以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。まず、図1乃至図12を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1(A)は、遊技場に配置される複数のパチンコ島台A1〜A7とそれに関連して設けられるベースタンクB1,B2、交流樋3a〜3h、及び玉移送経路6,7との関係を示す側面から見た全体概略図であり、図1(B)は、遊技場に配置される複数のパチンコ島台A1〜A7とそれに関連して設けられるベースタンクB1,B2、交流樋3a〜3h、及び玉移送経路6,7との関係を示す上面から見た全体概略図である。図2は、パチンコ島台A1〜A7の内部構造を示す正面図である。図3は、ベースタンクB1と該ベースタンクB1に隣接して設けられるパチンコ島台A3に設けられる上部タンク22及び下部タンク13を示す斜視図である。図4は、ベースタンクB1と該ベースタンクB1内に取り付けられる仕切板34とを示す分解斜視図である。図5は、仕切板34が取り付けられたベースタンクB1を示す斜視図である。図6は、仕切板34及び玉量センサ53a〜53e,54a〜54eが取り付けられたベースタンクB1を示す斜視図である。図7(A)は、ベースタンクB1と該ベースタンクB1に隣接するパチンコ島台A2,A3との関係を示す側面から見た概略図であり、図7(B)は、図7(A)のA視平面図であり、図7(C)は、図7(A)のB視平面図であり、図7(D)は、図7(B)のC方向からベースタンクB1を見た説明図であり、図7(E)は、図7(B)のD方向からベースタンクB1を見た説明図である。図8は、ベースタンクB1のパチンコ玉貯留量を出力する玉量制御基板50の制御系を示すブロック図である。図9は、玉量制御基板50によって行われる玉量制御処理を示すフローチャートの一部である。図10は、玉量制御基板50によって行われる玉量制御処理を示すフローチャートの一部である。図11(A)〜(C)は、それぞれベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送するシャッター装置52の開閉制御を示す説明図である。図12(A)〜(C)は、それぞれベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送するシャッター装置51の開閉制御を示す説明図である。
まず、図1(A),(B)において、遊技場に設置される複数のパチンコ島台A1〜A7(遊技場によっては、それ以上又は以下のパチンコ島台が設置される)には、それぞれ内部に比較的少ないパチンコ玉を貯留する下部タンク13(約2万個前後貯留できる)が内蔵され、その下部タンク13に貯留されたパチンコ玉を玉揚送装置21(図2参照)で上部タンク22に揚送し、それぞれのパチンコ島台A1〜A7に設置されるパチンコ機10や玉貸機24(共に図2参照)に玉を補給するようになっている。パチンコ機10で使用されたパチンコ玉は、アウト玉回収樋12(図2参照)に回収されて前記下部タンク13に導かれ、再度玉揚送装置21によって揚送される。これによってパチンコ玉がそれぞれのパチンコ島台A1〜A7内を循環する。
但し、本実施形態では、貸玉料金が4円/個となる通常遊技用のパチンコ島台と、貸玉料金が1円/個となるイチパチ遊技用のパチンコ島台と、の2種類のパチンコ島台を設置するものであり、個々(通常遊技用とイチパチ遊技用)のパチンコ島台毎で使用するパチンコ玉の色を異ならせるようになっている。通常遊技用のパチンコ島台では、金色のパチンコ玉(以下、これを金玉ともいう)を使用する一方、イチパチ遊技用のパチンコ島台では、銀色のパチンコ玉(以下、これを銀玉ともいう)を使用する。このため、金玉は、通常遊技用の島台ブロックとなるパチンコ島台A3,A4間でのみ循環使用され、銀玉は、イチパチ遊技用の島台ブロックとなるパチンコ島台A2,A1間でのみ循環使用されるようになっている。
また、パチンコ島台A1〜A7のうちの所定のパチンコ島台(実施形態中では、パチンコ島台A2,A6)には、遊技客が獲得したパチンコ玉を返却するための玉返却装置5がその島端(必ずしも島端でなくてもよい、例えば、島中央)に設けられている。玉返却装置5によって返却されるパチンコ玉数が極めて多量になって当該パチンコ島台における最大貯留量を超えると玉揚送装置21で揚送されたパチンコ玉は、上部タンク22から返却樋4等を介して後に詳述するベースタンクB1,B2に返却されるようになっている。なお、玉返却装置5は、通常遊技用の島台ブロックとなるパチンコ島台A6と、イチパチ遊技用の島台ブロックとなるパチンコ島台A2と、にそれぞれ専用(金玉用と銀玉用)のものが個別に設けられる。返却樋4は、後述する第一の島台ブロックを構成する対向位置のパチンコ島台A2の上部タンク22からベースタンクB1へ、後述する第二の島台ブロックを構成する対向位置のパチンコ島台A3の上部タンク22からベースタンクB1へ向けて、それぞれ差し渡されており、同様に、後述する第三の島台ブロックを構成する対向位置のパチンコ島台A6の上部タンク22からベースタンクB2へ、後述する第四の島台ブロックを構成する対向位置のパチンコ島台A7の上部タンク22からベースタンクB2へ向けて、それぞれ差し渡されている。
図示のパチンコ島台A1〜A7においては、複数のパチンコ島台A1,A2とパチンコ島台A3,A4とパチンコ島台A5,A6とパチンコ島台A7〜とをそれぞれ1つの島台ブロックとして考え、各島台ブロックの間に大型のベースタンクB1,B2が設けられている。実施形態中では、第一の島台ブロックであるパチンコ島台A1,A2と、第二の島台ブロックであるパチンコ島台A3,A4の間で、それぞれ対向する位置(以下、これを対向位置ともいう)にあるパチンコ島台A2及びパチンコ島台A3の間に、ベースタンクB1(第一のベースタンク)が配置されており、また、第三の島台ブロックであるパチンコ島台A5,A6と、第四の島台ブロックであるパチンコ島台A7〜の間で、それぞれ対向位置にあるパチンコ島台A6及びパチンコ島台A7の間に、ベースタンクB2(第二のベースタンク)が配置されている。したがって、パチンコ島台A1,A2とパチンコ島台A3,A4とベースタンクB1とで第一の島交流式玉移送装置を構成し、パチンコ島台A5,A6とパチンコ島台A7〜とベースタンクB2とで第二の島交流式玉移送装置を構成している。また、第一の島台ブロックを構成するパチンコ島台A1,A2は、前述した貸玉料金が1円/個となるイチパチ遊技用のパチンコ島台であり、当該パチンコ島台A1,A2間で銀玉が循環使用される。一方、第二の島台ブロックを構成するパチンコ島台A3,A4と第三の島台ブロックを構成するパチンコ島台A5,A6と第四の島台ブロックを構成するパチンコ島台A7〜は、前述した貸玉料金が4円/個となる通常遊技用のパチンコ島台であり、当該パチンコ島台A3〜A6,A7〜間で金玉が循環使用される。
しかして、ベースタンクB1,B2には、各島台ブロックで必要とされるパチンコ玉量を貯留し得るようになっており、例えば、1つのパチンコ島台に必要な玉量が50万個であるとすれば、4つのパチンコ島台A1〜A4に必要な200万個のパチンコ玉量を貯留し得る容量を有するように構成されている。なお、ベースタンクB1は、第一の島台ブロックを構成するパチンコ島台A1,A2で必要なパチンコ玉である銀玉100万個と、第二の島台ブロックを構成するパチンコ島台A3,A4で必要なパチンコ玉である金玉100万個と、をそれぞれ貯留し得る容量を有し、ベースタンクB2は、第三の島台ブロックを構成するパチンコ島台A5,A6で必要なパチンコ玉である金玉100万個と、第四の島台ブロックを構成するパチンコ島台A7〜で必要なパチンコ玉である金玉100万個と、を貯留し得る容量を有している。
また、上記した第一及び第二の島台ブロックに属する各パチンコ島台A1,A2又はA3,A4には、玉量が不足したとき又は玉量が充満したときに各島台ブロック間にあるベースタンクB1から不足した玉を受け入れたり、ベースタンクB1に過剰の玉を送り出したりするようになっている。このため、第一の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A1,A2間、第二の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A3,A4間には、それぞれパチンコ玉のやり取りを行うための交流樋3a〜3dが差し渡されている。具体的に、第一の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A1,A2においては、パチンコ島台A1の上部タンク22からパチンコ島台A2の上部タンク22に向けて銀玉を送り込む交流樋3aと、パチンコ島台A2の上部タンク22からパチンコ島台A1の上部タンク22に向けて銀玉を送り込む交流樋3bと、が設けられ、第二の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A3,A4においては、パチンコ島台A3の上部タンク22からパチンコ島台A4の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3cと、パチンコ島台A4の上部タンク22からパチンコ島台A3の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3dと、が設けられている。
同様に、第三及び第四の島台ブロックに属する各パチンコ島台A5,A6又はA7〜には、玉量が不足したとき又は玉量が充満したときに各島台ブロック間にあるベースタンクB2から不足した玉を受け入れたり、ベースタンクB2に過剰の玉を送り出したりするようになっている。このため、第三の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A5,A6間、第四の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A7〜間には、それぞれパチンコ玉のやり取りを行うための交流樋3e〜3hが差し渡されている。具体的に、第三の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A5,A6においては、パチンコ島台A5の上部タンク22からパチンコ島台A6の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3eと、パチンコ島台A6の上部タンク22からパチンコ島台A5の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3fと、が設けられ、第四の島台ブロックを構成する各パチンコ島台A7〜においては、パチンコ島台A7の上部タンク22から図示しないもう1つのパチンコ島台の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3gと、図示しないもう1つのパチンコ島台の上部タンク22からパチンコ島台A7の上部タンク22に向けて金玉を送り込む交流樋3hと、が設けられている。
また、第二の島台ブロックに属するパチンコ島台A3の上部タンク22と第三の島台ブロックに属するパチンコ島台A5の上部タンク22との間には、玉移送経路6が交差状に差し渡され、第二の島台ブロックに属するパチンコ島台A4の上部タンク22と第三の島台ブロックに属するパチンコ島台A6の上部タンク22との間には、玉移送経路7が交差状に差し渡されている。玉移送経路6,7は、中間に位置するパチンコ島台A4又はA5の上部タンク22の内部を貫通している。
また、玉移送経路6,7の末端部分、言い換えれば、パチンコ島台A5の上部タンク22と玉移送経路6の上流端との接続部分、及びパチンコ島台A4の上部タンク22と玉移送経路7の上流端との接続部分には、それぞれ図示しない電気的駆動源によって開閉駆動されるシャッター装置51,52(玉移送制御手段)が設けられている。このシャッター装置51,52は、ベースタンクB1,B2に貯留される玉量に応じて後述する玉量制御基板50によって電気的に開閉制御されるものであり、開放された状態では、玉移送経路6,7内をパチンコ玉が下流側のベースタンクB1,B2に向けて流下し、閉塞された状態では、玉移送経路6,7内にパチンコ玉が停滞する。
以上、複数のパチンコ島台A1〜A7の関係についての概略を説明したが、上記のように複数のパチンコ島台を1つの島台ブロックとし、島台ブロックを構成する複数のパチンコ島台間及び複数の島台ブロックの間に配置されるベースタンクB1,B2と該ベースタンクB1,B2を挟む対向位置にあるパチンコ島台との間を、交流樋3a〜3h及び返却樋4でパチンコ玉の搬送を行う形式を島交流と呼んでおり、さらに、必要に応じて2つの島交流の間を玉移送経路6,7で連結することにより遊技場全体でパチンコ玉の搬送を行うことができる。そこで、次に島交流形式のパチンコ島台及びベースタンクの構造について説明する。まず、パチンコ島台の構造について図2を参照して説明する。
図2において、ベースタンクB1又はB2を挟むパチンコ島台A2,A3,A6,A7(以下、これを主パチンコ島台ともいう)においては、前述したように、それぞれ内部に比較的少ないパチンコ玉を貯留する下部タンク13が内蔵され、その下部タンク13に貯留されたパチンコ玉を主パチンコ島台A2,A3,A6,A7のほぼ中央に立設される玉揚送装置21で上部タンク22に揚送し、主パチンコ島台A2,A3,A6,A7に設置されるパチンコ機10や玉貸機24に補給樋23を介して玉を補給するようになっている。パチンコ機10で使用されたパチンコ玉は、アウト玉箱11を介してアウト玉回収樋12に放出され、そのアウト玉回収樋12に回収されて前記下部タンク13に導かれた後に、再度玉揚送装置21によって揚送される。これによってパチンコ玉が主パチンコ島台A2,A3,A6,A7内を循環する。
主パチンコ島台A2,A3,A6,A7に内蔵される下部タンク13は、直方体状に形成され、その底面に玉揚送装置21の導入樋16に向かって下り傾斜する底板14を有し、その内側上部に底板14と反対方向に傾斜する上部誘導樋15が設けられている。この上部誘導樋15の上流部には、交流樋3b,3cから供給されたパチンコ玉が上部タンク22を介して誘導され、その誘導されたパチンコ玉を上部誘導樋15によって下部タンク13の上流側に搬送するようになっている。また、下部タンク13の上流側上部に流入口18が開設されているが、この流入口18は、ベースタンクB1又はB2から流入するパチンコ玉を受け入れるための開口であり、このため、ベースタンクB1又はB2と下部タンク13との間には、流入口18に接続される流入樋20a,20b(図1(A)参照)が差し渡されている。なお、ベースタンクB1又はB2からパチンコ玉を流入する流入口18は、下部タンク13の上流側上部に開設されることで、下部タンク13の玉貯留空間を最大限に活用して下部タンク13内にパチンコ玉を貯留し得る構成となっている。また、流入口18が下部タンク13の上流側になればなるほど、底板14の高さ位置が高くなるため、流入口18と底板14との間の落差が小さくなり、流入口18から落下するパチンコ玉の衝撃で底板14が破損してしまう事態を軽減するようになっている。また、各ブロックを構成する対向位置以外のパチンコ島台、言い換えればベースタンクB1又はベースタンクB2を挟まないパチンコ島台A1,A4,A5(以下、これを従パチンコ島台ともいう)は、ベースタンクB1又はベースタンクB2との間で直接的にパチンコ玉のやり取りを行わないため、ベースタンクB1又はベースタンクB2との間で流入樋20a,20bが差し渡されることはなく、下部タンク13にも流入口18は設けられない。
また、下部タンク13は、主パチンコ島台A2,A3,A6,A7のほぼ中央に立設される玉揚送装置21の一側部位(図2において右側)に設置されているので、反対側に設置されたパチンコ機10からのアウト玉を回収するアウト玉回収樋12を流れるパチンコ玉を下部タンク13に導くために該アウト玉回収樋12と下部タンク13との間に連絡樋17が差し渡されている。この連絡樋17の末端は、前記導入樋16の接続位置のやや上部である。
上記した下部タンク13に貯留されていたパチンコ玉は、導入樋16により複数列に整列されて玉揚送装置21の導入口に送り込まれる。玉揚送装置21は、図示の実施形態の場合、モータ内蔵プーリによって旋回駆動される揚送ベルトと該揚送ベルトに対面して設けられ且つ揚送ベルトとの間にパチンコ玉を挟持しながら研摩する研摩布とを有し、前記導入樋16から導かれたパチンコ玉を揚送ベルトの摩擦力によって研摩しながら上部に揚送するものである。玉揚送装置21によって揚送されたパチンコ玉は、上部タンク22に排出される。
上部タンク22は、パチンコ玉をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23、各パチンコ島台間でパチンコ玉をやり取りするための交流樋3a〜3h、玉移送経路6,7あるいはパチンコ玉をベースタンクB1又はB2に返却するための返却樋4が接続されており、受け入れたパチンコ玉を補給樋23、交流樋3a〜3h、玉移送経路6,7、あるいは返却樋4に振り分ける機能を有している。具体的に、第一の島台ブロックの主パチンコ島台A2の上部タンク22には、パチンコ玉(銀玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、第一の島台ブロックの従パチンコ島台A1の上部タンク22との間でパチンコ玉(銀玉)をやり取りするための交流樋3a,3bと、パチンコ玉(銀玉)をベースタンクB1(詳しくは、後述する銀玉貯留空間33b)側へ誘導するための返却樋4と、が接続されている。また、パチンコ島台A1の上部タンク22には、パチンコ玉(銀玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、パチンコ島台A2の上部タンク22との間でパチンコ玉(銀玉)をやり取りするための交流樋3a,3bと、が接続されている。
第二の島台ブロックの主パチンコ島台A3の上部タンク22には、パチンコ玉(金玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、第二の島台ブロックの従パチンコ島台A4の上部タンク22との間でパチンコ玉(金玉)をやり取りするための交流樋3c,3dと、第三の島台ブロックのパチンコ島台A5の上部タンク22からパチンコ玉(金玉)を受け入れるための玉移送経路6と、パチンコ玉(金玉)をベースタンクB1(詳しくは、後述する金玉貯留空間33a)側へ誘導するための返却樋4と、が接続されている。また、パチンコ島台A4の上部タンク22には、パチンコ玉(金玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、パチンコ島台A3の上部タンク22との間でパチンコ玉(金玉)をやり取りするための交流樋3c,3dと、パチンコ島台A6へパチンコ玉(金玉)を移送するための玉移送経路7と、が接続され、各パチンコ島台A3,A5間に差し渡された玉移送経路6が貫通されている。
第三の島台ブロックの主パチンコ島台A6の上部タンク22には、パチンコ玉(金玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、第三の島台ブロックの従パチンコ島台A5の上部タンク22との間でパチンコ玉(金玉)をやり取りするための交流樋3e,3fと、第二の島台ブロックのパチンコ島台A4の上部タンク22からパチンコ玉(金玉)を受け入れるための玉移送経路7と、パチンコ玉(金玉)をベースタンクB2側へ誘導するための返却樋4と、が接続されている。また、パチンコ島台A5の上部タンク22には、パチンコ玉(金玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、パチンコ島台A6の上部タンク22との間でパチンコ玉(金玉)をやり取りするための交流樋3e,fdと、パチンコ島台A3へパチンコ玉(金玉)を移送するための玉移送経路6と、が接続され、各パチンコ島台A4,A6間に差し渡された玉移送経路7が貫通されている。
第四の島台ブロックの主パチンコ島台A7の上部タンク22には、パチンコ玉(金玉)をパチンコ機10や玉貸機24に補給するための補給樋23と、第四の島台ブロックの図示しない従パチンコ島台の上部タンク22との間でパチンコ玉(金玉)をやり取りするための交流樋3g,3hと、パチンコ玉(金玉)をベースタンクB2側へ誘導するための返却樋4と、が接続されている。なお、主パチンコ島台A2,A3,A6,A7の上部タンク22には、それぞれ当該上部タンク22内のパチンコ玉を返却樋4を介してベースタンクB1又はB2側へ流出するための流出口22aが開設されている(図3参照)。但し、従パチンコ島台A1,A4,A5は、直接的にパチンコ玉をベースタンクB1又はB2側へ流出することがない、言い換えれば、パチンコ島台A1,A4,A5の上部タンク22には返却樋4が接続されないため、流出口22aは開設されない。
以上、島交流形式におけるパチンコ島台の構造について説明したが、次にこの島交流形式において重要な構成要素であるベースタンクB1,B2について、図3乃至図12を参照して説明する。なお、ベースタンクB2は、金玉貯留専用のベースタンクであり、後述する仕切板34を除いて基本的なタンク構造がベースタンクB1とほぼ同一である。このため、以下の説明では、ベースタンクB1の構造を主として説明すると共に、各ベースタンクB1,B2における同一の構成部材については同一の符号を付して説明を行う。
ベースタンクB1は、図3に示すように、上面が開口した直方体状に合板又は金属板で形成され、その底板が中央に向かって下り傾斜している。即ち、横長方形状の上面開口30を有するベースタンクB1は、長手方向における両端からそれぞれ中央に向って下り傾斜した左右一対の底板31,32を有しており、底板31,32の下流端部分となる中央傾斜底面には、ベースタンクB1の横幅方向(長手方向と直交する方向)の中央から両端に向って個々に下り傾斜した樋部31a,32aが凹状に形成されている。一方の樋部31aは、ベースタンクB1を挟む主パチンコ島台のうち金玉を使用するパチンコ島台A3の下部タンク13(流入口18)とベースタンクB1との間で差し渡される流入樋20bが接続される。一方、他方の樋部32aは、ベースタンクB1を挟む主パチンコ島台のうち銀玉を使用するパチンコ島台A2の下部タンク13(流入口18)とベースタンクB1との間で差し渡される流入樋20aが接続される。
ところで、本実施形態のベースタンクB1は、前述したように第一の島台ブロックを構成するパチンコ島台A1,A2で必要なパチンコ玉である銀玉と、第二の島台ブロックを構成するパチンコ島台A3,A4で必要なパチンコ玉である金玉と、をそれぞれ貯留し得る構成となっているが、このような銀玉及び金玉は、それぞれ使用されるパチンコ島台(島台ブロック)が異なるため、ベースタンクB1内で混在することなく個別に分けて貯留する必要がある。このため、本実施形態では、ベースタンクB1の玉貯留空間33内に仕切板34を設けることで、第二の島台ブロック(パチンコ島台A3,A4)、第三の島台ブロック(パチンコ島台A5,A6)、及び第四の島台ブロック(パチンコ島台A7〜)で使用される金玉を貯留するための金玉貯留空間33aと、第一の島台ブロック(パチンコ島台A1,A2)で使用される銀玉を貯留するための銀玉貯留空間33bと、に玉貯留空間33内を2分割している。具体的に、仕切板34は、図4に示すように、ベースタンクB1の中央傾斜底面部における玉貯留空間33の高さ寸法とほぼ同一の高さ寸法に形成されてベースタンクB1の長手方向と平行状に配置された基板部35と、該基板部35の両側端から個々に折曲して装着時にベースタンクB1の横幅方向側壁内側に当接する位置まで延設される第一及び第二の折曲板部36,37と、基板部35の下側中央から下方に向かって凸状に突設される流入樋仕切部38と、を備えている。第一及び第二の折曲板部36,37は、それぞれ基板部35の各側端から相互に反対方向へ直角に折れ曲った状態で形成されると共に、玉貯留空間33の横幅寸法のほぼ半分の長さ寸法(延設寸法)と基板部35とほぼ同一の高さ寸法を有して形成されている。また、流入樋仕切部38は、凹状の樋部31a,32aの高さ寸法とほぼ同一の長さ寸法(突設寸法)に形成されている。
しかして、仕切板34は、図5に示すように、ベースタンクB1の横幅方向の両端に向って個々に下り傾斜した各樋部31a,32aの境界部分に流入樋仕切部38が挿入された状態でベースタンクB1の玉貯留空間33内に取り付けられ、この状態で、第一の折曲板部36は、樋部32aの側方位置となる底板31上にベースタンクB1の横幅方向の一方の側壁内側に当接するように配される一方、第二の折曲板部37は、樋部31aの側方位置となる底板32上にベースタンクB1の横幅方向の他方の側壁内側に当接するように配される。これにより、仕切板34は、底板31を空間底面とすると共に空間内に樋部31aを連通させた金玉貯留空間33aと、底板32を空間底面とすると共に空間内に樋部32aを連通させた銀玉貯留空間33bと、に玉貯留空間33内を2分割する。なお、各パチンコ島台A6,A7間に配置されるベースタンクB2は、第二の島台ブロック(パチンコ島台A3,A4)、第三の島台ブロック(パチンコ島台A5,A6)、及び第四の島台ブロック(パチンコ島台A7〜)で使用される金玉を専用に貯留するベースタンクである。従って、ベースタンクB2の玉貯留空間33は、ベースタンクB1のように金玉貯留空間33aと銀玉貯留空間33bとに2分割する必要がないため、仕切板34は設けられない。
また、図6に示すように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bには、それぞれ中央寄り(仕切板34寄り)の内壁部分に左右の貯留空間33a,33b内に貯留される玉量を検出する玉量センサ53a〜53e,54a〜54eが設けられている。具体的には、金玉貯留空間33aの内壁部分に、ベースタンクB1内の金玉の貯留量を検出する玉量センサ53a〜53e(第二の玉貯留量検出手段)が下部位置から順に高さが異なるように列状に取り付けられ、同じく銀玉貯留空間33bの内壁部分に、ベースタンクB1内の銀玉の貯留量を検出する玉量センサ54a〜54e(第一の玉貯留量検出手段)が下部位置から順に高さが異なるように列状に取り付けられる。また、ベースタンクB1と同様に、ベースタンクB2の玉貯留空間33における中央寄りの内壁部分には、ベースタンクB2の玉貯留空間33内に貯留される金玉の玉量を検出する玉量センサ55a〜55eが設けられている(図11及び図12参照)。
また、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a内に設けられた玉量センサ53a〜53e、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33b内に設けられた玉量センサ54a〜54e、及びベースタンクB2内に設けられた玉量センサ55a〜55eは、それぞれベースタンクB1,B2内の高さ位置がほぼ同一に設定されており、下部位置の玉量センサ53a,54a,55aから上側へ順に、貯留量レベルをレベル1〜5として検出するようになっている。そして、玉量センサ53a〜53e,54a〜54e,55a〜55eの各検出信号に基づいて、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等となるようにシャッター装置51,52を開放制御する。その制御は、主パチンコ島台A2の内部に設けられる玉量制御基板50(図2参照:玉量比較判定手段、玉移送制御手段)によって自動制御されるものである。
即ち、玉量制御基板50には、図8に示すように、自島に関連するベースタンクB1に設けられる各玉量センサ53a〜53e,54a〜54eからの検出信号(図8中には、玉量センサ54a〜54eからの検出信号を銀玉タンク玉量信号と記載し、玉量センサ53a〜53eからの検出信号を第一金玉タンク玉量信号と記載する)と、ベースタンクB2に設けられる玉量センサ55a〜55eからの検出信号(図8中には、玉量センサ55a〜55eからの検出信号を第二金玉タンク玉量信号と記載する)とが入力されるようになっている。これにより、玉量制御基板50は、各検出信号(銀玉タンク玉量信号、第一及び第二の金玉タンク玉量信号)の入力に基づいて、玉移送経路6の上流端に設けられたシャッター装置51(図8中には、第二金玉タンク→第一金玉タンク方向のLCと記載)と玉移送経路7の上流端に設けられたシャッター装置52(図8中には、第一金玉タンク→第二金玉タンク方向のLCと記載)とに駆動信号を出力することで、各シャッター装置51,52の開閉制御を行い、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等となるように制御するようになっている。なお、玉量制御基板50による各シャッター装置51,52の具体的な開閉制御については後で詳述する。
更に、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bには、それぞれ玉受板43,44が設けられている。玉受板43,44は、それぞれベースタンクB1の長手方向に沿って伸びる長板形状に形成されると共に、その中央部分を頂点としてベースタンクB1の長手方向の両側端に向って個々に下り傾斜した山型形状に形成されている。玉受板43は、金玉貯留空間33aを構成するベースタンクB1内壁の上側部分に釘やボルト等の固着手段で固着され、玉受板44は、銀玉貯留空間33bを構成するベースタンクB1内壁の上側部分に釘やボルト等の固着手段で固着されている。
また、ベースタンクB1の上面開口30において、玉受板43の山型形状の頂点部分と対向する部位には、返却樋4を介してパチンコ島台A3の上部タンク22と連通する導入樋45の玉排出口45aが配され、玉受板44の山型形状の頂点部分と対向する部位には、返却樋4及び各誘導樋46,47を介してパチンコ島台A2の上部タンク22と連通する導入樋48の玉排出口48aが配されている。
次に、上記したベースタンクB1と、該ベースタンクB1を挟む主パチンコ島台(パチンコ島台A2,A3)との間でのパチンコ玉のやり取りについて、図7を参照して説明する。なお、主パチンコ島台(パチンコ島台A2,A3)に設けられる上部タンク22は、自島における各パチンコ機10へのパチンコ玉の補給を最優先に行い、その補給が必要なくなったときに交流樋3b,3cを介して従パチンコ島台(パチンコ島台A1,A4)へパチンコ玉を誘導し、さらにその誘導が必要なくなったときに余剰のパチンコ玉をベースタンクB1に返却するように構成されている。
まず、貸玉料金が1円/個となるイチパチ遊技用の主パチンコ島台(主パチンコ島台A2)とベースタンクB1との間でのパチンコ玉(銀玉)のやり取りについて説明する。主パチンコ島台A2からベースタンクB1へ銀玉を返却する際には、図7(B)に示すように、主パチンコ島台A2の上部タンク22から返却樋4を介してベースタンクB1上に設けられた誘導樋46に銀玉を送り込む。誘導樋46に送り込まれた銀玉は、誘導樋47を通って導入樋48に導かれ、その後、図7(D)に示すように、導入樋48の玉排出口48aから玉受板44上に排出される。これにより、玉受板44上に排出された銀玉は、玉受板44によってその落下速度が軽減されると共に、山型形状に傾斜した玉受板44上で左右に振り分けられてベースタンクB1の銀玉貯留空間33b内に送り込まれる。また、銀玉貯留空間33b内に送り込まれた銀玉は、図7(C)に示すように、銀玉貯留空間33bの底面を構成する底板32上を転動してベースタンクB1の長手方向の中央側(流入樋20aが連通された樋部32a側)へ誘導される。そして、主パチンコ島台A2の下部タンク13内に充分な銀玉が貯留されている場合は、流入樋20aを介したベースタンクB1の銀玉貯留空間33bから主パチンコ島台A2の下部タンク13への銀玉の補給が停止されることで、余剰の銀玉がベースタンクB1の銀玉貯留空間33b内に貯留される。一方、主パチンコ島台A2の下部タンク13内に貯留される銀玉が不足している場合は、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33b内に貯留されている銀玉が流入樋20aを介して主パチンコ島台A2の下部タンク13に補給される。
次に、貸玉料金が4円/個となる通常遊技用の主パチンコ島台(パチンコ島台A3)とベースタンクB1との間でのパチンコ玉(金玉)のやり取りについて説明する。主パチンコ島台A3からベースタンクB1へ金玉を返却する際には、図7(B)に示すように、主パチンコ島台A3の上部タンク22から返却樋4を介してベースタンクB1上に設けられた導入樋45に金玉を送り込む。導入樋45に送り込まれた金玉は、図7(E)に示すように、導入樋45の玉排出口45aから玉受板43上に排出される。これにより、玉受板43上に排出された金玉は、玉受板44上に排出される銀玉と同様に、玉受板43によってその落下速度が軽減されると共に、山型形状に傾斜した玉受板43上で左右に振り分けられてベースタンクB1の金玉貯留空間33a内に送り込まれる。また、金玉貯留空間33a内に送り込まれた金玉は、図7(C)に示すように、金玉貯留空間33aの底面を構成する底板31上を転動してベースタンクB1の長手方向の中央側(流入樋20bが連通された樋部31a側)へ誘導される。そして、主パチンコ島台A3の下部タンク13内に充分な金玉が貯留されている場合は、流入樋20bを介したベースタンクB1の金玉貯留空間33aから主パチンコ島台A3の下部タンク13への金玉の補給が停止されることで、余剰の金玉がベースタンクB1の金玉貯留空間33a内に貯留される。一方、主パチンコ島台A3の下部タンク13内に貯留される金玉が不足している場合は、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a内に貯留されている金玉が流入樋20bを介して主パチンコ島台A3の下部タンク13に補給される。
ところで、上記したベースタンクB1の金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bにパチンコ玉を貯留する際、左右の貯留空間33a,33b内で貯留するパチンコ玉の貯留量に大差が生じるような場合には、左右の貯留空間33a,33b間でパチンコ玉による大きな圧力差が生じるものである。そして、このような大きな圧力差が生じた場合、左右の貯留空間33a,33bを分割する仕切板34に破損が生じる虞がある。そこで、本実施形態では、ベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の玉流れを調整するシャッター装置52と、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の玉流れを調整するシャッター装置51と、を設け、これら各シャッター装置51,52を玉量制御基板50によって開閉制御することで、大きな圧力差によって仕切板34に破損が生じることを回避するようになっている。以下、玉量制御基板50による各シャッター装置51,52の開閉制御について、図9乃至図12を参照して説明する。
まず、図9に示す玉量制御処理において、玉量制御基板50は、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a(図9及び図10中には、第一金玉タンクと記載)内に貯留される金玉の貯留量レベルを把握すべく、玉量センサ53a〜53eからの検出信号を入力した後に(ステップS1)、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33b(図9及び図10中には、銀玉タンクと記載)内に貯留される銀玉の貯留量レベルを把握すべく、玉量センサ54a〜54eからの検出信号を入力し(ステップS2)、次いで、ベースタンクB2の玉貯留空間33(図9及び図10中には、第二金玉タンクと記載)内に貯留される金玉の貯留量レベルを把握すべく、玉量センサ55a〜55eからの検出信号を入力する(ステップS3)。その後、ステップS1で入力した金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルとステップS2で入力した銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一であるか否かを判別する(ステップS4)。ステップS4で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一のときは、そのまま玉量制御処理を終了する。
一方、ステップS3で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一でないときは、図10に示すように、ステップS1で入力した金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがステップS2で入力した銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルよりも小さいか否か、言い換えればベースタンクB1内で金玉の貯留量が銀玉の貯留量よりも少ないか否かを判別する(ステップS5)。ステップS5でベースタンクB1内で金玉の貯留量が銀玉の貯留量よりも少ないときは、ステップS3で入力したベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル4以上であるか否かを判別する(ステップS6)。ステップS6でベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル4よりも小さときは、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに金玉を補給できるだけ充分な量の金玉がベースタンクB2内に貯留されていないと判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送、及びベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送を停止すべく両方のシャッター装置51,52(図10中には全LCと記載)を閉鎖制御した後(ステップS7a)、左右の貯留空間33a,33bの間の玉量の差を埋められない旨の信号をホール側のコンピューターに出力して(ステップS7b)、玉量制御処理を終了する。
また、ステップS6でベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル4以上のときは、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに金玉を補給できるだけ充分な量の金玉がベースタンクB2内に貯留されていると判断して、ベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送を停止すべく玉移送経路7の上流端に設けられたシャッター装置52(図10中にはLCと記載)を閉鎖制御する共に(ステップS8a)、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送すべく玉移送経路6の上流端に設けられたシャッター装置51(図10中にはLCと記載)を開放制御する(ステップS8b)。その後、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一であるか否かを判別する(ステップS9)。ステップS9で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一でないときは、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等ではなく左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断して、再度、ステップS5へ移行する。また、ステップS9で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一のときは、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等であり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていないと判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送、及びベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送を停止すべく両方のシャッター装置51,52を閉鎖制御して(ステップS10)、玉量制御処理を終了する。
一方、ステップS5でベースタンクB1内で金玉の貯留量が銀玉の貯留量よりも多いときは、ステップS3で入力したベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル2未満であるか否かを判別する(ステップS11)。ステップS11でベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル2以上のときは、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aから移送される金玉を貯留できるだけ充分な空き空間がベースタンクB2にないと判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送、及びベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送を停止すべく両方のシャッター装置51,52(図10中には全LCと記載)を閉鎖制御した後(ステップS12a)、左右の貯留空間33a,33bの間の玉量の差を埋められない旨の信号をホール側のコンピューターに出力して(ステップS12b)、玉量制御処理を終了する。また、ステップS11でベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル2未満のときは、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aから移送される金玉を貯留できるだけ充分な空き空間がベースタンクB2にあると判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送すべく玉移送経路6の上流端に設けられたシャッター装置51(図10中にはLCと記載)を閉鎖制御すると共に(ステップS13a)、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送すべく玉移送経路7の上流端に設けられたシャッター装置52(図10中にはLCと記載)を開放制御する(ステップS13b)。その後、ステップ9へ移行して、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一であるか否かを判別する。ステップS9で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一でないときは、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等ではなく左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断して、再度、ステップS5へ移行する。一方、ステップS9で金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルとが同一のときは、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等であり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていないと判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送、及びベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送を停止すべく両方のシャッター装置51,52(図10中には全LCと記載)を閉鎖制御して(ステップS10)、玉量制御処理を終了する。
次に、各シャッター装置51,52の具体的な開閉制御の一例について、図11及び図12を参照して説明する。まず、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送するシャッター装置52の開閉制御において、図11(A)に示すように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに設けられた5つの玉量センサ53a〜53eのうち下から3つ目までの玉量センサ53a〜53cが金玉を検出することで、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル3として検出される一方、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33bに設けられた5つの玉量センサ54a〜54eのうち下から3つ目までの玉量センサ54a〜54cが銀玉を検出することで、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと同じレベル3として検出されると、これに基づき、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等であり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていないと判断する。そして、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送する必要がないことからシャッター装置52は閉鎖制御(OFF)される。また、このとき、シャッター装置51についても同様に、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送する必要がないことから閉鎖制御(OFF)される。
また、図11(B)に示すように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに設けられた5つの玉量センサ53a〜53eのうち下から3つ目までの玉量センサ53a〜53cが金玉を検出することで、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル3として検出される一方、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33bに設けられた5つの玉量センサ54a〜54eのうち下から2つ目までの玉量センサ54a,54bが銀玉を検出することで、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルよりも低いレベル2として検出されると、これに基づき、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量の均衡が崩れて左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断する。そして、ベースタンクB2の玉貯留空間33に設けられた5つの玉量センサ55a〜55eのうち下から1つ目の玉量センサ55aだけが金玉を検出することで、ベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル1として検出されると、これに基づき、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aから移送される金玉を貯留できるだけ充分な空き空間がベースタンクB2にあると判断して、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送するように、シャッター装置52が開放制御(ON)される。また、このとき、シャッター装置51については、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送する必要がないことから閉鎖制御(OFF)される。なお、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等となり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じなくなった時点で、シャッター装置52が閉鎖制御(OFF)されて、ベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送が停止される。
但し、図11(C)に示すように、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル3として検出される一方、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルよりも低いレベル2として検出されて、左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断した場合でも、ベースタンクB2の玉貯留空間33に設けられた5つの玉量センサ55a〜55e全てが金玉を検出してベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル5として検出されると、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aから移送される金玉を貯留できるだけ充分な空き空間がベースタンクB2にないと判断する。これにより、シャッター装置52は閉鎖制御(OFF)されて、ベースタンクB1側からベースタンクB2側への金玉の移送は行われない。
次に、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送するシャッター装置51の開閉制御において、図12(A)に示すように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに設けられた5つの玉量センサ53a〜53eのうち下から3つ目までの玉量センサ53a〜53cが金玉を検出することで、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル3として検出される一方、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33bに設けられた5つの玉量センサ54a〜54eのうち下から3つ目までの玉量センサ54a〜54cが銀玉を検出することで、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルと同じレベル3として検出されると、これに基づき、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等であり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていないと判断する。そして、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送する必要がないことからシャッター装置51は閉鎖制御(OFF)される。また、このとき、シャッター装置52についても同様に、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送する必要がないことから閉鎖制御(OFF)される。
また、図12(B)に示すように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに設けられた5つの玉量センサ53a〜53eのうち下から2つ目までの玉量センサ53a,53bが金玉を検出することで、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル2として検出される一方、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33bに設けられた5つの玉量センサ54a〜54eのうち下から3つ目までの玉量センサ54a〜54cが銀玉を検出することで、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルよりも高いレベル3として検出されると、これに基づき、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量の均衡が崩れて左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断する。そして、ベースタンクB2の玉貯留空間33に設けられた5つの玉量センサ55a〜55eのうち下から4つ目までの玉量センサ55a〜55dが金玉を検出することで、ベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル4として検出されると、これに基づき、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに金玉を補給できるだけ充分な量の金玉がベースタンクB2内に貯留されていると判断して、ベースタンクB2側からベースタンクB1側へ金玉を移送するように、シャッター装置51が開放制御(ON)される。また、このとき、シャッター装置52については、ベースタンクB1側からベースタンクB2側へ金玉を移送する必要がないことから閉鎖制御(OFF)される。なお、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bの各貯留量が均等となり左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じなくなった時点で、シャッター装置51が閉鎖制御(OFF)されて、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送が停止される。
但し、図12(C)に示すように、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルがレベル2として検出される一方、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量レベルが金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量レベルよりも高いレベル3として検出されて、左右の貯留空間33a,33bの間で圧力差が生じていると判断した場合でも、ベースタンクB2の玉貯留空間33に設けられた5つの玉量センサ55a〜55eのうち下から1つ目の玉量センサ55aだけが金玉を検出してベースタンクB2内の金玉の貯留量レベルがレベル1として検出されると、ベースタンクB1の金玉貯留空間33aに金玉を補給できるだけ充分な量の金玉がベースタンクB2内に貯留されていないと判断する。これにより、シャッター装置51は閉鎖制御(OFF)されて、ベースタンクB2側からベースタンクB1側への金玉の移送は行われない。
以上のように、本実施形態の構成によれば、第一の島台ブロックを構成する主パチンコ島台A2(第一の主パチンコ島台)と、第二の島台ブロックを構成する主パチンコ島台A3(第二の主パチンコ島台)との間に配置されるベースタンクB1(第一のベースタンク)の玉貯留空間33内に仕切板34を設けることで、当該玉貯留空間33を、第一の島台ブロックで使用される銀玉(第一のパチンコ玉)を貯留する銀玉貯留空間33b(第一の玉貯留空間)と、第二の島台ブロックで使用される金玉(第二のパチンコ玉)を貯留する金玉貯留空間33a(第二の玉貯留空間)と、に分割する。そして、銀玉貯留空間33bに貯留された銀玉は、流入樋20a(第一の流入樋)を介して主パチンコ島台A2の下部タンク13(第一の下部タンク)に供給されると共に、該下部タンク13から交流樋3b(第一の供給樋)を介して第一の島台ブロックを構成する従パチンコ島台A1(第一の従パチンコ島台)に供給される。その後、主パチンコ島台A2又は従パチンコ島台A1で溢れた銀玉は、主パチンコ島台A2の上部タンク22(第一の上部タンク)から返却樋4(第一の返却樋)を介してベースタンクB1の銀玉貯留空間33bに返却される。同様に、金玉貯留空間33aに貯留された金玉は、流入樋20b(第二の流入樋)を介して主パチンコ島台A3の下部タンク13(第二の下部タンク)に供給されると共に、該下部タンク13から交流樋3c(第二の供給樋)を介して第二の島台ブロックを構成する従パチンコ島台A4(第二の従パチンコ島台)に供給される。その後、主パチンコ島台A3又は従パチンコ島台A4で溢れた金玉は、主パチンコ島台A3の上部タンク22(第二の上部タンク)から返却樋4(第二の返却樋)を介してベースタンクB1の金玉貯留空間33aに返却される。これにより、既存の島交流式玉移送装置に対して大掛かりな改造を施すことなく、既存のベースタンクB1に仕切板34を設けるという簡単な改造を施すだけで、2種類のパチンコ玉(金玉と銀玉)を混在させることなく個々に循環使用する島交流式玉移送装置を低コストで実現できる。
また、本実施形態の構成によれば、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a内に貯留されている金玉の貯留量と、ベースタンクB1の銀玉貯留空間33b内に貯留されている銀玉の貯留量とを比較する。そして、パチンコ玉の圧力が仕切板34にかかると当該仕切板34が破損する虞のある所定の貯留量以上の差があるときは、金玉貯留空間33a内の金玉の貯留量と、銀玉貯留空間33b内の銀玉の貯留量とがほぼ同一となるように、ベースタンクB1の金玉貯留空間33a側とベースタンクB2側(第二のベースタンク)との間で金玉をやり取りする制御を行う。これにより、金玉貯留空間33aに貯留された金玉が仕切板34を押圧する圧力と、銀玉貯留空間33bに貯留された銀玉が仕切板34を押圧する圧力とをほぼ同等にして、左右の貯留空間33a,33b間で殆ど圧力差が生じないようにすることができる。また、パチンコ玉の圧力が仕切板34にかかっても当該仕切板34が破損することのない程度の量に所定の貯留量を設定している。従って、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33b内に貯留されるパチンコ玉の圧力によって仕切板34が破損することを回避することができる。
更に、長手方向の両端からそれぞれ中央に向って下り傾斜する底面31,32を有して直方体状の玉貯留空間33が形成されたベースタンクB1に対して、ベースタンクB1の長手方向のほぼ中央に仕切板34を取り付けることで、ベースタンクB1の中央傾斜底面に形成された樋部32a(第一の樋部)及び樋部31a(第二の樋部)が個々に連通する銀玉貯留空間33bと金玉貯留空間33aとに左右2分割している。これにより、金玉貯留空間33a及び銀玉貯留空間33bを長細い空間とすることなく2分割できるので、銀玉貯留空間33b内での銀玉の玉流れ、及び金玉貯留空間33a内での金玉の玉流れに支障を来たすことなくスムーズにパチンコ玉を循環使用することができる。なお、長細い玉貯留空間とした場合では、玉貯留空間33内のパチンコ玉を中央の樋部31a,32aに転動する傾斜状の底面31,32の幅寸法が、パチンコ玉を転動する上で最適に設計された値よりも大幅に縮小されることになり、底面31,32上でのパチンコ玉の玉流れに支障を来たす虞がある。
なお、上記した実施形態では、パチンコ島台A1〜A6,A7〜を列設して主パチンコ島台A2,A3間に2種類のパチンコ玉(金玉と銀玉)を貯留可能なベースタンクB1を1つ設けると共に、各パチンコ島台A6,A7間に1種類のパチンコ玉(金玉)専用のベースタンクB2を1つ設けたものを示したが、列設されるパチンコ島台及びベースタンクの数は、実施形態中の構成に限定するものではない。但し、ベースタンクを挟む左右の主パチンコ島台でそれぞれ使用するパチンコ玉の種類が同一となる場合には、当該ベースタンクに本発明に係る仕切板を設ける必要はなく(玉貯留空間を第一及び第二の玉貯留空間に2分割する必要はなく)、ベースタンクを挟む左右の主パチンコ島台でそれぞれ使用するパチンコ玉の種類が異なる場合には、本発明に係る仕切板によって当該ベースタンクの玉貯留空間を第一及び第二の玉貯留空間に2分割する必要がある。
また、本実施形態では、パチンコ玉の貯留量を段階的に検出できるように玉貯留量検出手段として玉量センサを配置したが、玉貯留量検出手段は、貯留量を検出できるものであればいずれの構成であってもよい。例えば、玉貯留空間に複数の玉量センサを設け、玉量センサの総数とパチンコ玉を検出した玉量センサの数との割合によって貯留量を検出できるものであってもよい。
また、本実施形態では、玉量センサの検出結果と対応して貯留量レベルを設定しているが、玉量センサの検出結果に基づいて貯留量レベルを設定できるようなものであればよい。例えば、玉量センサを段階的に5個設けた場合、下から1又は2個目までがパチンコ玉を検出したときを貯留量レベル1と設定し、下から3個目までがパチンコ玉を検出したときを貯留量レベル2と設定し、下から4又は5個目までがパチンコ玉を検出したときを貯留量レベル3と設定するようなものでもよい。
また、本実施形態では、貯留量レベルが相違している状態を玉移送制御の開始条件としているが、これに限らず、貯留量レベルが複数段階で相違することを玉移送制御の開始条件としてもよい。