JP2010260714A - 部品整列供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネジ整列供給装置は、ともにX軸方向に延伸するベルト31とレール32とを有してなる整列搬送機を備えている。整列搬送機30におけるベルト31とレール32とは、少なくともネジ搬送面同士の間に、対象とするネジのネジ部分の断面サイズよりも広く、且つ、頭部分の断面サイズよりも狭い間隙をあけた状態で並設されている。また、ベルト31とレール32とは、ネジの搬送に係る互いのZ軸方向上面が同一レベルに設定されている。ここで、装置駆動時において、ベルト31は、X軸方向の左下向きに搬送駆動するのに対して、レール32は、静止している。
【選択図】図2
Description
特許文献1で提案されているネジの整列供給装置では、互いに間隔をあけた状態で延設された2本のワイヤを備えている。2本のワイヤは、延設方向の一端側に向けて下方に傾斜した状態となっている。そして、装置駆動時においては、2本のワイヤに対しては、その延設方向に対して往復振動が加えられる。部品であるネジは、2本のワイヤの周囲を回転するドラムの内周面に沿って上方に持ち上げられ、頂近辺で2本のワイヤの上に自重落下する。
本発明は、上記問題の解決を図るべくなされたものであって、対象部品のサイズ・重量・形状に関わらず確実に整列および供給を行いながら、長いメインテナンス間隔での駆動が可能な部品整列供給装置を提供することを目的とする。
本発明に係る部品整列供給装置は、棒状部分と当該棒状部分よりも拡径された拡径部分とを有する部品を整列供給の対象とするものである。そして、本発明に係る部品整列供給装置では、ともに長尺状をした第1および第2の部材からなる整列搬送部を有し、第1および第2の部材は、少なくとも部品搬送面同士の間に、対象とする部品の棒状部分の断面サイズよりも広く、且つ、拡径部分の断面サイズよりも狭い間隙をあけた状態で並設されているとともに、互いの部品搬送に係る面が鉛直方向に同一レベルに設定されている。
上記において、「ベルト」とは、ゴムや樹脂からなるものや、芯材となるワイヤや繊維にこれらの材料が被覆されてなるものであって、上記特許文献1で提案されている装置に用いられている「撚り線ワイヤ」を含まない。
本発明に係る部品整列供給装置では、一例として、次のようなバリエーションを採用することができる。
本発明に係る部品整列供給装置では、第1の部材が、平ベルトである、という構成を採用することができる。このように第1の部材として平ベルトを採用する場合には、例えば、ワッシャ付きのネジなどを対象とする場合においても、整列搬送部で部品が詰まり難い。即ち、搬送面に溝が形成されたベルトを使用する場合には、ネジの長さおよびワッシャの外径などにより、ベルトに部品が引っ掛かってしまう事態も生じ得るが、平ベルトを用いる場合には、このような問題を生じることがない。このため、メインテナンス性に優れる。
本発明に係る部品整列供給装置では、整列搬送部に対しては、その鉛直方向上方から対象部品を自重落下させる部品供給部が設けられている、という構成を採用することができる。このような構成を採用することにより、ランダムな状態で投入された対象部品が、ある程度互いに分離された状態で整列搬送部に供給される。なお、この場合には、整列搬送部上に自重落下した時点において、部品は搬送方向に対しランダムな向きで載置されることになるが、搬送されるに従って、上記のようなメカニズムで確実に整列される。
[実施の形態1]
1.ネジ整列供給装置1の外観構成
実施の形態1に係るネジ整列供給装置1の外観構成について、図1および図2を用い説明する。
ケース10には、電源スイッチ11と、スタートスイッチ12と、カウンタ13とが設けられている。カウンタ13は、供給口(ケース10の開口10b)から送り出されるネジの数をカウントするものである。
2.整列搬送機30の詳細構成
整列搬送機30の詳細構成について、図3を用い説明する。
図3(a)に示すように、整列搬送機30では、ループ状のベルト31が、プーリ33とプーリ35との間で張設されている。プーリ33およびプーリ35は、板状のフレーム36に軸支されている。プーリ33には、上記のように、動力を伝達するためのプーリ34が動軸で接合されており、プーリ34には、ベルト(図示を省略。)が掛けられており、当該ベルトを介して動力の伝達を受けるようになっている。
なお、図3(b)に示すように、ベルト31とレール32との間の部分は、Z軸方向において、対象とするネジのネジ長さに対して十分な深さを有する溝状となっている。
整列搬送機30へのネジ500の供給について、図4を用い説明する。
図4に示すように、ネジ整列供給装置1では、中空円筒状をした回転ドラム20の内部空間20dに整列搬送機30は配置されている。そして、整列搬送機30は、ベルト31およびレール32のZ軸方向上面が略水平となるように配置されている。また、ベルト31およびレール32は、回転ドラム20における回転中心軸(紙面に垂直な方向に延びる仮想軸)と略同一となるようになっている。
整列搬送機30におけるベルト31とレール32の上に落下したネジ500の整列について、図5を用い説明する。
図5(a)に示すように、落下したネジ500は、搬送方向(X軸方向)に対して斜め向きになった状態で、ベルト31とレール32との上に載置される。この状態で、ベルト31は、X軸方向左側に向けて駆動し、一方、レール32は、静止したままである。
5.非整列のネジ500の払い落し
図1などでは、図示を省略したが、回転ドラム20内あるいはその開口20b付近には、整列されなかったネジ500を整列搬送機30から払い落すためのアジテータ40が、整列搬送機30に隣接する状態で設けられている。アジテータ40について、図6を用い説明する。
図6(b)に示すように、アジテータ40が設けられた箇所までに整列がなされたネジ500は、ベルト31およびレール32から頭部分500aだけがZ軸方向上側に突出した状態にあり、当該状態では、アジテータ40の羽根40aは接触することなく、払い落されることなく搬送が維持される。
以上のように、整列搬送機30に近接した状態でアジテータ40を設けることで、確実に整列が完了したネジ500だけを装置から供給することができる。
以上のような構成を備えるネジ整列供給装置1は、次のような優位性を備える。
本実施の形態に係るネジ整列供給装置1では、整列搬送機30において、ネジ500の搬送のためにベルトを有するコンベアを備えている。このため、ネジの搬送にワイヤを用いる上記従来技術に比べ、ベルト31における柔軟性に起因して、自重落下してくるネジ500に対して、ある程度落下時の衝撃を吸収することができ、ダメージを少なく抑えることができる。また、ベルト31は、ワイヤのように解れ(ほつれ)という問題を生じず、メインテナンスに係る作業間隔を長くすることが可能である。
[実施の形態2]
実施の形態2に係るネジ整列供給装置の構成について、図7を用い、その特徴部分だけを説明する。なお、図7に示す特徴部分を除き、本実施の形態に係るネジ整列供給装置の構成は、上記実施の形態1に係るネジ整列供給装置1と同様であるので、図示および説明を省略する。
一方、Y軸方向下側に配されたベルト131は、ベルト31との間に隙間(溝部分)130aをあけて設けられている。その他の構成については、溝部分130aの中心線に対して線対称の関係を以って構成されている。即ち、ベルト131は、2つのプーリ133,135の間に張設されており、テンション調整ボルト137によりテンション調整ができるようになっている。
上記において、「Rev(34)」がプーリ34の回転数であり、「Rev(134)」がプーリ134の回転数である。
以上のように、A部に示すプーリ34が、B部に示すプーリ134よりも、上記[数1]の比率だけ高い回転数で回転するので、その比率に比例してベルト31がベルト131よりも速く駆動する。このため、本実施の形態に係るネジ整列供給装置においても、ベルト31とベルト131との相対速度差により、ネジ500の整列がなされる。
なお、本実施の形態に係る構成の変形例として、一方のベルト、例えば、ベルト131を、他方のベルト31に対して逆方向に駆動するようにしても、ネジ500の整列という観点から優れる構成となる。
実施の形態3に係るネジ整列供給装置の構成の内、特徴部分である整列搬送機のベルト231について、図8(a)を用い説明する、
図8(a)に示すように、本実施の形態に係るネジ整列供給装置では、整列搬送機におけるベルト231として、搬送面(上面)に突起231aが形成されたものを採用している。このような表面に突起231aが設けられたベルト231を採用する場合には、ネジ501とベルト231との間での滑りを抑制することができ、搬送効率を高くすることができる。
[実施の形態4]
実施の形態4に係るネジ整列供給装置の構成について、図9を用い説明する。
回転ドラム20内における整列搬送機330の配置について、図10を用い説明する。
なお、図示を省略しているが、本実施の形態に係るネジ整列供給装置では、図6(a)に示すようなアジテータを装備していない。これについては、後述する。
図11(a)に示すように、レール321の先端部分までに、ネジ500の姿勢がある程度整えられた場合には、ネジ500の頭部分500aが、ベルト31の上面31fに引っ掛かった状態となり(矢印C部分)、また、ネジ部分500bの先端500cがガイドプレート361の表面に当接する。この状態では、ネジ500は、図11(a)に示す姿勢を保ったまま、ベルト31により、レール322が設けられた部分に搬送される。なお、ガイドプレート361は、ベルト31のループ内において、ベルト31のループ端縁と面一の状態を以って、ネジ500の搬送方向に沿って延設されている。ガイドプレート361とベルト31のループ端縁とは、厳密に面一である必要はなく、例えば、±1〜5[mm]程度の差異(段差が発生すること)は許容される。
以上のように、本実施の形態に係るネジ整列供給装置では、図9に示すような構成の整列搬送機330を採用し、水平面に対して傾斜配置することにより、アジテータを装備しなくても非整列のネジ500の排除を確実に実施することができる。このため、コスト面でも優位であり、また、ベルト31とアジテータの羽根との間でのネジ500の噛み込みというような問題を生じることもない。
上記実施の形態1,2,3,4では、整列・供給の対象をネジ500,501としたが、本発明の対象はこれに限定されるものではない。例えば、ボルトや釘、さらにはリベットなどを対象とすることもできる。
また、上記実施の形態1,2,3,4では、各駆動部分を1つのモータからの駆動力により駆動させることとしているが、コストの観点を考慮しながら、複数の駆動源を備える構成とすることもできる。
また、上記実施の形態1では、1本のレール32を備える構成としたが、ネジあるいはボルトなどのサイズ・形状に応じて、2本あるいはそれ以上のレールを備える構成とすることもできる。
10.ケース
11.電源スイッチ
12.スタートスイッチ
13.カウンタ
20.回転ドラム
21.ブレード
30,130,330.整列搬送機
31,131,231.ベルト
32,321,322.レール
33,35,133,135.ベルトドラム
34,134,138,139,140.プーリ
36,136.フレーム
37,137.テンション調整ボルト
40.アジテータ
361.ガイドプレート
500,501.ネジ
Claims (9)
- 棒状部分と当該棒状部分よりも拡径された拡径部分とを有する部品を整列供給する部品整列供給装置であって、
ともに長尺状をした第1および第2の部材からなる整列搬送部を有し、
前記整列搬送部における第1および第2の部材は、鉛直方向上面が前記部品搬送面であり、当該部品搬送面同士の間に、前記棒状部分の断面サイズよりも広く、且つ、前記拡径部分の断面サイズよりも狭い間隙をあけた状態で並設されており、
前記第1の部材は、長手方向に駆動するベルトであり、当該ベルトが、前記部品の搬送方向において、前記第2の部材に対して相対的に速い速度で駆動するものである
ことを特徴とする部品整列供給装置。 - 前記第1の部材は、平ベルトである
ことを特徴とする請求項1に記載の部品整列供給装置。 - 前記第2の部材は、装置のベースに対して固定されたレールである
ことを特徴とする請求項2に記載の部品整列供給装置。 - 前記第2の部材は、前記部品の搬送方向において、互いに間隔をあけた状態で直列配置された第1レールと第2レールとからなり、
前記平ベルトにおける前記部品の搬送面と、前記第1レールおよび前記第2レールの各上面とを結ぶ仮想面は、水平面に対して10度以上30度以下の角度を以って傾斜している
ことを特徴とする請求項3に記載の部品整列供給装置。 - 前記第1の部材には、前記ベルトのループ内に配され、前記ベルトのループ端縁と面一の状態のガイドプレートが前記部品の搬送方向に延設されている
ことを特徴とする請求項4に記載の部品整列供給装置。 - 前記第1および第2の部材は、部品搬送面が互いに鉛直方向で同一レベルに設定されている
ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の部品整列供給装置。 - 前記第2の部材も、長手方向に駆動するベルトであって、
前記第2の部材は、前記第1の部材に対して、同方向に駆動する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の部品整列供給装置。 - 前記第2の部材は、平ベルトである
ことを特徴とする請求項7に記載の部品整列供給装置。 - 前記整列搬送部に対しては、その鉛直方向上方から前記部品を自重落下させる部品供給部が設けられており、
前記自重落下した時点において、前記部品は、搬送方向に対してランダムな向きで前記整列搬送部上に載置される
ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の部品整列供給装置。
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