以下、本発明の1実施例を詳細に説明する。尚、本願明細書において指下面および指下半面は掌側もしくは撮影部側の面、指上面もしくは指上半面は甲側および撮影部側の面の反対面、指側面とは指の掌側および甲側以外の指の面、もしくは上記指上面、指下面以外の面を意味するものとする。
更に、本願明細書において透過光とは指内部を通過する光を意味するものとし、皮膚表面、表皮において反射する光と区別する意味で用いるものとする。図13に典型的に示すような指側面部の飽和領域は、光源からの光が直接皮膚表面で反射してカメラまで到達するために生じている。反射光と透過光の比率を適切に調整しなければ、正しい血管パターンは得られない。以下、本発明である解決手段を述べる。
図1は、本発明を実現する認証装置100の概略図である。本体には、上面に、指102を置く場所を直感的に理解しやすい形で提示するガイド溝108があり、その左右に光源部104が配置されている。このガイド溝は指下半面分が隠れる程度の低い側壁として機能も持つ。光源は装置内部にあり、上面がカバーされ、光源開口部106を通して、ガイド溝108上に置かれた指に向けて照射される。光源部上面のカバーは、所望の照射方向外に拡散した光が、認証指以外の指や掌に反射して、外乱光として撮像に影響を与えるのを抑える役割も果たす。ガイド溝108に合わせて指を置くと、指先にあたる部分にボタンスイッチ118があり、また、指の第1、第2関節前後の部分に撮影開口部110が位置し、下に位置するカメラ(撮影部)112から指が撮影できるようになっている。カメラ(撮影部)112には、近赤外領域の波長だけを通すフィルタが装着され、可視光領域の光による影響を抑え、血管パターンを鮮明に撮影する。撮影開口部110は、光源開口部106とともに、透明なガラスやアクリル板で覆われ、光は通しつつ、認証装置内部に異物が入り込むのを防止する。上記ガラスやアクリル板の替わりに、近赤外領域の光のみ通す光学フィルタの板を用いることで、装置保護と可視光除去の二つの機能を一枚の板にまとめることもできる。さらには、筐体を光源開口部や撮影開口部も含め、光学フィルタ素材で一体的に作っても構わない。
図13に示すような指側面部の飽和領域は、光源からの光が直接皮膚表面で反射してカメラまで到達するために生じている。すなわち、指の掌側、図中では下半面部分に照射される光量を絶対的もしくは相対的に抑制することで、飽和領域を減らすことができる。よって本願では指の特定領域(特に、指上半面に)へ照射光の光量を調節することにより、側面照射方式による撮像画像においても輝度が飽和した領域の面積を減少させることで、血管パターンの一部が失われるという問題を解決する。例えば、指上半面に照射する光強度、光量を増加させる。
具体的には、図1に示す光源部の内部には、近赤外光を発する光源114が遮光板116の上に実装されている。この遮光板は、指の下半面への光の進行を防ぐと同時に、指を置く位置の目安となる、ガイド溝の一部も兼ねる。この遮光板の面と、光源の光軸線とがほぼ一致するようにし、光軸を指の上半面に向けることで、光源の光の最も強い部分を有効に利用しながら、下半面の遮光を可能にする。また、遮光板の傾斜を十分とり、下端側に光源を置けば、ガイド溝よりも低い位置に光源が収まり、装置を薄型にできる。このとき、この遮光板の一部を含むガイド溝は、艶消しの塗料・素材もしくは模様で表面加工し、指の甲側上面で反射した光が、ガイド溝で再び反射し、指側面を照らさぬようにする。尚、光の照射を抑制する範囲を指の側面から見た場合の幅にして、撮影部面から1/2乃至2/3程度とすると、実験的に鮮明な血管パターンが得られる。
ここで、掌側、甲側ではない指側面部を見た場合における指の掌側から甲側方向を高さ方向、指の先から指の付け根方向を幅方向とする。上記幅方向の指幅を一定とした場合において、指側面の遮光する面積を撮像部面から高さ方向にした変化させた場合の計測データを図17に示す。
図17は,光の照射を抑制する範囲の指側面全体に占める比率(指側面の遮光比率)と,指の撮像部面に飽和領域が占める比率(指腹部の飽和領域の比率)の関係を,12の被験指を対象に調べた計測データである。
このグラフから,若干の個人差によるばらつきはあるが,撮影部面から2/3程度の指側面領域を遮光した場合に飽和領域がなくなっており,1/2程度でも10%前後まで抑えられることがわかる。また、指側面上部へ、下から見上げるように光が照射されるように光源を配置すると、指の下半面に回りこむ光の強さが抑えられるので、より効果的である。そのときの仰角は、光源に固有の,光の進行方向の広がり度合いを示す指向角と,上記の理想的な指側面の遮光比率とから容易に求められる。
また一方、上記のような、構造体としての遮光板を用いずとも、若干高価にはなるものの、レーザー等の指向性の強い光源を指上半面に焦点を絞って当てることでも、下半面での反射を抑制することが可能である。また、光源はそのままでも、偏向板等を用いて照射方向が指の上半面のみになるように制御したり、あるいは撮像系の直前に偏向板等を置いて反射光に固有の光の向きだけを弱めたりすることもできる。さらにまた、指の下半面の反射を物理的に弱めるのではなく、逆により強い光を上半面に照射することで、相対的に下半面の反射の影響を抑制した画像を取得する方法もある。
以上述べたように、指の上半面と下半面それぞれの領域に照射される光の量を各々最適な量に調整する手段を設けることによって、光源の位置を指の真上に限定しなくても明瞭な血管パターンが得られるようになる。また、この実施例では指の上半面に光を照射し、下半面への光を遮る手段を設けたが、本願の思想は厳密に上半面、下半面にのみ限定するものではなく、静脈の撮像パターンが得るために必要な指の部位に光を照射し、それ以外の指の部位への光量を相対的に抑制するものであることは言うまでもない。
認証は、ユーザが指をガイド溝に合わせて108上に置き、ボタンスイッチ118を押すことで始まる。但し、ボタンスイッチは必須ではなく、指がガイド溝に正しく置かれたことを他の手段によって検知しても構わない。例えば、静電容量の変化や生体の導電性を利用したタッチセンサを用いても良いし、カメラ112によって撮影された撮影画像をリアルタイムに監視し、指が置かれたことを画像処理で検出するのでも良い。但し、タッチセンサの場合、必ずしもユーザが認証の準備ができた状態で反応するとは限らないので注意が必要である。ボタンスイッチを利用することによって、認証処理の開始タイミングをユーザが明示的に決定でき、また、スイッチが押されるまで、認証系を待機状態にしておけるため、消費電力を低減できる利点がある。また、従来ボタンスイッチを使って何らかの操作を行っていた装置に対して、ユーザの操作手順の変更を強いることなく認証機能を自然に追加することができる。この場合のボタンスイッチは機械式に限定されるものではない。例えば、圧力センサなどユーザが意図的に操作してはじめて接点が生ずるものであれば何でも良い。
ボタンスイッチとは別に、圧力センサを、撮影開口部110の透明板上に実装することで、個人認証の精度を向上させることもできる。生きている人間の血管は、強い圧力をかけると潰れて血管が広がり、すなわち、パターンの線模様が太くなり、さらに圧力をかけると血の流れが止まって血管が見えなくなる。圧力センサが反応したときに、撮像画像に、このような生体特有の時系列変化が見られることを認証の前提条件とすれば、偽造指を使った成り済ましは非常に困難になり、安全性が増す。認証には、血管パターンが見えなくなる前の画像をバッファメモリ等に記憶しておくか、もしくは指を離して再び血管パターンが見えた後の画像を撮影して用いる。尚、この時系列変化を常時画像で監視して、その変化を認証のタイミングとする方法であれば、圧力センサは必要ない。
図2は、本発明を実現するシステム構成の概略ブロック図の一例である。光源114とカメラ112との間に、指102を挿入して、スイッチ118の押下に合わせて血管パターンの画像信号を取得する。カメラ112の画像信号は、画像入力器200によってデジタルデータに変換され、コンピュータ202の入出力インタフェース204を介してメモリ208に格納される。スイッチ118も同様に入出力インタフェースを介して接続され、オン/オフの状態がメモリ208に格納されるか、もしくは、オンになると同時にCPU206に対して割り込み信号を発生する。CPU206は、スイッチ118の状態がオンになったのを確認するか、もしくはオンになった割り込み信号を検知すると、認証を行うソフトウェアプログラムを起動し実行する。そして、プログラムの処理結果に基づき、結果を表示器210に表示したり、制御対象214に適切な信号を送って扉を開閉したり、といった各種制御を行う。キーボード212は、例えば、暗証番号などの、認証に関する補助情報を入力するなどに用いる。
また、図2に代表されるような個人認証システムにおいて、撮像部により撮像された画像の静脈の撮像パターンと登録パターンとの照合結果に応じて様々な処理をさせることも可能である。
図3は、上記ハードウェア、特にCPU206によって実行されるソフトウェアフローの一例を示している。処理300では、ハードウェア全体の初期化やプログラム実行に必要となる一時変数に初期値を代入する。初期状態への移行が完了すると、プログラムはアイドリング状態に入り、スイッチ118がオンになるのを待つ(302)。スイッチがオンになったら、カメラ112で撮影した指の画像をメモリ208に取り込む(304)。取り込んだ画像データについて画像処理を行い、血管パターンの特徴を抽出し(306)、すでに登録してあるパターンと一致するものがないか照合探索を行う(308)。ここで、登録してあるパターンとは、認証に先立って、正当な登録者が、上記処理306までを同様に行った後、メモリ208に、その登録者を識別する情報と関連付けて格納したデータである。このとき、パターンを登録するメモリには、処理実行のためのメモリと別に、電源の入切によって情報が失われない不揮発性のメモリを利用することもできる。また同様の目的でハードディスクなどの記録媒体を用いても構わない。もし、一致するパターンが存在すれば(310)、認証を必要としている機器やソフトウェアプログラム等の制御対象に対して、正当なアクセス権が認証された旨の信号、もしくは認証された個人の識別用データを送信する(312)。尚、一致するパターンが存在しない場合には、信号を何も送信しないか、もしくは、必要に応じて不正なアクセスを受けた旨の信号を送信する。そして、次にスイッチがオンになるまで再び待機する。
ここで、人によって指の太さは異なるため、画一的な光量では血管パターンがうまく現れる人も現れない人も発生する。そこで、最も良好に血管パターンが現れるまで、光源に供給する電力量を制御しながら明るさを変えて連続的に撮像することで、認証の精度を高めることができる。電力量制御については、例えば、パワートランジスタを用いた、PWM(Pulse Width Modulation)等の高速なスイッチング制御が利用できる。さらに指の太さを計測するセンサを追加すれば、指の太さと最適光量との関係を予め計算して記憶しておくことで、より少ない枚数の撮像で最適な血管パターンが得られる。
また、指の太さの個人差は、遮光性能に密接に関連する。なぜなら、指が太いと指の高さは遮光板よりもかなり高くなり、遮光板を超える指の側面面積が大きくなるため十分に透過光を吸収できる反面、指の下半面にも光が当たる可能性が生じる。逆に、細い場合には、指の上半面が遮光板の高さを超えないということになり光が当たる面積が少なく、光量が不足する可能性が生じる。つまり、遮光板の傾きが一定の場合、指が太ければ、指下面側の遮光が不十分になり、逆に細ければ、指上面側への光量が不足する危険性がある。そこで、遮光板の傾きを可変とするか、あるいは、可動ミラー等で反射させるかによって、光源の向きを指の太さに応じて自動調整できるようにしても良い。自動調整する場合の最適位置の検出は、例えば、カメラの撮影画像をリアルタイムで監視し、指側面の飽和領域の面積を求め、血管パターンが明瞭に現れている範囲で、その面積が最小になるように制御すれば良い。血管パターンが明瞭か否かは、血管を表す黒い線と周辺組織の白い部分との輝度比が一定の条件を満たしているかで計測可能である。また、飽和領域の面積は、指の両側境界付近を起点に最大輝度値の画素が連続する領域として抽出できる。このような遮光板の可動機構をさらに応用すれば、図1では丘のように盛り上がって存在している光源部104を、認証時以外は装置筐体100の中に収納しておくこともできる。これによって、待機時の装置形状はさらに薄型で、かつ突起がなくなり、例えば、携帯電話や携帯情報端末への実装に好適となる。
さらに、指側面の飽和領域は、指両側に配置した光源を、それぞれ片方ずつタイミングをずらして点灯させることで、順次一方だけに現れるようにさせることが可能である。それぞれの光源の点灯タイミングで撮像した2枚の画像について、指の撮像画像における飽和領域のない半面だけを切り出して1枚に合成することで、飽和領域のない指画像を得ることが可能である。この方法の場合は、遮光板も必要がなくなる。しかしながら次のようなトレードオフも存在する。光源の点灯に合わせて2枚連続して撮像しなくてはならないため若干多めに時間がかかる。合成する2枚の画像は常に光量が同じに得られるとは限らないため画像の境目部分が目立つ場合もある。境目が目立たないように平滑化処理を行うと画像の鮮明さが失われる場合もある。
図4は、認証装置100の1バリエーションにおいて、指を置く部分108を側面から見た拡大図である。下部に撮影開口部110があって、その下にカメラ112がある。指を置く部分は、フラット平面でも良いが、図のように、開口部110から指先部分にかけて、指が自然に屈曲するように弧を描くようにデザインすることもできる。指をまっすぐに伸ばそうとすると、指の皮膚が緊張し、それによって血管が圧迫されて血液が流れにくくなり、血管パターンが得られないことがある。図のように、弧を描く形状であれば、指が自然に曲がるので、血管を圧迫しない。また、自然に曲がった状態であれば、開口部110の透明板面に指が触れることもなく、透明板面との接触によって血管が圧迫されたり、汚れが付着したり、といったこともない。また、開口部110を形成する透明板をより下方に設置するか、もしくは指置き台400を設けることで、指の付け根が開口部110に対して浮き上がるようにし、これによって開口部110と指が接触することによる血管圧迫をより確実に防ぐことも可能である。また、指先部分のガイド溝の高さは、ちょうど指先の腹部分が収まるだけに制限し、上部を開放することで、爪を長く伸ばしていたり、付け爪をしていたりする人でも不自由なく所定位置に指を置けるようにする。
図5は、認証装置100を薄型にした一例である。上記の装置形態では、血管パターンの撮像のためにカメラを用いていたため、一定長の焦点距離が必要で、また、カメラ自体がレンズ等で厚みを持つために、撮像部の筐体が大きくなりがちである。そこで、カメラの替わりに、密着型のイメージセンサを用いることで薄型化が可能になる。例えば、密着型のイメージセンサとして、近赤外に感度のあるフォトトランジスタを格子状に並べたものが考えられる。フォトトランジスタの値を逐次読み出すことで、カメラと同じように二次元の画像データが得られる。図5のように、弧を描いた造形の場合、フォトトランジスタをフィルム状のフレキシブル基板の上に作り込むことで、弧の曲率に合わせて装着することができる。また、撮影開口部110の透明カバー部品と置き換えて装着することも可能である。
図6は、認証装置100を薄型にする別の例である。鏡600を用いてカメラ撮影することで、図4と同じ焦点距離でありながら、光の進行経路を折り畳むことで筐体の厚さを抑えることが可能になっている。
図7は、本発明を銀行等の現金預払機に適用した例である。700が現金預払機筐体であり、テーブル状の操作面上に、タッチパネル付きのディスプレイ702と、認証装置100が並置されている。現金を引き出す場合、ユーザは、まず片手の指を認証装置100の指定位置に置く。そして、そのまま反対側の手で、702上に表示されるメッセージに合わせて、金額入力等の操作を行う。操作は、個人認証と並行して行われ、認証ができると、現金出入口708から現金が出てくる。認証ができない場合には、現金は出ず、再入力を促したり、間違いの回数が多い場合には取引を一時的に無効にしたりする。704はカード挿入口であり、必要に応じてキャッシュカードや通帳706を挿入する。生体での個人認証を行う場合、一般に、ユーザは認証のために、ストレスを伴う特別な動作を強いられる。例えば、従来の指血管パターンの認証では、心理的抵抗感のある、穴や深い溝の中に指を挿入することが求められる。指紋認証であれば、力を入れてセンサ部を押す必要がある。虹彩認証の場合は、センサカメラに瞬きせずに目を向けていなくてはならない。本発明の認証装置では、開放感のある浅い溝に合わせて、軽く指を置くだけで認証が可能になるので、ストレスを感じにくい。また、無理な力がいらないため、片手をそのままにして、もう片方の手で操作を行うことも容易である。これによって、より低コストな演算装置を用いたり、より処理量の多い高精度認証を行ったりする場合でも、金額等の入力操作の時間内に認証処理が完了していれば、処理時間の長さをユーザに気づかせずに済む。
図8は、本発明の認証装置100の、別の形態の実施例である。遮光板116は、レール800と一体となっており、800はバネ802と結合している。これによって、遮光板116が、側面の光源側に吸い込まれるように移動可能となっている。遮光板116と撮影開口部110との間は、指の下半分がちょうど隠れる程度の溝を形成している。認証の際、ユーザが撮影開口部の上に指を置こうとすれば、必然的に遮光板116を左右にスライドさせることになる。この場合、バネ802が、遮光板を元の位置に戻そうとする力を加えるため、遮光板が指の側面に密着し、指下半面への、より高い遮光効果を発揮する。ユーザが指を離せば、バネによって、自動的に元の位置に戻り、撮影開口部110の埃や汚れを防ぐ働きもする。このとき、遮光板の手前側に切り欠き造形120を施すことで、指を手前側から滑らせるように奥に進めることで、遮光板をスムーズにスライドさせることができる。また、ユーザが撮影開口部の上に指を置こうとしたときに左右の遮光板の移動量が同じになるよう、歯車/歯板の組み合わせ等で制御することによって、指が撮影開口部の中央に置かれるようにガイドすることもできる。このガイド機能により、同じ指であれば、認証のたびに、同じ位置に置かれることになり、照合の精度が高まる。
図15は、本発明の認証装置100の、さらに別の形態の実施例である。指を置く部分周辺の構造を概略的に示している。この図の例では、光源から直接指の光を照射するのではなく、ミラー1500によって一度方向を変えてから光源114からの光を照射している。これによって、光源の位置や固定方法・配線の自由度をさらに高めることができ、側壁の高さを抑えることもできる。
また、図16では、指の片側に光源114を配置し、もう一方側にミラー1500を配置している。光源114から放射される光は、指の一方の側面を照射するだけでなく、指やその上空を抜けて反対側にまで到達している。この光をミラーで反射させ、指の反対側面を照らす光源として用いることができる。これによって、光源を複数用いるよりも消費電力を抑制することができる。
上記では、ムラのない正確な血管パターンが得られるために、光源を指の左右2箇所に配置する例を示してきたが、本発明はそれに制限されるものではなく、必要十分な性能が得られるならば、左右いずれか一方側のみに光源を配置するのでも構わない。それによって、コスト面で有利となる。
尚、本発明は指の血管パターンのみによる個人認証に制限されるものではなく、例えば、指紋認証等とも組み合わせても良い。共通の撮像系で指先の指紋も撮影することで、コストを上げることなく、複数の生体特徴を用いることによる高精度の個人認証が可能になる。