JP2010259133A - モータ制御装置および圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】周期的に負荷トルクが変動する負荷に対するモータ駆動において消費電力低減と振動低減を自動的に実現する。
【解決手段】モータ駆動システムは、周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動するモータ1と、モータ制御装置3と、を備える。モータ制御装置3は、推定されたモータ速度ωeとモータ速度指令値ω*との差からトルク電流指令値iδ*を算出する一方で、位置・速度推定部20からトルク電流補正値作成部30を用いて負荷トルク変動に由来する変動成分を抽出し、抽出値にトルクゲイン制御部32から出力する係数Kを乗算したものをδ軸電流補正値iδcとして加算器31でトルク電流指令値iδ*に加算する。そして、モータ制御装置3は、この加算されたトルク電流指令値(iδ*+iδc)に基づいて、モータ1を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータを制御するモータ制御装置に関し、特に、周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動するモータに対して、ベクトル制御を実行するモータ制御装置に関するものである。
モータの負荷要素は、しばしば周期的な負荷変動を伴う。例えば空気調和装置等に用いられる圧縮機は、その負荷要素を含む代表例である。空気調和装置に使用される密閉型圧縮機では、吸入・圧縮・吐出の各行程間における冷媒ガス圧変化が負荷トルクに作用することが知られている。この冷媒ガス圧による負荷トルクは圧縮機の回転に同期して変動し、それに伴い圧縮機の回転速度が周期的に変動することも知られている。このような圧縮機の回転速度の周期的な変動は、圧縮機自体に振動を発生させると共に、騒音の原因ともなる。
このような負荷トルク変動に起因する振動や騒音を解決するべく、様々な手法が提案されている。例えば下記特許文献1では、負荷装置が発生するトルクの変動成分を推定し、それを補償するトルク制御において、変動成分を補正する電流成分をリミット値にて制限している。
また例えば、下記特許文献2に記載された手法では、推定モータ速度とモータ速度指令値との偏差などからトルク変動成分を抽出し、抽出されたトルク変動成分を用いて振動を低減している。
特開2006−180605号公報 特開2006−191737号公報
機器の振動や騒音を低減することは重要な課題であるが、一方で、モータを駆動するシステムの消費電力を低減することも重要な課題である。
例えば、特許文献1の構成において、消費電力の低減を図ろうとした場合、上記リミット値を変化させながら消費電力を逐次測定し、その測定結果に基づいて最適なリミット値を事前に決めてやる必要がある。このようなパラメータ(リミット値)を導出するための調整作業は煩雑である。また、特許文献2には、消費電力を低減するための技術が開示されていない。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、消費電力の低減及び負荷トルク変動に起因する振動や騒音の抑制に寄与するモータ制御装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のモータ制御装置は、周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動するモータに対して、ベクトル制御を実行するモータ制御装置において、モータ速度及び回転子磁極位置を推定する位置・速度推定部と、推定速度と目標速度からトルク電流指令値を作成する速度制御部と、回転子磁極位置からトルク変動の状況を
検出しトルク電流基準補正値を出力するトルク電流補正値作成部と、トルク電流基準補正値に乗算する係数Kを出力するトルクゲイン制御部と、トルク電流基準補正値に係数Kを乗算しδ軸電流補正値を出力する乗算器と、δ軸電流補正値により電圧指令を作成しモータを駆動する電流制御部とを備え、トルクゲイン制御部は位置・速度推定部が出力する回転子磁極位置の変動に従い係数Kを調節する事としたものである。
これにより、煩雑な調整作業を必要とすること無くδ軸電流を補正する事が可能となる。
本発明のモータ制御装置は、負荷トルク変動に起因する振動等の抑制のみならず消費電力の低減に寄与するモータ制御装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるモータ駆動システムのブロック図 本発明の実施の形態1におけるモータの解析モデル図 本発明の実施の形態1におけるトルクゲイン制御部の動作を説明するフローチャート 本発明の実施の形態1における位置・速度推定部20のブロック図
第1の発明は、周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動するモータに対して、ベクトル制御を実行するモータ制御装置において、モータ速度及び回転子磁極位置を推定する位置・速度推定部と、推定速度と目標速度からトルク電流指令値を作成する速度制御部と、回転子磁極位置からトルク変動の状況を検出しトルク電流基準補正値を出力するトルク電流補正値作成部と、トルク電流基準補正値に乗算する係数Kを出力するトルクゲイン制御部と、トルク電流基準補正値に係数Kを乗算しδ軸電流補正値を出力する乗算器と、トルク電流指令値とδ軸電流補正値を加算する加算器と、加算器の出力により電圧指令を作成しモータを駆動する電流制御部と、を備える事により、煩雑な調整作業を必要とすること無く、消費電力の低減及び負荷トルク変動に起因する振動等の抑制を実施する事ができる。
第2の発明は、特に第1の発明のトルクゲイン制御部を、回転子磁極位置から機械角一回転中の速度変動を検出し、検出した速度変動率と変動率制限閾値と比較する事により係数Kを設定する事で、大幅に処理を追加することなく適切に振動状況を検出する事ができ、煩雑な調整作業を必要とすること無く、負荷トルク変動に起因する振動等の抑制をしつつ消費電力を低減する事ができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のモータ制御装置を用いて圧縮機を制御するとしたことで、圧縮機の脈動に起因する振動を抑制して、静粛な運転を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるモータ駆動システムのブロック図である。
モータ1は、三相永久磁石同期モータであり、永久磁石を備えた回転子(不図示)と3相分の電機子巻線を備えた固定子(不図示)とを有している。
PWMインバータ2は、モータ1の回転子位置に応じてモータ1にU相、V相及びW相から成る三相交流電圧を供給する。このモータ1に印加される全体の電圧をモータ電圧(電機子電圧)Vaと呼び、インバータ2からモータ1に供給される全体の電流をモータ電流(電機子電流)Iaと呼ぶ。
モータ制御装置3は、検出されたモータ電流Iaなどを参照しつつ、所望のベクトル制御を実現するためのPWM信号をPWMインバータ2に与える。
図2は、モータ1の解析モデル図である。以下の説明において、電機子巻線とはモータ1に設けられているものを指す。図2には、U相、V相、W相の電機子巻線固定軸が示されている。1aは、モータ1の回転子に設けられた永久磁石である。永久磁石1aが作る磁束の回転速度と同じ速度で回転する回転座標系において、永久磁石1aが作る磁束の方向をd軸にとり、d軸に対応する制御上の回転軸をγ軸とする。また、図示していないが、d軸から電気角で90度進んだ位相にq軸をとり、γ軸から電気角で90度進んだ位相にδ軸をとる。実軸に対応する回転座標系はd軸とq軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をdq軸と呼ぶ。制御上の回転座標系はγ軸とδ軸を座標軸に選んだ座標系であり、その座標軸をγδ軸と呼ぶ。
dq軸は回転しており、その回転速度をωで表す。γδ軸も回転しており、その回転速度をωeで表す。また、dq軸において、U相の電機子巻線固定軸から見たd軸の角度(位相)をθにより表す。同様に、γδ軸において、U相の電機子巻線固定軸から見たγ軸の角度(位相)をθeにより表す。θ及びθeにて表される角度は、電気角における角度であり、それらは一般的に回転子位置又は磁極位置とも呼ばれる。ω及びωeにて表される回転速度は、電気角における角速度である。
以下、θ又はθeを、回転子位置と呼ぶ事とし、ω又はωeをモータ速度と呼ぶ事とする。回転子位置及びモータ速度を推定によって導出する場合、γ軸及びδ軸を制御上の推定軸と呼んでいる。
モータ制御装置3は、基本的に、θとθeとが一致するようにベクトル制御を行う。
θとθeとが一致しているとき、d軸及びq軸は夫々γ軸及びδ軸と一致する。
以下の記述において、モータ電圧Vaのγ軸成分及びδ軸成分を、それぞれγ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδで表し、モータ電流Iaのγ軸成分及びδ軸成分を、それぞれγ軸電流iγ及びδ軸電流iδで表す。
γ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδの目標値を表す電圧指令値を、それぞれγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*により表す。γ軸電流iγ及びδ軸電流iδの目標値を表す電流指令値を、それぞれγ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*により表す。
モータ制御装置3は、γ軸電圧vγ及びδ軸電圧vδの値が夫々γ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*に追従するように、且つ、γ軸電流iγ及びδ軸電流iδの値が夫々γ軸電流指令値iγ*及びδ軸電流指令値iδ*に追従するように、ベクトル制御を行う。
モータ電圧VaのU相成分、V相成分及びW相成分は、U相電圧指令値vu*、V相電圧指令値vv*及びW相電圧指令値vw*から成る3相電圧指令値にて表される。
また、以下の記述において、Raは、モータ抵抗(モータ1の電機子巻線の抵抗値)であり、Ld、Lqは、夫々d軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのd軸成分)、q軸インダクタンス(モータ1の電機子巻線のインダクタンスのq軸成分)である。尚、Ra、Ld及びLqは、モータ駆動システムの製造時に定まる値であり、それらの値はモータ制御装置3の演算で使用される。
尚、本発明の第1の実施の形態では、記述の簡略化上、記号(iγなど)のみの表記によって、その記号に対応する状態量などを表現している場合もある。即ち、本明細書では、例えば、「iγ」と「γ軸電流iγ」は同じものを指す。また、状態量を表す電流、電圧、速度等の文言は、原則として、その状態量の値を表している。即ち例えば、γ軸電流iγとは、γ軸電流の電流値を意味している。
モータ1は、周期的に負荷トルクが変動するような負荷を回転駆動する。この負荷は、例えば圧縮機などの負荷要素である。圧縮機は、空気調和機などに用いられる。圧縮機では、周期的に実行される吸入・圧縮・吐出の各行程での冷媒ガス圧変化が負荷トルクに作用し、これによって負荷トルクが周期的に変動する。
モータ制御装置3内の各部位は、モータ制御装置3内で生成された各値を自由に利用可能となっている。
モータ駆動システムを形成する各部位は、所定の更新周期にて自身が算出(又は検出)して出力する指令値(iγ*、iδ*、vγ*、vδ*、vu*、vv*及びvw*)、状態量(iu、iv、iγ、iδ、θe及びωe)、トルク電流基準補正値iδt及びδ軸電流補正値iδcを更新する。
相電流センサ11は、PWMインバータ2からモータ1に供給されるモータ電流Iaの固定軸成分であるU相電流iu及びV相電流ivを検出する。尚、W相電流iwに関しては、関係式「iw=−iu−iv」から算出される。iu、iv及びiwは、モータ1の固定子における、U相の電機子巻線の電流、V相の電機子巻線の電流及びW相の電機子巻線の電流である。
座標変換器12は、回転子位置θeに基づいてU相電流iu及びV相電流ivをγδ軸上に座標変換することにより、γ軸電流iγ及びδ軸電流iδを算出して出力する。回転子位置θeは、位置・速度推定部20から算出される。
減算器19は、モータ速度ωeと、モータ制御装置3の外部に設けられたモータ速度指令値発生部(不図示)からのモータ速度指令値ω*とを参照し、両者間の速度偏差(ω*−ωe)を算出する。モータ速度ωeは、位置・速度推定部20にて算出される。
トルク電流補正値作成部30では、所定の更新周期毎に出力されるγ軸の角度θeから、機械角1回転当たりのトルク変動の状態を検出し、それを積算しδ軸電流指令に換算してδ軸電流基準補正値iδtとして出力する。これは、所謂加速度トルク制御と呼ばれる既知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
モータ制御装置3に示すトルクゲイン制御部32の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。
ステップ1では、位置・速度推定部20が出力する回転子磁極位置θeにより電気角が一周期を越えたかどうかを判断する。超えた場合はステップ2へ進み、超えていない場合はステップ9へ進む。
ステップ9では前回のθeと今回のθeの差分Δθ(Δθ=今回θe−前回θe)を計算し、Δθの最大値(Δθmax)と最小値(Δθmin)を更新し終了する。
ステップ2では、ステップ9で更新した現時点のΔθの最大値(Δθmax)と最小値(Δθmin)を抽出し、ステップ3へ進む。
ステップ3では、現在の基準Δθ(Δθref)を計算し、ステップ4へ進む。Δθrefは現在の速度指令値から演算周期毎の進む角度を計算したものである。
ステップ4では、Δθの変動率(Δθerr)を下記演算式(1)に従い計算し、ステップ5へ進む。
Δθerr=(Δθmax−Δθmin)÷Δθref・・・・・(1)
ステップ5では、ΔθmaxとΔθminをクリアしてステップ6へ進む。
ステップ6では、Δθerrが変動率制限閾値(Δθlimit)以上かどうかを判断する。以上の場合はステップ7へ進み未満の場合はステップ8へ進む。ステップ7では速度変動制限を越えたため、係数Kを増加させ終了する。
ステップ8では、速度変動が許容される範囲であるため係数Kを減少させて終了する。
そして、乗算器33では、トルク電流基準補正値iδtと係数Kを乗算し、δ軸電流補正値iδcを出力する。
これにより、運転に支障の無い範囲で変動幅Δθを許容する事で、δ軸電流補正値iδcを小さくする事ができ、モータ電流Iaのピーク値を下げる事ができる。
速度制御部17は、比例積分制御などを用いることによって、速度偏差(ω*−ωe)がゼロに収束するようにδ軸電流指令値iδ*を算出して出力する。加算器31は、速度制御部17からのiδ*にトルク電流補正値作成部30からのδ軸電流補正値iδcを加算し、その加算値(iδ*+iδc)を減算器13に出力する。本来、iδ*はiδの目標値となるのであるが、iδ*はトルク電流補正値作成部30及びトルクゲイン制御部32によって補正され、実際には補正後の値(iδ*+iδc)がiδの目標値となる。
磁束制御部16は、γ軸電流指令値iγ*を決定して減算器14に出力する。iγ*は、モータ駆動システムにて実行されるベクトル制御の種類やモータ速度に応じて、様々な値をとりうる。本第1の実施の形態では、dq軸を推定するため、d軸電流をゼロとするための制御を行う場合はiγ*=0とされる。また、最大トルク制御や弱め磁束制御を行う場合、iγ*はモータ速度ωeに応じた負の値とされる。モータ制御装置3の特徴的部位であるトルク電流補正値作成部30、トルクゲイン制御部32及び乗算器33の動作は、iγ*の値に依存しない。以下の説明では、iγ*=0である場合を取り扱う。
減算器14は、磁束制御部16から出力されるγ軸電流指令値iγ*より座標変換器12から出力されるγ軸電流iγを減算し、電流誤差(iγ*−iγ)を算出する。減算器13は、加算器31から出力される値(iδ*+iδc)より座標変換器12から出力されるδ軸電流iδを減算し、電流誤差(iδ*+iδc−iδ)を算出する。
電流制御部15は、電流誤差(iγ*−iγ)及び(iδ*+iδc−iδ)が共にゼロに収束するように、比例積分制御などを用いた電流フィードバック制御を行う。この際
、γ軸とδ軸との間の干渉を排除するための非干渉制御を利用し、(iγ*−iγ)及び(iδ*+iδc−iδ)が共にゼロに収束するようにγ軸電圧指令値vγ*及びδ軸電圧指令値vδ*を算出する。
座標変換器18は、位置・速度推定部20から出力される回転子位置θeに基づいて電流制御部15から与えられたvγ*及びvδ*を三相の固定座標軸上に座標変換することにより、三相電圧指令値(vu*、vv*及びvw*)を算出して出力する。
図示されないPWM変換部は、三相電圧指令値(vu*、vv*及びvw*)に従ってパルス幅変調されたPWM信号を作成する。PWMインバータ2は、このPWM信号に応じたモータ電流Iaをモータ1に供給してモータ1を駆動する。より具体的には、PWMインバータ2は、3相分のハーフブリッジ回路とドライバとを備えており(不図示)、ドライバがPWM信号に従って各ハーフブリッジ回路におけるスイッチング素子をオン/オフ制御することにより、三相電圧指令値に従ったモータ電流Iaがモータ1に供給される。
位置・速度推定部20は、座標変換器12からのiγ及びiδ並びに電流制御部15からのvγ*及びvδ*の内の全部又は一部を用いて、比例積分制御などを行うことにより、d軸とγ軸との間の軸誤差Δθ(図2参照)がゼロに収束するように回転子位置θe及びモータ速度ωeを推定する。回転子位置θe及びモータ速度ωeの推定手法として古くから様々な手法が提案されており、位置・速度推定部20は公知の何れの手法をも採用可能である。
図4に位置・速度推定部20のブロック図の一例を示す。図3の位置・速度推定部20は、符号21〜23にて参照される各部位を備える。軸誤差推定部21は、iγ、iδ、vγ*及びvδ*に基づいて軸誤差Δθを算出する。例えば、特許第3411878号公報にも示されている(数1)を用いて、軸誤差Δθを算出する。比例積分演算器22は、PLL(Phase Locked Loop)制御を実現すべく、比例積分制御を行って軸誤差推定部21が算出した軸誤差Δθがゼロに収束するようにモータ速度ωeを算出する。積分器23は、モータ速度ωeを積分して回転子位置θeを算出する。算出されたθe及びωeは、その値を必要とするモータ制御装置3内の各部位に与えられる。
上述した様に、本第1の実施の形態では、周期的に負荷トルクが変動する負荷をモータ1が回転駆動することを想定している。この場合、負荷トルクの変動によってiδ*が理想値からずれることがあるが、トルク電流補正値作成部30、及び加算器31がこのずれを抑制する方向に働く。
なお、上記モータ制御装置を用いて空気調和機における圧縮機等を制御することで、圧縮機の脈動に起因する振動を抑制して、静粛な運転を行うことが可能となる。
以上のように、本発明にかかるモータ制御装置は、消費電力の低減をしながら負荷トルク変動に起因する振動等の抑制した駆動が可能となるので、負荷トルクが変動する産業機器、製品等の用途全般に使用できる。
1 モータ
2 PWMインバータ
3 モータ制御装置
15 電流制御部
17 速度制御部
20 位置・速度推定部
30 トルク電流補正値作成部
31 加算器
32 トルクゲイン制御部
33 乗算器

Claims (3)

  1. 周期的に負荷トルクが変動する負荷を駆動するモータに対して、ベクトル制御を実行するモータ制御装置において、モータ速度及び回転子磁極位置を推定する位置・速度推定部と、推定速度と目標速度からトルク電流指令値を作成する速度制御部と、推定回転子磁極位置からトルク変動の状況を検出しトルク電流基準補正値を出力するトルク電流補正値作成部と、前記トルク電流基準補正値に乗算する係数Kを出力するトルクゲイン制御部と、前記トルク電流基準補正値に前記係数Kを乗算しδ軸電流補正値を出力する乗算器と、前記トルク電流指令値と前記δ軸電流補正値を加算する加算器と、前記加算器の出力により電圧指令を作成し前記モータを駆動する電流制御部とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. トルクゲイン制御部は、回転子磁極位置から機械角一回転中の速度変動を検出し、検出した変動幅と変動幅制限値と比較する事により係数Kを設定する事を特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 第1または第2のモータ制御装置によって回転を制御することを特徴とする圧縮機。
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