JP2010258984A - 画像符号化装置および画像符号化方法 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010258984A
JP2010258984A JP2009109621A JP2009109621A JP2010258984A JP 2010258984 A JP2010258984 A JP 2010258984A JP 2009109621 A JP2009109621 A JP 2009109621A JP 2009109621 A JP2009109621 A JP 2009109621A JP 2010258984 A JP2010258984 A JP 2010258984A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prediction
pixel
value
predicted
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009109621A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5108828B2 (ja
JP2010258984A5 (ja
Inventor
Yutaka Yokoyama
裕 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Electronics Corp
Original Assignee
Renesas Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Electronics Corp filed Critical Renesas Electronics Corp
Priority to JP2009109621A priority Critical patent/JP5108828B2/ja
Publication of JP2010258984A publication Critical patent/JP2010258984A/ja
Publication of JP2010258984A5 publication Critical patent/JP2010258984A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5108828B2 publication Critical patent/JP5108828B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Abstract

【課題】従来は回路規模が大きくなる問題があった。
【解決手段】複数の予測モードのうち1つを用い、マクロブロック単位の動画像をその周辺参照画素から予測し、符号化する画像符号化装置であって、第1予測モードで参照画素から第1予測画素を生成する第1予測画素生成部と、入力画素値と第1予測画素値から第1予測誤差を生成する差分計算部と、第1予測誤差値を直交変換し、第1予測誤差変換値を生成する直交変換値生成部と、第2予測モードで参照画素から第2予測画素を直交変換した画素値と、第1予測画素を直交変換した画素値とに対する補正値を計算する補正値計算部と、補正値と第1予測誤差変換値に応じて、第2予測モードに対する第2予測誤差変換値を生成する変換値生成部と、第1及び第2予測誤差変換値に応じた値を比較して、1つの予測モードを判定する判定部とを有する画像符号化装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像符号化装置および画像符号化方法に関する。
動画像をデジタル化して記憶する等の処理を行う場合、データ量が膨大となるため、その動画像の画像圧縮を行う。この圧縮されたデータをハードディスク等に記憶することで、長時間の動画像データを記憶することが可能となる。このような画像の圧縮方式として、フレーム内で隣接ブロックの相関を利用し、圧縮率を高める方式が検討されている。例えば、動画像符号化方式H.264では、ブロック間の相関を利用したイントラ予測符号化が採用されている。
図26に画像符号化装置1のブロック構成図を示す。図26に示すように、画像符号化装置1は、ブロック化部2と、差分計算部3と、DCT部4と、量子化部5と、符号化部6と、逆量子化部7と、逆DCT部8と、再構成部9と、隣接画素記憶部10と、予測モード判定部11と、イントラ予測部12とを有する。
ブロック化部2は、入力画像データを輝度信号、色差信号について所定のブロック単位(色差信号:8画素×8画素、輝度信号16画素×16画素)にブロック化する。
イントラ予測部12は、予測モード判定部11により決定された予測モードで、隣接画素記憶部10に蓄積した隣接画素から予測データを生成する。
差分計算部3は、イントラ予測部12で生成した予測画素データと、入力画像データの画素の差分を計算する。DCT部4は、差分計算部3からの差分データに対してDCT変換処理を行う。量子化部5は、DCT部4のDCT変換後のデータを量子化する。
符号化部6は、量子化部5の出力データを符号化する。逆量子化部7は、量子化部5の出力データに対して逆量子化を行う。逆DCT部8は、逆量子化部7で逆量子化されたデータに対して、逆DCT変換処理を行う。再構成部9は、逆DCT部8からの出力データとイントラ予測部12からの予測データから画像データを再構成する。隣接画素記憶部10は、再構成部9からの出力データから各ブロックの境界にある隣接画素データを記憶する。
予測モード判定部11は、隣接画素記憶部10に記憶されている隣接画素データから予測される予測画素を生成する。そして、予測モード毎に、予測した画素値と入力画素値の差分を計算し、差分値が最も小さい予測モードを最適予測モードとして決定する。そして、再びイントラ予測部12が、この決定された最適な予測モードによる予測画素を生成し、差分計算部3が予測画素と入力画素の差分を計算する。
この予測モード判定部11の一例として、非特許文献1のような技術がある。図27に非特許文献1の概略構成ブロック図を示す。なお、ここでは、予測モードの種類として、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測が採用されているものとする。
図27に示すように、非特許文献1の予測モード判定部11は、DC予測画素生成部21、垂直予測画素生成部22、水平予測画素生成部23、平面予測画素生成部24と、差分計算部31〜34と、2次元アマダール変換値生成部41〜44と、絶対値和計算部51〜54と、比較部60とを有する。
DC予測画素生成部21、垂直予測画素生成部22、水平予測画素生成部23、平面予測画素生成部24は、それぞれブロックに隣接する隣接参照画素に応じて、各予測モードの予測画素を生成する。
差分計算部31〜34は、図26の隣接画素記憶部10が記憶している画素(以下、入力画素と称す)を入力し、DC予測画素生成部21、垂直予測画素生成部22、水平予測画素生成部23、平面予測画素生成部24が生成したそれぞれの予測画素との差分を計算する。
2次元アマダール変換値生成部41〜44は、それぞれ差分計算部31〜34が出力する差分値を2次元アマダール変換処理する。そして、絶対値和計算部51〜54は、それぞれ2次元アマダール変換値生成部41〜44により処理された変換値の絶対値和を算出する。比較部60は、絶対値和計算部51〜54がそれぞれ算出した値を比較し、最小の予測値となった予測モードを最適な予測モードと判定する。
なお、予測モード判定部11の他の技術として、特許文献1のようなものもある。
特開2008−172581号公報
図27の予測モード判定部11は、それぞれの予測モードの予測誤差を計算し、その計算値に対して2次元アマダール変換を行っている。2次元アマダール変換の計算を実行する演算回路は、行列計算を行うため回路規模が非常に大きくなる。よって、図27の予測モード判定部11を備えた画像符号化装置はハードウェア規模が大きくなり、チップコストが増大化する要因となる。
本発明の一態様は、動画像データを入力し、複数の予測モードのうち少なくとも1つの予測モードを用いて、マクロブロック単位の動画像データを前記マクロブロックの周辺にある参照画素から予測し、その予測した動画像データを用いて、前記入力した動画像データを符号化する画像符号化装置であって、前記複数の予測モードのうちの第1の予測モードにより、前記参照画素から第1の予測画素を生成する第1の予測画素生成部と、入力画素の画素値と、前記第1の予測画素の画素値の差分を求めることにより第1の予測誤差を生成する差分計算部と、前記第1の予測誤差値を直交変換し、第1の予測誤差変換値を生成する直交変換値生成部と、前記複数の予測モードのうち少なくとも1つの第2の予測モードにより、前記参照画素から第2の予測画素を直交変換した画素値と、前記第1の予測画素を直交変換した画素値とに対する補正値を計算する補正値計算部と、前記補正値と、前記第1の予測誤差変換値に応じて、前記第2の予測モードに対する第2の予測誤差変換値を生成する変換値生成部と、前記第1及び第2の予測誤差変換値に応じた値を比較して、前記1つの予測モードを判定する判定部と、を有する画像符号化装置である。
本発明の別の態様は、動画像データを入力し、複数の予測モードのうち少なくとも1つの予測モードを用いて、マクロブロック単位の動画像データを前記マクロブロックの周辺にある参照画素から予測し、その予測した動画像データを用いて、前記入力した動画像データを符号化する画像符号化方法であって、前記複数の予測モードのうちの第1の予測モードにより、前記参照画素から第1の予測画素を生成し、入力画素の画素値と、前記第1の予測画素の画素値の差分を求めることにより第1の予測誤差を生成し、前記第1の予測誤差値を直交変換し、第1の予測誤差変換値を生成し、前記複数の予測モードのうち少なくとも1つの第2の予測モードにより、前記参照画素から第2の予測画素を直交変換した画素値と、前記第1の予測画素を直交変換した画素値とに対する補正値を計算し、前記補正値と、前記第1の予測誤差変換値に応じて、前記第2の予測モードに対する第2の予測誤差変換値を生成し、前記第1及び第2の予測誤差変換値に応じた値を比較して、前記1つの予測モードを判定する画像符号化方法である。
本発明にかかる画像符号化装置は、複数の予測モードのうち少なくとも1つの予測モードを判定する場合、第1の予測画素生成部が生成した第1の予測画素と入力画素から算出した第1の予測誤差値を直交変換する直交変換値生成部を少なくとも1つだけ備えればよい。このため、回路規模が大きい直交変換値生成部を複数の予測モード分全て備える必要がない。
本発明にかかる画像符号化装置は、ハードウェア規模の増大化を防ぐことができる。
実施の形態1にかかる画像符号化装置の予測モード判定部である。 マクロブロック及びその周辺画素を説明するための図である(色差成分)。 DC予測を説明するための模式図である。 DC予測画素の行列である(分割ブロック0〜3)。 アダマール変換の行列係数である。 DC予測画素の行列のアダマール変換後の行列係数である(分割ブロック0〜3)。 垂直予測を説明するための模式図である。 垂直予測画素の行列である(分割ブロック0、2)。 垂直予測画素の行列のアダマール変換後の行列係数である(分割ブロック0、2)。 垂直予測補正値計算部が生成する垂直予測補正値の行列係数である(分割ブロック0、2)。 水平予測を説明するための模式図である。 水平予測画素の行列である(分割ブロック0、1)。 水平予測画素の行列のアダマール変換後の行列係数である(分割ブロック0、1)。 水平予測補正値計算部が生成する水平予測補正値の行列係数である(分割ブロック0、1)。 平面予測を説明するための模式図である。 平面予測画素の行列である(分割ブロック0、1)。 平面予測画素の行列である(分割ブロック2、3)。 平面予測画素の行列のアダマール変換後の行列係数である(分割ブロック0、1)。 平面予測画素の行列のアダマール変換後の行列係数である(分割ブロック2、3)。 平面予測補正値計算部が生成する平面予測補正値の行列係数である(分割ブロック0)。 マクロブロック(16画素×16画素)及びその周辺画素を説明するための図である(輝度成分)。 マクロブロック(16画素×16画素)及びその周辺画素を説明するための図である(各分割ブロック:8画素×8画素)。 実施の形態2にかかる画像符号化装置の予測モード判定部である。 従来の画像符号化装置の予測モード判定部である。 従来の画像符号化装置の予測モード判定部である。 画像符号化装置のブロック構成である。 従来の画像符号化装置の予測モード判定部である。
発明の実施の形態1
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態1について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態1は、本発明を画像符号化装置の予測モード判定部に適用したものである。なお、実施の形態1にかかる画像符号化装置の全体構成は、図26に示した画像符号化装置1のものと同様である。また、本実施の形態1では、予測モード判定部が判定する最適なイントラ予測モードを、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の4種類から決定するものとする。
図1に本実施の形態1にかかる画像符号化装置の予測モード判定部100の構成を示す。図1示すように、予測モード判定部100は、DC予測画素生成部111と、垂直予測補正値計算部112と、水平予測補正値計算部113と、平面予測補正値計算部114と、差分計算部120と、2次元アダマール変換値生成部130と、補正値加算部141〜143と、絶対値和計算部151〜154と、比較部160とを有する。なお、以下の説明は、予測モード判定部100が色差成分についてのイントラ予測を行う場合を前提に行う。
DC予測画素生成部111は、イントラ予測のため、後述するマクロブロック内の4画素×4画素を基本単位とした分割ブロックに対応する隣接参照画素からDC予測モードで予測された予測画素データ(以下、予測画素値と称す)を生成する。
差分計算部120は、上記分割ブロックのDC予測モードで予測された予測画素値と、入力画素の画素値との差分(以下、予測誤差と称す)を計算する。
2次元アダマール変換値生成部130は、差分計算部120が算出したDC予測誤差を2次元アダマール変換(直交変換)処理し、その変換値(以下、DC予測誤差変換値もしくは必要に応じてDC予測誤差変換係数と称す)を出力する。
垂直予測補正値計算部112は、隣接参照画素の画素値とDC予測モードで予測された予測画素値から、垂直予測とDC予測の予測誤差のアダマール変換に対する補正値(以下、垂直予測補正値と称す)を所定の計算式を用いて等価的に計算する。
水平予測補正値計算部113は、隣接参照画素の画素値とDC予測モードで予測された予測画素値から、水平予測とDC予測の予測誤差のアダマール変換に対する補正値(以下、水平予測補正値と称す)を所定の計算式を用いて等価的に計算する。
平面予測補正値計算部114は、隣接参照画素の画素値とDC予測モードで予測された予測画素値から、平面予測とDC予測の予測誤差のアダマール変換に対する補正値(以下、平面予測補正値と称す)を所定の計算式を用いて等価的に計算する。なお、垂直予測補正値計算部112、水平予測補正値計算部113、平面予測補正値計算部114の動作の詳細は後述する。
補正値加算部141〜143(補正値生成部)は、それぞれDC予測誤差変換係数に対して、垂直予測補正値、水平予測補正値、平面予測補正値を加算し、各予測モードの変換係数を算出する。
絶対値和計算部151〜154は、それぞれ2次元アダマール変換値生成部130からのDC予測誤差変換係数及び補正値加算部141〜143が算出した変換係数の絶対値和を計算し、各予測モードに対する評価値として出力する。
比較部160は、絶対値和計算部151〜154が出力したそれぞれの予測モードの評価値から最も小さな値のものを最適な予測モードとして判定する。
次に、上記予測モード判定部100の動作及び動作理論を、数式や図面を用いて説明する。まず、図2を用いて一般的なイントラ予測の各予測モードで用いられるマクロブロックを説明する。図2に示すように、マクロブロックは、4画素×4画素からなる分割ブロックblock0〜block3を有する。このようなマクロブロックの周辺には、網掛けで示す隣接参照画素が隣接する。この隣接参照画素として、マクロブロックの水平方向に隣接画素p0〜p7、垂直方向に隣接画素q0〜q7がある。また、マクロブロックの左上、つまり隣接画素p0、q0に接する場所に隣接画素pqがある。なお、各画素に示した値pq、p0〜p7、q0〜q7が各画素名を示すとともに、その画素の画素値を示すものとする。また、マクロブロックのマトリクス状に並んだ各画素をM(x,y)(x=0〜7、y=0〜7)とする。
DC予測画素生成部111は、上記隣接参照画素から各分割ブロックの予測画素値の算出を行う。ここで、図3にDC予測モードのイントラ予測の概念図を示す。DC予測画素生成部111は、図3の概念図に示すように、DC予測として、各分割ブロックに対応する隣接参照画素値の平均値により、各分割ブロックの予測画素値の算出を行う。分割ブロックblock0〜block3に対応するDC予測値DC(k)(k=0〜3)の予測画素値P(x,y)は、以下のようになる。
分割ブロックのDC予測値DC(0)の場合、
P(x,y)=(p0+p1+p2+p3+q0+q1+q2+q3+4)/8 (x=0〜3、y=0〜3)
となる。
分割ブロックのDC予測値DC(1)の場合、
P(x,y)=(p4+p5+p6+p7+2)/4 (x=4〜7、y=0〜3)
となる。
分割ブロックのDC予測値DC(2)の場合、
P(x,y)=(q4+q5+q6+q7+2)/4 (x=0〜3、y=4〜7)
となる。
分割ブロックのDC予測値DC(3)の場合、
P(x,y)=(p4+p5+p6+p7+q4+q5+q6+q7+4)/8 (x=4〜7、y=4〜7)
となる。図4に上記のように各分割ブロックをDC予測して得られる予測値の予測画素行列P_DC(k)を示す。
差分計算部120は、DC予測画素生成部111が算出した予測画素行列P_DC(k)と、入力画素の画素値の差分を算出する。なお、以下では、特に断らない限り、予測画素行列P_DC(k)を「予測画素P_DC」と称す。
ここで、本実施の形態1の予測モード判定部100は、上述したように入力画素値と、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測により得られる予測画素値との差分が最も少ない予測モードを最適なモードとして判定する。また、予測モード判定部100は、この判定に際し、2次元アダマール変換を利用している。アダマール変換行列をH、予測差分をDとすると、アダマール変換後の予測差分行列TDは、
TD=H×D×H
となる。
なお、アダマール変換行列Hは、図5に示すような係数を有する行列である。ここで図6に、図4の予測画素P_DCを2次元アダマール変換した後の周波数軸行列T_DC(k)を示す。図6に示すように、2次元アダマール変換後の行列T_DC(k)は、実質的に1つの係数16DC(k)となる。なお、以下では、予測画素行列P_DC(k)の2次元アダマール変換後の行列T_DC(k)(k=0〜3)を「予測画素アダマール変換T_DC」と称す。
ここで、差分計算部120で予測画素P_DCとの差分をとる入力画素値の行列を「O」とする(以下、単に入力画素Oと称す)。そして、この入力画素Oのアダマール変換結果をT_Origとすると、DC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCは、以下のような式(1)で表せる。
TD_DC
=H×(O−P_DC)×H=H×O×H−H×P_DC×H
=T_Orig−T_DC・・・(1)
次に、垂直予測補正値計算部112、水平予測補正値計算部113、平面予測補正値計算部114の動作理論を説明するため、垂直予測、水平予測、平面予測の各予測モードのイントラ予測を説明する。
まず、図7に垂直予測モードのイントラ予測の概念図を示す。図7の概念図に示すように、垂直予測モードでは、水平方向の隣接画素値p0〜p7により、各画素の予測画素値が決定される。よって、垂直予測による予測画素値P(x,y)は、
P(0,y)=p0 (y=0〜7)
P(1,y)=p1 (y=0〜7)
P(2,y)=p2 (y=0〜7)
P(3,y)=p3 (y=0〜7)
P(4,y)=p4 (y=0〜7)
P(5,y)=p5 (y=0〜7)
P(6,y)=p6 (y=0〜7)
P(7,y)=p7 (y=0〜7)
となる。
ここで、分割ブロックblock0〜block3を代表して、分割ブロックblock0に注目して説明する。図8に分割ブロックblock0を垂直予測して得られる予測値の予測画素行列P_VERT(0)を示す。なお、分割ブロックblock2も分割ブロックblock0と同様の値となるため、予測画素行列P_VERT(2)もP_VERT(0)と同様の値となる。また、分割ブロックblock1、block3の予測画素行列P_VERT(1)、P_VERT(3)は、予測画素行列P_VERT(0)のp0〜p3が、それぞれp4〜p7の値に置きかえられたものとなる。
ここで、図8の予測画素行列を2次元アダマール変換する。図9に図8の予測画素行列を2次元アダマール変換した後の周波数軸行列T_VERT(0)を示す。但し、
A1=(p0+p1+p2+p3)×4
A2=(p0+p1−p2−p3)×4
A3=(p0−p1−p2+p3)×4
A4=(p0−p1+p2−p3)×4
とする。
図9に示すように、2次元アダマール変換後の行列T_VERT(0)は、低域の4つの係数以外が「0」となる。なお、分割ブロックblock2も同様の値となる。また、block1、block3の2次元アダマール変換後の行列T_VERT(1)、T_VERT(3)は、
A1=(p4+p5+p6+p7)×4
A2=(p4+p5−p6−p7)×4
A3=(p4−p5−p6+p7)×4
A4=(p4−p5+p6−p7)×4
となる以外は、P_VERT(0)と同様である。
なお、以下では、特に断らない限り、予測画素行列P_VERT(k)(k=0〜3)を「垂直予測画素P_VERT」、そして、その予測画素行列P_VERT(k)の2次元アダマール変換後の行列T_VERT(k)(k=0〜3)を「予測画素アダマール変換T_VERT」と称す。
ここで、垂直予測の予測誤差のアダマール変換TD_VERTは、以下のような式(2)で表せる。
TD_VERT
=H×(O−P_VERT)×H=H×O×H−H×P_VERT×H
=T_Orig−T_VERT・・・(2)
ここで、垂直予測の予測誤差のアダマール変換TD_VERTとDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの差分を求める。この差分は、式(1)と式(2)により、以下に示す式(3)で表せる。
TD_VERT−TD_DC
=(T_Orig−T_VERT)−(T_Orig−T_DC)
=T_DC−T_VERT・・・(3)
この式(3)に基づき、垂直予測の予測誤差のアダマール変換TD_VERTを求めると、以下の式(4)が求まる。
TD_VERT
=TD_DC+T_DC−T_VERT
=TD_DC+ΔTD_VERT・・・(4)
ここで、式(4)のΔTD_VERTを垂直予測補正値とする。
垂直予測補正値計算部112は、隣接参照画素から生成した垂直予測画素P_VERTと、DC予測画素生成部111が生成したDC予測画素P_DCから予測画素アダマール変換T_VERTとT_DCを算出する。そして、予測画素アダマール変換T_VERTとT_DCから、上式(4)にある垂直予測補正値ΔTD_VERTを算出する。
ここで、上述したように、予測画素アダマール変換T_DCは低域の1つの係数以外が「0」、予測画素アダマール変換T_VERTは、低域の4つの係数以外が「0」である。よって、垂直予測補正値ΔTD_VERTの算出は、行列式が有する16係数のうち低域の4係数以外は「0」であるため、その4係数だけ注目して行えばよい。よって、演算量は、16係数全て行う場合に比べ、約1/4に削減することができる。例えば、分割ブロックblock0の垂直予測補正値ΔTD_VERT(0)は、図10に示すような行列の差の計算により導かれる。
次に、図11に水平予測モードのイントラ予測の概念図を示す。図11の概念図に示すように、水平予測モードでは、垂直方向の隣接画素値q0〜q7により、各画素の予測画素値が決定される。よって、水平予測による予測画素値P(x,y)は、
P(x,0)=q0 (x=0〜7)
P(x,1)=q1 (x=0〜7)
P(x,2)=q2 (x=0〜7)
P(x,3)=q3 (x=0〜7)
P(x,4)=q4 (x=0〜7)
P(x,5)=q5 (x=0〜7)
P(x,6)=q6 (x=0〜7)
P(x,7)=q7 (x=0〜7)
となる。
ここで、分割ブロックblock0〜block3を代表して、分割ブロックblock0に注目して説明する。図12に分割ブロックblock0を垂直予測して得られる予測値の予測画素行列P_HORI(0)を示す。なお、分割ブロックblock1も分割ブロックblock0と同様の値となるため、予測画素行列P_HORI(1)もP_HORI(0)と同様の値となる。また、分割ブロックblock2、block3の予測画素行列P_HORI(2)、P_VERT(3)は、予測画素行列P_HORI(0)のq0〜q3が、それぞれq4〜q7の値に置きかえられたものとなる。
ここで、図12の予測画素行列を2次元アダマール変換する。図13に図12の予測画素行列を2次元アダマール変換した後の周波数軸行列T_HORI(0)を示す。但し、B1=(q0+q1+q2+q3)×4
B2=(q0+q1−q2−q3)×4
B3=(q0−q1−q2+q3)×4
B4=(q0−q1+q2−q3)×4
とする。図13に示すように、2次元アダマール変換後の行列T_HORI(0)は、低域の4つの係数以外が「0」となる。なお、ブロックblock1も同様の値となる。
また、block2、block3の2次元アダマール変換後の行列T_HORI(2)、T_HORI(3)は、
B1=(q4+q5+q6+q7)×4
B2=(q4+q5−q6−q7)×4
B3=(q4−q5−q6+q7)×4
B4=(q4−q5+q6−q7)×4
となる以外は、P_HORI(0)と同様である。なお、以下では、特に断らない限り、水平予測の予測画素行列P_HORI(k)(k=0〜3)を「水平予測画素P_HORI」、そして、その予測画素行列P_HORI(k)の2次元アダマール変換後の行列T_HORI(k)(k=0〜3)を「予測画素アダマール変換T_HORI」と称す。
ここで、水平予測の予測誤差のアダマール変換TD_HORIは、以下のような式(5)で表せる。
TD_HORI
=H×(O−P_HORI)×H=H×O×H−H×P_HORI×H
=T_Orig−T_HORI・・・(5)
ここで、水平予測の予測誤差のアダマール変換TD_HORIとDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの差分を求める。この差分は、式(1)と式(5)により、以下に示す式(6)で表せる。
TD_HORI−TD_DC
=(T_Orig−T_HORI)−(T_Orig−T_DC)
=T_DC−T_HORI・・・(6)
この式(6)に基づき、水平予測の予測誤差のアダマール変換TD_HORIを求めると、以下の式(7)が求まる。
TD_HORI
=TD_DC+T_DC−T_HORI
=TD_DC+ΔTD_HORI・・・(7)
ここで、式(7)のΔTD_HORIを水平予測補正値とする。
水平予測補正値計算部113は、隣接参照画素から生成した水平予測画素P_HORIと、DC予測画素生成部111が生成したDC予測画素P_DCから予測画素アダマール変換T_HORIとT_DCを算出する。そして、予測画素アダマール変換T_HORIとT_DCから、上式(7)にある水平予測補正値ΔTD_HORIを算出する。
ここで、上述したように、予測画素アダマール変換T_DCは低域の1つの係数以外が「0」、予測画素アダマール変換T_HORIは、低域の4つの係数以外が「0」である。よって、水平予測補正値ΔTD_HORIの算出は、行列式が有する16係数のうち低域の4係数以外は「0」であるため、その4係数だけ注目して行えばよい。よって、演算量は、16係数全て行う場合に比べ、1/4に削減することができる。例えば、分割ブロックblock0の水平予測補正値ΔTD_HORI(0)は、図14に示すような行列の差の計算により導かれる。
次に、図15に平面予測モードのイントラ予測の概念図を示す。平面予測モードでは、各画素の予測値予測値P(x,y)(x=0〜7、y=0〜7)は、
P(x,y)=(a+b×(x−3)+c×(y−3)+16)/32
となる。但し、
a=(p7+q7)×16
b=(34×H+32)/64
c=(34×V+32)/64
H=(p7−pq)×4+(p6−p0)×3+(p5−p1)×2+(p4−p2)
V=(q7−pq)×4+(q6−q0)×3+(q5−q1)×2+(q4−q2)
である。ここで、図16(a)、図16(b)に分割ブロックblock0、block1を平面予測して得られる予測値の予測画素行列P_PLAN(0)、P_PLAN(1)を示す。また、図17(a)、図17(b)に分割ブロックblock2、block3を平面予測して得られる予測値の予測画素行列P_PLAN(2)、P_PLAN(3)を示す。
ここで、図16(a)、図16(b)、図17(a)、図17(b)の予測画素行列を2次元アダマール変換する。図18(a)、図18(b)に図16(a)、図16(b)の予測画素行列を2次元アダマール変換した後の周波数軸行列T_PLAN(0)、T_PLAN(1)を示す。図19(a)、図19(b)に図17(a)、図17(b)の予測画素行列を2次元アダマール変換した後の周波数軸行列T_PLAN(2)、T_PLAN(3)を示す。
図18(a)、図18(b)、図19(a)、図19(b)に示すように、2次元アダマール変換後の行列T_PLAN(k)(k=0〜3)は、低域の5つの係数以外が「0」となる。なお、以下では、特に断らない限り、平面予測の予測画素行列P_PLAN(k)(k=0〜3)を「平面予測画素P_PLAN」、そして、その予測画素行列P_PLAN(k)の2次元アダマール変換後の行列T_PLAN(k)(k=0〜3)を「予測画素アダマール変換T_PLAN」と称す。
ここで、平面予測の予測誤差のアダマール変換TD_PLANは、以下のような式(8)で表せる。
TD_PLAN
=H×(O−P_PLAN)×H=H×O×H−H×P_PLAN×H
=T_Orig−T_PLAN・・・(8)
ここで、平面予測の予測誤差のアダマール変換TD_PLANとDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの差分を求める。この差分は、式(1)と式(8)により、以下に示す式(9)で表せる。
TD_PLAN−TD_DC
=(T_Orig−T_PLAN)−(T_Orig−T_DC)
=T_DC−T_PLAN・・・(9)
この式(9)に基づき、平面予測の予測誤差のアダマール変換TD_PLANを求めると、以下の式(10)が求まる。
TD_PLAN
=TD_DC+T_DC−T_PLAN
=TD_DC+ΔTD_PLAN・・・(10)
ここで、式(10)のΔTD_PLANを平面予測補正値とする。
平面予測補正値計算部114は、隣接参照画素から生成した平面予測画素P_PLANと、DC予測画素生成部111が生成したDC予測画素P_DCから予測画素アダマール変換T_PLANとT_DCを算出する。そして、予測画素アダマール変換T_PLANとT_DCから、上式(10)にある平面予測補正値ΔTD_PLANを算出する。
ここで、上述したように、予測画素アダマール変換T_DCは低域の1つの係数以外が「0」、予測画素アダマール変換T_PLANは、低域の5つの係数以外が「0」である。よって、平面予測補正値ΔTD_PLANの算出は、行列式が有する16係数のうち低域の5係数以外は「0」であるため、その5係数だけ注目して行えばよい。よって、演算量は、16係数全て行う場合に比べ、5/16に削減することができる。例えば、分割ブロックblock0の平面予測補正値ΔTD_PLAN(0)は、図20に示すような行列の差の計算により導かれる。
補正値加算部141は、垂直予測補正値計算部112から出力された垂直予測補正値ΔTD_VERTと、2次元アダマール変換値生成部130から出力されたDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの和を計算する。この計算は、式(4)に相当するため、結果として補正値加算部141から、垂直予測の予測誤差のアダマール変換TD_VERTが出力される。
補正値加算部142は、水平予測補正値計算部113から出力された水平予測補正値ΔTD_HORIと、2次元アダマール変換値生成部130から出力されたDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの和を計算する。この計算は、式(7)に相当するため、結果として補正値加算部142から、水平予測の予測誤差のアダマール変換TD_HORIが出力される。
補正値加算部143は、平面予測補正値計算部114から出力された平面予測補正値ΔTD_PLANと、2次元アダマール変換値生成部130から出力されたDC予測の予測誤差のアダマール変換TD_DCとの和を計算する。この計算は、式(10)に相当するため、結果として補正値加算部143から、平面予測の予測誤差のアダマール変換TD_PLANが出力される。
絶対値和計算部151〜154は、それぞれ上述した予測誤差のアダマール変換TD_DC、TD_VERT、TD_HORI、TD_PLANの絶対値和を算出する。そして、比較部160が、絶対値和計算部151〜154が出力した各予測モードの絶対値和を比較し、最小の値の予測モードが最適な予測モードであると判定する。
ここで、図27の従来の画像符号化装置の予測モード判定部11は、それぞれの予測モードの予測誤差を算出し、その算出した値に対して2次元アマダール変換値生成部41〜44が2次元アマダール変換を行っていた。この場合、それぞれの予測モードの予測誤差値の16係数全てに対して、2次元アマダール変換の計算を実行しなければならない。このため、演算量が非常に多くなってしまっていた。また、この2次元アマダール変換の計算を実行する2次元アマダール変換値生成部41〜44のそれぞれの演算回路は、行列計算を行うため回路規模が大きくなり、予測モード判定部11のハードウェア規模が非常に大きくなってしまう問題点があった。
しかし、本実施の形態1の画像符号化装置の予測モード判定部100は、DC予測モードの予測誤差のみを算出し、その算出した値に対して2次元アマダール変換値生成部130が2次元アマダール変換を行うだけでよい。よって、垂直予測、水平予測、平面予測の予測モードに対する予測誤差の2次元アマダール変換を行う必要がなく、その分演算回路の削減が可能となる。なお、垂直予測補正値計算部112、水平予測補正値計算部113、平面予測補正値計算部114において、垂直予測補正値ΔTD_VERT、水平予測補正値ΔTD_HORI、平面予測補正値ΔTD_PLANを算出するときに、2次元アマダール変換を行うが、上述したように算出する係数が少なくてよいため、演算量が少なく、また、演算回路の規模も小さくてすむ。このため、予測モード判定部100のハードウェア規模を従来より削減することができる。
なお、以上の説明は、規格H.264の色差成分の予測モード判定について述べたが、輝度成分についても上述したのと同様の方式が適用可能である。H.264の規格上、輝度成分では、図21に示すように16画素×16画素や、4画素×4画素のマクロブロックがある。このような16画素×16画素や4画素×4画素のマクロブロックについても本実施の形態1の方式が適用可能である。また、図22に示すように1ブロックを8画素×8画素に拡張した場合でも本実施の形態1の方式が適用可能である。
発明の実施の形態2
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態2について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態2は、実施の形態1と同様、本発明を画像符号化装置の予測モード判定部に適用したものである。なお、実施の形態1と同様、実施の形態2にかかる画像符号化装置の全体構成も、図26に示した画像符号化装置1のものと同様である。なお、本実施の形態2では、予測モード判定部が判定する最適なイントラ予測モードを、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の4種類と、それ以外のその他の予測モードから決定するものとする。
図23に本実施の形態2にかかる画像符号化装置の予測モード判定部200の構成を示す。図23示すように、予測モード判定部200は、DC予測画素生成部111と、垂直予測補正値計算部112と、水平予測補正値計算部113と、平面予測補正値計算部114と、差分計算部120と、2次元アダマール変換値生成部130と、補正値加算部141〜143と、絶対値和計算部151〜154と、比較部160と、その他の予測画素生成部210と、セレクタ220と、記憶部230とを有する。
なお、図23に示された符号のうち、図1と同じ符号を付した構成は、図1と同じか又は類似の構成を示している。本実施の形態2と実施の形態1と異なる点は、予測モード判定部200が、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の4種類以外のその他の予測モードを含めた予測モードから最適な予測モードを判定する構成となっている。このため、本実施の形態2では、その実施の形態1との相違点を重点的に説明し、実施の形態1と同様の部分は説明を省略する。
その他の予測画素生成部210は、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測以外のその他の予測モードによる予測のため、参照画素から予測画素データ(以下、予測画素値と称す)を生成する。なお、その他の予測モードとして、インター予測や、輝度成分のイントラ予測におけるモード3〜8のようなものがある。
セレクタ220は、DC予測画素生成部111からの出力と、その他の予測画素生成部210からの出力のいずれかを選択して、差分計算部120へ出力する。
記憶部230は、絶対値和計算部151が出力するその他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和の値、もしくは、DC予測誤差のアダマール変換の絶対値和の値を記憶し、その記憶した値を比較部160へ出力する。
なお、セレクタ220は、その入力となっている複数の予測モードの比較評価を行うために全ての入力を時分割で選択する。また、記憶部230も、セレクタ220が選択した入力に応じて、絶対値和計算部151の出力した値を記憶する。
例えば、まず、その他の予測画素生成部210からの出力をセレクタ220が選択した場合、絶対値和計算部151が算出するその他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和を記憶部230が一旦記憶する。そして、その後、DC予測画素生成部111からの出力をセレクタ220が選択した場合、絶対値和計算部151が算出するDC予測誤差のアダマール変換の絶対値和の値を記憶部230は記憶せず、絶対値和計算部151からの算出結果は比較部160に直接入力され比較される。
またその逆、つまり、まずセレクタ220がDC予測画素生成部111からの出力をセレクタ220が選択した場合、絶対値和計算部151が算出するDC予測誤差のアダマール変換の絶対値和の値を一旦記憶部230が記憶する。その後、その他の予測画素生成部210からの出力をセレクタ220が選択した場合、絶対値和計算部151が算出するその他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和を記憶部230が記憶せず、絶対値和計算部151からの算出結果は比較部160に直接入力され比較されるようにしてもよい。
なお、比較部160が、その他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和、もしくは、DC予測誤差のアダマール変換の絶対値和を一時的に記憶する機能を有している場合、記憶部230は削除してもかまわない。
このような構成の予測モード判定部200の動作を説明する。なお、記憶部230は、その他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和を記憶する場合を想定する。
まず、その他の予測画素生成部210が隣接参照画素から予測画素値を生成する。セレクタ220は、その他の予測画素生成部210が出力するデータを差分計算部120へ出力する。差分計算部120は、入力画素の画素値と、その他の予測画素生成部210が出力する予測画素値との差分を算出し、予測誤差データとして出力する。2次元アダマール変換値生成部130は、その予測誤差を2次元アダマール変換処理し、絶対値和計算部151へ出力する。絶対値和計算部151は、2次元アダマール変換値生成部130からの出力の絶対値和を算出する。記憶部230は、絶対値和計算部151が算出した値を記憶する。
以後は、実施の形態1で説明した動作が行われ、絶対値和計算部151〜154からそれぞれDC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和が算出される。比較部160は、これらDC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和と、記憶部230が記憶しているその他の予測モードによる予測誤差のアダマール変換の絶対値和とを比較する。そして、この5種類の予測モードの予測誤差のアダマール変換の絶対値和のうち最も値の小さい予測モードが最適な予測モードであると判定する。
ここで、特許文献1に開示されている技術において、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の4種類以外のその他の予測モードを追加した場合の予測モード判定部300の構成を図24に示す。図24に示す予測モード判定部300は、2次元アダマール変換値生成部310と、DC予測アダマール変換値生成部311と、垂直予測アダマール変換値生成部312と、水平予測アダマール変換値生成部313と、平面予測アダマール変換値生成部314と、その他の予測アダマール変換値生成部315と、その他の予測画素生成部320と、差分計算部331〜335と、絶対値和計算部341〜345と、比較部350とを有する。
予測モード判定部300の動作を簡単に説明する。まず、2次元アダマール変換値生成部310は、入力画素の2次元アダマール変換を計算し、その変換値を生成する。DC予測アダマール変換値生成部311、垂直予測アダマール変換値生成部312、水平予測アダマール変換値生成部313、平面予測アダマール変換値生成部314は、それぞれ隣接参照画素から予測値の2次元アダマール変換を計算し、その変換値を生成する。
その他の予測画素生成部320は、上記DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測以外の予測モードによる予測画素を生成する。その他の予測アダマール変換値生成部315は、その他の予測画素生成部320が生成した予測画素の2次元アダマール変換を計算し、その変換値を生成する。
差分計算部331〜335は、上述した各予測モードのアダマール変換値生成部311〜315が生成したアダマール変換値と、入力画素のアダマール変換値との差分を算出し、各予測モードの予測誤差を出力する。絶対値和計算部341〜345は、これら各予測モードの予測誤差の絶対値和を算出する。比較部350は、絶対値和計算部341〜345が算出した各予測モードの予測誤差の絶対値和の値を比較する。そして、比較部350が、この5種類の予測モードの予測誤差のアダマール変換の絶対値和のうち、最も値の小さい予測モードが最適な予測モードであると判定する。
以上が、予測モード判定部300の動作である。ここで、追加されたその他の予測モードのアダマール変換がDC予測、垂直予測、水平予測、平面予測のように係数が容易に簡略化できない場合、上述のようにその他の予測画素生成部320が生成した予測画素をアダマール変換するための、その他の予測アダマール変換値生成部315が必要となってしまう。
しかし、本実施の形態2の予測モード判定部200では、その他の予測画素生成部210が生成した予測画素と、入力画素との差分を2次元アダマール変換値生成部130が行うため、予測モード判定部300における、その他の予測アダマール変換値生成部315に該当する構成要素が削減できる。
更に、特許文献1に開示されている技術において、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測のそれぞれのモードの予測誤差の算出で利用する入力画素と、その他の予測モードの予測誤差の算出で利用する入力画素とのアダマール変換処理が、異なるタイミングで行われる場合、図25に示す予測モード判定部400のような構成が必要となる。予測モード判定部400では、予測モード判定部300のその他の予測画素生成部320と、差分計算部335と、絶対値和計算部345が無くなる代わりに、セレクタ411、412と、記憶部421、422が追加される。
この場合の動作は、以下のようになる。まず、その他の予測画素生成部320が生成した予測画素の出力をセレクタ410が選択して、2次元アダマール変換値生成部310に出力する。そして、2次元アダマール変換値生成部310が、その予測画素の2次元アダマール変換を計算する。記憶部420は、その計算結果であるアダマール変換値を記憶する。次に、2次元アダマール変換値生成部310は、セレクタ411が選択した入力画素の2次元アダマール変換を計算する。差分計算部335は、記憶部420が記憶したその他の予測モードの予測画素のアダマール変換値と、入力画素の2次元アダマール変換値との差分を算出し、その予測誤差を出力する。セレクタ412は、差分計算部335からの出力を選択し、絶対値和計算部341に出力する。記憶部422は、絶対値和計算部341が算出した、その他の予測モードの予測誤差の絶対値和の値を記憶する。
以後は、予測モード判定部300で説明したような動作により、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測の予測誤差の絶対値和が、それぞれ絶対値和計算部341〜344から出力される。比較部350は、この絶対値和計算部341〜344から出力される値と、記憶部422が記憶する値とを比較する。そして、比較部350が、この5種類の予測モードの予測誤差のアダマール変換の絶対値和のうち最も値の小さい予測モードが最適な予測モードであると判定する。
このような予測モード判定部400では、予測モード判定部300に対して、アダマール変換値生成部315が削減されるが、記憶部421が追加されてしまう。この記憶部421は、行列の係数を記憶するため、回路規模が大きくなる。よって、予測モード判定部400も本実施の形態2の予測モード判定部200より回路規模増大してしまう。
以上、予測モード判定部200は、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測以外のその他の予測モードが追加されたとしても、上述した予測モード判定部300、400に対して回路規模の増大を抑えることが可能である。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものでなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、実施の形態1、2では、DC予測の予測画素を生成し、それを基準にして垂直予測、水平予測、平面予測の補正値を算出し、その補正値とDC予測の予測誤差の値の和を求めていた。
ここで、DC予測の代わりに他の予測モードの予測画素を生成し、それを基準にして残りの予測モードの補正値を算出し、その補正値と上記他の予測モードの予測誤差の直交変換結果との和を求めてもよい。例えば、垂直予測の予測画素を生成し、それを基準にしてDC予測、水平予測、平面予測の補正値を算出し、その補正値と垂直予測の直交変換結果との和を求めてもよい。つまり、基準となる予測モードは任意とすることができる。また、その基準となる予測モードの数も任意である。例えば、DC予測と垂直予測の2つを基準となる予測モードとする等である。但し、この場合、基準とならなかった残りの予測モードの補正値は、基準となる予測モードの予測画素から算出される。
また更に、補正値を算出する予測モードの数も任意である。例えば、DC予測の予測画素を生成し、それを基準にして垂直予測、水平予測の2つの予測モードの補正値を算出し、その補正値とDC予測の予測誤差の直交変換結果との和を求めるようにしてもよい。補正値を算出しない平面予測については、DC予測と同様に予測画素を生成して予測誤差を計算し、直交変換を行うようにしてもよい。
100、200 予測モード判定部
111 DC予測画素生成部
112 垂直予測補正値計算部
113 水平予測補正値計算部
114 平面予測補正値計算部
120 差分計算部
130 2次元アダマール変換値生成部
141〜143 補正値加算部
151〜154 絶対値和計算部
160 比較部
210 その他の予測画素生成部
220 セレクタ
230 記憶部

Claims (8)

  1. 動画像データを入力し、複数の予測モードのうち少なくとも1つの予測モードを用いて、マクロブロック単位の動画像データを前記マクロブロックの周辺にある参照画素から予測し、その予測した動画像データを用いて、前記入力した動画像データを符号化する画像符号化装置であって、
    前記複数の予測モードのうちの第1の予測モードにより、前記参照画素から第1の予測画素を生成する第1の予測画素生成部と、
    入力画素の画素値と、前記第1の予測画素の画素値の差分を求めることにより第1の予測誤差を生成する差分計算部と、
    前記第1の予測誤差値を直交変換し、第1の予測誤差変換値を生成する直交変換値生成部と、
    前記複数の予測モードのうち少なくとも1つの第2の予測モードにより、前記参照画素から第2の予測画素を直交変換した画素値と、前記第1の予測画素を直交変換した画素値とに対する補正値を計算する補正値計算部と、
    前記補正値と、前記第1の予測誤差変換値に応じて、前記第2の予測モードに対する第2の予測誤差変換値を生成する変換値生成部と、
    前記第1及び第2の予測誤差変換値に応じた値を比較して、前記1つの予測モードを判定する判定部と、を有する
    画像符号化装置。
  2. 前記直交変換は、アダマール変換である
    請求項1に記載の画像符号化装置。
  3. 前記複数の予測モードは、DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測を含む
    請求項1または請求項2に記載の画像符号化装置。
  4. 前記複数の予測モードは、前記DC予測、前記垂直予測、前記水平予測、前記平面予測以外の第3の予測モードを更に含み、且つ、前記第1及び第2の予測モードは、前記DC予測、垂直予測、水平予測、平面予測のうちのいずれかであり、
    前記第3の予測モードにより、参照画素から第3の予測画素を生成する第3の予測画素生成部と、
    前記第1の予測画素もしくは前記第3の予測画素のいずれかを選択し、前記差分計算部へ出力するセレクタと、を更に有し、
    前記セレクタが前記第3の予測画素を選択する場合、
    前記直交変換値生成部は、前記差分計算部による入力画素の画素値と、前記第3の予測画素の画素値の差分による第3の予測誤差を、前記直交変換して生成される第3の予測誤差変換値を出力し、
    前記判定部は、前記第1〜第3の予測誤差変換値に応じた値を比較して、前記1つの予測モードを決定する
    請求項3に記載の画像符号化装置。
  5. 前記マクロブロックは、H.264の色差成分もしくは輝度成分の規格に応じた画素単位からなる
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像符号化装置。
  6. 前記第1の予測画素生成部は、前記マクロブロックを所定の画素単位に分割したブロックごとに、前記第1の予測画素を生成する
    請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像符号化装置。
  7. 前記第3の予測画素生成部は、前記マクロブロックを前記第1の予測画素生成部と同様の所定の画素単位に分割したブロックごとに、前記第3の予測画素を生成する
    請求項6に記載の画像符号化装置。
  8. 動画像データを入力し、複数の予測モードのうち少なくとも1つの予測モードを用いて、マクロブロック単位の動画像データを前記マクロブロックの周辺にある参照画素から予測し、その予測した動画像データを用いて、前記入力した動画像データを符号化する画像符号化方法であって、
    前記複数の予測モードのうちの第1の予測モードにより、前記参照画素から第1の予測画素を生成し、
    入力画素の画素値と、前記第1の予測画素の画素値の差分を求めることにより第1の予測誤差を生成し、
    前記第1の予測誤差値を直交変換し、第1の予測誤差変換値を生成し、
    前記複数の予測モードのうち少なくとも1つの第2の予測モードにより、前記参照画素から第2の予測画素を直交変換した画素値と、前記第1の予測画素を直交変換した画素値とに対する補正値を計算し、
    前記補正値と、前記第1の予測誤差変換値に応じて、前記第2の予測モードに対する第2の予測誤差変換値を生成し、
    前記第1及び第2の予測誤差変換値に応じた値を比較して、前記1つの予測モードを判定する
    画像符号化方法。
JP2009109621A 2009-04-28 2009-04-28 画像符号化装置 Expired - Fee Related JP5108828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109621A JP5108828B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 画像符号化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009109621A JP5108828B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 画像符号化装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010258984A true JP2010258984A (ja) 2010-11-11
JP2010258984A5 JP2010258984A5 (ja) 2012-04-05
JP5108828B2 JP5108828B2 (ja) 2012-12-26

Family

ID=43319352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009109621A Expired - Fee Related JP5108828B2 (ja) 2009-04-28 2009-04-28 画像符号化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5108828B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114531598A (zh) * 2020-11-06 2022-05-24 深圳Tcl数字技术有限公司 图像的压缩方法、装置、智能终端及计算机可读存储介质

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008070614A2 (en) * 2006-12-04 2008-06-12 Qualcomm Incorporated Systems, methods and apparatus for providing sequences of media segments and corresponding interactive data on a channel in a media distribution system
JP2008172581A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008070614A2 (en) * 2006-12-04 2008-06-12 Qualcomm Incorporated Systems, methods and apparatus for providing sequences of media segments and corresponding interactive data on a channel in a media distribution system
JP2008172581A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 画像符号化装置及び画像符号化プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP5108828B2 (ja) 2012-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6663520B2 (ja) ビデオ符号化のための簡素化されたイントラ予測
AU2015213340B2 (en) Video decoder, video encoder, video decoding method, and video encoding method
JP2022544350A (ja) 映像コード化のためのブロック分割方法
US20130272405A1 (en) Intra prediction method and apparatus using the method
KR101449435B1 (ko) 움직임 벡터 정규화에 기초한 영상의 부호화 방법 및 장치, 영상의 복호화 방법 및 장치
KR20140064972A (ko) 화상 부호화 및 복호 방법, 장치, 프로그램
US10349071B2 (en) Motion vector searching apparatus, motion vector searching method, and storage medium storing motion vector searching program
JP6384484B2 (ja) 処理制御装置、処理制御方法および処理制御プログラム
JP5108828B2 (ja) 画像符号化装置
WO2020054060A1 (ja) 動画像符号化方法及び動画像符号化装置
JP2010273110A (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法
CN112313950B (zh) 视频图像分量的预测方法、装置及计算机存储介质
JP6317720B2 (ja) 動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム
JP2019208090A (ja) 映像符号化装置、映像復号装置及びプログラム
CN113395520A (zh) 解码预测方法、装置及计算机存储介质
JP4451759B2 (ja) 可逆ビデオ符号化装置,可逆ビデオ符号化方法,可逆ビデオ復号装置,可逆ビデオ復号方法,可逆ビデオ符号化プログラム,可逆ビデオ復号プログラムおよびそれらのプログラムの記録媒体
KR20200134302A (ko) 이미지 처리 장치 및 방법
TW201406166A (zh) 視訊編碼方法與視訊編碼裝置
JP2018186456A (ja) 画像符号化装置、画像符号化方法及びプログラム
JP6700877B2 (ja) 画像復号装置、画像復号プログラム及びチップ
JP5194039B2 (ja) イントラ予測装置、符号化器、復号器、及びプログラム
JP2011035677A (ja) 動画像符号化装置、動画像符号化方法及びコンピュータプログラム
JP2017127034A (ja) 動画像処理装置及び動画像処理方法
JP2018007079A (ja) 符号化装置、復号装置及びプログラム
JP2011071825A (ja) 画像処理システムおよび画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120919

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees