JP2010255024A - 酸化膜の製造方法および酸化膜 - Google Patents

酸化膜の製造方法および酸化膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高効率に酸化膜の表面を平滑化し、高品質な酸化膜を提供する。
【解決手段】たとえばアルミニウムの薄膜5が形成された半導体基板3を陽極とし、白金などからなる電極を陰極7として電解設備10の容器1を満たす電解液9中で陽極酸化処理を行ない、薄膜5を酸化する。酸化が完了した後も引き続き陽極酸化処理を続行することにより、酸化された薄膜5に多数形成された多孔質組織を緻密化し、薄膜5の最上面を平滑化する。
【選択図】図4

Description

本発明は、酸化膜の製造方法および酸化膜に関するものであり、より特定的には、各種基板表面上に高効率で良好な平坦性、平滑性を有する高品質な酸化膜を形成させる製造方法および、上記製造方法により形成される酸化膜に関するものである。
半導体装置を作製する際、要求性能に応じて各種基板(絶縁性基板、半導体基板あるいは導電性基板)上に各種機能性物質からなる構成層が皮膜形成される。表面上にこの様な皮膜を形成する方法は各種あるが、大きく分けるとドライプロセスとウェットプロセスから選択される。しかしながら、酸化物皮膜を形成する場合、ウェットプロセスにおいては非酸化物状態で形成した後、例えば、酸化加熱処理の様な酸化物形成処理が必要であったり、高温液相析出法のように酸化物を直接形成後、さらに高温熱処理が必要であったりする。一方、ドライプロセスにおいては真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法など、広く用いられている直接酸化物形成あるいはウェットプロセス同様、一旦、非酸化物(例えば、金属単体や窒化物など)を形成した後に酸化加熱処理を行う方法が選択される。たとえば以下の非特許文献1においては、スパッタリングを行なう条件を様々に変更した場合に形成される薄膜の堆積状態や表面構造についての考察が開示されている。
非特許文献1において明らかにされているように、ドライプロセスにより酸化物を形成した場合、その内部組織は処理条件により粒状晶、柱状晶が形成される。このため、その表面性状はミクロなレベルでは微細な凹凸起伏が生じている。このため平滑性、平坦性を得るための後加工が必要となる。一方、ウエットプロセスおよびドライプロセスで非酸化物を形成させた後、酸化処理を施す場合、明らかに高温での熱履歴を与える必要がある。このため基板、あるいは基板との界面構造が熱負荷に起因した変性が生じたり熱膨張係数差によりクラックが発生するなどの不都合が発生する可能性が高い。また、このようにして形成された酸化膜は、ドライプロセスにより形成された酸化膜と同様、結晶化が起こるため表面性状に問題が発生することがある。
また、以下の特許文献1においては、導電性平板基板の主表面(最も面積の大きい主要な面)上に金属膜を堆積し、当該金属膜に対して電気化学的な陽極酸化処理を施すことにより、当該金属膜を酸化する方法が開示されている。ここでは具体的にはアルミニウム薄膜に対して電気化学的な陽極酸化処理を施し、アルミニウム薄膜を酸化アルミニウム(以後、一部でアルミナとして記載するが、特に陽極酸化処理により形成した場合、陽極酸化アルミナを意味する)とする方法が開示されている。アルミナは、基板上に形成する誘電体薄膜素子としての利用価値を有する。
一般的にアルミニウム薄膜に電気化学的な陽極酸化処理を施す場合、処理条件によってバリヤー型と多孔質型との2種類の陽極酸化アルミナが形成される。前者のバリヤー型のアルミナは、組織は緻密であるが膜厚が1000Å程度にしかならない。そのため、半導体、絶縁体基板上に所定厚さのアルミニウムを下地として堆積した後、陽極酸化処理を行なった際に所定厚さすべてがバリヤー型陽極酸化アルミナにならずアルミニウム下地が残留する可能性が高い。その場合には所定の機能層構成にならないという不具合が発生することがある。一方、後者の多孔質型陽極酸化アルミナ(以後、一部でこれを多孔質皮質と記す)は数100μm以上の膜厚を有することができるため、アルミニウム下地を完全に陽極酸化させることが可能である。
特許文献1においては、多孔質皮膜を基板直上まで均一に形成するため、陽極酸化処理において基板上に形成された薄膜の最上面(基板と対向する主表面と反対側の主表面)側から基板側に進行する酸化を、基板の直上に到達した時点で停止する方法が記載されている。
特開2005−256071号公報
John A.Thornton、「Influence of apparatus geometry and deposition conditions on the structure and topography of thick sputtered coatings」、J.Vac.Sci.Technol.、1974年7,8月号、第11巻、第4号、p.666−670
しかしながら、上述した多孔質皮膜は、直立孔が多数形成されている多孔質組織からなるため、その最上面には直立孔の開口端が多数配列されている。このため、多孔質皮膜の最上面には凹凸部が多数存在する。
また、一般的なスパッタリング法を用いてアルミナの成膜を行なう場合、非特許文献1に開示されているように、処理条件によっては形成された膜の最表面には凸形状が多数確認される。これは成膜処理を行なう際に成膜対象物(たとえば基板)の表面に粒状の原料が付着することに起因して、成膜された膜表面に結晶粒界や異相境界が形成され、結果的に当該膜(アルミナ)の表面平滑性を低下させるためである。
これらの結晶粒界や異相境界は、当該基板の後処理において加熱処理が存在する場合、加熱処理の温度条件や雰囲気の条件によっては拡散経路となり、形成された膜の変質や熱サイクルにおける亀裂起点になる可能性がある。このため、当該表面に対して機械的な研磨などを施すことにより、結晶粒界や異相境界を除去し、表面を平滑化する必要がある。また、多孔質皮膜の最上面についても同様に、特に当該基板の後工程に加熱処理が存在する場合は、表面の凹凸形状を除去して表面を平滑化する必要がある。しかし、機械的な研磨などの方法により表面の平滑化を行なうと、工程が煩雑となる上、上記研磨による平滑化を行なうと、形成されたアルミナの膜厚が減少する。このため、たとえばアルミナの誘電体蓄積容量としての機能を低下させる可能性がある。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、表面が平坦化かつ平滑化された高品質な酸化膜を高効率に形成する方法および、当該方法を用いて形成された酸化膜を提供することである。
本発明に係る酸化膜の製造方法は、基板の主表面上に薄膜を形成する工程と、薄膜が形成された基板を電解液中に浸漬して電圧を印加することにより、前記薄膜を酸化して酸化膜を形成する工程と、酸化膜を電解液中に浸漬して電圧を印加することにより、酸化膜を緻密化する工程とを備える。なおここで、酸化膜を緻密化する工程は、酸化膜を形成する工程において基板に印加した電圧をそのままさらに継続して印加する工程を意味する。
基板の主表面上に形成されたたとえば金属などの薄膜を電解液中に浸漬して、電気化学的反応処理によって酸化することにより、当該薄膜は酸化膜となる。たとえば上記金属がアルミニウムであれば、ここで形成される酸化膜は基板の主表面に垂直な方向に微細な多孔質組織が多数形成された多孔質皮膜である。ここで、電気化学的反応処理を酸化膜が形成され終わった後も続ける。すなわち、酸化膜が形成され終わった後も同様に電解液中で当該酸化膜に対して電圧を印加し続ける。このようにすれば、当該酸化膜をより緻密な構造へとその組織を変化させることが可能であることを発明者は見出した。たとえば、酸化膜がアルミナである場合には、当該酸化膜に多数含まれていた多孔質組織は緻密化組織になり、当該酸化膜は多孔質組織を含まない緻密化された皮膜となる。この緻密化された皮膜においては、その最表面には多孔質組織に起因する開孔部が含まれないため、当該酸化膜の最上面には凹部が存在しなくなる。このため、当該酸化膜の最上面を平滑にすることができる。
したがって、本発明に係る製造方法を用いれば、当該酸化膜の最上面を平滑化するために、たとえば機械的な研磨を行なうなどの煩雑な処理を行なう必要がなくなるため、工程の効率を向上することができる。なお、上述した緻密化する工程を、酸化膜を形成する工程の後連続して実施してもよい。この場合、酸化膜は薄膜を酸化する工程に引き続き電気化学的反応処理により緻密化されることになる。ここで、たとえば酸化膜を形成する工程とは独立した別工程で緻密化する工程を行なう場合、酸化膜表面に安定した絶縁性バリヤー層が形成されている場合があるため、緻密化する工程を実施するために当該酸化膜表面に導通電極を新たに形成する必要があると考えられる。しかし、上記のように酸化膜を形成する工程の後連続して緻密化する工程を行えば、このような導通電極の形成を行なわずに、酸化膜の形成のための通電処理と連続して電圧の印加を行なうことが可能であることを発明者は見出した。この結果、製造工程の煩雑化を防ぐと同時に、高品質な(表面が平坦化された)酸化膜を形成することができる。
本発明に係る酸化膜の製造方法は、基板を電源の正極に接続し、白金、カーボン、ダイヤモンドなど上記電解液に対して耐食性を有し、かつ、良好な導電性を有する固体材質からなる群から選択される少なくとも1種を含む材質から形成された電極を電源の負極に接続した構成であることが好ましい。このようにすれば、基板に形成された薄膜への汚染が回避された状態で容易に酸化することができる。
上記緻密化する工程においては、上記酸化膜を形成する工程に要する時間の0.3倍以上3倍以下の時間、酸化膜を電解液中に浸漬して電圧を印加することが好ましい。
たとえば緻密化する工程を行なう時間が、酸化膜を形成する工程に要する時間の0.3倍未満であれば、酸化膜の最上面から一定の領域における多孔質組織を十分に緻密化することができず、結果的に酸化膜の最上面を全面に亘って十分に平坦化できない。このため、当該酸化膜の最上面の凹部を除去することが困難となる。また、当該緻密化する工程を行なう時間が、酸化膜を形成する工程に要する時間の3倍を越えれば、当該酸化膜を含めた基板に余分なエネルギーが蓄積されるために基板近傍の電気化学反応処理条件が変動することがある。その結果、緻密化された酸化膜の組織が過剰に活性化したり、あるいは当該酸化膜の所望の誘電性機能が損なわれることもある。このため、たとえば後工程において当該酸化膜の主表面を別の基板と貼り合わせて複合基板を作製する場合に、酸化膜が当該別の基板と過剰に反応する可能性がある。その結果、当該酸化膜から期待される所望の誘電性機能が得られない可能性が生じる。一方、上述したように当該酸化膜を含めた基板に必要以上のエネルギーを与えることは、省エネルギーの観点からも好ましくない。以上のことから、上記の時間範囲内で緻密化する工程の処理を行なうことが好ましい。
本発明に係る酸化膜の製造方法において、基板上に形成する薄膜は、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、亜鉛、ガリウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。特にアルミニウムの酸化物は誘電体であり、たとえばシリコン酸化膜よりも比誘電率が高い。このため、たとえばメモリセル用蓄積容量として用いれば、メモリセルの小型化に有効である。
本発明に係る酸化膜の製造方法において、酸化膜を形成する工程および緻密化する工程に用いる電解液は硫酸、蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を主要成分として含む溶液であることが好ましい。なお、ここで主要成分として含むとは、電解液として硫酸、蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を50質量%以上含む溶液をいう。上述した溶液を電解液として用いれば、電気化学的反応処理を行なう設備を安全に、かつ安価に準備することができる。また、洗浄処理や廃液回収、再利用等の付属設備を含めた当該設備の構成をシンプルにすることができる。
本発明に係る酸化膜の製造方法においては、酸化膜を形成する工程において印加する電圧は1V以上100V以下であることが好ましい。また、電解液の温度は0℃以上70℃以下であることが好ましい。なお、電解液は基板上を滞留することなく常に循環されていることがより好ましい。以上の処理条件とすることにより、酸化膜の形成速度や酸化膜を緻密化する速度、酸化膜の組織の状態などが所望の範囲となるよう制御することができる。
以上に述べた本発明に係る酸化膜の製造方法を用いて形成した酸化膜は、薄膜を酸化する工程に引き続く電気化学的反応処理により緻密化されている。このため、その表面が十分に平坦化かつ平滑化された、高品質な酸化膜となっている。
本発明に係る製造方法によれば、高効率に酸化膜の表面を平坦化かつ平滑化し、高品質な酸化膜を提供することができる。
本発明に係る酸化膜の製造方法を示すフローチャートである。 本発明に係る酸化膜を形成する基板の態様を示す概略断面図である。 本発明に係る基板の主表面上に薄膜を形成した態様を示す概略断面図である。 本発明に係る電解設備の態様を示す概略図である。 本発明に係る基板の主表面に形成した、表面が平滑化された酸化膜の態様を示す概略断面図である。 (A)シリコンウェハの主表面上に蒸着したアルミニウムの薄膜を薄膜の最上面に垂直な方向から見た写真である。(B)シリコンウェハの主表面上に蒸着したアルミニウムの薄膜を薄膜の最上面に対して斜め方向から見た写真である。 (A)シリコンウェハの主表面上に蒸着したアルミニウムに本発明の陽極酸化処理を適用することにより得られた高品質の酸化アルミナ膜を、表面に垂直な方向から観察した写真である。(B)上記(A)の高品質酸化アルミナ膜を、表面に対して斜め方向から見た写真である。 シリコンウェハの主表面上に蒸着したアルミニウムを従来方法による陽極酸化処理で得られる多孔質組織を有するアルミナ膜の表面を、表面に垂直な方向から見た写真である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る酸化膜の製造方法は、たとえば良導体、半導体、絶縁体などの各種平板基板の主表面上に、たとえば誘電性を有する機能性層として用いる酸化膜を形成する方法である。酸化膜は誘電性を有するため、メモリセルなどの蓄電容量的な機能を素子基板に付与することができる。図1に示すように、本発明に係る酸化膜の製造方法は、薄膜を形成する工程(S10)と、酸化膜を形成する工程(S20)と、酸化膜を緻密化する工程(S30)と、基板を洗浄する工程(S40)とを備えている。
ここで、薄膜を形成する工程(S10)は具体的には、基板の主表面上に薄膜を形成する工程である。たとえば図2に示す基板3の一方の主表面上(ここでは上側の主表面上)に、図3に示すように薄膜5を形成する。薄膜5は、最終的に酸化膜とするためにあらかじめ基板3の主表面上に形成しておくものである。
基板3としてはたとえば良導体、半導体、絶縁体などの各種材質の平板基板が可能であるが、たとえばシリコンウェハ、砒素化ガリウムや窒化ガリウムウェハなどを用いることができる。
薄膜5は、基板3の主表面上に形成する場合には、導電性に優れたたとえば金属の薄膜を形成することが好ましく、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、亜鉛、ガリウムからなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。薄膜5として選択する材質によって種々の機能性薄膜を得ることができるが、ここではアルミニウムの薄膜5を形成することを例にして考えると、最終的に非常に機能性に優れたアルミニウムの酸化膜であるアルミナを形成することができる。これはアルミナの薄膜が、シリコンの酸化物であるシリコン酸化膜(SiO)よりも比誘電率が高く、容量性素子の材料として有用だからである。たとえば、アルミナの薄膜を用いて基板上にコンデンサなどの容量性機能素子を形成する場合、当該容量性機能素子の主表面のサイズを小型化することができる。したがって、集積回路をより小型化したり、その集積度を向上させたりすることができる。また、薄膜5として上述した、アルミニウム以外の材質を用いた酸化物誘電体は、耐熱性、耐絶縁性の高い材質としても有用である可能性が高い。
上述した材質を用いて、基板3の主表面上に、たとえば真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法など汎用の方法を用いて薄膜5を形成する。薄膜5は、酸化膜の使用用途にもよるが0.1nm以上500μm以下の膜厚となるように形成することが好ましい。
次に行なう酸化膜を形成する工程(S20)では、具体的には薄膜5が形成された基板3を電解液中に浸漬して、基板3に電圧を印加することにより、薄膜5を酸化させる。このようにして、たとえばアルミニウムからなる薄膜5を酸化膜であるアルミナとする。なお、たとえ基板3が絶縁材料で形成されたものであっても、薄膜5が導電性を有していれば。治具により当該薄膜5に導電路が形成されるようにすれば陽極酸化処理は可能である。
本発明の実施の形態においては、図4の電解設備10に示すように、電源の正極に薄膜5が形成された基板3を陽極として接続し、電源の負極にたとえば使用する電解液に対して耐食性を有する材料(たとえば白金、カーボン、ダイヤモンド)で形成された陰極7を接続する。接続された基板3と陰極7とを、電解設備10を構成する、電解液9を満たした容器1中に浸漬する。なお、陰極7としては上述した各材質の代わりにたとえば金を用いても、同様に陰極7が腐食されにくいという効果を奏する。陽極として接続した薄膜5を電気化学反応処理により酸化するので、当該処理を陽極酸化処理という。
電解設備10とは電気化学反応を行なう設備であり、当該電気化学反応処理により、電源の正極に接続された基板3の薄膜5が酸化され、電源の負極に接続された陰極7では水の分解現象が生じる。なお、電源は直流電源、周期波形、スィープ波形など種々の負荷波形が適用できるパルス電源であることが好ましい。ここで電解設備10に用いられる電解液9は、上記の通り、硫酸、蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を主要成分として含む溶液を用いることが好ましい。ただし、なかでも以下の理由から、硫酸を主成分とする溶液とすることが特に好ましい。硫酸は電気化学反応を容易に行なうことができるため、電解液9として硫酸を含む溶液を用いることにより、電解液9を用いて安全かつ容易に電気化学反応をさせることができる。また、洗浄処理や廃液回収、再利用等の付属設備を含めた電解設備10全体の構成をシンプルにすることができるため、電解設備10を安価に構成することができる。
なお、ここでは、硫酸を0.1mol/l以上10mol/l以下含む水溶液を電解液9として用いることが好ましい。なお、硫酸の濃度が10mol/l以上である溶液を用いて処理を行なうと、基板3の表面上に生成する薄膜5としての陽極酸化アルミナ層の溶解速度が速くなる。このため、陽極酸化アルミナ層(薄膜5)の膜厚変動の制御が不安定となる。また、硫酸の濃度が0.1mol/l以下であると、硫酸の濃度不足により電気化学反応処理や薄膜5の酸化が効率よく行なわれない可能性がある。
ただし、電解液9としては、上述した硫酸を含む溶液のほかに、前述したように蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を主要成分として含む溶液であってもよい。すなわち、硫酸、蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を主要成分として含む溶液であることが好ましい。さらに、薄膜材質に応じて電解液9としてたとえば硼酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アジピン酸アンモニウムなどの中性溶液を用いてもよい。これらを電解液9に用いて電気化学反応処理を行なっても、硫酸や蓚酸、燐酸を主要成分として含む溶液を電解液9に用いて電気化学反応処理を行なった場合と同様に薄膜5を酸化する効果を奏する。
図4に示す電解設備10の電源を駆動させ、薄膜5を酸化する工程においては、電源が印加する電圧は1V以上100V以下とすることが好ましい。なお、電流は直流電源、周期波形、スィープ波形など種々の負荷波形が適用できるパルス電源であることが好ましい。また、電解液9の温度は0℃以上70℃以下であることが好ましい。これらはいずれも薄膜5を、その最上面を好ましい面粗度(Ra)、平坦度を維持するよう平滑化させるための条件である。さらにこれらは、続く平滑化された表面を得る電気化学的反応処理においてもその内部組織がダメージを受けることなく適度に緻密化されるために好ましい制御範囲である。ただし、薄膜5を酸化する工程においては、上述した条件のなかでも、電源が印加する電圧は1V以上50V以下であることが好ましく、さらに、1V以上30V以下であることがより好ましい。また電解液9の温度は0℃以上50℃以下であることが好ましく、0℃以上30℃以下であることがより好ましい。
酸化膜を緻密化する工程(S30)においては、先の酸化膜を形成する工程(S20)において電解設備10を用いて形成した酸化膜に対して、同一の電解設備10で工程(S20)と同一の陽極酸化処理を続行する。したがって、工程(S20)と工程(S30)との間は特別な処理を行なうことなく、工程(S20)で行なっている電気化学反応処理を継続する、すなわち酸化膜を電解液9中に浸漬したまま電圧を継続して印加し続ける処理を行なう。
このようにすれば、たとえば当該酸化膜がアルミナである場合、工程(S20)において形成したアルミナに多数含まれる多孔質組織を緻密化し、当該アルミナの最上面に存在する凹部を排除して表面を平滑化できる。
工程(S20)と工程(S30)との境界は、電解設備10の陽極と陰極との間に接続した、図示しない電圧計の示す電圧値、あるいは電解設備10の陽極と陰極とがなす回路に接続された、図示しない電流計の示す電流値により判断することができる。具体的には、工程(S20)において薄膜5は、最上面側から基板3側へ向かって、基板3の主表面に交差する方向に、酸化が進行する。酸化が進行する過程で、最上面側から基板3側に向かって、多孔質組織の形成が進行する。そして、当該多孔質組織が図3に示す薄膜5の最下端、すなわち基板3の直上の領域に到達すれば、多孔質組織は空洞であるため、基板3の薄膜5と対向する主表面が露出した状態となる。あるいは薄膜5として当該多孔質組織と数Å以上数10Å以下の厚みをもつ緻密層とが形成された状態となる。このとき酸化膜が形成された基板3全体としての電気抵抗が急変することにより、電圧値や電流値が急変することになる。このときを多孔質組織が基板3の主表面に到達し、酸化膜を形成する工程(S20)が終了した時点と判断することができる。
したがって、電圧値や電流値の急変が起こった時点以降も電圧の供給を停止せず、電解設備10の容器1の内部においてそのまま電圧の供給を継続すれば、形成した酸化膜には、酸化に代えて別の現象が起こり始める。これが工程(S30)の酸化膜の緻密化である。
このことについて以下に詳細する。薄膜5を酸化して全体を酸化膜とした後も処理の状態を変化することなく、同様に電圧を印加し続けることにより処理を継続する。すると、酸化膜中に多数存在する多孔質組織は、基板3の表面側(すなわち図3の薄膜5の下側)から酸化膜の最上面側(すなわち図3の薄膜5の上側)に亘って、一種の絶縁抵抗層を呈する。このため電流の発生するジュール熱により加熱され、その結果、組織が溶解して液相となる。しかしながら、当該液相は元々結合力の強い元素構成であり、表面極近傍に存在している。このため、直ちに酸化膜内部に亘って拡散していき再度凝固、再配列することで、多孔質組織は徐々に孔の無い緻密な組織へと変化すると考えられる。このようにして基板3の表面側から酸化膜の最上面側に向けて、多孔質組織が緻密化された状態となる。
やがて上記の緻密化が酸化膜全体に行き亘ると、酸化膜の表面には多孔質組織が消失するため多孔質組織に起因する凹部が存在しなくなる。このため、酸化膜の最上面は平坦になる。言い換えれば酸化膜の最上面の平滑化がなされる。
以上に述べた、酸化膜を緻密化する工程(S30)は、酸化膜を形成する工程(S20)に要する時間の0.3倍以上3倍以下の時間、電解液9中に酸化膜が形成された基板3を浸漬して、酸化膜を形成する工程(S20)と同様に電圧を印加し続けることが好ましい。なお、酸化膜を形成する工程(S20)に要する時間は、薄膜5の材質や電解液9の種類、濃度、印加する電圧など、電気化学反応処理を行なう諸条件により変化するが、概ね薄膜5の膜厚を平均の酸化膜を形成する速度で除した値となる。
ここで、工程(S30)を行なう時間を工程(S20)を行なう時間の0.3倍未満とすれば、多孔質組織の内部の緻密化が不十分となり、酸化膜の表面を全面に亘って十分に平滑化することが困難となる。また、工程(S30)を行なう時間を工程(S20)を行なう時間の3倍以上とすれば、長時間の電圧印加により、当該酸化膜を含めた基板に余分なエネルギーが蓄積されるために基板近傍の電気化学反応処理条件が変動することがある。その結果、緻密化された酸化膜の組織が過剰に活性化することがある。さらに、当該酸化膜の所望の誘電性機能が損なわれることがある。これは平坦化された酸化膜の最上面にも及び、酸化膜の最上面の表面性状や清浄度に起因して、当該最上面が接触する物質との間で化学反応を起こす可能性がある。その結果、当該酸化膜において所望の誘電性機能が得られない可能性が生じる。具体的には、たとえば後工程において当該酸化膜の主表面を別の基板と貼り合わせる場合に、酸化膜が当該別の基板と過剰に反応する可能性がある。あるいは、上述したように当該酸化膜を含めた基板に余分なエネルギーを与えるため、エネルギーを浪費する可能性も生じる。このため、上記の時間範囲内で工程(S30)の処理を行なうことが好ましい。
以上に述べたように、本発明に係る酸化膜の製造方法においては、酸化膜を形成する工程(S20)を行なう際の処理態様を保ちながら、継続して酸化膜を緻密化する工程(S30)を行なうことができる。そして工程(S30)により酸化膜の表面を平滑化することができる。このため、たとえば酸化膜を形成した後、酸化膜の最上面を機械的に研磨するなどの煩雑な工程を行なうことにより平滑化する処理を行なうことが不要となる。したがって、非常に高効率に、表面が平滑化された酸化膜を形成することができる。
また、工程(S20)での陽極酸化処理と、工程(S30)での緻密化とを連続して同一の態様で行なうことにより、形成される酸化膜の品質に外乱因子が影響を与える可能性を低減もしくは回避することができる。ここで、工程(S20)と連続して工程(S30)を実施した場合の酸化膜の状態について考察する。具体的には、たとえば電解設備10を用いて陽極酸化処理を行ないアルミニウムからなる薄膜5を酸化する場合、アルミニウムは良導体であるため電解設備10を用いて電圧を印加することにより、電解液9と良好に導通して順調に陽極酸化が進む。このため、薄膜5の全体がアルミナに変化した後も何らかの理由で導通経路を維持する状態が維持される。このため、薄膜5が基板3の表面まですべて酸化が完了して電圧値や電流値が変化してもこの状態は維持され、導通を続ける。このため、この状態から継続して導通を続けて上述したように酸化膜組織の溶解および再配列を発生させることは容易であると推定される。
しかし、たとえば電解設備10を用いず、陽極酸化処理とは別の工程により、本実施の形態と同様に基板の上にアルミナの薄膜を形成し、当該アルミナが形成された基板に対して、電解設備10を用いて本実施の形態と同様に緻密化する工程(S30)を実施する場合、以下の問題が生じる可能性がある。すなわち、陽極酸化処理とは別の工程により形成されたアルミナの薄膜には構造的、組織的に安定した絶縁性バリヤー層が形成されている。このため、電解設備10を用いて導通を行なうための良導通電路をアルミナ表面に新たに形成する必要がある。このためには当該アルミナの主表面上の一部に、たとえば金やアルミニウムなどの良導体の薄膜を蒸着等によっていったん形成する必要がある。ここで、上記アルミナの薄膜は構造的、組織的に安定しているものの、膜厚が薄い。このため、当該アルミナの主表面上の一部に良好な良導体の薄膜(電極)を形成することは困難であり、たとえ可能であったとしてもまた、工程の増加や複雑化を招く。たとえば場合によっては、アルミナの薄膜の一部を、たとえばフォトリソグラフィ技術などを用いて除去した上で、当該良導体の薄膜を形成する必要がある。さらには、界面に形成しているエネルギー障壁を打ち破るべく、例えば一旦、サージ電圧など定常時の電圧よりも高電圧を瞬時に負荷するなどが必要となる場合もある。
さらに、良好な良導体の薄膜(電極)を形成することができたとしても、その後の酸化膜を緻密化する工程(S30)における電圧の印加をスムーズに開始させるために、安定化しているアルミナ層と良導体との界面に形成しているエネルギー障壁を破壊して活性な状態にするためのエネルギー(安定化しているアルミナ表面層の活性化エネルギーの値を超えるエネルギー)を当該アルミナ薄膜の表面に対して印加する必要がある。具体的には、導通をスムーズに開始させるため、たとえば電解設備10を用いてアルミナ薄膜の絶縁破壊電圧を超える電圧を当該アルミナ薄膜の表面に対して印加することにより、強制的に当該アルミナ薄膜
と、形成される良好な良導体の薄膜(電極)との間で導通状態となるための処理を行なう。あるいは、電解設備10による処理を行なう前に、たとえば機械的な研磨や強酸を用いた溶解によりアルミナ薄膜の最上面に形成された絶縁性の高い酸化皮膜を除去する処理を行なう。
しかし、たとえば前者の、絶縁破壊電圧を超える電圧を印加する方法を用いた場合には、高い電圧により発生するジュール熱により、基板の表面とアルミナ薄膜との界面近傍の領域においてダメージや局所的なアルミナ薄膜の剥離などの不具合が発生する可能性がある。また後者の、機械的な研磨や強酸を用いてアルミナの酸化皮膜を除去する方法を用いた場合には、当該研磨に用いた研磨液などによりアルミナ薄膜が汚染される、あるいは当該強酸の作用によりアルミナ薄膜において部分的に腐食や汚染などが発生する可能性がある。
したがって、本実施の形態に示す、工程(S20)と工程(S30)とを連続して実施することにより最終的に最上面が平滑化されたアルミナ薄膜を得る方法を用いることは、上述した各問題を解消する手段として妥当である。
なお、工程(S30)は工程(S20)と同一の条件を維持して実施することが好ましい。したがって、工程(S30)についても、印加する電圧は1V以上100V以下、電解液9の温度が0℃以上70℃以下とすることが好ましい。たとえば工程(S20)が完了した際の電圧値の変化や、ジュール熱による電解液9の昇温が起こった場合には、上述した電圧値や温度範囲になるよう、外部より制御(たとえば投入電圧値および/または電流値の調整、電解液の温度調整(冷却)など)を行ないながら工程(S30)を行なうことが好ましい。なお、電源は直流電源、周期波形、スィープ波形など種々の負荷波形が適用できるパルス電源であることが好ましい。これらを制御維持しなければ良好な陽極酸化アルミナは形成されない。
上述のように酸化膜の最上面を平滑化する処理を終えた、酸化膜を形成した基板3を洗浄する工程が工程(S40)である。上述したように、酸化膜を形成する工程(S20)や酸化膜を緻密化する工程(S30)などの陽極酸化処理を行なった直後の、形成された酸化膜の表面は活性化されている。この状態で酸化膜を形成した基板3が電解設備10の電解液9から外部(大気中)へ引き上げられると、酸化膜の表面に付着した電解液9と大気とが反応するため、電解液9のたとえば硫酸やリン酸などの作用により酸化膜の表面が変色する可能性がある。このような現象を抑制するために、工程(S40)により酸化膜の表面を含む基板3の全体を洗浄する処理を行なう。
基板を洗浄する処理(S40)においては、たとえば水洗浄により、酸化膜の表面に付着した電解液9を除去する処理を行なう。または、付随設備の設置も考慮すれば、塩基性の溶剤を用いた中和処理により、酸化膜の表面に付着した電解液9を除去する処理を行なってもよい。そして、上記洗浄処理を行なった後、たとえば真空乾燥機の内部に投入し、乾燥処理を行なうことにより図5に示すように、基板3の主表面上に、最上面を平滑化した酸化膜6を形成した高品質酸化膜付き機能性基板20が形成される。
あるいは、上述した洗浄処理を行なった後、当該薄膜を含む基板3の全体を適当な保存液の内部に浸漬する処理を行なってもよい。たとえばエチルアルコールやイソプロピルアルコールなどの有機溶剤中での密閉保管を行なうようにしてもよい。また、上記洗浄処理を行なった後、当該薄膜を含む基板3を真空乾燥機中に保管してもよい。当該基板3は、その主表面上に形成された酸化膜の内部の組織が陽極酸化処理により十分に緻密化されており、高品質な酸化膜となっている。また、多孔質組織が形成された多孔質皮膜を含まないため、当該酸化膜の最上面には凹部を含まない。つまり、当該酸化膜の最上面は、たとえば後工程において加熱処理を行なう場合に熱応力による亀裂発生の起点となりうる凹部が存在しない程度に平滑化されている。
以上に述べた本発明の実施の形態を適用して実際に成膜を行なった。図3に示す基板3として比抵抗が17Ωcmのp型のシリコンウェハを用いて、上述した工程(S10)としてその主表面上に厚みが2.4μmのアルミニウムからなる薄膜5を、スパッタリング法により形成した。
そして、図4に示す電解設備10を用いて上述した工程(S20)および工程(S30)に示す陽極酸化処理を連続して行なった。このときに用いた電解液9は1mol/lの硫酸水溶液であり、陰極7としては白金からなる電極を使用した。なお、この白金電極は以下の陽極酸化処理、緻密化処理終了後も全く変質はしなかった。そして基板3の主表面上に形成された薄膜5が電源の正極と直接接続されるように陽極を接続した。この状態で電解液9の温度が10℃、電源は直流電圧を25Vとなるように調整し、工程(S20)と工程(S30)とを合計して2時間の通電を行なった。なお、このとき電流値の変化から推測した工程(S20)の処理時間は60分であり、工程(S30)の処理時間は60分であった。そして工程(S40)においてはエタノールおよび精製水を用いて洗浄処理を行なった。
図6(A)と図7(A)、図6(B)と図7(B)とを比較することにより、本発明の実施の形態に係る酸化膜の製造方法を用いて形成した酸化膜は、酸化する前の金属薄膜の状態と比較して、面粗度が著しく小さくなっており、平坦性が著しく向上していることがわかる。
また、図7(A)は工程(S20)に続けて工程(S30)を行なった後の表面の状態であるのに対し、図8は工程(S20)が終了した段階で処理を終了した後の表面(すなわち工程(S30)を行なっていない)の状態である。図7(A)と図8とを比較することにより、酸化膜を形成する工程(S20)が終了する段階においては当該酸化膜の表面には凹部が多数存在するが、酸化膜を緻密化する工程(S30)を行なうことにより酸化膜の内部の多孔質が緻密化され、当該表面が平坦化かつ平滑化されることがわかる。
このことから、本発明の酸化膜の製造方法を用いることにより形成される酸化膜は、その内部の組織が十分に緻密化されており、かつ当該酸化膜の最上面は、たとえば後工程において加熱処理を行なう場合に熱応力による亀裂発生の起点となりうる凹部が存在しない程度に平滑化されている、高品質な酸化膜が形成されていることがわかる。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、今回開示した実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、高品質な酸化膜を高効率に形成する技術として、特に優れている。
1 容器、3 基板、5 薄膜、6 酸化膜、7 陰極、9 電解液、10 電解設備、20 高品質酸化膜付き機能性基板。

Claims (8)

  1. 基板の主表面上に薄膜を形成する工程と、
    前記薄膜が形成された基板を電解液中に浸漬して電圧を印加することにより、前記薄膜を酸化して酸化膜を形成する工程と、
    前記酸化膜を前記電解液中に浸漬して電圧を印加することにより、前記酸化膜を緻密化する工程とを備える、酸化膜の製造方法。
  2. 前記基板を電源の正極に接続し、白金、カーボン、ダイヤモンドなど前記電解液に対して耐食性を有し、かつ、良好な導電性を有する固体材質からなる群から選択される少なくとも1種を含む材質から形成された電極を前記電源の負極に接続した、請求項1に記載の酸化膜の製造方法。
  3. 前記緻密化する工程において、前記酸化膜を形成する工程に要する時間の0.3倍以上3倍以下の時間、前記酸化膜を前記電解液中に浸漬して電圧を印加する、請求項1または2に記載の酸化膜の製造方法。
  4. 前記薄膜は、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、亜鉛、ガリウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化膜の製造方法。
  5. 前記電解液は硫酸、蓚酸、燐酸から選択される少なくとも1種を主要成分として含む溶液である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の酸化膜の製造方法。
  6. 前記酸化膜を形成する工程において印加する電圧は1V以上100V以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の酸化膜の製造方法。
  7. 前記酸化膜を形成する工程において前記電解液の温度は0℃以上70℃以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の酸化膜の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の酸化膜の製造方法を用いて形成した酸化膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017125238A (ja) * 2016-01-14 2017-07-20 日本軽金属株式会社 アルミニウム電解コンデンサ用電極の製造方法および化成装置

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