JP2010256290A - 吸光度計測装置またはその方法 - Google Patents

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務 臼井
Shinichi Yokoyama
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Abstract

【課題】ユーザによるキャリブレーションを不要とする。
【手段】 出荷する吸光度計測装置については、前記その固有特性値として、前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶させて出荷する。試薬保持部材には、i)使用している試薬についての傾向特定データ、ii)補正装置10の固有特性値記憶手段15に記憶された固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶しておく。計測時には、前記傾向特定データを読み出して、当該試薬の固有特性値を読み出す。固有特性値が決まれば、前記相関関係データによって、当該試薬に対するその吸光度計測装置における補正値が決定できる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、発光手段として分光分布にばらつきのある素子を用いた計測機器に関し、特に、ばらつきの簡易修正に関する。
特許文献1には、体液成分を検査する検査器具が開示されている。かかる体液成分を検査する検査器具においては、光を照射し、透過した光をセンサー等で読み取り、得られた光強度の値を積分することにより、検体の特性を判断することができる(特許文献1、段落0002参照)。
発明者は、特許文献1における検査器具の測定をユーザが簡易に行えるようにするために、照射手段としてLEDを用いた簡易な吸光度計測装置を考案した。しかし、上記LEDは発光特性についてばらつきがある。ばらつきとは、例えば、中心波長、裾野の幅、裾野の左右形状等である。
かかるばらつきは、計測結果に誤差を生じさせるので、かかる誤差を吸収する手法として、一般的にキャリブレーションが行われる。
キャリブレーションについて簡単に説明する。各機器にて計測した吸光度(Abs)を、吸光度を正確に計測できる基準器で計測した値との相対値を求める。かかる相対値を補正係数として、各機器で計測した計測値を補正する。これにより補正後吸光度を求める。かかる処理をキャリブレーションという。
図1に、LEDを発光手段として用いた吸光度計測機器1〜7について、試薬αに関する補正前後の吸光度を示す。このように、各試薬について、前記補正係数を求めて記憶させておくことにより、正確な吸光度を求めることができる。
特開2004-317307号公報
上記手法には、検査機器をユーザに販売してしまった後に、計測対象として新たな試薬を追加したい場合には、対応ができないという問題があった。かかる問題を解決するために、正確な基準機で測定して値の分かっているキャリブレーション用の被測定物をユーザに渡して、キャリブレーションのための補正値をユーザに設定させることも考えられる。
しかし、これではユーザに補正値の設定処理を強いることとなり、ユーザにとっては煩雑である。また、追加試薬が増えた場合には、間違って登録されるというおそれもある。
上記の問題はLED以外でも、発光特性にばらつきがある発光手段においては同様の問題がある。
この発明は、上記の問題点を解決して、ユーザによるキャリブレーションを不要としつつ、計測精度を高めた計測が可能な計測装置またはその方法を提供することを目的とする。
(1)本発明にかかる計測吸光度補正方法は、試薬の吸光度を計測した計測吸光度を補正する方法であって、試薬の吸光度を計測する計測機器について、発光部の中心波長に対して短い波長の成分を除去するロングパスフィルタ、長い波長の成分を除去するショートパスフィルタの2つを基準フィルタとして、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記計測機器に前記ロングパスフィルタおよび前記ショートパスフィルタについてそれぞれ記憶させておき、ある試薬について、前記発光部の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記ロングパスフィルタ、または前記ショートパスフィルタのいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを当該試薬が納められた試薬反応部材の一部に記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材の一部に記憶しておき、前記計測機器は、前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する。
このように、各計測装置における固有特性値をロングパスフィルタ、ショートパスフィルタの双方について記憶しておき、各試薬についていずれの固有特性値を用いるのかおよび、用いる固有特性値と補正係数との相関関係データを記憶しておくことにより、ユーザによる補正処理をすることなく、正確に試薬の吸光度を計測することができる。
(2)本発明にかかる吸光度計測システムは、A)以下のa1),a2)を有する吸光度計測装置、a1)発光手段を有し、試薬の吸光度を計測する計測部、a2)以下の固有特性値記憶手段を有しており、前記計測部で計測した計測値を補正する補正装置、前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、B)以下のb1)、b2)を有する試薬反応部材、b1)試薬と計測対象部材を反応させる反応部、b2)前記反応部に載置された試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶する記憶手段、を備え、前記吸光度計測機器は、さらに、前記試薬反応部材の記憶手段から、前記傾向特定データおよび前記相関関係データを読み出す読み出し手段を備えており、
前記吸光度計測機器の前記補正部は、前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する。
このように、各吸光度計測装置における固有特性値を短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材の双方について記憶しておき、各試薬について傾向特定データおよび相関関係データを記憶しておくことにより、ユーザによる補正処理をすることなく、正確に試薬の吸光度を計測することができる。
(3)本発明にかかる吸光度計測装置は、1)発光手段を有し、試薬の吸光度を計測する計測部、2)前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、3)前記計測部に載置された試薬反応部材について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データおよび、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材から読み出す読み出し手段、4)前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する補正部を備えている。
このように、各吸光度計測装置における固有特性値を短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材の双方について記憶しておき、各試薬について傾向特定データおよび相関関係データを各試薬から読み出すことにより、ユーザによる補正処理をすることなく、正確に試薬の吸光度を計測することができる。
(4)本発明にかかる吸光度補正装置は、1)前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、2)前記計測部に載置された試薬反応部材について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データおよび、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材から読み出す読み出し手段、3)前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する補正部を備えている。
このように、各吸光度計測装置における固有特性値を短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材の双方について記憶しておき、各試薬について傾向特定データおよび相関関係データを各試薬から読み出すことにより、補正処理が可能となる。
(5)本発明にかかる試薬反応部材は、試薬の吸光度を計測する吸光度計測装置で計測される試薬反応部材であって、b1)試薬と計測対象部材を反応させる反応部、b2)前記反応部に載置された試薬について、前記吸光度計測装置の発光部における中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶する記憶手段を備えている。
したがって、各試薬について傾向特定データおよび相関関係データを各試薬から読み出して、計測吸光度を補正することにより、正確な吸光度を計測することができる。
(5)本発明にかかる相関関係データ作成方法は、吸光度を計測するための発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶した吸光度計測装置を複数台準備し、特定の試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定し、前記特定の試薬を前記複数台の吸光度計測装置にて計測して、各吸光度計測装置の前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との対応データを取得し、前記対応データから前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを生成する。
このように、各吸光度計測装置における固有特性値を短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材の双方について記憶しておき、各試薬について前記傾向特定データおよび前記相関関係データから補正処理をすることにより、正確に試薬の吸光度を計測することができる。
(6)本発明にかかる試薬チップ製造方法は、以下の各ステップによって、相関関係データを取得し、取得した相関関係データを下記にて測定した試薬の相関関係データとして、吸光度計測装置にて読み取り可能な形式で記憶させることにより、試薬チップを製造する製造方法である。1)吸光度を計測するための発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶した吸光度計測装置を複数台準備するステップ、2)特定の試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定するステップ、3)前記特定の試薬を前記複数台の吸光度計測装置にて計測して、各吸光度計測装置の前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との対応データを取得するステップ、4)前記対応データから前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを生成するステップ。
このようにして試薬チップに各試薬について傾向特定データおよび相関関係データを記憶させることにより、計測吸光度を補正できる試薬チップを供給することができる。
なお、本明細書において、「前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データ」は、実施形態では、1次元近似式であるが、n次元近似式であってもよく、また、かかる近似式を求めるためのデータ群であってもよい。
また、「発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材」、「発光手段の中心波長に対して長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材」は、実施形態では、それぞれ、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタを採用した場合について説明したが、計測において安定的に供給できるものであれば、フィルタに限られず、試薬などを採用することもできる。また、このような部材については、前記中心波長に対して、除去する曲線が斜めに横切るものが望ましい。
また、「傾向特定データ」とは、図10の固有特性のうち、いずれを使うのかを特定する「SP」または「LP」が該当する。
「分光分布曲線の傾向が、前記ロングパスフィルタ、または前記ショートパスフィルタのいずれの傾向と似ている」とは、図8に示すように、分光分布が右上がりか左上がりかのいずれに近いかで判断すればよい。
キャリブレーション前後の補正データの一覧である。 この発明の一実施形態による吸光度計測システム1の機能ブロック図である。 図2に示す吸光度計測装置20を、CPUを用いて実現した場合のハードウエア構成である。 吸光度計測装置20の外観図(一部)である。 試薬チップを示す図である。 吸光度計測装置20の発光部の構造を示す。 固有特性値、および相関関係データの生成処理の概要を示すフローチャートである。 複数のLEDについて、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタ、試薬の分光分布を示す図である。 相関関係データを説明する図である。 試薬チップの2次元コード記憶部に記憶されるデータの一例を示す図である。 補正処理を示すフローチャートである。
1.機能ブロック図
図2に、この発明の一実施形態による吸光度計測システム1の機能ブロック図を示す。
吸光度計測システム1は、試薬の吸光度を計測する吸光度計測システムであって、吸光度計測装置20および試薬反応部材2を備えている。吸光度とは、液体に光を照射したときに透過した光量と照射した光量との比の逆対数である。かかる吸光度は液体の濃度に比例するので、これを利用した分析が可能となる。
吸光度計測装置20は、計測部7および前記計測部で計測した計測値を補正する補正装置10を備えている。計測部7は、発光手段(図示せず)を有し、試薬の吸光度を計測する。補正装置10は、読み出し手段13,補正部10および固有特性値記憶手段15を有する。固有特性値記憶手段15は、前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、この吸光度計測装置で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該吸光度計測機器の固有特性値として、前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する。
試薬反応部材2は、試薬と計測対象部材を反応させる反応部5と記憶手段3を備えている。記憶手段3は、傾向特定データおよび相関関係データを記憶する。傾向特定データは、反応部5に載置された試薬について、計測部7の発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定するためのデータである。相関関係データは、補正装置10の固有特性値記憶手段15に記憶された固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示すデータである。
補正装置10の読み出し手段13は、試薬保持部材2の記憶手段3から、前記傾向特定データおよび前記相関関係データを読み出す。吸光度計測機器20の補正部11は、前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する。
このように、計測装置には、当該装置の固有特性値を記憶させておき、試薬保持部材2に、固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データに記憶させておくことにより、以下のような処理が可能となる。
1)出荷する吸光度計測装置については、前記その固有特性値として、前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶させて出荷する。
2)試薬保持部材には、i)使用している試薬についての傾向特定データ、ii)補正装置10の固有特性値記憶手段15に記憶された固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶しておく。
3)計測時には、前記傾向特定データを読み出して、当該試薬の固有特性値を読み出す。固有特性値が決まれば、前記相関関係データによって、当該試薬に対するその吸光度計測装置における補正値が決定する。
これにより、当該装置における当該試薬のキャリブレーションが不要となる。
また、前記固有特性値は、前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶している。当該試薬がいずれに似ているかで、採用する固有特性値を決定することにより、中心波長、幅、左右非対称など、ばらつきのある発光部材であっても、固有特性値が同じ機器であれば、ほぼ同じ補正値となる。
2.ハードウェア構成
つぎに、吸光度計測装置20のハードウェア構成について説明する。図3は、CPUを用いて構成した吸光度計測装置20のハードウェア構成の一例である。
吸光度計測装置20は、CPU23、RAM27、ROM26、表示部30、スイッチ部31、I/Oポート36およびバスライン29を備えている。CPU23は、ROM26に記憶された各プログラムにしたがいバスライン29を介して、各部を制御する。
ROM26は、オペレーティングシステムプログラム(以下OSと略す)26o、固有特性値記憶部26h、メインプログラム26pを有する。
I/Oポート36には、計測器41、計測器41を走査させる走査機構45、2次元コードリーダー43が接続されている。計測器41は、後述するように、発光部および受光部を有しており、試薬保持部材である試薬チップにおける試薬吸光度を計測する。2次元コードリーダー43は、試薬チップの2次元コードに記録されたデータを読みとる。スイッチ部31は、吸光度計測装置20における各種処理の開始等の命令をユーザが入力する入力手段である。計測器41および2次元コードリーダー43からのデータは、I/Oポート36aを介してCPU23に与えられる。
メインプログラム26pによる処理の詳細については後述する。本実施形態においては、オペレーティングシステムプログラム(OS)26oとして、μITRON仕様準拠の組み込み用のリアルタイムOSを使用したが、これに限定されるものではない。
図4に吸光度計測装置20の外観図を示す。吸光度計測装置20は、ヒーター53の上に試薬保持部材である試薬チップ61が載置される。
試薬チップ61の構造について、図5を用いて説明する。試薬チップ61の構造は、反応室が複数ある以外は、特許文献1とほぼ同様である。具体的には、試薬チップ61は、開口63に計測対象の血液などが投入され、図示しないキャップで圧力がかけられると、投入された血液は、図示しないフィルタによって血球と血漿に分離される。分離後の血漿は、微細な流路を通して反応室71〜78に送り込まれる。反応室には、反応試薬が塗布されており、混和する。反応室71〜78は図4に示す、発光部57,受光部55により吸光度が計測できるように透過性を有する素材で構成されている。本実施形態においては、各反応室の寸法として、p3=1.6mm、p4=1.8mmとした。
また、試薬チップ61は2次元コード記憶部64を有している。2次元コード記憶部には8カ所の試薬に関するデータ、特に、後述する相関関係データを記憶する。
図4に示す発光部57について、図6を用いて説明する。図6Aに示すように、発光部57はレンズ81内にLEDが配置されており、リード線85と接続されている。図6Bに図6AのB矢視図を示す。図6Cは図6Bの拡大図である。図6Cに示すように、発光部57は3つのLED91,92,93に加えて、調光用のフォトダイオード95が設けられている。LED91,92,93はそれぞれ、中心波長405nm,630nm,810nmである。LED91,92,93の間隔は0.2mmと近接して設けられている。
試薬チップ61がヒーター53(図4参照)の上に載置され、図示しないキャップによって、反応室に送り込まれた後、CPU23は、発光部57を発光させる。反応室を通過した光は受光部55で計測される。
なお、本実施形態においては、1組の受光部と発光部とで、8カ所の反応室の吸光度を計測するために、受光部および発光部が固定されたブロック56がラック&ピニオン59によって、図4の奥行き方向に走査される。かかるラック&ピニオン59はモータ(図示せず)により所定ピッチだけブロック56が移動するよう制御される。かかるモータは、図3のCPU23およびメインプログラムにより制御される。
3.前処理
図7を用いて、準備処理について説明する。
まず、複数の吸光度計測装置および基準機を用意する(ステップS1)。本実施形態においては、複数の吸光度計測装置を7台としたが、これに限定されるものではない。
吸光度計測装置で補正が必要なLEDについて、その中心波長に対して短い波長の成分を除去するロングパスフィルタ、長い波長の成分を除去するショートパスフィルタの2つを準備する(ステップS2)。本実施形態においては、前記3つの波長のLEDのうち、比較的ばらつきの大きい405nmのLEDのロングパスフィルタ、ショートパスフィルタとして、それぞれ、富士フイルム製のSC42、SC64を用いた。これは、入手が容易で、経時的変化もなく安定して標準物としての使用が可能だからである。したがって、これらの要件を満たすものであれば、これ以外の素材を用いてもよい。
図8A,Bにかかるロングパスフィルタ、ショートパスフィルタの光学特性を示す。このように、補正が必要な試薬についての色素の分光分布は、LEDと比べるとブロードであるので、中心波長405nmに対して短い波長の成分または長い波長の成分を除去するフィルタと同様に、LEDの発光特性の範囲では、LEDの発行特性を斜めに横切るような関係となる。
上記ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタの吸光度を計測する(図7ステップS3)。図9に、ロングパスフィルタSC42で計測した吸光度を示す。
各吸光度計測装置の計測値を基準機の計測値で除算した固有特性値を、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタについてそれぞれ求める(ステップS4)。例えば、ロングパスフィルタSC42で計測した吸光度が、図9に示す計測結果であった場合、各吸光度計測装置の固有特性値は、それぞれの吸光度を基準機の吸光度「0.8711」で除算した値となる。ショートパスフィルタに対する固有特性値についても同様に計測して記憶する。
このようにして各吸光度計測装置についてロングパスフィルタおよびショートパスフィルタに対する固有特性値を得て、これを各吸光度計測装置の固有値記憶部に記憶させる(ステップS5)。すなわち、各吸光度計測装置の固有値記憶部26hには、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタに対する2つの固有特性値が記憶される。これにより、各吸光度計測装置における準備は完了する。
つぎに、試薬チップにおける準備について説明する。試薬チップの8つの試薬うち、補正係数が必要な試薬について、その分光分布特性から、この試薬はロングパスフィルタ、ショートパスフィルタのいずれの固有特性値を採用するのかを決定する(図7ステップS11)。ここでは、補正係数が必要な試薬として、5-AB(5-amino-2-nitro-benzoic acid:日東紡製)を採用した。かかる試薬の分光分布特性は、図8Cに示すように、ロングパスフィルタのようにLEDの中心波長に対して右上がりの特性(図8A)を有する。したがって、この試薬については、各吸光度計測装置において補正をするには、特性が似ているロングパスフィルタの固有特性値が採用される。
当該試薬についての吸光度を、各吸光度計測装置および基準機で計測する(図7ステップS12)。ここでは、図9に示す値が得られたものとする。
次に、各吸光度計測装置の計測値を基準機の計測値で除算し、当該試薬で用いる補正係数を演算する(図7ステップS13)。上記の計測値であれば補正係数は図9に示す値となる。
ステップS11で決定した固有特性値と前記補正係数との関係を示す相関関係式を演算する(図7ステップS14)。
本実施形態においては、固有特性値を横軸に、補正係数を縦軸に配置し、1次近似式により求め、これを相関関係式とした。
この場合、図9に示すように、下記の式(1)で表される相関関係式が得られる。
y=0.5309x+0.4714・・(1)
既に説明した特定する固有特性値としてロングパスフィルタかショートパスフィルタのいずれが採用されるのかという固有特性値特定データ、および前記相関関係式を求める(図7ステップS14)。補正すべき試薬が複数ある場合には、これを繰り返せばよい。
試薬チップの2次元コード記憶部に書き込む(ステップS15)。これにより、図10に示すような試薬データが2次元コード記憶部64(図5参照)に書き込まれる。
4.計測補正処理
ユーザにおける計測補正処理について図11を用いて説明する。以下では、ユーザに、固有特性値として、ロングパスフィルタの固有特性値が「0.955」、ショートパスフィルタの固有特性値「0.845」が記憶されている吸光度計測装置が提供されている場合を例として説明する。
CPU23は、試薬チップ61がヒーター53の上に載置されると、2次元コードリーダー43(図3参照)により、試薬チップ61の2次元コードを読み取って、RAM27に記憶する(図11ステップS21)。
計測開始命令がスイッチ部31(図3参照)から与えられると、CPU23は、発光部57(図3参照)を発光させる。反応室を通過した光は受光部55で計測される。受光部で計測された計測値はCPU23に与えられ、CPU23は、吸光度を求める(ステップS23)。計測された値から吸光度を求めるのは従来と同様であるので説明は省略する。
つぎにCPU23は、補正処理を行う(ステップS25)。補正処理について説明する。ステップS21で読み込んだデータには、固有特性値としてどちらを使うのかを示す属性「固有特性」と、相関関係式が記憶されている(図10参照)。例えば、試薬番号「1」の試薬「5−AB」については、固有特性として「LP」、相関関係式として「y=0.5309x+0.4714」が読み出される。この吸光度計測装置のROMには、既に説明したように、ロングパスフィルタの固有特性値「0.955」、ショートパスフィルタの固有特性値「0.845」が記憶されている。試薬番号「1」の試薬は、固有特性「LP」であるので、ロングパスフィルタの固有特性値「0.955」が読み出される。これを、相関関係式「y=0.5309x+0.4714」のxに代入すると、補正係数「0.9784」が得られる。ステップS23の計測吸光度の値をこの補正係数「0.9784」で除算することにより、計測値が補正される。
また、試薬番号「2」の試薬「PNP」については、固有特性「無」であるので、補正処理はされない。また、試薬番号「3」の試薬「BIL(ビリルビン)」については、固有特性「SP」相関関係式「y=0.5812x+0.4188」が読み出され、同様にして補正処理がなされる。試薬番号「4」の試薬「Thio-NAD(thionicotinamide-adenine dinucleotide)」については、固有特性「LP」相関関係式「y=0.5362x+0.4673」が読み出され、同様にして補正処理がなされる。その他の試薬については、固有特性に「無」が記載されているので、補正処理は行われない。
CPU23は、補正後の吸光度に基づいて計測結果を表示する(ステップS27)。計測結果の表示については従来と同様であるので説明は省略する。
このように、吸光度計測装置毎に、ロングパスフィルタまたはショートパスフィルタの固有特性値を記憶しておき、試薬チップに、かかる固有特性値のうち、いずれと似ているのかを特定するデータ、および固有特性値と補正値との相関関係式を記述している。したがって、新たな試薬についても、ユーザにおけるキャリブレーションを要求することなく、値を補正することができる。
このようにロングパスフィルタまたはショートパスフィルタの固有特性値を記憶しておくとともに、試薬毎に適用する固有特性値を決定している。したがって、分光分布が右上がり左上がりいずれの傾向の試薬であっても、固有特性値を用いて補正することができる。
なお、全ての吸光度計測装置について、補正が必要な試薬について補正値を計測する必要はない。なぜなら、各吸光度計測装置ではロングパスフィルタおよびショートパスフィルタの双方で、固有特性値を計測するとともに、そして、前記相関関係データは、そのうちの代表的な値の吸光度計測装置で求めるようにすればよいからである。
本実施形態においては、各吸光度計測装置の固有特性値と、前記相関関係データを、吸光度計測装置と試薬チップとに分離して記憶している。これにより、従来のように、各吸光度計測装置に補正値を直接書き込む場合と比べて、新しい試薬についてもユーザによるキャリブレーションが不要である。すなわち、既に出荷済みの吸光度計測装置には、その装置における前記固有特性値が記憶されている。かかる固有特性値は、前記ある試薬については補正値と相関関係がある。したがって、固有特性値が分散した複数の吸光度計測装置で新しい試薬を計測し、図9に示す相関関係式を試薬チップに記憶することにより、上記と同様の補正が可能となる。
具体的には、当該試薬の分光分布について、LEDの中間波長に対して、右上がりか、左上がりかを決定することにより、採用する固有特性がロングパスフィルタに対するものか、またはショートパスフィルタに対するものかを決定する。決定した固有特性について、その値がある程度分散している吸光度計測装置を用意する。例えば、当該試薬の分光分布がLEDの中間波長に対して、右上がりである場合、ロングパスフィルタに対する固有特性値を用いることとなるので、ロングパスフィルタに対する固有特性値が分散した値を有する複数の吸光度計測装置を提供する。複数の吸光度計測装置としては、例えば、ロングパスフィルタに対する固有特性値が「0.71」、「0.83」,「0.90」,「1.05」、「1.11」、「1.23」のような値を有する6台を用意する。
これらの吸光度計測装置で当該新しい試薬を測定する。かかる複数の計測結果から、当該試薬について、採用した固有特性値と補正値の相関関係式を求める。かかる相関関係式を試薬チップの2次元コードに記述すればよい。当該試薬の分光分布が左上がりである場合も同様である。
なお、計測は端末で行い、これをサーバに転送して、補正処理はセンターコンピュータで行うようにしてもよい。
本実施形態においては、相関関係式として1次元近似式を採用した場合について説明したが、n次元近似式であってもよく、また、かかる近似式を求めるためのデータ群を相関関係データとして採用してもよい。
本実施形態においては、405nmのLEDについてだけ、補正を行うようにしたが、他のLEDについて必要な場合には、それらについても同様に、ロングパスフィルタ、ショートパスフィルタに対するそれぞれの固定特性値を求めるとともに、上記相関関係式を求めるようにすればよい。
上記実施形態においては、各機能を実現する為に、CPUを用い、ソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部若しくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。
なお、上記プログラムの一部の処理をオペレーティングシステム(OS)にさせるようにしてもよい。

Claims (7)

  1. 試薬の吸光度を計測した計測吸光度を補正する方法であって、
    試薬の吸光度を計測する計測機器について、発光部の中心波長に対して短い波長の成分を除去するロングパスフィルタ、長い波長の成分を除去するショートパスフィルタの2つを基準フィルタとして、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記計測機器に前記ロングパスフィルタおよび前記ショートパスフィルタについてそれぞれ記憶させておき、
    ある試薬について、前記発光部の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記ロングパスフィルタ、または前記ショートパスフィルタのいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを当該試薬が納められた試薬反応部材の一部に記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材の一部に記憶しておき、
    前記計測機器は、前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正すること、
    を特徴とする計測吸光度補正方法。
  2. 試薬の吸光度を計測する吸光度計測システムであって、
    A)以下のa1),a2)を有する吸光度計測装置、
    a1)発光手段を有し、試薬の吸光度を計測する計測部、
    a2)以下の固有特性値記憶手段を有しており、前記計測部で計測した計測値を補正する補正装置、
    前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、
    B)以下のb1)、b2)を有する試薬反応部材、
    b1)試薬と計測対象部材を反応させる反応部、
    b2)前記反応部に載置された試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶する記憶手段、
    を備え、
    前記吸光度計測機器は、さらに、
    前記試薬反応部材の記憶手段から、前記傾向特定データおよび前記相関関係データを読み出す読み出し手段を備えており、
    前記吸光度計測機器の前記補正部は、前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正すること、
    を特徴とする吸光度計測システム。
  3. 試薬の吸光度を計測する吸光度計測装置であって、
    発光手段を有し、試薬の吸光度を計測する計測部、
    前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、
    前記計測部に載置された試薬反応部材について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データおよび、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材から読み出す読み出し手段、
    前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する補正部、
    を備えたことを特徴とする吸光度計測装置。
  4. 計測した試薬の吸光度を補正する吸光度補正装置であって、
    前記発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、当該計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶する固有特性値記憶手段、
    前記計測部に載置された試薬反応部材について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データおよび、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを前記試薬反応部材から読み出す読み出し手段、
    前記傾向特定データから当該試薬の固有特性値を読み出して、前記相関関係データに基づき前記吸光補正係数を求めて、計測した吸光度を補正する補正部、
    を備えたことを特徴とする吸光度補正装置。
  5. 試薬の吸光度を計測する吸光度計測装置で計測される試薬反応部材であって、
    b1)試薬と計測対象部材を反応させる反応部、
    b2)前記反応部に載置された試薬について、前記吸光度計測装置の発光部における中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定する傾向特定データを記憶するとともに、前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを記憶する記憶手段、
    を備えたことを特徴とする試薬反応部材。
  6. 吸光度を計測するための発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶した吸光度計測装置を複数台準備し、
    特定の試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定し、
    前記特定の試薬を前記複数台の吸光度計測装置にて計測して、各吸光度計測装置の前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との対応データを取得し、
    前記対応データから前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを生成すること、
    を特徴とする相関関係データ作成方法。
  7. 以下の各ステップによって、相関関係データを取得し、取得した相関関係データを下記にて測定した試薬の相関関係データとして、吸光度計測装置にて読み取り可能な形式で記憶させることにより、試薬チップを製造する製造方法。
    吸光度を計測するための発光手段の中心波長に対して短い波長の成分を除去する特性を有する短波長除去機能部材および長い波長の成分を除去する特性を有する長波長除去機能部材を、前記計測機器で計測した吸光度を、基準計測器で計測した基準吸光度に一致させるために用いる前記2つの吸光度から求めた補正係数を当該計測機器の固有特性値として前記短波長除去機能部材および前記長波長除去機能部材についてそれぞれ記憶した吸光度計測装置を複数台準備するステップ、
    特定の試薬について、前記発光手段の中心波長付近における分光分布曲線の傾向が、前記短波長除去機能部材または前記長波長除去機能部材のいずれの傾向と似ているのかを特定するステップ、
    前記特定の試薬を前記複数台の吸光度計測装置にて計測して、各吸光度計測装置の前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との対応データを取得するステップ、
    前記対応データから前記固有特性値と当該試薬に対する吸光補正係数との相関関係を示す相関関係データを生成するステップ。
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