JP2010259272A - ケーブル固定構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブルを回転させることなく容易に安定して固定することができ、作業工数を低減することができるケーブル固定構造を提供することを目的とし、また、プリント基板に実装された電子回路及び同軸ケーブルを容易にアースすることができ、製造工数及び作業工数を低減することができるケーブル固定構造を提供する。
【解決手段】本発明のケーブル固定構造は、ケーブル固定金具2とベース3とを有し、ケーブル固定金具2は、ケーブル1を把持するケーブル把持部21と、ベース3に係合可能な爪部22と、ベース3への固定位置を定める位置決め部23と、を有し、ベース3は、爪部22と係合する係合部32と、位置決め部23と係合するガイド部33と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブル固定構造に関し、特に、ケーブルを容易に安定して固定することができるケーブル固定構造に関する。
例えば、自動車等の車両に搭載されるアンテナは、電波を受信するアンテナ素子に接続されるアンテナユニットを有し、該アンテナユニットは、前記アンテナ素子の受信した信号に増幅や整調等の処理を施す電子回路を備えたプリント基板と、該プリント基板を支持するベースと、前記プリント基板に接続された信号伝送用の同軸ケーブルと、前記プリント基板に給電する電源ケーブルと、前記ベース及び前記プリント基板を覆うカバーと、を有している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
かかるアンテナユニットは、車両ルーフ等の表面に配置され、前記同軸ケーブルや電源ケーブルは、車両ルーフ等のパネル部材を貫通して車内に引き込まれていることが多い。このように、ケーブルの接続先がパネルや壁面等の構造物を介して取り付けられる部品は、製造工程上、アンテナユニット等の接続先にケーブルを接続した状態で取り扱われ、構造物の所定の位置に配置され、内側から固定されることが多い。したがって、各ケーブルは、引っ張っても位置がずれたり外れたりしないように、アンテナユニット等の接続先に固定しなければならない。また、プリント基板に実装された電子回路や同軸ケーブルのアースを取る必要もある。
特許文献1及び特許文献2に記載されたケーブル固定構造は、並列した2本のケーブルの端部にかしめ固定されたケーブル固定金具(カラー)と、該ケーブル固定金具(カラー)が同時に通過できるように貫通して穿設された長孔及び該長孔に直交した位置に形成されたカラー係止部を有するベースと、を有している。そして、カラー係止部は、特許文献1では筒形状のカラーを固定できるカラー係止孔により構成され、特許文献2ではカラーから突出した支持片を固定できる支持溝により構成されている。また、同軸ケーブルは、ケーブル固定金具をベースに係止することによりアースされ、プリント基板の電子回路は、プリント基板とベースの固定部でアースされている。
特許第3338026号公報 特許第3530502号公報
しかしながら、上述したケーブル固定構造では、ケーブル固定金具がカラー係止部に挿入されているだけであるため、常にケーブルを引っ張った状態にしておかなければ、ケーブルを安定して固定しておくことができない。したがって、プリント基板の挿入孔とケーブル芯線の位置合わせが困難である、ケーブルを引っ張って安定させるための治具が必要である等の問題を有し、作業工数を低減することができない。特に、ケーブル固定金具をかしめ等によりベースに本固定する場合に、ケーブルを安定させる作業が必要となり、かしめ等の本固定作業に手間を要する。
また、同軸ケーブルのアースとプリント基板のアースとが個別に行われているため、プリント基板とベースの固定部でアースを取るための構造を形成しなければならない、プリント基板の固定時にケーブルがプリント基板を押し上げないように固定しなければならない等の問題を有し、製造工数及び作業工数を低減することができない。
さらに、ケーブルを90°回転させてベースに係止させているため、ベースに形成された長孔は少なくともケーブル2本分の幅を有していなければならず、開口部が大きくなり易く、強度的に弱い部分となり易い、異物が混入し易い等の問題も有する。
本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、ケーブルを回転させることなく容易に安定して固定することができ、作業工数を低減することができるケーブル固定構造を提供することを目的とし、また、プリント基板に実装された電子回路及び同軸ケーブルを容易にアースすることができ、製造工数及び作業工数を低減することができるケーブル固定構造を提供することを目的とする。
本発明によれば、ケーブルを把持するケーブル固定金具と、該ケーブル固定金具が固定されるベースと、を有するケーブル固定構造であって、前記ケーブル固定金具は、前記ケーブルを把持するケーブル把持部と、前記ベースに係合可能な爪部と、前記ベースへの固定位置を定める位置決め部と、を有し、前記ベースは、前記爪部と係合して前記ケーブルの延伸方向の移動を拘束する係合部と、前記位置決め部と係合して前記ケーブルの延伸方向と交差する方向の移動を拘束するガイド部と、を有することを特徴とするケーブル固定構造が提供される。
前記爪部又は前記係合部は、弾性変形可能に構成されていることが好ましい。また、前記係合部は、前記爪部の先端が挿入可能かつ保持可能に構成された係合溝を有することが好ましい。
前記位置決め部は、前記ケーブル固定金具に形成された貫通孔により構成され、前記ガイド部は、前記ベースに形成された突起部により構成されていてもよい。また、前記爪部は、前記ケーブルの延伸方向又はそれと交差する方向に対峙するように複数配置されていてもよい。さらに、前記係合部に係合した前記爪部が外れないように前記ケーブル固定金具を拘束する拘束部が前記ケーブル固定金具又は前記ベースに形成されていてもよい。
前記ケーブル固定金具は、前記ケーブルの編組線、前記ベース及び前記ケーブルの接続先であるプリント基板と導通可能に構成されていてもよい。
上述した本発明に係るケーブル固定構造によれば、ケーブル固定金具の爪部と位置決め部をベースに係合させるだけで容易にケーブル固定金具をケーブルの延伸方向及びそれに交差する方向の移動を拘束することができ、その後の作業工程(ケーブル固定金具の本固定工程、ケーブルのプリント基板への接続工程、プリント基板のベースへの固定工程等)においてケーブル固定金具を安定に保持する治具を使用する必要がなく、作業工数を低減することができる。
また、爪部又は係合部を弾性変形可能に構成することにより、爪部と係合部を係合可能かつ保持可能に構成することができる。また、係合部に係合溝を形成することにより、爪部を挿入可能かつ保持可能に構成することができ、容易に爪部を係合部に係合させることができる。また、位置決め部とガイド部を貫通穴と突起部の組み合わせにより構成することで容易にケーブルの延伸方向と交差する方向のケーブル固定金具の移動を拘束することができる。また、爪部を複数配置することにより、より確実にケーブルの延伸方向のケーブル固定金具の移動を拘束することができる。また、ケーブル固定金具又はベースに拘束部を形成することにより、爪部を係合部により確実に係合させることができる。
また、ケーブル固定金具をケーブルの編組線、ベース及びプリント基板を導通可能に構成することにより、ケーブル固定金具によりケーブルをベースに固定するだけでアースすることができ、プリント基板とベースの間でアースを取るための別の構造を形成する必要がなく、プリント基板やベースの製造工数やアースするための作業工数を低減することができる。
さらに、ケーブルを回転させずにベースに固定できるようにしたことにより、ベースの開口部の幅をケーブル1本分程度の大きさまで縮小することができ、ベースの強度を向上させることができ、異物の混入を抑制することができる。
本発明に係るケーブル固定構造の第一実施形態を示す部分断面図である。 図1に示したケーブル固定金具を示す図であり、(A)は平面展開図、(B)は外観図、である。 図1に示したベースを示す図であり、(A)は固定部の外観図、(B)はプリント基板を接続した状態を示す外観図、である。 本発明に係るケーブル固定金具を用いたケーブル固定方法を示す説明図であり、(A)は係合前の状態、(B)は係合中の状態、(C)は係合後の状態、(D)は固定後の状態、を示している。 第一実施形態の変形例を示す図であり、(A)は第一変形例、(B)は第二変形例、である。 本発明に係るケーブル固定構造の第二実施形態を示す図であり、(A)はケーブル固定金具の外観図、(B)はケーブル固定構造の外観図、である。 第二実施形態の変形例を示す図であり、(A)は第一変形例、(B−1)及び(B−2)は第二変形例、(C−1)及び(C−2)は第三変形例、(D−1)及び(D−2)は第四変形例、である。 本発明に係るアンテナユニットを示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図8を用いて説明する。ここで、図1は、本発明に係るケーブル固定構造の第一実施形態を示す部分断面図である。また、図2は、図1に示したケーブル固定金具を示す図であり、(A)は平面展開図、(B)は外観図、である。また、図3は、図1に示したベースを示す図であり、(A)は係合部の外観図、(B)はプリント基板を接続した状態を示す外観図、である。
図1に示した本発明のケーブル固定構造は、ケーブル1を把持するケーブル固定金具2と、ケーブル固定金具2が固定されるベース3と、を有するケーブル固定構造であって、ケーブル固定金具2は、ケーブル1を把持するケーブル把持部21と、ベース3に係合可能な爪部22と、ベース3への固定位置を定める位置決め部23と、を有し、ベース3は、ケーブル固定金具2を挿通可能な開口部31と、爪部22と係合してケーブル1の延伸方向の移動を拘束する係合部32と、位置決め部23と係合してケーブル1の延伸方向と交差する方向の移動を拘束するガイド部33と、を有する。なお、図1において、ベース3は、説明の便宜上、ケーブル固定金具2の略中央部で切断した状態を図示している。
前記ケーブル1は、ここでは、信号伝送用の同軸ケーブル11と給電用の電源ケーブル12とが並列に配置されたケーブルユニットを使用している。同軸ケーブル11は、芯線、編組線及びシースにより構成されており、シース部分を切り取って編組線を剥き出しにした状態でケーブル固定金具2により挟持され、アース可能に構成される。なお、電源ケーブル12のように、アースする必要のないケーブルの場合には、シースの上からケーブル固定金具2で挟持すればよい。
前記ケーブル固定金具2は、導電性を有する平板状のプレート部材により構成される。図2(A)に示すように、前記ケーブル固定金具2を構成するプレート部材は、ケーブル把持部21及び爪部22を構成する矩形の本体部24と、位置決め部23及び本体部24を連結する連結部25と、を有する。
ケーブル把持部21は、図2(A)に示した状態から、図2(B)に示した状態にかしめられてケーブル1を挟持する。ここでは、ケーブル1が2本(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)の場合を図示しているため、ケーブル把持部21は本体部24の両翼部に配置されているが、かかる構造に限定されるものではない。例えば、ケーブル把持部21は、必要なケーブル1を把持することができれば、1個であってもよいし、3個以上であってもよいし、予め筒状に形成された構造であってもよいし、ケーブル1を差し込む溝を有する構造であってもよい。
爪部22は、図2(B)に示すように、ケーブル固定金具2(本体部24)に連結されたヒンジ部22aと、ケーブル固定金具2(本体部24)に対して相対移動可能な自由端部22bと、を有する。かかるヒンジ部22a及び自由端部22bは、例えば、図2(A)に示したように、本体部24の略中央部をポンチング等により部分的に打ち抜くことにより形成される。爪部22は、ヒンジ部22aを中心にして本体部24の背面側に折り曲げた状態に加工され、自由端部22b側が弾性変形可能に構成される。このように、爪部22を、本体部24の一部を利用して形成することにより、材料の節約を図ることができる。また、自由端部22bは、ヒンジ部22aよりも上流側(ベース3に近い側)に配置される。かかる構成により、爪部22の上部側が弾性変形により開閉される。
位置決め部23は、図2(B)に示すように、連結部25により折り曲げられ、ケーブル1の延伸方向に対して略垂直となるように配置される。かかる位置決め部23は、ケーブル固定金具2の固定位置を定める機能を有し、ケーブル1の延伸方向と交差する方向の移動を拘束するために使用される。位置決め部23は、例えば、図1に示したように、ベース3のガイド部33が挿通される貫通孔23aを有する。
前記ベース3は、後述するアンテナを固定するための金属製の部品であり、ケーブル1が固定される部品でもある。かかるベース3は、導電性の構造物に接続され、ケーブル固定金具2を介してケーブル1(同軸ケーブル11)をアースする。
図1及び図3(A)に示すように、ベース3は、開口部31を構成する側面31aに形成された係合溝34を有する。係合溝34は、爪部22の先端が挿入可能かつ保持可能に構成される。具体的には、係合溝34は、側面31aの略中心部にケーブル1の延伸方向に沿って形成されており、ベース3の上面部に配置された第一突出部34aと、第一突出部34aの下方に配置された断面略L字形状の第二突出部34bと、により断面C字状に構成されている。なお、第一突出部34aと第二突出部34bとの間に形成された溝部34dは、ベース3の製造時に金型が配置される溝であり、ベース3を金型成型した場合に製造工程上生じてしまう溝に過ぎない。
第一突出部34aは、図1に示すように、ケーブル固定金具2の爪部22を弾性変形させる凸部32aと、爪部22の形状の復元を許容する凹部32bと、を有する第一係合部321を構成する。凸部32aは、図3(A)に示すように、側面31aより奥まった位置に形成されており、爪部22の通路を構成している。凸部32aと側面31aとの間隔は、爪部22の本体部24からの突出幅よりも小さく形成されており、凸部32aに沿って爪部22を進入させた場合に、爪部22が凸部32aと接触して弾性変形するようになっている。一方、凹部32bは、凸部32aより更に奥まった位置に形成されており、凸部32aにより弾性変形した爪部22を復元できるようになっている。凹部32bと側面31aとの間隔は、図1に示したように、爪部22の突出幅よりも大きく形成することが好ましいが、一定の付勢力をケーブル固定金具2に与えたい場合には、爪部22の突出幅よりも小さくなるように形成してもよい。
第二突出部34bは、図3(A)に示すように、凸部34cが開口部31を臨むように上向きに配置され、凸部34cと側面31aとの間に一定の隙間が形成される。この隙間は、ケーブル固定金具2が差し込まれる部分であり、ケーブル固定金具2の板厚と略同等の間隔に形成される。かかる第二突出部34bは、第一係合部321と対になる拘束部322を構成し、係合した爪部22が外れないようにケーブル固定金具2を拘束している。すなわち、第一係合部321及び拘束部322により係合部32が構成され、爪部22の弾性変形により係合しケーブル1の延伸方向の前後移動を拘束している。また、第二突出部34bが開口部31側にせり出していることから、開口部31の側面31aの対面である側面31bと凸部34cとの間隔は、ケーブル固定金具2を挿通できる間隔、例えば、ケーブル把持部21の厚さと略同等の間隔となるように構成される。なお、ここでは、拘束部322を係合部32に形成した場合を示したが、ケーブル固定金具2の本体部24に鉤状の突起を形成してベース3の凸部に係合させるような構成にしてもよい。
また、ベース3の上面には、開口部31の側面31aに沿って突起部331が配置されており、ケーブル固定金具2の位置決め部23を固定するガイド部33を構成している。突起部331は、位置決め部23の貫通孔23aに挿通される挿通部33aと、挿通部33aよりも拡径した台座部33bと、を有する。したがって、挿通部33aと台座部33bとの間には段差部が形成されており、位置決め部23のストッパとして機能させることができる。そして、突起部331の挿通部33aに位置決め部23の貫通孔23aを挿通することにより、ケーブル1の延伸方向と交差する方向の移動を拘束することができる。ここでは、2つの突起部331を図示しているが、これに限定されるものではない。また、ケーブル固定金具2をより強固に固定(本固定)したい場合には、突起部331の挿通部33aをポンチング等の加工手段により塑性変形させればよい。なお、図1では塑性変形前の状態を図示している。なお、位置決め構造として、貫通孔23aと突起部331の組み合わせを開示したが、これに限定されるものではなく、例えば、ケーブル固定金具2側に突起部を形成し、ベース3側に挿通孔を形成するようにしてもよい。
ここで、図4は、本発明に係るケーブル固定金具を用いたケーブル固定方法を示す説明図であり、(A)は係合前の状態、(B)は係合中の状態、(C)は係合後の状態、(D)は固定後の状態、を示している。なお、各図において、説明の便宜上、溝部34dの図は省略し、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)を一点鎖線で表示して図を簡略化している。
本発明に係るケーブル固定金具を用いたケーブル固定方法は、ケーブル1をベース3に固定するためのケーブル固定方法であって、ケーブル1の端部を挟持したケーブル固定金具2の一部を弾性変形させてベース3に係合させることにより、ケーブル1の延伸方向の移動を拘束するようにしたものである。
まず、図4(A)に示すように、ベース3の開口部31にケーブル1の端部を挟持したケーブル固定金具2を挿入する。このとき、ケーブル固定金具2は、位置決め部23を突起部331に挿通できる位置まで挿入される。
続いて、図4(B)に示すように、ケーブル固定金具2を開口部31の側面31aに沿わせながら、位置決め部23を突起部331に挿通させる。このとき、ケーブル固定金具2の下端部は拘束部322に挿入される。また、爪部22は、第一突出部34aの凸部32aと接触し、図の矢印方向に押されて弾性変形する。
そして、図4(C)に示すように、ケーブル固定金具2の下端部が第二突出部34bに接触するまでケーブル固定金具2を移動させると、爪部22は拘束部322の凸部32aから凹部32bに移動し、図の矢印方向に弾性変形が復元される。したがって、爪部22は第一係合部321に係合し、ケーブル固定金具2の下端部は拘束部322に係合し、ケーブル固定金具2の位置が固定され、ケーブル1の延伸方向の前後移動が拘束される。なお、ケーブル固定金具2の位置決め部23は、突起部331の段差部に接触する位置まで挿通されている。
さらに、図4(D)に示すように、突起部331の挿通部33aをポンチング等によりかしめることにより、ケーブル固定金具2を強固に固定(本固定)することができる。このように、爪部22及び係合部32は、ケーブル固定金具2をベース3に固定する際にケーブル1を仮固定するために使用され、ケーブル1を拘束した後、ケーブル固定金具2を他の固定手段によりベース3に本固定することにより、ケーブル固定金具2を強固に固定することができるだけでなく、ポンチング等の加工時に治具を用いることなく、ケーブル固定金具2を安定した状態に保持することができ、その後の作業工程を簡素化することができ、作業工数を低減することができる。
また、上述した本発明に係るケーブル固定方法によれば、ケーブル1を回転させずにベース3に固定できるようにしたことにより、ベース3の開口部31の幅をケーブル1本分程度の大きさまで縮小することができ、ベース3の強度を向上させることができ、異物の混入を抑制することができる。なお、ここでは、突起部331をかしめてケーブル固定金具2を固定する場合について説明したが、ネジや半田付け等の固定手段を用いてもよい。
かかるケーブル固定方法によりケーブル固定金具2が固定されたベース3は、図3(B)に示すように、ベース3の上面に立設された支持部35にプリント基板36が配置される。このとき、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)の芯線はプリント基板36に形成された孔に挿通され、それぞれプリント基板36に半田付けされる。なお、図では半田付けされる前の状態を図示している。
ここで、図5は、第一実施形態の変形例を示す図であり、(A)は第一変形例、(B)は第二変形例、である。なお、図1に示した第一実施形態と同じ部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図5(A)に示した第一実施形態の第一変形例は、ケーブル1が接続されるプリント基板36に接続され、プリント基板36に実装された電子回路をアース可能に構成するアース部26を有する。アース部26は、例えば、位置決め部23からプリント基板36に向かって立設され、上部に載置されるプリント基板36に形成された専用の貫通孔(図示せず)に挿入される。ケーブル固定金具2にアース部26を形成することにより、ケーブル1(同軸ケーブル11)の編組線、ベース3及びケーブル1の接続先であるプリント基板36と導通可能に構成され、(1)プリント基板36とベース3の固定部にアースを取るための構造を形成する必要がなく、プリント基板36やベース3の製造工数を低減することができる、(2)ケーブル固定金具2でケーブル1を固定するだけでプリント基板36に実装された電子回路及びケーブル1の両方をアースすることができ、作業工数を低減することができる、(3)プリント基板36に接続されたアース部26を半田付けする際に容易に位置決めすることができる、等の優れた効果を奏する。
図5(B)に示した第一実施形態の第二変形例は、爪部22をケーブル固定金具2の下端部から延設した折り曲げ部により形成したものである。かかる構成によれば、図2(A)に示したような平面板の形成時に本体部24から延設した部分を形成しておけば、その部分を折り曲げるだけで容易に爪部22を形成することができる。
次に、本発明に係るケーブル固定構造の第二実施形態について説明する。ここで、図6は、本発明に係るケーブル固定構造の第二実施形態を示す図であり、(A)はケーブル固定金具の外観図、(B)はケーブル固定構造の外観図、である。なお、図1に示した第一実施形態と同じ部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図6(A)及び(B)に示したように、第二実施形態のケーブル固定構造は、爪部22が、ケーブル1の延伸方向に対峙するように複数配置されているものである。かかる第二実施形態は、ベース3の上面にケーブル1を寝かして固定する場合に適している。
具体的には、一対の爪部22,22が、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)を挟持する一対のケーブル把持部21の中間に位置する本体部24のケーブル1の延伸方向に対峙するように形成されている。かかる爪部22は、本体部24から起立するように折り曲げられており、ヒンジ部22aと自由端部22bが形成されている。したがって、爪部22は、ヒンジ部22aを中心に弾性変形可能に構成されている。
また、本体部24には一対の貫通孔23aが形成されており、この部分にベース3の突起部331を挿通することができるように構成されている。したがって、かかる第二実施形態においては、本体部24が位置決め部23を構成している。
一方、ベース3は、爪部22と係合する一対の係合片37,37と、ケーブル1を上方に案内するための方向転換部38,38と、を有している。係合片37は、ベース3の上面に立設された鉤状の突起であり、ケーブル固定金具2をベース3に押し付けると爪部22は係合片37の凸部37aにより弾性変形し、凹部37bにより弾性変形の復元が許容され、係合片37に係合する。また、方向転換部38は、図3(B)に示したように、ベース3の上面に平行にプリント基板36が配置される場合に使用される。すなわち、方向転換部38は、ベース3上に寝かして固定されたケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)の芯線を上向きに方向転換させる部品である。具体的には、方向転換部38は、ケーブル1の幅方向の移動を規制する壁面38aと、壁面38a間に配置された傾斜面38bと、を有する。なお、一対の係合片37,37とベース3とにより断面C字状の係合部32が構成されている。
かかる第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、ケーブル固定金具2を容易にベース3に拘束することができ、その後の作業工程(ケーブル固定金具2の固定工程やケーブル1のプリント基板36への接続工程等)においてケーブル固定金具2を安定に保持する治具を使用する必要がない。また、ケーブル1を回転させずにベース3に固定できるようにしたことにより、ベース3の強度を向上させることができ、異物の混入を抑制することができる。
ここで、図7は、第二実施形態の変形例を示す図であり、(A)は第一変形例、(B−1)及び(B−2)は第二変形例、(C−1)及び(C−2)は第三変形例、(D−1)及び(D−2)は第四変形例、である。なお、図6に示した第二実施形態と同じ部品については同じ符号を付し、重複した説明を省略する。
図7(A)に示した第一変形例は、ベース3上に寝かして固定されたケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)の芯線を上向きに案内する方向転換部27をケーブル固定金具2に形成したものである。かかる方向転換部27は、本体部24にケーブル1の内側に沿って立設された断面略J字形状の壁面により構成されている。方向転換部27は、J字の縦棒部分に相当する壁面によりケーブル1の幅方向の移動を規制し、J字のカーブ部分に相当する壁面によりケーブル1を上方に案内している。また、方向転換部27には、アース部26が形成されている。なお、ここでは、説明の便宜上、ベース3については、図を省略している。
図7(B−1)及び(B−2)に示した第二変形例は、一対の爪部22,22をケーブル1の延伸方向と交差する方向に対峙するように配置したものである。ここで、図7(B−2)は図7(B−1)におけるX−X矢視断面図である。このように、爪部22をケーブル1の延伸方向と交差する方向に配置した場合には、対となる鉤状の係合片37,37をベース3に形成して断面C字状の係合部32を構成するようにすればよい。なお、図7(B−1)では、説明の便宜上、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)を一点鎖線で表示して図を簡略化している。
図7(C−1)及び(C−2)に示した第三変形例は、ベース3に略T字状の係合片37を形成し、ケーブル固定金具2の爪部22に凹部22cを形成したものである。ここで、図7(C−2)は図7(C−1)におけるX−X矢視断面図である。かかる第三変形例に示した係合片37は、第二変形例に示した鉤状の係合片37の略中央部に凸片37cを形成したものである。したがって、係合片37に爪部22を係合させたときに、爪部22の凹部22cに係合片37の凸片37cが挿入され、ケーブル1の延伸方向と交差する方向のケーブル固定金具2の移動を拘束することができる。すなわち、爪部22の凹部22cは本発明の位置決め部23に相当し、係合片37の凸片37cは本発明のガイド部33に相当する。なお、図7(C−1)及び(C−2)では、説明の便宜上、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)を一点鎖線で表示して図を簡略化している。
図7(D−1)及び(D−2)に示した第四変形例は、一対の係合片37,37により断面コ字状の係合部32を構成し、ケーブル固定金具2の本体部24を係合片37,37に係合させるようにしたものである。ここで、図7(D−2)は図7(D−1)におけるX−X矢視断面図である。図7(D−2)に示したように、ケーブル固定金具2は、本体部24が一対の係合片37,37の間に押し込められて係合している。すなわち、本体部24が爪部22を構成している。係合片37は、弾性変形可能に構成されていてもよいし、本体部24が係合片37に食い込むように構成されていてもよい。かかる断面コ字状の係合部32は、第一実施形態に示したケーブル1をベース3に垂直に固定する場合にも適用することができる。また、ベース3には、ケーブル固定金具2の側面部に相当する位置にガイド片332が形成されている。かかるガイド片332は本発明のガイド部33に相当し、ケーブル固定金具2のケーブル把持部21は位置決め部23に相当し、ケーブル1の延伸方向と交差する方向のケーブル固定金具2の移動を拘束している。また、この第四変形例におけるガイド部33と位置決め部23の組み合わせは、第二変形例のような突起部と貫通孔の組み合わせであってもよい。なお、図7(D−1)及び(D−2)では、説明の便宜上、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)を一点鎖線で表示して図を簡略化している。
最後に、上述した本発明に係るケーブル固定構造を用いたアンテナユニットに説明する。ここで、図8は、本発明に係るアンテナユニットを示す概略断面図である。なお、ここでは、ケーブル固定構造として第一実施形態に示したものを使用し、該第一実施形態と同じ部品については同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図8に示したアンテナユニット4は、電波を受信するアンテナ素子5に接続されるアンテナユニットであって、アンテナ素子5の受信した信号に所定の処理を施す電子回路を備えたプリント基板36と、プリント基板36を支持するベース3と、プリント基板36に接続された信号伝送用の同軸ケーブル11と、プリント基板36に給電する電源ケーブル12と、ベース3及びプリント基板36を覆うカバー41と、を有し、同軸ケーブル11及び電源ケーブル12は、図1に示した第一実施形態のケーブル固定構造によりベース3に固定されている。また、ベース3の下面には接続面の緩衝材となるラバー部材42が配置されている。
前記アンテナ素子5は、電波を受信する部品であり、カバー41に配置された金属製の接続部51に螺合されて接続される。接続部51は、金属製の伝達部材52により受信した信号をプリント基板36に伝達する。なお、かかる信号伝達構造は単なる一例であり、かかる構造に限定されるものではない。例えば、接続部51が直にプリント基板36に接触する構造であってもよいし、配線により接続部51とプリント基板36とを接続する構造であってもよい。
前記プリント基板36は、整調回路や増幅回路等を備えた部品であり、ベース3上に立設された支持部35によりベース3に固定されている。また、プリント基板36上の電子回路には、ケーブル1(同軸ケーブル11及び電源ケーブル12)が半田付けされて電気的に接続されている。
前記ベース3は、自動車の車両ルーフ等に接続するための接続部39を有する。接続部39の周面にはネジが切られており、内部は空洞に形成されている。接続部39の空洞部は、ベース3の開口部31と連通しており、ベース3に固定されたケーブル固定金具2のケーブル1を外部に案内する通路を構成している。また、ベース3には係合部32が形成されており、ケーブル固定金具2の爪部22と係合してケーブル1を拘束することができるように構成されている。なお、接続部39の構造は単なる一例であり、かかる構造に限定されるものではない。
前記カバー41は、プリント基板36等を保護する樹脂製の部品である。カバー41には、図示しないボルト孔が形成されており、ベース3に形成された図示しない貫通孔と位置合わせされてボルトによりベース3に固定される。
図8に示したアンテナユニット4では、図1に示した第一実施形態のケーブル固定構造を使用しているが、図5に示した第一実施形態の変形例や図6に示した第二実施形態や図7に示した第二実施形態の変形例を適用してもよいことは勿論である。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1…ケーブル
2…ケーブル固定金具
3…ベース
4…アンテナユニット
5…アンテナ素子
11…同軸ケーブル
12…電源ケーブル
21…ケーブル把持部
22…爪部
22a…ヒンジ部
22b…自由端部
22c…凹部
23…位置決め部
23a…貫通孔
24…本体部
25…連結部
26…アース部
27…方向転換部
31…開口部
31a,31b…側面
32…係合部
32a…凸部
32b…凹部
33…ガイド部
33a…挿通部
33b…台座部
34…係合溝
34a…第一突出部
34b…第二突出部
34c…凸部
34d…溝部
35…支持部
36…プリント基板
37…係合片
37a…凸部
37b…凹部
37c…凸片
38…方向転換部
38a…壁面
38b…傾斜面
39…接続部
41…カバー
42…ラバー部材
51…接続部
52…伝達部材
321…第一係合部
322…拘束部
331…突起部
332…ガイド片

Claims (7)

  1. ケーブルを把持するケーブル固定金具と、該ケーブル固定金具が固定されるベースと、を有するケーブル固定構造であって、
    前記ケーブル固定金具は、前記ケーブルを把持するケーブル把持部と、前記ベースに係合可能な爪部と、前記ベースへの固定位置を定める位置決め部と、を有し、
    前記ベースは、前記爪部と係合して前記ケーブルの延伸方向の移動を拘束する係合部と、前記位置決め部と係合して前記ケーブルの延伸方向と交差する方向の移動を拘束するガイド部と、を有する、
    ことを特徴とするケーブル固定構造。
  2. 前記爪部又は前記係合部は、弾性変形可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
  3. 前記係合部は、前記爪部の先端が挿入可能かつ保持可能に構成された係合溝を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
  4. 前記位置決め部は、前記ケーブル固定金具に形成された貫通孔により構成され、前記ガイド部は、前記ベースに形成された突起部により構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
  5. 前記爪部は、前記ケーブルの延伸方向又はそれと交差する方向に対峙するように複数配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
  6. 前記係合部に係合した前記爪部が外れないように前記ケーブル固定金具を拘束する拘束部が前記ケーブル固定金具又は前記ベースに形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
  7. 前記ケーブル固定金具は、前記ケーブルの編組線、前記ベース及び前記ケーブルの接続先であるプリント基板と導通可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル固定構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018064424A (ja) * 2016-10-14 2018-04-19 住友電装株式会社 電線保持具およびワイヤハーネス
JP2020061935A (ja) * 2019-12-16 2020-04-16 住友電装株式会社 電線保持具およびワイヤハーネス

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