものである。
近年、遮断器や開閉器等の開閉装置の操作機構として、現行の油圧操作機構やバネ操作機構に代わって、動作制御性に優れる電磁アクチュエータを採用することが提案されており、電磁アクチュエータの例として、双安定タイプの電磁アクチュエータの構造が示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、双安定タイプの電磁アクチュエータにおいて、2つの駆動コイルをタイミングを変えて励磁することにより開閉動作の応答性や速度を変化させている(例えば、特許文献2参照)。
EP 0 721 650 B1号公報(図1等) GB 2 299 896 A号公報(図3等)
一般に遮断器等の遮断性能は接点の開極速度に依存するため、遮断器等の操作機構には必要な遮断性能を満足するような操作速度が要求される。そして、遮断に必要な開極速度は、遮断器等が接続される主回路の状態や条件(回路インピーダンスや回路電圧などの電気的条件)によって変化する。しかしながら、現行の操作機構は必要とされる最も速い開極速度に合わせて設計されているものが一般的であり、その場合高速開極が必要でない通常の開閉動作においても過剰な速度で動作することになる。開閉動作が速いと、遮断器等やその操作機構の構造部材へ繰り返し荷重が印加され、疲労による構造部材の強度の低下から遮断器等の機械的寿命(開閉回数)の低下が生じるという問題がある。
特に、特別高圧やそれ以上の電圧階級の遮断器等においては、短絡事故等の大電流遮断等の重故障に備えて開極速度により高速性が要求される。しかし、重故障の発生頻度は小さく、高速開極の必要がない軽故障や通常開閉による通常負荷電流開閉や無負荷開閉がほとんどである。従って、必要とされる最も速い開極速度に合わせて遮断性能を設計することは非常に非効率である。
ところで、特別高圧等の遮断器等では、開放状態での耐電圧性能を確保するため、長い接点ストロークが必要である。そして、接点ストロークが長い遮断器で高速開極を実現するため、操作機構としての電磁アクチュエータに開放バネを使用することが一般的である。このように開放バネを使用した電磁アクチュエータにおいて開極速度を選択できれば、この電磁アクチュエータやこれを使用した遮断器等への機械的ストレスを軽減でき、寿命延長が期待できる。
なお、特許文献2には、双安定タイプの電磁アクチュエータにおいて開閉動作の応答性や速度を変化させることが記載されているが、バネで付勢された構成ではないため、特許文献2と同様の構成ではバネで付勢された電磁アクチュエータの開閉速度を変えることはできない。
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、バネで付勢された電磁アクチュエータおよびこの電磁アクチュエータを搭載した電磁操作式の開閉装置において、効率よく開閉動作の速度を変化させること目的とする。
この発明に係る電磁アクチュエータは、固定子と、固定子の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子と、可動子を固定子から離間する方向へ付勢する開放バネと、固定子の内空間に可動子の移動方向に沿って複数配設され可動子を駆動させるための複数の駆動コイルと、各駆動コイルに励磁電流を供給する駆動回路と、可動子を固定子側で吸着保持する永久磁石とを備えている。そして各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択することで、可動子の移動方向および移動速度を変えるものである。
また、この発明に係る電磁操作式の開閉装置は、固定接点と可動接点からなり接離可能な接点対と、操作ロッドを介して接点対の開閉操作を行う電磁アクチュエータと、操作ロッド上に配置され接点対と電磁アクチュエータとを絶縁する絶縁体と、操作ロッド上に配置され接点対に接触荷重を印加する接圧バネとを備え、主回路の開閉を行うためのものである。電磁アクチュエータは、固定子と、固定子の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子と、可動子を固定子から離間する方向へ付勢する開放バネと、固定子の内空間に可動子の移動方向に沿って複数配設され可動子を駆動させるための複数の駆動コイルと、各駆動コイルに励磁電流を供給する駆動回路と、可動子を固定子側で吸着保持する永久磁石とを備えている。そして各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択することで、可動子の移動方向および移動速度を変えるものである。
またこの発明に係る電磁操作式の開閉装置の制御方法は、固定接点と可動接点とからなり接離可能な接点対、固定子と、固定子の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子と、可動子を固定子から離間する方向へ付勢する開放バネと、固定子の内空間に可動子の移動方向に沿って複数配設され可動子を駆動させるための複数の駆動コイルと、各駆動コイルに励磁電流を供給する駆動回路と、可動子を固定子側で吸着保持する永久磁石とを備えた電磁アクチュエータ、および接点対と電磁アクチュエータとを接続する操作ロッド、からなり主回路の開閉を行うための電磁操作式の開閉装置の制御方法である。そして、各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択することで、可動子の移動方向および移動速度を変えるものである。
この発明の電磁アクチュエータは、可動子を固定子から離間する開放バネを備えたため長ストロークの場合にも高速開放動作を実現できるとともに、複数の駆動コイルを備えて駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択して可動子の移動方向および移動速度を変えるため、状況に応じた開閉動作を行うことができ、電磁アクチュエータの機械的寿命を高めることができる。
また、この発明の電磁操作式の開閉装置は、可動子を固定子から離間する開放バネと複数の駆動コイルを備えた電磁アクチュエータを搭載し、電磁アクチュエータの開放バネにより長ストロークの場合にも高速開放動作を実現できるとともに、各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択して可動子の移動方向および移動速度を変えることにより開閉装置の接点対を開閉するため、状況に応じた開閉動作を行うことができ、開閉装置の機械的寿命を高めることができる。
また、この発明の電磁操作式の開閉装置の制御方法は、可動子を固定子から離間する開放バネと複数の駆動コイルを備えた電磁アクチュエータを搭載した開閉装置の制御方法であって、電磁アクチュエータの開放バネにより長ストロークの場合にも高速開放動作を実現できるとともに、各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択して可動子の移動方向および移動速度を変えることにより開閉装置の接点対を開閉するため、状況に応じた開閉動作を行うことができ、開閉装置の機械的寿命を高めることができる。
この発明の実施の形態1における遮断器の構成を説明するための模式図であり、開放状態の場合を示す。 この発明の実施の形態1における遮断器の構成を説明するための模式図であり、投入状態の場合を示す。 この発明の実施の形態1における駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの可動子に作用する力とストローク位置との関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの可動子に作用する力とストローク位置との関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの動作を説明する模式図である。 この発明の実施の形態1における電磁アクチュエータの可動子に作用する力とストローク位置との関係を示すグラフである。 この発明の実施の形態2における駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態3における電磁アクチュエータの構成を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態3における駆動回路の一部を示す回路図である。 この発明の実施の形態3における駆動回路の一部を示す回路図である。 この発明の実施の形態3の別例における駆動回路を示す回路図である。
実施の形態1.
図1、図2はこの発明の実施の形態1における開閉装置としての遮断器の構成を説明するための模式図である。図1は遮断器の接点対が開極している開放状態の場合を示し、図2は遮断器の接点対が閉極している投入状態の場合を示している。
図1、2に示すように、遮断器1は、真空バルブ2と電磁アクチュエータ3とが絶縁体4および接圧バネ5を介して操作ロッド6により接続されて構成されている。
真空バルブ2は内部が真空に保たれた円筒状絶縁容器21内に固定接点22と可動接点23からなる接離可能な接点対を備えている。
電磁アクチュエータ3は、磁性体からなる固定子31と、固定子31の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子32とを有している。本実施の形態1では、固定子31は上部31A(可動子32開放方向側)、下部31B(可動子32投入方向側)、側部31Cの部位により構成され、内部に断面略矩形状の空間を形成している。上部31Aには可動子32が挿入可能な開口部31Dが設けられ、下部31Bには操作ロッド6が貫通する貫通孔31Eが設けられている。上部31Aと可動子32間には、可動子32を固定子31から離間する方向(図中上方)へ付勢する開放バネ33が設けられている。固定子31の内空間には可動子32の移動方向に沿って複数配置され可動子32を駆動させるための複数の駆動コイル34が設けられている。本実施の形態1では、各駆動コイル34は固定子31の内空間の上部31A側と下部31B側の2箇所に配置され、各駆動コイル34A、34Bの内部を操作ロッド6および可動子32が貫通するように構成されている。上部31A側に配置された駆動コイルを第1の駆動コイル34Aとし、下部31B側に配置された駆動コイルを第2の駆動コイル34Bとする。第1および第2の駆動コイル34A、34Bの間には固定子31の側部31Cから突出して形成される磁極部35が配設されている。固定子31の開口部31Dには、可動子32を下部31B側に吸着保持する一対の永久磁石36を備えている。
操作ロッド6は、一端が可動接点23に、他端が可動子32に固定され、真空バルブ2と電磁アクチュエータ3とを接続しており、可動子32の往復運動に伴い可動接点23および固定接点22からなる接点対が開閉する。
操作ロッド6の真空バルブ2と電磁アクチュエータ3の間には、絶縁体4および、接圧バネ5が配設され、本実施の形態1では、真空バルブ2、絶縁体4、接圧バネ5、電磁アクチュエータ3の順で各構成が同軸上に固定されている。絶縁体4は真空バルブ2と電磁アクチュエータ3を絶縁するためのものであり、接圧バネ5は固定接点22および可動接点23からなる接点対に接触荷重を印加するためのものである。
駆動コイル34A、34Bは励磁電流を供給して各駆動コイル34A、34Bを駆動する駆動回路7に接続されており、この駆動回路7を図3に示す。図に示すように、駆動回路7はコンデンサ71A、71B、放電スイッチ72A、72B、切替スイッチ73a、73b、74a、74b、75a、75b、フリーホィーリングダイオード76A、76B、抵抗77、駆動コイル34A、34Bを備えている。充電されたコンデンサ71A、71Bから放電される電流が、放電スイッチ72A、72Bおよび切替スイッチ73a、73b、74a、74b、75a、75bを介して各駆動コイル34A、34Bを励磁する。抵抗77はコンデンサ71Bから各駆動コイル34A、34Bに流れる電流を制限するための抵抗であり、コンデンサ71Bのプラス端子側に接続されている。また、フリーホィーリングダイオード76A、76Bにはそれぞれスイッチ78A、78Bが直列に接続され、フリーホィーリングダイオード76A、76Bへの電流を制御している。
本実施の形態1において、遮断器1の動作には、遮断器1が接続される主回路に重故障等が生じた場合の高速の開放動作、主回路に軽故障等が生じた場合や通常開閉の場合の低速の開放動作、開放動作により遮断された主回路を復帰するための投入動作がある。
遮断器1の動作のうち開放動作を高速で行うか低速で行うかは、駆動回路7に接続される制御回路8にて判断される(図1、2参照)。制御回路8は、遮断器1が接続された主回路(図示せず)の電流および電圧を測定する測定手段(図示せず)で得られた測定結果の出力に基づいて高速動作を行うか低速動作を行うかを判断し、駆動回路7に動作指令を送る。以下遮断器1の各動作について説明する。
まず、図4〜図9を参照して、主回路を復帰するための投入動作について説明する。投入動作は、開放状態(図1の状態)から投入状態(図2の状態)へ移行する動作である。図4〜図7、図9は電磁アクチュエータ3の動作を説明する図であり、図8は可動子32に作用する力とストローク位置との関係を示す。
まず、図4を参照して開放状態での電磁アクチュエータ3の状態を説明する。開放状態で安定している時には、放電スイッチ72A、72BがOFFであり、駆動コイル34A、34Bはいずれも励磁されていないため、駆動コイル34A、34Bからは磁束は発生しない。永久磁石36は磁束Φpm(図中点線矢印で示す)を発生させるが、可動子32と固定子31の下部31Bまでの距離が長く磁気空隙が大きいため磁束量は非常に少ない。このため、磁束Φpmにより可動子32を固定子31の下部31B側へ吸引する吸引力はほとんどなく、可動子32の移動に影響を及ぼさない程度である。従って、開放バネ33の上方への付勢力Foにより、可動子32の位置は開放位置で安定している。
駆動回路7の各スイッチは、前回開放動作終了後に次の投入動作に備えてセットされており、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがON、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがOFFの状態である。
上記のような開放状態において投入動作を開始する場合、動作指令により駆動回路7の放電スイッチ72AがONされる。これにより充電されたコンデンサ71Aから電流が放電されて、駆動コイル34A、34Bが永久磁石36と同方向(順方向)に励磁される。駆動コイル34A、34Bの周囲には図5に示すような磁束Φc(図中実線矢印で示す)が発生し、この磁束Φcは永久磁石36による磁束Φpm(図中点線矢印で示す)とともに可動子32を下方へ吸引する。この時の両磁束Φc、Φpmにより可動子32に作用する磁気吸引力をFemとすると、磁気吸引力Femが開放バネ33の上方への付勢力Foより大きくなるため、可動子32が固定子31の下部31B方向に移動しはじめる。
可動子32の移動に伴い開放バネ33の付勢力Foは大きくなり、可動子32が所定の位置まで移動すると、さらに接圧バネ5による上方への付勢力Fwも加わる。しかし、可動子32の移動に伴い固定子31の下部31Bとの距離が縮まると磁気空隙が短縮するため、磁束ΦcおよびΦpmによる磁束量が多くなり磁気吸引力Femも増大する。このため、後述する図8に示すように、開放位置から投入位置までのどの位置においても、磁気吸引力Femの方が、開放バネ33および接圧バネ5の付勢力Fo、Fwの合計よりも大きくなる。従って開放バネ33および接圧バネ5が圧縮され、図6に示すように可動子32は下部31Bへ当接する位置(投入位置)まで移動する。
なお、永久磁石36による磁束Φpmの磁束量は、各駆動コイル34A、34Bによる磁束Φcの磁束量に比べ小さく、特に磁気空隙が大きい状態では、永久磁石36の磁束Φpmは可動子32の移動に影響を及ぼさない程度である。
次に、可動子32が投入位置まで移動すると、駆動回路7の放電スイッチ72Aおよびスイッチ78AがOFFされ、各駆動コイル34A、34Bへの励磁が停止される。従って、各駆動コイル34A、34Bから磁束は発生せず、図7に示すように、永久磁石36による磁束Φpmのみが発生している。この時、可動子32と下部31Bは当接しており磁路内に磁気空隙がないため、磁束Φpmの磁束量は多く、可動子32を固定子31の下部31B側に吸着保持する力(磁気吸引力)は、開放バネ33および接圧バネ5の付勢力Fo、Fwの合計より大きくなる。従って、各駆動コイル34A、34Bの励磁を停止した状態でも、可動子32は固定子31の下部31B側に吸着保持される。
図8は、投入動作に際し両駆動コイル34A、34Bを永久磁石36と同方向に励磁している状態において、可動子32に作用する力とストローク位置との関係を示す。
横軸は可動子32のストローク位置を示し、右側が開放位置、左側が投入位置である。縦軸は可動子32に作用する力であり、磁気吸引力およびバネによる付勢力を示している。
バネによる付勢力は、開放バネ33の付勢力Foと接圧バネ5の付勢力Fwの和で表される。開放位置では可動子32に作用するバネの付勢力は開放バネ33による付勢力Foのみであるが、所定位置から接圧バネ5の付勢力Fwが加わるため、図に示すような2段の折線になる。
磁気吸引力Femは、投入位置に近づくほど可動子32と固定子31の下部31B間の磁気空隙が短縮されるため、大きくなる。従って、ストロークが長い場合、磁気吸引力が低下してしまう。しかし本実施の形態1においては、磁極部35が存在することにより、図5で示すような、下部31Bから磁極部35を経由して可動子32へ流れる磁路が形成され、可動子32と下部31Bが離れた位置であっても、磁気空隙が短縮されたことになり、磁気吸引力Femが一時的に大きくなる。磁気吸引力Femは図8に示すような曲線となり、開放位置近辺でも高い磁気吸引力(凸部)を有している。
駆動回路7の放電スイッチ72Aおよびスイッチ78AがOFFされ、投入動作が終了すると、駆動回路7の各スイッチは次の開放動作に備え、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがON、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがOFFにセットされる。
次に、図9〜図11を参照して、主回路に重故障等が発生した場合の高速の開放動作について説明する。開放動作は、投入状態(図2の状態)から開放状態(図1の状態)へ移行する動作である。図9、図10は電磁アクチュエータ3の動作を説明する図であり、図11は高速開放動作における可動子32に作用する力とストローク位置との関係を示す。
図2のように遮断器1が投入状態で安定している時の電磁アクチュエータ3の状態は図7で説明した通りである。放電スイッチ72A、72BがOFFであり、駆動コイル34A、34Bはいずれも励磁されていない。そして永久磁石36による磁束Φpmにより、可動子32は固定子31の下部31Bに吸着保持され安定している。
なお、上述の通り駆動回路7の各スイッチは前回投入動作終了後に開放動作に備えてセットされており、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがON、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがOFFの状態である。
上記のような投入状態において開放動作を開始する場合、まず制御回路8が高速動作を行うか低速動作を行うか判断し、動作指令を駆動回路7に送る。高速動作をする場合には、動作指令により駆動回路7の放電スイッチ72BがONされる。これにより充電されたコンデンサ71Bから電流が放電されて、第2の駆動コイル34Bが永久磁石36と逆方向に励磁される。
図9に示すように、第2の駆動コイル34Bにより発生する磁束Φc1(図中実線矢印で示す)は、主に下部31B、側部31C、磁極部35を経由する永久磁石36による磁束Φpm(図中点線矢印で示す)とは逆向きの小さいループの磁路を形成する。この磁束Φc1が磁束Φpmを打ち消し、磁束Φc1と磁束Φpmによる磁気吸引力Femが開放バネ33および接圧バネ5の付勢力Fo、Fwの合計より小さくなる。すると、図10に示すように、可動子32が固定子31の上部31A方向に移動する。なお、特に磁気空隙が大きい図10のような状態では、永久磁石36による磁束Φpmは非常に小さく、可動子32の移動に影響を及ぼさない程度である。
図11を参照し、開放速度について説明する。
上述の通り、高速開放動作では第2の駆動コイル34Bのみを逆励磁するため、第2の駆動コイル34Bによる磁束Φc1は主に下部31B、側部31C、磁極部35を経由する小さなループの磁路を形成する。磁束Φc1は可動子32が下部31Bから離れると、可動子32を吸引するように作用するが、図10の状態のように、可動子32が磁極部35よりも開放位置側へ移動し小さなループの磁路から離れてしまうと、磁束Φc1による吸引力が可動子32に作用しなくなる。従って、図11に示すように、可動子32を吸引する磁気吸引力Femは急激に低下する。可動子32は、バネ付勢力(開放バネ33の付勢力Foおよび接圧バネの付勢力Fwの合計)と磁気吸引力Femとのエネルギー差(図中斜線部)に相当する速度で移動する。磁気吸引力が急激に低下することによりエネルギー差が大きくなるため可動子32は高速で開放する。
なお、第2の駆動コイル34Bによる磁束Φc1が下部31B、側部31C、上部31Aを経由する大きいループの経路にほとんど流れず、主に小さいループの磁路を形成する理由は、磁路が相対的に短かく磁気抵抗が小さいためである。
このようにして可動子32が開放位置まで移動すると、駆動回路7の放電スイッチ72Bおよびスイッチ78BがOFFされ、第2の駆動コイル34Bの励磁が停止される。なお、上記図4で説明したとおり、第2の駆動コイル34Bの励磁を停止しても、開放バネ33の付勢力Foにより可動子32は開放位置で安定する。
その後、駆動回路7の各スイッチは次の投入動作に備え、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがON、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがOFFにセットされる。
なお、投入動作時には、可動子32を移動させるために、開放バネ33および接圧バネ5の付勢力より大きな磁気吸引力が必要であったが(図8参照)、開放動作時には開放バネ33および接圧バネ5の付勢力より小さな磁気吸引力とすることにより可動子32を移動させる(図11参照)。従って、開放動作時に所望の磁気吸引力を得るため、駆動回路7に抵抗77を配設し(図3参照)、第2の駆動コイル34Bに流す電流を制限している。
次に、図12〜図14を参照して、主回路に軽故障等が発生した場合や通常開閉の場合の低速の開放動作について説明する。図12、図13は電磁アクチュエータ3の動作を説明する図であり、図14は可動子32に作用する力とストローク位置との関係を示す。
図2のように遮断器1が投入状態で安定している時の電磁アクチュエータ3の状態は図7で説明した通りである。放電スイッチ72A、72BがOFFであり、駆動コイル34A、34Bはいずれも励磁されていない。そして永久磁石36による磁束Φpmにより、可動子32は固定子31の下部31Bに吸着保持され安定している。
なお、上述の通り駆動回路7の各スイッチは前回投入動作終了後に開放動作に備えてセットされており、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがON、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがOFFの状態である。
上記のような投入状態において開放動作を開始する場合、まず制御回路8が高速動作を行うか低速動作を行うか判断し、動作指令を駆動回路7に送る。前回投入動作終了後にセットされた駆動回路7の各スイッチは、第2の駆動コイル34Bにのみを逆励磁する高速開放動作に備えたものである。従って低速動作を行うと判断した場合は、制御回路8による動作指令によりまず駆動回路7の切替スイッチ74a、74bがONされ、その後放電スイッチ72BがONされる。これにより充電されたコンデンサ71Bから電流が放電されて、第1および第2の駆動コイル34A、34Bが永久磁石36と逆方向に励磁される。
図12に示すように、第1および第2の駆動コイル34A、34Bにより発生する磁束Φc2(図中実線矢印で示す)は、下部31B、側部31C、上部31Aを経由する永久磁石36による磁束Φpm(図中点線矢印で示す)とは逆向きの大きいループの磁路を形成する。この磁束Φc2が磁束Φpmを打ち消し、磁束Φc2と磁束Φpmによる磁気吸引力Femが開放バネ33および接圧バネ5の付勢力Fo、Fwの合計より小さくなる。すると、図13に示すように、可動子32が固定子31の上部31A方向に移動する。なお、特に磁気空隙が大きい図13のような状態では、永久磁石36による磁束Φpmは非常に小さく、可動子32の移動に影響を及ぼさない程度である。
図14を参照し、開放速度について説明する。
上述の通り、低速開放動作では第1および第2の駆動コイル34A、34Bを両方逆励磁するため、これにより発生する磁束Φc2は下部31B、側部31C、上部31Aを経由する大きなループの磁路を形成する。磁束Φc2は可動子32が下部31Bから離れると、可動子32が開放位置に達するまで磁束Φc2が可動子32を吸引するように作用する。また、磁極部35が存在することにより、図13で示すような、可動子32から磁極部35を経由して下部31Bへ流れる磁束Φc2による磁路が形成されると、可動子32と下部31Bが離れた位置であっても、磁気空隙が短縮されたことになり、磁気吸引力Femが一時的に大きくなる。
このため、図14に示すように可動子32を吸引する磁気吸引力Femは急激に低下せず、図11の場合に比べ特に開放位置側でゆるやかに低下する曲線となる。磁気吸引力がゆるやかに低下することにより、バネ付勢力(開放バネ33の付勢力Foおよび接圧バネの付勢力Fwの合計)と磁気吸引力Femとのエネルギー差(図中斜線部)が小さくなるため、可動子32は低速で開放する。
また、高速開放動作の場合は第2の駆動コイル34Bのみを逆励磁し、低速開放動作の場合は第1および第2の駆動コイル34A、34Bを両方逆励磁したため、発生する磁束量も異なる。すなわち、第2の駆動コイル34Bのみの場合の磁束Φc1は、両駆動コイル34A、34Bの磁束Φc2よりも小さい。従って高速時と低速時で磁気吸引力Femに差をつけることができる。これにより磁気吸引力Femとバネ付勢力とのエネルギー差を調整し可動子32の移動速度を変えることができる。
なお、各駆動コイル34A、34Bの抵抗や巻数を変えて磁気吸引力Femとバネ付勢力とのエネルギー差を調整し、可動子の移動速度を所望の値に設定することもできる。
このようにして可動子32が開放位置まで移動すると、駆動回路7の放電スイッチ72Bおよびスイッチ78BがOFFされ、第1および第2の駆動コイル34A、34Bの励磁が停止される。なお、上記図4で説明したとおり、第2の駆動コイル34Bの励磁を停止しても、開放バネ33の付勢力Foにより可動子32は開放位置で安定する。
その後、駆動回路7の各スイッチは次の投入動作に備え、切替スイッチ73a、73b、74a、74bおよびスイッチ78AがON、切替スイッチ75a、75bおよびスイッチ78BがOFFにセットされる。
なお、上述の通り投入動作時には、可動子32を移動させるために、開放バネ33および接圧バネ5の付勢力より大きな磁気吸引力が必要であったが(図8参照)、開放動作時には開放バネ33および接圧バネ5の付勢力より小さな磁気吸引力とすることにより可動子32を移動させる(図11参照)。従って、開放動作時に所望の磁気吸引力を得るため、駆動回路7に抵抗77を配設し(図3参照)、第1および第2の駆動コイル34A、34Bに流す電流を制限している。
以上のように、本実施の形態1によれば、可動子を固定子から離間する開放バネを備えることにより長ストロークの場合にも高速開放動作を実現できる電磁アクチュエータに、複数の駆動コイルを備え、各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択して可動子の移動速度を変えることができるため、状況に応じた開閉動作を行うことができ、電磁アクチュエータおよびこれを搭載した遮断器等の機械的寿命を高めることができる。
また、隣り合って配置される駆動コイルの間に磁極部が配設されるため、励磁する駆動コイルを選択することによって、磁極部を通る小さいループの磁路を形成することができる。これにより可動子の移動速度をより効率よく変えることができる。また、磁極部に磁束が流れることにより、長ストロークの場合にも可動子と固定子間の磁気空隙による磁気吸引力の低下を抑制することができる。このため、電磁アクチュエータの小型化や駆動電源の容量を抑えることができる。
また、開放動作時に高速動作をするか低速動作をするかは、電磁アクチュエータを搭載した遮断器に接続される主回路の電流または電圧の測定結果に基づいて制御回路により判断され、これにより励磁する駆動コイルが選択される。このため、主回路の状況に応じて適切な速度で可動子を移動させることができる。これにより、不要な高速開閉動作をなくし、遮断器等の機械的寿命を向上させることができる。
なお、固定子の形状は上記実施の形態1の形状に限られるものではなく、例えば一端側に開口部を有し、この開口部から可動子の端部を抜き差しできるような円筒状のものであってもよい。
また、固定子内に配設される駆動コイルの数は2つに限られるものではなく、電磁アクチュエータのストローク長に合わせて、駆動コイルを可動子の移動方向に沿って3つ以上配設してもよい。この場合、例えば投入動作時には全駆動コイルを順方向に励磁し、高速開放動作時には、可動子の投入方向側の端部に配置される駆動コイルのみを逆励磁し、低速開放動作時には、可動子の投入方向側の端部に配置される駆動コイルを含む2以上の駆動コイルを逆励磁することにより、可動子の移動方向および移動速度を調整する。
また、本実施の形態1では可動子32の移動速度の調整は開放動作時にのみ行ったが、投入動作時であっても励磁する駆動コイルを選択することで磁気吸引力を調整し、移動速度を変えることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、上記実施の形態1と駆動回路の構成が異なっている。なお、実施の形態1と同様の部分については同一符号を付して説明を省略する。
図15は本実施の形態2の駆動回路7Aを示す回路図である。図に示すように駆動回路7Aは、上記実施の形態1の駆動回路7とほぼ同様であるが、各駆動コイル34A、34Bと直列に接続され各駆動コイル34A、34Bに流れる電流を制限する抵抗79A、79Bと、各抵抗79A、79Bに並列に接続され各抵抗79A、79Bをバイパスする短絡スイッチ80A、80Bとを備えている点で異なっている。また、上記実施の形態1の駆動回路7に配設されていた抵抗77は、本実施の形態2の駆動回路7Aでは設けられていない。
このような駆動回路7Aにおいて、投入動作の場合には短絡スイッチ80A、80BをONすることにより抵抗79A、79Bをバイパスさせて励磁電流を各駆動コイル34A、34Bに流す。また、開放動作の場合には短絡スイッチ80A、80BをOFFすることにより抵抗79A、79Bを介して各駆動コイル34A、34Bに流れる電流を制御する。
以上のように、本実施の形態2では上記実施の形態1と同様の効果を有するとともに、各駆動コイルと直列に抵抗を備え、各抵抗に並列に短絡スイッチを備えたため、所望の開放速度に応じて各駆動コイルに流れる電流をそれぞれ調整でき、より柔軟に開放速度を変化させることができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、上記実施の形態1と駆動コイルおよび駆動回路の構成が異なっている。なお、実施の形態1と同様の部分については同一符号を付して説明を省略する。
図16は本実施の形態3の電磁アクチュエータ3A構成を説明するための模式図である。図に示すように電磁アクチュエータ3Aは、固定子31の内空間に可動子32の移動方向に沿って第1の駆動コイル37および第2の駆動コイル38が配設されている。各駆動コイル37、38は、それぞれ2重に巻回されており、第1の駆動コイル37はコイル37A、37Bから構成され、第2の駆動コイル38はコイル38A、38Bから構成されている。
このように各駆動コイル37、38がそれぞれ2つの駆動コイル37A、37Bおよび38A、38Bから構成されているため、各駆動コイル37、38に励磁電流を供給する駆動回路7Bは投入動作用の回路と開放動作用の回路に分離して構成することができる。
図17は投入動作用の回路であり、第1の駆動コイル37Aと第2の駆動コイル38Aが接続される。投入動作時には、放電スイッチ72AをONすることにより、充電されたコンデンサ71Aから電流が放電され、各駆動コイル37A、38Aを励磁する。
図18は開放動作用の回路であり、第1の駆動コイル37Bと第2の駆動コイル38Bが接続される。開放動作時には、放電スイッチ72BをONすることにより、充電されたコンデンサ71Bから電流が放電され、各駆動コイル37B、38Bを励磁する。駆動コイル37B、38B間には切替スイッチ81a、81bが設けられ、切替スイッチ81a、81bのON/OFFにより励磁する駆動コイル37B、38Bを選択する。
以上のように本実施の形態3では、上記実施の形態1と同様の効果を有するとともに、切替スイッチの配設箇所が少ないため、切替え動作が単純であり、切替えに要する時間を短縮することができる。また、投入動作時に使用する駆動コイルと開放動作時に使用する駆動コイルとの巻数を変えることで各動作時に各駆動コイルから発生する磁束量を調整することができ、電流制限用の抵抗が不要である。
なお、本実施の形態3の別例として、上述の各駆動コイル37、38を2重に巻回した構成ではなく、各駆動コイル370、380の巻線の途中にタップを備えた構成について以下説明する。
本実施の形態3の別例の各駆動コイル370、380はタップ370C、380Cを備えたことにより、駆動コイル370A、370Bおよび380A、380Bに分けることができる。
この場合の駆動回路7Cを図19に示す。駆動回路7Cの構成は上記実施の形態1の駆動回路7(図3参照)とほぼ同様であるが、開放動作時に使用するコンデンサ71Bのマイナス端子がタップ370C、380Cに接続されている。これにより、コンデンサ71Bによる電流は駆動コイル370、380の一部である駆動コイル370B、380Bを励磁する。なお、投入動作時は上記実施の形態1と同様、コンデンサ71Aにより駆動コイル370、380全体を励磁する。
このような構成とすれば、開放動作時と投入動作時で励磁する駆動コイルの巻数を変えることができ、巻数の変更もタップの位置により自由に設定できる。従って、各動作時に各駆動コイルから発生する磁束量を容易に調整することができる。
1 遮断器(開閉装置)、3,3A 電磁アクチュエータ、4 絶縁体、
5 接圧バネ、6 操作ロッド、7,7A,7B,7C 駆動回路、8 制御回路、
22 固定接点、23 可動接点、31 固定子、32 可動子、33 開放バネ、
34,34A,34B 駆動コイル、35 磁極部、36 永久磁石、
37A,37B,38A,38B 駆動コイル、
73a,73b,74a,74b,75a,75b 切替スイッチ、
79A,79B 抵抗、80A,80B 短絡スイッチ、
370A,370B,380A,380B 駆動コイル、370C,380C タップ。

Claims (11)

  1. 固定子と、上記固定子の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子と、上記可動子を上記固定子から離間する方向へ付勢する開放バネと、上記固定子の内空間に上記可動子の移動方向に沿って複数配設され上記可動子を駆動させるための複数の駆動コイルと、上記各駆動コイルに励磁電流を供給する駆動回路と、上記可動子を上記固定子側で吸着保持する永久磁石とを備え、
    上記各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択することで、上記可動子の移動方向および移動速度を変えることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 隣り合って配置される上記駆動コイルの間には、上記固定子から突出して形成される磁極部が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 固定接点と可動接点からなり接離可能な接点対と、操作ロッドを介して上記接点対の開閉操作を行う電磁アクチュエータと、上記操作ロッド上に配置され上記接点対と上記電磁アクチュエータとを絶縁する絶縁体と、上記操作ロッド上に配置され上記接点対に接触荷重を印加する接圧バネとを備え、主回路の開閉を行うための電磁操作式の開閉装置であって、
    上記電磁アクチュエータは、上記請求項1または2に記載の電磁アクチュエータであることを特徴とする電磁操作式の開閉装置。
  4. 上記駆動回路に動作指令を送る制御回路を備え、上記制御回路は、上記主回路の電流または電圧の測定結果に基づいて励磁する駆動コイルを選択することを特徴とする請求項3に記載の電磁操作式の開閉装置。
  5. 上記駆動コイルは、巻線の途中にタップを備え、上記タップを介して上記駆動コイルの一部を選択し、励磁電流を供給することを特徴とする請求項3または4に記載の電磁操作式の開閉装置。
  6. 上記駆動回路は、励磁する駆動コイルを選択するための複数の切替スイッチを備え、
    上記各切替スイッチは、上記接点対を閉する投入動作の完了後には次回の開放動作に備えてセットされ、上記接点対を開する開放動作の完了後には次回の投入動作に備えてセットされることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の電磁操作式の開閉装置。
  7. 上記駆動回路は、上記各駆動コイルと直列に接続され上記各駆動コイルに流れる電流を制限する抵抗と、上記各抵抗に並列に接続され上記各抵抗をバイパスする短絡スイッチとを備えたことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の電磁操作式の開閉装置。
  8. 固定接点と可動接点とからなり接離可能な接点対、
    磁性体からなる固定子と、上記固定子の内空間に往復運動可能な状態で配置された可動子と、上記可動子を上記固定子から離間する方向へ付勢する開放バネと、上記固定子の内空間に上記可動子の移動方向に沿って複数配設され上記可動子を駆動させるための複数の駆動コイルと、上記各駆動コイルに励磁電流を供給する駆動回路と、上記各駆動コイルの間に配置され上記固定子から突出して形成される磁極部と、上記可動子を上記固定子側で吸着保持する永久磁石とを備えた電磁アクチュエータ、
    および上記接点対と上記電磁アクチュエータとを接続する操作ロッド、
    からなり主回路の開閉を行うための電磁操作式の開閉装置の制御方法であって、
    上記各駆動コイルの励磁方向および励磁する駆動コイルを選択することで、上記可動子の移動方向および移動速度を変えることを特徴とする電磁操作式の開閉装置の制御方法。
  9. 上記駆動回路に動作指令を送る制御回路を備え、上記制御回路は、上記主回路の電流または電圧の測定結果に基づいて励磁する駆動コイルを選択することを特徴とする請求項8に記載の電磁操作式の開閉装置の制御方法。
  10. 上記接点対を閉する投入動作を行う場合には上記全ての駆動コイルを順方向に励磁し、上記接点対を高速で開する高速開放動作を行う場合には上記駆動コイルのうち上記可動子の投入方向側の端部に配置される駆動コイルを逆方向に励磁し、上記接点対を低速で開する低速開放動作を行う場合には上記可動子の投入方向側の端部に配置される駆動コイルを含む2以上の駆動コイルを逆方向に励磁することを特徴とする請求項8または9に記載の電磁操作式の開閉装置の制御方法。
  11. 励磁する駆動コイルの選択は、上記駆動回路に設けられた複数の切替スイッチにより行われ、投入動作の完了後には次回の開放動作に備えて上記各切替スイッチのON/OFFをセットし、開放動作の完了後には次回の投入動作に備えて上記各切替スイッチのON/OFFをセットすることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の電磁操作式の開閉装置の制御方法。
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