JP2010256971A - 生体認証装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の影響を略一定にして安定した認証精度を得ることができる生体認証装置および情報処理装置を提供する。
【解決手段】本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置であって、利用者の指が置かれる空間を形成し、その空間の横方向から入射する外光を遮るガイドと、利用者の指がセットされていない場合には閉じ、利用者の指がセットされた場合には利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、その空間の上方から入射する外光を遮る開閉体と、開閉体の表面に配置され、利用者の指に光を照射する光源部と、空間の底部に配置され、その空間に入射した外光または光源部から照射された光を反射する反射面を有するフィルタと、フィルタの下に配置され、光源部から照射された光を受けた利用者の指の静脈を撮像する撮像部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、生体認証装置に関し、特に、指の静脈認証を行う生体認証装置に関する。
通常、指の静脈によって生体認証を行う場合、認証装置のガイドで囲まれた部分(プラスチック等の透明板)の上に利用者が指を置き、ガイドに備えられた光源から指に対して所定の波長の光を照射し、光が照射された指をカメラ等が撮像する。そして、撮像された指の静脈のパターンをスキャナ等が画像として読み取り、読み取った静脈のパターンの画像が、あらかじめ登録されている静脈パターンに一致する場合に本人認証を行う。
ところで、上述した手法で本人を認証する場合、日光等の自然光や電灯等の環境光などの外光や光源が指に対して照射する光が、ガイドで囲まれた部分に入射しないことが望ましい。その理由は、入射したこれらの光が上述した透明板に反射し、その反射光が利用者の指に映り込み、カメラ等が撮像した画像が不鮮明となって本人を認証する精度が低下してしまうためである。
このような、いわゆる不要光が指に映り込むことを排除する手法として、例えば、特許文献1には、利用者の指を覆うようなカバーを認証装置に取り付けることによって、外光等を遮断する認証装置が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載された技術では、カバーが利用者の指全体を包み込む形状となっているため、利用者の心理的な緊張を生じやすく、精神的な負担を強いるものとなっていた。
このような利用者の精神的な負担を軽減するものとして、例えば、特許文献2には、上述したカバーに代えて、指の側面のみを囲むガイドを設けることによって、利用者の精神的な負担を軽減しつつ、指の両側面から入射する外光を遮り、上述した映り込みを低減する認証装置が開示されている。
特開2005−128935号公報 特開2003−187235号公報
しかしながら、特許文献2に記載された認証装置では、利用者が指を置く部分の上部が開口されているため、ガイドと指の間からその部分に対して外光が入射し、入射した外光が透明板に反射して上述した映り込みが生じてしまう。
また、ガイドの内側の側面には、通常、指に対して光を照射するための光源が備えられているが、その光源から照射された光の一部が透明板に反射し、その反射光が利用者の指に映り込んでしまう場合がある。図10は、特許文献2に記載された認証装置を模式的に表した図(認証装置の短手方向における断面図)である。
図10に示すように、特許文献2に記載された認証装置では、指fの両側付近に設けられたガイドに備えられた光源sから近赤外光等の光を照射すると、照射された光Rの一部が、指fの下部に位置する反射板Pに反射し、その反射光(矢印)が指fを照らすこととなる。
この結果、反射板Pの下部(認証装置の内部)に配置されたカメラCが、指fの腹部分を撮像した場合、指の静脈のパターン画像が反射光によって不鮮明となる現象(いわゆる、白つぶれ)が生じ、本人認証の精度が低下してしまうという問題があった。このような白つぶれが生じる範囲は、指fの太さによって異なるものである。
図11は、図10に示した指fに比べて細い指f’が置かれた場合の例を示す図である。図11に示すように、指f’が置かれた場合、反射板Pが光源sから照射された光を反射する割合が大きいため、置かれた指が細いほど反射光の影響を受けて本人認証の精度が低下してしまう。このように指の太さに応じて認証精度が低下することを防ぐため、光源から照射される光量を制御する場合、指の太さを考慮しなければならなくなる。
さらに、特許文献2に記載された認証装置では、上述したようにガイドと指f(f’)との間に隙間が生じているため、この隙間から外光が入射する。その結果、光源からの光が反射板によって反射される場合と同様に、撮像した画像が白つぶれする場合が生じてしまう。
図12および図13は、外光が反射板Pによって反射し、指f(f’)を照らす様子を示す図である。図13に示す例では、指f’が図12に示す指fに比べて細いため、より多くの反射光が指f’を照らしていることがわかる。
このように、特許文献2に記載された認証装置では、生体の個体差(指の太さ等)によって、指が光源sから照射される光や外光から受ける影響が異なってくる。したがって、本人認証を一定の精度で行うために、個体差を考慮して光源から照射する光の光量を調整しなければならないという問題があった。すなわち、撮像対象となる生体(被写体)に対する光の影響が一定ではないため、光源から照射される光の光量をきめ細かく調整しなければ、安定した認証精度が得られないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、光の影響を略一定にして安定した認証精度を得ることができる生体認証装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明にかかる生体認証装置は、本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置であって、前記利用者の指が置かれる空間を形成し、前記空間の横方向から入射する外光を遮るガイドと、前記利用者の指がセットされていない場合には閉じ、前記利用者の指がセットされた場合には前記利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、前記空間の上方から入射する外光を遮る開閉体と、前記開閉体の表面に配置され、前記利用者の指に光を照射する光源部と、前記空間の底部に配置され、前記空間に入射した外光または前記光源部から照射された光を反射する反射面を有するフィルタと、前記フィルタの下に配置され、前記光源部から照射された前記光を受けた前記利用者の指の静脈を撮像する撮像部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる生体認証装置は、本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置であって、前記利用者の指が置かれる空間を形成し、前記空間の横方向から入射する外光を遮るガイドと、前記ガイドの内側の表面に配置され、前記利用者の指に光を照射する光源部と、前記利用者の指がセットされていない場合には閉じ、前記利用者の指がセットされた場合には前記利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、少なくとも前記光源部から照射された光を透過する開閉体と、前記空間の底部に配置され、前記空間に入射した外光または前記光源部から照射された光を反射する反射面を有するフィルタと、前記フィルタの下に配置され、前記光源部から照射された前記光を受けた前記利用者の指の静脈を撮像する撮像部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光の影響を略一定にして認証の精度を安定させることができる生体認証装置を提供することができる。
本実施形態にかかる生体認証装置の外観を示す図である。 図1に示した生体認証装置をAの向きから見た場合の上面図である。 図1に示したLの位置における生体認証装置の指置き部の断面図である。 利用者の指によって扉が、ガイドの上辺を軸として押し下げられる様子を示す図である(指が太い場合)。 利用者の指によって扉が、ガイドの上辺を軸として押し下げられる様子を示す図である(指が細い場合)。 図2〜図5に示した場合に比べて扉の間の幅を短くした様子を示す図である(指によって扉が押し下げられた場合)。 図2〜図5に示した場合に比べて扉の間の幅を短くした様子を示す図である(指によって扉が押し下げられていない場合)。 他の形態の生体認証装置の位置Lにおける断面図である。 図8に示した他の形態の生体認証装置において、光源から照射された光が扉を透過し、透過された光が利用者の指に照射される様子を示す図である。 従来技術の認証装置の光源から照射される光の様子を模式的に表す図である(指が太い場合)。 従来技術の認証装置の光源から照射される光の様子を模式的に表す図である(指が細い場合)。 従来技術の認証装置に外光が入射する様子を模式的に表す図である(指が太い場合)。 従来技術の認証装置に外光が入射する様子を模式的に表す図である(指が細い場合)。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる生体認証装置の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態にかかる生体認証装置1000の外観を示した図である。図1に示すように、生体認証装置1000は、本体部100と、指置き部200と、接続部300と、を含んで構成されている。なお、接続部300は、後述する種々の装置に接続するためのケーブル等である。
本体部100は、指を撮像する撮像部101を含んで構成されている。また、指置き部200は、ガイド201と、フィルタ202と、開閉部203と、を含んで構成されている。
なお、生体認証装置1000は、接続部300を介して、コンピュータ(例えば、ノート型パーソナル・コンピュータ)、ATM(Automated Teller Machine)等の種々の情報処理装置に接続したり、これらの情報処理装置に組み込まれた状態で、利用者の本人認証を行うことができる。
また、以下の説明では、生体認証装置1000が利用者の本人認証を行う前提で説明しているが、例えば、後述する撮像部101が撮像した利用者の指の画像を、上述した各種の情報処理装置に送信し、情報処理装置側で本人認証を行い、その結果を生体認証装置1000が受け取ることとしてもよい。
図2は、図1に示した生体認証装置1000の指置き部200をAの向きから見た場合の図(上面図)である。図2に示すように、指置き部200は、ガイド201によって指を置くための空間の三方が囲まれた状態となっている。そして、その空間を上方から覆うように、1対の扉2031が配置されている。扉2031とガイド201とは、ヒンジ2032によってガイド201の内側の側面で繋がれている。
また、それぞれの扉2031の表面(上面)には、所定の波長の光(例えば、近赤外光)を照射する光源2033が配置されている。光源2031は、図2に示すように、それぞれの扉2031の略一面に格子状に配置されている。後述するように、利用者は、この扉2031の上面に配置された光源2033の上に指Fを置くことによって、本人認証を開始する。続いて、本体部100の各部について説明する。
撮像部101は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子から構成され、後述する指置き部200のフィルタ205を介して、指置き部200に置かれた指の静脈を撮像する。
図3は、図1に示したLの位置における生体認証装置1000の指置き部200の断面図である。図3に示すように、撮像部101は、本体部100の内部から外部上方に対してレンズが向けられている。撮像部101は、後述する指置き部200の扉2031の上面に配置された光源2033から照射された光を受けた指Fの静脈を撮像する。
なお、指置き部200の光源2033の光量の調整や光を照射するタイミングや、撮像部101の撮像を開始するタイミング、あるいはタッチセンサ(不図示)等によって利用者の指が扉2031に接触したか否かの判定等の各種の制御については、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置から構成された制御ユニット(不図示)によって行われる。
また、制御ユニット(不図示)では、上述した撮像部101が撮像した指の静脈パターンの画像と、あらかじめメモリ(不図示)等の記憶媒体に記憶した静脈パターンの画像とを比較し、両者が一致する場合には、正当な利用者である旨を認証する。具体的な認証方法については、従来から知られた種々の手法を用いることができる。 なお、上述したように、制御ユニット(不図示)については、生体認証装置1000の内部(例えば、本体部100)、あるいは上述した各種の情報処理装置のいずれに構成されていてもよい。続いて、指置き部200の各部について説明する。
ガイド201は、指置き部200に置かれた指が左右に動かないように固定しつつ、利用者の指の横方向(短手方向および先端方向)から入射する外光を遮るものである。図1に示したように、ガイド201によって、利用者が指を置くための空間が形成されている。
フィルタ202は、ガイド201によって形成された空間の底部に配置されるプラスチック板等であり、外光(例えば、可視光)を反射する素材を含む平板状のものから構成される。
開閉部203は、利用者が指を置く空間(ガイド201に三方を囲まれた空間)に対して上方から入射する外光を遮るものである。また、開閉部203は、図2または図3に示すように、開閉部203は、扉2031と、ヒンジ2032と、光源2033と、を含んで構成され、後述するように、利用者がその空間に指を置いた場合に、所定の波長(例えば、近赤外光)の光がその指に対して接した状態で照射されるように構成されている。
扉2031は、上述した空間に対して外光が入射することを防ぐものであり、不透明のプラスチック板等の平板状のものから構成されている。なお、以下の説明では、扉2031は、不透明である前提で説明しているが、外光を遮ることができる素材であれば、不透明でなくともよい。
なお、扉2031は、後述するように、利用者の指が置かれていない(セットされていない)場合には閉じており、利用者の指がセットされた場合には、その指の押し当て力によって下方に向かって開くように開閉可能になっている。
ヒンジ2032は、上述した扉2031が回動可能なようにガイド201に繋ぐ蝶番等の止め具である。図3に示すように、ヒンジ2032は、それぞれのガイド201の最上部に配置され、扉2031とガイド201とを、扉2031がガイド201の上端(上辺)を軸として開閉するように繋いでいる。
ヒンジ2032は、扉2031が上方(図3に示すBの向き)から押下された場合に、扉2031が、押下された位置(開き位置)から元の位置(閉じ位置)に付勢するような弾性力(回転応力)を有するバネ等の弾性部材を内部に備えている。図3に示す例では、扉2031は、破線に示す位置にまで押下された場合、上方(図3に示すB’の向き)に付勢し、開き位置から閉じ位置まで戻るようになっている。
図4は、利用者の指Fによって、扉2031がガイド201の上辺(ヒンジ2032)を軸として押し下げられる様子を示す図である。図4に示すように、利用者の指Fによって扉2031が押し下げられると、ヒンジ2032による扉2031の回転応力が働き、指Fが扉2031を押圧する力と、扉2031の回転応力とが均衡し、指Fと扉2031(より具体的には、扉2031の上面に配置された光源2033)とが接し、光源2033から照射された光Xは、指Fの腹部分を照らすこととなる。
したがって、ガイド201と、扉2031と、フィルタ202と、利用者の指Fとによって1つの閉空間Sが形成される。この結果、図4に示した閉空間Sには、外光が入射されることが略なくなり、撮像部101が指Fを撮像した場合、フィルタ202によって反射した外光が指Fに映り込み、指Fの静脈のパターン画像がいわゆる白つぶれを生じる現象を抑えることができる。すなわち、このような閉空間Sを形成することによって、外光による本人認証の精度への影響を略一定することができ、認証の精度を安定させることができる。
なお、上述したように、ヒンジ2032によって扉2031の回転応力が働くので、指Fの太さが変わった場合であっても、図4に示した閉空間Sに対して入射する外光が変化することはない。図5は、図4に示した指Fよりも細い指F’が置かれた場合の様子を示す図である。
図5に示すように、指F’の太さが細いため、図4に示した扉2031に比べて水平に近い状態で、指F’との均衡を保っているが、図4に示した場合と同様に、閉空間Sを形成している。したがって、利用者の指の太さ等(すなわち、生体の個体差)にかかわらず、外光による本人認証の精度への影響を略一定することができ、認証の精度を安定させることができる。
なお、図2〜図5に示した例では、それぞれの扉2031は、互いに略接するような位置にまでその幅が設けられている前提で説明した。しかし、利用者が指を置いた場合に、指と、扉2031と、ガイド201と、フィルタ202とが閉空間を形成することができる程度の幅で、それぞれの扉2031が配置されていればよい。
図6は、それぞれの扉2031の間の幅を、図2〜図5に示した場合に比べて短くし、指Fによって扉2031が押下された様子を示す図である。図6に示すように、それぞれの扉2031の間の幅は、図2〜図5に示した場合に比べて短くなっているが、指Fと扉2031とはヒンジ2032の回転応力によって互いに接した状態となっている。このような場合であっても、指F”と、扉2031と、ガイド201と、フィルタ202とによって、閉空間Sが形成されるので、外光による本人認証の精度への影響を略一定することができ、認証の精度を安定させることができる。
ただし、図6に示したような扉2031の間の幅が短い場合、それぞれの扉2031が、通常の状態(指が扉2031に押下されていない状態)に位置する場合、図7に示すように、それぞれの扉2031の間に隙間が生じ、その隙間から塵や埃等がフィルタ202に蓄積してしまう場合がある。そして、蓄積した塵や埃等が、撮像部101が撮像した画像に映り込む結果、本人認証の精度が低下してしまう場合があるため、互いの扉2031は略接するように構成されていることが望ましい。このように、互いの扉2031は略接するように構成することによって、塵や埃等を除去するためのメンテナンスの負担も軽減されることとなる。続いて、図2に戻り、光源2033について説明する。
光源2033は、例えば、不図示の光源駆動部を含む複数のLED(Light Emitting Diode)等の発光素子から構成され、各発光素子は、扉2031のそれぞれの上面に所定の間隔(格子状)に配置され、利用者の指に対して所定の波長の光(例えば、近赤外光)を照射する。このように、光源2033は、扉2031と同様に1つの対をなして格子状に配置されているので、それぞれの光源2033が、利用者の指の両側からバランスよく均等に光を照射することができるようになっている。
なお、光源2033は、所定の信号線によってヒンジ2032を介して本体部100と接続され、不図示の光源駆動部が制御部ユニット(不図示)からの制御信号を受けて、各光源を発光させるように構成されている。
図2〜図7に示したように、利用者の指が置かれた場合、ヒンジ2032による扉2031の回転応力が働くため、扉2031の上面に配置された光源2033は、指Fの腹部分の中心方向(水平よりやや上方向)に光を照射する。したがって、光源2033から照射された光のうち、上述した閉空間Sに入射する光が減少し、撮像部101が撮像した画像が、光源2033から照射された光によって、いわゆる白つぶれが生じる現象を抑えることができる。
このように、本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置1000において、ガイド201が利用者の指が置かれる空間を形成し、その空間の横方向から入射する外光を遮り、開閉体203が利用者の指がセットされていない場合には閉じ、利用者の指がセットされた場合には利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、その空間の上方から入射する外光を遮り、光源2033が開閉体203の表面に配置され、利用者の指に光を照射し、フィルタ202がその空間の底部に配置され、その空間に入射した外光または光源2033から照射された光を反射する反射面を有し、撮像部101がフィルタ202の下に配置され、光源2033から照射された光を受けた利用者の指の静脈を撮像するので、光の影響を略一定にして認証の精度を安定させることができる。
上述した実施の形態においては、ガイド201の上端にヒンジ202を設け、そのヒンジ202による回転応力によって、利用者の指と扉2031の上面に設けられた光源2033とが接するように構成することにより、外光や光源2033から照射される光の影響を略一定にすることができた。しかし、光源2033が扉2031の上面に配置されているので、光源2033自体に塵や埃が堆積し、光源2033から照射される光の強さが、埃や塵が堆積する量によって変化し、その結果、同じ利用者の指であっても認証の精度に違いが生じてしまう場合も存在する。そこで、他の形態として、光源2033が塵や埃の影響を略受けることなく、認証の精度を一定に保つようにする場合について説明する。
図8は、上述した生体認証装置(生体認証装置5000)の位置L(図1に示した生体認証装置1000と同様の位置)における断面図である。図8に示すように、生体認証装置5000は、上述した実施の形態とは異なる指置き部400を備える点で、生体認証装置1000とは異なっている。以下の説明では、上述した生体認証装置1000と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略している。
図8に示すように、指置き部400の光源2133は、生体認証装置1000における指置き部200の光源2033とは異なり、扉2031の上面ではなく、ガイド201の内側の側面に配置されている。
また、指置き部400の開閉体213は、生体認証装置1000における扉2031とは異なる扉2131を備えている。扉2131は、その上面には光源2133が配置されていない。扉2131は、少なくとも、光源2133から照射される波長の光(例えば、近赤外光)を透過する素材によって構成されている。すなわち、図9の破線で示すように、生体認証装置5000の指置き部400に利用者の指Fが置かれた場合、ガイド201の内側側面に配置された光源2133から照射された光が扉2131を透過し、透過した光が利用者の指Fに照射されるようになっている。
上述した構成の場合、光源2133は、ガイド201の内側の表面に配置されているので、生体認証装置1000において光源2033が照射した光がフィルタ202によって反射される場合に比べて、生体認証装置5000において光源2133が照射した光がフィルタ202に反射される場合の方が、より多くのフィルタ202からの反射光を受けてしまう。
しかし、生体認証装置5000を、例えば、ノート型のパーソナル・コンピュータ等の情報処理装置2000に接続して、頻繁に外出先で使用する場合等には、光源2133から照射される光がフィルタ202によって反射されることによる認証精度の低下の影響に比べ、フィルタ202に堆積する塵や埃等による認証精度の低下の影響が大きいため、生体認証装置を上述したような外部環境で使用する場合等には、認証精度の低下を防止することができる。
このように、本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置5000において、ガイド201が利用者の指が置かれる空間を形成し、その空間の横方向から入射する外光を遮り、光源2133がガイド201の内側の表面に配置され、利用者の指に光を照射し、開閉体213が利用者の指がセットされていない場合には閉じ、利用者の指がセットされた場合には利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、少なくとも光源部2133から照射された光を透過し、フィルタ202がその空間の底部に配置され、その空間に入射した外光または光源部2133から照射された光を反射する反射面を有し、撮像部101がフィルタ202の下に配置され、光源部2133から照射された光を受けた利用者の指の静脈を撮像するので、生体認証装置を外部環境で使用する場合等において、認証精度の低下を防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施の形態においては、扉2031等がヒンジ2032によって、ガイド201の上辺を軸として回動可能な構成としたが、例えば、扉2031等を横方向にスライドさせることによって、上述した閉空間Sを形成させることとしてもよい。
また、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
1000…生体認証装置、100…本体部、101…撮像部、102…制御ユニット、200…指置き部、201…ガイド、202…フィルタ、203…開閉部、2031,2131…扉、2032…ヒンジ、2033,2133…光源、300…接続部。

Claims (6)

  1. 本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置であって、
    前記利用者の指が置かれる空間を形成し、前記空間の横方向から入射する外光を遮るガイドと、
    前記利用者の指がセットされていない場合には閉じ、前記利用者の指がセットされた場合には前記利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、前記空間の上方から入射する外光を遮る開閉体と、
    前記開閉体の表面に配置され、前記利用者の指に光を照射する光源部と、
    前記空間の底部に配置され、前記空間に入射した外光または前記光源部から照射された光を反射する反射面を有するフィルタと、
    前記フィルタの下に配置され、前記光源部から照射された前記光を受けた前記利用者の指の静脈を撮像する撮像部と、
    を備えることを特徴とする生体認証装置。
  2. 前記開閉体は1対の平板状の扉から構成され、
    前記光源部は、前記扉のそれぞれの上面に配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体認証装置。
  3. 前記光源部は、格子状に配置された複数の光源から構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の生体認証装置。
  4. 前記開閉体は、前記開閉体を開いた位置から閉じた位置まで付勢し、前記ガイドと前記開閉体とを繋ぐ付勢部をさらに備え、
    前記扉のそれぞれは、前記付勢部を中心として開閉する、
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の生体認証装置。
  5. 前記付勢部は、弾性部材を有する1組のヒンジから構成されている、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の生体認証装置。
  6. 本人認証を行うための利用者の指の静脈の情報を取得する生体認証装置であって、
    前記利用者の指が置かれる空間を形成し、前記空間の横方向から入射する外光を遮るガイドと、
    前記ガイドの内側の表面に配置され、前記利用者の指に光を照射する光源部と、
    前記利用者の指がセットされていない場合には閉じ、前記利用者の指がセットされた場合には前記利用者の指の押し当て力により下方に向かって開くように開閉可能であって、少なくとも前記光源部から照射された光を透過する開閉体と、
    前記空間の底部に配置され、前記空間に入射した外光または前記光源部から照射された光を反射する反射面を有するフィルタと、
    前記フィルタの下に配置され、前記光源部から照射された前記光を受けた前記利用者の指の静脈を撮像する撮像部と、
    を備えることを特徴とする生体認証装置。
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