JP2010258117A - 照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents

照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することのできる照明光学系。
【解決手段】 光源からの光に基づいて被照射面を照明する照明光学系は、入射した光に空間的な光変調をそれぞれ付与して射出する第1空間光変調器および第2空間光変調器と、第1空間光変調器を経た第1光束(L10)および第2空間光変調器を経た第2光束(L20)をそれぞれ後続の光学系に向かって偏向する第1偏向面および第2偏向面と、第1偏向面および第2偏向面と後続の光学系との間の光路中に配置されて、第1光束と第2光束とを互いに近づけるために第1光束および第2光束のうちの少なくとも一方の光束を光軸を横切る方向(Z方向)へシフトさせる光束シフト部材(5;5a,5b)とを備えている。
【選択図】 図9

Description

本発明は、照明光学系、露光装置、およびデバイス製造方法に関する。さらに詳細には、本発明は、半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスをリソグラフィー工程で製造するための露光装置に好適な照明光学系に関するものである。
この種の典型的な露光装置においては、光源から射出された光束が、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズを介して、多数の光源からなる実質的な面光源としての二次光源(一般には照明瞳における所定の光強度分布)を形成する。以下、照明瞳での光強度分布を、「照明瞳輝度分布」という。また、照明瞳とは、照明瞳と被照射面(露光装置の場合にはマスクまたはウェハ)との間の光学系の作用によって、被照射面が照明瞳のフーリエ変換面となるような位置として定義される。
二次光源からの光束は、コンデンサーレンズにより集光された後、所定のパターンが形成されたマスクを重畳的に照明する。マスクを透過した光は投影光学系を介してウェハ上に結像し、ウェハ上にはマスクパターンが投影露光(転写)される。マスクに形成されたパターンは高集積化されており、この微細パターンをウェハ上に正確に転写するにはウェハ上において均一な照度分布を得ることが不可欠である。
従来、ズーム光学系を用いることなく照明瞳輝度分布(ひいては照明条件)を連続的に変更することのできる照明光学系が提案されている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された照明光学系では、アレイ状に配列され且つ傾斜角および傾斜方向が個別に駆動制御される多数の微小なミラー要素により構成された可動マルチミラーを用いて、入射光束を反射面毎の微小単位に分割して偏向させることにより、光束の断面を所望の形状または所望の大きさに変換し、ひいては所望の照明瞳輝度分布を実現している。
特開2002−353105号公報
特許文献1に記載された照明光学系では、可動マルチミラーを用いているので、照明瞳輝度分布の形状および大きさの変更に関する自由度は高い。しかしながら、この照明光学系に用いられて照明瞳輝度分布を形成する空間光変調ユニットでは、空間光変調器としての可動マルチミラーを単体で使用しているため、ミラー要素の反射面に入射する光の単位面積当たりのエネルギーが比較的大きくなる。その結果、光照射に起因してミラー要素の反射率が経時的に低下し易く、ひいては照明光学系が所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することが困難になる。
一方、ミラー要素の反射面に入射する光の単位面積当たりのエネルギーを小さく抑えるために空間光変調ユニットへの入射光束の断面を大きくすると、二次元的に配置された多数のミラー要素が占める反射領域の全体面積が大きくなり、空間光変調器が大型化する。空間光変調器の大型化は、空間光変調器の入射側および射出側の光学系(レンズ、プリズム、ミラーなど)の大型化を招き、ひいては空間光変調ユニットの大型化およびコストアップを招いてしまう。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することのできる照明光学系を提供することを目的とする。また、本発明は、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することのできる照明光学系を用いて、良好な露光を所要期間に亘って安定的に行うことのできる露光装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、光源からの光に基づいて被照射面を照明する照明光学系において、
入射した光に空間的な光変調を付与して射出する第1空間光変調器と、
入射した光に空間的な光変調を付与して射出する第2空間光変調器と、
前記第1空間光変調器を経た第1光束を後続の光学系に向かって偏向する第1偏向面と、
前記第2空間光変調器を経た第2光束を前記後続の光学系に向かって偏向する第2偏向面と、
前記第1偏向面および前記第2偏向面と前記後続の光学系との間の光路中に配置されて、前記第1光束と前記第2光束とを互いに近づけるために前記第1光束および前記第2光束のうちの少なくとも一方の光束を光軸を横切る方向へシフトさせる光束シフト部材とを備えていることを特徴とする照明光学系を提供する。
本発明の第2形態では、所定のパターンを照明するための第1形態の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第3形態では、第2形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法を提供する。
本発明では、空間光変調ユニットが一対の空間光変調器を備えているので、空間光変調器を単体で使用する場合に比して、空間光変調器に入射する光の単位面積当たりのエネルギーが小さく抑えられる。具体的には、複数のミラー要素を有する一対の反射型の空間光変調器を用いる場合、ミラー要素の反射面に入射する光の単位面積当たりのエネルギーが小さく抑えられる。その結果、空間光変調ユニットでは、長期間に亘って光照射を受けてもミラー要素の反射率が低下しにくく、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することができる。
したがって、本発明の照明光学系では、所要の機能を安定的に発揮する空間光変調ユニットを用いて、照明瞳輝度分布の形状および大きさについて多様性に富んだ照明条件を実現するとともに、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することができる。また、本発明の露光装置では、多様性に富んだ照明条件を実現するとともに所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮する照明光学系を用いて、転写すべきパターンの特性に応じて実現された適切な照明条件のもとで良好な露光を所要期間に亘って安定的に行うことができ、ひいては良好なデバイスを製造することができる。
また、本発明の照明光学系では、光束シフト部材の作用により、第1空間光変調器を経た第1光束および第2空間光変調器を経た第2光束のうちの少なくとも一方の光束を光軸を横切る方向へシフトさせて、第1光束と第2光束とを光路中の所定位置において互いに近づけることができる。その結果、後続の光学系の有効径を小さく抑え、ひいては照明光学系の小型化を図ることができる。
本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。 本実施形態にかかる空間光変調ユニットの内部構成を概略的に示す図である。 シリンドリカルマイクロフライアイレンズの構成を概略的に示す斜視図である。 図2の空間光変調ユニットの要部構成を概略的に示す図である。 図4の空間光変調器の部分斜視図である。 本実施形態においてアフォーカルレンズの瞳面に形成される4極状の光強度分布を模式的に示す図である。 光束シフト部材を付設しない場合に第1空間光変調器を経た第1光束と第2空間光変調器を経た第2光束とが比較的大きな間隔を隔てて所定面の位置を通過する様子を示す図である。 光束シフト部材を付設しない場合に第1空間光変調器を経た第1光束と第2空間光変調器を経た第2光束とが所定面の位置において比較的大きな間隔を隔てる理由を説明する図である。 本実施形態にかかる光束シフト部材の構成を概略的に示す図である。 変形例にかかる光束シフト部材の構成を概略的に示す図である。 半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。 液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる露光装置の構成を概略的に示す図である。図2は、本実施形態にかかる空間光変調ユニットの内部構成を概略的に示す図である。図1において、感光性基板であるウェハWの転写面(露光面)の法線方向に沿ってZ軸を、ウェハWの転写面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、ウェハWの転写面内において図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定している。
図1を参照すると、本実施形態の露光装置では、光源1から露光光(照明光)が供給される。光源1として、たとえば193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザ光源や248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザ光源などを用いることができる。光源1から射出された光は、整形光学系2により所要の断面形状の光束に拡大された後、空間光変調ユニット3に入射する。空間光変調ユニット3は、図2に示すように、一対の空間光変調器3aおよび3bと、一対の三角プリズム3cおよび3dとを備えている。空間光変調ユニット3の具体的な構成および作用については後述する。
再び図1を参照すると、空間光変調ユニット3から射出された光は、アフォーカルレンズ4に入射する。アフォーカルレンズ4は、前側レンズ群4aと後側レンズ群4bとからなるアフォーカル系(無焦点光学系)であって、前側レンズ群4aの焦点位置と空間光変調ユニット3中の第1空間光変調器3aの位置および第2空間光変調器3bの位置とがほぼ一致し、且つ後側レンズ群4bの焦点位置と図中破線で示す所定面IPの位置とがほぼ一致するように設定されている。所定面IPの直前の位置、すなわち第1空間光変調器3aおよび第2空間光変調器3bと光学的にほぼ共役な位置には、光束シフト部材5が配置されている。光束シフト部材5の具体的な構成および作用については後述する。
第1空間光変調器3aを介した光は、アフォーカルレンズ4の瞳面(図2において参照符号4cで示す位置)に、例えば光軸AXを中心としてZ方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布からなるZ方向2極状の光強度分布を形成した後、2極状の角度分布でアフォーカルレンズ4から射出される。一方、第2空間光変調器3bを介した光は、アフォーカルレンズ4の瞳面に、例えば光軸AXを中心としてX方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布からなるX方向2極状の光強度分布を形成した後、2極状の角度分布でアフォーカルレンズ4から射出される。
アフォーカルレンズ4の瞳面の位置またはその近傍の位置には、円錐アキシコン系6が配置されている。円錐アキシコン系6の構成および作用については後述する。アフォーカルレンズ4を介した光束は、σ値(σ値=照明光学系のマスク側開口数/投影光学系のマスク側開口数)可変用のズームレンズ7を介して、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8に入射する。
シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8は、図3に示すように、光源側に配置された第1フライアイ部材8aとマスク側に配置された第2フライアイ部材8bとから構成されている。第1フライアイ部材8aの光源側の面および第2フライアイ部材8bの光源側の面には、X方向に並んで配列されたシリンドリカルレンズ群8aaおよび8baがそれぞれピッチp1で形成されている。第1フライアイ部材8aのマスク側の面および第2フライアイ部材8bのマスク側の面には、Z方向に並んで配列されたシリンドリカルレンズ群8abおよび8bbがそれぞれピッチp2(p2>p1)で形成されている。
シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8のX方向に関する屈折作用(すなわちXY平面に関する屈折作用)に着目すると、光軸AXに沿って入射した平行光束は、第1フライアイ部材8aの光源側に形成されたシリンドリカルレンズ群8aaによってX方向に沿ってピッチp1で波面分割され、その屈折面で集光作用を受けた後、第2フライアイ部材8bの光源側に形成されたシリンドリカルレンズ群8baのうちの対応するシリンドリカルレンズの屈折面で集光作用を受け、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の後側焦点面上に集光する。
シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8のZ方向に関する屈折作用(すなわちYZ平面に関する屈折作用)に着目すると、光軸AXに沿って入射した平行光束は、第1フライアイ部材8aのマスク側に形成されたシリンドリカルレンズ群8abによってZ方向に沿ってピッチp2で波面分割され、その屈折面で集光作用を受けた後、第2フライアイ部材8bのマスク側に形成されたシリンドリカルレンズ群8bbのうちの対応するシリンドリカルレンズの屈折面で集光作用を受け、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の後側焦点面上に集光する。
このように、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8は、シリンドリカルレンズ群が両側面に配置された第1フライアイ部材8aと第2フライアイ部材8bとにより構成されているが、X方向にp1のサイズを有しZ方向にp2のサイズを有する多数の矩形状の微小屈折面が縦横に且つ稠密に一体形成されたマイクロフライアイレンズと同様の光学的機能を発揮する。シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8では、微小屈折面の面形状のばらつきに起因する歪曲収差の変化を小さく抑え、たとえばエッチング加工により一体的に形成される多数の微小屈折面の製造誤差が照度分布に与える影響を小さく抑えることができる。このようなシリンドリカルマイクロフライアイレンズとしては、たとえば米国特許第6,913,373号および第7,379,160号、米国特許公開第2008/0074631号、第2008/0225256号および第2008/0225257号、並びに国際特許公開第WO2008/126570号公報を参照することができる。
所定面IPの位置はズームレンズ7の前側焦点位置の近傍に配置され、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面はズームレンズ7の後側焦点位置の近傍に配置されている。換言すると、ズームレンズ7は、所定面IPとシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に配置し、ひいてはアフォーカルレンズ4の瞳面とシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面とを光学的にほぼ共役に配置している。
したがって、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面上には、アフォーカルレンズ4の瞳面と同様に、たとえば光軸AXを中心としてZ方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布と光軸AXを中心としてX方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布とからなる4極状の照野が形成される。この4極状の照野の全体形状は、ズームレンズ7の焦点距離に依存して相似的に変化する。シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8における波面分割単位としての矩形状の微小屈折面は、マスクM上において形成すべき照野の形状(ひいてはウェハW上において形成すべき露光領域の形状)と相似な矩形状である。
シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8に入射した光束は二次元的に分割され、その後側焦点面またはその近傍(ひいては照明瞳)には、入射光束によって形成される照野とほぼ同じ光強度分布を有する二次光源、すなわち光軸AXを中心としてZ方向に間隔を隔てた2つの円形状の実質的な面光源と光軸AXを中心としてX方向に間隔を隔てた2つの円形状の実質的な面光源とからなる4極状の二次光源(4極状の照明瞳輝度分布)が形成される。シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍に形成された二次光源からの光束は、その近傍に配置された開口絞り9に入射する。
開口絞り9は、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍に形成される4極状の二次光源に対応した4極状の開口部(光透過部)を有する。開口絞り9は、照明光路に対して挿脱自在に構成され、且つ大きさおよび形状の異なる開口部を有する複数の開口絞りと切り換え可能に構成されている。開口絞りの切り換え方式として、たとえば周知のターレット方式やスライド方式などを用いることができる。開口絞り9は、後述する投影光学系PLの入射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、二次光源の照明に寄与する範囲を規定する。
開口絞り9により制限された二次光源からの光は、コンデンサー光学系10を介して、マスクブラインド11を重畳的に照明する。こうして、照明視野絞りとしてのマスクブラインド11には、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の波面分割単位である矩形状の微小屈折面の形状と焦点距離とに応じた矩形状の照野が形成される。マスクブラインド11の矩形状の開口部(光透過部)を介した光束は、結像光学系12の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。すなわち、結像光学系12は、マスクブラインド11の矩形状開口部の像をマスクM上に形成することになる。
マスクステージMS上に保持されたマスクMを透過した光束は、投影光学系PLを介して、ウェハステージWS上に保持されたウェハ(感光性基板)W上にマスクパターンの像を形成する。こうして、投影光学系PLの光軸AXと直交する平面(XY平面)内においてウェハステージWSを二次元的に駆動制御しながら、ひいてはウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはマスクMのパターンが順次露光される。
円錐アキシコン系6は、光源側から順に、光源側に平面を向け且つマスク側に凹円錐状の屈折面を向けた第1プリズム部材6aと、マスク側に平面を向け且つ光源側に凸円錐状の屈折面を向けた第2プリズム部材6bとから構成されている。そして、第1プリズム部材6aの凹円錐状の屈折面と第2プリズム部材6bの凸円錐状の屈折面とは、互いに当接可能なように相補的に形成されている。また、第1プリズム部材6aおよび第2プリズム部材6bのうち少なくとも一方の部材が光軸AXに沿って移動可能に構成され、第1プリズム部材6aの凹円錐状の屈折面と第2プリズム部材6bの凸円錐状の屈折面との間隔が可変に構成されている。以下、理解を容易にするために、4極状または輪帯状の二次光源に着目して、円錐アキシコン系6の作用およびズームレンズ7の作用を説明する。
第1プリズム部材6aの凹円錐状屈折面と第2プリズム部材6bの凸円錐状屈折面とが互いに当接している状態では、円錐アキシコン系6は平行平面板として機能し、形成される4極状または輪帯状の二次光源に及ぼす影響はない。しかしながら、第1プリズム部材6aの凹円錐状屈折面と第2プリズム部材6bの凸円錐状屈折面とを離間させると、4極状または輪帯状の二次光源の幅(4極状の二次光源に外接する円の直径(外径)と内接する円の直径(内径)との差の1/2;輪帯状の二次光源の外径と内径との差の1/2)を一定に保ちつつ、4極状または輪帯状の二次光源の外径(内径)が変化する。すなわち、4極状または輪帯状の二次光源の輪帯比(内径/外径)および大きさ(外径)が変化する。
ズームレンズ7は、4極状または輪帯状の二次光源の全体形状を相似的(等方的)に拡大または縮小する機能を有する。たとえば、ズームレンズ7の焦点距離を最小値から所定の値へ拡大させることにより、4極状または輪帯状の二次光源の全体形状が相似的に拡大される。換言すると、ズームレンズ7の作用により、4極状または輪帯状の二次光源の輪帯比が変化することなく、その幅および大きさ(外径)がともに変化する。このように、円錐アキシコン系6およびズームレンズ7の作用により、4極状または輪帯状の二次光源の輪帯比と大きさ(外径)とを制御することができる。
空間光変調ユニット3では、図2に示すように、整形光学系2を介した光源1からの光束、例えば光軸AXを中心としてX方向に細長い矩形状の断面を有するほぼ平行光束が、三角プリズム3cに入射する。三角プリズム3cは、例えば蛍石のような光学材料により形成され、YZ平面に沿った断面が三角形状で、全体としてX方向に延びる三角柱状の形態を有する。また、三角プリズム3cの三角形状の断面において、光の入射側(図2中左側)に向いた頂角が鋭角で、この頂角に対応する稜線は光軸AXを通ってX方向に延びている。
三角プリズム3cの側面3caは入射した光を第1空間光変調器3aの本体3aaに向かって反射する偏向面として機能し、側面3cbは入射した光を第2空間光変調器3bの本体3baに向かって反射する偏向面として機能する。そして、三角プリズム3cは、偏向面3caと3cbとの稜線に沿って入射光を2つの光に分割する。換言すれば、三角プリズム3cは、入射した光を第1空間光変調器3aに向かって偏向する偏向面3caと、入射した光を第2空間光変調器3bに向かって偏向する偏向面3cbとを有し、偏向面3caと3cbとの稜線に沿って入射光を第1の光と第2の光とに分割する分割導光部材を構成している。ここで、偏向面3ca,3cbの表面には反射膜が形成される。反射膜としては、アルミニウム等の金属膜や誘電体多層膜などを用いることができる。
三角プリズム3cにより分割された2つの光のうちの第1の光は、第1空間光変調器3aを経て、三角プリズム3dの側面3daで反射され、空間光変調ユニット3から射出された後、前側レンズ群4aを介して、アフォーカルレンズ4の瞳面4cに達する。一方、三角プリズム3cにより分割された2つの光のうちの第2の光は、第2空間光変調器3bを経て、三角プリズム3dの側面3dbで反射され、空間光変調ユニット3から射出された後、前側レンズ群4aを介して瞳面4cに達する。アフォーカルレンズ4の前側レンズ群4aは、第1空間光変調器3aを介した第1光束と第2空間光変調器3bを介した第2光束とを瞳面4cで重ね合わせる。
三角プリズム3dは、三角プリズム3cと同様に、例えば蛍石のような光学材料により形成され、YZ平面に沿った断面が三角形状で、全体としてX方向に延びる三角柱状の形態を有する。また、三角プリズム3dの三角形状の断面において、光の射出側(図2中右側)に向いた頂角が鋭角で、この頂角に対応する稜線は光軸AXを通ってX方向に延びている。三角プリズム3dの側面3daは第1空間光変調器3aを経た第1光束を後続の前側レンズ群4aに向かって反射する偏向面として機能し、側面3dbは第2空間光変調器3bを経た第2光束を後続の前側レンズ群4aに向かって反射する偏向面として機能する。ここで、偏向面3da,3dbの表面には反射膜が形成される。反射膜としては、アルミニウム等の金属膜や誘電体多層膜などを用いることができる。
なお、三角プリズム3c,3dを形成する光学材料は、蛍石に限定されることなく、光源1が供給する光の波長などに応じて、石英ガラスであっても良くその他の光学材料であっても良い。また、三角プリズム3c,3dは光学材料に限定されることなく、アルミニウムやステンレス等の金属材料で形成されていても良い。なお、シリコンカーバイド(SiC)で三角プリズム3c,3dを形成しても良い。また、図2には三角プリズム3cと3dとを別の光学ブロックとして形成した例を示しているが、三角プリズム3cと3dとを1つの光学ブロックで一体的に形成しても良い。
以下、説明の理解を容易にするために、偏向面3ca、第1空間光変調器3aおよび偏向面3daとからなる第1光学ユニットと、偏向面3cb、第2空間光変調器3bおよび偏向面3dbとからなる第2光学ユニットとは、互いに同じ構成を有し、光軸AXを含んでXY平面に平行な面に関して対称に配置されているものとする。すなわち、三角プリズム3cは光軸AXを含んでXY平面に平行な面に関して対称な一対の側面3caおよび3cbを有し、三角プリズム3dは光軸AXを含んでXY平面に平行な面に関して対称な一対の側面3daおよび3dbを有するものとする。
したがって、第2光学ユニット(3cb,3b,3db)について第1光学ユニット(3ca,3a,3da)と重複する説明を省略し、第1光学ユニット(3ca,3a,3da)に着目して、空間光変調ユニット3の具体的な構成および作用を説明する。第1光学ユニット(3ca,3a,3da)中の空間光変調器3aは、図4に示すように、二次元的に配列された複数のミラー要素SEを有する本体3aaと、複数のミラー要素SEの姿勢を個別に制御駆動する駆動部3abとにより構成されている。
三角プリズム3cの偏向面(側面)3caは入射した光を空間光変調器3aに向かって反射し、空間光変調器3aは偏向面3caを経て入射した光を反射する。三角プリズム3dの偏向面(側面)3daは、空間光変調器3aを経て入射した光を反射して、アフォーカルレンズ4の前側レンズ群4aへ導く。図4では、説明の理解を容易にするために、前側レンズ群4aよりも後側において第1光束の光路を直線状に展開している。また、図4では、三角プリズム3cおよび3dの本体の図示を省略し、その偏向面3caおよび3daだけを示している。
空間光変調器3aは、偏向面3caを経て入射した光に対して、その入射位置に応じた空間的な変調を付与して射出する。空間光変調器3aの本体3aaは、図5に示すように、二次元的に配列された複数の微小なミラー要素(光学要素)SEを備えている。説明および図示を簡単にするために、図4および図5では空間光変調器3aが4×4=16個のミラー要素SEを備える構成例を示しているが、実際には16個よりもはるかに多数のミラー要素SEを備えている。
図4を参照すると、光軸AXと平行な方向に沿って三角プリズム3cの偏向面3caに入射する光線群のうち、光線L1は複数のミラー要素SEのうちのミラー要素SEaに、光線L2はミラー要素SEaとは異なるミラー要素SEbにそれぞれ入射する。同様に、光線L3はミラー要素SEa,SEbとは異なるミラー要素SEcに、光線L4はミラー要素SEa〜SEcとは異なるミラー要素SEdにそれぞれ入射する。ミラー要素SEa〜SEdは、その位置に応じて設定された空間的な変調を光L1〜L4に与える。
空間光変調器3aでは、すべてのミラー要素SEの反射面がXY平面に平行に設定された基準の状態(以下、「基準状態」という)において、光軸AXと平行な方向に沿って偏向面3caへ入射した光線が、空間光変調器3aを経た後に、偏向面3daにより光軸AXと平行な方向に向かって反射されるように構成されている。換言すれば、偏向面3daからの射出光の基準状態での進行方向および偏向面3dbからの射出光の基準状態での進行方向は、光軸AXと平行である。この構成により、空間光変調ユニット3の上流と下流とで光路が同軸(場合によっては平行)になるので、例えば照明瞳輝度分布の形成のために回折光学素子を用いる従来の照明光学系と光学系を共用することができる。
空間光変調器3aの複数のミラー要素SEが配列される面は、アフォーカルレンズ4の前側レンズ群4aの焦点位置またはその近傍に位置決めされている。したがって、空間光変調器3aの複数のミラー要素SEa〜SEdによって反射されて所定の角度分布が与えられた光は、アフォーカルレンズ4の瞳面4cに所定の光強度分布SP1〜SP4を形成する。すなわち、前側レンズ群4aは、空間光変調器3aの複数のミラー要素SEa〜SEdが射出光に与える角度を、空間光変調器3aの遠視野領域(フラウンホーファー回折領域)である面4c上での位置に変換している。
図1を参照すると、アフォーカルレンズ4の瞳面4c(図1では不図示)と光学的に共役な位置またはその近傍に、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面が位置決めされている。したがって、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8が形成する二次光源の光強度分布(輝度分布)は、空間光変調器3aおよびアフォーカルレンズ4の前側レンズ群4aが瞳面4cに形成する光強度分布SP1〜SP4に応じた分布となる。空間光変調器3aは、図5に示すように、平面形状の反射面を上面にした状態で1つの平面に沿って規則的に且つ二次元的に配列された多数の微小な反射素子であるミラー要素SEを含む可動マルチミラーである。
各ミラー要素SEは可動であり、その反射面の傾き、すなわち反射面の傾斜角および傾斜方向は、制御部(不図示)からの指令にしたがって作動する駆動部3abの作用により独立に制御される。各ミラー要素SEは、その反射面に平行な二方向であって互いに直交する二方向(X方向およびY方向)を回転軸として、所望の回転角度だけ連続的或いは離散的に回転することができる。すなわち、各ミラー要素SEの反射面の傾斜を二次元的に制御することが可能である。
なお、各ミラー要素SEの反射面を離散的に回転させる場合、回転角を複数の状態(例えば、・・・、−2.5度、−2.0度、・・・0度、+0.5度・・・+2.5度、・・・)で切り換え制御するのが良い。図5には外形が正方形状のミラー要素SEを示しているが、ミラー要素SEの外形形状は正方形に限定されない。ただし、光利用効率の観点から、ミラー要素SEの隙間が少なくなるように配列可能な形状(最密充填可能な形状)とすることができる。また、光利用効率の観点から、隣り合う2つのミラー要素SEの間隔を必要最小限に抑えることができる。
本実施形態では、空間光変調器3a,3bとして、たとえば二次元的に配列された複数のミラー要素SEの向きを連続的にそれぞれ変化させる空間光変調器を用いている。このような空間光変調器として、たとえば特表平10−503300号公報およびこれに対応する欧州特許公開第779530号公報、特開2004−78136号公報およびこれに対応する米国特許第6,900,915号公報、特表2006−524349号公報およびこれに対応する米国特許第7,095,546号公報、並びに特開2006−113437号公報に開示される空間光変調器を用いることができる。なお、二次元的に配列された複数のミラー要素SEの向きを離散的に複数の段階を持つように制御してもよい。
こうして、第1空間光変調器3aでは、制御部からの制御信号に応じて作動する駆動部3abの作用により、複数のミラー要素SEの姿勢がそれぞれ変化し、各ミラー要素SEがそれぞれ所定の向きに設定される。第1空間光変調器3aの複数のミラー要素SEによりそれぞれ所定の角度で反射された光は、図6に示すように、アフォーカルレンズ4の瞳面に、例えば光軸AXを中心としてZ方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布41aおよび41bを形成する。
同様に、第2空間光変調器3bでは、制御部からの制御信号に応じて作動する駆動部3bbの作用により、本体3baの複数のミラー要素SEの姿勢がそれぞれ変化し、各ミラー要素SEがそれぞれ所定の向きに設定される。第2空間光変調器3bの複数のミラー要素SEによりそれぞれ所定の角度で反射された光は、図6に示すように、アフォーカルレンズ4の瞳面に、例えば光軸AXを中心としてX方向に間隔を隔てた2つの円形状の光強度分布41cおよび41dを形成する。
アフォーカルレンズ4の瞳面に4極状の光強度分布41を形成した光は、シリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の入射面、およびシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8の後側焦点面またはその近傍の照明瞳(開口絞り9が配置されている位置)に、光強度分布41a〜41dに対応する4極状の光強度分布を形成する。さらに、開口絞り9と光学的に共役な別の照明瞳位置、すなわち結像光学系12の瞳位置および投影光学系PLの瞳位置(開口絞りASが配置されている位置)にも、光強度分布41a〜41dに対応する4極状の光強度分布が形成される。
すなわち、アフォーカルレンズ4、ズームレンズ7、およびシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8は、第1空間光変調器3aおよび第2空間光変調器3bを介した光束に基づいて、照明光学系(2〜12)の照明瞳に所定の光強度分布を形成する分布形成光学系を構成している。そして、アフォーカルレンズ4およびズームレンズ7は、オプティカルインテグレータとしてのシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8と空間光変調ユニット3との間の光路中(ひいてはシリンドリカルマイクロフライアイレンズ8と偏向面3daおよび3dbとの間の光路中)に配置された集光光学系を構成している。
露光装置では、マスクMのパターンをウェハWに高精度に且つ忠実に転写するために、パターン特性に応じた適切な照明条件のもとで露光を行うことが重要である。本実施形態では、複数のミラー要素SEの姿勢がそれぞれ個別に変化する一対の空間光変調器3a,3bを備えた空間光変調ユニット3を用いているので、第1空間光変調器3aの作用により照明瞳に形成される第1光強度分布および第2空間光変調器3bの作用により照明瞳に形成される第2光強度分布をそれぞれ自在に且つ迅速に変化させることができる。
すなわち、第1空間光変調器3aの作用により照明瞳に形成される第1光強度分布と第2空間光変調器3bの作用により照明瞳に形成される第2光強度分布とからなる照明瞳輝度分布を自在に且つ迅速に変化させることができる。その結果、本実施形態では、第1光強度分布および第2光強度分布の形状および大きさをそれぞれ変化させることにより、照明瞳輝度分布の形状および大きさについて多様性に富んだ照明条件を実現することができる。
また、本実施形態では、一対の空間光変調器3a,3bを備えた空間光変調ユニット3を用いているので、空間光変調器を単体で使用する場合に比して、ミラー要素SEの反射面に入射する光の単位面積当たりのエネルギーが小さく(例えば1/2に)抑えられる。その結果、本実施形態の空間光変調ユニット3では、長期間に亘って光照射を受けてもミラー要素SEの反射率が低下しにくく、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することができる。
以上のように、本実施形態において光源1からの光に基づいて被照射面としてのマスクMを照明する照明光学系(2〜12)では、所要の機能を安定的に発揮する空間光変調ユニット3を用いて、照明瞳輝度分布の形状および大きさについて多様性に富んだ照明条件を実現するとともに、所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することができる。また、本実施形態の露光装置(2〜WS)では、多様性に富んだ照明条件を実現するとともに所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮する照明光学系(2〜12)を用いて、マスクMのパターンの特性に応じて実現された適切な照明条件のもとで良好な露光を所要期間に亘って安定的に行うことができる。
また、本実施形態では、第1空間光変調器3aの複数のミラー要素SEの配列される配列面と第2空間光変調器3bの複数のミラー要素SEの配列される配列面とが平行であり、且つ第1空間光変調器3aの複数のミラー要素SEの反射面と第2空間光変調器3bの複数のミラー要素SEの反射面とが対向している。この構成により、一対の空間光変調器3a,3bと一対の三角プリズム3c,3dとを備える空間光変調ユニット3の小型化を、ひいては照明光学系(2〜12)の小型化を図ることができる。
ただし、本実施形態において光束シフト部材5を付設しない構成では、図7に示すように、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10と第2空間光変調器3bを経た第2光束L20とが、Z方向に比較的大きな間隔を隔てて所定面IPの位置を通過することになる。所定面IPの位置において第1光束L10と第2光束L20とが比較的大きな間隔を隔てていると、ズームレンズ7のような後続の光学系の有効径を大きく確保する必要があり、ひいては照明光学系(2〜12)の大型化を招いてしまう。そこで、本実施形態では、所定面IPの直前の位置に、光束シフト部材5を付設している。
図8は、光束シフト部材を付設しない場合に第1空間光変調器を経た第1光束と第2空間光変調器を経た第2光束とが所定面の位置において比較的大きな間隔を隔てる理由を説明する図である。図8を参照すると、空間光変調器3a,3bの本体3aa,3baの反射領域30a,30bへの光束の斜め入射に対応して、第1光束L10および第2光束L20が反射領域30a,30bから斜め方向へ射出されることがわかる。また、反射領域30a,30bにより反射された光が、ある程度の角度範囲αをもって偏向面3da,3dbに入射することがわかる。
この場合、反射領域30a,30bからの光束L10,L20の斜め射出および反射領域30a,30bからの光の角度範囲αに起因して、反射領域30a,30bの虚像(図8中破線で示す)30aa,30baが光軸AXからZ方向に間隔を隔ててそれぞれ形成され、ひいては反射領域30aの虚像30aaと反射領域30bの虚像30baとが比較的大きな間隔を隔てて形成される。上述したように、所定面IPの位置は、第1空間光変調器3aの本体3aaの配列面および第2空間光変調器3bの本体3baの配列面と光学的にほぼ共役な位置である。
したがって、所定面IPの位置において、第1光束L10は第1空間光変調器3aの反射領域30aの実像を形成し、第2光束L20は第2空間光変調器3bの反射領域30bの実像を形成する。このとき、反射領域30aの実像は虚像30aaと同様に光軸AXから+Z方向に間隔を隔てて形成され、反射領域30bの実像は虚像30baと同様に光軸AXから−Z方向に間隔を隔てて形成される。このように、一対の空間光変調器3a,3bを用いる構成では、特段の策を講じない限り、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10と第2空間光変調器3bを経た第2光束L20とが所定面IPの位置において比較的大きな間隔を隔てる現象を回避することはできない。
本実施形態では、図9に示すように、光束シフト部材5を所定面IPの直前の位置に付設することにより、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10および第2空間光変調器3bを経た第2光束L20をそれぞれZ方向にシフトさせ、ひいては第1光束L10と第2光束L20とを所定面IPの位置において互いに近づけている。具体的に、光束シフト部材5は、第1光束L10を−Z方向へシフトさせる第1部材5aと、第2光束L20を+Z方向へシフトさせる第2部材5bとを有する。第1部材5aおよび第2部材5bはともに平行平面板の形態を有し、その入射面および射出面が光軸AXと直交するXZ平面に対して斜めに配置されている。
別の表現をすれば、光束シフト部材5を構成する第1部材5aおよび第2部材5bは、光軸AXと直交するXZ平面に対して斜めに配置された互いに平行な一対の屈折面(入射面および射出面)を有する。こうして、本実施形態では、光束シフト部材5の作用により、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10と第2空間光変調器3bを経た第2光束L20とを所定面IPの位置において互いに近づけることができるので、ズームレンズ7のような後続の光学系の有効径を小さく抑え、ひいては照明光学系(2〜12)の小型化を図ることができる。
なお、上述の説明では、平行平面板の形態を有する第1部材5aと第2部材5bとを一体に形成することにより光束シフト部材5を構成している。しかしながら、これに限定されることなく、光束シフト部材の構成については様々な形態が可能である。例えば、別々の光学ブロックとしての2つの平行平面板により光束シフト部材を構成することもできる。また、例えば図10に示すように、光束シフト部材として、いわゆるV溝アキシコンを用いることもできる。
図10の変形例にかかる光束シフト部材5Aは、所定面IPの直前の位置に配置され、光の入射側(図10中左側)から順に、凸状断面の屈折面5caを有する第1プリズム5cと、凹状断面の屈折面5daを有する第2プリズム5dとにより構成されている。第1プリズム5cの凸状断面の屈折面5caと第2プリズム5dの凹状断面の屈折面5daとは互いに対向し且つ相補的に形成され、これらの屈折面5caおよび5daは光軸AXを通ってX方向に延びる所定の軸線に関して対称なV字状の断面を有する。すなわち、一対の屈折面5caと5daとは互いに平行であり、その平面部分は光軸AXと直交するXZ平面に対して斜めに配置されている。
図10の変形例にかかる光束シフト部材5Aは、図9の実施形態にかかる光束シフト部材5と同様に、第1光束L10を−Z方向へシフトさせ且つ第2光束L20を+Z方向へシフトさせる作用を発揮する。その結果、図10の変形例においても、光束シフト部材5Aの作用により、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10と第2空間光変調器3bを経た第2光束L20とを所定面IPの位置において互いに近づけることができるので、ズームレンズ7のような後続の光学系の有効径を小さく抑え、ひいては照明光学系(2〜12)の小型化を図ることができる。
なお、図9の実施形態および図10の変形例では、光束シフト部材5,5Aが所定面IPの直前の位置に配置され、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10および第2空間光変調器3bを経た第2光束L20の双方に作用している。しかしながら、これに限定されることなく、光束シフト部材の配置などについては様々な形態が可能である。たとえば光束シフト部材5,5Aを所定面IPの直後の位置に配置することもできる。一般に、光束シフト部材は、偏向面3da,3dbとズームレンズ7(後続の光学系)との間の光路中に配置されて、第1光束L10と第2光束L20とを互いに近づけるために第1光束L10および第2光束L20のうちの少なくとも一方の光束を光軸AXを横切る方向(例えばZ方向)へシフトさせる。
また、上述の実施形態では、第1空間光変調器3aによる第1光強度分布と第2空間光変調器3bによる第2光強度分布とを照明瞳において異なる領域に形成している。しかしながら、これに限定されることなく、第1光強度分布と第2光強度分布とは互いにその一部が重畳していても良く、また完全に重畳して(第1光強度分布と第2光強度分布とが同じ分布で且つ同じ位置に形成されて)いても良い。
また、上述の実施形態では、分割導光部材として三角プリズム3cを用いているが、分割導光部材の具体的な構成については様々な形態が可能である。一般に、分割導光部材は、入射光を複数の光に分割し、該複数の光のうちの第1の光を第1空間光変調器へ導き且つ複数の光のうちの第2の光を第2空間光変調器へ導く。上述の実施形態では、三角プリズム3cの偏向面3caと3cbとが鋭角の角度をなし、入射する光に対して凸を向けるように配置されているので、空間光変調ユニット3のコンパクトな設計が可能になる。
また、上述の実施形態では、三角プリズム3cにより矩形状の断面の短辺方向に入射光束を分割しているので、空間光変調器3a,3bの小型化を図ることができる。一般的には、三角プリズム3cへの入射光が第1の方向に沿った大きさよりも該第1の方向と直交する第2の方向に沿った大きさの方が大きい断面形状を有する場合、入射光を第1の方向に分割することにより、空間光変調器3a,3bの小型化を図ることができる。
また、上述の実施形態では、第1空間光変調器3aを経た第1光束L10および第2空間光変調器3bを経た第2光束L20を後続の光学系に向かって偏向する後側偏向部材として三角プリズム3dを用いているが、この後側偏向部材の具体的な構成については様々な形態が可能である。一般に、後側偏向部材は、第1空間光変調器を経た第1光束を後続の光学系に向かって偏向する第1偏向面と、第2空間光変調器を経た第2光束を後続の光学系に向かって偏向する第2偏向面とを有する。
なお、上述の説明では、二次元的に配列されて個別に制御される複数の光学要素を有する空間光変調器として、二次元的に配列された複数の反射面の向き(角度:傾き)を個別に制御可能な空間光変調器を用いている。しかしながら、これに限定されることなく、たとえば二次元的に配列された複数の反射面の高さ(位置)を個別に制御可能な空間光変調器を用いることもできる。このような空間光変調器としては、たとえば特開平6−281869号公報及びこれに対応する米国特許第5,312,513号公報、並びに特表2004−520618号公報およびこれに対応する米国特許第6,885,493号公報の図1dに開示される空間光変調器を用いることができる。これらの空間光変調器では、二次元的な高さ分布を形成することで回折面と同様の作用を入射光に与えることができる。なお、上述した二次元的に配列された複数の反射面を持つ空間光変調器を、たとえば特表2006−513442号公報およびこれに対応する米国特許第6,891,655号公報や、特表2005−524112号公報およびこれに対応する米国特許公開第2005/0095749号公報の開示に従って変形しても良い。
また、上述の説明では、複数のミラー要素を有する反射型の空間光変調器を用いているが、これに限定されることなく、たとえば米国特許第5,229,872号公報に開示される透過型の空間光変調器を用いても良い。
また、上述の説明では、複数の光学要素を有する空間光変調器を用いているが、これに限定されることなく、空間光変調器として、反射型の回折光学素子、透過型の回折光学素子、固定された複数の微小反射面を二次元アレイ状に配列したミラーアレイ素子などを用いても良い。この場合も、「空間光変調器に入射する光の単位面積当たりのエネルギーが比較的大きくなることに起因して、空間光変調器での光効率が経時的に劣化し易く、ひいては照明光学系が所要の機能を所要期間に亘って安定的に発揮することが困難になる」という本発明の課題、並びに「空間光変調器の大型化に起因して空間光変調器の入射側および射出側の光学系(レンズ、プリズム、ミラーなど)の大型化を招く」という本発明の課題の双方を解決することができる。
上述の実施形態において、空間光変調ユニットを用いて照明瞳輝度分布を形成する際に、瞳輝度分布計測装置で照明瞳輝度分布を計測しつつ、この計測結果に応じて空間光変調ユニット中の各空間光変調器を制御してもよい。このような技術は、たとえば特開2006−54328号公報や特開2003−22967号公報およびこれに対応する米国特許公開第2003/0038225号公報に開示されている。
上述の実施形態では、マスクの代わりに、所定の電子データに基づいて所定パターンを形成する可変パターン形成装置を用いることができる。このような可変パターン形成装置を用いれば、パターン面が縦置きでも同期精度に及ぼす影響を最低限にできる。なお、可変パターン形成装置としては、たとえば所定の電子データに基づいて駆動される複数の反射素子を含むDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることができる。DMDを用いた露光装置は、例えば特開2004−304135号公報、国際特許公開第2006/080285号パンフレットに開示されている。また、DMDのような非発光型の反射型空間光変調器以外に、透過型空間光変調器を用いても良く、自発光型の画像表示素子を用いても良い。なお、パターン面が横置きの場合であっても可変パターン形成装置を用いても良い。
上述の実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行っても良い。
次に、上述の実施形態にかかる露光装置を用いたデバイス製造方法について説明する。図11は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図11に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウェハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS42)。つづいて、上述の実施形態の投影露光装置を用い、マスク(レチクル)Mに形成されたパターンをウェハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程)、この転写が終了したウェハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウェハWの表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウェハWの表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、上述の実施形態の投影露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウェハWの表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウェハWの表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、上述の実施形態の投影露光装置は、フォトレジストが塗布されたウェハWを、感光性基板つまりプレートPとしてパターンの転写を行う。
図12は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図12に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。
ステップS50のパターン形成工程では、プレートPとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、上述の実施形態の投影露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、上述の実施形態の投影露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートPの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリックス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。
ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の、露光工程(露光装置)にも適用することができる。
なお、上述の実施形態では、露光光としてArFエキシマレーザ光(波長:193nm)やKrFエキシマレーザ光(波長:248nm)を用いているが、これに限定されることなく、他の適当なレーザ光源、たとえば波長157nmのレーザ光を供給するFレーザ光源などに対して本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態において、投影光学系と感光性基板との間の光路中を1.1よりも大きな屈折率を有する媒体(典型的には液体)で満たす手法、所謂液浸法を適用しても良い。この場合、投影光学系と感光性基板との間の光路中に液体を満たす手法としては、国際公開第WO99/49504号パンフレットに開示されているような局所的に液体を満たす手法や、特開平6−124873号公報に開示されているような露光対象の基板を保持したステージを液槽の中で移動させる手法や、特開平10−303114号公報に開示されているようなステージ上に所定深さの液体槽を形成し、その中に基板を保持する手法などを採用することができる。ここでは、国際公開第WO99/49504号パンフレット、特開平6−124873号公報および特開平10−303114号公報の教示を参照として援用する。
また、上述の実施形態において、偏光照明法を適用しても良い。偏光照明法は、たとえば米国特許第7,423,731号、並びに米国特許公開第2006/0203214号、第2006/0158624号、および第2006/0170901号に開示されている。
また、上述の実施形態では、露光装置においてマスクを照明する照明光学系に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、マスク以外の被照射面を照明する一般的な照明光学系に対して本発明を適用することもできる。
1 光源
3 空間光変調ユニット
3a,3b 空間光変調器
3c,3d 三角プリズム
4 アフォーカルレンズ
5,5A 光束シフト部材
7 ズームレンズ
8 シリンドリカルマイクロフライアイレンズ
10 コンデンサー光学系
11 マスクブラインド
12 結像光学系
SE 空間光変調器3a,3bの複数のミラー要素
M マスク
PL 投影光学系
W ウェハ

Claims (21)

  1. 光源からの光に基づいて被照射面を照明する照明光学系において、
    入射した光に空間的な光変調を付与して射出する第1空間光変調器と、
    入射した光に空間的な光変調を付与して射出する第2空間光変調器と、
    前記第1空間光変調器を経た第1光束を後続の光学系に向かって偏向する第1偏向面と、
    前記第2空間光変調器を経た第2光束を前記後続の光学系に向かって偏向する第2偏向面と、
    前記第1偏向面および前記第2偏向面と前記後続の光学系との間の光路中に配置されて、前記第1光束と前記第2光束とを互いに近づけるために前記第1光束および前記第2光束のうちの少なくとも一方の光束を光軸を横切る方向へシフトさせる光束シフト部材とを備えていることを特徴とする照明光学系。
  2. 前記光束シフト部材は、前記光軸と直交する面に対して斜めに配置された一対の屈折面を有することを特徴とする請求項1に記載の照明光学系。
  3. 前記一対の屈折面は、互いに平行であることを特徴とする請求項2に記載の照明光学系。
  4. 前記光束シフト部材は、前記第1光束を前記光軸を横切る方向へシフトさせる第1部材と、前記第2光束を前記光軸を横切る方向へシフトさせる第2部材とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明光学系。
  5. 前記第1部材と前記第2部材とは、一体に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の照明光学系。
  6. 前記第1部材および前記第2部材は、平行平面板の形態を有することを特徴とする請求項4または5に記載の照明光学系。
  7. 前記光束シフト部材は、光の入射側から順に、凸状断面の屈折面を有する第1プリズムと、該第1プリズムの前記凸状断面の屈折面と相補的に形成された凹状断面の屈折面を有する第2プリズムとを有し、前記屈折面は前記光軸を通る所定の軸線に関して対称なV字状の断面を有することを特徴とする請求項5に記載の照明光学系。
  8. 前記第1空間光変調器および前記第2空間光変調器は、二次元的に配列されて個別に制御される複数の光学要素を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の照明光学系。
  9. 前記第1空間光変調器および前記第2空間光変調器は、二次元的に配列された複数のミラー要素と、該複数のミラー要素の姿勢を個別に制御駆動する駆動部とをそれぞれ有することを特徴とする請求項8に記載の照明光学系。
  10. 前記第1空間光変調器の前記複数のミラー要素の配列される配列面と前記第2空間光変調器の前記複数のミラー要素の配列される配列面とは平行であり、且つ前記第1空間光変調器の前記複数のミラー要素の反射面と前記第2空間光変調器の前記複数のミラー要素の反射面とは対向していることを特徴とする請求項9に記載の照明光学系。
  11. 前記駆動部は、前記複数のミラー要素の向きを連続的または離散的に変化させることを特徴とする請求項9または10に記載の照明光学系。
  12. 前記第1偏向面からの射出光の基準状態での進行方向および前記第2偏向面からの射出光の基準状態での進行方向は、前記光軸と平行であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の照明光学系。
  13. 入射光を複数の光に分割し、該複数の光のうちの第1の光を前記第1空間光変調器へ導き且つ前記複数の光のうちの第2の光を前記第2空間光変調器へ導く分割導光部材を備えていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の照明光学系。
  14. 前記分割導光部材は、入射した光を前記第1空間光変調器に向かって偏向する第3偏向面と、入射した光を前記第2空間光変調器に向かって偏向する第4偏向面とを有し、前記第3偏向面と前記第4偏向面との稜線に沿って前記入射光を前記第1の光と前記第2の光とに分割することを特徴とする請求項13に記載の照明光学系。
  15. 前記第3偏向面と前記第4偏向面とのなす角度は鋭角であることを特徴とする請求項14に記載の照明光学系。
  16. 前記入射光は、前記入射光の断面内における第1の方向に沿った大きさよりも該第1の方向と直交する第2の方向に沿った大きさの方が大きい断面形状を有し、
    前記分割導光部材は、前記入射光を前記第1の方向に分割することを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の照明光学系。
  17. 前記第1空間光変調器および前記第2空間光変調器を介した光に基づいて、照明瞳に所定の光強度分布を形成する分布形成光学系を備えていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の照明光学系。
  18. 前記分布形成光学系は、オプティカルインテグレータと、前記第1偏向面および前記第2偏向面と前記オプティカルインテグレータとの間の光路中に配置された集光光学系とを有することを特徴とする請求項17に記載の照明光学系。
  19. 前記被照射面と光学的に共役な面を形成する投影光学系と組み合わせて用いられ、前記照明瞳は前記投影光学系の開口絞りと光学的に共役な位置であることを特徴とする請求項17または18に記載の照明光学系。
  20. 所定のパターンを照明するための請求項1乃至19のいずれか1項に記載の照明光学系を備え、前記所定のパターンを感光性基板に露光することを特徴とする露光装置。
  21. 請求項20に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
    前記所定のパターンが転写された前記感光性基板を現像し、前記所定のパターンに対応する形状のマスク層を前記感光性基板の表面に形成する現像工程と、
    前記マスク層を介して前記感光性基板の表面を加工する加工工程とを含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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